JP3402774B2 - 防振カメラ - Google Patents

防振カメラ

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JP3402774B2
JP3402774B2 JP19268994A JP19268994A JP3402774B2 JP 3402774 B2 JP3402774 B2 JP 3402774B2 JP 19268994 A JP19268994 A JP 19268994A JP 19268994 A JP19268994 A JP 19268994A JP 3402774 B2 JP3402774 B2 JP 3402774B2
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  • Details Of Cameras Including Film Mechanisms (AREA)
  • Indication In Cameras, And Counting Of Exposures (AREA)
  • Adjustment Of Camera Lenses (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、振れを検出する振動検
出手段、該振動検出手段の出力に応答して振れを補正す
る補正手段、該補正手段を係止,係止解除する係止手段
で構成された防振システムを備えた防振カメラの改良に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の対象となる従来技術を、カメラ
の場合を例にして以下に説明する。
【0003】現在のカメラは露出決定やピント合せ等の
撮影にとって重要な作業は全て自動化されているため、
カメラ操作に未熟な人でも撮影失敗を起す可能性は非常
に少なくなっている。
【0004】このカメラ振れに起因する撮影失敗をも防
止するカメラが近年意欲的に研究され、特に撮影者の手
振れによる撮影失敗を防止する目的のカメラについて開
発,研究が進められている。
【0005】撮影時のカメラの手振れは、周波数として
通常1Hz乃至12Hzの振動であるが、シャッタのレ
リーズ時点においてこのような手振れを起していても像
振れのない写真を撮影可能とするための基本的な考えと
して、上記手振れによるカメラの振動を検出し、その検
出値に応じて補正レンズを変位させる事が必要とされて
いる。従って、カメラの振れが生じても像振れを生じな
い写真を撮影できることを達成するためには、第1にカ
メラの振動を正確に検出し、第2に手振れによる光軸変
化を補正することが必要となる。
【0006】この振動(カメラ振れ)の検出は、原理的
にいえば、角変位、角加速度、角速度等を検出する振動
センサと、該センサの出力信号を電気的あるいは機械的
に積分して角変位を出力するカメラ振れ検出手段とをカ
メラに搭載することによって行うことができる。そし
て、この検出情報に基づき撮影光軸を偏心させる補正機
構を駆動させて像振れ抑制が行われる。
【0007】ここで、角速度計を用いた防振システムに
ついて、図10を用いてその概要を説明する。
【0008】図10の例は、図示矢印81方向のカメラ
縦振れ81p及びカメラ横振れ81yに由来する像振れ
を抑制するシステムの図である。
【0009】同図中、82はレンズ鏡筒、83p,83
yは各々カメラ縦振れ角速度、カメラ横振れ角速度を検
出して角変位を演算する振動検出手段で、それぞれの角
変位検出方向を84p,84yで示してある。85は補
正手段(86p,86yは各々補正手段85に推力を与
えるコイル、87p,87yは補正手段85の位置を検
出する位置検出素子)であり、該補正手段85は後述す
る位置制御ループが具備されており、振動位検出手段8
3p,83yの出力を目標値として駆動され、像面88
での安定を確保する。
【0010】図11はかかる目的に好適に用いられる補
正手段の構造を示す分解斜視図である。
【0011】レンズ71がカシメられた支持枠72に軸
受73yが圧入されている。そして、軸受73yには支
持軸74yが軸方向に摺動可能に支持されている。そし
て、支持軸74yの凹部74yaは支持アーム75の爪
75aに嵌込められる。又、支持アーム75にも軸受7
3pが圧入され、支持軸74pが軸方向に摺動可能に支
持されている。
【0012】なお、図11に支持アーム75の裏面図も
併記すると共に、爪75aを明示する為の一部正面図も
併記している。
【0013】支持枠72の投光器取付穴72pa,72
yaにはIRED等の投光素子76p,76yを接着
し、接続基板を兼ねた蓋77p,77y(支持枠72に
接着される)にその端子が半田付けされる。また、支持
枠72にはスリット72pb,72ybが設けられてお
り、投光素子76p,76yの投光はスリット72p
b,72ybを通し、後述するPSD78p,78yに
入射する。又、支持枠72にはコイル79p,79yも
接着され、端子は蓋77p,77yに半田付けされる。
【0014】鏡筒710には支持球711が嵌入(3か
所)され、また支持軸74pの凹部74paが嵌込めら
れる爪部710aを有している。
【0015】ヨーク712p1 ,712p2 ,712p
3 、マグネット713pは重ねて接着され、同様にヨー
ク712y1 ,712y2 ,712y3 、マグネット7
13yも重ねて接着される。尚、マグネットの極性は矢
印713pa,713yaの配置となる。
【0016】ヨーク712p2 ,712y2 は鏡筒71
0の凹部710pb,710ybにネジ止めされる。
【0017】センサ座714p,714y(714yは
不図示)にPSD等の位置検出素子78p,78yを接
着し、センサマスク715p,715yを被せてフレキ
シブル基板716に位置検出素子78p,78yの端子
が半田付けされる。センサ座714p,714yの凸部
714pa,714ya(714yaは不図示)を鏡筒
710の取付穴710pc,710ycに嵌入し、フレ
