JP3408133B2 - カラーエレクトロルミネセント表示装置の製造方法およびカラーエレクトロルミネセント表示装置 - Google Patents

カラーエレクトロルミネセント表示装置の製造方法およびカラーエレクトロルミネセント表示装置

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JP3408133B2
JP3408133B2 JP01608698A JP1608698A JP3408133B2 JP 3408133 B2 JP3408133 B2 JP 3408133B2 JP 01608698 A JP01608698 A JP 01608698A JP 1608698 A JP1608698 A JP 1608698A JP 3408133 B2 JP3408133 B2 JP 3408133B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エレクトロルミネ
セント素子とカラーフィルタとを組合わせた構造のカラ
ーエレクトロルミネセント表示装置およびその製造方法
に関する。
【0002】
【従来の技術】エレクトロルミネセント(Electrolumin
escent:以後、「EL」と略称する)表示装置は、液晶
表示装置と同様に、マトリクス表示が可能な薄形の表示
装置である。前記EL表示装置は、基板上に、複数のE
L素子を並べて構成される。前記各EL素子は、一対の
電極間にEL発光層を介在させてそれぞれ構成され、前
記EL表示装置の絵素として働く。前記一対の電極間に
いわゆる交番高電界が発生すると、前記EL発光層が電
界発光(Electroluminescence)を起こし、前記EL発
光層から光が放射される。この光は、いわゆるEL光で
ある。すなわち、前記EL表示装置は、液晶表示装置と
異なり、EL表示装置全体が固体素子だけで構成される
自発光タイプの表示装置である。また前記EL表示装置
は、液晶表示装置と比較して、コントラストが高くかつ
視認性に優れている。このように前記EL表示装置は、
液晶表示装置では得られない上述の特性を有しているの
で、広く研究が行われている。特に近年、薄膜EL表示
装置のカラー化に関する研究が成されている。薄膜EL
表示装置は、前記EL表示装置の1種類であり、前記E
L素子として、いわゆる薄膜EL素子を用いたものであ
る。
【0003】本件出願人は、特公平3−77640号公
報で、EL表示装置のカラー化に関する第1の従来技術
を提案している。第1の従来技術の薄膜EL素子を用い
たカラーEL表示装置は、電界発光によって赤、緑、お
よび青の波長の光をそれぞれ放射する3種類のEL発光
層を並列に配置し、各EL発光層をそれぞれ一対の電極
で挟んで、構成される。前記カラーEL表示装置を実用
化するためには、前記各EL発光層が、前記波長の光を
マトリクス表示に必要な輝度で放射する必要がある。一
般的に、電界発光によってEL発光層から放射される光
の波長と輝度とは、該EL発光層を形成する物質に応じ
て定まる。赤、緑、および青の波長の光を前記輝度で放
射する物質は少ないので、前記カラーEL表示装置の実
現は容易ではない。
【0004】EL表示装置のカラー化に関する第2の従
来技術は、特開昭64−40887号公報に開示され
る。前記公報のカラーELディスプレイ装置は、電界発
光によっていわゆる白色光を放射する発光層を含む二重
絶縁構造の複数の薄膜EL素子と、赤、青、および緑の
うちのいずれか1つの波長の光だけをそれぞれ通過可能
な有機材料の複数のカラーフィルタとを含む。各カラー
フィルタは、前記各薄膜EL素子の一対の電極のうちの
一方の電極の上に、それぞれ直接配置される。前記各E
L素子から放射された白色光は、前記各カラーフィルタ
によって分光される。これによって、赤、青、および緑
の波長の光が、カラーELディスプレイ装置の外にそれ
ぞれ射出される。
【0005】二重絶縁構造の薄膜EL素子は、前記各電
極と前記発光層との間に薄膜状の絶縁層をそれぞれ介在
させているので、薄膜状の膜片が多数積層された構造に
なる。各膜片を形成する際に、前記膜片にピンホール等
の欠陥が発生することがある。特に、前記絶縁層にピン
ホール等の欠陥が生じていると、前記薄膜EL素子の一
対の電極間に前記交番高電界を発生させる場合に、前記
ピンホールおよびその近傍に絶縁破壊が起こり、微小放
電が発生する。この微小放電によって、前記電極上の前
記カラーフィルターが変質し、破壊されることがある。
【0006】特開昭64−40888号公報は、EL表
示装置のカラー化に関する第3の従来技術として、上述
したカラーフィルタの変質および破壊を防止するための
技術を開示している。図8は,前記公報のカラーELデ
ィスプレイ装置1の拡大部分断面図である。カラーEL
ディスプレイ装置1は、主基板3と、透光性基板4と、
複数の二重絶縁構造の薄膜EL素子5と、複数のカラー
フィルタ6と、シール部7とを含む。複数の薄膜EL素
子5は、主基板3の一方面9に並べられる。複数のカラ
ーフィルタ6は、透光性基板4の一方面10に並べられ
る。主基板3と透光性基板4とは、前記各一方面9,1
0を対向させて、かつ予め定める間隔を明けて、配置さ
れる。シール部7は、いわゆる不活性化保護手段であ
り、主基板3と透光性基板4との間に配置される。
【0007】カラーELディスプレイ装置1の概略的な
製造方法を、以下に説明する。まず、薄い帯状の膜片で
ある複数の下部電極11が、基板3の一方面9上に形成
される。次に、下部絶縁層12と発光層13と上部絶縁
層14とが、全ての下部電極11の上に、この順で順次
的に積層される。続いて、薄い帯状の膜片である複数の
上部電極15が、上部絶縁層14上に形成される。各上
部電極15は、透光性を有する。各下部電極11の長手
方向と、各上部電極15の長手方向とは、基板3の一方
面9の法線方向16から見た場合、直交する。法線方向
16から見て、各下部電極11と各上部電極15とが交
差する部分が、それぞれ薄膜EL素子5になる。なお、
発光層13の結晶性改善のために、発光層13が形成さ
れた後、または上部絶縁層14が形成された後に、真空
中または不活性ガス中でのアニールが行われる。
【0008】続いて、カラーフィルタ6が透光性基板4
の一方面10に形成される。さらに、基板3と透光性基
板4とが、前記各一方面9,10を対向させてかつ前記
間隔をあけて、エポキシ樹脂17によって接着される。
最後に、保護物質層18を形成するために、基板3と透
光性基板4との間の間隙に、気体状または液体状の保護
物質が封入される。エポキシ樹脂17と保護物質層18
とが、シール部7を構成する。以上の工程によって、カ
ラーELディスプレイ装置1が完成する。
【0009】一般的に、不活性化保護手段、すなわちシ
ール部7は、薄膜EL素子を雰囲気から遮断して安定性
を与え、さらに該薄膜EL素子を機械的な障害から保護
するためのものである。一般的なEL表示装置の最大の
特長の1つであるいわゆるシール寿命は、シール部の構
造によって決定される。
【0010】一般的な薄膜EL表示装置で用いられる現
行のシール部は、シール用基板と、シリカゲルおよびシ
リコンオイルの混合液とを用いて、形成される。現行の
シール部の形成工程を、以下に説明する。前記一般的な
薄膜EL表示装置は、基板の一方面に、複数のEL素子
を配置して構成されている。まず、前記シール用基板の
一方面に、300μm〜500μm程度の深さの凹部が
形成される。次いで、前記シール用基板と前記基板と
が、前記基板の前記一方面に前記凹部を対向させて、か
つ注入口を残して、貼合せられる。さらに、前記基板と
前記シール用基板との間の間隙内の空気が真空排気され
て、前記間隙に前記混合液が注入される。最後に、前記
注入口が封止されて、前記現行のシール部が完成する。
【0011】前記シリカゲルは、前記間隙に侵入した水
分を吸収する。前記シリコンオイルは、前記間隙内のシ
リカゲルの循環と、前記EL素子の冷却とを行う。これ
によって、前記EL素子は、水分等の影響から保護され
る。前記現行のシール部によって得られるシール寿命
は、5万時間以上である。
【0012】第3の従来技術のカラーELディスプレイ
装置1は、前記シール用基板に代わって透光性基板4を
用い、基板3と透光性基板4との間に前記保護物質を封
入して、シール部7を形成している。しかしながら、カ
ラーELディスプレイ装置1は、実用上充分な視野角を
確保するために、基板3と透光性基板4との間隔を、で
きる限り狭くする必要がある。この結果、基板3と透光
性基板4との間の間隔は、前記現行のシール部の前記間
隙の幅の数分の1になることが多い。ゆえに、カラーE
Lディスプレイ装置1のシール寿命は、前記現行のシー
ル部を備えたEL表示装置のシール寿命の数分の1に低
減する。さらにカラーELディスプレイ装置1では、前
記シリカゲルが前記EL素子と前記カラーフィルタとの
間に入込むので、表示にボケや歪みが発生する。
【0013】特開昭64−40888号公報は、EL表
示装置のカラー化に関する第4の従来技術として、前記
現行のシール部を採用したままでカラーフィルタを形成
するための技術を、さらに開示している。前記第4の従
来技術のカラーELディスプレイ装置は、基板の一方面
に複数のEL素子を配置し、前記基板の他方面に複数の
