JP2994072B2 - 移動案内装置 - Google Patents

移動案内装置

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JP2994072B2
JP2994072B2 JP3089345A JP8934591A JP2994072B2 JP 2994072 B2 JP2994072 B2 JP 2994072B2 JP 3089345 A JP3089345 A JP 3089345A JP 8934591 A JP8934591 A JP 8934591A JP 2994072 B2 JP2994072 B2 JP 2994072B2
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  • Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
  • Machine Tool Units (AREA)
  • Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
  • Control Of Position Or Direction (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、移動案内装置に関し、
さらに詳しくは、支持基台等の第1部材上に設定された
軌道に沿って試料搬送ステ―ジ等の第2部材を相対移動
させるための移動案内装置に関する。本発明は特に集積
回路などの半導体装置の製造に際して高速かつ高精度の
移動と停止を繰り返すステップアンドリピ―ト方式の縮
小投影露光装置における半導体ウエハ等の試料搬送装置
に好適な移動案内装置を提供するものである。
【0002】
【従来技術の説明】LSIなどの半導体装置の製造に用
いられる縮小投影形露光装置では、半導体ウエハ上にマ
スクまたはレチクルパタ―ンを枡目状に規則正しく露光
し、前回の焼付パタ―ンに対する位置精度を高くするこ
とは勿論、その作業能率の向上のためにステップアンド
リピ―ト動作の高速化を図る必要がある。このためウエ
ハをXY二次元座標平面内で移動させるウエハステ―ジ
の搬送系には、高速起動停止と高い停止位置精度とが要
求され、そのため従来からステ―ジの移動案内装置に種
々の工夫がなされている。
【0003】従来のこの種移動案内装置の種々の例は、
例えば特開昭61−63028号公報に記載されてい
る。図3〜図10は、それぞれ上記公報に記載された例
を示す。
【0004】図4に示すものは、一般の工作機械などに
広く利用されているV溝スライドガイド1と平面スライ
ドガイド2との組合せで移動テ―ブル3の相対移動方向
を一次元方向に規制した例であり、各ガイド1,2の摺
動面は、金属面に油潤滑したり、ポリテトラフロルエチ
レン(商品名:テフロン)などの高分子材料やPTFE
(商品名:ル―ロン,タ―カイト)などの高分子複合材
料の低摩擦係数仕上面にして円滑な摺動を果している。
【0005】図5に示すものは、2本のガイド4aおよ
び4bで金属面に油潤滑で摺動させることにより、ある
いはPTFEなど介して摺動させることにより、上下方
向の規制を行なうとともに、横方向の規制は、予圧をか
けた押付けロ―ラ6と摺動子7とでガイド8を挾み込
み、摺動子7とガイド8との接触面を金属同士で油潤滑
させて摺動させるかPTFEなどを介して摺動させるこ
とによって行なっている例である。
【0006】図6に示すものは、一般にクロスロ―ラと
呼ばれるガイド方式の例で、Vレ―ル9とボ―ルベアリ
ング10の組合せで構成されている。
【0007】図7に示すものは、一般的な直動ベアリン
グ11と棒状ガイド12とを組合せた例である。
【0008】図8に示すものは、図4の例に類似の方式
であって、V溝スライドガイド1と平面スライドガイド
2に転動体13を組合せた例である。
【0009】図9に示すものは、ガイド部に各々複数列
のエア―パッド14を配設して、非接触方式のエア―ベ
アリングを構成したものであり、テ―ブル3をフロ―テ
イング状態とした例である。
【0010】図10に示すものは、精密工作機械などに
見られる一対の平行なV溝スライドガイド1,1を配置
した例で、基本的には図4のものと同様である。
【0011】図3は上記公報で提案された装置を示す。
