JP3402060B2 - 船舶の艫周り装置 - Google Patents

船舶の艫周り装置

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JP3402060B2
JP3402060B2 JP11976996A JP11976996A JP3402060B2 JP 3402060 B2 JP3402060 B2 JP 3402060B2 JP 11976996 A JP11976996 A JP 11976996A JP 11976996 A JP11976996 A JP 11976996A JP 3402060 B2 JP3402060 B2 JP 3402060B2
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B63SHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; RELATED EQUIPMENT
    • B63BSHIPS OR OTHER WATERBORNE VESSELS; EQUIPMENT FOR SHIPPING 
    • B63B3/00Hulls characterised by their structure or component parts
    • B63B3/14Hull parts
    • B63B3/42Shaft brackets

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Combustion & Propulsion (AREA)
  • Mechanical Engineering (AREA)
  • Ocean & Marine Engineering (AREA)
  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Motor Power Transmission Devices (AREA)
  • Support Of The Bearing (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】この発明は、船舶の船尾、即
ち艫(とも)付近に設けられたプロペラ、それを回転さ
せるプロペラ軸、それを回転自在に支える張出軸受、そ
れを船体から支えるブラケット等から成る、船舶の艫周
り装置に関する。 【0002】 【従来の技術】この種の艫周り装置の従来例を図3に示
す。この艫周り装置20は、プロペラ14と、このプロ
ペラ14に結合されていてそれを回転させるプロペラ軸
12と、このプロペラ軸12をプロペラ14の近傍で回
転自在に支持する張出軸受10と、この張出軸受10を
船舶の船底4から張り出して支持するブラケット8とを
備えている。2は海水である。 【0003】ブラケット8はその先端部が張出軸受10
に、付け根が取付板6にそれぞれ溶接されており、取付
板6はボルト等(図示省略)によって船底4に取り付け
られている。図中の7は、付け根部分の溶接線を示す。 【0004】ブラケット8の横断面形状は、図4に示す
ように、中央部分が一番膨らんだ魚体形状をしている。
8aは前縁、8bは後縁である。 【0005】 【発明が解決しようとする課題】海水2中でプロペラ1
4を回転させると、プロペラ14の動的不釣り合いや、
プロペラ14の前方で発生した海水2の乱流中にプロペ
ラ14が切り込むこと等によって、プロペラ14の部分
で振動が発生し、これがブラケット8を経由して船体に
伝わる。 【0006】近年、船舶の高速化の要求から、小型船で
も高馬力高回転の機関(エンジン)を搭載するものが増
加してきており、これに伴って、プロペラ14からブラ
ケット8を経由して船体に伝わる振動も大きくなり、当
該振動によって、ブラケット8の付け根部分に、より具
体的にはブラケット8と取付板6との溶接線7の部分に
亀裂を生じて、甚だしい場合はブラケット8が脱落する
という事故が起こる場合がある。その他にも、上記振動
によって、船体内の燃料系統に亀裂破損が生じたり、取
付板6の取り付け部で船底外板に亀裂が生じたりする問
題も起こる。 【0007】そこでこの発明は、プロペラからの振動が
ブラケットを経由して船体に伝わるのを軽減することが
でき、かつブラケットが振動してもその付け根部分に亀
裂等が生じにくくした艫周り装置を提供することを主た
る目的とする。 【0008】 【課題を解決するための手段】この発明の船舶の艫周り
装置は、前記ブラケットを船底から斜め後方に張り出し
て当該ブラケットの後縁とプロペラ軸に立てた垂線との
成す角度を45度以上にし、更に前記ブラケットの横断
面形状を、その胴部は板厚が一定の平板状にし、前縁部
は丸くし、かつ後縁部はくさび状に尖らせた形状にして
いることを特徴とする。 【0009】上記のようにブラケットを斜め後方に張り
出すと、船底から張出軸受までの距離を従来例と同じ
にした場合、ブラケットの長さは従来例よりも長くなる
ので、ブラケットにおけるコンプライアンスが高くなっ
て、ブラケットでの振動の減衰が大きくなる。かつブ
ラケットから船底に加わる振動のモードが、従来例は主
に上下動であったのが、ブラケットを左右にひねるツイ
ストモードに変わる。このおよびの作用によって、
ブラケットを経由して船体に伝わる振動およびそれによ
る騒音を大幅に軽減することができる。 【0010】また、ブラケットの胴部を板厚が一定の平
板状にすると、ブラケットが振動することによってその
付け根部分に加わる応力が、従来例の魚体形状の場合は
その一番膨らんだ部分に集中していたのに対して、板厚
一定の胴部全体にほぼ均等に分散されることになる。そ
の結果、ブラケットの付け根部分の強度が向上し、ブラ
ケットが振動してもその付け根部分に亀裂等が生じにく
くなる。 【0011】 【発明の実施の形態】図1は、この発明に係る艫周り装
置の一例を示す側面図である。図2は、図1中のブラケ
ットの線B−Bに沿う横断面図である。図3および図4
の従来例と同一または相当する部分には同一符号を付
し、以下においては当該従来例との相違点を主に説明す
る。 【0012】従来の艫周り装置20では、図3に示した
ように、ブラケット8は船底4から垂直に近い角度で張
り出されており、その後縁8bとプロペラ軸12に立て
た垂線との成す角度α1 は、せいぜい25度〜30度以
