JP3406613B2 - 三角波発振回路 - Google Patents

三角波発振回路

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JP3406613B2
JP3406613B2 JP02402292A JP2402292A JP3406613B2 JP 3406613 B2 JP3406613 B2 JP 3406613B2 JP 02402292 A JP02402292 A JP 02402292A JP 2402292 A JP2402292 A JP 2402292A JP 3406613 B2 JP3406613 B2 JP 3406613B2
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勝哉 清水
好宏 永▲や▼
敬史 松本
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はPWM方式のスイッチン
グレギュレータ等に使用される三角波発振回路に関する
ものである。
【0002】近年、スイッチングレギュレータには小型
化・多チャネル化が求められている。そのため、三角波
発振回路においても、多チャネル化に伴って複数の発
振出力を得ること、小型化するために簡単な構成をと
ること、安定な発振出力を得ること、等が要求されて
いる。
【0003】
【従来の技術】図13に、従来の三角波発振回路100
を示す。高電圧電源VCCとグランドの間には、定電流源
101とスイッチ102および定電流源103が直列に
接続されている。尚、定電流源103の定電流I2 は定
電流源101の定電流I1 の2倍以上に設定されている
(I2 ≧2I1 )。定電流源101とスイッチ102の
接続点は、各コンパレータ106,107の正の入力端
子に接続されていると共に、三角波発振回路100の出
力端子104に接続されている。その出力端子104と
グランドの間には、外付けコンデンサ105が接続され
ている。
【0004】コンパレータ106の負の入力端子は基準
電源VR1に接続され、コンパレータ107の負の入力端
子は基準電源VR2に接続されている。尚、基準電源VR2
の電圧VR2より基準電源VR1の電圧VR1の方が高くなる
ように設定されている(VR1>VR2)。また、コンパレ
ータ106の出力端子はRSフリップフロップ108の
セット入力端子Sに接続され、コンパレータ107の出
力端子はRSフリップフロップ108のリセット入力端
子Rに接続されている。
【0005】スイッチ102は、RSフリップフロップ
108の出力端子Qから出力される出力信号Qに基づい
て開閉制御される。すなわち、出力信号Qがハイレベル
のときスイッチ102は閉成され、出力信号Qがローレ
ベルのときスイッチ102は開放される。
【0006】このように構成された三角波発振回路10
0の発振動作は以下の順序で行われている。 1)例えば、三角波発振回路100の出力端子104の
電圧VO が基準電圧VR2より低いとすると(VO <VR
2)、コンパレータ106の出力信号はローレベルにな
り、コンパレータ107の出力信号はハイレベルにな
る。すると、RSフリップフロップ108のセット入力
端子Sはローレベル、リセット入力端子Rはハイレベル
になるため、RSフリップフロップ108はリセット状
態になり、出力信号Qはローレベルになる。
【0007】2)ローレベルの出力信号Qに基づいてス
イッチ102は開放される。 3)コンパレータ106,107の各入力端子には電流
が流れないため、スイッチ102が開放されることによ
り、定電流源101の定電流I1 は全てコンデンサ10
5に流れ込む。そのため、コンデンサ105は定電流I
1 で充電され、コンデンサ105の充電電圧である出力
電圧VO は時間tに比例して上昇する。
【0008】4)上昇した出力電圧VO が基準電圧VR2
より高く基準電圧VR1より低いとき(VR2<VO <VR
1)、各コンパレータ106,107の出力信号は共に
ローレベルになる。従って、RSフリップフロップ10
8はリセット状態に保持され、スイッチ102は開放さ
れ続けるためコンデンサ105は定電流I1 で充電され
続け、出力電圧VO は図14に示すように時間tに比例
して上昇する。
【0009】5)上昇した出力電圧VO が基準電圧VR1
より高くなると(VR1<VO )、コンパレータ106の
出力信号はハイレベルになり、コンパレータ107の出
力信号はローレベルになる。すると、RSフリップフロ
ップ108のセット入力端子Sはハイレベル、リセット
入力端子Rはローレベルになるため、RSフリップフロ
ップ108はセット状態になり、出力信号Qはハイレベ
ルになる。
【0010】6)ハイレベルの出力信号Qに基づいてス
イッチ102は閉成される。 7)スイッチ102が閉成されることにより、定電流源
103は定電流I2 を引き込むように動作する。従っ
て、定電流I1 はコンデンサ105には流れ込まずに定
電流源103に流れ込むようになる。また、定電流I2
は定電流I1 の2倍以上に設定されているため、コンデ
ンサ105は定電流I1 で放電を開始し、その放電電流
(=I1 )は定電流源103に流れ込む。そのため、出
力電圧VOは時間tに比例して下降する。
【0011】8)下降した出力電圧VO が基準電圧VR2
より高く基準電圧VR1より低いとき(VR2<VO <VR
1)、コンパレータ106,107の出力信号は共にロ
ーレベルになる。従って、RSフリップフロップ108
はセット状態に保持され、スイッチ102は閉成され続
けるためコンデンサ105は定電流I1 で放電され続
け、出力電圧VO は図14に示すように時間tに比例し
て下降する。
【0012】9)下降した出力電圧VO が基準電圧VR2
より低くなると(VO <VR2)、上記1)からの動作を
再び繰り返す。すなわち、出力電圧VO は、最低の電圧
