JP3406847B2 - 内視鏡用送気装置 - Google Patents

内視鏡用送気装置

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JP3406847B2
JP3406847B2 JP25014598A JP25014598A JP3406847B2 JP 3406847 B2 JP3406847 B2 JP 3406847B2 JP 25014598 A JP25014598 A JP 25014598A JP 25014598 A JP25014598 A JP 25014598A JP 3406847 B2 JP3406847 B2 JP 3406847B2
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敏 高見
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、胃など体腔内にエ
ア(空気)を送り込むための内視鏡用送気装置であっ
て、特に吐出するエアの圧力制御に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、コンプレッサによって昇圧された
エアを、バルブを開閉させることによって吐出させ、吐
出されたエアをチューブなどを介して体腔内に送り込む
ことができる内視鏡用送気装置が知られている。このよ
うな送気装置では、吐出されるエアの圧力を制御するた
めに圧力制御弁が設けられており、エアの流れる通路の
断面積を調整することにより吐出されるエアの圧力が制
御される。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、圧力制御弁
では吐出されるエアの圧力を低下させることしかできな
いため、高い圧力の空気を送気できる高出力の大型コン
プレッサを備える必要がある。そのため手術時におい
て、常時作動しているコンプレッサにより騒音問題が生
じる。また、従来の内視鏡用送気装置は圧力制御弁の構
造から微小な圧力のエアを吐出させることができず、低
圧力から高圧力まで広い範囲に対応した精度あるエアの
圧力制御を行うことができない。
【0004】一方、腫瘍など体腔内異物にエアを当てる
ことでその異物の硬さを調べたり、体腔内にある器官に
エアを当ててその器官の感覚閾値を調べる検査方法が提
案されている。しかしこのような検査を行うためには、
パルス状にエアを吐出したり一定期間安定してエアを吐
出することや、設定圧力を変更したとき瞬時に対応して
エアの吐出圧力を調整することができる内視鏡用送気装
置が必要となる。
【0005】本発明は、さまざまな吐出圧力のエアをパ
ルス状に吐出したり、あるいは一定期間安定して吐出す
ることができ、また設定された圧力が変更されると瞬時
に対応してエアの吐出圧力を調整することができる内視
鏡用送気装置を得ることを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の内視鏡用送気装
置は、閉空間に対して空気を圧縮して送り込むととも
に、前記閉空間の圧力を増加させるコンプレッサと、閉
空間の一部を構成し、閉空間の容量を増加させるエアタ
ンクと、閉空間の圧力を測定する圧力センサと、閉空間
の圧力を低減させるため、閉空間の空気を放出する圧力
制御バルブと、閉空間の空気を体内へ向けて吐出する
出バルブとを備え、コンプレッサおよび圧力制御バルブ
は、閉空間の圧力を設定圧力と一致させるように、圧力
センサにより測定された測定圧力および設定圧力に基づ
いて作動するとともに、吐出バルブは、閉空間の圧力調
整の間、閉空間の空気を吐出させず、閉空間の圧力が設
定圧力に調整された後、その状態で閉空間を密閉状態で
維持するように圧力制御バルブおよびコンプレッサは停
止するとともに、吐出バルブは、設定圧力に調整された
閉空間の空気を吐出可能であることを特徴とする。
【0007】閉空間は、コンプレッサと、吐出バルブ
