JP3405905B2 - 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体 - Google Patents

電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体

Info

Publication number
JP3405905B2
JP3405905B2 JP21758397A JP21758397A JP3405905B2 JP 3405905 B2 JP3405905 B2 JP 3405905B2 JP 21758397 A JP21758397 A JP 21758397A JP 21758397 A JP21758397 A JP 21758397A JP 3405905 B2 JP3405905 B2 JP 3405905B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
cable
electromagnetic field
cable connection
electric circuit
circuit device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21758397A
Other languages
English (en)
Other versions
JPH1164412A (ja
Inventor
義朗 田中
信一 大津
誠 向井
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Fujitsu Ltd
Original Assignee
Fujitsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Fujitsu Ltd filed Critical Fujitsu Ltd
Priority to JP21758397A priority Critical patent/JP3405905B2/ja
Priority to US09/045,125 priority patent/US6285957B1/en
Priority to DE19816097A priority patent/DE19816097B4/de
Publication of JPH1164412A publication Critical patent/JPH1164412A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3405905B2 publication Critical patent/JP3405905B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F30/00Computer-aided design [CAD]
    • G06F30/30Circuit design
    • G06F30/36Circuit design at the analogue level
    • G06F30/367Design verification, e.g. using simulation, simulation program with integrated circuit emphasis [SPICE], direct methods or relaxation methods
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01RMEASURING ELECTRIC VARIABLES; MEASURING MAGNETIC VARIABLES
    • G01R31/00Arrangements for testing electric properties; Arrangements for locating electric faults; Arrangements for electrical testing characterised by what is being tested not provided for elsewhere
    • G01R31/001Measuring interference from external sources to, or emission from, the device under test, e.g. EMC, EMI, EMP or ESD testing
    • G01R31/002Measuring interference from external sources to, or emission from, the device under test, e.g. EMC, EMI, EMP or ESD testing where the device under test is an electronic circuit
    • GPHYSICS
    • G06COMPUTING; CALCULATING OR COUNTING
    • G06FELECTRIC DIGITAL DATA PROCESSING
    • G06F2113/00Details relating to the application field
    • G06F2113/16Cables, cable trees or wire harnesses

