JP3404977B2 - 複合容器 - Google Patents

複合容器

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JP3404977B2
JP3404977B2 JP07549995A JP7549995A JP3404977B2 JP 3404977 B2 JP3404977 B2 JP 3404977B2 JP 07549995 A JP07549995 A JP 07549995A JP 7549995 A JP7549995 A JP 7549995A JP 3404977 B2 JP3404977 B2 JP 3404977B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B65CONVEYING; PACKING; STORING; HANDLING THIN OR FILAMENTARY MATERIAL
    • B65DCONTAINERS FOR STORAGE OR TRANSPORT OF ARTICLES OR MATERIALS, e.g. BAGS, BARRELS, BOTTLES, BOXES, CANS, CARTONS, CRATES, DRUMS, JARS, TANKS, HOPPERS, FORWARDING CONTAINERS; ACCESSORIES, CLOSURES, OR FITTINGS THEREFOR; PACKAGING ELEMENTS; PACKAGES
    • B65D1/00Containers having bodies formed in one piece, e.g. by casting metallic material, by moulding plastics, by blowing vitreous material, by throwing ceramic material, by moulding pulped fibrous material, by deep-drawing operations performed on sheet material
    • B65D1/02Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents
    • B65D1/0207Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features
    • B65D1/0215Bottles or similar containers with necks or like restricted apertures, designed for pouring contents characterised by material, e.g. composition, physical features multilayered

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は,液体内容物を収容する
ための,紙とプラスチックを組み合わせた複合容器に関
するものである。 【0002】 【従来の技術】近時,清涼飲料,酒精飲料,ジュース,
液体調味料等の容器としてポリエチレンテレフタレート
製のボトル(PETボトル)が幅広く使用されている。 【0003】しかし,近年の環境問題への関心が高まる
中でプラスチックの使用量を減らした容器が望まれてい
る。その対策として,紙製の外側容器の内部にプラスチ
ック製の注ぎ口付きの袋状容器を収容させた複合容器
(バック・イン・ボックス)が広く使用されている。こ
の容器は,軽量でしかも内容物が収容されていない場合
は小さくたためることから輸送も容易であり,更に廃棄
時にも容器を減容化することができ,また紙とプラスチ
ックを分別して廃棄できるなどの利点を有している。 【0004】しかし,この容器には,この注ぎ口付き袋
状容器を製造するには,単層あるいは多層のフィルムの
端縁部をヒートシールなどにより貼り合わせた上,更に
袋状とする一方,これに射出成形等で成形された注ぎ口