と、コンプレッサと吐出バルブを結ぶ、空気が通る管と
を用いて形成され、かつ管の途中に管の総容量よりも大
きい容量をもつエアタンクが設けられていることが望ま
しい。
【0008】閉空間は、コンプレッサと、コンプレッサ
とエアタンクを結ぶ第1エアチューブと、エアタンク
と、エアタンクとエアフィルタを結ぶ第2エアチューブ
と、エアフィルタと、エアフィルタと吐出バルブを結ぶ
第3エアチューブと、第3エアチューブと圧力制御バル
ブを結ぶ第4エアチューブと、圧力制御バルブと、第3
エアチューブと圧力センサを結ぶ第5エアチューブと、
圧力センサと、吐出バルブにより形成されることが望ま
しい。
【0009】第3エアチューブと第4エアチューブおよ
び第5エアチューブは、継ぎ手によって繋がっているこ
とが望ましい。
【0010】コンプレッサは、閉空間の圧力が設定され
た圧力より高い場合には作動せず、閉空間の圧力が設定
された圧力よりも低い場合には作動することが望まし
い。
【0011】圧力制御バルブは、閉空間の圧力が設定さ
れた圧力よりも高い場合には開き、閉空間の圧力が設定
された圧力よりも低い場合には閉じていることが望まし
い。
【0012】閉空間の圧力は、圧力センサから送られる
電圧信号と設定された圧力に対応する電圧信号との比較
により、設定された圧力と一致しているか調べられるこ
とが望ましい。
【0013】吐出バルブから吐出される空気は、吐出バ
ルブと接続口を結ぶエアチューブ、接続口および内視鏡
内のチューブを介して体腔内に送り込まれることが望ま
しい。
【0014】吐出バルブは、フットペダルを踏む操作に
連動して閉空間からエアを吐出することが望ましい。
【0015】吐出バルブは、パルス状に空気を吐出する
か、もしくは一定期間安定して空気を吐出することが望
ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明の実施形態である内視
鏡用送気装置の斜視図である。
【0017】内視鏡用送気装置15の正面には、圧力設
定などの操作を行うためのスイッチなどが備えられた操
作パネルSと、メインスイッチ26と、接続口11およ
び24が設けられている。
【0018】メインスイッチ26は内視鏡用送気装置1
5の電気回路に電源を供給するためのスイッチである。
吐出用スイッチ22は内視鏡用送気装置15内に形成さ
れている閉空間のエアを閉空間の外に吐出するためのス
イッチであり、吐出用スイッチ22がON状態になると
接続口11からエアが吐出される。ランプ27では、閉
空間のエアが所定の圧力に達したときに吐出準備が完了
したことが表示される。表示部28では、設定するエア
の圧力が数値によって表示される。
【0019】パルススイッチ29は吐出するエアをパル
ス状にするためのスイッチであり、1秒スイッチ30は
1秒間エアを吐出するためのスイッチである。アップス
イッチ31とダウンスイッチ32は、吐出するエアの圧
力を設定するために設けられたスイッチである。
【0020】接続口11には接続チューブ16が接続さ
れており、エアが吐出されると接続チューブ16を介し
て体腔内に空気が送り込まれる。接続口24には、エア
吐出の遠隔操作を可能にするためのフットスイッチ25
の電源コードが接続されている。
【0021】接続口11に接続されていない接続チュー
ブ16の一端は、内視鏡20の鉗子口入口17に接続さ
れている。鉗子口入口17は鉗子チャンネル18を通っ
て鉗子口出口19に通じている。接続口11から鉗子口
出口19までの間にはエアを通すための通路が形成され
ており、接続口11から吐出されるエアは鉗子口出口1
9を出て体腔内に送り込まれる。内視鏡20内に設けら
れた撮像素子(図示せず)に体腔内の画像が結像される
と、プロセッサ21を介してモニター(図示せず)に動
画像が映し出される。
【0022】図2は内視鏡用送気装置15の背面図であ
る。内視鏡用送気装置15内を冷却するために送風を送
るためのDCファン47と、商用電源から電源を取り込