Landscapes

  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Computer Hardware Design (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Theoretical Computer Science (AREA)
  • Microelectronics & Electronic Packaging (AREA)
  • Evolutionary Computation (AREA)
  • Geometry (AREA)
  • General Engineering & Computer Science (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モーメント法を使
って、電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する電
磁界強度算出装置及び方法と、その電磁界強度算出装置
を実現するプログラムが記憶されるプログラム記憶媒体
とに関し、特に、電気回路装置の持つ2線ケーブルの放
射する電磁界強度をユーザフレンドリーに、しかも高精
度に算出できるようにする電磁界強度算出装置及び方法
と、その電磁界強度算出装置を実現するプログラムが記
憶されるプログラム記憶媒体とに関する。
【0002】電気回路装置に対する社会的規制として、
一定のレベル以上の不要な電波やノイズを放射してはな
らないということがあり、各国の規格で厳しく規定され
るようになってきた。
【0003】このような電波規格を満足させるために、
シールド技術やフィルタ技術等のような種々の対策技術
が用いられるが、これらの対策技術の採用に当たって、
それらがどの程度電波を減少できるのかを定量的に算出
できるようにするシミュレーション技術の開発が必要で
ある。
【0004】このようなことを背景にして、本発明者ら
は、モーメント法を使って、電気回路装置の放射する電
磁界強度を算出するシミュレーション技術の発明を開示
してきた。このシミュレーション技術を確立していくに
は、電気回路装置の正確なモデルを構築していく必要が
ある。
【0005】
【従来の技術】物体の放射する電磁界強度は、物体各部
に流れる電流や磁流を求めて、それを公知の電磁波放射
の理論式に代入することでシミュレーションできる。こ
の物体各部に流れる電流や磁流は、理論的には、マック
スウェルの電磁波方程式を与えられた境界条件の下に解
くことで得られる。
【0006】これを解くものとしてモーメント法があ
る。モーメント法は、マックスウェルの電磁波方程式か
ら導かれる積分方程式の解法の1つで、物体を小さな要
素に分割して電流や磁流の計算を行う手法であり、3次
元の任意形状物体を扱うことができる。このモーメント
法についての参考文献としては、「H.N.Wang, J.H.Rich
mond and M.C.Gilreath:"Sinusoidal reaction formula
tion for radiation andscattering from cond-ucting
surface" IEEE TRANSACTIONS ANTENNAS PROPAGATION vo
l.AP-23 1975 」がある。
【0007】このモーメント法では、シミュレーション
対象となる電気回路装置の構造をメッシュ化し、処理対
象の周波数を選択すると、その周波数について、メッシ
ュ化された要素間の相互インピーダンスや相互アドミッ
タンスや相互リアクションを所定の計算処理によって求
めて、その求めた相互インピーダンス等と構造情報で指
定される波源とをモーメント法の連立方程式に代入し、
それを解くことで各要素に流れる電流や磁流を求めるこ
とになる。
【0008】すなわち、金属対象物を扱うときには、金
属部分を解析対象としてメッシュ化し、メッシュ化した
金属要素間の相互インピーダンスZijを求め、この相互
インピーダンスZijと、波源Vi と、メッシュ化した金
属要素に流れる電流Ii との間に成立するモーメント法
の連立方程式 〔Vi 〕=〔Zij〕〔Ii 〕 但し、〔 〕はマトリックス を解くことで電流Ii を求めて、この結果から電磁界強
度を算出する方法を採っている。
【0009】ここで、メッシュに、抵抗やコンデンサや
リアクタンスが存在するときには、それらは、そのメッ
シュの自己インピーダンス成分に加わることになる。と
ころで、電気回路装置では、ケーブルを使って、離れた
2点間を接続する構成を採ることが多い。
【0010】しかるに、従来の電磁界強度算出装置で
は、電気回路装置がケーブルを持つ場合にあっても、特
別なユーザインタフェースを用意せずに、他の構造物と
同様の扱いに従って、ケーブルを固定的な構造物として
扱って、モーメント法のモデルを生成していくという方
法を採っていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ケーブ
ルの配置は自由度が大きく、2点間を接続させるため
に、電気回路装置内で、折れ曲げられたり、捩じられた
りする。しかも、ケーブルの放射する電磁界強度は大き
なものである。
【0012】これから、従来の電磁界強度算出装置のよ
うに、ケーブルを固定的な構造物として扱っていくとい
う構成を採っていると、実際のものに合ったシミュレー
ションを実行できないという問題点があるとともに、ケ
ーブルの配置を色々と変えてみて、その効果を見るとい
うようなことが簡単にできないという問題点があった。
【0013】更に、このケーブルには、平行線ケーブル
や撚り線ケーブルといったように様々な種類があり、同
一種類でも様々な規格のものがある。しかるに、従来の
電磁界強度算出装置では、ケーブルに対して統一的な観
点からモデル化を行っておらず、これから、ケーブルの
種類が変わると、どのようにモデル化するのかをその都
度考えていかなくてはならないという問題点があった。
特に、撚り線ケーブルのモデル化は、実質的に構築され
ておらず、高精度のモデルの構築が必要とされていた。
【0014】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、モーメント法を使って、電気回路装置の放射
する電磁界強度を算出する構成を採るときにあって、電
気回路装置の持つ2線ケーブルの放射する電磁界強度を
ユーザフレンドリーに、しかも高精度に算出できるよう
にする新たな電磁界強度算出装置及び方法の提供と、そ
の電磁界強度算出装置を実現するプログラムが記憶され
る新たなプログラム記憶媒体の提供とを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成
を図示する。図中、1は本発明を具備する電磁界強度算
出装置であって、モーメント法を使って、電気回路装置
の放射する電磁界強度を算出するものである。
【0016】本発明の電磁界強度算出装置1は、入力手
段10と、ライブラリ手段11と、設定手段12と、モ
デル生成手段13と、生成手段14と、算出手段15と
を備える。
【0017】入力手段10は、解析対象となる電回路
装置の構造情報を入力する。ライブラリ手段11は、電
気回路装置に実装される2線ケーブルの属性情報を管理
する。設定手段12は、入力手段10の入力する構造情
がケーブル接続箇所を持たないときには、対話処理に
従い、ケーブル接続箇所と、そのケーブル接続箇所を接
続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設定し、
方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処理に従
い、そのケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数のケ
ーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従い、使
用する2線ケーブルの識別情報を設定する。
【0018】モデル生成手段13は、入力手段10の入
力する電回路装置の構造情報から、電回路装置のモ
ーメント法モデルを生成する。生成手段14は、モデル
生成手段13に展開されて、ライブラリ手段11の管理
する2線ケーブルの属性情報を使い、ケーブル接続箇所
を接続する2線ケーブルのモーメント法モデルを生成す
る。算出手段14は、モデル生成手段13の生成するモ
ーメント法モデルに基づき、モーメント法を用いて電気
回路装置の放射する電磁界強度を算出する。
【0019】ここで、本発明の電磁界強度算出装置1の
持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるものであ
り、このプログラムは、フロッピィディスクなどに記憶
されたり、サーバなどのディスクなどに記憶され、それ
らから電磁界強度算出装置1にインストールされてメモ
リ上で動作することで、本発明を実現することになる。
【0020】このように構成される本発明の電磁界強度
算出装置1では、入力手段10が電気回路装置の構造情
報を入力すると、設定手段12は、対話処理に従って、
ケーブル経由位置を設定しつつ、電気回路装置に実装さ
れる2線ケーブルの配置位置を設定するとともに、使用
する2線ケーブルの識別情報を設定する。
【0021】この設定手段12により設定された2線ケ
ーブルとその配置位置とを受けて、生成手段14は、2
線ケーブルとして撚り線ケーブルが用いられるときに
は、2本の芯線の長さが同一となることを保証すべく、
ケーブル方向を変化させるケーブル経由位置に、撚り線
の腹位置が配置されることになるようにと撚り線ケーブ
ルの撚りピッチを変更するとともに、その変更した撚り
ピッチと、規定の回転角度との指定するケーブル芯線位
置に従って、ケーブルの方向が変化しないケーブル開始
点とケーブル終了点との間に線部材を生成するととも
に、その線部材の間にコンデンサを生成することで、ケ
ーブル接続箇所を接続する2線ケーブルのモーメント法
モデルを生成する。
【0022】ここで、生成手段14は、ケーブルの方向
が変化しないケーブル開始点とケーブル終了点との間に
捩れが存在するときには、その捩れを吸収することによ
うにと回転角度を補正して、その補正した回転角度を使
って線部材を生成することになる。
【0023】このとき、生成手段14が撚り線ケーブル
の撚りピッチを変更するのではなくて、設定手段12