キシブル基板ステイ717にてフレキシブル基板716
は鏡筒710にネジ止めされる。フレキシブル基板71
6の耳部716pa,716yaは各々鏡筒710の穴
710pd,710ydを通り、ヨーク712p1 ,7
12y1 上にネジ止めされ、蓋77p,77y上のコイ
ル端子、投光素子端子は各々フレキシブル基板716の
耳部716pa,716yaのランド部716pb,7
16ybとポリウレタン銅線(3本縒り線)に接続され
る。
【0018】メカロックシャーシ718にはプランジャ
719がネジ止めされ、バネ720をチャージしたメカ
ロックアーム721にプランジャ719が嵌込まれ、軸
ビス722によりメカロックシャーシ718に回転可能
にネジ止めされる。
【0019】メカロックシャーシ718は鏡筒710に
ネジ止めされ、プランジシャ719の端子はフレキシブ
ル基板716のランド部716bに半田付けされる。
【0020】先端球状の調整ネジ723(3か所)はヨ
ーク712p、メカロックシャーシ718にネジ込み貫
通され、調整ネジ723と支持球711で支持枠72の
摺動面(斜線部72c)を挟んでいる。調整ネジ723
は摺動面に僅かなクリアランスで対向する様にネジ込み
調整されている。
【0021】カバー724は鏡筒710に接着され、上
記の補正手段をカバーしている。
【0022】図12は上記図11の補正手段の駆動制御
系について説明するための図である。
【0023】位置検出素子78p,78yの出力を増幅
回路727p,727yで増幅してコイル79p,79
yに入力すると、支持枠72が駆動されて位置検出素子
78p,78yの出力が変化する。ここでコイル79
p,79yの駆動方向(極性)を位置検出素子78p,
78yの出力が小さくなる方向に設定すると(負帰
還)、コイル79p,79yの駆動力により位置検出素
子78p,78yの出力がほぼ零になる位置で支持枠7
2は安定する。補償回路728p,728yは制御系を
より安定させる回路であり、駆動回路729p,729
yはコイル79p,79yへの印加電流を補う回路であ
る。
【0024】そして、図12の系に外部から指令信号7
30p,730yを与えると、支持枠72は指令信号7
30p,730yに極めて忠実に駆動される。
【0025】図12の制御系のように位置検出出力を負
帰還してコイルを制御する手法を位置制御手法と云い、
指令信号730p,730yとして手振れの量を与える
と支持枠72は手振れ量に比例して駆動される。
【0026】図13は上記の補正手段の駆動制御系の詳
細を示した回路図であり、ここではピッチ方向725p
についてのみ説明する(ヨー方向726yも同様である
ため)。
【0027】電流−電圧変換アンプ732pa,732
pbは投光素子76pにより位置検出素子78pに生じ
る光電流731pa,731pbを電圧に変換し、差動
アンプ733pは各電流−電圧変換アンプ731pa,
731pbの差(支持枠72のピッチ方向725pの位
置に比例した出力)を求めるものである。以上、電流−
電圧変換アンプ732pa,732pb、差動アンプ7
33pが図12の増幅器727pを構成している。
【0028】指令アンプ734pは外部より入力される
指令信号730pを差動アンプ733pの出力信号に加
算し、駆動アンプ735pへ出力する。図12の駆動回
路729pは、駆動アンプ735pとトランジスタ73
6pa,736pb、抵抗737pで構成される。
【0029】抵抗738p,739p及びコンデンサ7
40pは公知の位相進み回路であり、図12の補償回路
728pに相当する。
【0030】加算アンプ741pは電流−電圧変換アン
プ732pa,732pbの出力の和(位置検出素子9
8pの受光量総和)を算出し、この出力信号を受ける駆
動アンプ742pはこれにしたがって投光素子76pを
駆動する。
【0031】上記の投光素子76pは温度等に極めて不
安定にその投光量が変化し、それに伴い差動アンプ73
3pの位置感度が変化するが、上記の様に位置検出素子
78pの受光量総和で投光素子76pを駆動する(受光
量総和が少なくなると、投光素子76pの発光量を増す
受光量一定制御)ことで、位置感度変化は少なくなる。
【0032】ここで、図11及び図12に示す支持枠7
2を係止する係止手段について説明する。
【0033】図11で説明した、メカロックシャーシ7
18,プランジャ719,バネ720,メカロックアー
ム721,軸ビス722で係止手段を構成しており、該
係止手段を、図11の矢印718a方向より見た図を、
図14(A)に示し、又、プランジャ719の断面図を
図14(B)に示す。
【0034】図14(B)において、プランジャ719
は、スライダ719aとステータ719b及び該ステー
タ719bに設けられたコイル719c,永久磁石71
9dより構成されている。そして、図14(A)に示す
様に、スライダ719aは軸722により回転可能に軸
支されたメカロックアーム721の孔721bに掛けら
れており、メカロックアーム721はバネ720により
矢印720a方向に回転付勢されている。その為、スラ
イダ719aはステータ719bより引き抜かれる力F
out を常に受けている。しかし、スライダ719aは永
久磁石719dと当接している為、その吸収力は大き
く、バネ720の力で動かされる事はない(Fmg>F
out:Fmg)は永久磁石の吸収力)。尚、この状態
の時にはメカロックアーム721の先端の突起721a
は支持枠72の孔72dに嵌入しており、支持枠72は
係止される。
【0035】 次に、コイル719cに所望の方向に電
流を流すと、永久磁石719dとスライダ719a,ス
テータ719bで構成される磁気回路の磁束の流れが変
化して、スライダ719aと永久磁石719dの吸収力
が弱まる。すると、バネ720の力でメカロックアーム
721は矢印720a方向に回転し、突起721aは
持枠72の孔72dより離れて係止が解除される(Fou
t >Fmg−Fi Fi は電流反発力)。この時、スライ
ダ719aも同時にステータ719bより引き抜かれ、
