JP3407515B2 - 圧電素子の製造方法 - Google Patents

圧電素子の製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は電圧の印加により伸
縮し、機械的応力により電圧を発生する圧電素子の製造
方法、特に薄型の圧電ユニモルフ素子およびバイモルフ
素子の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】圧電素子には、1枚の圧電体からなるユ
ニモルフ素子および同じ厚みの2枚の圧電体を貼り合わ
せた構造のバイモルフ素子がある。電圧を印加すると圧
電体が伸縮し、電圧が交番的に変化する場合には電圧変
化の周波数に応じた振動が得られる。このため、超音波
の発振、超音波モータや圧電ブザー等の振動子、カメラ
のシャッター等のアクチュエータ等として幅広く応用さ
れている。また、圧電体が機械的応力を受けると電圧が
発生するため、超音波の受信、応力センサ、点火器等と
しても利用される。
【0003】圧電素子は、従来、原料粉末を圧縮成形・
焼成して得た圧電体に電極を接着することにより製造さ
れている。また、0.1 mm程度までの薄い圧電素子とす
る場合には圧電体原料からなるグリーンシートに電極ペ
ーストを印刷した後、一体として焼成する方法も行なわ
れている(例えば、特開昭 61-239682号)。圧電素子の
共振周波数はその厚さに比例するため、低周波を扱うた
めにはその厚さを薄くする必要がある。素子の小型化を
図る上でも薄膜化は重要である。しかし、前記の従来法
のうち原料粉末を圧縮成型する方法では薄膜化が難しい
上、バイモルフ素子の場合には2枚の圧電体を接着剤を
用いているため素子の耐熱性に問題がある。グリーンシ
ート法でも数十μm以下の膜厚を達成するのは難しい。
また、あまり薄くした場合には強度が低下するため、一
体焼成後、これを弾性体に接着して補強する必要があ
る。この接着剤の特性によって素子の耐熱性が制限され
てしまう。
【0004】弾性体を基体とし、この上に圧電膜を水熱
合成する方法も提案されている(特開平5ー259525号)。
この方法では、図4に示すように、まず基板を硝酸鉛等
の原料を含む水溶液中に投入し、140〜160℃に保
って基板表面に結晶核を生成させる。結晶核の析出した
基板を洗浄、乾燥した後、さらにチタン源を含む水溶液
に投入し、100〜130℃に保って圧電体膜3を形成
する。さらに基板側面をメッキレジストで被覆して無電
解メッキやスパッタリング等で電極4を形成する。
【0005】この方法によれば数μm程度の極薄い圧電
体膜を形成することができ、接着剤を使用することなく
1工程でバイモルフ素子を製造することができるが、図
4に示すように基板1の側面にも圧電体層が形成される
ので(4(a))、両電極間の完全な絶縁をとるために
側端面部分の圧電体層を機械的に切断除去する必要があ
る(4(b))。しかしながら、チタン箔と圧電体層と
の熱膨張係数あるいは伸縮率が異なるため、切断の際の
剪断応力に起因して裁断部近傍で圧電層とチタン箔との
剥離等が発生することがあり、圧電素子生産の歩留まり
率が低下する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の課題
は、弾性基板上に水熱合成法によって圧電層を形成する
圧電素子の製造方法において、電極間の絶縁を確保する
ための切断時におけるチタン基板と圧電層との間の剥離
の問題を解決し、生産効率を向上せしめることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、圧電素子
の周辺端部分に相当するチタン基板部分を予めマスキン
グし、水熱合成により圧電膜を形成した後、電極を形成
し、ついで、マスキング材を除去すれば切断操作を要す
ることなく電極間の絶縁が取れること、したがって圧電
層と基板との剥離(接合性の劣化)の問題が解消される
こと、また、この方法において、基板上に複数の区画が
形成されるようにマスキングを行ない、圧電層と電極の