が、撚り線の腹位置がケーブル経由位置に配置されるこ
とになるようにと、設定されるケーブル経由位置をその
近傍で移動することもある。
【0024】また、設定手段12により設定された2線
ケーブルとその配置位置とを受けて、生成手段14は、
2線ケーブルとして平行線ケーブルが用いられるときに
は、ケーブル方向を変化させないケーブル開始点とケー
ブル終了点との間を等間隔に区切る規定長以下の長さの
指定するケーブル芯線位置に従って、そのケーブル開始
点とケーブル終了点との間の線部材を生成するととも
に、その線部材の間にコンデンサを生成することで、ケ
ーブル接続箇所を接続する2線ケーブルのモーメント法
モデルを生成する。
【0025】ここで、生成手段14は、ケーブルの方向
が変化しないケーブル開始点とケーブル終了点との間に
捩れが存在するときには、その捩れを考慮したケーブル
芯線位置に従って線部材を生成することになる。
【0026】この処理にあたって、生成手段14は、規
定の公式に従って、2線ケーブルの芯線が空気中に存在
するときの単位長さ当たりのインダクタンス及び容量を
求め、それを使って、2線ケーブルの空気中での特性イ
ンピーダンスを算出し、その特性インピーダンスと、ラ
イブラリ手段11の管理する2線ケーブルの属性情報で
指定される特性インピーダンスとから、2線ケーブルの
単位長さ当たりの容量を求めて、その容量と線部材の数
とから、コンデンサの容量を決定することができる。
【0027】このように、本発明の電磁界強度算出装置
1によれば、モーメント法を使って、電気回路装置の放
射する電磁界強度を算出する構成を採るときにあって、
電気回路装置に実装される2線ケーブルの配設位置を自
由に変更できるようにする構成を採るので、実際のもの
に合ったシミュレーションが実行できるようになるとと
もに、ケーブルの配置を色々と変えてみて、その効果を
見るというようなことが簡単に実行できるようになる。
【0028】そして、平行線ケーブルや撚り線ケーブル
を、金属線分とコンデンサとからなるはしご型回路で高
精度にモデル化するので、平行線ケーブルや撚り線ケー
ブルを実装する電気回路装置から放射される電磁界強度
を高精度に算出できるようになる。
【0029】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明
を詳細に説明する。図2に、本発明の電磁界強度算出装
置1の実行する処理フローの一実施例を図示する。ここ
で、図中、100は入力データファイルであって、解析
対象となる電気回路装置の構造情報を格納するもの、2
00はケーブルライブラリであって、解析対象となる電
気回路装置に実装される2線ケーブルの属性情報を管理
するもの、300は出力データファイルであって、算出
結果の電磁界強度を格納するものである。
【0030】ここで、この処理フローを実行するプログ
ラムは、フロッピィディスクなどに記憶されたり、サー
バなどのディスクなどに記憶され、それらから電磁界強
度算出装置1にインストールされてメモリ上で動作する
ことになる。
【0031】また、図2では省略しているが、本発明の
電磁界強度算出装置1は、ユーザとの対話手段となる端
末装置を備えている。本発明の電磁界強度算出装置1
は、起動されると、図2の処理フローに示すように、先
ず最初に、ステップ1で、入力データファイル100か
ら、解析対象となる電気回路装置の構造情報を読み込
み、続くステップ2で、この読み込んだ電気回路装置の
構造情報に2線ケーブルを配置し、続いて、ステップ3
で、ステップ1で読み込んだ構造情報と、ステップ2で
配置した2線ケーブルとに基づいて、解析対象の電気回
路装置をメッシュに分割してモーメント法を適用するた
めのモデルを生成する。
【0032】続いて、ステップ4で、処理対象となる周
波数の中から未処理のものを1つ選択し、続くステップ
5で、全周波数の選択を完了したのか否かを判断して、
全周波数の選択を完了したことを判断するときには、処
理を終了する。
【0033】一方、全周波数の選択を完了していないこ
とを判断するとき、すなわち、ステップ4で周波数を選
択できたことを判断するときには、ステップ6に進ん
で、グリーン関数を使って、分割されたメッシュ間の相
互インピーダンスZij(i=1〜n,j=1〜n)を算
出する。なお、説明の便宜上、ここでは、解析対象が金
属物であることを想定して、相互インピーダンスのみを
算出することを想定している。
【0034】続いて、ステップ7で、ステップ6で算出
した相互インピーダンスZijと、構造情報で指定される
波源の電圧値Vi とを使い、モーメント法の連立方程式 〔Vi 〕=〔Zij〕〔Ii 〕 を解くことで、各メッシュに流れる電流Ii を算出す
る。
【0035】続いて、ステップ8で、予め指定される観
測点の中から未処理のものを1つ選択し、続くステップ
9で、全観測点の選択を完了したのか否かを判断して、
全観測点の選択を完了したことを判断するときには、次
の周波数を処理すべくステップ4に戻っていく。
【0036】一方、全観測点の選択を完了していないこ
とを判断するとき、すなわち、ステップ8で観測点を選
択できたことを判断するときには、ステップ10に進ん
で、ステップ7で算出した各メッシュに流れる電流Ii
が、ステップ8で選択した観測点にもたらす電磁界強度
を算出して、その算出結果を出力データファイル300
に格納してから、次の観測点を処理すべくステップ7に
戻っていく。
【0037】このようにして、本発明の電磁界強度算出
装置1は、モーメント法を用いて、解析対象となる電気
回路装置から放射される電磁界強度を算出していくよう
に処理するのである。
【0038】図3に、ケーブルライブラリ200のデー
タ構造を図示する。ケーブルライブラリ200は、解析
対象となる電気回路装置に実装されるケーブルの属性情
報を管理するものであって、この図に示すように、ケー
ブルの名称をキーにして、その名称の指すケーブルの持
つ特性インピーダンスや、そのケーブルの種別(平行線
ケーブル/撚り線ケーブル/同軸ケーブル)や、平行線
ケーブルの場合は導体直径d/導体間距離δ、撚り線ケ
ーブルの場合には導体直径d/導体間距離δ/撚りピッ
チψ(正は時計回り、負は反時計回り)といったような
各種の属性情報を管理するものである。
【0039】図4ないし図6に、図2の処理フローのス
テップ2で実行する「ケーブル配置決定処理」の詳細な
処理フロー、図7ないし図9に、図2の処理フローのス
テップ3で実行する「ケーブルモデル化処理」の詳細な
処理フローを図示する。次に、これらの処理フローに従
って、本発明の電磁界強度算出装置1の実行する処理に
ついて詳細に説明する。
【0040】ここで、「ケーブル配置決定処理」は、ユ
ーザとの対話処理に従って実行する「ケーブル配置処
理」と、「ケーブル配置処理」の処理結果を受けて実行
する「リンク情報決定処理」とから構成されている。
【0041】本発明の電磁界強度算出装置1は、図2の
処理フローのステップ2に従って「ケーブル配置決定処
理」に入ると、先ず最初に、図4の処理フローに従っ
て、「ケーブル配置処理」を実行する。
【0042】すなわち、ユーザからの要求に応答して
「ケーブル配置処理」に入ると、本発明の電磁界強度算
出装置1は、図4の処理フローに示すように、先ず最初
に、ステップ1で、ユーザと対話することで、2線ケー
ブルの入口の座標を設定し、続くステップ2で、ユーザ
と対話することで、2線ケーブルの出口の座標を設定す
る。ここで、この2線ケーブルの入口及び出口の座標
は、2線ケーブルの芯線(導体)の中心位置で定義され
るものであることから、2つの点の座標で設定されるこ
とになる。
【0043】続いて、ステップ3で、ユーザと対話する
ことで、ステップ1で設定した2線ケーブルの入口か
ら、ステップ2で設定した2線ケーブルの出口に至るま
でのケーブル経由点の座標を設定する。ここで、このケ
ーブル経由点の座標は、2線ケーブルの中心位置(2つ
の芯線の中間位置)で定義されている。なお、ケーブル
経由点が指定されないときには、ケーブルの入口から出
口まで一直線にケーブルが配置されることになる。
【0044】続いて、ステップ4で、ユーザと対話する
ことで、ケーブルライブラリ200に登録されるケーブ
ルの名称を設定することで、使用する2線ケーブルを設
定し、続くステップ5で、次のケーブルの設定要求があ
るのか否かを判断して、設定要求があることを判断する
ときには、ステップ1に戻り、設定要求がないことを判
断するときには、「ケーブル配置処理」を終了する。
【0045】なお、2線ケーブルの入口及び出口の座標
については、入力データファイル100に予め登録され
ていることがあり、このときには、ユーザは、ケーブル
経由点の座標のみを設定することになる。
【0046】このようにして、本発明の電磁界強度算出
装置1は、「ケーブル配置処理」に入ると、ユーザと対
話することで、図10(a)に示すように、シミュレー
ション対象となる電気回路装置に2線ケーブルを配置す
るのである。この2線ケーブルは、実際には、図10
(b)に示すように、太さを持つものである。ここで、
図中に示すA及びBは、ユーザの設定した2線ケーブル
の入口の座標、C及びDは、ユーザの設定した2線ケー
ブルの出口の座標を示している。
【0047】以下、図10(a)に示すように、2線ケ
ーブルの中心を通り、2線ケーブルの各経由点を結ぶ線
分をリンクと呼ぶことにし、2線ケーブルの入口側のリ
ンク端点をリンクの始点と呼び、2線ケーブルの出口側
のリンク端点をリンクの終点と呼ぶことにする。
【0048】図11及び図12に、ケーブル経由点の座
標設定に用いるディスプレイ画面の一実施例を図示す
る。このディスプレイ画面に示すように、本発明の電磁
界強度算出装置1では、設定された2線ケーブルの入口
/出口/経由点の3次元座標位置をユーザが正確に把握
できるようにするために、4つの方向(XY平面/XZ
平面/YZ平面/3次元図)からの見たときの図を使っ
て、これらの各点の座標を表示する構成を採っている。
ここで、図11は、2線ケーブルの入口/出口の座標が
設定されるときに表示するディスプレイ画面であり、図
12は、その後、ケーブル経由点の座標が設定されると
きに表示するディスプレイ画面である。
【0049】このようにして、「ケーブル配置処理」に
従い、ユーザと対話することで、2線ケーブルの入口/
出口/経由点の座標を設定するとともに、2線ケーブル
の名称を設定すると、本発明の電磁界強度算出装置1
