JP3407112B2

JP3407112B2 - 刷版装着位置判定装置

Info

Publication number: JP3407112B2
Application number: JP2000330399A
Authority: JP
Inventors: 忠二宮内
Original assignee: Tokyo Kikai Seisakusho Co Ltd
Current assignee: Tokyo Kikai Seisakusho Co Ltd
Priority date: 2000-10-30
Filing date: 2000-10-30
Publication date: 2003-05-19
Anticipated expiration: 2020-10-30
Also published as: EP1208980A2; US6505556B2; US20020050216A1; EP1208980A3; JP2002127374A

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、印刷ユニットの
版胴に適宜枚数の刷版を装着するようにした輪転機の版
胴において、刷版の装着位置の正否を確認、判定する刷
版装着位置判定装置に関する。

【０００２】

【従来の技術】いくつかの印刷ユニットにて印刷した被
印刷紙を重ね合わせて切断し、折り畳んで製品にする輪
転機の例としては、新聞印刷用輪転機が挙げられる。こ
の新聞印刷用輪転機は、一般に３台乃至１０台の給紙ユ
ニットと少なくともこの給紙ユニットと同数の印刷ユニ
ットと１台の折ユニットとを１セットとし、このセット
によって、給紙ユニットから供給される連続紙に単色ま
たは複数色の印刷をし、印刷後の被印刷紙を重ね合わせ
て切断し、折り畳んで新聞を生産するものである。

【０００３】そして、大きな新聞印刷施設においては、
複数のセットを一斉に作動させて新聞を印刷している。
また、１台の印刷ユニットには、ブロードタイプの大き
さの紙面を印刷できる刷版を最大１６枚装着することが
可能になっている。従って、新聞を印刷するには、極め
て多数の刷版を使用することになり、当然のことながら
それらの刷版が正しい位置に装着される必要がある。

【０００４】また、新聞印刷では、時間の経過に従って
ニュース内容が変わり、また、配布地域によって紙面内
容が変わるため、装着する刷版もそれに対応して相違す
る。従って、刷版装着は、作業者にとって大きな負担と
なるものであり、また、実際に、作業者が刷版の装着位
置を誤り、多くの損紙を出す場合がある。

【０００５】そこで、従来の技術において、そのような
不都合を解消する提案が、例えば、特開平１０−２０２
８４０号公報「刷版の装着・確認方法およびその装置」
（以下従来の技術という）が提案されている。

【０００６】前記した従来の技術の請求項３に示された
ものは、胴位置識別記号・メモリに記憶された装着胴位
置情報を含む胴位置識別記号に基づいて印刷に影響のな
いインキで刷版表面に目視可能であるように胴位置識別
記号を印刷表示する機構と、前記印刷表示された胴位置
識別記号を目視で確認して版胴に装着した刷版につい
て、その表面に印刷表示された実際の胴位置識別記号か
らそこに含まれる装着胴位置情報を読み取ると共に、こ
の実際の胴位置識別記号に含まれる装着胴位置情報を前
記胴位置識別記号・メモリに記憶された胴位置識別記号
の装着胴位置情報と比較・照合する機能とを併せもつ刷
版の装着・確認装置である。

【０００７】更に、前記従来の技術の請求項４に示され
ているものは、刷版の一部に設けられた装着胴位置情報
を含む胴位置識別記号を読み取ると共に、読み取った胴
位置識別記号に基づいて印刷に影響のないインキで刷版
表面に目視可能であるように胴位置識別記号を印刷表示
する機能と、前記印刷表示された胴位置識別記号を目視
で確認して版胴に装着した刷版について、その表面に印
刷された実際の胴位置識別記号からそこに含まれる装着
胴位置情報を読み取ると共に、この装着胴位置情報を前
記装着胴位置情報を印刷表示するために刷版から読み取
った胴位置識別記号に含まれた装着胴位置情報と比較・
照合する機能とを併せもつ刷版の装着・確認装置であ
る。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】前記した従来の技術に
は、それぞれ幾つかの解決すべき課題があった。