カラーフィルタを配置し、前記基板の前記一方面に前記
現行のシール部を配置して、構成される。しかしながら
前記第4の従来技術のカラーELディスプレイ装置は、
前記基板の厚みが1mm〜2mmあるので、表示の色ず
れが大きくなりやすく、かつ、薄膜EL素子の高精密度
化がしにくい。また一般的に、EL表示装置の基板の厚
みは1.1mm以上あるので、前記第4の従来技術のカ
ラーELディスプレイ装置の視野角は、第1〜第3の従
来技術のEL表示装置と比較して、極めて狭くなり易
い。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】前記第4の従来技術の
カラーELディスプレイ装置の視野角を改善するには、
前記基板の厚みを、一般的な基板の厚みよりも薄くする
必要がある。しかしながら、前記基板の厚みを薄くした
場合、前記第4の従来技術のカラーELディスプレイ装
置の製造工程中の各種の薄膜形成過程およびフォトプロ
セス過程等を行う際に、該過程に必要な基板強度を確保
すること、および、基板のハンドリングが、困難にな
る。同時に、前記混合液を注入するために前記間隙内を
真空排気する際に、前記基板が割れる可能性がある。こ
れらの問題のために、前記第4の従来技術のカラーEL
ディスプレイ装置の前記基板の厚みを、一般的な基板の
厚みよりも薄くすることは困難である。
【0015】本発明の目的は、上述した従来技術のカラ
ーEL表示装置よりも、シール寿命が長く視野角が広い
カラーEL表示装置、および前記EL表示装置を容易か
つ確実に製造することができるカラーEL表示装置の製
造方法を提供することである。
【0016】
【課題を解決するための手段】本発明は、透光性を有
し、予め定める基準厚さを越える厚さの第1基板の一方
面に、一対の電極の間にエレクトロルミネセント発光層
が介在されて構成されるエレクトロルミネセント素子を
複数形成し、前記第1基板の前記一方面に、予め定める
間隔をあけて第2基板を取付け、前記第1基板の前記一
方面と前記第2基板との間に、前記エレクトロルミネセ
ント素子を保護するための物質を封入し、前記第1基板
の他方面に、その周縁部を枠状に残すとともに前記複数
のエレクトロルミネセント素子の発光層が配置されてい
る領域よりも広い領域に凹部を形成することによって、
該凹部の底面と前記一方面との間の厚みを前記基準厚さ
に加工し、前記凹部内に、予め定める波長の光が透過可
能なカラーフィルタが形成された透光性有する第3基板
を取付けることを特徴とするカラーエレクトロルミネセ
ント表示装置の製造方法である。
【0017】本発明に従えば、前記製造方法で製造され
るカラーEL表示装置は、各EL素子から放射された光
を、カラーフィルタを通過させてから該装置外部に射出
させる。各カラーフィルタが透過可能な光の波長を、各
カラーフィルタ毎に変えておくことによって、いわゆる
多色発光が可能になる。
【0018】前記製造方法では、前記第1基板と前記第
2基板と貼合せて前記物質を封入した後に、前記第1基
板を前記基準厚さに加工する。前記基準厚さは、たとえ
ば、前記従来技術のカラーEL装置よりも薄い。ゆえ
に、前記第1基板の厚さは、前記カラーEL表示装置の
製造工程内で、前記各EL素子の形成工程から前記物質
の封入工程までの期間、前記基準厚さよりも厚い。これ
によって、前記期間内、前記第1基板の基板強度は、前
記基準厚さの基板よりも大きくなる。ゆえに、前記各E
L素子の形成工程中に、前記第1基板にソリが生じるこ
とが防止され、かつ、前記形成工程中の前記第1基板の
ハンドリングが容易になる。さらに、また前記物質の封
入工程中に、前記第1基板が割れることを防止すること
ができる。したがって、前記第1基板が製造過程開始時
から前記基準厚さである場合と比較して、前記カラーE
L表示装置の製造が容易になる。また、最後に、カラー
フィルタが形成された第3基板が前記第1基板の他方面
に取付けられる。これによって、前記カラーフィルタ
は、前記第1基板と前記第3基板との間に挟まれて保護
される。また前記第3基板をさらに取付けることによっ
て、前記カラーEL表示装置全体の機械的強度を、前記
第3基板を取付けない場合よりも、高くすることができ
る。
【0019】さらに、本発明の前記カラーEL表示装置
では、前記第2基板と前記物質とから構成されるシール
部の構造が、一般的なカラーEL表示装置の現行のシー
ル部の構造とほぼ等しい。ゆえに、前記第3の従来技術
のカラーELディスプレイ装置と比較して、本発明の前
記カラーEL表示装置のシール寿命が長くなる。
【0020】また本発明は、前記基準厚さは、隣合う2
つの前記エレクトロルミネセント素子内の一対の電極の
うちの一方の電極の間の間隙の幅の1.2倍以上の厚さ
であることを特徴とする。
【0021】本発明に従えば、前記基準厚さ、すなわち
本発明の製造方法で製造されるカラーEL表示装置の前
記第1基板の加工後の厚さは、前記間隔の1.2倍以下
である。この結果、前記カラーEL表示装置の視野角
が、160度以上になる。したがって、前記カラーEL
表示装置の視野角を、実用上充分な角度にすることがで
きる。
【0022】また本発明は、前記基準厚さは、25μm
以上200μm以下であることを特徴とする。
【0023】本発明に従えば、前記基準厚さ、すなわち
本発明の製造方法で製造されるカラーEL表示装置の前
記第1基板の加工後の厚さは、25μm以上200μm
以下の厚さである。これは以下の理由からである。現
在、高精細度な表示を特長とする単純マトリクス型の従
来技術のカラーEL表示装置の電極ピッチは、2本/m
m以上である。ゆえに、前記従来技術のカラーEL表示
装置内の隣合うEL素子の電極の間隔は、約50μm〜
150μm程度になる。ゆえに、前記基準厚さを200
μm以下にすることで、本発明の製造方法で製造される
カラーEL表示装置の隣合う前記EL素子の前記電極の
間隔を前記従来技術のカラーEL表示装置と等しくした
場合、前記従来技術のカラーEL表示装置と比較して、
カラーEL表示装置の視角依存牲を大幅に改善すること
ができる。また、前記第1基板の厚さが薄くなればなる
ほど、前記第1基板の加工後の製造工程で、前記第1基
板が破損する可能性が高くなる。また、前記第1基板の
加工精度を考慮すると、加工後の前記第1基板の厚さに
±10μmの誤差があることを考えておく必要がある。
これらのことから、前記基準厚さを25μm未満にした
場合、マージンがなくなるので、前記基準厚さは25μ
m以上にされているのである。
【0024】また本発明は、前記基準厚さは、50μm
以上100μm以下であることを特徴とする。
【0025】本発明に従えば、前記基準厚さ、すなわち
本発明の製造方法で製造されるカラーEL表示装置の前
記第1基板の加工後の厚さは、50μm以上100μm
以下の厚さである。これは以下の理由からである。前記
基準厚さを50μm以下にした場合、実際の前記カラー
EL表示装置の生産を考慮すると、前記第1基板を加工
する際の加工精度を精密に保つことが困難になる。また
この場合、実際の前記カラーEL表示装置の生産を考慮
すると、加工後の前記第1基板のハンドリングが困難に
なる。ゆえに、前記第1基板の加工精度を精密に保ちか
つ前記第1基板のハンドリングを容易にするために、前
記基準厚さは50μm以上にされているのである。ま
た、現行のELパネルの電極ピッチを考慮すると、上記
電極ピッチで80度の視野角を得るために、前記基準厚
さは100μm以下にされているのである。80度の視
野角は、たとえば個人使用のパーソナルコンピュータ用
のディスプレイとして、上記カラーEL表示装置を用い
る際に必要とされる。
【0026】また本発明は、前記第2基板の厚さは、
0.8mm以上であることを特徴とする。
【0027】本発明に従えば、前記第2基板の厚さは、
0.8mm以上であることが好ましい。これは以下の理
由からである。前記第2基板は、前記物質を封入する間
隙を作る役割の他に、前記第1基板が加工される間およ
び前記第1基板の加工後に、前記EL素子内の内部応力
に起因する前記第1基板のソリを押える役割がある。ま
た、前記第2基板は、前記物質を封入する間隙をできる
だけ大きくするために、凹部が形成されていることが多
い。さらに、前記第2基板は、一般的に、ガラス材料で
形成されることが多い。前記第2基板の厚さを0.8m
m以上にした場合、前記第2基板をガラス材料で形成し
てかつ凹部が形成されていても、前記第1基板のソリを
確実に押えることができる。
【0028】
【0029】
【0030】また本発明は、前記第3基板の厚さは、
0.5mm以上であることを特徴とする。
【0031】本発明に従えば、前記第3基板の厚さは、
0.5mm以上である。これは、以下の理由からであ
る。一般的に、カラーEL表示装置は、カラーEL表示
装置を駆動するための駆動IC等と共に、筺体に収納さ
れて、いわゆる表示ユニットを構成することが多い。表
示ユニットを製造する工程は、たとえば、前記駆動用I
Cのタブを前記各EL素子の電極に接続する工程、およ
び、前記筺体内に前記カラーEL表示装置を組込む工程
を含む。前記第3基板の厚さを0.5mm以上にした場
合、前記製造方法で製造されたカラーEL表示装置全体
が、前記表示ユニットを製造する工程で必要な機械的強
度を持つことができる。