は、続いて、「リンク情報決定処理」を実行する。
【0050】このリンク情報とは、リンクの両端の座標
で定義されるものであって、図13に示すように、「ケ
ーブル配置処理」で設定されたケーブル経由点(ケーブ
ルの入口/出口は、その座標の中点)の座標と、その位
置での2線ケーブルの芯線位置(ケーブルの入口/出口
は、その座標)とで定義される。
【0051】すなわち、リンク情報は、図14に示すよ
うに、各ケーブル経由点の座標と、各ケーブル経由点で
リンクに直交する正負の2つの法線方向(正負はケーブ
ル進行方向に対して右手系で定義する)に設けられて、
ケーブル経由点からケーブルの導体間距離の1/2だけ
離れた位置として定義される2線ケーブルの芯線位置の
座標から求められることになる。「リンク情報決定処
理」とは、このリンク情報を求める処理である。
【0052】「ケーブル配置処理」に従って2線ケーブ
ルの入口/出口/経由点が設定されることで、「リンク
情報決定処理」に入ると、本発明の電磁界強度算出装置
1は、図5及び図6の処理フローに示すように、先ず最
初に、電気回路装置に配置されるケーブルの中からリン
ク情報の決定対象となるケーブルを1つ選択し、続くス
テップ2で、全てのケーブルの選択を判断するときに
は、「リンク情報決定処理」を終了する。
【0053】一方、ステップ2で、全てのケーブルの選
択が完了していないことを判断するとき、すなわち、ス
テップ1でリンク情報の決定対象となるケーブルを選択
できたことを判断するときには、ステップ3に進んで、
選択したケーブルの名称をキーにしてケーブルライブラ
リ200を参照することで、選択したケーブルが平行線
ケーブルか撚り線ケーブルのいずれかであるのかを判断
して、そのいずれでもないことを判断するとき、すなわ
ち、2線ケーブルでないことを判断するときには、別に
用意されるモデル化アルゴリズムに従ってモデル化処理
を実行することになるので、以下の処理を行わずにステ
ップ1に戻る。
【0054】一方、ステップ3で、選択したケーブルが
2線ケーブル(平行線ケーブル/撚り線ケーブル)であ
ることを判断するときには、ステップ4に進んで、選択
した2線ケーブルの名称をキーにしてケーブルライブラ
リ200を参照することで、選択した2線ケーブルの持
つ導体間距離δを読み取り、「ケーブル配置処理」で設
定されたその2線ケーブルの入口及び出口の座標から算
出される導体間距離が、その読み出した導体間距離δと
整合するのか否かを判断して、整合しないことを判断す
るときには、ステップ5に進んで、エラーメッセージを
出力してから、以下の処理を行わずにステップ1に戻
る。
【0055】一方、ステップ4で、「ケーブル配置処
理」で設定された2線ケーブルの入口及び出口の座標か
ら算出される導体間距離に矛盾のないことを判断すると
きには、ステップ6に進んで、その入口の座標(2つの
座標からなっている)の中点を算出するとともに、その
出口の座標(2つの座標からなっている)の中点を算出
する。
【0056】続いて、ステップ7で、選択した2線ケー
ブルに設定されたケーブル経由点の数に“1”を加算す
ることで、その2線ケーブルの入口から出口に到達する
までのリンク数Nを算出し、続くステップ8で、そのリ
ンク数が“1”であるのか否かを判断して、“1”であ
ることを判断するとき、すなわち、ケーブル経由点が設
定されなかったことを判断するときには、ステップ9に
進んで、「ケーブル配置処理」で設定された2線ケーブ
ルの入口及び出口の座標と、ステップ6で算出したそれ
らの中点の座標とを、選択した2線ケーブルのリンク情
報として設定してステップ1に戻る。
【0057】一方、ステップ8で、リンク数が“2”以
上であることを判断するときには、ステップ10に進ん
で、2線ケーブルの入口に接続するリンクである開始リ
ンクを現在リンクとして設定する。続いて、ステップ1
1(図6の処理フロー)で、現在リンクから、現在リン
クの方向ベクトルと異なる方向ベクトルを持つリンクま
で辿ることで、現在リンクに直交する法線ベクトルを求
める。
【0058】すなわち、図13及び図14で説明したよ
うに、リンク情報とは、各ケーブル経由点の座標と、各
ケーブル経由点でリンクに直交する正負の2つの法線方
向に設けられて、ケーブル経由点からケーブルの導体間
距離の1/2だけ離れた位置として定義される2線ケー
ブルの芯線位置の座標とで定義されている。この法線方
向は、図15に示すように、リンクiの持つ方向ベクト
ルli と、それに接続するリンクjの持つ方向ベクトル
j とが同一方向とならないときに、その外積として決
定できる。これから、ステップ11では、この法線ベク
トルが求められるまで、リンクを辿っていく処理を行う
のである。
【0059】続いて、ステップ12で、法線ベクトルの
求められるリンクまで辿れたのか否かを判断して、辿れ
たことを判断するときには、ステップ13に進んで、現
在リンクと辿り先リンクとの間にリンクが存在するのか
否かを判断して、リンクが存在しないことを判断すると
きには、ステップ14に進んで、法線ベクトルが求めら
れることで、現在リンクのリンク情報が求められること
になったことに対応して、現在リンクのリンク情報を求
める。
【0060】具体的には、現在リンクの進行先端点での
法線ベクトルを求めて、その法線ベクトルの方向に導体
間距離の1/2だけ離れた位置の座標を求めることで、
現在リンクの進行先端点でのリンク情報を求める。ここ
で、現在リンクの進行元端点でのリンク情報は、現在リ
ンクが開始リンクであるときには、2線ケーブルの入口
の座標とステップ5で求めた中点座標とをコピーし、現
在リンクが開始リンクでないときには、現在リンクに接
続するリンクの進行先端点でのリンク情報と同一となる
ので、それをコピーすることで求める。また、リンク情
報を構成する中点の座標は、ケーブル経由点の座標をコ
ピーすることで求める。
【0061】一方、ステップ13で、現在リンクと辿り
先リンクとの間にリンクが存在することを判断すると
き、すなわち、現在リンクと辿り先リンクとの間に、現
在リンクの方向ベクトルと同一の方向ベクトルを持つリ
ンクが存在することを判断するときには、ステップ15
に進んで、法線ベクトルが求められることで、現在リン
クのリンク情報と、現在リンクと辿り先リンクとの間に
存在するリンクのリンク情報とが求められることになっ
たことに対応して、それらのリンク情報を求める。
【0062】具体的には、辿り先リンクの始点での法線
ベクトルを求めて、その法線ベクトルを、現在リンクの
進行先端点での法線ベクトルとして用いるとともに、現
在リンクと辿り先リンクとの間に存在するリンクの持つ
2つの端点での法線ベクトルとして用いて、その法線ベ
クトルの方向に導体間距離の1/2だけ離れた位置の座
標を求めることで行う。ここで、現在リンクの進行元端
点でのリンク情報と、リンク情報を構成する中点の座標
は、上述したコピー処理により行う。
【0063】このようにして、ステップ13/ステップ
15でリンク情報を求めると、ステップ16に進んで、
辿り先リンクを現在リンクとして設定し、続くステップ
17で、現在リンクが2線ケーブルの出口に接続するリ
ンクである終了リンクであるのか否かを判断して、終了
リンクでないことを判断するときには、ステップ11に
戻り、終了リンクであることを判断するときには、ステ
ップ18に進んで、終了リンクに接続するリンクの進行
先端点でのリンク情報をコピーするとともに、2線ケー
ブルの出口の座標とステップ5で求めた中点座標とをコ
ピーすることで終了リンクのリンク情報を求めて、ステ
ップ1に戻る。
【0064】一方、ステップ12で、法線ベクトルの求
められるリンクまで辿れないことを判断するとき、すな
わち、終了リンクまで方向ベクトルが変化しないことを
判断するときには、ステップ19に進んで、2線ケーブ
ルの出口の座標の規定する法線ベクトルに従って、現在
リンクのリンク情報と、終了リンクのリンク情報と、現
在リンクと終了リンクとの間に存在するリンクのリンク
情報を求めて、ステップ1に戻る。
【0065】具体的には、2線ケーブルの出口の座標の
規定する法線ベクトルを求めて、その法線ベクトルを、
現在リンクの進行先端点での法線ベクトルとし、終了リ
ンクの進行元端点での法線ベクトルとして用いるととも
に、現在リンクと終了リンクとの間に存在するリンクの
持つ2つの端点での法線ベクトルとして用いて、その法
線ベクトルの方向に導体間距離の1/2だけ離れた位置
の座標を求めることで行う。ここで、終了リンクの進行
先端点でのリンク情報は、2線ケーブルの出口の座標と
ステップ5で求めた中点座標とをコピーすることで行
う。また、現在リンクの進行元端点でのリンク情報と、
リンク情報を構成する中点の座標は、上述したコピー処
理により行う。
【0066】このようにして、本発明の電磁界強度算出
装置1は、「リンク情報決定処理」に入ると、2線ケー
ブルの入口から出口の間を接続するリンクの持つリンク
情報を求めるのである。
【0067】次に、図2の処理フローのステップ3で実
行する「ケーブルモデル化処理」のについて説明する。
本発明の電磁界強度算出装置1は、「ケーブルモデル化
処理」に入ると、図7の処理フローに示すように、先ず
最初に、ステップ1で、モーメント法の区分長Lを決め
る。この区分長Lは、シミュレーション対象となる最大
周波数fと、光速度cとから、 L=(1/10)×(f/c) の式に従って求めることになる。
【0068】続いて、ステップ2で、ユーザと対話する
ことで、撚り線ケーブルの1ピッチ当たりの区分数mを
決める。モーメント法を用いる場合、電気回路装置の各
部分を区分長Lの大きさでメッシュ化していくことにな
るが、撚り線ケーブルの撚りピッチψは、通常、この区
分長Lよりもかなり小さい。従って、区分長Lに従って
撚り線ケーブルをメッシュ化すると、撚り線の形態が消
されてしまうことになる。これから、撚り線ケーブルに
ついては、1ピッチ当たり24分割というような区分数
mに従って、メッシュ化していくことになるので、この
ステップ2では、ユーザと対話することでこの区分数m
を決定する。ここで、この区分数mは、偶数の形態で決
定する。
【0069】続いて、ステップ3で、ケーブルライブラ
リ200から、2線ケーブルの属性情報を読み込む。続
いて、ステップ4で、電気回路装置に配置される2線ケ
ーブルの中からモデル化対象となるものを1つ選択し、
続くステップ2で、全ての2線ケーブルの選択を判断す
