JP6466244B2 - 遊技機 - Google Patents

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この発明は、ぱちんこ遊技機(パチンコ機)や回胴式遊技機(パチスロ機)等の遊技機に関する。
従来の遊技機として、正面視における遊技領域の下方に、遊技領域内に打込むための遊技媒体が貯留される上皿と、上皿の下側に配置され上皿から溢れた遊技媒体が貯留される下皿とを備えているものが一般である(例えば、特許文献1)。
特開2009−28390号公報
しかしながら、従来の遊技機では、遊技者に対する訴求力が低かった。
そこで、本発明は、上記の実情に鑑み、遊技者に対する訴求力の高い遊技機の提供を課題とする。
本発明は、
所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
前記遊技盤が装着される本体枠と、
前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
前記扉枠に設けられて正面視において前記遊技領域の下方で前方へ膨出し、所定の内部空間が形成された膨出部と、
前記膨出部の上面側に設けられ、前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
前記内部空間に収容され、遊技者が操作可能な操作装置と、
所定高さの立壁を設けた下皿本体を有して前記扉枠に設けられ、所定の供給口から遊技媒体が流入可能な下皿と
を備え、
前記膨出部における前記内部空間と左右方向に並設される空間に、前記下皿本体が設けられ、
前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、該第1下皿部に一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部とを含み、
前記第2下皿部の上方を覆うカバー手段を設け、
前記カバー手段は、前記扉枠の開閉状態にかかわらず前記下皿本体と一体的に設けられ、前記第2下皿部から前記第1下皿部側以外の下皿外部へ遊技媒体が流出することを阻止するとともに前記第2下皿部から前記内部空間へ遊技媒体が侵入しないようにしており、
さらに、前記下皿には、所定の供給口を介して遊技媒体が供給され、
前記供給口は、前記下皿の左右幅の中心よりも前記第2下皿部側にずれて設けられる ことを特徴とする。
また、所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
前記遊技盤が装着される本体枠と、
前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
前記扉枠に設けられて正面視において前記遊技領域の下方で前方へ膨出し、所定の内部空間が形成された膨出部と、
前記膨出部の上面側に設けられ、前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
前記内部空間に収容され、所定の演出効果を奏する演出装置と、
所定高さの立壁を設けた下皿本体を有して前記扉枠に設けられ、所定の供給口から遊技媒体が流入可能な下皿と
を備え、
前記膨出部における前記内部空間と左右方向に並設される空間に、前記下皿本体が設けられ、
前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、該第1下皿部に一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部とを含み、
前記第2下皿部の上方を覆うカバー手段を設け、
前記カバー手段は、前記扉枠の開閉状態にかかわらず前記下皿本体と一体的に設けられ、前記第2下皿部から前記第1下皿部側以外の下皿外部へ遊技媒体が流出することを阻止するとともに前記第2下皿部から前記内部空間へ遊技媒体が侵入しないようにしており、
さらに、前記下皿には、所定の供給口を介して遊技媒体が供給され、
前記供給口は、前記下皿の左右幅の中心よりも前記第2下皿部側にずれて設けられる
ことを特徴とする。
このように、本発明によれば、訴求力の高い遊技機を提供することができる。
本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。 パチンコ機の右側面図である。 パチンコ機の左側面図である。 パチンコ機の背面図である。 パチンコ機を右前から見た斜視図である。 パチンコ機を左前から見た斜視図である。 パチンコ機を後ろから見た斜視図である。 本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図である。 パチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。 パチンコ機における外枠の正面図である。 外枠の右側面図である。 外枠を前から見た斜視図である。 外枠を後ろから見た斜視図である。 外枠を分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。 (a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。 外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。 パチンコ機における扉枠の正面図である。 扉枠の右側面図である。 扉枠の左側面図である。 扉枠の背面図である。 扉枠を右前から見た斜視図である。 扉枠を左前から見た斜視図である。 扉枠を後ろから見た斜視図である。 図19におけるA−A線で切断した断面図である。 図19におけるB−B線で切断した断面図である。 図19におけるC−C線で切断した断面図である。 扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットの球送りユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送りユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は球送りユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送りユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。 (a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)はファールカバーユニットを蓋部材を外して前から見た分解斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを蓋部材を外して後ろから見た分解斜視図である。 蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。 (a)は扉枠におけるハンドルユニットの正面図であり、(b)はハンドルユニットを前から見た斜視図であり、(b)はハンドルユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)はハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は扉枠の皿ユニットを右前から見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左前から見た斜視図である。 (a)は皿ユニットを右上後ろから見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左下後から見た斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 図28の断面図において下皿カバーを外した状態で下皿の部位を拡大して示す説明図である。 (a)は下皿に球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(b)は下皿に(a)とは異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(c)は更に異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図である。 (a)は分割可能とした下皿を概略で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの後方の空間の大きさに応じて下皿の貯留領域を拡張した状態を概略で示す説明図である。 (a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。 (a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットを、操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図48(a)におけるD−D線で切断した断面図である。 図48(b)におけるE−E線で切断した断面図である。 (a)は図48(b)におけるF−F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。 演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 (a)は演出操作ユニットのベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットのベースユニットを後ろから見た斜視図である。 演出操作ユニットのベースユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 演出操作ユニットのベースユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図51の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 (a)は図48乃至図63の演出操作ユニットとは実施形態の異なる第二演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第二演出操作ユニットの右側面図である。 (a)は第二演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。 第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。 図64(a)におけるG−G線で切断した断面図である。 図64(b)におけるH−H線で切断した断面図である。 (a)は図64(b)におけるI−I線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。 第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。 第二演出操作ユニットの第二ベースユニットを前から見た斜視図である。 (a)はスクリーンユニットのメインスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図であり、(b)はスクリーンユニットのサブスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図である。 (a)は図74(a)におけるJ−J線で切断した断面図であり、(b)は図74(b)におけるK−K線で切断した断面図である。 (a)はメインスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)はサブスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。 (a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図78(a)におけるL−L線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図82(a)におけるM−M線で切断した断面図である。 (a)は図82(a)におけるN−N線で切断した断面図であり、(b)は図82(a)におけるO−O線で切断した断面図である。 (a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 図87におけるP−P線で切断した断面図である。 本体枠を前から見た斜視図である。 本体枠を後ろから見た斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図である。 本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 払出ユニットを前から見た斜視図である。 払出ユニットを後ろから見た斜視図である。 払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出ユニットの球誘導ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球誘導ユニットを後ろから見た斜視図である。 球誘導ユニットの分解斜視図である。 (a)は払出ユニットの払出装置を前から見た斜視図であり、(b)は払出装置を後ろから見た斜視図である。 払出装置を分解して前から見た分解斜視図である。 払出装置を分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出装置の正面図であり、(b)は(a)におけるQ−Q線で切断した断面図である。 (a)は払出装置において球抜き可動片により球抜き通路を閉鎖した状態を示す説明図であり、(b)は球抜き可動片により球抜き通路を開放した状態を示す説明図である。 (a)は払出ユニットにおける上部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。 (a)は上部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は払出ユニットにおける下部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は下部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。 下部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。 下部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。 (a)は下部満タン球経路ユニットにおいて誘導路開閉扉が閉じている状態を示す説明図であり、(b)は誘導路開閉扉が開いている状態を示す説明図である。 扉枠のファールカバーユニットと下部満タン球経路ユニットとの関係を示す説明図である。 払出ユニットにおける遊技球の流れを示す説明図である。 遊技盤の正面図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図である。 遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。 表ユニットと裏ユニットを除いた遊技盤の正面図である。 図117の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図である。 図117の遊技盤を分解して後ろから見た分解斜視図である。 遊技盤をパチンコ機に取付けた状態で機能表示ユニットの部位を正面から拡大して示す説明図である。 図117とは異なる形態の遊技パネルを、前構成部材、基板ホルダ、及び主制御ユニットと共に前から見た分解斜視図である。 図121を後ろから見た分解斜視図である。 遊技機の全体を示した斜視図(第三演出操作ユニット)。 第三演出ユニットの要部をブロックに分解して示した斜視図。 第三演出ユニットの要部の斜視図(一部を切り欠いてある)。 第三演出ユニットの正面図、〔a〕は待機時、〔b〕は動作時。 可動片機構を説明する側面図、〔a〕は待機時、〔b〕は転回時。 第三演出ユニットを機構的に示した図(待機時)。 動作を示した概略の機構図〔1〕―〔3〕。 「まわす」入力時の動作を示した概略の機構図〔4〕、〔4−1〕―〔4−2〕。 「押し込む」入力時の動作を示した概略の機構図〔6〕―〔6−2〕。 入力操作処理フロー図。 制御装置のブロック図。 〔イ〕はドグとセンサの位置関係を示した簡略図、〔ロ〕は操作判定テーブル。 操作位置と画像の関係を示した図。 変形例1の動作を示した機構図。 動作チャートの一例。 変形例2の要部正面図。 変形例2の要部を示した一部断面の側面図。
〔実施形態1〕
[1.パチンコ機の全体構造]
本発明の一実施形態であるパチンコ機1について、図面を参照して詳細に説明する。まず、図1乃至図10を参照して本実施形態のパチンコ機1の全体構成について説明する。図1は本発明の一実施形態であるパチンコ機の正面図である。図2はパチンコ機の右側面図であり、図3はパチンコ機の左側面図であり、図4はパチンコ機の背面図である。図5はパチンコ機を右前から見た斜視図であり、図6はパチンコ機を左前から見た斜視図であり、図7はパチンコ機を後ろから見た斜視図である。また、図8は本体枠から扉枠を開放させると共に、外枠から本体枠を開放させた状態で前から見たパチンコ機の斜視図である。図9はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して前から見た分解斜視図であり、図10はパチンコ機を扉枠、遊技盤、本体枠、及び外枠に分解して後ろから見た分解斜視図である。
本実施形態のパチンコ機1は、遊技ホールの島設備(図示しない)に設置される枠状の外枠2と、外枠2の前面を開閉可能に閉鎖する扉枠3と、扉枠3を開閉可能に支持していると共に外枠2に開閉可能に取付けられている本体枠4と、本体枠4に前側から着脱可能に取付けられると共に扉枠3を通して遊技者側から視認可能とされ遊技者によって遊技球が打込まれる遊技領域5aを有した遊技盤5と、を備えている。
パチンコ機1の外枠2は、図9及び図10等に示すように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3が開閉可能に取付けられている。
パチンコ機1の扉枠3は、正面視の外形が上下に延びた四角形で前後に貫通している貫通口111を有した枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面右下隅に取付けられており遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内へ打込むために遊技者が操作可能なハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の貫通口111よりも下側で前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられており遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて遊技者に遊技者参加演出を提示することが可能な演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも上側の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
パチンコ機1の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベースの正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
本体枠4の払出ユニット800は、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861及び満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音用のスピーカ921を有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
パチンコ機1の遊技盤5は、図9及び図10等に示すように、遊技球が打込まれる遊技領域5aの外周を区画し球発射装置680から発射された遊技球を遊技領域5aの上部に案内する外レール1001及び内レール1002を有した前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられると共に遊技領域5aの後端を区画する平板状の遊技パネル1100と、を備えている。
本実施形態のパチンコ機1は、上皿321に遊技球を貯留した状態で、遊技者がハンドル302を回転操作すると、球発射装置680によってハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技盤5の遊技領域5a内へ打込まれる。そして、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、入賞口に受入れられると、受入れられた入賞口に応じて、所定数の遊技球が払出装置830によって上皿321に払出される。この遊技球の払出しによって遊技者の興趣を高めることができるため、上皿321内の遊技球を遊技領域5a内へ打込ませることができ、遊技者に遊技を楽しませることができる。
[2.外枠の全体構成]
パチンコ機1の外枠2について、図11乃至図16を参照して説明する。図11はパチンコ機における外枠の正面図であり、図12は外枠の右側面図である。また、図13は外枠を前から見た斜視図であり、図14は外枠を後ろから見た斜視図である。図15は、外枠を分解して前から見た分解斜視図である。図16(a)は外枠における外枠側上ヒンジ部材の部位を、左枠部材を省略して下側から見た斜視図であり、(b)は(a)を分解して示す分解斜視図である。外枠2は、遊技ホール等のパチンコ機1が設置される島設備(図示は省略)に取付けられるものである。
外枠2は、図示するように、上下に離間しており左右に延びている上枠部材10及び下枠部材20と、上枠部材10及び下枠部材20の両端同士を連結しており上下に延びている左枠部材30及び右枠部材40と、を備えている。上枠部材10、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40は、前後の幅が同じ幅に形成されている。また、上枠部材10及び下枠部材20の左右の長さに対して、左枠部材30及び右枠部材40の上下の長さが、長く形成されている。また、外枠2は、上枠部材10及び下枠部材20の左右両端面と、左枠部材30及び右枠部材40の左右方向の外側を向いた側面とが、同一面となるように組立てられている。
また、外枠2は、上枠部材10の正面視左端部側に取付けられている外枠側上ヒンジ部材60と、外枠側上ヒンジ部材60の下面に取付けられているロック部材66と、幕板部材50の正面視左端側上部と左枠部材30とに取付けられている外枠側下ヒンジ部材70と、を備えている。外枠2の外枠側上ヒンジ部材60と外枠側下ヒンジ部材70とによって、本体枠4及び扉枠3を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2は、左枠部材30及び右枠部材40の下端同士を連結し下枠部材20の前側に取付けられる幕板部材50と、幕板部材50の後側に取付けられていると共に両端が左枠部材30及び右枠部材40に夫々取付けられる幕板補強部材80と、幕板部材50の上面における左右中央から左寄りの位置に取付けられている平板状の左滑り部材81と、幕板部材50の上面における右端付近の位置に取付けられている平板状の右滑り部材82と、を備えている。幕板補強部材80は、中実の部材(例えば、木材、合板、等)によって形成されており、下枠部材20、左枠部材30、及び右枠部材40に、取付けられている。
更に、外枠2は、上枠部材10と左枠部材30、上枠部材10と右枠部材40、下枠部材20と左枠部材30、及び下枠部材20と右枠部材40を、夫々連結している連結部材85を備えている。また、外枠2は、右枠部材40の内側(左側面側)に取付けられており後述する施錠ユニット700の外枠用鉤703が係止される上鉤掛部材90及び下鉤掛部材91を、備えている。
[2−1.上枠部材]
外枠2の上枠部材10は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この上枠部材10は、左右両端における前後方向の中央に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部11を備えている。この係合切欠部11内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87が取付けられる。また、上枠部材10は、正面視左側端部の上面と前面に、一般面よりも窪んだ取付段部12を備えている。この取付段部12には、外枠側上ヒンジ部材60が取付けられる。
[2−2.下枠部材]
外枠2の下枠部材20は、所定厚さの無垢(中実)の材料(例えば、木材、合板、等)によって形成されている。この下枠部材20は、左右の長さ及び上下の厚さが、上枠部材10の左右の長さ及び上下の厚さと同じ寸法に形成されていると共に、前後の幅が、上枠部材10の前後の幅よりも長く形成されている。下枠部材20は、左右両端における前後方向の中央よりも後側寄りの位置に、上下に貫通しており左右方向中央側へ窪んだ係合切欠部21を備えている。この係合切欠部21内には、連結部材85の後述する左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88が取付けられる。
また、下枠部材20は、左右両端の前面から後方へ窪んだ前端切欠部22を備えている。下枠部材20において、前端切欠部22の後端から下枠部材20の後面までの前後方向の幅が、上枠部材10の前後方向の幅と同じ寸法に形成されている。この下枠部材20は、外枠2に組立てた状態で、左右の前端切欠部22同士の間の部位が、幕板部材50内に挿入される。
[2−3.左枠部材及び右枠部材]
外枠2の左枠部材30及び右枠部材40は、一定の断面形状で上下に延びており、アルミ合金等の金属の押出形材によって形成されている。左枠部材20及び右枠部材40は、平面視において互いに対称の形状に形成されている。左枠部材30及び右枠部材40は、外枠2として組立てた時に、左右方向の外側となる側面において、前後方向中央に対して後寄りの位置から後端付近までの間に、内側へ窪んだ凹部31,41と、凹部31,41の反対側の側面から膨出しており内部が空洞に形成されている突出部32,42と、を備えている。この左枠部材30及び右枠部材40は、突出部32,42によって、強度・剛性が高められている。また、突出部32,42内には、連結部材85の後述する左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88が挿入されて取付けられる。
また、左枠部材30及び右枠部材40は、表面に上下に延びた複数の溝が形成されている。この複数の溝によって、パチンコ機1を遊技ホール等の島設備に設置したり運搬したりする等の際に、作業者の指掛りとなってパチンコ機1を持ち易くすることができると共に、パチンコ機1の外観の意匠性を高めることとができる。
[2−4.幕板部材]
外枠2の幕板部材50は、後側が開放された箱状に形成されている。幕板部材50は、上面における正面視左端付近に後方へ平板状に延出している後方延出部51と、後方延出部51の左端から遊技球が通過可能な大きさでU字状に切欠かれており上下に貫通している左排出孔52と、後方延出部51における左排出孔52の右側において遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している右排出孔53と、後方延出部51の後端を含む幕板部材50の上面の後端から上方へ平板状に延出している立壁部54と、立壁部54の上端付近から前方へ膨出しており前面が上方へ向かうに従って後方へ向かうように傾斜している返し部55と、を備えている。
幕板部材50は、後方延出部51の前側の上面と、後方延出部51の上面とに、外枠側下ヒンジ部材70が載置されるように、外枠側下ヒンジ部材70の後述する水平部71が取付けられる。また、幕板部材50の左排出孔52は、外枠2に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材60の後述する排出孔74と一致する位置に形成されている。また、右排出孔53は、外枠に組立てた状態で外枠側下ヒンジ部材60よりも右側となる位置に形成されている。右排出孔53は、左排出孔52よりも大きく形成されている。
また、幕板部材50は、後方延出部51よりも右側の上面が、前端側が低くなるように傾斜している。また、幕板部材50は、上面における後方延出部51よりも右側の部位に左滑り部材81を取付けるための左取付部56と、上面における右端付近に右滑り部材82を取付けるための右取付部57と、を備えている。幕板部材50は、上面に、左滑り部材81及び右滑り部材82を介して本体枠3の下面が載置される。
この幕板部材50は、図示するように、前面に浅いレリーフ状の装飾が形成されている。また、幕板部材50は、図示は省略するが、箱状の内部が複数のリブによって格子状に仕切られており、強度・剛性が高められている。また、幕板部材50は、幕板補強部材80の前側半分を、内部に収容可能に形成されている。
[2−5.外枠側上ヒンジ部材]
外枠2の外枠側上ヒンジ部材60は、図示するように、水平に延びた平板状で外形が四角形の上固定部61と、上固定部61の前端から前方へ延出している平板状の前方延出部62と、前方延出部62の右端から前方へ向かうに従って前方延出部62の左右中央へ延びており上下に貫通している軸受溝63と、上固定部61の平面視左辺から下方へ延びている平板状の横固定部64と、前方延出部62の左端から前端を周って軸受溝63が開口している部位までの端辺から下方へ延びており横固定部64と連続している平板状の垂下部65と、を備えている(図16(b)等を参照)。
外枠側上ヒンジ部材60は、外枠2が組立てられた状態で、上固定部61が、上枠部材10の取付段部12の上面に載置されており、図示しないビスによって固定されている。また、前方延出部62は、上枠部材10の前端よりも前方へ延出している。また、横固定部64は、左枠部材30の外側側面の凹部31内に上側から挿入された状態で、ビスによって左枠部材30に固定されている。
この外枠側上ヒンジ部材60は、軸受溝63内に本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入させることで、外枠側下ヒンジ部材70と協働して本体枠4を開閉可能に支持することができる。この外枠側上ヒンジ部材60は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
[2−6.ロック部材]
外枠2のロック部材66は、図16に示すように、左右が所定幅で前後に延びている帯板状のロック本体66aと、ロック本体66aの後端から右方へ突出している操作部66bと、ロック本体66aの後端から左方へ延びた後に斜め左前方へ延びている弾性変形可能な棒状の弾性部66cと、ロック本体66aの後端付近で上下に貫通している取付孔66dと、を備えている。このロック部材66は、合成樹脂によって形成されている。ロック部材66は、取付ビス67によって、外枠側上ヒンジ部材60における前方延出部62の下面に回動可能に取付けられる。
このロック部材66は、取付孔66dを通して、ロック本体66aの後端が、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62における軸受溝63よりも後側の位置に取付けられる。また、ロック部材66を外枠側上ヒンジ部材60に取付けた状態では、ロック本体66aが、平面視で軸受溝63を遮ることができると共に、前端付近の右側面が、外枠側上ヒンジ部材60の垂下部65における軸受溝63の開口まで延びている部位と当接可能となるように前方へ延びている(図18を参照)。
また、ロック本体66aの後端から左方へ延びている弾性部66cの先端は、外枠側上ヒンジ部材60における垂下部65の内周面に当接している。このロック部材66は、弾性部66cの付勢力によって取付孔66dを中心に、前端が左方へ回動する方向に付勢されている。従って、通常の状態では、ロック部材66のロック本体66aの前端付近の右側面が、垂下部65に当接している(図18を参照)。この状態では、軸受溝63におけるロック本体66aよりも前側の部位に、本体枠側上ヒンジ部材620の後述する本体枠上ヒンジピン622を収容可能な空間が形成される。
このロック部材66は、操作部66bを操作することで、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aを回動させることができる。そして、操作部66bの操作によって、ロック本体66aを、その前端が左方へ移動する方向へ回動させることで、平面視において軸受溝63からロック本体66aを後退させることができ、軸受溝63が全通している状態とすることができる。これにより、軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入したり、軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を外したりすることができる。
[2−7.外枠側下ヒンジ部材]
外枠2の外枠側下ヒンジ部材70は、図示するように、水平に延びている平板状の水平部71と、水平部71の左辺において前後方向中央よりも後側の部位から上方へ立上がっている平板状の立上り部72と、水平部71の前端付近から上方へ突出している外枠下ヒンジピン73と、水平部71を上下に貫通しており遊技球が一つのみ通過可能な大きさの排出孔74と、を備えている。この外枠側下ヒンジ部材70は、金属板をプレス成型により屈曲させて形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、平面視において、左辺を底辺とした台形に形成されている。外枠下ヒンジピン73は、円柱状で、上下方向中央よりも上部が、上端が窄まった円錐台状に形成されている。この外枠下ヒンジピン73は、水平部71の前端付近における左寄りの位置に取付けられている。排出孔74は、水平部71において、立上り部72の前後方向中央の部位と接し、水平部71の左辺から右方へ逆U字状に延びるように形成されている。この排出孔74は、幕板部材50の左排出孔52と、略同じ大きさに形成されている。
外枠側下ヒンジ部材70は、外枠2が組立てられた状態では、水平部71が、幕板部材50の左端付近の上面と後方延出部51上に載置されており、水平部71が、幕板部材50の上面を貫通する図示しないビスによって幕板補強部材80に固定されている。また、外枠2が組立てられた状態では、立上り部72が、左枠部材30の内側側面における突出部32よりも前側の部位に、図示しないビスによって取付けられている。この外枠側下ヒンジ部材70は、外枠下ヒンジピン73を、本体枠4の本体枠側下ヒンジ部材640における本体枠用下ヒンジ孔(図示は省略)に挿通させることで、外枠側上ヒンジ部材60と協働して本体枠4を開閉可能に取付けることができる。
また、外枠2が組立てられた状態では、排出孔74が、幕板部材50の左排出孔52と一致している。これにより、水平部71上の遊技球を、排出孔74及び左排出孔52を通して、幕板部材50の後側へ落下(排出)させることができる。詳述すると、外枠2に対して本体枠4を閉じる時に、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球が、本体枠4が閉じられるのに従って、外枠2と本体枠4との間が徐々に狭くなることから、間隔が広い後方側へ転動とすることとなり、排出孔74から排出させることができる。この際に、排出孔74が、パチンコ機1に組立てた状態で、外枠2に対して本体枠4を閉じた時に、本体枠4の後端と略同じとなる位置に形成されているため、外枠2と本体枠4との間に落下した遊技球を、排出孔74から排出させることで本体枠4よりも後側へ転動するのを阻止し易くすることができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位に遊技球が留まり難くすることができる。
[2−8.連結部材]
外枠2の連結部材85は、上枠部材10と左枠部材30とを連結する左上連結部材85Aと、上枠部材10と右枠部材40とを連結する右上連結部材85Bと、下枠部材20と左枠部材30とを連結する左下連結部材85Cと、下枠部材20と右枠部材40とを連結する右下連結部材85Dと、がある。
連結部材85は、水平に延びた平板状の水平固定部86と、水平固定部86の左右側辺の何れか一方から上方へ延出している平板状の上横固定部87と、水平固定部86における上横固定部87が延出している部位と同じ側から下方へ延出している平板状の下横固定部88と、を備えている。この連結部材85は、平板状の金属板を屈曲させて形成されている。
左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、水平固定部86の前後方向の中央から上横固定部87が上方へ延出していると共に、上横固定部87の前後両側から下横固定部88が下方へ延出している。つまり、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bでは、下横固定部88が前後に離間して二つ備えられている。左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの水平固定部86は、上枠部材10の下面に当接した状態で上枠部材10に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの上横固定部87は、上枠部材10の係合切欠部11内に挿入されて、上枠部材10の左右方向の端部に固定される。また、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの前側の下横固定部88は、左枠部材30又は右枠部材40突出部32,42よりも前側の内側側面に固定される。更に、左上連結部材85A及び右上連結部材85Bの後側の下横固定部88は、左枠部材30又は右枠部材40突出部32,42内に挿入されて外側側面から捩じ込まれるビスにより左枠部材30又は右枠部材40に固定される。
左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端が、水平固定部86の後端よりも後方へ突出していると共に、上横固定部87の水平固定部86よりも後方へ突出している部位の下端から下横固定部88が水平固定部86よりも下方へ延出している。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dでは、上横固定部87の後端から水平固定部86と同じ側へ突出している屈曲部89を更に備えている。左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの水平固定部86は、下枠部材20の上面に当接した状態で固定される。また、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの上横固定部87は、左枠部材30又は右枠部材40の突出部32,42よりも前側の内側側面に固定される。更に、左下連結部材85C及び右下連結部材85Dの下横固定部88は、下枠部材20の係合切欠部21内に挿入されて下枠部材20の左右方向の端部面に固定される。
[2−9.外枠側上ヒンジ部材のロック機構]
次に、本実施形態のパチンコ機1の外枠2において、外枠側上ヒンジ部材60におけるロック部材66による本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620に対するロック機構について、図17及び図18を参照して説明する。図17(a)は外枠の外枠側上ヒンジ部材に対して本体枠の本体枠側上ヒンジ部材が取外されている状態を拡大して示す斜視図であり、(b)は外側上ヒンジ部材に本体側上ヒンジ部材が取付けられている状態を拡大して示す斜視図である。図18は、外枠におけるロック部材の作用を示す説明図である。
外枠2におけるロック部材66は、外枠側上ヒンジ部材60の前方延出部62に取付けた状態(通常の状態)では、弾性部66cの先端が垂下部65の内周面と当接しており、ロック本体66aがく字状に屈曲した軸受溝63の一部を閉塞するようになっていると共に、ロック本体66aの先端部分が、軸受溝63の最深部分を閉塞した状態とはならず、軸受溝63の最深部分に本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を挿入可能な空間が形成された状態となっている。
本実施形態における外枠側上ヒンジ部材60とロック部材66とを用いた本体枠上ヒンジピン622の支持機構は、本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の最深部分に挿入されてロック本体66aの前端の右側面が、右側の垂下部65と接近している状態(この状態ではロック本体66aの前端の右側面と右側の垂下部65との間に僅かな隙間があり当接した状態となっていない)である通常の軸支状態においては、屈曲している軸受溝63の最深部分に位置する本体枠上ヒンジピン622とロック本体63の前端面との夫々の中心が斜め方向にずれて対向した状態となっている。
そして、この通常の軸支状態においては、重量のある本体枠4を軸支している本体枠上ヒンジピン622が軸受溝63の前端部分に当接した状態となっているので、本体枠上ヒンジピン622からロック部材66aの前端面への負荷がほとんどかかっていない。つまり、ロック部材66の弾性部66cに対し負荷がかかっていない状態となっている。なお、ロック本体66aの前端面が円弧状に形成されているため、ロック部材66を回動させるために操作部66bを回動操作した時に、ロック部材66がスムーズに回動するようになっている。また、図示では、ロック本体66aの前端面の円弧中心が、取付孔66dの中心(ロック部材66の回転中心)とされている。
従って、本体枠上ヒンジピン622がく字状に形成された軸受溝63の傾斜に沿って抜ける方向に作用力Fがかかって、ロック本体66aの円弧状の前端面に当接したとき、その作用力Fを、本体枠上ヒンジピン622と円弧状の前端面との当接部分に作用する分力F1(ロック本体66aの前端面の円弧の法線方向)と、本体枠上ヒンジピン622と軸受溝63の一側内面との当接部分に作用する分力F2と、に分けたときに、分力F1の方向が取付孔66d(取付ビス67)の中心(ロック部材66の回転中心)を向くため、ロック部材66のロック本体66aの前端が、右側の垂下部65から離れる方向に回転させるモーメントが働かず、本体枠上ヒンジピン622がロック部材66のロック本体66aの前端部と軸受溝63の一側内面との間に挟持された状態が保持される。
このため、通常の軸支状態、或は、本体枠上ヒンジピン622の作用力がロック部材66にかかった状態でも、ロック部材66の弾性部66cに常時負荷がかからず、合成樹脂で一体形成される弾性部66cのクリープによる塑性変形を防止し、長期間に亘って本体枠上ヒンジピン622の軸受溝63からの脱落を防止することができる。なお、仮に無理な力がかかってロック部材66のロック本体66aの前端部が右方へ移動する方向へ回転させられても、ロック本体66aの前端右側面が垂下部65に当接してそれ以上回転しないので、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ないようになっている。
なお、ロック本体66aの前端面の形状は円弧状でなくても、上記した分力F1の作用により回転モーメントが生じない位置又はロック部材66をその前端部が前方突出部62の外側に向って回転させる回転モーメントが生ずる位置にロック部材66の回転中心(取付ビス67により固定される軸)を位置させることにより、常時ロック部材66の弾性部66cに対しても負荷がかかることはないし、ロック部材66が回転してもロック本体66aの前端の右側面が垂下部65に当接するだけであるため、ロック部材66が前方延出部62の外側にはみ出ることもない。
外枠側上ヒンジ部材60の軸受溝63に、本体枠側上ヒンジ部材620の本体枠上ヒンジピン622を支持させる場合は、軸受溝63の開放されている側から軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入する。軸受溝63内に本体枠上ヒンジピン622を挿入すると、ロック部材66のロック本体66aの右側面に本体枠上ヒンジピン622が当接し、弾性部66cの付勢力に抗してロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66が取付ビス67を中心に回動する。これにより、軸受溝63を閉鎖していたロック本体66aが後退して軸受溝63が開放され、軸受溝63の最深部(前端)へ本体枠上ヒンジピン622を移動させることができるようになる。
そして、軸受溝63の最深部に本体枠上ヒンジピン622を移動させると、本体枠上ヒンジピン622とロック部材66のロック本体66aとの当接が解除され、弾性部66cの付勢力によってロック本体66aの前端が右方へ移動するようにロック部材66が回動し、ロック部材66が通常の状態に復帰する。これにより、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63内におけるロック本体66aの前端よりも前側の空間に収容された状態となり、本体枠上ヒンジピン622が、軸受溝63の最深部において回動可能な状態で保持(ロック)された状態となる。
軸受溝63内から本体枠上ヒンジピン622を取外す場合は、ロック部材66の操作部66bを操作して、ロック本体66aの前端が左方へ移動するようにロック部材66を回動させ、弾性部66cの付勢力に抗して軸受溝63からロック本体66aを後退させる。これにより、軸受溝63の最深部と開口部とが連通した状態となり、軸受溝63から本体枠上ヒンジピン622を取外すことができる。
[2−10.外枠側下ヒンジ部材の部位における防犯機構と球噛み防止機構]
本実施形態のパチンコ機1における外枠2の外枠側下ヒンジ部材70の部位における防犯機構と外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを防止するための球噛み防止機構について説明する。
外枠2は、組立てた状態では、幕板部材50の上面における正面視左端部に外枠側下ヒンジ部材70が取付けられている。外枠側下ヒンジ部材70の水平部71は、幕板部材50の上面の左端付近と後方延出部51の上面とに載置された状態で取付けられている。この幕板部材50には、上面の後端から上方へ立上がっている立壁部54を備えている。これにより、外枠側下ヒンジ部材70と本体枠側下ヒンジ部材640との間の隙間を通して、本体枠4(パチンコ機1)の後側へピアノ線等の不正な工具を侵入させようとしても、不正な工具の先端が幕板部材50の上面の後端から上方へ延出している立壁部54に当接するため、不正な工具がこれ以上後側へ挿入されるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを防止することができる。
また、立壁部54の上端に、前方へ延出している返し部55を備えているため、立壁部54に当接した不正な工具が上方へ曲がった場合、返し部55によって不正な工具の先端を更に前方へ折返させることができるため、本体枠4の後側に不正な工具が侵入させられるのを阻止することができ、外枠側下ヒンジ部材70の部位を介して不正行為が行われるのを確実に阻止することができる。
ところで、幕板部材50の上面の後端に上方へ延出している立壁部54を備えるようにした場合、外枠2に対して本体枠4を開いている状態で、遊技球が外枠側下ヒンジ部材70(水平部71)上に落下した場合、水平部71上の遊技球が、立壁部54の存在によって水平部71の後端から後方へ排出されないため、外枠2と本体枠4との間に挟まれてしまう虞がある。これに対して、本実施形態では、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71と、幕板部材50の後方延出部51とに、遊技球が通過可能な排出孔74、右排出孔52、及び左排出孔53を備えているため、外枠側下ヒンジ部材70の水平部71上の遊技球を、排出孔74等から下方へ排出することができ、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれるのを低減させることができる。
従って、外枠2と本体枠4との間に遊技球が挟まれることで、外枠側下ヒンジ部材70の周りが破損したり、本体枠4が正常な状態で閉まらずに外枠2と本体枠4との間に隙間ができてしまい、その隙間を使って不正行為が行われてしまったりするのを防止することができる。
[3.扉枠の全体構成]
パチンコ機1の扉枠3について、図19乃至図30を参照して説明する。図19はパチンコ機における扉枠の正面図であり、図20は扉枠の右側面図であり、図21は扉枠の左側面図であり、図22は扉枠の背面図である。図23は扉枠を右前から見た斜視図であり、図24は扉枠を左前から見た斜視図であり、図25は扉枠を後ろから見た斜視図である。図26は図19におけるA−A線で切断した断面図であり、図27は図19におけるB−B線で切断した断面図であり、図28は図19におけるC−C線で切断した断面図である。図29は扉枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図30は扉枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠3は、図29及び図30等に示すように、正面視の外形が上下に延びた四角形で枠状の扉枠ベースユニット100と、扉枠ベースユニット100の前面右下隅に取付けられているハンドルユニット300と、扉枠ベースユニット100の前面下部に取付けられている皿ユニット320と、皿ユニット320の中央に取付けられている演出操作ユニット400と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面左部に取付けられている扉枠左サイドユニット530と、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の前面右部に取付けられている扉枠右サイドユニット550と、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の前面上部に取付けられている扉枠トップユニット570と、を備えている。
扉枠3の扉枠ベースユニット100は、詳細は後述するが、正面視の外形が上下に延びた長方形(四角形)で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており本体枠4に対してヒンジ回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられ開閉可能とされている扉枠3と本体枠4、及び本体枠4と外枠2との間を施錠するための開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ遊技球を球発射装置680に送るための球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられ球発射装置680により発射されて遊技領域5a内に到達しなかった遊技球を受けて下皿322へ排出させるファールカバーユニット270と、を備えている。
扉枠3のハンドルユニット300は、詳細は後述するが、回転可能なハンドル302を遊技者が回転操作することで、上皿321内に貯留されている遊技球を、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
扉枠3の皿ユニット320は、詳細は後述するが、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出していると共に、左右方向中央の前端に演出操作ユニット400が取付けられる。皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、上皿321に貯留されている遊技球を下皿322へ抜くための上皿球抜きボタン327と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残金の範囲内で遊技者に遊技球を貸し出すための球貸ボタン328と、球貸機から貸出された遊技球の分を差し引いた現金やプリペイドカードを返却させるための返却ボタン329と、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数等を表示する球貸返却表示部330と、演出提示時に遊技者の操作が受付可能とされている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322内の遊技球を皿ユニット320の下方へ排出するための下皿球抜きボタン333と、を備えている。
扉枠3の演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。この演出操作ユニット400は、詳細は後述するが、遊技者が操作可能な大型の操作ボタン410と、操作ボタン410内に遊技者側から視認可能に配置され演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
扉枠3の扉枠左サイドユニット530は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の左外側を装飾するものである。扉枠左サイドユニット530は、発光装飾可能な左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)を備えている。
扉枠3の扉枠右サイドユニット550は、詳細な内容は後述するが、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも右側の前面右部に取付けられ、貫通口111(遊技領域5a)の右外側を装飾するものである。この扉枠右サイドユニット550は、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく突出している左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を備えている。扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させることができる。
扉枠3の扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられ、扉枠3の上部を装飾するものである。扉枠トップユニット570は、詳細な内容は後述するが、左右に離間した一対の上部スピーカ573と、前面中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、を備えている。扉枠トップユニット570は、トップ中装飾部材576、トップ左装飾レンズ部材579、及びトップ右装飾レンズ部材580を発光装飾させることができる。
[3−1.扉枠ベースユニットの全体構成]
扉枠3の扉枠ベースユニット100について、図31乃至図33を参照して詳細に説明する。図31(a)は扉枠における扉枠ベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は扉枠ベースユニットを後ろから見た斜視図である。図32は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図33は扉枠ベースユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
扉枠ベースユニット100は、正面視左辺側が本体枠4の前面を閉鎖するように本体枠4に対して開閉可能(ヒンジ回転可能)に取付けられるものである。扉枠ベースユニット100は、前面下隅にハンドルユニット300が、貫通口111の下側前面に演出操作ユニット400が取付けられる皿ユニット320が、貫通口111の左外側前面に扉枠左サイドユニット530が、貫通口111の右外側前面に扉枠右サイドユニット550が、貫通口111の上外側前面に扉枠トップユニット570が、夫々取付けられるものである。
扉枠ベースユニット100は、図32及び図33に等に示すように、正面視の外形が上下に延びた長方形で前後に貫通している貫通口111を有した板状の扉枠ベース110と、扉枠ベース110の後側に取付けられている枠状の補強ユニット130と、補強ユニット130の正面視左端側の上下両端に取付けられており扉枠ベース110から前方へ突出して本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640に回転可能に取付けられる扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150と、扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠左サイド装飾基板160と、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのガラスユニット取付部材170と、を備えている。
また、扉枠ベースユニット100は、扉枠ベース110の前面で正面視右下隅に取付けられておりハンドルユニット300を取付けるための筒状のハンドル取付部材180と、扉枠ベース110の後面に取付けられ貫通口111を閉鎖するガラスユニット190と、ガラスユニット190の後面下部を覆う防犯カバー200と、扉枠ベース110の後面に扉枠ベース110を貫通して前方に突出するように取付けられる開閉シリンダユニット210と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられる球送りユニット250と、扉枠ベース110の後面下部に取付けられるファールカバーユニット270と、を備えている。
更に、扉枠ベースユニット100は、図示は省略するが、扉枠3に備えられている各種の装飾基板、球送りソレノイド255、ハンドル回転検知センサ307、ハンドルタッチセンサ310、単発ボタン操作センサ312、球貸ボタン328、返却ボタン329、球貸返却表示部330、演出選択左ボタン331、演出選択右ボタン333、振動モータ424、押圧検知センサ440、扉枠側演出表示装置460(液晶表示装置461)、上部スピーカ572、等と、本体枠4における基板ユニット900の扉枠用中継基板911との接続を中継するための扉本体中継基板を備えている。
[3−1a.扉枠ベース]
扉枠3における扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110について、主に図31乃至図33を参照して詳細に説明する。扉枠ベース110は、正面視の外形が上下に延びた四角形(長方形)に形成されている。扉枠ベース110は、前後に貫通しており、正面視における内周形状が上下に延びた略四角形に形成された貫通口111を備えている。貫通口111は、内周を形成している上辺及び左右両辺が、扉枠ベース110の外周辺に夫々接近しており、内周を形成している下辺が、扉枠ベース110の下端から上下方向の約1/3の高さに位置している。従って、扉枠ベース11は、前後に貫通している貫通口111により全体が枠状に形成されている。この扉枠ベース110は、合成樹脂により一体成形されている。
扉枠ベース110は、前面における正面視右下隅に形成されており左端側が右端側よりも前方へやや突出するように傾斜しているハンドル取付座面112と、ハンドル取付座面112と貫通口111との間で正面視右端付近に後面から前方へ向かって窪み開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213が取付けられるシリンダ取付部113と、シリンダ取付部113において前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通孔114と、シリンダ挿通孔114及びハンドル取付座面112の正面視左側で前後に貫通しており球送りユニット250の進入口251a及び球抜き口251bを前方に臨ませるための球送り開口115と、を備えている。
また、扉枠ベース110は、扉枠ベース110の左右方向中央より左寄りで且つハンドル取付座面112と略同じ高さで前後に貫通しておりファールカバーユニット270の球放出口276を前方に臨ませる下皿用通過口116と、扉枠ベース110の正面視左端付近で貫通口111の下辺に隣接するように前後に貫通しておりファールカバーユニット270の貫通球通路273を前方に臨ませる上皿用通過口117と、貫通口111の内周に沿って後面から前方へ向かって窪みガラスユニット190のガラス枠191が挿入されるガラスユニット取付部118と、扉枠ベース110の左右両上隅において前後に貫通しており扉枠トップユニット570の上部スピーカ573の後端が挿通されるスピーカ挿通口119と、を備えている。
[3−1b.補強ユニット]
扉枠ベースユニット100の補強ユニット130について、図31及び図33等を参照して詳細に説明する。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後側に取付けられることで扉枠ベース110を補強して、扉枠ベース(扉枠3)の強度剛性を高めている。補強ユニット130は、扉枠ベース110の後面における上辺に沿って取付けられる左右に延びた上補強板金131と、扉枠ベース110の後面における貫通口111の下側に取付けられる左右に延びた中補強板金132と、扉枠ベース110の後面における正面視左辺に沿って取付けられる上下に延びた左補強板金133と、扉枠ベース110の後面における正面視右辺に沿って取付けられる上下に延びた右補強板金134と、右補強板金134の後面に取付けられており施錠ユニット700の扉枠用鉤702が係止される施錠係止部135と、を備えている。
補強ユニット130は、上補強板金131の左右両端が左補強板133及び右補強板金134の夫々の上端にビスによって連結固定されており、中補強板金132の左端が左補強板金133にビスによって連結固定されている。中補強板金132の右端は、後述する開閉シリンダユニット210のシリンダ取付板金213を介して右補強板金134に連結固定されている。従って、補強ユニット130は、上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134によって、枠状に形成されている。
補強ユニット130の上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、右補強板金134、及び施錠係止部135は、夫々金属板を適宜屈曲させて形成されている。中補強板金132は、扉枠ベース110の上皿用通過口117と対応する位置に、前後に貫通した切欠部132aが形成されている。

補強ユニット130は、詳細な図示は省略するが、各上補強板金131、中補強板金132、左補強板金133、及び右補強板金134において、夫々前後方向に屈曲された部位を有しており、その部位によって、強度剛性が高められていると共に、外部からのピアノ線やマイナスドライバー等の不正な工具の侵入を防止している。
[3−1c.扉枠側上ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側上ヒンジ部材140について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠ベース110に取付けられ上下に離間している一対の突出片141aを有した扉枠上ヒンジ軸ブラケット141と、扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aを貫通しており、上端が本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入される円柱状の扉枠上ヒンジピン142と、扉枠上ヒンジピン142における一対の突出片141aの間の位置に取付けられている円盤状の鍔部材143と、鍔部材143と一対の突出片141aのうちの下側の突出片141aとの間に介装されていると共に扉枠上ヒンジピン142が挿通されており、扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢しているロックバネ144と、を備えている。
扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、図示は省略するが一対の突出片141aの後端同士を連結している平板状の取付片を有しており、側面視の形状が前方へ開放されたコ字状に形成されている。扉枠上ヒンジ軸ブラケット141は、一対の突出片141a同士を連結している取付片が、ビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠上ヒンジピン142は、上側の突出片141aよりも上方に突出している部位(上端)が、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して回転可能に挿入される。また、扉枠上ヒンジピン142は、図示は省略するが、下側の突出片141aよりも下方に突出している部位が水平方向に屈曲している。この屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、扉枠上ヒンジピン142の上方への移動を規制している。
鍔部材143は、Eリングとされており、扉枠上ヒンジピン142の外周に形成されている溝内に挿入保持されている。ロックバネ144は、扉枠上ヒンジピン142を挿通可能なコイルスプリングとされており、上端が鍔部材143に当接していると共に、下端が下側の突出片141aに当接している。このロックバネ144は、鍔部材143と下側の突出片141aとの間に、圧縮された状態で介装されており、鍔部材143を介して扉枠上ヒンジピン142を上方へ付勢している。
扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142がロックバネ144により上方へ付勢された状態となっており、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位が下側の突出片141aの下面に当接することで、これ以上の上方への移動が規制されている。この状態では、扉枠上ヒンジピン142の上端が、上側の突出片141aの上面よりも所定量上方に突出している。
扉枠側ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における下端の水平に屈曲している部位を作業者が持って、ロックバネ144の付勢力に抗してその部位を下方へ引っ張ると、扉枠上ヒンジピン142を全体的に下方へ移動させることができ、扉枠上ヒンジピン142の上端を、上側の突出片141aの上面よりも下方へ没入させることができる。従って、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に対して下方から挿入させたり、下方へ抜いたりすることができる。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142の上端を、本体枠側上ヒンジ部材620の扉枠用上ヒンジ孔623に挿入させることで、扉枠3の正面視上部左端を、本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持させることができる。
また、扉枠側上ヒンジ部材140は、扉枠上ヒンジピン142における扉枠上ヒンジ軸ブラケット141の一対の突出片141aにより支持されている部位が、後述する扉枠側下ヒンジ部材150の扉枠下ヒンジピン152と同軸上に支持されている。これにより、扉枠側上ヒンジ部材140と扉枠側下ヒンジ部材150とによって、扉枠3を本体枠4に対して良好な状態でヒンジ回転させることができる。
[3−1d.扉枠側下ヒンジ部材]
扉枠ベースユニット100の扉枠側下ヒンジ部材150について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠ベース110に取付けられ前方に延出している平板状の延出片151aを有している扉枠下ヒンジ軸ブラケット151と、扉枠下ヒンジ軸ブラケットにおける延出片151aの前端部付近から下方に突出している円柱状の扉枠下ヒンジピン152(図21及び図22を参照)と、を備えている。
扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、水平に延びた平板状の延出片151aの後端から上方に延出した平板状の取付片(図示は省略)を有しており、側面視の全体形状が略L字状に形成されている。この扉枠下ヒンジ軸ブラケット151は、図示しない取付片がビスによって扉枠ベース110の後面に取付けられている。
扉枠下ヒンジピン152は、下端部が、下方へ向かうほど窄まる円錐台状に形成されている。この扉枠下ヒンジピン152は、後述する本体枠4における本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に、上方から回転可能に挿入される。扉枠下ヒンジピン152は、扉枠側上ヒンジ部材140の扉枠上ヒンジピン142と同軸上に配置されている。
この扉枠側下ヒンジ部材150は、扉枠下ヒンジピン142が本体枠側下ヒンジ部材640の扉枠用ヒンジ孔644に挿入されることで、扉枠3を本体枠4に対してヒンジ回転可能に支持することができる。
[3−1e.扉枠左サイド装飾基板]
扉枠ベースユニット100の扉枠左サイド装飾基板160について、主に図31及び図32等を参照して詳細に説明する。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110の前面において、貫通口111の正面視左側に取付けられている。扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠ベース110における正面視左側のスピーカ挿入口119よりも下側の位置の高さから貫通口111の上下方向の中央付近の高さまで上下に延びている扉枠左サイド上装飾基板161と、扉枠左サイド上装飾基板161の下側の位置の高さから上皿用通過口117の下端と略同じ高さまで上下に延びている扉枠左サイド下装飾基板162と、を備えている。
扉枠左サイド装飾基板160の扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162は、夫々前面に、前方へ光を照射可能な複数のLED161a,162aを備えている。これらLED161a,162aは、フルカラーLEDとされている。
扉枠左サイド装飾基板160は、扉枠3を組立てた状態で、後述する扉枠左サイドユニット530の後方に位置しており、前面に備えられた(実装された)複数のLED161a,162aを適宜発光させることで、扉枠左サイドユニット530の左ユニット装飾レンズ部材を発光装飾させることができる。
[3−1f.ガラスユニット取付部材]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット取付部材170について、主に図31(b)等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側に回動可能に取付けられておりガラスユニット190を着脱可能に取付けるためのものである。ガラスユニット取付部材170は、ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後側で前後に延びた軸線周りに対して回転可能に取付けられる円盤状の基部171と、基部171から回転軸線に対して直角方向へ棒状に突出している突出部172と、を有している。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110の後面における一対のスピーカ挿通口119の下側で、ガラスユニット取付部118よりも外側の部位に、夫々回転可能に取付けられている。
ガラスユニット取付部材170は、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させた状態とすることで、背面視において扉枠ベース110のガラスユニット取付部118よりも突出部172が外側に位置した状態となり、扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に対してガラスユニット190を挿入したり、ガラスユニット取付部118からガラスユニット190を取外したりすることができる。
ガラスユニット取付部材170は、ガラスユニット190を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118に挿入させた状態で、突出部172が基部171から下方へ突出するように回転させると、突出部172がガラスユニット190の取付片191aの後側と当接し、ガラスユニット190上部の後方への移動を規制した状態となり、ガラスユニット190を扉枠ベース110に取付けることができる。
ガラスユニット取付部材170は、扉枠ベース110に回転可能に取付けられる円盤状の基部171から突出部172が突出しているため、ガラスユニット取付部材170の重心位置が突出部172内に位置している。このことから、ガラスユニット取付部材170が自由に回転できる状態では、突出部172が基部171から下方へ突出した状態で安定することとなる。そして、ガラスユニット取付部材170では、突出部172が基部171から下方へ突出している回転位置の時に、突出部172によりガラスユニット190の後方への移動を規制させるようにしているため、ガラスユニット取付部材170に振動等が作用しても、突出部172が基部171から上方へ突出するように全体が回転することはなく、ガラスユニット190の後方への移動の規制が自然に解除されることはない。
なお、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外す場合は、ガラスユニット取付部材170を、突出部172が基部171から上方へ突出するように回転させて、突出部172をガラスユニット190の取付片191aよりも外側へ移動させることで、ガラスユニット190の上部側を後方へ移動させることができるようになり、扉枠ベース110からガラスユニット190を取外すことができる。
[3−1g.ハンドル取付部材]
扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ハンドル取付部材180は、扉枠ベース110の前面にハンドルユニット300を取付けるためのものである。ハンドル取付部材180は、図32及び図33等に示すように、前後方向へ延びた円筒状の筒部181と、筒部181の後端から筒部181の軸に対して直角方向外方へ延びた円環状のフランジ部182と、筒部181内に突出していると共に筒部181の軸方向全長に亘って延びており筒部181の周方向に対して不等間隔に配置された複数(本例では三つ)の突条183と、筒部181の外周面とフランジ部182の前面とを繋ぎ筒部181の周方向に対して複数配置された補強リブ184と、を備えている。
ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面を、扉枠ベース110におけるハンドル取付座面112の前面に当接させた状態で、ビスによってハンドル取付座面112に取付けられる。
筒部181は、内径がハンドルユニット300におけるハンドルベース301の基部301aの外径よりも若干大きく形成されている。三つの突条183は、一つが筒部181内の上側に備えられており、残り二つが筒部181内の下側に備えられている。これら三つの突条183は、ハンドルベース301における三つの溝部301cと対応する位置に形成されている。従って、ハンドル取付部材180は、三つの突条183と、ハンドルベース301の三つの溝部301cとを一致させた状態でのみ、筒部181内にハンドルベース301の基部301aを挿入させることができ、扉枠ベース110に対してハンドルベース301(ハンドルユニット300)の回転位置を規制することができる。
なお、ハンドル取付部材180は、フランジ部182の後面に対して、筒部181の軸線が垂直に延びていることから、扉枠ベース110の傾斜したハンドル取付座面112に取付けることで、筒部181の軸線が右前方へ延びるように傾いた状態となり、ハンドルユニットを同様に傾いた状態で扉枠ベース110に取付けることができる。
[3−1h.ガラスユニット]
扉枠ベースユニット100のガラスユニット190について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111を、前方から後方が視認できるように閉鎖するものである。ガラスユニット190は、扉枠ベース110の貫通口111の内周形状よりも大きくガラスユニット取付部118に取付可能な枠状のガラス枠191と、ガラス枠191の枠内を閉鎖し外周がガラス枠191に取付けられている透明な二つのガラス板192と、を備えている。二つのガラス板192は、ガラス枠191の前端側と後端側とに夫々取付けられており、互いの間に空間が形成されるように前後に離間している(図26等を参照)。
ガラス枠191は、正面視左右上隅よりも下側の位置から外方へ平板状に延出している一対の取付片191aと、下端から下方へ突出していると共に下辺に沿って延びている帯板状の係止片191bと、を有している。ガラス枠191の取付片191aは、ガラスユニット取付部材170の突出部172と当接可能とされている。係止片191bは、扉枠ベース110の補強ユニット130の中補強板金132との間の空間内に挿入可能とされている(図26を参照)。
このガラスユニット190は、扉枠ベース110の後側から、ガラス枠191の係止片191bを、扉枠ベース110と補強ユニット130の中補強板金132との間の隙間に上方から挿入した上で、ガラス枠191の前端を扉枠ベース110のガラスユニット取付部118の後面に当接させ、ガラスユニット取付部材170を回転させてガラスユニット取付部材170の突出部172をガラス枠191の取付片191aの後面と当接させることで、扉枠ベース110に取付けられる。
ガラスユニット190を扉枠ベース110から取外す場合は、上記と逆の手順により、取外すことができる。これにより、ガラスユニット190は、扉枠ベース110に対して着脱可能となっている。
[3−1i.防犯カバー]
扉枠ベースユニット100の防犯カバー200について、主に図31乃至図33等を参照して詳細に説明する。防犯カバー200は、ガラスユニット190の後面下部を覆うように扉枠ベース110の後側に取付けられ、透明な合成樹脂により形成されている。防犯カバー200は、外周が所定形状に形成された平板状の本体部201と、本体部201の外周縁に沿って後方へ短く突出した平板状の後方突片202と、左右に離間して配置され本体部201よりも前方に突出し扉枠ユニット110の後側に係止可能とされている一対の係止片203と、を備えている。
防犯カバー200の本体部201は、扉枠ベース110に取付けた状態で下端がガラスユニット190の下端よりも下方へ突出するように形成されている。また、本体部201は、上端が、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における遊技領域5aの下端に沿った形状に形成されている。詳述すると、本体部201の上端は、後述する前構成部材1000の内レール1002の一部、アウト誘導部1003、右下レール1004の一部、及び右レール1005に沿った形状に形成されており、パチンコ機1に組立てた状態で遊技領域5a内に突出しないように形成されている。
後方突片202は、本体部201の外周縁の略全周に亘って形成されている。従って、防犯カバー200は、本体部201と後方突片202とによって、後方へ開放された浅い箱状に形成されており、強度・剛性が高くなっている。また、後方突片202は、図33に示すように、本体部201の外周縁とは異なる本体部201の後面の一部からも後方に突出している。この本体部201の後面の一部から後方に突出している後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で遊技盤5の前構成部材1000における外レール1001の一部と沿うように形成されている。
なお、後方突片202は、パチンコ機1に組立てた状態で、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間に位置する部位には形成されていない。これにより、外レール1001と内レール1002との間を通る遊技球(球発射装置680により発射された遊技球)が、防犯カバー200の後方突片202に当接することはなく、遊技領域5a内への遊技球の打込みを阻害することはない。
一対の係止片203は、扉枠ベース110の後側に弾性係止される。これにより、防犯カバー200は、扉枠ベース110に対して容易に着脱することができる。
防犯カバー200は、パチンコ機1に組立てた状態で、本体部201の前面がガラスユニット190の後面(ガラス枠191の後端)と当接し、本体部201の下辺から後方へ突出している部位を除いた後方突片202が、後述する前構成部材1000の防犯凹部内1008に挿入された状態となる。また、防犯カバー200は、本体部201の下辺から後方に突出している後方突片202が、前構成部材1000の下面と接するように前構成部材1000の前面よりも後方へ突出している状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤4の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
[3−1j.開閉シリンダユニット]
扉枠ベースユニット100の開閉シリンダユニット210について、主に図31乃至図33等を参照して説明する。開閉シリンダユニット210は、正面視において扉枠ベース110の右端付近で貫通口111とハンドル取付座面112との間の位置のシリンダ取付部113に後側から取付けられ、後述する施錠ユニット700と協働して、扉枠3と本体枠4との開閉、及び、外枠2と本体枠4との開閉に使用されるものである。
開閉シリンダユニット210は、前面に鍵穴211aを有し前後に延びた円筒状のシリンダ錠211と、シリンダ錠211の後端に取付けられており鍵穴211aに挿入された鍵の回動操作を施錠ユニット700の伝達シリンダ710に伝達させる回転伝達部材212と、シリンダ錠211を扉枠ベース110(補強ユニット130)に取付けるシリンダ取付板金213と、を備えている。
シリンダ錠211は、対応する鍵(図示は省略)を鍵穴211aに差し込むことで、鍵を回転させることができるものであり、対応する鍵であれば、正面視において時計回り及び反時計回りの何れの方向へも所定角度回転させることができる。
回転伝達部材212は、後方が開放された円筒状(詳しくは、後方へ向かうに従って直径が大きくなる円錐筒状)に形成されており、中心軸を挟んで対向した位置に後端から前方へ向かって切欠かれた一対の切欠部212aを有している。この回転伝達部材212は、本体枠4における施錠ユニット700の鍵シリンダ710が後方から挿入されるように形成されており、施錠ユニット700の鍵シリンダ710の突起が一対の切欠部212a内に挿入されることで、回転伝達部材212(シリンダ錠211の鍵穴211aに挿入された鍵)の回転を、施錠ユニット700の鍵シリンダ710に伝達させて鍵シリンダ710を回転させることができる。
シリンダ取付板金213は、一枚の金属板を屈曲させて形成されており、平面視の形状が前方へ突出している凸形状に形成されている。詳述すると、シリンダ取付板金213は、正面視において上下に延びた長方形で平板状の前板部213aと、前板部213aの左右両辺から後方へ平板状に延出している一対の側板部213bと、一対の側板部213bの夫々の後辺から互いに遠ざかる方向へ平板状に延出している一対の取付板部213cと、を備えている。シリンダ取付板金213の前板部213aは、上下方向略中央の位置で後方からシリンダ錠211が貫通し、前板部213aの後面にシリンダ錠211の後端が取付けられる。シリンダ取付板金213の一対の取付板部213cは、正面視左側の取付板部213cが補強ユニット130の中補強板金132の右端部に取付けられ、正面視右側の取付板部213cが補強ユニット130の右補強板金134に取付けられる。これにより、シリンダ取付板金213によって、補強ユニット130の中補強板金132と右補強板金134とが連結される。
開閉シリンダユニット210は、扉枠ベースユニット100に組立てた状態では、シリンダ取付板金213の前板部213aから前方に突出しているシリンダ錠211の前端が、扉枠ベース110の後側からシリンダ挿通孔114に挿通されて扉枠ベース110の前方へ突出していると共に、シリンダ取付板金213の前板部213a及び一対が後方へ開放されている箱状のシリンダ取付部113内に収容されている。
[3−1k.球送りユニット]
扉枠ベースユニット100の球送りユニット250について、主に図34及び図35を参照して詳細に説明する。図34(a)は扉枠ベースユニットの球送りユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球送りユニットを後ろから見た斜視図である。図35(a)は球送りユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は球送りユニットの後ケースと不正防止部材を外して後から見た分解斜視図である。球送りユニット250は、皿ユニット320の上皿321から供給される遊技球を一つずつ打球発射装置650へ供給することができると共に、上皿321内に貯留された遊技球を、上皿球抜きボタン327の操作によって下皿へ抜くことができるものである。
球送りユニット250は、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、皿ユニットベース323の上皿球送り口323d、扉枠ベース110の球送り開口115を通して供給され前後方向に貫通した進入口251a、及び進入口251aの下側に開口する球抜口251bを有し後方が開放された箱状の前カバー251と、前カバー251の後端を閉鎖すると共に前方が開放された箱状で、前後方向に貫通し前カバー251の進入口251aから進入した遊技球を打球発射装置650へ供給するための打球供給口252aを有した後カバー252と、後カバー252及び前カバー251の間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支され前カバー251の後側で進入口251aと球抜口251bとの間を仕切る仕切部253aを有した球抜き部材253と、球抜き部材253の仕切部253a上の遊技球を一つずつ後カバー252の打球供給口252aへ送り前カバー251と後カバー252との間で上下方向へ延びた軸周りに回動可能に支持された球送り部材254と、球送り部材254を回動させる球送ソレノイド255と、を備えている。
この球送りユニット250は、図示するように、正面視で、球送り部材254が進入口251aの右側に配置されており、球送り部材254の左側に球抜き部材253が、球送り部材254の右側に球送ソレノイド255が夫々配置されている。
球送りユニット250の前カバー251は、正面視で球抜口251bの左側に、球抜き部材253の回転中心に対して同心円状に形成された円弧状のスリット251cを備えており、このスリット251cから後述する球抜き部材253の作動棹253cが前方へ延びだすようになっている。また、前カバー251は、進入口251aの上縁から上側が上方へ延びだしており、扉枠3を組立てた際に、皿ユニットベース323の球送り誘導路323e及び球抜き誘導路323fの上流端側の後方へ開放されている部位を後側から閉鎖するように形成されている。
球抜き部材253は、進入口251aよりも下側で進入口251aと球抜口251bとの間を仕切り上面が球送り部材254の方向へ向かって低くなる仕切部253aと、仕切部253aの球送り部材254とは反対側の端部から下方へ延出すると共に上下方向の中間付近から球抜口251bの下側中央へ向かってく字状に屈曲し下端が前後方向へ延びた軸周りに回動可能に支持される回動棹部253bと、回動棹部253bの上端から前方へ向かって突出する棒状の作動棹253cと、作動棹253cよりも下側で回動棹部253bの側面から仕切部253aとは反対側へ突出した錘部253dと、を備えている。球抜き部材253の作動棹253cは、前カバー251に形成された円弧状のスリット251cを通して前方へ突出するように形成されている(図34(a)を参照)。作動棹253cは、扉枠ベース110の球送り開口115を介して皿ユニット320の上皿球抜きボタン327の押圧操作によって動作する作動伝達部327aの上端と当接する。
球送り部材254は、進入口251a及び球抜き部材253の仕切部253aの方を向き上下方向へ延びた回転軸芯を中心とした平面視が扇状の遮断部254aと、遮断部254aの後端から回転軸芯側へ円弧状に窪んだ球保持部254bと、球保持部254bの後端から下方へ延出する棒状の棹部254cと、を備えている。球送り部材254における遮断部254aと球保持部254bは、夫々回転軸芯を中心とした約90゜の角度範囲内に夫々形成されている。また、球送り部材254の球保持部254bは、一つの遊技球を保持可能な大きさとされている。球送り部材254は、球送ソレノイド255の駆動によって回転軸芯と偏芯した位置に配置された棹部254cが左右方向へ移動させられることで、回転軸芯周りに回動する。
この球送り部材254は、遮断部254aが仕切部253aの方向を向くと同時に球保持部254bが打球供給口252aと連通した方向を向いた供給位置と、球保持部254bが仕切部253aの方向へ向いた保持位置との間で回動するようになっている。球送り部材254が供給位置の時には、球保持部254bに保持された遊技球が、打球供給口252aから打球発射装置650へ供給されると共に、進入口251aから仕切部253a上に進入した遊技球が、遮断部254aによって球保持部254b(打球供給口252a)側への移動が遮断されて仕切部253a上に留まった状態となる。一方、球送り部材254が保持位置へ回動すると、球保持部254bが仕切部253aの方向を向くと共に、球保持部254bの棹部254c側の端部が打球供給口252aを閉鎖した状態となり、仕切部253a上の遊技球が一つだけ球保持部254b内に保持される。
また、球送りユニット250は、球送ソレノイド255の駆動(通電)によって先端が上下方向へ揺動する球送り作動桿256と、球送り作動桿256における上下方向へ揺動する先端の動きによって前後方向へ延びた軸周りに回動すると共に、球送り部材254を上下方向へ延びた軸周りに回動させる球送りクランク257と、を備えている。球送りクランク257は、球送り作動桿256の上下動する先端と係合可能とされ左右方向へ延びた係合部257aと、係合部257aの球送り作動桿256と係合する側とは反対側に配置され前カバー251と後カバー252との間で前後方向へ延びた軸周りに回動可能に軸支される軸部257bと、軸部257bから上方へ延出し球送り部材254における回動中心に対して偏芯した位置から下方へ突出する棒状の棹部254c(図35(b)を参照)と係合する伝達部257cと、を備えている。
この球送りユニット250は、球送り作動桿256及び球送りクランク257によって、上下方向へ進退する球送ソレノイド255の駆動により揺動する球送り作動桿256の動きを伝達させて球送り部材254を回動させることができる。なお、球送ソレノイド255の非駆動時(通常時)では、球送り作動桿256が球送ソレノイド255の下端から離れて揺動する先端が下方へ位置した状態となり、この状態では球送り部材254が供給位置に位置した状態となる。また、球送ソレノイド255の駆動時では、球送り作動桿256が球送ソレノイド255の下端に吸引されて揺動する先端が上方へ位置した状態となり、球送り部材254が保持位置へ回動する。つまり、球送ソレノイド255が駆動される(ONの状態)と、球送り部材254が遊技球を一つ受入れ、球送ソレノイド255の駆動が解除される(OFFの状態)と、球送り部材254が受入れた遊技球を打球発射装置650側へ送る(供給する)ことができる。この球送りユニット250における球送ソレノイド255の駆動は、払出制御基板951の発射制御部(図示は省略)により発射ソレノイド654の駆動制御と同期して制御される。
また、球送りユニット250における回動可能に軸支された球抜き部材253は、錘部253cによって正面視反時計周りの方向へ回転するようなモーメントがかかるようになっているが、前方へ突出した作動棹253cが皿ユニット320の上皿球抜きボタン327の押圧操作によって動作する作動伝達部327aの上端と当接することで、その回動が規制されるため、通常時では、球抜き部材253の仕切部253aが進入口251aと球抜口251bとの間を仕切っており、球抜口251b側へ遊技球が侵入することはない。
そして、遊技者が、皿ユニット320の上皿球抜きボタン327を下方へ押圧操作すると、上皿球抜きスライダ327bが作動伝達部327aと共に下方へスライドして、作動伝達部327aの下方への移動に伴って作動棹253cも相対的に下方へ移動することとなる。作動伝達部327aと共に作動棹253cが下方へ移動すること、球抜き部材253が正面視反時計周りの方向へ回動し、仕切部253aによる進入口251aと球抜口251bとの間の仕切りが解除される。これにより、進入口251aから進入した遊技球が、球抜口251bから皿ユニット320の球抜き誘導路323fへと排出され、下皿球供給口323cを介して下皿322へ排出(供給)させることができる。
なお、球抜き部材253の作動棹253cが当接する作動伝達部327aが形成されている上皿球抜きスライダ327bは、上皿球抜きバネ327cによって上方へ付勢されているので、仕切部253a上に遊技球が勢い良く供給されても、その衝撃を、作動棹253cを介して上皿球抜きバネ327cによって吸収させることができ、球抜き部材253等が破損するのを防止することができると共に、遊技球が仕切部253aで跳ね返るのを防止することができる。
また、球送りユニット250は、後カバー252における打球供給口252aの背面視で右上に前方へ窪んだ矩形状の取付凹部252b(図35(b)等を参照)が形成されていると共に、その取付凹部252b内に不正防止部材260が取付けられている。球送りユニット250の不正防止部材260は、工具鋼やステンレス等の硬質の金属板により形成されており、後カバー252の取付凹部252a内に対して後側から脱着可能に取付けられている。
不正防止部材260は、正面視の外形が左右に延びた長方形状に形成されており、右辺から左方へ所定距離の間において、上下方向略中央で上下に分離している上片部261及び下片部262と、上片部261及び下片部262の互いに対向している辺の先端側(正面視右端側)でC面取り状に夫々形成されている傾斜部263と、を備えている。不正防止部材260の上片部261は、不正防止部材260の一般面に対して、正面視右端が後方へ突出するように屈曲させられている。下片部262は、不正防止部材260の一般面と同一面上に延びている。これにより、平面視において、上片部261と下片部262とによって、右方に向かうに従って広がるV字状の溝を形成している。
不正防止部材260は、後カバー252の取付凹部252bに取付けられることで、上片部261と下片部262とで形成されるV字状の溝が、打球供給口252a内と連通した状態となる。
この不正防止部材260によれば、紐を取付けた不正な遊技球を、上皿321から球送りユニット250を介して球発射装置680により遊技領域5a内に打込み、不正な遊技球に取付けられた紐を操作して、不正な遊技球を第一始動口等に出し入れさせるような不正行為が行われる際に、球発射装置680により発射(打球)された不正な遊技球の勢いによって、不正な遊技球に取付けられた紐を、上片部261と下片部262との間に挿入させた上で、上片部261と下片部262とによって形成されたV字状の狭くなった部位により切断させることができ、紐を取付けた不正な遊技球を用いた不正行為が行われるのを防止することができる。
[3−1l.ファールカバーユニット]
扉枠ベースユニット100のファールカバーユニット270について、図36乃至図38を参照して詳細に説明する。図36(a)は扉枠ベースユニットのファールカバーユニットを前から見た斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを後ろから見た斜視図である。また、図37(a)はファールカバーユニットを蓋部材を外して前から見た分解斜視図であり、(b)はファールカバーユニットを蓋部材を外して後ろから見た分解斜視図である。更に、図38は、蓋部材を外した状態のファールカバーユニットの正面図である。
ファールカバーユニット270は、図示するように、扉枠ベース110の後側に取付けられ前側が開放された浅い箱状のユニット本体271と、ユニット本体271の前面に取付けられている平板状の蓋部材272と、を備えている。ファールカバーユニット270は、正面視左上隅において前後に貫通しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861と皿ユニット320の上皿球供給口323aとを連通させる貫通球通路273と、貫通球通路273の正面視右下側で後方へ向かって開口しており本体枠4の下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862と連通可能な満タン球受口274と、を備えている。
また、ファールカバーユニット270は、満タン球受口274の正面視右側で上方へ向かって開口しており本体枠4の球発射装置680により発射されにも関わらず遊技領域5a内へ到達しなかった遊技球(ファール球)を受けるファール球受口275と、正面視右下隅付近で前方へ向かって開口しており満タン球受口274及びファール球受口275に受入れられた遊技球を前方へ放出すると共に皿ユニット320の下皿球供給口323cと連通する球放出口276と、を備えている。
更に、ファールカバーユニット270は、ユニット本体271及び蓋部材272によって、満タン球受口274及びファール球受口275と球放出口276との間に形成されており所定量の遊技球を貯留可能な広さを有している貯留通路277と、貯留通路277の内壁の一部を構成しており下端が回動可能にユニット本体271に取付けられている平板状の可動片278と、可動片278の貯留通路277から遠ざかる方向への回動を検知する満タン検知センサ279と、可動片278を貯留通路277の中心側へ付勢しているバネ280と、を備えている。
このファールカバーユニット270は、皿ユニット320の下皿322内が遊技球で一杯になって、球放出口276から遊技球が下皿322側へ放出されなくなると、貯留通路277内にある程度の数の遊技球を貯留することができる。そして、貯留通路277内にある程度の数の遊技球が貯留されると、遊技球の重さによって可動片278の上端がバネ280の付勢力に抗して貯留通路277から遠ざかる方向へ移動するように可動片278が回動し、その回動が満タン検知センサ279によって検知される。これにより、下皿322が遊技球で満タンになっていると判断することができるため、満タン検知センサ279により満タンが検知されると、これ以上の遊技球の払出しを停止させると共に、その旨を遊技者や遊技ホールの係員等に報知して、下皿322の満タンを解消させるように促すことができる。
また、ファールカバーユニット270は、ユニット本体271の後側で貫通球通路273の下側に取付けられており、本体枠4の後述する払出ユニット800における下部満タン球経路ユニット860の誘導路開閉扉863の作動突部863eが当接可能な扉開閉当接部281を備えている(図111を参照)。扉開閉当接部281は、後面が下方へ向かうに従って前方へ移動するように傾斜している。この扉開閉当接部281は、本体枠4に対して扉枠3を閉じると、誘導路扉部材863の作動突部863eが当接するように形成されている。この扉開閉当接部281に誘導路開閉部863の作動突部863eが当接することで、誘導路扉部材863が回動して通常誘導路861及び満タン誘導路862の下流端(前側開口)を開放させることができる。
[3−2.ハンドルユニット]
扉枠3のハンドルユニット300について、主に図39及び図40を参照して詳細に説明する。図39(a)は扉枠におけるハンドルユニットの正面図であり、(b)はハンドルユニットを前から見た斜視図であり、(b)はハンドルユニットを後ろから見た斜視図である。また、図40(a)はハンドルユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)はハンドルユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。ハンドルユニット300は、扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180に取付けられ、遊技者が操作することで、上皿321内の遊技球を遊技盤5の遊技領域5a内に打込むことができるものである。
ハンドルユニット300は、扉枠ベースユニット100におけるハンドル取付部材180の筒部181に取付けられるハンドルベース301と、ハンドルベース301の前端に回転可能に取付けられるハンドル302と、ハンドル302の前端側を覆いハンドルベース301に取付けられるハンドルカバー303と、を備えている。
また、ハンドルユニット300は、ハンドル302の後側でハンドルベース301の前面に取付けられるインナーベース304と、前端にハンドル302が取付けられると共にインナーベース304とハンドルベース301とによって回転可能に取付けられ外周に駆動ギア部305aを有している軸部材305と、軸部材305の駆動ギア部305aと噛合している伝達ギア306と、伝達ギア306と一体回転する検知軸307aを有しハンドルベース301とインナーベースとの間に挟持されているハンドル回転検知センサ307と、を備えている。
更に、ハンドルユニット300は、一端側がハンドルベース301に取付けられると共に他端側がハンドル302に取付けられハンドル302を初期回転位置(正面視で反時計周りの方向への回転端)へ復帰させるように付勢しているハンドル復帰バネ308と、一端側がインナーベース304に取付けられると共に他端側が伝達ギア306に取付けられ伝達ギア306を介して回転位置検知センサ307の検知軸307aを正面視で時計回りの方向へ付勢している補助バネ309と、インナーベース304の後方でハンドルベース301に取付けられているハンドルタッチセンサ310と、先端側がハンドルベース301の前端外周面の正面視おける左側から外方に突出していると共に基端側がインナーベース304の後方でハンドルベース301に前後に延びた軸周りに回転可能に取付けられている単発ボタン311と、単発ボタン311の押圧操作を検知しハンドルベース301に取付けられている単発ボタン操作センサ312と、を備えている。
ハンドルユニット300のハンドルベース301は、前後に延びた円筒状の基部301aと、基部301aの前端から半径方向へ突出している円盤状の前端部301bと、円筒状の基部301aの外周面から窪んでいると共に軸方向に延びており周方向へ不等間隔で三つ形成されている溝部301cと、を備えている。ハンドルベース301の基部301aは、外径がハンドル取付部材180の筒部181の内径よりも若干小さく形成されている。また、三つの溝部301cは、ハンドル取付部材180における筒部181の三つの突条183と対応した位置に形成されている。従って、三つの溝部301cを三つの突条183と一致させた状態で、基部301aをハンドル取付部材180の筒部181内に挿入させることができると共に、三つの溝部301c内に夫々突条183が挿入されることで、ハンドルベース301がハンドル取付部材181に対して相対回転不能な状態となる。
ハンドル302は、外周面から周方向に離れて外方へ突出している四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dと、回転軸(軸部材305)を中心として円弧状に延びていると共に前後方向に貫通している二つのスリット302eと、スリット302eよりも回転中心に対して内側の位置から後方に突出しておりハンドル復帰バネ308の他端側が係止される係止突部302fと、を備えている。
四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dは、正面視において時計回りの方向に順番に備えられている。詳述すると、第一突起302aは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反都決周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでいる(抉れている)。第二突起302bは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第一突起302aの最も突出した部位から時計回りの方向へ約85度の回転角度で離れており、第一突起302aよりはやや低く突出している。この第二突起302bは、最も突出した部位の正面視時計回りの方向の側面が、外側へ膨らむように膨出しており、反対側である反都決周りの方向の側面が、内側へ湾曲するように凹んでおり、第一突起302aと相似した形状に形成されている。
第三突起302cは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第二突起302bの最も突出した部位から時計回りの方向へ約70度の回転角度で離れており、第一突起302aの約半分の高さで突出している。この第三突起302cは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、時計回りの方向の側面が反対側である反時計回りの方向の側面よりもなだらかに傾斜している。第四突起302dは、ハンドル302の一般外周面から最も突出した部位が、第三突起302cの最も突出した部位から時計回りの方向へ約55度の回転角度で離れており、第一突起302aよりもやや高く突出している。この第四突起302dは、両側の側面が略直線状に傾斜しており、略二等辺三角形に形成されている。
ハンドルカバー303は、前面の中心が丸く前方へ膨出しており、後方へ突出している三つの取付ボス303aを備えている。三つの取付ボス303aは、ハンドル302のスリット302eを前方から貫通してハンドルベース301の前面に取付けられる。ハンドルカバー303の取付ボス303aが、ハンドル302のスリット302eを貫通していることから、取付ボス303aがスリット302eの周方向端部に当接することとなり、ハンドル302の回転角度を規制している。本例では、ハンドル302を、約120度の回転角度の範囲内で回転させることができる。
このハンドルユニット300は、扉枠ベース110のハンドル取付座面112に対して、ハンドル取付部材180を介して取付けられる。この扉枠ベース110のハンドル座面112は、平面視において、右端側が左端側よりも後方に位置するように傾斜しており、外側(開放側)を向いているため、ハンドル取付部材180を介して取付けられるハンドルユニット300も平面視で外側に傾斜(換言すると、パチンコ機1の前面に直交する線に対してその先端部がパチンコ機1の外側に向かうように傾斜している。)して扉枠5に取付固定される。これにより、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302が握り易く、違和感がなく回動操作を行わせることができる。
ハンドルユニット300のハンドル回転検知センサ307は、可変抵抗器とされており、ハンドル302を回転させると、軸部材305及び伝達ギア306を介してハンドル回転検知センサ307の検知軸307aが回転する。この検知軸307aの回転角度に応じてハンドル回転検知センサ307の内部抵抗が変化し、ハンドル回転検知センサ307の内部抵抗に応じて後述する打球発射装置650における発射ソレノイド654の駆動力が変化して、ハンドル302の回転角度に応じた強さで遊技球が遊技領域5a内へ打込まれる。
ハンドル302やハンドルカバー302の外周表面は、導電性のメッキが施されており、遊技者がハンドル302等に接触することでタッチセンサ310が接触を検出する。そして、タッチセンサ310が遊技者の接触を検出している時に、ハンドル302を回動させると、ハンドル回転検知センサ307の検知が受付けられ、ハンドル302の回転角度に応じた強さで発射ソレノイド654の駆動が制御されて、遊技球を打込むことができる。つまり、遊技者がハンドル302に触れずに、何らかの方法でハンドル302を回転させて遊技球を遊技領域5a内に打込もうとしても、発射ソレノイド654は駆動されず、遊技球を打込むことができないようになっている。これにより、遊技者が本来とは異なる方法でハンドル302を回転させて遊技が行われるのを防止することができ、パチンコ機1を設置する遊技ホールに係る負荷(負担)を軽減させることができる。
また、ハンドルユニット300は、遊技者がハンドル302を回転操作中に、単発ボタン311を押圧すると、単発ボタン操作センサ312が単発ボタン311の操作を検知し、払出制御基板951の発射制御部(図示は省略)によって発射ソレノイド654の回転駆動が停止させられる。これにより、ハンドル302の回転操作を戻さなくても、遊技球の発射を一時的に停止させることができると共に、単発ボタン311の押圧操作を解除することで、単発ボタン311を操作する前の打込み強さで再び遊技球を遊技領域5a内に打込むことができる。
更に、ハンドルユニット300は、ハンドル302に、四つの第一突起302a、第二突起302b、第三突起302c、及び第四突起302dを備えており、ハンドル30を正面視時計回りの方向へ最も回転させて、遊技球を最も強く遊技領域5a内に打込むようにした(所謂、「右打ち」した)時に、第四突起302dが、ハンドル302を回転させていない時の第一突起302aの位置と、略同じ位置となるため、第四突起302dを第一突起302aとしてハンドル302を持ち替えることで、遊技者が楽な状態で「右打ち」の位置でハンドル302を維持させることができ、遊技者の疲労感を軽減させて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3−3.皿ユニットの全体構成]
扉枠3における皿ユニット320について、主に図41乃至図45を参照して詳細に説明する。図41(a)は扉枠の皿ユニットを右前から見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左前から見た斜視図である。また、図42(a)は皿ユニットを右上後ろから見た斜視図であり、(b)は皿ユニットを左下後から見た斜視図である。図43は皿ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図44は皿ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図45は、図28の断面図において下皿カバーを外した状態で下皿の部位を拡大して示す説明図である。皿ユニット320は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面において貫通口111の下側の部位に取付けられ、前面が前方へ膨出している。皿ユニット320の前面には、後述する演出操作ユニット400が取付けられる。
皿ユニット320は、遊技領域5a内に打込むための遊技球を貯留する上皿321と、上皿321の下側に配置されており上皿321やファールカバーユニット270から供給される遊技球を貯留可能な下皿322と、を備えている。
皿ユニット320は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110に取付けられる平板状の皿ユニットベース323と、皿ユニットベース323の前面上部に取付けられると共に左右中央より左側が前方へ大きく膨出しており上皿321を形成している上皿本体324と、皿ユニットベース323の前面下部で左右中央よりも左側に取付けられると共に前方へ大きく膨出しており下皿322を形成している下皿本体325と、上皿本体324及び下皿本体325の前側を覆うように皿ユニットベース323の前面に取付けられている皿ユニットカバー326と、を備えている。
また、皿ユニット320は、皿ユニットカバー326の上面における上皿321の正面視右方で上方から押圧操作可能に取付けられている上皿球抜きボタン327と、上皿球抜きボタン327の正面視右方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている球貸ボタン328と、球貸ボタン328の正面視右方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている返却ボタン329と、球貸ボタン328及び返却ボタン329の後方で皿ユニットカバー326の上面に取付けられている球貸返却表示部330と、上皿321の前方で皿ユニットカバー326の前面における皿前上装飾部326bに取付けられている演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332と、下皿322の前方で皿ユニットカバー326の前面から前方に突出しており前方から押圧操作可能に取付けられている下皿球抜きボタン333と、を備えている。
[3−3a.上皿]
皿ユニット320の上皿321について、主に図41及び図44等を参照して詳細に説明する。皿ユニット320の上皿321は、皿ユニットベース323と上皿本体324とによって形成されており、正面視左右の中央より左側の方が大きく前方へ膨出し、上方へ開放された容器状に形成されている。上皿321(上皿本体324)は、扉枠3の左右方向の幅に対して左端から右方へ約1/3の部位が最も前方に膨出している。上皿321は、最も膨出した部位から正面視右方へ向かうに従って、前端が後方へ後退しており、前後方向の奥行が遊技球の外径よりも若干大きい誘導通路部321aが形成されている。上皿321は、誘導通路部321aを含む底面の全体が、右端側が低くなるように傾斜しており、誘導通路部321aの正面視右端側が、皿ユニットカバー326の上面(上皿球抜きボタン327)の下方へ潜り込んでいる(図44を参照)。
上皿321は、皿ユニットベース323に組立てた状態で、その底面が、皿ユニットベース323の上皿球供給口323aよりも下側の位置から上皿球送り口323dの上端から遊技球の外径よりも若干下側の位置へ向かって低くなるように傾斜している。これにより、上皿球供給口323aから前方へ放出された遊技球が、上皿321内に受けられて貯留させることができると共に、受けられた遊技球を誘導通路部321aの右端側から上皿球送り口323dへ供給させることができる。
上皿321は、上述したように、前後方向の奥行が狭くなる誘導通路部321aにおいて、その底面が下方へ向かって低くなるように形成されている。つまり、上皿321の一部が、後述する操作ユニット400(第二操作ユニット400A)が取付けられる皿ユニットカバー326の取付空間326j内へ、上方から突出している。従って、上皿321において、遊技球の貯留量を十分に確保することができるようになっている。なお、上皿321(上皿本体324)は、皿ユニットカバー326の取付空間326j内へ、操作ユニット400(第二操作ユニット400A)と接触しないように突出している。
なお、誘導通路部321aには、パチンコ機1において電気的に接地(アース)されている金属製のアース金具321bが備えられており、遊技球が接触(転動)することで、遊技球に帯電した静電気を除去させることができる。
[3−3b.下皿]
皿ユニット320の下皿322について、主に図41乃至図45等を参照して詳細に説明する。下皿322は、上皿321の下方で、正面視おいて皿ユニット320(扉枠3)の左右方向中央よりも左側に配置されている。下皿322は、遊技球を貯留可能な容器状に形成されており、底壁に上下に貫通し遊技球を排出可能とされた下皿球抜き孔322aと、皿ユニットカバー326に取付けられた演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)との接触を回避させるための逃し部322bと、を備えている。下皿322の逃し部322bは、右前隅が、後方へ向かって円弧状に窪むように形成されている。
下皿322は、上方及び後方が開放されている下皿本体325と、下皿本体325の左端側から上方を覆っている皿ユニットカバー326の下皿カバー部326kと、下皿本体325の開放されている後方を閉鎖している皿ユニットベース323と、下皿本体325における演出操作ユニット取付部326a内に突出している部位の上側を覆う下皿カバー340とによって、形成されており、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dから外方に臨んでいる。下皿322は、図28及び図45に示すように、平面視の外周形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前辺を底辺とし底辺よりも短い上辺が前方側に配置された台形と、を組合せたような形状に形成されており、台形の斜めに延びた左右の辺が後方へ凹むように湾曲している。この下皿322は、平面視において、前方から後方へ向かうに従って、左右方向の幅が大きくなるように形成されている。
下皿本体325は、図43及び図44等に示すように、上方及び後方が開放された容器状に形成されている。下皿本体325は、平板状の底壁部325aと、底壁部325aの後端辺を除いた外周端から上方へ延出している本体立壁部325bと、底壁部325aを遊技球が通過可能な大きさで上下に貫通している下皿球抜き孔322aと、を備えている。底壁部325aの外周形状は、左右に延びた四角形と、その四角形の前辺を底辺とし底辺よりも短い上辺が前方側に配置され斜めに延びた左右の辺が後方へ凹むように湾曲した台形と、を組合せたような形状に形成されている。底壁部325a(の上面)は、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。本体立壁部325bは、底壁部325aから上方へ、遊技球の直径の2倍〜5倍の高さで立上っている。下皿球抜き孔322aは、下皿本体325(底壁部325a)の左右方向中央よりも右寄りの位置に形成されている。下皿本体325では、底壁部325a及び本体立壁部325bにおける正面視右前隅の湾曲している部位が、逃し部322bに相当している。
下皿カバー340は、下皿本体325の上方のおよそ右半部を覆うように形成されている。下皿カバー340は、図43及び図44等に示すように、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から上方へ立上っているカバー立壁部340aと、カバー立壁部340aの上端から略水平に延びている天井部340bと、を備えている。カバー立壁部340aは、下皿本体325の本体立壁部325bにおける前辺側の一部から右辺の後端までの部位から立上っている。下皿カバー340は、皿ユニット320に組立てた状態で、カバー立壁部340a及び天井部340bの後端が、皿ユニットベース323の前面に当接している。また、カバー立壁部340aの前端(前辺における左端側)が、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dの右端辺と当接している。更に、天井部340bの左端が、皿ユニットカバー326の下皿カバー部326kの右端に当接している。この下皿カバー340では、カバー立壁部340aにおける湾曲面状の部位と、その後側においてカバー立壁部340aと天井部340bとの間で斜めに延びている部位とが、逃し部322bに相当している。
下皿322は、前端側の左右に短く延びている部位の正面視左端付近から右側が、皿ユニットカバー326(演出操作ユニット400)によって覆われており、正面視において半分以上が演出操作ユニット400の後方に位置している。つまり、下皿322は、右半分が、演出操作ユニット400の後方へ回り込むように形成されている。従って、下皿322は、図45に示すように、後述する皿ユニットカバー326の下皿開口部326dの後方に位置する下皿第一領域A1(図45においてクロスハッチの領域)と、下皿開口部326dよりも右側(演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側)の後方に位置する下皿第二領域A2(図45において網掛けの領域)と、を有している。換言すると、下皿322は、遊技球を貯留可能な貯留領域(平面視における貯留面積に相当し、下皿第一領域A1と下皿第二領域A2とを合わせた領域)の半分以上が、演出操作ユニット400の後方に位置している。
下皿322は、後壁を形成している皿ユニットベース323の下皿球供給口323cが、後壁の正面視左右方向中央よりも右側に開口している。更に詳述すると、下皿322の下皿球供給口323cは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方となる下皿第二領域A2に配置されている。これにより、扉枠3を正面から見た時に、下皿球供給口323cが下皿開口部326dを通して遊技者側から見えないようになっている(図19等を参照)。従って、下皿322は、前方に膨出している皿ユニット320(皿ユニットカバー326)の左側面の下皿開口部326dから演出操作ユニット400の後方へ向かって抉れるように形成されており、正面から見える範囲よりも遊技球の貯留容積が大きく形成されている。換言すると、下皿322は、下皿第一領域A1よりも下皿第二領域A2の方が大きく形成されている。これにより、外側(遊技者側)から下皿322を見た時に、見た目以上に下皿322内に多くの遊技球を貯留させることができる。
下皿322は、下皿本体325の左右方向の右側半分(下皿第二領域A2)が、図41(a)に示すように、皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a内に突出しており、下皿本体325における演出操作ユニット取付部326a内に突出している部位の上側を、下皿カバー340が覆っている。この下皿カバー340により、下皿開口部326dから下皿322内に遊技者が手指を挿入した時に、その指先が演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側に触れるのを阻止することができる。
下皿322は、下皿第二領域A2内である下皿球供給口323cの真正面に、上下に貫通している下皿球抜き孔322aを備えている。下皿322の底面は、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。下皿322の下皿球抜き孔322aは、下皿球抜きボタン333の押圧操作によって動作する蓋部材334によって開閉可能に閉鎖されている。下皿322は、通常の状態では、下皿球抜き孔322aが蓋部材334によって閉鎖されており、下皿322内に遊技球を貯留させることができる。そして、下皿球抜きボタン333を押圧操作して蓋部材334を開動作させると、下皿322内の遊技球を、下皿球抜き孔332bから皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
下皿322の下皿球抜き孔322aは、下皿322の後壁を形成している皿ユニットベース323の下皿球供給口323cの前方(真正面)に配置されている。従って、扉枠3に組立てた状態では、下皿球抜き孔322aが、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側で演出操作ユニット400におけるフレームユニット415の後方に位置しているため、遊技者(正面)側からは見えないようになっている。
この下皿322は、上述したように、外周形状が、左右に延びた四角形の前側に、前方側が窄まった台形を組合せた形状に形成されていると共に、底面が、下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って、蓋部材334が開いて下皿球抜き孔322aが開放されている状態で、下皿球供給口323cから下皿322内へ供給された遊技球は、下皿球供給口323cの真正面に開口している下皿球抜き孔322aから即座に下方へ排出される。この下皿球抜き孔322aの左端は、下皿球供給口323cの左端よりも若干左方に位置していることから、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球が、下皿322内における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域へ直接流通することはなく、下皿球抜き孔322aから排出されることとなる。
一方、下皿球抜き孔322aの右端は、下皿球供給口323cの右端よりも左方に位置していることから、下皿球供給口323cの右端付近から下皿322へ供給された遊技球が、下皿322の右側の立壁を形成している部位に当接することとなる。この下皿322の右側の立壁は、下皿球抜き孔322aの方向を向くように前後方向に対して斜めに湾曲しているため、下皿供給口323cから供給された遊技球が、この傾斜している部位に当接すると、下皿球抜き孔322aの方向へ反射することとなり、下皿球抜き孔322aよりも左側の領域へ行くことなく、下皿球抜き孔322aから排出される(図45を参照)。
このように、本実施形態の下皿322は、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿球抜き孔322aへ誘導するように形成しているため、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿322における下皿球抜き孔322aの左側の領域へ侵入させることなく、直ちに下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。これにより、下皿球抜き孔322aを開いたままの状態とすると、遊技者側からは下皿322上を流通している遊技球が見えないため、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
なお、本実施形態では、上皿球抜きボタン327に対して、下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を連動させるようにしても良い。これにより、上皿球抜きボタン327を操作すると、蓋部材334も可動して下皿球抜き孔322aが開くため、上皿321から下皿322へ排出された遊技球が、更に下皿球抜き孔322aから下方のドル箱へ排出されることとなる。つまり、上皿321から遊技球を抜くために上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜きボタン333を操作していないにも関わらず、上皿321の遊技球がドル箱に排出されるため、遊技者に対して上皿321の遊技球が直接ドル箱に排出されているように強く錯覚させることができ、上述した作用効果をより一層発揮させることができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
また、本実施形態では、下皿322を構成している下皿本体325と下皿カバー340とが分解可能な別体のものを示したが、下皿本体325と下皿カバー340とが分解不能な一体のものとしても良い。また、下皿カバー340のカバー立壁部340aが、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から立上った例を示したが、下皿本体325の底壁部325aから下皿カバー340のカバー立壁部340aが立上っていても良い。また、下皿カバー340の天井部340bが、カバー立壁部340aの上端から略水平に延びた例を示したが、下皿カバー340の天井部340bが、下皿本体325の本体立壁部325bの上端から略水平に延びるようにしても良い。
更に、本実施形態では、下皿322の演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)との接触を回避させるための逃し部322bを備えた例を示したが、逃し部322bを備えていない下皿322としても良い。
また、本実施形態では、下皿322(下皿本体325や下皿カバー340等)として、貫通した孔の無い一様な面状のものを示したが、遊技球が通過不能な複数の貫通した孔を有するものであっても良い。具体的には、下皿322の底壁部325a、本体立壁部325b、カバー立壁部340a、天井部340b等の少なくとも一部を、遊技球が通過不能な隙間を有した、柵状に形成したものや網状に形成したものとしても良い。なお、皿ユニットカバー326(取付空間326j)内に、LED等の発光体を配置し、下皿322の柵状や網状の隙間を通して下皿322内を照らす(発光装飾させる)ようにしても良い。
なお、本実施形態では、夫々別体に形成された下皿本体325、下皿カバー340、皿ユニットベース320、及び皿ユニットカバー326(下皿カバー部326k)によって、下皿322を形成したものを示したが、それら四つの部材が適宜の組合せで一体とされて下皿322を形成するようにしても良い。具体的には、下皿カバー340と下皿本体325とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットベース323とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿カバー340と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、下皿本体325と下皿カバー340と皿ユニットベース323と皿ユニットカバー326とが一体とされたもの、等としても良い。
