JP3402759B2 - 文書処理装置及び文書処理方法 - Google Patents

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【産業上の利用分野】本発明は、日本語ワードプロセッ
サなどの文書を作成、編集する文書処理装置に関するも
のである。

【０００２】

【従来の技術】従来技術としては、特開昭６３−６７２
１５号公報に記載されたものがある。従来技術では、新
たに入力する文字の前後の装飾情報が一致した場合にの
み該文字に同一の装飾情報を付加するものである。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上記のように、作成さ
れた文書に新たな文字を入力する場合、従来技術では入
力する文字の前後の装飾情報が一致する場合に該文字に
同一の装飾情報を付加することしかできなかった。つま
り、入力する文字の前後の装飾情報が異なる場合では、
新しい文字の入力に装飾情報を付加することは不可能で
あり、文字入力とは独立した装飾情報の入力操作を行わ
なければならなかった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】請求項１記載の文書処理
装置は、文書中の文字と該文字に付加された各種の装飾
情報とを記憶し、新たに入力される文字には、該文字の
位置の前に存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を
付加することを、予め設定されている文書処理装置にお
いて、作成された文書に新たな文字を入力する入力手段
と、前記入力手段にて新たに入力される文字の位置の前
に存在する前記文字が特定コードであるか否かを判断す
る判断手段と、前記判断手段にて入力位置の前に存在す
るコードが特定コードであると判断された場合は、前記
入力手段にて入力された新たな文字に、該文字の位置の
後ろに存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加
する装飾情報付加手段とを具備することを特徴とする文
書処理装置である。

【０００５】

【０００６】請求項２記載の文書処理装置の文書処理方
法は、文書中の文字と該文字に付加された各種の装飾情
報とを記憶し、新たに入力される文字には、該文字の位
置の前に存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を付
加することを、予め設定されている文書処理装置の文書
処理方法であって、作成された文書に新たな文字を入力
した時に、新たに入力される文字の位置の前に存在する
前記文字が特定コードであるか否かを判断し、入力位置
の前に存在するコードが特定コードであると判断された
場合は、入力された新たな文字に、該文字の位置の後ろ
に存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加する
ことを特徴とする文書処理装置の文書処理方法である。

【０００７】

【作用】請求項１記載の文書処理装置では、新たに入力
される文字にこの文字の入力される位置の前に存在する
文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加することを、予
め設定されている文書処理装置において、この入力位置
の前に存在するコードが特定コードであると判断された
場合には、入力手段にて入力された新たな文字に、該文
字の位置の後ろに存在する文字の装飾情報と同一の装飾
情報を付加するようにしている。

【０００８】

【０００９】請求項２記載の文書処理装置では、新たに
入力される文字にこの文字の入力される位置の前に存在
する文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加すること
を、予め設定されている文書処理装置の文書処理方法で
あって、入力位置の前に存在するコードが特定コードで
あると判断された場合は、入力された新たな文字に、該
文字の位置の後ろに存在する文字の装飾情報と同一の装
飾情報を付加する文書処理方法である。

【００１０】

【実施例】図１は本発明のシステムブロック図である。
図２は文字バッファーの記憶例を示す図である。図３は
ワークエリアを示す図である。図４は装飾モードフラグ
設定の処理のフローチャート図である。図５は装飾情報
自動付加フラグ設定の処理のフローチャート図である。
図６は本発明の処理を説明するための入力例を示す図で
ある。図７は特定コードテーブルを示す図である。図８
は本発明の処理を説明するための入力例を示す図であ
る。図９は本発明の処理のフローチャート図である。図
１０は本発明の文字列入力位置の状態判別の処理のフロ
ーチャート図である。図１１は本発明の文字列中の処理
のフローチャート図である。図１２は本発明の文字列直
後の処理のフローチャート図である。図１３は本発明の
文字列直前の処理のフローチャート図である。

【００１１】図１において、本発明のシステムは、制御
部２に文字入力や印刷などの動作指示を与えるためのキ
ーボード１と、プログラムメモリ３に格納されているプ
ログラムによって動作し、キーボード１からの文字入
力、表示制御、印刷制御等を行う制御部（ＣＰＵ）２
と、ＲＯＭやＲＡＭを用いた、制御部２に与えるプログ
ラムを格納しているプログラムメモリ３と、ＲＡＭを用
いた、プログラムを動作する際に、変数等を格納、読み
出しするためのDATA記憶メモリ４と、ＣＲＴやＬＣＤを
用いた、作成中の文書等を表示する表示部５と、サーマ
ルヘッドプリンター等を用いた、文書を印刷する印刷部
６と、フロッピーディスク等を用いた、作成した文書デ
ータ等を記憶する外部記憶部７とから構成される。