【0032】また本発明は、透光性を有するとともに、
その周縁部を枠状に残して形成された凹部を有し、該凹
部の底面と一方面との厚みが基準厚さである第1基板
と、前記第1基板の前記一方面であって、前記凹部領域
に対応する領域内に配置され、一対の電極間にエレクト
ロルミネセント発光層が介在されてそれぞれ構成される
複数のエレクトロルミネセント素子と、前記第1基板の
前記一方面から予め定める距離だけ離して配置される第
2基板と、前記第1基板の前記一方面と前記第2基板と
の間に配置され、前記エレクトロルミネセント素子を保
護するための物質から形成される保護物質層と、前記第
1基板の前記凹部内に配置され、予め定める波長の光だ
けがそれぞれ透過可能な複数のカラーフィルタが形成さ
れた透光性を有する第3基板とを含み、前記第1基板の
凹部は、前記基準厚さを越える厚さの基板の一方面に前
記複数のエレクトロルミネセント素子と前記第2基板と
前記保護物質層とが配置されてから形成されることを特
徴とするカラーエレクトロルミネセント表示装置であ
る。
【0033】本発明に従えば、上記カラーEL表示装置
は、前記第1基板を挟んで、前記EL素子と前記カラー
フィルタとが配置される。前記第1基板は、前記EL素
子と前記第2基板と前記保護物質層とが配置されるまで
の間は前記基準厚さよりも厚く、これらが配置された後
に、前記基準厚さに加工される。これによって、請求項
1の製造方法で製造されたカラーEL装置と同じ理由
で、前記カラーEL表示装置の製造が容易になる。ま
た、前記カラーフィルタは、前記第1基板と前記第3基
板との間に挟まれて保護される。また前記第3基板をさ
らに取付けることによって、前記カラーEL表示装置全
体の機械的強度を、前記第3基板を取付けない場合より
も、高くすることができる。さらに、前記保護物質層と
前記第2基板とから構成されるシール部の構造は、一般
的なカラーEL表示装置の現行のシール部の構造とほぼ
等しい。ゆえに、前記第3の従来技術のカラーELディ
スプレイ装置と比較して、本発明の前記カラーEL表示
装置のシール寿命が長くなる。
【0034】
【発明の実施の形態】図1は、本発明の第1実施形態で
あるカラーEL表示装置の製造方法によって製造された
カラーEL表示装置31の断面図である。図2は、カラ
ーEL表示装置31の平面図である。図1と図2とを併
せて説明する。
【0035】カラーEL表示装置31は、主基板33、
EL素子部34、カラーフィルタ部35、シール部3
6、および補強用基板37を含む。EL素子部34は、
複数の下部電極41、下部絶縁層42、発光層43、上
部絶縁層44、および複数の上部電極45を含む。カラ
ーフィルタ部35は、1または複数の赤用フィルタ4
7、1または複数の緑用フィルタ48、1または複数の
青用フィルタ49、および遮光フィルタ50を含む。
赤、緑、および青用フィルタ47〜49を、「色フィル
タ」と総称することがある。シール部36は、シール用
基板52と、保護物質層53とを含む。
【0036】主基板33は、予め定める基準厚さWCで
ある。基準厚さWCは、一般的なカラーEL表示装置内
の薄膜EL素子が形成される基板の厚さよりも薄い。主
基板33は、後述するように,EL素子部34とシール
部36とを形成する間は、前記基準厚さWCよりも厚
く、EL素子部34とシール部36とを形成した後に、
基準厚さWCに加工される。
【0037】各下部電極41は帯状の膜片であり、各上
部電極45も帯状の膜片である。全下部電極41、下部
絶縁層42、発光層43、上部絶縁層44、および全上
部電極45は、主基板33の一方面61に、この順で下
から順に積層されている。全ての下部電極41は、主基
板33の一方面61上に相互に平行に並べられており、
かつ、各下部電極41は、隣にある他の下部電極41と
の間に予め定める幅の間隙をあけて、それぞれ配置され
る。全ての上部電極45は、上部絶縁層44の表面上に
相互に平行に並べられており、かつ、各上部電極45
は、隣にある他の上部電極45との間に、予め定める幅
egの間隙をあけて配置される。各下部電極41の長手
方向と各上部電極45の長手方向とは、主基板33の一
方面61の法線方向62から見て、直交している。すな
わち、EL素子部34の構造は、いわゆる単純マトリク
ス構造である。
【0038】EL素子部34内で、各下部電極41と各
上部電極45とが法線方向57から見て交差する部分
が、それぞれ薄膜EL素子63になる。この結果、下部
電極41と上部電極45との間に交流電界を印加する
と、発光層43の下部電極41と上部電極45との間に
挟まれた部分が発光する。またこの結果、全ての薄膜E
L素子63は、主基板33の一方面61上に、行列状に
配置される。各薄膜EL素子63は、いわゆる二重絶縁
構造のものである。
【0039】色フィルタ47〜49は、それぞれ、帯状
の膜片である。赤、緑、および青用フィルタ47〜49
は、赤、緑および青の波長の光だけを、それぞれ通過さ
せる。色フィルタ47〜49は、通過可能な光の波長が
相互に異なり、形状は相互に等しい。各上部電極45
は、色フィルタ47〜49のうちのいずれか1つのフィ
ルタに、1対1でそれぞれ対応する。前記いずれか1つ
のフィルタは、主基板33の他方面64内の、該いずれ
か1つのフィルタに対応する上部電極45と主基板33
を挟んで向かい合う位置に、配置される。この結果、色
フィルタ47〜49は、主基板33の他方面64上に、
相互に平行に配置され、かつ、色フィルタ47〜49
は、隣にある他の色フィルタ47〜49との間に予め定
める幅fgの間隙をあけてそれぞれ配置される。また、
この結果、各色フィルタ47〜49の長手方向は、各上
部電極45の長手方向と平行である。各色フィルタ47
〜49は、各下部電極41と1対1で対応させてもよ
く、この場合、各色フィルタ47〜49の長手方向は各
下部電極41の長手方向と平行になる。
【0040】遮光フィルタ50は、主基板33の他方面
64内の各色フィルタ47〜49の間の部分と、他方面
64の端に最も近い色フィルタの周囲とを覆う。遮光フ
ィルタ50は、いわゆるブラックマスクである。遮光フ
ィルタ50を設けることによって、カラーEL表示装置
31のコントラストが遮光フィルタを設けないカラーE
L表示装置よりも改善され、視認性が向上される。
【0041】補強用基板37は、カラーフィルタ部35
を介し、主基板33の他方面64に、接着層65を用い
て固定される。この結果、カラーフィルタ部35は、主
基板33の他方面64と補強用基板37の一方面73と
の間に挟まれている。
【0042】シール用基板52の一方面66と主基板3
3の一方面61とは対向し、かつシール用基板52と主
基板33とは、接着層73によって固定されている。シ
ール用基板52の一方面66には、凹部67が設けられ
ている。凹部67の内周面はほぼ直方体である。凹部6
7の内部には、スリット68のある格子状のスペーサ部
69が残されている。凹部67の内部空間は、スペーサ
部69によって複数の部分に区分されているが、前記各
部分は、少なくとも1つの他の部分と、スリット68を
介して連通している。この結果、凹部67の内部空間は
連続している。さらにシール用基板52には、凹部56
の内部空間に連通する注入孔70が設けられている。注
入孔70は、シール用基板52の他方面71から、封止
部材72によって封止されている。
【0043】保護物質層53は、シール用基板52と主
基板33との間の間隙、すなわち凹部67の内部空間
に、保護物質が充填されて形成される。保護物質は、た
とえば、シリカゲルとシリコンオイルとの混合物で実現
される。EL素子部34は、前記間隙内に収納されてい
る。したがって、前記保護物質は、EL素子部34の表
面を覆っている。各下部電極41の端部と、各上部電極
45の端部とは、各下部および上部電極41,45の端
子として、シール部36の外に露出している。
【0044】カラーEL表示装置31を構成する上述の
部品のうちで、少なくとも、主基板33、補強用基板3
7、下部電極41、および下部絶縁層42は、透光性を
有する。赤、青、および緑用フィルタ部47〜49は、
赤、青、および緑の波長の光だけをそれぞれ通過させ
る。遮光フィルタ50は、光を遮断する。上部電極45
は、反射板を兼ねるために、導電性を有しかつ光を反射
可能な材料で形成されることが好ましい。発光層43
は、下部電極41と上部電極45との間に電界が発生す
る場合、電界発光によっていわゆる白色光を放射する。
具体的には、発光層43は、第1発光層と第2発光層と
が積層されて構成される。第1発光層は、Ceが添加さ
れたSrS(SrS:Ce)で形成されて、電界発光に
よって青緑色の光を放射する。第2発光層は、マンガン
(Mn)が添加されたZnS(ZnS:Mn)で形成さ
れて、電界発光によって黄橙色の光を放射する。この結
果、発光層43全体から放射される光は、白色光にな
る。この結果、カラーEL表示装置31は、補強用基板
37の他方面74を表示面とする。
【0045】カラーEL表示装置31の製造方法を以下
に説明する。主基板33は、たとえば、OA−2(日本
電気硝子製)等のガラス基板によって実現される。主基
板33の初期の厚さWDは、基準厚さWCよりも厚く、
たとえば0.7mmである。
【0046】まず、主基板33の一方面61に、透光性