(基準電圧VR2)から最高の電圧(基準電圧VR1)まで
時間と共に直線的に上昇し、続いて、最低の電圧まで時
間と共に直線的に下降することを繰り返す三角波にな
る。
【0013】このように、三角波発振回路100は、出
力電圧VO のレベル領域を両コンパレータ106,10
7によって判定し、そのレベル領域に応じてRSフリッ
プフロップ108がスイッチ102の閉成・開放を制御
し、コンデンサ105に充放電を行わせることによっ
て、三角波の出力電圧VO を出力している。すなわち、
三角波発振回路100は、出力電圧VO をフィードバッ
ク制御してその振幅および周期を一定にすることによ
り、安定な三角波発振出力を得ている。
【0014】尚、定電流I2 を定電流I1 の2倍(I2
=2I1 )に設定すると、出力電圧VO の上昇と下降の
傾斜が同じになり、図14に示すような対称三角波を得
ることができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年、スイ
ッチングレギュレータ等において、それぞれ位相が反転
した2つの発振出力を得ることが求められている。そこ
で、上記の三角波発振回路100を2つ用意し、それぞ
れの出力電圧VO の位相が反転するように同期をとる方
法が行われている。しかしながら、三角波発振回路10
0を2つ用意するため装置が大型になると共に、同期を
とるための回路を設けて複雑な制御を行わなければなら
ないという問題がある。
【0016】そこで、図15に示すように、三角波発振
回路100に反転出力回路110を設けて、出力電圧V
O と逆相の出力電圧バーVO を得るようにした三角波発
振回路111が考えられる。
【0017】すなわち、反転出力回路110は、定電流
源101,103、スイッチ102、コンデンサ105
とそれぞれ同じ定格の定電流源101a,103a、ス
イッチ102a、コンデンサ105aから構成されてい
る。そして、高電圧電源VCCとグランドの間に、定電流
源101aとスイッチ102aおよび定電流源103a
を直列に接続し、定電流源101aとスイッチ102a
の接続点を出力端子104aに接続して、その出力端子
104aとグランドの間に、外付けコンデンサ105a
を接続している。尚、スイッチ102aは、RSフリッ
プフロップ108の反転出力端子バーQから出力される
出力信号バーQに基づいて開閉制御される。すなわち、
出力信号バーQがハイレベルのときスイッチ102aは
閉成され、出力信号バーQがローレベルのときスイッチ
102aは開放される。
【0018】従って、三角波発振回路111は前記した
三角波発振回路100と同様の発振動作を行い、出力端
子104から三角波の出力電圧VO を出力すると共に、
出力端子104aからは出力電圧VO の位相を反転した
出力電圧バーVO を出力する。
【0019】尚、各定電流源101,101aの各定電
流I1 が発振動作に伴って微妙に変動することや、外乱
等の何らかの原因で電源VCCあるいはグランドラインに
発生するノイズは、各出力電圧VO ,バーVO の位相が
反転していることにより、互いに逆相になって打ち消さ
れる。従って、各出力電圧VO ,バーVO にノイズがの
ることはない。
【0020】ところで、三角波発振回路111では、三
角波発振回路100と同様に出力電圧VO をフィードバ
ック制御してその振幅および周期を一定にしているのみ
で、出力電圧バーVO については直接フィードバック制
御を行っていない。そのため、各定電流源101,10
1aや各定電流源103,103a、あるいは各コンデ
ンサ105,105aの製造ばらつき等により、各定電
流I1,I2 あるいは各コンデンサ105,105aの容
量が異なった場合には、各出力電圧VO ,バーVO の振
幅や周期も異なったものになるため、正確な逆相出力を
得ることができなくなるという問題がある。
【0021】本発明は上記問題点を解決するためになさ
れたものであって、簡単な構成の三角波発振回路によ
り、互いに位相が反転した2つの発振出力を得ると共
に、その両発振出力の振幅および周期を正確に等しくす
ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理説明
図を示す。比較手段1は、第1のコンデンサ2の端子電
圧VO と第2のコンデンサ3の端子電圧バーVO と予め
定めた基準電圧VR1とを比較し、第1または第2のコン
デンサ2,3の各端子電圧の内いずれか一方が基準電圧
VR1より高いときハイレベルのトグル入力信号CMを出力
し、両端子電圧VO,バーVO が共に基準電圧VR1より低
いときローレベルのトグル入力信号CMを出力する。
【0023】トグル・フリップフロップ4は、トグル入
力信号CMが立ち上がる度に、出力信号Qおよび反転出力
信号バーQのレベルを逆の状態に変化させる。第1の電
流供給手段5は、前記トグル・フリップフロップ4の出
力信号Qに基づいて、前記第1のコンデンサ2を充放電
する。
【0024】第2の電流供給手段6は、前記トグル・フ
リップフロップ4の反転出力信号バーQに基づいて、前
記第2のコンデンサ3を充放電する。
【0025】
【作用】例えば、第2のコンデンサ3の端子電圧バーV
O が上昇して基準電圧VR1より高くなり、第1のコンデ
ンサ2の端子電圧VO が下降して基準電圧VR1より低く
なると、比較手段1から出力されるトグル入力信号CMは
立ち上がる。
【0026】トグル・フリップフロップ4はその立ち上
がったトグル入力信号CMに基づいて、出力信号VO およ
び反転出力信号バーVO のレベルを逆の状態に変化させ
る。第1の電流供給手段5は出力信号Qに基づいて第1
のコンデンサ2を充電し、第2の電流供給手段6は反転
出力信号バーQに基づいて第2のコンデンサ3を放電す
る。
【0027】充電されることによって第1のコンデンサ
2の端子電圧VO は時間に比例して上昇し、放電される