同図の装置においては、一対の平行な水平面ガイドレー
ル4a,4bを固定的に設け、そのレール面上に不図示
の保持器で整列されたロ―ラベアリング13a,13b
を介してテ―ブル3を載せてテ―ブル3の自重を支持し
ている。すなわち、テ―ブル3の垂直方向の変位を規制
している。一方、水平方向は、すべり摩擦方式のガイド
8を押付けロ―ラ6と摺動子7で挟み込み、摺動面を油
潤滑させて摺動するか、PTFEなどを介して摺動さ
せ、かつ押付けロ―ラ6の押付け力を制御することによ
って上記摺動の摩擦力を制御している。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記図
4および図5の従来例については、すべり支持で構成し
たガイドを用いたため、転動体を介した転がり支持のガ
イドや流体を介した静圧支持のガイドを用いた場合に比
べ、停止位置の誤差が大きくなるという欠点があった。
【0013】また、摺動部を油潤滑している場合には、
潤滑部のメンテナンスを必要とし、固体潤滑した場合は
固体潤滑剤の摩耗が生じるという欠点を有していた。こ
の欠点は、図3の従来例においても同様に存している。
【0014】さらに、上記従来例のうち、図3および図
4を除く各方式では、2本のガイドで移動方向および移
動方向以外のすべての特性を決めているため、例えばヨ
―イングのみを高精度にしたい場合でもすべてのガイド
を高精度に加工し組立ておよび調整する必要があり、所
望の精度が得られなかったり、またはコスト的に不利で
あった。
【0015】本発明の目的は、上記従来形における問題
点に鑑み、比較的廉価で、かつ高い停止位置精度とヨー
イング精度を有する移動案内装置を提供することにあ
る。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め本発明では、第1部材に設定された軌道に沿って第2
部材を直線的に相対移動させるための移動案内装置であ
って、移動面に垂直な方向の第1及び第2部材の相対変
位を阻止するとともに、移動方向に関して第1及び第2
部材間で転動する第1転動体を有する第1ガイド手段
と、移動面内で移動方向に直角な方向の第1及び第2部
材の相対変位を阻止するとともに、移動方向に関して第
1及び第2部材間で転動する第2転動体とこの第2転動
体を転動面に対して押付ける押付ローラとを有する第2
ガイド手段とを備え、第2ガイド手段は一対の対向する
ガイド面を持った部材を含み、一方のガイド面に該第2
転動体を案内するとともに他方のガイド面に該押付ロー
ラが押付けられ、該押付ローラの押付力を可変にするこ
とでヨーイング方向の制御を可能としたことを特徴とし
ている。
【0017】
【作用】本発明では、移動面に垂直な方向と移動面内で
移動方向に直角な方向、例えば上下方向と水平方向をそ
れぞれ転がり支持する互いに独立な2つのガイドを用い
て上記相対移動を案内させるようにしたため、ガイド部
の摩擦が小さくなり、高い位置決めを可能にすることが
できる。また、各方向のガイドが独立しているため、例
えばヨーイング精度を向上させるためには水平方向を支
持する側のガイドのみを高精度化すれば足り、高精度化
が容易となる。
【0018】本発明では、さらに上記第2転動体への予
圧力を制御する手段を設けたため、移動面内で移動方向
に直角な方向、例えば水平方向の剛性やヨーイングの制
御を行なうことができ、姿勢精度の向上を達成すること
ができる。
【0019】
【実施例】以下、図面を用いて本発明の実施例を説明す
る。
【0020】図1は本発明の一実施例に係る移動案内装
置の基本構成を示す正面図である。この装置は、第1部
材としての基台20に設定された図面垂直方向の軌道に
沿って第2部材としての移動テ―ブル3を相対的に移動
案内する直線ガイドの例を示している。
【0021】基台20には一対の平行な水平面ガイドレ
ール4a,4bが固定的に設けられ、そのレ―ル面上に
は不図示の保持器で定間隔に整列させたロ―ラベアリン
グ(またはリニアロ―ラベアリング)13a,13bが
配設されている。このロ―ラベアリングの上に載るよう
にテ―ブル3の下部にはガイドシュ―21a,21bが
固定的に設けられており、これらによって第1ガイド手
段が構成されている。なお、水平面ガイドレール4a,
4bおよびガイドシュ―21a,21bの双方を図示の
ように突出させる必要はなく、これらの一方を例えば基
