JP3406050B2 - 多弁式真空弁ユニット - Google Patents

多弁式真空弁ユニット

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JP3406050B2
JP3406050B2 JP04394094A JP4394094A JP3406050B2 JP 3406050 B2 JP3406050 B2 JP 3406050B2 JP 04394094 A JP04394094 A JP 04394094A JP 4394094 A JP4394094 A JP 4394094A JP 3406050 B2 JP3406050 B2 JP 3406050B2
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vacuum valve
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賢司 水川
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Sekisui Chemical Co Ltd
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は真空式下水道に用いて好
適な多弁式真空弁ユニットに関する。
【0002】
【従来の技術】真空式下水道は、特開平 3-43527号公報
に記載される如く、家庭や工場等から排出される汚水を
自然流下式の汚水流入管から真空弁ユニットの汚水ます
に流入せしめ、汚水ますに溜った汚水を真空下水管によ
って集水タンクに集め、その後圧送ポンプによって下水
処理場等に送る。
【0003】このとき、汚水ますには真空弁が設置さ
れ、汚水ますの底部から立ち上げられている吸込み管
と、真空源に連通している真空下水管との間の連絡部を
この真空弁によって開閉可能としている。そして、汚水
ますの水位が一定以上に上昇したときに、上記真空弁を
開き、真空下水管内の真空圧を吸込み管に及ぼし、汚水
ますの水面に作用して汚水を加圧している大気圧と、吸
込み管に付与された真空圧との差圧により、汚水ます内
の汚水を真空下水管を介して集水タンクに送るのであ
る。
【0004】然るに、1つの汚水ますに対する汚水流入
量が多いときには、汚水ます中に複数の真空弁を設け、
汚水ます内部に真空弁と同数の汚水溜りを設け、各汚水
溜りに流入せしめられた汚水を各真空弁により開かれる
各吸込み管により吸込み処理することが考えられる。即
ち、各汚水溜りに連通する複数の吸込み管と真空源に連
通する複数の真空排出管との間の複数の各連絡部のそれ
ぞれに真空弁を設け、各真空弁によって各連絡部のそれ
ぞれを開閉可能とするものである。また、汚水流入管か
ら各汚水溜りに均等に汚水が流れ込むように、各汚水溜
り間に分水嶺を設け、汚水流入管の出口を分水嶺の上部
に配置することも考えられる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、従来技術
には、下記〜の問題点がある。 汚水ますの内部に複数の汚水溜りを設けたり、各汚水
溜りに分水嶺を設け、或いは各真空弁の水位検知管を各
汚水溜りに連通する等、真空弁ユニットの構造を複雑に
し、製造コスト上昇を招く。
【0006】たとえ、上記の如くの複雑な構造を採
用しても、汚水ますの内部に設けた複数の汚水溜りに、
汚水を等分に流し込むのは現実的に困難である。そし
て、上述の如くの分水嶺を設けたとしても、その施工の
ばらつき等により、汚水の等分は困難である。
【0007】上記により、複数の汚水溜りのそれぞ
れに対応する各真空弁間で、一方の真空弁の方が他方の
真空弁よりも頻繁に作動する、或いはその逆を生ずるこ
とが多い。このことは、結果として、真空弁の消耗部品
のメンテナンス時期(交換時期等)を各真空弁間で異な
らせ、真空弁ユニットの保守作業を煩雑にする。
【0008】本発明は、多弁式真空弁ユニットにおい
て、各真空弁の作動頻度を同じにし、真空弁ユニットの
保守作業性を向上することを目的とする。
【0009】また、本発明は、多弁式真空弁ユニットに
おいて、真空弁ユニットの構造を単純化し、製造コスト
低減を図ることを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
