JP3403083B2 - 乾式石炭分離方法及び装置 - Google Patents
乾式石炭分離方法及び装置Info
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Description
比重選別を行なう乾式分離方法及び装置に関する。
比重の粉粒体混合物を投入すると、重液より比重の大き
い粒子は沈降し、比重の小さい粒子は浮上する。これを
利用した比重分離装置として、ドルーボーイ(Drewboy)
型重選機が知られている。
は、廃液処理による環境汚染の問題や、水資源の少ない
ところでは利用できないなどの問題がある。
の心配がなく、水資源の乏しい所でも利用することがで
きる乾式石炭分離方法及び装置を提供することである。
動化させ、液体系の比重選別と同様な粉体流動化媒体に
よる比重選別という概念を考え、これを利用して、石炭
をその密度によって、高品位炭と低品位炭に分離するも
のである。即ち、この発明は、粒子系と分子系のアナロ
ジーから生み出されたもので、重液分離の概念の粒子系
への適用である。
下に説明する。粉体に空気を送り浮遊流動化させた場
合、液体とアナロジーできる。従って、流動層の見かけ
密度ρbfは下記の式で表される。
体積、εf は流動化時の空隙率、ρp は流動化媒体の粒
子密度である。
中に密度ρs の石炭粒子を混在させたとき、ρs <ρbf
の石炭粒子は流動層上部に浮揚し、ρs >ρbfの石炭粒
子は流動層下部に沈降する。そしてρs =ρbfの石炭粒
子は流動層中間部を浮遊する。即ち、灰分及び硫黄分の
含有量の多い石炭は、密度が大きく沈降し、灰分及び硫
黄分の含有量の少ない石炭は、密度が小さく浮揚する。
このことを利用して石炭の比重選別を行なうのである。
散板を取り付け、この分散板に向って送気する手段を設
け、前記分離槽に、回転自在の円筒状収集ロータを傾斜
させて配置し、この収集ロータの周辺部に複数の収集室
を区画形成し、それぞれの収集室の下面を多孔質とし、
上面と半径方向内面を開放し、半径方向外面を閉鎖し、
収集ロータの底面に軸心と同心の排出窓を設け、傾斜し
た収集ロータの最上位に対応して、前記排出窓に臨む排
出シュートを設けたことを特徴とする。
ガラスビーズや炭酸カルシウム、けい砂等を仕込み、分
離槽の下面から分散板を通して均一に分離槽内に空気を
送り込み粒子を流動化させ、流動層を形成する。そこで
分離槽の上面開口から石炭粒を投入すると、密度の大き
い石炭粒子は沈降して、傾斜した収集ロータの流動層内
に入っている収集室に収集される。収集ロータはゆっく
りした速度で回転しており、流動層内の収集室が流動層
外にくると、収集された石炭粒子は、自重で収集室の内
側開口から排出用シュートに送り出される。
子系のアナロジーから生み出されたものである。流動化
媒体となる粉体としては、ガラスビーズ、炭酸カルシウ
ム、けい砂等が利用できる。石炭粒子は灰分の含有量に
よって様々な密度分布(1200〜2500kg/
m3 )を持つ。従って流動化媒体となる上記粉体の粒子
径と密度及び流動化する風速を適切に選択すれば、高精
度の分離が可能である。流動化はあまり激しくなく、そ
の速度は最小流動化速度より数割大きい程度でよい。一
例を挙げると、ガラスビーズの場合、粒径は180〜2
50μm、風速は0.065m/s、見かけ密度
(ρbf)1420kg/m3 程度である。このような流
動層によって石炭の分離を行ない得られた脱灰率は0.
69、可燃分回収率は0.85であった。また、流動化
媒体として、炭酸カルシウムを用いると、分離時に石炭
表面に付着した炭酸カルシウム粒子によって、燃焼時に
SOxと反応し脱硫の効果がある。
明する。図1に示すように、分離槽1の底面には、均一
に槽内に空気を送り込む多孔性分散板2が取り付けら
れ、円筒状収集ロータ10が、前記分離槽1内に大部分
が入り込んで最下位の位置が分散板2に近接し、一部が
槽外に突出するように傾斜して取り付けられている。前
記ロータ10は、モータ等の駆動手段によって、軸11
を中心に比較的ゆっくりした速度、例えば3rpmで回
転されるようになっている。前記ロータ10が槽外に突
出した部分に対応して、排出シュート3が取り付けられ
ている。また、槽1内には、多孔性ガイド板4が槽1の
内面から分散板1の方向に下降してロータ10の外周に
沿うように取り付けられている。
うに、リング状底板12の外周縁から立ち上る側板13
を有し、リング状底板12の中央部は、開放された大き
な排出窓14を形成している。リング状底板12には、
仕切板15が固定され、6分割された収集室16が形成
されている。この収集室16は、上面及び内面が開放さ
れ、外面は外周側板13によって閉鎖され、底面には多
孔板12aが取り付けられている。即ち底板12は大部
分が多孔板12aから成る。なお、収集室16は、複数
であればよく、図示のような6室に限らない。
れ、これら支持棒17の上端には、6角形の天板18が
固定されている。従って天板18と底板12は複数の支
持棒17によって連結されていることになる。この天板
18のボス19に前記回転軸11が固定されている。な
お、多孔板12a及び多孔性ガイド板4はいずれも金網
等の多孔性材料より成るが、石炭粉体が通過しない細か
いメッシュにしておく必要がある。多孔性分散板2も同
様である。
込み、槽1下部の空気室から矢印のように分散板2を通
して槽内に空気を送り込み、流動化媒体の粒子を流動化
させ、流動層Aを形成し、その中にロータ10をゆっく
り(3rpm程度)回転させ、槽開口部から石炭粒をベ
ルトコンベア等で供給する。槽内に投入された石炭粒の
うち高品位炭は黒色粒子で示すように浮揚し、沈降した
低品位炭(白色粒子で示す)は傾斜したロータ10の下
位に位置する収集室16に捕捉され、ロータ10の回転
と共に掻き上げられ、最上位の位置で排出窓14の周縁
に臨む排出シュート3内に自重で落下し排出される。浮
揚した高品位炭は、適当な取り出し機構によって、流動
層Aの上層から回収すればよい。
に限らず、他のものでもよい。
化媒体を気体によって流動化し、適当な見掛け密度を有
する流動層を形成し、この流動層に石炭粒子を投入して
石炭を浮沈させることにより分離選別するようにしたの
で、重液を必要としないため廃水処理の問題もなく、環
境への影響もほとんどない。また、水資源の少ないとこ
ろでも利用することができる。さらに、流動化媒体とし
て炭酸カルシウムを用いると、分離の際に石炭表面に付
着した炭酸カルシウムによって、石炭燃焼時にSOxと
反応し脱硫の効果もある。
内で回転させ、沈降した粒子を掻き上げて排出するよう
にしたので、簡単な機構で連続分離選別を自動的に行な
うことができる。
Claims (3)
- 【請求項1】 粉体流動化媒体に気体を吹き付けて流動
層を形成し、この流動層内に石炭粒子を投入して流動層
の見かけ密度より小さい密度の石炭粒子を浮揚させ、前
記見かけ密度より大きい密度の石炭粒子を沈降させるこ
とから成る乾式石炭分離方法。 - 【請求項2】 前記粒体流動化媒体が、ガラスビーズ、
炭酸カルシウム、けい砂のいずれかである請求項1に記
載の乾式石炭分離方法。 - 【請求項3】 底面に多孔性分散板を設けた分離槽と、
この分離槽内に少くとも一部が入り込むように傾斜して
配置された回転自在の円筒状収集ロータより成り、この
ロータには、多孔性リング状底板と、このリング状底板
に半径方向に固定された複数の仕切板によって区画され
た複数の収集室と、リング状底板の外周縁に立てられた
側板が設けられ、分離槽の底面の分散板から吹き込んだ
気体によって分離槽内に流動化媒体の流動層を形成し、
沈降した石炭粒子を前記ロータの流動層内に入っている
収集室で収集してロータの回転と共に掻き上げ、流動層
外に出ている収集室からリング状底板の内周縁を通じて
排出するようにした乾式石炭分離装置。
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JP23719798A JP3403083B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 乾式石炭分離方法及び装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP23719798A JP3403083B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 乾式石炭分離方法及び装置 |
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Family
ID=17011819
Family Applications (1)
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JP23719798A Expired - Fee Related JP3403083B2 (ja) | 1998-08-24 | 1998-08-24 | 乾式石炭分離方法及び装置 |
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- 1998-08-24 JP JP23719798A patent/JP3403083B2/ja not_active Expired - Fee Related
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