台20の上面または移動テ―ブル3の下面と同一面とな
るように構成してもよい。
【0022】第2ガイド手段を構成するのは、基台20
に固設された垂直面ガイドレ―ル8、テ―ブル3の下部
に取付けられたスライドガイドシュ―ユニット25およ
び押付けロ―ラユニット27である。スライドガイドシ
ュ―ユニット25は、スライドガイドシュ―7、このス
ライドガイドシュ―7に取りつけられてスライドガイド
シュ―ユニット25の転動面を構成するロ―ラベアリン
グ26、および複数個のロ―ラベアリングを移動方向に
2列整列させ、かつ2列のロ―ラベアリングをV型に保
持する保持器28を備えている。
【0023】ガイドレ―ル8は両側面がガイド面となっ
ており、テ―ブル3の移動方向と直交する方向の移動を
案内する垂直ガイド面を与えている。
【0024】スライドガイドシュ―ユニット25は、図
1では1つしか現われていないが、実際には手前と奥の
二個所に1つずつ、合計2つがテ―ブル3に固定されて
おり、その転動面をレ―ル8の図1において右側面のガ
イド面にロ―ラベアリング26を介して転動させてい
る。なお、このスライドガイドシュ―ユニット25は一
体に構成したものに複数の転動面を設けるようにしても
よい。いずれにしても、複数の転動面をガイド面に転動
するように構成するのが好ましい。
【0025】押付けロ―ラユニット28も、図1では1
つしか現われていないが、これも実際には図の手前と奥
の二個所に1つずつ、合計2つあり、スライドガイドシ
ュ―ユニット25の対応位置にてそれぞれテ―ブル3に
取付けられている。なお、変形例として、2つのスライ
ドガイドシュ―ユニット25の中間位置に対応する個所
に1つのみの押付けロ―ラユニット27を配置した構成
にしてもよい。また、押付けロ―ラユニット27を3個
以上設置するようにしてもよい。
【0026】押付けロ―ラユニット27は、そのロ―ラ
によってスライドガイドユニット25との間にガイドレ
―ル8を挾みつけ、その押付力を調節あるいは制御する
ことで、スライドガイドシュ―ユニット25とガイドレ
―ル8との間の転動体26の弾性変形量を所望値に設定
ないし可変制御する。
【0027】以上のように、図1の実施例では、基本構
成として上下方向の相対変位を阻止するガイドを平面と
転動体で構成してテ―ブルの重量を支持すると同時にロ
ーリングおよびピッチングを拘束し、かつ、横(水平)
方向の相対変位を阻止するガイドを上下方向のガイドと
直行した平面と転動体で構成するとともにこの転動体に
加える予圧を任意に設定ないし可変制御できるようにし
てある。
【0028】このように、図1の移動案内装置において
は、上下方向および横方向の相対変位を阻止し、さらに
ローリングおよびピッチングを拘束することにより高い
停止位置精度が得られる。また、水平方向ガイドの水平
方向予圧力を任意に設定ないし可変制御できる機構を付
加したことにより、任意の水平方向剛性が得られる。さ
らに、この予圧力を2か所の間で変化して制御すること
によりヨーイングの制御が可能となる。
【0029】本発明は露光装置のウエハ搬送系に好適で
あり、図2はその一例を示すものである。
【0030】図2においては、図1の基本構成のものが
XおよびYの互いに直行する二方向につき一基ずつ計二
基組み合わされている。ここで、第1の移動案内系は第
1部材としての基台31と第2部材としてのYステ―ジ
32とに設けられたY方向ガイド機構、第2の移動案内
系は第1部材として前記Yステ―ジ32を兼用し、これ
と第2部材としてのXステ―ジ33とに設けられたX方
向ガイド機構である。Xステ―ジ33の上には、XY方
向に直角なZ軸方向への微小変位とZ軸まわりの微小回
動などが可能な試料台34が設けられ、この試料台34
上に搬入されたウエハ(図示せず)をXステ―ジ33と
Yステ―ジ32とでXY直交座標平面内の所望位置に移
動させるようにしてある。
【0031】基台31には一対の水平面ガイドレ―ル3
5a,35bと一本の垂直面ガイドレ―ル36とが互い
に平行に固設されており、水平面ガイドレ―ル上には、
それぞれリニアロ―ラベアリング37a,37bが配列
されている。
【0032】Yステ―ジ32の下面には、前記水平面ガ
イドレ―ル上のロ―ラベアリング37a,37b上に載
るように一対のガイドシュ―38a,38bが固設され
ており、また垂直面ガイドレ―ル36の一方の垂直ガイ
