JP3408894B2 - 半導体チップの製造方法 - Google Patents
半導体チップの製造方法Info
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- JP3408894B2 JP3408894B2 JP14266595A JP14266595A JP3408894B2 JP 3408894 B2 JP3408894 B2 JP 3408894B2 JP 14266595 A JP14266595 A JP 14266595A JP 14266595 A JP14266595 A JP 14266595A JP 3408894 B2 JP3408894 B2 JP 3408894B2
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体ウエハをダイシ
ングして大型チップとした場合にもそれを歩留りよく効
率的に回収することができる半導体チップの製造方法に
関する。
ングして大型チップとした場合にもそれを歩留りよく効
率的に回収することができる半導体チップの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】従来、半導体チップの製造方法として
は、IC等の所定の回路パターンを形成した半導体ウエ
ハを、熱収縮性でない支持基材上に設けた粘着層で接着
固定してダイシング処理し、形成されたチップを支持基
材の背面よりニードルで突上げ、それをピックアップし
て回収する方法が知られていた。
は、IC等の所定の回路パターンを形成した半導体ウエ
ハを、熱収縮性でない支持基材上に設けた粘着層で接着
固定してダイシング処理し、形成されたチップを支持基
材の背面よりニードルで突上げ、それをピックアップし
て回収する方法が知られていた。
【0003】しかしながら、新型DRAMの如くチップ
が大型化したことに伴い、形成したチップをニードルで
突上げる際に割れや欠けの致命傷が多発する問題点があ
った。また、チップの突上げ処理と剥離回収に多時間を
要して回収作業が長時間化し、チップの製造効率に劣る
問題点もあった。
が大型化したことに伴い、形成したチップをニードルで
突上げる際に割れや欠けの致命傷が多発する問題点があ
った。また、チップの突上げ処理と剥離回収に多時間を
要して回収作業が長時間化し、チップの製造効率に劣る
問題点もあった。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、大型チップ
も割れや欠けを生じることなく効率的に回収できて歩留
りや製造効率に優れる半導体チップの製造方法を得るこ
とを課題とする。
も割れや欠けを生じることなく効率的に回収できて歩留
りや製造効率に優れる半導体チップの製造方法を得るこ
とを課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】 本発明は、熱収縮性基
材の上に設けた粘着層にて接着固定した半導体ウエハを
ダイシング処理した後、前記熱収縮性基材を拘束状態下
に収縮処理を目的とした加熱処理を行い、その後、前記
拘束状態の維持下に強制的に冷却させて形成したチップ
の全部又は一部の面の接着を解いた状態でチップを粘着
層より回収することを特徴とする半導体チップの製造方
法を提供するものである。
材の上に設けた粘着層にて接着固定した半導体ウエハを
ダイシング処理した後、前記熱収縮性基材を拘束状態下
に収縮処理を目的とした加熱処理を行い、その後、前記
拘束状態の維持下に強制的に冷却させて形成したチップ
の全部又は一部の面の接着を解いた状態でチップを粘着
層より回収することを特徴とする半導体チップの製造方
法を提供するものである。
【0006】
【作用】熱収縮性基材を拘束状態下に収縮処理を目的と
した加熱処理を行う上記構成により、その加熱時には外
観上のマクロ的な変化はないものの冷却に伴って熱収縮
性基材を拘束したままの状態にても、形成したチップと
粘着層との間が分離しその接着状態が全面的又は部分的
に解かれてチップの剥離回収に要する力が軽減される。
前記のチップ分離現象についてその機構は不明である
が、本発明者らはチップ回収後に拘束状態を解くと基材
がカール等の収縮現象を示すことなどより、拘束状態下
での加熱処理で内部応力として収縮力等が記憶され、基
材の冷却に伴いその収縮力等が粘着層を変形する力とし
て作用し、チップとの分離現象が発生すると考えてい
る。
した加熱処理を行う上記構成により、その加熱時には外
観上のマクロ的な変化はないものの冷却に伴って熱収縮
性基材を拘束したままの状態にても、形成したチップと
粘着層との間が分離しその接着状態が全面的又は部分的
に解かれてチップの剥離回収に要する力が軽減される。
前記のチップ分離現象についてその機構は不明である
が、本発明者らはチップ回収後に拘束状態を解くと基材
がカール等の収縮現象を示すことなどより、拘束状態下
での加熱処理で内部応力として収縮力等が記憶され、基
材の冷却に伴いその収縮力等が粘着層を変形する力とし
て作用し、チップとの分離現象が発生すると考えてい
る。
【0007】前記において、放射線硬化型の粘着層を用
いた場合には、ダイシング後にそれを硬化処理して接着
力を低減でき、剥離回収に要する力をより軽減できる。
さらに放射線照射を継続することで粘着層等が発熱しそ
の加熱効果で熱収縮性基材の収縮処理を目的とした加熱
処理を行うこともできる。
いた場合には、ダイシング後にそれを硬化処理して接着
力を低減でき、剥離回収に要する力をより軽減できる。
さらに放射線照射を継続することで粘着層等が発熱しそ
の加熱効果で熱収縮性基材の収縮処理を目的とした加熱
処理を行うこともできる。
【0008】
【実施例】 本発明の製造方法は、熱収縮性基材の上に
設けた粘着層にて接着固定した半導体ウエハをダイシン
グ処理した後、前記熱収縮性基材を拘束状態下に収縮処
