JP3406387B2 - 塩化ビニルシート - Google Patents

塩化ビニルシート

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JP3406387B2
JP3406387B2 JP16980394A JP16980394A JP3406387B2 JP 3406387 B2 JP3406387 B2 JP 3406387B2 JP 16980394 A JP16980394 A JP 16980394A JP 16980394 A JP16980394 A JP 16980394A JP 3406387 B2 JP3406387 B2 JP 3406387B2
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泰三 垣内
真紀 鈴木
充広 田中
力 川久保
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  • Synthetic Leather, Interior Materials Or Flexible Sheet Materials (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は塩化ビニールシート、詳
しくはプリントが表面に施された事務用、家庭用等の椅
子、あるいは座席(二輪車用サドル、四輪自動車用座
席)等の表面シートを構成する塩化ビニルシートに関す
る。尚、本明細書において塩化ビニルシートとは、塩ビ
レザーのことをいい、単にシートという場合も同様に塩
ビレザーのことをいう。 【0002】 【従来の技術】従来、例えば事務用,家庭用等の椅子
や、自動二輪車,自転車等のサドル用として使用されて
いた塩化ビニルシート(レザー)は、グラビア印刷等に
よりインキ厚み0.0015mm程度(べた塗り換算.
ドライ時)でシート本体表面にプリントしたものが知ら
れていた。 【0003】 【発明が解決しようとする課題】しかし、上記せるよう
に椅子,サドル等に使用される塩化ビニルシートは、使
用者の臀部の頻繁な接触(前後左右)による摩擦が激し
く、上記従来技術ではその摩耗によりプリントが短期間
で簡単になくなってしまったり、色落ちにより使用者の
衣服等を汚す虞れが高かった。これに対応する為には過
大な目付で印刷(例えばロータリースクリーン印刷)す
れば良く、ロータリースクリーン印刷によりプリントす
ればグラビア印刷と比して摩耗性も良いが、既存のロー
タリースクリーン印刷では好適な物が得られなかった。 【0004】本発明は、従来技術の有するこのような問
題点に鑑みなされたものであり、その目的とするところ
は、絞押し時にデザイン性を保持できるインキ厚みとし
た耐摩耗性に優れる塩化ビニルシートの提供にある。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明がなした技術的手段は、インキ厚み0.01〜
0.10mm(ドライ時)でプリントした塩ビレザー
体表面を、紋押しして上記目付量としたインキを塩ビレ
ザー本体内に埋設状態に配して表面凹凸状に形成し、そ
のインキ表面が表面凹凸形状に沿ってプリント面を形成
し、上記インキが、重合度1000〜1450とした塩
化ビニルペーストレジン100重量部に対し、可塑剤量
を40〜55重量部配合してなることである。 【0006】 【実施例】以下、本発明塩化ビニルシートの一実施例を
図に基づいて説明する。 【0007】図面は、サドル用の塩化ビニルシートAを
示し、所望厚さに形成された塩化ビニルシート本体1の
表面1aに、所望配合した塩ビペーストレジンをベース
としたインキ2を、ロータリースクリーン印刷で所定の
パターン(凹凸模様)にプリントし、そしてその表面を
紋押しすることにより、表面1aを凹凸状に形成し、凹
凸状の立体感のあるプリント面3を構成する。 【0008】インキ2は、塩ビペーストレジンをベース
とし、これに可塑剤,安定剤等を配合してなり、塩ビペ
ーストレジン100重量部に対し可塑剤量を40〜55
重量部とし、最も好ましいのは45〜50重量部であ
る。40未満だと耐寒性,印刷性が低下し、55よりも
多いと印刷時や絞押し時にパターンぶれが発生する。 【0009】また、塩ビペーストレジンの重合度は80
0〜2500を用いるが、例えばサドルのように高周波
ウエルダーして使用するものにあっては、高周波ウエル
ダー性を確保するために、塩ビペーストレジンの重合度