スライダ719aと永久磁石719d間にギャップδを
生ずる。
【0036】公知の通り、吸収力は永久磁石719dと
対向物の距離の平方に反比例する為、ギャップδが生じ
た事で吸収力は極めて小さくなる。その為、コイル71
9cの通電を断ってもバネ720の付勢力で支持枠72
の係止解除状態を保持できる。
【0037】次に、コイル719cに逆方向に電流を流
すと、この電流によるスライダ719aの吸収力と永久
磁石719dの吸収力の合力がバネ720の力より大き
くなり、スライダ719aはステータ719b内に引き
込まれる(Fmg+F2 >Fout)一旦、スライダ7
19aがステータ719b内に引き込まれ始めると、ギ
ャップδが小さくなる事により永久磁石719dの吸収
力が加速度的に大きくなり、スライダ719aは永久磁
石719dに当接すると共に、突起721aは支持枠7
2の孔72dに入り、再び支持枠72を係止するように
なる。
【0038】以上の様に係止,係止解除時のみプランジ
ャ719に電流を流す事で、各々の状態を保持する双安
定構成になっており、小型で且つ省電力の係止手段を実
現している。
【0039】図15は防振システムの概要を示すブロッ
ク図である。
【0040】図15において、91は図10の83p,
83yに該当する振動検出手段であり、振動ジャイロ等
の角速度を検出する振れ検出センサと該振れ検出センサ
出力のDC成分をカットした後に積分して角変位を得る
センサ出力演算手段より構成される。
【0041】振動検出手段91からの角変位信号は、目
標値設定手段92に入力される。この目標値設定手段9
2は、可変差動増幅器92aとサンプルホールド回路9
2bより構成されており、サンプルホールド回路92b
は常にサンプル中の為に可変差動増幅器92aに入力さ
れる両信号は常に等しく、その出力はゼロである。しか
し、後述する遅延手段93からの出力で前記サンプルホ
ールド回路92bがホールド状態になると、可変差動増
幅器92aは、その時点をゼロとして連続的に出力を始
める。
【0042】可変差動増幅器92aの増幅率は、防振敏
感度設定手段94の出力により可変になっている。何故
ならば、目標値設定手段92の目標値信号は補正手段を
追従させる目標値(指令信号)であるが、補正手段の駆
動量に対する像面の補正量(防振敏感度)は、ズーム,
フォーカス等の焦点変化に基づく光学特性により変化す
る為、その防振敏感度変化を補う為である。故に防振敏
感度設定手段94は、ズーム情報出力手段95からのズ
ーム焦点距離情報と露光準備手段96の測距情報に基づ
くフォーカス焦点距離情報が入力され、その情報を基に
防振敏感度を演算あるいはその情報を基にあらかじめ設
定した防振敏感度情報を引き出して、目標値設定手段9
2の可変差動増幅器92aの増幅率を変更させる。
【0043】補正駆動手段97は、図13に示した駆動
制御回路であり、目標値設定手段92からの目標値が指
令信号730p,730yとして入力される。
【0044】補正起動手段98は、図12の駆動回路7
29p,729yとコイル79p,79yの接続を制御
するスイッチであり、通常時はスイッチ98aを端子9
8cに接続させておく事でコイル79p,79yの各々
の両端を短絡しておき、論理積手段99の信号が入力さ
れるとスイッチ98aを端子98bに接続し、補正手段
910を制御状態(未だ振れ補正は行わないが、コイル
79p,79yに電力を供給し、位置検出素子78p,
78yの信号がほぼゼロになる位置に補正手段910を
安定させておく)にする。又、この時同時に補正手段9
10の係止解除も行う。
【0045】尚、補正手段910はその位置検出素子7
8p,78yの位置信号を補正駆動手段97に入力し、
前述した様に位置制御を行っている。
【0046】論理積手段99は、レリーズ手段911の
レリーズ半押しSW1信号と防振切換手段912の出力
信号の両信号が入力された時に、その構成要素であるア
ンドゲート99aが信号を出力する。
【0047】つまり、防振切換手段912の防振スイッ
チを撮影者が操作し、且つレリーズ手段911で補正手
段910は係止解除され制御状態になる。
【0048】レリーズ手段911のSW1信号は露光準
備手段96に入力され、測光,測距,レンズ合焦駆動を
行うと共に、前述した様に防振敏感度設定手段94にフ
ォーカス焦点距離情報を出力する。
【0049】遅延手段93は論理積手段99の出力信号
を受けて、例えば1秒後に出力して前述した様に目標値
設定手段92より目標値信号を出力させる。
【0050】図示していないが、レリーズ手段911の
SW1信号に同期して振動検出手段91も起動を始め
る。そして、前述した様に積分器等、大時定回路を含む
センサ出力演算は起動から出力が安定する迄に、ある程
度の時間を要する。
【0051】遅延手段93は、振動検出手段91の出力
が安定する迄待機した後に、補正手段910へ目標値信
号を出力する役割を演じ、振動検出手段91の出力が安
定してから防振を始める構成にしている。
【0052】露光手段913はレリーズ手段911のレ
リーズ押切りSW2信号入力によりミラーアップを行
い、露光準備手段96の測光値を元に求められたシャッ
タスピードでシャッタを開閉して露光を行い、ミラーダ
ウンして撮影を終了する。
【0053】
【発明が解決しようとする課題】前述したメカロックア
ーム721はバネ720の力で支持枠72の係止解除を
保持している訳であるが、バネ720のバネ力を大きく
すると、次に係止する時にコイル719cに大電流を流
す必要があり、好ましくない。
【0054】また、カメラ等の民生機器では供給出来る
電力に限界があり、バネ力を大きく出来ないと言う面も
有る。
【0055】故に、バネ720のバネ力は、係止解除時
にコイル719cに通電する事でスライダ719aを引
き抜け、且つ、無通電時に永久磁石719dの吸収力に
逆らって係止解除を保持出来る範囲で、出来る限り小さ
く設定する必要が有る。
【0056】しかしながら、バネ720のバネ力を小さ