を有する導電性材料の薄膜が、成膜される。前記導電性
材料は、たとえば、ITO(Indium-tin-Oxide:インジ
ウム−錫酸化物)、またはアルミニウムが添加されたZ
nO(ZnO:Al)である。前記薄膜の膜厚は、10
0nm以上400nm以下である。前記薄膜の形成手法
には、たとえば、スパッタ法、電子ビーム蒸着法、また
はスプレー法が、用いられる。次いで、前記薄膜が、い
わゆるフォトエッチング工程によって、ストライプ状に
パターニングされる。この結果、全ての下部電極41が
主基板33の一方面61に形成される。
【0047】続いて、全ての下部電極41の表面と、主
基板33の一方面61の露出した部分との上に、透光性
を有する絶縁性材料から成る薄膜が、下部絶縁層42と
して、成膜される。前記絶縁性材料は、たとえば、Si
2、SiN、Ta25、または、SrTiO3である。
下部絶縁層42の膜厚は、たとえば、200nm以上5
00nm以下である。下部絶縁層42の形成手法には、
たとえば、スパッタ法が用いられる。また、少なくとも
各下部電極41の端部は、下部絶縁層42に覆われな
い。各下部電極41の下部絶縁層42に覆われない部分
が、各下部電極41の端子になる。
【0048】続いて、発光層43が形成される。具体的
には、まず、基板33の温度を450℃以上650℃以
下の温度に保持し、SrS:CeNペレットを蒸発源と
して、電子ビーム蒸着法を用いた成膜が行われる。この
結果、下部絶縁層42の上に、第1発光層が形成され
る。前記第1発光層の膜厚は、たとえば、800nm以
上1500nm以下である。次いで、基板33の温度を
200℃以上300℃以下の温度に保持し、ZnS:M
nペレットを蒸発源として、電子ビーム蒸着法を用いた
成膜が行われる。この結果、前記第1発光層の上に、第
2発光層が形成される。前記第2発光層の膜厚は、20
0nm以上500nm以下である。SrS:CeNペレ
ットは、SrSに0.05wt%以上0.3wt%以下
のCeNを添加して焼成したものである。ZnS:Mn
ペレットは、ZnSに0.2wt%以上0.6wt%以
下のMnを添加したものである。以上の工程によって、
発光層43が形成される。
【0049】続いて、発光層43の上に、絶縁性材料か
ら成る薄膜が、上部絶縁層44として、成膜される。上
部絶縁層44の膜厚、材質および形成手法は、たとえ
ば、下部絶縁層42と等しい。上部絶縁層44形成後、
電子ビーム蒸着法を用いて形成された発光層43の結晶
性を改善するために、基板33に真空中で熱処理が施さ
れる。前記熱処理の加熱温度は、たとえば600℃以上
650℃以下であり、前記熱処理の加熱時間は、たとえ
ば1時間以上2時間以下である。
【0050】続いて、上部絶縁層44の表面と主基板3
3の一方面61の露出する部分とを覆って、導電性材料
の薄膜が、成膜される。前記導電性材料は、たとえばア
ルミニウム(Al)である。前記薄膜の膜厚は、100
nm以上500nm以下である。次いで、前記薄膜が、
いわゆるフォトエッチング工程によって、ストライプ状
にパターニングされる。この結果、上部絶縁層44の上
に、全ての上部電極45が形成される。各上部電極45
は、上部絶縁層44の端を越えて基板33の一方面61
上に伸びている。各上部電極45の基板33上の部分
が、各上部電極45の端子になる。下部電極41の形成
から上部電極45の形成までの工程によって、主基板3
3の一方面61上に、EL素子部34が形成される。
【0051】上述の薄膜EL素子の形成工程と平行し
て、または前記形成工程に続いて、シール用基板52の
一方面66が、フッ酸を用いてエッチング加工される。
この結果、シール用基板52の一方面66に、凹部67
が形成される。シール用基板は、たとえば、ガラスで形
成される。シール用基板16の板厚WAは、たとえば
1.8mmである。凹部67の深さはたとえば0.7m
mである。次いで、シール用基板52に、注入孔70が
設けられる。
【0052】続いて、主基板33の一方面61とシール
用基板52の一方面66とを対向させて、主基板33の
一方面61と、シール用基板52の一方面66の周縁部
とを、接着剤を用いて接着する。前記接着剤は、たとえ
ばエポキシ樹脂で実現され、硬化後に接着層73にな
る。この際、たとえば、各下部電極41の端子および各
上部電極45の端子は、シール用基板52と対向してお
らず、露出している。
【0053】基板33、52の接着後、注入孔70を介
して、主基板33とシール用基板52との間の間隙部分
内、すなわち凹部67の内部空間内の空気が排気され
て、前記間隙部分内が真空になる。次いで、シール用基
板52が接着された状態の主基板33全体が、チャンバ
ー内に準備された槽に蓄えられた保護物質液に充填され
る。保護物質液は、シリカゲルとシリコンオイルとを混
合したものであり、保護物質液内のシリカゲルの重量比
は、25wt%である。さらに、チャンバー内が窒素
(N2)で満たされる。この結果、前記間隙部分内に、
保護物質液が充填される。保護物質液が前記間隙部分を
満たした後、注入孔70が封止部材72によって密閉さ
れる。シール用基板32の加工から注入孔70の密閉ま
での工程によって、シール部36が完成する。
【0054】続いて、主基板33の外側表面内の他方面
64以外の部分と、シール部36の外側表面とが、耐エ
ッチング用のレジストによって覆われる。前記部分は、
たとえば、主基板33の一方面61内の各下部および上
部電極41,45の端子が形成された部分である。次い
で、主基板33の他方面64が、フッ酸を主成分とした
エッチャントを用いた湿式のエッチング法を用いて、主
基板33の板厚が基準厚さWCになるまで、エッチング
される。基準厚さWCは、たとえば75μmである。
【0055】主基板33がエッチングされた後、主基板
33の他方面64に、赤用フィルタ47、緑用フィルタ
48、青用フィルタ49が、フォトリソグラフ技術を用
いて、それぞれストライプ状で、かつ相互に平行にかつ
間隔を明けて形成される。さらに、主基板33の他方面
64に、遮光フィルタ50が形成される。この結果、カ
ラーフィルタ部35が完成する。赤用フィルタ47は、
たとえば、富士ハント製のCR−7001で実現され
る。緑用フィルタ48は、たとえば、富士ハント製のC
G−7001で実現される。青用フィルタ49は、たと
えば、富士ハント製のCB−7001で実現される。遮
光フィルタ50は、いわゆる黒色フィルタであり、たと
えば、富士ハント製のCK−7001で実現される。
【0056】最後に、主基板33の他方面64に、カラ
ーフィルタ部35を介して、たとえば流動性のあるフォ
トボンドを用いて、補強用基板37が接着される。前記
フォトボンドは、硬化後に接着層65になる。以上の工
程によって、カラーEL表示装置31が完成する。
【0057】図3は、一般的な2枚基板貼合わせ方式の
カラーELパネルの断面の模式図である。前記カラーE
Lパネルは、従来技術で説明した特開昭64−4088
8号公報に開示されているものと等しいので、図8と同
じ参照符を用い、構造に関する説明は省略する。また、
カラーフィルタ部は、図1のカラーEL表示装置31の
カラーフィルタ部35と同じ構造なので、図1の参照符
を用い、構造に関する説明は省略する。図3では、下部
および上部絶縁層12,14と下部電極11とは省略し
ている。基板3と透光性基板4との間には、保護物質と
して、シリコンオイルが充填される。
【0058】以下に、図3の前記カラーELパネルの視
野角について説明する。 一般に、屈折率が相互に異なる媒質でそれぞれ満たされ
た2つの空間内を光が順次通過する場合、前記2つの空
間の境界面における光の入射角と光の屈折角との間に、
スネルの法則が成立する。発光層13から放射された光
は、ガラスとシリコンオイルとは屈折率が等しいので、
透光性基板4と保護物質層18との間の境界面76では
屈折しない。また、上部電極15、上部絶縁層14、お
よびカラーフィルタ部は、透光性基板4および保護物質
層18よりも、それぞれ充分に薄いので、前記光は、上
部電極15、上部絶縁層14、およびカラーフィルタ部
を直進するものと仮定する。ゆえに、前記光は、前記カ
ラーELパネル内部から空気中に出射する際だけ、透光
性基板4と空気層との間の境界面77で屈折する。
【0059】発光層13から放射される光の境界面77
への入射角θiと、境界面77での前記光の屈折角θと
の間には、式1の関係が成立つ。前記カラーELパネル
の視野角θaは、屈折角θの2倍の角度である。したが
って、視野角θは、式2によって求められる。視野角θ
aとは、色調変化が生じない画面角度である。画面角度
とは、前記カラーELパネルの使用者が前記カラーEL
パネルの表示面、すなわち境界面77を目視する際に、
前記使用者が前記表示面を見る角度である。視野角θa
は、境界面77の法線を0度と仮定した場合、前記法線
を含む仮想平面内で、法線と境界面との交点を中心とし
て、時計回りの方向を正の値とし、反時計まわりの方向
を負の値として表現することがある。
【0060】次式で、「no」は空気の屈折率である。
「ni」は、前記ガラスおよび前記シリコンオイルの屈
折率であり、たとえば1.5である。「fw」は、色フ
ィルタ47〜49の幅である。「fg」は、隣合う2つ
の色フィルタ間の間隙の幅であり、遮光フィルタ50の
