JP2636160B2 - 固形物の気流選別方法及び装置 - Google Patents

固形物の気流選別方法及び装置

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JP2636160B2
JP2636160B2 JP6017898A JP1789894A JP2636160B2 JP 2636160 B2 JP2636160 B2 JP 2636160B2 JP 6017898 A JP6017898 A JP 6017898A JP 1789894 A JP1789894 A JP 1789894A JP 2636160 B2 JP2636160 B2 JP 2636160B2
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信一 伊藤
宏 坂本
英節 大井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】現在、都市ごみの中から有価物を
選別分離して再利用する場合など、各種固形物の中から
目的物を選別分離する場合に、手選別に頼る例が多い。
本発明は、このような各種固形物から、形状や大きさ、
密度差等を利用して目的物を選別する気流選別方法及び
その装置に関するものであり、特に、空気などの気体を
選別媒体として使用して目的物を分離することから、水
に溶解したり、水で品質が変化したりするもの、選別分
離後に燃料として使用するものなど、水を媒体とした湿
式処理法では不利になる固形物に適用するのに適した固
形物の気流選別方法及びその装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】現在、ごみは主として焼却減量後埋立処
分するのが主流となっているが、埋立地の確保難や埋立
による環境破壊などの問題が発生している。世界的な経
済発展に伴い、資源が有限であると言う認識が現実のも
のとなりつつある現状を考えれば、紙、プラスチック、
金属類等が多く含まれている都市ごみを捨てるのは極め
て不経済である。そこで、資源の再生利用や環境保全の
観点から、都市ごみの中の有価物を選別分離して再利用
することが一部の自治体で試みられている。しかし、都
市ごみの選別は分離装置が開発されていないため、主に
手選別に頼っているのが現状である。
【0003】一方、固形物を選別する乾式の選別機で従
来から一般的に使用されているものとしては、風力選別
装置がある。この風力選別装置は、都市ごみの選別に一
部使用されている例もあるが、現在、紙やプラスチック
などのシート類の分離回収に利用できる程度で、プラス
チック類の相互分離や金属類の分離に使用できるものは
未だに開発されていない。その他に、ジグ、テーブル、
流動層等があるが、実用化された例はほとんど見当らな
い。また、遠心力を利用したサイクロン選別装置がある
が、分級や集塵に用いられているのみで、ごみやそれと
同等の固形物の選別に使用できるものではない。すなわ
ち、現在開発されている乾式の比重選別機は、低比重で
しかも浮揚力の大きな紙やプラスチックなどのシート
類、粉粒状物の分離には適用できるが、例えば厚みのあ
る板状や塊状の固形物などの分離は不可能である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明の技術的課題
は、基本的には、ごみやそれと同等の各種固形物から、
それらの形状や大きさ、密度差等を利用し、空気などの
気体を選別媒体として目的物を選別分離する気流選別方
法及びその装置を提供することにある。本発明の更に具
体的な技術的課題は、空気などの気体を選別媒体として
上述の固形物の選別分離を行い、水に溶解したり、水で
品質が変化したりするもの、選別分離後に燃料として使
用するものなど、水を媒体とした湿式処理法では不利に
なる固形物に適用するのに適した固形物の気流選別手段
を得ることにある。
【0005】本発明の他の具体的な技術的課題は、円筒
中に流れる気体速度を、その円筒内の流路断面積の部分
的な狭窄で変化させることにより、固形物の浮揚力を増
