JP3402716B2 - 直進型磁性流体軸封装置 - Google Patents

直進型磁性流体軸封装置

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JP3402716B2
JP3402716B2 JP34429293A JP34429293A JP3402716B2 JP 3402716 B2 JP3402716 B2 JP 3402716B2 JP 34429293 A JP34429293 A JP 34429293A JP 34429293 A JP34429293 A JP 34429293A JP 3402716 B2 JP3402716 B2 JP 3402716B2
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仁雄 手塚
知 沼倉
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理学電機株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、気圧等といった環境条
件が異なる2つの領域の間に配設される運動軸を支持及
び軸封するための磁性流体軸封装置、特に往復直線移動
する直動軸を支持及び軸封するための直進型磁性流体軸
封装置に関する。
【0002】
【従来の技術】産業界の種々の分野において、駆動対象
物を回転させたり、あるいは往復直線移動させる場合が
ある。またその場合に、駆動対象物が真空中、無塵雰囲
気中又は清潔なガス雰囲気中等といった大気と異なる環
境条件下に配置されることもある。このような駆動シス
テムにおいては、回転軸又は直動軸が軸封装置によって
支持され、しかもその軸封装置によって大気に対する気
圧の変化や無塵雰囲気等が維持される。
【0003】このような軸封装置として、いわゆる磁性
流体を用いた軸封装置が広く知られている。この磁性流
体軸封装置は、無塵雰囲気及び気圧変化を正確に維持で
き、しかも寿命が長いという長所を有している。しかし
ながら、従来、この磁性流体軸封装置が対象としている
のは主に回転機器であって、往復直線移動する直動軸に
関してその磁性流体軸封装置を用いるということは行わ
れていない。
【0004】直動軸に関する軸封装置として、従来、ベ
ローシールを用いる方法、マグネットカップリングを用
いる方法、あるいはオイルシールや、ゴム等といった機
械的シールを用いる方法が知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ベロー
シールを用いた方法では、直動軸の往復移動のストロー
クが小さく、高価であり、さらに隙間が発生して清潔な
ガス雰囲気が汚染され易いという問題がある。また、マ
グネットカップリングを用いた方法では、伝達トルクが
小さく、しかもバックラッシュが大きいという問題があ
る。さらに、機械的シールを用いた方法では、直動軸と
の間の摩耗による汚染や、寿命が短いといった問題があ
る。
【0006】本発明は、上記の各種の問題点を解消する
ためになされたものであって、寿命が長く、無塵で清潔
なガス雰囲気を確実に維持できる磁性流体軸封装置を直
動軸に対して適用できるようにすることを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明に係る直進型磁性流体軸封装置は、直動軸の
外周面に形成された環状凹凸部と、直動軸の環状凹凸部
に対向して配置されていて環状凹凸部を備えたポールピ
ースと、ポールピースと直動軸との間に磁路を形成する
磁石と、ポールピースと直動軸との間に注入される磁性
流体とを有しており、そして直動軸の環状凹凸部の軸方
向ピッチとポールピースの環状凹凸部の軸方向ピッチと
が異なることを特徴としている。この磁性流体軸封装置
において、直動軸の環状凹凸部に対向して直動軸の軸方
向に沿って2つのポールピースを設け、それらのポール
ピースの間に排気管を設けることができる。
【0008】磁性流体は、ベース溶液中に金属微粒子を
混合して分散させることによって作られるものであり、
例えば、ベース溶液としてパーフルオロポリエーテル溶
液が用いられ、また、金属微粒子としてマンガン亜鉛フ
ェライト(MnO・ZnO・Fe23)が用いられる。
【0009】
【作用】直動軸に設けた環状凹凸部とポールピースに設
けた環状凹凸部との間に形成される磁路に沿って磁性流
体膜が形成され、その磁性流体膜の働きにより、軸封装