幅と等しい。「pw」は、EL発光領域の幅である。E
L発光領域とは、発光層13内で上部電極15の直下の
領域であり、EL発光領域の幅と上部電極15の幅とは
等しい。「sg」は、保護物質層18の厚さであり、カ
ラーフィルタ部と上部電極15との間の間隔と等しい。
「eg」は、各薄膜EL素子内の一対の電極のうちで色
フィルタ47〜49と長手方向が平行ないずれかの一方
の電極間の間隙の幅、すなわち隣合う2つの上部電極1
5間の間隙の幅である。前記カラーELパネルの視野角
θaを最も広くするには、式3で示すように色フィルタ
47〜49の幅fwと電極の幅pwとを等しくし、か
つ、式4で示すようにフィルタ間の間隙の幅fgと上部
電極15間の間隙の幅egとを等しくすればよい。
【0061】
【数1】
【0062】前記シリコンオイルは、通常、屈折率が基
板3,4の屈折率とほぼ同じになるように、成分が調合
されている。このため、保護物質層18を主基板33に
置換え、基板4を補強用基板37に置換え、カラーフィ
ルタ部をカラーフィルタ部35に置換え、および薄膜E
L素子5を薄膜EL素子63に置換えると、本実施形態
のカラーEL表示装置31は、図3の前記カラーELパ
ネルと同じ考え方で、発光層43が放射する光の振舞い
を説明することができる。ゆえに、式2〜4に基づい
て、主基板33の加工後の厚さ、すなわち基準厚さWC
について説明する。
【0063】視野角θaが決定されている場合、式2に
基づいて、色フィルタ47〜49間の間隙の幅fgと、
保護物質層18の厚さsgとの関係が分かる。式4で示
すように、色フィルタ47〜49の間隙の幅fgと上部
電極15間の間隙の幅egとが等しいと仮定する場合、
式2に基づいて、上部電極15間の間隙の幅egと保護
物質層18の厚さsgとの関係が分かる。表1は、視野
角θaが160度(±80度)である場合の、上部電極
15間の間隙の幅egと保護物質層18の厚さsgとの
関係を表す表である。表2は、視野角θaが80度(±
40度)である場合の、電極間の間隙の幅egと保護物
質層18の厚さsgとの関係を表す表である。視野角θ
aが160度必要なのは、たとえば、前記カラーEL表
示装置33がいわゆる広視野角モードで用いられる場合
である。視野角θaが80度必要なのは、たとえば、カ
ラーEL表示装置31が個人使用のパーソナルコンピュ
ータ用のディスプレイとして用いられる場合である。
【0064】
【表1】
【0065】
【表2】
【0066】前記カラーELパネルでの上述の考え方を
本実施形態のカラーEL表示装置31に適用する場合、
保護物質層18の厚さsgは、主基板33の加工後の厚
さ、すなわち基準厚さWCに相当する。従って、カラー
EL表示装置31が必要とする視野角が決定されている
場合、各薄膜EL素子63内の一対の電極41,45の
うちで色フィルタ47〜49と長手方向が平行ないずれ
か一方の電極間の間隙の幅、すなわち上部電極45間の
間隙の幅egが、基準厚さWCを決定する因子となる。
上述の表から、上部電極45間の間隙の幅egが等しい
場合、視野角が大きいほど、保護物質層18の厚さsg
が薄いことが分かる。ゆえに、視野角を160度以上に
するためには、基準厚さWCを電極の間隙の幅egの
1.2倍以下にする必要があることが分かる。
【0067】カラーEL表示装置31は、いわゆる単純
マトリクス構造である。すなわち、帯状の複数の下部お
よび上部電極41,45が相互に交差して、いわゆるX
Yマトリクスが構成されている。上部電極45の電極ピ
ッチppは、上部電極45の幅pwと、上部電極45間
の間隙の幅egとの和である。たとえば、現行の一般的
なELパネルは、電極ピッチppが0.3mm(300
μm)である場合、上部電極45の幅pwが210μm
であり、上部電極45間の間隙の幅egが90μmであ
る。
【0068】上部電極45の幅pwと上部電極45間の
間隙の幅egとの構成比が定まると、カラーEL表示装
置31のフィルファクターも決定される。たとえば、電
極ピッチppが0.3mm、上部電極45の幅pwが2
10μm、上部電極45間の間隙の幅egが90μmで
ある場合、前記フィルファクターは、式5から、0.4
9であることが分かる。前記フィルファクターはELパ
ネルのパネル面輝度、すなわちカラーEL表示装置31
の表示面の輝度に影響を及ぼす。たとえば、100cd
/m2 の発光輝度特性を有するEL素子を使用したEL
パネルのパネル面輝度は、式6から、49cd/m2
あることが分かる。 (210÷300)×210÷300 = 0.49 …(5) 100〔cd/m2〕×0.49 = 49〔cd/m2〕 …(6)
【0069】このため、カラーEL表示装置31の前記
パネル面輝度を向上させるためには、できるだけ前記フ
ィルファクターを高く設定する必要がある。この結果、
上部電極45間の間隙の幅egは、できるだけ狭くする
ことが望まれる。カラーELパネルの一般的な使用用途
を考慮すると、カラーEL表示装置31は、できるだけ
高精細度な表示を行うことが要求される。この結果、カ
ラーEL表示装置31の電極ピッチppは、0より大き
く0.5mm以下に設定されることが多い。この場合、
前記フィルファクターをさらに考慮すると、上部電極4
5間の間隙の幅egは、50μm以上150μm以下の
幅程度に設定される。電極ピッチppと上部電極45間
の間隙の幅egとが上述のように定められる場合、カラ
ーEL表示装置31の視野角θaを広視野角、すなわち
160度以上にするためには、主基板33の加工後の基
板の厚さは、180μm以下に抑える必要がある。ま
た、主基板33の厚さが薄くなるほど、カラーEL表示
装置31の製造工程の主基板33の加工後の部分で主基
板33が破損する可能性が高くなる。また、主基板33
の加工時の加工精度を考慮すると、主基板33の加工後
の厚さは基準厚さWCから±10μmの誤差が生じる。
このため基準厚さを25μm未満にすると、マージンが
なくなってしまう。以上のことから、基準厚さWCは、
理論上、25μm以上200μm以下であることが好ま
しい。
【0070】実際のELパネルは、図3に示すように、
色フィルタ47〜49の幅fwが上部電極45の幅pw
よりも広く、かつ、色フィルタ47〜49間の間隙の幅
fgが上部電極45間の間隙の幅egよりも狭いことが
多い。このため、電極間の間隔がegが前述した例より
も狭くなるので、主基板33の基準厚さWCも、前述し
た理論上の厚さよりも薄くすることが望まれる。さら
に、本実施形態のカラーEL表示装置31の製造方法で
は、主基板33を薄く加工する方法として、フッ酸系の
エッチャントを用いたケミカルエッチング法を採用して
いる。前記ケミカルエッチング法を用いる場合、エッチ
ングの条件を最適条件に保つ場合でも、±10μm程度
のエッチング誤差が生じる。これらのことから、主基板
33の加工後の厚さは、視野角の観点からはできるだけ
薄くすることが望まれるが、加工後の基板の取扱いの観
点から、実用上の設計レベルとしては、少なくとも50
μm程度が必要となる。また、現行のELパネルの電極
ピッチを考慮すると、80度の視野角を得るためには、
主基板33の加工後の厚さを100μm以下にする必要
がある。以上のことから、主基板33の基準厚さWC
は、実用上、50μm以上100μm以下であることが
好ましい。
【0071】以下に、主基板33の初期の板厚WDと、
シール用基板52の板厚WAとについて説明する。EL
素子部34は、下部および上部電極41,45、下部お
よび上部絶縁層42,44、ならびに発光層43が積層
されて構成される。このため、主基板33上には、薄膜
状の膜片が多数積層されることになる。これら前記各膜
片内部にはそれぞれ応力が内在している。ゆえに、主基
板33の板厚が薄くなるのに伴って、主基板33に前記
内部の応力に応じたソリが発生する。多くの場合、前記
内部応力は前記膜片が伸びる方向に働くため、主基板3
3は前記各膜片の表面が凸になる方向に反ることが多
い。
【0072】主基板33の板厚と主基板33のソリとの
関係を調べるために、初期の板厚が0.5mmの第1の
ガラス基板と、初期の板厚が0.7mmの第2のガラス
基板とをそれぞれ主基板33として、上述した製造方法
でカラーEL表示装置を製造した。この結果、前記第1
のガラス基板を主基板33とした場合のほうが、前記第
2のガラス基板を主基板33とした場合よりも、主基板
33のソリが大きかった。また、前記第1のガラス基板
を主基板33とした場合、主基板33のソリが大きいた
めにシール用基板52と主基板33との接着が困難にな
ったが、前記第2のガラス基板を主基板33とした場
合、主基板33のソリは小さくシール用基板52と主基
板33との接着が可能となった。したがって、EL素子
部34に内在する内部応力に起因する主基板33のソリ
を抑えるためには、主基板33の初期の板厚WDは、
0.7mm以上必要であることがわかる。
【0073】このため、主基板33の初期の厚さWD
は、0.7mm以上であることが好ましい。主基板33
のソリを押える観点からは、主基板33の初期の厚さW
Dに特に上限はないが、主基板33の取扱いのしやすさ
等を考慮すると、主基板33の初期の板厚WDはできる
だけ薄いほうが好ましい。ゆえに、主基板33の初期の
厚さWDは、0.7mm以上でありかつできるだけ0.