ド面に対してスライドガイドシュ―39がリニアロ―ラ
ベアリング51を介して接し、かつ他方の垂直ガイド面
に対して押付けロ―ラユニット40が接するように、ス
ライドガイドシュ―ユニット39と押付けロ―ラユニッ
ト40とが対設されている。これらのスライドガイドシ
ュ―ユニットと押付けロ―ラユニットとは図2では1つ
ずつしか現われていないが図1で説明したのと同様に二
個所にそれぞれ設けられている。
【0033】Yステ―ジ32の移動は、基台31側に設
けられたモ―タ41と送りねじ42、およびYステ―ジ
側に設けられて前記送りねじ42と螺合する送りナット
(不図示)などからなる駆動・伝達機構により行なわれ
る。
【0034】Yステ―ジ32の上面には、その下面のガ
イドシュ―38a,38bと直交する方向に一対の水平
面ガイドレ―ル43a,43bおよび一本の垂直面ガイ
ドレ―ル44が互いに平行に固設されている。水平面ガ
イドレ―ル43a,43bのガイド面上には同様にリニ
アロ―ラベアリング45a,45bが配列されている。
【0035】Xステ―ジ33の下面には、Yステ―ジ上
の水平面ガイドレ―ル上のロ―ラベアリング45a,4
5b上に載るように一対のガイドシュ―46a,46b
が固設されており、また垂直面ガイドレ―ル44の一方
の垂直ガイド面に対してスライドガイドシュ―47がリ
ニアロ―ラベアリング52を介して接し、かつ他方の垂
直ガイド面に対して押付けロ―ラユニット48が接する
ように、スライドガイドシュ―47と押付けロ―ラユニ
ット48とが対設され、この場合もこれらスライドガイ
ドシュ―47と押付けロ―ラユニット48は前記Yステ
―ジ下面のものと同様に二個所にそれぞれ設けられてい
る。
【0036】Xステ―ジ33の移動は、Yステ―ジ32
側に設けられたモ―タ49と送りねじ50、およびXス
テ―ジ側に設けられ前記送りねじ50と螺合する送りナ
ット(不図示)などからなる駆動・伝達機構により行な
われる。
【0037】このような構成のウエハ搬送システムで
は、モ―タ41と49とにステッピングモ―タなどを用
いて所定の繰返しタイミングで所定量の運動量を与える
ようにすることで、基台31に対してYステ―ジ32を
Y軸方向に、Xステ―ジ33をX軸方向にそれぞれ移動
させることができる。
【0038】本発明は、従来のウエハ搬送系などの試料
移送装置に単独で適用することにより、その停止位置精
度およびヨーイング精度の向上を図ることができる。し
かし、本発明は、上述のXステージおよびYステージと
して以下のようなテーブル移動機構を組み合わせて適用
することにより、そのピッチングやローリングの精度の
向上を図ったり、停止位置精度やヨーイング精度をさら
に高くすることができる。
【0039】図11は、上記テーブル移動機構の一例の
縦断面図の形態を、図12はそのA−A断面の形態を示
している。これらの図において、101は平行移動テー
ブル、102は一組みのガイドで、平行移動テーブル1
01の下面は潤滑層を介してガイド102によりX方向
に移動自在に指示されている。また103はボールナッ
トあるいは送りナットで、ボールネジあるいは送りネジ
104と螺合する。105は一組の軸受けハウジング
で、ボールネジあるいは送りネジ104の両端部をそれ
ぞれ保持する軸受けを収納する一方、それ自体は基盤1
06に固設される。
【0040】次に、107はそれぞれ板ばねで、両者で
平行板ばねを構成する。これらの板ばね107は、移動
テーブル101およびそこに載置される装置を含めた付
加が、鉛直(Z方向)に付加された場合でも、座屈する
ことがない様に長さ、板圧、板幅、平行に設置する枚数
を決定するものとし、殊にネジり剛性を高めるために板
圧(Z方向)に比べて充分幅(Y方向)を広くしておく
のが良い。なお、ばね形状は種々変形可能である。
【0041】109は、各板ばね107を略平行に保っ
た状態で水平(X方向)に把持するとともに、これらを
平行移動テーブル1の下面に固設するための第1固定具
である。この第1固定具109とナット103の間に粘
弾性ゴム108が挟み込まれている。また110は各板
ばね107の他端を把持し、これらをナット103の側
部に固設するための第2固定具111に結合されてい
る。なお、ボールネジあるいは送りネジ104の一端
は、手動もしくは電動機で回転駆動される回転軸12に
連結あるいは一体化されている。