くしてゆくと外乱振動等でメカロックアーム721が揺
動し易くなり、その揺動でギャップδが小さくなると、
スライダ719aが永久磁石719dの吸収力によりス
テータ719b内に引き込まれて、係止状態になってし
まう問題が生じて来た。
【0057】つまり、防振中(支持枠72の係止解除
中)に衝動的な大振れが生じると支持枠72が係止され
てしまい、防振が出来なくなり、その状態で撮影すると
振れ補正の出来ない写真となってしまう。
【0058】逆に、係止解除から係止に移行する時に、
コイル719cを通電してスライダ719aをステータ
719bに引き込む時に、外乱振動によりメカロックア
ーム721が揺動し、ギャップδを小さくする事が出来
ず、その状態でコイル719cの通電が断たれ係止解除
状態を継続させてしまい、撮影終了後にカメラを持ち歩
く時、その振動で支持枠72が揺動して不快音を発生す
るばかりで無く、破損の必要を生ずる。
【0059】 次に、コイル719cの通電量は省電力
の立場から少ない方が良いのであるが、低温下における
メカニカルな粘性(低温で各可動部の粘度が大きくな
る)増大もカバーする為にはある程度通電量を多くする
必要が有り、又、例えば図14(A)の矢印721cに
示す重力方向の時には、メカロックアーム721の自重
に逆らう電力分も加えておく必要がある為、更に通電量
を多くする必要があった。
【0060】 (発明の目的) 本発明の目的は、像振
れ写真が撮れてしまうことを未然に防ぐことのできる防
振カメラを提供することである。
【0061】
【0062】
【0063】
【課題を解決するための手段】 上記目的を達成するた
めに、請求項1記載の本発明は、振れを検出する振動検
出手段、該振動検出手段の出力に応答して振れを補正す
る補正手段、該補正手段の係止と係止解除を行う係止手
段で構成された防振システムを備えた防振カメラにおい
て、前記振動検出手段の出力に応答している防振中に
前記補正手段の駆動負荷の大きさをもって前記係止手段
が前記補正手段を係止したことを判断する判断手段と、
該判断手段により前記係止手段が前記補正手段を係止し
たと判断された場合、再び前記係止手段を係止解除方向
に駆動する制御手段とを設けたことを特徴とするもので
ある。
【0064】 同じく上記目的を達成するために、請求
項2記載の本発明は、振れを検出する振動検出手段、該
振動検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手
段、該補正手段の係止と係止解除を行う係止手段で構成
された防振システムを備えた防振カメラにおいて、前記
振動検出手段の出力に応答している防振中に、前記補正
手段の駆動負荷の大きさをもって前記係止手段が前記補
正手段を係止したことを判断する判断手段と、該判断手
段により前記係止手段が前記補正手段を係止したと判断
された場合、露光禁止制御を行う制御手段とを設けたこ
とを特徴とするものである。
【0065】 また、上記目的を達成するために、請求
項3記載の本発明は、振れを検出する振動検出手段、該
振動検出手段の出力に応答して振れを補正する補正手
段、該補正手段の係止と係止解除を行う係止手段で構成
された防振システムを備えた防振カメラにおいて、前記
振動検出手段の出力に応答している防振中に、前記補正
手段の駆動負荷の大きさをもって前記係止手段が前記補
正手段を係止したことを判断する判断手段と、該判断手
段により前記係止手段が前記補正手段を係止したと判断
された場合、警告手段を作動させる制御手段とを設けた
ことを特徴とするものである。
【0066】
【0067】
【0068】
【0069】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて詳細
に説明する。
【0070】図1は本発明の第1の実施例における防振
カメラの構成を示すブロック図であり、図15と同じ部
分は同一符号を付し、その詳細は省略する。
【0071】図1において、判断手段11は、図11に
おける補正手段910のコイル79p,79yの各々の
端子間電圧をモニタしており、その電圧が一定値以上に
なった時に一定期間、例えば0.2 秒間出力する。
【0072】図11における突起721aが防振中に支
持枠72の孔72dに入り、補正手段910を係止した
場合、あるいは突起721aが孔72dから外れてその
周辺に接触している場合には、補正手段910の駆動に
大きな負荷となる。
【0073】前述した様に、補正手段910は目標値に
忠実に追従駆動されるが、駆動負荷が大きく追従誤差が
大きくなると、それを補う様にコイル79p,79yに
大電流を流す。図13を用いて説明すると、補正手段9
10の駆動位置(差動アンプ733p)と指令信号73
0pの差が大きくなる事により、指令アンプ734pの
出力が大になりコイル79pに大電流を流す。
【0074】故に、この電流量をコイル端子間電圧とし
てモニタしておけば、防振中の係止事故が生じた事を判
別出来る。
【0075】尚、判断手段11は遅延手段93の信号入
力中しか動作しない。つまり、防振中しか動作しない構
成にして、不要な動作を回避している。
【0076】係止駆動手段12は係止手段13を駆動す
る回路であり、通常は論理積手段99の信号(防振切換
手段912のオン,且つレリーズ手段911のSW1オ
ン時)が入力されて係止手段13を係止解除方向に駆動
し、論理積手段99の信号が入力を止めると係止手段1
3を係止方向に駆動する。
【0077】そして、判断手段11が出力すると(防振
中に補正手段910が係止されると)、その信号は補正
起動手段98のスイッチ98aを端子98cに接続し、
補正手段910の制御を止める。それと同時にコイル7
9p,79yの通電は断たれる訳であるが、前述した様
に判断手段11は一且出力を始めると、一定期間出力を
継続する。そして、判断手段11信号は警告手段14に
入力し、防振が不適切になった事を警告し、又、露光禁
止手段15のスイッチ15aを開放し、レリーズ手段9
11のSW2信号が露光手段913に入力されない様に