【００１２】本発明で述べる装飾情報とは、文字サイズ
・下線・網掛け・斜体・書体等が挙げられる。これらの
装飾情報は外部記憶部７などの文字バッファー内に、付
加する文字コードと共に装飾コードとして記憶される。
図２に文字バッファーを示すが、文字コードは２バイト
で表され、その前に１バイトの装飾情報バイトを設け
て、その各ビットの状態により対応する文字の装飾情報
を記憶する。

【００１３】本発明では、上記の文字バッファーに記憶
された文書に新たな文字を入力した場合に、自動的に装
飾情報を付加しようとするものであるが、本発明では、
DATA記憶メモリ４内のワークエリアに装飾モードフラグ
を設け、文書中の参照すべき文字の位置を設定できるよ
うになっている。また、ワークエリアに装飾情報自動付
加フラグを設け、入力される文字に自動的に装飾情報を
付加するか否かを設定できるようになっている。ワーク
エリアの記憶例を図３に示す。

【００１４】次に、上記装飾モードフラグの設定処理に
ついて、図４のフローチャート図を用いて説明する。本
実施例では、装飾モードとして、前後に位置する文字と
同一の装飾情報を付加する全方向一致と、前に位置する
文字と同一の装飾情報を付加する前方向一致と、後ろに
位置する文字と同一の装飾情報を付加する後方向一致と
の３つのモードが設定できるようになっている。まず、
操作者が所望の装飾モードを入力すると（ステップＳ４
１）、入力された装飾モードがなんであるかが判定され
（ステップＳ４２）、全方向一致であれば装飾モードフ
ラグを全方向一致に設定し（ステップＳ４３）、前方向
一致であれば装飾モードフラグを前方向一致に設定し
（ステップＳ４４）、後方向一致であれば装飾モードフ
フラグを後方向一致に設定する（ステップＳ４５）。

【００１５】また、上記装飾情報自動付加フラグの設定
処理について、図５のフローチャート図を用いて説明す
る。操作者は装飾情報を自動付加するかしないかの入力
を行う、つまり装飾情報自動付加モードの入力を行うと
（ステップＳ５１）、入力された装飾情報自動付加モー
ドが判定され（ステップＳ５２）、自動付加がＯＮされ
たならば装飾情報自動付加フラグを自動付加に設定し
（ステップＳ５３）、自動付加がＯＮされなければ装飾
情報自動付加フラグを自動付加しないように設定する
（ステップＳ５４）。実際の処理では、文字が入力され
装飾情報を付加する処理を実行する前に、装飾情報自動
付加フラグを参照して、装飾情報を自動付加するか否か
の選択を行えるようにするものである。

【００１６】以下、具体例を挙げて本発明について説明
する。図６の（ａ）のように、例えば、文字列“あいう
お”（装飾情報「４倍角」）の入力位置Ａに新たに文字
“え”を入力すると、前後に位置する文字“う”と
“お”は同一の装飾情報「４倍角」が付加されているた
め、新たに入力した文字“え”にも自動的に装飾情報
「４倍角」が付加される。これは従来も同様である。

【００１７】本発明では、図６の（ｂ）の例のように、
入力位置の前後で装飾情報が異なる場合についても自動
的に装飾情報を付加しようとするものである。図６の
（ｂ）の例では、文字列“１２３４”（装飾情報「４倍
角／ゴシック体」）と文字列“あいうえ”（装飾情報
「網掛け／ゴシック体」）との文字列の間に文字“＊”
を入力する処理である。このように入力位置の前後で装
飾情報が異なる場合は、上述した図３の装飾モードフラ
グの設定内容に応じて装飾情報の自動付加処理を行う。
装飾モードフラグが前方向一致に設定されている場合
は、文字“＊”に入力位置の前に位置する文字“４”と
同一の装飾情報「４倍角／ゴシック体」を付加する。
装飾モードフラグが後方向一致に設定されている場合
は、文字“＊”に入力位置の後に位置する文字“あ”と
同一の装飾情報「網掛け／ゴシック体」を付加する。ま
た、装飾モードフラグが全方向一致に設定されている
場合は、文字“＊”に入力位置の前後に位置する文字
“４”と“あ”との部分的に同一の装飾情報「ゴシック
体」を付加する。この場合に部分的にも同一の装飾情報
がない場合は入力された文字に装飾情報を付加しない。
図６の（ａ）の例で述べた装飾情報の同一とは完全に入
力位置の前後の装飾情報が同一の場合である。