【0042】以上の構成で、ボールネジあるいは送りネ
ジ104を回転させると、ナット103はネジ104に
送られて水平方向に移動し、平行移動テーブル101は
板ばね107に牽引あるいは押圧されて移動する。その
際、回転運動から直線運動に変換される時に生じるピッ
チングは、平行板ばね107で吸収されることになる。
また第1固定具109とナット103の間には粘弾性ゴ
ム108が挟み込まれているため、板ばね107でナッ
ト103の変位を吸収する際に、粘弾性ゴム108にせ
ん断力が働く。ここで、粘弾性ゴム108の内部摩擦と
粘性抵抗により、ナットの振動の減衰効果が得られ、平
行移動テーブル101はナット103からの振動を受け
ることなく位置決めされる。以上の例はピッチング特性
の改善を図った例である。
【0043】図13はヨーイング特性を改善したテーブ
ル移動機構例を示す。図14は図13のA−A断面を示
す。また前例と同一番号は実質的に同一機能の部材であ
る。これらの図において、103はボールナットまたは
送りナットで、Y方向の両側面に平行板ばね取付部を備
える。107は上述と同様の板ばねで、2枚づつ2組の
平行板ばねを構成する。各組の板ばね107の間には不
図示のスペーサが挟み込まれている。
【0044】次に、113はナット103が入る円形開
口部を有する板ばね固定ブロックでこの板ばね固定ブロ
ック113とナット103の隙間には円周状に粘弾性ゴ
ム108が挟み込まれている。このブロック113は平
行移動テーブル101の下面に固設される一方、各平行
板ばね107は水平面に垂直なXZ面内で伸びる様に両
側面に固定される。
【0045】以上の構成で、ボールネジまたは送りネジ
104を回転すると、両平行板ばね107、107に押
しまたは引かれて平行移動テーブル1は前後に移動す
る。この場合、平行板ばねによってヨーイングは吸収さ
れ、この際に、粘弾性ゴム108によって振動の減衰効
果が得られ、平行移動テーブル101はナット103か
らの振動を受けることなく位置決めされる。
【0046】図15、図16に示すテーブル移動機構
は、ピッチングとヨーイングの両特性を改善した例であ
る。図中、前例と実質同一機能の部材には同一番号を付
した。
【0047】これらの図において、115は中継ブロッ
クで、上下(Z方向)左右(Y方向)の面には平行に保
持された板ばね107がそれぞれ固定される一方、中央
にはボールネジまたはネジ104が自由に通過できる円
形開口を備える。116は平行板ばね取付ブロックで、
中央にはナット103が入り込むように円形開口を備
え、この平行板ばね取付ブロック116とナット103
との隙間に粘弾性ゴム108が挟まれておりこのブロッ
クは平行移動テーブル101の下面に固設されている。
【0048】そして水平面(XY面)内に伸びて、送り
ネジ104を上下(Z方向)から挟む形の平行板ばね1
07,107の一端は取付ブロック116の上下の面に
固定され、他端は前述の様に中継ブロック115の上下
の面に固定される。
【0049】また、水平面に垂直な面(AXZ面)内に
伸び、送りネジ104を左右(Y方向)から挟む形の平
行板ばね107,107の一端はナット103の左右の
面に固定され、他端は中継ブロック115の左右の面に
固定される。
【0050】そして、これら粘弾性ゴム108を挟み込
んだ複合平行板ばねの作用は、ボールネジあるいは送り
ネジ104とナット103の振れ回りの水平方向成分を
左右の平行板ばねで、垂直方向成分を上下の平行板ばね
で吸収し、粘弾性ゴムでこの振動を減衰させ、軸方向の
送り力のみを平行移動テーブル101に伝えることであ
る。
【0051】なお、上記の例は一方向移動テーブルで示
したが、これらテーブルを2層に重ね、送りネジの方向
が直交する様に構成すればX−Y移動テーブルとなる。
X−Y移動テーブルにおいては、下側に載置されたテー
ブルを移動すると、上側に載置されたテーブルの送りネ
ジおよびナットを加振する力を発生するが、上記実施例
によれば、この振動についても減衰されるため、X−Y
移動テーブルにおいても、高速・高精度な位置決めが可
能となる。
【0052】上記実施例で述べた粘弾性ゴムの他に、ナ
ットと、板ばね固定ブロックとのすき間を、液体が表面
張力でつりあう様な間隔にして、粘性オイルを用いるこ
とも可能である。さらに、平行板ばねを磁性体で構成し
て、粘弾性ゴムの代わりに、磁性流体を用いることもで