を溶着等の手段で接合しなければならないなど,製造工
程数が多いという不利がある。また性能面においても,
フィルム端縁のヒートシール部及び注ぎ口の溶着部は,
溶着部以外の部分に比べて耐衝撃性において一般に劣
り,落下衝撃により破袋する場合もある。 【0005】そこで,内側容器をブロー成形により成形
することで落下衝撃強度や製造工程数の問題点を解決す
る方法が提案されている。この方法は,予め内面に接着
剤の塗布された紙を主体として構成された外側容器をブ
ロー金型内に載置し,その中に成形温度に加熱されたプ
リフォームを導入し,ブロー成形することによって紙を
主体とする外側容器と一体で且つ無継目にブロー成形に
より成形されたプラスチック製の内側容器とを組み合わ
せた複合容器を製造する方法である。 【0006】しかし,この容器の場合にも,内容物を熱
間充填した場合に問題が起こる。つまり,ジュース,酒
などは一般的に容器を殺菌する目的で内容物をある温度
まで加熱した状態で充填され,その後キャッピングされ
るが,時間の経過とともに内容物が冷却されると,容器
内が減圧状態となり容器が変形するため,商品としての
外観上の品質が低下するという問題が起こる。この対策
としてPETボトルの胴部に外に膨出する凸面を設ける
が考えられるが,内側容器と外側容器を複合化すること
は不可能である。 【0007】また,この容器を廃棄する時には紙とプラ
スチックの分別廃棄が可能であるが,接着剤の接着強度
が強すぎると,紙とプラスチックとを分離し難く,分離
した場合にも紙とプラスチックとの分別時に紙がプラス
チックの表面に残ってしまい,また,接着剤の接着強度
が弱いと,使用中に紙が剥離してしまう問題が起こる。 【0008】 【発明が解決しようとする課題】本発明は,このような
複合容器の問題点に着目してなされたもので,落下衝撃
に対して優れた強度を有し,少ない工程数で容易に製造
され,熱間充填しても減圧変形せず,しかも,廃棄時に
減容化でき,使用中に紙が剥離してしまうことがなく,
使用後紙とプラスチックを分別する際には紙とプラスチ
ックが完全に分別できる複合容器を提供することを目的
とする。 【0009】 【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本願の複合容器は、紙を主体とする筒状の外側容器
内にてブロー成形を行うことにより,プラスチック製の
内側容器の外側に前記外側容器を一体に結合させた複合
容器において,前記外側容器と前記内側容器との上下の
部位の接着剤の軟化温度(試験方法JA−1準拠)が,
前記内側容器の成形温度より低いと共に,内容物の充填
温度より高く設定されており,前記内側容器と前記外側
容器の中間部の接着剤の軟化温度が,内容物の充填温度
より低く設定されていることを特徴とする。 【0010】 【0011】 【0012】 【0013】 【0014】【作用】 本願の 発明によれば、熱間充填を行った場合で
も減圧変形による外観不良が発生しない,プラスチック
の使用量を大幅に減少した,しかも廃棄時には容量を小
さくできる物性的にも問題のない容器を提供でき,ごみ
の減量,減容化することができる。 【0015】 【第1の複合容器】以下,本発明に係わる複合容器を図
面に基づいて説明する。図1は第1の複合容器を示す。
この複合容器1は,紙を主体とする矩形断面の筒状の外
側容器2と,外側容器2に収容されたプラスチック製の
内側容器3とにより構成されている。内側容器3は,プ
リフォームをブロー成形することにより胴部と注ぎ口が
一体に成形されている。外側容器2と内側容器3との肩
部と底部は接着剤6によって接着されている。複合容器
1の形状はここでは矩形断面の角筒状に形成されている
が,円筒断面でもその他の形状でも良い。 【0016】内側容器3の材料としては,ポリエチレン
テレフタレート樹脂,ポリプロピレン樹脂,高ニトリル
樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,ポリカ
ーボネート樹脂,ポリアミド系樹脂,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体ケン化樹脂等を用いることができ,それら