むためのACインレット46がそれぞれ設置されてい
る。
【0023】図3は、内視鏡用送気装置15の内部を上
から見た時の主な構成要素の配置図である(電気回路や
配線は除く)。筐体10の壁面にはACインレット4
6、DCファン47、メインスイッチ26、表示部28
を含む操作パネルSおよび接続口24が配置されてい
る。
【0024】筐体10の内部には、エア吐出のための閉
空間が形成されている。この閉空間は、コンプレッサ1
3、エアチューブAT5(第1エアチューブ),エアタ
ンク34,エアチューブAT4(第2エアチューブ)、
エアフィルター35、エアチューブAT6(第3エアチ
ューブ)、継ぎ手36、エアチューブAT7(第4エア
チューブ)、圧力制御バルブ38、エアチューブAT8
(第3エアチューブ)、継ぎ手37、エアチューブAT
9(第5エアチューブ)、圧力センサ14、エアチュー
ブAT10(第3エアチューブ)、吐出バルブ12から
形成されており、閉空間内にあるエアはエアチューブA
T11を介して接続口11から吐出される。
【0025】また閉空間は、継ぎ手36とエアチューブ
AT7によって圧力制御バルブ38の方向に分岐されて
おり、同様に、継ぎ手37とエアチューブAT9によっ
て圧力センサ14の方向に分岐さている。ただし継ぎ手
36は、エアチューブAT6、エアチューブAT7、エ
アチューブAT8を繋いでおり、継ぎ手37は、エアチ
ューブAT8、エアチューブAT10、エアチューブA
T9を繋いでいる。なお、各エアチューブは空気が通る
管である。
【0026】閉空間にある空気は、圧力を調整する時と
エアを吐出する時には閉空間の外に送り出される。圧力
制御バルブ38は、閉空間内の圧力を低下させるときに
開いて空気を放出するが、それ以外の時は閉じている。
また吐出バルブ12は、吐出用スイッチ22またはフッ
トスイッチ25が操作されたとき以外は常に閉じてい
る。
【0027】コンプレッサが作動している時の騒音を低
減するためのサイレンサ33は、エアチューブAT3を
介してコンプレッサ13の大気吸入口(図示せず)に接
続されている。コンプレッサ13が作動すると、サイレ
ンサ33とエアチューブAT3を介して入り込む空気が
圧縮され、閉空間内へ送り込まれ、これにより閉空間の
圧力が高められる。
【0028】エアタンク34は、閉空間の体積を大きく
するために設けられており、エアタンク34の容量は、
エアチューブAT5〜AT10の総容量よりも十分に大
きい。エアタンク34にはエアチューブAT4およびエ
アチューブAT5が取り付けられる接続口34a、34
bが対称的な位置に備えられており、エアチューブAT
5は、2つの接続口のうちコンプレッサ13に対して遠
い距離にある方の接続口34aに取り付けられている。
【0029】エアフィルタ35は閉空間内に存在するゴ
ミを除去するために設けられている。閉空間の圧力は、
圧力センサ14で計測される。
【0030】圧力制御バルブ38は、閉空間の圧力を設
定された圧力になるように作動され、これにより閉空間
の圧力が調整される。圧力センサ14で計測された閉空
間の圧力が設定された圧力よりも低いと判断されると、
コンプレッサ13が作動し、圧力制御バルブ38は閉じ
る。閉空間の圧力が設定された圧力よりも高いと判断さ
れると、コンプレッサ13は作動せず停止し、圧力制御
バルブ38は開く。閉空間の圧力と設定された圧力が一
致する時は、コンプレッサ13は作動せず停止し、圧力
制御バルブ38は閉じる。
【0031】吐出バルブ12は、吐出用スイッチ22又
はフットスイッチ25が操作されることにより作動し、
吐出バルブ12の弁が開くことでエアがAT11を介し
て接続口11から吐出される。
【0032】図4は、実施形態の電気的回路を示したブ
ロック図である。
【0033】制御回路39は、信号処理回路51、電圧
比較回路52、設定圧調整器53、CPU54から構成
されており、内視鏡用送気装置15の全体の制御を行