形成後、マスキング材を除去し、その除去部分において
各区画を切断することにより、接合性の劣化を招くこと
なく複数の圧電素子が一度に効率的に製造できることを
確認し、上記課題を解決するに至った。
【0008】すなわち、本発明は以下の圧電素子製造方
法を提供する。 1)チタン基板の片面と周縁部をマスキング材で被覆
し、基板の非マスキング部に水熱合成により圧電膜を形
成し、さらに圧電膜の表面に電極を形成した後、前記マ
スキング材を除去することを特徴とする圧電ユニモルフ
素子の製造方法。 2)チタン基板周縁部をマスキング材で被覆し、基板両
面の非マスキング部に水熱合成により圧電膜を形成し、
さらに圧電膜の表面に電極を形成した後、前記マスキン
グ材を除去することを特徴とする圧電バイモルフ素子の
製造方法。 3)マスキング材によりチタン基板の片側全面を被覆
し、かつ基板の他面をマスキング材により複数個の区画
に区分し、それぞれの区画に圧電膜および電極を形成
し、マスキング材を除去した後、前記区分線に沿って裁
断することを特徴とするユニモルフ素子の製造方法。
【0009】4)チタン基板の両面をマスキング材によ
り複数個の区画に、かつ両面の区画が整合するように区
分し、それぞれの区画に圧電膜および電極を形成し、マ
スキング材を除去した後、前記区分線に沿って裁断する
ことを特徴とするバイモルフ素子の製造方法。 5)マスキングしたチタン基板を硝酸塩、オキシ塩化ジ
ルコニウムおよび水酸化カリウムを含む混合水溶液中で
140〜160℃の温度に保持して基板の非マスキング
部に結晶核を生成させた後、基板を取り出し、洗浄、乾
燥し、ついで硝酸鉛、オキシ塩化ジルコニウム、四塩化
チタンおよび水酸化カリウムを含む混合水溶液中で10
0〜130℃の温度に保持してチタン酸ジルコン酸鉛の
結晶を成長させて圧電膜を形成する前記1乃至4のいず
れかに記載の製造方法。 6)レジストの塗布、露光および現像を順次行なうこと
により基板をマスキングする前記1乃至5のいずれかに
記載の製造方法。 7)パターン印刷により基板をマスキングする前記1乃
至5のいずれかに記載の製造方法。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明の方法によれば、チタン基
板のマスキングの仕方を工夫することによって、ユニモ
ルフ素子およびバイモルフ素子のいずれをも容易に効率
よく製造することができる。図1にバイモルフ素子例の
製造工程を示す。この例では、基板1上にマスキング層
2を形成し(1(a))、次いで、非マスキング部5に
圧電膜3の形成(1(b))および電極4の形成を行な
い(1(c))、しかる後、マスキング層2を除去し
て、基板1上に圧電膜3と電極4が積層された圧電素子
6を得る(1(d))。
【0011】以下、本発明の製造方法を分説する。 [基板]本発明では、圧電素子基板としてチタン基板を
使用する。チタンを基板とすることにより圧電層を薄膜
化しても必要な強度が保たれる。また、優れた特性を有
するチタン含有するPZT(チタン酸ジルコン酸鉛)圧
電材を水熱合成する際、基板のチタンと、その上に形成
されるPZTとの接合性が改善される。圧電素子として
の特性を害さないためには、500μm以下、好ましく
は100μm以下のチタン箔を用いる。
【0012】[マスキング工程]マスキング工程では基
板表面を所定のパターンにしたがい被覆する。マスキン
グ方法としてはマスキング材を印刷法、感光性樹脂を用
いるフォトレジスト法等既知の方法により形成する。フ
ォトレジスト法が好ましい。フォトレジスト法では、ま
ず、溶剤(アセトン等)で表面を洗浄したチタン基板の
全面にフォトレジストを塗布する。フォトレジストとし
ては、圧電膜の水熱合成および電極形成の際に溶解せず
に維持されるものであればよく特に限定されない。耐ア
ルカリ性のゴム系レジスト材料、例えば、イソプレンゴ
ム成分と感光剤成分の混合系が好ましい。感光剤の例と
してはビスアジド化合物が挙げられる。これを適当な溶
媒に溶解して塗布する。
【0013】レジストの塗布法は半導体製造等で慣用さ
れている方法、例えば、ブレードを用いて塗布する方