減できることを利用し、固形物の形状、大きさ、密度等
の差に起因する浮揚力差により、効果的に各種固形物を
選別分離できるようにし、プラスチック類の相互分離や
アルミと銅などの金属類の分離をも可能にした気流選別
手段を得ることにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
の本発明の気流選別方法は、同断面積の複数の円筒の間
に、それらよりも断面積が小さい円筒または切頭円錐筒
からなる狭窄円筒を介装して、カラム状に連設した気流
選別筒に、選別分離すべき固形物を供給すると共に、そ
の気流選別筒の下方から一定流量の気体を供給し、上記
気流選別筒内においては、断面積の小さい上記狭窄円筒
を、それらによる流路の狭窄により気流速度を高め、下
位の円筒の上部に浮揚する固形物を上位の円筒へ加速上
昇させるために機能させ、各種固形物の浮揚力に差に応
じてそれらの固形物が気流選別筒内において占める浮揚
位置の差に基づいて固形物の選別を行うことを特徴とす
るものである。
【0007】また、本発明の気流選別装置は、同断面積
の複数の円筒の間に、それらよりも断面積が小さく、そ
れに伴う流路の狭窄により気流速度を高める円筒または
切頭円錐筒からなる狭窄円筒を介装して、カラム状の気
流選別筒を形成し、その気流選別筒に選別分離すべき固
形物の供給口を開口させると共に、その気流選別筒の下
部に気体の供給源に通じる気体流入口を設け、上記気流
選別筒において各種固形物の浮揚力の差によりそれらの
固形物が占める浮揚位置に対応させて、固形物の分離抽
出手段を設けたことを特徴とするものである。上記気流
選別筒中には、中間浮揚力を有する固形物を回収するた
めの分離抽出手段を介在させることができる。
【0008】
【作用】上記気流選別装置において、カラム状の気流選
別筒の下部に開口させた気体流入口から一定流量の気体
を供給すると、気流選別筒の断面積の変化に応じて気流
速度と速度分布が変化する。そこで、この気流選別筒に
おける固形物の供給口から選別分離すべき固形物を供給
すると、下方から上方へ流れる気流により、物体の形
状、大きさ、密度の差異に起因して浮揚力に差が生じ、
浮揚力の大きい固形物は上方の浮揚位置に移動し、浮揚
力の小さい固形物は気流中で失速して下方に落下し、中
間の浮揚力をもつ固形物は対流を繰り返しながら中間的
な浮揚位置に滞留することになる。そのため、固形物が
占める浮揚位置ごとに、分離された固形物を適宜分離抽
出手段で取り出すことにより、固形物が選別分離され
る。気流選別筒中に、中間浮揚力を有する固形物を回収
するための分離抽出手段を介在させれば、中間浮揚力を
有する固形物の回収を容易化することができる。
【0009】
【実施例】以下に本発明の実施例を図面を参照して詳細
に説明する。図1は、本発明に係る気流選別装置の実施
例の上半部を、図2はその下半部を示している。この気
流選別装置は、鉄鋼、ステンレス鋼、アルミニウムなど
の金属類、各種のプラスチック素材、あるいはそれらの
複合材料からなる複数の円筒11,12,13,14及
び切頭円錐筒15を、各筒相互間のフランジ接合部2
1,22,23,24において順次連設し、さらに、上
記切頭円錐筒15の下端に固形物投入用ホッパー31が
取り付けられた円筒16を、その下端に気体流入口36
を具備した円筒17を、それぞれフランジ接合部25,
26において順次連設し、これらによってカラム状の気
流選別筒1を形成している。
【0010】選別分離すべき固形物が投入される上記固
形物投入用ホッパー31は、気流選別筒1における上記
円筒16に固形物の供給口32を開口させ、ホッパー内
部に開閉蓋として機能するスライド式ダンパー33及び
固形物の供給のために適度に傾斜させたスライド式ダン
パー34を併設すると共に、その下方に固形物の供給量
を一定にするための傾斜板35を固定したものである。
固形物を連続して定量的に供給するためには、このホッ
パー31に適当なバイブレーターを装着することが望ま
しい。また、上記円筒16の下端にフランジ接合部26