う。CPU54では、圧電ブザー49、ランプ26,コ
ンプレッサ13、圧力制御バルブ38および吐出バルブ
12に対する駆動信号が送り出される。
【0034】操作パネルスイッチ部48では、吐出用ス
イッチ22,パルススイッチ29,1秒スイッチ30,
アップスイッチ31およびダウンスイッチ32の操作に
より信号が発生する。操作パネルスイッチ部48やフッ
トスイッチ25において発生した信号は、信号仲介ブロ
ック50を介してCPU54に送られる。信号仲介ブロ
ック50では、操作パネルスイッチ48から送られてく
る各信号の所定の処理や、CPU54で扱える信号への
変換などが行われる。アップスイッチ31およびダウン
スイッチ32の操作により設定された圧力に関する信号
は、信号仲介ブロック50を介して表示部28に送られ
る。
【0035】圧力センサ14から出力される信号は信号
処理回路51に入力され、雑音の除去などの信号処理が
行われる。そして処理された信号は、電圧比較回路52
に入力される。一方、アップスイッチ31とダウンスイ
ッチ32の操作によりCPU54に入力された設定圧力
に関する信号に基き、デジタル信号が設定圧調整器53
(D/A変換器)に送られる。デジタル信号は設定圧調
整器53においてアナログ信号に変換され、電圧比較回
路52に送られる。
【0036】電圧比較回路52では、信号処理回路51
から送られた信号と設定圧調整器53から送られた信号
(電圧信号)が比較される。比較された信号は、CPU
54で処理できる電圧レベルの範囲に収まる信号に変換
され、CPU54に送られる。CPU54では、電圧比
較回路52から送られてきた信号に基き、閉空間の圧力
が設定された圧力と一致しているか判断される。
【0037】なお、比較電圧器52において比較される
電圧がほぼ等しい場合にコンプレッサ13と圧力制御バ
ルブ38の作動、停止および開閉動作が繰り返し発生し
てしまうハンチング動作を防ぐため、比較電圧の範囲に
は不感電圧帯が設けられている。
【0038】圧電ブザー49では、スイッチ操作に関連
したブザー音が鳴らされる。ランプ27では、エアの吐
出準備が完了したことが点灯表示される。
【0039】なお、ACインレット46、メインスイッ
チ26を介して電源回路(図示せず)に電源が供給され
ており、さらに表示部28、圧力センサ14、CPU5
4、エアコンプレッサ13、圧力制御バルブ38、吐出
バルブ12にそれぞれ所定の電圧値に対応するように電
源が供給される。
【0040】図5は、エア吐出に関する状態遷移図であ
る。
【0041】メインスイッチ26がON状態になると、
まず閉空間の圧力に対する初期設定が行われ(符号S1
01)、設定された圧力が表示部28に表示される。そ
して初期設定された圧力に応じて圧力制御動作が実行さ
れる(符号S102)。圧力制御動作に関しては後述す
る。
【0042】アップスイッチ31またはダウンスイッチ
32が操作されると、設定圧調整器53における信号の
値が変化する(符号S103)。変化した信号の値に応
じて変更された設定圧が表示部28に表示され(符号S
104)、変更された設定圧力に応じて圧力制御動作が
実行される(符号S102)。
【0043】圧力制御動作により閉空間の圧力が設定さ
れた圧力に一致すると、ランプ27の点灯によりエアが
吐出できる状態であることが示され(符号S105)、
フットスイッチ25または吐出スイッチ5がON状態に
なるまで待機状態となる。待機状態の間に閉空間の圧力
が変動すれば、再び圧力制御動作が実行される(符号S
102)。
【0044】エア吐出の待機状態である時にフットスイ
ッチ25または吐出用スイッチ22がON状態になる
と、吐出されるエアのモードが判断される(符号S10
6)。吐出されるエアのモードはパルススイッチ29あ
るいは1秒スイッチ30の操作によってパルスモードあ
るいは1秒モードどちらか一方にあらかじめ設定されて
いる。パルスモードが設定されている場合、例えばエア
吐出時間が約60(msec)になるように吐出バルブ12