は、真空式下水道の液溜に連通する複数の吸込み管と、
真空源に連通する複数の真空排出管との間の、複数の各
連絡部のそれぞれに真空弁を設け、各真空弁によって各
連絡部のそれぞれを開閉可能とする多弁式真空弁ユニッ
トにおいて、1つの真空弁の開閉コントローラ部には液
溜に連通する液位検知管を接続し、液溜の液位上昇に伴
う液位検知管内の上昇圧力により当該真空弁の開閉コン
トローラ部を開作動せしめるとともに、上記真空弁の開
閉コントローラ部により開作動せしめられた真空弁が供
給する真空力を用いて、他の真空弁の開閉コントローラ
部を開作動可能とする弁連動装置を備えてなるようにし
たものである。
【0011】請求項2に記載の本発明は、請求項1に記
載の本発明において更に、前記弁連動装置は、そのハウ
ジング内に、前記液位検知管内の上昇圧力により開作動
せしめられた真空弁が供給する真空力により変位するダ
イヤフラムを有し、このダイヤフラムの変位によりハウ
ジング内の圧力発生室に上昇圧力を生成せしめ、この上
昇圧力により他の真空弁の開閉コントローラ部を開作動
可能とするようにしたものである。
【0012】請求項3に記載の本発明は、請求項1〜2
のいずれかに記載の本発明において更に、前記汚水ます
が単一の汚水溜りを備え、この単一の汚水溜りに複数の
吸込み管を連通してなるようにしたものである。
【0013】
【作用】請求項1に記載の本発明によれば下記、の
作用がある。 弁連動装置の存在により、1つの液位検知管だけで、
一方の真空弁が作動すれば必ず他方の真空弁も作動する
ものとなり、両方の真空弁の作動頻度が同じになる。
【0014】ここで、弁連動装置は、他方の真空弁のた
めの従来の液位検知管の役割を果たす。一方の真空弁が
その液位検知管の上昇圧力により開作動せしめられる
と、この一方の真空弁によって開かれる吸込み管の内部
には真空力が印加されて液の吸込みを開始する。同時
に、弁連動装置がこの真空力によって他方の真空弁を開
作動せしめ、この他方の真空弁によって開かれる吸込み
管の内部にも真空力を印加して液の吸込みを開始する。
【0015】即ち、複数の真空弁の作動頻度が同じにな
るから、真空弁の消耗部品のメンテナンス時期(交換時
期等)を各真空弁間で同じにし、真空弁ユニットの保守
作業性を向上可能とする。
【0016】また、各真空弁毎に液位検知管を設ける
ことが不要になり、真空弁ユニットの構造を単純化し、
製造コストを低減できる。
【0017】請求項2に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 弁連動装置は、一方の真空弁が供給する真空力により
圧力発生室に「上昇圧力」を生成し、この「上昇圧力」
によって他方の真空弁の開閉コントローラ部を開作動可
能とする。このとき、一方の真空弁の開閉コントローラ
部も、液位検知管内の「上昇圧力」によって開作動可能
とされている。従って、一方の真空弁の開閉コントロー
ラ部を開作動可能とする「上昇圧力」レベルと、他方の
真空弁の開閉コントローラ部を開作動可能とする「上昇
圧力」レベルとを互いに同レベルに設定することによ
り、各真空弁の開閉コントローラ部を含む構成を互いに
同一構成、同一仕様とすることができる。
【0018】但し、本発明の実施において、弁連動装置
は、一方の真空弁が供給する真空力を用いて他の真空弁
の開閉コントローラ部を開作動するものであれば良く、
一方の真空弁が供給する真空力そのもの、或いはそれに
よって生成された「陰圧力」により他方の真空弁の開閉
コントローラ部を開作動するものであっても良い。
【0019】請求項3に記載の本発明によれば下記の
作用がある。 汚水ますの内部に複数の汚水溜りを設けたり、各汚水
溜り間に分水嶺を設けることが不要となり、真空弁ユニ
ットの構造を単純化し、製造コストを低減できる。
【0020】但し、本発明の実施において、汚水ますの
内部に複数の汚水溜りを設け、各汚水溜り毎に真空弁を
設けるものであっても良い。
【0021】
【実施例】図1は本発明の一実施例に係る真空弁ユニッ
トを示す模式図、図2は弁連動装置の一例を示す模式
図、図3は真空弁ユニットの真空弁閉じ状態を示す模式
図、図4は真空弁ユニットの真空弁開き状態を示す模式
図、図5は弁連動装置の他の例を示す模式図、図6は弁
連動装置の更に他の例を示す模式図、図7は真空弁を示