【０００９】すなわち、前記従来の技術の請求項３に記
載の発明は、刷版に識別記号を設けないで各刷版にその
刷版が装着されるべき位置情報を含む胴位置識別記号を
印刷表示するようになっており、刷版の内容をどのよう
な手法により認識し、その装着されるべき位置情報と関
連付けるか明らかでないので、不明確な刷版の装着・確
認装置となっている。

【００１０】加えて、刷版が装着されている版胴の位置
をどのように確認するのか明示されておらず、刷版に印
刷された記号と当該記号を刷版に印刷するためのメモリ
ーの情報とを比較・照合したうえで、刷版の誤装着をど
のように検出するか不明確なものである。

【００１１】また、版胴に装着され、刷版の表面に印刷
表示された胴位置識別記号を読み取る照合用読取手段と
してＣＣＤカメラを用いているが、画像読み取りのため
に精密性を要する変換、制御を必要とされ、高価なもの
となった。また、装着胴位置情報として文字、数字及び
／またはバーコードを刷版表面に印刷表示してＣＣＤカ
メラより読み取りが簡易なバーコードリーダーを用いて
もよいとされているが、そのための構成、作用について
具体的に示されておらず、また、前記不明確な点を明確
にするものでもない。

【００１２】また、従来の技術の請求項４に記載の発明
においては、製版された刷版の一部に予め装着胴位置情
報を含む胴位置識別記号としてバーコードが設けられ、
このバーコードをバーコードリーダーで読み取ると共
に、読み取った胴位置識別記号に基づいて印刷に影響の
ないインキで刷版表面に目視可能であるように胴位置識
別記号を印刷表示して、版胴に装着する。そして、この
印刷表示された胴位置識別記号をＣＣＤカメラにより読
み取ると共に、この読み取った胴位置識別記号に含まれ
る装着胴位置情報を、前記刷版のバーコードからバーコ
ードリーダーにて最初に読み取った胴位置識別記号に含
まれた装着胴位置情報と比較・照合するようになってい
る。

【００１３】すなわち、前記比較・照合するために刷版
のバーコードを読み取り、これを基にして装着胴位置情
報を含む胴位置識別記号を印刷表示し、更にこの胴位置
識別記号をＣＣＤカメラで読み取ることにより、データ
を合計２回読み取ることになるので、前記従来の技術の
請求項３の発明と比較すると、読み取り回数が２倍にな
り、読み取りを誤る確率が２倍となり、その分失敗が生
じやすくなり、正確度が低くなる。

【００１４】加えて、当該請求項４の発明においても、
刷版が装着されている版胴の位置をどのように確認する
のか明示されておらず、刷版に印刷された記号と、当該
記号を刷版に印刷するために当該刷版上のバーコードを
読み取ることによって得た情報とを比較・照合したうえ
で、刷版の誤装着をどのように検出するのか不明確なも
のである。

【００１５】この発明は、前記従来の技術がかかえてい
た課題を一挙に解決しようとするもので、刷版の内容と
整合した装着胴位置情報を間違いなく刷版の表面に表示
することができ、また、版胴に装着された刷版の表面に
表示された装着胴位置情報を読み取る読取り手段を、版
胴に対する位置の識別情報を出力可能に設けたことによ
り、つまり、読み取った装着胴位置情報がどの版胴のど
の刷版装着位置と対応する位置で読み取られたものであ
るかを識別可能とし、刷版の装着されている刷版装着位
置の正否を正確に判定することができる刷版装着位置判
定装置を提供することを目的としている。

【００１６】更に、刷版装着位置を判定するために刷版
の表面に表示されている装着胴位置情報を読み取る回数
が少ない、読み取りミスの確率を最小限にした刷版装着
位置判定装置を提供することを目的としている。

