JP3400592B2 - 電源装置 - Google Patents

電源装置

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JP3400592B2
JP3400592B2 JP05616095A JP5616095A JP3400592B2 JP 3400592 B2 JP3400592 B2 JP 3400592B2 JP 05616095 A JP05616095 A JP 05616095A JP 5616095 A JP5616095 A JP 5616095A JP 3400592 B2 JP3400592 B2 JP 3400592B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、交流電源を整流平滑し
て得た直流を高周波に変換して負荷回路に供給する電源
装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】一般に、商用電源のような交流電源を整
流して得た直流を高周波に変換する電源装置では、整流
後の脈流を平滑コンデンサで平滑し、平滑コンデンサを
電源としてインバータ回路を駆動している。このような
構成では、交流電源から整流器への入力電流は平滑コン
デンサを充電する期間にのみ流れる。すなわち、整流器
の出力電圧が平滑コンデンサの両端電圧よりも高い期間
にのみ入力電流が流れるものであるから、入力電流の波
形はパルス状となり正弦波形が崩れて高調波成分が発生
する。
【0003】そこで、この種の高調波成分の発生を抑制
し、また入力力率を高めるために入力電流波形を正弦波
形に近付けるようにした構成が各種提案されている。た
とえば、特開平4−193067号公報に記載された電
源装置では、図55に示すように、商用電源のような交
流電源Vsをダイオードブリッジのような整流器DBに
より全波整流し、整流器DBの直流出力端間にダイオー
ドD3 を介して平滑コンデンサCs を接続することによ
り、平滑コンデンサCs の両端電圧をインバータ回路I
NVへの直流電源としている。インバータ回路INV
は、平滑コンデンサCs に第1のスイッチング要素と第
2のスイッチング要素との直列回路を並列接続し、直流
カット用のコンデンサC3 と共振用のインダクタL2 と
負荷回路との直列回路を第2のスイッチング要素に並列
接続した構成を有する。第1のスイッチング要素および
第2のスイッチング要素は、それぞれトランジスタQ1
,Q2 と、各トランジスタQ1 ,Q2 のコレクタ−エ
ミッタに逆並列に接続されたダイオードD1 ,D2 とに
より構成されている。また、負荷回路には放電灯Laと
コンデンサC2 との並列回路を用いている。コンデンサ
C2 は、放電灯Laのフィラメントを予熱する際の電流
経路になるとともに、インダクタL2 とともに共振回路
を構成する。さらに、入力電流の高調波成分を低減し、
かつ入力力率を高める構成として、整流器DBの直流出
力端(整流器DBとダイオードD3 との接続点)と負荷
回路の一端(インダクタL2 と放電灯Laとの接続点)
との間には、インダクタL1 とコンデンサC1 との直列
回路であるインピーダンス要素を挿入してある。
【0004】上記回路の動作を説明する。インバータ回
路INVでは、両トランジスタQ1,Q2 が図示しない
制御回路によって同時にオンにならないように高いスイ
ッチング周波数で交互にオン・オフされる。したがっ
て、トランジスタQ1 がオンになると、平滑コンデンサ
Cs からトランジスタQ1 −コンデンサC3 −インダク
タL2 −放電灯La(放電灯Laの点灯前にはコンデン
サC2 も通る)という経路で電流が流れる。
【0005】また、トランジスタQ1 がオフになると、
インダクタL2 の蓄積エネルギによって放電灯La(コ
ンデンサC2 )−ダイオードD2 −コンデンサC3 とい
う経路で電流が流れる。その後、トランジスタQ2 がオ
ンになると、トランジスタQ2 −放電灯La(コンデン
サC2 )−インダクタL2 という経路でコンデンサC3
の電荷が放出され、トランジスタQ2 がオフになれば、
インダクタL2 の蓄積エネルギおよびコンデンサC3 の
電荷は、ダイオードD1 −平滑コンデンサCs−放電灯
La(コンデンサC2 )を通して放出される。つまり、
トランジスタQ2 がオフになると平滑コンデンサCs が
充電される。このようにして、トランジスタQ1 ,Q2
を交互にオン・オフさせることによって、放電灯Laに