により接続した円筒17は、その上部に開閉自在のメッ
シュ・ダンパー37が組み込まれ、そのメッシュ・ダン
パー37の下部に、図示しない気体の供給源に通じる気
体流入口36を開口させたものである。
【0011】上述した気流選別筒1は、同断面積の長い
円筒10,12,14及び16(これらを浮揚円筒とい
う。)の間に、それらよりも断面積が小さい円筒11,
13及び切頭円錐筒15(これらを狭窄円筒という。)
を介装したものである。図では、それらの狭窄円筒の断
面積を下方から上方に行くに従って順次増大させた場合
を示しているが、さらに断面積が小さい狭窄円筒及び上
記円筒12,14と同断面積の浮揚円筒を、円筒14の
下端に順次連設するなど、狭窄円筒と、円筒12,14
のような一定同断面積の円筒を、交互に多重的に連設す
ることができる。また、断面積が連続的に変わる切頭円
錐筒15は、必要に応じてその任意数を上記円筒11,
13と共に用いることができるものである。これらの浮
揚円筒及び狭窄円筒からなる気流選別筒1は、その狭窄
円筒による流路断面積の変化に応じて内部の気流速度と
速度分布に変化を生じさせるために機能し、特に、その
狭窄円筒は、浮揚円筒の間にあって気流の流路を狭窄す
ることにより気流速度を高め、下位の浮揚円筒の上部に
浮揚する固形物を上位の浮揚円筒へ加速上昇させるため
に機能するものである。
【0012】さらに、上記気流選別筒1には、各種固形
物の浮揚力の差によりそれらの固形物が占める浮揚位置
に対応させて、必要な数の固形物の分離抽出手段2,3
を設けている。気流選別筒1の下端に設けた落下物回収
槽41を有する落下物回収円筒40(図2参照)、及び
気流選別筒1の上端に設けた浮揚物回収槽51を有する
浮揚物回収円筒50(図1参照)は、これらの固形物の
分離抽出手段2,3を構成するものである。前記円筒1
7の下端にフランジ接合部27により連設された上記落
下物回収円筒40は、浮揚力の小さい固形物を回収する
ために開閉自在のダンパー42,43を組み込み、その
下端に、内部に引き出し式容器を備えた落下物回収槽4
1をフランジ接合部45を介して接続したものである。
【0013】一方、気流選別筒1の上端に連結した浮揚
物回収円筒50は、気流速度を急激に減少させて、浮揚
力の大きい固形物を回収するためのもので、この浮揚物
回収円筒50には、円筒11〜14に比して十分に大き
い断面積をもたせ、それに固定した連結用の円筒10を
フランジ接合部20において前記円筒11の上端に連結
している。また、この浮揚物回収円筒50には、浮揚力
の大きい固形物を導出する導出筒52を設け、その導出
筒52には、フランジ接合部53を介して開閉自在のダ
ンパー55,56が組み込まれた円筒54を連結し、そ
の下端に、内部に引き出し式容器を備えた浮揚物回収槽
51をフランジ接合部57を介して接続している。浮揚
物回収円筒50は、図示したようにその底面を傾斜さ
せ、適当なバイブレーターを取り付けておけば、浮揚物
回収円筒50の底部に落下した浮揚物を浮揚物回収槽5
1へ容易に滑落させることができる。さらに、上記浮揚
物回収円筒50の上端の気体送出口58には、メッシュ
・ダンパー59が組み込まれている。
【0014】上記構成を有する気流選別装置において
は、あらかじめ用意された気体供給源である送風機から
気体流入口36へ空気を送給し、固形物投入用ホッパー
31のダンパー33を開いて選別分離すべき固形物をホ
ッパー31に供給し、それを閉じた後、適度に傾斜させ
たダンパー34を固形物が徐々に落下する程度に開き、
傾斜板35及びホッパー底面の上を滑らせつつ、一定流
量で気流が流れている円筒16へ供給する。ホッパー3
1に適当なバイブレーターを装着すると、試料を定量的
に供給するために有効である。
【0015】円筒16に供給された固形物は流入する気
流中で分散され、浮揚力の大きい固形物は直ちに上昇
し、切頭円錐筒15中の下部で、断面積に反比例して気
流速度が増すことにより加速されてその上位の円筒14
に到達し、ついで小断面積の円筒13の下部から上昇す
る気流に乗って上方へ流送される。固形物は、ここで再