理を目的とした加熱処理を行い、その後、前記拘束状態
の維持下に強制的に冷却させて形成したチップの全部又
は一部の面の接着を解いた状態でチップを粘着層より回
収して半導体チップを得るものである。
設けた粘着層にて接着固定した半導体ウエハをダイシン
グ処理した後、前記熱収縮性基材を拘束状態下に収縮処
理を目的とした加熱処理を行い、その後、前記拘束状態
の維持下に強制的に冷却させて形成したチップの全部又
は一部の面の接着を解いた状態でチップを粘着層より回
収して半導体チップを得るものである。
【0009】図1、図2、図3、図4に本発明の製造工
程を例示した。1が熱収縮性基材、2が粘着層、3が半
導体ウエハ、4がカッタ、5がチップ、6が拘束手段、
7がニードル、8がピックアップ装置である。従って図
1では、半導体ウエハ3を熱収縮性基材1の上に設けた
粘着層2にて接着固定した状態を示している。
程を例示した。1が熱収縮性基材、2が粘着層、3が半
導体ウエハ、4がカッタ、5がチップ、6が拘束手段、
7がニードル、8がピックアップ装置である。従って図
1では、半導体ウエハ3を熱収縮性基材1の上に設けた
粘着層2にて接着固定した状態を示している。
【0010】 図2では、当該接着固定の半導体ウエハ
3をカッタ4にてダイシング処理しチップ5を形成した
状態を示している。図3では、チップ形成後、熱収縮性
基材1を拘束状態6の下に、太矢印の如く収縮処理が目
的の加熱処理を施した状態を示している。図4では、加
熱後、基材の拘束状態の維持下に強制的に冷却し形成チ
ップ5の全部又は一部の面の接着を解いて粘着面2より
チップ5を剥離浮上させた後、ニードル7で突上げてピ
ックアップ装置8を介し剥離回収する状態を示してい
る。
3をカッタ4にてダイシング処理しチップ5を形成した
状態を示している。図3では、チップ形成後、熱収縮性
基材1を拘束状態6の下に、太矢印の如く収縮処理が目
的の加熱処理を施した状態を示している。図4では、加
熱後、基材の拘束状態の維持下に強制的に冷却し形成チ
ップ5の全部又は一部の面の接着を解いて粘着面2より
チップ5を剥離浮上させた後、ニードル7で突上げてピ
ックアップ装置8を介し剥離回収する状態を示してい
る。
【0011】粘着層を放射線硬化型のもので形成した場
合には、図2に例示した如くダイシング処理後、かつ熱
収縮性基材1の収縮処理用の加熱処理前に矢印の如く熱
収縮性基材を介し放射線を照射して粘着層2の硬化処理
が行われる。これにより粘着層の接着力が低下し、後続
のチップの剥離浮上が起こりやすくなる。さらに図3の
如く粘着層硬化後も放射線照射を継続した場合には、粘
着層等が発熱しその温度上昇で基材の収縮処理を目的と
した加熱処理を達成できる。この場合、粘着層の硬化処
理と基材の収縮処理用の加熱処理が連続的に達成されて
接着面積が減少しやすく、後続のチップ回収作業がより
簡単化する。
合には、図2に例示した如くダイシング処理後、かつ熱
収縮性基材1の収縮処理用の加熱処理前に矢印の如く熱
収縮性基材を介し放射線を照射して粘着層2の硬化処理
が行われる。これにより粘着層の接着力が低下し、後続
のチップの剥離浮上が起こりやすくなる。さらに図3の
如く粘着層硬化後も放射線照射を継続した場合には、粘
着層等が発熱しその温度上昇で基材の収縮処理を目的と
した加熱処理を達成できる。この場合、粘着層の硬化処
理と基材の収縮処理用の加熱処理が連続的に達成されて
接着面積が減少しやすく、後続のチップ回収作業がより
簡単化する。
【0012】本発明においては、熱収縮性基材上に粘着
層を付設したものが用いられる。その形状は、チップ形
成の製造ラインなどに応じて例えばシート状ないしテー
プ状、あるいはラベル状などの任意な形状をとりうる。
層を付設したものが用いられる。その形状は、チップ形
成の製造ラインなどに応じて例えばシート状ないしテー
プ状、あるいはラベル状などの任意な形状をとりうる。
【0013】熱収縮性基材としても、加熱により収縮性
を示す適宜なシート状物を用いることができる。半導体
ウエハのダイシング時等に洗浄水などを使用する場合に
は、耐水性などの耐性を有するものが用いられ、その耐
性に優れるものが好ましく用いうる。また粘着層を放射
線で硬化処理する場合には、その硬化に必要な放射線を
透過させるものが用いられる。
を示す適宜なシート状物を用いることができる。半導体
ウエハのダイシング時等に洗浄水などを使用する場合に
は、耐水性などの耐性を有するものが用いられ、その耐
性に優れるものが好ましく用いうる。また粘着層を放射
線で硬化処理する場合には、その硬化に必要な放射線を
透過させるものが用いられる。
【0014】従って熱収縮性基材は、適宜な材質のもの
として形成しうるが一般には、熱収縮性を付与した樹脂
フィルムなどとして形成される。その樹脂としては適宜
なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみに
一般的な樹脂の例としては、ポリエチレンやポリプロピ
レン、エチレン・プロピレン共重合体やエチレン・酢酸
ビニル共重合体の如きオレフィン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレートの如きポ
リエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポ
リメチルペンテン、ポリブタジエンなどがあげられる。
として形成しうるが一般には、熱収縮性を付与した樹脂
フィルムなどとして形成される。その樹脂としては適宜
なものを用いることができ、特に限定はない。ちなみに
一般的な樹脂の例としては、ポリエチレンやポリプロピ
レン、エチレン・プロピレン共重合体やエチレン・酢酸
ビニル共重合体の如きオレフィン系樹脂、ポリエチレン
テレフタレートやポリブチレンテレフタレートの如きポ
リエステル系樹脂、ポリ塩化ビニル、ポリウレタン、ポ
リメチルペンテン、ポリブタジエンなどがあげられる。