の開閉が行われ、これによりエアが吐出される(符号S
107)。また1秒モードが設定されている場合、例え
ばエア吐出時間が1秒になるように吐出バルブ12の開
閉が行われ、これによりエアが吐出される(符号S10
8)。閉空間からエアが吐出されると、もとに戻って圧
力制御動作が実行される(符号S102)。
【0045】図6は、図5における圧力制御動作の詳細
な状態遷移図である。
【0046】まず閉空間の圧力が設定された圧力と一致
しているか判断される(符号S201)。閉空間の圧力
が設定された圧力より低い場合、圧力制御バルブ38が
閉じて(符号S202)、コンプレッサ13が作動する
(符号S203)。コンプレッサ13が作動している状
態で閉空間の圧力が設定された圧力と一致するか判断さ
れ(符号S204)、一致するまでは圧力制御バルブ3
8は閉じた状態でコンプレッサ13が作動し続ける。
【0047】閉空間の圧力が設定された圧力と一致した
場合、コンプレッサ13は作動を停止する(符号S20
5)。そして再び閉空間の圧力が設定された圧力と一致
しているか判断され(符号S201)、一致していると
圧力制御動作は終了する。
【0048】逆に閉空間の圧力が設定された圧力よりも
高い場合、コンプレッサは作動せず停止状態となり(符
号S206)、圧力制御バルブ38が開かれる(符号S
207)。圧力制御バルブ38が開いた状態で閉空間の
圧力が設定された圧力と一致するか判断され(符号S2
08)、一致するまで圧力制御バルブ38は開いた状態
となる。
【0049】閉空間の圧力が設定された圧力と一致する
と、圧力制御バルブ38は閉じられる(符号S20
9)。そして圧力制御バルブ38が閉じた状態で閉空間
の圧力が設定された圧力と一致するか判断され(符号S
201)、一致していると圧力制御動作は終了する。
【0050】このように閉空間の圧力が設定された圧力
と一致するまで以上のような圧力制御動作が実行され
る。
【0051】図7は、圧力制御動作およびエア吐出時に
おける閉空間の圧力とエア吐出状態を時間経過とともに
表した図である。ここでのエアの吐出状態とは、内視鏡
20の鉗子口出口19におけるエアの吐出状態である。
【0052】時刻T0でコンプレッサ13が作動し始
め、閉空間の圧力が上がっていく。時刻T1において閉
空間の圧力がレベル1に達するとコンプレッサ13は作
動停止になる。レベル1とレベル2の間の圧力範囲は、
ハンチング動作を押さえるために設定された不感電圧帯
に対応した圧力範囲である。
【0053】時刻T2において吐出バルブ12がフット
スイッチ25又は吐出用スイッチ22の操作により開閉
する。ただし、吐出されるエアモードはパルスモードに
設定されているとし、吐出期間T2〜T3は60(mse
c)とする。エアが吐出されると圧力は瞬時に下がり、
レベル2よりも低下する。そのためコンプレッサ13が
すぐに作動し、それにより圧力が再び上がっていく。
【0054】吐出バルブ12は時刻T3において閉じら
れる。そして時刻T4において再び閉空間の圧力がレベ
ル1に達すると、コンプレッサ13は停止する。
【0055】時刻T5において閉空間の設定圧力をレベ
ル3に変更すると、コンプレッサ13は作動し始める。
ただし、レベル3の圧力はレベル1の圧力よりも高い。
時刻T6において閉空間の圧力がレベル3に達するとコ
ンプレサー6は停止する。なお、レベル3とレベル4の
間の圧力範囲は、ハンチング動作防止のために設定され
た圧力範囲である。
【0056】時刻T7ではフットスイッチ25又は吐出
用スイッチ22の操作により吐出バルブ12が開かれ、
これによりエアが吐出される。エアが吐出されると同時
に閉空間の圧力は瞬時に下がり始め、レベル4よりも低
くなる。そのためコンプレッサ13がすぐに作動し始
め、閉空間の圧力が上がりだす。時刻T8において再び
閉空間の圧力がレベル3に達するとコンプレッサ13は
作動を停止する。なお、エア吐出圧Aはエア吐出圧Bよ
り低い。
