JP3402704B2 - 可動装置およびこれを用いたテーブル装置 - Google Patents

可動装置およびこれを用いたテーブル装置

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JP3402704B2
JP3402704B2 JP32487993A JP32487993A JP3402704B2 JP 3402704 B2 JP3402704 B2 JP 3402704B2 JP 32487993 A JP32487993 A JP 32487993A JP 32487993 A JP32487993 A JP 32487993A JP 3402704 B2 JP3402704 B2 JP 3402704B2
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  • Testing Of Individual Semiconductor Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、半導体デバイスの製造
装置または検査装置あるいは、高精度な位置決めを必要
とする工作機械などに適用するのに好適な可動装置およ
びこれを用いたテーブル装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、LSIなどの半導体装置は内部構
造の微細化がより一層進み、その露光機などの製造装
置、また検査装置などに適用するテーブル装置には従来
にも増して高精度な動作が要求されてきている。
【0003】一般的に、半導体装置の製造装置や検査装
置では、作業対象であるウエハやマスクなどを水平方向
に移動させるためのテーブル装置を有している。より微
細な構造を有する半導体装置を製造あるいは検査するに
は、このテーブル装置の走行時の真直度および位置決め
精度が高いことが必要である。
【0004】さて、このような高精度のテーブル装置を
駆動するには、多くの場合駆動方向の剛性が高く、微小
な位置決めをするのが容易なボールネジあるいは滑りネ
ジが用いられる。この場合ボールネジをベースに回転可
能に支持し、このボールネジをモータで回転させ、ナッ
トを駆動方向に移動させ、ナットに接続されたテーブル
を移動させ位置決めする。
【0005】ボールネジはバックラッシが極めて少ない
こと、ネジ軸回転時の摩擦が少ないこと、リード誤差を
容易に小さくできること、などから高精度の位置決めに
は非常に適しているが、ネジ軸が長くネジ軸自体の真直
度を高くするのが困難である。そのため、ネジ軸が回転
する際にネジ軸自体の曲がりなどによりナット部の位置
がネジ軸に垂直な面内で振れ回るといった現象を避ける
ことができない。したがって、ネジ軸が回転する際のナ
ットの振れ回りの影響がナットに接続されているテーブ
ルに伝達され、テーブル走行時の真直度を悪化させた
り、位置決め精度の悪化を引き起こしたり、テーブルの
振動源となったりする。特に、テーブルの案内方法が転
がり案内や滑り案内のような高剛性の案内手段でなく、
空気静圧軸受のような高精度ではあるが案内剛性の低い
案内方法を採用している場合にはナットの振れ回りの影
響が顕著となる。
【0006】そこでナットの振れ回りを吸収するため、
ナットとテーブルとの間を板ばねなどの弾性体で接続
し、軸方向の剛性減少を極力抑えながらネジ軸に垂直な
1方向の剛性を大幅に減少させて、ナットの振れ回りが
テーブルに伝達しないようにすることが広く行われてい
る。
【0007】しかし1組の弾性体では1方向のみの変位
を吸収できるだけで、ナットの振れ回りを十分に吸収す
ることはできない。また、2方向の変位を吸収するため
に2組の板ばねを用いることも考えられが、機構の大形
化、板ばね同士の接続が容易でない、軸方向剛性の低下
を防ぐことも容易でないなどの理由からあまり行われて
いない。
【0008】またこれとは別に、2方向の変位を吸収す
る機構として、特開平4−136705号公報の図5に
示すような2組の弾性ヒンジ対100および101を用
いたものも提案されているが軸方向長さの増大、取付け
時の軸心を合わせるのが容易でない、構造が複雑になる
などの理由により十分とは言えなかった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】以上説明したように、
テーブルをボールネジなどで駆動する場合には、ネジ軸
の振れ回りの影響をテーブルに伝達しないために、ナッ