7mmに近い厚さであることが、最も好ましい。
【0074】本実施形態の製造工程では、EL素子部3
4形成後に、主基板33を0.1mm未満の厚さに加工
している。シール用基板52は、主基板33の加工前に
主基板33に貼合わされ、かつ、主基板33の加工後
に、主基板33のソリを抑える働きをする。このため、
加工後の主基板33の板厚が0.7mm未満になって
も、加工後の主基板33にソリが生じないのである。シ
ール用基板52は、前記保護物質液を充填する間隙を作
出すために凹部67が形成されるので、シール用基板5
2の材質に加えて、凹部67を考慮して、板厚を定める
必要がある。上述した製造工程で説明したように、シー
ル用基板52をガラス基板で実現する場合、ガラス強度
を考慮すると、シール用基板52の板厚WAは、0.8
mm以上にすることが望ましい。主基板33のソリを押
える観点からはシール用基板52の板厚WAに特に上限
はないが、取扱いのしやすさ等を考慮するとシール用基
板52の板厚さWAはできるだけ薄いほうが好ましい。
ゆえに、シール用基板52の板厚WAは、0.8mm以
上でありかつできるだけ0.8mmに近い厚さであるこ
とが、最も好ましい。
【0075】以下に、補強用基板37の板厚WBについ
て説明する。上述のカラーEL表示装置34は、ユニッ
ト化されることが多い。このために、たとえば、駆動用
ICがカラーEL表示装置34にさらに取付けられ、か
つ、カラーEL表示装置31が表示用の枠に固定され
る。補強用基板37は、前記ユニット化の工程で、たと
えば、前記駆動用ICのタブを各下部および上部電極4
1,45の端子に接続する作業、および前記枠ヘカラー
EL表示装置31を固定する作業を行う際に、不可欠の
ものである。補強用基板37をガラス基板で実現する場
合、前記各作業の際にカラーEL表示装置31のハンド
リングを容易にするため、補強用基板37の板厚さWB
は、0.5mm以上であることが好ましい。ハンドリン
グを容易にする観点からは補強用基板37の板厚WBに
特に上限はないが、実用上、補強用基板52の板厚WB
はできるだけ薄いほうが好ましい。ゆえに、補強用基板
37の板厚WBは、0.5mm以上でありかつできるだ
け0.5mmに近い厚さであることが好ましい。
【0076】上述した製造方法によって作製されたカラ
ーEL表示装置31は、従来技術のカラーEL表示装置
と比較して、実用上充分なシール寿命および機械的強度
があり、さらに視野角が実用上充分な程度に広い。さら
にカラーEL表示装置31は、従来技術のカラーEL表
示装置と比較して、視認性が高い。これらのことから、
カラーEL表示装置31は、様々な用途の表示デバイス
として用いることができる。
【0077】また、薄膜EL素子63の不活性化保護手
段、すなわちシール部36の構造は、従来技術で説明し
た現行のEL表示装置に用いられるシール部の構造とほ
ぼ等しい。ゆえに、カラーEL表示装置31は、実用上
充分なシール寿命を得ることができ、実用上充分な長期
信頼性を確保することができる。さらにまた、薄膜EL
素子63と色フィルタ47〜49との間には、主基板3
3が介在され、保護物質層53は介在されない。このた
め、カラーEL表示装置31の表示面に表示される画像
に、保護物質層53内のシリカゲルに起因するぼけや歪
みが発生することを防止することができる。
【0078】これらのことから、上述した製造方法を用
いると、実用上充分な長期信頼性を確保することがで
き、かつ、従来技術のカラーEL表示装置よりも優れた
表示品位を維持することができるカラーEL表示装置3
1を、容易に生産することができる。なお、上述の製造
方法は、水分によって劣化が生じる有機EL素子を採用
したカラーEL表示装置を製造する場合にも用いること
ができ、この場合にも、上述した効果を得ることができ
る。
【0079】図4は、本発明の第2実施形態であるカラ
ーEL表示装置の製造方法によって製造されたカラーE
L表示装置91の断面図である。図5は、カラーEL表
示装置91の平面図である。図4と図5とを併せて説明
する。第2実施形態のカラーEL表示装置91は、第1
実施形態のカラーEL表示装置31と比較して、シール
部に関し以下に説明する点が異なり、他は等しい。ゆえ
に、構造および動作がカラーEL表示装置31の部品と
同じ部品には同じ参照符を付す。さらに、カラーEL表
示装置91に関する説明のうちで第1実施形態と同じ説
明は、省略する。
【0080】カラーEL表示装置91は、主基板33、
EL素子部34、カラーフィルタ部35、シール部9
3、および補強用基板37を含む。シール部93は、シ
ール用基板94と、保護物質層95とを含む。主基板3
3の初期の厚さWD、および基準厚さWC、ならびに補
強用基板37の厚さWBは、第1実施形態で説明した考
え方で決定されている。
【0081】シール用基板94の一方面97と主基板3
3の一方面61とは対向し、かつシール用基板94は、
主基板33に、接着層73によって固定されている。シ
ール用基板94の一方面97には、凹部98が設けられ
ている。凹部98の内周面は、ほぼ直方体である。さら
にシール用基板94には、凹部56の内部の空間に連通
する注入孔70が設けられている。注入孔71は、シー
ル用基板94の他方面99から、封止部材72によって
封止されている。シール用基板94の厚さWAは、第1
実施形態のシール用基板52と同じ考え方で決定され、
0.8mm以上であることが好ましい。
【0082】保護物質層95は、シール用基板94と主
基板33との間の間隙、すなわち凹部98の内部空間
に、保護物質が充填されて形成される。保護物質は、た
とえば、シリカゲルとシリコンオイルとの混合物で実現
される。前記間隙内には、EL素子部34が収納されて
いる。したがって、前記保護物質は、EL素子部34の
表面を覆っている。各下部電極41の端部および各上部
電極45の端部は、各下部および上部電極41,45の
端子として、シール部93の外に露出している。
【0083】カラーEL表示装置91の製造方法を以下
に説明する。第2実施形態のカラーEL表示装置91の
製造方法のうちで、第1実施形態のカラーEL表示装置
31の製造方法と同じ部分は、説明を省略する。
【0084】主基板33は、たとえば、OA−2(日本
電気硝子製)等のガラス基板によって実現される。主基
板33の初期の厚さWDは、基準厚さWCよりも厚い。
まず、主基板33の一方面61に、EL素子部34が形
成される。EL素子部34の形成工程は、第1実施形態
のカラーEL表示装置31の製造方法のEL素子部34
の形成工程と等しい。
【0085】上述のEL素子部34の形成工程と平行し
て、または前記形成工程に続いて、シール用基板94の
一方面97に、砥石またはサンドブラストを用いた掘込
み加工が施される。この結果、シール用基板94の一方
面97に、凹部98が形成される。シール用基板94
は、たとえばガラスで形成される。シール用基板94の
板厚WAは、たとえば1.1mmである。凹部98の深
さはたとえば0.4mmである。シール用基板94の一
方面97の周縁部は、シール用基板94を主基板33に
貼合わせる際の貼合わせ用枠として、前記掘込み加工後
も残されている。続いて、シール用基板94に、注入孔
70が設けられる。
【0086】次いで、主基板33の一方面61とシール
用基板94の一方面97とを対向させて、主基板33の
一方面61と、シール用基板94の一方面97の周縁部
とを、接着剤を用いて接着する。前記接着剤は、たとえ
ばエポキシ樹脂で実現され、硬化後に接着層73にな
る。各下部電極41の端子および各上部電極45の端子
は、シール用基板94と対向しておらず、露出してい
る。
【0087】基板33、94の接着後、注入孔70を介
して、主基板33とシール用基板94との間の間隙部分
内、すなわち凹部98の内部空間に、保護物質液が充填
される。保護物質液の充填工程は、第1実施形態のカラ
ーEL表示装置31の製造方法の保護物質液の充填工程
と等しい。保護物質液内のシリカゲルの重量比は、30
wt%である。保護物質液が前記間隙部分を満たした
後、注入孔70が封止部材72によって密閉される。シ
ール用基板94の加工から注入孔70の密閉までの工程
によって、シール部93が完成する。
【0088】続いて、主基板33の外側表面内で他方面
64以外の部分と、シール部36の外側表面とが、ラバ
ー等で覆われる。前記部分は、たとえば、主基板33の
一方面内の各下部および上部電極41,45の端子が形
成された部分である。次いで、主基板33の他方面64
が、ガラス研磨装置を用いて、板厚が基準厚さWCにな
るまで、段階的に研磨される。基準厚さWCは、たとえ
ば75μmである。
【0089】上述のEL素子部34およびシール部93
の形成工程と平行して、または前記形成工程に続いて、
補強用基板37の一方面に、カラーフィルタ部35が形
成される。カラーフィルタ部35の形成工程は、第1実
施形態のカラーEL表示装置31の製造方法のカラーフ