【0015】就中、低密度や中密度のポリエチレンなど
が好ましく用いうる。また、半導体ウエハのダイシング
後にエキスパンディング処理を施す場合には、ポリ塩化
ビニル、前記オレィフン系樹脂やその誘導体などが好ま
しく用いうる。
が好ましく用いうる。また、半導体ウエハのダイシング
後にエキスパンディング処理を施す場合には、ポリ塩化
ビニル、前記オレィフン系樹脂やその誘導体などが好ま
しく用いうる。
【0016】熱収縮性の付与は、フィルムを延伸処理す
る方式などの適宜な方式で行うことができる。チップの
剥離浮上性などの点より好ましく用いうる熱収縮性基材
は、例えばMD=TDの延伸条件による2軸延伸方式や
インフレーション押出方式などで形成した、収縮性が縦
横方向等の多方向で可及的に均等なものである。これに
よれば、チップ周囲の4辺が均等に剥離浮上するなど接
着面積の減少性に優れてチップの回収作業性が向上す
る。
る方式などの適宜な方式で行うことができる。チップの
剥離浮上性などの点より好ましく用いうる熱収縮性基材
は、例えばMD=TDの延伸条件による2軸延伸方式や
インフレーション押出方式などで形成した、収縮性が縦
横方向等の多方向で可及的に均等なものである。これに
よれば、チップ周囲の4辺が均等に剥離浮上するなど接
着面積の減少性に優れてチップの回収作業性が向上す
る。
【0017】熱収縮性基材の厚さは、強度や必要に応じ
ての放射線透過性などの点より、10〜500μm、就
中30〜300μm、特に40〜150μmが好ましい。
なお熱収縮性基材は、熱収縮性フィルム等の単層物とし
て形成されていてもよいし、積層物等の複合形態物など
として形成されていてもよい。また基材の粘着層付設面
やその裏面には、粘着層との接着力向上や剥離性の付与
などを目的にコロナ処理や剥離剤コート処理等の適宜な
処理が施されていてもよい。
ての放射線透過性などの点より、10〜500μm、就
中30〜300μm、特に40〜150μmが好ましい。
なお熱収縮性基材は、熱収縮性フィルム等の単層物とし
て形成されていてもよいし、積層物等の複合形態物など
として形成されていてもよい。また基材の粘着層付設面
やその裏面には、粘着層との接着力向上や剥離性の付与
などを目的にコロナ処理や剥離剤コート処理等の適宜な
処理が施されていてもよい。
【0018】粘着層は、半導体ウエハをそのダイシング
時に接着固定するためのものである。従って適宜な粘着
性物質で形成でき、例えば天然ゴムやスチレン系共重合
体ゴム等の種々のゴム系ポリマーをベースポリマーとす
るゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤、ポリビニルエーテ
ル系粘着剤などの半導体ウエハの接着固定で公知の粘着
剤のいずれも用いうる。ポリイソシアネート系化合物や
アルキルエーテル化物等のメラミン系化合物、エポキシ
系化合物やシラン系カップリング剤、過酸化物や金属キ
レート化合物などからなる適宜な架橋剤を配合したもの
が好ましい。
時に接着固定するためのものである。従って適宜な粘着
性物質で形成でき、例えば天然ゴムやスチレン系共重合
体ゴム等の種々のゴム系ポリマーをベースポリマーとす
るゴム系粘着剤やアクリル系粘着剤、ポリビニルエーテ
ル系粘着剤などの半導体ウエハの接着固定で公知の粘着
剤のいずれも用いうる。ポリイソシアネート系化合物や
アルキルエーテル化物等のメラミン系化合物、エポキシ
系化合物やシラン系カップリング剤、過酸化物や金属キ
レート化合物などからなる適宜な架橋剤を配合したもの
が好ましい。
【0019】ちなみに前記のアクリル系粘着剤として
は、例えば1種又は2種以上の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル50〜100重量%に、必要に応じて架橋
性官能基を有する共重合性モノマーやその他の改質モノ
マー50重量%以下などを成分とする共重合体をベース
ポリマーとするものなどがあげられる。
は、例えば1種又は2種以上の(メタ)アクリル酸アル
キルエステル50〜100重量%に、必要に応じて架橋
性官能基を有する共重合性モノマーやその他の改質モノ
マー50重量%以下などを成分とする共重合体をベース
ポリマーとするものなどがあげられる。
【0020】前記の(メタ)アクリル酸アルキルエステ
ルの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、
イソデシル基、ドデシル基の如きアルキル基を有するも
のなどがあげられる。就中、炭素数が4〜20のアルキ
ル基を有するものが主成分に用いられる。
ルの例としては、メチル基、エチル基、プロピル基、ブ
チル基、イソブチル基、イソアミル基、ヘキシル基、2
−エチルヘキシル基、イソオクチル基、イソノニル基、
イソデシル基、ドデシル基の如きアルキル基を有するも
のなどがあげられる。就中、炭素数が4〜20のアルキ
ル基を有するものが主成分に用いられる。
【0021】また架橋性官能基を有する共重合性モノマ
ーの例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、クロトン酸、(メタ)アクリルアミド、メチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリル
アミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルメ
チルエーテル、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリロイルホスフェー
トなどがあげられる。
ーの例としては、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マ
レイン酸、クロトン酸、(メタ)アクリルアミド、メチ
ル(メタ)アクリルアミド、ジメチル(メタ)アクリル