[3−3b−1.下皿の球誘導部]
皿ユニット320の下皿322において、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ遊技球を誘導する球誘導部を備えた実施形態について、図46を参照して詳細に説明する。図46(a)は下皿に球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(b)は下皿に(a)とは異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図であり、(c)は更に異なる球誘導部を備えた例を概略で示す説明図である。図46では、上記と同じ構成については、同一の符号を付してある。
図46(a)の下皿322の例は、下皿322の底面における下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位に、下皿球抜き孔322aの直径と略同じ距離で左右に離間して配置された一対の球誘導部322cを備えている。一対の球誘導部322cは、下皿322の底面から突出した状態で前後に延びたレール状(突条)に形成されている。また、下皿322は、底面が下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って、下皿球供給口323cから下皿322内へ供給された遊技球は、球誘導部322cを乗り越えることなく、一対の球誘導部322により下皿球抜き孔322aへ誘導され、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。
そして、この例の下皿322は、上記と同様に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2)に、下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとが前後方向へ直線状に並んで配置されている。従って、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方に位置しており、正面からは見えないようになっている。
このように、本例の下皿322は、一対の球誘導部322cを備えているため、下皿球抜き孔322aが開放されている状態では、下皿球供給口323cから供給された遊技球を、下皿322における下皿球抜き孔322aの左側の領域へ侵入させることなく、直ちに下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。そして、遊技者側からは下皿322上を流通している遊技球が見えないため、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
この図46(a)の例では、球誘導部322cとして、レール状のものを示したが、これに限らず、下皿球抜き孔322aへ向かって延びた溝のように、遊技球を下皿球抜き孔322aへ誘導できるものであれば良い。
次に、図46(b)の下皿322の例は、下皿322における下皿球抜き孔322aの右側の壁部を、下皿球供給口323cから右斜め前方へ放出された遊技球が、下皿球抜き孔322aの方向へ反射するような形状に形成していると共に、遊技球が当接する部位に緩衝部322dを備えるようにしたものである。この緩衝部322dは、ゴムや発泡体等で形成されている。
本例の下皿322も上記と同様に、下皿球供給口323cの真正面に下皿球抜き孔322aが配置されていると共に、下皿322の底面が下皿球抜き孔322aへ向かって低くなるように傾斜している。従って。下皿球供給口323cから真直ぐに前方へ放出された遊技球は、そのまま下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。一方、下皿球供給口323cから右前方へ放出された遊技球は、緩衝部322dで下皿球抜き孔322aの方向へ反射して、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出される。この際に、遊技球が緩衝部322dに当接して反射するため、反射時の衝突音が低減される。
更に、この例の下皿322も上記と同様に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2である演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方)に配置されており、正面からは見えないようになっている。
このように、本例の下皿322は、遊技球を反射させる壁部に緩衝部322dを備えているため、下皿球供給口323cから遊技球が真直ぐに前方へ放出されなかった場合でも、緩衝部322dにより音もなく下皿球抜き孔322aの方向へ反射させて下方(ドル箱)へ排出させることができる。従って、上皿321や払出装置830から払出された遊技球等がドル箱へ排出される際に、下皿322から遊技球の衝突音が聞こえないため、恰も直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
続いて、図46(c)の下皿322の例は、下皿322の底面(底壁)における下皿球抜き孔322aを間にして下皿球供給口323cとは反対側の部位から上方へ突出し、下皿球抜き孔322aを飛び越えた遊技球を下皿球抜き孔322a側へ反射させる返し部322eを備えたものである。なお、返し部322eは、下皿322を形成している素材と同じ素材を用いても良いし、ゴムや発泡体等の反射時の衝突音を緩和させる緩衝材を用いても良い。また、返し部322eは、下皿322の側壁を構成していないものとしても良いし、下皿322の側壁の一部を構成するものとしても良い。
この下皿322では、下皿球供給口323c、下皿球抜き孔322a、及び返し部322eが、後方から前方へ向かって順番に直線上に配置されていると共に、皿ユニットカバー326の下皿開口部326dよりも右側の後方(下皿第二領域A2である演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a、及び下皿カバー340の前端側等の被覆壁の後方)に配置されており、正面からは見えないようになっている。この下皿322では、下皿球供給口323cから下皿球抜き孔322aへ流通する遊技球が、万が一、下皿球抜き孔322aを飛び越えても、返し部322eにより下皿球抜き孔322a側へ反射させて、下皿球抜き孔322aから下方(ドル箱)へ排出させることができる。従って、上記と同様の作用効果を奏することができる。
なお、本実施形態では、下皿322に対して、上記の球誘導部322cと緩衝部322dとを、適宜に組合わせても良い。これにより、上記と同様の作用効果を奏することができる。
[3−3b−2.下皿の別の実施形態]
皿ユニット320の下皿322の別の実施形態について、図47を参照して説明する。図47(a)は分割可能とした下皿を概略で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの後方の空間の大きさに応じて下皿の貯留領域を拡張した状態を概略で示す説明図である。図47に示す下皿322は、下皿本体325が下皿第二領域A2内に配置された分割線PLを境に分割可能とされているものである。
まず、図47(a)に示す下皿本体325(下皿322)は、下皿第一領域A1及び下皿第二領域A2の一部を構成し下皿球抜き孔322aを有している本体部325Aと、本体部325Aの右側に取付けられており下皿第二領域A2の残りの領域を構成している第一増設部325Bとを備えている。第一増設部325Bは、本体部325Aよりも更に、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)が収容される取付空間326jの残りの空間(演出操作ユニット400や第二演出操作ユニット400Aの後方の空間)内へ突出している。この第一増設部325Bは、図示するように、前方から後方へ向かうに従って、左右方向の幅が大きくなるように形成されている。また、第一増設部325Bは、右前隅に、第二演出操作ユニット400Aとの接触を回避させるための逃し部322bが形成されている。
次に、図47(b)の例は、演出操作ユニット400の後端が、下皿322の前端よりも後方へ突出しておらず、図47(a)の例よりも、演出操作ユニット400の後方の空間(取付空間326jの残りの空間)が広くなっている。そして、図47(b)に示す下皿本体325(下皿322)は、下皿第一領域A1及び下皿第二領域A2の一部を構成し下皿球抜き孔322aを有している本体部325Aと、本体部325Aの右側に取付けられていると共に下皿第二領域A2の残りの領域を構成しており第一増設部325Bよりも大きい第二増設部325Cとを備えている。この第二増設部325Cは、図示するように、前端から後端までの左右方向の幅が一定に形成されており、第一増設部325Bよりも遊技球の貯留領域が大きく形成されている。
図47に示した例では、本体部325Aに第一増設部325Bや第二増設部325Cを取付けることで、夫々の遊技球の貯留領域同士が連続(連通)した状態となり、遊技球の貯留領域が拡大する。また、本体部325Aと、第一増設部325Bや第二増設部325Cとの境が、分割線PLとなっている。
このように、上記の例では、下皿本体325(下皿322)を分割可能な構成とすると共に、分割された部材の少なくとも一方を交換可能としていることから、下皿322内における遊技球の貯留領域を、必要に応じて、大きくしたり、小さくしたりすることができる。また、下皿本体325(下皿322)を分割可能な構成としているため、皿ユニットカバー326に取付けられる演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方(取付空間326j内)への突出量に応じた大きさの増設部(第一増設部325B又は第二増設部325C)を取付けることができる。
なお、上記の実施形態では、演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後方となる下皿第二領域A2内に分割線PLを配置したものを示したが、分割線PLを、下皿第一領域A1と下皿第二領域A2との境界線上に配置しても良いし、下皿第一領域A1内に配置しても良い。
また、上記の実施形態では、下皿本体325(下皿322)における本体部325Aに、下皿球抜き孔322aを備えたものを示したが、第一増設部325Bや第二増設部325Cに下皿球抜き孔322aを備えるようにしても良い。
また、上記の実施形態では、下皿本体325の本体部325Aの右側に、第一増設部325Bや第二増設部325Cを取付けたものを示したが、本体部325Aの右側に、遊技球の貯留領域を有しない、平板状の閉鎖部材を取付けるようにしても良い。
更に、上記の実施形態では、下皿322における下皿本体325について説明したが、下皿カバー340についても、下皿本体325と同様に分割可能としたり、第一増設部325Bや第二増設部325Cの大きさに合わせた形状としたりしても良い。
[3−3c.皿ユニットベース]
皿ユニット320の皿ユニットベース323について、主に図41及び図42等を参照して詳細に説明する。皿ユニットベース323は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の下側に取付けられ、扉枠ベース110の全幅に亘って左右に延びた平板状(後方が開放された浅い箱状)に形成されている。
皿ユニットベース323は、正面視左上隅付近で前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている上皿球供給口323aと、上皿球供給口323aの下側で前後に貫通していると共に上下に延びている複数の長穴からなるスピーカスリット323bと、正面視左右中央から左寄りの下部において前後に貫通していると共に後方へ筒状に延びている下皿球供給口323cと、下皿球供給口323cの正面視右上側で前後に貫通していると共に上下に延びており上部が上皿本体324の右端に位置する上皿球送り口323dと、を備えている。
また、皿ユニットベース323は、上皿球送り口323dを通って皿ユニットベース323の後側に送られた遊技球を球送りユニット250の進入口251aへ誘導する球送り誘導路323eと、球送り誘導路323eの下側から垂下した後に下皿球供給口323cの筒状の正面視右側面へ向かって低くなるように略L字状に延びており球送りユニット250の球抜口251bから放出された遊技球を下皿球供給口323cへ誘導する球抜き誘導路323fと、球送り誘導路323eの正面視左方で且つ球送り誘導路323eの下端と球抜き誘導路323fの上端との間の高さの位置で前後に貫通しており球送りユニット250の作動棹253cと当接し上皿球抜きボタン327により動作する作動伝達部327aが後方へ臨むように突出する開口部323gと、を備えている。球抜き誘導路323fは、下流端が下皿球供給口323cにおける筒状の部位内に開口している。
更に、皿ユニットベース323は、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180の筒部181が挿通されるハンドル挿通口323hと、正面視右隅付近で前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通口323iと、を備えている。
皿ユニットベース323の上皿球供給口323aは、扉枠3に組立てた状態で、前端が上皿321の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース110の上皿用通過口117を前側から貫通してファールカバーユニット270の貫通球通路273の前端と接続している。これにより、払出ユニット800から払出された遊技球が、上皿供給口323aを通って上皿321内に供給(払出)される。
下皿球供給口323cは、扉枠3に組立てた状態で、前端が下皿322の後壁に開口し、筒状の後端が扉枠ベース110の下皿用通過口116を前側から貫通してファールカバーユニット270の球放出口276の前端と接続している。これにより、ファールカバーユニット270の貯留通路277内を流通する遊技球が、下皿球供給口323cを通って下皿322内に供給される。この下皿球供給口323cは、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置されており、扉枠3を正面から見た時に、下皿開口部326dを通して遊技者側から見えないようになっている。
[3−3d.皿ユニットカバー]
皿ユニット320の皿ユニットカバー326について、主に図41及び図42等を参照して詳細に説明する。皿ユニットカバー326は、上皿本体324及び下皿本体325の前側を覆うように皿ユニットベース323の前面に取付けられる。皿ユニットカバー326は、左右方向中央が前方へ膨出しており左右方向中央に前方へ大きく開口し演出操作ユニット400が取付けられる演出操作ユニット取付部326aと、演出操作ユニット取付部326aの左右両側における上皿321と略同じ高さに形成されている皿前上装飾部326bと、左右の皿前上装飾部326bの夫々の下側に形成されている皿前下装飾部326cと、を備えている。
演出操作ユニット取付部326aは、左右方向が皿ユニット320の左右方向の全幅に対して約1/3の大きさに形成されていると共に、上下方向が皿ユニット320の上下方向の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット取付部326aは、前端が上方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。詳しくは、演出操作ユニット取付部326aの前端は、垂直線に対して27度の角度で傾斜している。
皿前上装飾部326bは、前面が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って後方へ移動しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側の端部と左右両端側の端部とを結んだ平面に対して、中間部が前方へやや膨出した湾曲面状に形成されている。また、皿前上装飾部326bは、下端が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側(演出操作ユニット取付部326a側)から左右両端側へ向かって上下方向が窄まるように形成されている。皿ユニットカバー326は、正面視左側の皿前上装飾部326bに、演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332が取付けられている。
皿前下装飾部326cは、前面が、皿ユニットカバー326の左右方向中央側から左右両端側へ向かうに従って後方へ移動しており、皿ユニットカバー326の左右方向中央側の端部と左右両端側の端部とを結んだ平面に対して、中間部が後方へ窪むような湾曲面状に形成されている。
正面視左側の皿前下装飾部326cには、前後に貫通している下皿開口部326dが形成されており、下皿開口部326dから下皿322が前方に臨んでいる。正面視左側の皿前下装飾部326cでは、下皿開口部326dの下側前面から下皿球抜きボタン333が前方へ突出している。また、正面視左側の皿前下装飾部326cにおける下皿開口部326dの左側には、パンチングメタルからなる下スピーカ口326eが形成されている。下スピーカ口326eは、皿ユニット320に組立てた状態で、皿ユニットベース323のスピーカスリット323bの前方に位置している。
正面視右側の皿前下装飾部326cには、正面視右下隅で前後に貫通しており扉枠ベースユニット100のハンドル取付部材180の筒部181が挿通されるハンドル挿通口326fと、正面視右隅付近におけるハンドル挿通口326fの上側で前後に貫通しており開閉シリンダユニット210のシリンダ錠211が挿通されるシリンダ挿通口326gと、が形成されている。
皿ユニットカバー326は、正面視右側の皿前上装飾部326bの上端から皿ユニットベース323の前端まで延びた板状の天板部326hを有しており、天板部326hにより上皿321の右側上方を覆っている。この天板部326hに、上皿球抜きボタン327、球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330が取付けられている。
皿ユニットカバー326は、皿前下装飾部326cの下端から皿ユニットベース323の前面まで延びている平板状の底板部326iを備えている。この底板部326iにより皿ユニット320の下側が閉鎖されている。なお、底板部326iは、下皿322の下方に位置する部位が切欠かれており、その部位が後述する下皿球抜きベース335によって閉鎖されている。
皿ユニットカバー326は、演出操作ユニット取付部326aの部位で前方へ開口しており演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)の後側が挿入(収容)される取付空間326jを備えている。また、皿ユニットカバー326は、下皿開口部326cの左辺及び上辺から後方へ平板状に延出しており、下皿322を覆っている下皿カバー部326kを備えている(図44を参照)。下皿カバー部326kは、左端に、下皿本体325における本体立壁部325bの左辺の上端が当接していると共に、右端に、下皿カバー340における天井部340bの左端が当接するようになっている。
[3−3e.上皿球抜きボタン]
皿ユニット320の上皿球抜きボタン327について、主に図41乃至図44等を参照して詳細に説明する。上皿球抜きボタン327は、上皿321の正面視右側で、皿ユニットカバー326の天板部326hに取付けられており、押圧操作することで、上皿321内の遊技球を下皿322へ抜くことができるものである。上皿球抜きボタン327は、詳細な図示は省略するが、皿ユニットカバー326の天板部326hの下側に取付けられている球抜きボタンホルダによって、天板部326hの下方で後端側が左右に延びた軸周りに回転可能に取付けられている。上皿球抜きボタン327は、その前端下面に、上下に延びている球抜きレバーの上端が当接している。この球抜きレバーは、上皿球抜きボタン327の下方で皿ユニットベース323の前面に取付けられている球抜きベースによって上下方向へスライド可能に取付けられている。
そして、球抜きボタン327の前端下面に上端が当接している球抜きレバーは、皿ユニットベース323によって上下にスライド可能に取付けられている上皿球抜きスライダ327bの上部に上側から当接している。この上皿球抜きスライダ327bは、後面から後方に突出している作動伝達部327aを備えており、扉枠3を組立てた状態で、この作動伝達部327aが、皿ユニットベース323における開口部323gから臨むように後方に突出すると共に、球送りユニット250における球抜き部材253の作動棹253cに下方から当接する。なお、上皿球抜きスライダ327bは、上皿球抜きバネ327cにより上方へ付勢されており、この上皿球抜きバネ327cの付勢力により、球抜きスライダ327b及び球抜きレバーを介して上皿球抜きボタン327が上昇端に位置している。
従って、上皿球抜きボタン327を、上皿球抜きバネ327cの付勢力に抗して下方へ押圧すると、上皿球抜きスライダ327bの作動伝達部327aが下方へ移動し、作動伝達部327aの上端側に当接している球抜き部材253の作動棹253cも相対的に下方へ移動することとなるため、球抜き部材253が正面視反時計周りの方向へ回動し、仕切部253aによる進入口251aと球抜口251bとの間の仕切りが解除され、それらが互いに連通した状態となる。これにより、上皿321内の遊技球が、球送りユニット250の球抜口251bから皿ユニット320の球抜き誘導路323fへと排出され、下皿球供給口323cを介して下皿322へ排出(供給)させることができる。
なお、上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334が連動して可動するようにしても良い。これにより、上皿球抜きボタン327を操作すると、蓋部材334も可動して下皿球抜き孔322aが開くため、上皿321から下皿322へ排出された遊技球が、更に下皿球抜き孔322aから下方のドル箱へ排出されることとなる。つまり、上皿321から遊技球を抜くために上皿球抜きボタン327を操作すると、下皿球抜きボタン333を操作していないにも関わらず、上皿321の遊技球がドル箱に排出されるため、遊技者に対して上皿321の遊技球が直接ドル箱に排出されているように強く錯覚させることができ、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることで、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
[3−3f.球貸ボタン、返却ボタン、及び球貸返却表示部]
皿ユニット320の球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330について、主に図41を参照して詳細に説明する。球貸ボタン328、返却ボタン329、及び球貸返却表示部330は、図示するように、皿ユニットカバー326の天部326hにおける上皿球抜きボタン327の正面視右側で、円形状の装飾内に取付けられている。
球貸ボタン328は、パチンコ機1に隣接して設けられた球貸機(図示は省略)に対して現金やプリペイドカードを投入した上で、押圧操作することで、所定数の遊技球を皿ユニット320の上皿321内へ貸出す(払出す)ものである。返却ボタン329は、球貸機に投入された現金やプリペイドカードを投入した状態で押圧操作すると、貸出された遊技球の分を差し引いた上で、現金やプリペイドカードを返却するものである。
球貸返却表示部330は、図示は省略するが、透明な表面の下側に三桁の7セグメントLEDが配置されており、球貸機に投入した現金やプリペイドカードの残数、或は、球貸機が故障した時のエラーコード等、を表示するものである。
[3−3g.演出選択左ボタン及び演出選択右ボタン]
皿ユニット320の演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332について、主に図41等を参照して詳細に説明する。演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332は、図示するように、皿ユニットカバー326における正面視左側の皿前上装飾部326bにおける演出操作ユニット取付部326aに近い右端付近に取付けられている。演出選択左ボタン331は、一つの頂点を左方へ向けた三角形状に形成されている。演出選択右ボタン332は、演出選択左ボタン331の右方で一つの頂点を右方へ向けた三角形状に形成されている。
演出選択左ボタン331及び演出選択右ボタン332は、正面視において遊技領域5a内に配置された遊技盤側演出表示装置1600や演出操作ユニット400の扉枠側演出表示装置460等において、遊技者に対して選択を促す演出画像が表示されると、押圧操作が受付可能となり、所定時間内に演出選択左ボタン331や演出選択右ボタン332を操作して所望の選択肢を選択するためのものである。
[3−3h.下皿球抜きボタン]
皿ユニット320の下皿球抜きボタン333について、主に図41及び図42等を参照して詳細に説明する。下皿球抜きボタン333は、下皿322の前方となる皿ユニットカバー326における下皿開口部326dの下側で、正面視左側の皿前下装飾部326cの前面下端から前方に突出している。この下皿球抜きボタン333は、押圧操作することで、下皿322の下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を回動させることができ、蓋部材334が回動することで下皿球抜き孔322aが開放されて、下皿322内に貯留されている遊技球を、皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
下皿球抜きボタン333は、下皿本体325の下側で皿ユニットカバー326の底板部326iに取付けられている下皿球抜きベース335(図42(b)を参照)によって前後方向へスライド可能に取付けられている。下皿球抜きボタン333は、下皿322の下皿球抜き孔322aに対して左方に配置されている(図28等を参照)。
下皿球抜きベース335には、皿ユニットカバー326の底板部326iにおいて、下皿322の下方に位置して切欠かれている部位を閉鎖するように、底板部326iに取付けられている。下皿球抜きベース335は、下皿322の下皿球抜き孔322aの直下となる位置に、下皿球抜き孔322aと同じ大きさで上下に貫通している排出口335aが形成されている。蓋部材334は、詳細な図示は省略するが、下皿本体325と下皿球抜きベース335との間に配置されている。これにより、下皿322の下皿球抜き孔322aを閉鎖している蓋部材334を開くと、下皿球抜きベース335の排出口335aも開くこととなり、下皿球抜き孔322aと排出口335aとが互いに連通した状態となる。
蓋部材334は、図示は省略するが、平面視において、下皿球抜きボタン333よりも左方の位置を中心として回動可能に下皿球抜きベース335に取付けられている。下皿球抜きボタン333には、蓋部材334における下皿球抜き孔322aを閉鎖する部位と、下皿球抜きベース335により回動可能に取付けられる部位との間の部位が連結されている。これにより、下皿球抜きボタン333を前後方向へ移動させると、蓋部材334が上下に延びた軸周りに回動し、下皿球抜き孔322a(排出口335a)を開閉させることができる。
下皿球抜きベース335には、図示は省略するが、下皿球抜きボタン333を後方へ押圧して移動させた時に、下皿球抜きボタン333を保持する保持装置と、下皿球抜きボタン333を前方へ付勢している下皿球抜きバネと、が取付けられている。下皿球抜きボタン333が前方に突出して下皿球抜き孔322aを蓋部材334により閉鎖している状態で、下皿球抜きボタン333を押圧して後方へ移動させると、蓋部材334が回動して下皿球抜き孔322aが開くと共に、下皿球抜きボタン333が保持装置に保持されて、後方へ押圧されたままの状態となる。この状態で、下皿球抜きボタン333の押圧を放しても、下皿球抜きボタン333が前方へ移動することはなく、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態で維持され、下皿322内の遊技球を下皿球抜き孔322a及び排出口335aを通して皿ユニット320の下方へ排出させることができる。
そして、下皿球抜きボタン333が保持装置に保持されて下皿球抜き孔322aが開いている状態で、下皿球抜きボタン333を後方へ押圧すると、保持装置による保持が解除される。この状態で、下皿球抜きボタン333の押圧を放すと、下皿球抜きボタン333が下皿球抜きバネの付勢力により前方へ移動し、突出した状態に復帰すると共に、蓋部材334が回動して下皿球抜き孔322a(排出口335a)が閉鎖された状態となる。これにより、下皿322内に遊技球を貯留させることができる。
なお、下皿球抜きボタン333の押圧操作とは別に、上皿球抜きボタン327の押圧操作によっても、下皿球抜き孔322a(排出口335a)を閉鎖している蓋部材334が可動して下皿球抜き孔322aが開くようにしても良い。これにより、上皿321に貯留された遊技球を皿ユニット320の下方に配置されたドル箱に排出させたい時に、上皿球抜きボタン327を操作するだけで、下皿322を介してドル箱に排出させることができ、球抜きに係る手間を簡素化することができる。なお、上皿321及び下皿322の球抜きの同時開放は、モータやソレノイド等の駆動源の駆動による同時開放であっても良いし、機械的なリンク機構による同時開放であっても良い。
[3−4.演出操作ユニットの全体構成]
扉枠3における演出操作ユニット400の全体構成について、主に図48乃至図55等を参照して詳細に説明する。図48(a)は扉枠における演出操作ユニットの正面図であり、(b)は演出操作ユニットの右側面図である。また、図49(a)は演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図50は、演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図51は図48(a)におけるD−D線で切断した断面図であり、図52は図48(b)におけるE−E線で切断した断面図である。図53(a)は図48(b)におけるF−F線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図54は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図55は演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400は、皿ユニット320の正面視左右方向中央の前部に取付けられるものであり、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。
演出操作ユニット400は、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられているベースユニット430と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能にベースユニット430に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側演出表示装置460と、を備えている。
[3−4a.操作ボタン]
演出操作ユニット400の操作ボタン410について、主に図53乃至図56等を参照して詳細に説明する。図56(a)は操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように球面状に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えている。ボタンフレーム412及びボタンベース413は、光を通し難い部材によって形成されている。
ボタンレンズ411は、全体が略一定の厚さに形成されている。また、ボタンレンズ411は、表面側が凹凸の無い滑らかな球面状に形成されている。ボタンレンズ411は、ボタンフレーム412の内周側となる位置に裏面から断面W字状に窪んだ状態で中央側(内側)へ所定長さで延びていると共に周方向に列設されている第一ボタン装飾部411aと、第一ボタン装飾部411aよりも外周側の位置に裏面から断面円弧状に窪んだ状態で中央側へ向かう軸線上に延びていると共に周方向に所定角度範囲内で列設されている複数(六つ)の第二ボタン装飾部411bと、を備えている。
ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aは、図示するように、操作ボタン410に組立てた状態では、ボタンフレーム412の内周から中央側へ延びており、左右両側の一群が、上下両側の一群よりも中央側へ長く延びている。
ボタンレンズ411の複数の第二ボタン装飾部411bは、夫々が同一の円周上において円弧状に延びており、左右両側に夫々三つずつ形成されている。これらの第二ボタン装飾部411bは、ボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨むように形成されていると共に、前面側がボタンフレーム412の前面と略同一面上となるように前方へ突出している。
ボタンレンズ411は、第一ボタン装飾部411a及び第二ボタン装飾部411bの部位において、裏面に形成されている断面W字状や断面円弧状の凹凸により、光が屈折するレンズ効果が発揮されるため、後側が明瞭に見え内容になっている。
ボタンフレーム412は、円環状に形成されており、前後方向に貫通し周方向へ所定長さで円弧状に延びた複数(六つ)のフレーム開口部412aを備えている。六つのフレーム開口部412aは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ411の六つの第二ボタン装飾部411bと対応している。このボタンフレーム412は、表面に金属光沢を有したメッキ層を備えている。
ボタンベース413は、前後方向に短く延びた略円筒状の本体部413aと、本体部413aの前端から外方へ突出している円環状のフランジ部413bと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ円柱状に突出しており周方向に略等間隔で複数(四つ)配置されているガイドボス部413cと、フランジ部413bの後側から本体部413aの外周に沿って後方へ帯板状に突出しており周方向に複数(三つ)配置されている検知片413dと、本体部413aよりも外側でフランジ部413bを前後に貫通していると共に外周に沿って所定長さで延びており周方向に複数(六つ)形成されているベース開口部413eと、本体部413aの前端から前方へ筒状に延出しており前端側がボタンレンズ411の内面に沿うように内側(中央側)へ窄まっている内側延出部413fと、を備えている。
ボタンベース413における内側延出部413fの外周面と、フランジ部413bの前面とにボタンレンズ411の外周縁及びボタンフレーム412が取付けられる。四つのガイドボス部413cは、本体部413aの周方向に対して、上下左右の四隅に相当する部位に夫々配置されている。これら四つのガイドボス部413cは、ベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431b内に夫々摺動可能に挿入される。三つの検知片413dは、本体部413aの周方向に対して、上側に二つ、下側に一つ、配されるように、周方向へ略等間隔に配置されている。これら三つの検知片413dは、操作ボタン410が押圧されると、ベースユニット430の押圧検知センサ440により検知される。
六つのベース開口部413eは、左右両側に夫々三つずつ備えられており、ボタンレンズ611の第二ボタン装飾部611b及びボタンフレーム612のフレーム開口部612aと対応している。ボタンベース413におけるベース開口部413eの部位では、本体部413a及び内側延出部413fの一部が、外周側から内側へ窪んでいる。内側延出部413fは、内側へ窄まっている前端の内径が、ボタンフレーム412の内径と略一致している。
この操作ボタン410は、前面が前方へ球面状に膨出していると共に、透明に形成されており、後側に配置されている扉枠側演出表示装置の表示画面を前方から視認することができる。操作ボタン410は、四つのガイドボス部413cがベースユニット430におけるユニットベース431の保持孔431bに摺動可能に挿入されていると共に、ベースユニット431の保持孔に431bに挿入されている操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。操作ボタン410は、ベースユニット430の操作ボタンバネ438の付勢力により、外周縁の前面側がフレームユニット415に当接することで、前方へのこれ以上の移動が規制されており、操作ボタンバネ438の付勢力に抗して押圧操作することで、後端がベースユニット430の前面に当接するまで後方へ移動する。操作ボタン410は、押圧操作して後方へ移動させると、三つの検知片413dの少なくとも一つがベースユニット430の押圧検知センサ440に検知される。この押圧検知センサ440による検知片413dの検知によって、操作ボタン410が操作されたこととなる。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、透明なボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周端から中央側へ延びるように全周に亘って形成されている第一ボタン装飾部411aによって、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くすることができる。
更に、操作ボタン410は、円筒状のボタンベース413の前端開口を、ボタンレンズ411とボタンフレーム412とで閉鎖しており、ボタンレンズ411の外周縁に取付けられているボタンフレーム412により、操作ボタン410の外径に対して、後方が視認可能な透明な部分が、外周から内側へ窄まったように形成されている。このボタンフレーム412の存在によっても、ボタンベース413の内周面と、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432との間の隙間を、遊技者側から見え難くしている。
また、操作ボタン410は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、筒状のボタンベース413(本体部413a)の後端が、装飾基板ユニット420の内周側を通して装飾基板ユニット420の前面よりも後方へ突出た状態となる。これにより、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423に夫々実装されている第一LED422a,423b及び第二LED422b,423bから前方へ照射された光がボタンベース413の外側から内側へ漏れるのを防止することができると共に、ベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDから前方へ照射された光がボタンベース413の内側から外側へ漏れるのを防止することができる。従って、装飾基板ユニット420の第一LED422a,423b及び第二LED422b,423bやベースユニット430の操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436に実装されたLEDが、発光装飾対象としている部位以外が発光装飾されてしまうのを防止することができ、見栄え良く発光装飾を行うことができる。
[3−4b.フレームユニット]
演出操作ユニット400のフレームユニット415について、主に図53乃至図55等を参照して詳細に説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合わせた形状に形成されている。
フレームユニット415は、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられ円形の中央開口部416aを有する枠状のフレーム本体416と、中央開口部416aの左右両側でフレーム本体416に後側から取付けられる透光性を有した一対のフレームサイドレンズ417と、中央開口部416aの上側でフレーム本体416に前側から取付けられる透光性を有したフレームトップレンズ418と、を備えている。
フレーム本体416は、操作ボタン410の外径よりも小径で前後に貫通している円形の中央開口部416aと、中央開口部416aよりも左右両外側で前後に貫通していると共に中央開口部416aの周縁に沿って円弧状に延びており周方向に列設されている複数(六つ)の外周開口部416bと、中央開口部416aの上側前面において所定幅で切欠かれている切欠部416cと、を備えている。中央開口部416aは、操作ボタン410におけるボタンフレーム412のフレーム開口部412aの外周側の直径と略同じ大きさに形成されている。これにより、フレーム開口部412aの外周後側に操作ボタン410におけるボタンベース413のフランジ部413cの前端側が当接できるようになっている。
六つの外周開口部416bは、中央開口部416aの左右両外側に、夫々三つずつ備えられており、後側からフレームサイドレンズ417によって閉鎖されている。切欠部416cは、前後方向にも貫通しており、前側からフレームトップレンズ418が嵌込まれている。
また、フレーム本体416は、中央開口部416aの周縁よりも若干外側の位置から後方へ延出している略筒状の内側筒部416dを備えている。内側筒部416dは、中央開口部416aと外側開口部416bとの間の位置から後方へ延出しており、切欠部416cと対応している部位が切欠かれている。内側筒部416dは、演出操作ユニット400を組立てた状態では、装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423bと第二LED422b,423bとの間に位置しており、第一LED422a,423bと第二LED422b,423bとの間を仕切っている(図52を参照)。
更に、フレーム本体416は、外周の左右両側上部において夫々外方へ延出しており、皿ユニット320の皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる一対の取付部416eを備えている。フレーム本体416(演出操作ユニット400)は、一対の取付部416eと切欠部416cの左右両側の部位が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる。
フレーム本体416は、中央開口部416aを間にして切欠部416c側(フレームトップレンズ418が取付けられる側)とは反対側で切欠部416cと同じ幅の部位を除いて、表面の略全体に金属光沢を有したメッキ層が形成されている。
フレームサイドレンズ417は、フレーム本体416の左右に夫々三つずつ形成されている外周開口部416bを後側から閉鎖している。フレームサイドレンズ417は、前面側が凹凸の無い滑らかな面に形成されており、後面側に中央開口部416aの周縁に沿った複数の凹凸が形成されている(図53及び図63を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームサイドレンズ417の後側が見えないようになっている。
フレームトップレンズ418は、フレーム本体416の切欠部416cに前側から嵌込まれるように、外形が略四角形に形成されている。フレームトップレンズ418は、前面側が滑らかに形成されている。また、フレームトップレンズ418は、後面側に中央開口部416aの周縁に沿ってジグザグ状に延びた複数の凹凸が中央開口部416aの半径方向に複数列設されている(図51及び図63を参照)。これら複数の凹凸によって光が屈折することで、フレームトップレンズ418の後側が見えないようになっている。
フレームユニット415は、演出操作ユニット400を組立てた状態で、一対のフレームサイドレンズ417が装飾基板ユニット420の操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第二LED422b,423abの前方に位置すると共に、フレームトップレンズ418がベースユニット430のフレームトップレンズ装飾基板437の前方に位置し、それらに実装されている第二LED422b,423ab等によって夫々が発光装飾可能となっている。
[3−4c.装飾基板ユニット]
演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420について、主に図53乃至図57等を参照して詳細に説明する。図57は、演出操作ユニットの装飾基板ユニットを分解して前から見た分解斜視図である。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方でベースユニットの前面に取付けられ、操作ボタン410の第二装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ147を発光装飾させることができると共に、演出操作ユニット400に振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
基板ベース421は、内周側が操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの外径よりも若干大きく形成されていると共に、外周側がボタンベース413におけるフランジ部413bの外径よりも大きくフレームユニット415の外径よりも小さく形成されている。
操作ボタン左外装飾基板422は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン左外装飾基板422は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED422aと、複数の第一LED422aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED422bと、を備えている。操作ボタン右外装飾基板423は、基板ベース421の前面に沿って円弧状に延びている。操作ボタン右外装飾基板423は、前面側に、基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第一LED423aと、複数の第一LED423aよりも半径方向外側で基板ベース421の内周に沿って実装された複数の第二LED423bと、を備えている。これら操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423は、前後両面が白色とされている。
振動モータ424は、回転軸に偏芯した錘424aが取付けられており、この錘424aを回転させることで振動を発生させることができる。
装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、基板ベース421の内側に、操作ボタン410におけるボタンベース413の筒状の本体部413a後端側が挿入されている。また、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aが操作ボタン410の第二装飾部411bの後方に位置し、夫々の第二LED422b,423bがフレームユニット415のフレームサイドレンズ417の後方に位置している。また、演出操作ユニット400に組立てた状態では、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423の夫々の第一LED422a,423aと、夫々の第二LED422b,423bとの間に、フレームユニット415の内側筒部416dが位置している(図52を参照)。
従って、装飾基板ユニット420は、操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423における夫々の第一LED422a,423aからの光によって操作ボタン410の第二装飾部411bのみを発光装飾させることができると共に、夫々の第二LED422b,423bからの光によってフレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを発光装飾させることができる。
また、装飾基板ユニット420は、振動モータ424の錘424aを回転させることで、振動を発生させて、演出操作ユニット400全体を振動させることができる。
[3−4d.ベースユニット]
演出操作ユニット400のベースユニット430について、主に図58乃至図60等を参照して詳細に説明する。図58(a)は演出操作ユニットのベースユニットを前から見た斜視図であり、(b)は演出操作ユニットのベースユニットを後ろから見た斜視図である。図59は、演出操作ユニットのベースユニットを分解して前から見た分解斜視図である。また、図60は、演出操作ユニットのベースユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。演出操作ユニット400のベースユニット430は、操作ボタン410を前後方向へ進退可能に取付けていると共に、フレームユニット415の後側に取付けられるものである。
ベースユニット430は、フレームユニット415の後側に取付けられ中央部において上下に延びた略四角形に貫通している貫通孔431a、及び貫通孔431aの外側で前方に開放された止り孔からなる四つの保持孔431bを有する環状のユニットベース431と、ユニットベース431の前面で貫通孔431aを覆うように取付けられており前後に短く筒状延びた透光性を有する操作ボタン内装飾部材432と、操作ボタン内装飾部材432の後方でユニットベース431の前面における貫通孔431aの左右両側に夫々取付けられている操作ボタン左内装飾基板433及び操作ボタン右内装飾基板434と、操作ボタン内装飾部材432の後方でユニットベース431の前面における貫通孔431aの上下両側に取付けられている操作ボタン上内装飾基板435及び操作ボタン上内装飾基板436と、ユニットベース431の前面上部に取付けられているフレームトップレンズ装飾基板437と、を備えている。
また、ベースユニット430は、ユニットベース431の四つの保持孔431b内に夫々挿入されている四つの操作ボタンバネ438と、ユニットベース431の前面に取付けられている三つのセンサホルダ439と、各センサホルダ439に夫々取付けられており操作ボタン410の押圧操作を検知する三つの押圧検知センサ440と、ユニットベース431の後側に取付けられている演出操作ユニット中継基板441と、演出操作ユニット中継基板441の後側を覆うようにユニットベース431の後側に取付けられている中継基板カバー442と、を備えている。
ユニットベース431は、外形が略円形状で、フレームユニット415の外形よりも若干小さく形成されている。ユニットベース431は、中央において前後に貫通しており、上下延びた略四角形の貫通孔431aが形成されている。この貫通孔431aは、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413a内に収まる大きさで、扉枠側演出表示装置460の表示画面が挿通可能な大きさに形成されている。このユニットベース431の後側に扉枠側演出表示装置460が取付けられる。
ユニットベース431の四つの保持孔431bは、貫通孔431aの外側の上下左右の四隅で、操作ボタン410におけるボタンベース413の四つのガイドボス部413cと対応する位置に形成されている。これら保持孔431bは、内径がガイドボス部413cの外径よりも若干大きく形成されており、ガイドボス部413cを摺動可能に挿入させることができる。
更に詳述すると、四つの保持孔431bのうちの左上側の保持孔431bは、ユニットベース431の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース431の中心に対して反時計周りの方向へ約30度回転した位置に形成されている。また、四つの保持孔431bのうちの右上側の保持孔431bは、ユニットベース431の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース431の中心に対して時計周りの方向へ約47度回転した位置に形成されている。一方、四つの保持孔431bのうちの下側に配置されている二つの保持孔431bは、上側の二つの保持孔431bに対してユニットベース431の中心の反対側の位置に夫々形成されている。
また、ユニットベース431は、前面上部において、操作ボタン上内装飾基板435が取付けられる部位と、フレームトップレンズ装飾基板437が取付けられる部位との間から平板状に前方へ突出している遮光壁部431cを備えている。この遮光壁部431cにより、フレームトップレンズ装飾基板437のみによってフレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
操作ボタン内装飾部材432は、前後方向へ短く延びた略円筒状の周壁部432aと、周壁部432aの前端側を閉鎖しており中央が前方へ突出するように湾曲面状に形成されている前板部432bと、前板部432bを前後に貫通しており上下延びた四角形状の開口部432cと、周壁部432aの後端から外方へ延出しているフランジ部432dと、フランジ部432dから後方へ突出しておりユニットベース431に取付けられる複数の取付ボス432eと、を備えている。
操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aは、外径が操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内径と略同じ大きさに形成されている。前板部432bを貫通している開口部432cは、扉枠側演出表示装置の表示画面と略同じ大きさに形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの外周面と、前板部432bの前面が、凹凸のない滑らかな面に形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの内周面に形成されており、円弧状に窪んでいると共に前後方向へ延びており、周方向に複数備えられた第一ボタン内装飾部432fと、前板部432bの後面に形成されており、円弧状に膨出し前板部432bの中央を中心とするような変八角形状の延びていると共に、前板部432bの中央を中心として同心円状に複数備えられている第二ボタン内装飾部432g(図63を参照)と、を備えている。第二ボタン内装飾部432gは、開口部432cの四つの内周辺と平行に延びている部位を有するように形成されている。
操作ボタン内装飾部材432は、透明な部材によって形成されている。操作ボタン内装飾部材432は、周壁部432aの第一ボタン内装飾部432fと、前板部432bの第二ボタン内装飾部432gとによるレンズ効果により、後方が明瞭に視認できないようになっている。
操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436は、夫々前面側に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。この操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることで、操作ボタン410内や扉枠側演出表示装置460の外側を発光装飾させることができる。
フレームトップレンズ装飾基板437は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、フレームユニット415におけるフレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、及びフレームトップレンズ装飾基板437に実装されているLEDは、夫々フルカラーLEDとされている。また、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、及びフレームトップレンズ装飾基板437は、前面が白色とされている。
操作ボタンバネ438は、コイルバネとされており、ユニットベース431における四つの保持孔431b内に前方から挿入されている。操作ボタンバネ438は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、後端が保持孔431bの底面に当接しており、前端が操作ボタン410におけるボタンベース413の本体部413aから後方へ突出しているガイドボス部413cの後端に当接している。これら操作ボタンバネ438により、操作ボタン438を前方へ付勢している。
三つの押圧検知センサ440は、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dと対応している位置に配置されている。詳述すると、三つの押圧検知センサ440は、ユニットベース431の前面において、一つが左上の保持孔431bの左下側に、もう一つが右上の保持孔431bの右下側に、残りの一つが左下の保持孔431bの右下側に夫々センサホルダ439を介して取付けられている。三つの押圧検知センサ440は、ユニットベース431の中央を中心として周方向へ略等間隔に取付けられている。これら三つの押圧検知センサ440は、操作ボタン410の三つの検知片413dを検知することができる。
演出操作ユニット中継基板441は、ユニットベース431の後側において、背面視で貫通孔431aの右側に取付けられている。演出操作ユニット中継基板441は、操作ボタン左外装飾基板422、操作ボタン右外装飾基板423、振動モータ424、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、操作ボタン下内装飾基板436、フレームトップレンズ装飾基板437、押圧検知センサ440、及び扉枠側演出表示装置460と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継するためのものである。
中継基板カバー442は、演出操作ユニット中継基板441の後側を覆う部位の下端から正面視左方に延びており、ユニットベース431の後面下部に取付けられる脚部442aを備えている。中継基板カバー442の脚部442aは、扉枠3に組立てた状態では、下面が略水平に延びていると共に、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底面を形成している底板部326iとの間で僅かな隙間を形成している(図26を参照)。これにより、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に当接するまでの間では、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。そして、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方へ移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させて、それらの破損を防止することができる。
[3−4e.扉枠側演出表示装置]
演出操作ユニット400の扉枠側演出表示装置460について、主に図54及び図55等を参照して詳細に説明する。扉枠側演出表示装置460は、表示画面がベースユニット430における操作ボタン内装飾部材432の開口部432cから前方へ臨むようにユニットベース431の後側に取付けられており、操作ボタン410の透明な中央部分を通して前方側(遊技者側)から表示画面を視認することができると共に、表示画面に演出画像を表示させることができるものである。
扉枠側演出表示装置460は、前面に四角形の表示画面を有した液晶表示装置461と、液晶表示装置461の後側に取付けられていると共に、ベースユニット430のユニットベース431の後側に取付けられる有底角筒状の取付ブラケット462と、を備えている。液晶表示装置461は、縦横の比が、16:9で、対角線の長さが、約4.3inchの市販のカラー液晶ディスプレイである。取付ブラケット462は、外周が液晶表示装置461の外周と同じ形状に形成されており、有底筒状の底部が液晶表示装置461の後面と当接するように取付けられている。
扉枠側演出表示装置460は、演出操作ユニット400に組立てた状態では、液晶表示装置461がユニットベース431の貫通孔431aを後側から貫通して、操作ボタン内装飾部材432の周壁部432a内に突出している(図51を参照)。液晶表示装置461の前面(表示画面)は、操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの前端付近に位置しており、前板部432を貫通している開口部432cから前方に臨んでいる。
扉枠演出表示装置460は、液晶表示装置461において周辺制御基板1510からの制御信号に基づいた所定の演出画像を表示することができる。
[3−4f.演出操作ユニットの作用効果]
演出操作ユニット400の作用効果について、主に図61乃至図63等を参照して詳細に説明する。図61は、図51の演出操作ユニットの断面図において操作ボタンを押圧した状態を示す説明図である。図62(a)は演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの一部を切欠いて操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図63(a)は演出操作ユニットの外観を前から見た斜視図で示す説明図であり、(b)は演出操作ユニットの外観を操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。
本実施形態の演出操作ユニット400は、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて演出画像を遊技者に見せることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて遊技者に提示した演出に遊技者を参加させて楽しませることができるものである。
演出操作ユニット400は、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット400は、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。演出操作ユニット400は、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
演出操作ユニット400は、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。演出操作ユニット400は、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー442の脚部442aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、演出操作ユニット400は、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、演出操作ユニット400は、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、演出操作ユニット400は、球面状に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CLが、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(演出操作ユニット400)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから演出操作ユニット400(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側演出表示装置460等を良好な状態で視認することができる。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410の四つのガイドボス部413cがベースユニット430の四つの保持孔431bに夫々摺動可能に挿入されていると共に、操作ボタンバネ438により前方へ付勢されている。演出操作ユニット400は、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネ438の付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