の単層でも多層構造としてもよい。 【0017】この複合容器2に用いる接着剤としては,
内容物の充填温度では軟化せず,内側容器3の成形温度
で接着性の発現するホットメルトタイプの接着剤が望ま
しい。ホットメルト接着剤としては,エチレン−酢酸ビ
ニル共重合体(EVA),エチレンアクリル酸エチル
(EEA),及びオレフィンを主成分とするものなどを
用いることができる。 【0018】この複合容器1の製造方法の一例として
は,図2(a)(b)に示すように板紙7の片面にホッ
トメルト接着剤6を塗布する。このホットメルト接着剤
6は,外側容器3を形成する板紙7の上下7a,7bの
部位にのみ塗布し,板紙7の中間部分にはホットメルト
接着剤6を塗布しない。ホットメルト接着剤6の塗工後
は,板紙7に罫線付け並びに打ち抜き加工を行い,その
後糊しろ7c等をサック貼りをして内面に接着剤の塗布
された筒状の外側容器3を製造する。 【0019】外側容器3を製造する一方で射出成形によ
りプラスチック製のプリフォームを成形する。このプリ
フォームはあらかじめ多数生産しておかれるものであ
る。外側容器3を複合容器1形成用のブロー金型内にセ
ットし,予め成形温度まで加熱されたプリフォームをそ
の中に導入し,ブロー成形を行うことでこの複合容器1
が製造される。 【0020】この複合容器1は,外側容器2と内側容器
3との間の領域全体ではなく上下部位に接着剤が介在す
ることにある。従って,ジュースやその他の液体が熱間
充填された複合容器1は,内容物である液体が冷却され
るにつれて,内部の圧力が低下し,内部容器3が変形を
起こすが,外側容器2が内側容器3の上下に接着されて
いるため,内側容器3の変形が見えないし,十分な強度
を維持できる。 【0021】この複合容器1は,落下衝撃強度に優れ且
つプラスチックの使用量が少なく,少ない工程数で容易
に製造され,且つ熱間充填しても外側容器3は減圧変形
しない。またこの複合容器1は内側容器の肉厚が薄いた
め廃棄時に減容化できるといった性能も有しているた
め,環境保全に有効である。 【0022】 【実験例1】次に,実験例1とその比較例を示す。 【0023】実験例1の複合容器は図1に示すような構
成の内容量1000mlの複合容器1である。この複合
容器1は,340g/m2のマニラボール紙を用いて作
成した外側容器3を金型内にセットし,ポリエチレンテ
レフタレート樹脂を射出成形されて赤外線ヒーターで加
熱されたプリフォームを外側容器1の内部に配置し,2
軸延伸ブロー成形することにより成形される。図2
(a)に外側容器3の展開図を示す。斜線で示した部分
にEVA系ホットメルト接着剤を5g/m2の割合で塗
布してある。複合容器1の内側容器3と外側容器2は,
上下部位のみが接着されているので使用後極めて容易に
分離でき,プラスチック側に紙が付着して残ることがな
かった。内側容器3は容易に押しつぶして減容化でき
た。 【0024】この容器の落下試験結果を表1に示す。こ
の容器に88℃のジュースを熱間充填し,キャッピング
した場合の容器外観は全く問題がなかった。 【0025】 【実験例2】実験例2では,340g/m2のマニラボ
ール紙で作成した外側容器3を金型内に載置し,ポリエ
チレンテレフタレート樹脂を用いて射出成形により成形
したプリフォームを赤外線ヒーターで加熱して2軸延伸
ブロー成形することにより,図1に示す内容量1000
mlの容器を成形した。 【0026】図2(b)は実験例3の外側容器の展開図
を示す。実験例では図2(b)に示すようにホットメル
ト接着剤を塗工した。斜線で示した部分にEVA系ホッ
トメルト接着剤を5g/m2の割合で塗布してある。こ
の複合容器1の内側容器と外側容器は,使用後分別する
ことができ,また,内側容器は容易に押しつぶして減容
化することができた。 【0027】この容器の落下試験結果を表1に示す。こ
の容器に88℃のジュースを熱間充填し,キャッピング
した場合の容器外観は,全く問題がなかった。 【0028】 【比較例1】比較例1では図3に示す形状の内容積10
00mlの複合容器10を製作した。内側容器11とし