び加速されることになり、浮揚力の最も大きい固形物
は、同様にして円筒12,11,10を気流に乗って移
送され、浮揚物回収円筒50内に到達する。このとき、
浮揚物回収円筒50の断面積が急に増大するため、気流
速度が急激に低下することになり、浮揚物は失速して落
下し、その円筒50内の導出筒52からダンパー55,
56が開かれている円筒54を通過し、浮揚物回収槽5
1の引き出し式容器中に集積される。なお、浮揚物回収
円筒50に組み込まれたメッシュ・ダンパー59を閉じ
ておくことにより、細かい浮揚物の逸散を防止できる。
【0016】一方、円筒16内に供給された浮揚力の小
さい固形物は、上昇気流によって移送されることなく、
円筒17に設けたメッシュ・ダンパー37上に落下す
る。このとき、メッシュ・ダンパー37が開かれていれ
ば、固形物は直ちに落下物回収円筒40に至り、同円筒
40内のダンパー42,43が開かれていれば、それを
通過して落下物回収槽41に集積される。
【0017】中間の浮揚力を有する固形物は、円筒16
の下部から流入する気流により分散及び対流しつつ、次
第に切頭円錐筒15の下部から上昇気流に乗って上方へ
移送され、切頭円錐筒15における直径の最も狭い部分
を通過するとき加速されて、その切頭円錐筒15の上部
あるいは円筒14内に到達し、ここで再び対流を繰り返
しながら、比較的浮揚力の大きい固形物は円筒13中を
速やかに通過し、ここで加速されて円筒12に到達す
る。ついで、この円筒12中で対流を繰り返しながら、
浮揚力の大きい固形物は浮揚物回収円筒50に到達して
回収される。
【0018】しかし、円筒12中に紛れ込んだ一部の浮
揚力の比較的小さい固形物は、この円筒12中で対流を
繰り返すうちに失速して円筒13中を落下し、円筒14
中に戻る。同様の現象は円筒10,11及び円筒12の
間でも起こる。また、切頭円錐筒15に到達した一部浮
揚力の小さい固形物も、この筒中で対流を繰り返すうち
に失速して円筒16に落下し、落下物回収槽41で回収
される。即ち、上記気流選別筒においては、狭窄円筒に
おいて分離すべき固形物を加速させて浮揚力(上昇力)
を与え、これらの固形物を上位の浮揚円筒内において流
動あるいは対流させる。そして、それらの固形物のなか
で比重や形状等に応じて上位の狭窄円筒の下部にまで到
達する確率が高いものは、その狭窄円筒における高流速
により再び運動エネルギーを与えられ、上位の浮揚円筒
に移行する。また、浮揚円筒内において、上部に浮揚さ
せて回収すべき固形物に、それを上昇させるための十分
な運動エネルギーが与えられず、その下位の狭窄円筒に
落下した場合には、再びその狭窄円筒によって運動エネ
ルギーを与えられ、その浮揚円筒に留まる確率が高くな
る。 一方、一つの狭窄円筒で加速されて上位の浮揚円筒
に到達しても、気流の流れの方向に直交する面への投影
形状における単位面積当たりの重量が大きい状態にある
固形物は、上昇するに十分な運動エネルギーを得られ
ず、一旦上昇しても落下する確率が高くなる。上記単位
面積当たりの重量は、比重や形状が重要な因子になるも
のであるが、例えば、板状の固形物の単位面積当たりの
重量は、それが水平の姿勢を取っていれば小さく、鉛直
の姿勢を取っていれば、非常に大きいものとなる。 この
ように、ある固形物が一つの狭窄円筒を通過してより上
位の浮揚円筒に移行しても、本来、単位面積当たりの重
量が大きく、あるいは単位面積当たりの重量が大きくな
るような姿勢を取り易いものであれば、下位の狭窄円筒
を通過して落下する確率が高く、上位の浮揚円筒に移行
できる確率が低くなり、気流選別筒の下部に分離され
る。また、固形物が十分に上位の浮揚円筒に移行できる
性状を持っていれば、一旦落下しても狭窄円筒で再び十
分な運動エネルギーを与えられ、上位の浮揚円筒へ到達
する確率が高くなる。 なお、選別精度の向上を図るため
には、断面積の異なる円筒の組み合わせを変えたり、そ
れらの円筒の数を増やすことにより解決される。
【0019】ここで、例えば、円筒14及び切頭円錐筒
15中に多量の中間の浮揚力を有する固形物が滞留する
ときは、固形物投入用ホッパー31内のスライド式ダン