置を境とした2つの領域の間の圧力差、一方の領域内の
無塵雰囲気、あるいは一方の領域内の清潔なガス雰囲気
等の環境条件が維持される。直動軸の環状凹凸部の軸方
向ピッチとポールピースの環状凹凸部の軸方向ピッチと
が異なっているので、直動軸が直線往復移動する間、直
動軸のいずれかの凸部とポールピースのいずれかの凸部
が必ず対向する。そして、それらの対向する一対の凸部
の間に磁性流体膜が形成される。
【0010】
【実施例】図1は、本発明に係る直進型磁性流体軸封装
置の一実施例を示している。この磁性流体軸封装置は、
円筒形状のケーシング1と、そのケーシング1の内周面
の中央部に固定した環状のポールピース2と、ケーシン
グ1の両端の内周面に固定した2個のボールブッシュ3
とを有している。ポールピース2の内部中央には円環状
の磁石9がはめ込まれている。ケーシング1の左端に設
けたフランジ4は隔壁5の外周面にボルトその他の締結
具によって固定される。隔壁5の内部領域(図の左側)
Qは真空、無塵及び清潔なガス雰囲気に、すなわち隔壁
5の右側の大気領域Pと異なる環境条件に設定される。
【0011】内部領域Qと大気領域Pとの間には、2個
のボールブッシュ3によって図の左右方向A−A’へ滑
り移動自在に支持された円柱状の直動軸6が配設されて
いる。直動軸6の右側には周知の直進駆動手段(図示せ
ず)、例えばラックとピニオンを用いた駆動機構等が設
けられ、この駆動手段によって駆動されることにより直
動軸6が矢印A−A’方向へ往復直線移動する。また、
直動軸6の左側、すなわち隔壁5の内部領域Q内には適
宜の駆動対象物(図示せず)が配設されていて、その駆
動対象物の内部において直動軸6の往復直線移動を利用
して適宜の処理が実行される。
【0012】直動軸6の中央部のポールピース2に対向
する部分には、軸方向長さLにわたって多数の環状凹凸
部7が設けられている。また、ポールピース2の内周面
にも多数の環状凹凸部8が設けられている。これらの環
状凹凸部7,8に関しては、図3に示すように、各環状
凹凸部7,8の軸方向に沿ったピッチP1及びP2は互
いに異ならせてある。また、ポールピース2と直動軸6
との間の隙間には、ベース溶液中に金属微粒子を混在さ
せて成る磁性流体10が注入されている。
【0013】本実施例の直進型磁性流体軸封装置におい
ては、上記のようにポールピース2側の環状凹凸部8の
ピッチP1及び直動軸6側の環状凹凸部7のピッチP2
がずらせてあるので、図1において直動軸6が矢印A−
A’方向へ往復直線移動する場合、図3に示すように各
環状凹凸部7,8に関しては、常に、いずれかの凸部同
志が対向する。そして、そのように対向する一対の凸部
間に磁石9(図1)によって磁路が形成され、その磁路
に沿って複数の磁性流体膜が形成される。これらの磁性
流体膜の働きにより、内部領域Qと大気領域Pとの間の
気圧差や、内部領域Q内の無塵状態や、内部領域Q内の
清潔なガス雰囲気等が維持される。通常、1個の磁性流
体膜では内部領域Qと大気領域Pとの間の全気圧差は維
持できないが、複数個の磁性流体膜の全体によって全気
圧差が維持される。
【0014】図2は本発明に係る直進型磁性流体軸封装
置の他の実施例を示している。この磁性流体軸封装置が
図1に示した先の実施例と異なる点は、ケーシング1の
内周面に2個のポールピース2a及び2bを軸方向に並
べて配置してそれらの間のケーシング壁に排気管11を
設けたこと及びそれらのポールピース2a,2bの右側
にまとめて配置した2個のボールブッシュ3によって直
動軸6を支持したことである。排気管11はそのまま大
気に開放されたり、あるいはポンプ等の減圧手段に接続
される。
【0015】この実施例によれば、排気管11を通して
ポールピース2a,2bの周辺が排気されるので、直動
軸6が往復直線移動する際に、磁性流体10が空気によ
って攪拌されたり、磁性流体10内に気泡が混入する等
といった不都合が回避される。
【0016】図4は、直動軸6及びポールピース2に形
成する環状凹凸部の変形実施例を示している。この実施
例では、直動軸6の環状凹凸部17の1個の凸部に対し
てポールピース2の環状凹凸部18の2個の凸部が対応
するようになっている。
【0017】図5は、図3に示した環状凹凸部構造に改
変を加えた例を示している。この実施例では、ポールピ
ース2の環状凹凸部8の凹部及び直動軸6の環状凹凸部
7の凹部に非磁性材料12を埋め込んである。凹部内に
非磁性材料を埋め込むことにより、磁性流体10のまわ