【0057】時刻T9において閉空間内部の設定圧力を
レベル5に変更すると、圧力制御バルブ38が開き、こ
れにより圧力が下がる。時刻T10において圧力がレベ
ル5に達すると圧力制御バルブ38は閉じる。レベル5
とレベル6の間の圧力範囲は、ハンチング動作防止のた
めに設定された圧力範囲である。
【0058】図8は、図7の部分範囲を拡大した図であ
る。条件1,2および3は、それぞれ、エアタンク34
の容量がそれぞれ小型、中型、大型であることを示して
いる。
【0059】時刻T2において吐出バルブ12が開き、
吐出されるエアの圧力が圧点0から圧点4まで上がる。
そして時刻T3では吐出バルブ12が閉じるため、エア
が吐出されず圧力は圧点1まで下がる。
【0060】この吐出期間T2〜T3において、吐出圧
力の状態はエアタンク34の容量の大きさで異なる。エ
アタンクの容量が小さい、すなわち条件1の時はすぐに
吐出圧力が下がり、吐出期間T2〜T3の間に圧点0に
達する。一方エアタンクの容量が中、すなわち条件2の
時、吐出圧力は吐出バルブ12が閉じる直前の圧点2ま
でしか下がらない。さらにエアタンクの容量が大、すな
わち条件3の時、吐出圧力は圧点3までしか下がらず吐
出期間T2〜T3における吐出圧はほぼ一定する。
【0061】ここでエアの吐出圧力と閉空間の体積との
関係について説明する。話を簡単にするため、閉空間の
圧力は一定とし、閉空間の体積はエアタンク34の体積
にほぼ等しいとする。
【0062】閉空間における体積と圧力の関係は、一般
に(1)式で表される(ボイルの法則)。ただし、圧力
をP,体積をVとし、温度変化は生じていないとする。
【0063】 P×V=const (一定) ・・・・(1)
【0064】エアの吐出が行われるとき閉空間にある全
てのエアが吐出されるとすると、エアが吐出された後の
体積は、鉗子口出口19から吐出されるエアの総流量に
等しい。したがって、エアが吐出される前の体積と圧力
を、それぞれP0 、V0 とし、エアが吐出された後の体
積と圧力をV1 、P1 とすると、(1)式より P0 ×V0 =P1 ×V1 =P1 ×Q×T ・・・・(2) となる。ただし、Qは、単位時間当たりに吐出されるエ
アの流量であり、Tは時間である。
【0065】エアの吐出圧力と吐出されるエアの総流量
Q×Tには線形関係があることが経験的に得られてお
り、エアの吐出圧力を高くするほどエアが吐出された後
の体積V1 は大きくなる。そして圧力P0 は一定、圧力
1 は大気圧に等しいことから、エアの吐出圧力とエア
が吐出される前の閉空間の体積V0 には、(2)式より
線形関係があることがわかる。
【0066】このようなエアの吐出圧力と体積V0 の関
係により、一定の時間圧力の高いエアを吐出するために
は、閉空間の体積V0 を大きくしなければならない。す
なわち、さまざまな吐出圧力であるエアを一定期間安定
して吐出するためには、エアタンク34の容量をできる
だけ大きくする必要がある。
【0067】例えばエアの吐出圧力を10(mmHg) とし
て1秒間吐出する場合、閉空間の体積V0 がどれほど必
要か計算してみる。エアの吐出圧力が10(mmHg)とす
ると、吐出されるエアの総流量Q×Tは経験式から求め
られ、65(cc)となる。そして閉空間の圧力P0 が大
気圧P1 の約1.5倍とすると、必要な閉空間の体積V
0 は、(2)式より V0 ≒40(cc) となる。エアが吐出した後のエア体積の減少率を10パ
ーセント以内に抑えるとすれば、エアタンク34はV0
の約10倍の体積、すなわち400(cc)程度の容量が
あればよい。なお、本実施形態ではさらに安全係数を掛
け、1000(cc)の容量があるエアタンク34を設け
ている。
【0068】以上のように本実施形態によれば、圧力セ
ンサ14によって計測される閉空間の圧力に基いてコン
プレッサ13の作動および停止と圧力制御バルブ38の
開閉が行われることにより、閉空間の圧力を設定された
圧力となるように調整することができ、吐出バルブ12