ことによって第2のコンデンサ3の端子電圧バーVO は
時間に比例して下降する。
【0028】第1のコンデンサ2の端子電圧VO が上昇
して基準電圧VR1より高くなり、第2のコンデンサ3の
端子電圧バーVO が下降して基準電圧VR1より低くなる
と、比較手段1から出力されるトグル入力信号CMは再び
立ち上がる。
【0029】この動作を繰り返すことにより、第1およ
び第2のコンデンサ2,3の各端子電圧は互いに位相が
反転した三角波となる。
【0030】
【実施例】(第1実施例)以下、本発明を具体化した第
1実施例の三角波発振回路20を図2〜図4に従って説
明する。
【0031】尚、三角波発振回路20において、図15
に示す従来例の三角波発振回路111と同じ構成につい
ては符号を等しくしてその詳細な説明を省略する。図2
に示すように、コンパレータ21は2つの正の入力端子
を持つコンパレータであって、少なくともいずれか一方
の正の入力端子の電圧が負の入力端子の電圧より高いと
きには出力信号CMがハイレベルになり、両方の正の入力
端子の電圧が共に負の入力端子の電圧より低いときには
出力信号CMがローレベルになる。
【0032】そのコンパレータ21の一方の正の入力端
子は定電流源101とスイッチ102の接続点に接続さ
れ、他方の正の入力端子は定電流源101aとスイッチ
102aの接続点に接続され、負の入力端子は基準電源
VR1に接続されている。そして、コンパレータ21の出
力端子はスイッチ22を介して、Tフリップフロップ
(toggle flip-flop)23のトグル入力端子Tに接続さ
れている。
【0033】Tフリップフロップ23は、トグル入力端
子Tの電圧が立ち上がる度に、出力端子Qおよび反転出
力端子バーQから出力されるハイレベルまたはローレベ
ルの各出力信号Q,バーQのレベルを逆の状態に変化
(トグル)すなわち反転させる。
【0034】その出力信号Q,バーQに基づいて各スイ
ッチ102,102aは開閉制御される。すなわち、出
力信号Qがハイレベル(出力信号バーQがローレベル)
のときスイッチ102は閉成(スイッチ102aは開
放)され、出力信号Qがローレベル(出力信号バーQが
ハイレベル)のときスイッチ102は開放(スイッチ1
02aは閉成)される。
【0035】スイッチ22はクロック発生回路24から
出力されるクロック信号CLと、コンパレータ21の出力
信号CMとを切り換えて、Tフリップフロップ23のトグ
ル入力端子Tに入力している。すなわち、スイッチ22
が接点s側に切り換えられると、トグル入力端子Tには
クロック信号CLが入力され、三角波発振回路20は後記
するように発振動作を行う。このときの発振動作を以
下、「外部同期発振動作」と言う。一方、スイッチ22
が接点f側に切り換えられると、トグル入力端子Tには
出力信号CMが入力され、三角波発振回路20は後記する
ように発振動作を行う。このときの発振動作を以下、
「自走発振動作」と言う。
【0036】その自走発振動作は以下の順序で行われて
いる。 1)例えば、Tフリップフロップ23のトグル入力端子
Tの電圧が立ち上がり、出力信号Qがローレベル、出力
信号バーQがハイレベルになったとする。その時、三角
波発振回路20の出力端子104の電圧VO は基準電源
VR1の電圧VR1より低く、コンデンサ105aは充電さ
れていて反転出力端子104aの電圧バーVO は基準電
圧VR1より高くなっているとする(VO <VR1<バーV
O )。すると、コンパレータ21の出力信号CMはハイレ
ベルになる。
【0037】2)ローレベルの出力信号Qに基づいてス
イッチ102は開放され、ハイレベルの出力信号バーQ
に基づいてスイッチ102aは閉成される。 3)コンパレータ21の一方の正の入力端子には電流が
流れないため、スイッチ102が開放されることによ
り、定電流源101の定電流I1 は全てコンデンサ10
5に流れ込む。そのため、コンデンサ105は定電流I
1 で充電され、コンデンサ105の充電電圧である出力
電圧VO は時間tに比例して上昇する。
【0038】また、コンパレータ21の他方の正の入力
端子には電流が流れないため、スイッチ102aが閉成
されることにより、定電流源103aは定電流I2 を引
き込むように動作する。従って、定電流源101aの定
電流I1 はコンデンサ105aに流れ込まずに定電流源
103aに流れ込む。また、定電流I2 は定電流I1の
2倍以上に設定されているため、コンデンサ105aは
定電流I1 で放電し、その放電電流(=I1 )は定電流
源103aに流れ込む。そのため、コンデンサ105a
の充電電圧である出力電圧バーVO は時間tに比例して
下降する。
【0039】4)出力電圧バーVO が下降して基準電圧
VR1より低くなり、上昇した出力電圧VO が基準電圧V
R1に達しないとき(バーVO <VR1,VO <VR1)、コ
ンパレータ21の出力信号CMはローレベルになる。する
と、Tフリップフロップ23のトグル入力端子Tの電圧
は立ち下がり、出力信号Qはローレベル、出力信号バー
Qはハイレベルのまま保持される。従って、スイッチ1
02は開放され続けるためコンデンサ105は定電流I
1 で充電され続け、出力電圧VO は図3に示すように時
間tに比例して上昇する。また、スイッチ102aは閉
成され続けるためコンデンサ105aは定電流I1 で放
電され続け、出力電圧バーVO は図3に示すように時間
tに比例して下降する。
【0040】5)上昇した出力電圧VO が基準電圧VR1
より高くなると(VR1<VO )、コンパレータ21の出
力信号CMはハイレベルになる。すると、Tフリップフロ
ップ23のトグル入力端子Tの電圧は立ち上がり、出力
信号Qはハイレベル、出力信号バーQはローレベルに反
転する。
【0041】6)ハイレベルの出力信号Qに基づいてス
イッチ102は閉成され、ローレベルの出力信号バーQ
に基づいてスイッチ102aは開放される。 7)スイッチ102aが開放されることにより、定電流