【００１８】また、本発明では、文字列の区切りを判断
して、自動的に装飾情報を付加する。本発明では、図７
に示すように、文字列の区切りを表すコードとして特定
コードをプログラムメモリ３内の特定コードテーブルに
記憶している。ここで、特定コードとは、改行コード、
改頁コード、句点コード、読点コード、丸カッココー
ド、大カッココード等である。

【００１９】以下、図８の具体例にて説明する。ここで
は、文字列“あいうえお（装飾情報「倍角」）、かきく
けこ（装飾情報「アンダーライン」）”に新たに文字
“☆”を入力する例を示す。入力位置Ｂに文字“☆”
を入力すると、後に位置するコードが図７の特定コード
テーブルに記憶された読点コードであるので、文字
“☆”は、前に位置する文字“お”と同一の装飾情報
「倍角」を付加する。また、入力位置Ｃに文字“☆”
を入力すると、前に位置するコードが図７の特定コード
テーブルに記憶された読点コードであるので、文字
“☆”は、後に位置する文字“か”と同一の装飾情報
「アンダーライン」を付加する。

【００２０】以下、図９〜１３のフローチャート図をも
とに本発明の処理について詳細に説明する。図９におい
て、まず、カーソルの移動により入力位置を決定する
（ステップＳ１）。次に、これから入力する文字に装飾
情報の自動付加処理を行うか否かを図３の装飾情報自動
付加フラグから判断し、装飾情報を自動付加しない（Ｎ
Ｏ）ように設定されていれば、ステップＳ１０に進み、
入力された文字のみを記憶する（ステップＳ１０）。一
方、装飾情報を自動付加する（ＹＥＳ）ように設定され
ていれば、決定された入力位置に対応する場所の装飾情
報コードの格納位置を計算する（ステップＳ３）。カー
ソルの移動により指定された入力位置に文字を入力する
と（ステップＳ４）、ステップＳ３で計算した格納位置
から入力位置前後の装飾情報を読み出す（ステップＳ
５）。次に、文字の入力位置がどのような位置であるか
を判断する（ステップＳ６）。文字列中であればステッ
プＳ７に進み、文字列直後であればステップＳ８に進
み、文字列直前であればステップＳ９に進む。そして、
入力された文字コードと装飾情報コードとを記憶する
（ステップＳ１０）。

【００２１】上記ステップＳ６の処理を図１０のフロー
チャート図により詳細に説明する。ステップＳ６１にお
いて、前の文字に装飾情報が付加されているか否かを判
断し、ステップＳ６２及び６３において、後の文字に装
飾情報が付加されている否か判断して、前後の文字に装
飾情報が付加されている場合はステップＳ６４に進み、
文字列中のフラグをセットする。また、前の文字のみに
装飾情報が付加されている場合はステップＳ６５に進
み、文字列直後のフラグをセットする。また、後の文字
のみに装飾情報が付加されている場合はステップＳ６６
に進み、文字列直前のフラグをセットする。また、前後
の文字に装飾情報が付加されていない場合はステップＳ
６７に進み、装飾なしフラグをセットする。

【００２２】次に、上記ステップＳ７の処理を図１１の
フローチャート図により詳細に説明する。まず、前後の
装飾情報が全て一致するか否かを判断し（ステップＳ７
１）、一致すれば（ＹＥＳ）、その装飾情報を付加する
（ステップＳ７２）。一方、一致しない場合は（Ｎ
Ｏ）、全方向／前方向／後方向一致の設定状態を図３の
装飾モードフラグから判断する（ステップＳ７３）。前
方向一致が設定されていれば、１文字前の装飾情報を付
加する（ステップＳ７４）。また、後方向一致が設定さ
れていれば、１文字後の装飾情報を付加する（ステップ
Ｓ７５）。また、全方向一致が設定されていれば、前後
の装飾情報に一致するものがあるか否かを判断し（ステ
ップＳ７６）、あれば一致する装飾情報を付加する（ス
テップＳ７７）。なければ装飾情報を付加しない。

【００２３】更に、上記ステップＳ８の処理を図１２の
フローチャート図により詳細に説明する。１文字後ろが
特定コードか否かを判断し（ステップＳ８１）、特定コ
ードであれば（ＹＥＳ）、１文字前の装飾情報を付加す
る。一方特定コードでなければ（ＮＯ）、装飾情報を付
加しない（ステップＳ８２）。また、上記ステップＳ９
の処理を図１３のフローチャート図により詳細に説明す
る。１文字前が特定コードか否かを判断し（ステップＳ
９１）、特定コードであれば（ＹＥＳ）、１文字後の装
飾情報を付加する。一方特定コードでなければ（Ｎ
Ｏ）、装飾情報を付加しない（ステップＳ９２）。

【００２４】

【発明の効果】本発明において、請求項１記載の発明に
よれば、新たに入力される文字にこの文字の入力される
位置の前に存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を
付加することを、予め設定されている文書処理装置にお
いて、この入力位置の前に存在するコードが特定コード
であると判断された場合には、入力手段にて入力された
新たな文字に、該文字の位置の後ろに存在する文字の装
飾情報と同一の装飾情報を付加する装飾情報付加手段を
備えているので、文字入力とは独立した装飾情報の入力
操作無く、装飾情報を付加することができ、操作性が向
上する。

【００２５】

【００２６】また、請求項２記載の文書処理装置では、
新たに入力される文字にこの文字の入力される位置の前
に存在する文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加する
ことを、予め設定されている文書処理装置の文書処理方
法であって、入力位置の前に存在するコードが特定コー
ドであると判断された場合は、入力された新たな文字
に、該文字の位置の後ろに存在する文字の装飾情報と同
一の装飾情報を付加する方法であるため、文字入力とは
独立した装飾情報の入力操作無く、装飾情報を付加する
ことができ、操作性が向上する。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のシステムブロック図である。

【図２】文字バッファーの記憶例を示す図である。

【図３】ワークエリアを示す図である。

【図４】装飾モードフラグ設定の処理のフローチャート
図である。

【図５】装飾情報自動付加フラグ設定の処理のフローチ
ャート図である。

【図６】本発明の処理を説明するための入力例を示す図
である。

【図７】特定コードテーブルを示す図である。

【図８】本発明の処理を説明するための入力例を示す図
である。

【図９】本発明の処理のフローチャート図である。

【図１０】本発明の文字列入力位置の状態判別の処理の
フローチャート図である。

【図１１】本発明の文字列中の処理のフローチャート図
である。

【図１２】本発明の文字列直後の処理のフローチャート
図である。

【図１３】本発明の文字列直前の処理のフローチャート
図である。

【符号の説明】

１ キーボード ２ 制御部 ３ プログラムメモリ ４ DATA記憶メモリ ５ 表示部 ６ 印刷部 ７ 外部記憶部

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.⁷，ＤＢ名) G06F 17/21 - 17/26

Claims (2)

(57)【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 文書中の文字と該文字に付加された各種
   の装飾情報とを記憶し、新たに入力される文字には、該
   文字の位置の前に存在する文字の装飾情報と同一の装飾
   情報を付加することを、予め設定されている文書処理装
   置において、 作成された文書に新たな文字を入力する入力手段と、 前記入力手段にて新たに入力される文字の位置の前に存
   在する前記文字が特定コードであるか否かを判断する判
   断手段と、 前記判断手段にて入力位置の前に存在するコードが特定
   コードであると判断された場合は、前記入力手段にて入
   力された新たな文字に、該文字の位置の後ろに存在する
   文字の装飾情報と同一の装飾情報を付加する装飾情報付
   加手段とを具備することを特徴とする文書処理装置。
2. 【請求項２】 文書中の文字と該文字に付加された各種
   の装飾情報とを記憶し、新たに入力される文字には、該
   文字の位置の前に存在する文字の装飾情報と同一の装飾
   情報を付加することを、予め設定されている文書処理装
   置の文書処理方法であって、 作成された文書に新たな文字を入力した時に、新たに入
   力される文字の位置の前に存在する前記文字が特定コー
   ドであるか否かを判断し、入力位置の前に存在するコー
   ドが特定コードであると判断された場合は、入力された
   新たな文字に、該文字の位置の後ろに存在する文字の装
   飾情報と同一の装飾情報を付加することを特徴とする文
   書処理装置の文書処理方法。