て,厚み0.2mmのポリエチレンフィルムの端縁部を
ヒートシールにより貼り合わせて袋状とし,これに射出
成形で成形されたポリエチレン製の注ぎ口を溶着し,3
40g/m2のマニラボール紙を用いた外側容器12を
装着した。この複合容器10の内側容器11と外側容器
12は,使用後分別することができ,また,内側容器は
容易に押しつぶして減容化することができた。 【0029】落下試験結果を表1に示す。落下試験で注
ぎ口の融着部の強度に問題があった。 【0030】 【比較例2】比較例2では,340g/m2のマニラボ
ール紙を用いて作成した外側容器を金型内に載置し,ポ
リエチレンテレフタレート樹脂を用いて射出成形により
成形し赤外線ヒーターで加熱したプリフォームを外側容
器内に配置し,2軸延伸ブロー成形により図1に示す形
状の内容量1000mlの容器を成形した。外側容器の
展開図は実施例1と同様であるが外側容器の全体にEV
A系ホットメルト接着剤を5g/m2の割合で塗布して
ある。この複合容器の内側容器と外側容器は,使用後分
別することができ,また,内側容器は容易に押しつぶし
て減容化することができた。 【0031】この容器の落下試験結果を表1に示す。こ
の容器に88℃のジュースを熱間充填し,キャッピング
した場合の容器外観は,減圧変形により外側容器まで変
形し見栄えの悪いものであった。 【0032】 【表1】 表1における,落下試験結果はボトル10本に水を規定
量充填し,5℃に12時間保存後,コンクリート上に1
mの高さより10回自由落下させた場合の割れ本数を示
している。 【0033】 【第2の複合容器】次に,本発明に係わる第2の複合容
を説明する。 【0034】第2実施例の複合容器の形状は図1と同様
であるので,その符号を利用する。複合容器1は紙を主
体とする外側容器2と,外側容器2に収容されたプラス
チック製の内側容器3とにより構成されている。内側容
器3は,胴部6と注ぎ口5がブロー成形により一体に成
形されている。また外側容器2と内側容器3の肩部と底
部は図2(c)に示す接着剤7a,7bにより接着され
ている。 【0035】この複合容器の製造方法の一例としては,
まず板紙の片面にホットメルト接着剤7a,7bを塗布
し,それに罫線付け及び抜きを施し,その後サック貼り
をして内面に接着剤の塗布された外側容器2を製造す
る。つぎに射出成形によりプラスチック製プリフォーム
と呼ばれる1次成形品を成形する。そして,外側容器2
をブロー金型内に載置し,予め成形温度まで加熱された
プリフォームをその中に導入し,ブロー成形を行うこと
でこの複合容器1が製造される。 【0036】図2(c)に外側容器2の展開図が示され
ている。接着剤7a,7bは外側容器2の上部と下部に
のみドット状に存在している。この実施例では,外側容
器2を分離するとき最初につまむ部分に接着剤が介在し
ないので,その部分がきっかけとなり,そこから容易に
剥すことができるが,使用中には内側容器3と外側容器
2が分離することがなく,廃棄時にはより簡単に分別で
きる。 【0037】図2(d),図2(e)に別の実施例の外
側容器の展開図を示す。この外側容器2には,接着剤8
が接着部と非接着部とが交互に並ぶように縞状に塗工さ
れているので,接着部と非接着部との面積比率を変える
ことにより,複合容器1の接着強度を任意に設定でき
る。 【0038】この容器に用いる接着剤8としては,内容
物の熱間充填温度より高い軟化温度を有し,内側容器3
の成形温度で接着性の発現するホットメルトタイプの接
着剤が望ましい。ホットメルト接着剤としては,エチレ
ン−酢酸ビニル共重合体(EVA),エチレンアクリル
酸エチル(EEA),及びオレフィンを主成分とするも
のなどを用いることができる。 【0039】また,内側容器3の材料としては,ポリエ
チレンテレフタレート樹脂,ポリプロピレン樹脂,高ニ
トリル樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,
ポリカーボネート樹脂,ポリアミド系樹脂,エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化樹脂等を用いることができ,