源101aの定電流I1 は全てコンデンサ105aに流
れ込み、コンデンサ105aは定電流I1 で充電される
ため、出力電圧バーVO は時間tに比例して上昇する。
【0042】また、スイッチ102が閉成されることに
より、定電流源103は定電流I2を引き込むように動
作し、定電流源101の定電流I1 はコンデンサ105
には流れ込まずに定電流源103に流れ込むようにな
る。また、コンデンサ105は定電流I1 で放電を開始
し、その放電電流(=I1 )は定電流源103に流れ込
む。そのため、出力電圧VO は時間tに比例して下降す
る。
【0043】8)出力電圧VO が下降して基準電圧VR1
より低くなり、上昇した出力電圧バーVO が基準電圧V
R1に達しないとき(バーVO <VR1,VO <VR1)、コ
ンパレータ21の出力信号CMはローレベルになる。する
と、Tフリップフロップ23のトグル入力端子Tの電圧
は立ち下がり、出力信号Qはハイレベル、出力信号バー
Qはローレベルのまま保持される。従って、スイッチ1
02aは開放され続けるためコンデンサ105aは定電
流I1 で充電され続け、出力電圧バーVO は図3に示す
ように時間tに比例して上昇する。また、スイッチ10
2は閉成され続けるためコンデンサ105は定電流I1
で放電され続け、出力電圧VO は図3に示すように時間
tに比例して下降する。
【0044】9)上昇した出力電圧バーVO が基準電圧
VR1より高くなると(VR1<バーVO )、コンパレータ
21の出力信号CMはハイレベルになる。すると、Tフリ
ップフロップ23のトグル入力端子Tの電圧は立ち上が
り、出力信号Qはローレベル、出力信号バーQはハイレ
ベルに反転する。従って、上記2)からの動作を再び繰
り返すことになる。
【0045】このように、三角波発振回路20は自走発
振動作において、両出力電圧VO ,バーVO と基準電圧
VR1とをコンパレータ21にて比較する。そして、出力
電圧VO ,バーVO のいずれか一方が基準電圧VR1を越
えたときには、その基準電圧VR1を越えた方の出力電圧
VO ,バーVO を下降させると共に基準電圧VR1を下回
る方の出力電圧VO ,バーVO を上昇させるようにTフ
リップフロップ23にてスイッチ102,102aを開
閉制御し、コンデンサ105.105aに充放電を行わ
せることによって、三角波の出力電圧VO ,バーVO を
出力している。すなわち、出力電圧VO をフィードバッ
ク制御すると共に出力電圧バーVO についてもフィード
バック制御を行い、各出力電圧VO ,バーVO の振幅お
よび周期を一定にしている。従って、各定電流源10
1,101aや各定電流源103,103a、あるいは
各コンデンサ105,105aの製造ばらつき等によ
り、各定電流I1 あるいは各コンデンサ105,105
aの容量が異なった場合でも、各出力電圧VO ,バーV
O の振幅および周期が等しくなるため正確な逆相出力を
得ることができる。
【0046】一方、外部同期発振動作においては、クロ
ック発生回路24からTフリップフロップ23にクロッ
ク信号CLが入力される度に、Tフリップフロップ23の
トグル入力端子Tの電圧が立ち上がり、出力信号Q,バ
ーQは反転する。その出力信号Q,バーQに基づいて各
スイッチ102,102aが開閉制御され、コンデンサ
105,105aに充放電が行われることにより、図4
に示すように三角波の出力電圧VO ,バーVO を出力し
ている。この場合は、出力電圧VO ,バーVOのフィー
ドバック制御を行わないが、クロック信号CLの周期が一
定なため、自走発振動作と同様に、各出力電圧VO ,バ
ーVO の振幅および周期が等しくなり正確な逆相出力を
得ることができる。
【0047】尚、各定電流源101,101aの各定電
流I1 が発振動作に伴って微妙に変動することや、外乱
等の何らかの原因で電源VCCあるいはグランドラインに
発生するノイズは、各出力電圧VO ,バーVO の位相が
反転していることにより、互いに逆相になって打ち消さ
れる。従って、各出力電圧VO ,バーVO にノイズがの
ることはない。
【0048】また、定電流I2 を定電流I1 の2倍(I
2 =2I1 )に設定すると、出力電圧VO ,バーVO の
上昇と下降の傾斜が同じになり、図3,図4に示すよう
な対称三角波を得ることができる。
【0049】(第2実施例)次に、本発明を具体化した
第2実施例の三角波発振回路30を図5〜図7に従って
説明する。
【0050】尚、三角波発振回路30において、図2に
示す第1実施例の三角波発振回路20と同じ構成につい
ては符号を等しくしてその詳細な説明を省略すると共
に、同じ作用についても説明を省略する。
【0051】図5に示すように、クランプ回路31はN
PNトランジスタ32,33とダイオード34および基
準電源VR2から構成されている。すなわち、各NPNト
ランジスタ32,33は、各定電流源101,101a
と並列に接続されている。また、ダイオード34のアノ
ードは両トランジスタ32,33のベースに接続され、
カソードは基準電源VR2に接続されている。また、基準
電源VR2の電圧VR2より基準電圧VR1の方が高くなるよ
うに設定されている(VR1>VR2)。
【0052】従って、両トランジスタ32,33のベー
ス電圧は、ダイオード34の順方向電圧降下分だけ基準
電圧VR2をシフトアップした値になる。また、ダイオー
ド34の順方向電圧降下は、両トランジスタ32,33
のエミッタ・ベース間電圧VEBと等しくなる。そのた
め、外付けコンデンサ105,105aが各出力端子1
04,104aに接続されていなければ、両トランジス
タ32,33のエミッタ電圧すなわち各出力電圧VO ,
バーVO は、基準電圧VR2に等しくなる。また、コンデ
ンサ105,105aが各出力端子104,104aに
接続されたときには、その充電電圧である各出力電圧V
O ,バーVO が基準電圧VR2より低くなることはない。