きる。これら粘性流体を用いることにより、平行板ばね
を組立て後に、粘性流体を注入することにより、組立て
が容易になるメリットを有する。
【0053】また、伝達機構を回転運動を直進運動に変
換する送りネジとして述べたが、この部分はリニアモー
タ、エアシリンダ、油圧シリンダ、ソレノイド等の駆動
機構と伝達機構が1つになった直進送り機構でもかまわ
ない。
【0054】従来のテーブル移動機構は、送りネジの回
転時の振れ回りを吸収させるために、例えば特開昭59
−145527号公報に精密試料移動装置として開示さ
れているように、平行板ばねを介して送りネジのナット
と移動テーブル(移動台または試料台)を結合していた
ので、送りネジのナットが振動した際の振動減衰が悪い
という不都合があった。このため、従来例では、(1)
高速位置決めを行なうと、送りネジのふれまわりにより
ナットが振動し、この振動が移動テーブルに伝達して位
置決め時間、位置決め精度を悪化させる(2)移動テー
ブルに外力が加わった場合に送りネジとナットが振動
し、この振動が移動テーブルに伝達して位置決め時間や
位置決め精度を悪化させる等の欠点があった。
【0055】しかしながら上述のテーブル移動機構にお
いては送りネジのナットの移動方向以外の変位を吸収す
る平行板ばねを設けるとともに、その振動を減衰する制
振材料をその板ばね固定ブロックとナットの間に挟み込
むようにしたので、送りネジの振れ回りから生じる平行
移動テーブルの位置ずれやヨーイングまたはピッチング
もしくは両者の特性を改善でき、位置決め精度と位置決
め時間の向上をはかることができる。さらに、この平行
移動テーブルに加振力が加わった場合にも、変位の少な
い装置とすることができる。
【0056】
【発明の変形例】上述の実施例においては、水平方向の
変位を規制するためのローラベアリング26としてリニ
アローラベアリングをV型に配列したものを用いた例を
説明したが、図17に示すように、上下方向規制用のロ
ーラベアリング13a,13bと同様なフラットタイプ
のリニアローラベアリング29をベアリング30で支持
するようにしてもよい。
【0057】また、垂直方向の移動を阻止するための水
平ガイド面は、図1または図2のように同一平面上にあ
る必要はなく、図18に示すように段違いでも良い。こ
の場合、部品としての基台60とステージ61を共通化
することができる。
【0058】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
転がり支持された平面で構成されている第1ガイド手段
と、この第1ガイド手段に直行した平面で構成されてい
る転がり支持された第2ガイド手段とで案内させること
により、製造コストを上げずに、高い位置決め精度と、
高いヨーイング精度を有する移動案内装置を提供するこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例に係る移動案内装置の基本構
成を示す正面図である。
【図2】ウエハ搬送系に適用した本発明の応用例を示す
斜視図である。
【図3】第8の従来例を示す正面図である。
【図4】第1の従来例を示す正面図である。
【図5】第2の従来例を示す正面図である。
【図6】第3の従来例を示す正面図である。
【図7】第4の従来例を示す正面図である。
【図8】第5の従来例を示す正面図である。
【図9】第6の従来例を示す正面図である。
【図10】第7の従来例を示す正面図である。
【図11】図2のウエハ搬送系におけるXステージおよ
びYステージとして用いられるテーブル移動機構の一実
施例を示す縦断面図である。
【図12】図11のA−A断面図である。
【図13】テーブル移動機構の第2実施例を示す縦断面
図である。
【図14】図13のA−A断面図である。
【図15】テーブル移動機構の第3実施例を示す斜視図
である。
【図16】図15の要部を示す平面図である。
【図17】図1の実施例の変形例を示す正面図である。
【図18】図1の実施例の別の変形例を示す正面図であ
る。
【符号の説明】
3,61,101 移動テーブル(移動ステージ) 4a,4b,35a,35b,43a,43b 水平面
ガイドレ―ル 7,39,47 スライドガイドシュ― 8,36,44 垂直面ガイドレ―ル 13a,13b,37a,37b,45a,45b リ
ニアロ―ラベアリング 20,61 基台 21a,21b,38a,38b,46a,46b ガ