アミド、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、
ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ビニルメ
チルエーテル、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリ
ルアミド、2−アクリルアミド−2−メチルプロパンス
ルホン酸、2−ヒドロキシエチルアクリロイルホスフェ
ート、2−ヒドロキシプロピルアクリロイルホスフェー
トなどがあげられる。
【0022】さらに、その他の改質モノマーの例として
は、酢酸ビニル、スチレン、ビニルピロリドン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどがあげられ
る。
は、酢酸ビニル、スチレン、ビニルピロリドン、(メ
タ)アクリロニトリル、(メタ)アクリル酸グリシジ
ル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メ
タ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピルなどがあげられ
る。
【0023】一方、粘着剤への放射線硬化性の付与、す
なわち放射線の照射で硬化して三次元網状構造を形成す
る性質の付与は例えば、上記した適宜な粘着剤に(メ
タ)アクリロイル基、ビニルベンジル基、ビニル基の如
き放射線重合性の不飽和結合の1種又は2種以上を分子
中に2個以上有する多官能モノマーを配合する方式など
の適宜な方式で行うことができる。
なわち放射線の照射で硬化して三次元網状構造を形成す
る性質の付与は例えば、上記した適宜な粘着剤に(メ
タ)アクリロイル基、ビニルベンジル基、ビニル基の如
き放射線重合性の不飽和結合の1種又は2種以上を分子
中に2個以上有する多官能モノマーを配合する方式など
の適宜な方式で行うことができる。
【0024】前記多官能モノマーの例としては、ウレタ
ン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロ
キシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸ビニ
ル、アジピン酸ジビニル、N,N'−メチレンビスアク
リルアミドなどがあげられる。その他、ポリオルガノシ
ロキサン組成物(特公平5−25907号公報)や市販
品等のオリゴエステル(メタ)アクリレートなどがあげ
られる。
ン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ
(メタ)アクリレート、テトラメチロールメタンテトラ
(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メ
タ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メ
タ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロ
キシペンタ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリト
ールヘキサ(メタ)アクリレート、1,4−ブチレング
リコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジ
オールジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコー
ルジ(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールジ
(メタ)アクリレート、エチレングリコールジ(メタ)
アクリレート、テトラエチレングリコールジ(メタ)ア
クリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
レート、ジビニルベンゼン、(メタ)アクリル酸ビニ
ル、アジピン酸ジビニル、N,N'−メチレンビスアク
リルアミドなどがあげられる。その他、ポリオルガノシ
ロキサン組成物(特公平5−25907号公報)や市販
品等のオリゴエステル(メタ)アクリレートなどがあげ
られる。
【0025】三次元網状構造化による接着力の低下効率
などの点より好ましく用いうる多官能モノマーは、重量
平均分子量が約10000以下のもの、就中、重量平均
分子量が100〜6000、特に500〜5000で、
分子中に放射線重合性の不飽和結合を2〜6個有するも
のである。
などの点より好ましく用いうる多官能モノマーは、重量
平均分子量が約10000以下のもの、就中、重量平均
分子量が100〜6000、特に500〜5000で、
分子中に放射線重合性の不飽和結合を2〜6個有するも
のである。
【0026】多官能モノマーは、1種又は2種以上を配
合でき、その配合量は粘着剤のベースポリマー100重
量部あたり10〜250重量部、就中40〜200重量
部が好ましい。その配合量が過少では、硬化による三次
元網状構造化不足で接着力の低下率に乏しく、過多では
粘着層の表面状態が悪化しやすい。
合でき、その配合量は粘着剤のベースポリマー100重
量部あたり10〜250重量部、就中40〜200重量
部が好ましい。その配合量が過少では、硬化による三次
元網状構造化不足で接着力の低下率に乏しく、過多では
粘着層の表面状態が悪化しやすい。
【0027】放射線硬化型とした粘着層の硬化処理は、
活性エネルギー線、例えばα線、β線、γ線、中性子
線、電子線の如き電離性放射線や紫外線などを照射する
ことにより行うことができる。照射線量は、硬化性など
に応じて適宜に決定してよい。一般には、電離性放射線
の場合で通例0.5〜20Mrad程度、紫外線の場合で通
例400〜3000mj/cm2程度である。なお紫外線と
しては180〜460nmの波長範囲が好ましく、その発
生源としては水銀ランプやメタルハライドランプなどの
適宜なものを用いうる。
活性エネルギー線、例えばα線、β線、γ線、中性子
線、電子線の如き電離性放射線や紫外線などを照射する
ことにより行うことができる。照射線量は、硬化性など
に応じて適宜に決定してよい。一般には、電離性放射線
の場合で通例0.5〜20Mrad程度、紫外線の場合で通
例400〜3000mj/cm2程度である。なお紫外線と
しては180〜460nmの波長範囲が好ましく、その発
生源としては水銀ランプやメタルハライドランプなどの
適宜なものを用いうる。
【0028】また、紫外線照射により硬化させる場合に
は、光重合開始剤(光増感剤)の併用が望ましい。光重合
開始剤の例としては、イソプロピルベンゾインエーテ
ル、イソブチルベンゾインエーテル、エチルベンゾイン
エーテル、メチルベンゾインエーテル、ベンゾイン、ジ
ベンジル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロ
チオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチ
オキサントン、アセトフェノン、ジエチルケタール、ベ
ンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロ
パンなどがあげられる。
は、光重合開始剤(光増感剤)の併用が望ましい。光重合
開始剤の例としては、イソプロピルベンゾインエーテ
ル、イソブチルベンゾインエーテル、エチルベンゾイン
エーテル、メチルベンゾインエーテル、ベンゾイン、ジ
ベンジル、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、クロロ
チオキサントン、ドデシルチオキサントン、ジメチルチ
オキサントン、アセトフェノン、ジエチルケタール、ベ
ンジルジメチルケタール、α−ヒドロキシシクロヘキシ
ルフェニルケトン、2−ヒドロキシメチルフェニルプロ
パンなどがあげられる。
【0029】光重合開始剤は、1種又は2種以上を配合
でき、その配合量は、粘着剤のベースポリマー100重
量部あたり15重量部以下、就中0.1〜10重量部が
好ましい。その配合量が過少では、紫外線硬化による三
次元網状構造化不足で接着力の低下率に乏しく、過多で
は形成したチップの裏面に残留して汚染原因となりやす
い。
でき、その配合量は、粘着剤のベースポリマー100重
量部あたり15重量部以下、就中0.1〜10重量部が
好ましい。その配合量が過少では、紫外線硬化による三
次元網状構造化不足で接着力の低下率に乏しく、過多で
は形成したチップの裏面に残留して汚染原因となりやす
い。
【0030】粘着層の形成は例えば、熱収縮性基材に粘
着剤を塗工してそれを必要に応じ加熱する方式や、セパ
レータ上に形成した粘着層を熱収縮性基材に移着する方
式などの適宜な方式で行うことができる。熱収縮性基材
上に形成した粘着剤の塗工層を乾燥や加熱架橋(分子量
増大)等の目的で加熱する場合、基材の熱収縮を防止な
いし抑制する必要がある。
着剤を塗工してそれを必要に応じ加熱する方式や、セパ
レータ上に形成した粘着層を熱収縮性基材に移着する方
式などの適宜な方式で行うことができる。熱収縮性基材
上に形成した粘着剤の塗工層を乾燥や加熱架橋(分子量
増大)等の目的で加熱する場合、基材の熱収縮を防止な
いし抑制する必要がある。
【0031】粘着層の厚さは、適宜に決定することがで
きる。一般には、5〜50μm、就中10〜50μmとさ
れる。粘着層の厚さが薄いと放射線硬化後などの基材の
加熱処理に基づくチップの剥離浮上による接着面積の減
少量が少なく、チップの回収作業性に乏しい場合があ
る。
きる。一般には、5〜50μm、就中10〜50μmとさ
れる。粘着層の厚さが薄いと放射線硬化後などの基材の
加熱処理に基づくチップの剥離浮上による接着面積の減
少量が少なく、チップの回収作業性に乏しい場合があ
る。
【0032】粘着層の形成に際しては、接着力の調節な
どを目的に必要に応じて適宜な改質剤や添加剤を配合す
ることができる。その例としては、テルペン系やテルペ
ンフェノール系、クマロンインデン系やスチレン系、ロ
ジン系やキシレン系、フェノール系や石油系等の樹脂な
どからなる粘着付与剤、プロセスオイルやポリエステル
系可塑剤、ポリブテンや液状ゴムなどからなる軟化剤、
その他、界面活性剤ないし帯電防止剤、酸化防止剤、安
定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、増粘剤などがあげ
られるが、これらに限定されない。
どを目的に必要に応じて適宜な改質剤や添加剤を配合す
ることができる。その例としては、テルペン系やテルペ
ンフェノール系、クマロンインデン系やスチレン系、ロ
ジン系やキシレン系、フェノール系や石油系等の樹脂な
どからなる粘着付与剤、プロセスオイルやポリエステル
系可塑剤、ポリブテンや液状ゴムなどからなる軟化剤、
その他、界面活性剤ないし帯電防止剤、酸化防止剤、安
定剤、紫外線吸収剤、充填剤、顔料、増粘剤などがあげ
られるが、これらに限定されない。
【0033】また紫外線照射で硬化処理する場合には、
例えばトリエチルアミン、テトラエチルペンタアミン、
ジメチルアミノエタノールの如きアミン系化合物などか
らなる光重合促進剤も必要に応じて配合することができ
る。なお粘着層は、汚染防止等の点から半導体ウエハの
接着固定に供するまでの間、セパレータ等で保護するこ
とが好ましい。セパレータは、例えば紙やプラスチック
フィルム、金属箔等の柔軟な薄葉体を必要に応じシリコ
ーン系等の適宜な剥離剤で表面処理して得ることができ
る。
例えばトリエチルアミン、テトラエチルペンタアミン、
ジメチルアミノエタノールの如きアミン系化合物などか
らなる光重合促進剤も必要に応じて配合することができ
る。なお粘着層は、汚染防止等の点から半導体ウエハの
接着固定に供するまでの間、セパレータ等で保護するこ
とが好ましい。セパレータは、例えば紙やプラスチック
フィルム、金属箔等の柔軟な薄葉体を必要に応じシリコ
ーン系等の適宜な剥離剤で表面処理して得ることができ
る。
【0034】 本発明においては、上記のように粘着層
を付設した熱収縮性基材を用いてその粘着層に回路パタ
ーン等を形成した半導体ウエハを接着固定してダイシン
グ処理し、必要に応じ熱収縮性基材側より放射線を照射
して粘着層を硬化処理した後、熱収縮性基材を拘束状態
下に収縮処理を目的とした加熱処理を行い、その後に熱
収縮性基材の拘束状態の維持下に強制的に冷却させて、
形成したチップと粘着層との全面又は一部の分離状態を
形成し、チップを粘着層より回収するものである。
を付設した熱収縮性基材を用いてその粘着層に回路パタ
ーン等を形成した半導体ウエハを接着固定してダイシン
グ処理し、必要に応じ熱収縮性基材側より放射線を照射
して粘着層を硬化処理した後、熱収縮性基材を拘束状態
下に収縮処理を目的とした加熱処理を行い、その後に熱
収縮性基材の拘束状態の維持下に強制的に冷却させて、
形成したチップと粘着層との全面又は一部の分離状態を
形成し、チップを粘着層より回収するものである。
【0035】 前記において、半導体ウエハの接着固定
方式やダイシング処理方式、放射線の照射方式、熱収縮
性基材の拘束方式や加熱方式、加熱後の強制的冷却方
式、チップの回収方式等については特に限定はなく、適
宜な方式を採ることができる。従って各工程を別個独立
に行うこともできるし、連続製造ライン等を介して各工
程を一連に行うこともできる。また各工程間にエキスパ
ンディング工程等の適宜な工程を必要に応じて介在させ
ることもできる。
方式やダイシング処理方式、放射線の照射方式、熱収縮
性基材の拘束方式や加熱方式、加熱後の強制的冷却方
式、チップの回収方式等については特に限定はなく、適
宜な方式を採ることができる。従って各工程を別個独立
に行うこともできるし、連続製造ライン等を介して各工
程を一連に行うこともできる。また各工程間にエキスパ
ンディング工程等の適宜な工程を必要に応じて介在させ
ることもできる。
【0036】なお熱収縮性基材の収縮処理を目的とした
加熱処理は、熱収縮性基材をダイシングリングや吸引固
定等の適宜な拘束手段により拘束した状態で行うが、そ
の場合、収縮記憶の向上などによりチップの分離浮上を
増大させ、接着面積の減少をはかってチップの回収作業
性を向上させる点などより、リング等を介して熱収縮性
基材の周縁部を支持する方式などの、基材の密着固定部
が可及的に少ない拘束方式が好ましい。
加熱処理は、熱収縮性基材をダイシングリングや吸引固
定等の適宜な拘束手段により拘束した状態で行うが、そ
の場合、収縮記憶の向上などによりチップの分離浮上を
増大させ、接着面積の減少をはかってチップの回収作業
性を向上させる点などより、リング等を介して熱収縮性
基材の周縁部を支持する方式などの、基材の密着固定部
が可及的に少ない拘束方式が好ましい。
【0037】前記の連続製造ライン等を介して各工程を
一連に行う方法は、チップの製造効率等の点より好まし
い。その方法としては、例えばダイシングリングを介し
て半導体ウエハを連続製造ライン上で間歇的に移動させ
る方式にて、先ず粘着層にウエハを固定してその熱収縮
性基材をダイシングリングにセットし、必要に応じ洗浄
液等を供給しながら回転刃等の適宜な切断手段を用いて
ダイシング処理する。
一連に行う方法は、チップの製造効率等の点より好まし
い。その方法としては、例えばダイシングリングを介し
て半導体ウエハを連続製造ライン上で間歇的に移動させ
る方式にて、先ず粘着層にウエハを固定してその熱収縮
性基材をダイシングリングにセットし、必要に応じ洗浄
液等を供給しながら回転刃等の適宜な切断手段を用いて
ダイシング処理する。
【0038】次に、形成したチップを粘着層で接着固定
したままダイシングリングを移動させて加熱工程に供
し、熱収縮性基材に収縮処理を目的とした加熱処理を施
す。その際、粘着層が放射線硬化型のものからなる場合
には、製造ライン上に加熱処理部に先立って放射線照射
部を設け、熱収縮性基材側より放射線を照射して粘着層
を予め硬化処理する。基材の収縮処理を目的とした加熱
方式には、例えばホットプレート方式や熱風トンネル方
式などの適宜な方式を採ることができる。
したままダイシングリングを移動させて加熱工程に供
し、熱収縮性基材に収縮処理を目的とした加熱処理を施
す。その際、粘着層が放射線硬化型のものからなる場合
には、製造ライン上に加熱処理部に先立って放射線照射
部を設け、熱収縮性基材側より放射線を照射して粘着層
を予め硬化処理する。基材の収縮処理を目的とした加熱
方式には、例えばホットプレート方式や熱風トンネル方
式などの適宜な方式を採ることができる。
【0039】また図2の矢印の如く放射線で硬化処理す
る場合には、図3の矢印の如く放射線照射を粘着層の硬
化後も継続して発熱させ、その発熱で基材を加熱処理す
る方式なども採ることができ、かつその際に太矢印の如
く熱風加熱方式等の他の加熱手段も併用することができ
る。加熱温度としては、一般的に50〜120℃、就中
60〜110℃が好ましい。加熱温度が高すぎると基材
の溶融や粘着剤の変質を生じて、加熱温度が低すぎる場
合と同様にチップと粘着層との分離効果に乏しい。
る場合には、図3の矢印の如く放射線照射を粘着層の硬
化後も継続して発熱させ、その発熱で基材を加熱処理す
る方式なども採ることができ、かつその際に太矢印の如
く熱風加熱方式等の他の加熱手段も併用することができ
る。加熱温度としては、一般的に50〜120℃、就中
60〜110℃が好ましい。加熱温度が高すぎると基材
の溶融や粘着剤の変質を生じて、加熱温度が低すぎる場
合と同様にチップと粘着層との分離効果に乏しい。
【0040】 基材の収縮処理を目的とした加熱処理を
終えると、ダイシングリングによる拘束状態を維持した
まま強制的に冷却する。チップは、かかる冷却過程でそ
の全面又は一部の面が粘着面より自動的に分離する。つ
いで分離した当該チップを、ニードルによる突上げ方式
や、吸引ないし挟持方式等のピックアップ方式などの適
宜な方式を介して粘着層より回収し、ダイシング処理で
形成したチップを得る。なお本発明にて半導体チップを
一連の工程を介して得る方法は、上記の方法に限定され
るものではない。
終えると、ダイシングリングによる拘束状態を維持した
まま強制的に冷却する。チップは、かかる冷却過程でそ
の全面又は一部の面が粘着面より自動的に分離する。つ
いで分離した当該チップを、ニードルによる突上げ方式
や、吸引ないし挟持方式等のピックアップ方式などの適
宜な方式を介して粘着層より回収し、ダイシング処理で
形成したチップを得る。なお本発明にて半導体チップを
一連の工程を介して得る方法は、上記の方法に限定され
るものではない。
【0041】実施例1
インフレーション押出方式で得た厚さ70μmの熱収縮
性低密度ポリエチレンフィルムの片面に設けた厚さ20
μmのアクリル系粘着層に直径4インチ、厚さ0.6mm
のシリコンウエハのウエハミラー面を接着固定し、それ
をダイシングリングに装着固定して回転刃を介し20mm
×20mmのチップにフルカットした。
性低密度ポリエチレンフィルムの片面に設けた厚さ20
μmのアクリル系粘着層に直径4インチ、厚さ0.6mm
のシリコンウエハのウエハミラー面を接着固定し、それ
をダイシングリングに装着固定して回転刃を介し20mm
×20mmのチップにフルカットした。
【0042】次に前記カット後、ダイシングリングに装
着固定したままの状態でポリエチレンフィルム側より空
冷式高圧水銀灯(46mj/cm2)にて紫外線を5秒間照
射して硬化処理し、ついで100℃のホットプレート上
で30秒間加熱して鉄板上で冷却させ、形成したチップ
をボンダー(ニチデン機械社製、CPS−100)にて
10mm/秒の速度で突上げ、粘着面よりピックアップ方
式にて回収した。
着固定したままの状態でポリエチレンフィルム側より空
冷式高圧水銀灯(46mj/cm2)にて紫外線を5秒間照
射して硬化処理し、ついで100℃のホットプレート上
で30秒間加熱して鉄板上で冷却させ、形成したチップ
をボンダー(ニチデン機械社製、CPS−100)にて
10mm/秒の速度で突上げ、粘着面よりピックアップ方
式にて回収した。
【0043】なお前記のアクリル系粘着層は、アクリル
系重合体100部(重量部、以下同じ)、ウレタンアク
リレート100部、光重合開始剤5部、イソシアネート
系架橋剤5部、及びアルキルエーテル化メラミン化合物
5部の配合組成物からなる粘着剤を用いて形成した。
系重合体100部(重量部、以下同じ)、ウレタンアク
リレート100部、光重合開始剤5部、イソシアネート
系架橋剤5部、及びアルキルエーテル化メラミン化合物
5部の配合組成物からなる粘着剤を用いて形成した。
【0044】実施例2
イソシアネート系架橋剤の配合量を10部とした粘着剤
を用いてアクリル系粘着層を形成したほかは実施例1に
準じてチップを得た。
を用いてアクリル系粘着層を形成したほかは実施例1に
準じてチップを得た。
【0045】実施例3
チップにカット後、紫外線の照射時間を30秒間として
硬化処理と加熱処理を行ったのち鉄板上で冷却させたほ
かは実施例2に準じてチップを得た。なお加熱処理時の
最高温度は、60℃であった。
硬化処理と加熱処理を行ったのち鉄板上で冷却させたほ
かは実施例2に準じてチップを得た。なお加熱処理時の
最高温度は、60℃であった。
【0046】実施例4
インフレーション押出方式で得た厚さ70μmの熱収縮
性中密度ポリエチレンフィルムの片面に、アクリル系重
合体100部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート100部、光重合開始剤5部、及びエポキシ系架橋
剤0.1部の配合組成物からなる粘着剤を用いて形成し
た厚さ20μmのアクリル系粘着層を有するものを用い
たほかは実施例1に準じてチップを得た。
性中密度ポリエチレンフィルムの片面に、アクリル系重
合体100部、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレ
ート100部、光重合開始剤5部、及びエポキシ系架橋
剤0.1部の配合組成物からなる粘着剤を用いて形成し
た厚さ20μmのアクリル系粘着層を有するものを用い
たほかは実施例1に準じてチップを得た。
【0047】実施例5
低密度ポリエチレンフィルムに代えて、インフレーショ
ン押出方式で得た厚さ70μmの熱収縮性ポリ塩化ビニ
ルフィルムを用いたものを使用したほかは実施例1に準
じてチップを得た。
ン押出方式で得た厚さ70μmの熱収縮性ポリ塩化ビニ
ルフィルムを用いたものを使用したほかは実施例1に準
じてチップを得た。
【0048】比較例
ホットプレート上での加熱処理を省き、かつ紫外線照射
時にウエハ上方より冷却水を供給して熱収縮性低密度ポ
リエチレンフィルムの温度上昇を最高30℃に抑えたほ
かは実施例1に準じてチップを得た。
時にウエハ上方より冷却水を供給して熱収縮性低密度ポ
リエチレンフィルムの温度上昇を最高30℃に抑えたほ
かは実施例1に準じてチップを得た。
【0049】評価試験
実施例、比較例のチップ製造時に鉄板上で冷却した熱収
縮性フィルム側より観察してチップ周辺部の粘着面より
の分離状態を調べた。また回収の際のチップ突上げ時に
針にかかる力(必要回収力)を測定した。その結果を次
表に示した。
縮性フィルム側より観察してチップ周辺部の粘着面より
の分離状態を調べた。また回収の際のチップ突上げ時に
針にかかる力(必要回収力)を測定した。その結果を次
表に示した。
【0050】
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、熱収縮性基材を拘束し
たままの加熱処理でチップと粘着面を分離でき、接着面
積を減少させてチップの剥離回収に要する力を軽減する
ことができ、大型チップの場合にも割れや欠けを生じる
ことなく効率的に回収できて半導体チップを歩留りよ
く、かつ製造効率よく得ることができる。
たままの加熱処理でチップと粘着面を分離でき、接着面
積を減少させてチップの剥離回収に要する力を軽減する
ことができ、大型チップの場合にも割れや欠けを生じる
ことなく効率的に回収できて半導体チップを歩留りよ
く、かつ製造効率よく得ることができる。
【図1】半導体ウエハを接着固定した状態の説明断面図
【図2】ダイシング処理によりチップを形成した状態の
説明断面図
説明断面図
【図3】熱収縮性基材を加熱処理した状態の説明断面図
【図4】チップ回収状態の説明断面図
1:熱収縮性基材
2:粘着層
3:半導体ウエハ
4:カッタ
5:チップ
6:拘束手段
7:ニードル
8:ピックアップ装置
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(56)参考文献 特開 昭63−205924(JP,A)
特開 昭64−61208(JP,A)
特開 平4−233249(JP,A)
特開 昭63−193981(JP,A)
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
H01L 21/301
Claims (2)
- 【請求項1】 熱収縮性基材の上に設けた粘着層にて接
着固定した半導体ウエハをダイシング処理した後、前記
熱収縮性基材を拘束状態下に収縮処理を目的とした加熱
処理を行い、その後、前記拘束状態の維持下に強制的に
冷却させて形成したチップの全部又は一部の面の接着を
解いた状態でチップを粘着層より回収することを特徴と
する半導体チップの製造方法。 - 【請求項2】 粘着層が放射線硬化型のものからなり、
ダイシング処理後かつ熱収縮性基材の収縮処理用の加熱
処理前に前記粘着層に放射線を照射して硬化処理する請
求項1に記載の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14266595A JP3408894B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 半導体チップの製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14266595A JP3408894B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 半導体チップの製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08316177A JPH08316177A (ja) | 1996-11-29 |
JP3408894B2 true JP3408894B2 (ja) | 2003-05-19 |
Family
ID=15320656
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14266595A Expired - Fee Related JP3408894B2 (ja) | 1995-05-17 | 1995-05-17 | 半導体チップの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3408894B2 (ja) |
Families Citing this family (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP4757442B2 (ja) * | 1997-02-10 | 2011-08-24 | リンテック株式会社 | チップ体製造用粘着シート |
US7105226B2 (en) | 1998-08-26 | 2006-09-12 | Lintec Corporation | Pressure sensitive adhesive double coated sheet and method of use thereof |
KR100361640B1 (ko) * | 1999-08-30 | 2002-11-18 | 한국과학기술원 | 도포된 이방성 전도 접착제를 이용한 웨이퍼형 플립 칩 패키지 제조방법 |
JP4647830B2 (ja) * | 2001-05-10 | 2011-03-09 | 株式会社ディスコ | 被加工物の分割処理方法および分割処理方法に用いるチップ間隔拡張装置 |
CN101084572A (zh) * | 2004-10-21 | 2007-12-05 | 卓越自动系统有限公司 | 切割和除粘一阵列芯片封装组件 |
JP2011077482A (ja) * | 2009-10-02 | 2011-04-14 | Disco Abrasive Syst Ltd | テープ拡張装置 |
JP2015050286A (ja) * | 2013-08-30 | 2015-03-16 | 株式会社東芝 | 剥離装置及び剥離方法 |
JP7110541B2 (ja) * | 2018-01-11 | 2022-08-02 | 株式会社東京精密 | ワーク分割装置及びワーク分割方法 |
-
1995
- 1995-05-17 JP JP14266595A patent/JP3408894B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08316177A (ja) | 1996-11-29 |
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---|---|---|---|
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