演出操作ユニット400は、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における球面状に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図51等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネ438の付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端がベースユニット430のユニットベース431の前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、球面状に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、図61において白抜きの矢印で示すように、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の演出操作ユニット400の操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した球面状としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾く異なるスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、演出操作ユニット400は、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、演出操作ユニット400が吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、演出操作ユニット400全体を大きく(強く)振動させることができ、演出操作ユニット400に触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(図61において白抜きの矢印の位置)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400は、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、下面を形成している中継基板カバー442の脚部442aの下面と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、操作ボタン410を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接するまでの間、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等が下方へ撓むことで衝撃を吸収することができる。また、脚部442aの下面が底板部326iの上面に当接した後では、演出操作ユニット400の下方へ移動を規制し、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、演出操作ユニット400等の破損を防止することができる。従って、演出操作ユニット400の操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や演出操作ユニット400等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、上述したように、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している球面状に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、演出操作ユニット400は、図63に示すように、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、フレームトップレンズ418、及び操作ボタン内装飾部材432が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、第一ボタン内装飾部432f、及び第二ボタン内装飾部432g等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
演出操作ユニット400は、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と操作ボタン内装飾部材432の周壁部432aの外周面との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、操作ボタン内装飾部材432の外周の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、位置が固定されている操作ボタン内装飾部材432を備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に操作ボタン内装飾部材432を問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、ベースユニット430の操作ボタン内装飾部材432の外周よりも外側で後方側(奥側)にあるユニットベース431や基板ユニット420等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、図62において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、操作ボタン内装飾部材432の外縁や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、演出操作ユニット400全体の見栄えを良くすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aが、操作ボタン410の中心軸線CLへ向かうように延びていると共に周方向に列設されているのに対して、操作ボタン410の内側後方に配置されている操作ボタン内装飾部材432の前板部432bに形成されている第二ボタン内装飾部432gが中心軸線CLを中心とした変八角形状に延びていると共に同心円状に列設されているため、図63に示すように、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と第二ボタン内装飾部432gの凹凸線とが交差することとなり、幾何学的な装飾を遊技者に見せることができる。
また、演出操作ユニット400は、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが、前後方向(中心軸線CLの延びている方向)に離れているため、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとによって奥行のある立体的な感じの幾何学模様を遊技者に見せることができ、操作ボタン410内を含む装飾を楽しませることができる。
更に、演出操作ユニット400では、第一ボタン装飾部411aと第二ボタン内装飾部432gとが前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、第一ボタン装飾部411aの凹凸線と、第二ボタン内装飾部432gの凹凸線との重なり具合が変化するため、動きのある装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
このように、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと操作ボタン内装飾部材432の第二ボタン内装飾部432gとによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)で、操作ボタン内装飾部材432の後方には、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436が配置されており、それらの前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、操作ボタン410内の操作ボタン内装飾部材432を発光装飾させることができる。つまり、操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436によって、操作ボタン410内を発光装飾させることができる。これら操作ボタン左内装飾基板433、操作ボタン右内装飾基板434、操作ボタン上内装飾基板435、及び操作ボタン下内装飾基板436の前面に実装されているLEDは、図52に示すように、中心軸線CLの延びている方向から見て、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aの内側に配置されているため、それらからの光が本体部413aの外側に漏れることはなく、操作ボタン410内のみを良好に発光装飾させることができる。
また、演出操作ユニット400は、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図52に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、演出操作ユニット400は、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、操作演出ユニット400は、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、ベースユニット430におけるフレームトップレンズ装飾基板437が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板437の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。ベースユニット431におけるユニットベース431のフレームトップレンズ装飾基板437が取付けられている部位の下側からは、フレームトップレンズ418の下端後方付近まで前方へ平板状の遮光壁部431cが突出しており、フレームトップレンズ装飾基板437のLEDからの光が操作ボタン410やフレームサイドレンズ417側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームトップレンズ418のみを良好に発光装飾させることができる。
〔実施形態2〕
[3−4g.操作演出ユニットの第二実施形態の全体構成]
次に、上記の演出操作ユニット400の第二実施形態である第二演出操作ユニット400Aを備えた実施形態2について、主に図64乃至図71等を参照して詳細に説明する。図64(a)は図48乃至図63の演出操作ユニットとは実施形態の異なる第二演出操作ユニットの正面図であり、(b)は第二演出操作ユニットの右側面図である。図65(a)は第二演出操作ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットを後ろから見た斜視図である。図66は、第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た説明図である。図67は、図64(a)におけるG−G線で切断した断面図である。図68は、図64(b)におけるH−H線で切断した断面図である。図69(a)は図64(b)におけるI−I線で切断した断面図であり、(b)は(a)におけるA部の拡大図である。図70は第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図71は第二演出操作ユニットを主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。
第二演出操作ユニット400Aは、上記の演出操作ユニット400に替えて皿ユニット320の演出操作ユニット取付部326aに取付けることができるものである。この第二演出操作ユニット400Aは、演出操作ユニット400と同様に、遊技者が押圧操作することができると共に、遊技者に対して演出画像を提示することができるものである。以下では、第二演出操作ユニット400Aにおいて、演出操作ユニット400と同一の構成部材については、同一の符号を付して説明する。
第二演出操作ユニット400Aは、外形が円形で外周縁を除いた中央側が透明に形成されており遊技者が押圧操作可能な操作ボタン410と、操作ボタン410の外周を囲み皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられる枠状のフレームユニット415と、操作ボタン410よりも後方に配置されており操作ボタン410の外周縁及びフレームユニット415を発光装飾させることが可能な装飾基板ユニット420と、フレームユニット415の後側に取付けられており操作ボタン410及び装飾基板ユニット420が前面に取付けられている第二ベースユニット450と、操作ボタン410を通して遊技者側から視認可能に第二ベースユニット450に取付けられており演出画像を表示可能な扉枠側第二演出表示装置460Aと、扉枠側第二演出表示装置460Aの下面に取付けられている緩衝ユニット510と、を備えている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、扉枠側第二演出表示装置460Aの正面視右側面に取付けられている第二演出操作ユニット中継基板515と、第二演出操作ユニット中継基板515の表面を覆うように扉枠側第二演出表示装置460Aの正面視右側面に取付けられている中継基板カバー516と、を備えている。第二演出操作ユニット中継基板515及び中継基板カバー516は、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるプロジェクタ取付部材505の正面視右側面に取付けられている。
第二演出操作ユニット中継基板515は、操作ボタン左外装飾基板422、操作ボタン右外装飾基板423、振動モータ424、押圧検知センサ454、フレームトップレンズ装飾基板482、切替駆動モータ492、プロジェクタ500、及び回転検知センサ507と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継するためのものである。
[3−4g−1.操作ボタン]
第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410について、主に図69乃至図72等を参照して詳細に説明する。図72(a)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は第二演出操作ユニットの操作ボタンを分解して後ろから見た分解斜視図である。第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、外形が皿ユニット320の上下方向の高さよりも若干小さい直径の円形に形成されており、外周縁を除いた中央側が透明に形成されている。この操作ボタン410は、外周が円形で中央側が前方へ膨出するように球面状に形成されている透明なボタンレンズ411と、ボタンレンズ411の外周縁の前側に取付けられている円環状のボタンフレーム412と、ボタンフレーム412の後側にボタンレンズ411の外周縁を挟持するように取付けられている円筒状のボタンベース413と、を備えており、演出操作ユニット400の操作ボタン410と略同一の構成である。
具体的な相違点は、第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410と、演出操作ユニット400の操作ボタン410とでは、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411aの模様と、ボタンベース413のガイドボス部413cの形状が異なっている。
詳述すると、図示するように、第二演出操作ユニット400Aにおける操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aは、ボタンフレーム412の内周と接する部位に、ボタンレンズ411の中央側へ一つの頂点を向けた三角形と、中央とは反対側へ一つの頂点を向けた三角形とが、周方向へ交互に全周に亘って複数列設されたトラス状の模様と、トラス状の模様におけるボタンレンズ411の中央側を向いている底辺と、その底辺の両端からボタンレンズ411の中央側へ延びた辺と、その辺の先端から底辺の中央へ延びている斜辺とで構成された直角三角形状の模様と、直角三角形状の模様の斜辺と、トラス状の模様の三角形の底辺の中央からボタンレンズ411の中央側へ直角三角形状の模様よりも長く延びた辺と、その辺の先端から直角三角形状の模様の斜辺の先端へ延びた辺とで構成された変二等辺三角形状の模様と、で形成されている。
つまり、この第一ボタン装飾部411aは、複数の三角形の組合せによって構成されている。なお、図示は省略するが、第一ボタン装飾部411aを構成している各三角形は、夫々の面が異なる方向を向いており、多面体状に形成されている。これにより、ボタンレンズ411の表面側が滑らかな球面体状に形成されているのに対して、裏面側が第一ボタン装飾部411aの部位において多面体状に形成されているため、第一ボタン装飾部411aの部位では、ボタンレンズ411の板厚が複雑に変化しており、この部位を通る光が乱屈折することとなる。従って、第一ボタン装飾部411aの部位では、複数の三角形が組合わされた幾何学模様を遊技者に見せることができると同時に、乱屈折により後側の部材を見え難くすることができる。
第二演出操作ユニット400Aのボタンベース413におけるガイドボス部413cは、後方が開放されている円筒状に形成されている。このガイドボス部413cは、第二ベースユニット450の保持孔451d内に挿入されると共に、筒状の内部に第二ベースユニット450におけるユニットベース451の保持孔451d内に保持されているボタンシャフト452が摺動可能に挿入される。本例では、操作ボタン410が、ガイドボス部413c内に後方から挿入される第二ベースユニット450のボタンシャフト452によって前後方向へ進退可能に取付けられる。
[3−4g−2.フレームユニット]
第二演出操作ユニット400Aのフレームユニット415について、主に図69乃至図71等を参照して説明する。フレームユニット415は、操作ボタン410の前方側から外周を囲むように、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに前側から取付けられ、操作ボタン410の外側を装飾している。フレームユニット415は、外形が演出操作ユニット取付部326aの前端側に合わせた形状に形成されている。
第二演出操作ユニット400Aのフレームユニット415は、演出操作ユニット400のフレームユニット415と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4g−3.装飾基板ユニット]
第二演出操作ユニット400Aの装飾基板ユニット420について、主に図57、図69乃至図71等を参照して説明する。装飾基板ユニット420は、フレームユニット415の下方でベースユニットの前面に取付けられ、操作ボタン410の第二装飾部411b及びフレームユニット415のフレームサイドレンズ147を発光装飾させることができると共に、演出操作ユニット400に振動を付与させることができるものである。
装飾基板ユニット420は、上方側が開放されたC字状の基板ベース421と、基板ベース421における左右両側の前面に夫々取付けられている操作ボタン左外装飾基板422及び操作ボタン右外装飾基板423と、基板ベース421の前面下部に取付けられている振動モータ424と、振動モータ424の前側を覆うように基板ベース421の前面に取付けられているモータカバー425と、を備えている。
第二演出操作ユニット400Aの装飾基板ユニット420は、演出操作ユニット400の装飾基板ユニット420と同一の構成であり、同一の符号を付すと共に、詳細な説明は省略する。
[3−4g−4.第二ベースユニット]
第二演出操作ユニット400Aの第二ベースユニット450について、主に図73等を参照して詳細に説明する。図73は、第二演出操作ユニットの第二ベースユニットを前から見た斜視図である。第二演出操作ユニット400Aの第二ベースユニット450は、操作ボタン410を前後方向へ進退可能に取付けていると共に、扉枠側第二演出表示装置460Aが取付けられ、フレームユニット415の後側に取付けられるものである。
第二ベースユニット450は、フレームユニット415の後側に取付けられるユニットベース451と、ユニットベース451の前面から突出しており操作ボタン410のボタンベース413における円筒状の四つのガイドボス部413c内に後方から摺動可能に夫々挿入される円柱状の四つのボタンシャフト452と、四つのボタンシャフト452の夫々が挿通され操作ボタン410のガイドボス部413cの後端を前方へ付勢している操作ボタンバネ(図示は省略)と、ユニットベース451の前面に取付けられており、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dを夫々検知する三つの押圧検知センサ454と、を備えている。
第二ベースユニット450のユニットベース451は、円環状の本体部451aと、本体部451aの内周縁から後方へ半球状に突出しているカバー部451bと、本体部451aの前面に対して垂直方向から見た時に上下に延びた略四角形でカバー部451bを前後に貫通している貫通口451cと、本体部451aの前面から後方へ止り孔状に窪んでいる四つの保持孔451dと、本体部451aの上部において前面から後方へ向かって半円状(U字状)に窪んでいる上軸受部451eと、本体部451aの下部において前面から後方へ向かって上軸受部451eと同軸上で半円状(U字状)に窪んでいる下軸受部451fと、本体部451aの上部前面で上軸受部451eの左右両側に形成されておりスクリーンユニット470の回動を規制する一対の回動規制部451gと、を備えている。
ユニットベース451の円環状の本体部451aは、内周と外周とが、C字状に形成されている装飾基板ユニット420の基板ベース421と略同じ大きさに形成されている。この本体部451aの前面に装飾基板ユニット420が取付けられる。カバー部451bは、上軸受部451e及び下軸受部451fにより回転可能に取付けられる扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470が回転した時に接触せずに収容可能な大きさに形成されている。貫通口451cは、扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ500が後方から通過可能な大きさに形成されている。
ユニットベース451の四つの保持孔451dは、本体部451aの前面の上下左右の四隅で、操作ボタン410におけるボタンベース413の四つのガイドボス部413cと対応する位置に形成されている。これら保持孔451dは、内径がガイドボス部413cの外径よりも大きく形成されており、ガイドボス部413c挿入させることができる。これら四つの保持孔451d内には、その中心軸と同軸上にボタンシャフト452が取付けられている。保持孔451dに取付けられたボタンシャフト452の前端は、本体部451aの前面よりも前方へ突出している。保持孔451dに取付けられたボタンシャフト452が操作ボタン410の筒状のガイドボス部410c内に挿入されることで、ガイドボス部410cを介して操作ボタン410を前後方向へ摺動可能に取付けることができる。
四つの保持孔451dのうちの左上側の保持孔451dは、ユニットベース451の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース451の中心に対して反時計周りの方向へ約30度回転した位置に形成されている。また、四つの保持孔451dのうちの右上側の保持孔451dは、ユニットベース451の中心(操作ボタン410の中心)を通る上下に延びた中心線から、ユニットベース451の中心に対して時計周りの方向へ約47度回転した位置に形成されている。一方、四つの保持孔451dのうちの下側に配置されている二つの保持孔451dは、上側の二つの保持孔451dに対してユニットベース451の中心の反対側の位置に夫々形成されている。
また、四つの保持孔451d内には、図示しない操作ボタンバネが夫々挿入されており、これら操作ボタンバネの前端がガイドボス部413cの後端に当接することで、ガイドボス部413cを介して操作ボタン410を前方へ付勢している。
ユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451fは、前方が開放されて後方へ延びたU字状に形成されている。上軸受部451e及び下軸受部451fは、半円弧状に延びている部位の中心が同軸上に位置している。上軸受部451e及び下軸受部451fは、前方から扉枠側第二演出表示装置460Aの上軸部材473及び下軸部材474が挿入されたうえで、前側から上部軸受部材480及び下部軸受部材485が本体部451aの前面に取付けられることで、扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470を回転可能に支持することができる。
ユニットベース451の一対の回動規制部451gは、夫々の前面が、その延長線(面)が、U字状に後方へ窪んでいる上軸受部451eにおける半円形状の部位の中心軸を通るように形成されており、中心軸を中心として所定角度周方向へ離反している。これら一対の回動規制部451gは、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、スクリーンユニット470における作動ギア部材475のストッパ475bが当接することで、スクリーンユニット470の回動範囲を規制している。本実施形態では、一対の回動規制部451gによりスクリーンユニット470の回動範囲を、90度の角度範囲に規制している。
なお、図示は省略するが、一対の回動規制部451g内には、夫々磁石が埋設されており、ストッパ475bに取付けられている鉄板と磁着することで、回動規制部451gに当接しているストッパ475bを回動規制部451gから離れ難くしている。従って、回動規制部451g内の磁石と、ストッパ475bの鉄板とによって、スクリーンユニット470において、メインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態、或いは、サブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態、の何れかにスクリーンユニット470を保持することができ、操作ボタン410の押圧操作や振動モータ424等による振動によって、スクリーンユニット470が回動しようとする動きを抑制して扉枠第二演出表示装置460Aによる演出画像を良好な状態で楽しませることができる。
三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の本体部451aの前面において、操作ボタン410におけるボタンベース413の三つの検知片413dと対応している位置に取付けられている。詳述すると、三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の本体部451aの前面において、一つが左上の保持孔451dの左下側に、もう一つが右上の保持孔451dの右下側に、残りの一つが左下の保持孔451dの右下側に夫々取付けられている。三つの押圧検知センサ454は、ユニットベース451の中央を中心として周方向へ略等間隔に取付けられている。これら三つの押圧検知センサ454は、操作ボタン410の三つの検知片413dを検知することができる。
[3−4g−5.扉枠側第二演出表示装置]
第二演出操作ユニット400Aの扉枠側第二演出表示装置460Aについて、主に図70及び図71等を参照視して詳細に説明する。扉枠側第二演出表示装置460Aは、第二ベースユニット450に取付けられており操作ボタン410の透明な部位を通して遊技者に演出画像を見せることができるものである。扉枠側第二演出表示装置460Aは、第二ベースユニット450の上軸受部451e及び下軸受部461により上下に延びた軸線周りを回動可能に取付けられているスクリーンユニット470と、第二ベースユニット450の前面上部に取付けられておりスクリーンユニット470の上部側を第二ベースユニット450と協働して回転可能に取付けている上部軸受部材480と、第二ベースユニット450の前面下部に取付けられておりスクリーンユニット470の下部側を第二ベースユニット450と協働して回転可能に取付けている下部軸受部材485と、を備えている。
また、扉枠側第二演出表示装置460Aは、スクリーンユニット470を回転駆動させ第二ベースユニット450の上部に取付けられている回動駆動ユニット490と、第二ベースユニット450のカバー部451b内に配置され後方からスクリーンユニット470に演出画像を投影表示可能なプロジェクタ500と、プロジェクタ500が取付けられていると共に第二ベースユニット450のカバー部451bを後側から覆うようにユニットベース451の後面取付けられており前方が開放されている箱状のプロジェクタ取付部材505と、第二ベースユニット450の上部における回動駆動ユニット490の正面視左側でスクリーンユニット470の作動ギア部材475を上方から覆うように取付けられている上部カバー506と、上部カバー506に取付けられておりスクリーンユニット470の回動位置(回転位置)を検知する二つの回転検知センサ507と、を備えている。
[3−4g−5a.スクリーンユニット]
扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470は、第二ベースユニット450に上下に延びた軸周りに対して回転可能に取付けられており、プロジェクタから演出画像が投射されることで、その演出画像を遊技者から視認可能に表示(投影表示)することができるものである。
スクリーンユニット470は、半円筒状に形成されており乳白色で透光性を有しているメインスクリーン471と、メインスクリーン471の軸方向一端側を外周の一部としている円盤状で中央部が軸方向外方へ膨出するように湾曲しており乳白色で透光性を有しているサブスクリーン472と、メインスクリーン471の両端部の軸方向中央から軸直角方向外方へ夫々円柱状に突出している上軸部材473及び下軸部材474と、上軸部材473の先端に取付けられており外周の略半周に亘ってギア歯475aが形成されている作動ギア部材475と、サブスクリーン472を貫通する透明で所定のキャラクタ(ドクロ)を模したレリーフ状に形成されているサブスクリーン装飾部材476(図74及び図75等を参照)と、サブスクリーン472の裏面側に取付けられておりサブスクリーン472と対向する面に複数のLED477aが実装されているサブスクリーン装飾基板477(図75等を参照)と、メインスクリーン471のサブスクリーン472とは反対側の端部からメインスクリーンの中心軸へ向かって短く延びている半円弧状の周縁装飾部材478と、を備えている。
スクリーンユニット470の半円筒状のメインスクリーン471は、半径が第二ベースユニット450のユニットベース451における円環状の本体部451aの内径よりも小さい大きさに形成されている。メインスクリーン471は、軸方向の長さが、半円筒状の半径の約4/3倍の大きさに形成されている。メインスクリーン471は、軸方向の両端が、サブスクリーン472の周縁装飾部472aと周縁装飾部材478とによって、縁取られるように装飾されている。
サブスクリーン472は、その中心軸が延びている方向から見た時に、外形が半円筒状のメインスクリーン471の半径と一致している円形状に形成されている(図74(b)を参照)。サブスクリーン472は、外周から中心側へ所定幅で円環状に形成されており四角錘状の凹凸が周方向に複数列設されている周縁装飾部472aと、周縁装飾部472aの内側を閉鎖して湾曲面状のスクリーン部472bと、を備えている。サブスクリーン472の周縁装飾部472aは、内周側がメインスクリーン471から遠ざかる方向へ突出するように全体が円錐台状に形成されている。スクリーン部472bは、メインスクリーン471から遠ざかる方向へ、半円筒状のメインスクリーン471の半径よりも大きい半径の球面状に膨出している。サブスクリーン472のスクリーン部472bには、貫通した穴が形成されており、その穴を閉鎖するようにサブスクリーン装飾部材476が取付けられている。
上軸部材473及び下軸部材474は、夫々第二ベースユニット450におけるユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451f内に夫々前方から挿入されて回転可能に取付けられる。
作動ギア部材475は、回動駆動ユニット490の第二伝達ギア495と噛合し略半周に亘って形成されているギア歯475aと、ギア歯475aの周方向端部の一方から外方へ突出しているストッパ475bと、ギア歯475aの周方向端部のストッパ475bとは反対側から外方へ平板状に突出している検知片475cと、を備えている。作動ギア部材475のストッパ475bは、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、上部軸受部材480における上軸部材473の軸芯を中心として円弧状に窪んでいる凹部481a内に位置しており、凹部481a内の両端部に位置している第二ベースユニット450におけるユニットベース451の一対の回動規制部451gに当接することでスクリーンユニット470の回動範囲が規制される。
なお、詳細な図示は省略するが、ストッパ475bにおける回転規制部451gと当接する部位には、鉄板が取付けられており、この鉄板が回動規制部451gに埋設されている磁石と磁着できるようになっている。
このスクリーンユニット470は、メインスクリーン471を前方へ向けた第一位置と、サブスクリーン472を前方へ向けた第二位置との間で回動することができる。検知片475cは、上部カバー506に取付けられている回転検知センサ507により検知される。
サブスクリーン装飾部材476は、サブスクリーン471におけるスクリーン部472bに取付けられている。サブスクリーン装飾部材476は、透明な部材によりドクロを模したレリーフ状に形成されており、その板厚が複雑に変化していることから、透過する光が複雑に乱屈折し、後方が視認し難くなっている。なお、詳細な図示は省略するが、サブスクリーン装飾部材476は、ドクロを模したレリーフ内に「PUSH」の文字が形成されている。
サブスクリーン装飾基板477は、サブスクリーン472の裏面側に、サブスクリーン472との間に隙間が形成されるように取付けられており、前面側(サブスクリーン471を向いている側)に複数のLED477aが実装されている。サブスクリーン装飾基板477は、外形がサブスクリーン装飾部材476よりも小さく形成されており、表面が白色とされている。このサブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させることで、サブスクリーン装飾部材476及びサブスクリーン472を発光装飾させることができる。詳述すると、サブスクリーン装飾基板477は、LED477aを発光させることで、ドクロの「目」の部分と「PUSH」の文字の部分とを、強く発光装飾させることができる。
また、サブスクリーン装飾基板477は、サブスクリーン472に対して比較的接近させて配置していると共に、サブスクリーン472との間に光を拡散させる部材を備えていないことから、LED477aを発光させると、LED477aの点光源を遊技者が認識することができるようになっている。更に、サブスクリーン装飾基板477は、プロジェクタ500からの光を遮ることができる。従って、プロジェクタ500によって、サブスクリーン472にサブスクリーン装飾基板477の影を投影させることができる。
周縁装飾部材478は、サブスクリーン472の周縁装飾部472aの一部と同じ形状に形成されており、周縁装飾部472aと同様に四角錘状の凹凸が円弧の周方向に複数列設されている。
[3−4g−5b.上部軸受部材及び下部軸受部材]
扉枠側第二演出表示装置460Aの上部軸受部材480及び下部軸受部材485について、主に図70及び図71を参照して詳細に説明する。上部軸受部材480及び下部軸受部材485は、第二ベースユニット450のユニットベース451における前方へ開放されている上軸受部451e及び下軸受部451fの前側を閉鎖するように、ユニットベース451の本体部451aの前面に取付けられるものである。また、上部軸受部材480及び下部軸受部材485は、ユニットベース451の上軸受部451e及び下軸受部451fに、スクリーンユニット470の上軸部材473及び下軸部材474を夫々前方から挿入させた状態で、ユニットベース451の前面に取付けることで、上軸部材473及び下軸部材474を第二ベースユニット450に回転可能に取付けることができる。
上部軸受部材480は、第二ベースユニット450のユニットベース451の本体部451aの上部に、前方側が開放されている上軸受部451eの前方側を閉鎖するように取付けられる軸受部材481と、軸受部材481の上部前面に取付けられるフレームトップレンズ装飾基板482と、を備えている。軸受部材481は、左右方向中央が最も深くなるように、後面から前方へ向かって円弧状に窪んでいる凹部481aを有している。上部軸受部材480における軸受部材481の凹部は、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、スクリーンユニット470の上軸部材473の軸芯を中心とした円弧状に窪んでおり、内部にスクリーンユニット470における作動ギア部材475のストッパ475bが挿入配置されていると共に、凹部481aの円弧の両端にユニットベース451の一対の回動規制部451gが位置している。この円弧状に窪んだ凹部481aにより、作動ギア部材475のストッパ475bが、一対の回動規制部451gの間で良好に回動することができる。
上部軸受部材480のフレームトップレンズ装飾基板482は、表面側に複数のLEDが実装されており、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に位置している。これにより、フレームトップレンズ装飾基板482のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を発光装飾させることができる。
下部軸受部材485は、略平板状に形成されており、第二ベースユニット450のユニットベース451における本体部451aの前面に、下軸受部451fの前方を閉鎖するように取付けられる。スクリーンユニット470の下軸部材474を、第二ベースユニット450におけるベースユニット451の下軸受部451fに挿入させた状態で、下部軸受部材485をベースユニット451の前面に取付けることで、下軸部材474を回転可能に取付けることができる。
[3−4g−5c.回動駆動ユニット]
扉枠側第二演出表示装置460Aの回動駆動ユニット490について、主に図70及び図71を参照して詳細に説明する。回動駆動ユニット490は第二ベースユニット450のユニットベース451の上面に取付けられ、スクリーンユニット470を回動駆動させることができるものである。回動駆動ユニット490は、ユニットベース451の上面に取付けられ内部が中空のユニットケース491と、ユニットケース491の下面に取付けられており回転軸がユニットケース491内に突出している切替駆動モータ492と、切替駆動モータの回転軸に固定されている平歯車状の駆動ギア(図示は省略)と、駆動ギアと噛合しておりユニットケース491内に回転可能に取付けられている平歯車状の第一伝達ギア(図示は省略)と、第一伝達ギアと噛合していると共にスクリーンユニット470における作動ギア部材475のギア歯475aと噛合可能とされておりユニットケース491内に回転可能に取付けられている平歯車状の第二伝達ギア495と、を備えている。
回動駆動ユニット490は、第二演出操作ユニット400Aに組立てた状態で、第二伝達ギア495が、スクリーンユニット470における作動ギア部材475のギア歯475aと噛合している。回動駆動ユニット492は、切替駆動モータ492を回転駆動させることで、駆動ギア、第一伝達ギア、第二伝達ギア495、及びギア歯475aを介してスクリーンユニット470を前後に延びた軸周りに回動させることができる。
[3−4g−5d.プロジェクタ]
扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ500について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。プロジェクタ500は、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の半球状のカバー部451b内に配置されており、プロジェクタ取付部材505を介してユニットベース451の後側に取付けられている。プロジェクタ500は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471又はサブスクリーン472へ向かって演出画像を照射することで、メインスクリーン471又はサブスクリーン472に演出画像を投影表示させることができる。
プロジェクタ500は、プロジェクタ取付部材に取付けられる立方体状のプロジェクタ本体501と、プロジェクタ本体501から円柱状に前方へ突出しており前端から演出画像を前方へ照射するレンズ部502と、を備えている。
このプロジェクタ500は、プロジェクタ本体501の後部がプロジェクタ取付部材に取付けられ、レンズ部502及びプロジェクタ本体501が、ユニットベース451の貫通口451cを後側から通って、カバー部451b内に配置されるように取付けられる。
プロジェクタ500は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471やサブスクリーン472の略前面に亘って演出画像を投影させることができ、演出画像として、静止画や動画を投影表示させることができる。このプロジェクタ500は、市販の液晶型プロジェクタとされており、自動焦点機能を有している。
[3−4g−5e.プロジェクタ取付部材]
扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ取付部材505について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。プロジェクタ取付部材505は、前方が開放された箱状に形成されており、内部にプロジェクタ500が取付けられると共に、第二ベースユニット450のユニットベース451の後側に取付けられるものである。このプロジェクタ取付部材505は、第二ベースユニット450のユニットベース451の後側に取付けられることで、ユニットベース451のカバー部451b及びプロジェクタ500の後側を覆うことができる。
プロジェクタ取付部材505は、底壁が水平方向に延びていると共に、後壁が垂直方向に延びており、プロジェクタ500を、操作ボタン410の傾きと一致するように傾斜させた状態で取付けることができる。プロジェクタ取付部材505の後壁には、前後に貫通している複数のスリット505aが形成されており、プロジェクタ500から放出される熱を、スリット505aを通して外部へ排出させることができる。
プロジェクタ取付部材505の正面視右側面には、第二演出操作ユニット中継基板515及び中継基板カバー516が取付けられる。
[3−4g−5f.上部カバー及び回転検知センサ]
扉枠側第二演出表示装置460Aの上部カバー506及び回転検知センサ507について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。上部カバー506は、スクリーンユニット470の上軸部材475の上方を覆うように、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の本体部451aの上面に取付けられている。回転検知センサ507は、スクリーンユニット470の回転位置を検知するためのものであり、上部カバー506の下面に、互いに離間している状態で二つ取付けられている。
二つの回転検知センサ507は、詳細な図示は省略するが、スクリーンユニット470の回転軸を中心にして周方向へ互いに90度の回転角度離れた位置に取付けられており、スクリーンユニット470における作動ギア部材475の検知片475cを検知することができる。具体的には、二つの回転検知センサ507は、スクリーンユニット470のメインスクリーン471が前方を向いている第一位置の時の検知片475cと、サブスクリーン472が前方を向いている第二位置の時の検知片475cと、を夫々検知することができる。これら二つの回転検知センサ507による検知片475cの検知信号に基づいて、回動駆動ユニット490の切替駆動モータ492の回転駆動が制御されている。
[3−4g−6.緩衝ユニット]
第二演出操作ユニット400Aの緩衝ユニット510について、主に図70及び図71等を参照して詳細に説明する。緩衝ユニット510は、扉枠側第二演出表示装置460Aの下面に取付けられており、上方から第二演出操作ユニット400Aが叩かれたりした時の衝撃を緩和させて、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底板部326iに伝達させるものである。
緩衝ユニット510は、上面が扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるプロジェクタ取付部材505の下面に接触している弾性変形可能な平板状の緩衝部材511と、緩衝部材511の下面に当接しておりプロジェクタ取付部材505の下面に対して相対的に接近可能に取付けられている緩衝ベース512と、を備えている。
緩衝ユニット510の緩衝ベース512は、緩衝部材511の下面と当接する平板状の本体部512aと、本体部512aの正面視左右両端辺から下方へ突出していると共に前後方向に延びている脚片部512bと、を備えている。緩衝ベース512の脚片部512bは、扉枠3に組立てた状態で、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に接触している。
この緩衝ユニット510は、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、ベースユニット430Aに取付けられているプロジェクタ取付部材505が、緩衝ユニット510における緩衝部材511を圧縮するように下方へ移動する。この緩衝部材511が圧縮されることで衝撃が吸収される。そして、プロジェクタ取付部材505が更に下方へ移動した場合、プロジェクタ取付部材505の下面が緩衝ベース512の本体部512aの上面側に当接する。この本体部512aは、左右の脚片部512bによって、皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に隙間が形成されているため、本体部512aの上面側に当接しているプロジェクタ取付部材505が更に下方へ移動すると、平板状の本体部512aが撓むこととなり、本体部512aの撓みによっても衝撃を吸収することができる。更に、プロジェクタ取付部材505が下方へ移動した場合、下方へ撓んでいる本体部512aの下面が、皿ユニットカバー326の底板部326iの上面に当接し、本体部512aのこれ以上の撓みが規制され、衝撃が皿ユニットカバー326に伝達されることとなる。このように、操作ボタン410やフレームユニット415を上方から強く叩かれた時に、その衝撃を多段階で吸収させることができ、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させて、それらの破損を防止することができる。
[3−4g−7.第二演出操作ユニットの作用効果]
第二演出操作ユニット400Aの作用効果について、主に図74乃至図77等を参照して詳細に説明する。図74(a)はスクリーンユニットのメインスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図であり、(b)はスクリーンユニットのサブスクリーンを前方へ向けた状態で操作ボタンの中心軸が延びている方向から第二演出操作ユニットを見た説明図である。また、図75(a)は図74(a)におけるJ−J線で切断した断面図であり、(b)は図74(b)におけるK−K線で切断した断面図である。図76(a)はメインスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。図77(a)はサブスクリーンを前方へ向けた状態で第二演出操作ユニットを操作ボタンの中心軸の延びている方向から見た図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図であり、(b)は(a)の状態の第二演出操作ユニットの断面図において操作ボタンの第一ボタン装飾部やボタンフレーム等によって隠そうとしている部位を示す説明図である。
本実施形態の第二演出操作ユニット400Aは、遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球が打込まれることで変化する遊技状態に応じて、操作ボタン410内の装飾を変化させたり、操作ボタン410内に演出画像を表示させたりして遊技者を楽しませることができると共に、遊技者に操作ボタン410の操作をさせて、遊技者に提示した演出に遊技者を参加させることができるものである。
第二演出操作ユニット400Aは、全高が、扉枠3の扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の貫通口111の下側の部位の高さと略同じ高さに形成されている。また、演出操作ユニット400は、全幅が、扉枠3の全幅の1/3よりも若干大きく形成されている。演出操作ユニット400は、正面視において、遊技領域5a(扉枠ベース110の貫通口111)の下側で左右方向の中央に配置されている。
第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415のフレーム本体416の上部が、皿ユニット320における皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられている。第二演出操作ユニット400Aは、皿ユニット320に取付けた状態で、底面となる中継基板カバー442の脚部442aの下面が、皿ユニット320の皿ユニットカバー326における底板部326iの上面との間に、隙間が形成されている。つまり、第二演出操作ユニット400Aは、皿ユニット320に対して上部のみが取付けられており、吊下げられた状態に取付けられている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415の前面(フレーム本体416の中央開口部416aの前端内周により形成される面)が、演出操作ユニット取付部326aの前端開口の傾斜面と平行になるように取付けられている。これにより、第二演出操作ユニット400Aは、球面状に前方へ膨出している透明な操作ボタン410の中心軸線CL(図67を参照)が、垂直線に対して63度の角度で、前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している。これにより、本パチンコ機1を用いて遊技を行うために本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、遊技者の頭部が皿ユニット320(第二演出操作ユニット400A)の上方に配置されている遊技盤5における遊技領域5aの中央の前方に位置するため、操作ボタン410の中心軸線CLが、遊技者の頭部付近を通ることとなる。従って、遊技者が遊技領域5aから第二演出操作ユニット400A(操作ボタン410)に視線を落すと、操作ボタン410がその正面視(中心軸線CLと平行な方向からの投影視)に可及的に近い状態で見えることとなり、操作ボタン410や操作ボタン410内の扉枠側第二演出表示装置460A等を良好な状態で視認することができる。
第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の四つの筒状のガイドボス部413cに、第二ベースユニット450におけるユニットベース451の四つの保持孔451d内に保持されているボタンシャフト452が夫々摺動可能に挿入されていると共に、図示しない操作ボタンバネにより前方へ付勢されている。第二演出操作ユニット400Aは、通常の状態(操作ボタン410を押圧操作していない状態)では、操作ボタンバネの付勢力によって、操作ボタン410のボタンベース413のフランジ部413bの前端が、フレームユニット415のフレーム本体416の後面における中央開口部416a付近の部位に当接している。
第二演出操作ユニット400Aは、通常の状態では、操作ボタン410におけるボタンフレーム412の内周付近から中央側(中心軸線CL側)が、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口416aから前方へ突出している。換言すると、操作ボタン410における球面状に前方へ膨出している透明なボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周(内側)から前方へ突出している部位が、フレームユニット415のフレーム本体416の中央開口部416aから前方へ突出している(図67等を参照)。
因みに、本実施形態では、フレームユニット415におけるフレーム本体416の中央開口部416aの直径が約15cmとされており、操作ボタン410の中心軸線CL方向に対してボタンレンズ411(の前端)がフレームユニット415の前面から約4cm前方へ突出している。
通常の状態において、遊技者が第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410を押圧操作すると、操作ボタン410は操作ボタンバネの付勢力に抗して中心軸線CLに沿って後方へ移動する。そして、操作ボタン410の後端がベースユニット430Aのユニットベース451における本体部451aの前面に当接すると、後方への移動が規制されて操作ボタン410の後方への移動が停止する。遊技者が操作ボタン410を押圧操作する時には、球面状に前方へ膨出しているボタンレンズ411を押圧する。
この操作ボタン410は、従来のパチンコ機に備えられている演出用の操作ボタンと比較して、外径が非常に大きく形成されているため、ボタンレンズ411の中央部分から離れた周縁付近が押圧される可能性が高い。詳述すると、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、その中心軸線が垂直線と略平行に延びるように取付けられているのに対して、本実施形態の第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、中心軸線CLが垂直線に対して傾いて取付けられているため、遊技者が従来のパチンコ機と同様に上方から操作ボタン410を押圧すると、操作ボタン410の中心軸線CLから離れた部位を押圧することとなる(図61を参照)。
ところで、従来のパチンコ機における演出用の操作ボタンは、遊技者が押圧操作する面が平坦な面に形成されていることから、押圧操作する部位を平坦な面としたまま操作ボタンを大きくした場合、操作ボタンの中央から外れた部位を押圧すると、その押圧された部位が先に後退するように押圧操作する面が傾いてしまい、操作ボタンが真直ぐに後退することができなくなって、操作ボタンを押圧操作することができなくなる虞がある。
これに対して、本実施形態の第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410は、遊技者が押圧操作する部位(ボタンレンズ411)が、前方へ膨出した球面状としているため、操作ボタン410の中央から離れた位置を押圧操作した場合、その力が操作ボタン410の全体に分散されて操作ボタン410が傾き難くなり、操作ボタン410が真直ぐに後方へ移動することができる。従って、操作ボタン410の前面側のどの位置を押圧操作しても、操作ボタン410が傾く異なるスムーズに後退することができるため、押圧操作を確実に検知させることができ、操作ボタン410を押圧操作する演出を十分に楽しませることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、装飾基板ユニット420における基板ベース421の前面下部に振動モータ424が取付けられている上で、上述したように、第二演出操作ユニット400Aが吊下げられるように上部のみが皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326aに取付けられているため、振動モータ424により錘424aを回転させて振動を発生させると、取付けられている部位から最も離れた部位で振動が発生することから、第二演出操作ユニット400A全体を大きく(強く)振動させることができ、第二演出操作ユニット400Aに触れている遊技者に対して振動を伝達させることができる。また、振動モータ424を、比較的遊技者が押圧操作し易い位置(操作ボタン410の上部付近)の直下に配置しているため、操作ボタン410を押圧操作している遊技者に対して強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて演出を楽しませることができる。
更に、第二演出操作ユニット400Aは、吊下げられたような状態で皿ユニットカバー326に取付けられていると共に、扉枠側第二演出表示装置460Aのプロジェクタ取付部材505と皿ユニットカバー326の底板部326iの上面との間に、緩衝ユニット510を配置している。この緩衝ユニット510は、弾性変形可能な緩衝部材511を備えていると共に、緩衝部材511が上面に当接している本体部512aと皿ユニットカバー326の底板部326iとの間に隙間を形成しているため、操作ボタン410やフレームユニット415を強く下方へ押圧したり叩いたりした時に、その衝撃を緩衝部材511の弾性変形(圧縮)や、緩衝ベース512の本体部512aの撓み等によって多段階で吸収することができ、フレームユニット415の取付部416eや皿ユニットカバー326の演出操作ユニット取付部326a等に無理な力が作用するのを回避させることができ、第二演出操作ユニット400A等の破損を防止することができる。従って、第二演出操作ユニット400Aの操作ボタン410を押圧操作する演出を遊技者に提示した時等に、強い力で操作ボタン410やフレームユニット415が押圧操作されたり叩かれたりしても、操作ボタン410や第二演出操作ユニット400A等が破損することはないため、破損による遊技の中断を回避させることができ、遊技者の興趣の低下を抑制させることができると共に、破損し難くすることで遊技ホール側の負担の増加を抑制させることができる。
なお、遊技者が押圧操作する操作ボタン410のボタンレンズ411を、前方へ突出している球面状に形成しているため、平板状とした場合と比較して強度・剛性が高くなっていると共に、強く叩かれても、その衝撃をボタンレンズ411全体へ分散させることができ、破損し難くなっている。
また、第二演出操作ユニット400Aは、ボタンレンズ411、フレームサイドレンズ417、及びフレームトップレンズ418が、透明な部材で構成されているため、それらの裏面側に形成されている第一ボタン装飾部411a、及び第二ボタン装飾部411b等の凹凸による装飾が、前方側(遊技者側)から視認することができる(図63を参照)。また、それら凹凸の装飾が形成されている部位では、板厚が変化していることら光が複雑に屈折するため、凹凸の装飾が形成されている部位を通しては後側が視認し難くなっている。
第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410のボタンレンズ411におけるボタンフレーム412の内周から中央側へ延びている第一ボタン装飾部411aを備えているため、この第一ボタン装飾部411aの複数の三角形を組合せた凹凸の装飾によりボタンレンズ411の内側となる部位の外周縁の部位において後方を見え辛くすることができる。第一ボタン装飾部411aが形成されている部位の後方(中心軸線CL方向の後方)には、操作ボタン410のボタンベース413の本体部413aの内周面と、扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470の外周との間の隙間が位置しているが、その隙間の前方に位置する第一ボタン装飾部411aによって前方側(遊技者側)から、スクリーンユニット470の外周(外側)の隙間を見え難くすることができる。これにより、押圧操作可能な操作ボタン410内に、位置が固定されている扉枠側第二演出表示装置460Aを備えても、操作ボタン410の見栄えの悪化を防止することができ、操作ボタン410を見た遊技者が不快感を抱くのを防止することができると共に、透明な操作ボタン410内に扉枠側第二演出表示装置460Aを問題なく配置することができ、操作ボタン410の見栄えを良くすることができる。
詳述すると、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410におけるボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412によって、扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるメインスクリーン471やサブスクリーン472等の外周よりも外側で後方側(奥側)にある第二ベースユニット450、上軸部材473及び下軸部材474等が、透明なボタンレンズ411を通して遊技者側から見えないように形成されている。具体的には、スクリーンユニット470のメインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態では、メインスクリーン471の上下外側、サブスクリーン472の周縁装飾部472aの左外側、及び周縁装飾部478の右外側の部位(図76において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位)が、遊技者側から見えないようにしている。
一方、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態では、サブスクリーン472の円環状の周縁装飾部472aの外側の部位(図76において、一点鎖線で囲んだクロスハッチの部位)が、遊技者側から見えないようにしている。このように、操作ボタン410に第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等を備えているため、メインスクリーン471やサブスクリーン472の外縁や奥側を見え難くして隠すことができ、操作ボタン410、ひいては、第二演出操作ユニット400A全体の見栄えを良くすることができる。
また、メインスクリーン471が前方を向いている第一位置の状態では、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等によって、サブスクリーン472のスクリーン部472b及びサブスクリーン装飾部材476や、上軸部材473及び下軸部材474が、見え難くなっている(図76を参照)。これにより、遊技者が、サブスクリーン472の存在や、メインスクリーン471が回転可能であること等に、気付き難くなるため、スクリーンユニット470を回転させてメインスクリーン471からサブスクリーン472に切替えると、操作ボタン410内において遊技者の予想を超えた動きが行われることで遊技者に強いインパクトを与えることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