す模式図、図8はコントローラ部を示す断面図、図9は
コントローラ部を示す他の断面図である。
【0022】真空式下水道10の真空弁ユニット100
は、図1に示す如く、汚水を汚水流入管12から汚水ま
す11の単一の凹状汚水溜り11Aに溜め、汚水溜り1
1Aに連通する 2本の吸込み管13(13A、13B)
と、真空ポンプ場の集水タンク16に連通する 2本の真
空下水管14(14A、14B)との間の 2つの各連絡
部のそれぞれに真空弁15(15A、15B)を設け、
各真空弁15によって各連絡部のそれぞれを開閉可能と
している。
【0023】即ち、各家庭等から排出される汚水は、自
然流下式の汚水流入管12から汚水ます11の汚水溜り
11Aに流れ込む。そして、汚水が汚水溜り11Aに溜
まると、各真空弁15が開き、汚水溜り11A内の汚水
は各吸込み管13から吸込まれる。そして、この汚水は
各真空弁15を通って各真空下水管14に吸込まれ、真
空ポンプ場の集水タンクに集められ、その後圧送ポンプ
によって下水処理場等に送られる。
【0024】真空弁15は(15A、15B)は、図
1、図7に示す如く、第1と第2の各ハウジング21、
22をバンドクランプ23によって一体化して構成され
ており、弁体24と弁作動室25と、バネ26と、コン
トローラ部27を有して構成されている。
【0025】弁体24は上述の吸込み管13と真空排出
管14との連絡部を構成する連絡路28を開閉する。
【0026】弁作動室25はバルブ弁体24と弁棒29
を介して連結されているカップ状のプランジャ30をス
ライド可能に収容する。
【0027】バネ26は弁作動室25のプランジャ30
より上室に内蔵されて、プランジャ30にバネ力を及ぼ
し、弁体24に閉止力を付与する。
【0028】コントローラ部27は、汚水溜り11A内
の汚水レベルの上昇時に弁作動室25に真空圧を付与し
てバルブ弁体24に開力を付与し、真空弁15を開状態
として吸込み管13に真空排出管14を導通せしめる。
【0029】然るに、真空弁ユニット100にあって
は、(A) 真空弁15Aのコントローラ部27に汚水溜り
11Aに連通する水位検知管37を接続し、汚水溜り1
1Aの水位上昇に伴う水位検知管37内の上昇圧力によ
り真空弁15Aのコントローラ部27を開作動せしめ、
(B) 上記水位検知管37内の上昇圧力により開作動せし
められた真空弁15Aが吸込み管13に供給する真空力
を用いて、後述する弁連動装置111により真空弁15
Bのコントローラ部27を開作動可能としている。
【0030】以下、真空弁15Aのコントローラ部27
と真空弁15Bのコントローラ部27のそれぞれについ
て説明する。
【0031】(A) 真空弁15Aのコントローラ部27 真空弁15Aのコントローラ部27は、図8、図9に示
す如く、コントローラ部27は、図5に示す如く、第1
〜第5のシリンダ状のケース51〜55を通しボルトで
一体化して構成されている。通常第4のケース54を真
空弁15の第2ハウジング22にバンドクランプ36に
よって一体化される。
【0032】コントローラ部27には、汚水溜り11A
に連通する水位検知管37がホース38を介して接続さ
れる水位検知管接続口56を有している。水位検知管接
続口56は第1ケース51にダイヤフラム59を介して
接続されている。ダイヤフラム59には微小な貫通孔が
設けられており圧力が伝わるようになっている。
【0033】また、コントローラ部27は、真空排出管
14がホース41を介して接続される真空圧接続口57
を第3ケース53に設けている。
【0034】また、コントローラ部27は、大気連通管
43がホース44を介して接続される大気圧接続口58
を第3ケース53に設けている。
【0035】第1ケース51と第2ケース52は水位検
知ダイヤフラム60を介して接続されている。第1ケー
ス51の上部には水位検知ダイヤフラム60を手動で変
位できるようプランジャ61、バネ63、弾性体カバー
62で構成されるプッシュボタンを有している。第2ケ
ース52にはダイヤフラム60の下にプランジャ65
が、第3ケース53に設置した検知弁68に届くよう設
けている。第2ケース52と第3ケース53とが形成す
る圧力制御室としての上部部屋83に空気の漏洩を生じ
ないようにプランジャ65の部屋83への挿通部まわり
にはOリング67等の軸シールが設けられている。
