JP3676659B2 - 撹拌流形成手段を有する固液分離装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
この発明は、例えば活性汚泥処理における沈殿池、沈殿槽(処理水−沈殿汚泥の分離)、汚泥処理における汚泥濃縮槽(分離水−濃縮汚泥の分離)、凝集沈殿処理等の固液分離槽(分離水−凝沈汚泥の分離)などの液相と固相の分離全般に好適に用いられる固液分離装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
一般に、廃水等に対する固液分離の手法は、▲1▼重力による分離(自然沈降分離や凝集沈殿等)、▲2▼遠心力による分離(サイクロンや遠心分離機等)、▲3▼微小な孔径を有する不連続面を利用した濾過による分離(濾布、膜、スクリーンまたは砂層等)、▲4▼凝集分離(凝集付着力を利用した濾過等)、▲5▼電気的な力による分離(電気泳動分離等)、▲6▼磁力による分離(磁気分離等)、▲7▼慣性力による分離に分類される。
【0003】
このうち、慣性力による分離は気−固分離における集塵操作や固−固間の分級や分離操作に多く利用されているが、液体の密度や粘度が気体に比べて大きいために、固−液分離にはあまり用いられておらず、コアンダ効果を利用した分級装置やスワール等のように旋回流を利用した分離装置(竹田茂夫氏による「スワール分水槽による合流式下水道の越流対策」下水道協会誌第26巻第297号1989/2参照)程度しか知られていない。
【0004】
一般に、慣性力による分離は装置内のスラリーの流動による慣性力に伴う粒子群の移動速度(方向を含む)と固液分離速度(方向を含む)の比を利用して分離するものである。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
しかしながら、従来の慣性力による分離装置では、▲1▼原水流入量と、▲2▼装置の形状および大きさによって、その分離性能が決まってしまい、分離効率や分離速度を大きくできないという課題があった。また、通常の固液分離装置(沈殿池など)では、安定した処理水質を得るために広大な敷地を要し、各種の付帯設備を必要とするという課題もあった。
【0006】
この発明は上記のような課題を解決するためになされたもので、慣性力による粒子群の移動速度と移動方向を制御することで固液分離の分離効率や分離速度を上げコンパクトで安価な固液分離装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】
この発明に係る撹拌流形成手段を有する固液分離装置は、被処理液を分離水と沈降性物質とに固液分離する分離槽と、該分離槽内を上下に分割する多孔部材と、多孔部材の上方に位置し、分離水導出手段が設けられた上部分離域と、多孔部材の下方に位置し、撹拌流形成手段、被処理水導入手段、および沈降性物質排出手段が設けられた下部流動域からなる撹拌流形成手段を有する固液分離装置において、撹拌流形成手段は、下部流動域内に水平方向に周回する旋回流を形成させる一枚または二枚以上の撹拌羽根を備えた放射流型撹拌翼であり、多孔部材下面または下部流動域底部には、前記旋回流を軸心に沿った鉛直流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられていることを特徴とするものである。
【0010】
この発明に係る撹拌流形成手段を有する固液分離装置は、被処理液を分離水と沈降性物質とに固液分離する分離槽と、該分離槽内を上下に分割する多孔部材と、多孔部材の上方に位置し、分離水導出手段が設けられた上部分離域と、多孔部材の下方に位置し、撹拌流形成手段、被処理水導入手段、および沈降性物質排出手段が設けられた下部流動域とからなる撹拌流形成手段を有する固液分離装置において、撹拌流形成手段は、下部流動域内に鉛直方向に循環する循環流を形成させる一枚または二枚以上の撹拌羽根を備えた軸流型撹拌翼であり、下部流動域の内壁面には、下部流動域内に形成される水平方向に周回する旋回流を軸心方向の向心流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられていることを特徴とするものである。
【0013】
【発明の実施の形態】
以下、この発明の実施の一形態を説明する。
