JP2727867B2 - インクジェットプリンタの歪補正装置 - Google Patents

インクジェットプリンタの歪補正装置

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光雄 猪狩
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は帯電制御方式に係るイン
クジェットプリンタの印字歪を軽減する装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の装置は、特開平1−97659号に記載
した補正係数を全ての間引きに設定していた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術では、縦
ドット全ての補正係数を全ての間引きに定めると膨大な
データが必要となる。本発明の目的は最小限のデータで
尚かつ木目細かい補正が出きるようにすることである。
【0004】
【課題を解決するための手段】間引きが少なくなると歪
が大きくなる傾向にあるため、補正係数も同様な傾向に
あることに着目し、間引きの複数点に補正係数を設定
し、それ以外の間引きの補正係数は近傍する設定済みの
補正係数より補間する。
【0005】
【作用】インク粒子に帯電するために階段波状のデータ
を作成し記憶する。この階段波をあらかじめ補正係数で
補正しておき印字に使用する。その方法としては、階段
波状のデータを作成するときに、間引き無しと間引き最
大の間を複数に分割し、分割点以外の間引きの補正係数
は近傍する分割点の補正係数より補間し、最適な補正係
数を求めて補正することである。
【0006】
【実施例】以下本発明の一実施例を図面により説明す
る。
【0007】図1は実施例の制御ブロック図である。図
1において、1はcpu(中央処理装置)で、全体の制
御を司るものであり、rom(リード・オンリ・メモ
リ)2に記憶されたプログラム・データ等を読み取り、
解釈して、各種の処理をおこなう。3はram(ランダ
ム・アクセス・メモリ)で、プログラム進行時の一時記
憶レジスタ,データレジスタ等として利用される読み,
書き可能な記憶装置である。cpu1はバス6を介し各
種情報のやりとりをおこなう。5はフォーストイン・フ
ァーストアウト・レジスタ(以下fifoと略す)で印
字に使用する印字ドットマトリクスデータを通すための
ものである。8はセレクタで、fifo5からのパラレ
ルデータをシリアルデータに変換する。10はシフトレ
ジスタで、セレクタ8でシリアル信号に変換されたデー
タをシフトさせるためのものである。4はpia(周辺
インターフェース・アダプタ)で、パラレルの出力ポー
トである。7はトータルドットカウンタで、(マトリク
スの縦ドット数)+(遊びドット数)をカウントする。
【0008】11は発信回路で、cpu1のクロック他
各種信号のタイミングを発生する。13はドットカウン
タで、縦方向ドットを計算するためのカウンタである。
14はビデオramで、階段波信号(出力端子d0−d
7)を格納したramである。15はコントロールra
mで、各種デバイス(fifo5,セレクタ8等)を制
御するための信号を出力する。
【0009】andゲート16は、ビデオram14か
ら出力される階段波信号をゲーティングするものであ
る。17はd/aコンバータで、デジタル値をアナログ
値に変換し、ビデオamp18はビデオ信号の増幅を行
い、帯電電極20へ帯電信号を印加する。ノズル19か
らは加圧インクが噴出しており、励振amp27で増幅
された励振信号が印加される。これにより、偏向電極2
1,22と高圧源23とで形成される静電解中をインク
粒子が飛行する間に偏向される。又、未使用粒子はガタ
ー24で回収し、再使用する。28はpiaで、外部機
器とのインターフェースをおこなうもの、29は印字開
始センサで、インクジェットプリンタへ印字を開始指令
を与えるものである。30は入出力ターミナルで、各種
データ設定に使用する。被印字物26は図示の矢印の方
向に移動している間に印字がおこなわれる。
【0010】図2−図6を用いて歪の例と補正の概要を
説明する。図2(a)は歪の無い理想の文字形状、図2
(b)は通常よく見受けられる歪を示す。図2(b)の
歪を縦ドットの位置で分類すると、条件1−条件7に分
類できる。図3は、各条件において考慮すべき前後のド
ットを示す。aは前の前、bは前、cは後、dは後の後
に関する粒子であることを示す。図4は条件1から条件
7における補正係数の一覧を示す。図5−図6はram
の内容とrom内の補正係数を示す。補正係数は、間引
き無しと間引き最大の間を複数に分割し、間引き無しと
間引き最大と分割点の間引きの補正係数のみをrom2
に記憶しておく。階段波を作成するときに、どの条件に
適合するかを調べ図4の計算式により計算する。
【0011】次に、図1に戻り、本実施例の動作につい
て説明する。まず、あらかじめ印字内容を入出力ターミ
ナル30を使って入力しておく。この内容はpia28
介しcpu1によりram3に記憶される。又、印字フ
ォーマットつまり、文字の高さ,印字の段数(1段印字
−4段印字のいずれか),使用するマトリクスの大きさ
(5×7,12×16;横×縦),間引き等を前記入出力
ターミナル30を使用して設定し、印字内容と同様にし
てram3に記憶される。この設定を基に階段波を作成
していくとき、図5に示す様にram3の間引きがra
m2内の補正係数の間引きに該当する場合は、cpu1
が該当する間引きの補正係数をrom2よりバス6を介
し、順次図4の計算式により計算をおこなう。又、図6
に示す様にram3の間引きがrom2内の補正係数の
間引きに該当しない場合は、ram3の間引きに近傍する両
方の補正係数をrom2よりバス6を介し、図7に示す
様にcpu1内でram3の間引きに相当する様に補間
し、順次図4の計算式により計算を行う。その結果をc
pu1はバス6を介し、ビデオram14に書き込む。
【0012】次に印字開始センサ29より印字開始指令
が入り印字処理に入る。cpu1は先に入力済みの印字
データに基づき、所望の印字ドットマトリクスデータを
探しだし、fifo5へ印字する順番に詰め込んでい
く。本実施例の場合、fifo5 のビット幅は8ビットであ
る。fifo5の中に通って出力ポートへでたデータは
セレクタ8によって順番にシリアルデータに変換され
る。fifo5の端子c0,c1,c2は8ビットのデ
ータのうちから1ビットを抜き出すためのセレクタ信号
の端子である。シフトレジスタ10は並列出力(Qa−
Qi)を持ち、このうちQcを印字用のビットとして使
用する。すなわち、シフトレジスタ10のQcが、印字
すべき印字マトリクスデータを出力するところである。
その他のQa−Qiはビデオram14のセレクタ信号
として用いる。ビデオram14には補正された階段波
データが事前に書き込まれていて、ドットカウンタ13
によって階段波の小さいステップから順番に読み出して
いく。この時、前記したシフトレジスタ10のQa,Q
b,Qd,Qeにより前後2ドットの荷電補正された階
段波が出力される。
【0013】トータルドットカウンタ7は1列分の全ド
ットをカウントするものであり、1列分の走査終了で、
ドットカウンタ13をクリアする。又、本実施例で使用
しているカウンタ類は全て、発信回路11からクロック
信号ckに同期して動作するものである。
【0014】ビデオram14は、縦方向のドットカウ
ンタ13とシフトレジスタ10のQa,Qb,Qd,Q
eからアドレス信号により該当する階段波データをan
dゲート16へ出力するものである。このようにしてa
ndゲート16から、デジタルビデオ信号が出力され、
d/aコンバータ17でアナログ信号に変換され、ビデ
オamp18で増幅され、帯電電極20へ印加され、イ
ンク粒子25を荷電させる。荷電したインク粒子25
は、偏向電極21,22で作成される静電界で偏向さ
れ、被印字物26に印字をおこなうことができる。
【0015】
【発明の効果】本発明によれば、複数の間引きに補正係
数を設定し、設定以外の間引きの補正係数は、設定済み
の間引きより補間することで、最適な補正係数を設定し
て荷電量を補正する構成としたことにより、最も少ない
補正係数データで最適な補正をおこない、印字歪を軽減
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例の制御ブロック図である。
【図2】2段印字で歪の無い場合とある場合を示す図で
ある。
【図3】各条件において考慮すべき前後のドットを示す
図である。
【図4】条件1から条件7における補正係数の一覧を示
す図である。
【図5】ramの間引きがromの補正係数の間引きに
相当する場合を示す図である。
【図6】ramの間引きがromの補正係数の間引きに
相当しない場合を示す図である。
【図7】補正係数と間引きを示す図である。
【符号の説明】
1…cpu、2…rom、3…ram、4…pia、1
4…ビテオram、15…コントロールram、19…
ノズル、20…帯電電極、21,22…偏向電極、23
…高圧源、25…インク粒子、26…被印字物、29…
印字開始センサ、30…入出力ターミナル。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大森 秀行 茨城県日立市東多賀町一丁目1番1号 株式会社 日立製作所 多賀工場内 (56)参考文献 特開 平1−97659(JP,A) 特開 昭59−199260(JP,A)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】加圧インクをノズルより噴出し、該ノズル
    を一定周波数で励振させ、インクを一定周期で粒子化せ
    しめ、階段波状の帯電信号を与えることにより、前記イ
    ンク粒子に電荷を付与し該荷電粒子を偏向電解中を飛行
    せしむることにより、y方向に偏向し、このy方向の偏
    向とほぼ直列に被印字物を相対移動させることにより、
    文字を形成するインクジェットプリンタにおいて、印字
    の縦方向のドット位置毎に歪の発生傾向を分類し、歪の
    でる傾向が類似している場合は、その係数を統合整理
    し、複数の間引きに補正係数を設定し、設定していない
    間引きは近傍する設定済みの補正係数より補間すること
    で、補正係数の種類を最小限に押さえたことを特徴とす
    るインクジェットプリンタの歪補正装置。
  2. 【請求項2】請求項1において、1本のノズルで複数行
    の印字を行うインクジェットプリンタにおいて、ドット
    位置の認識を行内の各ドット毎におこない、印字の縦方
    向のドット位置毎に歪の発生傾向を分類し、歪のでる傾
    向が類似している場合は、その係数を統合整理し、複数
    の間引きに補正係数を設定し、設定していない間引きは
    近傍する設定済みの補正係数より補間することで、補正
    係数の種類を最小限に押さえたことを特徴とするインク
    ジェットプリンタの歪補正装置。
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