【0053】すなわち、三角波発振回路30の発振動作
において、各出力電圧VO ,バーVO は基準電圧VR2と
基準電圧VR1の間でのみ変位する。つまり、各出力電圧
VO,バーVO の振幅は一定(=VR1−VR2)になる。
そのため、定電流I2 を定電流I1 の2倍より大きく
(I2 >2I1 )設定すると、図6に示すように、出力
電圧VO ,バーVO の上昇の傾斜に比べて下降の傾斜の
方が大きくなり、各出力電圧VO ,バーVO が基準電圧
VR2でクランプされる期間ができる。
【0054】このように、三角波発振回路30はクラン
プ回路31を設けることにより、各出力電圧VO ,バー
VO の振幅を一定にしている。そのため、第1実施例の
三角波発振回路20よりさらに確実に、各出力電圧VO
,バーVO の振幅を一定にすることができる。
【0055】図7は、三角波発振回路30をトランジス
タを用いて具体化した回路の一例である。尚、図7にお
いて、コンパレータ21Aは2つの負の入力端子を持つ
コンパレータであり、その出力信号バーCMはコンパレー
タ21の出力信号CMを反転したものになる。また、Tフ
リップフロップ23Aはトグル入力端子TをL能動入力
端子(バーT)としたTフリップフロップであり、トグ
ル入力端子Tの電圧が立ち下がる度に各出力信号Q,バ
ーQを反転させる。その出力信号Q,バーQに基づいて
各スイッチ102A,102aAは開閉制御される。す
なわち、出力信号Qがローレベル(出力信号バーQがハ
イレベル)のときスイッチ102Aは閉成(スイッチ1
02aAは開放)され、出力信号Qがハイレベル(出力
信号バーQがローレベル)のときスイッチ102Aは開
放(スイッチ102aAは閉成)される。従って、コン
パレータ21AとTフリップフロップ23Aおよびスイ
ッチ102A,102aAを組み合わせた動作は、第1
実施例におけるコンパレータ21とTフリップフロップ
23およびスイッチ102,102aを組み合わせた動
作と全く同じになる。
【0056】また、クロック発生回路24およびスイッ
チ22を省略し、コンパレータ21Aの出力をTフリッ
プフロップ23Aに直接入力している。図7に示すよう
に、コンパレータ21Aは、NPNトランジスタ41〜
46、PNPトランジスタ47,48、2コレクタのP
NPトランジスタ49〜51、ダイオード52,53、
抵抗54から構成されている。
【0057】トランジスタ41のベースには出力電圧V
O が入力され、トランジスタ42のベースには出力電圧
バーVO が入力され、トランジスタ43のベースには基
準電圧VR1が入力されている。トランジスタ41,42
の各コレクタはトランジスタ49の一方のコレクタに接
続され、トランジスタ43のコレクタはトランジスタ5
0の一方のコレクタに接続されている。また、トランジ
スタ41〜43の各エミッタは抵抗54を介してグラン
ドに接続され、トランジスタ49,50の各エミッタは
電源VCCに接続されている。
【0058】トランジスタ49の他方のコレクタはトラ
ンジスタ44のコレクタに接続され、トランジスタ50
の他方のコレクタはトランジスタ45のコレクタに接続
されると共にトランジスタ46のベースに接続されてい
る。また、トランジスタ44,45のエミッタはグラン
ドに接続されてカレントミラー回路を構成している。
【0059】トランジスタ46のエミッタはグランドに
接続され、コレクタはトランジスタ47のベースに接続
されると共にダイオード52のアノードに接続されてい
る。ダイオード52のカソードはダイオード53のアノ
ードに接続され、ダイオード53のカソードはグランド
に接続されている。トランジスタ47のコレクタはグラ
ンドに接続され、エミッタからはコンパレータ21Aの
出力信号バーCMを出力する。
【0060】2コレクタのPNPトランジスタ55,5
6とトランジスタ51,48の各エミッタは電源VCCに
接続されてカレントミラー回路を構成し、トランジスタ
46,47,57,58とTフリップフロップ23Aお
よびダイオード53にカレントミラー電流IC を供給し
ている。
【0061】従って、トランジスタ41〜43はCML
(current mode logic)を構成し、トランジスタ49の
両方のコレクタには各出力電圧VO ,バーVO の電圧の
高い方に対応した電流IK1が流れ、トランジスタ50の
両方のコレクタには基準電圧VR1に対応した電流IK2が
流れる。そして、電流IK1の方が電流IK2より大きいと
き(IK1>IK2)すなわち出力電圧VO ,バーVO の両
方が基準電圧VR1より低いとき、トランジスタ46はオ
フする。また、電流IK2の方が電流IK1より大きいとき
(IK2>IK1)すなわち出力電圧VO ,バーVO の少な
くともいずれか一方が基準電圧VR1より高いとき、トラ
ンジスタ46はオンする。トランジスタ46がオンする
とトランジスタ47もオンし、コンパレータ21Aの出
力信号CMはローレベルになる。また、トランジスタ46
がオフするとトランジスタ47もオフし、コンパレータ
21Aの出力信号CMはハイレベルになる。
【0062】基準電源Vref は抵抗59〜61で分圧さ
れ、抵抗60,61の接続点はトランジスタ57のベー
スに接続され、抵抗59,60の接続点はトランジスタ
58のベースに接続されている。トランジスタ57,5
8の各コレクタはダイオード62と抵抗63を介してグ
ランドに接続されている。そして、抵抗60,61の接
続点から基準電圧VR2を出力し、トランジスタ58のエ
ミッタから基準電圧VR1を出力している。すなわち、基
準電圧VR2,VR1はそれぞれ、カレントミラー電流IC
を供給されたトランジスタ57,58によって安定化さ
れている。尚、トランジスタ57のエミッタ・ベース間
PN接合は図6に示すダイオード34として働き、トラ
ンジスタ57のエミッタはクランプ回路31のトランジ
スタ32,33の各ベースに接続されている。トランジ
