JP3409797B2 - インクジェットプリンタの印字歪補正装置 - Google Patents

インクジェットプリンタの印字歪補正装置

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JP3409797B2
JP3409797B2 JP17231792A JP17231792A JP3409797B2 JP 3409797 B2 JP3409797 B2 JP 3409797B2 JP 17231792 A JP17231792 A JP 17231792A JP 17231792 A JP17231792 A JP 17231792A JP 3409797 B2 JP3409797 B2 JP 3409797B2
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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電制御(静電偏向)方
式のインクジエットプリンタに係り、特にその印字歪を
軽減する印字歪補正装置に関する。
【0002】
【従来の技術】帯電制御方式のインクジェットプリンタ
は、インク粒子を文字パターン(ビデオデータ)に従っ
て帯電し、該インク粒子の飛行路に偏向電界を作用させ
ることにより、該インク粒子を帯電量に応じて偏向して
該文字パターンのドットマトリックスを印字する構成で
ある。そしてこの帯電制御方式のインクジェットプリン
タは、印字速度が早く、ノズルと被印字物(被印字面)
の距離を比較的大きくとることができるので、生産ライ
ンを搬送される生産物に製造日付や製造番号等を印字す
る産業用として利用される場合が多い。
【0003】このインクジェットプリンタにおいて、イ
ンク粒子が所望のマトリックス位置に付着するように偏
向するとき、当該インク粒子の前後のインク粒子の状態
によって偏向歪が発生するので、該偏向歪を補正するよ
うな帯電量補正制御が行われる。偏向歪の原因には帯電
歪や空気抵抗歪等があるが、ノズルと被印字物の距離が
長い産業用インクジェットプリンタにおいては、空気抵
抗歪の影響が顕著に現われる。
【0004】この偏向歪の補正は、帯電しようとしてい
るインク粒子に対してその前後を飛行するインク粒子の
帯電データ(文字パターンのドットデータ)を監視し、
該データに応じて帯電量を補正するものが多く、例えば
特公昭60−27576 号公報に記載されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら従来のこ
のような補正は、マトリックスの1つの制御対象列内に
おけるドットデータを監視し、或いは、列の概念を考慮
しないで前方の多数のインク粒子のドットデータを監視
して行うものであり、偏向歪を十分に補正するためには
複雑なデータ処理や大容量のデータメモリが必要とな
り、正確な文字パターンを印字するためには仕掛けが複
雑になる問題があった。
【0006】従って、本発明の目的は、簡単な構成によ
り偏向歪を補正して正確な文字パターンを印字すること
ができるインクジェットプリンタの印字歪装置を提案す
ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、ノズルから連
続的に噴出して飛行するインク粒子を該インク粒子に与
える帯電量を変えて繰返し偏向する静電偏向手段と、こ
の静電偏向手段によるインク粒子偏向方向と交叉する方
向に被印字物を搬送する搬送手段とを備え、前記静電偏
向手段にマトリックスの列方向に繰返しインク粒子を偏
向するための階段波状の帯電電圧データを発生する帯電
電圧データ発生手段と、各マトリックス位置にドットを
印字するかどうかを決定するドットデータ発生手段と、
階段波状の帯電電圧データとドットデータに基づいて帯
電電圧を発生する帯電電圧発生手段とを備えたインクジ
ェットプリンタにおいて、前記帯電電圧データ発生手段
に、マトリックスにおける制御対象列の前列の1列分の
印字ドットの数に応じて当該制御対象列におけるマトリ
ックス位置にインク粒子を偏向するための補正済みの階
段波状の帯電電圧データを発生する帯電電圧補正手段を
設けたことを特徴とする。
【0008】
【作用】インク粒子を繰返し偏向してマトリックス状に
ドットを印字する帯電制御方式のインクジェットプリン
タにおいては、マトリックスを構成するドットを印字す
るための当該制御対象インク粒子が属するドット列の前
列の1列分のインク粒子の飛行によって発生した該イン