する。
【0078】更に、判断手段11の出力信号は係止駆動
手段12に入力し、係止手段13を係止解除方向に再駆
動する。
【0079】このとき補正手段910は制御を止めてお
り、該補正手段910を無理に動かそうとする力(追従
誤差により生ずる力)が係止手段13を係止解除する時
に負荷とならない様にしてある。
【0080】また、係止駆動手段12の係止解除駆動電
力は判断手段11により通常時よりも大に設定され、確
実に且つすみやかに係止解除を行わせる。
【0081】そして、判断手段11の出力信号はその出
力から0.2 秒後に止まり、補正起動手段98のスイッチ
98aが端子98bに接続され、補正手段910は制御
され、振れ補正を始める。尚、この時まだ係止状態の時
には再び判断手段11が出力し、上述の動作を繰り返
す。
【0082】又、判断手段11の出力信号が止った為に
係止駆動は止まり、警告手段14の警告も止まり、露光
禁止手段15の露光禁止も解除される。
【0083】図1では、判断手段11はコイル79p,
79yの端止間電圧をモニタしていたが、図2に示す様
に、補正手段910の位置信号と目標値設定手段92の
目標値との差を追従判別手段16でモニタし、追従誤差
が大きい時は補正手段910が係止中と判断し、防振中
であるならば判断手段11が出力する構成にしても良
く、図1,図2のいずれの方式にしても、防振中に補正
手段910が係止された時には、警告,レリーズ禁止を
行い、復旧作業(係止手段13の再駆動)に入る。
【0084】又、係止手段13の再駆動時に補正手段の
制御を一旦止める事で、係止手段13の駆動負荷を減ら
す(例えば、図11において突起721aが支持枠72
の辺に引っ掛かっており、補正手段が制御されている為
に突起721aを補正手段の駆動方向に押しのけ様とす
る力を発生させ、突起721aと支持枠72間の摩擦力
が大きくなり、係止解除が出来なくなる事を防ぐ)。
【0085】更に、再駆動時の電力は通常時に比べて大
きく設定し、確実に係止解除が行える様にしている。
【0086】 (第1の参考技術例) 図3は本発明
係るの第1の参考技術例における防振カメラの構成を示
すブロック図であり、図1,図2と同じ部分は同一符号
を付し、詳細は省略する。
【0087】 上記の本発明の実施例では、防振中に補
正手段910が係止されると、露光禁止,再係止解除を
行っていたが、この第1の参考技術例では、防振中には
外乱振動でも、補正手段910が係止されない構成にし
たものである。
【0088】図3において、電力状態判別手段23は電
源手段22の電池の消耗が一定値以上(電力が一定値以
下)の時に出力するものであり、電力供給継続手段21
は前記電力状態判別手段23が出力した時以外はスイッ
チ21aを端子21bに接続しており、この間レリーズ
手段911のSW2信号が係止駆動手段12に入力され
る。
【0089】係止駆動手段12はレリーズ手段911の
SW2信号入力から露光終了後、一定時間経過する迄係
止手段13のコイル719cに係止解除方向に通電して
いる。この通電量は係止手段13を係止解除、あるいは
係止駆動する事の出来る電力程大きくする必要はなく、
既に係止解除状態の係止手段13を保持しておく事の出
来る電力だけで十分である。つまり、スライダ719a
はバネ720の付勢力とコイル719cの電力で係止解
除を保持する(Fout +F2 >>Fmg)。
【0090】即ち、係止手段13は、露光時には補正手
段910を係止解除方向に強固に保持される為、露光に
伴うミラーアップ,シャッタ振動及び露光後のミラーダ
ウン振動によって、補正手段910を係止する事は無
い。
【0091】尚、図3の例では、レリーズ手段911の
SW1信号入力中は係止手段13に係止解除方向に保持
する保持電力を与えていない。これは、SW1信号入力
中(つまり、撮影者が被写体を狙いカメラを構えている
状態)は露光中に比べて外乱振動が小さい為であるが、
このSW1信号入力中の外乱も考慮した例が図4であ
る。
【0092】図4は、図3と異なり、レリーズ手段91
1のSW1信号出力が電力供給継続手段21を介在して
係止駆動手段12に入力しており、SW1信号発生から
係止手段13は係止解除方向に電力付勢される。
【0093】但し、この電力は図3で与えた係止解除電
力より更に小さく、前述した様にSW1中は外乱振動が
小さい為、電力を極めて小さくしても十分である。
【0094】レリーズ手段911のSW2信号は係止駆
動手段12の駆動電力設定部に入力しており、SW2信
号発生から露光終了後一定時間経過迄の間は係止解除電
力を図3と同量に変更して露光時の外乱に備えている。
【0095】以上の様に、微少電力の追加だけで係止手
段13の安定性を高めることが出来る。
【0096】 (第2の参考技術例) 図5は本発明
係る第2の参考技術例における防振カメラの構成を示す
ブロック図であり、図1〜図4と同じ部分は同一符号を
付し、詳細は省略する。
【0097】 上記の第1の参考技術例では、防振中、
あるいは、露光中に係止解除方向に通電保持していた
が、この第2の参考技術例では、外乱振動が大きい時に
のみ通電保持する事で更なる省電力化を図っている。
【0098】図5において、レリーズ手段911のSW
1信号入力で起動を開始する振動検出手段91の振れ検
出センサの出力は係止解除付勢手段31に入力してお
り、振れ検出センサの振れ検出出力が一定値以上の時に
は外乱振動大と判断し、係止駆動手段12は係止手段1
3に係止解除方向に付勢通電する。
【0099】尚、係止解除付勢手段31は遅延手段93
の信号入力時のみ、振れ検出センサ出力判別しており、
防振中で且つ外乱振動が大きい時のみ係止手段13を係
止解除方向に付勢通電し、それ以外は通電しない為、省
電力となっている。
【0100】図5では、振れ検出センサ出力が一定値を
超えると係止手段13を付勢通電しているが、振れ検出
センサ出力の大きさに応じて付勢通電量を可変にしても
良く、大きな外乱振動時には大きな付勢力となる為、係
止手段の係止解除状態がより安定に保持される。