スタ32,33の各コレクタは電流制限用の各抵抗6
4,65を介して電源VCCに接続され、トランジスタ3
2,33のエミッタ・ベース間には保護ダイオード6
6,67が接続されている。
【0063】定電流源103は、ダイオード68とNP
Nトランジスタ69および抵抗70,71から成るシン
プルミラー回路と、そのシンプルミラー回路に電流を供
給する定電流源72から構成されている。尚、ダイオー
ド68およびトランジスタ69とグランドの間に接続さ
れている各抵抗70,71はシンプルミラー回路に生じ
るアーリ効果を防止している。
【0064】トランジスタ69のベースとグランドの間
には、スイッチ102AとしてのNPNトランジスタ8
5が接続され、そのトランジスタ85のベースはTフリ
ップフロップ23Aの出力端子Qに接続されている。従
って、Tフリップフロップ23Aの出力信号Qに基づい
てトランジスタ85はオン・オフ制御される。すなわ
ち、ローレベルの出力信号Qに基づいてトランジスタ8
5がオフすると定電流源103は動作し、ハイレベルの
出力信号Qに基づいてトランジスタ85がオンすると定
電流源103は動作を停止する。
【0065】定電流源103aおよびスイッチ102a
Aは定電流源103およびスイッチ102Aと同じ構成
であるので、定電流源103およびスイッチ102Aと
同じ符号の末尾に「a」を付して説明を省略する。ま
た、NPNトランジスタ73〜76および抵抗77〜8
4から成るTフリップフロップ23Aの構成および動作
は公知であるので説明を省略する。
【0066】(第3実施例)ところで、第1実施例の三
角波発振回路20の自走発振動作では、電源VCCの投入
タイミングによって発振動作を行わないことがある。
【0067】例えば、図8に示すように、電源VCCを投
入直後の初期状態において電源電圧VCCが定格電圧VC1
に達していないとき、Tフリップフロップ23が動作し
始める前に、定電流源101が動作して電流Iopが流れ
ることがある。但し、定電流源101の動作状態は完全
ではないため、電流Iopは定電流I1 より小さくなる
(Iop<I1 )。
【0068】その時、スイッチ102が閉成している
と、定電流源101の電流Iopでコンデンサ105が充
電され、出力電圧VO が基準電圧VR1より高くなってし
まう。その後、電源電圧VCCがコンパレータ21および
Tフリップフロップ23の動作可能電圧VC2に達する
と、コンパレータ21の出力信号CMは立ち上がる。尚、
基準電圧VR1より動作可能電圧VC2の方が高くなるよう
に設定されている(VR1<VC2)。しかしながら、電源
VCCを投入直後のTフリップフロップ23の出力信号
Q,バーQは、どのようなレベルになるかわからないた
め、立ち上がった出力信号CMに基づいてハイレベルの出
力信号バーQとローレベルの出力信号Qが出力されるこ
とがある。
【0069】すると、スイッチ102が開放してコンデ
ンサ105はさらに充電され、出力電圧VO は基準電圧
VR1より高いまま保持されるため、コンパレータ21の
出力信号CMもハイレベルのまま保持され、Tフリップフ
ロップ23の出力信号Q,バーQは反転しなくなる。
【0070】従って、コンデンサ105は完全に充電す
るまで充電され続けるため、出力電圧VO は基準電圧V
R1を越える定格電圧VC1まで上昇してそのまま保持され
ることになる。一方、コンデンサ105aは完全に放電
するまで放電され続けるため、出力電圧バーVO はグラ
ンド電位(=0〔V〕)まで低下してそのまま保持され
ることになる。
【0071】尚、図8に示したのは出力電圧VO が定格
電圧VC1まで上昇する場合であるが、出力電圧バーVO
が定格電圧VC1まで上昇する場合も当然ありうる。そこ
で、電源VCCの投入タイミングに関係なく安定な自走発
振動作を行うことができるようにしたのが、図9,図1
0に示す第3実施例の三角波発振回路40である。
【0072】尚、三角波発振回路40において、図2に
示す第1実施例の三角波発振回路20と同じ構成につい
ては符号を等しくしてその詳細な説明を省略すると共
に、同じ作用についても説明を省略する。
【0073】図9に示すように、コンパレータ41の正
の入力端子は定電流源101とスイッチ102の接続点
に接続され、コンパレータ42の正の入力端子は定電流
源101aとスイッチ102aの接続点に接続されてい
る。また、各コンパレータ41,42の負の入力端子は
基準電源VR3に接続されている。尚、基準電源VR3の電
圧VR3の方が基準電圧VR1より高くなるように設定され
ている(VR3>VR1)。また、コンパレータ21,4
1,42およびRSTフリップフロップ43の動作可能
電圧VC2より基準電圧VR3の方が高くなるように設定さ
れていると共に、基準電圧VR1より動作可能電圧VC2の
方が高くなるように設定されている(VR1<VC2<VR
3)。
【0074】コンパレータ41の出力端子はRSTフリ
ップフロップ43のセット入力端子Sに接続され、コン
パレータ42の出力端子はRSTフリップフロップ43
のリセット入力端子Rに接続されている。
【0075】RSTフリップフロップ43は、セット入
力端子Sとリセット入力端子Rが共にローレベルのとき
はTフリップフロップ23と同様に動作し、セット入力
端子Sとリセット入力端子Rのレベルが異なるときはR
Sフリップフロップ108と同様に動作する。
【0076】次に、図10に従って三角波発振回路40
の自走発振動作を説明する。例えば、電源電圧VCCが定
格電圧VC1に達していないとき、RSTフリップフロッ
プ43が動作し始める前に、定電流源101によってコ
ンデンサ105が充電され、出力電圧VO が基準電圧V
R1より高くなったとする。その後、電源電圧VCCが電圧
VC2に達すると、コンパレータ21が動作して出力信号
CMは立ち上がる。この時、セット入力端子Sとリセット
入力端子Rが共にローレベルになってRSTフリップフ
