JP3403933B2 - 床暖房用の床パネル - Google Patents
床暖房用の床パネルInfo
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Description
【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、床暖房用の床パネ
ルに関する。 【０００２】 【従来の技術】例えば温水床暖房では、温水導通用の蛇
行管を内蔵させた温水パネルを用い、これを床下地材と
しての床パネルとフローリング等の化粧床板との間に配
置したものが広く提供されている。しかし、温水パネル
を用いた構造は、温水パネルからの熱が床下地材にも多
く放熱されてしまうため、熱ロスが大きいなどの欠点が
ある。 【０００３】そこで、化粧床板の下方の床パネルの上面
に、温水管の蛇行経路に沿う溝を形成し、この溝に管を
収容保持させる構造のものが提案されている。この構造
によれば、上記のような温水パネルの使用が排除され、
床パネルそれ自体が発熱体のようになって、パネル裏面
側の断熱材の断熱作用も相俟って、熱ロスを小さく抑え
ることができる。 【０００４】 【発明の解決しようとする課題】ところで、無駄がなく
効率的な床暖房を実現していくためには、室内における
据付け家具等のレイアウトに充分な配慮を行い、温水管
を通して床暖房を行うところと、温水管を通さないとこ
ろとを峻別した配管設計を行うことが必要である。 【０００５】しかるに、そのような配管の構成は、個々
の住宅室内において相違し、上記のような態様での溝嵌
込み式によったのでは、溝の加工が、そのような配管構
成の具体的個々の設計内容に影響され、配管設計が溝加
工に先行して、溝加工が配管の設計に大きく依存するこ
ととなって、溝の加工が非常に厄介なものになり、加工
コストも高いものにつくという問題がある。 【０００６】また、将来的に行われ得る室内のレイアウ
トの変更等に際し、温水管の配管構成も併せて変更しよ
うとする場合、床パネルの既設の溝では対応ができず、
そのため、その床パネルを除去し、新たな床パネルにそ
の回路構成に合った溝を新たに形成し、その床パネルを
用いて対応しなければならないという問題もある。 【０００７】本発明は、上記のような問題点に鑑み、床
暖房用の管の嵌め込みのための溝加工を段取り良く能率
的に行っていくことができ、しかも、管の回路構成の将
来的な変更にも有効的に対応することができる床暖房用
の床パネルを提供することを課題とする。 【０００８】 【課題を解決するための手段】上記課題は、上面に、床
暖房用の管を嵌合保持可能な溝が形成された暖房用の床
パネルにおいて、前記溝は、少なくとも、並列状態に形
成された複数本の選択用第１直線溝と、該第１直線溝の
群と交差して並列状態に形成された複数本の選択用第２
直線溝と、前記第１直線溝と第２直線溝とで囲まれた最
小単位のすべての又は一部の方形部において、少なくと
もいずれか一方の第１直線溝と、少なくともいずれか一
方の第２直線溝とを接線溝として円弧状に形成された選
択用曲線溝とからなり、床暖房用の管が、これら溝の一
部を選択的に利用して蛇行状に配管されるものとなされ
ていることを特徴とする床暖房用の床パネルによって解
決される。 【０００９】即ち、この床パネルによれば、床暖房用の
配管設計が、この床パネルに設けられている選択用のど
の溝を選択して配管するかの設計となり、従って、溝の
加工が配管の設計に依存しなくなり、溝加工の独自性、
規格性が高められて、段取り良く能率的にかつ容易に溝
加工を遂行していくことができる。また、管の回路構成
の将来的な変更に際しても、床パネルに設けられている
選択用のどの溝を新たに選択し、どの溝は選択しないか
の設計を行うことで対応できるようになり、床パネルを
新たなものと交換する必要性が低減される。 【００１０】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 【００１１】図１ないし図３には、実施形態にかかる床
パネル１を示す。床パネル１は、木製の床板１ａの下面
に根太１ｂ…を取り付け、根太１ｂ…間にポリスチレン
発泡体などによる断熱材１ｃを装備させたもので、床板
１ａの寸法は、例えば、その厚さが約２０ｍｍ、そして
長さが約１８００ｍｍ、幅が約９００ｍｍの平面視長方