ク粒子飛行路の空気流の乱れが大きく影響する。従っ
て、この前の列における1列分の印字ドットの数に応じ
て次の列(帯電制御対象列)の偏向歪補正(帯電補正制
御)を行うようにすれば、補正精度が向上し、しかも補
正のために監視するドットデータはマトリックスにおけ
る1列単位で扱うことになるので補正手段が複雑になる
のを抑えることができる。
【0009】
【実施例】図1は、本発明になるインクジェットプリン
タの印字歪補正装置のブロック図である。マイクロプロ
セッサ(MPU)1は、該インクジェットプリンタの全
体制御を司る主回路要素であり、ROM2は該MPU1
が動作するために必要なプログラム及び制御データ等を
記憶する読出し専用のメモリである。RAM3はプログ
ラム実行途上で前記MPU1が扱うデータ等を一時的に
記憶する書替え可能なメモリである。バスライン4は、
MPU1のデータ信号,アドレス信号及びコントロール
信号を伝送する信号ラインである。
【0010】ファーストイン ファーストアウト レジ
スタ(FIFO)5は、MPU1から1バイト単位で出力
される文字パターンのドットデータを蓄積する。FIF
O5の出力は、レジスタ(A)6とセレクタ(C)8へ
導かれる。レジスタ(A)6及びレジスタ(B)7は、
文字パターンを構成するドットを割当てるマトリックス
において、帯電制御しようとしている制御対象列の前列
のドットデータを記憶する。マトリックスの偏向方向1
列のドット数が8個以内の文字パターンの場合にはレジ
スタ(A)6の記憶内容を補正制御に活用し、9個〜1
6個の場合には2つのレジスタ(A),(B)6,7の記
憶内容を総合して補正制御に活用する。セレクタ(C)
8は、FIFO5からパラレルに出力される8ビットの
ドットデータを順次選択(この実施例では下位7ビット
を順次選択)して出力することによりシリアル信号に変
換する。
【0011】前列補正回路9は、マトリックスにおける
帯電制御対象列の前列の印字ドットの状態に応じた前列
補正制御信号を発生するもので、この前列補正制御信号
は前列において印字したドットの数を分類して作成され
る。
【0012】ペリフェラル インターフェース アダプ
タ(PIA)11は各種信号の入出力を仲介する。バッ
ファ(A)12は、MPUバスライン4におけるデータ
バス(D信号)とコントロールRAM13のデータバス
(D信号)を接続したり、データが流れる方向を特定す
る機能を有する。コントロールRAM13は、前記MP
U1による印字制御を予め定めた手順通りに順次実行す
るために必要な各種のコントロール情報を蓄積する。セ
レクタ(E)14は、コントロールRAM13に与えるア
ドレス情報を切替えるためのものである。
【0013】間引きスイッチ15は、ノズルから連続的
に発生するインク粒子の利用率(マトリックスへの割当
て率=間引き率)を設定するためのものである。励振設
定スイッチ16は、ノズル32へ与える励振信号の周波
数を設定して該ノズル32から発生するインク粒子の発
生周期を特定するものである。分周カウンタ17は、発
振器18から出力される出力信号を前記間引きスイッチ
15,励振設定スイッチ16の設定値に基づいて分周
し、帯電電圧を発生する階段波データを得るための計数
信号OT1,間引きタイミング信号OT2及びノズル3
2を励振するための励振信号OT3を発生する。
【0014】階段波カウンタ19は、文字パターンを表
現するドットを割当てるマトリックスにおける偏向方向
1列分のドット数を1周期として前記計数信号を繰返し
計数し、計数データを出力ポートOT2に出力する。バ
ッファ(B)20は、ビデオRAM21のデータ入出力
に用いる。このビデオRAM21は、前列の印字ドット
状態の種類に応じた3種類(帯電インク粒子数xをx=
0,x<4,x=>4とした)の歪補正済の階段波デー
タ(ビデオ信号)を記憶するものである。セレクタ
(F)22は、このビデオRAM21に与えるアドレス
情報を切替える。
【0015】シフトレジスタ(B)24は、帯電制御対
象列内のインク粒子に対応するドットデータ(出力ポー
トQC)及びその前後のインク粒子に対応するドットデ
ータ(出力ポートQA,QB,QD,QE)を出力する
ものである。制御対象列内の前後のインク粒子に対応す
るドットデータも、帯電制御対象インク粒子に対する静
電誘導による帯電歪及び空気抵抗歪の補正に使用する
が、この補正は従来の補正制御と同様であるのでここで
は説明を省略する。
【0016】ゲート(C)29は帯電電圧信号作成に係
るANDゲートであり、ビデオRAM21から与えられ