パー34を閉じて固形物の供給を一時停止すると共に、
落下物回収円筒40に組み込まれているダンパー43を
閉じ、さらに、落下物回収槽41の引き出し式容器を予
備の容器と交換しておき、ダンパー43を開いたのち
に、送風機による気体の供給を一時停止することによ
り、滞留固形物をその容器内に落下させて回収し、再び
元の引き出し式容器と交換してから、送風機により気体
を供給すると共に、固形物の供給を再開し、再び選別を
開始すればよい。
【0020】前述した実施例では、断面積の異なる円筒
11〜14及び切頭円錐筒15をカラム状に組み立てて
直立状態に設置した場合を示したが、それらを傾斜させ
て設置してもよい。比較的浮揚力の小さい固形物は、重
力の影響を受けて失速しやすいために、落下する傾向を
もつことから、例えば、円筒12に紛れ込んだ浮揚力の
小さい固形物を速やかに円筒14中へ落下さるために
は、それらの円筒を適当な角度で傾斜させて設置するの
が有効である。この場合には、固形物が対流中に円筒1
2の下側壁に接触して失速しやすくなり、この壁面では
円筒中央部より気流の輸送力が低下する傾向があるた
め、浮揚力の小さい固形物が円筒壁面に沿って滑落し、
それらの固形物を速やかに除去して、選別精度の向上を
図ることができる。
【0021】また、前記実施例において、円筒12ある
いは円筒14のような中間の円筒に滞留した中間浮揚力
を有する固形物を回収するためには、図3に示すような
固形物の分離抽出手段4を用いることもできる。この分
離抽出手段4は、前記実施例における円筒11〜14あ
るいは切頭円錐筒15に連結する円筒部61と、中間浮
揚物回収用の分岐筒部62とを備えたもので、これを使
用することにより、中間浮揚力の固形物を容易に回収す
ることが可能になる。
【0022】更に具体的に説明すると、上記円筒部61
には、分岐筒部62の分岐連結部の上方に気体の流送方
向を変えるためのダンパー63を組み込み、また、分岐
筒部62にも同様なダンパー64を組み込んでいる。こ
の分離抽出手段4を前記実施例の気流選別筒1に取り付
けて使用するには、通常、その円筒部61よりも小断面
積の円筒が円筒部61の上下に配置されるようにして、
分岐筒部62の両端のフランジ65,66を利用し、気
流選別筒1中に連結することになる。例えば、図1の円
筒12中に滞留する中間浮揚力の固形物を取り出すた
め、円筒12と円筒13との間に分離抽出手段4の円筒
部61を介在させるには、円筒13と同様な形状を有す
る円筒を円筒部61の上端のフランジ65に取り付けた
後、それらを円筒12と円筒13の間に連結すればよ
い。また、分岐筒部62の先端のフランジ67には、前
記実施例の分離抽出手段2,3における落下物回収槽4
1を有する落下物回収円筒40、あるいは浮揚物回収槽
51を有する浮揚物回収円筒50と同様のものを接続す
ることができる。
【0023】この分離抽出手段4を使用するときには、
固形物の選別分離中はダンパー63を開いて上述した場
合と同様に分離動作を行わせ、中間浮揚力の固形物の滞
留が増加してそれを回収する際には、円筒部61のダン
パー63を閉じると共に分岐筒部62のダンパー64を
開き、送風機からの送風量を適当に増加させる。これに
より、中間浮揚物は速やかに分岐筒部62を通して回収
される。
【0024】また、ここで説明した分離抽出手段2〜4
では、選別分離した固形物を回収するとき、それぞれの
回収槽を使用する例について説明したが、このような回
収槽を用いることなく、コンベアー上、フィーダー上、
あるいは他装置のホッパー中などに、直接選別分離した
固形物を集積させることもできる。この場合には、円筒
40や円筒54の下端に必要な長さ及び直径を有する弾
力性のあるプラスチック製ホースなどを接続して固形物
を取り出せばよい。実際の固形物の取出しは、例えば、
下側のダンパー43または56をあらかじめ閉じてお
き、そのダンパー上に回収物の適当量が集積してから、
上側ダンパー42あるいは55を閉じたのちに下側のダ
ンパーを開いて、堆積した固形物を落下させ、回収すれ
ばよい。