トとテーブルの間に振れ回りを吸収する機構が必要であ
るが、従来行われているような1組の板ばねでは一方向
の変位しか吸収できず、2組の板ばねあるいは弾性ヒン
ジを用いようとしても機構が大型化、複雑化しさらに組
み立て調整が困難となるという問題点があった。
【0010】そこで、本発明は、ボールネジ、滑りネジ
などでテーブルを駆動するテーブル装置において、ネジ
軸の振れ回りを2方向とも吸収することができ、さらに
その振れ回り吸収機構が大型化、複雑化することがな
く、さらに組み立て調整が容易な振れ回り吸収機構を用
いて、ネジ軸の振れ回りの影響を除去できる可動装置お
よびそれを用いたテーブル装置を提供することを目的と
する。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明では以下の発明を提供する。請求項1に記載
の可動装置は、第1の本体およびこの第1の本体に対し
て所定方向に変位可能に弾性的に支持された第1の変位
部とから成る第1可動機構と、第2の本体およびこの第
2の本体に対して所定方向に変位可能に弾性的に支持さ
れた第2の変位部とから成る第2可動機構とを備え、前
記第1の変位部と前記第2の変位部との変位方向がほぼ
垂直となるように前記第1の本体と前記第2の本体とを
接続して構成したことを特徴としている。
【0012】請求項2に記載の可動装置は、前記第1の
変位部の所定変位方向の剛性値と前記第2の変位部の所
定変位方向の剛性値とを異なるように構成したことを特
徴としている。
【0013】請求項3に記載の可動装置は、前記第1お
よび第2の可動機構の少なくとも一方は、板状部材に溝
部を設けて外枠部と弾性変形可能な薄肉弾性部と該薄肉
弾性部により前記外枠部に対して所定方向に変位可能な
内周部とをそれぞれ形成して成ることを特徴としてい
る。
【0014】請求項4に記載のテーブル装置は、駆動手
段により回転駆動されるネジ軸およびこのネジ軸に係合
して移動するナットとから成る駆動機構と、この駆動機
構により所定方向に移動可能に支持されたテーブルとか
ら構成されるテーブル装置において、第1の本体および
この第1の本体に対して所定方向に変位可能に弾性的に
支持された第1の変位部とから成る第1可動機構と、第
2の本体およびこの第2の本体に対して所定方向に変位
可能に弾性的に支持された第2の変位部とから成る第2
可動機構とを備え、前記ナットを前記第1の変位部に接
続すると共に前記テーブルを前記第2の変位部に接続
し、かつ前記第1の変位部と前記第2の変位部との変位
方向がほぼ垂直となるように前記第1の本体と前記第2
の本体とを接続して構成したことを特徴としている。
【0015】
【作用】請求項1に記載の可動装置では、一方向に変位
可能な変位部を有している複数の可動機構を、それぞれ
の変位部の変位方向がほぼ直角になるよう2つ組合わせ
て可動装置を構成しているので、片方の変位部を固定し
た場合、もう一方の変位接続部に何らかの力が作用した
場合に、2つの可動機構の所定変位方向のみに変位部が
変位することが可能な2自由度の可動装置が実現する。
【0016】また、この可動装置では2つの所定変位方
向について、それぞれ1つの可動機構を独立に有してい
るので、組立て調整時に各々の方向の初期位置を調整す
る場合に、2つの可動機構の接続位置を調整することに
より、容易に一方の変位部の初期位置を調整することが
できるので組立て調整が容易な可動装置とすることがで
きる。
【0017】請求項2に記載の発明によれば、所定変位
方向で独立に剛性値を変化させているので、テーブル装
置などの機構の剛性が方向によって異なる時に有効であ
る。例えば、この可動装置に接続される機構の第1方向
の剛性が第2方向に比べて高いときには、第1可動機構
の変位方向の剛性は第2可動機構の変位方向に比べて高
い値に設定すれば容易に対応できる。
【0018】請求項3に記載の発明によれば、可動機構
は1つの板状の部材に溝部を形成することにより1方向
の可動機構を実現できるので、可動機構を容易に製作す
ることができる。さらに2つの可動機構を同様に構成す
ることで、同一のものを複数作成して組立てれば良いた
め製作が容易となる。また2つの可動機構の構造がほぼ
同じであるので品質管理が容易で、性能が同一のものと
することができる。特に所定変位方向の剛性を同一にす
る場合には、第1の可動機構と第2の可動機構の外形な
どの各々の寸法を同一とすることで簡単に対応できる。
【0019】さらに、それぞれの可動機構は本体、変位