を1000〜1450とする。1000未満でも145
0より高くてもウエルダー部の強度が低下する。 【0010】目付量は、インキ厚み0.01〜0.10
mm(ドライ時)となる様に、13〜130g/m
2 (べた塗り換算)程度、好ましくはインキ厚み0.0
15〜0.05mmとなる様に、20〜65g/m
2 (べた塗り換算)程度とし、これは絞押し時の印刷パ
ターンを保ちデザイン性を保持するためであり、インキ
厚み0.01mm(ドライ時)未満では摩耗性がやや劣
り、0.10mm(ドライ時)より多いと絞押し時にパ
ターンぶれが発生する。インキ配合は塩ビレザー配合に
比し硬いので、風合い上はインキ厚み0.06mm位以
下が好ましい。ちなみに、ベタ塗り換算目付(g/
2 )は、以下の数1にて表される。 【数1】 【0011】 (インキ配合例) 塩ビペーストレジン(P=1100) 100重量部 DOP 47 〃 エポキシ化大豆油 2 〃 炭酸カルシウム粉 10 〃 Ba−Zn系安定剤 5 〃 ホスファイトのキレーター 1 〃 顔料 23 〃 本インキの比重は、顔料の種類にもよるが1.3前後で
ある。 【0012】ちなみに、インキ配合の比較例を下記に示
す。 (インキ配合比較例) 塩ビペーストレジン(P=800) 100重量部 DOP 56 〃 エポキシ化大豆油 2 〃炭酸カルシウム粉 30 〃 Ba−Zn系安定剤 1 〃 顔料 18 〃 【0013】従って、上記本実施例配合のインキ2を、
下記塩ビ配合の塩化ビニルシート(塩ビレザー)本体1
の表面1aに、ロータリースクリーン印刷でインキ厚み
0.03mm(目付量40g/m2 べた塗り換算)と
してプリントし、ゲル化させ、その後所望な絞ロール等
により表面1aを所望形状の凹凸状に絞押しし、インキ
2は表面1a内に埋設状態で、かつ凹凸に沿った立体感
のあるプリント面3が形成される。このプリント面3
は、耐摩耗性に優れ、絞押し時のパターンぶれもない。 【0014】ここに、印刷されるレザーの配合例を示す
が、ウェルダー加工を行うのであれば、PVCの重合度
は1200〜1400が好ましい。この範囲外では80
℃中での剥離力が低下するからである。 (塩ビ配合例) 塩ビストレートレジン(P=1300) 100重量部 DOP 75 〃 エポキシ化大豆油 2 〃 炭酸カルシウム粉 20 〃 Ba−Zn系安定剤 2 〃 顔料 5 〃 【0015】また、ロータリースクリーン印刷後のゲル
化条件は220℃×2分以上とするのが好ましく、本実
施例では、220℃×2分とした。220℃未満である
と摩擦色落ち、耐寒性が低下する。 【0016】 【発明の効果】本発明は、使用者の臀部の頻繁な接触
(前後左右)による摩擦が激しい椅子の表面や自動二輪
車,四輪車等の座席表面を形成する塩化ビニルシートを
上記せるような構成としたため、プリント面を付与しつ
つも耐摩耗性にも優れ、かつ絞押し時にパターンぶれが
発生せずにデザイン性を保持できる塩化ビニルシートが
提供できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明塩化ビニルシートの一実施例を示す縦断
正面図 【符号の説明】 A:塩化ビニルシート 1:シート本体 2:インキ 3:プリント面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 田中 充広 静岡県榛原郡吉田町神戸1番 オカモト 株式会社静岡工場内 (72)発明者 川久保 力 静岡県榛原郡吉田町神戸1番 オカモト 株式会社静岡工場内 (56)参考文献 特開 平3−224736(JP,A) 特開 昭56−13125(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B32B 1/00 - 35/00

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 インキ厚み0.01〜0.10mm(ド
    ライ時)でプリントした塩ビレザー本体表面を、紋押し
    して上記目付量としたインキを塩ビレザー本体内に埋設
    状態に配して表面凹凸状に形成し、そのインキ表面が表
    面凹凸形状に沿ってプリント面を形成し、上記インキ
    が、重合度1000〜1450とした塩化ビニルペース
    トレジン100重量部に対し、可塑剤量を40〜55重
    量部配合してなることを特徴とする塩ビレザー
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