【0036】検知弁68は、部屋83内に配設されてプ
ランジャ65により作動せしめられ、該部屋83内に真
空力を導入可能とする。即ち、第3ケース53は真空圧
接続口57に連通する通路57Aを備え、検知弁68は
通路57Aの部屋83への開口を開閉可能とするのであ
る。検知弁68は板バネ68Aの先端に通路57Aの開
口を閉塞可能とする舌片68Bを備え、板バネ68Aを
プランジャ61により弾性的に押込まれると舌片68B
を通路57Aの開口から離隔して該開口を開き、部屋8
3内に真空力を導入可能とするものである。尚、66は
プランジャ65の戻しバネである。
【0037】第4ケース54と第5ケース55には弁座
72、73が設けられ、第4ケース54の上部部屋85
は大気に通路92を通じて連通しており、第5ケース5
5の下部部屋87は真空排出管に通路91を通じて連通
している。第4ケース54下部と第5ケース55上部で
作られる部屋86は真空弁本体の作動室25に通路93
を通じて連通している。両者の弁座72、73の間に設
けた弁体71は、上下することにより大気と真空のいず
れかを部屋86に導くよう3方弁としての役割を果たし
ている。弁体71は第3ケース53と第4ケース54と
の間に設けた3方弁ダイヤフラム70に連結され、ダイ
ヤフラム70の上部には圧縮バネ69が設けられ第5ケ
ース55の弁座73に押付けられている。第3ケース5
3には隔壁が設けられているが一部に連通口88があ
り、検知弁68が作動して開になったとき上部部屋83
に付与される真空圧を下部部屋84に通じるようになっ
ている。また、第3ケース53の上部部屋83にはニー
ドル弁74が設けられており、ニードル弁74を通って
大気が徐々に入ってくるようになっている。
【0038】真空弁15Aのコントローラ部27は以下
の如く動作する。 汚水ます11内の水位が上昇すると、水位検知管3
7、ホース38、水位検知ダイヤフラム上部室81の空
気圧力が上昇し、水位検出ダイヤフラム下部室82が大
気に連通しているため、圧力差を生じた水位検出ダイヤ
フラム60を下方に変位させる。
【0039】水位検出ダイヤフラム60の下部に設け
たプランジャ65がダイヤフラム60の変位により押さ
れて下方に変位し第3ケース53の上部部屋83に設け
た検知弁68を下方に押し下げ開作動させる。
【0040】検知弁68の作動により第3ケース室8
3、84が真空になり、3方弁ダイヤフラム70の下方
室85が大気に連通していることから圧力差を生じたダ
イヤフラム70が下方に引上げられ、これに伴って弁体
71も上昇して第5ケース55の弁座73から第4ケー
ス54の弁座72に移動し、真空弁本体の作動室25に
通じる部屋86を真空状態にさせる。これにより真空弁
15Aが開状態になり、汚水溜り11A内の汚水が真空
弁15Aにより開かれる吸込み管13から真空排出管内
14に排出される。
【0041】タンク内の液体が排出されると、水位が
低下し、水位検出ダイヤフラム60の加圧が低下し、プ
ランジャ65に設けたバネ66により押し戻され、これ
に伴って検知バルブ68が最初の状態に閉じる。
【0042】第3ケース53の部屋83にあった真空
はニードル弁74を通じて大気が取り入れられるため、
多少時間遅れが生じて大気状態になり、3方弁ダイヤフ
ラム70の両側の圧力差がなくなりバネ69に押されて
元の状態に戻り、弁体71も元の第5ケース55の弁座
73を閉じ、真空弁本体の作動室25に通じる部屋を大
気状態にさせる。これにより真空弁本体が閉状態にな
る。
【0043】(B) 真空弁15Bのコントローラ部27 真空弁15Bのコントローラ部27が真空弁15Aのコ
ントローラ部27と異なる点は、水位検知管接続口56
に水位検知管37に代わる弁連動装置111がホース1
12を介して接続されたことのみにあり、他の構成は真
空弁15Aのコントローラ部27と同じである。
【0044】弁連動装置111は、図2に示す如く、真
空弁15Aが設けられている吸込み管13に接続される
第1ハウジング113Aと、第1ハウジング113Aに
相対する第2ハウジング113Bとを有し、第1ハウジ
ング113A内に第1ダイヤフラム114Aを移動可能
に配置し、第2ハウジング113B内に第2ダイヤフラ
ム114Bを移動可能に配置し、これら両ダイヤフラム
114A、114Bをプランジャ115により連結して