りに存在する空気の量を減らすこと及び直動軸6の往復
直線移動の際に磁性流体10のまわりの空気が攪拌され
ることが防止され、よって、磁性流体膜による軸封作用
を確実に得ることが可能となる。
【0018】以上、好ましい幾つかの実施例をあげて本
発明を説明したが、本発明はその実施例に限定されるも
のではなく、請求の範囲に記載した技術的範囲内で種々
に改変できる。
【0019】例えば、直動軸6を往復直線移動をさせる
上に、さらに中心軸まわりに回転移動させることもでき
る。軸封すべき2つの領域は大気圧領域Pと低圧領域Q
とに限られることなく、気圧差のある任意気圧の2つの
領域であっても良い。
【0020】
【発明の効果】請求項1記載の直進型磁性流体軸封装置
によれば、往復直線移動する直動軸に対して磁性流体軸
封装置を用いて軸封処理ができるので、直動軸のまわり
の一方の領域を無塵で清潔なガス雰囲気下に置いた状態
で他方の領域との間の気圧差を長期間にわたって維持で
きる。
【0021】請求項2記載の直進型磁性流体軸封装置に
よれば、直動軸とポールピースとの間に注入された磁性
流体が直動軸の往復直線移動の際に空気によって攪拌さ
れるのを防止できる。
【0022】請求項3記載の直進型磁性流体軸封装置に
よれば、直動軸とポールピースとの間に注入された磁性
流体のまわりに存在する空気の量を減らすことができ、
しかも直動軸の往復直線移動の際の空気流の乱れを防止
できる。
【0023】
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る直進型磁性流体軸封装置の一実施
例を示す側面断面図である。
【図2】本発明に係る直進型磁性流体軸封装置の他の一
実施例を示す側面断面図である。
【図3】直動軸及びポールピースに形成される環状凹凸
部の一実施例の要部を示す断面図である。
【図4】直動軸及びポールピースに形成される環状凹凸
部の他の一実施例の要部を示す断面図である。
【図5】直動軸及びポールピースに形成される環状凹凸
部のさらに他の一実施例の要部を示す断面図である。
【符号の説明】
1 ケーシング 2 ポールピース 3 ボールブッシュ 4 フランジ 5 隔壁 6 直動軸 7 直動軸の環状凹凸部 8 ポールピースの環状凹凸部 9 磁石 10 磁性流体 11 排気管 12 非磁性材料 P 大気領域 Q 内部領域
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−226766(JP,A) 特開 昭58−68554(JP,A) 特開 昭60−245879(JP,A) 特開 昭59−126169(JP,A) 実開 昭64−45057(JP,U) 実開 平3−104566(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F16J 15/43

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 異なる環境条件下に置かれた2つの領域
    にわたって設けられていて往復直進移動する直動軸を支
    持すると共に上記2つの領域の環境条件を維持する磁性
    流体軸封装置において、 直動軸の外周面に形成された環状凹凸部と、 直動軸の環状凹凸部に対向して配置されていて環状凹凸
    部を備えたポールピースと、 ポールピースと直動軸との間に磁路を形成する磁石と、 ポールピースと直動軸との間に注入される磁性流体とを
    有しており、直動軸上の環状凹凸部のピッチとポールピ
    ース上の環状凹凸部のピッチとが異なることを特徴とす
    る直進型磁性流体軸封装置。
  2. 【請求項2】 直動軸の環状凹凸部に対向して2つのポ
    ールピースが設けられ、それらのポールピースの間に排
    気管を設けたことを特徴とする請求項1記載の直進型磁
    性流体軸封装置。
  3. 【請求項3】 直動軸の環状凹凸部及びポールピースの
    環状凹凸部の少なくとも一方の凹部を非磁性材料で埋め
    たことを特徴とする請求項1記載の直進型磁性流体軸封
    装置。
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CN108799506B (zh) * 2018-09-03 2023-05-02 广西科技大学 一种多磁源对称型磁流体密封装置

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