部、弾性支持部などを全て一体で形成することができる
ので小形化が容易であり、特に可動機構の板厚方向に大
形化することがない。したがって、2つの可動機構を組
み合わせても厚さ方向(2つの所定変位方向に垂直な方
向)に大形化することのないコンパクトな可動装置とす
ることができる。
【0020】請求項4に記載のテーブル装置では、テー
ブルと駆動機構であるネジ軸とナットとの間に、請求項
1でも説明した可動装置を設置し、可動装置の一方の変
位部をテーブルに接続し、もう一方をナットに接続して
いるので、ネジ軸の振れ回りによりナット部にテーブル
の変位方向とは異なる方向の力が発生した場合に、ナッ
トに接続された可動装置の変位部がテーブルの駆動方向
とは垂直な方向に変位してナット部の振れ回りを吸収
し、テーブルにネジ軸の振れ回りの影響を伝達するのを
大幅に減少させることができる。
【0021】したがって、テーブルが所定方向に変位す
る場合にネジ軸の振れ回りの影響が少なく、振れ回りの
影響を除去するための機構がコンパクトで組み立て調
整、製作が容易なテーブル装置が実現する。
【0022】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を用いて詳細に
説明する。図1は本発明の可動装置の実施例を示す分解
斜視図である。この可動装置1は、第1の可動機構2と
第2の可動機構3の2つの部材により構成されている。
【0023】第1の可動機構2の内部には、溝部8、1
0、12、14により4つの板ばね16、18、20、
22と接続部4が一体で形成されている。また接続部4
の内部にはネジ軸その他の機構が貫通できるように中穴
6が形成されている。接続部4は、平行板ばねを形成し
ている板ばね16、18、20、22によって可動機構
2の外周部24に対して支持されている。板ばね16、
18、20、22は図中X方向26には極めて剛性が低
いので、接続部4にX方向26の力が作用すると、板ば
ね16、18、20、22それぞれがX方向26にたわ
み、接続部4がX方向26に平行移動する。板ばね1
6、18、20、22はX方向26に垂直な方向の剛性
は高いため、接続部4にX方向26以外の力が作用して
も変位は微小であり、結局接続部4は第1の可動機構2
の外周部24に対し、X方向26のみに相対変位するこ
とが可能となっている。
【0024】第2の可動機構3は、構造が第1の可動機
構とほぼ同じで、設置位置がZ軸28に関して約90°
回転した構成となっている。第2の可動機構3の構造は
第1の可動機構2と同様に、内部に溝部9、11、1
3、15により4つの板ばね17、19、21、23と
接続部5が一体で形成されている。また接続部5の内部
にはネジ軸その他の機構が貫通できるように中穴7が形
成されている。接続部5は平行板ばねを形成している板
ばね17、19、21、23によって可動機構3の外周
部25に対して支持されている。
【0025】動作についても第1の可動機構2とほぼ同
様に、接続部5にY方向27の力が作用すると、板ばね
17、19、21、23がそれぞれY方向27にたわ
み、接続部5がY方向27に平行移動する。結局第2の
可動機構3の接続部5は可動機構3の外周部25に対し
てY方向27のみに相対変位することが可能となってい
る。
【0026】第1の可動機構2と第2の可動機構3はそ
の外周部24、25で接続される。このとき第1の可動
機構2の接続部4、板ばね16、18、20、22と第
2の可動機構3の接続部5、板ばね17、19、21、
23は互いに接触しないよう、第1の可動機構2の接続
面および第2の可動機構3の接続面とは異なる位置に端
面を有している。
【0027】このように接続することにより、第1の可
動機構2の接続部4は第1の可動機構2の外周部24に
対してX方向26に変位することができ、この第1の可
動機構2の外周部24に接続されている第2の可動機構
3の外周部25に対して、第2の可動機構3の接続部5
がY方向27に変位できるので、結局第1の可動機構2
の接続部4は第2の可動機構3の接続部5に対してX方
向26、Y方向27ともに相対変位できるようになって
いる。
【0028】したがって、例えば第2の可動機構3の接
続部5を固定した場合、第1の可動機構2の接続部4に
X方向26あるいはY方向27あるいはこれらを組み合
わせた方向の力を加えた場合に、第1の可動機構2の接
続部4はそれらの力方向に変位することができ、その他
の方向にはほとんど変位しないようになる。つまり、第