を開けることでエアを体腔内に吐出することができる。
また設定された圧力が変更されるとすぐに対応して閉空
間の圧力が調整され、それによりエアの吐出圧力も調整
される。
【0069】さらに閉空間の状態からエアを吐出するこ
とにより、パルス状にエアを吐出することができ、また
容量の大きいエアタンク34を設けることで一定期間安
定してエアを吐出することができる。
【0070】コンプレッサ13は常時作動していないた
め、騒音問題が生じる恐れが少なくなり、コンプレッサ
13の消費電力が抑えられる。またエアチューブAT5
がコンプレッサ13から距離的に遠い接続口34aに取
り付けられているため、コンプレッサ13の振動がエア
タンク34に伝わりにくくなる。さらに閉空間に対して
大量の空気を常時送り込む必要がないため、コンプレッ
サ13を小型化することができる。
【0071】フットペダル25の操作によりエアを吐出
することができるため、手術時において内視鏡20を操
作しながら体腔内の患部などにエアを当てることができ
る。
【0072】なお、1秒スイッチ30は1秒間エアを吐
出することを示すスイッチであるが、一定期間は1秒間
と限定されない。
【0073】また、エアタンク34の配置は、エアフィ
ルタ35と吐出バルブ12の間に配置してもよい。すな
わち、エアチューブAT6およびエアチューブAT8お
よびエアチューブAT10いずれかの途中にエアタンク
34を配置することもできる。
【0074】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、さまざま
な吐出圧力のエアをパルス状に吐出したり、あるいは一
定期間安定してエアを吐出することができ、また設定圧
力が変更されると瞬時に対応してエアの吐出圧力を調整
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態である内視鏡用送気装置の斜視図で
ある。
【図2】本実施形態である内視鏡用送気装置の背面図で
ある。
【図3】内視鏡用送気装置の内部を上から見た平面配置
図である。
【図4】内視鏡用送気装置の電気的回路を示したブロッ
ク図である。
【図5】エア吐出の状態遷移図である。
【図6】図5における圧力制御動作の状態遷移図であ
る。
【図7】エア吐出状態と閉空間の圧力を時間経過ととも
に示した図である。
【図8】図7の部分範囲を拡大した図である。
【符号の説明】
12 吐出バルブ 13 コンプレッサ 14 圧力センサ 34 エアタンク 38 圧力制御バルブ AT5 エアチューブ(第1エアチューブ) AT4 エアチューブ(第2エアチューブ) AT6 エアチューブ(第3エアチューブ) AT7 エアチューブ(第4エアチューブ) AT8 エアチューブ(第3エアチューブ) AT9 エアチューブ(第5エアチューブ) AT10 エアチューブ(第3エアチューブ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 1/00

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 閉空間に対して空気を圧縮して送り込む
    とともに、前記閉空間の圧力を増加させるコンプレッサ
    と、 前記閉空間の一部を構成し、前記閉空間の容量を増加さ
    せるエアタンクと、 前記閉空間の圧力を測定する圧力センサと、前記閉空間の圧力を低減させるため、 前記閉空間の空気
    を放出する圧力制御バルブと、 前記閉空間の空気を体内へ向けて吐出する吐出バルブと
    を備え、 前記コンプレッサおよび前記圧力制御バルブが、前記閉
    空間の圧力を設定圧力と一致させるように、前記圧力セ
    ンサにより測定された測定圧力および設定圧力に基づい
    て作動するとともに、前記吐出バルブが、前記閉空間の
    圧力調整の間、前記閉空間の空気を吐出させず、 前記閉空間の圧力が設定圧力に調整された後、その状態