【0025】さらに、本実施例では、浮揚物回収円筒5
0の上部にダンパー59を組み込んだ気体送出口58を
設けているが、このダンパー付き気体送出口58を設け
ることなく、浮揚物回収円筒50の上部を大きい断面積
のままで開放させ、その開放端に浮揚物の飛散を抑止す
るためのメッシュを取り付け、気流速度を減少させて排
出することができる。この場合、浮揚物回収槽51を用
いることなく、導出筒52の下端に弾力性のあるプラス
チック製ホースを直結して、コンベアー上、フィーダー
上あるいは他装置のホッパー中に分離した固形物を集積
させることもできる。
【0026】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の気流選別
装置によれば、カラム状に設置した円筒あるいは切頭円
錐筒中で断面積変化により生ずる気流速度と速度分布の
変化により、ごみやそれと同等の各種固形物に特有の浮
揚力を有効に利用し、空気などの気体を選別媒体として
固形物を効果的に選別する方法及び装置を得ることがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る気流選別装置の実施例の上半部の
側断面図である。
【図2】上記気流選別装置の下半部の側断面図である。
【図3】本発明に係る気流選別装置において用いる中間
浮揚物の分離抽出手段の一例を示す側断面図である。
【符号の説明】
1 気流選別筒、 2,3,4 分離抽出手段、 10,11,12,13,14,16,17 円筒、 15 切頭円錐筒、 32 供給口、 36 気体流入口。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大井 英節 茨城県つくば市小野川16番3 工業技術 院 資源環境技術総合研究所内 (72)発明者 四元 弘毅 茨城県つくば市小野川16番3 工業技術 院 資源環境技術総合研究所内 (56)参考文献 特許86545(JP,C2) 特公 昭55−26915(JP,B2) 特公 昭55−45268(JP,B2)

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】同断面積の複数の円筒の間に、それらより
    も断面積が小さい円筒または切頭円錐筒からなる狭窄円
    筒を介装して、カラム状に連設した気流選別筒に、選別
    分離すべき固形物を供給すると共に、その気流選別筒の
    下方から一定流量の気体を供給し、 上記気流選別筒内においては、断面積の小さい上記狭窄
    円筒を、それらによる流路の狭窄により気流速度を高
    め、下位の円筒の上部に浮揚する固形物を上位の円筒へ
    加速上昇させるために機能させ、 各種固形物の浮揚力に差に応じてそれらの 固形物が気流
    選別筒内において占める浮揚位置の差に基づいて固形物
    の選別を行う、 ことを特徴とする固形物の気流選別方法。
  2. 【請求項2】同断面積の複数の円筒の間に、それらより
    も断面積が小さく、それに伴う流路の狭窄により気流速
    度を高める円筒または切頭円錐筒からなる狭窄円筒を介
    装して、カラム状の気流選別筒を形成し、 その気流選別筒に選別分離すべき固形物の供給口を開口
    させると共に、その気流選別筒の下部に気体の供給源に
    通じる気体流入口を設け、 上記気流選別筒において各種固形物の浮揚力の差により
    それらの固形物が占める浮揚位置に対応させて、固形物
    の分離抽出手段を設けた、 ことを特徴とする固形物の気流選別装置。
  3. 【請求項3】請求項2に記載の装置において、 気流選別筒中に、中間浮揚力を有する固形物を回収する
    ための分離抽出手段を介在させた、ことを特徴とする固
    形物の気流選別装置。
JP6017898A 1994-01-18 1994-01-18 固形物の気流選別方法及び装置 Expired - Lifetime JP2636160B2 (ja)

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