【0101】 以上、防振中に係止手段が補正手段を係
止した場合の対策について述べたが、逆に防振後、補正
手段910が係止手段13により係止されなかった場合
について、以下の第3乃至第5の参考技術例により説明
する。
【0102】 (第3の参考技術例) 図6は本発明
係る第3の参考技術例における防振カメラの構成を示す
ブロック図であり、図1〜図5と同じ部分は同一符号を
付し、詳細は省略する。
【0103】撮影終了後、撮影者がレリーズ手段911
の操作を止めてSW1信号出力が停止すると、論理積手
段99は出力を停止する。故に、目標値設定手段92は
目標値をゼロにして防振を止め、係止駆動手段12は係
止手段13を補正手段910の係止方向に駆動する(係
止されたか否かは解らない)。
【0104】そして、補正起動手段98はオフして補正
手段910は制御されなくなる訳であるが、論理積手段
99が出力を停止すると係止確認時間設定手段41がt
2 時間(例えば2秒)出力し、その出力信号が補正起動
手段98に入力される為、撮影者がSW1操作を停止し
てもt2 時間、補正手段910は制御状態になる。
【0105】係止確認駆動手段42は、係止確認時間設
定手段41の出力に同期して低周波大振幅の信号を目標
値としてt3 時間(例えば1秒)、補正駆動手段97に
出力し、補正手段910はこの目標値を基に駆動されよ
うとするが、係止手段13により係止されている場合に
は駆動が出来ない。
【0106】係止確認駆動手段42の目標値と補正手段
910の駆動位置(位置検出センサの出力)は共に係止
確認手段43に入力され、その差を求められる。
【0107】前述した様に、補正手段910が係止済で
動けない時は前述の差は大きくなり、この時係止確認手
段43は出力しない。そして、係止確認時間設定手段4
1の出力終了後(SWオフからt2 後)、補正起動手段
98はオフされ、防振システムの動作は終了する。
【0108】しかし、補正手段910の係止が適当に行
われてない場合、該補正手段910は係止確認駆動手段
42の目標値出力に基づいて駆動されるため、係止確認
手段43の前述の差出力は小さく、この時係止確認手段
43は出力して非係止警告手段44より非係止警告が一
定時間発生する。
【0109】撮影者はこの警告に基づいて再度レリーズ
手段911のSW1を押して、再度離す事を繰り返せ
ば、その度補正手段910は再度係止駆動される為に、
該補正手段910を係止状態にする事が出来る。
【0110】故に、補正手段910の係止が失敗された
時には撮影者に警告を行い、再度防振終了動作(レリー
ズ半押しを繰り返す)を促す為、該補正手段910が係
止されない状態になってしまう事は無い。
【0111】 (第4の参考技術例) 図7は本発明
係る第4の参考技術例における防振カメラの構成を示す
ブロック図であり、図1〜図6と同じ部分は同一符号を
付し、詳細は省略する。
【0112】 上記の第3の参考技術例と異なるのは、
係止確認手段43の信号は係止駆動手段12に入力さ
れ、防振終了後、補正手段910が係止されていない場
合には再係止を行う構成にした例である。
【0113】図7において、係止確認駆動手段42の目
標値と補正手段910の駆動位置の差が一定範囲を越え
ない時(補正手段910が適正に係止されていない
時)、係止確認手段43は係止確認駆動手段42の目標
値入力よりt4 時間後(例えば1.2 秒 t3 <t4 <t
2 )に出力する。
【0114】この時、既に係止確認駆動手段42の目標
値出力は終了しており、補正手段910は位置検出素子
78p,78yの出力のほぼゼロの位置(補正手段91
0が光軸と一致した位置)に安定的に制御されている
(SW1のオフからt2 時間迄の間)。
【0115】この係止確認手段43の信号は係止駆動手
段12に入力しており、通常の係止駆動電力より駆動電
力大に設定した上で、一旦係止手段13を係止解除方向
に駆動して該係止手段13を係止開始初期状態に戻し、
次いで係止方向に駆動して係止を行う。
【0116】駆動電力を大きくしたのは、前回の駆動電
力では係止出来なかった事を補う為である。又、補正手
段910を係止出来なかった(確認出来なかった)時に
は、非係止警告手段44が警告を行っている為に再係止
を行っている時には、撮影者はカメラを静止させてお
り、安定した再係止を行える。
【0117】 (第5の参考技術例) 図8は本発明
係る第5の参考技術例における防振カメラの構成を示す
ブロック図であり、図1〜図7と同じ部分は同一符号を
付し、詳細は省略する。
【0118】 上記の第4の参考技術例と異なるのは、
係止確認手段43の信号が係止確認時間設定手段に帰還
されている点である。
【0119】つまり、補正手段910が係止手段13に
係止されていない時には係止確認手段43が目標値入力
からt4 時間後に出力し、補正手段910の再係止を行
い、更にt5 時間(例えば0.5 秒)後に係止確認手段4
3の信号が係止確認時間設定手段41に入力し、再びt
2 時間、係止確認時間設定手段41が出力し、確認動作
に入る。
【0120】つまり、補正手段910が係止される迄確
認動作を行う。故に、補正手段910の係止は確実に行
う事が出来る。
【0121】勿論、確認動作の繰り返しは不図示のタイ
マで制御されており、確認動作を繰り返し続けても係止
が確認出来ない場合には、確認動作を止めて電力の消耗
を防ぐ構成になっているのは云う迄も無く、この様な時
に非係止警告手段を警告動作させても良い。
【0122】 (第6の参考技術例) 図9は本発明
係る第6の参考技術例における防振カメラの構成を示す
ブロック図であり、図1〜図8と同じ部分は同一符号を
付し、詳細は省略する。
【0123】図9は上記の様に、確認動作の繰り返しを
避ける為に再確認回数設定手段63が設けてあり、係止
確認手段43の出力をカウントし、例えば5回迄はその
出力を係止確認時間設定手段42に送り、再確認,再係
止を繰り返し、6回目は係止確認時間設定手段42に送
らず、非係止警告手段44に警告を行わせる構成にした