いる。プランジャ115は、第1ハウジング113Aへ
の挿通部を大気開放状態とし、第2ハウジング113B
への挿通部を気密シール状態としている。
【0045】また、第1ハウジング113Aはばね11
6を内蔵し、第1ダイヤフラム114Aは、(a) 真空弁
15Aの閉じ状態下における吸込み管13の大気圧とば
ね116のばね力とにより待機位置に設定され(図
3)、(b) 真空弁15Aの開き状態下における吸込み管
13の真空圧により作業位置に設定される(図4)。
尚、第1ダイヤフラム114Aが作業位置に設定される
とき、プランジャ115の中間部に設けられているスト
ッパ117は第1ハウジング113Aの外端面に当接
し、吸込み管13内の真空力により吸引される第1ダイ
ヤフラム114Aを上記作業位置に定める。
【0046】第2ハウジング113Bは、第2ダイヤフ
ラム114Bのプランジャ115側を圧力発生室118
とし、第2ダイヤフラム114Bの反プランジャ115
側を大気圧室119としている。圧力発生室118は前
述のホース112を介して真空弁15Bにおけるコント
ローラ部27の水位検知管接続口56に連通せしめら
れ、大気圧室119は大気連通管43を介して大気開放
されている。
【0047】真空弁15Bのコントローラ部27は以下
の如く動作する。 汚水ます11内の水位が上昇すると、水位検知管37
の空気圧力が上昇(例えば140mmAq )すると、前述した
如くに真空弁15Aが開く。
【0048】図3は真空弁15Aの閉じ状態であり、こ
の状態では、第1ハウジング113A内で第1ダイヤフ
ラム114Aの吸込み管13に連通する側に作用する圧
力は大気圧、第2ハウジング113B内の圧力発生室1
18、大気圧室119ともに大気圧である。
【0049】図4は真空弁15の開き状態であり、この
状態では、吸込み管13に汚水が吸込まれ、第1ハウジ
ング113A内で第1ダイヤフラム114Aの吸込み管
13に連通する側に作用する圧力P1 は、ほぼ真空排出
管14の圧力(例えば−0.25〜−0.7kgf/cm2)となる。
これにより、弁連動装置111の第1ダイヤフラム11
4Aは、負圧と大気圧の差圧により、図4において左側
に移動し、ストッパ117が定める作業位置に設定され
る。ばね116のばね定数kは、第1ダイヤフラム11
4Aの面積をA1 、第1ダイヤフラム114Aの移動距
離をΔlとするとき、第1ダイヤフラム114Aの作動
に支障を生じない範囲、即ち、 A1 ・P1 >> k・Δl+α …(1) の範囲に定める。第1ダイヤフラム114Aが左側にΔ
lだけ移動すれば、第2ダイヤフラム114Bも左側に
Δlだけ移動し、圧力発生室118の圧力を上昇せしめ
る。この圧力発生室118の上昇圧力P2 は、仮に圧力
発生室118の断面積をA2 で一定とすると(第1ダイ
ヤフラム114Aが左側に移動する前の圧力発生室11
8の長さL)、 P2 =Δl/L …(2) である。従って、前記(1) 式は、下記(3) 式に修正され
る。
【0050】 A1 ・P1 ≧k・Δl+A2 ・P2 …(3) 圧力発生室118の上昇圧力P2 は真空弁15Bが作動
する圧力で良く、例えば140mmAq である。この上昇圧力
2 が、真空弁15Bにおけるコントローラ部27の水
位検知ダイヤフラム上部室81に作用し、結果として、
真空弁15Aにおけるコントローラ部27の前述した動
作〜と同じ動作により、真空弁15Bが開状態とな
り、汚水溜り11A内の汚水が真空弁15Bにより開か
れる汚水吸込み管13から真空排出管14に排出され
る。
【0051】真空弁15Aが前述した如くに汚水を吸
込み終了し、真空弁15Aが閉じると、第1ハウジング
113A内で第1ダイヤフラム114Aの吸込み管13
に連通する側の圧力がほぼ大気圧になり、弁連動装置1
11の第1ダイヤフラム114Aが待期位置に戻り、圧
力発生室118の圧力も大気圧になる。これにより、真
空弁15Bにおけるコントローラ部27の水位検出ダイ
ヤフラム上部室81に作用する圧力が大気圧となって水
位検出ダイヤフラム60の加圧が低下する結果、真空弁
15Aにおけるコントローラ部27の前述した動作、
と同じ動作により、真空弁15Bが閉状態になり、真
空弁ユニット100の全てが原状態に戻る。
【0052】以下、本実施例の作用について説明する。 弁連動装置111の存在により、1つの水位検知管3