2の可動機構3の接続部5に対して、第1の可動機構2
の接続部4がX方向26、Y方向27の2自由度の運動
が可能な可動装置となっている。
【0029】ここで可動機構の構造を詳細に説明する。
図2は図1に示した第1の可動機構を示す平面図であ
る。第1の可動機構2では、図に示すようにほぼ方形の
板材にワイヤカット放電加工などにより、裏面まで貫通
した溝部8、10、12、14を形成している。これら
の溝部のうち溝部8、10、12によって板ばね20、
22が形成され、同様に溝部8、10、14によって板
ばね16、18が形成され、溝部12、14によって接
続部4が同時に形成されている。さらに接続部4の中央
部分にはネジ軸などが貫通できるように中穴6が形成さ
れている。4つの板ばね16、18、20、22は平行
板ばね機構を形成するように配置されており、接続部4
が外周部24に対してX方向26に平行移動可能なよう
に接続部4と外周部24を接続している。
【0030】このような構造とすることにより、外周部
24を有する板材の内部に、必要な構成要素を全て配置
でき、さらに中穴にボールネジなどの機構を貫通させる
ことができるので可動機構を大形化させずコンパクトに
することが可能となっている。特に、厚さ方向(図2中
で紙面に垂直な方向)はこの方向に加わる力に対して十
分な剛性を確保できるだけの厚さがあればよく、その他
の機構を付加する必要がないのでコンパクト化が容易で
ある。
【0031】なお、第2の可動機構3も構造はこの第1
の可動機構とほとんど同じであり、全く同様の製作方法
で容易に製作することができる。特に所定変位方向2
6、27の剛性を同じにする場合には、第1の可動機構
2と第2の可動機構3の外形、中穴、板ばね部分の寸法
をまったく同一とすることが可能であり、単一の可動機
構にそれぞれに適した接続手段、たとえばネジ部、貫通
穴部を追加工するだけで2つの可動機構を実現すること
ができる。
【0032】一方、可動装置1の2つの所定変位方向2
6、27で変位の剛性を変化させる場合には、板ばね1
6、18、20、22の厚さを第2の可動機構3の板ば
ね17、19、21、23と変化させたり、第1の可動
機構2と第2の可動機構3のZ方向28の厚さを変化さ
せる。このように構成することにより、所定変位方向2
6と27で独立に剛性を変化させることができる。この
特徴はこの可動装置1に接続するテーブル装置などの機
構の剛性が方向によって異なる時に有効である。例え
ば、この可動装置に接続される機構の26方向の剛性が
27方向に比べて高いときには、可動装置1の26方向
の剛性は27方向に比べて高い値で良く、この方が板ば
ねの28方向の剛性が高いため可動装置1の28方向の
剛性を増加させ易い。
【0033】さて、以上の実施例では可動機構の弾性支
持手段として板ばねを用いているが、同様の効果は弾性
支持手段として図3に示した弾性ヒンジを用いた平行リ
ンク機構を用いても得ることができる。
【0034】図3は弾性ヒンジ平行リンクを用いた可動
機構を示す平面図である。図3に示した可動機構では、
溝部33、36、37、38によって弾性ヒンジ40、
41、42、43、44、45、46、47およびリン
ク部51、52、53、54および接続部31を形成し
ている。4つのリンク部51、52、53、54はそれ
ぞれ弾性ヒンジ40と41、42と43、44と45、
46と47によって接続部31と外周部30を接続して
おり、平行リンク機構を形成し、接続部31をX方向5
5に平行移動可能としている。
【0035】これにより、図2に示した可動機構と全く
同じ動作をすることができる。ただし、図2に示した可
動機構では薄肉の板ばねを用いているため、板ばねのね
じりにより紙面に垂直な方向の剛性が低下する虞れがあ
るが、図3に示した可動機構では、薄肉部分がヒンジの
部分だけであるので剛性低下が少ないという特徴も有し
ている。なおその他の特徴は図2に示した可動装置と同
じである。
【0036】次に再び図1を参照して、本発明の可動装
置の組み立て調整法を説明する。可動装置1を組立てる
際に最も問題となるのは、第1の可動機構2の接続部4
と第2の可動機構3の接続部5の初期状態での位置であ
る。特にこの可動装置が他の2つの装置を接続するのに
用いられる場合、一般的には2つの接続部4、5の位置
は接続される装置の取付け位置によって決定されること
が多い。このとき接続される装置の取付け位置に誤差が
ある場合、第1の可動機構2と第2の可動機構3を固定