更に、サブスクリーン472が前方を向いている第二位置の状態では、ボタンレンズ411の第一ボタン装飾部411a、第二ボタン装飾部411b、及びボタンフレーム412等によって、上軸部材473及び下軸部材474が見え難くなっている(図77を参照)。これにより、遊技者が、サブスクリーン472(サブスクリーン装飾部材476)が回転可能であることに気付き難くなるため、サブスクリーン472(スクリーンユニット470)を回転させた時のインパクトを高めることができ、遊技者を楽しませることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410における後側に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aを視認することができるボタンレンズ411において、ボタンフレーム412の内周から中心側へ所定幅の範囲内に、複数の三角形状の面を組合せた多面体状の第一ボタン装飾部411aを備えていると共に、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aに、複数の四角錘を列設したサブスクリーン472の周縁装飾部472aや周縁装飾部材478を備えている。これにより、前側に配置された三角形からなる装飾(第一ボタン装飾部411a)と後側に配置された四角形からなる装飾(周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478)とが、交差するように重なって見えることとなり、複雑な幾何学模様を遊技者に見せることができ、見栄えを良くして遊技者の興趣の低下を抑制させることができる。
また、上述したように、三角形を主体とした第一ボタン装飾部411aと、四角形を主体とした周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478とが、前後方向に離れているため、遊技者の目の位置が移動すると、それらの重なり具合が変化するため、重なって見える幾何学模様が変化して動きのある装飾を遊技者に見せることができると共に、奥行きのある立体的な感じの装飾を遊技者に見せることができ、遊技者を楽しませることができる。
更に、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aでは、切替駆動モータ492の駆動によりスクリーンユニット470を回動させてメインスクリーン471を前方へ向けたり、サブスクリーン472を前方へ向けたりすることができ、複数の四角形からなる装飾を変化させることができる。詳述すると、メインスクリーン471を前方へ向けた状態では、図74(a)に示すように、周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478が左右に離間して上下に延びている状態となり、上下に列設された複数の四角錘からなる装飾が、ボタンレンズ411における円環状に列設された複数の三角形からなる装飾を縦断しているような幾何学模様の装飾を遊技者に見せることができる。一方、サブスクリーン472を前方へ向けた状態では、図74(b)に示すように、周縁装飾部472aが円環状の延びている状態となり、環状に列設された複数の四角錘からなる装飾が、ボタンレンズ411における円環状に列設された複数の三角形からなる装飾と重なった幾何学模様の装飾を遊技者に見せることができる。従って、スクリーンユニット470を回動させることで、操作ボタン410の装飾(物理的な装飾)を変化させることができるため、装飾の変化によって遊技者の関心を操作ボタン410に引付けたり、装飾の変化によって遊技者にチャンスの到来等を示唆させたりすることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410内に備えられている扉枠側第二演出表示装置460Aに、切替可能な形態の異なるスクリーンを有したスクリーンユニット470と、スクリーンユニット470に演出画像を投影表示させるプロジェクタ500と、を備えているため、液晶表示装置による演出画像の表示とは全く異なる演出画像を表示させることができ、遊技者に強いインパクトを与えて楽しませることができる。詳述すると、スクリーンユニット470は、半円筒状のメインスクリーン471と、円盤状で中央にレリーフ状のサブスクリーン装飾部材476を有するサブスクリーン472とが、上軸部材473及び下軸部材474の中心軸を中心として90度の回転角度周方向へ離間して備えられている。
扉枠側第二演出表示装置460Aにおいて、スクリーンユニット470のメインスクリーン471を前方へ向けた第一位置の状態では、半円筒状の中心軸が左右方向へ延びるように位置しており、正面から見ると上下に延びた四角形(長方形)に見える(図74(a)を参照)。このメインスクリーン471の後方に配置されているプロジェクタ500から演出画像を前方へ照射すると、その演出画像がメインスクリーン471の後面に投影され(図75(a)を参照)、透光性を有する乳白色のメインスクリーン471を通して、前方側から投影された演出画像を視認することができる。このメインスクリーン471は、表面が滑らかな半円筒状に形成されていることから、演出画像が表示画面も半円筒状に湾曲している。これにより、一般的な液晶表示装置の表示画面が平面であるのに対して、メインスクリーン471の表示画面が半円筒状に湾曲しているため、遊技者に対して一見して従来の表示画面とは異なるものであることを認識させることができ、遊技者を驚かせることができると共に、遊技者をメインスクリーン471に注目させることができ、メインスクリーン471に投影表示される演出画像を楽しませることができる。
一方、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた第二位置の状態では、円盤状の中心軸が操作ボタン410の中心軸と略一致しており、正面から見ると円形の操作ボタン410の中央にドクロを模したサブスクリーン装飾部材476が位置した状態に見える(図74(b)を参照)。この状態で後方に配置されているプロジェクタ500から前方へ演出画像を照射すると、その演出画像がサブスクリーン472の後面に投影される。ところで、サブスクリーン472の後側には平板状で不透光性のサブスクリーン装飾基板477が取付けられているため、このサブスクリーン装飾基板477の部位ではプロジェクタ500から照射された演出画像(光)が遮られることとなり、サブスクリーン472の後面の中央部分には、サブスクリーン装飾基板477の影が投影されることとなる(図75(b)を参照)。従って、サブスクリーン472では、サブスクリーン装飾基板477の影が投影される中央部分を除いた外周の部分に、プロジェクタ500からの演出画像が投影表示される。この際に、サブスクリーン装飾基板477の前面に実装されているLED477aを発光させると、その光によってサブスクリーン472の中央部分を発光装飾させることができ、サブスクリーン472の中央に備えられているサブスクリーン装飾部材476を発光装飾させることができる。また、サブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させることで、プロジェクタ500からの光によりサブスクリーン472の後面に投影されるサブスクリーン装飾基板477の影を見え難くすることができ、サブスクリーン472の前面側全体を明るく発光装飾させることができる。
この扉枠側第二演出表示装置460Aは、スクリーンユニット470のサブスクリーン472を前方へ向けた状態で、サブスクリーン装飾基板477のLED477aを発光させると共に、プロジェクタ500から前方へ演出画像(動画)を照射させると、サブスクリーン472におけるサブスクリーン装飾基板477の影が投影されていな部位、つまり、ドクロを模した装飾からなるサブスクリーン装飾部材476の外側の部位に、演出画像が表示され、演出画像の内側となるサブスクリーン装飾部材476がサブスクリーン装飾基板477のLED477aによって発光装飾される。この状態では、固定されたサブスクリーン装飾部材467の発光装飾の外側が、演出画像(動画)によって装飾されることとなり、これまでのパチンコ機における装飾部材の発光装飾とは全く異なった装飾演出を遊技者に見せることができ、遊技者に強いインパクトを与えることができると共に、サブスクリーン472に対して遊技者を強く注目させることができる。また、この状態では、演出画像の内側において、LED477aの光が、演出画像の明るさよりも明るく(高輝度で)輝くため、従来の液晶表示装置では成し得ない部分的に高輝度な演出画像を表示させることができ、遊技者の関心を強く引付けることができると共に、遊技者をより楽しませられる演出画像を表示させることができる。
このように、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の第一ボタン装飾部411aと扉枠側第二演出表示装置460Aにおけるスクリーンユニット470の装飾(周縁装飾部472a及び周縁装飾部材478)とによって、動きがあり立体感のある装飾を遊技者に見せることができるため、遊技者の関心を強く引付けることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410内(ボタンフレーム412の内側)の後方には、前面にLED277aが実装されているサブスクリーン装飾基板477や前方へ演出画像等の光を照射可能なプロジェクタ500を有する扉枠側第二演出表示装置460Aを備えており、扉枠側第二演出表示装置460Aによって操作ボタン410内を良好に発光装飾させることができる。
また、第二演出操作ユニット400はA、操作ボタン410の外周付近に位置するボタンフレーム412のフレーム開口部412aから臨む第二ボタン装飾部411bの後方に、装飾基板ユニット420における操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aが配置されており、それら第一LED422a,423aを発光させることで、操作ボタン410の六つの第二ボタン装飾部411bを発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第一LED422a及び操作ボタン右外装飾基板423の第一LED423aは、図68に示すように、操作ボタン410のボタンベース413における筒状の本体部413aと、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとの間に位置しており、第一LED422a,423aからの光が本体部413aの内側や内側筒部416dの外側へ漏れることはなく、操作ボタン410の第二装飾部411bのみを良好に発光装飾させることができる。
更に、第二演出操作ユニット400Aは、フレームユニット415におけるフレーム本体416の六つの外周開口部416bから臨むフレームサイドレンズ417の後方に、操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bが配置されており、それら第二LED422b,423bを発光させることでフレームサイドレンズ417を発光装飾させることができる。操作ボタン左外装飾基板422の第二LED422b及び操作ボタン右外装飾基板423の第二LED423bは、フレームユニット415のフレーム本体416における筒状の内側筒部416dとフレーム本体416の外周との間に位置しており、第二LED422b,423bからの光が内側筒部416dの内側やフレーム本体416の外側へ漏れることはなく、フレームユニット415のフレームサイドレンズ417のみを良好に発光装飾させることができる。
また、第二操作演出ユニット400Aは、フレームユニット415のフレームトップレンズ418の後方に、扉枠側第二演出表示装置460Aにおける上部軸受部材480のフレームトップレンズ装飾基板482が配置されており、フレームトップレンズ装飾基板482の前面に実装されている複数のLEDを発光させることで、フレームトップレンズ418を良好に発光装飾させることができる。
また、第二演出操作ユニット400Aは、操作ボタン410の内側後方に配置されている扉枠側第二演出表示装置460Aのスクリーンユニット470を回動させることで、互いに形態の異なる表示画面を有したメインスクリーン471又はサブスクリーン472に切替えて演出画像を表示させることができ、表示画面の形状が変化する(切替わる)と言う従来のパチンコ機で有りえない演出を遊技者に提示することができ、遊技者に強いインパクトを与えて楽しませることができる。
〔実施形態3〕
[3−4h.第三演出操作ユニット]
次に、上記の演出操作ユニット400の第三実施形態である第三演出操作ユニット400Bを備えた実施形態3について説明する。
図123は、遊技機(パチンコ機1)の前面側を示したものである。
遊技機の前面下部には、前面部材5400として皿ユニット320bが取りつけられており、その中央に遊技者参加演出に用いる第三演出操作ユニット400Bが取り付けられている。
第三演出操作ユニット400Bは、上記の第一演出操作ユニット400に替えて皿ユニット320(第三演出操作ユニット400Bの場合、皿ユニット320b)の演出操作ユニット取付部326aに取付けることができる。この第三演出操作ユニット400Bは、第一演出操作ユニット400と同様に、遊技者が手で直接に操作して、遊技機の遊技者参加演出に参加することができるものである。
なお、第三演出操作ユニット400Bを扉枠3の一部として固定するための構造は省略されている。
第三演出操作ユニット400Bは、演出用操作部5000とこれとは別に設けられた転回装置5100(別部材)を備える。演出用操作部5000は、演出用操作ハンドル5001を有し、遊技者はこの演出用操作ハンドル5001に対して多様な入力操作が可能である。具体的には、「演出用操作ハンドル5001の最前方部分を外側から押すことにより、後述する光センサSW1による検出を可能とする押しボタン式の操作(軽く押す操作)」と、「演出用操作ハンドル5001の開口部に指を入れて演出用操作ハンドル5001の最前方部分を把持して左右方向に回すことにより、後述する光センサSW2、SW3による検出がなされる操作(回す操作)」と、「演出用操作ハンドル5001の開口部に指を入れて演出用操作ハンドル5001の最前方部分を把持して遊技機前方側に向けて引くことにより、後述する光センサSW4による検出がなされる操作(引く操作)」と、「演出用操作ハンドル5001の開口部に指を入れて演出用操作ハンドル5001の最前方部分を把持して遊技機後方側に向けて押し込むことにより、後述する光センサSW6による検出がなされる操作(押し込む操作)」といった複数態様の入力操作を行うことができる。なお、「引く操作」と「押し込む操作」については、遊技機の前後方向における仮想線(図128の前後軸線a)上で対となる方向に移動する操作である。それぞれの入力操作は、後述のように、遊技機の演出にそれぞれ異なった態様で関与する。
本実施形態では、上述の複数態様の入力操作の中の「押し込む操作」にて、その操作力を受けて、演出用操作部5000とは別に設けられる転回装置5100を動作させるように、第三演出操作ユニット400Bが構成されている。すなわち、演出用操作部5000を押し込む操作があると、その操作力を転回装置5100に伝達させて機械的に連携する機構となっており、「押し込む操作」による操作力を転回装置5100が受けると、転回装置5100の可動片5101(後述)が動作前の平坦に閉じた状態(前記演出用操作部5000の周りの空間を閉鎖した状態)から、動作後の先端が前方へ転回して変化した異なる状態(前記演出操作部の周りの空間を露呈した状態)へと変化する。この転回装置5100の状態変化により、演出用操作部5000の周囲構造の視認性が変化する。
前述の「押し込む操作」では、その操作力が転回装置5100に伝達され、遊技機に備えられる制御手段を介することなく直接的に転回装置5100を別の態様に変化させるように動作させる。これにより演出用操作部5000に対して「押し込む操作」がなされたことを、転回装置5100の動きによって盛り上げることができ、従来に比してインパクトのある遊技者参加演出を実現できるので、遊技者参加演出によって遊技興趣が低下することを抑制できる。
なお、演出用操作部5000と転回装置5100(別部材)の連携構造は、「演出用操作部5000に対する入力操作に係る操作力を伝達部材などを介さずに転回装置5100へ伝達して、演出用操作部5000と転回装置5100とが直接的に連携する構造」であったり、「演出用操作部5000に対する入力操作伝達部材などを介して転回装置5100に伝達して、演出用操作部と転回装置5100とが間接的に連携する構造」等が例示できる。
以下、第三演出操作ユニット400Bの構造について具体的に説明する。
第三演出操作ユニット400Bは、前述の演出用操作部5000、転回装置5100、ダンパ・クッション装置5200及びガイド装置5300を備える(図124)。
演出用操作部5000は、演出用操作ハンドル5001と押し込み・せり出し部材5002を備える。
転回装置5100は可動片5101と可動機構5102、環状のリンクベース5103及び筒状のスリーブ5401を備える。
そして、可動片5101は、この実施形態において6枚が環状に配置され(図126)、それぞれが後面側に可動片側軸部5104を備えている(図127)。そして、この可動片側軸部5104を筒状スリーブ5401の前縁5402に取付けられたスリーブ側軸受5403に軸支させて、筒状スリーブ5401に連結されている(図127)。したがって、前記可動片5101は、この軸構造を中心にして先端(環状の内側となる端縁)が前後に転回可能とされている。
可動片5101はまたそれぞれの可動機構5102によりリンクベース5103と連結されている(図127)。6個の可動機構5102はいずれも同一の構造と寸法であり、第1リンク5105と第2リンク5106及び第1軸部5107と第2軸部5108とからなり、可動片5101と第1リンク5105は第1軸部5107で回転可能に軸支され、第1リンク5105と第2リンク5106は第2軸部5108で回転可能に軸支されている。第2リンク5106の後端は前記のリンクベース5103に固定されている。各軸部の軸線は環状をしたリンクベース5103の接線方向であり、前記第1軸部5107は前記可動片側軸部5104よりも環状の外側に位置しており、可動機構5102を介して第1軸部5107が後方に引かれると、可動片5101の先端が前方へ転回する構造である。
環状に配置された可動片5101とこれらをリンクベース5103につなぐ可動機構5102及び前記リンクベース5103は、図124に見るように、全体として筒形となる可動部材5109を構成する。
筒状スリーブ5401は、前記筒形をした可動部材5109の内側に位置する部材であり(図125)、扉枠ベースユニット100側の基体5406に取付けられる固定側の部材である。
前記可動機構5102は筒状スリーブ5401の外周に位置し、それぞれの第2リンク5106の後端がリンクベース5103に固定される。すなわち、可動部材5109は筒状スリーブ5401の前縁に前記可動片側軸部5104で係合され、それぞれの可動片5101の後面における可動側片側軸部5104で筒状スリーブ5401の前縁5402に係合され、リンクベース5103を可動機構5102で吊り下げた構造となっている。
なお、環状をしたリンクベース5103の内径は筒状スリーブ5401の内径よりも小さく形成されており、内側部分が筒状スリーブ5401の内側へ張り出す寸法とされている。また、各可動機構5102における第2リンク5106の後端はリンクベース5103から外方へ放射状に突出する連結部分5110で固定されている。
演出用操作部5000の押し込み・せり出し部材5002は、前記筒状スリーブ5401の内側で前後に移動が自在な筒状の構成とされ、その前面側に前記の演出用操作ハンドル5001が取付けられ、後面側に前記ダンパ・クッション装置5200のピストン棒5201の前端が取付られると共にガイド装置5300のスライダ5301が固定されている。
ダンパ・クッション装置5200は、前記ピストン棒5201が嵌装されるエアシリンダ5404とその内部に配置されたダンパばね5405を備える。前記エアシリンダ5404は基体5406側に固定される部材であり、エアシリンダ5404内で前記ピストン棒5201が移動するとエアダンパ効果が発揮されるとともに、演出用操作部5000が大きく、また強く入力操作された場合に、ダンパばね5405による緩衝効果と演出用操作部5000を元の待機位置へ押し戻す機能を有している。
ガイド装置5300は前記スライダ5301とこれを案内するガイドレール5302とからなり、ガイドレール5302は基体5406側に固定される部材である。
したがって、遊技者による入力操作があると、演出用操作部5000は、ガイド装置5300に案内されて前後軸線aに沿って前後に移動が可能である。
これらの装置、部材を組み付けると図125のように、基体5406(破線で示している)に固定される筒状スリーブ5401に前方からかぶさるようにして転回装置5100が配置され、その可動機構5102が筒状スリーブ5401の外周に配置されると共にリンクベース5103が筒状スリーブ5401の後面側に配置される。
そして、演出用操作部材5000の押込み・せり出し部材5002が前記筒状スリーブ5401の内側に嵌装される。図125は入力操作に対する待機状態であって、嵌装された押込み・せり出し部材5002の後縁5004と前記リンクベース5103との間には間隔d2(図128)がある。押込み・せり出し部材5002の後面側からは前記ピストン棒5005が突出し、また、スライダ5301が取付けられている。ピストン棒5005は基体5406側に固定されたエアシリンダ5404に嵌装され、また、スライダ5301が基体5406側のガイドレールに装着される。
なお、前記のように、環状をしたリンクベース5103の内径は前記押込み・せり出し部材5002の外径よりも小さく、押込み・せり出し部材5002が後方へ移動したときその後縁が前記リンクベース5103へ当接するようになっている。
演出用操作部5000に「押し込む操作」があると、演出用操作ハンドル5001とともに押込み・せり出し部材5002が後方へ移動し(距離d2、図128)、その後縁5004(図124)が、転回装置5100の前記リンクベース5103に当接する。その当接した状態で押込み・せり出し部材5002をさらに押し込むと(距離d1、図128)、前記リンクベース5103が後方へ移動し、可動機構5102を後方へ移動させる。一方、演出用操作部とは転回装置5100の可動片5101は、可動片側軸部5104と筒状スリーブ5401の前縁5402にスリーブ側軸部5403で軸支されているので、リンクベース5403が後方へ移動されるとその操作力が、可動片5101のスリーブ側軸部5403よりも外側の第1軸部5107に伝達されてこの軸部5107が後方へ引かれる。
このため、可動片5101は可動片側軸部5104を中心として環状に配置された内側の先端部が前方となるように回転(開放)する。この可動片5101が回転する動作(開く動作)は、リンクベース5103を介して6個の可動機構5102で一斉に発生し、閉じた状態で環状に配置された6個の可動片5101は内側から外側へ一斉に転回する(図126〔b〕)。この「可動片5101が回転する動作(開く動作)」によって、当該動作前の可動片5101によって覆われていた空間部が遊技者に視認可能に露呈される。この「可動片5101が回転する動作(開く動作)」および「空間部が露呈される様子」は、演出用操作部5000の周囲を構成している転回装置5100の目視できる部分が「押し込む操作」の衝撃で壊れたか、変形したかのような印象を遊技者に与えることが可能であり、遊技者を驚かすことができる。すなわち、空間部の露呈によって、演出用操作部5000に対する「押し込む操作」に伴い前面部材5400の視認性に大きな変化を生じさせることができる。その結果、従来に比してインパクトのある遊技者参加演出を実現でき、遊戯興趣が低下することを抑制できる。なお、変形例として、「押し込む操作」の最終段階にて押込み・せり出し部材5002を所定の衝突壁に当接させてそれ以上の押込みを不能とするようにしておくと、その衝突壁への衝突時に手に伝わる衝撃および衝撃音が前述の印象を一層助長し、遊戯の盛り上げが一層効果的となる。
図128は、以上の構造を機構的に示したものであり、補足的な部材と共に示している。図は遊技者による入力操作がない待機位置の状態で示されている。
図において、演出用操作部5000の演出用操作ハンドル5001は、内部にハンドルベース5003を備え、押込み・せり出し部材5002に対して前後方向でわずかに移動できるようにされている。また、演出用操作部5000は、演出用操作ハンドル5001の基部に光センサSW1を備え、演出用操作ハンドル5001が押されて後方へ移動すると、演出用操作ハンドル5001に設けたドグによりセンサSW1の光路が遮断され、センサSW1がOFF信号を発するようになっている。
また、演出用操作ハンドル5003は、押込み・せり出し部材5002に対して前後方向軸線aを軸に90°程度回転できるようにされており、回転と共に戻しばね5006を巻き締める構造となっている。つまり、演出用操作ハンドル5001を回転させると戻しばね5006を捲きしめる際のダンパ的な抵抗があり、さらに、手を離すと演出用操作ハンドル5001が前記戻しばね5006によって元の位置(待機位置)に戻される。
押込み・せり出し部材5002の内部には、演出用操作ハンドル5001の回転位置を検出する光センサSW2,SW3が配置されている。符号5007はソレノイドであって、アクチュエータ5008を出入させて、押込み・せり出し部材5002が前後に移動した位置を位置決めしたり、前後移動時にはその位置決めを解除したりする。位置決めの場合には、アクチュエータ5008の突出端が筒形スリーブ5401と係合する。筒形スリーブ5401は基体5406側に固定される部材である
押込み・せり出し部材5002と共に移動するピストン棒5201の近くには、光センサSW4,SW5,SW6が前方からこの順で前後軸線aに沿って所定の間隔をとって配置されている。符号5009はこれらセンサ用の光遮断ドグである。センサSW4は演出用操作部85000に引き操作の入力があった結果の位置を検出する。センサSW5は演出用操作部5000の待機位置を検出する。また、センサSW6は押込み操作の入力があった結果の位置を検出する。これらはドグ5009により光路が遮断されることによりOFFとなる。
ピストン棒5201は、エアシリンダ5404に嵌装されており、また、演出用操作部5000の全体がガイド装置5300によって前後軸線aに沿って案内されている。ガイド装置5300のガイドレール5302は基体5406に固定されている。
符号5407は興趣を増すためのファンである。また、符号5010は引きばねであり、押込み・せり出し部材5002と前記転回装置5100のリンクベース5103との間に張設されている。引きばねは、押込み・せり出し部材5002が待機位置に戻るときに可動部材5109を元の待機状態時の態様に戻すためのものである。
第三演出操作ユニット400Bにおける演出用操作部5000の演出用操作ハンドル5001は、前述したように、複数態様の入力操作を受けることが可能であり、各入力操作を個別に検出することができるように構成されている。そして、本実施形態の遊技機では、各入力操作に応じた様々な遊技者参加演出を行うことが可能である。以下、各入力操作を個別に検出する構成について説明する。
まず、待機状態において、演出用操作ハンドル5001に対して前述した「軽く押す操作」を行うことによって、センサSW1をONとさせ、その信号が遊技機の制御装置4000(図133)における周辺制御部4150で処理される。この「軽く押す操作」を検出可能とすることにより、従来の押しボタン等と同等の機能を発揮でき、「軽く押す操作」を用いた第1の遊技者参加演出の実行が可能となる。なお、「軽く押す操作」が行われた際には、ソレノイド5007はOFFで、アクチュエータ5008は筒状スリーブ5401に係合しており、「軽く押す操作」が行われた際に押込み・せり出し部材5002が「押し込む操作」で移動する奥行き領域に移動することを阻止している。
次に、待機状態において、演出用操作ハンドル5001に対して前述した「回す操作」を行うことによって、センサSW2をOFF、センサSW3をONとさせ、その信号が遊技機の制御装置4000における周辺制御部4150で処理される。この「回す操作」を検出可能とすることにより、前述の「軽く押す操作」による場合の遊技演出とは異なる第2の遊技者参加演出の実行が可能となる。
また、演出用操作ハンドル5001に対して前述した「引く操作」を行うことによって、待機状態に比して演出用操作ハンドル5001を遊技機前方側(遊技者側)に引き出した引き状態とすることができる。この引く操作を行うことによって、センサSW4がONとなり、その信号が遊技機の制御装置4000における周辺制御部4150で処理される。前述の「軽く押す操作」や「回す操作」による場合の遊技演出とはさらに異なる第3の遊技者参加演出の実行が可能となる。なお、この「引く操作」では、押込み・せり出し部材5002の演出操作ハンドル5001とともに前部が遊技者側に接近するようにせり出してくるので、これまでにない新鮮な刺激があり、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
また、演出用操作ハンドル5001に対して前述した「押し込む操作」を行うことによって、待機状態に比して演出用操作ハンドル5001を遊技機後方側に押し込んだ押し込み状態とすることができる。この押し込む操作が行われることによって、センサSW6がOFFとなり、その信号が遊技機の制御装置4000における周辺制御部4150で処理される。前述の「軽く押す操作」や「回す操作」、「引く操作」による場合の遊技演出とはさらに異なる第4の遊技者参加演出の実行が可能となる。なお、この押し込む操作は、待機状態にある演出用操作部5000に対して行う場合と、前述の引き状態(引き操作がなされた状態)にある演出用操作部5000に対して行う場合とで、異なる操作感を遊技者に与えることができる。特に、引き状態(引き操作がなされた状態)にある演出用操作部5000に対して押し込む操作を行う場合には、待機状態にある演出用操作部5000に対して押し込む操作を行う場合よりも、多大な押込量を伴うことができ、遊技者に爽快感を与えることが可能になる。
前述したように、本実施形態では、演出用操作ハンドル5001に対する「押し込む操作」による操作力を転回装置5100に伝達して、転回装置5100の複数の可動片5101を、閉じた状態から外側へ一斉に転回させた状態へと変化させることができる。複数の可動片5101の状態変化は、「押し込む操作」による操作力が転回装置5100へ伝達されて、いわば、転回装置5100が「押し込む操作」の操作力によって直接に動作するので、遊技者には「押し込む操作」による爽快感に加えて、その押し込む操作をより盛り上げる印象を与え、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
以上のような各種の入力操作は、単体での入力操作だけでなく、夫々を組み合わせて採用することもでき、さらに、その組み合わせに手順を持たせることもできる。これにより、上述した第1〜第4の遊技者参加演出に加えて、より多彩な遊技者参加演出を実行することが可能になる。
例えば、「軽く押す操作」、「まわす操作」、「引く操作」、「押し込む操作」のいずれかを単独で利用する演出以外に、これら操作の中から2種、3種、あるいは4種全ての入力操作を連続的に要する「複合的操作を有する特殊な遊技者参加演出」を実行することができる。このような「複合的操作を有する特殊な遊技者参加演出」を実行する際には、設定された組み合わせの入力操作に手順を持たせて、関連して一連となった入力操作の最後の入力操作が実行された段階で遊技者参加演出の結果を表すようにすることが例示できる。本実施形態では、特に、「押し込む操作」を行った場合に限り転回装置5100の動作を伴うように構成しているため、「複合的操作を有する特殊な遊技者参加演出」の最後の入力操作として「押し込む操作」を設定することが好ましい。これにより、「複合的操作を有する特殊な遊技者参加演出」の結果導出を一層盛り上げることが可能となる。
いずれにしても、複数の入力操作のうちの所定の入力操作がなされると転回装置5100がその入力操作に係る操作力を受けて変化前状態(閉鎖状態)から変化後状態(転回状態)へ変化する動作をし、複数の入力操作の内の他の入力操作がなされた場合は、転回装置5100がその入力操作にかかる操作力を受けることなく、変化前状態のまま維持される。このように、演出用操作部5000に対する操作入力態様を複数設け、特定の入力態様がなされたときだけ、転回装置5100を連携動作させると、演出用操作部を用いる演出の種類(遊技者参加演出の種類)に応じて転回装置5100による動作を伴う場合と伴わない場合とを創出できる。その結果、遊技者参加演出の各々にメリハリを与え、遊技者参加演出を一層盛り上げることができ、遊技興趣の低下を抑制できる。
[3−4i.制御手段]
〔制御手段〕
制御装置4000(制御手段 図133)は、主制御基板4100、周辺制御基板4140を備える。主制御基板4100の主制御MPU4100aがプログラムを実行して遊技の進行を制御する。詳しくは後述するが、主制御MPU4100aは、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れによる当落に関する抽選を行う制御、その抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)を示すために特別図柄の変動表示および停止表示を行う制御、特別図柄が当りを示す態様で停止表示された際に、遊技者に多量の賞球を与える有利な状態(いわゆる大当り遊技など)を発生させる制御、等を実行可能である。主制御MPU4100aは、遊技進行のための各種処理プログラムや各種コマンドを記憶したROM、一時的にデータを記憶するRAM等を内蔵したマイクロプロセッサであり、遊技演出の制御に関する各種コマンド及び遊技機1の状態に関する各種コマンドを周辺制御基板4140に送信する。
周辺制御基板4140は周辺制御部4150と液晶・音制御部4160を有する。そして、周辺制御部4150は、マイクロプロセッサとしての周辺制御MPU4150aと各種処理プログラム、各種コマンド及び各種スケジューラを記憶する周辺制御ROM4150bを有し、液晶・音制御部4160は、VDP4160aとキャラROM4160cを有する。VDP4160aは、高音質の演奏を行う音源IC4150cとこれを参照する音楽及び効果音等の音情報が記憶されている音ROM4150dなどを備えた音制御部4160bを有している。周辺制御部4150と液晶・音制御部6160との間には周辺制御用(音コマンドなど)のコマンド、信号、データのやり取りがある
前記周辺制御部4150には第三演出操作ユニット400Bが備えたセンサSW1〜SW6からの信号が伝達される。
周辺制御MPU4150aは、パラレルI/Oポート、シリアルI/Oポート等を複数内蔵しており、これらのポートを経由して主制御基板4100から各種コマンドを受信すると、この各種コマンドに基づいて、遊技盤4の各装飾基板に設けた複数のLED等への点灯信号、点滅信号又は階調点灯信号を出力するための遊技盤側発光データをランプ駆動基板用シリアルI/Oポートからランプ駆動基板4170に送信したり、遊技盤4に設けた各種可動体を作動させるモータやソレノイド等の電気的駆動源への駆動信号を出力するための遊技盤側モータ駆動データをモータ駆動基板用シリアルI/Oポートからモータ駆動基板4180に送信したり、扉側モータ駆動・発光データを枠装飾駆動アンプ基板用シリアルI/Oポートから枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して枠装飾駆動アンプ基板194に送信したりする。
また、図5に示した第三演出操作ユニット400Bの演出用操作部5000における演出用操作ハンドル5001の状態を検出するためのセンサSW1〜SW6のON・OFF信号は、扉枠5に装着されている各種基板からの信号と同様に、枠装飾駆動アンプ基板194、周辺扉中継端子板882、枠周辺中継端子板868を介して周辺制御MPU4150aの検出用シリアルI/Oポートに入力され、周辺制御MPU4150aの周辺制御内蔵RAM4150abに設定したセンサSW1〜SW6それぞれの記憶領域にON、OFFいずれかの状態で記憶される。一方、周辺制御ROM4150bには、センサSW1〜SW6の状態から第三演出操作ユニット400Bがどの状態にあるかを判定するための操作判定テーブル(図134)が準備されている。
遊技盤4に設けた各種可動体の原位置を検出するための各種原位置検出スイッチからの検出信号は、モータ駆動基板4180を介して周辺制御MPU4150aの遊技盤用パラレルI/Oポートに入力されるが、この実施例1の前記第三演出操作ユニット400Bにおける転回装置5100は、扉枠3側に設けられており、また、前記のようにダンパばね5405、引きばね5405によって元位置へ機械的に戻されるので、演出用操作ハンドル5001を原位置へ戻すための処理は必要がない。
音源IC4150cは、周辺制御MPU4150aからの制御データ(音コマンド)に基づいて音ROM4150dから音情報を抽出し、枠周辺中継端子板868、そして周辺扉中継端子板882を介して本体枠3に設けたスピーカ821から各種演出に合わせた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行うとともに、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして枠装飾駆動アンプ基板194を介して扉枠5に設けたスピーカから各種演出に合わせた音楽及び効果音等が流れるよう制御を行っている。
周辺制御部4150では周辺制御ROM4150bに、遊技者参加型演出を実行するためのプログラムを有する。周辺制御MPU4150aは、抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)を示すための特別図柄の変動表示中に、その抽選結果(いわゆる当り外れ)を示す演出の1つとして遊技者参加演出を実行可能である。本実施形態では、遊技者参加演出を実行するための所定の演出実行条件が成立すると、遊技者参加演出が特別図柄の変動表示中に実行される。演出実行条件としては、たとえば、抽選結果が当りのとき、あるいは外れのときに行なわれる演出の種類を決定するための抽選で遊技者参加演出の実行が決定されること等が挙げられる。なお、遊技者参加演出は、特別図柄変動中に限らず、遊技進行過程の他の時期(例えば大当り遊技中など)に実行するようにしても良い。
遊技者参加演出が開始されると、先ず、遊技者に遊技機1の第三演出操作ユニット400Bを操作するよう促す操作促進手段を実行する。例えば、第三演出操作ユニット400Bの演出用操作ハンドル5001を軽く押させた場合は“軽く押す”等のメッセージを遊技盤側演出表示装置1600の液晶画面に表示し、また、音声でも伝達する。遊技者はこのような操作促進手段に反応して、遊技機の前面部材5400に設けた第三演出操作ユニット400Bの演出用操作ハンドル5001を“軽く押す”、“まわす”、“引く”、“押し込む”等の入力操作が可能である。
遊技者参加演出において最初に操作促進手段が実行されるとき、演出用操作ハンドル5001は待機位置にあり、この状態から演出用操作ハンドル5001によって前記種々の入力操作が行われることになる。
以下、複数搭載される遊技者参加演出のうちの「引く操作」と「押し込む操作」とからなる「複合的操作を有する特殊な遊技者参加演出」を行う場合についての遊技制御を説明する。
周辺制御MPU4150aは、図132の入力操作処理を行う。この処理は、周辺制御定常処理の一つとして2msの周期で繰り返される。
なお、センサSW4〜SW6はフォトセンサであり、押込み・せり出し部材5002の移動に伴って移動するドグ5009がこれらセンサSW4〜SW6の投・受光器間を通過するようになっている。センサSW4〜SW6は、受光時にON状態であり、前記ドグ5009によって遮光されるとON→OFFとなりそのエッジが検出されてOFF状態となる。前記ドグ5009が通過するとOFF→ONとなりそのエッジが検出されて再びON状態となる。つまり、センサSW4〜SW6は、演出用操作ハンドル5001が操作されていない待機位置は、すべてON状態となっている。なお、制御装置4000は、前記のように、センサSW4〜SW6の各々の前記状況に基づき、第三演出操作ユニット400Bの入力操作状態を表すフラグFとして「0」〜「3」を設定している(操作判定テーブル図134)。
ステップS1では、センサSW4〜SW6の現在の状態が記憶される。この場合、前記により、センサSW4〜SW6はすべてON状態となっている(図134)。演出操作部材5000は待機位置PNにあり、また、遊技盤側演出表示装置1600の画面には、“操作ハンドル引いてください”とのメッセージと共に、「小さい円」が表示される(図135イ)。
このような待機位置では、ソレノイド5007はOFFであってアクチュエータ5008が突出して筒状スリーブ5401と係合しており、押込み・せり出し部材5002は後方へ移動できない状態となっている。そして、促進指示「引く」があるとONとされてアクチュエータ5008を引込み、押込み・せり出し部材5002の移動を許可する。
なお、フラグF=1は、ドグ5009がセンサSW4に到達する引出途中(PL1)の位置にあることを意味する(図135ロ)。また、遊技盤側演出表示装置1600の画面には、“左下の操作把持部を引き続けてください”とのメッセージと共に、当初の円よりも大きく少し色が濃くなった中程度の円が表示される。中程度の円は前記の当初円に対して操作把持部30が引き出されたことを意味する。円の大きさは演出用操作部5000の引出量に応じて連続的に変化する。
ステップS2では、フラグF=0であるか判断される。フラグF=0は、この入力操作処理フローが初回周期又は初回周期と同等であることを意味する。演出用操作部5000の演出用ハンドル5001は待機位置にあり、また、遊技盤側演出表示装置1600の画面には、「引く」とのメッセージが表示される。
フラグF=2は、ドグ5009がセンサSW4に到達しOFF状態とした引出限界(PL2)の位置にあることを意味する。液晶表示装置16の画面には、中程度の円よりもさらに大きく濃い色の大きな円が表示され、演出用操作ハンドル5001が限界まで引き出されている感覚を遊技者に与える(図135ハ)。そして、センサSW2のOFF状態が検出されている間、液晶表示装置16の画面に表示される円は、より大きな円に変化し、所定時間の経過(本実施例では、センサSW2に到達してOFF状態となってから2秒の経過)とともに “今です。押してください。”のメッセージが表示され、演出用操作ハンドル5001が限界まで引き出されたことを遊技者に印象付ける(図135ニ)。
フラグF=3は、前記の“押せ”指示に応じた遊技者によって、演出用操作ハンドル5001が引出限界(PL2)位置から、もっとも押し込まれたセンサSW6位置に到達し、センサSW6をOFF状態とした押込限界(PS)の位置にあることを意味する。液晶画面にはあたかも限度まで膨らみ上がった光球が爆発するような演出を行う(図135ホ)。この場合は、例えば、大当たりの場合であり、その他のいわゆる外れの場合は、残念の表示と共に当初の円が破壊された状態で表示される(図135ヘ)。
なお、前記において、この場合、センサSW4位置からセンサSW6位置へ到達するにはセンサSW5を通過するので、結局、この押込み位置PSをセンサSW4〜SW6のすべてがOFFとなる。
さて、フラグF=0である場合、ステップS5において、前記の操作促進手段“引く”が液晶画面に表示され、ついで、ステップS6へ移行してセンサSW5の状態が判定される。
遊技者が操作促進手段“引く”に応じて演出用操作ハンドル5001を引いた場合、センサSW5はON→OFFとなるので、ステップ7でフラグF=1としてからステップS8に移行し、センサSW4の状態が判定される。この場合、遊技者が演出用操作ハンドル5001を引出限度PL2の位置まで引き出しておれば、センサSW4は、ON→OFFとなるので、ステップS11でフラグF=2としてステップS12に移行する。
このとき、押込み・せり出し部材5002は、全体として筒状の基体5406の前部が転回装置5100の前方開口部から前方へせり出した状態となり、筒状の前部が遊技者の目に入る。そして、せり出した筒状の部分が、例えば赤色に黒色を組み合わせた配色など、色や形状等を特定することで、遊技者に異様なものが現れる感じを与え、思いもよらない感覚によって遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
なお、この時、演出用操作ハンドル5001はストッパなどによってそれ以上前方へ引き出せない状態であり、センサSW4はON→OFFとなったままであるが、この実施例ではその状態をステップS10においてタイマあるいはカウンター処理で2秒間維持させる。2秒間の維持が達成されれば、ステップS11にてフラグF=2とし、ステップS12に移行する。達成されなかった場合、ステップ21へと移行する。
また、ソレノイド5007はOFFであってアクチュエータ5008が突出して筒状スリーブ5401と係合しており、引き出された押込み・せり出し部材5002が無用に押し込まれるのを防止している。これはステップS11で促進指示「押せ」を表示するときにソレノイド5007はONとされ、アクチュエータ5008を引き込めて促進指示「押せ」によって押込み・せり出し部材5002が後方へ移動されるのを許可する。
そして、前記の操作促進手段“押せ”に応じた遊技者が演出用操作ハンドル5001を押すと、通常、遊技者は演出用操作ハンドル5001を一挙に押すので、押込み・せり出し部材5002は短時間で押込限度PSの位置に到達する。その間、センサSW4、SW5,SW6はそれぞれON→OFFとなる。
この時の入力操作はその操作力によって、押込み・せり出し部材5002を引出位置から待機位置を経てさらに距離d2(図128)を移動する。そして、押込み・せり出し部材5002は、ピストン棒5005がエアシリンダ5404中を移動するときの空気抵抗によるダンパ効果を受け、また、ダンパばね5405を圧縮する際の抵抗を受ける。すなわち、演出操作ハンドル5001を押し込む遊技者には、一定の抵抗があり、思わず力を入れることになる。
演出用操作部5000がさらに後方へ移動されると、押込み・せり出し部材5002の後端5004がリンクベース5102に当接し、これを後方へ変位させる(距離d1、図127〔a〕、図131)。すると、各可動片5101が第1リンク5105、第2リンク5106を介して可動部材側軸部5104を中心にして先端が外側へ一斉に転回する(図127、図126〔b〕、図131)。そして、転回装置5100の内側が遊技者側に露呈する。
この動作は周辺制御部4150が関与しない機械的な連携によって行われるので、各可動片5101が一斉に転回するときの雰囲気が操作時の感触等から遊技者へ直接に伝わり、遊技に対する遊技者の興趣が低下するのを抑制することができる。
そして、前記ピストン棒5201によるダンパばね5405の圧縮は限界状態となり、前記押込み・せり出し部材5002のストッパとなる。
ついで、ステップS13ではセンサSW6の状態を判定する。前記からステップS13は条件を満足するので、ステップS14でフラグF=3としてステップS15の特定演出を行う。
特定演出を実行するに当たって、周辺制御MPU4150aは、その内部RAMに記憶されたセンサSW4〜SW6の状態と操作判定テーブル(図134)の引出限界PL2の同センサ状態を対比して一致していることを条件にする。
特定演出は、種々に定めることができるが、要するに、遊技者が遊技機の演出に参加した見返りとなるものが好ましい。
制御装置4000は前記の特定演出を遊技盤側演出表示装置1600の液晶画面に表示させてセットした後は、今回の遊技者参加演出を終了するための処理を行う。すなわち、ステップS16にて前記操作促進手段の表示などの指示を消去し、ステップS17で演出用操作ハンドル5001から手を離させる指示を液晶画面に表示する。
遊技者は、前記の特定画面が表示されたことと手を離させる指示画面によって、遊技参加が最終段階まで到達し、終了であることを知るので、演出用操作ハンドル5001から手を放す。すると、演出用操作部5000はピストン棒5005により圧縮されていたダンパばね5405が自然状態まで伸張することにより、待機位置PNまで戻される。
そして、ステップS18で演出用操作部5000が待機位置PNに位置しているかを判定する。
その前にステップS17において、“ハンドルから手を放してください”とのメッセージを液晶画面に表示する。この処理は、ステップS15にて特定演出が行われているのに、無意識に演出用操作ハンドル5001を押したままとしている遊技者に対するもので、ステップS18において演出用操作ハンドル5001の位置を待機位置PNとするためのものである。遊技者がすでに演出用操作ハンドル5001から手を離している場合は、このステップS17の手を放してくださいとのメッセージは意味の無いものとなるが、演出の進行には支障がない。
なお、それでも、遊技者が演出用操作ハンドル5001を押し込んだまま手を離さず、所定の限度時間が経過した場合は、異常としてアラームを発するようにする。このアラームは、周辺制御MPU4150aからの異常に対応する制御データ(音コマンド)に基づいて、音ROM4150dに記憶されたアラーム音情報が抽出され、枠周辺中継端子板868、周辺扉中継端子板882、そして枠装飾駆動アンプ基板194を介して扉枠5に設けたスピーカから出力されるよう制御される。
ステップS18での判定は、周辺制御MPU4150aの内部RAMに記憶されているセンサSW4〜SW6の状態が、操作判定テーブル(図134)の原位置PNに設定してあるセンサSW4〜SW6の状態と一致するかで判定される。
演出用操作部5000が待機位置PNにあってステップS18の条件が満足されると、制御装置4000は、ステップS20でフラグF=0として、次回の遊技者参加演出に備える。
以上が、入力操作処理の主フローである。
ステップS6において、遊技者がステップS5の操作促進表示に関わらず、演出用操作ハンドル5001を操作しない場合が考えられる。この場合、遊技者参加演出を無視しているのか、なんらかの理由で操作に手間取っているのか、不明なので、ステップ21に移行してステップS22との間で、カウンタC=nとなるのを待機する。その間に演出用操作ハンドル5001が操作されてSW1がON→OFFとなればステップS6へ移行し、前記の主フローとなるが、カウンタC=nに到達する場合は、もはや、遊技者は今回の遊技者参加演出に参加する意思はないものとして、ステップS23でカウンタC=0にし、リターンさせる。そして、次回の遊技者参加演出を待機する。
ステップS8において、遊技者がステップS5の操作促進表示に応じて、演出用操作ハンドル5001を引いたが、引出途中PL1で操作を放棄してしまう場合が考えられる。この場合も、遊技者参加演出を放棄したのか、なんらかの理由で操作に手間取っているのか不明なので、ステップS8からステップS21へ移行して、前記と同様の処理により、所定の時間をおいてから遊技者参加演出を続行する意思はなくなったものと判断し、前記同様、次回の遊技者参加演出を待機する。なお、この場合のカウンタ値C=nは、別途のカウンタ値C=mとし、待機の時間を調整した構造とすることできる。
演出用操作ハンドル5001が引かれ、センサSW5がON→OFFとなった後は、フラグF=1となっているので、次周期では、ステップS2からステップS3へ移行し、さらに、ステップS8までスキップし、前記ステップS8以降の処理となる。
演出用操作ハンドル5001が引出限度PL2位置まで操作され、センサSW4がON→OFFとなった後は、フラグF=2なので、次周期ではステップS4からステップS13にスキップし、前記ステップS13以降の処理となる。
以上の構成であって、遊技者は遊技球発射ハンドル6を操作して遊技球8を遊技領域9へ打ち込み、遊技球8が遊技領域9を流下する間に障害釘に邪魔される様子や入賞口への接近などによるスリル、およびこれを盛り上げる画像と音や光による演出とによって遊技を楽しむことができる。
そして、遊技機1による遊技進行に伴う演出において、遊技盤側演出表示装置1600に“引け”の指示が出されたとき、遊技者はこれに反応して第三演出操作ユニット400Bの演出用操作ハンドル5001を引いて遊技に参加することになる。
[3−4j操作演出ユニットの変形例]
(変形例1)
図136の演出ユニット400B1では、複数の可動片5101が一斉に転回するのではなく、順次にあるいは不規則に転回する。可動片5101は、筒状スリーブ5401の前面側縁部に等間隔で取り付けられており、それぞれが筒状スリーブ5401の縁へ可動片側軸部5104で前後に回転可能に取付けられている。一方、筒状スリーブ5401にはガイド棒5408が設けられていて、これにスライド駒5409がスライド可能に装着されている。前記可動片5101の外側突出部分5111と前記のスライド駒5409とが伸縮が可能なばね部材5113で連結されている。
また、前記可動片5101の各々は可動片側軸部5104の箇所において筒状スリーブ5401との間にスプリング5112が装着されており、可動片5101の先端(環状の内側)が後方へ向けて回転するように常時付勢されている。前記スプリング5112の弾力は前記ばね部材5113の弾力よりも弱いが、スライド駒5409がガイド棒5408の上部に位置してばね部材5113が充分に弛緩していると可動片5101は演出用操作部材5000と転回装置5100との間の間隙を閉塞している。閉鎖位置は図示していないが前記可動片側軸部5104に設けたストッパによって維持される。
一方、ばね部材5113が引かれると、可動片5101は可動片側軸部5104を軸に先端が前方へ転回する構造である。
さらに、前記スライド駒5409は内側に向けてカムフォロア5114を突出させている一方、押込み・せり出し部材5002はその周壁面にカム突起5115を外方に向けて突出しており、押込み・せり出し部材5002が後方へ移動すると前記スライド駒5409のカムフォロア5114と当接するように配置されている。押込み・せり出し部材5002の周壁面における前記カム突起5115の配置は、周方向に6個の可動片5101に対すると共に前後方向の位置が6個の間で違えてある。
図示の変形例では、可動片5101が可動片側軸部5104を軸に完全に転回するまでには押込み・せり出し部材5002の移動距離として距離d1が必要であり、待機状態から始めると前記距離d1を含めて全体で距離d2だけの移動となる。そして、この変形例ではその間を6段階に設定して前記カム突起5115を配置している。
図137は、前記6個の可動片5101(No1〜No6)が環状に配置されている状態を模式的に示したものであり、塗りつぶしの可動片5101(現状でNo1)が押込み・せり出し部材5002の前記カム突起5115が可動片5101のカムフォロア5114に前方から当接している。この状態は図137の〔a〕であって、押込み・せり出し部材5002が後方へ押されると可動片No1はすぐに転回を始める。そして押込み・せり出し部材5002が距離d1を移動し、距離d2に達するまでは、ばね部材5113が伸張される(図136〔b〕)。
カム突起5115が順次後方へずれていく場合(図137〔b〕)の場合、次に前記同様にして可動片No2が転回し、順次可動片No6まで転回する(図136〔c〕)。可動片No6のばね部材5113は押込み・せり出し部材5002のカム突起5115が可動片No6のカムフォロア5114に当接するまでは伸張しない長さである。他の可動片No1〜No5についても同様である。
以上の構成であると、演出用操作ハンドル5001を押し込むと後方へ移動する押込み・せり出し部材5002の移動に伴って、可動片No1〜No6が順次、例えば時計回りに転回し、前記のように、一斉に転回する場合とは異なった興趣がある。
なお、この変形例1において可動片No1〜No6を順次転回するにあたり、最後に転回することとなる可動片(No6)の転回終了に伴い光センサSW6の検出が行われるように、光センサSW6を配置しておくことが好ましい。これにより、遊技者参加型演出にて結果演出が導出されるタイミングと全ての可動片5101が転回完了するタイミングとが一致し、演出に一体感を持たせるとともに結果演出の導出を従来に比して盛り上げ、遊技興趣を一層向上させることが可能となる。
図137〔c〕は、押込み・せり出し部材5002の周壁に設けるカム突起5115の前後位置をランダムに定めた例であり、演出用操作ハンドル5001を押し込むと前記可動片No1〜No6は、塗りつぶしの位置で転回し、転回の状態が不順となる。
(変形例2)
図138に示す可動片5101は演出操作ユニット400B2におけるものであって、遊技機の前面部材5400に装着される環状の取付け盤5116にその中心方向に向けてスライド可能に配置されている。
具体的には、取付け盤5116に各可動片5101に合わせてガイド孔5117が放射状に形成されており、これに各可動片5101の突起5118が挿し込まれている(図138〔a〕)。また、取付け盤5116の裏面側では突出している前記突起5118の先端部に引きワイヤ5119と戻しばね5120が装着されている(図139)。引きワイヤ5119は第1プーリ5121、第2プーリ5122を介することで引き方向を変えて前記スライド駒5409に連結されている。前記戻しばね5120は、引きワイヤ5119によって前記環状の外側方向へ移動された可動片5101を内側へ押し戻すためのものである。
この構成では、演出用操作ハンドル5001を押し込んで押込み・せり出し部材5002を押し込むと押込み・せり出し部材5002の後縁5004がスライド駒5409のカムフォロア5114を前方から押し、引きワイヤ5119を介して取付け盤5116上の可動片5101を外側へ移動させる(図138〔b〕)。
演出用操作ハンドル5001を引き戻すなり、手を離す等して押込み・せり出し部材5002が上方へ移動されると、その移動に合わせて各可動片5101は戻しばね5120によって元位置に戻される。
変形例2の演出用操作ユニット400B2では、前記演出操作ユニット400B1のように、転回することで立体的に変化するのではなく各可動片5101による環状形態が外側へ大きく拡開し、また、縮小する。このため、拡開によって転回装置5100と演出用操作部5000との間に大きな隙間が現れ、かつ、各可動片5101がばらばらに広がる印象となるので、演出用操作部5000を押し込んだために演出用操作部5000の周辺が破壊されたかの感覚となり、遊技に対する興趣の低下を抑制できる。
変形例2の場合、スライド駒5409の位置を前後方向でランダムとすることにより、各可動片5101の移動順序と移動の距離をランダムとすることができ、また、各可動片5101の形態を工夫することにより、前記破壊の様相を強調したりできる。
(変形例3)
複数の可動片5101を前記閉鎖状態から、各可動片5101あるいはいくつかの可動片5101が、演出用操作部5000の押込みによって、機械的なリンク機構等で閉鎖状態時の面から前方突出、あるいは後方へ引き込まれ、押込み・せり出し部材5002を取り囲む面が凹凸に変化してしまうような態様とする。
(変形例4)
前記転回装置5100における複数の可動片5101は、演出用操作部5000が押し込まれた時、いずれも、転回、スライド、凹凸移動等、各可動片5101において同種の動作をするが、この動作を転回、スライド、凹凸移動等を組み合わせた異種の動作をするものとしてもよい。
(変形例5)
押込み・せり出し部材5002の押込み操作でその操作力により影響を受ける範囲を前面部材5400の全体にわたる広いものとし、演出用操作部5000の押込みで前面部材5400がひびわれるような態様とすることもできる。
すなわち、扉枠3前面の前面部材5400の表層部を複数のブロックに分離して構成し、各ブロックが演出用操作部5000の演出用操作ハンドル5001と機械的に連携された構造とする。
複数のブロックは遊技者の入力操作を待つ待機状態では前記ブロック間の境界が目立たないように一体にされているが、演出用操作ハンドル5001を押し込む、あるいは、まわすなどの入力操作があると、その操作力によって前面部材5400が複数のブロックに分けられて裂け目が現れる動作が生じるようにする。このとき、前面部材5400の内部から眩しい光が射出されるなどするとひび割れ効果が大きい。
この構成では、遊技者は比較的大きくまた壊れるとは思ってもいない前面部材5400に自分の入力操作で裂け目が入るという事態に最初は驚き、続いては破壊に通じる爽快感を持ち、遊技に対する興趣の低下を抑制することができる。
[3−5.扉枠左サイドユニット]
扉枠3の扉枠左サイドユニット530について、主に図78乃至図81を参照して詳細に説明する。図78(a)は扉枠における扉枠左サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠左サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠左サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図79は扉枠左サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図80は扉枠左サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図81は図78(a)におけるL−L線で切断した断面図である。扉枠左サイドユニット530は、皿ユニット320の上側で扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162の前側を覆うように扉枠ベースユニット100における貫通口111よりも左側の前面左部に取付けられるものである。扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベース110の貫通口111の正面視左側を装飾するためのものである。
扉枠左サイドユニット530は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視左側に取付けられる上下に延びた帯板状の左ユニットベース531と、左ユニットベース531の前面に取付けられている透明な帯板状の左ユニット拡散レンズ部材532と、左ユニット拡散レンズ部材532の前方に配置されており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する左ユニット装飾レンズ部材(図示は省略)と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面上部に取付けられており前方へ筒枠状に突出していると共に上下に延びている左ユニット上装飾ベース534と、左ユニット装飾レンズ部材の前側から左ユニットベース531の前面下部に取付けられており左ユニット上装飾ベース534よりも短く前方へ枠状に突出している左ユニット下装飾ベース535と、左ユニット上装飾ベース534及び左ユニット下装飾ベース535の前側から左ユニット装飾レンズ部材の前端側を覆うように左ユニットベース531の前側に取付けられている透明な左ユニット装飾カバー536と、左ユニット装飾カバー536の前側に取付けられている複数の飾り部材537と、を備えている。
扉枠左サイドユニット530の左ユニットベース531は、後側が開放された浅い箱状に形成されており、前面に前後に貫通している複数の開口部531aを有している。複数の開口部531aは、図示するように、円形状の穴と、上下に延びた四角形状の穴とがある。左ユニットベース531は、扉枠左サイド装飾基板160(扉枠左サイド上装飾基板161及び扉枠左サイド下装飾基板162)の前面に実装されているLED161a,162aが、複数の開口部531aから前方へ臨むように、扉枠ベース110の前面左側に取付けられる。左ユニットベース531の各開口部531aは、扉枠3に組立てた時に、扉枠左サイド装飾基板160の各LED161a,162aが上下方向の略中央に位置するように夫々形成されている。この左ユニットベース531は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材532は、透明な部材によって形成されており、上拡散レンズ部材532Aと下拡散レンズ部材532Bとに上下に分割されている。左ユニット拡散レンズ部材532は、左ユニットベース531における円形状の開口部531aと対応している正面視円形の円形レンズ部532aと、四角形状の開口部531aと対応している正面視四角形の角形レンズ部532bと、を備えている。扉枠左サイドユニット530は、扉枠3に組立てた状態で、円形レンズ部532a及び角形レンズ部532bの中央の直後に、扉枠左サイド装飾基板160の夫々のLED161a,162aが位置するように形成されている。
左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aは、前面及び後面が滑らかな凸レンズ状に形成されている。この円形レンズ部532aによって、後方に配置されているLED161a,162aからの光を、点状のまま前方へ照射させることができる。この円形レンズ部532aから前方へ照射された光によって、左ユニット装飾レンズ部材の円形装飾部を発光装飾させることができる。