7だけで、一方の真空弁15Aが作動すれば必ず他方の
真空弁15Bも作動するものとなり、両方の真空弁15
A、15Bの作動頻度が同じになる。
【0053】ここで、弁連動装置111は、他方の真空
弁15Bのための従来の水位検知管37の役割を果た
す。一方の真空弁15Aがその水位検知管37の上昇圧
力により開作動せしめられると、この一方の真空弁15
Aによって開かれる吸込み管13の内部には真空力が印
加されて液の吸込みを開始する。同時に、弁連動装置1
11がこの真空力によって他方の真空弁15Bを開作動
せしめ、この他方の真空弁15Bによって開かれる吸込
み管13の内部にも真空力を印加して液の吸込みを開始
する。
【0054】即ち、複数の真空弁15A、15Bの作動
頻度が同じになるから、真空弁15A、15Bの消耗部
品のメンテナンス時期(交換時期等)を各真空弁15
A、15B間で同じにし、真空弁ユニット100の保守
作業性を向上可能とする。
【0055】また、各真空弁15A、15B毎に水位
検知管37を設けることが不要になり、真空弁ユニット
100の構造を単純化し、製造コストを低減できる。
【0056】弁連動装置111は、一方の真空弁15
Aが供給する真空力により圧力発生室118に「上昇圧
力」を生成し、この「上昇圧力」によって他方の真空弁
15Bの開閉コントローラ部27を開作動可能とする。
このとき、一方の真空弁15Aの開閉コントローラ部2
7も、水位検知管37内の「上昇圧力」によって開作動
可能とされている。従って、一方の真空弁15Aの開閉
コントローラ部27を開作動可能とする「上昇圧力」レ
ベルと、他方の真空弁15Bの開閉コントローラ部27
を開作動可能とする「上昇圧力」レベルとを互いに同レ
ベルに設定することにより、各真空弁15A、15Bの
開閉コントローラ部27を含む構成を互いに同一構成、
同一仕様とすることができる。
【0057】但し、本発明の実施において、弁連動装置
111は、一方の真空弁15Aが供給する真空力を用い
て他の真空弁15Bの開閉コントローラ部27を開作動
するものであれば良く、一方の真空弁15Aが供給する
真空力そのもの、或いはそれによって生成された「陰圧
力」により他方の真空弁15Bの開閉コントローラ部2
7を開作動するものであっても良い。
【0058】弁連動装置111が吸込み管13に一体
結合されることから、一方の真空弁15Aが吸込み管1
3に供給する真空力の弁連動装置111への取込み、弁
連動装置111の取付け等が単純コンパクトになり、真
空弁ユニット100の全体構成をコンパクトにできる。
【0059】汚水ます11の内部に複数の汚水溜り1
1Aを設けたり、各汚水溜り11A間に分水嶺を設ける
ことが不要となり、真空弁ユニット100の構造を単純
化し、製造コストを低減できる。
【0060】但し、本発明の実施において、汚水ます1
1の内部に複数の汚水溜り11Aを設け、各汚水溜り1
1A毎に真空弁15を設けるものであっても良い。
【0061】図5の弁連動装置121が前記弁連動装置
111と異なる点は、第2ダイヤフラム114Bをより
小径とし、第2ハウジング113Bをこの第2ダイヤフ
ラム114Bに対応するような小径部122をもつもの
としたことにある。これにより、コンパクトな弁連動装
置121を構成できる。
【0062】尚、弁連動装置111、121において、
第1ダイヤフラム114Aの反吸込み管13側の大気開
放領域に大気連通管43を連通すれば、この大気開放領
域に安定した大気圧を印加でき、弁連動装置111、1
21の作動性能を安定化できる。
【0063】図6の弁連動装置131は、前記弁連動装
置111における第1ハウジング113Aと第2ハウジ
ング113Bを一体化しているハウジング113とした
ものである。これにより、よりコンパクトな弁連動装置
131を構成できる。尚、弁連動装置131では、第1
ダイヤフラム114Aの反吸込み管13側の大気開放領
域を大気連通管43に連通してある。
【0064】また、真空弁ユニット100にあっては、
汚水吸込み管13の側壁に、吸込み管13の内径より小
径の空気取入れ孔を開け、これによって真空弁15A、
15Bが開いた汚水吸込み時に、汚水と空気とを同時吸
引せしめ、真空排出管14の真空圧変動下での汚水処理
性能を向上できる。
【0065】また、 3個以上の真空弁15(15A〜1