それらの単層でも多層構造としてもよい。 【0040】 【実験例3】次に,第2の複合容器に係わる実験例3を
示す。実験例3では,ポリエチレンテレフタレート樹脂
を用いて射出成形により成形したプリフォームを赤外線
ヒーターで加熱し,予め作成した340g/m2のマニ
ラボール紙を用いて作成した外側容器2を載置した金型
内で2軸延伸ブロー成形し,図1に示す内容量1000
mlの容器を成形した。図2(c)に外側容器2の展開
図を示す。斜線で示した部分にEVA系ホットメルト接
着剤7を5g/m2の割合でドット状に塗布してある。
この複合容器の内側容器3と外側容器2は,使用後紙と
プラスチックとに完全に分別することができた。 【0041】 【実験例4】実験例4では,ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂を用いて射出成形により成形したプリフォームを
赤外線ヒーターで加熱し,予め作成した340g/m2
のマニラボール紙を用いて作成した外側容器11を載置
した金型内で2軸延伸ブロー成形し,図1に示す内容量
1000mlの複合容器を成形した。図2(d)に外側
容器2の展開図を示す。斜線で示した部分にEVA系ホ
ットメルト接着剤を5g/m2の割合で縞状に塗布して
ある。この複合容器の内側容器3と外側容器2は使用後
紙とプラスチックとに完全に分別することができた。 【0042】 【比較例5】ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて
射出成形により成形したプリフォームを赤外線ヒーター
で加熱し,予め作成した340g/m2のマニラボール
紙を用いて作成した外側容器を載置した金型内で2軸延
伸ブロー成形し,図1に示す形状の内容量1000ml
の容器を成形した。外側容器1の展開図は実験例3と同
様であるが外側容器全体にEVA系ホットメルト接着剤
を5g/m2の割合で塗布してある。 【0043】この複合容器の内側容器3と外側容器2
は,使用後紙とプラスチックとに完全に分別することが
困難であり,紙がプラスチックの表面に付着した状態で
あった。 【0044】 【第3の複合容器】本発明の実施例に係わる複合容器の
形状は図1と同様であるので図1を用いて説明する。図
1において,複合容器1は紙を主体とする外側容器2,
外側容器2に収容されたプラスチック製の内側容器3に
より構成されている。内側容器3は,胴部6と注ぎ口5
がブロー成形により一体に成形されている。また外側容
器2と内側容器3は接着剤9bにより接着されている。 【0045】複合容器1の製造方法の一例としては,ま
ず板紙の片面にホットメルト接着剤を塗布し,それに罫
線付け及び抜きを施し,その後サック貼りをして内面に
接着剤の塗布された外側容器2を製造する。つぎに射出
成形によりプラスチック製のプリフォームを成形する。
そして,外側容器2をブロー金型内に載置し,予め成形
温度まで加熱されたプリフォームをその中に導入し,ブ
ロー成形を行なうことで複合容器1が製造される。 【0046】外側容器2は,図2(f),図2(g)に
示すように,ボトル内部の減圧により大きく変形する中
間部には,充填された内容物の熱により接着強度がなく
なる軟化点の低い低温軟化型の接着剤9aが塗工されて
いる。外側容器2の上部と下部は,内容物の充填温度よ
り高く,内側容器3の成形温度より低い軟化温度を有す
る高温軟化型の接着剤9bにより接着されている。 【0047】これにより,内側容器のブロー成形時に内
側容器3と外側容器2とを十分に接着できる。内容物の
充填時に,複合容器1の中間部の接着剤9aが内容物の
充填温度より軟化点が低いため,複合容器1の中間部に
おいて接着剤9aの流動が生じ,内容物の冷却に伴い再
び固まっても,複合容器1の上下の部位の接着剤9bの
軟化温度が内容物の充填温度よりも高いので,内側容器
3の中間部が減圧変形しても外側容器2に変形が現れる
ことがない。 【0048】また,複合容器1の中間部が低温軟化型の
接着剤9aで接着され,肩部及び底部が高温軟化型の接
着剤9bで接着されているので,充填温度が高ければ外
側容器3の中間部が内側容器2から剥離して外観を維持