ィルタ部35の形成工程と比較して、カラーフィルタ部
35を形成する面が、主基板33の他方面64から補強
用基板37の一方面73に変更されている点が異なり、
他は等しい。
【0090】最後に、主基板33の他方面64に、たと
えば流動性のあるフォトボンドを用いて、補強用基板3
7が接着される。この際、補強用基板37の一方面73
と主基板33の他方面64とは対向し、それらの間にカ
ラーフィルタ部35が介在される。前記フォトボンド
は、硬化後に接着層65になる。以上の工程によって、
カラーEL表示装置91が完成する。
【0091】このように、主基板33およびシール用基
板94は、第1実施形態で説明したケミカルエッチング
法に限らず、研磨法によって加工することもできる。上
述した製造工程によって作製したカラーEL表示装置9
1は、従来技術のカラーEL表示装置と比較して、実用
に充分なシール寿命および機械的強度があり、さらに視
野角が実用に充分な程度に広い。さらに、遮光フィルタ
50を設けることによって、カラーEL表示装置91の
コントラストが遮光フィルタを設けないカラーEL表示
装置よりも改善され、視認性が向上される。ゆえに、カ
ラーEL表示装置91の視認性は、従来技術のカラーE
L表示装置よりも高い。これらのことから、カラーEL
表示装置91は、様々な用途の表示デバイスとして用い
ることができる。また、上述した製造方法を用いると、
実用上充分な長期信頼性を確保することができ、かつ、
従来技術のカラーEL表示装置よりも優れた表示品位を
維持することができるカラーEL表示装置91を、容易
に生産することができる。
【0092】図6は、本発明の第3実施形態であるカラ
ーEL表示装置の製造方法によって製造されたカラーE
L表示装置111の断面図である。図7は、カラーEL
表示装置111の平面図である。図6と図7とを併せて
説明する。第3実施形態のカラーEL表示装置111
は、第2実施形態のカラーEL表示装置91と比較し
て、主基板と補強用基板とに関し以下に説明する点が異
なり、他は等しい。ゆえに、構造および動作がカラーE
L表示装置31,91の部品と同じ部品には、同じ参照
符を付す。さらに、カラーEL表示装置111に関する
説明のうちで、第1および第2実施形態と同じ説明は、
省略する。
【0093】カラーEL表示装置111は、主基板11
3、EL素子部34、カラーフィルタ部35、シール部
93、および補強用基板114を含む。EL素子部34
は、主基板113の一方面116に配置される。主基板
113の他方面117には、凹部118が形成されてい
る。凹部118の内周面は、たとえば直方体である。凹
部118の底面と主基板113の一方面116との間の
間隔が、前記基準厚さWCである。主基板113の周縁
部は、主基板113の初期の厚さWDを保ち、基準厚さ
WCよりも厚い。凹部118の底面に、カラーフィルタ
部35が配置される。
【0094】補強用基板114は、主基板33の凹部1
18の内部空間よりも小さく、凹部118に嵌め込むこ
とができる。補強用基板114は、主基板113の凹部
118の底面に、接着層65によって固定される。さら
に、凹部118の内周面121と補強用基板114の側
面との間には、樹脂層119が介在される。凹部118
の内周面121は、主基板113の一方面116の法線
方向122から見て、シール用基板95の周縁部123
の中央部124、すなわちシール用基板94の貼合わせ
用枠の中央部とほぼ重なる。主基板113の初期の厚さ
WD、主基板113の基準厚さWC、および補強用基板
114の厚さWBは、第1実施形態の主基板33の初期
の厚さWD、主基板33の基準厚さWC、および補強用
基板37の厚さWBと同じ考え方で決定される。
【0095】カラーEL表示装置111の製造方法を以
下に説明する。第3実施形態のカラーEL表示装置11
1の製造方法のうちで、第1および第2実施形態のカラ
ーEL表示装置31,91の製造方法と同じ部分は、説
明を省略する。
【0096】主基板113は、たとえば、OA−2(日
本電気硝子製)等のガラス基板によって実現される。主
基板113の初期の厚さWDは、基準厚さWCよりも厚
い。まず、主基板113の一方面116に、EL素子部
34が形成される。EL素子部34の形成工程は、第1
実施形態のカラーEL表示装置31の製造方法のEL素
子部34の形成工程と等しい。
【0097】上述の薄膜EL素子の形成工程と平行し
て、または前記形成工程に続いて、シール用基板94の
一方面97が、フッ酸を用いてエッチング加工される。
この結果、シール用基板94の一方面97に、凹部98
が形成される。シール用基板は、たとえば、ガラスで形
成される。シール用基板94の板厚は、たとえば1.1
mmである。凹部98の深さはたとえば0.4mmであ
る。シール用基板94の一方面97の周縁部123は、
シール用基板94を主基板113に貼合わせる際の貼合
わせ用枠として、前記掘込み加工後も残されている。続
いて、シール用基板94に、注入孔70が設けられる。
【0098】次いで、主基板113の一方面116とシ
ール用基板94の一方面97とを対向させて、主基板1
13の一方面116と、シール用基板94の一方面97
の周縁部とを、接着剤を用いて接着する。前記接着剤
は、たとえばエポキシ樹脂で実現され、硬化後に接着層
73になる。この際、たとえば、各下部電極41の端子
および各上部電極45の端子は、シール用基板94と対
向しておらず、露出している。
【0099】基板113、94の接着後、注入孔70を
介して、主基板113とシール用基板94との間の間隙
部分内、すなわち凹部98の内部の空間に、保護物質液
が充填される。保護物質液の充填工程は、第1実施形態
のカラーEL表示装置31の製造方法の保護物質液の充
填工程と等しい。保護物質液内のシリカゲルの重量比
は、25wt%である。保護物質液が前記間隙部分を満
たした後、注入孔70が封止部材72によって密閉され
る。シール用基板94の加工から注入孔70の密閉まで
の工程によって、シール部93が完成する。
【0100】続いて、シール部93の外側表面と、主基
板113の一方面116内の各下部および上部電極4
1,45の端子が形成された部分と、主基板113の他
方面117の周縁部125とが、耐エッチング用のレジ
ストまたはPETフィルム等によって覆われる。主基板
113の他方面117の周縁部125は、たとえば、他
方面117内で、他方面117の縁から、前記法線方向
122から見てシール用基板94の周縁部の中心部12
4に重なる部分までの、枠状の部分である。次いで、主
基板113の他方面117が、フッ酸を主成分としたエ
ッチャントを用いた湿式のエッチング法を用いて、エッ
チングされる。この結果、主基板113の他方面117
に、凹部118が形成される。主基板113の凹部11
8の底面と主基板113の一方面116との間の厚み
は、基準厚さWCである。基準厚さWCは、たとえば、
75μmである。主基板113の他方面117の周縁部
125は、前記掘込み加工後も、枠状に残されている。
【0101】上述のシール部93の形成工程および主基
板113の加工工程と平行して、または前記形成工程お
よび加工工程に続いて、補強用基板114の一方面12
6に、カラーフィルタ部35が形成される。カラーフィ
ルタ部35の形成工程は、第2実施形態のカラーEL表
示装置91の製造方法のカラーフィルタ部35の形成工
程と比較して、補強用基板37が補強用基板114に置
き換えられる点が異なり、他は等しい。
【0102】続いて、主基板113の凹部118の底面
に、たとえば流動性のあるフォトボンドを用いて、補強
用基板114が接着される。この際、補強用基板114
の一方面126と主基板113の凹部118の底面とは
対向し、それらの間にカラーフィルタ部35が介在され
る。前記フォトボンドは、硬化後に接着層65になる。
最後に、主基板33の凹部118の内周面121と、補
強用基板114の側面との間に、主基板33を補強する
ために、たとえばエポキシ樹脂を注入する。前記エポキ
シ樹脂は、硬化後に樹脂層119になる。以上の工程に
よって、カラーEL表示装置111が完成する。
【0103】上述した製造工程によって作製したカラー
EL表示装置111は、従来技術のカラーEL表示装置
と比較して、実用に充分なシール寿命および機械的強度
があり、さらに視野角が実用に充分な程度に広い。さら
に、遮光フィルタ50を設けることによって、カラーE
L表示装置111のコントラストは、遮光フィルタを設
けないカラーEL表示装置よりも改善され、視認性が向
上される。ゆえに、カラーEL表示装置111の視認性
は、従来技術のカラーEL表示装置よりも高い。これら
のことから、カラーEL表示装置111は、様々な用途
の表示デバイスとして用いることができる。また、上述
した製造方法を用いると、実用上充分な長期信頼性を確
保することができ、かつ、従来技術のカラーEL表示装
置よりも優れた表示品位を維持することができるカラー
EL表示装置111を、容易に生産することができる。