法、基板をレジスト溶液に浸漬する方法、基板を回転さ
せつつこれにレジスト溶液を滴下するスピンコート法の
いずれでもよい。塗膜の厚さ(乾燥時)は通常数〜10
μmとする。必要に応じ100℃以下で加熱乾燥して溶
媒を除去する。基板の全面がレジストで被覆される。乾
燥後、露光を行なう。露光は、所定の場所(図1では圧
電素子の周辺部分)にレジストが残るようにパターンに
形成したフォトマスクを通して、または光ビームを走査
して行なう。ネガ型レジストであれば露光部がゲル化し
次の現像工程でも溶解することなく基板上に残る。ポジ
型レジストでは非露光部が基板上に残る。
【0014】露光には通常、紫外線が用いられる。例え
ば、前述のビスアジド化合物は、紫外線照射を受けるこ
とにより窒素を脱離してナイトレンを生じ、このナイト
レンが環化ゴムの二重結合等と反応して架橋を起こす。
現像も通常の半導体製造時のマスキングに準じて行えば
よい。マスキング剤を溶解あるいは軟化させる溶剤(例
えば、n−ヘプタン、キシレン)からなる現像液に浸漬
するか、現像液を噴霧した後、イソプロピルアルコール
のような洗浄液でよく洗い乾燥する。必要に応じ150
℃以下で加熱乾燥して溶媒を除去する。このようにして
所望の部分がレジストで被覆された圧電素子製造用基板
が得られる。
【0015】[圧電膜形成]本発明で好適に用いられる
圧電材料は、チタンイオン成分を含有する圧電材料であ
る。例えば、ペロブスカイト結晶構造のBaTiO3
PbTiO3 またはCaTiO3 との固溶体や、PbZ
rO3 とPbTiO3 との固溶体であるPZT等が好ま
しい。圧電膜の形成には、目的とする材料に相当する各
金属イオンの塩等を水溶液として混合し、基板上で合成
する水熱合成法が用いられる。例えば、PZT膜を形成
する場合には、次に示すように結晶核を生成させ、次い
でPZTを析出させる方法を取ることが好ましい。この
方法により効率的に均一な膜を合成することができる。
【0016】すなわち、まず、 0.1〜1.0 mol/lの
硝酸鉛(Pb(NO3 2 )、0.05〜2.0 mol/lの
オキシ塩化ジルコニウム(ZrOCl2 )および 2.5〜
8.0mol/lの水酸化カリウム(KOH)を含む混合
水溶液中に前記のマスキングを施したチタン基板を投入
し、140〜160℃の温度に12〜72時間保持して
基板の非マスキング部に結晶核を生成させる。洗浄、乾
燥の後、 0.2〜1.2 mol/lの硝酸鉛(Pb(N
3 2 )、0.05〜2.0 mol/lのオキシ塩化ジルコ
ニウム(ZrOCl2 )、 0.1〜2.0 mol/lの四塩
化チタン(TiCl4 )および 1.1〜5.0 mol/lの
水酸化カリウム(KOH)を含む混合水溶液中に基板を
投入し100〜130℃の温度で12〜96時間保持し
てPZT圧電膜を形成する。上記の方法により数〜10
μmの膜厚のPZT圧電膜が形成できる。
【0017】[電極形成]電極の形成法は、レジストに
よるマスキングパターンを破壊しない方法であれば既知
のいずれの方法をも利用できる。例えば、無電解メッキ
法、スパッタリング法あるいは蒸着法等によることがで
き、特にスパッタリング法が好ましい。電極材料として
は、Ni、Pt、Au、Ag、Al等が挙げられる。膜
厚は通常数十nm〜1μm程度とする。下限値未満では
信頼性に劣り、上限値を超えると破壊されやすくなる。
【0018】[マスキングの除去]マスキングの除去
は、電極形成した基板をマスキング材料を溶解する溶剤
(例えば、トルエン、キシレン等の芳香族系有機溶剤)
中に、必要により加温して浸漬しマスキングを溶解除去
して行なう。洗浄、乾燥を経て圧電素子片が得られる。
【0019】[マスキングパターン]本発明では、マス
キングパターンに従って、様々な圧電膜パターンを基板
上に有する圧電素子が得られる。例えば、本発明の方法
により、1枚の基板から電極間の絶縁が確保された1個
の圧電ユニモルフ及びバイモルフ素子のいずれをも製造
することができる。図1では、バイモルフ素子の製造工
程を示しているが、ユニモルフ素子の場合には、図2に