5C…)を備えた真空弁ユニット100では、水位検知
管37を接続されて開作動せしめられる真空弁15A
に、(a) 単一の弁連動装置(111、121又は13
1)を設け、この単一の弁連動装置の圧力発生室(11
8)の発生圧力を真空弁15B、15Cの各コントロー
ラ部27に印加するものでも良く、或いは(b) 複数の弁
連動装置(111、121又は131)を設け、各弁連
動装置の圧力発生室(118)の発生圧力のそれぞれを
真空弁15B、15Cの各コントローラ部27に印加す
るものであっても良い。
【0066】以上、本発明の実施例を図面により詳述し
たが、本発明の具体的な構成はこの実施例に限られるも
のではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変
更等があっても本発明に含まれる。
【0067】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、多弁式真
空弁ユニットにおいて、各真空弁の作動頻度を同じに
し、真空弁ユニットの保守作業性を向上することができ
る。また、本発明によれば、多弁式真空弁ユニットにお
いて、真空弁ユニットの構造を単純化し、製造コスト低
減を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は本発明の一実施例に係る真空弁ユニット
を示す模式図である。
【図2】図2は弁連動装置の一例を示す模式図である。
【図3】図3は真空弁ユニットの真空弁閉じ状態を示す
模式図である。
【図4】図4は真空弁ユニットの真空弁開き状態を示す
模式図である。
【図5】図5は弁連動装置の他の例を示す模式図であ
る。
【図6】図6は弁連動装置の更に他の例を示す模式図で
ある。
【図7】図7は真空弁を示す模式図である。
【図8】図8はコントローラ部を示す断面図である。
【図9】図9はコントローラ部を示す他の断面図であ
る。
【符号の説明】
11 汚水ます 11A 汚水溜り 12 汚水流入管 13(13A、13B) 吸込み管 14(14A、14B) 真空下水管 15(15A、15B) 真空弁 27 コントローラ部 37 水位検知管(液位検知管) 100 真空弁ユニット 111、121、131 弁連動装置 113、113A、113B ハウジング 114A、114B ダイヤフラム 118 圧力発生室
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E03F 3/00 E03F 5/10 E03F 5/22 E03F 7/00 F16K 31/122 - 31/128

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空式下水道の液溜に連通する複数の吸
    込み管と、真空源に連通する複数の真空排出管との間
    の、複数の各連絡部のそれぞれに真空弁を設け、各真空
    弁によって各連絡部のそれぞれを開閉可能とする多弁式
    真空弁ユニットにおいて、 1つの真空弁の開閉コントローラ部には液溜に連通する
    液位検知管を接続し、液溜の液位上昇に伴う液位検知管
    内の上昇圧力により当該真空弁の開閉コントローラ部を
    開作動せしめるとともに、 上記真空弁の開閉コントローラ部により開作動せしめら
    れた真空弁が供給する真空力を用いて、他の真空弁の開
    閉コントローラ部を開作動可能とする弁連動装置を備え
    てなることを特徴とする多弁式真空弁ユニット。
  2. 【請求項2】 前記弁連動装置は、そのハウジング内
    に、前記液位検知管内の上昇圧力により開作動せしめら
    れた真空弁が供給する真空力により変位するダイヤフラ
    ムを有し、このダイヤフラムの変位によりハウジング内
    の圧力発生室に上昇圧力を生成せしめ、この上昇圧力に
    より他の真空弁の開閉コントローラ部を開作動可能とす
    る請求項1記載の多弁式真空弁ユニット。
  3. 【請求項3】 前記汚水ますが単一の汚水溜りを備え、
    この単一の汚水溜りに複数の吸込み管を連通してなる請
    求項1〜2のいずれかに記載の多弁式真空弁ユニット。
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