【００１７】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、この発明に係る刷版装着位置判定装置は、いくつか
の印刷ユニットで印刷した被印刷紙を重ね合わせて切断
し折り畳んで製品にする輪転機において、輪転機で製品
を生産するときの使用印刷ユニット情報を含む生産指示
情報が入力され、その生産指示情報に基づいて各印刷ユ
ニットの各版胴の各刷版装着位置に装着されるべき刷版
を割り付けた割付情報を作成する制御手段と、刷版を製
版する製版機を制御すると共に、製版する刷版の印刷面
情報を出力可能な製版行程制御手段と、制御手段から出
力される割付情報が入力されると共に、製版行程制御手
段から出力される、製版機で製版される刷版の印刷面情
報が入力され、前記割付情報と製版される刷版の印刷面
情報に基づいてその製版される刷版の内容と整合する刷
版の装着位置を示す装着胴位置情報を作成する印刷制御
手段と、印刷制御手段の制御により、前記作成した装着
胴位置情報を刷版の表面に親水性インキを使用して印刷
する少なくとも１つの印刷手段と、当該印刷手段により
刷版の表面に印刷された装着胴位置情報を刷版が版胴に
装着された状態で読み取り可能に版胴表面の近傍に設け
られると共に、読み取った読取り情報を出力可能かつ版
胴に対する位置の識別情報を出力可能に設けられた少な
くとも１つの読取り手段と、読取り手段に接続され、読
取り手段が出力する読取り情報と読取り情報を出力した
読取り手段の版胴に対する位置の識別情報が入力され、
識別情報に基づいて当該読取り手段が読み取った刷版の
装着されている版胴の刷版装着位置を特定すると共に、
この特定した刷版装着位置と読取り情報の装着胴位置情
報が示す刷版の装着位置とを照合して、当該刷版の装着
されている刷版装着位置の正否を判定し、かつ判定に基
づいて信号出力する判定手段とから構成されている。

【００１８】そして前記刷版装着位置判定装置におい
て、印刷手段が、機械で読み取り可能な記号と、機械と
作業者が読み取り可能な記号、文字または記号と文字と
を印刷する印刷手段とからなっている。

【００１９】

【発明の実施の形態】次に、この発明の実施の形態を図
面を参照して説明する。図１は、刷版装着位置判定装置
の１つの実施の形態の構成を示すブロック図、図２は、
刷版の表面に装着胴位置情報が印刷された刷版の１つの
実施の形態を示す斜視図である。

【００２０】図１に示されるように、新聞印刷用輪転機
において印刷ユニットＩの１つの版胴Ｈは長手方向に４
分割されて軸方向に４つの刷版装着位置が形成され、１
つの刷版装着位置に最大２つの刷版Ｐが装着可能になっ
ている。この実施の形態の印刷ユニットＩは給紙ユニッ
トから供給される連続紙の両面に印刷できるようになっ
ていて、互いに連続紙を介して接触してそれぞれ逆向き
に回転するブランケット胴Ｊ、Ｊと、それぞれのブラン
ケット胴Ｊに接触してブランケット胴Ｊと逆向きに回転
する２つの版胴Ｈ、Ｈがあり、この印刷ユニットＩはブ
ロードタイプの大きさの紙面を印刷できる刷版Ｐを最大
１６枚装着することが可能になっている。前記版胴Ｈの
刷版装着位置は、例えば１台の印刷ユニットＩでは５Ｐ
−Ａ〜５Ｐ−Ｈと８つに区分し、それぞれに装着すべき
刷版Ｐを作業者が装着している。なお、図１では印刷ユ
ニットＩを１つだけ示したが、新聞印刷用輪転機は一般
的に３乃至１０の印刷ユニットを有している。

【００２１】そして、作業者が前記位置に間違いなく刷
版を容易に装着できると共に、装着後の刷版が正しい装
着位置に装着されているかを判定するための刷版装着位
置判定装置１０が設けられている。

