JP2000214191A - シミュレ―ション装置及び方法並びにプログラム記録媒体 - Google Patents

シミュレ―ション装置及び方法並びにプログラム記録媒体

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JP2000214191A
JP2000214191A JP1828499A JP1828499A JP2000214191A JP 2000214191 A JP2000214191 A JP 2000214191A JP 1828499 A JP1828499 A JP 1828499A JP 1828499 A JP1828499 A JP 1828499A JP 2000214191 A JP2000214191 A JP 2000214191A
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dipole
input
impedance
output
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Takeshi Kishimoto
武士 岸本
Shinichi Otsu
信一 大津
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Fujitsu Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、モーメント法を使って電子機器に流
れる電流をシミュレーションするシミュレーション装置
に関し、電子機器が増幅器を持つときに、正確なシミュ
レーション処理を実行できるようにすることを目的とす
る。 【解決手段】電子機器の持つ増幅器の入力端子及び出力
端子に、要素に流れる電流を導出するために定義するダ
イポールを割り付ける割付手段12と、割付手段12の
割り付ける入力端子のダイポールに、増幅器の入力イン
ピーダンスが挿入され、割付手段12の割り付ける出力
端子のダイポールに、増幅器の出力インピーダンスある
いはその逆数と、増幅器の増幅特性に応じた依存電圧源
とが挿入される形式を持つモーメント法の連立方程式を
作成する作成手段13と、作成手段13の作成するモー
メント法の連立方程式を解く解法手段14とを備えるよ
うに構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、モーメント法を使
って電子機器に流れる電流をシミュレーションするシミ
ュレーション装置及び方法と、そのシミュレーション装
置の実現に用いられるプログラムが格納されるプログラ
ム記録媒体とに関し、特に、電子機器が増幅器を持つと
きに、正確なシミュレーション処理を実行できるように
するシミュレーション装置及び方法と、そのシミュレー
ション装置の実現に用いられるプログラムが格納される
プログラム記録媒体とに関する。
【0002】電子機器に対する社会的要請として、一定
のレベル以上の不要な電波やノイズを放射してはならな
いということがあり、各国の規格で厳しく規制されるよ
うになってきた。
【0003】このような電波規格を満足させるために、
シールド技術やフィルタ技術等のような種々の対策技術
が用いられるが、これらの対策技術の採用に当たって、
それらがどの程度電波を減少できるのかを定量的に算出
できるようにするシミュレーション技術の開発が必要で
ある。
【0004】また、電子機器に対する社会的要請とし
て、他の電子機器から放射される一定のレベル以下の電
波により影響を受けてはならないということがあり、各
国の規格で厳しく規制されるようになってきた。
【0005】このような電波規格は、アンテナの放射す
る電波により電子機器が影響を受けるのか否かというこ
とで検査されることになる。これから、アンテナの放射
する電波が電子機器に与える影響をシミュレーションで
きるようにするシミュレーション技術の開発が必要であ
る。
【0006】このようなことを背景にして、本発明者ら
は、モーメント法を使って電子機器に流れる電流をシミ
ュレーションするシミュレーション技術の発明を開示し
てきた。このシミュレーション技術を実用的なものとし
ていくには、正確なシミュレーション処理を実行できる
ようにする技術を構築していく必要がある。
【0007】
【従来の技術】物体各部に流れる電流や磁流は、理論的
には、マックスウェルの電磁波方程式を与えられた境界
条件の下に解くことで得られる。
【0008】これを解くものとしてモーメント法があ
る。モーメント法は、マックスウェルの電磁波方程式か
ら導かれる積分方程式の解法の1つで、物体を小さな要
素に分割して電流や磁流の計算を行う手法であり、3次
元の任意形状物体を扱うことができる。このモーメント
法についての参考文献としては、「H.N.Wang, J.H.Rich
mond and M.C.Gilreath:"Sinusoidal reaction formula
tion for radiation andscattering from cond-ucting
surface" IEEE TRANSACTIONS ANTENNAS PROPAGATION vo
l.AP-23 1975 」がある。
【0009】モーメント法では、シミュレーション対象
となる電子機器の構造をメッシュ化し、処理対象の周波
数を選択すると、その周波数について、メッシュ化した
要素間の相互インピーダンスや相互アドミッタンスや相
互リアクションを所定の計算処理によって求めて、その
求めた相互インピーダンスなどと構造情報で指定される
波源とをモーメント法の連立方程式に代入し、それを解
くことで、各要素に流れる電流や磁流を求めることにな
る。
【0010】すなわち、金属対象物を扱うときには、金
属部分を解析対象としてメッシュ化し、メッシュ化した
金属要素間の相互インピーダンスZij(処理対象の周波
数での値)を求めて、この相互インピーダンスZijと、
その周波数成分の波源Vi と、メッシュ化した金属要素
に流れる電流Ii との間に成立するモーメント法の連立
方程式 [Zij][Ii]=[Vi] 但し、[ ] はマトリックス を解くことで電流Ii を求めて、この結果から電子機器
の放射する電磁界強度などを算出する方法を採ってい
る。
【0011】なお、相互インピーダンスは、ある要素の
電流が誘起する電界と、他の要素の電流との間の関係を
表し、相互アドミッタンスは、誘電体の存在を考慮する
ときに必要となるものであって、ある要素の磁流が誘起
する磁界と、他の要素の磁流との間の関係を表し、相互
リアクションは、誘電体の存在を考慮するときに必要と
なるものであって、ある要素の電流(磁流)が誘起する
電界(磁界)と、他の要素の磁流(電流)との間の関係
を表す。ここで、金属には電流が流れ、誘電体の表面に
は電流及び磁流が流れる。
【0012】モーメント法を使って電子機器に流れる電
流や磁流をシミュレーションする場合にあって、電子機
器が増幅器を持つ場合には、従来では、増幅器の入力端
子に、増幅器に入力される電圧に相当する電圧を発生す
る波源を想定するとともに、増幅器の出力端子に、増幅
器から出力される電圧に相当する電圧を発生する波源を
想定することで、電子機器に流れる電流や磁流をシミュ
レーションするように処理していた。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来技術に従っていると、電子機器に流れる電流や
磁流を正確にシミュレーションできないという問題点が
あった。
【0014】すなわち、増幅器から出力される電圧や電
流は、実際には、増幅器に入力される電圧や電流が外部
からの電波や電子機器の持つ他の回路要素からの電波に
より変動すると、それに応じて変動することになるのに
対して、従来技術では、そのようなモデルを用いていな
いことから、電子機器に流れる電流や磁流を正確にシミ
ュレーションできないという問題点があった。
【0015】従来技術では、シミュレーション対象とな
る電子機器が増幅器を持つ場合、それぞれ独立した形態
で設けられる2つの波源(増幅器の入力端子に設ける波
源と、増幅器の出力端子に設ける波源)に従って増幅器
をモデル化しており、これから、増幅器に入力される電
圧や電流が外部からの電波や電子機器の持つ他の回路要
素からの電波により変動しても、増幅器から出力される
電圧や電流は変動せず、これがために、電子機器に流れ
る電流や磁流を正確にシミュレーションできないのであ
る。
【0016】本発明はかかる事情に鑑みてなされたもの
であって、モーメント法を使って電子機器に流れる電流
をシミュレーションするときにあって、電子機器が増幅
器を持つときに、正確なシミュレーション処理を実行で
きるようにする新たなシミュレーション装置及び方法の
提供と、そのシミュレーション装置の実現に用いられる
プログラムが格納される新たなプログラム記録媒体の提
供とを目的とする。
【0017】
【課題を解決するための手段】図1に本発明の原理構成
を図示する。
【0018】図中、1は本発明を具備するシミュレーシ
ョン装置であって、電子機器データファイル2からシミ
ュレーション対象の電子機器の構造情報を読み込み、モ