イドシュ― 25 スライドガイドシュ―ユニット 26,51,52 リニアロ―ラベアリング 27,40,48 押付けロ―ラユニット 32 Yステ―ジ 33 Xステ―ジ 101 平行移動テーブル 102 ガイド 103 送りナット 104 送りねじ 105 軸受ハウジング 106 基盤(基板) 107 板ばね 108 粘弾性ゴム 109,110 板ばね固定具 111,114 ナットハウジング 112 回転軸 113 板ばね固定ブロック 115 中継ブロック 116 取付ブロック
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭61−63028(JP,A) 特開 昭63−22241(JP,A) 特開 昭59−145527(JP,A) 特開 昭61−211550(JP,A) 実開 昭55−46045(JP,U) 実開 昭61−68389(JP,U) 実開 昭58−61674(JP,U) 実開 昭63−135038(JP,U) 実公 昭48−43810(JP,Y1) (58)調査した分野(Int.Cl.6,DB名) B23Q 1/00 - 1/76 H01L 21/02 - 21/027

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1部材に設定された軌道に沿って第2
    部材を直線的に相対移動させるための移動案内装置であ
    って、 移動面に垂直な方向の第1及び第2部材の相対変位を阻
    止するとともに、移動方向に関して第1及び第2部材間
    で転動する第1転動体を有する第1ガイド手段と、 移動面内で移動方向に直角な方向の第1及び第2部材の
    相対変位を阻止するとともに、移動方向に関して第1及
    び第2部材間で転動する第2転動体とこの第2転動体を
    転動面に対して押付ける押付ローラとを有する第2ガイ
    ド手段とを備え、第2ガイド手段は一対の対向するガイ
    ド面を持った部材を含み、一方のガイド面に該第2転動
    体を案内するとともに他方のガイド面に該押付ローラが
    押し付けられ、該押付ローラの押付力を可変にすること
    でヨーイング方向の制御を可能としたことを特徴とする
    移動案内装置。
  2. 【請求項2】 前記第1および第2転動体の少なくとも
    一方が、前記軌道に沿って整列されたローラベアリング
    からなる請求項1記載の移動案内装置。
  3. 【請求項3】 前記第1および第2転動体の少なくとも
    一方が、前記軌道に沿って整列されたボールベアリング
    からなる請求項1記載の移動案内装置。
  4. 【請求項4】 前記第1ガイド手段のガイド面が平面で
    構成され、これと直交する平面で前記第2ガイド手段の
    ガイド面が構成されている請求項1〜3のいずれか1つ
    に記載の移動案内装置。
  5. 【請求項5】 物体を載置して移動させるための移動テ
    ーブルと、前記移動テーブルの移動を規制する案内機構
    と、前記移動テーブルを移動させるための力を発生する
    駆動機構と、駆動力を前記移動テーブルに伝達するため
    の伝達機構とを有する試料移送装置の、前記案内機構と
    して用いられた請求項1〜4のいずれか1つに記載の移
    動案内装置。
  6. 【請求項6】 前記試料移送装置が、前記移動テーブル
    と前記伝達機構とを複数枚の平行板ばねを介して連結
    し、前記伝達機構と平行板ばねまたは平行板ばね固定具
    との間に制振材料を挟み込んだものである請求項5記載
    の移動案内装置。
  7. 【請求項7】 前記制振材料が、粘弾性ゴム、オイルま
    たは高分子樹脂である請求項5記載の移動案内装置。
  8. 【請求項8】 前記平行板ばねが磁性体であり、前記制
    振材料が磁性流体である請求項5記載の移動案内装置。
  9. 【請求項9】 前記伝達機構が、回転運動を直進運動に
    変換する構造を有する請求項5記載の移動案内装置。
  10. 【請求項10】 前記伝達機構が、前記駆動機構と一体
    となった直進送り機構である請求項5記載の移動案内装
    置。
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