【００２２】図１において、１０は刷版装着位置判定装
置である。刷版装着位置判定装置１０は、輪転機で製品
を生産するときの使用ユニット情報を含む生産指示情報
Ａが入力され、その生産指示情報Ａに基づいて各印刷ユ
ニットＩ…の各版胴Ｈ…の各刷版装着位置に装着される
べき刷版Ｐを割り付けた割付情報Ｂを作成する制御手段
１と、刷版Ｐを製版する製版機Ｓを制御すると共に、製
版する刷版Ｐの印刷面情報Ｃを出力する製版行程制御手
段２と、制御手段１から出力される割付情報Ｂが入力さ
れると共に、製版行程制御手段２から、只今製版される
刷版Ｐについて、少なくとも当該刷版Ｐがどのページの
刷版Ｐであるかの情報を含む印刷面情報Ｃが入力され、
前記割付情報Ｂと製版される刷版の印刷面情報Ｃに基づ
いてその製版される刷版Ｐの内容と整合する刷版Ｐの装
着位置を示す装着胴位置情報Ｄを作成する印刷制御手段
３と、印刷制御手段３の制御により、製版行程に引き続
いて、只今製版された刷版Ｐの少なくともページ番号
を、図２に示されるように、機械で読み取り可能な記号
例えばバーコード４と、作業者が見て容易に確認可能な
記号または文字である例えば図中の作業者読取り可能情
報５である「５Ｐ−Ａ面（１２版）」との２種類で表示
されるように、装着胴位置情報Ｄを刷版Ｐの表面に親水
性インキを使用して印刷可能であるよう製版機Ｓの行程
上の下流に設けられた印刷手段６を有している。この印
刷手段６は例えばインキジェットプリンターが用いられ
ている。

【００２３】更に、印刷手段６にて刷版Ｐの表面に印刷
された装着胴位置情報Ｄの作業者読取り可能情報５を基
に作業者が版胴Ｈのそれぞれの刷版装着位置に装着した
各刷版Ｐから、これのそれぞれに印刷された装着胴位置
情報Ｄのバーコード４を読み取ってこの読取り情報Ｅを
出力し、かつ版胴Ｈの各刷版装着位置の刷版Ｐの各バー
コードに対応する位置に設けられた８つのバーコードリ
ーダーａ、ｂ、ｃ、ｄ、ｅ、ｆ、ｇ、ｈからなり、版胴
Ｈに対する位置の識別上方Ｆを出力する読取り手段７
と、読取り手段７に接続され、各バーコードリーダーａ
〜ｈが読み取った読取り情報Ｅと、読取り情報Ｅを読み
取ったバーコードリーダーａ〜ｈの版胴Ｈに対する位置
の識別情報Ｆとが入力され、この読取り情報Ｅと識別情
報Ｆとを照合し、当該装着胴位置情報Ｄを備えた刷版Ｐ
の装着位置の正否、つまり刷版Ｐが装着されるべき刷版
装着位置に装着されているか否かを判定する判定手段８
とで構成されている。

【００２４】上記の実施の形態における刷版装着位置判
定装置１０の各部について、更に説明すると、制御手段
１は、生産指示情報Ａが入力されるたびに、または変更
されるたびに、入力された情報、または変更された情報
に基づいて使用する各印刷ユニットＩの各版胴Ｈの各刷
版装着位置毎に、その刷版装着位置で印刷すべき印刷画
像を有する刷版Ｐを割り付けた割付情報Ｂを作成するも
のである。

【００２５】印刷制御手段３は、前記割付情報Ｂが入力
されており、製版される刷版Ｐの印刷面情報Ｃが入力さ
れるたびに入力された刷版Ｐの印刷面情報Ｃに基づいて
当該割付情報Ｂが入力された刷版Ｐの装着位置情報Ｄを
作成するものである。