示すように、基板の片面全面と側面を含む周縁部をマス
キング剤2で被覆する(図2b)。基板片面の非マスキ
ング部5にPZT膜3および全面に電極4を形成した
後、マスキングを除去することによりユニモルフ素子が
得られる。いずれの場合にもマスキング材料を溶解除去
するので基板周縁部を切断除去する必要はなく、PZT
膜にひびや割れを生じたり、PZT膜と基板との接合性
を害することがない。また、PZT膜が基板の周縁には
存在せず、PZT膜の表面を電極材料で完全に覆うこと
が可能なので圧電効率が良い。
【0020】本発明の方法によれば、1枚の基板から複
数個の圧電素子を効率的に製造することができる。この
態様としては、図3に平面図を示すように、それぞれの
素子に対応する区画を区分するように、例えば、基板1
に格子状にマスキングパターン2を形成する(3
(a))。バイモルフ素子を製造する場合には、両面の
区画が整合するようにマスキングパターン形成する。つ
いで、それぞれの区画に圧電膜3および電極4を形成す
る(3(b))。ついで、マスクパターン2を除去した
後、各区画を仕切っている区分線に沿って基板を裁断し
個々の圧電素子片を得る(3(d))。切断線上にはP
ZT膜が存在しないため、切断に際してPZT膜にひび
や割れを生じたり、PZT膜と基板との接合性を害する
ことがない。また、製造された圧電素子ではPZT膜が
基板の周縁には存在せず、PZT膜の表面を電極材料で
完全に覆うことが可能なので圧電効率が良い。
【0021】
【実施例】実施例1 厚さ50μm(10mm×30mm)のチタン箔をアセ
トンを用いて十分に洗浄し、乾燥させた後、フォトレジ
スト液(東京応化(株)製OMR−83)に浸漬し箔表
面をレジスト液でコートした。乾燥時のレジスト膜厚は
数μm程度であった。レジスト乾燥後、中心部が光不透
過性で基板の周縁部幅1mmに対応した部分が光透過性
であるマスクを上記基板の両面に載せ、紫外線ランプで
10秒間露光し、n−ヘプタンで現像した。テフロン製
オートクレーブ容器にPb(NO3 2 (10.00mmo
l) 、ZrOCl2 ( 4.8mmol)およびKOH(13
6.8 mmol)を含む混合水溶液30mlおよび上記の
処理を行なった基板を入れ、オートクレーブ中、150
℃で48時間かけて結晶核を生成させた。
【0022】基板を取り出し蒸留水中で超音波洗浄で洗
浄した後、Pb(NO3 2 (9.91mmol)、ZrO
Cl2 ( 4.3mmol)およびTiCl4 ( 4.5mmo
l)およびKOH(65.6mmol)を含む混合水溶液3
0mlに投入し、再度オートクレーブ中にて水熱合成処
理を120℃、48時間行なった。水熱合成後、基板を
取り出し蒸留水にて超音波洗浄し乾燥後、その断面を金
属顕微鏡により測定したところ、チタン基板の表および
裏面それぞれに厚さ8μmのZr:Tiのモル比が5
2:48であるチタン酸ジルコニウム(PZT)結晶が
均質に析出しているのが観察された。この基板上にイオ
ンスパッタ装置を用いRFスパッタリング法にて厚さ4
0nmのPt電極を形成し、しかる後、レジスト溶解剤
(東京応化製502A)を用いてフォトレジストを溶解
除去した。このようにして製造した圧電膜の端部を固定
し他方を自由端として1Vの直流電圧を加えたところ、
自由端側で最大0.2 mmの変位が観察された。また、1
V、104Hzの交流電圧を加え振動子として1時間駆
動した後、その表面を観察したところ圧電膜と基板との
剥離やひび割れ等は観察されなかった。
【0023】実施例2 30mm×60mm、厚さ50μmのTi基板を用い、
マスキング材にて基板の片側全面、および他面について
は8mm×28mmの区画を複数個形成した。実施例1
と同様にPZT膜および電極を形成しマスキング材を除
いた後、カッターを用いて区画線に沿って裁断し複数の
ユニモルフ素子を得た。各素子の端面を拡大鏡で観察し
たところ、各素子片上において圧電膜と電極が均一に重
なり、基板と圧電膜との間の剥離は全く認められなかっ
た。また、積層部の端面はシャープな矩形状であった。
【0024】