ロップ43はTフリップフロップ23と同様に動作し、
立ち上がった出力信号CMに基づいて、ローレベルの出力
信号Qとハイレベルの出力信号バーQを出力したとす
る。
【0077】すると、ローレベルの出力信号Qに基づい
てスイッチ102が開放してコンデンサ105はさらに
充電され、出力電圧VO は基準電圧VR1を越えてさらに
上昇する。
【0078】そして、上昇した出力電圧VO が基準電圧
VR3より高くなると(VO >VR3)、コンパレータ41
の出力信号はハイレベルになる。一方、ハイレベルの出
力信号バーQに基づいてスイッチ102aは閉成してコ
ンデンサ105aは放電され、出力電圧バーVO は下降
するため、コンパレータ42の出力信号はローレベルに
なる。
【0079】従って、RSTフリップフロップ43のセ
ット入力端子Sはハイレベル、リセット入力端子Rはロ
ーレベルになるため、RSTフリップフロップ43はR
Sフリップフロップ108と同様に動作してセット状態
になり、出力信号Qはハイレベル、出力信号バーQはロ
ーレベルになる。
【0080】すると、ハイレベルの出力信号Qに基づい
てスイッチ102が閉成してコンデンサ105は放電を
開始し、出力電圧VO は下降する。一方、ローレベルの
出力信号バーQに基づいてスイッチ102aが閉成して
コンデンサ105aは充電を開始し、出力電圧VO は上
昇する。その後は、三角波発振回路30と同様に動作す
る。
【0081】尚、図10に示したのは出力電圧VO が基
準電圧VR3まで上昇する場合であるが、出力電圧バーV
O が基準電圧VR3まで上昇する場合においては、上記と
反対にRSTフリップフロップ43はリセット状態にな
り、上昇した出力電圧バーVO を下降させると共に下降
した出力電圧VO を上昇させる。
【0082】このように、三角波発振回路40において
は、電源VCCの投入タイミングに関係なく安定な自走発
振動作を行うことができる。 (第4実施例)次に本発明を具体化した第4実施例の三
角波発振回路50を図11,図12に従って説明する。
【0083】尚、三角波発振回路50において、図2に
示す第1実施例の三角波発振回路20および図9に示す
第3実施例の三角波発振回路40と同じ構成については
符号を等しくしてその詳細な説明を省略すると共に、同
じ作用についても説明を省略する。
【0084】図11に示すように、コンパレータ51は
コンパレータ21と同じ2つの正の入力端子を持つコン
パレータである。そのコンパレータ51の一方の正の入
力端子は定電流源101とスイッチ102の接続点に接
続され、他方の正の入力端子は定電流源101aとスイ
ッチ102aの接続点に接続され、負の入力端子は基準
電源VR3に接続されている。そして、コンパレータ51
の出力端子はワンショットパルス・ジェネレータ(以
下、OSTと略す)52の入力端子に接続されている。
尚、コンパレータ21,51とOST52およびTフリ
ップフロップ23の動作可能電圧VC2より基準電圧VR3
の方が高くなるように設定されていると共に、基準電圧
VR1より動作可能電圧VC2の方が高くなるように設定さ
れている(VR1<VC2<VR3)。
【0085】OST52は、入力端子INの電圧が変化し
ないときは出力端子OUT からハイレベルの出力信号OSを
出力し、入力端子INの電圧が立ち上がったときワンショ
ットパルスであるローレベルの出力信号OSを出力する。
【0086】アンド回路53の一方の入力端子はコンパ
レータ21の出力端子に接続され、他方の入力端子はO
ST52の出力端子に接続されている。そして、アンド
回路53の出力端子はスイッチ22を介してTフリップ
フロップ23のトグル入力端子Tに接続されている。
【0087】次に、図12に従って三角波発振回路50
の自走発振動作を説明する。例えば、電源電圧VCCが定
格電圧VC1に達していないとき、Tフリップフロップ2
3が動作し始める前に、定電流源101によってコンデ
ンサ105が充電され、出力電圧VO が基準電圧VR1よ
り高くなったとする。
【0088】その後、電源電圧VCCが電圧VC2に達する
と、コンパレータ21が動作して出力信号CMは立ち上が
る。一方、コンパレータ51も動作するがその出力信号
COはローレベルのままであるため、OST52の動作に
伴って出力信号OSは立ち上がる。従って、アンド回路5
3の両入力端子の電圧は立ち上がり、その出力信号ANも
立ち上がる。この時、立ち上がった出力信号ANに基づい
て、Tフリップフロップ23はローレベルの出力信号Q
とハイレベルの出力信号バーQを出力したとする。
【0089】すると、ローレベルの出力信号Qに基づい
てスイッチ102が開放してコンデンサ105はさらに
充電され、出力電圧VO は基準電圧VR1を越えてさらに
上昇する。
【0090】そして、上昇した出力電圧VO が基準電圧
VR3を越えると(VO >VR3)、コンパレータ51の出
力信号COは立ち上がる。そのため、OST52はワンシ
ョットパルスであるローレベルの出力信号OSを出力す
る。従って、アンド回路53の出力信号ANは出力信号OS
がローレベルになった瞬間だけローレベルになり、その
後、ハイレベルに戻る。その出力信号ANの立ち上がりに
基づいて、Tフリップフロップ23の出力信号Q,バー
Qは反転し、ハイレベルの出力信号Qとローレベルの出
力信号バーQが出力される。
【0091】すると、ハイレベルの出力信号Qに基づい
てスイッチ102が閉成してコンデンサ105は放電を
開始し、出力電圧VO は下降する。一方、ローレベルの
出力信号バーQに基づいてスイッチ102aが閉成して
コンデンサ105aは充電を開始し、出力電圧VO は上
昇する。その後は、三角波発振回路30と同様に動作す
る。
【0092】尚、図12に示したのは出力電圧VO が基
準電圧VR3まで上昇する場合であるが、出力電圧バーV
O が基準電圧VR3まで上昇する場合においても、上記と