左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bは、前面中央において円錐状に後方へ窪んだ中央拡散反射部532cと、前面における中央拡散反射部532cの外側に形成されている前面拡散レンズ部532dと、後面中央(中央拡散反射部532cの直後)において湾曲面状に後方へ膨出している入力レンズ部532eと、後面における入力レンズ部532eの外側で全体的に入力レンズ部532eから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜している前方反射部532fと、を備えている。
角形レンズ部532bの前方拡散レンズ部532dは、中央拡散反射部532cを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。更に詳述すると、前方拡散レンズ部532dは、半径方向に沿って切断した時の断面形状に、溝の部分が後方へ円弧状に窪んでおり、溝と溝の間の山の部分が前方へ円弧状に膨出しており、前面が滑らかな波状に形成されている。また、前方拡散レンズ部532dは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。
角形レンズ部532bの前方反射部532fは、入力レンズ部532eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら複数の溝は、後方から前方へ向かってV字状に窪んでおり、最深部が円弧状に形成されている。前方反射部532fは、半径方向に沿って切断した時の断面形状が、溝と溝との間の山の部分が後方へ尖った三角形状に形成されており、鋸状に形成されている。前方反射部532fは、中心から遠ざかるに従って溝及び山の部分が前方へ移動するように形成されている。また、前方反射部532fは、周方向へ分割している放射状に延びた線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に位置するように形成されている。この周方向へ分割している放射状に延びた線は、前方拡散レンズ部532dにおける放射状に延びた分割線と一致している。
この角形レンズ部532bは、扉枠3に組立てた状態で、入力レンズ部532eの直後に、扉枠左サイド装飾基板160の対応しているLED161a,162aが位置している。
角形レンズ部532bは、LED161a,162aから前方へ照射された光が、入力レンズ部532eから角形レンズ部532b内に入力される。この入力レンズ部532eは、後方へ湾曲面状(凸レンズ状)に膨出していることから、LED161a,162aから前方へ広がる光を、前方へ平行に進むように屈折させて、入力された光の略全てを円錐状の中央拡散反射部532cへ導くことができる。そして、中央拡散反射部532cへ導かれた光は、中央拡散反射部532cの傾斜している円錐面により、前後に延びた軸線に対して直角方向(扉枠左サイド装飾基板160の前面と平行な方向)へ拡散するように反射させられ、角形レンズ部532b内をその前面に沿って中央側から外側へ向かって進むこととなる。また、中央拡散反射部532cで反射した光は、角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って、中央側から外側(中央拡散反射部532cの中心線から遠ざかる方向)へ進む。
角形レンズ部532b内を扉枠左サイド装飾基板160の前面と略平行に中央側から外側へ向かって反射した光が、鋸状の前方反射部532fに到達すると、前方反射部532fの面により前方側へ反射する。この際に、前方反射部532fは、後面が中央拡散反射部532cから遠ざかるに従って前方へ移動するように傾斜していることから、角形レンズ部532bの前後方向の厚が、中央から遠ざかるに従って薄くなっている(図81を参照)。これにより、中央拡散反射部532cにおいて角形レンズ部532bの前後方向の厚さ全体に亘って外側へ向かって反射している光を、中心側から外側へ向かうに従って、前方反射部532fにより順次前方へ反射させることができる。
そして、前方反射部532fにより前方へ向かって反射させられた光は、前方拡散レンズ部532dを通って角形レンズ部532bから前方へ照射される。この際に、前方拡散レンズ部532dは、断面が波状に形成されているため、前方反射部532fで前方へ向かって反射させられた光を様々な方向へ拡散させることができ、角形レンズ部532bの前面から略均一に光を前方(左ユニット装飾レンズ部材の後面)へ照射させることができる。
この角形レンズ部532bは、前方拡散レンズ部532d及び前方反射部532fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、角形レンズ部532bの前面から前方へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を前方へ照射させることができる。これにより、左ユニット装飾レンズ部材における角形レンズ部532bの前方の多面装飾部を略均一に発光装飾させることができる。
図示しない左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット装飾カバー536の前面に沿うように形成されている。左ユニット装飾レンズ部材は、左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aの前方の位置する部位に形成されている円形装飾部と、左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bの前方に位置する部位に形成されている多面装飾部と、を備えている。円形装飾部は、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部は、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。円形装飾部及び多面装飾部は、扉枠右サイドユニット550における右ユニット装飾レンズ部材561の円形装飾部561a及び多面装飾部561bと、同じ形状に形成されている。
左ユニット装飾レンズ部材は、透明な左ユニット装飾カバー536を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。また、左ユニット装飾レンズ部材は、円形装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の円形レンズ部532aから前方へ照射された光により、多面装飾部が左ユニット拡散レンズ部材532の角形レンズ部532bから前方へ照射された光により、夫々発光装飾させられる。
左ユニット上装飾ベース534は、正面視の形状が上下に延びた四角形で、前後に延びた角筒状に形成されている。左ユニット上装飾ベース534は、外周における下面を構成する部位が、前端側から後端側へ向かうに従って下方へ突出するように傾斜していおり、その部位の下部が前後に貫通している。この左ユニット上装飾ベース534は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット下装飾ベース535は、正面視の形状が、上方へ開放されているコ字状に形成されている。左ユニット下装飾ベース535は、前端における上下方向略中央から上側が、上方へ向かうに従って後方へ移動するように後端まで傾斜している。この左ユニット下装飾ベース535は、不透光性の部材によって形成されている。
左ユニット装飾カバー536は、扉枠左サイドユニット530の全高に亘って上下に延びている。左ユニット装飾カバー536は、上下方向の中間部が後方へ凹むように屈曲しており、左ユニット上装飾ベース534の前端に沿うように下部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、左ユニット下装飾ベース535の前端に沿うように上部が後方へ折れ曲がっているく字状の部位と、上側のく字状の部位の下端と下側のく字状の部位の上端とを結んでいる直線状の部位と、で構成されている。
左ユニット装飾カバー536は、上下両端が左ユニット上装飾ベース534の前面と、左ユニット下装飾ベース535の前面とに夫々取付けられる。この左ユニット装飾カバー536は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている左ユニット装飾レンズ部材を前方側から視認することができる。
飾り部材537は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で左ユニット装飾カバー536の前面に取付けられている。飾り部材537は、不透光性の部材によって形成されている。
[3−6.扉枠右サイドユニット]
扉枠3の扉枠右サイドユニット550について、主に図82乃至図86等を参照して詳細に説明する。図82(a)は扉枠における扉枠右サイドユニットの正面図であり、(b)は扉枠右サイドユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠右サイドユニットを後ろから見た斜視図である。図83は扉枠右サイドユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図84は扉枠右サイドユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図85は、図82(a)におけるM−M線で切断した断面図である。図86(a)は図82(a)におけるN−N線で切断した断面図であり、(b)は図82(a)におけるO−O線で切断した断面図である。扉枠右サイドユニット550は、皿ユニット320の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の右側に取付けられるものである。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前面で貫通口111の正面視右側に取付けられる上下に延びた箱状の右ユニットベース551と、右ユニットベース551の前面に取付けられている扉枠右サイド装飾基板552と、扉枠右サイド装飾基板552の前側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より左側に取付けられており上下前後方向に延びている透明平板状の右ユニット左拡散レンズ部材553と、右ユニット左拡散レンズ部材553の左側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット左装飾部材554と、右ユニット左装飾部材554の左側を覆うように右ユニット左拡散レンズ部材553に取付けられている透明平板状の右ユニット左カバー555と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、扉枠右サイド装飾基板552の前側且つ右ユニット左拡散レンズ部材553の正面視右側で右ユニットベース551の前面における正面視中央より右側と右ユニット左拡散レンズ部材553とに取付けられており上下前後方向に延びている透明平板状の右ユニット右拡散レンズ部材556と、右ユニット右拡散レンズ部材556の右側面に取付けられており装飾が施されているシート状の右ユニット右装飾部材557と、右ユニット右装飾部材557の右側を覆うように右ユニット右拡散レンズ部材556に取付けられている透明平板状の右ユニット右カバーと558、を備えている。
更に、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553と右ユニット右拡散レンズ部材556との間に配置されており前方及び右方が開放された上下前後方向に延びた浅い箱状で不透光性の右ユニット左遮光部材559と、右ユニット右拡散レンズ部材556の左側で右ユニット左遮光部材559の開放されている右側を閉鎖するように取付けられている不透光性で平板状の右ユニット右遮光部材560と、を備えている。
また、扉枠右サイドユニット550は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられており前端部に多面体状の装飾を有している透光性を有する右ユニット装飾レンズ部材561と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側と右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端側を覆うように右ユニットベース551の前面に取付けられている前後に貫通した枠状の右ユニット装飾ベース562と、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖するように右ユニット装飾ベース562の前側に取付けられている透明な右ユニットカバー563と、右ユニット装飾カバー563の前側に取付けられている複数の飾り部材564と、を備えている。なお、図示は省略するが、扉枠右サイドユニット550は、右ユニットベース551を上下に貫通するように取付けられ、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板と、扉枠トップユニット570の扉枠トップユニット中継基板589とを接続するための接続ケーブルを備えている。
扉枠右サイドユニット550の右ユニットベース551は、正面視の形状が上下に長く延びた四角形で、前後に短く角筒状に延びており、前後方向の中央付近が閉鎖された箱状に形成されている。この右ユニットベース551は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠右サイド装飾基板552は、上下に延びた帯板状に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、前面における左右方向中央より左側に実装されている複数の左LED552aと、前面における左右方向中央より右側に実装されている右LED552bと、前面における左右方向中央に実装されている複数の中LED552cと、を備えている。扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aは、右ユニット左拡散レンズ部材553を介して右ユニット左装飾部材554を発光装飾させためのものである。また、右LED552bは、右ユニット右拡散レンズ部材556を介して右ユニット右装飾部材557を発光装飾させるためのものである。中LED552cは、右ユニット装飾レンズ部材561を発光装飾させるためのものである。
扉枠右サイド装飾基板552は、前後両面が白色に形成されている。扉枠右サイド装飾基板552は、上側の扉枠右サイド上装飾基板552Aと、下側の扉枠右サイド下装飾基板552Bとに上下に分割されている。図示は省略するが、扉枠右サイド下装飾基板552Bは、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板に接続されており、扉枠右サイド上装飾基板552Aは、扉枠右サイド下装飾基板552Bに接続されている。
右ユニット左拡散レンズ部材553は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部553aと、本体部553aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部553bと、後壁部553bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部553cと、本体部553aの正面視左面側において右ユニット左装飾部材554を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部553dと、本体部553aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部553eと、本体部553aの正面視右面側において各入力レンズ部553eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部553fと、を備えている。
右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されている。また、本体部553aは、図86に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視右方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部553aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部553bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その右端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部553bの右端には、右ユニット右拡散レンズ部材556の後壁部556bの左端が当接する。
複数の切欠部553cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部553cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨んでおり、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部553dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット左装飾部材554の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット左装飾部材554を収容することができる。
複数の入力レンズ部553eは、本体部553aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット左拡散レンズ部材553を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部553eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部553eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aの直前に夫々位置している。これにより、左LED552aからの光を、本体部553a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部553fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部553eに近い側の面が本体部553aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部553eから遠い側の面が本体部553aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部553fは、入力レンズ部553eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部553fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット左拡散レンズ部材553は、扉枠右サイド装飾基板552の左LED552aから前方へ照射された光が、入力レンズ部553eの後面から右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553a内へと入射される。この入力レンズ部553eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により左LED552aからの光が広がるように屈折し、本体部553a内において、各入力レンズ部553eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部553aは、全体が前方へ向かうに従って正面視右方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている左LED552aから照射されて入力レンズ部553eから本体部553a内に入射された光が、本体部553a内の平坦な左面に当ることとなる。しかしながら、左LED552aからの直接光は、本体部553aの左面に対する入射角度の関係で、本体部553aの左面から外部へ放射されることはなく、左面の内面で側面反射部553f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部553eから本体部553a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部553fに当ることで正面視左方へ反射し、本体部553aの左面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部553aの右面(側面反射部553f)からも外方(正面視右方)へ光が照射されるが、本体部553aの右側に配置されている右ユニット左遮光部材559が白色の部材とされているため、右ユニット左遮光部材559の左面が明るく照らされることとなり、右ユニット左遮光部材559で反射した間接光が本体部553aを通って左方側へ照射されることとなる。従って、本体部553aの左面からは、本体部553a内において側面反射部553fにより左方へ反射された光と、側面反射部553fから右方へ照射されて右ユニット左遮光部材559の左面で左方へ反射して本体部553aを通過した光とが、左方へ照射されるため、本体部553aの左側に取付けられている右ユニット左装飾部材554を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部553fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部553aの左面から外方(左方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を左方へ照射させることができる。これにより、本体部553aの左面の収容凹部553dに収容されている右ユニット左装飾部材554を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット左拡散レンズ部材553は、透明な部材により形成されているため、本体部553aの正面視左側(収容凹部553dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部553fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット左装飾部材554において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット左拡散レンズ部材553の側面反射部553fの模様が視認できることとなり、右ユニット左装飾部材554における透明な部分を側面反射部553fによって装飾することができる。
右ユニット左装飾部材554は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット左カバー555は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット左装飾部材554の外面を保護している。
右ユニット右拡散レンズ部材556は、右ユニット左拡散レンズ部材553とは略左右対称に形成されており、同じような構成を備えている。詳述すると、右ユニット右拡散レンズ部材556は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部556aと、本体部556aの後辺から正面視左方へ短く平板状に突出している後壁部556bと、後壁部556bの正面視左端側から右方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部556cと、本体部556aの正面視右面側において右ユニット右装飾部材557を収容可能に浅く窪んでいる収容凹部556dと、本体部556aの後端面から後方へ突出しており上下方向に複数備えられている入力レンズ部556eと、本体部556aの正面視左面側において各入力レンズ部556eが上下方向の中央となるように上下方向に複数配置されている側面反射部556fと、を備えている。
右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553の本体部553aと外形が略同じ形状に形成されている。また、本体部556aは、図86に示すように、後端側から前方へ向かうに従って、正面視左方へ移動するように全体が、扉枠右サイド装飾基板552の前面の垂直線に対して僅かに傾斜している。本体部556aの前端は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530の前端よりも大きく前方へ突出している。
後壁部556bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央まで延びている。この後壁部556bの左端には、右ユニット左拡散レンズ部材553の後壁部553bの右端が当接する。
複数の切欠部556cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。つまり、複数の切欠部556cは、右ユニット左拡散レンズ部材553の複数の切欠部553cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、右サイド左拡散レンズ部材553の切欠部553cと、右サイド右拡散レンズ部材556の切欠部556cとで、前後に貫通している四角い開口部が形成され、その開口部から扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
収容凹部556dは、底面が平坦面に形成されており、外周の形状が右ユニット右装飾部材557の外形形状に略一致している。これにより、右ユニット右装飾部材557を収容することができる。
複数の入力レンズ部556eは、本体部556aの後端面から上下方向へ所定間隔で後方へ突出している。具体的には、右ユニット右拡散レンズ部材556を上下方向へ6等分した時の夫々の上下方向略中央に形成されている。入力レンズ部556eは、詳細な図示は省略するが、上下に延びた四角形が後方へ突出した直方体の部位と、その直方体の部位の後面から球面状に湾曲するように前方へ向かって窪んでいる部位と、を有している。これら入力レンズ部556eは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bの直前に夫々位置している。これにより、右LED552bからの光を、本体部556a内で広く拡散されるように入力させることができる。
側面反射部556fは、上下方向に複数(六つ)備えられている。各側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心にした放射状に延びている線により周方向へ分割されている同心円弧状の複数の溝により形成されている。これら同心円弧状の複数の溝は、夫々の溝において、入力レンズ部556eに近い側の面が本体部556aの面に対して傾斜していると共に、入力レンズ部556eから遠い側の面が本体部556aの面に対して垂直に延びており、最深部が円弧状に形成されている。側面反射部556fは、入力レンズ部556eを中心とした半径方向に切断した時に断面形状が、溝と溝との間の山の部分が中心側へ向くような尖った三角形状に形成されており、全体が鋸状に形成されている。また、側面反射部556fは、複数の同心円弧状の溝を周方向に分割している放射状の線を境に、溝の部分と山の部分とが周方向へ交互に配置されるように形成されている。
この右ユニット右拡散レンズ部材556は、扉枠右サイド装飾基板552の右LED552bから前方へ照射された光が、入力レンズ部556eの後面から右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部556a内へと入射される。この入力レンズ部556eの後端は、前方へ向かって湾曲状に窪んでいることから、その湾曲面により右LED552bからの光が広がるように屈折し、本体部556a内において、各入力レンズ部556eを中心として前方へ向かって放射状に拡散することとなる。
本体部556aは、全体が前方へ向かうに従って正面視左方へ移動するように、扉枠右サイド装飾基板552の垂直に延びている線に対して僅かに傾斜しているため、扉枠右サイド装飾基板552の前面に実装されている右LED552bから照射されて入力レンズ部556eから本体部556a内に入射された光が、本体部556a内の平坦な右面に当ることとなる。しかしながら、右LED552bからの直接光は、本体部556aの右面に対する入射角度の関係で、本体部556aの左面から外部へ放射されることはなく、右面の内面で側面反射部556f側へ反射することとなる。
そして、入力レンズ部556eから本体部556a内に前方へ向かって入射された光は、鋸状の側面反射部556fに当ることで正面視右方へ反射し、本体部556aの右面から外方へ照射されることとなる。なお、本体部556aの右面(側面反射部556f)からも外方(正面視左方)へ光が照射されるが、本体部556aの左側に配置されている右ユニット右遮光部材560が白色の部材とされているため、右ユニット右遮光部材560の右面が明るく照らされることとなり、右ユニット右遮光部材560で反射した間接光が本体部556aを通って右方側へ照射されることとなる。従って、本体部556aの右面からは、本体部556a内において側面反射部556fにより右方へ反射された光と、側面反射部556fから左方へ照射されて右ユニット右遮光部材560の右面で右方へ反射して本体部556aを通過した光とが、右方へ照射されるため、本体部556aの右側に取付けられている右ユニット右装飾部材557を良好な明るさで発光装飾させることができる。
また、側面反射部556fでは、同心円状の複数の溝を放射状に延びた複数の線で分割した上で、分割線を境に同心円弧状の複数の溝を半径方向へずらして、同心円弧状の溝を周方向において交互に配置するようにしているため、本体部556aの右面から外方(右方)へ照射される光が、同心円状の縞模様の濃淡を有した光となるのを回避させることができ、より濃淡の均一な光を右方へ照射させることができる。これにより、本体部556aの右面の収容凹部556dに収容されている右ユニット右装飾部材557を、略均一に発光装飾させることができる。
なお、右ユニット右拡散レンズ部材556は、透明な部材により形成されているため、本体部556aの正面視右側(収容凹部556dが形成されている側)から、反対側に形成されている側面反射部556fの複数の同心円弧状の溝と放射状に延びている線とからなる模様を視認することができる。従って、右ユニット右装飾部材557において、透明な部分を形成した場合、その透明な部分を通して右ユニット右拡散レンズ部材556の側面反射部556fの模様が視認できることとなり、右ユニット右装飾部材557における透明な部分を側面反射部556fによって装飾することができる。
右ユニット右装飾部材557は、薄いシート状に形成されており、パチンコ機1のメーカーロゴや、遊技盤5において遊技者に提示する演出のコンセプトに沿ったロゴ、等の装飾が、透光性を有するように施されている。右ユニット右カバー558は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット右装飾部材557の外面を保護している。右ユニット右装飾部材557及び右ユニット右カバー558は、右ユニット左装飾部材554及び右ユニット左カバー555とは、略左右対称に形成されている。また、右ユニット左装飾部材554と右ユニット右装飾部材557とに施される装飾は、同じ装飾であっても良いし、異なる装飾であっても良い。
右ユニット左遮光部材559は、側面視の形状が右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の側面視の形状と、略同じ形状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、前方及び右方が開放された浅い箱状に形成されている。右ユニット左遮光部材559は、上下方向及び前後方向に延びた平板状の本体部559aと、本体部559aの後辺から正面視右方へ短く平板状に突出している後壁部559bと、後壁部559bの正面視右端側から左方へ四角形状に切欠かれており上下方向に所定間隔で複数形成されている切欠部559cと、本体部559aの右面から右方へ延出していると共に後壁部559bから本体部559aの前端まで延びている平板状の複数の補強部559dと、を備えている。
右ユニット左遮光部材559の本体部559aは、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の本体部553a,556aと外形が略同じ形状に形成されている。
後壁部559bは、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、その左端が、右ユニットベース551の左右方向略中央よりも右側へ延出している。この後壁部559bの右端には、右ユニット右遮光部材560の左面が当接する。
複数の切欠部559cは、上下方向へ所定間隔で複数形成されており、一部が扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cと対応している。つまり、複数の切欠部559cは、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の複数の切欠部553c,556cと対応した位置に形成されている。従って、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態では、複数の切欠部559cから扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cが前方に臨み、複数の中LED552cによって右ユニット装飾レンズ部材561を良好に発光装飾させることができる。
複数の補強部559dは、左右の幅と略同じ高さで上下方向に離間している一対の補強部559dを一組として、上下方向へ所定距離離間して三組備えられている。各組の補強部559dは、左ユニットカバー563における飾り部材564の後方となる位置に夫々形成されている。これら複数の補強部559dによって、扉枠右サイドユニット550の全体の強度・剛性を高めている。
右ユニット右遮光部材560は、側面視の形状が、上下に延びた四角形の前端側の上隅がC面取り状に斜めに切欠かれていると共に、下辺が前方へ向かうに従って上方へ移動するように傾斜している形状に形成されており、右ユニット左遮光部材559における本体部559aと略同じ形状に形成されている。右ユニット右遮光部材560は、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、浅い箱状に形成されている右ユニット左遮光部材559の右方へ開放されている右側開口を閉鎖することができる。
右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、白色の部材によって夫々形成されている。右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、図86に示すように、扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、夫々の本体部559a,560aが、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材557の本体部553a,556aと近接するように配置されている。これにより、本体部559a,560a同士が左右方向に離間しており、左右方向に所定幅で上下方向及び前後方向に延びた空間を形成している。この本体部559a,560a同士の間に形成された空間を通して、扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cから前方へ放射された光が、右ユニット装飾レンズ部材561の後側に照射される。
また、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、不透光性の部材によって形成されており、扉枠右サイド装飾基板552における左LED552a、中LED552c、右LED552bから夫々前方へ照射される光が、互いに干渉するのを防止しており、右ユニット左装飾部材554、右ユニット右装飾部材557、及び右ユニット装飾レンズ部材561を、夫々対応している左LED552a、右LED552B、及び中LED552cによってのみ発光装飾させることができる。
更に、右ユニット左遮光部材559及び右ユニット右遮光部材560は、三組の補強部559dによって内部空間が上下方向へ四つに分割されているため、分割された夫々の空間の後側に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、各空間同士の間で光が干渉しないようにすることができ、右ユニット装飾レンズ部材561の各空間の前方に位置している部位を、夫々独立して発光装飾させることができる。つまり、扉枠右サイドユニット550の前端側において、上下方向へ複数(四つ)の領域に分割して夫々を独立して発光装飾させることができる。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾レンズ部材561は、正面視において円形状に形成されている円形装飾部561aと、上下に延びており複数の多面体が形成されている多面装飾部561bと、を備えている。円形装飾部561aは、前面が窪み前後に短く延びた円柱状の部位の外周に三角形のリブを周方向に複数備えた形状に形成されている。多面装飾部561bは、上下に延びた直方体の前面に四角錘状の部位が上下方向に複数列設されていると共に、直方体の部位の左右両側に複数の三角形からなる多面体が上下方向に複数列設したような形状に形成されている。
詳述すると、右ユニット装飾レンズ部材561は、複数の円形装飾部561a及び多面装飾部561bが、右ユニット左遮光部材559における三組の補強部559dによって四つに分割されている夫々の空間の前方に位置する部位において、上から三つの部位では、上下方向の中央に配置された円形装飾部561aの上下両側に一つずつ多面装飾部561bが配置されており、最も下側の部位では、多面装飾部561bのみが配置されているように形成されている。
右ユニット装飾レンズ部材561は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端に取付けられている。右ユニット装飾レンズ部材561は、透明な右ユニットカバー563を通して前方側(遊技者側)から視認することができる。この右ユニット装飾レンズ部材561は、後方に配置されている扉枠右サイド装飾基板552の中LED552cによって、発光装飾させられる。
右ユニット装飾ベース562は、前後方向に貫通している筒枠状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556の前端及び上端の形状に沿った形状に形成されている。右ユニット装飾ベース562は、右ユニット左拡散レンズ部材553及び右ユニット右拡散レンズ部材556における前端付近の左右両外側と、右ユニット装飾レンズ部材561の左右両側を被覆可能に形成されている。扉枠右サイドユニット550に組立てた状態で、右ユニット装飾ベース562の前端よりも、右ユニット装飾レンズ部材561の前端が、僅かに前方へ突出している。この右ユニット装飾ベース562は、不透光性の部材によって形成されている。
右ユニットカバー563は、右ユニット装飾ベース562の前端開口を閉鎖可能に形成されている。この右ユニット装飾カバー563は、透明な部材によって形成されており、後側に配置されている右ユニット装飾レンズ部材561を前方側から視認することができる。
飾り部材564は、上下に短く延びており、上下方向へ所定間隔で右ユニット装飾カバー563の前面に取付けられている。飾り部材564は、不透光性の部材によって形成されている。三つの飾り部材564は、右ユニットカバー563(右ユニット装飾レンズ部材561)を上下方向へ四つに分割している。
扉枠右サイドユニット550は、扉枠3に組立てた状態で、扉枠左サイドユニット530よりも前方へ大きく板状に突出しており、皿ユニット320の上皿321前端よりも若干前方へ突出している。扉枠右サイドユニット550は、突出した左右両面側に備えられている右ユニット左装飾部材554及び右ユニット右装飾部材557と、前端に備えられている右ユニット装飾レンズ部材561と、を夫々独立して発光装飾させることができる。
扉枠右サイドユニット550は、板状で前方へ大きく突出していることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切のような作用効果を発揮することができる。これにより、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているように錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
また、扉枠右サイドユニット550は、前方へ大きく突出していることから、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホールでは、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向からでも視認することができ、多数のパチンコ機が列設されている遊技ホール内において本パチンコ機1を目立たせることができる。従って、扉枠右サイドユニット550の左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557を発光装飾させると、本パチンコ機1の前方近辺に位置していなくても、遠くから本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
更に、扉枠右サイドユニット550において、本パチンコ機1で球詰りやエラー等の不具合が発生した時に、左右両面側の右ユニット左装飾部材554や右ユニット右装飾部材557を特有な態様で発光装飾させるようにすることで、遊技ホールの係員に対して、不具合の発生を直ちに知らせて認識させることができ、不具合に対して素早い対応ができるようになることから、遊技者の遊技の中断を早期に解決させることができ、遊技者が苛立ちを覚えて遊技に対する興趣の低下を抑制させることができる。
[3−7.扉枠トップユニット]
扉枠3の扉枠トップユニット570について、主に図87乃至図90等を参照して詳細に説明する。図87(a)は扉枠における扉枠トップユニットの正面図であり、(b)は扉枠トップユニットを前から見た斜視図であり、(c)は扉枠トップユニットを後ろから見た斜視図である。図88は扉枠トップユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図89は扉枠トップユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。図90は、図87におけるP−P線で切断した断面図である。扉枠トップユニット570は、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の上側で扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側に取付けられるものである。
扉枠トップユニット570は、扉枠ベースユニット100の扉枠ベース110の前面における貫通口111の上側で左右方向の中央に取付けられる中央ベース571と、中央ベース571の左右両側に取付けられていると共に扉枠ベース110の前面に取付けられる一対のサイドベース572と、一対のサイドベース572の前面に夫々取付けられている一対の上部スピーカ573と、左右に延びていると共に左右方向中央が前方へ突出しており後方が開放されている箱状で一対の上部スピーカ573の前方位置で前後に夫々貫通している一対の開口部574a、及び一対の開口部574aよりも左右方向中央寄りの位置から中央付近まで夫々延びていると共に前後方向に夫々貫通しており上下に離間している複数(左右夫々三つ)のスリット574bを有しており中央ベース571及び一対のサイドベース572の前側に取付けられているユニット本体574と、一対の上部スピーカ573の前側に夫々配置されており一対の開口部574aを閉鎖するようにユニット本体574の後側に取付けられているパンチングメタルからなるスピーカカバー575と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574の左右方向中央の前面に取付けられており透光性を有しているトップ中装飾部材576と、トップ中装飾部材576の後側に取付けられており前面に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中装飾基板577と、ユニット本体574の前面に夫々取付けられており複数のスリット574bを夫々閉鎖していると共にトップ中装飾部材576の左右両端付近から開口部574aを跨いでユニット本体574の左右両端付近まで夫々延びている透明平板状の複数(左右夫々三つ)の導光部材578と、ユニット本体574の前面におけるトップ中装飾部材576の左右両側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578の前面を夫々覆っているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580と、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の前方側からユニット本体574の前面に夫々取付けられておりトップ中装飾部材576の左右両側から開口部574aの中央側端部付近まで夫々延びているトップ中左装飾部材581及びトップ中右装飾部材582と、を備えている。
更に、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574における左右両側面の内側に夫々取付けられており複数(三つ)の導光部材578における左右方向外側端部と対面する部位にLEDが夫々実装されている扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ右装飾基板584と、ユニット本体574の後側における左右方向中央の左右両側に夫々形成されている複数(三つの)スリット574bが貫通している部位に夫々取付けられている一対の基板ベース585と、一対の基板ベース585の前面に夫々取付けられておりユニット本体574のスリット574bの後方となる位置に複数のLEDが実装されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の前側でユニット本体574の後側に夫々取付けられている一対の遮光部材588と、を備えている。
また、扉枠トップユニット570は、ユニット本体574内で中央ベース571の前面に取付けられている扉枠トップユニット中継基板589と、扉枠トップユニット中継基板589の前面を覆うように中央ベース571に取付けられている中継基板カバー590と、ユニット本体574の上開口部574cを閉鎖するようにユニット本体574に取付けられている上カバー591と、ユニット本体574の下開口部574dを閉鎖するようにユニット本体574に取付けられている下カバー592と、を備えている。
扉枠トップユニット570の中央ベース571は、正面視の形状が左右に延びた四角形に形成されている。中央ベース571は、後方へ開放された箱状に形成されており、前面に複数の凹凸を備えている。一対のサイドベース572は、中央ベース571の左右両端に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、各サイドベース572の前面に夫々取付けられる。一対の上部スピーカ573は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、夫々の前面が、扉枠トップユニット570の左右方向中央に近い側が後方へ移動するように斜めに取付けられている。一対の上部スピーカ573は、広い周波数帯域で音を出力可能なフルレンジのコーン型スピーカである。
ユニット本体574は、正面視の形状が、左右に延びた四角形の左右両端付近の下部が下方へ膨出したような形状に形成されている。換言すると、ユニット本体574は、正面視の形状が、左右に延びた四角形を、下端辺側から上方へ窄まった台形で切欠いたような形状に形成されている。ユニット本体574は、平面視の形状が、左右に延びた四角形と、その四角形の前端辺側における左右方向中央を中心にして全幅(左右方向の長さ)の約1/2の部位を底辺とする前方へ突出した台形と、その台形の前端辺を長辺として前方へ短く突出した四角形と、を組合わせた形状に形成されている。従って、ユニット本体574は、前面における左右方向中央で前方へ突出した部位の両側が、ユニット本体574の左右方向の端部と、前方へ突出した部位の前端の左右方向端部とを結んだ線よりも後方に位置(窪んでいる)している。
ユニット本体574は、前面における左右方向両端から前方へ突出している部位よりも外側の位置までの部位に、夫々前後に貫通している開口部574aが形成されている。また、ユニット本体574は、前面における前方へ台形に突出している部位の斜めに延びている部位に、上下方向に所定の高さで左右に延びていると共に前後方向に貫通している複数のスリット574bが形成されている。複数のスリット574bは、ユニット本体574の前面における斜めに延びている部位の前端付近から、開口部574a付近まで左右に延びている。また、複数のスリット574bは、ユニット本体574の左右方向中央の両側に、夫々三つずつ上下に離間して形成されている。
また、ユニット本体574は、上面における左右方向中央に後端から前方へ向かって四角く切欠かれた上開口部574cと、下面における左右方向に後端から前方へ向かって切欠かれた下開口部574dと、を備えている。ユニット本体574の上開口部574cは、上カバー591によって閉鎖される。また、下開口部574dは、下カバー592によって閉鎖される。
また、ユニット本体574は、左右両端に上下に延びたトップ左装飾部574c及びトップ右装飾部574dを備えている。トップ左装飾部574cは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面と、前後方向が略同じ位置に形成されている。トップ右装飾部574dは、その前面が、開口部574aの形成されている部位の前面よりも前方へ位置するように形成されている。このユニット本体574は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中装飾部材576は、ユニット本体574の前面における左右方向中央において前方へ突出している部位の前端に取付けられる。トップ中装飾部材576は、正面視の形状が、略正方形の下辺の左右方向中央部が下方へ位置するように折れ曲がった変五角形と、変五角形の左右の辺の上端から左右方向外側へ延出した辺の先端と辺五角形の左右の辺の下端とを結んだ略直角三角形と、を組合わせたような形状に形成されている。トップ中装飾部材576は、前面の変五角形の部位が、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜している。このトップ中装飾部材576は、全体が立体的な形状に形成されており、透光性を有している。
扉枠トップ中装飾基板577は、前面が、トップ中装飾部材576の変五角形の部位の前面と沿うように、下方へ向かうに従って後方へ移動するように傾斜した状態でトップ中装飾部材576の後側に取付けられる。扉枠トップ中装飾基板577は、前面に複数のLEDが実装されており、それらLEDを発光させることで、トップ中装飾部材576を発光装飾させることができる。
導光部材578は、透明な部材によって形成されている。導光部材578は、ユニット本体574の前面における前方へ突出した部位の前端よりも左右両外側の形状に沿った形状に形成されている。ユニット本体574の左右方向両端部に近い側を端部側、中央に近い側を中央側として説明すると、導光部材578は、端部側から中央側へ向かって左右に真っすぐに延びた直部578aと、直部578aの中央側の端部側から中央側へ向かうに従って前方へ移動するように半径の大きい円弧状に延びた円弧部578bと、で構成されている。導光部材578は、直部578aでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも小さく形成されており、円弧部578bでは前後方向の奥行きが上下方向の高さよりも大きく形成されている。また、導光部材578は、直部578aでは上下方向の高さが一定に形成されており、円弧部578bでは上下方向の高さが中央側へ向かうに従って小さくなるように形成されている。導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、直部578aがユニット本体574の開口部574aの直前に位置し、円弧部578bがユニット本体574のスリット574bを前方から閉鎖している。
導光部材578は、直部578aの後面に形成されている鋸状の凹凸からなる拡散反射部578cと、円弧部578bの後面側に形成されている複数の凹凸からなる拡散入力部578dと、を備えている。
導光部材578は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、左右方向両外側の端部が、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aと対面していると共に、拡散入力部578dが扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aと対面している。この導光部材578は、左右方向両外側の端部から、扉枠トップ左装飾基板583又は扉枠トップ右装飾基板584のLED583a,584aからの光が入射されると、その光が直部578a内を中央側へ進むと共に、直部578aの後面に形成されている拡散反射部578cにより端部側から順次前方へ反射され、直部578aの前面全体から光が前方へ照射される。導光部材578の前方にはトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580が配置されており、それらのうちの直部578aの前方となる部位が発光装飾させられる。
また、導光部材578は、円弧部578bの後面に形成されている拡散入力部578dから、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587のLED586a,587aからの光が入射されると、その光が拡散入力部578dの凹凸により円弧部578b内へ広く拡散され、円弧部578bの前面全体から光が前方へ照射される。これにより、トップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580における円弧部578bの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
このように、導光部材578は、扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586a、又は、扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587a、からの光を導いて、前方に配置されているトップ左装飾レンズ部材579又はトップ右装飾レンズ部材580の全体を良好(均一)な状態で発光装飾させることができる。
トップ左装飾レンズ部材579は、ユニット本体574の前面における左右方向中央より左側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体574の前面に取付けられる。トップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部579aを有している。トップ左装飾レンズ部材579の装飾レンズ部579aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部579aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左端から、ユニット本体574のトップ左装飾部574eの右端まで延びている。つまり、トップ左装飾レンズ部材579は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも左側の略全体を装飾している。このトップ左装飾レンズ部材579は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ左装飾基板583及び扉枠トップ中左装飾基板586のLED583a,586aによって発光装飾させられる。
トップ右装飾レンズ部材580は、ユニット本体574の前面における左右方向中央より右側に配置される三つの導光部材578の前方を覆うように、ユニット本体574の前面に取付けられる。トップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を夫々独立して前方から収容する三つの装飾レンズ部580aを有している。トップ右装飾レンズ部材580の装飾レンズ部580aは、導光部材578に倣った形状に形成されており、導光部材578の前面及び上下両面を被覆している。各装飾レンズ部580aの前面には、前方へ突出した四角錘台の凹凸が左右に列設されている。
トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の右端から、ユニット本体574のトップ右装飾部574fの左端まで延びている。つまり、トップ右装飾レンズ部材580は、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576よりも右側の略全体を装飾している。このトップ右装飾レンズ部材580は、三つの導光部材578を介して扉枠トップ右装飾基板584及び扉枠トップ中右装飾基板587のLED584a,587aによって発光装飾させられる。
トップ中左装飾部材581は、ユニット本体574の前面における左側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ左装飾レンズ部材579の前方からユニット本体574の前面に取付けられる。トップ中左装飾部材581は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ左装飾レンズ部材579の三つの装飾レンズ部579aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ左装飾レンズ部材579の前面よりも前方に突出している。このトップ左中装飾部材581は、不透光性の部材によって形成されている。
トップ中右装飾部材582は、ユニット本体574の前面における右側の開口部574aとトップ中装飾部材576との間で、トップ右装飾レンズ部材580の前方からユニット本体574の前面に取付けられる。トップ中右装飾部材582は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、トップ右装飾レンズ部材580の三つの装飾レンズ部580aの間を埋めるように取付けられており、前面の中央寄りがトップ右装飾レンズ部材580の前面よりも前方に突出している。このトップ右中装飾部材582は、不透光性の部材によって形成されている。
扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体574内における左側面(トップ左装飾部574e)の内側に、LED583aが実装されている面を右方へ向けて取付けられている。扉枠トップ左装飾基板583は、ユニット本体574の左右方向中央より左側の前面に取付けられている三つの導光部材578の左端面と対向する位置にLED583aが実装されている(図90を参照)。三つのLED583aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ左装飾基板583のLED583aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ左装飾レンズ部材579におけるユニット本体574の左側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体574内における右側面(トップ右装飾部574f)の内側に、LED584aが実装されている面を左方へ向けて取付けられている。扉枠トップ右装飾基板584は、ユニット本体574の左右方向中央より右側の前面に取付けられている三つの導光部材578の右端面と対向する位置にLED584aが実装されている(図90を参照)。三つのLED584aは、夫々独立して発光させることができる。扉枠トップ右装飾基板584のLED584aにより、三つの導光部材578の直部578aを介して、トップ右装飾レンズ部材580におけるユニット本体574の右側の開口部574aの前方に位置している部位を発光装飾させることができる。
一対の基板ベース585は、ユニット本体574内における複数のスリット574bが形成されている部位の後側に取付けられるものである。一対の基板ベース585は、略左右対称に形成されている。基板ベース585は、上下及び前後に延びた辺を有する側面視略正方形の側壁と、側壁の後辺から直角に左右方向外方へ延びた正面視四角形の後壁と、側壁の上辺の前端から側壁の上辺途中までを結んだ線を斜辺として側壁と後壁の上辺同士を結んでいる略直角三角形の上壁と、上壁とは反対側で側壁と後壁の下辺同士を結んでいる略直角三角形の下壁と、を備え、上下の斜辺同士の間が開放された三角柱状の箱状に形成されている。基板ベース585は、開放されている部位が、ユニット本体574によって閉鎖されるようにユニット本体574に取付けられる。この基板ベース585は、開放されている部位が閉鎖されるように、扉枠トップ中左装飾基板586又は扉枠トップ中右装飾基板587が取付けられる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体574における左右中央より左側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中左装飾基板586は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体574の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体574の左右方向中央より左側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中左装飾基板586は、ユニット本体574の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED586aが実装されている。これにより、扉枠トップ中左装飾基板586は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体574の中央より左側の三つのスリット574bから、複数のLED586aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中左装飾基板586は、複数のLED586aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ左装飾レンズ部材579のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体574における左右中央より右側の後側に取付けられる基板ベース585において、箱状の開放されている部位を前方から閉鎖するように、基板ベース585に取付けられる。扉枠トップ中右装飾基板587は、基板ベース585の前面に取付けられることで、前面が、ユニット本体574の左右方向中央側へ向かうに従って前方へ移動するように、左右に延びた面に対して傾斜した状態となる。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、その前面が、ユニット本体574の左右方向中央より右側の三つのスリット574bが形成されている部位の面と略平行な状態となる。