るときには、「ケーブルモデル化処理」を終了する。
【0070】一方、ステップ4で、全ての2線ケーブル
の選択が完了していないことを判断するとき、すなわ
ち、ステップ1でモデル化対象となる2線ケーブルを選
択できたことを判断するときには、ステップ5に進ん
で、選択した2線ケーブルが平行線ケーブルであるの
か、撚り線ケーブルであるのかを判断する。
【0071】このステップ6の判断処理により、選択し
た2線ケーブルが平行ケーブルであることを判断すると
きには、ステップ7に進んで、その平行線ケーブルの持
つ非平行リンク(法線方向が変化しないリンク、法線方
向が変化しないリンクが連続するときには、それをまと
めたリンク)の中から、非平行リンクを1つ選択する。
【0072】そして、続いて、ステップ8で、全ての非
平行リンクの選択が完了したのか否かを判断して、完了
したことを判断するときには、次の2線ケーブルのモデ
ル化を行うべくステップ4に戻り、非平行リンクを選択
できたことを判断するときには、ステップ9に進んで、
平行線ケーブルのモデル化アルゴリズムを使って、選択
した非平行リンクのモーメント法モデルを生成してか
ら、ステップ4で選択した平行線ケーブルの持つ次の非
平行リンクのモデル化を行うべくステップ7に戻ってい
く。
【0073】一方、このステップ6の判断処理により、
選択した2線ケーブルが撚り線ーブルであることを判断
するときには、ステップ10に進んで、その撚り線ケー
ブルの持つ非平行リンクの中から、非平行リンクを1つ
選択する。
【0074】そして、続いて、ステップ11で、全ての
非平行リンクの選択が完了したのか否かを判断して、完
了したことを判断するときには、次の2線ケーブルのモ
デル化を行うべくステップ4に戻り、非平行リンクを選
択できたことを判断するときには、ステップ12に進ん
で、撚り線ケーブルのモデル化アルゴリズムを使って、
選択した非平行リンクのモーメント法モデルを生成して
から、ステップ4で選択した撚り線ケーブルの持つ次の
非平行リンクのモデル化を行うべくステップ10に戻っ
ていく。
【0075】次に、図8及び図9に示す処理フローにつ
いて説明する。ここで、図8の処理フローは、平行線ケ
ーブルのモデル化アルゴリズムの処理フロー(図7の処
理フローのステップ9の詳細な処理フロー)であり、図
9の処理フローは、撚り線ケーブルのモデル化アルゴリ
ズムの処理フロー(図7の処理フローのステップ12の
詳細な処理フロー)である。
【0076】最初に、図8の処理フローについて説明す
る。すなわち、図7の処理フローのステップ9に従っ
て、平行線ケーブルの持つ非平行リンクのモデル化処理
に入ると、図8の処理フローに示すように、先ず最初
に、ステップ1で、非平行リンクのリンク長をモーメン
ト法の区分長Lで割り算することで、偶数を示す区分数
Mを求める。このとき、割り算値が奇数となるときに
は、メッシュを小さくする方がモーメント法の精度が高
まるので、その割り算値に“1”を加算する形で偶数を
示す区分数Mを求める。
【0077】続いて、ステップ2で、非平行リンクの両
端の法線ベクトルのなす捩れ角度θを求める。すなわ
ち、図16に示すように、非平行リンクの始点(A,
B)での法線ベクトルと、終点(C,D)での法線ベク
トルとのなす捩れ角度θを求めるのである。
【0078】続いて、ステップ3で、「θ=90度」で
あるのか否かを判断して、「θ=90度」であることを
判断するときには、ステップ4に進んで、前回の「θ=
90度」のときに、右回りに曲げているときには、今回
は左回りになるようにと曲げ方向を決定し、前回の「θ
=90度」のときに、左回りに曲げているときには、今
回は右回りになるようにと曲げ方向を決定する。
【0079】すなわち、「θ<90度」であるときに
は、図17に示すように、平行線ケーブルの曲げが小さ
くなるようにと、AはDに接続され、BはEに接続され
るというように、始点(A,B)と終点(D,E)との
対応をとって曲げることになるが、「θ=90度」のと
きには、右方向に曲げることもできるし、左方向に曲げ
ることもできる。このとき、どちらか一方に曲げ方向を
規定すると、平行線ケーブルがどんどん捩れていくこと
になるので、ここでは、前回の曲げ方向と逆方向に曲げ
ることを決定するのである。
【0080】続いて、ステップ5で、法線ベクトルの捩
れ角度θを区分数Mで割り算することで、捩れ角度θを
補正するための補正角度φを求める。すなわち、区分数
Mで区分するときに、どの位ずつ回転したいったらよい
のかということを示す補正角度φを算出するのである。
【0081】続いて、ステップ6で、区分数Mと補正角
度φとから、平行線ケーブルの芯線の区分位置を決定す
るとともに、コンデンサの挿入位置を決定する。この芯
線の区分位置の決定処理は、非平行リンクのリンク長を
Xで表すならば、始点から終点に向けて、最初はX/
(2M)、その後はX/Mずつ進めていきながら、それ
と同期させて、最初はφ/2、その後はφずつ回転させ
ていって、その回転方向の指す方向に向けて導体間距離
の1/2だけ離れた位置の座標を特定することで行う。
また、コンデンサの挿入位置の決定処理は、図18に示
すように、最初はX/(2M)の所、その後はX/Mず
つ進めた所を挿入位置として特定することで行う。ここ
で、図18の黒丸は芯線の区分位置を表している。
【0082】続いて、ステップ7で、平行線ケーブルの
単位長当たりの容量を求める。この容量は、ケーブルラ
イブラリ200に登録されているときには、それを参照
することで実現されることになるが、ケーブルライブラ
リ200に登録されていないときには、数式処理に従っ
て求めることになる。
【0083】すなわち、電磁気学で知られているよう
に、直径2aの導線が距離Dで平行に配設されていると
きに、空気中での単位長当たりのインダクタンスL
0 は、 L0 =(μ0 /π)ln〔(D+(D2 −4a)1/2 )/2a〕 ≒(μ0 /π)ln(D/a) であり、空気中での単位長当たりの容量C0 は、 C0 =(πε0 )/ln〔(D+(D2 −4a)1/2 )/2a〕 ≒(πε0 )/ln(D/a) である。これから、空気中での特性インピーダンスZ0
は、 Z0 ≒(L0 /C0 1/2 =(1/π)(μ0 /ε0 1/2 ln(D/a) となる。
【0084】一方、ケーブルライブラリ200に登録さ
れる特性インピーダンスZは、芯線を被覆する誘電体を
考慮した実測値である。この誘電体の実効誘電率εreff
は、空気中での特性インピーダンスZ0 及び実測値Zと
の間に、 Z/Z0 =(εreff1/2 の関係を持つ。これから、誘電体の実効誘電率ε
reffは、計算で算出される空気中での特性インピーダン
スZ0 と、ケーブルライブラリ200に登録される特性
インピーダンスZとから、求めることが可能である。こ
の実効誘電率εreffが求まると、誘電体で被覆されたケ
ーブルの単位長さ当たりの容量Cは、 C=εreff0 −C0 =C0reff−1) に従って求めることができる。
【0085】これから、このステップ7では、先ず最初
に、公式に従って、空気中での単位長当たりの容量C0
と、空気中での特性インピーダンスZ0 を算出し、次
に、この特性インピーダンスZ0 と、ケーブルライブラ
リ200に登録される特性インピーダンスZとから誘電
体の実効誘電率εreffを算出し、続いて、その実効誘電
率εreffと、空気中での単位長当たりの容量C0 とか
ら、平行線ケーブルの単位長当たりの容量を求めること
になる。
【0086】なお、導線の形状が円形でなくて任意の形
状を持つようなときには、このような簡単な式で表せな
いことになるが、そのような場合にも、2次元解析の計
算手法を用いることで、空気中での単位長当たりのイン
ダクタンスL0 と、空気中での単位長当たりの容量C0
とを求めることができるので、同様の数式処理に従っ
て、誘電体で被覆されたケーブルの単位長さ当たりの容
量Cを求めることができるものである。
【0087】ステップ7で、平行線ケーブルの単位長当
たりの容量を求めると、続いて、ステップ8で、非平行
リンクに挿入するコンデンサの容量を決定する。このコ
ンデンサの容量の決定処理は、その求めた平行線ケーブ
ルの単位長当たりの容量と、非平行リンクのリンク長と
を乗算し、その乗算値を挿入するコンデンサの個数で割
り算することで求める。図18の例で示すならば、その
乗算値を“4”で割り算することで求めるのである。
【0088】このようにして、図8の処理フローに従っ
て、図18に示すような金属線分(太さは平行線ケーブ
ルの芯線の直径)とコンデンサとからなるはしご型回路
形態のモーメント法モデルが生成されることになる。
【0089】次に、図9の処理フロー(図7の処理フロ
ーのステップ12で実行する撚り線ケーブルのモデル化
アルゴリズムの処理フロー)について説明する。すなわ
ち、図7の処理フローのステップ12に従って、撚り線
ケーブルの持つ非平行リンクのモデル化処理に入ると、
図9の処理フローに示すように、先ず最初に、ステップ
1で、非平行リンクのリンク長と、撚り線ケーブルの撚
りピッチとから、非平行リンクを構成する撚り線がπ×
n回転となるようにと撚りピッチを最も近いものに変更
する。例えば、撚り線ケーブルが10mmで1回転を示
すという撚りピッチを持つときに、非平行リンクのリン
ク長が47mmであるときには、本来は4.7回転するの
であるが、これをπ×n回転の形態の最も近い4.5回転
になるようにと撚りピッチを変更するのである。
【0090】具体的には、非平行リンクのリンク長Xを
撚りピッチψで割り算することで、商rと剰余Rを求め
て、0≦R≦0.5であるならば、r回転となるようにと
撚りピッチψを“X/r”に変更し、0.5<R<1であ
るならば、(r+0.5)回転となるようにと撚りピッチ
ψを“X/(r+0.5)”に変更することで行う。
【0091】但し、このような一定のアルゴリズムに従
って撚りピッチψを変更すると、ケーブル全体で、撚り
ピッチψが小さくなる方に偏るとか、大きくなる方に偏
るとかいうことが起こる可能性がある。そこで、例え
ば、前回の非平行リンクで撚りピッチψを小さくすると
きには、今回の非平行リンクでは撚りピッチψを大きく
するというようにすることで、ケーブル全体でバランス
させていくような撚りピッチψの変更方法を採ってもよ
い。
【0092】この変更処理は、図19に示すように、非
平行リンクの端点に、撚り線の腹位置がくるようにと撚