ものである。
【0124】図9において、図8と更に異なるのは、姿
勢検知手段61と温度検出手段62が設けてある点であ
る。
【0125】姿勢検出手段61は補正手段910のコイ
ル79p,79yの消費電力を常にモニタしている。
【0126】前述した様に、補正手段910が制御状態
の時には自重に逆らって補正手段910を安定させる為
にコイル79p,79yに一定の電流を流しておく必要
が有り、例えばコイル79pの消費電流が大きい時には
ピッチ方向725pに重力が沿っており、カメラを通常
位置で使用しており、コイル79yの消費電流が大きい
時はヨー方向726yに重力が沿っており、カメラを縦
位置に構えている事が判かり、コイル79p,79yと
も消費電流が小さい時は光軸方向に重力が沿っており、
カメラを上向き、あるいは、下向きにしている事が判か
る。
【0127】そして、カメラを上向き、又は、下向きに
している時は、重力の方向はメカロックアーム721の
駆動方向と平行になる為、駆動力を大きく必要とする。
よって、姿勢検知手段61がカメラ上向き、又は、下向
きを判断した時は、係止駆動手段12の駆動電力を大き
くして駆動安定性を図る。
【0128】同様に、温度検出手段62は低温時に係止
駆動手段12の駆動電力を大きくする。
【0129】一般に、機構部品は低温下で動きが渋くな
るが、それを補う為に駆動電力を増加させている。
【0130】今迄は重力の状態が最悪の状態、そして低
温における駆動力を考慮して係止駆動電力を設定してい
た為、通常の場合にはその駆動力は過剰であり、電源の
消耗を早める事になっていたが、上述の構成にする事
で、過剰な電力を防ぐことが出来る。
【0131】また、姿勢検知手段61は、重力方向のみ
ならず過大な加速度等も(コイルの消費電力から)検出
出来る為、大きな振動加速度が生じている場合も係止駆
動手段12の駆動電力を大きくして係止安定度を高める
役割も行っている。
【0132】 以上の実施例及び参考技術例によれば 1)防振中に補正手段が係止された場合、露光禁止にし
て像振れ写真が出来る事を防ぐと同時に、係止手段を再
制御して再び防振を行う。
【0133】2)防振終了後、補正手段が係止された事
を確認し、係止されていない場合、再係止制御を行う。
【0134】3)係止手段の係止駆動力は温度、姿勢で
可変にする。
【0135】4)係止手段の係止解除保持力は被写体を
狙っている時、露光中、外乱振動大の時等で可変にす
る。
【0136】従って、係止手段13の駆動安定性を高め
ると共に、省電力化も実現できる効果がある。
【0137】 (発明と実施例の対応) 本実施例にお
いて、振動検出手段91が本発明の振動検出手段に、補
正手段910が本発明の補正手段に、係止手段13が本
発明の係止手段に、それぞれ相当する。また、判断手段
11が本発明の判断手段に、係止駆動手段12,露光禁
止手段14,警告手段15が本発明の制御手段に、それ
ぞれ相当する。以上が実施例の各構成と本発明の各構成
の対応関係であるが、本発明は、これら実施例の構成に
限定されるものではなく、請求項で示した機能、又は実
施例がもつ機能が達成できる構成であればどのようなも
のであってもよいことは言うまでもない。
【0138】(変形例)本発明は、振動検出手段として
は、角加速度計、加速度計、角速度計、速度計、角変位
計、変位計、更には画像振れ自体を検出する方法等、振
れが検出できるものであればどのようなものであっても
良い。
【0139】本発明は、像振れ検出手段と像振れ防止手
段は、互いに装着可能な複数の装置、例えばカメラとそ
れに装着可能な交換レンズにそれぞれわけて設けること
も可能である。
【0140】本発明は、クレームまたは実施例の各構成
または一部の構成が別個の装置に設けられていてもよ
い。例えば、振動検出手段がカメラ本体に、補正手段が
前記カメラに装着されるレンズ鏡筒に、それらを制御す
る制御装置が中間アダプタに設けられていてもよい。
【0141】本発明は、補正手段としては、直接振れを
防止するものに限られるものではなく、振れが発生して
いること、又は発生する可能性があることを、光,音等
により警告して使用者にそのことを注意させることによ
り、間接的に振れが発生しないようにするものであって
もよい。
【0142】本発明は、補正手段として、光軸に垂直な
面内で光学部材を動かすシフト光学系を例にしている
が、可変頂角プリズム等の光束変更手段や、光軸に垂直
な面内で撮影面を動かすもの等、振れが防止でき、か
つ、その部材を係止,係止解除可能な構成になっている
ものであればどのようなものであってもよい。
【0143】また、本発明は、一眼レフカメラ,レンズ
シャッタカメラ,ビデオカメラ等のカメラに適用した場
合を述べているが、その他の光学機器や他の装置、更に
は構成ユニットとしても適用することができるものであ
る。
【0144】更に、本発明は、以上の各実施例、又はそ
れらの技術を適当に組み合わせた構成にしてもよい。
【0145】
【発明の効果】 以上説明したように、請求項1乃至3
に記載の各本発明によれば、像振れ写真が撮れてしまう
ことを未然に防ぐことができる
【0146】
【0147】
【0148】
【0149】
【0150】
【0151】
【0152】
【0153】
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施例における防振カメラの構成を
示すブロック図である。
【図2】 図1の構成を一部変更した例を示すブロック
図である。
【図3】 本発明に係る第1の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図4】 図3の構成を一部変更した例を示すブロック
図である。