る12ビットのデジタル信号の各ビットに対応した12
個のANDゲート素子で構成され、各ANDゲート素子
はビデオRAM21から与えられる信号の1つの外に前
記シフトレジスタ(B)24の出力ポートQCから出力
されるドットデータ,コントロールRAM13からマト
リックスの1列を印字するタイミングを特定するように
出力される列印字領域信号,PIA11の出力ポートO
T3から出力される印字開始信号及び分周カウンタ17
の出力ポートOT2から出力される間引きタイミング信
号を共通に入力する。D/Aコンバータ30は、AND
ゲート29から出力されるデジタル形態の帯電電圧信号
をアナログ信号に変換するためのものであり、後段のア
ンプ(AMP)31はその出力を増幅して帯電電圧とす
る。
【0017】ノズル32は加圧されたインクを噴出し、
前記励振信号に従った振動を該インクに与えて粒子化を
特定する。帯電電極33は、ノズル32から噴出するイ
ンクが粒子化する位置を囲むように配置され、該インク
粒子を帯電するために前記帯電電圧が与えられる。偏向
電極(+)34と偏向電極(−)35及び高電圧源36
はインク粒子飛行路に偏向電界を形成し、該偏向電界中
を飛行するインク粒子37をその帯電量に応じて偏向す
る。
【0018】搬送ベルト42は、インクジェットプリン
タによって印字されるワーク40を載置して、該ワーク
40を前記インク粒子37の偏向方向と直交する方向に
所定の一定速度で搬送する。ガター38は、ドット印字
に使用しない未使用インク粒子を捕獲して回収するよう
に当該未使用インク粒子の飛行路に配置される。センサ
39は前記搬送ベルト42によって搬送されるワーク4
0の到来を検出するものであり、該ワーク40がノズル
32と対向する印字領域を通過するのに同期した印字
(帯電)制御を実行するために使用される。入力パネル
41は、印字内容(文字)の設定やマトリックスの種類
(この実施例では8ドット/偏向方向1列,16ドット
/偏向方向1列)の切替え等を指示する入力装置であ
る。
【0019】次に、印字制御のためにMPU1が実行す
るデータ処理を説明する。この実施例は、次の印字内容
をその印字動作に入る前に事前に設定しておくように構
成される。図2は、この事前設定のための処理フローで
ある。
【0020】処理101では入力パネル41からの指示
信号をチェックして、印字文字パターンのマトリックス
切替え有無を判定する。切替えが必要な場合には処理1
02に移ってマトリックス切替え処理を実行する。印字
する文字のマトリックスの偏向方向の1列が8ドット以
内であればPIA11の出力ポートOT2を“1”と
し、9〜16ドットの範囲であれば“0”とする。この
マトリックス切替え有無の判定及び切替え処理のため
に、MPU1は、入力パネル41からの指示内容を予め
読取ってRAM3に記憶しておき、このデータに基づい
て行う。1列を17ドット以上で構成するマトリックス
に印字できるようにするときは、レジスタ(B)7の後
段に同様の回路を追加すると共に前列補正回路9を拡張
すれば対応可能である。以下、本実施例の説明は、文字
パターンのマトリックスの偏向方向1列のドット数を
“7”として行う。
【0021】処理103は、マトリックスの切替えに伴
ってビデオRAM21のデータ書替え有/無を判定する
処理である。この判定データもパネル41からの指示信
号に従って予めRAM3内に設定しておく。ビデオRA
M21の書替えが必要であれば、処理104を行う。ビ
デオRAM21の事前設定は、MPU1が入力パネル4
1からの指示に基づいてROM2を参照して作成した歪
補正済みの階段波データを、バッファ(B)20とセレ
クタ(F)22の入力ポートAを使用して該ビデオRA
M21に書き込むことによって行う。もし、文字の高さ
やマトリックス等が固定されていてその変更を行わない
タイプのインクジェットプリンタであれば、このビデオ
RAM21は書替えができないROM(リードオンリメ
モリ)にしても良い。該ビデオRAM21のアドレス信
号としては、9ビットの情報が使用される。この9ビッ
トのアドレス信号の内、下位6ビットの情報は階段波の
ステップを意味する前記階段波カウンタ19の出力信号
であり、上位3ビットの情報は前列の印字ドットの状態
に応じた補正制御量を意味する前記前列補正回路9の出
力信号である。
【0022】図3は、このアドレス情報の割付けを示し
ている。この実施例では、前列の印字ドット情報は帯電
インク粒子の数(印字ドットの数)であり、この数に応
じて前列補正量を決定するように使用される。ここでは