【００２６】印刷手段（インキジェットプリンター）６
は、印刷制御手段３の制御により上記装着位置情報Ｄに
基づいて前記バーコード４と作業者に刷版Ｐの装着位置
を知らせる作業者読取り可能情報５とを刷版Ｐの表面に
親水性インキにて印刷する。なお、バーコード４を除
き、作業者読取り可能情報５だけ印刷するようにしても
かまわない。その場合には、刷版装着位置の正否を判定
するための読取り手段７の各バーコードリーダーａ〜ｈ
は、文字を識別可能な画像リーダー、例えばＣＣＤカメ
ラとなる。

【００２７】読取り手段７は、輪転機が起動して、版胴
Ｈが低速度で回転し始めたときに、版胴Ｈに装着された
各刷版Ｐの表面に印刷されたそれぞれのバーコード４
を、あるいは作業者読取り可能情報５を読み取るもので
ある。

【００２８】読取り手段７の各バーコードリーダーａ〜
ｈは図１に示すように、版胴Ｈの各刷版装着位置に対応
して、版胴Ｈに対する刷版Ｐの位置が識別可能に設けら
れている。そしてこの読取り手段７は、これのそれぞれ
がそのバーコードリーダーａ〜ｈの版胴Ｈに対する位置
の識別情報Ｆを、そのバーコードリーダーａ〜ｈが読み
取った読取り情報Ｅと共に出力可能に設けられ、判定手
段８に識別情報Ｆと共に入力された読取り情報Ｅがどの
バーコードリーダーａ〜ｈから出力されたものか、つま
りどの版胴Ｈのどの刷版装着位置に装着された刷版Ｐか
ら読み取られたものであるかを、判定手段８によって識
別可能になっている。

【００２９】また、読取り手段７には、図１に示すよう
に、版胴Ｈの各刷版装着位置に対応する複数のバーコー
ドリーダーａ〜ｈを用いるのではなく、読取り手段７と
しての１つのバーコードリーダーを各版胴Ｈ毎に１つ設
け、当該版胴Ｈの刷版Ｐ…の装着位置毎に所定の読取り
位置に移動して刷版Ｐの表面に印刷されたバーコード４
を読み取るようにしてもよい。この場合、例えばバーコ
ードリーダーが移動ガイド（図示せず）に沿って移動し
読取り位置に停止すると、その停止位置の、版胴Ｈに対
する位置の識別情報Ｆを、そのバーコードリーダーが読
み取った読取り情報Ｅと共に出力可能に設けられてお
り、判定手段８に識別情報Ｆと共に入力された読取り情
報Ｅがどの読取り位置から出力されたものか、つまりど
の版胴Ｈのどの刷版装着位置に装着された刷版Ｐを読み
取ったものであるかを、判定手段８によって識別可能に
なっている。

【００３０】なお、バーコード４に替えて他の適宜のコ
ードを使用してもよく、この場合当該コードを読み取り
可能な読取り手段７をバーコードリーダーに替えて設け
るのは勿論である。

【００３１】判定手段８は、読取り手段７から入力され
た読取り情報Ｅから、少なくとも当該刷版Ｐがどの印刷
ユニットＩのどの刷版Ｈのどの刷版装着位置に装着され
るべき刷版Ｐであるかを示す装着胴位置情報Ｄを抽出す
ると共に、このときの各刷版Ｐに対応する位置に位置し
てそれぞれの読取り情報Ｅを出力する各バーコードリー
ダーａ〜ｈの、または版胴Ｈごとに１つ設け、版胴Ｈの
軸方向に移動して各位置の刷版Ｐのバーコード４を読む
ようにしたバーコードリーダー（読取り手段７）の読取
り位置を識別情報Ｆに基づいて、読取り情報Ｅがどの印
刷ユニットＩのどの版胴Ｈのどの刷版装着位置に装着さ
れた刷版Ｐから読み取られたものかを識別し、この識別
結果と抽出した装着胴位置情報Ｄとを照合し、刷版Ｐが
正しい位置に装着されているか否かを判定するようにな
っている。