下と小さかった。 【0013】これに対してこの実施例の艫周り装置30
では、図1に示すように、従来のブラケット8に対応す
るブラケット18を船底4から大きく斜め後方に張り出
して、当該ブラケット18の後縁18bとプロペラ軸1
2に立てた垂線との成す角度α2 を、従来より遙かに大
きい45度以上にしている。この角度α2 は、より具体
的には、55度〜60度程度まで大きくしておくのが好
ましい。 【0014】このようにブラケット18を斜め後方に張
り出すと、船底4から張出軸受10までの距離を従来
例と同じにした場合、ブラケット18の角度α1 を従来
例よりも大きくしたことに伴って、ブラケット18の長
さL2 も、従来例における同様の長さL1 よりも大きく
なる。例えば従来例の1.5倍程度になる。その結果、
ブラケット18におけるコンプライアンスが高くなっ
て、ブラケット18での振動の減衰が大きくなる。か
つブラケット18から船底4に(より具体的には取付板
6に)加わる振動のモードが、従来例では主に上下動で
あったのが、この実施例ではブラケット18を大きく斜
め後方に張り出したことによって、ブラケット18を左
右にひねるツイストモードに変わる。このおよびの
作用によって、プロペラ14の部分で発生した振動であ
って、ブラケット18を経由して船体に伝わる振動およ
びそれによる騒音を、大幅に軽減することができる。 【0015】一例を示すと、角度α1 が約25度の従来
例と、角度α2 が約55度の実施例とを比べた場合、そ
れ以外の条件を同じにすると、船体内における騒音が実
施例の方が約20dBも小さくなった。 【0016】一方、ブラケットの横断面形状について見
ると、前述したように(図4参照)従来のブラケット8
の横断面形状は中央部が一番膨らんだ魚体形状をしてい
てその中心線aからの距離は一番膨らんだ部分Pで最も
大きく、このようなブラケット8に様々な方向の振動が
加わると、当該ブラケット8を板厚方向に倒す方向の振
動成分によって、一番膨らんだ部分Pでの変位量が最大
になるので、当該部分Pに応力が集中し、まずその部分
の溶接線7に亀裂が発生し、ひいてはそれがブラケット
8の付け根部分の溶接線7全体に伸びて行く。 【0017】これに対してこの実施例では、ブラケット
18の横断面形状を図2に示すようにしている。即ち、
ブラケット18の胴部18dは板厚が一定の平板状と
し、前縁部18cは丸くし、かつ後縁部18eはくさび
状に尖らせている。18aは前縁、18bは前述した後
縁である。より具体例を示せば、胴部18dの板厚をT
とした場合、前縁部18cは半径T/2の半円とし、後
縁部18eは長さが3Tのくさび状(換言すればナイフ
エッジ状)にしている。 【0018】このようにブラケット18の胴部18dを
板厚が一定の平板状にすると、胴部18dでは中心線a
からの距離はどこも同じになるので、ブラケット18を
板厚方向に倒す振動成分が加わっても、胴部18dでの
変位量はどこも同じになり、応力が胴部18d全体にほ
ぼ均等に分散される。その結果、ブラケット18の付け
根部分の、より具体的にはブラケット18と取付板6間
の溶接線7の部分の強度が向上し、ブラケット18が振
動しても当該溶接線7の部分に亀裂等が生じにくくな
る。 【0019】以上の結果、この艫周り装置30は、船舶
の高速化にも十分対応することができる。 【0020】 【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、ブラケ
ットを船底から斜め後方に張り出して当該ブラケットの
後縁とプロペラ軸に立てた垂線との成す角度を45度以
上にしたので、船底から張出軸受までの距離を従来例と
同じにした場合でもブラケットの長さは従来例よりも長
くなり、それによってブラケットにおけるコンプライア
ンスが高くなって、ブラケットでの振動の減衰が大きく
なる。かつブラケットから船底に加わる振動のモード
が、従来例は主に上下動であったのが、ブラケットを左
右にひねるツイストモードに変わる。これらによって、
ブラケットを経由して船体に伝わる振動およびそれによ
る騒音を大幅に軽減することができる。 【0021】更にブラケットの横断面形状を、その胴部
は板厚が一定の平板状にし、前縁部は丸くし、かつ後縁
部はくさび状に尖らせた形状にしたので、ブラケットが
振動することによってその付け根部分に加わる応力が、
従来例の魚体形状の場合はその一番膨らんだ部分に集中
していたのに対して、板厚一定の胴部全体にほぼ均等に
分散されることになる。その結果、ブラケットの付け根
部分の強度が向上し、ブラケットが振動してもその付け
根部分に亀裂等が生じにくくなる。 【0022】この発明は、上記のような効果を奏するの
で、船舶の高速化にも十分対応することができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】この発明に係る艫周り装置の一例を示す側面図
である。 【図2】図1中のブラケットの線B−Bに沿う横断面図
である。 【図3】従来の艫周り装置の一例を示す側面図である。 【図4】図3中のブラケットの線A−Aに沿う横断面図
である。 【符号の説明】 4 船底 6 取付板 10 張出軸受 12 プロペラ軸 14 プロペラ 18 ブラケット 30 艫周り装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B63B 9/00 B63B 43/00 B63H 5/07

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 プロペラと、このプロペラに結合されて
    いてそれを回転させるプロペラ軸と、このプロペラ軸を
    プロペラの近傍で回転自在に支持する張出軸受と、この
    張出軸受を船底から支持するブラケットとを備える船舶
    の艫周り装置において、前記ブラケットを船底から斜め
    後方に張り出して当該ブラケットの後縁とプロペラ軸に
    立てた垂線との成す角度を45度以上にし、更に前記ブ
    ラケットの横断面形状を、その胴部は板厚が一定の平板
    状にし、前縁部は丸くし、かつ後縁部はくさび状に尖ら
    せた形状にしていることを特徴とする船舶の艫周り装
    置。
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