でき,充填温度が低い場合には外側容器3の中間部と内
側容器2との剥離がなくとも減圧変形が少ないので,複
合容器1の外観を十分に維持でき,内容物の充填温度が
低い場合に限らず高い場合でもそのまま外観を維持する
ことができ,充填温度が低い場合には容器全体に接着す
るので強度も一層向上する。 【0049】この容器に用いる接着剤9aには,常温で
は接着性がなく内容物の充填温度例えば70°C程度の
温度で接着性の発現するホットメルトタイプの接着剤が
望ましい。また,接着剤9bには,常温では接着性がな
く内側容器3の成形温度で接着性の発現するホットメル
トタイプの接着剤が望ましい。ホットメルトの接着剤と
しては,エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA),エ
チレンアクリルエチル(EEA),及びオレフィンを主
成分とするものなどを用いることができる。接着剤の接
着温度の設定は,接着剤の濃度により設定される。 【0050】また,内側容器3の材料としては,ポリエ
チレンテレフタレート樹脂,ポリプロピレン樹脂,高ニ
トリル樹脂,ポリスチレン樹脂,ポリ塩化ビニル樹脂,
ポリカーボネート樹脂,ボリアミド系樹脂,エチレン−
酢酸ビニル共重合体ケン化樹脂等を用いることができ,
それらの単層でも多層構造をとってもよい。 【0051】 【実験例5】次に,実験例5とその比較例を示す。実験
例5では,ポリエチレンテレフタレート樹脂を用いて射
出成形により成形したプリフォームを赤外線ヒータで9
5℃まで加熱し,予め作成した340g/m2のマニラ
ボール紙を用いて作成した外側容器2を載置した金型内
で2軸延伸ブロー成形し,図1に示す形状の内容量10
00mlの容器を成形した。 【0052】図2(f)は外側容器2の展開図を示す。
斜線で示した部分に軟化温度90℃のEVA系ホットメ
ルト接着剤9aを5g/m2の割合で塗布し,容器の肩
部と底部にあたる部位には軟化温度75℃のEVA系ホ
ットメルト接着剤9bを5g/m2の割合で塗布した。
この複合容器1の内側容器3と外側容器2は,使用後分
別することができ,また,内側容器は容易に押しつぶし
て減容化することができたこの容器の落下試験結果を表
2に示す。この容器に85℃のジュースを熱間充填し,
キャッピングした場合の容器外観は全く問題がなかっ
た。 【0053】 【実験例6】実験例6では,ポリプロピレン樹脂を用い
て射出成形により成形したプリフォームを赤外線ヒータ
ーで125℃まで加熱し,予め作成した340g/m2
のマニラボール紙を用いて作成した外側容器2を載置し
た金型内で2軸延伸ブロー成形し,図1に示す形状の内
容量1000mlの複合容器1を成形した。 【0054】図2(g)に実験例6の外側容器2の展開
図を示す。容器の肩部及び底部更に4隅の部分を支える
部位に軟化温度90℃のEVA系ホットメルト接着剤9
aを5g/m2の割合で塗布し,容器の中間部を支持す
る部分には軟化温度75℃のEVA系ホットメルト接着
剤9bを5g/m2の割合で塗布した。この複合容器1
の内側容器3と外側容器2は,使用後分別することがで
き,また,内側容器は容易に押しつぶして減容化するこ
とができた。 【0055】この容器の落下試験結果を表2に示す。こ
の容器に85℃の水を熱間充填し,キャッピングした場
合の容器外観は,全く問題がなかった。 【0056】 【比較例5】内側容器の比較例5として,厚み0.2mm
のポリエチレンフィルムの端縁部をヒートシールにより
貼り合わせて袋状とし,これに射出成形で成形されたポ
リエチレン製注ぎ口を溶着して内側容器とし,340g
/m2のマニラボール紙を用いた外側容器を装着し,内
容積1000mlの図3に示すバッグインボックスタイ
プの容器を製作した。複合容器の内側容器と外側容器
は,使用後分別することができ,また,内側容器は容易
に押しつぶして減容化することができた。落下試験結果
を表2に示す。落下試験で注ぎ口の融着部の強度に問題
のあるものがあった。 【0057】 【比較例6】比較例6として,ポリエチレンテレフタレ
ート樹脂を用いて射出成形により成形したプリフォーム