【００３２】上記の刷版装着位置判定装置１０の作動に
ついて説明する。製品の生産に先立ち、所望の生産指示
情報Ａが制御手段１に入力される。すると、制御手段１
は、生産指示情報Ａに基づいて、生産に使用する各印刷
ユニットＩ…の各版胴Ｈ…の刷版装着位置毎に、そこで
印刷すべき印刷画像を有する刷版Ｐを割り付けた割付情
報Ｂを作成する。

【００３３】制御手段１により作成された割付情報Ｂ
は、作成されると適宜な信号指示によって印刷制御手段
３に入力される。

【００３４】他方、製版行程制御手段２は、刷版Ｐを製
版する製版機Ｓの製版行程を制御しており、また、製版
機Ｓで只今製版されている刷版Ｐの印刷面情報Ｃのう
ち、少なくとも当該刷版Ｐがどのページの刷版Ｐである
かの情報を印刷制御手段３に出力する。

【００３５】印刷制御手段３は、製版機Ｓで只今製版さ
れている刷版Ｐの印刷面情報Ｃが入力されると、制御手
段１により作成され、すでに入力されている割付情報Ｂ
から、入力された刷版Ｐの印刷面情報Ｃと整合する情報
を抽出し、装着胴位置情報Ｄを作成する。

【００３６】更に、印刷制御手段３は、製版機Ｓの行程
上の下流に設けられた印刷手段（インキジェットプリン
ター）６を制御し、只今製版された刷版Ｐの印刷面情報
Ｃと整合する前記装着位置情報Ｄを表示するバーコード
４及び作業者のための作業者読取り可能情報５、例えば
「５Ｐ−Ａ面（１２版）」の文字を只今製版された刷版
Ｐの表面に印刷する。

【００３７】以後、この動作が繰り返されて製版された
各刷版Ｐの印刷面情報Ｃと整合する装着胴位置情報Ｄを
印刷された刷版Ｐが製作される。

【００３８】その後、刷版Ｐは例えば、折り曲げ手段に
より咥え側、咥え尻側を折り曲げされ、次に刷版搬送手
段により印刷室の所定位置に搬出され、作業者により、
版胴Ｐの各領域の刷版装着位置に装着される。

【００３９】作業者は刷版Ｐを版胴Ｈに装着する際に
は、刷版Ｐの表面に印刷された作業者読取り可能情報５
の「５Ｐ−Ａ面（１２版）」の文字を見て装着位置を確
認しながら各版胴Ｈに装着することができるので、誤装
着をなくし、確実に装着することができる。

【００４０】次に、印刷ユニットＩの各版胴Ｈに刷版Ｐ
…が作業者により装着されると、その刷版Ｐの装着位置
にまちがいないかの判定を行う。

【００４１】すなわち、輪転機が起動し始めると同時
に、読取り手段７の各バーコードリーダーａ〜ｈは、そ
れぞれが対応している刷版Ｐの表面に印刷されている装
着位置情報Ｄを表示するバーコード４を読み取り、読取
り情報Ｅとして当該バーコード４を読み取ったバーコー
ドリーダーａ〜ｈの、版胴Ｈに対する位置の識別情報Ｆ
を、または当該バーコード４を読み取るバーコードリー
ダーを版胴Ｈ毎に１つずつ設けた場合のバーコードリー
ダーはこれの停止位置の、版胴Ｈに対する位置の識別情
報Ｆをそれぞれ判定手段８に入力する。