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1による固液分離装置の構成を示す断面図であり、図2は図1の平面図である。図において1は固液分離装置である。固液分離装置1は、有底略円筒状の分離槽2と、この分離槽2内に水平に配されて分離槽2を上部分離域2aと下部流動域2bとに分割する平板状の多孔部材3と、分離槽2の上部から垂下されかつ多孔部材3の下面に平行な旋回流Aを形成する撹拌翼(撹拌流形成手段)4と、多孔部材3の下面に設けられかつ撹拌翼4により生じた旋回流Aを下向流Bに変換する案内板(鉛直流形成手段)5と、下部流動域2bに原水(被処理液)を導入するための原水導入部(被処理液導入手段)6と、分離槽2の下部流動域2b内のスラッジ等の沈降性物質を装置外に排出するためのスラッジ取出部(沈降性物質排出手段)7と、分離槽2の下部流動域2b内の底部に設けられスラッジ等の沈降性物質を沈降させて濃縮した濃縮スラッジを装置外に排出する濃縮スラッジ取出部(沈降性物質排出手段)8と、分離槽2の上部分離域2a内の分離水を処理水として溢流させて排出する処理水取出部(分離水導出手段)9と、分離水中に残留する沈降性物質(ピンフロックなど)の沈降を促進する沈降促進部材10とから概略構成されている。
【0014】
分離槽2の底部は円錐形状に形成されており、その最深部にスラッジ取出部7が設けられている。この実施の形態1における分離槽2の水平断面は、下部流動域2bにおいて攪拌翼4の回転により水平方向に周回する旋回流Aが形成されるために、その旋回流Aが下部流動域2b内で確実に形成・維持され易いように円形とされているが、例えば正八角形、正六角形などの点対称の水平断面を有していれば、特に制限はない。
【0015】
多孔部材3は原水若しくは沈降性物質が分離した分離水の通過を妨げない複数の貫通孔を有し、下部流動域2bの流動が上部分離域2aに概ね及ばないように両域を区分する平板状のものである。この多孔部材3としては、例えば金網、パンチングプレート、エキスパンドメタル、特殊多孔板、薄板状や粒状の充填層等を用いることができる。また、多孔部材3は、撹拌翼4が位置する下部流動域2bと処理水取出部9が位置する上部分離域2aとの間で分離槽2を上下に分割するように水平に設置される。なお、多孔部材3のうち、案内板5が立設された部分には旋回流Aを下向流Bに変換させる際に、上向流が形成されるのを阻止するために、また内壁近傍には内壁に沿って上昇する上向流を阻止するために、上記貫通孔を設けないか、止水部材11を図1および図2に示すように設けることが望ましい。
【0016】
一般に攪拌翼は単数の攪拌羽根または複数の攪拌羽根を備えており、この攪拌翼4が一本の軸に固定され駆動手段(図示せず)を有するものが攪拌機(攪拌装置)である。なお、攪拌翼は一本の軸に複数設けられることもできる(多段型)。この実施の形態1における撹拌翼4の形状は図1に示すように下部流動域2b内において主に水平方向に周回する旋回流Aを形成する放射流型である。この放射流型の攪拌翼は一般に平板な攪拌羽根が回転することにより、主に水平方向に周回する流れを形成する形状を有している。攪拌翼4には、図2に示すように4枚の羽根が回転軸に配置されているが、翼の数は少なくとも1段あればよく、その段数に制限はない。また、攪拌翼4の羽根の枚数は限定されたものではない。下部流動域2b内に設けられた撹拌翼4の設置位置は多孔部材3と分離槽2の底部との間とされ、分離槽2の内部形状や案内板5の設置位置等に応じて上部、中部および下部のうちから適宜設定される。撹拌翼4の回転数は駆動装置(図示せず)の制御により被処理液中の沈降性物質である微細粒子群の物性を考慮して適宜変更可能である。撹拌翼4の形状としては、全ての形状の翼を使用できるが、旋回流を効率良く発生させるためには公知のパドル型、特殊パドル型、標準ラストン型、タービン型等の水平流を形成できる放射流型を用いる方がよい。撹拌翼4により下部流動域2b内で理想的な撹拌状態を得るためには、下部流動域2bの内径をLとし、撹拌翼4の径をDとすると、比D/L=0.3〜0.7の範囲を満たすように両者の寸法が設定される。なお、分離槽2の形状などの都合により、攪拌翼4を設置できない場合には、下部流動域2b内に水平方向の流れを作ることができる噴流装置(サーキュレーター等)を設置してもよい。
【0017】