りピッチを補正することを意味する。このようにする
と、撚り線ケーブルの行きの長さと帰りの長さとが、同
一となるように実現できるからである。
【0093】ステップ1で撚りピッチを変更すると、続
いて、ステップ2で、非平行リンクの両端の法線ベクト
ルのなす捩れ角度θを求める。すなわち、図16に示す
ように、非平行リンクの始点(A,B)での法線ベクト
ルと、終点(C,D)での法線ベクトルとのなす捩れ角
度θを求めるのである。
【0094】続いて、ステップ3で、図7の処理フロー
のステップ2で設定した区分数mで規定される回転角度
の補正処理に入って、その区分数mと、ステップ1で変
更した非平行リンクでの撚り回転数と、ステップ2で求
めた捩れ角度θとから、区分数mで規定される回転角度
を補正する。
【0095】この補正は、捩れ角度θを吸収するために
行うものである。例えば、偶数で設定される区分数mが
“12”であるときには、「360度÷12個=30
度」で規定される30度ずつ回転したサンプリング位置
で、撚り線ケーブルの芯線位置を求めることを意味す
る。しかし、このまま30度ずつ回転すると、非平行リ
ンクの両端の法線ベクトルのなす捩れ角度θが吸収でき
ない。
【0096】そこで、例えば、ステップ1で変更した撚
り回転数が4.5回転である場合に、非平行リンクでの総
サンプリング数が「4.5回転×12個=54個」となる
ことを考慮して、例えば、捩れ角度が40度であるとき
には、この54個で40度を吸収すべく、30度に「4
0度÷54個=0.74度」を加算したり、30度から
「40度÷54個=0.74度」を減算するようと、区分
数mで規定される回転角度を補正するのである。
【0097】このとき、加算するか減算するかは、撚り
線の回転方向と、捩れ角度θの回転方向とで決定される
ことになる。具体的に説明するならば、撚り線が進行方
向に対して時計回りに回転するときにあって、捩れ角度
θが時計方向の回転角度を示すときには加算処理を行
い、捩れ角度θが反時計方向の回転角度を示すときには
減算処理を行う。また、撚り線が進行方向に対して反時
計回りに回転するときにあって、捩れ角度θが時計方向
の回転角度を示すときには減算処理を行い、捩れ角度θ
が反時計方向の回転角度を示すときには加算処理を行う
ことになる。
【0098】ステップ3で区分数mで規定される回転角
度を補正すると、続いて、ステップ4で、ステップ1で
変更した撚りピッチと、ステップ3で補正した回転角度
とから、撚り線ケーブルの芯線の区分位置を決定すると
ともに、コンデンサの挿入位置を決定する。
【0099】この芯線の区分位置の決定処理は、ステッ
プ3で補正した回転角度をαで表すならば、始点から終
点に向けて、最初はα/2度、その後はα度ずつ回転さ
せていって、その回転角度と撚りピッチとで決まる位置
の座標を特定することで行う。また、また、コンデンサ
の挿入位置の決定処理は、図20に示すように、最初は
α/2度、その後はα度ずつ回転する所を挿入位置とし
て特定することで行う。
【0100】続いて、ステップ5で、撚り線ケーブルの
単位長当たりの容量を求める。この容量は、上述した平
行線ケーブルと同じ手法に従い、先ず最初に、公式に従
って、空気中での単位長当たりの容量C0 と、空気中で
の特性インピーダンスZ0 を算出し、次に、この特性イ
ンピーダンスZ0 と、ケーブルライブラリ200に登録
される特性インピーダンスZとから誘電体の実効誘電率
εreffを算出し、続いて、その実効誘電率εreffと、空
気中での単位長当たりの容量C0 とから求めることで行
うことになる。
【0101】続いて、ステップ6で、非平行リンクに挿
入するコンデンサの容量を決定する。このコンデンサの
容量の決定処理は、ステップ5で求めた撚り線ケーブル
の単位長当たりの容量と、非平行リンクのリンク長とを
乗算し、その乗算値を挿入するコンデンサの個数で割り
算することで求める。図20の例で示すならば、その乗
算値を“12”で割り算することで求めるのである。
【0102】このようにして、図9の処理フローに従っ
て、図20に示すような金属線分(太さは撚り線ケーブ
ルの芯線の直径)とコンデンサとからなるはしご型回路
形態のモーメント法モデルが生成されることになる。
【0103】すなわち、図8及び図9の処理フローに従
って、平行線ケーブルや撚り線ケーブルは、図21に示
すようなモーメント法モデルに変換されることになる。
このモーメント法モデルに対してモーメント法を適用す
る場合には、図22(a)に示すような電流の流れを想
定すべく、図22(b)に示すような区分電流分布を想
定して、それを使って、相互インピーダンスを求めてい
くことになる。このとき、コンデンサの容量は自己イン
ピーダンス成分に加わることになる。
【0104】このモーメント法モデルの精度を更に高め
る必要があるときには、図23に示すように、芯線部分
から切り出される金属の線分部分にインダクタンスを持
たせることになる。
【0105】最後に、本発明者が提案した平行線ケーブ
ル及び撚り線ケーブルのモデルの有効性を検証するため
に行った検証実験の結果について説明する。この検証実
験は、図24(a)に示すように、プリント板に平行線
ケーブル(撚り線ケーブル)を接続し、プリント板から
この平行線ケーブル(撚り線ケーブル)に高周波信号を
供給するときに、この平行線ケーブル(撚り線ケーブ
ル)が放射する電磁界強度を上述のモデルを使ってシミ
ュレーションして、そのシミュレーション値を実測値と
比較することで行った。
【0106】平行線ケーブルとしては、図24(b)に
示すように、945mmの長さを持つものを使用し、先
端に180Ωを接続した。また、撚り線ケーブルとして
は、図24(c)に示すように、300mmの長さを持
つものを使用し、先端に120Ωを接続した。導体外径
等のデータは図25に示してある。
【0107】図26及び図27に、検証実験の結果を図
示する。図26は、平行線ケーブルについての実験結果
であり、図27は、撚り線ケーブルについての実験結果
である。
【0108】平行線ケーブルについては、観測点を10
m先に設定する10m法に従った。周波数は50MHz
とした。図26の上段の図は垂直方向の実験結果、下段
の図は水平方向の実験結果であり、図中に示す実線はシ
ミュレーション結果、点は実測値である。
【0109】また、撚り線ケーブルについては、観測点
を10m先に設定する3m法に従った。周波数は50M
Hzとした。図26の上段の図は垂直方向の実験結果、
下段の図は水平方向の実験結果であり、図中に示す実線
はシミュレーション結果、点は実測値である。
【0110】この図26及び図27から、シミュレーシ
ョン結果と実測値とがよい一致することが分かる。これ
から、本発明の有効性が検証された。この実施例では、
撚り線ケーブルをモデル化するときに、ユーザにより指
定されたケーブル経由点で、撚り線の腹位置が配置され
ることになるようにと、撚りピッチを変更する構成を採
ったが、撚り線ピッチを変更するのではなくて、ユーザ
により指定されたケーブル経由点を変更する(方向ベク
トルの方向に長くしたり、短くすることで変更する)こ
とで、ケーブル経由点で、撚り線の腹位置が配置される
ことになるようにする構成を採ることも可能である。こ
の構成を採るときに、自動的にケーブル経由点を変更す
るのではなくて、ユーザにその旨を通知して、了解が得
られることを条件にして変更するようにしてもよい。
【0111】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の電磁界強
度算出装置によれば、モーメント法を使って、電気回路
装置の放射する電磁界強度を算出する構成を採るときに
あって、電気回路装置に実装される2線ケーブルの配設
位置を自由に変更できるようにする構成を採るので、実
際のものに合ったシミュレーションが実行できるように
なるとともに、ケーブルの配置を色々と変えてみて、そ
の効果を見るというようなことが簡単に実行できるよう
になる。
【0112】そして、平行線ケーブルや撚り線ケーブル
を、金属線分とコンデンサとからなるはしご型回路で高
精度にモデル化するので、平行線ケーブルや撚り線ケー
ブルを実装する電気回路装置から放射される電磁界強度
を高精度に算出できるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図3】ケーブルライブラリのデータ構造図である。
【図4】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図5】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図6】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図7】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図8】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図9】本発明の実行する処理フローの一実施例であ
る。
【図10】ケーブル配置の説明図である。
【図11】ディスプレイ画面の一実施例である。
【図12】ディスプレイ画面の一実施例である。
【図13】リンク情報の説明図である。
【図14】リンク情報の説明図である。
【図15】法線ベクトルの説明図である。
【図16】法線ベクトルの捩れ角度の説明図である。
【図17】始点と終点の対応関係の説明図である。
【図18】コンデンサ挿入位置の説明図である。
【図19】撚りピッチ変更処理の説明図である。
【図20】コンデンサ挿入位置の説明図である。
【図21】モーメント法モデルの説明図である。
【図22】区分電流の説明図である。
【図23】モーメント法モデルの説明図である。
【図24】検証実験の説明図である。
【図25】検証実験の説明図である。
【図26】検証実験の説明図である。
【図27】検証実験の説明図である。
【符号の説明】
1 電磁界強度算出装置 10 入力手段 11 ライブラリ手段 12 設定手段 13 モデル生成手段 14 生成手段 15 算出手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平7−302278(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 29/08 G06F 17/00 - 17/50