【００４２】判定手段８は、バーコードリーダーから入
力された読取り情報Ｅから、当該、刷版Ｐのどの印刷ユ
ニットＩのどの版胴Ｈのどの刷版装着位置であるかを示
す装着位置情報Ｄを抽出すると共に、この読取り情報Ｅ
を出力したバーコードリーダーａ〜ｈ、または読取り情
報Ｅを出力したバーコードリーダーの版胴Ｈに対する位
置、すなわち、判定する読取り情報Ｅがどの印刷ユニッ
トＩのどの版胴Ｈのどの刷版装着位置に装着された刷版
Ｐから読み取られたものかを、識別情報Ｆに基づいて識
別し、この識別結果と抽出した装着胴位置情報Ｄとを照
合し、刷版Ｐが正しい位置に装着されているか否かを判
定する。この判定結果は、表示または警告により作業者
への告知が行われる。なお、誤装着を検出した場合に
は、作業者の告知と共に輪転機を自動停止するようにし
てもよい。

【００４３】刷版Ｐの表面のバーコード４と作業者読取
り可能情報５は親水性インキで印刷されているので、刷
り出しに先立って湿し水装置により刷版Ｐ面へ給水する
ことにより消去され、正規の印刷には支承はない。

【００４４】また、印刷途中、版換えにより、交換の必
要な刷版Ｐが生じた場合でも、交換される刷版Ｐを今ま
で説明した動作により、新規装着して、バーコードリー
ダーａ〜ｈによる読み取った、新しい刷版Ｐに関する読
取り情報Ｅと、この読取り情報Ｅを読み取ったバーコー
ドリーダーａ〜ｈ、またはこの読取り情報Ｅを読み取っ
たバーコードリーダーの位置の、版胴Ｈに対する位置の
識別情報Ｆとを比較して、新しい刷版Ｐの装着位置の正
否を判定すればよいので前記同様に刷版装着位置判定が
行え、支承は生じない。

【００４５】以上のように、製版機Ｓにより只今製版さ
れた刷版Ｐの表面に、只今製版された刷版Ｐの印刷面情
報Ｃと装着位置を割り付けられる割付情報Ｂとから装着
胴位置情報Ｄを作成し、この装着胴位置情報Ｄを印刷で
きるので、刷版Ｐの内容に整合した装着胴位置情報Ｄを
間違いなく刷版Ｐの表面に表示できる。

【００４６】また、刷版Ｐに印刷された装着胴位置情報
Ｄのバーコード４を読み取るバーコードリーダーを版胴
Ｈに対する位置が識別可能であるように設けたことによ
り、刷版Ｐの装着されている刷版装着位置の正否を正確
に判定する。

【００４７】更に、刷版装着位置を判定するためのバー
コード４の読取りは１回だけであり、読取りミスの確率
を最小限にすることができる。

【００４８】

【発明の効果】以上の記載の通りであるので、この発明
の実施により以下の効果が得られる。制御手段から出力
される割付情報が入力されるとともに、製版行程制御手
段から出力される、製版機で製版される刷版の印刷面情
報が入力され、前記割付情報と製版される刷版の印刷面
情報に基づいてその製版される刷版の内容と整合する装
着胴位置情報が作成され、印刷制御手段の制御により製
版された刷版の表面に前記作成した装着胴位置情報を印
刷する印刷手段を、製版機の行程上の下流に設け、只今
製版された刷版の表面に、すぐに装着胴位置情報を印刷
するようにしたことにより、製版された刷版の内容と前
記刷版表面に印刷された装着胴位置情報とが整合のとれ
た刷版を作成でき、これにより版胴の刷版装着位置に間
違った刷版を装着することがなくなった。

【００４９】また、版胴に装着された刷版の表面に表示
された装着胴位置情報を読み取る読取り手段は、版胴に
対する位置を識別可能に設け、読取り情報と版胴に対す
る位置の識別情報を出力するように設けたことにより、
つまり、判定すべき読取り情報が、どの版胴のどの刷版
装着位置に装着された刷版から読み取られたものである
かを識別可能としたので、読取り情報と識別情報とが入
力された判定手段は、識別情報に基づいて読取り手段が
読み取った刷版の装着されている版胴の刷版装着位置を
特定し、この特定した刷版装着位置と読取り情報の装着
胴位置情報が示す刷版の装着位置とを照合するので、当
該刷版の装着されている刷版装着位置の正否を正確に判
定することができた。