ーメント法を使ってその電子機器に流れる電流をシミュ
レーションして出力装置3に出力する処理を行う。
【0019】本発明のシミュレーション装置1は、モデ
ル化手段10と、増幅器モデル化手段11と、割付手段
12と、作成手段13と、解法手段14とを備える。
【0020】このモデル化手段10は、電子機器データ
ファイル2から読み込んだ電子機器を要素に分割し、要
素の対に対して電流関数の割付単位となるダイポールを
割り付けることで、電子機器のシミュレーションモデル
を作成する。
【0021】増幅器モデル化手段11は、モデル化手段
10に展開され、電子機器の持つ増幅器の入力端子及び
出力端子にダイポールを割り付ける割付手段12を備え
ることで、その増幅器のシミュレーションモデルの基本
構成を作成する。
【0022】作成手段13は、割付手段12の割り付け
た増幅器入力端子のダイポールに、増幅器の入力インピ
ーダンスが挿入され、割付手段12の割り付けた増幅器
出力端子のダイポールに、増幅器の出力インピーダンス
あるいはその逆数と、増幅器の増幅特性に応じた依存電
圧源とが挿入される形式を持つモーメント法の連立方程
式を作成する。
【0023】解法手段14は、作成手段13の作成した
モーメント法の連立方程式を解くことで、電子機器に流
れる電流を算出して出力装置3に出力する。
【0024】ここで、本発明のシミュレーション装置1
の持つ機能は具体的にはプログラムで実現されるもので
あり、このプログラムは、フロッピィディスクなどに格
納されたり、サーバなどのディスクなどに格納され、そ
れらからシミュレーション装置1にインストールされて
メモリ上で動作することで、本発明を実現することにな
る。
【0025】このように構成される本発明のシミュレー
ション装置1では、作成手段13は、先ず最初に、割付
手段12の割り付けた増幅器入力端子のダイポールに、
増幅器の入力インピーダンスを挿入し、割付手段12の
割り付けた増幅器出力端子のダイポールに、増幅器の出
力インピーダンスあるいはその逆数と、増幅器の増幅特
性に応じた依存電圧源とを挿入することで増幅器のシミ
ュレーションモデルを完成させ、それに続けて、モデル
化手段10(割付手段12)の割り付けたダイポールを
使って要素間の相互インピーダンスなどを算出すること
でモーメント法の連立方程式を作成したり、あるいは、
先ず最初に、モデル化手段10(割付手段12)の割り
付けたダイポールを使って要素間の相互インピーダンス
などを算出し、それに続けて、この入力インピーダンス
/出力インピーダンス/依存電圧源の挿入処理が実現さ
れることになるようにと相互インピーダンスなどに変更
を加えることでモーメント法の連立方程式を作成する。
【0026】このようにして、作成手段13は、割付手
段12の割り付けた増幅器入力端子のダイポールに、増
幅器の入力インピーダンスが挿入され、割付手段12の
割り付けた増幅器出力端子のダイポールに、増幅器の出
力インピーダンスあるいはその逆数と、増幅器の増幅特
性に応じた依存電圧源とが挿入される形式を持つモーメ
ント法の連立方程式を作成する。
【0027】このとき、作成手段13は、増幅器が電圧
増幅器の場合には、増幅器出力端子のダイポールに、増
幅器の出力インピーダンスが挿入される形式を持つモー
メント法の連立方程式を作成する。
【0028】そして、作成手段13は、増幅器が電流増
幅器の場合には、増幅器出力端子のダイポールに、増幅
器の出力インピーダンスの逆数が挿入される形式を持つ
モーメント法の連立方程式を作成する。
【0029】そして、作成手段13は、増幅器の出力電
圧が入力電圧に依存している場合には、増幅器出力端子
のダイポールに、増幅器の入力インピーダンスと増幅器
の増幅率と増幅器入力端子のダイポールに流れる電流と
の乗算値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入され
る形式を持つモーメント法の連立方程式を作成する。
【0030】そして、作成手段13は、増幅器の出力電
圧が入力電流に依存している場合には、増幅器出力端子
のダイポールに、増幅器の増幅率と増幅器入力端子のダ
イポールに流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生す
る依存電圧源が挿入される形式を持つモーメント法の連
立方程式を作成する。
【0031】そして、作成手段13は、増幅器の出力電
流が入力電圧に依存している場合には、増幅器出力端子
のダイポールに、増幅器の入力インピーダンスと増幅器
の出力インピーダンスと増幅器の増幅率と増幅器入力端
子のダイポールに流れる電流との乗算値に応じた電圧を
発生する依存電圧源が挿入される形式を持つモーメント
法の連立方程式を作成する。
【0032】そして、作成手段13は、増幅器の出力電
流が入力電流に依存している場合には、増幅器出力端子
のダイポールに、増幅器の出力インピーダンスと増幅器
の増幅率と増幅器入力端子のダイポールに流れる電流と
の乗算値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入され
る形式を持つモーメント法の連立方程式を作成する。
【0033】このように構成されるときにあって、任意
の2点の間の電圧が増幅器の出力に及ぼす影響をシミュ
レーションする必要があるときには、割付手段12は、
その任意の2点の間にダイポールを割り付け、これを受
けて、作成手段13は、その割り付られるダイポール
に、その2点の間のインピーダンスに対応付けられる観
測用インピーダンスが挿入され、出力端子のダイポール
に、その2点の間の電圧による影響を示す値と観測用イ
ンピーダンスとその割り付られるダイポールに流れる電
流との乗算値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入
される形式を持つモーメント法の連立方程式を作成す
る。
【0034】また、任意の2点の間の電流が増幅器の出
力に及ぼす影響をシミュレーションする必要があるとき
には、割付手段12は、その任意の2点の間にダイポー
ルを割り付け、これを受けて、作成手段13は、出力端
子のダイポールに、その2点の間の電流による影響を示
す値とその割り付けられたダイポールに流れる電流との
乗算値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入される
形式を持つモーメント法の連立方程式を作成する。
【0035】このようにして、本発明のシミュレーショ
ン装置1では、モーメント法を使って電子機器に流れる
電流をシミュレーションするときにあって、電子機器が
増幅器を持つ場合には、増幅器の出力に、増幅器の入力
電圧や入力電流に依存する電圧や電流を発生する依存電
圧源を設けることで増幅器の正確なシミュレーションモ
デルを作成して、それに従ってシミュレーション処理を
実行する構成を採ることから、電子機器が増幅器を持つ
ときに正確なシミュレーション処理を実行できるように
なる。
【0036】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態に従って本発明
を詳細に説明する。
【0037】図2に、本発明を具備するシミュレーショ
ン装置1の一実施例を図示する。
【0038】この実施例に従う本発明のシミュレーショ
ン装置1は、シミュレーション対象の電子機器の構造情
報を格納する電子機器データファイル2と、シミュレー
ション対象の電子機器の持つ増幅器の情報を格納する増
幅器ライブラリ4と、シミュレーション結果を表示する
ディスプレイ装置3aと、フロッピィディスクや回線な
どを介してインストールされて、モーメント法を使って
シミュレーション対象の電子機器に流れる電流をシミュ
レーションして、それに従って電子機器の放射する電磁
界強度を算出する処理を行うシミュレーションプログラ
ム100とを備える。
【0039】図3に、増幅器ライブラリ4のデータ構造
の一例を図示する。
【0040】増幅器ライブラリ4は、この図に示すよう
に、ライブラリ名と、コメントと、ライブラリ種別と、
増幅器の種別と、増幅器の入力部回路形式と、増幅器の
出力部回路形式と、増幅器の増幅率テーブル(テーブル
数・テーブル形式が定義される)というデータ項目に従
って、増幅器の情報を管理する。
【0041】例えば、シミュレーション対象の電子機器
の持つ増幅器が図4(a)に示すような回路構造を持つ
場合には、増幅器ライブラリ4は、この増幅器に関して
図5に示すような情報を管理する。
【0042】すなわち、増幅器情報の格納先のライブラ
リ名が“#AMPーVーV”で、そのライブラリ種別が
“20”(増幅器ライブラリであることを示す)で、増
幅器種別が“1”(電圧入力ー電圧出力タイプの増幅器
であることを示す)で、入力部回路形式が“11”(直
列接続の入力部回路形式であることを示す)で、その入
力部の回路素子の特性を記述するテーブル数が“1”
で、その回路素子が“1”(抵抗であることを示す)
で、その回路素子の周波数特性が“0”(周波数に依存
しないことを示す)で、その回路素子の抵抗値が“1
0.0MΩ”で、出力部回路形式が“11”(直列接続の
入力部回路形式であることを示す)で、その出力部を構
成する回路素子の特性を記述するテーブル数が“1”
で、その回路素子が“1”(抵抗であることを示す)
で、その回路素子の周波数特性が“0”(周波数に依存
しないことを示す)で、その回路素子の抵抗値が“5
0.0MΩ”で、その増幅器の増幅率が“10”個のテー
ブルで定義されており、増幅率の記述形式が“100”
(実数・虚数形式であることを示す)で、100MHz
〜1000MHzでの各増幅率がこのような値を持つと
いうことを管理する。
【0043】ここで、シミュレーション対象の電子機器
の持つ増幅器が図4(a)に示すような回路構造を持つ
場合、電子機器データファイル2から読み込む増幅器に
ついての情報は、 「$AMP 1 1 101 102 103 104 #AMPーVーV amplib.prv」 というように記述されている。
【0044】これは、シーケンス番号1の増幅器は、増
幅器種別が“1”(電圧入力ー電圧出力タイプの増幅器
であることを示す)で、入力端子(+)の位置は101
で定義されるもので、入力端子(−)の位置は102で
定義されるもので、出力端子(+)の位置は103で定
義されるもので、出力端子(−)の位置は104で定義
されるもので、増幅器情報の格納先ライブラリー名が
“#AMPーVーV”で、そのライブラリのファイル名
が“amplib.prv”であることを示している。
【0045】また、シミュレーション対象の電子機器の
持つ増幅器が図4(b)に示すような回路構造を持つ場
合には、増幅器ライブラリ4は、この増幅器に関して図
6に示すような情報を管理する。
【0046】すなわち、増幅器情報の格納先のライブラ
リ名が“#DAMPーVーV”で、そのライブラリ種別
が“20”(増幅器ライブラリであることを示す)で、
増幅器種別が“5”(電圧入力ー電圧出力タイプの差動
増幅器であることを示す)で、入力1の入力部回路形式
が“11”(直列接続の入力部回路形式であることを示
す)で、その入力部の回路素子の特性を記述するテーブ
ル数が“1”で、その回路素子が“1”(抵抗であるこ
とを示す)で、その回路素子の周波数特性が“00”
(周波数に依存しないことを示す)で、その回路素子の
抵抗値が“35.0MΩ”で、入力2の入力部回路形式が
“11”(直列接続の入力部回路形式であることを示
す)で、その入力部の回路素子の特性を記述するテーブ
ル数が“1”で、その回路素子が“1”(抵抗であるこ
とを示す)で、その回路素子の周波数特性が“00”
(周波数に依存しないことを示す)で、その回路素子の
抵抗値が“35.0MΩ”で、入力1ー2間の入力部回路
形式が“11”(直列接続の入力部回路形式であること
を示す)で、その入力部の回路素子の特性を記述するテ
ーブル数が“1”で、その回路素子が“1”(抵抗であ
ることを示す)で、その回路素子の周波数特性が“0
0”(周波数に依存しないことを示す)で、その回路素
子の抵抗値が“50.0MΩ”で、出力部回路形式が“1
1”(直列接続の入力部回路形式であることを示す)
で、その出力部を構成する回路素子の特性を記述するテ
ーブル数が“1”で、その回路素子が“1”(抵抗であ
ることを示す)で、その回路素子の周波数特性が“0
0”(周波数に依存しないことを示す)で、その回路素
子の抵抗値が“40.0MΩ”で、その増幅器の増幅率が
“10”個のテーブルで定義されており、増幅率の記述
形式が“101”(絶対値・位相形式であることを示
す)で、100MHz〜1000MHzでの各増幅率が
このような値を持ち、その増幅器のコモンモード除去比
が“10”個のテーブルで定義されており、コモンモー
ド除去比の記述形式が“101”(絶対値・位相形式で
あることを示す)で、100MHz〜1000MHzで
の各コモンモード除去比がこのような値を持つというこ
とを管理する。
【0047】ここで、シミュレーション対象の電子機器
の持つ増幅器が図4(b)に示すような回路構造を持つ
場合、電子機器データファイル2から読み込む増幅器に
ついての情報は、 「$AMP 1 5 101 102 102 103 104 105 106 #DAMPーVーV amplib.prv」 というように記述されている。
【0048】これは、シーケンス番号1の増幅器は、増
幅器種別が“5”(電圧入力ー電圧出力タイプの差動増
幅器であることを示す)で、入力端子1(+)の位置は
101で定義されるもので、入力端子1(−)の位置は
102で定義されるもので、入力端子2(+)の位置は
103で定義されるもので、入力端子2(−)の位置は
104で定義されるもので、出力端子(+)の位置は1
05で定義されるもので、出力端子(−)の位置は10
6で定義されるもので、増幅器情報の格納先ライブラリ
ー名が“#AMPーVーV”で、そのライブラリのファ
イル名が“amplib.prv”であることを示している。
【0049】次に、シミュレーションプログラム100
の実行するシミュレーション処理について説明する。
【0050】シミュレーションプログラム100は、シ
ミュレーション対象となる電子機器の構造をメッシュ化
して、解析対象となる周波数を設定する。そして、その
設定した解析対象の周波数について、メッシュ化した要
素間の相互インピーダンスや相互アドミッタンスや相互
リアクションを所定の計算処理によって求めて、その求
めた相互インピーダンスなどと構造情報で指定される波
源とをモーメント法の連立方程式に代入し、それを解く
ことで各要素に流れる電流や磁流を求める処理を行う。
【0051】金属対象物を扱うときには、金属部分を解
析対象としてメッシュ化し、このメッシュ化した金属要
素間の相互インピーダンスZij(解析対象の周波数にお
ける値)を求めて、この相互インピーダンスZijと、そ
の周波数成分の波源Vi と、メッシュ化した金属要素に
流れるその周波数成分の電流Ii との間に成立する図7
に示すモーメント法の連立方程式を解くことで、金属要
素に流れる電流Ii を求めることになる。
【0052】ここで、誘電体の存在を考慮するときに
は、図8に示すモーメント法の連立方程式を解くことに
なる。図中、Yijは要素間の相互アドミッタンス、Bij
は要素間の相互リアクション、Ic,n は金属に流れる電
流、Id,n は誘電体の表面に流れる電流、Mn は誘電体
の表面に流れる磁流、肩付き文字0は空気中での値、肩
付き文字dは誘電体中での値、添字cは金属、添字dは
誘電体を表している。
【0053】金属ワイヤ間の相互インピーダンスの算出
を具体例に説明するならば、金属ワイヤを線分割する
と、図9に示すように、隣同士のワイヤ要素にダイポー
ル(モノポールの2つで定義される)を生成し、このダ
イポールに、三角波などで定義される電流の展開関数J
n を割り付けて、この電流の展開関数Jn を使って金属
ワイヤに流れる電流Js を、 Js =ΣIn ×Jn のように展開する。ここで、この係数In が電流の大き
さを表し、最終的にはモーメント法の連立方程式の未知
数となる。
【0054】ダイポール(モノポールの2つで定義され
る)の割り付けられる要素iと要素jとの間の相互イン
ピーダンスZijは、図10に示すような要素iを構成す
るモノポールと、要素jを構成するモノボール
とを想定することで実行される。
【0055】すなわち、要素iと要素jとの間の相互イ
ンピーダンスZijの一般式は、図11(a)に図示する
数式で表される。図中、ωは角周波数、kは波数、rは
モノポール間の距離、J1,2 はモノポール上の電流分
布の形状、φはモノポール間の傾きを表し、ρ1 =(−
1/jω)×〔∂J1 /∂t〕、ρ2 =(−1/jω)
×〔∂J2 /∂t〕である。
【0056】モノポール上の電流分布J1,2 として、 電流モノポール J1=sink(z-z0)/sinkd1 電流モノポール J1=sink(z2-z)/sinkd2 電流モノポール J2=sink(t-t0)/sinkd3 電流モノポール J2=sink(t2-t)/sinkd4 d1:モノポールの長さ、d2:モノポールの長さ d3:モノポールの長さ、d4:モノポールの長さ を想定すると、モノポールとモノポールの相互イン
ピーダンスZ13と、モノポールとモノポールの相互
インピーダンスZ14とは、図11(b)に図示する数式
のように表される。
【0057】モノポールとモノポールの相互インピ
ーダンスZ23と、モノポールとモノポールの相互イ
ンピーダンスZ24とについても同様の数式で表される。
これから、要素iと要素jとの間の相互インピーダンス
ij(=Z13+Z14+Z23+Z24)が求まる。
【0058】このようにして、シミュレーションプログ
ラム100は、シミュレーション対象となる電子機器の
構造をメッシュ化し、解析対象の周波数について、メッ
シュ化した要素間の相互インピーダンスや相互アドミッ
タンスや相互リアクションを所定の計算処理によって求
めて、その求めた相互インピーダンスなどと構造情報で
指定される波源とをモーメント法の連立方程式に代入
し、それを解くことで各要素に流れる電流や磁流を求め
る処理を行うことになるが、シミュレーション対象とな
る電子機器が増幅器を持つ場合には、このシミュレーシ
ョン処理を正確なものとするために本発明に特徴的な処
理を行う。
【0059】図12及び図13に、シミュレーションプ
ログラム100が実行する本発明に特徴的な処理フロー
の一実施例を図示する。次に、この処理フローに従って
本発明について詳細に説明する。ここで、説明の便宜
上、この処理フローでは誘電体の存在を考慮していな
い。
【0060】シミュレーションプログラム100は、電
子機器の放射する電磁界強度の算出要求が発行される
と、図12及び図13の処理フローに示すように、先ず
最初に、ステップ1で、電子機器データファイル2か
ら、シミュレーション対象となる電子機器の構造情報を
読み込み、続くステップ2で、増幅器ライブラリ4か
ら、その読み込んだ電子機器の持つ増幅器に関する情報
を読み込む。
【0061】続いて、ステップ3で、読み込んだ電子機
器を要素に分割し、要素の対に対してダイポールを割り
付け、続くステップ4で、図14(a)に示すように、
電子機器の持つ増幅器の入出力に対してダイポールを割
り付ける。なお、電子機器を要素に分割する場合には、
要素の形状に合わせた形状で分割する。また、各要素が
例えば“0.1×λ(λ:解析周波数の波長)”以下の大
きさを持つようにと電子機器を分割する。また、増幅器
の入力端子間(出力端子間)の長さが長いときには、増
幅器の入力(出力)に対して複数のダイポールを割り付
けることになる。
【0062】続いて、ステップ5で、未処理の解析周波
数の中から解析周波数を1つ選択し、続くステップ6
で、全ての解析周波数の選択を終了したのか否かを判断
して、全ての解析周波数の選択終了を判断するときに
は、シミュレーション処理を終了する。
【0063】一方、ステップ6で、全ての解析周波数の
選択終了を判断しないとき、すなわち、ステップ5で解
析周波数を1つ選択できたことを判断するときには、ス
テップ7に進んで、増幅器ライブラリ4から読み込んだ
増幅器の入力部回路形式の情報を使って、その選択した
解析周波数における増幅器の入力インピーダンスZi
計算し、増幅器ライブラリ4から読み込んだ増幅器の出
力部回路形式の情報を使って、その選択した解析周波数
における増幅器の出力インピーダンスZo を計算すると
ともに、増幅器ライブラリ4から読み込んだ増幅率テー
ブルのテーブル情報から、その選択した解析周波数にお
ける増幅器の増幅率Aを特定する。
【0064】続いて、ステップ8で、図14(b)に示
すように、ステップ4で割り付けた増幅器の入力ダイポ
ールに、ステップ7で算出した増幅器の入力インピーダ
ンスZi を挿入する。
【0065】続いて、ステップ9(図13の処理フロ
ー)で、増幅器が電圧増幅器である場合には、ステップ
4で割り付けた増幅器の出力ダイポールに、ステップ7
で算出した増幅器の出力インピーダンスZo を挿入し、
増幅器が電流増幅器である場合には、ステップ4で割り
付けた増幅器の出力ダイポールに、ステップ7で算出し
た増幅器の出力インピーダンスの逆数“1/Zo ”を挿
入する。すなわち、増幅器が電圧増幅器である場合に
は、図14(b)に示すように、増幅器の出力ダイポー
ルに出力インピーダンスZo を挿入するのである。
【0066】続いて、ステップ10で、図14(c)に
示すように、ステップ4で割り付けた増幅器の出力ダイ
ポールに、依存電圧源V0 を挿入する。
【0067】具体的には、増幅器の出力電圧が入力電圧
に依存している場合には、増幅器の出力ダイポールに、
増幅器の入力インピーダンスZi と増幅器の増幅率Av
と増幅器の入力ダイポールに流れる電流との乗算値に応
じた電圧を発生する依存電圧源Eo を挿入し、増幅器の
出力電圧が入力電流に依存している場合には、増幅器の
出力ダイポールに、増幅器の増幅率Ai と増幅器の入力
ダイポールに流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生
する依存電圧源Eo を挿入し、増幅器の出力電流が入力
電圧に依存している場合には、増幅器の出力ダイポール
に、増幅器の入力インピーダンスZi と増幅器の出力イ
ンピーダンスZo と増幅器の増幅率Aiと増幅器の入力
ダイポールに流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生
する依存電圧源Eo を挿入し、増幅器の出力電流が入力
電流に依存している場合には、増幅器の出力ダイポール
に、増幅器の出力インピーダンスZo と増幅器の増幅率
i と増幅器の入力ダイポールに流れる電流との乗算値
に応じた電圧を発生する依存電圧源Eo を挿入する。
【0068】続いて、ステップ11で、ステップ3及び
ステップ4で割り付けたダイポールを使って、ステップ
5で選択した解析周波数における電子機器要素間の相互
インピーダンスZijを算出する。
【0069】続いて、ステップ12で、ステップ8で挿
入した入力インピーダンスZi と、ステップ9で挿入し
た出力インピーダンスZo あるいはその逆数“1/
o ”と、ステップ10で挿入した依存電圧源Eo と、
ステップ11で算出した相互インピーダンスZijとか
ら、増幅作用を考慮したモーメント法の連立方程式を組
み立てる。
【0070】続いて、ステップ13で、ステップ12で
組み立てたモーメント法の連立方程式を解くことで、電
子機器の各要素に流れる電流を算出し、続くステップ1
4で、その各要素に流れる電流から公知の算出式に従っ
て電子機器の放射する電磁界強度を算出することで、ス
テップ5で選択した解析周波数における電子機器の放射
電磁界強度を求めてから、次の解析周波数のシミュレー
ション処理に入るべくステップ5に戻る。
【0071】このようにして、シミュレーションプログ
ラム100は、シミュレーション対象となる電子機器が
増幅器を持つ場合には、増幅器の出力に、増幅器の入力
電圧や入力電流に依存する電圧や電流を発生する依存電
圧源を設けることで、増幅器の正確なシミュレーション
モデルを作成して、それに従ってシミュレーション処理
を実行するように処理するのである。
【0072】次に、シミュレーションプログラム100
の作成するモーメント法の連立方程式について具体的に
説明する。 (1)入力電圧Vi の変化に対して増幅率Av 倍した電
圧Vo を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図15に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力に割り付けられる入力ダイポール、bは増幅
器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入力
ダイポールaに流れる電流、Ib は出力ダイポールbに
流れる電流である。
【0073】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia に応じて変化する Eo =Av ×Vi =Av ×Zi ×Iai :増幅器の入力インピーダンス という電圧を発生する。
【0074】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図16に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。なお、
図中のVs は電子機器の持つ波源を示している。
【0075】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となる。また、「Zba−Av ×Zi 」という項が現れる
のは、依存電圧源Eo に関する項を右辺から左辺に移し
たからである。 (2)入力電流Ii の変化に対して増幅率Ai 倍した電
圧Vo を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図17に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力に割り付けられる入力ダイポール、bは増幅
器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入力
ダイポールaに流れる電流、Ib は出力ダイポールbに
流れる電流である。
【0076】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia に応じて変化する Eo =Ai ×Ii =Ai ×Ia という電圧を発生する。
【0077】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図18に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0078】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となる。また、「Zba−Ai 」という項が現れるのは、
依存電圧源Eo に関する項を右辺から左辺に移したから
である。 (3)入力電圧Vi の変化に対して増幅率Ai 倍した電
流Io を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図19に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力に割り付けられる入力ダイポール、bは増幅
器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入力
ダイポールaに流れる電流、Ib は出力ダイポールbに
流れる電流、Yo は増幅器の出力インピーダンスZ0
逆数(アドミッタンス)である。
【0079】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia に応じて変化する Eo =Io /Yo =(Ai ×Vi )/Yo =(Ai ×Z
i ×Ia )/Yo=Ai ×Zi ×Zo ×Iai :増幅器の入力インピーダンス Zo :増幅器の出力インピーダンス という電圧を発生する。
【0080】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図20に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0081】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となる。また、「Zba−Ai ×Zi ×Zo 」という項が
現れるのは、依存電圧源Eo に関する項を右辺から左辺
に移したからである。 (4)入力電流Ii の変化に対して増幅率Ai 倍した電
流Io を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図21に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力に割り付けられる入力ダイポール、bは増幅
器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入力
ダイポールaに流れる電流、Ib は出力ダイポールbに
流れる電流、Yo は増幅器の出力インピーダンスZ0
逆数(アドミッタンス)である。
【0082】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia に応じて変化する Eo =Io /Yo =(Ai ×Ii )/Yo =(Ai ×I
a )/Yo=Ai ×Zo ×Iao :増幅器の出力インピーダンス という電圧を発生する。
【0083】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図22に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0084】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となる。また、「Zba−Ai ×Zo 」という項が現れる
のは、依存電圧源Eo に関する項を右辺から左辺に移し
たからである。 (5)2入力の電圧差(Vi1−Vi2)に対して増幅率A
v 倍した電圧Vo を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図23に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力1に割り付けられる入力ダイポール、bは増
幅器の入力2に割り付けられる入力ダイポール、cは増
幅器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入
力ダイポールaに流れる電流、Ib は入力ダイポールb
に流れる電流、Ic は出力ダイポールcに流れる電流、
i1は入力1の入力インピーダンス、Zi2は入力2の入
力インピーダンスである。
【0085】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia と入力ダイポールbに流れ
る電流Ib とに応じて変化する Eo =Av (Vi1−Vi2)=Av (Zi1×Ia −Zi2×
b ) という電圧を発生する。
【0086】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図24に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0087】ここで、入力ダイポールaに入力1の入力
インピーダンスZi1が挿入されるので、入力ダイポール
aの自己インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi1 となり、入力ダイポールbに入力2の入力インピーダン
スZi2が挿入されるので、入力ダイポールbの自己イン
ピーダンスZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zi2 となり、出力ダイポールcに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールcの自己インピーダン
スZccは、見かけ上、 Zcc→Zcc+Zo となる。また、「Zca−Av ×Zi1」という項と、「Z
cb+Av ×Zi2」という項とが現れるのは、依存電圧源
o に関する項を右辺から左辺に移したからである。 (6)2入力の電流差(Ia −Ib )に対して増幅率A
i 倍した電圧Vo を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図25に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力1に割り付けられる入力ダイポール、bは増
幅器の入力2に割り付けられる入力ダイポール、cは増
幅器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入
力ダイポールaに流れる電流、Ib は入力ダイポールb
に流れる電流、Ic は出力ダイポールcに流れる電流、
i1は入力1の入力インピーダンス、Zi2は入力2の入
力インピーダンスである。
【0088】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia と入力ダイポールbに流れ
る電流Ib とに応じて変化する Eo =Ai (Ia −Ib ) という電圧を発生する。
【0089】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図26に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0090】ここで、入力ダイポールaに入力1の入力
インピーダンスZi1が挿入されるので、入力ダイポール
aの自己インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi1 となり、入力ダイポールbに入力2の入力インピーダン
スZi2が挿入されるので、入力ダイポールbの自己イン
ピーダンスZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zi2 となり、出力ダイポールcに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールcの自己インピーダン
スZccは、見かけ上、 Zcc→Zcc+Zo となる。また、「Zca−Ai 」という項と、「Zcb+A
i 」という項とが現れるのは、依存電圧源Eo に関する
項を右辺から左辺に移したからである。 (7)2入力の電圧差(Vi1−Vi2)に対して増幅率A
i 倍した電流Io を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図27に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力1に割り付けられる入力ダイポール、bは増
幅器の入力2に割り付けられる入力ダイポール、cは増
幅器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入
力ダイポールaに流れる電流、Ib は入力ダイポールb
に流れる電流、Ic は出力ダイポールcに流れる電流、
i1は入力1の入力インピーダンス、Zi2は入力2の入
力インピーダンス、Yo は増幅器の出力インピーダンス
0 の逆数(アドミッタンス)である。
【0091】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia と入力ダイポールbに流れ
る電流Ib とに応じて変化する Eo =Io /Yo =Ai (Vi1−Vi2)/Yo=A
i (Zi1a −Zi2b )/Yo=Ai ×Zo (Zi1
a −Zi2b ) という電圧を発生する。
【0092】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図28に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0093】ここで、入力ダイポールaに入力1の入力
インピーダンスZi1が挿入されるので、入力ダイポール
aの自己インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi1 となり、入力ダイポールbに入力2の入力インピーダン
スZi2が挿入されるので、入力ダイポールbの自己イン
ピーダンスZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zi2 となり、出力ダイポールcに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールcの自己インピーダン
スZccは、見かけ上、 Zcc→Zcc+Zo となる。また、「Zca−Ai ×Zi1×Zo 」という項
と、「Zcb+Ai ×Zi2×Zo 」という項とが現れるの
は、依存電圧源Eo に関する項を右辺から左辺に移した
からである。 (8)2入力の電流差(Ia −Ib )に対して増幅率A
i 倍した電流Io を出力する増幅器の場合 この場合、シミュレーションプログラム100は、図1
2及び図13の処理フローに従って、図29に示すシミ
ュレーションモデルを生成する。ここで、図中のaは増
幅器の入力1に割り付けられる入力ダイポール、bは増
幅器の入力2に割り付けられる入力ダイポール、cは増
幅器の出力に割り付けられる出力ダイポール、Ia は入
力ダイポールaに流れる電流、Ib は入力ダイポールb
に流れる電流、Ic は出力ダイポールcに流れる電流、
i1は入力1の入力インピーダンス、Zi2は入力2の入
力インピーダンス、Yo は増幅器の出力インピーダンス
0 の逆数(アドミッタンス)である。
【0094】このときには、依存電圧源Eo は、入力ダ
イポールaに流れる電流Ia と入力ダイポールbに流れ
る電流Ib とに応じて変化する Eo =Io /Yo =Ai (Ia −Ib )/Yo=Ai ×
o (Ia −Ib ) という電圧を発生する。
【0095】このシミュレーションモデルに従って、シ
ミュレーションプログラム100は、図30に示すモー
メント法の連立方程式を作成して、それを解くことで、
電子機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0096】ここで、入力ダイポールaに入力1の入力
インピーダンスZi1が挿入されるので、入力ダイポール
aの自己インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi1 となり、入力ダイポールbに入力2の入力インピーダン
スZi2が挿入されるので、入力ダイポールbの自己イン
ピーダンスZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zi2 となり、出力ダイポールcに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールcの自己インピーダン
スZccは、見かけ上、 Zcc→Zcc+Zo となる。また、「Zca−Ai ×Zo 」という項と、「Z
cb+Ai ×Zo 」という項とが現れるのは、依存電圧源
o に関する項を右辺から左辺に移したからである。
【0097】図12及び図13の処理フローでは説明し
なかったが、シミュレーションプログラム100は、任
意の2点の間の電圧(例えば電源電圧)が増幅器に与え
る影響をシミュレーションする機能を有している。
【0098】このシミュレーション機能は、指定される
2点の間にダイポールを割り付けるとともに、その割り
付けるダイポールに、その2点の間のインピーダンスに
対応付けられる観測用インピーダンスを挿入し、更に、
増幅器の出力ダイポールに、その2点の間の電圧による
影響を示す値と観測用インピーダンスとその割り付ける
ダイポールに流れる電流との乗算値で規定される電圧を
発生する依存電圧源を挿入することで実現される。
【0099】すなわち、シミュレーションプログラム1
00は、指定される2点の間の電圧が増幅器に与える影
響をシミュレーションする必要があるときには、図31
に示すように、指定される2点の間にダイポールcを割
り付けるとともに、その割り付けるダイポールcに、そ
の2点の間のインピーダンスに対応付けられる観測用イ
ンピーダンスRM を挿入し、更に、増幅器の出力ダイポ
ールbに、その2点の間の電圧による影響を示す値AM
と観測用インピーダンスRM とその割り付けるダイポー
ルcに流れる電流Ic との乗算値で規定される電圧を発
生する依存電圧源E02を挿入する。
【0100】ここで、増幅器の出力ダイポールbには、
この依存電圧源E02に加えて、上述の(1)で説明した
「Eo =Av ×Zi ×Ia 」という電圧を発生する本来
の依存電圧源E01も挿入する。
【0101】そして、シミュレーションプログラム10
0は、このシミュレーションモデルに従って、図32に
示すモーメント法の連立方程式を作成して、それを解く
ことで、電子機器に流れる電流をシミュレーションす
る。
【0102】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となり、2点間のダイポールcに観測用インピーダンス
M が挿入されるので、2点間のダイポールcの自己イ
ンピーダンスZccは、見かけ上、 Zcc→Zcc+RM となる。また、「Zba−Av ×Zi 」という項が現れる
のは、依存電圧源E01に関する項を右辺から左辺に移し
たからであり、「Zbc−AM ×RM 」という項が現れる
のは、依存電圧源E02に関する項を右辺から左辺に移し
たからである。
【0103】また、図12及び図13の処理フローでは
説明しなかったが、シミュレーションプログラム100
は、任意の2点の間の電流が増幅器に与える影響をシミ
ュレーションする機能を有している。
【0104】このシミュレーション機能は、指定される
2点の間にダイポールを割り付けるとともに、増幅器の
出力ダイポールに、その2点の間の電流による影響を示
す値AM とそのダイポールに流れる電流との乗算値で規
定される電圧を発生する依存電圧源を挿入することで実
現される。
【0105】すなわち、シミュレーションプログラム1
00は、指定される2点の間の電流が増幅器に与える影
響をシミュレーションする必要があるときには、図33
に示す(この図では2組の2点が指定されたことを想定
している)ように、指定される2点の間にダイポール
c,dを割り付けるとともに、増幅器の出力ダイポール
bに、その2点の間の電流による影響を示す値AM とそ
のダイポールc,dに流れる電流Ic,d との乗算値で
規定される電圧“AM (Ic −Id )”を発生する依存
電圧源E02を挿入する。
【0106】ここで、増幅器の出力ダイポールbには、
この依存電圧源E02に加えて、上述の(1)で説明した
「Eo =Av ×Zi ×Ia 」という電圧を発生する本来
の依存電圧源E01も挿入する。
【0107】そして、シミュレーションプログラム10
0は、このシミュレーションモデルに従って、図34に
示すモーメント法の連立方程式を作成して、それを解く
ことで、電子機器に流れる電流をシミュレーションす
る。
【0108】ここで、入力ダイポールaに入力インピー
ダンスZi が挿入されるので、入力ダイポールaの自己
インピーダンスZaaは、見かけ上、 Zaa→Zaa+Zi となり、出力ダイポールbに出力インピーダンスZo
挿入されるので、出力ダイポールbの自己インピーダン
スZbbは、見かけ上、 Zbb→Zbb+Zo となる。また、「Zba−Av ×Zi 」という項が現れる
のは、依存電圧源E01に関する項を右辺から左辺に移し
たからであり、「Zbc−AM 」という項と「Zbd
M 」という項とが現れるのは、依存電圧源E02に関す
る項を右辺から左辺に移したからである。
【0109】図12及び図13の処理フローでは説明し
なかったが、シミュレーションプログラム100は、増
幅器が複数の入力端子を有するときには、その増幅器の
増幅特性に合わせて入力端子にダイポールを挿入すると
ともに、その増幅器の増幅特性に合わせて出力端子に依
存電圧源を挿入する処理を行う。
【0110】例えば、シミュレーション対象となる電子
機器が、2つの入力電圧の差(Va−Vb )を増幅率A
d 倍した電圧と、その入力電圧の平均値(Va +Vb
/2を“1/Ac ”倍した電圧との和を算出して出力す
る増幅器を持つ場合には、図35に示すように、増幅器
の入力2にダイポールiを割り付け、増幅器の入力1に
ダイポールjを割り付け、増幅器の入力1と入力2との
間にダイポールkを割り付け、増幅器の出力にダイポー
ルlを割り付けるとともに、ダイポールiに入力2の入
力インピーダンスZa を挿入し、ダイポールjに入力1
の入力インピーダンスZb を挿入し、ダイポールkに入
力1と入力2との間のインピーダンスに対応付けられる
入力インピーダンスZabを挿入し、ダイポールlに出力
インピーダンスZo を挿入する。
【0111】そして、この増幅器の増幅特性に合わせ
て、出力ダイポールlに、 Ec =〔(Va +Vb )/2〕×(1/Ac ) =(Za ×Ii +Zb ×Ij )/2Ac =(Za ×Ii )/2Ac +(Zb ×Ij )/2Aci :ダイポールiに流れる電流 Ij :ダイポールjに流れる電流 という電圧を発生する依存電圧源Ec と、 Ed =(Va −Vb )×Ad =Zab×Ad ×Ikk :ダイポールkに流れる電流 という電圧を発生する依存電圧源Ek とを挿入する。
【0112】そして、シミュレーションプログラム10
0は、このシミュレーションモデルに従って、図36に
示す相互インピーダンスのマトリックスを持つモーメン
ト法の連立方程式を作成して、それを解くことで、電子
機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0113】また、例えば、シミュレーション対象とな
る電子機器が、2つの入力電圧の差(Va −Vb )を増
幅率Ad 倍した電流と、その入力電圧の平均値(Va
b)/2を“1/Ac ”倍した電流との和を算出して
出力する増幅器を持つ場合には、図37に示すように、
増幅器の入力2にダイポールiを割り付け、増幅器の入
力1にダイポールjを割り付け、増幅器の入力1と入力
2との間にダイポールkを割り付け、増幅器の出力にダ
イポールlを割り付けるとともに、ダイポールiに入力
2の入力インピーダンスZa を挿入し、ダイポールjに
入力1の入力インピーダンスZb を挿入し、ダイポール
kに入力1と入力2との間のインピーダンスに対応付け
られる入力インピーダンスZabを挿入し、ダイポールl
に出力インピーダンスZo を挿入する。
【0114】そして、この増幅器の出力電流Ic,
d が、 Ic =〔(Va +Vb )/2〕×(1/Ac ) =(Za ×Ii +Zb ×Ij )/2Ac =(Za ×Ii )/2Ac +(Zb ×Ij )/2Aci :ダイポールiに流れる電流 Ij :ダイポールjに流れる電流 Id =(Va −Vb )×Ad =Zab×Ad ×Ikk :ダイポールkに流れる電流 となることから、図35に示した形態と同一の形態に従
って、出力ダイポールlに、 Ec =Zo ×Ic =(Za ×Zo ×Ii )/2Ac
(Zb ×Zo ×Ij )/2Ac という電圧を発生する依存電圧源Ec と、 Ed =Zo ×Id =Zab×Zo ×Ad ×Ik という電圧を発生する依存電圧源Ek とを挿入する。
【0115】そして、シミュレーションプログラム10
0は、このシミュレーションモデルに従って、図38に
示す相互インピーダンスのマトリックスを持つモーメン
ト法の連立方程式を作成して、それを解くことで、電子
機器に流れる電流をシミュレーションする。
【0116】このようにして、シミュレーションプログ
ラム100は、モーメント法に従って電子機器に流れる
電流をシミュレーションする構成を採るときに、シミュ
レーション対象となる電子機器が増幅器を持つ場合に
は、増幅器の出力に、増幅器の入力電圧や入力電流に依
存する電圧や電流を発生する依存電圧源を設けること
で、増幅器の正確なシミュレーションモデルを作成し
て、それに従ってシミュレーション処理を実行するよう
に処理するのである。
【0117】図示実施例に従って本発明を説明したが、
本発明はこれに限定されるものではない。
【0118】例えば、図12及び図13の処理フローで
は、増幅器の入出力にダイポールを割り付けた後、その
割り付けた入力ダイポールに増幅器の入力インピーダン
スを挿入するとともに、その割り付けた出力ダイポール
に増幅器の出力インピーダンスあるいはその逆数と依存
電圧源とを挿入してから、ダイポール間の相互インピー
ダンスを算出することでモーメント法の連立方程式を導
出するという構成を採ったが、増幅器の入出力にダイポ
ールを割り付けた後、ダイポール間の相互インピーダン
スを算出して、その後に、入力インピーダンスと出力イ
ンピーダンスと依存電圧源とを使って、その算出した相
互インピーダンスを変更することでモーメント法の連立
方程式を導出するという構成を採ってもよい。
【0119】また、実施例では、電子機器の持つ誘電体
を考慮しないことで説明したが、本発明は、電子機器の
持つ誘電体を考慮する場合にもそのまま適用できるもの
である。
【0120】
【発明の効果】以上説明したように、本発明のシミュレ
ーション装置では、モーメント法を使って電子機器に流
れる電流をシミュレーションするときにあって、電子機
器が増幅器を持つ場合には、増幅器の出力に、増幅器の
入力電圧や入力電流に依存する電圧や電流を発生する依
存電圧源を設けることで増幅器の正確なシミュレーショ
ンモデルを作成して、それに従ってシミュレーション処
理を実行する構成を採ることから、電子機器が増幅器を
持つときに正確なシミュレーション処理を実行できるよ
うになる。
【0121】これから、電子機器の放射する電磁界強度
を正確にシミュレーションできるようになるとともに、
電波により影響される電子機器の状態を正確にシミュレ
ーションできるようになる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の原理構成図である。
【図2】本発明の一実施例である。
【図3】増幅器ライブラリのデータ構造の説明図であ
る。
【図4】増幅器の説明図である。
【図5】増幅器ライブラリの説明図である。
【図6】増幅器ライブラリの説明図である。
【図7】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図8】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図9】ダイポールの説明図である。
【図10】相互インピーダンスの算出方法の説明図であ
る。
【図11】相互インピーダンスの算出方法の説明図であ
る。
【図12】シミュレーションプログラムの処理フローで
ある。
【図13】シミュレーションプログラムの処理フローで
ある。
【図14】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図15】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図16】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図17】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図18】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図19】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図20】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図21】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図22】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図23】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図24】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図25】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図26】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図27】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図28】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図29】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図30】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図31】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図32】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図33】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図34】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図35】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図36】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【図37】シミュレーションプログラムの処理の説明図
である。
【図38】モーメント法の連立方程式の説明図である。
【符号の説明】
1 シミュレーション装置 2 電子機器データファイル 3 出力装置 10 モデル化手段 11 増幅器モデル化手段 12 割付手段 13 作成手段 14 解法手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G035 AB04 AB09 AC02 AC13 5B046 AA08 JA04 KA06 5B049 BB07 CC23 EE03 EE41 EE56 FF00 9A001 HH32 KK37 LL05

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電子機器を要素に分割することで導出さ
    れるモーメント法の連立方程式を解くことで、電子機器
    に流れる電流をシミュレーションするシミュレーション
    装置において、 電子機器の持つ増幅器の入力端子及び出力端子に、要素
    に流れる電流を導出するために定義するダイポールを割
    り付ける割付手段と、 上記割付手段の割り付ける入力端子のダイポールに、上
    記増幅器の入力インピーダンスが挿入され、上記割付手
    段の割り付ける出力端子のダイポールに、上記増幅器の
    出力インピーダンスあるいはその逆数と、上記増幅器の
    増幅特性に応じた依存電圧源とが挿入される形式を持つ
    モーメント法の連立方程式を作成する作成手段と、 上記作成手段の作成するモーメント法の連立方程式を解
    く解法手段とを備えることを、 特徴とするシミュレーション装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のシミュレーション装置に
    おいて、 割付手段は、増幅器が複数の入力端子を持つ場合には、
    増幅器の増幅特性に応じた形式に従って該入力端子にダ
    イポールを割り付けることを、特徴とするシミュレーシ
    ョン装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器が電圧増幅器の場合には、出力端子
    のダイポールに、増幅器の出力インピーダンスが挿入さ
    れる形式を持つモーメント法の連立方程式を作成するこ
    とを、 特徴とするシミュレーション装置。
  4. 【請求項4】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器が電流増幅器の場合には、出力端子
    のダイポールに、増幅器の出力インピーダンスの逆数が
    挿入される形式を持つモーメント法の連立方程式を作成
    することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  5. 【請求項5】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器の出力電圧が入力電圧に依存してい
    る場合には、出力端子のダイポールに、増幅器の入力イ
    ンピーダンスと増幅器の増幅率と入力端子のダイポール
    に流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生する依存電
    圧源が挿入される形式を持つモーメント法の連立方程式
    を作成することを、特徴とするシミュレーション装置。
  6. 【請求項6】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器の出力電圧が入力電流に依存してい
    る場合には、出力端子のダイポールに、増幅器の増幅率
    と入力端子のダイポールに流れる電流との乗算値に応じ
    た電圧を発生する依存電圧源が挿入される形式を持つモ
    ーメント法の連立方程式を作成することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  7. 【請求項7】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器の出力電流が入力電圧に依存してい
    る場合には、出力端子のダイポールに、増幅器の入力イ
    ンピーダンスと増幅器の出力インピーダンスと増幅器の
    増幅率と入力端子のダイポールに流れる電流との乗算値
    に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入される形式を
    持つモーメント法の連立方程式を作成することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  8. 【請求項8】 請求項1又は2記載のシミュレーション
    装置において、 作成手段は、増幅器の出力電流が入力電流に依存してい
    る場合には、出力端子のダイポールに、増幅器の出力イ
    ンピーダンスと増幅器の増幅率と入力端子のダイポール
    に流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生する依存電
    圧源が挿入される形式を持つモーメント法の連立方程式
    を作成することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8に記載されるいずれかのシ
    ミュレーション装置において、 割付手段は、増幅器の電源端子と接地端子との間にダイ
    ポールを割り付け、 作成手段は、その割り付けられるダイポールに、電源端
    子と接地端子との間のインピーダンスに対応付けられる
    観測用インピーダンスが挿入され、出力端子のダイポー
    ルに、電源電圧による影響を示す値と該観測用インピー
    ダンスとその割り付けられるダイポールに流れる電流と
    の乗算値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入され
    る形式を持つモーメント法の連立方程式を作成すること
    を、 特徴とするシミュレーション装置。
  10. 【請求項10】 請求項1〜8に記載されるいずれかの
    シミュレーション装置において、 割付手段は、任意の2点の間にダイポールを割り付け、 作成手段は、その割り付られるダイポールに、上記2点
    の間のインピーダンスに対応付けられる観測用インピー
    ダンスが挿入され、出力端子のダイポールに、上記2点
    の間の電圧による影響を示す値と該観測用インピーダン
    スとその割り付られるダイポールに流れる電流との乗算
    値に応じた電圧を発生する依存電圧源が挿入される形式
    を持つモーメント法の連立方程式を作成することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  11. 【請求項11】 請求項1〜8に記載されるいずれかの
    シミュレーション装置において、 割付手段は、任意の2点の間にダイポールを割り付け、 作成手段は、出力端子のダイポールに、上記2点の間の
    電流による影響を示す値とその割り付けられるダイポー
    ルに流れる電流との乗算値に応じた電圧を発生する依存
    電圧源が挿入される形式を持つモーメント法の連立方程
    式を作成することを、 特徴とするシミュレーション装置。
  12. 【請求項12】 電子機器を要素に分割することで導出
    されるモーメント法の連立方程式を解くことで、電子機
    器に流れる電流をシミュレーションするシミュレーショ
    ン方法において、 電子機器の持つ増幅器の入力端子及び出力端子に、要素
    に流れる電流を導出するために定義するダイポールを割
    り付ける第1の処理過程と、 第1の処理過程で割り付けた入力端子のダイポールに、
    上記増幅器の入力インピーダンスが挿入され、第1の処
    理過程で割り付けた出力端子のダイポールに、上記増幅
    器の出力インピーダンスあるいはその逆数と、上記増幅
    器の増幅特性に応じた依存電圧源とが挿入される形式を
    持つモーメント法の連立方程式を作成する第2の処理過
    程と、 第2の処理過程で作成したモーメント法の連立方程式を
    解く第3の処理過程とを備えることを、 特徴とするシミュレーション方法。
  13. 【請求項13】 電子機器を要素に分割することで導出
    されるモーメント法の連立方程式を解くことで、電子機
    器に流れる電流をシミュレーションするシミュレーショ
    ン装置の実現に用いられるプログラムが格納されるプロ
    グラム記録媒体であって、 電子機器の持つ増幅器の入力端子及び出力端子に、要素
    に流れる電流を導出するために定義するダイポールを割
    り付ける割付処理と、 上記割付処理の割り付ける入力端子のダイポールに、上
    記増幅器の入力インピーダンスが挿入され、上記割付処
    理の割り付ける出力端子のダイポールに、上記増幅器の
    出力インピーダンスあるいはその逆数と、上記増幅器の
    増幅特性に応じた依存電圧源とが挿入される形式を持つ
    モーメント法の連立方程式を作成する作成処理と、 上記作成処理の作成するモーメント法の連立方程式を解
    く解法処理とをコンピュータに実行させるプログラムが
    格納されることを、 特徴とするプログラム記録媒体。
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