案内板5は、図1に示すように多孔部材3の下面に垂下状態で設置され、図2に示すように多孔部材3の中心部を中心にして4枚の板が放射状に固定されており、これに衝突した旋回流Aの一部を下向流Bに変換するものである。この鉛直流Bとは、旋回流Aの一部が案内板5により生じる鉛直方向の流れをいう。因みに、案内板5は、実施の形態2で後述されるように下部流動域2bの底部に立設する場合には、旋回流Aの一部を上向流B´に変換するものである。また、案内板5は正方形あるいは矩形の平板状のものであるが、湾曲形状をなしていてもよい。なお、案内板5の枚数は少なくとも1枚あればよく、その枚数に制限はない。
【0018】
原水導入部6の設置位置は、図2に示すように撹拌翼4により形成される旋回流Aを乱さないために略円筒状の下部流動域2bの内壁面に沿って原水を下部流動域2b内に導入するように配慮されている。原水の下部流動域2bへの導入は、内壁に設けた開口を用いても導入管を用いてもよいが、いずれにおいても下部流動域2b内の旋回流Aを阻害せず、また旋回流Aの形成・維持ができるように、下部流動域2bの内壁に沿わせるような水平の流れが形成されるように導入することが望ましい。なお、前述した撹拌翼4などの旋回流形成手段と組み合わせることにより下部流動域2b内に効率よく旋回流Aを形成・維持することができる。
【0019】
スラッジ取出部7は下部流動域2b内の底部に設けられてスラッジ等の沈降性物質を引き抜くものであり、濃縮スラッジ取出部8は分離槽2の一部に設けた隔壁8aにより撹拌翼4や案内板5による撹拌流動の影響を排除して流動が静止する部分を形成し、その隔壁8a内にスラッジを沈降させて濃縮し、その濃縮スラッジを装置外に排出するものである。なお、この濃縮スラッジ取出部8は必要に応じて設けられるものである。
【0020】
処理水取出部9としては上部分離域2a内の流動を均一にして集水する集水設備を用いることができる。沈降促進部材10は必要に応じて設けられるものであり、この沈降促進部材10を設ける場合には、所定の離間距離をもって複数の平行板を組み合わせたパラレルプレート、所定の離間距離をもって複数の波板を組み合わせたコルゲーテッドプレート等の傾斜板、複数の円管や角管を組み合わせた沈降管、支持材や枠組中に短管や粒状担体を充填して分離面積を増大させて分離効果を上げる充填層、多孔板またはスクリーン等の整流材などを用いることができるが、上部分離域2a内の分離水中に残留するピンフロックなどの沈降を促進するものであれば、特に制限されるものではない。なお、傾斜板や沈降管は分離槽2内にそのまま設置してもよく、また支持材で支持して設置してもよい。
【0021】
このような構成の分離槽2内における固液分離における作用について説明する。
一般に慣性力による固液分離は、スワール等を例にとると、分離速度Vは槽断面積Sと原液流入量Qと汚泥排出量QによってV=(Q−Q)/Sで示される。そこで、スワールでは流入法を工夫し、装置内に分離速度Vより大きな速度の流速Vの旋回流Aを発生させて粒子群をその旋回流Aに乗せて移動させると、その粒子群はその慣性力により、分離速度Vの上昇流Cに同伴しにくくなり、分離速度Vよりも小さな沈降速度をもつ微細粒子群も上昇せず、旋回流Aの流れに乗り運動するため、小さな粒子群も分離できるわけである。但し、スワールでは旋回流Aの大きさを大きく採れなかったり、旋回流Aによる乱れが分離域にあったりして分離効率が悪くなるので、スワールでは汚泥排出量Qを大きくして分離速度Vを小さくし、少しでも分離効率を上げようとしている。
【0022】
そこで、この実施の形態1では、図1に示すように下部流動域2b内に回転数を自由に変えることのできる攪拌翼4を設置し、それを回転させることにより下部流動域2b内に導入された原水に力を加えて下部流動域2b内に旋回流Aを発生させ、その速度を従来の装置に比べて大きく採れるようにすると、分離速度Vよりも小さい沈降速度をもつ微細粒子群にも水平方向の慣性力が与えられて、それによって運動しているため、分離速度Vの上昇流Cに同伴しにくくなる。それは従来よりも慣性力が大きいために更に同伴しにくくなっている。即ち、分離効率や分離速度が大きく採れることになる。但し、攪拌による流動は分離槽2内の全体に及ぶので、上部分離域2aへの影響をなくしてやらなければならない。
【0023】
即ち、下部流動域2b内の流動に関する流量は原水流入量Qと攪拌吐出量QであるからQ+Qが基本になる。従って、分離槽2内の平均流速を代表する指標はV=(Q+Q)/Sとなる。このQ+Qによって、流速Vの旋回流Aが発生するが、このような攪拌の影響が分離槽2の上部分離域2aにあると、その分離速度V‘はV‘=(Q+Q−Q)/Sとなり、Qの分だけ、分離速度が大きくなってしまうので、当然分離効率が悪くなる。そのため、分離に関しては攪拌吐出量Qを0(零)にすることにより分離効率が上がるわけである。