【００５０】更に、刷版装着位置を判定するために刷版
表面に表示されている装着胴位置情報を読み取る回数が
少なくでき、読み取りミスの確率を最小限にすることが
できた。

【００５１】更に、請求項２の発明では、印刷手段が、
機械で読み取り可能な記号と、機械と作業者が読み取り
可能な記号、文字または記号と文字とで刷版の表面に装
着胴位置情報を表示したことにより、作業者が刷版を版
胴へ装着することが容易となり、作業性の改善につなが
り、また、記号、文字を読み取る機械は、簡易な読取り
手段でよいのでコストの低減につながった。

【図面の簡単な説明】

【図１】刷版装着位置判定装置の１つの実施の形態の構
成を示すブロック図。

【図２】刷版の表面に装着胴位置情報が印刷された刷版
の１つの実施の形態を示す斜視図。

【符号の説明】

１…制御装置２…製版行程制御手段３…印刷制御手段４…バーコード５…作業者読取り可能情報６…印刷手段（インキ
ジェットプリンター）７…読取り手段８…判定手段１０…刷版装着位置判定装置Ａ…生産指示情報Ｂ…割付情報Ｃ…印刷面情報Ｄ…装着胴位置情報Ｅ…読取り情報Ｆ…識別情報Ｈ…版胴Ｉ…印刷ユニットＪ…ブランケット胴Ｐ…刷版Ｓ…製版機ａ〜ｈ…バーコードリ
ーダー

Claims

(57)【特許請求の範囲】

【請求項１】いくつかの印刷ユニットで印刷した被印
刷紙を重ね合わせて切断し折り畳んで製品にする輪転機
において、輪転機で製品を生産するときの使用印刷ユニット情報を
含む生産指示情報が入力され、その生産指示情報に基づ
いて各印刷ユニットの各版胴の各刷版装着位置に装着さ
れるべき刷版を割り付けた割付情報を作成する制御手段
と、刷版を製版する製版機を制御すると共に、製版する刷版
の印刷面情報を出力可能な製版行程制御手段と、制御手段から出力される割付情報が入力されると共に、
製版行程制御手段から出力される、製版機で製版される
刷版の印刷面情報が入力され、前記割付情報と製版され
る刷版の印刷面情報に基づいてその製版される刷版の内
容と整合する刷版の装着位置を示す装着胴位置情報を作
成する印刷制御手段と、印刷制御手段の制御により、前記作成した装着胴位置情
報を刷版の表面に親水性インキを使用して印刷する少な
くとも１つの印刷手段と、当該印刷手段により刷版の表面に印刷された装着胴位置
情報を刷版が版胴に装着された状態で読み取り可能に版
胴表面の近傍に設けられると共に、読み取った読取り情
報を出力可能かつ版胴に対する位置の識別情報を出力可
能に設けられた少なくとも１つの読取り手段と、読取り手段に接続され、読取り手段が出力する読取り情
報と読取り情報を出力した読取り手段の版胴に対する位
置の識別情報が入力され、識別情報に基づいて当該読取
り手段が読み取った刷版の装着されている版胴の刷版装
着位置を特定すると共に、この特定した刷版装着位置と
読取り情報の装着胴位置情報が示す刷版の装着位置とを
照合して、当該刷版の装着されている刷版装着位置の正
否を判定し、かつ判定に基づいて信号出力する判定手段
と、を備えていることを特徴とする刷版装着位置判定装置。
【請求項２】印刷手段が、機械で読み取り可能な記号
と、機械と作業者が読み取り可能な記号、文字または記
号と文字とを印刷する印刷手段とした請求項１に記載の
刷版装着位置判定装置。