判り易くするために、帯電インク粒子数xを、x=0,
x<4,x=>4の3種類に分類して補正制御する場合
を説明する。ビデオRAM21のアドレスの全ての組合
わせについて、予め、歪補正済みの階段波データを作成
してビデオRAM21に記憶させておく。また、印字す
べき文字データも入力パネル41を用いて予め入力して
RAM3に記憶させておく。
【0023】処理105では、コントロールRAM13
のデータ書替え有/無を判定し、書替えが必要であれば
処理106を行う。この処理106では、入力パネル4
1からの入力指示に基づいてMPU1がROM2を参照
して作成した新しいコントロール情報を、バッファ(A)
12を経由して該コントロールRAM13に与える。こ
のときのアドレス情報は、セレクタ(E)14の入力ポー
トAから出力ポートYを経由して該コントロールRAM
13に与えられる。コントロールRAM13のデータ
(コントロール情報)は、図6に示すような割付けにな
っている。図6において、20〜22の3ビットがデータ
セレクト信号であり、セレクタ(C)8に供給される。こ
の3ビットのデータセレクト信号は、セレクタ(C)8
の8ビットの入力データの内から特定の1ビットを順次
抽出して出力ポートYに出力するためのものである。こ
の信号は、図8に示したタイムチャートの信号(ウ)に
該当する。また、コントロールRAM13のコントロー
ル情報における23 ビットは有効ドットを示しており、
ゲート(C)29の各AND素子への入力信号となって
いる。24 ビットはFIFO読出し信号であり、FIF
O5のリセット入力ポートR及びレジスタ(A),(B)
のクロック入力ポートCKに入力されており、図8の
(オ)に相当する信号となる。これによって、FIFO
5に記憶したドットデータを1バイト単位で順次に出力
する。
【0024】ここで、帯電制御対象ドット列の前列の印
字ドットの有/無による歪がどのように発生し、これを
補正するためのアルゴリズムはどのようにすればよいか
を述べる。図4は、ドットが正しく印字された文字パタ
ーン(ア)と歪を伴って印字されたドットによる文字パ
ターン(イ)を示している。歪を伴って印字された文字
パターン(イ)において、ドット(a),(b)は基準位
置より少し上がっており歪が目立っている。
【0025】図5は、ワーク40を矢印方向に搬送しな
がら該文字パターンを構成するドットを順に印字すると
きのインク粒子の飛行状況を示している。該文字パター
ンのドット印字では、第1列目は偏向されるインク粒子
(印字ドット)が無い。第2列目においてドット(a)
を印字するインク粒子が1番先頭になって偏向飛行する
が、その前の列である第1列目には印字ドットが無いの
で、該ドット(a)を印字するインク粒子は大きな空気
抵抗を受ける。そのために該インク粒子は飛行速度が大
幅に低下して、偏向量が過大になる傾向を示す。これを
抑制するためには、帯電量を少なくする補正が必要であ
る。ドット(b)を印字するインク粒子は、当該第2列
目内においてその前方にドット(a)を印字するために
偏向飛行しているインク粒子がある。このインク粒子に
より受ける空気抵抗の変化の影響は従来の補正制御と同
様に行えば良い(以下、同一列内において先行して飛行
するインク粒子により変動する空気抵抗の影響は同様に
補正制御する。)が、前列である第1列目には偏向され
たインク粒子がないため、該インク粒子も大きな空気抵
抗を受けて偏向量が大きくなる。従って、このインク粒
子に対しても帯電量を少なくして印字歪を補正すること
が必要になる。これらの補正量は、具体的には、そのイ
ンクジェットプリンタの仕様に特有の値となるので、補
正データ作成時に予めテスト印字して定めなければなら
ない(以下、各補正データも同様である)。第3列目の
ドット印字では、マトリックス位置の総てにインク粒子
を偏向してドット(c)〜(i)を印字するが、前列で
ある第2列目において偏向されて飛行するインク粒子の
数が少ないので該第3列目のインク粒子も比較的大きな
空気抵抗を受け、偏向量が大きくなる。従って、第3列
目のドット印字のためのインク粒子も帯電量を少なくす
る補正が必要である。これに対して、第4列目のドット
印字において偏向されて飛行するインク粒子は、第3列
目のドット印字において偏向されて飛行するインク粒子
が多いので、飛行中に受ける空気抵抗が小さくなる。従
って、ドット(j)を印字するために偏向するインク粒
子は飛行速度が早くなる(低下しない)ので偏向量は大
きくならず(或いは小さくなり)、補正は不要(或いは
帯電量を多くする補正)となる。このようなマトリック
スにおける前列の印字ドットによる印字歪の量は、前列
の印字ドットの数は勿論のこと、そのマトリックス位置
によっても影響される。従って、印字ドットのマトリッ
クス位置情報をも考慮した補正制御を行えば、印字精度
が一層向上する。なお、印字歪は、帯電量に対する偏向
量の基準値に対する偏差であるから、この基準値をどの
ように設定するかによって帯電補正量が増減する。
【0026】このようなアルゴリズムに従って前列のド
ット印字状態を考慮した補正済み階段波データを予め作
成してビデオRAM21に記憶し、これを後述する前列
補正制御信号を使用して読出して帯電電圧発生に使用す
ることにより印字歪を軽減する。
【0027】次に印字動作制御処理を図7,図8を用い
て説明する。ワーク40が搬送ベルト42により運搬さ
れてくるとセンサ39が該ワーク40の到来を検知し、
図8(ア)のようなセンサ信号をPIA11の入力ポー
トIN1へ送る。この信号によりMPU1に対して割込
みが発生し、図7の処理201,202が実行され、そ
の後、予め入力されてRAM3に記憶されている印字す
べき文字データをROM2を参照して所定のドットマトリッ
クスに基づいた印字用のドットデータに変換してFIF
O5に与える(処理203〜205)。FIFO5に入
力されたドットデータは、その後、8ビット単位でパラ
レルに出力ポートQから出力される(図8の信号
(イ))。このデータを順次シリアル信号に変換するため
に、図8(ウ)に示すように、0〜6ビット位置を選択
する位置信号をセレクタ(C)8の入力ポートA〜Cに
順次入力すると、該セレクタ(C)8の出力ポートYから
当該ビット位置のデータが順次出力されてシリアル信号
となる。この信号はシフトレジスタ(B)24の入力ポー
トSIへ入り、図8(キ)のような入力ポートCKのクロ
ック信号でドット印字に同期して順次シフトして、図8
(エ)のような信号となる。第1列目のドットデータの全
てをシフトレジスタ24に移した後にFIFO5の入力
ポートR及びレジスタ(A)6,レジスタ(B)7の入力ポ
ートCKに図8(オ)のようなパルス信号を入力してFI
FO5の1バイトのデータをレジスタ(A)6に移し、
該レジスタ(A)6の出力ポートQを図8(カ)のよう
に第1列のデータとする。同時に、図8(イ)のように
FIFO5の出力データは第2列目のドットデータとな
る。この第2列目のドットデータの帯電制御時に、レジ
スタ(A)6の出力データは前列分のドットデータとな
り、この前列の8ビツトのドットデータに印字ドットが
何ドットあるかが前列補正回路9で調べられる。その結
果、印字ドットが0ならばその出力ポート(x=0)を
“1”にする。前列補正回路9は、以下同様にして、前
列の印字ドットの数を調べてその結果を出力ポートに出
力する。レジスタ(A)のデータは次の列の印字のため
の帯電制御ではレジスタ(B)7に移るので、1列のド
ットマトリックスを16ビットとする印字や2列前の印
字ドットを考慮した補正を行うようにすることもでき
る。更に前列補正回路9の出力ポートのビットを増やせ
ば一層木目細かな補正制御が可能となる。図8(ク)は
前列補正回路9のx=0の前列補正制御信号を示し、
(ケ)はx<4の前列補正制御信号を示し、(コ)はx
=>4の前列補正制御信号を示している。(ク)は第1列
目の8ドット全てがスペース(印字ドットなし)であるこ
とから第2列目を印字するときに“1”となっている。
(ケ)は第2列目の印字ドット数が2ドットであることか
ら第3列目を印字するとき“1”になっている。
【0028】(コ)は第3列目の印字ドット数が7ドッ
トであることから第4列目を印字するときに“1”とな
っている。これらの前列補正制御信号はビデオRAM2
1のアドレスの26〜28(図3)に割当てられ、該前列に
おける印字ドット数の影響を考慮した補正済み階段波デ
ータを読出すために使用される。図8(サ)はAMP31
から出力される帯電電圧(ビデオ信号)を示している。
【0029】このようにして印字すべき総ての文字にお
けるドットデータに対する帯電制御を終了すると、印字
開始信号を“0”にして当該文字印字制御を終了する
(処理206)。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、インク粒
子を繰返し偏向してマトリックスにドットを印字する制
御において、前列の1列分の印字ドットの数に応じて帯
電制御対象列のインク粒子への帯電量の補正制御を行っ