同様にコンパレータ51の出力信号COが立ち上がり、O
ST52はワンショットパルスであるローレベルの出力
信号OSを出力する。そのため、アンド回路53の出力信
号ANは立ち上がり、Tフリップフロップ23の出力信号
Q,バーQは反転して、上昇した出力電圧バーVO を下
降させると共に下降した出力電圧VO を上昇させる。
【0093】このように、三角波発振回路50において
も三角波発振回路40と同様に、電源VCCの投入タイミ
ングに関係なく安定な自走発振動作を行うことができ
る。尚、本発明は上記実施例に限定されるものではな
く、例えば、第2実施例と第3実施例あるいは第2実施
例と第4実施例とを組み合わせて実施してもよい。その
場合は、各実施例の効果を兼ね備えたものになる。
【0094】
【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、簡
単な構成の三角波発振回路により、互いに位相が反転し
た2つの発振出力を得ることができると共に、その両発
振出力の振幅および周期を正確に等しくすることができ
る優れた効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理説明図である。
【図2】本発明を具体化した第1実施例の回路図であ
る。
【図3】第1実施例の各波形図である。
【図4】第1実施例の各波形図である。
【図5】本発明を具体化した第2実施例の回路図であ
る。
【図6】第2実施例の各波形図である。
【図7】第2実施例の回路図である。
【図8】第1実施例の各波形図である。
【図9】本発明を具体化した第3実施例の回路図であ
る。
【図10】第3実施例の各波形図である。
【図11】本発明を具体化した第4実施例の回路図であ
る。
【図12】第4実施例の各波形図である。
【図13】従来例の回路図である。
【図14】従来例の波形図である。
【図15】従来例の回路図である。
【符号の説明】
1 比較手段 2 第1のコンデンサ 3 第2のコンデンサ 4 トグル・フリップフロップ 5 第1の電流供給手段 6 第2の電流供給手段 CM トグル入力信号 VR1 基準電圧 Q 出力信号 バーQ 反転出力信号 VO 第1のコンデンサの端子電圧 バーVO 第2のコンデンサの端子電圧
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 永▲や▼ 好宏 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (72)発明者 松本 敬史 愛知県春日井市高蔵寺町二丁目1844番2 富士通ヴィエルエスアイ株式会社内 (56)参考文献 特開 平2−86311(JP,A) 特開 昭62−272616(JP,A) 特開 昭59−221113(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H03K 4/00 H04N 3/16

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1および第2のコンデンサと、 前記第1のコンデンサの端子電圧と前記第2のコンデン
    サの端子電圧と予め定めた基準電圧とを比較し、第1ま
    たは第2のコンデンサの各端子電圧の内いずれか一方が
    基準電圧より高いときハイレベルのトグル入力信号を
    力し、両端子電圧が共に基準電圧より低いときローレベ
    ルのトグル入力信号を出力する比較手段と、 トグル入力信号が立ち上がる度に、出力信号および反転
    出力信号のレベルを逆の状態に変化させるトグル・フリ
    ップフロップと、 前記トグル・フリップフロップの出力信号に基づいて、
    前記第1のコンデンサを充放電する第1の電流供給手
    、 前記トグル・フリップフロップの反転出力信号に基づい
    て、前記第2のコンデンサを充放電する第2の電流供給
    段とを備えたことを特徴とする三角波発振回路。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2のコンデンサの両端
    子電圧が、前記基準電圧より低い第2の基準電圧より低
    くならないように、両端子電圧を第2の基準電圧でクラ
    ンプするクランプ回路を備えたことを特徴とする請求項
    1記載の三角波発振回路。
  3. 【請求項3】 前記第1のコンデンサの端子電圧と、前
    記第2のコンデンサの端子電圧と、前記基準電圧より高
    い第3の基準電圧とを比較し、第1あるいは第2のコン
    デンサの各端子電圧の内いずれか一方が第3の基準電
    り高いとき、前記トグル・フリップフロップの出力信
    号および反転出力信号のレベルを逆の状態に変化させる
    設定手段を備えたことを特徴とする請求項1,2記載の
    三角波発振回路。
  4. 【請求項4】 第1および第2のコンデンサと、 前記第1のコンデンサの端子電圧と前記第2のコンデン
    サの端子電圧と予め定めた基準電圧とを比較し、第1ま
    たは第2のコンデンサの各端子電圧の内いずれか一方が
    基準電圧より高いときローレベルのトグル入力信号を
    力し、両端子電圧が共に基準電圧より低いときハイレベ
    ルのトグル入力信号を出力する比較手段 と、 トグル入力信号が立ち下がる度に、出力信号および反転
    出力信号のレベルを逆の状態に変化させるトグル・フリ
    ップフロップと、 前記トグル・フリップフロップの出力信号に基づいて、
    前記第1のコンデンサを充放電する第1の電流供給手段
    と、 前記トグル・フリップフロップの反転出力信号に基づい
    て、前記第2のコンデンサを充放電する第2の電流供給
    手段とを備えたことを特徴とする 三角波発振回路。
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