扉枠トップ中右装飾基板587は、ユニット本体574の三つのスリット574bと対応している位置に、複数のLED586aが実装されている。これにより、扉枠トップ中右装飾基板587は、扉枠トップユニット570に組立てた状態で、ユニット本体574の中央より右側の三つのスリット574bから、複数のLED587aが前方に臨んだ状態となる。扉枠トップ中右装飾基板587は、複数のLED587aを発光させることで、導光部材578の円弧部578bを介して、トップ右装飾レンズ部材580のトップ中装飾部材576に近い部位を発光装飾させることができる。
一対の遮光部材588は、扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587とユニット本体574との間の位置で、ユニット本体574の前面後側に取付けられるものである。一対の遮光部材588は、不透光性の部材によって、略左右対称に形成されている。遮光部材588は、ユニット本体574における三つのスリット574bと対応して列設されている扉枠トップ中左装飾基板586及び扉枠トップ中右装飾基板587の複数のLED586a,587aの上下の間を仕切っている。この遮光部材588により、各導光部材578の直後に位置しているLED586a,587aによってのみ、その導光部材578により光を前方へ誘導させることができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の夫々の装飾レンズ部579a,580aを夫々独立させた状態で良好に発光装飾させることができる。
扉枠トップユニット中継基板589は、中央ベース571の前面に取付けられている。扉枠トップユニット中継基板589は、一対の上部スピーカ573、扉枠トップ中装飾基板577、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587と、扉枠ベースユニット100の扉本体中継基板との接続を中継している。扉枠トップユニット中継基板589は、扉枠右サイドユニット550に備えられている図示しない接続ケーブルを介して、扉本体中継基板と接続されている。この扉枠トップユニット中継基板589は、前側が中継基板カバー590によって覆われている。
この扉枠トップユニット570は、左右方向中央において前方へ突出したトップ中装飾部材576を備えていると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ抉れているように湾曲しているため、トップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように遊技者を錯覚させることができ、遊技者の関心を本パチンコ機1に対して強く引付けさせることができる。
また、扉枠トップユニット570は、中央に配置されているトップ中装飾部材576の左右両側を装飾しているトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を、トップ中装飾部材576の左右両側から、ユニット本体574の左右両端に形成されているトップ左装飾部574e及びトップ右装飾部574fまで延びるように形成している。これにより、扉枠トップユニット570によって、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができる。
この際に、扉枠トップユニット570では、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580が配置されている左右方向両端付近の夫々の後方に、パンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された上部スピーカ573を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の上下に離間している三つの装飾レンズ部579a,580aの間からスピーカカバー575が前方へ臨むようにしているため、左右の上部スピーカ573から出力されるサウンドを、良好な状態で遊技者に聴かせることができ、良質なステレオサウンドを楽しませることができる。
また、扉枠トップユニット570は、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の後側に備えられた複数の導光部材578により、扉枠トップ左装飾基板583、扉枠トップ右装飾基板584、扉枠トップ中左装飾基板586、及び扉枠トップ中右装飾基板587からの光を、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580に導くことができ、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を良好に発光装飾させることができる。従って、扉枠トップユニット570は、左右の上部スピーカ573の前方を含む扉枠3の上部の前面全体を発光装飾させることができる。
[3−8.扉枠の作用効果]
扉枠3の作用効果について説明する。本実施形態のパチンコ機1における扉枠3は、扉枠ベースユニット100における扉枠ベース110の前後に貫通している貫通口111を、従来のパチンコ機よりは上下及び左右方向へ大きくしており、貫通口111の拡大に合わせて、皿ユニット320及び扉枠トップユニット570の上下方向の高さを小さくしていると共に、扉枠左サイドユニット530及び扉枠右サイドユニット550の左右方向の幅を小さくしている。これにより、貫通口111(ガラスユニット190)を通して、本体枠4に取付けられた遊技盤5(遊技領域5a)の前面を、可及的に広く遊技者(前方)から見えるようにすることができ、遊技領域5aの広い遊技盤5に対応している。
扉枠3は、貫通口111の下側において、前方へ膨出している皿ユニット320の左右方向中央に大きな半球面状の操作ボタン410を有した演出操作ユニット400を備え、演出操作ユニット400の左右両側における下半分(上皿321よりも下側の部分)の前面を、後方へ抉れるように窪んだ形状(皿ユニット320の左右両端の前端と、演出操作ユニット400の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、演出操作ユニット400の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、皿ユニット320の左右方向中央の前面に取付けられている演出操作ユニット400が前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対して演出操作ユニット400を目立たせて強調して見せることができ、演出操作ユニット400に強く注目させることができる。
扉枠3は、貫通口111よりも下側の皿ユニット320の前面に配置されている演出操作ユニット400を、大きな半球面状の透明な操作ボタン410が、斜め上前方を向くように傾けた状態で取付けているため、本パチンコ機1の前で遊技者が着座すると、操作ボタン410が遊技者の頭部(顔)を向いた状態となり、遊技者が視線を落として演出操作ユニット400を見ると、操作ボタン410が略正面に近い状態で見えることとなり、大きくて丸い操作ボタン410を強烈に視認させることができ、操作ボタン410を用いた演出に対して期待感を高めさせることができると共に、透明な操作ボタン410内に配置されている扉枠側演出表示装置460に表示される演出画像を良好な状態で視認させることができ、演出画像を十分に楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の全高と略同じ直径の大きくて前方へ丸く膨出した操作ボタン410を備えているため、操作ボタン410を操作する際に、遊技者の手の短い距離の移動で操作ボタン410の何れかの部位に触れることができ、操作ボタン410の「早押し」を比較的容易に行うことができる。また、大径で前方へ丸く膨出した操作ボタン410を、傾けた状態で取付けているため、従来のパチンコ機の操作ボタンのように上から押圧操作することができるだけでなく、左方や右方、或いは、前方からでも良好に操作することができ、操作性の良い操作ボタン410によって操作ボタン410を用いた演出をより楽しませることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320によって演出操作ユニット400を、吊り下げたような状態で取付けていると共に、演出操作ユニット400の下部に振動を発生させる振動モータ424を備えているため、遊技状態に応じて振動モータ424を回転させて振動を発生させると、操作ボタン410の上部に触れている遊技者の手に対して、強い振動を伝達させることができ、遊技者を驚かせて操作ボタン410を用いた演出をより一層楽しませることができる。
更に、扉枠3は、皿ユニット320の前面中央に、皿ユニット320の全高に亘る大きな操作ボタン410(演出操作ユニット400)を備えていることから、従来のパチンコ機と比較して上皿321の下にある下皿322が目立ち難くなるため、従来のパチンコ機を見慣れた遊技者に対して、明らかに異なっていると認識させ易くすることができ、遊技者の関心を強く引付けられる訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、皿ユニット320の前面における演出操作ユニット400の左側に開口している下皿開口部326dに対して、下皿322を、演出操作ユニット400の後側へ回り込むように形成しているため、下皿開口部326dの大きさに対して、下皿322の容積を大きくすることができ、下皿322での遊技球の貯留数を十分に確保することができる。また、下皿322の後部が演出操作ユニット400の後側へ回り込んでいることから、遊技者が下皿322内に左手を入れたり、下皿開口部326dに左手の指を掛けたりした時に、指先が下皿322の後の壁に触れ難くなるため、遊技者に対して違和感を与え難くすることができ、遊技に対する興趣の低下を抑制させることができると共に、下皿開口部326dの大きさに比べて下皿322の容積が大きいことを触覚でも認識させることができる。
更に、扉枠3は、上皿321からの遊技球が下皿322に放出される下皿球供給口323cと下皿322の遊技球を皿ユニット320の下方のドル箱等に抜くための下皿球抜き孔322aとを、前後に直線状に配置すると共に、正面視において下皿開口部326dの右外側(演出操作ユニット400のフレームユニット415の左端よりも右側)に配置している。つまり、下皿球供給口323c及び下皿球抜き孔322aを、演出操作ユニット400、皿ユニットカバー326における演出操作ユニット取付部326a(下皿開口部326dの右外側)、下皿カバー340の前端側、等の後方に配置しているため、遊技者側から下皿球供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えず、皿ユニット320(パチンコ機1)の外観をスッキリさせることができ、パチンコ機1の見栄えを良くすることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿供給口323cの前方(真正面)の下方に下皿球抜き孔322aを配置しているため、下皿球抜きボタン333を押圧操作して下皿球抜き孔322aを開いた状態とすると、上皿321等から下皿322へ放出された遊技球が、下皿322に入ると直ぐに下皿球抜き孔322aから下方のドル箱等へ排出されることとなる。この際に、遊技者側からは、下皿供給口323cや下皿球抜き孔322aが見えないため、上皿321等から下皿322を通ってドル箱へ排出される遊技球の流れも見ることができない。これにより、遊技者に対して上皿321の遊技球や上皿321が満タンな状態で払出装置830から払出された遊技球等が、直接ドル箱へ排出されているように錯覚させることができるため、遊技球が下皿322を通る煩わしさを感じさせ難くすることができ、遊技者を遊技(遊技球の打込操作や演出画像等)に専念させて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、下皿322において、下皿球供給口323cの前方左寄りの位置に下皿球抜き孔322aを配置すると共に、下皿球抜き孔322aよりも右側の下皿322の立上った壁部を皿球抜き孔322bの方向を向くように斜めに湾曲させているため、下皿球供給口323cから下皿322へ供給された遊技球を、直接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したり、右側の壁部に反射させて間接的に下皿球抜き孔322aへ誘導したりすることができる。これにより、下皿球抜き孔322aが開いたままの状態では、下皿球供給口323cから下皿322に供給された遊技球が、下皿322における下皿球抜き孔322aよりも左側の領域へ侵入することなく、下皿球抜き孔322aから下方へ排出させることができるため、下皿322内を流通する遊技球を遊技者に見せることなく下皿322の下方(ドル箱)へ遊技球を排出させることができ、上述と同様の作用効果を奏することができる。
また、扉枠3は、下皿322が前方へ臨む皿ユニットカバー326の下皿開口部326dを、演出操作ユニット取付部326a(演出操作ユニット400)と下スピーカ口326eとの間に備えているため、遊技者が下皿開口部326dに手を掛けたり、下皿322に手を入れたりしても、下スピーカ口326eの前方が遊技者の手によって遮られることはないため、本体枠4の基板ユニット900におけるスピーカ921からのサウンドを、良好に前方へ出力させることができ、本パチンコ機1によるサウンドを楽しませることができる。また、遊技者が下皿322に手を入れたり近付けたりすると、下スピーカ口326eから前方へ出力されるスピーカ921からの重低音による振動を、遊技者に触覚的に感じさせることができ、遊技者を楽しませて興趣の低下を抑制させることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の右側から板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550を備えていることから、本パチンコ機1を遊技ホールの島設備に設置すると、扉枠右サイドユニット550が右側に隣接しているパチンコ機との間で仕切のような作用効果を発揮することができるため、本パチンコ機1で遊技する遊技者に対して、個室で遊技しているような感じに錯覚させることができ、周りの他の遊技者に気兼ねすることなくリラックスした雰囲気で遊技を行わせることができる。
更に、扉枠3は、板状で前方へ大きく突出している扉枠右サイドユニット550の前端や左右両面を、発光装飾させることができるため、パチンコ機1が並んだ状態で設置される遊技ホール内において、本パチンコ機1の前方に位置していなくても、島設備に沿った横方向から等の遠くからでも本パチンコ機1の存在を知らせることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、貫通口111の上側の扉枠トップユニット570において、左右方向中央で前方へ突出しているトップ中装飾部材576を備えると共に、トップ中装飾部材576の左右両側の前面を、後方へ抉れるように窪んだ形状(扉枠トップユニット570の左右両端の前端と、トップ中装飾部材576の左右両端の前端とを結んだ直線よりも、扉枠トップユニット570におけるトップ中装飾部材576の左右両側の前面が後方へ位置するように凹状に湾曲した形状)に形成されている。これにより、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576のみが前方へ大きく突出しているように見えるため、遊技者に対してトップ中装飾部材576を目立たせて強調して見せることができ、トップ中装飾部材576に強く注目させることができる。
ところで、従来のパチンコ機における扉枠の上部には、左右に離間した一対の上部スピーカが備えられており二つの上部スピーカが目立っていた。これに対して、本実施形態の扉枠3は、貫通口111の上側に取付けられている扉枠トップユニット570において、左右両端にパンチングメタルからなるスピーカカバー575により前面が保護された一対の上部スピーカ573を備えた上で、中央のトップ中装飾部材576の左右両側からスピーカカバー575の前を通って左右方向両端まで延びたトップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580を備え、トップ左装飾レンズ部材579及びトップ右装飾レンズ部材580の前面全体を、発光装飾できるようにしている。これにより、扉枠3の前面上部を全体的に装飾することができるため、扉枠3の上部において、一対の上部スピーカ573が目立たなくなり、従来のパチンコ機とは明らかに異なる装飾が施されていることを一見して遊技者に認識させることができ、遊技者に対する訴求力の高いパチンコ機1とすることができると共に、一対の上部スピーカ573により良質なステレオサウンドを遊技者に楽しませることができる。
このように、本実施形態の扉枠3は、貫通口111より下側と上側において、皿ユニット320に取付けられている演出操作ユニット400と、扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576とが、夫々左右方向の中央で前方へ大きく突出しているため、左右方向中央を通る仮想線が目立つような上下において統一感のある装飾を遊技者に見せることができると共に、洗練された感じの装飾により他のパチンコ機よりも目立たせることができ、訴求力の高いパチンコ機1とすることができる。
また、扉枠3は、左右方向の中央において上下に配置されている扉枠トップユニット570のトップ中装飾部材576と演出操作ユニット400とを、前方へ突出させているため、トップ中装飾部材576及び演出操作ユニット400を発光装飾させると、扉枠3の前面の左右方向中央で上下に延びたような発光ラインを遊技者に見せることができ、遊技者の視線を左右方向中央に配置された演出操作ユニット400の操作ボタン410等に誘導させることができる。
[4.本体枠の全体構成]
本実施形態のパチンコ機1における本体枠4について、図91乃至図94を参照して説明する。図91は本体枠を前から見た斜視図であり、図92は本体枠を後ろから見た斜視図である。また、図93は本体枠を主な部材毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図94は本体枠を主な部材毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。本実施形態の本体枠4は、図示するように、前方が開放された箱状に形成されており、内部に遊技盤5が着脱可能に収容される。この本体枠4は、正面左辺側前端の上下において、遊技ホールの島設備に取付けられる枠状の外枠2に開閉可能に取付けられると共に、開放された前面側が閉鎖されるように扉枠3が開閉可能に取付けられるものである。
本実施形態の本体枠4は、一部が外枠2の枠内に挿入可能とされると共に遊技盤5の外周を支持可能とされた枠状の本体枠ベース600と、本体枠ベース600の正面視左側の上下両端に取付けられ外枠2の外枠側上ヒンジ部材60及び外枠側下ヒンジ部材70に夫々回転可能に取付けられると共に扉枠3の扉枠側上ヒンジ部材140及び扉枠側下ヒンジ部材150が夫々回転可能に取付けられる本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640と、本体枠ベース600の正面視左側面に取付けられる補強フレーム660と、を備えている。
また、本体枠4は、本体枠ベース600の前面下部に取付けられており遊技盤5の遊技領域5a内に遊技球を打込むための球発射装置680と、本体枠ベースの正面視右側面に取付けられており外枠2と本体枠4、及び扉枠3と本体枠4の間を施錠する施錠ユニット700と、本体枠ベース600の正面視上辺及び左辺に沿って後側に取付けられており遊技者側へ遊技球を払出す逆L字状の払出ユニット800と、本体枠ベース600の後面下部に取付けられている基板ユニット900と、本体枠ベース600の後側に開閉可能に取付けられ本体枠ベース600に取付けられた遊技盤5の後側を覆う裏カバー980と、を備えている。
[4−1.本体枠ベース]
本実施形態における本体枠4の本体枠ベース600は、図91乃至図94に示すように、正面視の形状が上下に延びた長方形に形成されている。この本体枠ベース600は、上端よりやや下側の位置から全高の約3/4の高さの範囲で前後に貫通しており遊技盤5が前側から挿入される遊技盤挿入口601と、遊技盤挿入口601の下辺を形成しており遊技盤5が載置される遊技盤載置部602と、遊技盤載置部602の左右方向中央から上方へ突出しており遊技盤5の下端の左右及び後方への移動を規制する遊技盤規制部603と、を備えている。
また、本体枠ベース600は、遊技盤載置部602の正面視右下側に形成されている球発射装置680を取付けるための発射装置取付部604と、発射装置取付部604の正面視右側で前後に貫通しており施錠ユニット700の伝達シリンダ710が挿通されるシリンダ挿通口605と、遊技盤載置部602の正面視左右中央から左寄り下側で前後に貫通しており基板ユニット900の扉枠用中継基板911を前方へ臨ませる接続用開口部606と、遊技盤載置部602の正面視左下側で前後に貫通しており基板ユニット900におけるスピーカユニット920を前方へ臨ませる円形状のスピーカ用開口部607と、を備えている。
更に、本体枠ベース600は、遊技盤挿入口601の正面視右辺から後方へ板状に延出しており、右側面に施錠ユニット700が取付けられると共に、後端に裏カバー980が回動可能に取付けられる後方延出部608を備えている。また、本体枠4は、後面における正面視左端の上下両端部付近に形成されており、本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640を取付けるための上ヒンジ取付部609及び下ヒンジ取付部610を備えている。
また、本体枠ベース600は、接続用開口部606を開閉可能に閉鎖する開口カバー615と、遊技盤載置部602の正面視左右中央より左側でやや下側の位置に回動可能に取付けられ、遊技盤挿通口601に挿通された遊技盤5の前方への移動を規制可能な遊技盤ロック部材616と、を備えている。
[4−2.本体枠側上ヒンジ部材及び本体枠側下ヒンジ部材]
本実施形態における本体枠4の本体枠側上ヒンジ部材620と本体枠側下ヒンジ部材640について、図51乃至図55を参照して説明する。この本体枠側上ヒンジ部材620及び本体枠側下ヒンジ部材640は、本体枠4の上ヒンジ取付部609及び下ヒンジ取付部610に取付けられるものである。
本体枠側上ヒンジ部材620は、水平に延びた平板状の板材の後部が下方へL字状に折り曲げられている上ヒンジ本体621と、上ヒンジ本体621の前端から上方へ円柱状に突出しており外枠側上ヒンジ部材60に軸支される本体枠上ヒンジピン622と、本体枠上ヒンジピン622の正面視左側で上ヒンジ本体621を貫通しており扉枠側上ヒンジ部材140を軸支するための扉枠用上ヒンジ孔623と、を備えている。本体枠側上ヒンジ部材620は、上ヒンジ本体621における下方へ折り曲げられた部位が、本体枠4の上ヒンジ取付部609に取付けられる。
本体枠側下ヒンジ部材640は、水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられている下ヒンジ第一本体641と、下ヒンジ第一本体641の前端で上下に貫通しており外枠2の外枠側下ヒンジ部材70に軸支される外枠用下ヒンジ孔(図示は省略)と、下ヒンジ第一本体641の上側に配置されており水平に延びた平板状の板材の後部が上方へL字状に折り曲げられて下ヒンジ第二本体643と、下ヒンジ第二本体643の前端で上下に貫通しており扉枠3の扉枠側下ヒンジ部材150を軸支するための扉枠用下ヒンジ孔644と、下ヒンジ第二本体643の水平に延びている部位における扉枠用下ヒンジ孔644よりも後側で左端から上方へ延出しており扉枠3の回動範囲を規制するための規制片645と、を備えている。
下ヒンジ第二本体643は、水平に延びた部位が、下ヒンジ第一本体641の水平に延びた部位の上側に一定の間隔を開けた状態で、上方へ折り曲げられた部位が下ヒンジ第一本体641の上方へ折り曲げられた部位の前面に当接している。この本体側下ヒンジ部材640は、下ヒンジ第一本体641及び下ヒンジ第二本体643の上方へ折り曲げられた部位が、本体枠4の下ヒンジ取付部610に取付けられる。
[4−3.補強フレーム]
本実施形態における本体枠4の補強フレーム660について、図51乃至図55を参照して説明する。補強フレーム660は、本体枠ベース600の左側面に取付けられるものである。この補強フレーム660は、平面視の断面形状が、右側が開放されたコ字状に形成されており、一定の断面形状で上下に延びている。また、補強フレーム660には、前端から右方へ延びている部位の後側に、本体枠ベース600の遊技盤挿入口601に挿入された遊技盤5が前方及び上下に移動するのを規制する左位置決め部材661が、上下に離間して一組取付けられている。
この補強フレーム660によって本体枠ベース600のヒンジ側(正面視左側)を補強することができると共に、外枠2と本体枠4の間を通した左側からの本体枠4内(遊技盤5)への不正な工具の差し込みを防止することができる。
[4−4.球発射装置]
本実施形態における本体枠4の球発射装置680について、図91、図93及び図94を参照して説明する。球発射装置680は、皿ユニット320の上皿321に貯留されている遊技球を、本体枠4に取付けられた遊技盤5の遊技領域5a内に打込むための装置である。この球発射装置680は、扉枠3の前面右下隅のハンドルユニット300のハンドル302の回動角度に応じて、遊技球の打込強さが変化する。
球発射装置680は、本体枠ベース600の発射装置取付部604に取付けられる平板状の発射ベース681と、発射ベース681の正面視右部の後面に取付けられており回動軸が発射ベース681を貫通して前方へ延出しているロータリーソレノイドからなる発射ソレノイド682と、発射ソレノイド682の回転軸に基端が取付けられている打球槌683と、打球槌683の先端付近から左斜め上方へ延出するように発射ベース681の前面に取付けられており遊技球が転動可能な発射レール684と、を備えている。
この球発射装置680は、扉枠3の球送りユニット250から遊技球が発射レール684の上面右端に供給されるようになっており、発射レール684の上面右端に遊技球が供給されている状態で、ハンドル302を回動操作すると、その回動操作角度に応じた強さで発射ソレノイド682が駆動して、打球槌683により遊技球を打球する。そして、打球槌683により打たれた遊技球は、発射レール684を通って遊技盤5の外レール1001及び内レール1002に案内されて遊技領域5a内に打込まれる。
なお、遊技球の打込強さ等の関係で、打球した遊技球が遊技領域5a内に到達しなかった場合は、発射レール684と遊技盤5(外レール1001及び内レール1002)との間から、下方のファールカバーユニット270のファール球受口275へ落下し、ファールカバーユニット270内を通って下皿322に排出される。
[4−5.施錠ユニット]
本実施形態における本体枠4の施錠ユニット700について、図91乃至図94を参照して説明する。本実施形態の施錠ユニット700は、本体枠4に取付けられ、本体枠4と扉枠3、本体枠4と外枠2、との間を施錠することができる。施錠ユニット700は、本体枠ベース600の後方延出部608の右側面に取付けられ上下に延びているユニットベース701と、ユニットベース701から前方へ突出しており扉枠3と係止可能な複数の扉枠用鉤702と、ユニットベース701から後方へ突出しており外枠2と係止可能な複数の外枠用鉤703と、ユニットベース701の下部にから前方に円柱状に突出していると共に、前端部から軸直角方向へ突起が突出しており、扉枠3の開閉シリンダユニット210の回転伝達部材212と係合することでシリンダ錠211の回転が伝達され、鍵の回動方向に応じて扉枠用鉤702又は外枠用鉤703の何れかの係止を開錠させる伝達シリンダ710と、を備えている。
[4−6.払出ユニット]
本実施形態における本体枠4の払出ユニット800について、図95乃至図105を参照して説明する。図95は払出ユニットを前から見た斜視図であり、図96は払出ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図97は払出ユニットを主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図98は払出ユニットを主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。また、図99(a)は払出ユニットの球誘導ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は球誘導ユニットを後ろから見た斜視図である。更に、図100は、球誘導ユニットの分解斜視図である。また、図101(a)は払出ユニットの払出装置を前から見た斜視図であり、(b)は払出装置を後ろから見た斜視図である。また、図102は払出装置を分解して前から見た分解斜視図であり、図103は払出装置を分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図104(a)は払出装置の正面図であり、(b)は(a)におけるQ−Q線で切断した断面図である。また、図105(a)は払出装置において球抜き可動片により球抜き通路を閉鎖した状態を示す説明図であり、(b)は球抜き可動片により球抜き通路を開放した状態を示す説明図である。
また、図106(a)は払出ユニットにおける上部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図107(a)は上部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、(b)は上部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図108(a)は払出ユニットにおける下部満タン球経路ユニットを前から見た斜視図であり、(b)は下部満タン球経路ユニットを後ろから見た斜視図である。また、図109は下部満タン球経路ユニットを分解して前から見た分解斜視図であり、図110は下部満タン球経路ユニットを分解して後ろから見た分解斜視図である。更に、図111(a)は下部満タン球経路ユニットにおいて誘導路開閉扉が閉じている状態を示す説明図であり、(b)は誘導路開閉扉が開いている状態を示す説明図である。また、図112は、扉枠のファールカバーユニットと下部満タン球経路ユニットとの関係を示す説明図である。図113は、払出ユニットにおける遊技球の流れを示す説明図である。
本実施形態の払出ユニット800は、図95及び図96等に示すように、本体枠ベース600の後側に取付けられる逆L字状の払出ユニットベース801と、払出ユニットベース801の上部に取付けられており上方へ開放された左右に延びた箱状で図示しない遊技ホールの島設備から供給される遊技球を貯留する球タンク802と、球タンク802の下側で払出ユニットベース801に取付けられており球タンク802内の遊技球を正面視左方向へ誘導する左右に延びたタンクレール803と、を備えている。タンクレール803内では、遊技球を左方へ誘導させながら、上方から揺動可能に垂下している球均し部材804(図113を参照)によって、前後二列に整列させる。
また、払出ユニット800は、払出ユニットベース801における正面視左側上部の後面に取付けられタンクレール803からの遊技球を蛇行状に下方へ誘導する球誘導ユニット820と、球誘導ユニット820の下側で払出ユニットベース801から着脱可能に取付けられており球誘導ユニット820により誘導された遊技球を払出制御基板ボックス950に収容された払出制御基板951からの指示に基づいて一つずつ払出す払出装置830と、を備えている。タンクレール803から払出装置830までは、遊技球が二列で流通し、払出装置830からは、遊技球が一つずつ払出される。
更に、払出ユニット800は、払出ユニットベース801の後面に取付けられ払出装置830によって払出された遊技球を下方へ誘導すると共に皿ユニット320における上皿321での遊技球の貯留状態に応じて遊技球を通常放出口850d又は満タン放出口850eの何れかから放出させる上部満タン球経路ユニット850と、払出ユニットベース801の下端に取付けられ上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861、満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862、及び通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を本体枠4に対する扉枠3の開閉に応じて開閉する誘導路開閉扉863、を有した下部満タン球経路ユニット860と、を備えている。
[4−6a.球誘導ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の球誘導ユニット820について、図99及び図100を参照して説明する。球誘導ユニット820は、上下に延びており後側が開放された箱状の前ケース821と、前ケース821の後側に取付けられており前側が開放された箱状の後ケース822と、前ケース821と後ケース822との間に取付けられており前ケース821と後ケース822と間を仕切る平板状の仕切板823と、仕切板823を貫通して前後両端が前ケース821及び後レース822に取付けられている棒状の軸部材824と、軸部材824によって回動可能に取付けられており前ケース内及び後ケース内に夫々配置されている一対の可動片部材前825及び可動片部材後826と、前ケース821内に取付けられており一対の可動片部材前825及び可動片部材後826の回動位置を検知可能な球切れ検知センサ827と、を備えている。
前ケース821は、右側面の上部において遊技球が通過可能に開口している球誘導入口821aと、底面の左右方向中央よりも右寄りの位置で遊技球が通過可能に開口している球誘導出口821bと、球誘導入口821aと球誘導出口821bとを連通しており遊技球が流通可能な誘導通路821cと、を備えている。誘導通路821cは、球誘導入口821aから左端付近まで水平に対して小さい角度で低くなるように斜めに延びている導入部821dと、導入部821dから前ケース821の左辺に沿って高さの中央付近まで下方へ真っ直ぐ延びている検知部821eと、検知部821dから前ケース821の左右の幅で蛇行状に延びている蛇行部821fと、で構成されている。また、前ケース821は、誘導通路821cにおける検知部821eの正面視右側の壁に切欠部821gを備えている。
後ケース822は、右側面の上部において遊技球が通過可能に開口している球誘導入口822aと、底面の左右方向中央よりも右寄りの位置で遊技球が通過可能に開口している球誘導出口822bと、球誘導入口822aと球誘導出口822bとを連通しており遊技球が流通可能な誘導通路822cと、を備えている。誘導通路822cは、球誘導入口822aから左端付近まで水平に対して小さい角度で低くなるように斜めに延びている導入部822dと、導入部822dから後ケース822の左辺に沿って高さの中央付近まで下方へ真っ直ぐ延びている検知部822eと、検知部822dから後ケース822の左右の幅で蛇行状に延びている蛇行部822fと、で構成されている。また、後ケース822は、誘導通路822cにおける検知部822eの正面視右側の壁に切欠部822gを備えている。
この後ケース822は、前ケース821に対して左右に略対称に形成されており、球誘導ユニット820に組立てた状態で、誘導通路821cと誘導通路822cとが前後に一致するように形成されている。
軸部材824は、前ケース821及び後ケース822における切欠部821g,822gの上端の下側且つ誘導通路821c,822cの外側の位置に前後の端部が取付けられている。
可動片部材前825は、上下に延びた平板状の可動片825aと、可動片825aの右側の面の上端で前後に貫通しており軸部材824が挿通される軸孔825bと、可動片825aの上端から可動片825aの右面に対して直角に右方向へ延びている延出部825cと、延出部825cと可動片825aとを連結しており軸孔825bを中心に扇状に延びている連結部825dと、延出部825cの上部及び連結部825dの外周の中央付近から外方へ夫々突出しており前後に貫通している貫通孔を有した錘取付部825eと、延出部825cの右側先端から外方へ平板状に延出しており球切れ検知センサ827により検知可能な検知片825fと、連結部825dの外周における可動片825aに近い位置から外方へ平板状に延出しているストッパ片825gと、を備えている。
この可動片部材前825は、軸孔825bに軸部材824を通すと、その自重によって、連結部825dの外周から突出している錘取付部825eが、軸孔825bの直下に位置するように回動し、可動片825aが軸孔825bの部位から斜め下方へ延出した状態となる。従って、球誘導ユニット820を組立てた状態では、連結部825dが前ケース821の切欠部821gに挿通されて、可動片825aの下端が誘導通路821c内に突出した状態となると共に、ストッパ片825gが誘導通路821c(検知部821e)の外壁に当接した状態となる。このストッパ片825gが誘導通路821cの外壁に当接することで、可動片825aの下端が、誘導通路821c内へ突出する方向(正面視左方向)へこれ以上回動するのが規制される。また、可動片部材前825は、可動片825aの下端を、誘導通路821cの壁に接近させる方向(正面視右方向)へ回動させると、可動片825aの左側の面が、誘導通路821cの内面と一致する。この状態では、可動片部材前825の検知片825fは、球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となる。つまり、誘導通路821c内に遊技球がある時は、球切れ検知センサ827が非検知となる。
可動片部材後826は、上下に延びた平板状の可動片826aと、可動片826aの右側の面の上端で前後に貫通しており軸部材824が挿通される軸孔826bと、可動片826aの上端から可動片826aの右面に対して直角に右方向へ延びている延出部826cと、延出部826cと可動片826aとを連結しており軸孔826bを中心に扇状に延びている連結部826dと、延出部826cの上部及び連結部826dの外周の中央付近から外方へ夫々突出しており前後に貫通している貫通孔を有した錘取付部826eと、延出部826cの右側先端から外方へ平板状に延出しており球切れ検知センサ827により検知可能な検知片826fと、連結部826dの外周における可動片826aに近い位置から外方へ平板状に延出しているストッパ片826gと、を備えている。
この可動片部材後826は、軸孔826bに軸部材824を通すと、その自重によって、連結部826dの外周から突出している錘取付部826eが、軸孔826bの直下に位置するように回動し、可動片826aが軸孔826bの部位から斜め下方へ延出した状態となる。従って、球誘導ユニット820を組立てた状態では、連結部826dが後ケース822の切欠部822gに挿通されて、可動片826aの下端が誘導通路822c内に突出した状態となると共に、ストッパ片826gが誘導通路822c(検知部822e)の外壁に当接した状態となる。このストッパ片826gが誘導通路822cの外壁に当接することで、可動片826aの下端が、誘導通路822c内へ突出する方向(正面視左方向)へこれ以上回動するのが規制される。また、可動片部材前826は、可動片826aの下端を、誘導通路822cの壁に接近させる方向(正面視右方向)へ回動させると、可動片826aの左側の面が、誘導通路822cの内面と一致する。この状態では、可動片部材前826の検知片826fは、球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となる。つまり、誘導通路822c内に遊技球がある時は、球切れ検知センサ827が非検知となる。
本実施形態の球誘導ユニット820は、タンクレール803によって複数の遊技球が前後に夫々一列で並ばされた状態で供給され、複数の遊技球が一列に並んだ状態で、前ケース821及び後ケース822によって、前後に二列の状態で下方の払出装置830へ誘導することができる(図113を参照)。この際に、前ケース821と後ケース822とは仕切板823によって仕切られているため、夫々の誘導通路821c,822cを流通する遊技球が、互いに干渉し合うことはなく、良好に流通することができる。
また、球誘導ユニット820の誘導通路821c,822c内を遊技球が流通すると、遊技球が可動片部材前825及び可動片部材後826の可動片825a,826aに当接し、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁面と一致する方向へ可動片部材前825及び可動片部材後826が回動する。これにより、可動片部材前825及び可動片部材後826の検知片825f,826fが球切れ検知センサ827に対して非検知の状態となり、誘導通路821c,822c内に遊技球があることが判る。
そして、球誘導ユニット820の下流側の払出装置830により遊技球の払出し等が行われると、誘導通路821c,822c内の遊技球が下流へ流れることとなる。誘導通路821c,822c内を遊技球が流れると、導入部821d,822dを流れる遊技球の勢いが強くなり、導入部821d,822dを流れた遊技球が、検知部821e,822eの上部で可動片825a,826a側へ跳ね返り、可動片825a,826aに当接することとなる。この遊技球の当接により、可動片825a,826aが振動することとなるため、その振動により可動片825a,826aと誘導通路821c,822cの切欠部821g,822gとの間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を除去することができ、自重等によって可動片825,826aが良好に回動できるようになる。
また、球誘導ユニット820は、各誘導通路821c,822c内を流通する遊技球を夫々別々の可動片部材前825及び可動片部材826によって検知するようにしていると共に、可動片部材前825及び可動片部材後826の夫々の検知片825f,826fを一つの球切れ検知センサ827で検知するようにしているため、何れかの誘導通路821c,822c内の遊技球がなくなると、可動片部材前825又は可動片部材後826の可動片825a,826aが誘導通路821c,822c内へ突出するように回動し、遊技球のなくなった側の検知片825f,826fが球切れ検知センサ827で検知される。従って、遊技球の球切れを早期に検知することができるため、速やかに遊技球を補充させることができ、遊技が中断する時間を可及的に短くすることで、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
更に、可動片部材前825及び可動片部材後826の錘取付部825e,826eに、錘として金属ビスを捩じ込んで取付けることで、可動片部材前825及び可動片部材後826と錘の重量とによって、可動片825a,826aの下端側を、誘導通路821c,822c内に突出する方向へ回動させ易くすることができる。また、可動片825a,826aの上端を誘導通路821c,822cの外側で回動可能に取付けて、下端側が誘導通路821c,822c内に突出するようにしているため、誘導通路821c,822c内の埃やゴミ等が、可動片825a,826aの上端や下端に付着することがない。従って、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁側に回動しても、可動片825a,826aの下端と壁との間に埃やゴミ等が噛み込むことはないため、自重等によって良好に回動することができ、可動片825a,826aが回動しなくなるような不具合の発生を抑制することができる。
このように、本実施形態の球誘導ユニット820は、自重によって下端側が遊技球の流通する誘導通路821c,822c内へ突出する可動片部材前825及び可動片部材後826の可動片825a,826aにおいて、遊技球と当接する面の反対側の錘取付部825e,826eに金属ビスからなる錘を取付けることで、可動片部材前825及び可動片部材826の自重と錘の重量とによって、可動片825a,826aの下端側を誘導通路821c,822c内に回動(突出)させ易くすることができる。また、可動片825a,826aの上端を誘導通路822cの外側で回動可能に取付けて、下端側が誘導通路821c,822c内に突出するようにしているため、誘導通路821c,822c内の埃やゴミ等が、可動片825a,826aの上端や下端に付着することがない。従って、可動片825a,826aが誘導通路821c,822cの壁側に回動しても、可動片825a,826aの下端と壁との間に埃やゴミ等が噛み込むことはないため、自重等によって良好に回動することができ、可動片825a,826(可動片部材前825及び可動片部材後826)が回動しなくなるような不具合の発生を抑制することができる。
また、錘としての金属ビスを、貫通孔とされた錘取付部825e,826eに捩じ込んで取付けるため、可動片部材前825及び可動片部材後826が頻繁に回動しても、錘が可動片部材前825及び可動片部材後826(錘取付部825e,826e)から外れることがなく、長期に亘って可動片部材前825及び可動片部材後826を良好な状態に維持することができる。また、錘取付部825e,826eに金属ビスを捩じ込むだけで、可動片部材前825及び可動片部材後826に錘を容易に取付けることができるため、錘の取付けの手間を簡略化することができ、パチンコ機1の組立てに係るコストを低減させることができる。
更に、誘導通路821c,822c内において可動片825a,825cが内部に突出する部位よりも上流側に、可動片825a,825cへ向かって遊技球を誘導させる導入部822dを備えていることから、誘導通路821c,822c内を遊技球が流れることで、遊技球が可動片825a,826aに当接するため、遊技球の当接によって可動片825a,826aを振動させることができる。従って、可動片825a,826aの振動により、可動片825a,826aと誘導通路821c,822cの壁との間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を除去することができ、自重等によって可動片部材前825及び可動片部材後826が良好に回動するようにできる。
従って、可動片部材前825及び可動片部材後826を良好に回動させることができるため、誘導通路821c,822c内の遊技球の状態(有無)を確実に検知させることができ、遊技球の誤検知等による不具合の発生を抑制させることができる。また、払出装置830へ供給される遊技球が誘導通路821c,822c内からなくなっても、可動片825a,826aを介して確実に誘導通路821c,822c内の有無を検知することができるため、速やかに遊技球を補充させることができ、遊技が中断する時間を可及的に短くすることで、遊技者の興趣の低下を抑制することができる。
[4−6b.払出装置]
本実施形態における払出ユニット800の払出装置830について、図101乃至図105を参照して説明する。払出装置830は、後側が開放されている箱状で、上面における左右方向中央に遊技球が通過可能に開口している払出入口831a、底面における正面視左端付近で遊技球が通過可能に開口している払出出口831b、底面における正面視右端付近で遊技球が通過可能に開口している球抜き出口831c、払出入口831aと払出出口831bとを連通しており遊技球が流通可能な払出通路831d、及び払出通路831dの途中から分岐して球抜き出口831cと連通しており遊技球が流通可能な球抜き通路831e、を有している前箱831と、前箱831の後側に取付けられており前側が開放されている箱状で、上面における左右方向中央に遊技球が通過可能に開口している払出入口832a、底面における正面視左端付近で遊技球が通過可能に開口している払出出口832b、底面における正面視右端付近で遊技球が通過可能に開口している球抜き出口832c、払出入口832aと払出出口832bとを連通しており遊技球が流通可能な払出通路832d、及び払出通路832dの途中から分岐して球抜き出口832cと連通しており遊技球が流通可能な球抜き通路832e、を有している後箱832、を備えている。
また、払出装置830は、前箱831の前側に取付けられており後側が開放されている浅い箱状の前カバー833と、前箱831内に取付けられており回転軸が前箱831を貫通して前カバー833内に延出している払出モータ834と、払出モータ834の回転軸に取付けられている駆動ギア835と、駆動ギア835と噛合しており前箱831と前カバー833とで回転可能に取付けられている平歯車状の中間ギア836と、中間ギア836と噛合している従動ギア837と、従動ギア837が回転可能に貫通しており前端が前カバー833に取付けられていると共に後端が前箱831を貫通して後箱832に取付けられている軸部材838と、軸部材837を貫通して回転可能に取付けられていると共に前箱831及び後箱832の払出通路831d,832d内に配置されており従動ギア837と一体回転する払出羽根839と、前箱831と後箱832との間に取付けられており払出羽根839の回転を検知する羽根回転検知センサ840と、を備えている。
更に、払出装置830は、前箱831と後箱832の間に取付けられており前箱831の払出通路831dと後箱832の払出通路832dとを仕切る平板状の仕切板841と、前箱831と後箱832との間に取付けられており払出羽根839の回転により払出されて払出出口831b,832bから放出される遊技球を検知する払出検知センサ842と、払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eとが分岐している部位で前箱831と後箱832とによって回動可能に取付けられており球抜き通路831e,832eを閉鎖可能な球抜き可動片843と、前箱831及び後箱832の正面視右側面上部で上下にスライド可能に取付けられており球抜き可動片843を回動可能又は回動不能とする球抜きレバー844と、を備えている。
前箱831の払出通路831dは、払出入口831aから球抜き出口831cへ向かうように正面視右下へ斜めに延び、前箱831の全高に対して上面から約1/3の高さのところで下方へ垂直に延びるように折れ曲がり、全高の中央付近で左方へ略水平に延びるように曲がった後に、前箱831の左右の幅に対して左端から約1/3のところで再び下方へ垂直に延びるように折れ曲がっており、前箱831の全高に対して底面から約1/4の高さのところで払出出口831bの直上へ位置するようにクランク状に折れ曲がって払出出口831bへ垂直に延びている。払出通路831d内のクランク状に折れ曲がっている部位に払出羽根839が配置される。
一方、球抜き通路831eは、払出通路831dにおいて払出入口831aから右下へ斜めに延びている部位を更に延長する形態で、前箱831の全高に対して上面から約1/3の高さから中央付近の高さまでの間で分岐している。
また、前箱831は、払出通路831d内の払出出口831bへ向かって垂直に延びている部位において下方へ向かうに従って後方へ突出している誘導棚831fと、正面視右側面の上部に形成されており球抜きレバー844を上下にスライド可能に取付けるためのレバー取付部831gと、を備えている。
後箱832の払出通路832dは、払出入口832aから球抜き出口832cへ向かうように正面視右下へ斜めに延び、後箱832の全高に対して上面から約1/3の高さのところで下方へ垂直に延びるように折れ曲がり、全高の中央付近で左方へ略水平に延びるように曲がった後に、後箱832の左右の幅に対して左端から約1/3のところで再び下方へ垂直に延びるように折れ曲がっており、後箱832の全高に対して底面から約1/4の高さのところで払出出口832bの直上へ位置するようにクランク状に折れ曲がって払出出口832bへ垂直に延びている。払出通路832d内のクランク状に折れ曲がっている部位に払出羽根839が配置される。
一方、球抜き通路832eは、払出通路832dにおいて払出入口832aから右下へ斜めに延びている部位を更に延長する形態で、後箱832の全高に対して上面から約1/3の高さから中央付近の高さまでの間で分岐している。
また、後箱832は、払出通路832d内の払出出口832bへ向かって垂直に延びている部位において下方へ向かうに従って前方へ突出している誘導棚832fと、正面視右側面の上部に形成されており球抜きレバー844を上下にスライド可能に取付けるためのレバー取付部832gと、を備えている。
前箱831及び裏箱832の払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eは、同じ形状に形成されている。払出通路831d,832dは、払出羽根839が配置されている部位の上流までが仕切板841によって仕切られている。また、誘導棚831f,832fと払出出口831b,832bとの間に、払出検知センサ842が取付けられている。つまり、前箱831の払出通路831dを流通した遊技球と、後箱832の払出通路832dを流通した遊技球とは、夫々の誘導棚831f,832fによって前箱831と後箱832との前後の境界付近に寄せられて、一つの払出検知センサ842により検知される。
従動ギア837は、中間ギア836と噛合する平歯車状のギア部837aと、ギア部837aの後面から周方向へ60度の角度の間隔で放射状に突出しており羽根回転検知センサ840によって検知可能な複数の検知片837bと、ギア部837aの中心から後方へ円筒状に突出していると共に後端の周面に凹凸が形成されており払出羽根839と連結可能な連結部837cと、を備えている。
払出羽根839は、前後に円筒状に延びており軸部材838が挿通されるベース筒部839aと、ベース筒部839aの前端から周方向に一定間隔でベース筒部839aの軸直角方向へ突出している複数(三つ)の前羽根839bと、ベース筒部839aの後端から前羽根839bとは互い違いとなるように周方向に一定間隔でベース筒部839aの軸直角方向へ突出している複数(三つ)の後羽根839cと、ベース筒部839aの前端から前方へ筒状に突出していると共に前端の周面に従動ギア837の連結部387cと連結可能な凹凸が形成されている被連結部839dと、を備えている。
払出羽根839の前羽根839b及び後羽根839cは、周方向へ120度の角度の間隔で夫々三つずつ備えられており、互い違いとなるように、前羽根839bに対して後羽根839cが、周方向へ60度の角度でオフセットして外方へ延出している。本実施形態の払出羽根839は、三つの前羽根839b(後羽根839c)同士の間が中心側へ窪んだ円弧によって結ばれており、その円弧の直径が遊技球の直径と同じか若干大きい。これにより、前羽根839b(後羽根839c)同士の間には、遊技球が一つのみ収容することが可能な球収容部839eが形成されている。
また、三つの前羽根839b及び後羽根839cは、ベース筒部839aの軸を中心としたそれらの外周の直径D1が、遊技球の外径の1〜1.4倍に形成されている。また、前羽根839b(後羽根839c)同士の間の円弧の部位(球収容部839e)におけるベース筒部839aの軸に最も接近した部位までの、ベース筒部839aの軸を中心とした直径D2は、遊技球の外径の約0.3〜0.4倍に形成されている。つまり、前羽根839b及び後羽根839cの外周から球収容部839eの最も凹んだ部位までの深さ[(直径D1−直径D2)/2]が、遊技球の外径の0.1〜0.4倍とされている。
従って、前羽根839b(後羽根839c)同士の間の円弧の部位(球収容部839e)により、遊技球の外周の約3/10(1/4〜1/3の間)を保持することができる。換言すると、遊技球の外径の約1/5(1/7〜1/4)の深さを収容することができる。これにより、払出通路831d,832d内の遊技球を、速やかに前羽根839b(後羽根839c)同士の間(球収容部839e)に収容することができる。
本実施形態の払出羽根839は、払出装置830を組立てた状態で、前羽根839bが前箱831の払出通路831d内に、後羽根839cが後箱832の払出通路832d内に位置し、夫々の払出通路831d,832d内の遊技球を、夫々払出すことができる。また、払出羽根839は、払出通路831d,832dにおいて、前箱821及び後箱832の全高の中央よりも下側でクランク状に折れ曲がっている部位に配置されている。詳しくは、払出通路831d,832dにおいて、前箱821及び後箱832の全高の中央付近から下方へ垂直に延びている部位の直下に、払出羽根839の回転中心が位置している。そして、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位では、払出羽根839から遠い側の壁(内壁)が、払出羽根839の回転中心を中心とし、前羽根839b及び後羽根839cの外周から遊技球の外径よりも小さい距離Sだけ離れた円弧状に形成されている(図95を参照)。なお、本実施形態では、距離Sが、遊技球の外径の0.7〜0.9倍とされている。換言すると、球収容部839eの最も凹んだ部位から払出通路831d,832dの円弧状に形成されている部位までの距離が、遊技球の外径の1.03〜1.1倍とされている。
これにより、払出装置830は、払出羽根839上に流下してきた遊技球が、前羽根839b,839cの外周に当接すると、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位を通ることができず、払出出口831b,832bから下方へ放出されることはない。一方、遊技球が、球収容部839eに収容されると、払出羽根839の回転と共に移動し、払出通路831d,832dのクランク状に折れ曲がっている部位を通ることができ、払出出口831b,832bから下方へ放出される。
また、払出装置830では、前羽根839b及び後羽根839cの直径D1を、遊技球の外径の約1.2〜1.4倍とすると共に、球収容部839eにより遊技球の外径の1/7〜1/4の深さを収容するようにしているため、払出羽根839の外径を可及的に小さくしつつ、遊技球の収容にかかる時間を短くすることができる。これにより、払出羽根839を速く回転させても、球収容部839eに遊技球を収容させて、払出出口831b,832b側へ送ることができる。従って、従来よりも単位時間当りの遊技球の払出数を多くすることができ、遊技球の払出しにかかる時間を短縮することができる。
球抜き可動片843は、上下及び前後に板状に延びており下部が折れ曲がって正面視く字状に形成されている本体部843aと、本体部843aの上端で前後に筒状に延びており両端が夫々前箱831及び後箱832に回動可能に取付けられる軸筒部843bと、本体部843aのく字状に折れ曲がっている外側面の上部から突出している突出部843cと、本体部843cのく字状に折れ曲がっている下部において前後に貫通している貫通孔からなる錘取付部843d(図105を参照)と、を備えている。
球抜き可動片843は、払出装置830を組立てた状態では、本体部843aの下部が正面視斜め左下へ延びるような向きで、上端の軸筒部843bが、前箱831及び後箱832の払出通路831d,832dにおいて、払出入口831a,832aから正面視右下へ斜めに延びている部位で、且つ、下方へ折れ曲がる部位よりもやや上側の正面視右側の壁の外側の位置で、回動可能に取付けられている。
本実施形態の払出装置830は、通常の状態では、球抜きレバー844を下方へスライドさせた状態としており、球抜きレバー844の下部が球抜き可動片843の突出部843cに正面視右側から当接している。これにより、球抜き可動片843は、正面視反時計回りへの回動が規制されている(図105(a)を参照)。
この通常の状態では、球抜き可動片843のく字状に折れ曲がっている本体部843aにおいて、曲がっている部位よりも上側が垂直に延びていると共に、曲がっている部位の下側が正面視斜め左下へ延びている。そして、本体部843aの下端は、払出通路831d,832dと球抜き通路831e,832eとが分岐している部位の近傍に位置している。従って、球抜き可動片843(本体部843a)によって、球抜き通路831e,832eを閉鎖していると共に、本体部843aの左側を向いた面が、払出通路831d,832dの一部の壁を形成している。
本実施形態の球抜き可動片843は、通常の状態において、球抜き可動片843の重心が、軸筒部843bの中心を通る垂直線の正面視左側に位置するように形成されており、自重によって正面視反時計回りに回転させようとする力が作用しているが、球抜きレバー844によって反時計回りへの回動が規制されているため、通常の状態が維持される。
通常の状態から、球抜きレバー844を上方へスライドさせると、球抜きレバー844の下部が、球抜き可動片843の突出部843cから離れ、球抜き可動片843の正面視反時計回りへの回動の規制が解除される。従って、球抜き可動片843は、重心が軸筒部843bの直下へ位置するように、自重によって反時計回りへ回動することとなる。なお、球抜き可動片843は、本体部843aの下部の右側側面が、前箱831及び後箱832の右側面を形成している部材の左面に当接するまで、反時計回りに回動することができる(図94(b)を参照)。これにより、球抜き通路831e,832eが開放された状態となり、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、払出通路831d,832dの途中で、球抜き可動片843の本体部843aに当接して球抜き可動片843を正面視反時計回りへ回動させて球抜き通路831e,832eを開放し、開放された球抜き通路831e,832eを流通して球抜き出口831c,832cから下方へ放出されることとなる。
本実施形態では、球抜き可動片843に錘取付部843dを備えているため、この錘取付部843dに金属ビスからなる錘を捩じ込んで取付けることで、球抜きレバー844を上方へスライドさせて、正面視反時計回りへの回動の規制を解除した時に、球抜き可動片843の自重と錘の重量とによって、球抜き可動片843の下端を球抜き通路381e,832e内へ突出する方向へ(正面視反時計回りに)回動させ易くすることができる。
また、球抜きレバー844を下方へスライドさせて球抜き通路831e,832eを閉鎖している通常の状態において、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、球抜き可動片843の本体部843aに当接するようにしているため、遊技球の当接によって球抜き可動片843を振動させることができる。従って、球抜き可動片843の下端と球抜き通路831e,832eの内面との間に挟まれたり侵入したりした埃やゴミ等を、球抜き可動片843の振動によって除去することができ、埃やゴミ等を噛み込んで球抜き可動片843が回動できなくなるのを防止することができる。
また、錘としての金属ビスを、貫通孔とされた錘取付部843dに捩じ込んで取付けることができるため、球抜き可動片843が頻繁に回動しても、錘が球抜き可動片843(錘取付部843d)から外れることがなく、長期に亘って球抜き可動片843を良好な状態に維持することができる。また、錘取付部843dに金属ビスを捩じ込むだけで、球抜き可動片843に錘を容易に取付けることができるため、錘の取付けの手間を簡略化することができ、パチンコ機1の組立てに係るコストを低減させることができる。
ところで、球抜き可動片843によって球抜き通路831e,832eを長期に亘って閉鎖していると、球抜き可動片843の回転軸に微細な埃が付着したり回転軸が錆びたりして、球抜き可動片843が回動し辛くなることがある。これに対して、本実施形態では、払出入口831a,832aから進入した遊技球が、球抜き可動片843の本体部843aに当接するようにしているため、球抜き可動片843により球抜き通路831e,832eを閉鎖している状態から、閉鎖を解除する球抜きレバー844を上方へスライドさせてロックを外した時に、遊技球が球抜き可動片843に当接することで、その当接の衝撃によって球抜き可動片843を回動させることができ、球抜き通路831e,832eを確実に開放させることができる。
従って、球抜きレバー844を操作して球抜き通路831e,832eを開放させる際に、球抜き可動片843が良好に回動することができるため、遊技球の抜取り作業を確実に行うことができ、メンテナンス等の際の作業性を良くすることができる。
[4−6c.上部満タン球経路ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の上部満タン球経路ユニット850について、図106及び図107を参照して詳細に説明する。上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニットベース801において、払出装置830の下側の位置に取付けられるものである。この上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニットベース801に取付けられ後側が開放された箱状の上部満タンベース851と、上部満タンベース851の後側に取付けられており前側が開放された箱状の上部満タンカバー852と、上部満タンカバー852の後側に回転可能に取付けられており払出装置830を上方へ押圧可能な払出装置押圧部材853と、を備えている。
また、上部満タン球経路ユニット850は、上面における正面視左右中央から左側の部位で遊技球が通過可能に上方へ開口している上部払出球受口850aと、上面における正面視左右中央から右側の部位で遊技球が通過可能に上方へ開口している上部球抜き入口850bと、上部満タンベース851と上部満タンカバー852との間に形成されており上部払出球受口850aに受けられた遊技球が流通する所定広さの上部球貯留通路850cと、上部球貯留通路850cの下端における上部払出球受口850aの直下の部位で下方へ開口している通常放出口850dと、上部球貯留通路850cの下端における通常放出口850dを除いた部位で下方へ開口している満タン放出口850eと、通常放出口850dと満タン放出口850eとの間から上方へ突出しており上部球貯留通路850c内の下部を左右に仕切っている仕切片850fと、を備えている。
また、上部満タン球経路ユニット850は、上部球抜き入口850bから進入した遊技球を下方へ誘導する上部球抜き通路850gと、上部球抜き通路850gの下端で下方へ向かって開口している上部球抜き出口850hと、を備えている。この上部満タン球経路ユニット850は、正面視で左側から、通常放出口850d、満タン放出口850e、上部球抜き出口850hが順に並んで下方へ開口している。また、上部満タン球経路ユニット850は、上部満タンベース851の右端に裏カバー980を取付けるための裏カバー取付部854を備えている。
この上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニット800に組立てた状態で、上部払出球受口850aが、払出装置830の払出出口831bの直下に位置していると共に、上部球抜き入口850bが、払出装置830の球抜き出口831cの直下に位置している。また、上部満タン球経路ユニット850は、払出ユニット800に組立てた状態で、通常放出口850d、満タン放出口850e、及び上部球抜き出口850hは、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865の夫々後端開口の直上に夫々開口している(図113を参照)。
上部満タン球経路ユニット850は、払出装置830によって払出されて払出出口831bから下方へ放出された遊技球が、上部払出球受口850aから上部球貯留通路850c内へ進入する。上部球貯留通路850cの下端の通常放出口850dが閉鎖されていない状態では、上部払出球受口850aから上部球貯留通路850c内へ進入した遊技球が、上部払出球受口850aの直下に開口している通常放出口850dから放出される。
扉枠3の上皿321内が遊技球で満たされて遊技球を貯留させることができなくなり、更に、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861内が遊技球で満たされると、通常放出口850dが閉鎖された状態となる。この状態で上部球貯留通路850c内に遊技球が進入すると、通常放出口850dの上側に貯留される。そして、通常放出口850dの上側に貯留されている遊技球の量が、仕切片850fよりも高くなると、新たに上部球貯留通路850c内に進入してきた遊技球は、仕切片850fを乗り越えて満タン放出口850eから下方へ放出されることとなり、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862を通って下皿322に送られることとなる。
このように、上部満タン球経路ユニット850は、払出装置830から払出された遊技球を、扉枠3における上皿321での遊技球の貯留量に応じて、自動的に上皿321から下皿322へ振分けることができる。
[4−6d.下部満タン球経路ユニット]
本実施形態における払出ユニット800の下部満タン球経路ユニット860について、図108乃至図112を参照して詳細に説明する。下部満タン球経路ユニット860は、払出ユニットベース801における上部満タン球経路ユニット850の下側に取付けられるものである。下部満タン球経路ユニット860は、上部満タン球経路ユニット850の通常放出口850dから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の貫通球通路273へ誘導する通常誘導路861と、上部満タン球経路ユニット850の満タン放出口850eから放出された遊技球を前方へ誘導して前端から扉枠3の満タン球受口274へ誘導する満タン誘導路862と、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を本体枠4に対する扉枠3の開閉に応じて開閉する誘導路開閉扉863と、誘導路開閉扉863を通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖する方向へ付勢している閉鎖バネ864と、を備えている。
また、下部満タン球経路ユニット860は、上部満タン球経路ユニット850の上部球抜き出口850hから放出された遊技球を前方へ誘導し前後方向の中央右端から基板ユニット900の基板ユニットベース910上へ放出する下部球抜き誘導路865を、備えている。
下部満タン球経路ユニット860は、通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865が、正面視において、左側から順に右側へ並んでいる。これら通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865は、後端が上方へ向かって開口している。また、通常誘導路861、及び満タン誘導路862は、左右に遊技球が複数並ぶ幅で、前端側が低くなるように本体枠4の前端付近まで前方へ延びている。更に、満タン誘導路862は、通常誘導路861よりも低い位置で前方へ延びている。これら通常誘導路861、満タン誘導路862、及び下部球抜き誘導路865は、図示するように、上下に分割可能な上ケース866及び下ケース867によって形成されている。
誘導路開閉扉863は、下ケース867の前端における通常誘導路861と満タン誘導路862との間の部位に、回動可能に取付けられており、閉鎖バネ864によって正面視時計回りの方向へ付勢されている。更に詳述すると、下部満タン球経路ユニット860の前端において、正面視で通常誘導路861の前端開口の右側に開口している満タン誘導路862は、通常誘導路861に対して一つの遊技球の高さ分低い位置に配置されている。そして、誘導路開閉扉863は、通常誘導路861の下側で、且つ、満タン誘導路862の左側の位置で、前後に延びた軸周りに対して回動可能に取付けられている。
誘導路開閉扉863は、回転可能に取付けられる円盤状の基部863aと、基部863aから斜め左上側に平板状に延びており通常誘導路861の前端開口を閉鎖可能な第一扉板部863bと、基部863aから右側に平板状に延びており満タン誘導路862の前端開口を閉鎖可能な第二扉板部863cと、基部863aから斜め左下側に平板状に延びている延出部863dと、延出部863dの先端部前面から前方へ突出しており扉枠3におけるファールカバーユニット270の扉開閉当接部281と当接可能な作動突部863eと、を備えている。
ここで、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖するとは、開口を密閉する必要はなく、遊技球が通過不能となれば良いことである。作動突部863eは、正面視の形状が、基部863aを中心とした短い円弧状に形成されており、前端面が、反時計回りの方向の端部側へ近付くに従って前方へ突出するように傾斜している。
誘導路開閉扉863は、閉鎖バネ864によって正面視時計回りの方向へ付勢されており、第二扉板部863cが、下カバー867の前端における満タン誘導路862の前端開口の下側から前方へ突出しているボス部867aに当接することで、時計回りの方向への回動が規制される。
本実施形態の下部満タン球経路ユニット860は、パチンコ機1を組立てた状態で、前端が、扉枠3のファールカバーユニット270における貫通球通路273、満タン球受口274、及び扉開閉当接部281と対向する位置に取付けられている(図112を参照)。そして、誘導路開閉扉863は、本体枠4に対して扉枠3が開いている状態では、作動突部863eに何も当接していないため、誘導路開閉扉863は閉鎖バネ864の付勢力によって、正面視時計回りの方向へ回動させられ、第二扉板部863cが下ケース867のボス部867aに当接した状態で停止する。この状態では、第一扉板部863bと第二扉板部863cが、通常誘導路861と満タン誘導路862の前端開口の前面に位置しており、前端開口を閉鎖している(図111(a)を参照)。従って、この状態では、通常誘導路861及び満タン誘導路862内の遊技球が、前端開口から前方へ移動することができず、扉枠3を開けても、通常誘導路861や満タン誘導路862から遊技球がこぼれることはない。
そして、本体枠4に対して扉枠3を閉じると、誘導路開閉扉863の作動突部863eの前端面に、扉枠3におけるファールカバーユニット270の扉開閉当接部281が当接し、作動突部863eの前端面の傾斜によって、閉鎖バネ864の付勢力に抗して誘導路開閉扉863を正面視反時計回りの方向へ回動させようとする力が作用する。これにより、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を閉鎖していた第一扉板部863bと第二扉板部863cが、前端開口から離れる方向へ回動し、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が開放された状態となる(図111(b)を参照)。この状態では、図示するように、第一扉板部863bが通常誘導路861の前端開口の下側に、第二扉板部863cが満タン誘導路862の前端開口の上側に位置している。
この通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を開放させた状態では、本体枠4に対して扉枠3が完全に閉じられた状態となっていると共に、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口の前側に、扉枠3におけるファールカバーユニット270の貫通球通路273及び満タン球受口274が位置しており、通常誘導路861及び満タン誘導路862側から、貫通球通路273及び満タン球受口274側へ遊技球を受渡すことができる。
このように、通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を上下方向に異ならせると共に、誘導路開閉扉863を回動させることで通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口を開閉させるようにしているため、誘導路開閉扉863の動作範囲を可及的に狭くすることができ、通常誘導路861及び満タン誘導路862の開閉機構を小型化することができる。従って、相対的に他の部材のためのスペースを広くすることができ、パチンコ機1の内部空間をより有効活用することができる。
本実施形態の払出ユニット800は、扉枠3の上皿321が遊技球で一杯になり、上皿321へ遊技球を放出することができなくなった状態で、払出装置830から更に多くの遊技球が払出されると、下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861内が遊技球で一杯になるまで遊技球を貯留することができる。そして、通常誘導路861が遊技球で一杯になった状態で払出装置830から更に遊技球が払出されると、上部満タン球経路ユニット850の上部球貯留通路850c内において、遊技球が通常放出口850dよりも上側に留って仕切片850fを超えると、満タン放出口850e側へ流通するようになり、満タン放出口850eから、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862、ファールカバーユニット270を通って下皿322へ遊技球の払出しが自動的に切換えられる。その後、払出装置830から更に遊技球が払出されて、上皿321に加えて下皿322も遊技球で一杯になって下皿322へ遊技球を供給することができなくなると、ファールカバーユニット270の貯留通路277内に遊技球が貯留される。そして、貯留通路277内に遊技球が貯留されることで可動片278が回動して満タン検知センサ279により検知されると、上皿321及び下皿322が遊技球で満タンであることが報知されると共に、満タン検知センサ279による可動片278の検知が解除されるまで払出装置830による遊技球の払出しが一時的に停止される。
なお、満タン検知センサ279による可動片278の検知に対する払出装置830による遊技球の払出しの停止を、例えば、ファールカバーユニット270の貯留通路277内に可動片278が検知されるまで遊技球が貯留されている状態で、その上流側の貯留通路277、下部満タン球経路ユニット860の満タン誘導路862、及び上部満タン球経路ユニット850の上部球貯留通路850c内を満たすことが可能な数の遊技球が払出されると、払出装置830による遊技球の払出しを停止させるようにしても良い。これにより、従来のパチンコ機よりも多くの遊技球を貯留することができるため、大当り遊技中等の多くの遊技球が払出される遊技状態において、遊技球の払出しによって上皿321や下皿322が遊技球で一杯になることに対して気に掛ける必要を低減させることができ、遊技者を大当り遊技に専念させて楽しませることができる。
[4−7.基板ユニット]
本実施形態における本体枠4の基板ユニット900について、図91乃至図94を参照して説明する。本体枠4の基板ユニット900は、本体枠ベース600の後側に取付けられる基板ユニットベース910と、基板ユニットベース910の正面視左側で本体枠ベース600の後側に取付けられ内部に低音スピーカを有したスピーカユニット920と、基板ユニットベース910の後側で正面視右側に取付けられ内部に電源基板が収容されている電源基板ボックス930と、スピーカユニット920の後側に取付けられており内部にインターフェイス制御基板が収容されているインターフェイス制御基板ボックス940と、電源基板ボックス930及びインターフェイス制御基板ボックス940に跨って取付けられており内部に遊技球の払出しを制御する払出制御基板951が収容された払出制御基板ボックス950と、を備えている。
基板ユニット900は、基板ユニットベース910の前面で、本体枠ベース600の接続用開口部606から前方へ臨むように取付けられている扉枠用中継基板911を備えている。この扉枠用中継基板911は、払出制御基板951、主制御基板1310、及び周辺制御基板1510と、扉枠3の扉枠ベースユニット100に取付けられている扉本体中継基板との接続を中継するためのものである。払出制御基板ボックス950内に収容された払出制御基板951によって、払出装置830が制御されている。
[5.遊技盤の全体構成]
次に、パチンコ機1の遊技盤5の全体構成について、図114乃至図120等を参照して詳細に説明する。図114は、遊技盤の正面図である。図115は遊技盤を主な構成毎に分解して前から見た分解斜視図であり、図116は遊技盤を主な構成毎に分解して後ろから見た分解斜視図である。図117は表ユニットと裏ユニットを除いた遊技盤の正面図であり、図118は図117の遊技盤を分解して前から見た分解斜視図であり、図119は図117の遊技盤を分解して後ろから見た分解斜視図である。図120は、遊技盤をパチンコ機に取付けた状態で機能表示ユニットの部位を正面から拡大して示す説明図である。
遊技盤5は、遊技者がハンドルユニット300のハンドル302を操作することで遊技球が打込まれる遊技領域5aを有している。また、遊技盤5は、遊技領域5aの外周を区画し外形が正面視略四角形状とされた前構成部材1000と、前構成部材1000の後側に取付けられており遊技領域5aの後端を区画する板状の遊技パネル1100と、遊技パネル1100の後側下部に取付けられている基板ホルダ1200と、基板ホルダ1200の後面に取付けられており遊技球を遊技領域5a内へ打込むことで行われる遊技内容を制御する主制御基板1310を有している主制御ユニット1300と、を備えている。遊技パネル1100の前面において遊技領域5a内となる部位には、遊技球と当接する複数の障害釘が所定のゲージ配列で植設されている(図示は省略)。
また、遊技盤5は、主制御基板1310からの制御信号に基づいて遊技状況を表示し前構成部材1000の左下隅に遊技者側へ視認可能に取付けられている機能表示ユニット1400と、遊技パネル1100の後側に取付けられている周辺制御ユニット1500と、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており所定の演出画像を表示可能な遊技盤側演出表示装置1600と、遊技パネル1100の前面に取付けられる表ユニット2000と、遊技パネル1100の後面に取付けられる裏ユニット3000と、を更に備えている。裏ユニット3000の後面にメイン液晶表示装置1600が取付けられていると共に、遊技盤側演出表示装置1600の後面に周辺制御ユニット1500が取付けられている。
遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能に常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて遊技球の受入れが何れかにおいて可能となる大入賞口2005と、を備えている。
また、表ユニット2000は、技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び第一大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられておりゲート部2003、第二始動口2004、及び第二大入賞口2006を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面に取付けられており遊技盤側演出表示装置1600を着脱可能に取付けるためのロック機構3020と、を備えている。
更に、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
[5−1.前構成部材]
次に、前構成部材1000について、主に図118及び図119等を参照して説明する。前構成部材1000は、正面視の外形が略正方形とされ、内形が略円形状に前後方向へ貫通しており、内形の内周によって遊技領域5aの外周を区画している。この前構成部材1000は、正面視で左右方向中央から左寄りの下端から時計回りの周方向へ沿って円弧状に延び正面視左右方向中央上端を通り過ぎて右斜め上部まで延びた外レール1001と、外レール1001に略沿って前構成部材1000の内側に配置され正面視左右方向中央下部から正面視左斜め上部まで円弧状に延びた内レール1002と、内レール1002の下端の正面視右側で遊技領域5aの最も低くなった位置に形成されており後方へ向かって低くなるように傾斜しているアウト誘導部1003と、を備えている。
また、前構成部材1000は、アウト誘導部1003の正面視右端から前構成部材1000の右辺付近まで右端側が僅かに高くなるように直線状に傾斜している右下レール1004と、右下レール1004の右端から前構成部材1000の右辺に沿って外レール1001の上端の下側まで延びており上部が前構成部材1000の内側へ湾曲している右レール1005と、右レール1005の上端と外レール1001の上端とを繋いでおり外レール1001に沿って転動して来た遊技球が当接する衝止部1006と、を備えている。
また、前構成部材1000は、内レール1002の上端に回動可能に軸支され、外レール1001との間を閉鎖するように内レール1002の上端から上方へ延出した閉鎖位置と正面視時計回りの方向へ回動して外レール1001との間を開放した開放位置との間でのみ回動可能とされると共に閉鎖位置側へ復帰するように図示しないバネによって付勢された逆流防止部材1007を、備えている。
更に、前構成部材1000は、外レール1001及び内レール1002における下端から略垂直に延びた付近の部位の外側、アウト誘導部1003及び右下レール1004の下側、及び右レールの外側、の夫々の部位において、前端から後方へ窪んだ防犯凹部1008を備えている。この防犯凹部1008は、遊技盤5を本体枠4に取付けて、本体枠4に対して扉枠3を閉じた状態とすると、扉枠3における防犯カバー200の後方へ突出した後方突片202が挿入された状態となる。これにより、防犯カバー200と遊技盤5(前構成部材1000)との間が、防犯カバー200の後方突片202と前構成部材1000の防犯凹部1008とによって複雑に屈曲した状態となるため、遊技盤4の前面下方より防犯カバー200と前構成部材1000との間を通してピアノ線等の不正な工具を遊技領域5a内に侵入させようとしても、後方突片202や防犯凹部1008に阻まれることとなり、遊技領域5a内への不正な工具の侵入を阻止することができる。
また、前構成部材1000は、内レール1002の後端から後方へ突出している複数の位置決め突起1009を備えている。これら位置決め突起1009は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に形成されている内レール固定孔1116に挿入させることで、内レール1002をパネル板1110の前面に位置決め固定することができる。
更に、前構成部材1000は、後面から後方へ突出している複数の取付ボス1010を備えている。複数の取付ボス1010は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の取付孔1128に挿入されることで、パネルホルダ1120(遊技パネル1100)との間を位置決めすることができる。
また、前構成部材1000は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1011を備えている。この切欠部1011は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の切欠部1127と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
[5−2.遊技パネル]
次に、遊技パネル1100について、主に図115及び図116、図118及び図119等を参照して説明する。遊技パネル1100は、外周が枠状の前構成部材1000の内周よりもやや大きく形成されていると共に透明な合成樹脂で形成されている平板状のパネル板1110と、パネル板1110の外周を保持しており前構成部材1000の後側に取付けられると共に後面に裏ユニット3000が取付けられる枠状のパネルホルダ1120と、を備えている。
遊技パネル1100のパネル板1110は、アクリル樹脂、ポリカーボネイト樹脂、ポリアリレート樹脂、メタクリル樹脂等の合成樹脂板や、ガラスや金属等の無機質板により形成されている。このパネル板1110の板厚は、パネルホルダ1120(遊技パネル1150)よりも薄く、障害釘を前面に植設したり表ユニット2000を取付けたりしても十分に保持可能な必要最低限の厚さ(8〜10mm)とされている。なお、本例では、透明な合成樹脂板によってパネル板1110が形成されている。
パネル板1110は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に下端から上方へ窪んだアウト凹部1111が形成されている。また、パネル板1110には、前後に貫通しており表ユニット2000を取付けるための開口部1112が複数形成されている。
また、パネル板1110は、外周近傍に配置され前後方向に貫通する丸孔からなる複数の嵌合孔1113と、左下部の外周近傍に配置され前後方向に貫通し上下方向に延びる長孔1114と、を備えている。これら嵌合孔1113及び長孔1114は、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネルホルダ1120との位置決めを行うものである。また、パネル板1110は、上辺の両端と下辺の両端に、前側が窪んだ段状の係合段部1115が夫々備えられている。これら係合段部1115は、パネル板1110の板厚の略半分まで切欠いた形態とされると共に、嵌合孔1113及び長孔1114と同様に、遊技領域5aよりも外側に配置されており、パネル板1110をパネルホルダ1120へ係合固定するためのものである。
また、パネル板1110は、所定位置に内レール固定孔1116が複数備えられている。この内レール固定孔1116に内レール1002の後側から突出する位置決め突起1009を嵌合固定させることで、内レール1002を所定の位置に固定することができる。
遊技パネル1100のパネルホルダ1120は、パネル板1110を包含する大きさで外形が略四角形状とされ、パネル板1110よりも厚く(本例では、約20mm)形成されている。パネルホルダ1110は、合成樹脂(例えば、熱可塑性合成樹脂)により形成されている。このパネルホルダ1120は、パネル板1110を着脱可能に保持し前面側から後方側に向かって凹んだ保持段部1121と、保持段部1121の内側において略遊技領域5aと同等の大きさで前後方向に貫通する貫通口1122と、を備えている。
パネルホルダ1120の保持段部1121は、前面からの深さがパネル板1110の厚さと略同じ深さとされており、保持段部1121内に保持されたパネル板1110の前面が、パネルホルダ1120の前面と略同一面となる。また、保持段部1121は、その前側内周面が、パネル板1110の外周面に対して所定量のクリアランスが形成される大きさに形成されている。このクリアランスにより、温度変化や経時変化により相対的にパネル板1110が伸縮しても、その伸縮を吸収できるようになっている。
また、パネルホルダ1120は、保持段部1121に保持されるパネル板1110に形成されている嵌合孔1113及び長孔1114と対応する位置に配置され、保持段部1121の前面から前方に向かって延びており、パネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通可能な複数の突出ピン1123を備えている。これらの突出ピン1123をパネル板1110の嵌合孔1113及び長孔1114に嵌合及び挿通することで、パネルホルダ1120とパネル板1110とを互いに位置決めすることができる。
更に、パネルホルダ1120は、パネル板1110の係合段部1115と対応する位置に、係合段部1115と係合する係合爪1124及び係合片1125を備えている。詳述すると、係合爪1124は、パネルホルダ1120の上側の保持段部1121に配置されており、パネル板1110における上側の係合段部1115と対応し、保持段部1121の前面から前方に向かって突出し係合段部1115と弾性係合するようになっている。この係合爪1124は、先端がパネルホルダ1120の前面から突出しない大きさとされている。
パネルホルダ1120の係合片1125は、パネルホルダ1120の下側の保持段部1121に配置され、パネル板1110における下側の係合段部1115と対応している。この係合片1125は、保持段部1121の前面との間にパネル板1110の係合段部1115が挿入可能な大きさの隙間を形成した状態で、パネルホルダ1120の前面に沿って上側(中心側)に向かって所定量延びている。これら係合爪1124及び係合片1125にパネル板1110の係合段部1115を係合させることで、パネル板1110がパネルホルダ1120に対して着脱可能に保持される。
また、パネルホルダ1120は、遊技領域5a内において最も低い位置となる部位に前後に貫通しているアウト口1126を備えている。パネルホルダ1120は、アウト口1120の後面下側が、アウト口1126と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
更に、パネルホルダ1120は、正面視左下隅において下端から上方へ切欠かれている切欠部1127を備えている。この切欠部1127は、前構成部材1000の切欠部1127と一致しており、遊技盤5を本体枠4に取付けた時に、これら切欠部1011,1127を貫通して下部満タン球経路ユニット860の通常誘導路861及び満タン誘導路862の前端開口が前方へ臨むようになっている。
また、パネルホルダ1120は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1128を備えている。これら複数の取付孔1128に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、パネルホルダ1120を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間でパネルホルダ1120(遊技パネル1100)を位置決めすることができる。
また、パネルホルダ1120は、切欠部1127の上側で前後方向に貫通している四角い挿通孔1128を備えている。この挿通口1128は、機能表示ユニット1400の後端が挿通される。
遊技パネル1100は、前構成部材1000の後側に取付けた状態では、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にパネルホルダ1120のアウト口1126が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1126へ誘導され、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出される。
[5−2a.遊技パネルの第二実施形態]
次に、上記の遊技パネル1100とは異なる実施形態の遊技パネル1150について、主に図121及び図122を参照して詳細に説明する。図121は、図117とは異なる形態の遊技パネルを、前構成部材、基板ホルダ、及び主制御ユニットと共に前から見た分解斜視図である。図122は、図121を後ろから見た分解斜視図である。この遊技パネル1150は、所定厚さ(例えば、18mm〜21mm)のベニヤ合板等の木質板材によって形成されている。この遊技パネル1100Aは、上記の遊技パネル1100のパネルホルダ1120と同じ厚さに形成されている。
遊技パネル1150は、外形が前構成部材1110の外形と略同形状に形成されている。遊技パネル1150は、正面視左右方向略中央の下部で前構成部材1000のアウト口誘導部1003と対応した位置に前後方向へ貫通するアウト口1151を備えている。遊技パネル1150は、アウト口1151の後面下側が、アウト口1151と同じ幅で下端まで前方へ窪んでいる。
また、遊技パネル1150は、下端の正面視左側に前後方向へ横長に貫通すると共に下方へ開放され前構成部材1000の切欠部1011と同形状の切欠部1152と、切欠部1127の上側で上下方向に貫通しており機能表示ユニット1400の後端が挿通される四角い挿通孔1153と、を備えている。
また、遊技パネル1150は、前構成部材1000の内レール1002から後方へ突出している複数の位置決め突起1009と対応する位置に、位置決め突起1009を嵌合可能な前後に貫通している複数の内レール固定孔1154を備えている。また、遊技パネル1150は、前構成部材1000における複数の取付ボス1010と対応している位置に、前後に貫通した複数の取付孔1155を備えている。これら複数の取付孔1155に、前構成部材1000の取付ボス1010を挿入することで、遊技パネル1150を前構成部材1000の後側に取付けることができると共に、前構成部材1000との間で遊技パネル1150を位置決めすることができる。
更に、遊技パネル1150は、図示は省略するが、上記の遊技パネル1100におけるパネル板1110の開口部1112と同様に、表ユニット2000を取付けるための前後に貫通している複数の開口部が備えられている。
遊技パネル1150は、前構成部材1000の後側に取付けた状態で、前構成部材1000のアウト誘導部1003の後側にアウト口1151が開口した状態となる。これにより、遊技領域5aの下端へ流下した遊技球が、アウト誘導部1003によって後側のアウト口1151へ誘導され、アウト口1151を通って遊技パネル1150の後側へ排出される。
[5−3.基板ホルダ]
次に、基板ホルダ1200について、主に図118乃至図119等を参照して説明する。基板ホルダ1200は、上方及び前方が開放された横長の箱状に形成されており、底面が左右方向中央へ向かって低くなるように傾斜している。この基板ホルダ1200は、遊技盤5に組立てた状態で、遊技パネル1100の後側に取付けられている裏ユニット3000の下部を下側から覆うことができる。これにより、アウト口1126を通って遊技パネル1100の後側へ排出された遊技球、及び、表ユニット2000及び裏ユニット3000から下方へ排出された遊技球、を全て受けることができ、底面に形成された排出部1201から下方へ排出させることができる。
[5−4.主制御基板ユニット]
次に、主制御ユニット1300について、主に図118乃至図119等を参照して説明する。主制御ユニット1300は、基板ホルダ1200の後面に着脱可能に取付けられている。この主制御ユニット1300は、遊技内容及び遊技球の払出し等を制御する主制御基板1310と、主制御基板1310を収容しており基板ホルダ1200に取付けられる主制御基板ボックス1320と、を備えている。
主制御基板ボックス1320は、複数の封印機構を備えており、一つの封印機構を用いて主制御基板ボックス1320を閉じると、次に、主制御基板ボックス1320を開けるためにはその封印機構を破壊する必要があり、主制御基板ボックス1320の開閉の痕跡を残すことができる。従って、開閉の痕跡を見ることで、主制御基板ボックス1320の不正な開閉を発見することができ、主制御基板1310への不正行為に対する抑止力が高められている。
[5−5.機能表示ユニット]
次に、機能表示ユニット1400について、主に図118乃至図120等を参照して説明する。機能表示ユニット1400は、図示するように、遊技領域5aの外側で前構成部材1000の左下隅に取付けられている。機能表示ユニット1400は、遊技盤5をパチンコ機1に組立てた状態で、扉枠3の貫通口111を通して前方(遊技者側)から視認することができる(図120を参照)。この機能表示ユニット1400は、主制御基板1310からの制御信号に基づき複数のLEDを用いて、遊技状態(遊技状況)や、普通抽選結果や特別抽選結果等を表示するものである。
機能表示ユニット1400は、詳細な図示は省略するが、遊技状態を表示する一つのLEDからなる状態表示器1401と、ゲート部2003に対する遊技球の通過により抽選される普通抽選結果を表示する二つのLEDからなる普通図柄表示器と、ゲート部2003に対する遊技球の通過に係る保留数を表示する二つのLEDからなる普通保留表示器と、第一始動口2002への遊技球の受入れにより抽選された第一特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第一特別図柄表示器と、第一始動口2002への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第一特別保留数表示器と、第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された第二特別抽選結果を表示する八つのLEDからなる第二特別図柄表示器と、第二始動口2004への遊技球の受入れに係る保留数を表示する二つのLEDからなる第二特別保留数表示器と、第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果が「大当り」等の時に、第一大入賞口2005や第二大入賞口2006の開閉パターンの繰返し回数(ラウンド数)を表示する三つのLEDからなるラウンド表示器と、を主に備えている。
この機能表示ユニット1400では、備えられているLEDを、適宜、点灯、消灯、及び、点滅、等させることにより、保留数や図柄等を表示することができる。
[5−6.周辺制御ユニット]
次に、周辺制御ユニット1500について、図116を参照して説明する。周辺制御ユニット1500は、裏ユニット3000の裏箱3010の後面に取付けられる遊技盤側演出表示装置1600の後側に取付けられている。周辺制御ユニット1500は、主制御基板1310からの制御信号に基いて遊技者に提示する演出を制御する周辺制御基板1510と、周辺制御基板1510を収容している周辺制御基板ボックス1520と、を備えている。周辺制御基板1510は、図示は省略するが、発光演出、サウンド演出、及び可動演出、等を制御するための周辺制御部と、演出画像を制御するための演出表示制御部と、を備えている。
[5−7.遊技盤側演出表示装置]
次に、遊技盤側演出表示装置1600について、図115乃至図116を参照して説明する。遊技盤側演出表示装置1600は、正面視において遊技領域5aの中央に配置されており、遊技パネル1100の後側に、裏ユニット3000の裏箱3010を介して取付けられている。詳述すると、遊技盤側演出表示装置1600は、裏箱3010の後壁の略中央の後面に対して、着脱可能に取付けられている。この遊技盤側演出表示装置1600は、遊技盤5を組立てた状態で、枠状のセンター役物2500の枠内を通して、前側(遊技者側)から視認することができる。この遊技盤側演出表示装置1600は、白色LEDをバックライトとしたフルカラーの液晶表示装置であり、静止画像や動画を表示することができる。
遊技盤側演出表示装置1600は、正面視左側面から外方へ突出している二つの左固定片1601と、正面視右側面から外方へ突出している右固定片1602と、を備えている。この遊技盤側演出表示装置1600は、液晶画面を前方へ向けた状態で、後述する裏箱3010の枠状の液晶取付部3010b内の正面視左内周面に開口している二つの固定溝3010cに、裏箱3010の斜め後方から二つの左固定片1601を挿入した上で、右固定片1602側を前方へ移動させて、右固定片1602をロック機構3020の開口部内に挿入し、ロック機構3020を下方へスライドさせることにより、裏箱3010に取付けられる。
[5−8.表ユニット]
次に、表ユニット2000について、図114乃至図116を参照して説明する。遊技盤5の表ユニット2000は、遊技パネル1100におけるパネル板1110に、前方から取付けられており、前端がパネル板1110の前面よりも前方へ突出していると共に、後端が開口部1112を貫通してパネル板1110の後面よりも後方へ突出している。
本実施形態の表ユニット2000は、遊技領域5a内に打込まれた遊技球を受入可能としており常時開口している複数の一般入賞口2001と、複数の一般入賞口2001とは遊技領域5a内の異なる位置で遊技球を受入可能に常時開口している第一始動口2002と、遊技領域5a内の所定位置に取付けられており遊技球の通過を検知するゲート部2003と、遊技球がゲート部2003を通過することにより抽選される普通抽選結果に応じて遊技球の受入れが可能となる第二始動口2004と、第一始動口2002又は第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選される第一特別抽選結果又は第二特別抽選結果に応じて何れかにおいて遊技球の受入れが可能となる大入賞口2005と、を備えている。
複数の一般入賞口2001は、遊技領域5a内の下部に配置されている。第一始動口2002は、遊技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に配置されている。ゲート部2003は、遊技領域5a内における正面視右上で衝止部1006の略直下に配置されている。第二始動口2004は、ゲート部2003の直下から正面視右寄りに配置されている。大入賞口2005は、第一始動口2002とアウト口1126との間に配置されている。
また、表ユニット2000は、技領域5a内の左右方向中央でアウト口1126の直上に取付けられており第一始動口2002及び大入賞口2005を有している始動口ユニット2100と、始動口ユニット2100の正面視左方で内レール1002に沿って取付けられており複数の一般入賞口2001を有しているサイドユニット下2200と、サイドユニット下2200の正面視左端上方に取付けられているサイドユニット上2300と、遊技領域5a内の略中央に取付けられており、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している枠状のセンター役物2500と、を備えている。
始動口ユニット2100は、遊技領域5a内において、左右方向中央の下端部付近でアウト口1126の直上に配置されており、パネル板1110に前方から取付けられている。この始動口ユニット2100は、第一始動口2002が、遊技球を一度に一つのみ受入可能な大きさで上方に向かって開口しており、大入賞口2005が、遊技球を一度に複数(例えば、4個〜6個)受入可能な大きさで左右に延びており、遊技状態に応じて開閉可能に形成されている。
サイドユニット下2200は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100の左方で内レール1002に沿って円弧状に延びており、パネル板1110に前方から取付けられている。サイドユニット下2200は、常時遊技球を受入可能な複数の一般入賞口2001を有している。
サイドユニット上2300は、遊技領域5a内において、サイドユニット下2200の正面視左上方で上下方向中央からやや下寄りに前方からパネル板1110に取付けられている。サイドユニット上2300は、パネル板1110の前面に取付けた状態で、棚部2302の左端が内レール1002に接近しており、内レール1002に沿って流下してきた遊技球を、右方(遊技領域5aの左右方向中央)へ誘導させることができる。
センター役物2500は、遊技領域5a内において、始動口ユニット2100、及びサイドユニット下2200よりも上方で、正面視略中央やや上寄りに配置されており、遊技パネル1100のパネル板1110の前面に取付けられている。センター役物2500は、枠状に形成されており、枠内を通して遊技パネル1100の後方に配置された遊技盤側演出表示装置1600や裏ユニット3000に備えられている演出ユニット等を前方から視認することができる。センター役物2500は、ゲート部2003、及び第二始動口2004を有している。
枠状のセンター役物2500は、下辺を除いた全周が、遊技パネル1100のパネル板1110の前面よりも前方へ突出しており、遊技領域5a内に打込まれた遊技球が、枠内に侵入できないようになっている。
センター役物2500は、正面視左側の外周面に、遊技領域5a内の遊技球が進入可能に開口しているワープ入口2520と、ワープ入口2520に進入した遊技球を放出可能とされ枠内に開口しているワープ出口2522と、ワープ出口2522から放出された遊技球を左右方向に転動させた後に遊技領域5a内へ放出するステージ2530と、を備えている。ステージ2530の直下に始動口ユニット2100が配置されており、ステージ2530の中央から遊技球が下方へ放出されると、極めて高い確率で第一始動口2002に遊技球が受入れられる。
[5−9.裏ユニット]
次に、遊技盤5における裏ユニット3000について、図114乃至図116を参照して説明する。裏ユニット3000は、遊技パネル1100におけるパネルホルダ1120の後面に取付けられている。また、裏ユニット3000の後側に遊技盤側演出表示装置1600及び周辺制御ユニット1500が取付けられている。
裏ユニット3000は、パネルホルダ1120の後面に取付けられ前方が開放されている箱状で後壁に四角い開口部3010aを有している裏箱3010と、裏箱3010の後面で開口部3010aの下辺に沿って左右に延びた軸周りに回動可能に取付けられており演出駆動基板を収容している箱状の演出駆動基板ボックス3042と、を備えている。
また、裏ユニット3000は、裏箱3010内の前端で正面視左辺側の上下方向中央から上寄りに取付けられている裏左中装飾ユニット3050と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏箱3010の後壁付近に取付けられている裏下後可動演出ユニット3100と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で正面視左側に取付けられている裏上左可動演出ユニット3200と、裏箱3010内で開口部3010aの正面視左側に取付けられている裏左可動演出ユニット3300と、裏箱3010内における開口部3010aの上方で左右方向中央から正面視右端までにかけて取付けられている裏上中可動演出ユニット3400と、裏箱3010内における開口部3010aの下方で裏下後可動演出ユニット3100の前方に取付けられている裏下前可動演出ユニット3500と、を備えている。
裏ユニット3000の裏箱3010は、前方が開放されている箱状で後壁に四角く貫通している開口部3010aと、開口部3010aの周縁から間隔を開けて後方へ突出している平板枠状の液晶取付部3010bと、液晶取付部3010bにおける背面視左辺において枠内の内側から外方へ向かって窪んでおり遊技盤側演出表示装置1600の左固定片1601が挿入される二つの固定溝3010cと、液晶取付部3010bの背面視右辺の上下方向中央において後端から裏箱3010の後壁まで切欠かれロック機構3020が取付けられる切欠部3010dと、を備えている。
開口部3010aは、遊技盤側演出表示装置1600の表示画面と略同じ大きさに形成されている。また、液晶取付部3010bは、枠内に遊技盤側演出表示装置1600を嵌め込むことが可能な大きさに形成されている。裏箱3010は、後面における切欠部3010dの背面視左側にロック機構3020が上下にスライド可能に取付けられる。
また、裏箱3010は、前端から外方へ延出している平板状の固定片部3010eを備えている。この固定片部3010eは、前面が遊技パネル1100のパネルホルダ1120の後面に当接した状態で、パネルホルダ1120に取付けられる。裏箱3010は、各可動演出ユニット等を取付けるためのボスや取付孔等が適宜位置に形成されている。
裏ユニット3000は、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
[6.遊技内容]
次に、本実施形態のパチンコ機1による遊技内容について、図114等を参照して説明する。本実施形態のパチンコ機1は、扉枠3の前面右下隅に配置されたハンドルユニット300のハンドル302を遊技者が回転操作することで、皿ユニット320の上皿321に貯留された遊技球が、遊技盤5における外レール1001と内レール1002との間を通って遊技領域5a内の上部へと打ち込まれて、遊技球による遊技が開始される。遊技領域5a内の上部へ打ち込まれた遊技球は、その打込強さによってセンター役物2500の左側、或いは、右側の何れかを流下する。なお、遊技球の打込み強さは、ハンドル302の回転量によって調整することができ、時計回りの方向へ回転させるほど強く打込むことができ、連続で一分間に最大100個の遊技球、つまり、0.6秒間隔で遊技球を打込むことができる。
また、遊技領域5a内には、適宜位置に所定のゲージ配列で複数の障害釘(図示は省略)が遊技パネル1100(パネル板1110)の前面に植設されており、遊技球が障害釘に当接することで、遊技球の流下速度が抑制されると共に、遊技球に様々な動きが付与されて、その動きを楽しませられるようになっている。また、遊技領域5a内には、障害釘の他に、遊技球の当接により回転する風車(図示は省略)が適宜位置に備えられている。
センター役物2500の上部へ打込まれた遊技球は、センター役物2500の外周面のうち、最も高くなった部位よりも正面視左側へ進入すると、図示しない複数の障害釘に当接しながら、センター役物2500よりも左側の領域を流下することとなる。そして、センター役物2500の左側の領域を流下する遊技球が、センター役物2500の外周面に開口しているワープ入口2520に進入すると、ワープ出口2522からステージ2530に供給される。
ステージ2530に供給された遊技球は、ステージ2530上を転動して左右に行ったり来たりして前方へ放出される。ステージ2530の中央から遊技球が遊技領域5a内に放出されと、第一始動口2002の直上に位置していることから、高い確率で第一始動口2002に受入れられる。この第一始動口2002に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、3個)の遊技球が、上皿321に払出される。
ステージ2530を転動している遊技球が、中央以外から遊技領域5a内に放出されと、始動口ユニット2100へ向かって流下する。センター役物2500のステージ2530から遊技領域5a内に放出された遊技球は、始動口ユニット2100の第一始動口2002や、開状態の大入賞口2005等に受入れられる可能性がある。
ところで、センター役物2500の左側へ流下した遊技球が、ワープ入口2520に進入しなかった場合、サイドユニット上2300により左右方向中央側へ寄せられ、サイドユニット下2200の一般入賞口2001や第一始動口2002等に受入れられる可能性がある。そして、一般入賞口2001に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、10個)の遊技球が、上皿321に払出される。
一方、遊技領域5a内においてセンター役物2500の上部に打込まれた遊技球が、センター役物2500の外周面の最も高くなった部位よりも右側に進入する(打込まれる)と、その下流側に、ゲート部2003と第二始動口2004とが備えられている領域を流下することとなる。
そして、右打した遊技球が、ゲート部2003を通過すると、主制御基板1310において普通抽選が行われ、抽選された普通抽選結果が「普通当り」の場合、第二始動口2004が所定時間(例えば、0.3〜10秒)の間、開状態となり、第二始動口2004への遊技球の受入れが可能となる。そして、第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出制御基板951を介して払出装置830から所定数(例えば、4個)の遊技球が、上皿321に払出される。
本実施形態では、ゲート部2003を遊技球が通過することで行われる普通抽選において、普通抽選を開始してから普通抽選結果を示唆するまでにある程度の時間を設定している(例えば、0.01〜60秒、普通変動時間とも称す)。この普通抽選結果の示唆は、遊技盤5の機能表示ユニット1400に表示される。第二始動口2004では、普通変動時間の経過後に開状態となる。
また、遊技球がゲート部2003を通過してから普通抽選結果が示唆されるまでの間に、遊技球がゲート部2003を通過すると、普通抽選結果の示唆を開始することができないため、普通抽選結果の示唆の開始を、先の普通抽選結果の示唆が終了するまで保留するようにしている。また、普通抽選結果の保留数は、4つまでを上限とし、それ以上については、ゲート部2003を遊技球が通過しても、保留せずに破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
本実施形態のパチンコ機1は、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、主制御基板1310において、遊技者に有利な有利遊技状態(例えば、「大当り」、「中当り」、「小当り」、「確率変動当り」、「時間短縮当り」、等)を発生させる特別抽選結果の抽選が行われる。そして、抽選された特別抽選結果を、所定時間(例えば、0.1〜360秒、特別変動時間とも称す)かけて遊技者に示唆する。なお、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられることで抽選される特別抽選結果には、「ハズレ」、「小当り」、「2R大当り」、「5R大当り」、「15R大当り」、「確変(確率変更)当り」、「時短(時間短縮)当り」、「確変時短当り」、「確変時短無し当り」、等がある。
第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより抽選された特別抽選結果(第一特別抽選結果及び第二特別抽選結果)が、有利遊技状態を発生させる特別抽選結果の場合、特別変動時間の経過後に、大入賞口2005が所定の開閉パターンで遊技球の受入れが可能な状態となる。大入賞口2005が開状態の時に、大入賞口2005に遊技球が受入れられると、主制御基板1310及び払出基板によって払出装置830から所定数(例えば、10個、又は、13個)の遊技球が、上皿321に払出される。従って、大入賞口2005が遊技球を受入可能としている時に、大入賞口2005に遊技球を受入れさせることで、多くの遊技球を払出させることができ、遊技者を楽しませることができる。
特別抽選結果が「小当り」の場合、大入賞口2005が、所定短時間(例えば、0.2秒〜0.6秒の間)の間、遊技球を受入可能な開状態となってから閉鎖する開閉パターンを複数回(例えば、2回)繰返す。一方、特別抽選結果が「大当り」の場合、大入賞口2005が、遊技球を受入可能な開状態となった後に、所定時間(例えば、約30秒)経過、或いは、大入賞口2005への所定個数(例えば、10個)の遊技球の受入れ、の何れかの条件が充足すると、遊技球を受入不能な閉状態とする開閉パターン(一回の開閉パターンを1ラウンドと称す)を、所定回数(所定ラウンド数)繰返す。例えば、「2R大当り」であれば2ラウンド、「5R大当り」であれば5ラウンド、「15R大当り」であれば15ラウンド、夫々繰返して、遊技者に有利な有利遊技状態を発生させる。
なお、「大当り」では、大当り遊技の終了後に、「大当り」等の特別抽選結果が抽選される確率を変更(「確変当り」)したり、特別抽選結果を示唆する演出画像の表示時間を変更(「時短当り」)したりする「当り」がある。
本実施形態では、第一始動口2002及び第二始動口2004への遊技球の受入れにより特別抽選の開始から抽選された特別抽選結果が示唆されるまでの間に、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられると、特別抽選結果の示唆を開始することができないため、先に抽選された特別抽選結果の示唆が完了するまで、特別抽選結果の示唆の開始が保留される。この保留される特別抽選結果の保留数は、第一始動口2002及び第二始動口2004に対して、夫々4つまでを上限とし、それ以上については、第一始動口2002及び第二始動口2004に遊技球が受入れられても特別抽選結果を保留せずに、破棄している。これにより、保留が貯まることで遊技ホール側の負担の増加を抑制している。
この特別抽選結果の示唆は、機能表示ユニット1400と遊技盤側演出表示装置1600とで行われる。機能表示ユニット1400では、主制御基板1310によって直接制御されて特別抽選結果の示唆が行われる。機能表示ユニット1400での特別抽選結果の示唆は、複数のLEDを、点灯・消灯を繰返して所定時間点滅させ、その後に、点灯しているLEDの組み合わせによって特別抽選結果を示唆する。
一方、遊技盤側演出表示装置1600では、主制御基板1310からの制御信号に基いて、周辺制御基板1510によって間接的に制御され演出画像として特別抽選結果の示唆が行われる。遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する演出画像は、複数の図柄からなる図柄列を、左右方向へ三つ並べて表示した状態で、各図柄列を変動させ、変動表示されている図柄列を順次停止表示させ、停止表示される三つの図柄列の図柄が、特別抽選結果と対応した組み合わせとなるように夫々の図柄列が停止表示される。特別抽選結果が「ハズレ」以外の場合は、三つの図柄列が停止して各図柄が停止表示された後に、特別抽選結果を示唆する確定画像が遊技盤側演出表示装置1600に表示されて、抽選された特別抽選結果に応じた有利遊技状態(例えば、小当り遊技、大当り遊技、等)が発生する。
なお、機能表示ユニット1400での特別抽選結果を示唆する時間(LEDの点滅時間(変動時間))と、遊技盤側演出表示装置1600での特別抽選結果を示唆する時間(図柄列が変動して確定画像が表示されるまでの時間)とは、異なっており、機能表示ユニット1400の方が長い時間に設定されている。
また、周辺制御基板1510では、遊技盤側演出表示装置1600による特別抽選結果を示唆するための演出画像の表示の他に、抽選された特別抽選結果に応じて、扉枠3における演出操作ユニット400の操作ボタン410や扉枠側演出表示装置460、センター役物2500の各種装飾体、裏ユニット3000の各種装飾体、裏下後可動演出ユニット3100、裏上左可動演出ユニット3200、裏左可動演出ユニット3300、裏上中可動演出ユニット3400、及び裏下前可動演出ユニット3500、等を適宜用いて、発光演出、可動演出、表示演出、等を行うことが可能であり、各種の演出によっても遊技者を楽しませることができ、遊技者の遊技に対する興趣が低下するのを抑制することができる。
以上において、扉枠3の皿ユニット320の下皿322の下皿球抜き孔322aは下皿排出口である。
下皿322における底面の下皿球供給口323cと下皿球抜き孔322aとの間の部位、球誘導部322c、緩衝部322d、及び返し部322eは遊技球の誘導手段である。 皿ユニットベース323の下皿球供給口323cは下皿供給口である。
皿ユニットカバー326、演出操作ユニット取付部326a、演出操作ユニット400及び第二演出操作ユニット400Aは被覆部であり、上皿球抜きボタン327は排出操作部である。
以上、本発明について好適な実施形態を挙げて説明したが、本発明はこれらの実施形態に限定されるものではなく、以下に示すように、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、種々の改良及び設計の変更が可能である。
すなわち、上記の実施形態では、遊技機としてパチンコ機1に適用したものを示したが、これに限定するものではなく、パチスロ機や、パチンコ機とパチスロ機とを融合させてなる遊技機に、適用しても良く、この場合でも、上記と同様の作用効果を奏することができる。
また、上記の実施形態では、皿ユニットカバー326の前面に演出操作ユニット400(第二演出操作ユニット400A)を取付けた例を示したが、これに限定するものではなく、「操作ダイヤル、タッチパネル等の操作装置を備えたもの」、「表面に装飾を有した回転体を備えたもの」、「装飾を有した装飾体と、装飾体を可動させる可動装置と、を備えたもの」、「遊技機のコンセプトに沿ったキャラクタ、アイテム、ロゴ、及びシーン(ジオラマ)等を立体的に模した装飾体を備えたもの」、等を備えたユニットを取付けても良い。
1 パチンコ機
2 外枠
3 扉枠
4 本体枠
5 遊技盤
5a 遊技領域
100 扉枠ベースユニット
320 皿ユニット
320b 皿ユニット(第三実施形態)
321 上皿
322 下皿
322a 下皿球抜き孔(下皿排出口)
322b 逃し部
322c 球誘導部(誘導手段)
322d 緩衝部(誘導手段)
322e 返し部(誘導手段)
323 皿ユニットベース
323c 下皿球供給口(下皿供給口)
324 上皿本体
325 下皿本体
326 皿ユニットカバー(被覆部)
326a 演出操作ユニット取付部(被覆部)
326b 皿前上装飾部
326c 皿前下装飾部
326d 下皿開口部
327 上皿球抜きボタン(排出操作部)
340 下皿カバー
400 演出操作ユニット(被覆部)
400A 第二演出操作ユニット(被覆部)
400B 第三演出操作ユニット

4000 制御装置
4100 主制御板
4140 周辺制御基板
4100a 主制御MPU
4150 周辺制御部
4150a 周辺制御MPU
4150b 周辺制御ROM
4150c IC
4150d 音ROM
4160 液晶・音制御部
4160a VDP
4160b 音制御部
4160c キャラROM
4180 モーター駆動基板

5000 演出用操作部
5001 演出用操作ハンドル
5002 押込み・せり出し部材
5003 ハンドルベース
5004 後縁
5005 ピストン棒
5006 戻しばね
5007 ソレノイド
5008 アクチュエータ
5009 ドグ
5010 引きばね

5100 転回装置
5101 可動片
5102 可動機構
5103 リンクベース
5104 可動片側軸部
5105 第1リンク
5106 第2リンク
5107 第1軸部
5108 第2軸部
5109 可動部材
5110 連結部分
5111 外側突出部分
5112 スプリング
5113 ばね部材
5114 カムフォロア
5115 カム突起
5116 取付け盤
5117 ガイド孔
5118 突起
5119 引きワイヤ
5120 戻しばね
5121 第1プーリ
5122 第2プーリ

5200 ダンパ・クッション装置
5201 ピストン棒

5300 ガイド装置
5301 スライダ
5302 ガイドレール

5400 前面部材
5401 筒状スリーブ
5402 前縁
5403 スリーブ側軸受
5404 エアシリンダ
5405 ダンパばね
5406 基体
5407 ファン
5408 ガイド棒
5409 スライド駒

a・・・前後軸線
b・・・原位置線

Claims (2)

  1. 所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
    前記遊技盤が装着される本体枠と、
    前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
    前記扉枠に設けられて正面視において前記遊技領域の下方で前方へ膨出し、所定の内部空間が形成された膨出部と、
    前記膨出部の上面側に設けられ、前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
    前記内部空間に収容され、遊技者が操作可能な操作装置と、
    所定高さの立壁を設けた下皿本体を有して前記扉枠に設けられ、所定の供給口から遊技媒体が流入可能な下皿と
    を備え、
    前記膨出部における前記内部空間と左右方向に並設される空間に、前記下皿本体が設けられ、
    前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、該第1下皿部に一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部とを含み、
    前記第2下皿部の上方を覆うカバー手段を設け、
    前記カバー手段は、前記扉枠の開閉状態にかかわらず前記下皿本体と一体的に設けられ、前記第2下皿部から前記第1下皿部側以外の下皿外部へ遊技媒体が流出することを阻止するとともに前記第2下皿部から前記内部空間へ遊技媒体が侵入しないようにしており、
    さらに、前記下皿には、所定の供給口を介して遊技媒体が供給され、
    前記供給口は、前記下皿の左右幅の中心よりも前記第2下皿部側にずれて設けられる
    ことを特徴とする遊技機。
  2. 所定の遊技が行われる遊技領域が形成される遊技盤と、
    前記遊技盤が装着される本体枠と、
    前記本体枠に開閉可能に設けられる扉枠と、
    前記扉枠に設けられて正面視において前記遊技領域の下方で前方へ膨出し、所定の内部空間が形成された膨出部と、
    前記膨出部の上面側に設けられ、前記遊技領域で遊技を行うための遊技媒体が貯留される上皿と、
    前記内部空間に収容され、所定の演出効果を奏する演出装置と、
    所定高さの立壁を設けた下皿本体を有して前記扉枠に設けられ、所定の供給口から遊技媒体が流入可能な下皿と
    を備え、
    前記膨出部における前記内部空間と左右方向に並設される空間に、前記下皿本体が設けられ、
    前記下皿本体は、遊技機の前方に臨む領域が形成される第1下皿部と、該第1下皿部に一体的に設けられて遊技機の前方に臨まない領域が形成される第2下皿部とを含み、
    前記第2下皿部の上方を覆うカバー手段を設け、
    前記カバー手段は、前記扉枠の開閉状態にかかわらず前記下皿本体と一体的に設けられ、前記第2下皿部から前記第1下皿部側以外の下皿外部へ遊技媒体が流出することを阻止するとともに前記第2下皿部から前記内部空間へ遊技媒体が侵入しないようにしており、
    さらに、前記下皿には、所定の供給口を介して遊技媒体が供給され、
    前記供給口は、前記下皿の左右幅の中心よりも前記第2下皿部側にずれて設けられる
    ことを特徴とする遊技機。
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