て、前列のインク粒子の飛行に伴う空気抵抗歪を補正す
るようにしたので、比較的簡単な構成で正確な印字歪補
正を実現することができ、印字品質が向上する効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明になるインクジェットプリンタのブロッ
ク図である。
【図2】本発明になるインクジェットプリンタの制御装
置が実行する印字前処理のフローチャートである。
【図3】ビデオRAMのアドレス割付け図である。
【図4】ドット印字により表現された文字パターンによ
る印字歪説明図である。
【図5】図4に示した文字(ドット)パターンを印字す
るために飛行中のインク粒子の状態を示す図である。
【図6】コントロールRAMのアドレス割付け図であ
る。
【図7】本発明になるインクジェットプリンタの前記制
御装置が実行する印字処理のフローチャートである。
【図8】印字処理におけるタイムチャートである。
【符号の説明】
1…MPU、2…FIFO、6…レジスタ(A)、8…
セレクタ(C)、9…前列補正回路、13…コントロー
ルRAM、19…階段波カウンタ、21…ビデオRA
M、22…セレクタ(F)、24…シフトレジスタ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−155744(JP,A) 特開 昭55−131883(JP,A) 特開 昭55−63282(JP,A) 特開 平4−44857(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B41J 2/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ノズルから連続的に噴出して飛行するイン
    ク粒子を該インク粒子に与える帯電量を変えて繰返し偏
    向する静電偏向手段と、この静電偏向手段によるインク
    粒子偏向方向と交叉する方向に被印字物を搬送する搬送
    手段とを備え、前記静電偏向手段にマトリックスの列方
    向に繰返しインク粒子を偏向するための階段波状の帯電
    電圧データを発生する帯電電圧データ発生手段と、各マ
    トリックス位置にドットを印字するかどうかを決定する
    ドットデータ発生手段と、階段波状の帯電電圧データと
    ドットデータに基づいて階段波状の帯電電圧を発生する
    帯電電圧発生手段とを備えたインクジェットプリンタに
    おいて、 前記帯電電圧データ発生手段に、マトリックスにおける
    制御対象列の前列の1列分の印字ドットの数に応じて当
    該制御対象列におけるマトリックス位置にインク粒子を
    偏向するための補正済みの階段波状帯電電圧データを
    する帯電電圧補正手段を設けたことを特徴とするイン
    クジェットプリンタの印字歪補正装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記帯電電圧補正手段
    は、マトリックスにおける前列の印字ドットの数に応じ
    て補正された複数種類の階段波状帯電電圧データを記憶
    するメモリを備えることを特徴とするインクジェットプ
    リンタの印字歪補正装置。
  3. 【請求項3】 ノズルから連続的に噴射するインク粒子に
    ビデオ信号に従った電荷を与えて静電偏向制御すること
    によりマトリックスの1列毎に順次インク粒子列を配置
    してドットを印字することにより被印字物に印字を行う
    インクジエットプリンタの印字歪補正装置において、 帯電しようとしている帯電制御対象インク粒子が属する
    列の前列の1列分のインク粒子群全てを対象として該前
    列のインク粒子に対するドットデータを印字ドットの数
    に従って分類して前列補正制御信号として出力する前列
    補正回路と、制御対象インク粒子の偏向位置レベルを示
    す偏向位置データを計数データとして出力する階段波カ
    ウンタと、前列の印字ドットの数に応じて予め作成した
    複数種類の補正済み階段波状帯電電圧データを記憶する
    メモリを備え、このメモリから前記前列補正制御信号と
    計数データをアドレス信号として前記補正済み階段波帯
    電電圧データを順次読出して帯電制御対象インク粒子を
    帯電する帯電電圧を発生するようにしたことを特徴とす
    るインクジエットプリンタの印字歪補正装置。
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