【発明の効果】本発明の方法では、圧電膜を切断するこ
となく圧電ユニモルフおよびバイモルフ素子を製造する
ことができる。比較的固くて脆いPZT等の圧電膜に過
大な裁断力を加えずに製造できるため圧電膜と電極およ
び金属基板との間にひび割れや剥離のない高品質の圧電
素子を効率よく得ることができる。また、1枚の基板か
ら複数個の圧電ユニモルフおよびバイモルフ素子を効率
よく製造することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の方法による圧電バイモルフ素子例の
製造工程図である。
【図2】 本発明の方法による圧電ユニモルフ素子例の
製造工程図である。
【図3】 本発明の方法により複数個の圧電素子を製造
する工程の説明図である。
【図4】 従来の水熱合成法による圧電素子の説明図で
ある。
【符号の説明】
1 基板 2 レジスト 3 圧電体膜 4 電極 5 非マスキング部 6 圧電素子
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 伊佐治 雅久 愛知県小牧市大字北外山字哥津3600番地 東海ゴム工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−306980(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 41/22 H01L 41/24

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 チタン基板の片面と周縁部をマスキング
    材で被覆し、基板の非マスキング部に水熱合成により圧
    電膜を形成し、さらに圧電膜の表面に電極を形成した
    後、前記マスキング材を除去することを特徴とする圧電
    ユニモルフ素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 チタン基板周縁部をマスキング材で被覆
    し、基板両面の非マスキング部に水熱合成により圧電膜
    を形成し、さらに圧電膜の表面に電極を形成した後、前
    記マスキング材を除去することを特徴とする圧電バイモ
    ルフ素子の製造方法。
  3. 【請求項3】 マスキング材によりチタン基板の片側全
    面を被覆し、かつ基板の他面をマスキング材により複数
    個の区画に区分し、それぞれの区画に圧電膜および電極
    を形成し、マスキング材を除去した後、前記区分線に沿
    って裁断することを特徴とする圧電ユニモルフ素子の製
    造方法。
  4. 【請求項4】 チタン基板の両面をマスキング材により
    複数個の区画に、かつ両面の区画が整合するように区分
    し、それぞれの区画に圧電膜および電極を形成し、マス
    キング材を除去した後、前記区分線に沿って裁断するこ
    とを特徴とする圧電バイモルフ素子の製造方法。
  5. 【請求項5】 マスキングしたチタン基板を硝酸鉛、オ
    キシ塩化ジルコニウムおよび水酸化カリウムを含む混合
    水溶液中で140〜160℃の温度に保持して基板の非
    マスキング部に結晶核を生成させた後、基板を取り出
    し、洗浄、乾燥し、ついで硝酸鉛、オキシ塩化ジルコニ
    ウム、四塩化チタンおよび水酸化カリウムを含む混合水
    溶液中で100〜130℃の温度に保持してチタン酸ジ
    ルコン酸鉛の結晶を成長させて圧電膜を形成する請求項
    1乃至4のいずれかの項に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】 レジストの塗布、露光および現像を順次
    行なうことにより基板をマスキングする請求項1乃至5
    のいずれかの項に記載の製造方法。
  7. 【請求項7】 パターン印刷により基板をマスキングす
    る請求項1乃至5のいずれかの項に記載の製造方法。
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