    で前記閉空間を密閉状態で維持するように前記圧力制御
    バルブおよび前記コンプレッサが停止するとともに、前
    記吐出バルブが、設定圧力に調整された前記閉空間の空
    気を吐出可能である ことを特徴とする内視鏡用送気装
    置。
  2. 【請求項2】 前記閉空間の一部を構成し、前記コンプ
    レッサと前記吐出バルブとを連通させる管をさらに有
    し、 前記エアタンクが、前記管の途中に配置されるととも
    に、前記管の総容量よりも大きい容量をもつことを特徴
    とする請求項1に記載の内視鏡用送気装置。
  3. 【請求項3】 前記閉空間内の空気を清浄にするエアフ
    ィルタをさらに有し、 前記閉空間が、 前記コンプレッサと、前記コンプレッサと前記エアタン
    クとを結ぶ第1エアチューブと、前記エアタンクと、前
    記エアタンクと前記エアフィルタとを結ぶ第2エアチュ
    ーブと、前記エアフィルタと、前記エアフィルタと前記
    吐出バルブとを結ぶ第3エアチューブと、前記第3エア
    チューブと前記圧力制御バルブとを結ぶ第4エアチュー
    ブと、前記圧力制御バルブと、前記第3エアチューブと
    前記圧力センサとを結ぶ第5エアチューブと、前記圧力
    センサと、前記吐出バルブによっ て構成されていること
    を特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送気装置。
  4. 【請求項4】 前記第3エアチューブ、前記第4エアチ
    ューブ、および前記第5エアチューブとを繋ぐ継ぎ手を
    さらに有することを特徴とする請求項3に記載の内視鏡
    用送気装置。
  5. 【請求項5】 前記コンプレッサが、前記閉空間の圧力
    が設定された圧力より高い場合には作動せず、前記閉空
    間の圧力が前記設定された圧力よりも低い場合には作動
    することを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送気装
    置。
  6. 【請求項6】 前記圧力制御バルブが、前記閉空間の圧
    力が前記設定された圧力よりも高い場合には開き、前記
    閉空間の圧力が前記設定された圧力よりも低い場合には
    閉じていることを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用
    送気装置。
  7. 【請求項7】 前記閉空間の圧力が、前記圧力センサか
    ら送られる電圧信号と前記設定された圧力に対応する電
    圧信号との比較により、前記設定された圧力と一致して
    いるか調べられることを特徴とする請求項1に記載の内
    視鏡用送気装置。
  8. 【請求項8】 前記閉空間の空気を内視鏡内エアチュー
    ブへ送るための中継エアチューブが接続される接続口
    と、 前記接続口と前記吐出バルブとを連通させる送気装置内
    エアチューブと をさらに有することを特徴とする請求項
    1に記載の内視鏡用送気装置。
  9. 【請求項9】 前記吐出バルブを作動させるためのフッ
    トスイッチをさらに有し、前記吐出バルブが、前記フッ
    トスイッチに対する操作に従って開くことを特徴とする
    請求項1に記載の内視鏡用送気装置。
  10. 【請求項10】 前記吐出バルブが、パルス状に空気を
    吐出するか、もしくは一定期間安定して空気を吐出する
    ことを特徴とする請求項1に記載の内視鏡用送気装置。
  11. 【請求項11】 前記吐出バルブを作動させるためのパ
    ネルスイッチをさらに有し、前記吐出バルブが、前記パ
    ネルスイッチに対する操作に従って開くことを特徴とす
    る請求項1に記載の内視鏡用送気装置。
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