してしまっておくと、この可動装置1を接続する際に、
すでに各々の可動機構2、3に荷重が加わった状態にな
り好ましくない。
【0037】そこで本発明の可動装置1では、各々の可
動機構2、3の所定変位方向と外周部24、25の取付
け面がほぼ平行となっているので、接続部4、5を接続
する装置に接続した後に、初期状態で可動装置1に荷重
がかからないように、第1の可動機構の外周部24と第
2の可動機構の外周部25をX方向26あるいはY方向
27に適宜平行移動させて固定することができる。
【0038】これにより、可動装置1に接続される装置
の取付け位置が若干ずれていても、容易に初期状態で荷
重がかからないように可動装置1を組み立て調整するこ
とができる。
【0039】次に、本発明のテーブル装置の一実施例を
図面を用いて詳細に説明する。図4は本発明のテーブル
装置の実施例を示す分解斜視図である。図4に示したテ
ーブル装置は、案内手段91に案内されX方向95に直
線運動可能なテーブル90と、テーブル90に固着され
テーブル90を駆動する腕部77と、支持部93、モー
タなどの駆動部92によって支持され回転するネジ軸7
3と、このネジ軸73に組み合わされネジ軸73の回転
運動をX方向95の直線運動に変換するナット74と、
このナット74とテーブルの腕部77を接続する可動装
置61より構成される。
【0040】なお、テーブル90の案内手段91は、転
がり接触を用いた案内手段や、V−フラットなどの摩擦
を利用した案内手段、あるいは静圧空気軸受けなどを用
いた非接触案内手段などが考えられるが、本発明はこの
案内手段の種類に限定されない。
【0041】またネジ軸73およびナット74は、多く
の場合ボールネジなどの転がり接触を用いたものが用い
られるが、そのほか滑りネジ、静圧空気ネジやナット部
にローラネジを持つものでも本発明は有効である。
【0042】さて、以下に可動装置61の接続法を説明
する。可動装置61の第1の可動機構62の接続部64
は接続位置70、68が、ナットの接続位置75、76
と一致するようにネジなどで固定される。このとき第1
の可動機構62の接続部64はZ方向96に変位可能な
姿勢で固定される。またナット74は第1の可動機構6
2の接続部64以外の部分には接触しないようになって
いる。
【0043】可動装置61の第2の可動機構63の接続
部65は接続位置69、71が、テーブルの腕部77の
接続位置78、79と一致するように、図4中では第2
の可動機構63の裏面でネジなどで固定される。このと
き第2の可動機構63の接続部65はY方向97に変位
可能で、かつテーブルの腕部77が第2の可動機構63
の接続部65以外とは接触しないように固定される。
【0044】その後、第1の可動機構62と第2の可動
機構63を、各々の可動機構の内部で初期状態において
荷重がかからないような位置に合わせ、接続位置80と
81、82と83、84と85などで固定する。
【0045】次に動作について説明する。モータなどの
駆動手段92によってネジ軸73を回転させると、ナッ
ト74はX方向95に変位するが、同時にネジ軸73の
振れ回りによりZ方向96およびY方向97の変位も発
生する。
【0046】第1の可動機構の接続部64はナット74
に固定されているが、Z方向96については第1の可動
機構62に対して相対変位可能となっているため、結局
第1の可動機構62にはX方向95とY方向97の変位
しか伝達されない。
【0047】第2の可動機構63は第1の可動機構62
と接続されているが、第2の可動機構の接続部65は第
2の可動機構63とY方向97には相対変位可能である
ので、結局第2の可動機構の接続部65にはX方向95
の変位しか伝達されない。
【0048】つまり、ナット74のX方向95、Y方向
97、Z方向96の変位のうち、テーブルの腕部77に
伝達される変位はX方向95のみで、そのほかの変位は
可動装置61の内部で吸収されることになり、テーブル
90にはネジ軸73の振れ回りの影響は伝達されない。
【0049】したがって、テーブル90はネジ軸73の
振れ回りの影響を受けないので、真直度の高い高精度な
変位をすることができ、さらに先に可動装置の説明部分
で記載したように、振れ回りを吸収する機構が大形化せ
ず特にネジ軸方向にコンパクトであり、製作、組み立て
調整が容易なテーブル装置が実現する。
【0050】なお、以上の説明では第1および第2の可
動機構は、基本的に1枚の板状部材に溝等を形成するこ
とにより、弾性支持部(薄肉部あるいは板バネ部または
弾性ヒンジ平行リンク等)を形成して構成しているが、
本発明はこのような構成に限定されることはない。例え
ば板バネ部材と、他の板状部材とを一体加工せず、別体
として各々加工し、その後に組立て形成するような構成
でも同様の動作を期待できる。
【0051】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
小型で振れ回りの吸収機能を備えた可動装置が提供でき
る。そしてこの可動装置を用いることでボールネジ、滑
りネジなどでテーブルを駆動するテーブル装置におい
て、ネジ軸の振れ回りを2方向とも吸収することがで
き、さらにその振れ回り吸収機構が大型化、複雑化する
ことがなく、また組立て調整が容易で、ネジ軸の振れ回
りの影響を大幅に除去できるテーブル装置が実現でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の可動装置の実施例を示す分解斜視
図。
【図2】 図1に示した可動装置の第1の可動機構を示
す平面図。
【図3】 弾性ヒンジ平行リンクを用いた可動機構を示
す平面図。
【図4】 本発明のテーブル装置の実施例を示す分解斜
視図。
【図5】 従来例を示す斜視図。
【符号の説明】
1、61 可動装置 2、62 第1の可動機構 3、63 第2の可動機構 24、25、30 外周部(本体) 8、9、10、11、12、13、14、15 溝部 16、17、18、19、20、21、22、23 板
ばね 4、5、31 接続部(変位部) 90 テーブル 73 ネジ軸 74 ナット 92 駆動手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI H01L 21/68 H01L 21/30 503A (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G23B 5/00 B23Q 5/44 G01R 31/26 H01L 21/00

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の本体およびこの第1の本体に対し
    て所定方向に変位可能に弾性的に支持された第1の変位
    部とから成る第1可動機構と、第2の本体およびこの第
    2の本体に対して所定方向に変位可能に弾性的に支持さ
    れた第2の変位部とから成る第2可動機構とを備え、前
    記第1の変位部と前記第2の変位部との変位方向がほぼ
    垂直となるように前記第1の本体と前記第2の本体とを
    接続して構成したことを特徴とする可動装置。
  2. 【請求項2】 前記第1の変位部の所定変位方向の剛性
    値と前記第2の変位部の所定変位方向の剛性値とを異な
    るように構成したことを特徴とする請求項1記載の可動
    装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2の可動機構の少なく
    とも一方は、板状部材に溝部を設けて外枠部と弾性変形
    可能な薄肉弾性部と該薄肉弾性部により前記外枠部に対
    して所定方向に変位可能な内周部とをそれぞれ形成して
    成ることを特徴とする請求項1記載の可動装置。
  4. 【請求項4】 駆動手段により回転駆動されるネジ軸お
    よびこのネジ軸に係合して移動するナットとから成る駆
    動機構と、この駆動機構により所定方向に移動可能に支
    持されたテーブルとから構成されるテーブル装置におい
    て、第1の本体およびこの第1の本体に対して所定方向
    に変位可能に弾性的に支持された第1の変位部とから成
    る第1可動機構と、第2の本体およびこの第2の本体に
    対して所定方向に変位可能に弾性的に支持された第2の
    変位部とから成る第2可動機構とを備え、前記ナットを
    前記第1の変位部に接続すると共に前記テーブルを前記
    第2の変位部に接続し、かつ前記第1の変位部と前記第
    2の変位部との変位方向がほぼ垂直となるように前記第
    1の本体と前記第2の本体とを接続して構成したことを
    特徴とするテーブル装置。
JP32487993A 1993-12-22 1993-12-22 可動装置およびこれを用いたテーブル装置 Expired - Lifetime JP3402704B2 (ja)

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