【0024】
そこで、攪拌翼4の設置位置から上部の適当な位置に、水は通過するが流動を阻止する多孔部材3を分離槽2を上下に分割するように水平に設置する。これにより、攪拌の影響は多孔部材3の下側の下部流動域2bでは有効であるが、上側の上部分離域2aでは影響はなくなる。従って、上部分離域2aの上昇流Cは分離速度V=(Q−Q)/Sとなるので、分離効率がよくなる。このように従来の固液分離装置と比べて旋回流Aの流速Vを大きく採れるため、分離効率も分離速度も大きく採れることになる。
【0025】
次に動作について説明する。
まず、沈降性物質である微細粒子群を含む原水は原水導入部6から下部流動域2b内に一定の流量で導入される。この際、原水は、図2に示すように下部流動域2bの内壁面に沿って導入され、下部流動域2b内に水平方向の旋回流Aを発生し易くする。このとき、多孔部材3が分離槽2を上下に分割するように水平に配置されているので、この不連続面を形成する多孔部材3の阻害作用により多孔部材3の上側の上部分離域2aにおいては攪拌翼4による攪拌の影響のほとんどない緩やかな上昇流Cが形成される。
【0026】
次に、下部流動域2b内に導入された原水には撹拌翼4の回転により強い流動が与えられる。このとき、下部流動域2b内の底部において放射流型の撹拌翼4により下部流動域2bの内周壁面に沿って周回する旋回流Aが形成されると同時に、この旋回流Aの一部が案内板5により、回転軸心に沿って下部流動域2bの底部に向けて下降する下向流Bとなる。この下向流Bは、旋回流Aにより与えられた慣性力により上昇流Cに同伴しにくくなっている微細粒子群に対して下方向の力を与えるものであり、この下向流Bにより上昇流Cから分離しようとする微細粒子群は効率よく分離される。このようにして分離された微細粒子群は多孔部材3の下側の下部流動域2bで流動し濃縮され、汚泥濃度が高くなるため、適宜、スラッジとして下部流動域2bの底部に設けられたスラッジ取出部7あるいは濃縮スラッジ取出部8から引き抜く。場合によっては、引抜前に攪拌翼4を一時的に停止させて微細粒子群等の沈降性物質を底部に沈殿させ、沈殿して高濃度化した汚泥を引抜いてもよい。
【0027】
一方、沈降性物質が分離した分離液は上昇流Cに乗って上部分離域2aを通過して処理水取出部9から溢流させる。その際に、上部分離域2a内に設けた傾斜板等の沈降促進部材10を利用することにより、上昇流Cと同伴したピンフロックなどを沈降除去でき、更に上質の処理水を得ることができる。
【0028】
以上のように、この実施の形態1によれば、撹拌流形成手段としての攪拌翼4を設けたことにより、上昇速度より大きい流速の水平方向の旋回流Aを物理的(機械的)に形成され、流入する原水中の微細粒子群に慣性力を与え、これにより微細粒子群が上部分離域2a内を上昇する上昇流Cに同伴して上昇するのを妨げることができる。また、原水が下部流動域2bに順次流入し上昇流Cが維持されるため、微細粒子群は少なからず上方向への力を受けるが、鉛直流形成手段としての案内板5を設けたことにより、旋回流Aの一部を回転軸心に沿った下向流Bとすることができるので、この下向流Bにより原水中の微細粒子群に下方向への力を与えることができ、従来の固液分離装置において律速因子であった原水流入量や装置の形状および大きさに関係なく、一般的な重力沈殿に比べ短い滞留時間で効率よく、原水を微細粒子群と分離水とに固液分離することができる。
【0029】
この実施の形態1では、多孔部材3、攪拌流形成手段としての攪拌翼4および鉛直流形成手段としての案内板5を設けたことにより、従来の固液分離装置に比べて分離速度や分離効率を大幅に向上させることができるので、よりコンパクトになり、敷地面積も小さくでき、建設費も安価にすることができる。
【0030】
この実施の形態1では、撹拌流形成手段としての攪拌翼4の回転数を変更可能としたことにより、原水中の沈降性物質である微細粒子群の物性に適応した回転数を選べば、同一の装置でも原水の水質や水量の変化に適応して処理することができる。
【0031】
なお、この実施の形態1では、分離槽2の底部を円錐形状としたが、平坦面としてもよい。
【0032】
実施の形態2.