を赤外線ヒーターで95℃まで加熱し,予め作成した3
40g/m2のマニラボール紙を用いて作成した外側容
器を載置した金型内で2軸延伸ブロー成形し,図1に示
す内容量1000mlの容器を成形した。 【0058】外側容器の展開図は実験例1と同様である
が全体に軟化温度90℃のEVA系ホットメルト接着剤
を5g/m2の割合で塗布してある。この複合容器の内
側容器と外側容器は,使用後分別することができ,ま
た,内側容器は容易に押しつぶして減容化することがで
きた。 【0059】この容器の落下試験結果を表2に示す。こ
の容器に85℃のジュースを熱間充填し,キャッピング
した場合の容器外観は,減圧変形により外側容器まで変
形し見栄えの悪いものであった。 【0060】 【表2】 表2における落下試験結果はボトル10本に水を規定量
充填し,5℃に12時間保存後,コンクリート上に1m
の高さより10回自由落下させた場合の割れ本数を示し
ている。 【0061】なお,上記実施例では,複合容器1の接着
剤によって内側容器3と外側容器2とを接着する部位
は,容器の肩部と底部に限るものではなく,胴部の上端
縁部と下端縁部でもよい。要するに,冷却による減圧時
の変形量が最も多い部位を挟んで接着することにより,
外側容器の変形を防止でき,複合容器の上下部位を接着
することにより複合容器自体の強度を保つことができ
る。従って,外側容器2は筒形状であってもよい。 【0062】 【0063】 【0064】 【発明の効果】本願の複合容器によれば,熱間充填を行
なった場合でも減圧変形による外観不良が発生しない,
プラスチックの使用量を大幅に削減した,しかも廃棄時
には容量を小さくできる物性的にも問題のない容器を提
供し,ゴミの減量,減容化することができる。 【0065】以上のとおり,本発明によれば,落下衝撃
に対して優れた強度を有し,少ない工程数で容易に製造
され,熱間充填しても減圧変形せず,しかも,廃棄時に
減容化でき,使用中に紙が剥離してしまうことがなく,
使用後紙とプラスチックを分別する際には紙とプラスチ
ックが完全に分別できる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明の実施例に係わる複合容器の断面図であ
る。 【図2】図2(a)は本発明に係わる実施例(実験例
1)の外側容器の展開図,図2(b)は本発明に係わる
実験例2の外側容器の展開図,図2(c)は本発明に係
わる実験例3の外側容器の展開図,図2(d)は実験例
の外側容器の展開図,図2(e)は図2(d)の縞状
接着剤の拡大図,図2(f)は実施例(実験例5)の外
側容器の展開図,図2(g)は実施例(実験例6)の外
側容器の展開図である。 【図3】本発明の比較例のバッグインボックスタイプの
複合容器の断面図である。 【符号の説明】 1…複合容器 2…外側容器 3…内側容器 4…胴部 5…注ぎ口 6,7a,7b,8…接着剤 9a…低温型の接着剤 9b…高温型の接着剤
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大野 克之 東京都台東区台東一丁目5番1号凸版印 刷株式会社内 (56)参考文献 実開 平4−135449(JP,U) 実開 昭58−151570(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B65D 77/06

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】紙を主体とする筒状の外側容器内にてブロ
    ー成形を行うことにより,プラスチック製の内側容器の
    外側に前記外側容器を一体に結合させた複合容器におい
    て, 前記外側容器と前記内側容器との上下の部位の接着剤の
    軟化温度が,前記内側容器の成形温度より低いと共に,
    内容物の充填温度より高く設定されており, 前記内側容器と外側容器の中間部の接着剤の軟化温度
    が,内容物の充填温度より低く設定されていることを特
    徴とする複合容器。
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