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置にお
    いて、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する入力
    手段と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する撚り線ケーブルの識別情報を設定する設定
    手段と、ケーブル方向を変化させるケーブル経由位置に撚り線の
    腹位置が配置されることになるようにと、上記撚り線ケ
    ーブルの撚りピッチを変更するとともに、その変更した
    撚りピッチと規定の回転角度との指定するケーブル芯線
    位置に従って、ケーブルの方向が変化しないケーブル開
    始点とケーブル終了点との間の線部材を生成すること
    で、上 記ケーブル接続箇所を接続する上記撚り線ケーブ
    ルのモーメント法モデルを生成する生成手段と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する算出手
    段とを備えることを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  2. 【請求項2】 請求項記載の電磁界強度算出装置にお
    いて、 上記生成手段は、撚り線ケーブルの撚りピッチの変更に
    あたって、撚りピッチを短くする変更と撚りピッチを長
    くする変更とがバランスするように、撚りピッチを変更
    することを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  3. 【請求項3】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置にお
    いて、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する入力
    手段と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する撚り線ケーブルの識別情報を設定し、そし
    て、ケーブル方向を変化させるケーブル経由位置に撚り
    線の腹位置が配置されることになるようにと、設定した
    ケーブル経由位置をその近傍で移動させることでケーブ
    ル経由位置を最終的に設定する設定手段と、上記撚り線ケーブルの撚りピッチと規定の回転角度との
    指定するケーブル芯線位置に従って、ケーブルの方向が
    変化しないケーブル開始点とケーブル終了点との間の線
    部材を生成することで、上 記ケーブル接続箇所を接続す
    る上記撚り線ケーブルのモーメント法モデルを生成する
    生成手段と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する算出手
    段とを備えることを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれか1項に記載
    の電磁界強度算出装置において、 上記生成手段は、ケーブル開始点とケーブル終了点との
    間に捩れが存在するときには、その捩れを吸収すること
    になるようにと回転角度を補正して、その補正した回転
    角度を使って線部材を生成することを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  5. 【請求項5】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置にお
    いて、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する入力
    手段と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する平行線ケーブルの識別情報を設定する設定
    手段と、ケーブル方向を変化させないケーブル開始点とケーブル
    終了点との間を等間隔に区切る規定長以下の長さの指定
    するケーブル芯線位置に従って、該ケーブル開始点と該
    ケーブル終了点との間の線部材を生成し、さらに、この
    とき、該ケーブ ル開始点と該ケーブル終了点との間に捩
    れが存在するときには、その捩れを考慮したケーブル芯
    線位置に従って線部材を生成することで、上 記ケーブル
    接続箇所を接続する上記平行線ケーブルのモーメント法
    モデルを生成する生成手段と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する算出手
    段とを備えることを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  6. 【請求項6】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置にお
    いて、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する入力
    手段と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する平行線ケーブルの識別情報を設定する設定
    手段と、ケーブル方向を変化させないケーブル開始点とケーブル
    終了点との間を等間隔に区切る規定長以下の長さの指定
    するケーブル芯線位置に従って、該ケーブル開始点と該
    ケーブル終了点との間の線部材を生成し、さらに、この
    とき、該ケーブル開始点と該ケーブル終了点との間に捩
    れが存在するときには、上記平行線ケーブルの捩れが集
    積しないようにと、該ケーブル開始点と該ケーブル終了
    点との間の位置関係を決定することで、上 記ケーブル接
    続箇所を接続する上記平行線ケーブルのモーメント法モ
    デルを生成する生成手段と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する算出手
    段とを備えることを、 特徴とする電磁界強度算出装置。
  7. 【請求項7】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出方法にお
    いて、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する過
    と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する撚り線ケーブルの識別情報を設定する過
    と、ケーブル方向を変化させるケーブル経由位置に撚り線の
    腹位置が配置されることになるようにと、上記撚り線ケ
    ーブルの撚りピッチを変更するとともに、その変更した
    撚りピッチと規定の回転角度との指定するケーブル芯線
    位置に従って、ケーブルの方向が変化しないケーブル開
    始点とケーブル終了点との間の線部材を生成すること
    で、上 記ケーブル接続箇所を接続する上記撚り線ケーブ
    ルのモーメント法モデルを生成する過程と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する過程と
    を備えることを、 特徴とする電磁界強度算出方法。
  8. 【請求項8】 モーメント法を使って、電気回路装置の
    放射する電磁界強度を算出する電磁界強度算出装置の実
    現に用いられるプログラムが記憶されるプログラム記憶
    媒体であって、 解析対象となる電気回路装置の構造情報を入力する処
    と、 上記構造情報がケーブル接続箇所を持たないときには、
    対話処理に従い、ケーブル接続箇所と、該ケーブル接続
    箇所を接続する1つ又は複数のケーブル経由位置とを設
    定し、一方、ケーブル接続箇所を持つときには、対話処
    理に従い、該ケーブル接続箇所を接続する1つ又は複数
    のケーブル経由位置を設定し、さらに、対話処理に従
    い、使用する撚り線ケーブルの識別情報を設定する処
    と、ケーブル方向を変化させるケーブル経由位置に撚り線の
    腹位置が配置されることになるようにと、上記撚り線ケ
    ーブルの撚りピッチを変更するとともに、その変更した
    撚りピッチと規定の回転角度との指定するケーブル芯線
    位置に従って、ケーブルの方向が変化しないケーブル開
    始点とケーブル終了点との間の線部材を生成すること
    で、上 記ケーブル接続箇所を接続する上記撚り線ケーブ
    ルのモーメント法モデルを生成する処理と、 上記モーメント法モデルに基づき、モーメント法を用い
    て電気回路装置の放射する電磁界強度を算出する処理と
    をコンピュータに実行させるプログラムが記憶されるこ
    とを、 特徴とするプログラム記憶媒体。
JP21758397A 1997-08-12 1997-08-12 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体 Expired - Fee Related JP3405905B2 (ja)