図3はこの発明の実施の形態2による固液分離装置の構成を示す断面図である。この実施の形態2の構成要素のうち実施の形態1の構成要素と共通する部分については同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0033】
この実施の形態2では、鉛直流形成手段としての案内板5を分離槽2の底部に立設し、この案内板5と多孔部材3との間に旋回流Aを形成する撹拌流形成手段としての攪拌翼4が配設されている。この実施の形態2では、図3に示すように下部流動域2b内の上方に位置する攪拌翼4により生じた水平方向の旋回流Aが下部流動域2bの底部に立設された案内板5により、回転軸心に沿って上昇する上昇流B´に変換されるが、撹拌翼4の回転により多孔部材3の下面近傍の下部流動域2b内を多孔部材3の周縁部へ向けて送り出され、下部流動域2bの内周壁面に沿って下向流B(下方向の鉛直流)となり、この下向流Bにより原水中の微細粒子群に下方向への力を与えることができ、固液分離の効率化を図ることができる。また、下部流動域2bの下層付近を鉛直方向にも十分撹拌でき、下部流動域2b内を均質化することができる。
【0034】
以上のように、この実施の形態2によれば、下部流動域2bの底部に立設した案内板5により、旋回流Aを攪拌翼4の回転軸に沿って上昇する上昇流B´(上方向の鉛直流)に変換し、多孔部材3の周縁部付近で下向する下向流B(下方向の鉛直流)に変換できるので、これにより微細粒子群に下方向への力を与えることができ、実施の形態1の場合と同様に、重力沈殿による従来の凝集分離装置に比べて短い滞留時間で効率よく、被処理液を沈降性物質と分離水とに固液分離することができると共に、下部流動域2b内を均質化することができる。
【0035】
この実施の形態2では、上部分離域2aに実施の形態1における沈降促進部材(図示せず)を設けていないが、必要に応じて設けてもよい。また、この実施の形態2では、下部流動域2bに実施の形態1における濃縮スラッジ取出部(図示せず)を設けていないが、必要に応じて設けてもよい。
【0036】
実施の形態3.