【0104】さらに、補強用基板114は、樹脂層11
9によって、主基板113内の周縁部、すなわち主基板
113の板厚の厚い部分に接着されている。このため、
カラーEL表示装置111の機械的強度が、第1および
第2実施形態のカラーEL表示装置31,91よりも大
きくなる。したがって、第3実施形態のカラーEL表示
装置111をユニット化する場合、主基板133上の上
部および下部電極41,45の端子に、駆動用ICのタ
ブを直接接続することができる。前記場合、さらに、カ
ラーEL表示装置111を表示用の枠に直接固定するこ
とができる。したがって、カラーEL表示装置111の
ユニット化が容易になる。
【0105】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、カラーE
L表示装置を製造するには、まず、第1基板の一方面に
複数のEL素子が形成され、次いで第2基板が前記第1
基板に貼合わされて前記EL素子を保護するための物質
層が形成され、続いて、前記第1基板が削って予め定め
る基準厚さになる。最後に、カラーフィルタが、前記第
1基板の他方面に取付けられる。したがって、実用上充
分なシール寿命を持つカラーEL表示装置を、容易に製
造することができる。
【0106】また本発明によれば、前記基準厚さは,隣
合うEL素子の電極間の間隙の幅の1.2倍以下であ
る。したがって、前記カラーEL表示装置の視野角を、
実用上充分な角度にすることができる。さらにまた本発
明によれば、前記基準厚さは、25μm以上200μm
以下の厚さである。これによって、本発明の製造方法で
製造されるカラーEL表示装置の隣合う前記EL素子の
前記電極の間隔を前記従来技術のカラーEL表示装置と
等しくした場合、前記カラーEL表示装置の視角依存牲
を大幅に改善することができる。また本発明によれば、
前記基準厚さは、50μm以上100μm以下の厚さで
ある。これによって、前記第1基板の加工精度を精密に
保ちかつ前記第1基板のハンドリングが容易になる。
【0107】さらにまた本発明によれば、前記第2基板
の厚さは、0.8mm以上であることが好ましい。これ
によって、前記第1基板を前記基準厚さに加工するため
に発生する前記第1基板のソリを、確実に押えることが
できる。
【0108】また本発明によれば、前記カラーEL表示
装置の製造方法では、製造工程の最後に、前記第3基板
が前記第1基板の他方面にさらに取付られる。これによ
って、前記カラーEL表示装置全体の機械的強度を、前
記第3基板を取付けない場合よりも、高くすることがで
きる。さらにまた本発明によれば、前記第3基板の厚さ
は、0.5mm以上である。これによって、前記製造方
法で製造されたカラーEL表示装置全体の機械的強度
を、表示ユニットを製造する工程で必要な強度にするこ
とができる。
【0109】また本発明によれば、カラーEL表示装置
は、第1基板の一方面に複数のEL素子が配置され、前
記第1基板の他方面にカラーフィルタが配置され、前記
一方面に予め定める間隔を明けて第2基板が貼合わされ
て、第1基板と第2基板との間に前記EL素子を保護す
るための保護物質層が配置される。前記第1基板は、前
記EL素子が前記第2基板、および前記保護物質層が全
て配置されるまで、前記基準厚さよりも厚く、前記物質
層が配置された後、前記基準厚さに加工される。したが
って、前記カラーEL表示装置は、実用上充分なシール
寿命を持ち、かつ、容易に製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態であるカラーEL表示装
置の製造方法によって製造されたカラーEL表示装置3
1の断面図である。
【図2】カラーEL表示装置31の平面図である。
【図3】一般的な2枚基板貼合わせ方式のカラーELパ
ネルの断面の模式図である。
【図4】本発明の第2実施形態であるカラーEL表示装
置の製造方法によって製造されたカラーEL表示装置9
1の断面図である。
【図5】カラーEL表示装置91の平面図である。
【図6】本発明の第3実施形態であるカラーEL表示装
置の製造方法によって製造されたカラーEL表示装置1
11の断面図である。
【図7】カラーEL表示装置111の平面図である。
【図8】第3の従来技術のカラーELディスプレイ装置
1の拡大部分断面図である。
【符号の説明】 31,91,111 カラーEL表示装置 33,113 主基板 35 カラーフィルタ部 37,114 補強用基板 41 下部電極 43 発光層 45 上部電極 52,94 シール用基板 53,95 保護物質層 63 薄膜EL素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H05B 33/00 - 33/28

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 透光性を有し、予め定める基準厚さを越
    える厚さの第1基板の一方面に、一対の電極の間にエレ
    クトロルミネセント発光層が介在されて構成されるエレ
    クトロルミネセント素子を複数形成し、 前記第1基板の前記一方面に、予め定める間隔をあけて
    第2基板を取付け、 前記第1基板の前記一方面と前記第2基板との間に、前
    記エレクトロルミネセント素子を保護するための物質を
    封入し、 前記第1基板の他方面に、その周縁部を枠状に残すとと
    もに前記複数のエレクトロルミネセント素子の発光層が
    配置されている領域よりも広い領域に凹部を形成するこ
    とによって、該凹部の底面と前記一方面との間の厚みを
    前記基準厚さに加工し、 前記凹部内に、予め定める波長の光が透過可能なカラー
    フィルタが形成された透光性有する第3基板を取付ける
    ことを特徴とするカラーエレクトロルミネセント表示装
    置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記基準厚さは、隣合う2つの前記エレ
    クトロルミネセント素子内の一対の電極のうちの一方の
    電極の間の間隙の幅の1.2倍以上の厚さであることを
    特徴とする請求項1記載のカラーエレクトロルミネセン
    ト表示装置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記基準厚さは、25μm以上200μ
    m以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーエ
    レクトロルミネセント表示装置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記基準厚さは、50μm以上100μ
    m以下であることを特徴とする請求項1記載のカラーエ
    レクトロルミネセント表示装置の製造方法。
  5. 【請求項5】 前記第2基板の厚さは、0.8mm以上
    であることを特徴とする請求項1記載のカラーエレクト
    ロルミネセント表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第3基板の厚さは、0.5mm以上
    であることを特徴とする請求項1記載のカラーエレクト
    ロルミネセント表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 透光性を有するとともに、その周縁部を
    枠状に残して形成された凹部を有し、該凹部の底面と一
    方面との厚みが基準厚さである第1基板と、前記第1基
    板の前記一方面であって、前記凹部領域に対応する領域
    内に配置され、一対の電極間にエレクトロルミネセント
    発光層が介在されてそれぞれ構成される複数のエレクト
    ロルミネセント素子と、 前記第1基板の前記一方面から予め定める距離だけ離し
    て配置される第2基板と、 前記第1基板の前記一方面と前記第2基板との間に配置
    され、前記エレクトロルミネセント素子を保護するため
    の物質から形成される保護物質層と、 前記第1基板の前記凹部内に配置され、予め定める波長
    の光だけがそれぞれ透過可能な複数のカラーフィルタが
    形成された透光性を有する第3基板とを含み、 前記第1基板の凹部は、前記基準厚さを越える厚さの基
    板の一方面に前記複数のエレクトロルミネセント素子と
    前記第2基板と前記保護物質層とが配置されてから形成
    されることを特徴とするカラーエレクトロルミネセント
    表示装置。
JP01608698A 1998-01-28 1998-01-28 カラーエレクトロルミネセント表示装置の製造方法およびカラーエレクトロルミネセント表示装置 Expired - Fee Related JP3408133B2 (ja)

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