【図5】 本発明に係る第2の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図6】 本発明に係る第3の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図7】 本発明に係る第4の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図8】 本発明に係る第5の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図9】 本発明に係る第6の参考技術例における防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【図10】 一般的な防振システムの構成を示す斜視図
である。
【図11】 図10の補正手段の構成例を示す斜視図で
ある。
【図12】 図11の補正手段の駆動制御系を示す構成
図である。
【図13】 図12の駆動制御系の具体的な構成例を示
す回路図である。
【図14】 図11に示す係止手段の動きについて説明
するための機構図である。
【図15】 図10の防振システムを備えた従来の防振
カメラの構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
11 判断手段 12 係止駆動手段 13 係止手段 14 露光禁止手段 15 警告手段 16 追従判別手段 21 電力供給継続手段 22 電源手段 23 電力状態判別手段 31 係止解除付勢手段 43 係止確認手段 44 非係止警告手段 61 姿勢検知手段 62 温度検出手段 91 振動検出手段 910 補正手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−67274(JP,A) 特開 平6−153064(JP,A) 特開 平4−340938(JP,A) 特開 平3−235927(JP,A) 特開 平5−150193(JP,A) 特開 昭58−149027(JP,A) 特開 平4−113338(JP,A) 特開 平1−130125(JP,A) 実開 平4−70636(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03B 5/00

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 振れを検出する振動検出手段、該振動検
    出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段、該補
    正手段の係止と係止解除を行う係止手段で構成された防
    振システムを備えた防振カメラにおいて、前記振動検出
    手段の出力に応答している防振中に、前記補正手段の駆
    動負荷の大きさをもって前記係止手段が前記補正手段を
    係止したことを判断する判断手段と、該判断手段により
    前記係止手段が前記補正手段を係止したと判断された場
    合、再び前記係止手段を係止解除方向に駆動する制御手
    段とを設けたことを特徴とする防振カメラ。
  2. 【請求項2】 振れを検出する振動検出手段、該振動検
    出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段、該補
    正手段の係止と係止解除を行う係止手段で構成された防
    振システムを備えた防振カメラにおいて、前記振動検出
    手段の出力に応答している防振中に、前記補正手段の駆
    動負荷の大きさをもって前記係止手段が前記補正手段を
    係止したことを判断する判断手段と、該判断手段により
    前記係止手段が前記補正手段を係止したと判断された場
    合、露光禁止制御を行う制御手段とを設けたことを特徴
    とする防振カメラ。
  3. 【請求項3】 振れを検出する振動検出手段、該振動検
    出手段の出力に応答して振れを補正する補正手段、該補
    正手段の係止と係止解除を行う係止手段で構成された防
    振システムを備えた防振カメラにおいて、前記振動検出
    手段の出力に応答している防振中に、前記補正手段の駆
    動負荷の大きさをもって前記係止手段が前記補正手段を
    係止したことを判断する判断手段と、該判断手段により
    前記係止手段が前記補正手段を係止したと判断された場
    合、警告手段を作動させる制御手段とを設けたことを特
    徴とする防振カメラ。
  4. 【請求項4】 前記制御手段により再び前記係止手段を
    係止解除方向に駆動する電力は、防振開始時の前記係止
    手段を係止解除させるための電力よりも大であることを
    特徴とする請求項1記載の防振カメラ。
  5. 【請求項5】 前記制御手段は、再び前記係止手段を係
    止解除方向に駆動する際は、前記補正手段の駆動を停止
    させる手段であることを特徴とする請求項1記載の防振
    カメラ。
  6. 【請求項6】 前記制御手段は、前記再度の係止手段の
    係止解除が終了すると、前記補正手段の駆動を再開する
    手段であることを特徴とする請求項5記載の防振カメ
    ラ。
  7. 【請求項7】 前記判断手段は、前記振動検出手段の出
    力に応答している防振中に前記補正手段の駆動電流が一
    定値以上になると、前記係止手段が前記補正手段を係止
    したものと判断する手段であることを特徴とする請求項
    1〜3のいずれかに記載の防振カメラ。
  8. 【請求項8】 前記判断手段は、前記振動検出手段の出
    力に応答している防振中に前記補正手段の駆動目標値と
    前記補正手段の駆動量の差が一定値以上になると、前記
    係止手段が前記補正手段を係止したものと判断する手段
    であることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載
    の防振カメラ。
JP19268994A 1994-07-26 1994-07-26 防振カメラ Expired - Lifetime JP3402774B2 (ja)

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