図4はこの発明の実施の形態3による固液分離装置の構成を示す断面図である。この実施の形態3の構成要素のうち実施の形態1等の構成要素と共通する部分については同一符号を付し、その部分の説明を省略する。
【0037】
この実施の形態3では、攪拌翼4として主に下部流動域2b内を鉛直方向に攪拌する循環流Dを形成する軸流型のものが採用され、多孔部材3の周縁部であって下部流動域2bの内壁面またはその近傍には複数の案内板5(向心流形成手段)が立設されている。また、後述の上向流が下部流動域2bから上部分離域2aへ移行するのを阻止するために、多孔部材3の周縁部に貫通孔を設けないか、または止水部材11を図4に示すように設けることが望ましい。
【0038】
一般に攪拌翼は単数の攪拌羽根または複数の攪拌羽根を備えており、この攪拌翼4が一本の軸に固定され駆動手段(図示せず)を有するものが攪拌機(攪拌装置)である。なお、攪拌翼は一本の軸に複数設けられることもできる(多段型)。この実施の形態3における撹拌翼4の形状としては、公知のプロペラ型、パドル型、ハイドロフォイル型、タービン型などの循環流を形成できる軸流型を用いることができる。また、分離槽2の形状としては、実施の形態1で採用したものと同様に円筒状であるが、とくに下部流動域2b内における均質な循環流Dの形成が阻害されない形状であれば、これに限られるものではない。望ましくは、点対称な水平断面を有するものがよい。そして、後述の旋回流Aの形成を妨げ上下方向の循環流Dを形成しやすくするために、下部流動域2bの内壁に鉛直方向に延在する邪魔板12(阻流板)などを設けると有効である。これに伴って、原水導入部6からの分離槽2内への原水導入は下部流動域2bに対して行われれば、どのような方向に行われてもよい。なお、攪拌翼4は、図2に示すように2枚の羽根で構成されているが、羽根の枚数は少なくとも1枚あればよく、その枚数に制限はない。
【0039】
次に分離槽2内の流動について説明する。
攪拌翼4のプロペラ状の攪拌羽根が回転することにより、鉛直下方向に水流が吐出し、下部流動域2bの底部で回転軸心から内壁に向かう水平方向の底層流が形成され、内壁に沿って上昇する上向流が形成され、この上向流が多孔部材3により水平流(向心流)Eが形成され、回転軸心近傍で上記下向流Bに合流する一連の循環流Dが下部流動域2bに形成される。また、軸流型の攪拌翼4による回転運動により副次的に下部流動域2bを水平方向に周回する旋回流Aが形成される。攪拌翼4により形成される循環流Dは攪拌翼4の回転軸と下部流動域2bの内壁面に沿って鉛直方向の流れ(上向流および下向流B)と、回転軸心と内壁との間を流れる水平方向の流れ(底層流および向心流E)とから構成されている。上述の攪拌翼4の回転により副次的に生じる旋回流Aは案内板5に衝突することで回転軸心に向かう水平流である向心流E´に変換され、攪拌翼4による循環流Dの向心流Eを補足し効率を上げるために利用される。
【0040】
下部流動域2b内では、攪拌翼4による循環流Dにより攪拌混合が行われ、向心流Eが形成されると共に案内板5により変換される向心流E´が形成され、これらにより原水中の微細粒子群等の沈降性物質に水平方向の慣性力が与えられる。
【0041】
さて、水平方向の向心流E+E´に乗って微細粒子群が移動するため、特に小さな微細粒子群は慣性力によって上昇流Cに同伴しにくくなり、さらに、回転軸心に沿って生じる下向流Bにより微細粒子群に対して下方向の力を与えることができ、これにより効率よく微細粒子群が上昇流Cから分離される。このようにして分離された微細粒子群は下部流動域2bに残存し、微細粒子群が分離した分離水は上昇流Cに乗って上部分離域2aを通過して処理水取出部9から溢流させる。その際に、上部分離域2a内に設けた傾斜板等の沈降促進部材(図示せず)を利用することにより、上昇流Cと同伴したピンフロックなどを沈降除去でき、更に上質の処理水を得ることができる。
【0042】
下部流動域2bでは、下向流Bにより分離された微細粒子群が残留して濃縮され、汚泥濃度が高くなるため、適宜、底部に設けられたスラッジ取出部7から直接外部に引き抜く。場合によっては、引抜前に撹拌翼4を一時的に停止させて、汚泥を底部に沈殿させ、高濃度化した汚泥を引き抜いてもよい。
【0043】
以上のように、この実施の形態3によれば、軸流型の撹拌翼4を設けたことにより、下部流動域2bに多孔部材3の下面に回転軸心に向かう水平流(向心流E)を形成すると共に、さらに旋回流Aを案内板5により向心流E´に変換することができるので、分離速度Vよりも小さい沈降速度をもつ沈降性物質に対しても水平方向の慣性力を与えることで多孔部材3を通過する上昇流Cへ同伴しにくくし、さらに、下向流Bにより微細粒子群に対して下方向の力を与えることができ、これにより実施の形態1等の場合と同様に分離効率および分離速度を向上させることができ、従来の固液分離装置において律速因子であった原水流入量や装置の形状および大きさに関係なく、一般的な重力沈殿に比べ短時間で効率よく固液分離を行うことができる。
【0044】
【発明の効果】
以上説明したように、この発明によれば、多孔部材および撹拌流形成手段を設けたことにより、下部流動域において原水中の沈降性物質に対して水平方向の慣性力を与えて上昇流に同伴しにくくすると共に、攪拌流形成手段が旋回流形成手段であれば、鉛直流形成手段により形成される鉛直下方向の下向流を利用し、攪拌流形成手段が循環流形成手段であれば、その循環流を構成する鉛直下方向の下向流を利用し、これにより沈降性物質に対して下方向の力を与えることで、従来の固液分離装置において律速因子であった原水流入量や装置の形状および大きさに関係なく、一般的な重力沈殿に比べ短時間で効率よく固液分離を行うことができる。従って、この発明に係る固液分離装置は、特に微細粒子群等の沈降性物質の固液分離操作に適するので、化学プロセスにおける固液分離操作、水環境保全および水利用における水処理装置や汚泥処理装置の固液分離操作に適用すれば、効果的である。
【0045】
この発明によれば、多孔部材、撹拌流形成手段および鉛直流形成手段あるいは向心流形成手段を設けたことにより、従来の固液分離装置に比べて分離速度や分離効率を大幅に向上させることができるので、よりコンパクトになり、敷地面積も小さくでき、建設費も安価にすることができる。
【0046】
この発明によれば、上部分離域に沈降促進部材を設けたことにより、多孔部材を通過した分離水中にピンフロック等が含まれた場合であっても、これを速やかに沈降させることができるので、分離効率や処理水質を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の実施の形態1による固液分離装置の構成を示す断面図である。
【図2】図1の平面図である。
【図3】この発明の実施の形態2による固液分離装置の構成を示す断面図である。
【図4】この発明の実施の形態3による固液分離装置の構成を示す断面図である。
【符号の説明】
1 固液分離装置
2 分離槽
2a 上部分離域
2b 下部流動域
3 多孔部材
4 撹拌翼(撹拌流形成手段、放射流型、軸流型)
5 案内板(鉛直流形成手段、向心流形成手段)
6 原水導入部(被処理液導入手段)
7 スラッジ取出部(沈降性物質排出手段)
8 濃縮スラッジ取出部(沈降性物質排出手段)
9 処理水取出部(分離水導出手段)
10 沈降促進部材
11 止水部材(無孔部)
12 邪魔板
A 旋回流
B,B´ 鉛直流(下向流、上向流)
C 上昇流
D 循環流
E,E´ 向心流

Claims (2)

  1. 被処理液を分離水と沈降性物質とに固液分離する分離槽と、該分離槽内を上下に分割する多孔部材と、多孔部材の上方に位置し、分離水導出手段が設けられた上部分離域と、多孔部材の下方に位置し、撹拌流形成手段、被処理水導入手段、および沈降性物質排出手段が設けられた下部流動域からなる撹拌流形成手段を有する固液分離装置において、撹拌流形成手段は、下部流動域内に水平方向に周回する旋回流を形成させる一枚または二枚以上の撹拌羽根を備えた放射流型撹拌翼であり、多孔部材下面または下部流動域底部には、前記旋回流を軸心に沿った鉛直流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられていることを特徴とする撹拌流形成手段を有する固液分離装置。
  2. 被処理液を分離水と沈降性物質とに固液分離する分離槽と、該分離槽内を上下に分割する多孔部材と、多孔部材の上方に位置し、分離水導出手段が設けられた上部分離域と、多孔部材の下方に位置し、撹拌流形成手段、被処理水導入手段、および沈降性物質排出手段が設けられた下部流動域とからなる撹拌流形成手段を有する固液分離装置において、撹拌流形成手段は、下部流動域内に鉛直方向に循環する循環流を形成させる一枚または二枚以上の撹拌羽根を備えた軸流型撹拌翼であり、下部流動域の内壁面には、下部流動域内に形成される水平方向に周回する旋回流を軸心方向の向心流に変換する一枚または二枚以上の案内板が設けられていることを特徴とする撹拌流形成手段を有する固液分離装置。
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