形状のものである。なお、床板１ａは、これを平面視正
方形状とするため、長さが約９００ｍｍ、幅が約９００
ｍｍに設計されることもある。 【００１２】この床パネル１の床板１ａの上面に、暖房
配管用の溝２が形成されている。この溝２は、並列状態
となって幅方向に板の端から端へと貫通して延ばされた
多数本の選択用第１直線溝３…と、これら第１直線溝３
…の群と直交交差し、並列状態となって長さ方向に板の
端から端へと貫通して延ばされた多数本の選択用第２直
線溝４…とを備えている。各直線溝３…，４…はそれぞ
れ例えば１５０ｍｍ程度のピッチで形成されている。 【００１３】そして、第１直線溝３…と第２直線溝４…
とで囲まれた最小単位の多数の方形部のうち、市松模様
状に互い違いに位置する方形部のそれぞれに、該方形部
を囲む４本の直線溝３，３，４，４，を接線溝とする円
形状の選択用曲線溝５が形成されている。なお、上記の
溝の加工は工場等において行われる。 【００１４】上記のように溝加工の施された同一規格の
床パネル１は、多数枚組み合わされて、図４に示すよう
に、例えば住宅のリビング７及びダイニング８の床下地
材として用いられ、床暖房用の床構造として用いられ
る。９はキッチン、１０はカウンター、１１は浴室、１
２はトイレ、１３は階段、１４は玄関、１５はドアで、
ドア１５は、玄関１４とリビング７とをつないでいる。
そして、設計によって決められた特定の配管構成のもと
で、図５に示すように、床暖房用の銅管等による温水管
１７が、上記の選択用の溝３…，４…，５…の一部を選
択し、その溝内に嵌合収納されて蛇行状に配管されてい
る。そして、図５には図示しないが、その上方からフロ
ーリング等による床仕上げ材２０が施工されて、リビン
グ７及びダイニング８の床に形成される。なお、キッチ
ン９等の床に対して、将来の床暖房のために、配管のな
されていない上記のような溝付きパネル１が使われても
よい。 【００１５】本実施形態では、温水管１７を熱源とし
て、熱が床仕上げ材２０の上面に均一化して伝えられる
よう、図２に示すように、床パネル１の上面の溝２の内
面、そして溝外の所定範囲にわたるように、伝熱用の泊
ないしはシート、具体的には例えばアルミニウム泊１９
が配置され、その上方から温水管１７が溝２内に嵌合さ
れた構造となっている。温水管１７の熱は、アルミニウ
ム泊１９によって周囲に伝えられ、床仕上げ材２０の上
面をむらなく暖かくすることができる。特に、本実施形
態のように、温水管１７をアルミニウム泊１９を介して
溝２内に嵌合する構成とすることで、温水管１７とアル
ミニウム泊１９との接触面積を広く確保でき、温水管１
７からアルミニウム泊１９への熱の伝達を効率の良いも
のにすることができる。なお、アルミニウム泊１９は、
工場等にて予め床パネル１に取り付けておき、現場では
配管のみ行うようにしてもよいし、あるいは、現場にて
配管を行う際に床パネル１に取り付けるようにしてもよ
い。なお、温水管１７に関しても、その配管は、上記の
ように建築現場において行ってもよいし、あるいは、床
パネル単位で予め工場等にて行うようにしてもよい。 【００１６】上記の床パネル１によれば、配管床暖房用
の配管設計を、選択用の溝３…，４…，５…が設けられ
たこの床パネル１の使用を前提として行うことができ
る。即ち、図５に示すように、周囲の壁とは所定の間隔
をおくように配管し、また玄関１４につながるドア１５
近くへは他よりも突出させながせら、階段１３の脇はひ
かえ、また、キッチン９のカウンター１０の部分は、こ
れを避けるように後退して配管する。これら設計を上記
のような床パネル１を用いて自由自在に行っていくこと
ができる。従って、配管用の溝２の加工が配管の設計に
依存しなくなり、段取り良くかつ能率的に溝加工を行っ
ていくことができる。 【００１７】そしてまた、図６に示すように、将来的
に、リビング７の例えばＡ領域部分を床面を塞ぐ態様で
使用するような場合には、この部分に対する配管は不要
であるため、床仕上げ材２０を取り外し、床パネル１の
選択用溝の選択状態を変更し、Ａ領域部分を避けるよう
な配管構成に改め、床仕上げ材２０を取り付け直せば、
Ａ領域部分の無駄な床暖房が排除され、効率的な床暖房
が実現される。この変更に床パネル１の交換は不要であ
る。 【００１８】図７には変更例を示す。同図に示す床パネ
ル１の選択用溝２のように、幅方向に延びる第１直線溝
３…についてそれらの本数や間隔を変更したり、また、
管１７を蛇行させるための選択用の曲線溝として、半円
形状の溝５…を用いたり、また、互いに平行な直線溝
４，４のみを接線溝とする半円形状の溝２３…を選択用
溝の一つとして含ませたりすることも可能である。図８
には、この床パネル１を用いた場合の配管構成の一例を
示す。 【００１９】以上に本発明の実施形態を示したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、発明思想を逸脱し
ない範囲で各種の変更を行い得るものであることはいう
までもない。例えば、上記実施形態では、縦横の直線溝
にて囲まれる最小単位の方形部に形成される選択用の曲
線溝として、円形状の溝や半円形状の溝が形成されたも
のについて説明しているが、一本の第１直線溝３と一本
の第２直線溝４とを接線溝とする四分の一円形状の曲線
溝が形成されたされたものであってもよい。そのような
曲線溝の場合であっても、一枚の床パネルにおいてある
いは複数枚の床パネルの組み合わせにおいて、互いに向
き合う四分の一円弧状の曲線溝を組み合わせることによ
って、暖房用管を蛇行させて折り返すように配管するこ
とができる。また、床パネルは、その上面に選択用の溝
を形成し得るものであればよく、その材質等に制限はな
い。また、例えば図１、図７に示すような配管設計の自
由度の高い溝形式の床パネル１について、これを、床暖
房領域の中の一部においてのみ用いる構成としてもよ
い。即ち、窓側や端部の床パネルについては、配管ピッ
チ等を細かくするなど、本発明の床パネル１を用いて細
かい配管設計に対応し得るようにし、室内一般部につい
ては溝の形成態様がより簡素化された床パネルを用いる
というようにしてもよい。 【００２０】 【発明の効果】以上の次第で、本発明の床暖房用の床パ
ネルは、その上面に特定の態様において、直線及び曲線
による選択用の溝が形成されているものであるから、選
択用のどの溝を選択して配管していくかという配管設計
を行うことができるようになり、従って、溝加工を配管
設計から切り離すことができて、溝加工を段取り良く能
率的に遂行していくことができる。 【００２１】しかも、管の回路構成の将来的な変更にお
いても、床パネルに設けられている選択用のどの溝を新
たに利用し、どの溝は利用しないかの設計を行うことで
対応できて、床パネル交換の必要性も低減されて、管の
回路変更をコスト的に有利に行うことができる。
ルに関する。 【０００２】 【従来の技術】例えば温水床暖房では、温水導通用の蛇
行管を内蔵させた温水パネルを用い、これを床下地材と
しての床パネルとフローリング等の化粧床板との間に配
置したものが広く提供されている。しかし、温水パネル
を用いた構造は、温水パネルからの熱が床下地材にも多
く放熱されてしまうため、熱ロスが大きいなどの欠点が
ある。 【０００３】そこで、化粧床板の下方の床パネルの上面
に、温水管の蛇行経路に沿う溝を形成し、この溝に管を
収容保持させる構造のものが提案されている。この構造
によれば、上記のような温水パネルの使用が排除され、
床パネルそれ自体が発熱体のようになって、パネル裏面
側の断熱材の断熱作用も相俟って、熱ロスを小さく抑え
ることができる。 【０００４】 【発明の解決しようとする課題】ところで、無駄がなく
効率的な床暖房を実現していくためには、室内における
据付け家具等のレイアウトに充分な配慮を行い、温水管
を通して床暖房を行うところと、温水管を通さないとこ
ろとを峻別した配管設計を行うことが必要である。 【０００５】しかるに、そのような配管の構成は、個々
の住宅室内において相違し、上記のような態様での溝嵌
込み式によったのでは、溝の加工が、そのような配管構
成の具体的個々の設計内容に影響され、配管設計が溝加
工に先行して、溝加工が配管の設計に大きく依存するこ
ととなって、溝の加工が非常に厄介なものになり、加工
コストも高いものにつくという問題がある。 【０００６】また、将来的に行われ得る室内のレイアウ
トの変更等に際し、温水管の配管構成も併せて変更しよ
うとする場合、床パネルの既設の溝では対応ができず、
そのため、その床パネルを除去し、新たな床パネルにそ
の回路構成に合った溝を新たに形成し、その床パネルを
用いて対応しなければならないという問題もある。 【０００７】本発明は、上記のような問題点に鑑み、床
暖房用の管の嵌め込みのための溝加工を段取り良く能率
的に行っていくことができ、しかも、管の回路構成の将
来的な変更にも有効的に対応することができる床暖房用
の床パネルを提供することを課題とする。 【０００８】 【課題を解決するための手段】上記課題は、上面に、床
暖房用の管を嵌合保持可能な溝が形成された暖房用の床
パネルにおいて、前記溝は、少なくとも、並列状態に形
成された複数本の選択用第１直線溝と、該第１直線溝の
群と交差して並列状態に形成された複数本の選択用第２
直線溝と、前記第１直線溝と第２直線溝とで囲まれた最
小単位のすべての又は一部の方形部において、少なくと
もいずれか一方の第１直線溝と、少なくともいずれか一
方の第２直線溝とを接線溝として円弧状に形成された選
択用曲線溝とからなり、床暖房用の管が、これら溝の一
部を選択的に利用して蛇行状に配管されるものとなされ
ていることを特徴とする床暖房用の床パネルによって解
決される。 【０００９】即ち、この床パネルによれば、床暖房用の
配管設計が、この床パネルに設けられている選択用のど
の溝を選択して配管するかの設計となり、従って、溝の
加工が配管の設計に依存しなくなり、溝加工の独自性、
規格性が高められて、段取り良く能率的にかつ容易に溝
加工を遂行していくことができる。また、管の回路構成
の将来的な変更に際しても、床パネルに設けられている
選択用のどの溝を新たに選択し、どの溝は選択しないか
の設計を行うことで対応できるようになり、床パネルを
新たなものと交換する必要性が低減される。 【００１０】 【発明の実施の形態】次に、本発明の実施形態を図面に
基づいて説明する。 【００１１】図１ないし図３には、実施形態にかかる床
パネル１を示す。床パネル１は、木製の床板１ａの下面
に根太１ｂ…を取り付け、根太１ｂ…間にポリスチレン
発泡体などによる断熱材１ｃを装備させたもので、床板
１ａの寸法は、例えば、その厚さが約２０ｍｍ、そして
長さが約１８００ｍｍ、幅が約９００ｍｍの平面視長方
形状のものである。なお、床板１ａは、これを平面視正
方形状とするため、長さが約９００ｍｍ、幅が約９００
ｍｍに設計されることもある。 【００１２】この床パネル１の床板１ａの上面に、暖房
配管用の溝２が形成されている。この溝２は、並列状態
となって幅方向に板の端から端へと貫通して延ばされた
多数本の選択用第１直線溝３…と、これら第１直線溝３
…の群と直交交差し、並列状態となって長さ方向に板の
端から端へと貫通して延ばされた多数本の選択用第２直
線溝４…とを備えている。各直線溝３…，４…はそれぞ
れ例えば１５０ｍｍ程度のピッチで形成されている。 【００１３】そして、第１直線溝３…と第２直線溝４…
とで囲まれた最小単位の多数の方形部のうち、市松模様
状に互い違いに位置する方形部のそれぞれに、該方形部
を囲む４本の直線溝３，３，４，４，を接線溝とする円
形状の選択用曲線溝５が形成されている。なお、上記の
溝の加工は工場等において行われる。 【００１４】上記のように溝加工の施された同一規格の
床パネル１は、多数枚組み合わされて、図４に示すよう
に、例えば住宅のリビング７及びダイニング８の床下地
材として用いられ、床暖房用の床構造として用いられ
る。９はキッチン、１０はカウンター、１１は浴室、１
２はトイレ、１３は階段、１４は玄関、１５はドアで、
ドア１５は、玄関１４とリビング７とをつないでいる。
そして、設計によって決められた特定の配管構成のもと
で、図５に示すように、床暖房用の銅管等による温水管
１７が、上記の選択用の溝３…，４…，５…の一部を選
択し、その溝内に嵌合収納されて蛇行状に配管されてい
る。そして、図５には図示しないが、その上方からフロ
ーリング等による床仕上げ材２０が施工されて、リビン
グ７及びダイニング８の床に形成される。なお、キッチ
ン９等の床に対して、将来の床暖房のために、配管のな
されていない上記のような溝付きパネル１が使われても
よい。 【００１５】本実施形態では、温水管１７を熱源とし
て、熱が床仕上げ材２０の上面に均一化して伝えられる
よう、図２に示すように、床パネル１の上面の溝２の内
面、そして溝外の所定範囲にわたるように、伝熱用の泊
ないしはシート、具体的には例えばアルミニウム泊１９
が配置され、その上方から温水管１７が溝２内に嵌合さ
れた構造となっている。温水管１７の熱は、アルミニウ
ム泊１９によって周囲に伝えられ、床仕上げ材２０の上
面をむらなく暖かくすることができる。特に、本実施形
態のように、温水管１７をアルミニウム泊１９を介して
溝２内に嵌合する構成とすることで、温水管１７とアル
ミニウム泊１９との接触面積を広く確保でき、温水管１
７からアルミニウム泊１９への熱の伝達を効率の良いも
のにすることができる。なお、アルミニウム泊１９は、
工場等にて予め床パネル１に取り付けておき、現場では
配管のみ行うようにしてもよいし、あるいは、現場にて
配管を行う際に床パネル１に取り付けるようにしてもよ
い。なお、温水管１７に関しても、その配管は、上記の
ように建築現場において行ってもよいし、あるいは、床
パネル単位で予め工場等にて行うようにしてもよい。 【００１６】上記の床パネル１によれば、配管床暖房用
の配管設計を、選択用の溝３…，４…，５…が設けられ
たこの床パネル１の使用を前提として行うことができ
る。即ち、図５に示すように、周囲の壁とは所定の間隔
をおくように配管し、また玄関１４につながるドア１５
近くへは他よりも突出させながせら、階段１３の脇はひ
かえ、また、キッチン９のカウンター１０の部分は、こ
れを避けるように後退して配管する。これら設計を上記
のような床パネル１を用いて自由自在に行っていくこと
ができる。従って、配管用の溝２の加工が配管の設計に
依存しなくなり、段取り良くかつ能率的に溝加工を行っ
ていくことができる。 【００１７】そしてまた、図６に示すように、将来的
に、リビング７の例えばＡ領域部分を床面を塞ぐ態様で
使用するような場合には、この部分に対する配管は不要
であるため、床仕上げ材２０を取り外し、床パネル１の
選択用溝の選択状態を変更し、Ａ領域部分を避けるよう
な配管構成に改め、床仕上げ材２０を取り付け直せば、
Ａ領域部分の無駄な床暖房が排除され、効率的な床暖房
が実現される。この変更に床パネル１の交換は不要であ
る。 【００１８】図７には変更例を示す。同図に示す床パネ
ル１の選択用溝２のように、幅方向に延びる第１直線溝
３…についてそれらの本数や間隔を変更したり、また、
管１７を蛇行させるための選択用の曲線溝として、半円
形状の溝５…を用いたり、また、互いに平行な直線溝
４，４のみを接線溝とする半円形状の溝２３…を選択用
溝の一つとして含ませたりすることも可能である。図８
には、この床パネル１を用いた場合の配管構成の一例を
示す。 【００１９】以上に本発明の実施形態を示したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、発明思想を逸脱し
ない範囲で各種の変更を行い得るものであることはいう
までもない。例えば、上記実施形態では、縦横の直線溝
にて囲まれる最小単位の方形部に形成される選択用の曲
線溝として、円形状の溝や半円形状の溝が形成されたも
のについて説明しているが、一本の第１直線溝３と一本
の第２直線溝４とを接線溝とする四分の一円形状の曲線
溝が形成されたされたものであってもよい。そのような
曲線溝の場合であっても、一枚の床パネルにおいてある
いは複数枚の床パネルの組み合わせにおいて、互いに向
き合う四分の一円弧状の曲線溝を組み合わせることによ
って、暖房用管を蛇行させて折り返すように配管するこ
とができる。また、床パネルは、その上面に選択用の溝
を形成し得るものであればよく、その材質等に制限はな
い。また、例えば図１、図７に示すような配管設計の自
由度の高い溝形式の床パネル１について、これを、床暖
房領域の中の一部においてのみ用いる構成としてもよ
い。即ち、窓側や端部の床パネルについては、配管ピッ
チ等を細かくするなど、本発明の床パネル１を用いて細
かい配管設計に対応し得るようにし、室内一般部につい
ては溝の形成態様がより簡素化された床パネルを用いる
というようにしてもよい。 【００２０】 【発明の効果】以上の次第で、本発明の床暖房用の床パ
ネルは、その上面に特定の態様において、直線及び曲線
による選択用の溝が形成されているものであるから、選
択用のどの溝を選択して配管していくかという配管設計
を行うことができるようになり、従って、溝加工を配管
設計から切り離すことができて、溝加工を段取り良く能
率的に遂行していくことができる。 【００２１】しかも、管の回路構成の将来的な変更にお
いても、床パネルに設けられている選択用のどの溝を新
たに利用し、どの溝は利用しないかの設計を行うことで
対応できて、床パネル交換の必要性も低減されて、管の
回路変更をコスト的に有利に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】一実施形態にかかる床パネルを示すもので、図
（イ）は平面図、図（ロ）は切断面図である。 【図２】図（イ）は同床パネルを用いた床構造の切断面
図、図（ロ）はその局部拡大断面図である。 【図３】同パネルにおける温水管の配管状態の一例を示
す平面図である。 【図４】住宅の室内での床パネルの使用状態の一例を示
す平面図である。 【図５】同使用状態における温水管の配管状態の一例を
示す平面図である。 【図６】同使用状態における温水管の配管状態の変更例
を示す平面図である。 【図７】他の実施形態にかかる床パネルを示す平面図で
ある。 【図８】同パネルにおける温水管の配管状態の一例を示
す平面図である。 【符号の説明】 １…床パネル ２…溝 ３…選択用の第１直線溝 ４…選択用の第２直線溝 ５…選択用の曲線溝 １７…温水管（床暖房用の管）
（イ）は平面図、図（ロ）は切断面図である。 【図２】図（イ）は同床パネルを用いた床構造の切断面
図、図（ロ）はその局部拡大断面図である。 【図３】同パネルにおける温水管の配管状態の一例を示
す平面図である。 【図４】住宅の室内での床パネルの使用状態の一例を示
す平面図である。 【図５】同使用状態における温水管の配管状態の一例を
示す平面図である。 【図６】同使用状態における温水管の配管状態の変更例
を示す平面図である。 【図７】他の実施形態にかかる床パネルを示す平面図で
ある。 【図８】同パネルにおける温水管の配管状態の一例を示
す平面図である。 【符号の説明】 １…床パネル ２…溝 ３…選択用の第１直線溝 ４…選択用の第２直線溝 ５…選択用の曲線溝 １７…温水管（床暖房用の管）
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(56)参考文献 特開 平９−222231（ＪＰ，Ａ)
特開 平８−135886（ＪＰ，Ａ)
特開 平９−292132（ＪＰ，Ａ)
(58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名)
E04F 15/18
F24D 1/00 - 3/16
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項１】 上面に、床暖房用の管を嵌合保持可能な
溝が形成され、多数枚組み合わされて床下地材として床
暖房用の床構造を形成する、平面視長方形状又は平面視
正方形状の床暖房用の床パネルであって、 前記溝は、並列状態となって幅方向に板の端から端へと貫通して延
ばされた多数本の選択用第１直線溝と、 これら第１直線溝の群と直交交差し、並列状態となって
長さ方向に板の端から端へと貫通して延ばされた多数本
の選択用第２直線溝と 、前記第１直線溝と第２直線溝とで囲まれた最小単位の多
数の方形部のうち、市松模様状に互い違いに位置する方
形部のそれぞれに、該方形部を囲む４本の直線溝を接線
溝とするように形成された円形状の選択用曲線溝と を備
え、 床暖房用の管が、前記溝の一部を選択的に利用して蛇行
状に配管されるものとなされていることを特徴とする床
暖房用の床パネル。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05586098A JP3403933B2 (ja) | 1998-02-21 | 1998-02-21 | 床暖房用の床パネル |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP05586098A JP3403933B2 (ja) | 1998-02-21 | 1998-02-21 | 床暖房用の床パネル |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11241488A JPH11241488A (ja) | 1999-09-07 |
| JP3403933B2 true JP3403933B2 (ja) | 2003-05-06 |
Family
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