Priority Applications (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21758397A JP3405905B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体
US09/045,125 US6285957B1 (en) 1997-08-12 1998-03-20 Apparatus and method for calculating the strength of an electromagnetic field radiated from an electric device
DE19816097A DE19816097B4 (de) 1997-08-12 1998-04-09 Verfahren, Vorrichtung und Programmspeichermedium zum Berechnen der Stärke eines elektromagnetischen Feldes

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21758397A JP3405905B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH1164412A JPH1164412A (ja) 1999-03-05
JP3405905B2 true JP3405905B2 (ja) 2003-05-12

Family

ID=16706565

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21758397A Expired - Fee Related JP3405905B2 (ja) 1997-08-12 1997-08-12 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体

Country Status (3)

Country Link
US (1) US6285957B1 (ja)
JP (1) JP3405905B2 (ja)
DE (1) DE19816097B4 (ja)

Families Citing this family (16)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3488629B2 (ja) * 1998-04-07 2004-01-19 富士通株式会社 放射電磁界耐性算出装置及び方法並びにプログラム記録媒体
JP2000214191A (ja) * 1999-01-27 2000-08-04 Fujitsu Ltd シミュレ―ション装置及び方法並びにプログラム記録媒体
JP3980811B2 (ja) * 1999-10-20 2007-09-26 富士通株式会社 電磁界強度算出装置、電磁界強度算出方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
US6711511B2 (en) 2000-07-06 2004-03-23 Fujitsu Limited Electromagnetic wave analyzing apparatus and computer readable storage medium
US6625554B2 (en) * 2001-06-22 2003-09-23 Hitachi, Ltd. Method and apparatus for determining a magnetic field
JP2003296395A (ja) * 2002-04-01 2003-10-17 Fujitsu Ltd 相互インミッタンス計算プログラム、相互インミッタンス計算装置、相互インミッタンス計算方法および電磁界強度計算プログラム
US7222033B1 (en) 2003-08-18 2007-05-22 Steven Lynn Newson Electromagnetic emissions and susceptibility calculating method and apparatus
US7260797B2 (en) * 2004-09-07 2007-08-21 Synopsys, Inc. Method and apparatus for estimating parasitic capacitance
US8352887B2 (en) 2010-12-03 2013-01-08 Synopsys, Inc. High performance design rule checking technique
US8453103B2 (en) 2010-12-03 2013-05-28 Synopsys, Inc. Real time DRC assistance for manual layout editing
US8677297B2 (en) 2010-12-03 2014-03-18 Synopsys, Inc. Low-overhead multi-patterning design rule check
US8448097B2 (en) 2010-12-03 2013-05-21 Synopsys, Inc. High performance DRC checking algorithm for derived layer based rules
DE102014005242B3 (de) * 2014-04-08 2015-07-09 SLE quality engineering GmbH & Co. KG Verfahren und Vorrichtung zum Bestimmen einer Winkellage von Einzelleitungen an einer vorbestimmten Querschnittsstelle in einer mehradrigen Mantelleitung
CN106019987A (zh) * 2016-07-19 2016-10-12 四川九洲空管科技有限责任公司 一种三维交互式模拟航迹生成方法及系统
JP6906718B1 (ja) * 2020-04-03 2021-07-21 三菱電機株式会社 伝送路長検出装置及びネットワーク通信装置
CN112100809B (zh) * 2020-08-10 2022-06-14 华南理工大学 一种基于多物理场耦合仿真三相同轴超导电缆设计的方法

Family Cites Families (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3091815B2 (ja) * 1994-02-25 2000-09-25 富士通株式会社 電磁界強度算出装置
DE19616772A1 (de) * 1995-04-28 1996-10-31 Fujitsu Ltd Berechnungsgerät für eine elektromagnetische Feldintensität
JP3428232B2 (ja) * 1995-06-16 2003-07-22 富士通株式会社 電磁界強度算出装置
EP0778533B1 (en) * 1995-11-16 2003-10-22 Fujitsu Limited Electromagnetic field intensity calculation apparatus and method
US5903477A (en) * 1996-04-10 1999-05-11 Fujitsu Limited Simulation apparatus and simulation method for electromagnetic field intensity using moment method
JPH1115814A (ja) * 1997-06-26 1999-01-22 Fujitsu Ltd モーメント法を用いたシミュレーション装置及び方法並びにプログラム記憶媒体

Also Published As

Publication number Publication date
DE19816097B4 (de) 2005-06-02
DE19816097A1 (de) 1999-02-18
JPH1164412A (ja) 1999-03-05
US6285957B1 (en) 2001-09-04

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3405905B2 (ja) 電磁界強度算出装置及び方法並びにプログラム記憶媒体
Theodoulidis et al. Eddy current coil interaction with a right-angled conductive wedge
US10338117B2 (en) Induced field determination using diffuse field reciprocity
US6182023B1 (en) Electromagnetic field intensity computing device
CN108960206A (zh) 视频帧处理方法和装置
US6879942B1 (en) Apparatus for calculating immunity from radiated electromagnetic field, method for achieving calculation, and storage medium storing programs therefor
CN110377994A (zh) 一种基于屏蔽效能的编织屏蔽层半径设计方法
US20160170047A1 (en) Method for predicting electromagnetic radiation characteristics, computer-readable recording medium and simulator
Wang et al. An integrated approach for electromagnetic compatible commercial aircraft engine cable harnessing
JP3980811B2 (ja) 電磁界強度算出装置、電磁界強度算出方法およびその方法をコンピュータに実行させるプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
Hampton et al. Closed-form expressions for the magnetic fields of rectangular and circular finite-length solenoids and current loops
CN111737885A (zh) 复杂线束电磁耦合效应分析方法和装置
EP1846833A1 (en) Apparatus and method for determining intersections
Bai et al. Comparison of Calculation Methods of Braided Shield Cable Transfer Impedance Using FSV Method.
JP3703812B2 (ja) Fdtd法を用いた電磁界解析方法、電磁界解析における媒質表現方法、シミュレーション装置、及びプログラム
CN117709050A (zh) Hemp辐照环境中线缆脉冲耦合特征仿真方法及系统
US11893320B2 (en) Method for backshell components in 3D routing harness and flattening route harness
Arlou et al. Computationally-effective worst-case model of wire radiation in the frequency range 1 Hz–40 GHz
Mocker et al. Comparison of electromagnetic solvers for antennas mounted on vehicles
Gansen et al. An effective 3D leapfrog scheme for electromagnetic modelling of arbitrary shaped dielectric objects using unstructured meshes
US20150186590A1 (en) Wiring board design system and wiring board design method
JP4868412B2 (ja) 解析装置、解析方法、解析プログラムおよび解析プログラムが格納された記録媒体
EP4184374A1 (en) Method for maintaining 3d orientation of route segments and components in route harness flattening
Helmers et al. Analyzing electromagnetic pulse coupling by combining TLT, MoM, and GTD/UTD
JP2005291948A (ja) 電磁波解析装置及びその解析方法

Legal Events

Date Code Title Description
A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20021029

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20030212

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080307

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090307

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100307

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110307

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120307

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130307

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140307

Year of fee payment: 11

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees