JP3919297B2 - 置敷式サイレンスフロア、その施工方法、およびサイレンスフロアのベースユニット - Google Patents

置敷式サイレンスフロア、その施工方法、およびサイレンスフロアのベースユニット Download PDF

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、置敷式フロア分野の改良技術に関し、さらに詳しくは、配管や設備等の突起物あるいは不陸があるスラブ上であっても、レベル不調がなくて構造的にも安定した状態に構築できる空気二重層構造の置敷式サイレンスフロア、そのようなサイレンスフロアを効率的に施工することができる方法、およびそのようなサイレンスフロアを構築するに適したベースユニットに関するものである。
【0002】
【従来の技術】
外界が喧騒な現代社会においては、休息・憩いの場となる生活空間や、商談・知能労働などの場となる応接室や事務室には落ち着きのある静粛な雰囲気が求められる。特に、多数の異世帯が居住するアパートやマンション、あるいは多数の事業所が共同使用する集合ビルなどでは、上階・隣室の足音や振動音が伝播することさえも忌避されるのであって、高性能の防音防振床を構築することが最近の建築物における重要な課題になって来ている。
【0003】
また、生活空間やオフィス空間にあっては、床暖房やOA機器が普及してきた最近の事情から、スラブとフローリングとの間に僅かな空間を形成して、其処に空調用の配管あるいはその他各種の配管、電力・電話回線やOA機器の信号回線などを配設するというフロア構造が採用されることが多い。ちなみに、フロアの任意の箇所から電力線・信号線などを自由に取り出せるようにOA化に対応した事務室等のフロアは、フリーアクセス・フロア(free access floor) と呼ばれて最近のオフィスに一般化しているが、このようなフリーアクセス・フロアを構築する場合において隘路となっていたのが、スラブ上に設置される空調関連設備や配管である。従来のフリーアクセス・フロアは、フロアポストを裏面に装着した台構造体をスラブ上に並べて構築する所謂「置敷式」のものが一般的であるが、このような置敷式フロアにあってはスラブ上に設置されている設備や配管と前記台構造体に装着されたフロアポストとが位置的に干渉したりすると、其処だけに特別の台を手作りしなければならず、作業能率や出来映えを損ってしまうからである。このような問題は、一般住宅・マンション・アパート等にあっても置敷式フロアを採用する限り同じである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、快適な空調空間の実現と静粛な生活空間ないしは労働空間の実現とを同時に満足させんとして為されたものであり、配管や設備等の突起物あるいは不陸があるスラブ上であっても、レベル不調がなくて構造的にも安定した状態に構築可能な置敷式サイレンスフロアを提供することを技術的課題とする。
【0005】
また、本発明の他の技術的課題は、台板を設置しようとした箇所に配管や設備等の突起物があってフロアポストの位置と干渉するような場合には、そのフロアポストの位置を変更して台板の他の適切な部位へ簡単に差替え移動させてレベル合せも迅速に行って安定した構造のサイレンスフロアを構築してゆくことができる新施工方法、ならびにその施工に適したベースユニットを提供するにある。
【0006】
さらに、本発明の他の技術的課題は、スラブと台板との間および台板表面と床仕上材との間に適当な空間を有する空気二重層構造の置敷式サイレンスフロア、その合理的施工方法、およびそれに適したベースユニットを提供するにある。
【0007】
【課題を解決するために採用した手段】
しかして、本発明者が上記課題を解決するために採用した手段を、添附図面に示す実施形態を参照して説明すれば、次のとおりである。
【0008】
即ち、本発明は、方形台板1に開設された複数の抜き孔11・11・・・・中の適宜な抜き孔11aが選択されて、これら抜き孔11aの裏面側にレベル調節可能なアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を装着することによって複数の台板1・1・・・・がスラブS上に同一レベルに置敷されており、かつ、前記各方形台板1の表面における少なくとも一辺には縁段板3が固定されて台板1との間に一定の段差が形成されて成るフロアベースBと;このフロアベースBにおける前記台板1・1・・・・の表面との間に空隙が形成されるごとく縁段板3・3・・・・上に敷設された床仕上材4・4・・・・によって構成されるフロアフェイスFとを包含するという構造的手段を採用することによって、前述の技術的課題を解決した点に特徴がある。
【0009】
また、本発明は、フロアベースBをスラブS上に構築するにあたり、当該スラブS上に存する設備・配管などの突出物に対して、其処に位置する方形台板1の多数の抜き孔11・11・・・・中から前記突出物に会合しない箇所にある抜き孔11a・11a・・・・を選択して、これら抜き孔11aの裏面側にアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を装着して置敷し、この際、レベルが一致しない台板1についてはフロアポスト2をレベル調節して各台板1の面揃えすることによりフロアベースBを構築し、しかる後、各方形台板1の表面に固定された縁段板3・3・・・・の上に床仕上材4・4・・・・を敷設することにより前記各台板1の表面との間に空隙を有するフロアフェイスFを形成するという方法的手段を採用することによって、前述の技術的課題を解決した点に特徴がある。
【0010】
さらに、本発明は、複数の抜き孔11・11・…が所要間隔をもって貫通形成された四辺形板体であって、その表面における四辺中の少なくとも一辺には縁段板3が固定されて当該板体表面との間に一定の段差を形成して成る方形台板1と;この方形台板1の抜き孔11の裏面側に嵌着される鍔付ナット21と、このナット21の雌ネジ21aに捻じ込み・捻じ戻し自在に挿入されるボルトロッド22とから成り、前記方形台板1における何れかの抜き孔11・11・・・・に選択的に装着されるアジャストボルト機構のフロアポスト2とを含むベースユニットを技術的前提として、
スラブS上にレベル調節して置敷きされたフロアポスト2を含む方形台板1・…の上に、前記縁段板3が介在した状態で捨張材6を敷設して台板1の表面と当該捨張材6との間にフェイス間空隙G 1 を形成可能に構成するという手段を採用したことによって、前述の課題を解決した点に特徴がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を添附図面に示す実施形態に基いて更に詳しく説明する。なお、図1は本発明の第1実施形態品を構成するフロアベースとフロアフェイスを分解して示した斜視説明図、図2は第1実施形態品に用いるフロアポストの断面図、図3は第1実施形態品の断面説明図、図4は本発明の第2実施形態品の一部を示した斜視説明図、図5は第2実施形態品の内部の方形台板上に形成された空隙に電話線等を配線した状態を示した部分斜視説明図、図6は本発明の第3実施形態品の断面説明図、図7は第3実施形態品の床仕上材の吹出し口に通気キャップを取り付ける状態を示した分解斜視図、図8は本実施形態品の構成単位であるベースユニットを突出物や不陸があるスラブ上に置敷する状態の施工説明図、図9は本実施形態品を構成するフロアベース上に捨張材および床仕上材を敷設する状態の施工説明図、図10〜図15は本実施形態品に用いる各種タイプの方形台板の平面図、図16は図10〜図15の方形台板を用いて置敷する状態の平面説明図である。
【0012】
〔第1実施形態品〕
まず、本発明の第1実施形態品である置敷式サイレンスフロアを図1〜図3に基いて説明する。図1中、符号Bで指示するものは、スラブS上に同一レベルに置敷されるフロアベースである。このフロアベースBは、複数の抜き孔11・11・・・・が開設された方形台板1と、この方形台板1に開設された何れかの抜き孔11・11・・・・に選択的に装着されるアジャストボルト機構のフロアポスト2とから構成されている。
【0013】
そして、前記方形台板1は、矩形の板体から成り、この板体に複数の抜き孔11・11・・・・が一定の規則的なピッチ間隔で貫通形成されている。これら何れかの抜き孔11・11・・・・中の抜き孔11aの裏面側に装着されるべきフロアポスト2は、図2に示すように、選択された抜き孔11aの裏面側に嵌着される鍔付ナット21と、このナット21の雌ネジ21aに捻じ込み・捻じ戻し自在に挿入されるボルトロッド22とから成り、このボルトロッド22の上部周面には前記雌ネジ21aに螺合可能な雄ネジ22aが刻設されている。また、前記鍔付ナット21の上部内周にはレンチリブ21bが突設されており、このレンチリブ21bに上方からレンチW等を差し込んで回転操作することにより、レベル調節可能となっている。そして、前記方形台板1の表面の四辺のうち縦横の二辺には、図1に示すように、細長い矩形の縁段板3・3が各々固定されており、これら各縁段板3によって前記台板1との間に一定の段差が形成されている。
【0014】
図1中、符号Fで指示するものは、前記方形台板1・1・・・・の表面に固定された縁段板3・3・・・・上に築成されたフロアフェイスである。本実施形態においては、このフロアフェイスFは、床仕上材4・4・・・・と、これら床仕上材4・4・・・・と縁段板3・3・・・・との間に介装された捨張材6とから構成されている。こうして築成されたフロアフェイスFにあっては、前記各縁段板3の段差によって各台板1の表面と前記床仕上材4・4・・・・下面の捨張材6との間に空隙が形成されるので、この空隙によってフロア面の振動や衝撃等が第1次的に吸収遮断されてサイレンス効果が得られることになる。なお、本実施形態においては、捨張材6を使用しているが、捨張材6を介装させずに床仕上材4を縁段板3上に直接敷設してもよい。
【0015】
上記の如く構成されたフロアベースBおよびフロアフェイスFにより、レベル調節可能なアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を方形台板1・1・・・・の所望の抜き孔11・11・・・・に自在に選択的に装着してスラブS上に置敷することができるので、配管や設備等の突起物あるいは不陸があるスラブS上であっても、其処を避けてレベル不調がなくて安定した構造の置敷式フロアを得ることができる。しかも、図3に示すように、前記各台板1の表面と床仕上材4・4・・・・下面の捨張材6との間にフェイス間空隙G1 が形成され、かつ、各台板1の下面とスラブS面との間にスラブ間空隙G2 が形成され第2次的に音響遮断が為されるので、これらの空隙G1 ・G2 によってフロア面の振動や衝撃等が吸収遮断されて優れたサイレンス効果を有する空気二重層構造の置敷式フロアが得られるうえに、方形台板1・1・・・・に貫通形成された複数の抜き孔11・11・・・・がフェイス間空隙G1 の振動等を下方のスラブ間空隙G2 へ放出させる副次的な機能も併有しているので、サイレンス効果は一層高まる。
【0016】
〔第2実施形態品〕
つぎに、本発明の第2実施形態品である置敷式サイレンスフロアを図4および図5に基いて説明する。第2実施形態品は、方形台板1の表面に縁段板3以外に小幅段板5を固定した点が第1実施形態品と異なる。図4に示すように、方形台板1の表面の一辺には、細長い段縁板3と等厚の略正方形の小幅段板5・5・5が3枚固定されている。これらの小幅段板5・5・5と1枚の細長い段縁板3上に捨張材6および床仕上材4が敷設される。このように種々の形状の小幅段板5や段縁板3を方形台板1の表面に適宜固定することにより、台板1との間に一定の段差を形成して各台板1の表面と敷設された捨張材6下面との間に空隙を形成することができる。
【0017】
こうして形成された第2実施形態のサイレンスフロアにあっては、捨張材6と各台板1の表面との間の空隙が小幅段板5と5との間で連通しているので、図5に示すように、小幅段板5と5との間を利用して、電話線、信号線、電力線などを配線することができ、フリーアクセス床としての機能を有する。
【0018】
〔第3実施形態品〕
また、本発明の第3実施形態品である置敷式サイレンスフロアを図6および図7に基いて説明する。第3実施形態品は、床暖房機構を設けた点が第1および第2実施形態品と異なる。図6に示すように、スラブSと各方形台板1との間の空隙G2 に温風を送給するための温風ヒーターHが所定位置に配設されている。そして、床仕上材4の所要箇所には吹出し口41・41・・・・が開設してあり、これら各吹出し口41の開設位置は、方形台板1の複数の抜き孔11・11・・・・のうち何れかの抜き孔11の略真上となっている。なお、各吹出し口41には、図7に示すように、複数のスリットを有する通気キャップ42が各々取り付けてある。
【0019】
これにより、前記温風ヒーターHでスラブ間空隙G2 に送給された温風が上昇して方形台板1の抜き孔11を通過し更にその真上の吹出し口41を通過して室内へ吹き出るので、当該温風によって室内を直接暖房することができる。これに加えて、スラブ間空隙G2 に送給され各抜き孔11を通過した温風の一部は各方形台板1と床仕上材4との間の空隙G1 に滞留しているので、この滞留暖気が床仕上材4を昇温させて輻射熱を発することになり、室内の床面を一様に暖房する床暖房としての機能を発揮する。このように方形台板1に開設された各抜き孔11を利用することによって、吹出し口41からの温風による直接暖房と滞留暖気による床暖房とが相乗効果を発揮して室内の暖房効率を大幅に増進させることができる。
【0020】
最後に、上記の如き置敷式サイレンスフロアの施工方法を図8および図9に基いて説明する。
【0021】
まず、配管や設備、不陸などの突出物PがあるスラブS上に置敷すべき方形台板1を用意する。この方形台板1は、複数の抜き孔11・11・・・・が所要間隔をもって貫通形成された矩形板体であって、その表面の二辺には縁段板3・3が各々固定されている。つぎに、用意した方形台板1を置敷する位置のスラブS上に存する突出物Pに対して、当該方形台板1の多数の抜き孔11・11・・・・中から前記突出物Pに会合しない箇所にある抜き孔11a・11a・・・・を選択する。そして、これら抜き孔11a・11a・・・・の裏面側にアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を各々装着すると、図8に示す如き状態のベースユニットUが得られる。
【0022】
このようにスラブS上の突出物Pと位置的に干渉しないようフロアポスト2・2・・・・を方形台板1に装着して得られたベースユニットUを、スラブS上に所要数だけ定置する。この際、レベルが一致しない方形台板1については、該当するフロアポスト2上端のレンチリブ21bに当該位置の抜き孔11aの上側からレンチW等を差し込んで正逆回転操作することにより、レベル調節を行うことができ、その結果各方形台板1の面揃えが可能となる。このようなレベル調節を行いつゝ複数のベースユニットU・U・・・・を順次置敷していくと、図9に示す如きフロアベースBが構築される。その後、構築されたフロアベースBの各方形台板1の表面に固定された縁段板3・3・・・・の上に捨張材6を介設し、この捨張材6の上に床仕上材4を敷設すると、置敷式サイレンスフロアが得られる。
【0023】
上記の如き施工方法を採用したことにより、方形台板1を設置しようとしたスラブS上に配管や設備等の突出物Pがあってフロアポスト2の位置と干渉するような場合には、そのフロアポスト2の位置を変更して方形台板1の他の適切な抜き孔11・11・・・・へ簡単に差替え移動させてレベル合せも迅速に行うことができ、よって、安定した構造の置敷式サイレンスフロアを簡単かつ迅速に構築してゆくことが可能となる。
【0024】
また、本実施形態サイレンスフロアを構築する際に使用する方形台板1としては、図10〜図15に示すように、縁段板3が台板の表面の一辺にのみに固定されたものや、隣接する他の台板に重なり合うよう縁段板3が台板の端部から若干はみ出た状態に固定されたもの等の各種タイプの方形台板1A〜1Fがある。
【0025】
上記の如き6種類の方形台板1A〜1Fを割り付けて敷き詰める施工例を図16に基いて説明する。まず、フロア施工区域の隅部の一つに方形台板1Aを配置する。つぎに、この方形台板1Aの右隣に方形台板1Bを配置し、方形台板1Aの下隣に方形台板1Cを配置する。次いで、この方形台板1Cの右隣に方形台板1Dを配置し、方形台板1Cの下隣に方形台板1Eを配置する。そして、この方形台板1Eの右隣に方形台板1Fを配置すると、図16に示す如き状態となる。このように各種タイプの台板1A〜1Fを順次割り付けて組み合わせることにより、各台板同士あるいはフロアの隅部を隙間なく敷き詰めることができる。
【0026】
本発明の実施形態は概ね上記のとおりであるが、本発明の及ぶ技術的範囲は前述の実施形態に限定されるものでは決してなく、「特許請求の範囲」の記載内において種々の設計変更が可能であることは言うまでもない。
【0027】
例えば、本実施形態の方形台板1においては、多数の抜き孔11・11・・・・が一定の規則的な間隔で開設されているけれども、設置すべきスラブS面の状態に応じて抜き孔11・11・・・・の間隔を不規則にしたり、抜き孔11の個数を増減したり、あるいは装着するフロアポスト2に合わせて抜き孔11のサイズや形状を変えることも可能である。
【0028】
また、本実施形態のフロアポスト2においては、方形台板1の抜き孔11の上側からレベル調節可能なタイプのものを使用しているけれども、アジャストボルト機構を有していれば何れのタイプでもよく、方形台板1の抜き孔11に挿通したボルトに2個のナットを方形台板1の上下から挟むように螺合させて締結するといった単純な構造のフロアポスト2を採用することも可能であり、本発明の技術的範囲に属することは言うまでもない。
【0029】
【発明の効果】
以上、実施形態を例示して説明したとおり、本発明によれば、多数の抜き孔が開設された台板を用いて、レベル調節可能なアジャストボルト機構のフロアポストを前記台板の所望の抜き孔に自在に選択的に装着してスラブ上に置敷することができるので、配管や設備等の突出物あるいは不陸があるスラブ上であっても、其処を避けてレベル不調がなくて構造的にも安定した状態に置敷式フロアを構築可能である。しかも、前記台板の表面における少なくとも一辺には縁段板が固定されて台板との間に一定の段差が形成されているので、台板上に敷設された床仕上材と台板の表面との間に形成された空隙によってフロア面の振動や衝撃等が第1次的に吸収遮断され、かつ、その台板の下面とスラブ面との間に形成された空隙によって前記振動等が更に第2次的に遮断されるとともに、これら双方の空隙が相乗作用を齎らして非常に優れたサイレンス効果を有する空気二重層構造の置敷式サイレンスフロアが得られる。そのうえ、台板に貫通形成された多数の抜き孔が上方の空隙の振動等を下方の空隙へ放出させる副次的な機能も併有しているので、サイレンス効果は一層高まる。
【0030】
また、本発明の施工方法によれば、台板を設置しようとした箇所に配管や設備等の突出物があってフロアポストの位置と干渉するような場合には、そのフロアポストの位置を変更して台板の他の適切な部位へ差替え移動させてレベル合せも行うことができるので、安定した構造のサイレンスフロアを簡単かつ迅速に構築することが可能となる。よって、上記の如く多数の効果を奏し、置敷式フロアにおける利用価値は頗る大である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態品を構成するフロアベースとフロアフェイスを分解して示した斜視説明図である。
【図2】第1実施形態品に用いるフロアポストの断面図である。
【図3】第1実施形態品の断面説明図である。
【図4】本発明の第2実施形態品の一部を示した斜視説明図である。
【図5】第2実施形態品の内部の方形台板上に形成された空隙に電話線等を配線した状態を示した部分斜視説明図である。
【図6】本発明の第3実施形態品の断面説明図である。
【図7】第3実施形態品の床仕上材の吹出し口に通気キャップを取り付ける状態を示した分解斜視図である。
【図8】本実施形態品の構成単位であるベースユニットを突出物や不陸があるスラブ上に置敷する状態の施工説明図である。
【図9】本実施形態品を構成するフロアベース上に捨張材および床仕上材を敷設する状態の施工説明図である。
【図10】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図11】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図12】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図13】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図14】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図15】本実施形態品に用いる1タイプの方形台板の平面図である。
【図16】図10〜図15の方形台板を用いて置敷する状態の平面説明図である。
【符号の説明】
B フロアベース
F フロアフェイス
1 フェイス間空隙
2 スラブ間空隙
H 温風ヒーター
P 突出物
S スラブ
U ベースユニット
W レンチ
1 方形台板
1A・1B・1C・1D・1E・1F (各種タイプの)方形台板
11 抜き孔
11a (選択された)抜き孔
2 フロアポスト
21 鍔付ナット
21a 雌ネジ
21b レンチリブ
22 ボルトロッド
22a 雄ネジ
3 縁段板
4 床仕上材
41 吹出し口
42 通気キャップ
5 小幅段板
6 捨張材

Claims (7)

  1. 方形台板1に開設された複数の抜き孔11・11・・・・中の適宜な抜き孔11aが選択されて、これら抜き孔11aの裏面側にレベル調節可能なアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を装着することによって複数の台板1・1・・・・がスラブS上に同一レベルに置敷されており、かつ、前記各方形台板1の表面における少なくとも一辺には縁段板3が固定されて台板1との間に一定の段差が形成されて成るフロアベースBと;このフロアベースBにおける前記台板1・1・・・・の表面との間に空隙が形成されるごとく縁段板3・3・・・・上に敷設された床仕上材4・4・・・・によって構成されるフロアフェイスFとを包含することを特徴とした置敷式サイレンスフロア。
  2. 方形台板1の表面の一辺には縁段板3、もう一辺には段縁板3と等厚の小幅段板5が固定されて台板1との間に一定の段差が形成されて成るフロアベースBを含む請求項1記載の置敷式サイレンスフロア。
  3. 床仕上材4・4・・・・と縁段板3・3・・・・との間に捨張材6が介装されている請求項1または2記載の置敷式サイレンスフロア。
  4. フロアベースBをスラブS上に構築するにあたり、当該スラブS上に存する設備・配管などの突出物に対して、其処に位置する方形台板1の多数の抜き孔11・11・・・・中から前記突出物に会合しない箇所にある抜き孔11a・11a・・・・を選択して、これら抜き孔11aの裏面側にアジャストボルト機構のフロアポスト2・2・・・・を装着して置敷し、この際、レベルが一致しない台板1についてはフロアポスト2をレベル調節して各台板1の面揃えすることによりフロアベースBを構築し、しかる後、各方形台板1の表面に固定された縁段板3・3・・・・の上に床仕上材4・4・・・・を敷設することにより前記各台板1の表面との間に空隙を有するフロアフェイスFを形成することを特徴としたサイレンスフロア施工方法。
  5. フロアベースBが構築された後、各方形台板1の表面に固定された縁段板3・3・・・・の上に捨張材6を介設し、こうして敷かれた捨張材6の上に床仕上材4・4・・・・を敷設する請求項4記載のサイレンスフロア施工方法。
  6. 抜き孔11・11・・・・が一定の規則的なピッチ間隔で開設されている方形台板1を用いてフロアベースBを構築する請求項4または5記載のサイレンスフロア施工方法。
  7. 複数の抜き孔11・11・…が所要間隔をもって貫通形成された四辺形板体であって、その表面における四辺中の少なくとも一辺には細長い矩形の縁段板3が固定されて当該板体表面との間に一定の段差を形成して成る方形台板1と;この方形台板1の抜き孔11の裏面側に嵌着される鍔付ナット21と、このナット21の雌ネジ21aに捻じ込み・捻じ戻し自在に挿入されるボルトロッド22とから成り、前記方形台板1における何れかの抜き孔11・11・・・・に選択的に装着されるアジャストボルト機構のフロアポスト2とを含むベースユニットにおいて、
    スラブS上にレベル調節して置敷きされたフロアポスト2を含む方形台板1・…の上に、前記縁段板3が介在した状態で捨張材6を敷設して台板1の表面と当該捨張材6との間にフェイス間空隙G 1 を形成可能に構成したことを特徴とする置敷式サイレンスフロアのベースユニット。
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