流れる電流の向きが反転し、放電灯Laに交番した高周
波電流を流すことができるのである。
【0006】ここまでの説明から明らかなように、イン
バータ回路INVの基本的な動作にはインピーダンス要
素は関与していない。したがって、インピーダンス要素
が存在しなくてもインバータ回路INVとしての動作は
可能であるが、インピーダンス要素がないと次の問題が
生じる。すなわち、ダイオードD3 による電圧降下を無
視すれば、平滑コンデンサCs の両端電圧よりも整流器
DBの出力電圧が低い期間には、交流電源Vsから整流
器DBへの入力電流Iinが流れず、交流電源Vsの半サ
イクル毎に入力電流Iinに休止期間が生じることにな
る。つまり、平滑コンデンサCs への充電電流が流れる
期間だけ入力電流が流れるから、電流波形は正弦波形か
ら大幅に崩れ、高調波成分が生じるのである。
【0007】これに対して、上述したようにインピーダ
ンス要素を設けることで、次の動作が可能になる。すな
わち、トランジスタQ2 がオンのときには、整流器DB
からインダクタL1 −コンデンサC1 −インダクタL2
−コンデンサC3 −トランジスタQ2 という経路でも電
流が流れる。その後、トランジスタQ2 がオフになる
と、インダクタL1 ,L2 に蓄積されたエネルギが放出
され、インダクタL1 −コンデンサC1 −インダクタL
2 −コンデンサC3 −ダイオードD1 −平滑コンデンサ
Cs −整流器DBという経路で電流が流れる。つまり、
トランジスタQ2がオフになったときには、インダクタ
L2 の蓄積エネルギおよびコンデンサC3の電荷だけで
はなく、インダクタL1 の蓄積エネルギ、整流器DBの
出力によっても平滑コンデンサCs が充電される。さら
に、トランジスタQ2 のオン期間およびその後のオフ期
間にはコンデンサC1 が図の左端を正極として充電され
る。
【0008】一方、トランジスタQ1 がオンになると、
コンデンサC1 の電荷によって、インダクタL1 −ダイ
オードD3 −トランジスタQ1 −コンデンサC3 −イン
ダクタL2 という経路の電流が流れる。ここにおいて、
コンデンサC1 ,C3 とインダクタL1 ,L2 は共振回
路を構成している。その後、トランジスタQ1 がオフに
なると、インダクタL2 の蓄積エネルギによって、コン
デンサC1 −インダクタL1 −ダイオードD3 −平滑コ
ンデンサCs −ダイオードD2 −コンデンサC3 という
経路の電流が流れる。
【0009】トランジスタQ1 のオフ後には上述のよう
な経路で電流が流れるからコンデンサC1 が充電され、
コンデンサC1 の両端電圧VC1は図中に矢印で示した向
きになる。したがって、次にトランジスタQ2 がオンに
なったときには、整流器DBの出力電圧にコンデンサC
1 の両端電圧VC1が加算されることになる。このよう
に、トランジスタQ2 のオン時およびトランジスタQ2
がオフになってから次にトランジスタQ1 がオンになる
までの期間には、整流器DBから給電され、トランジス
タQ1 のオン時およびトランジスタQ1 がオフになって
から次にトランジスタQ2 がオンになるまでの期間には
整流器DBからの給電は停止する。したがって、整流器
DBの出力電圧が平滑コンデンサCs の両端電圧よりも
低い期間でも、トランジスタQ1 ,Q2 のオン・オフに
伴ってインピーダンス要素を通して高周波で断続的に整
流器DBからの出力電流を流すことができ、結果的に整
流器DBへの入力電流Iinの休止期間が大幅に低減され
ることになる。すなわち、交流電源Vsの全周期にわた
って入力電流Iinに休止期間がほとんどなく、入力電流
Iinが正弦波形に近くなるのであって、入力力率が高く
なるのである。また、整流器DBと交流電源Vsとの間
に適当なフィルタ回路を挿入してトランジスタQ1 ,Q
2 のオン・オフに伴って生じる高周波成分の通過を阻止
すれば、交流電源Vsからの入力電流波形はさらに正弦
波に近くなり、高調波成分を大幅に低減できるのであ
る。
【0010】上述した回路構成によれば、整流器DBの
出力電圧が図56(b)に破線で示すような脈流波形で
あるときに、平滑コンデンサCs の両端電圧VCsは図5
6(b)に実線で示すように略一直線になる。ここに、
平滑コンデンサCs の両端電圧VCsが整流器DBの出力
電圧のピーク値よりも高いのは、トランジスタQ2 のオ
ン時に整流器DBの出力電圧にインダクタL1 の両端電
圧などが加算されることによる。この傾向はとくに軽負
荷ないし無負荷の際に顕著になる。
【0011】一方、入力電流の高調波成分を低減し、か
つ入力力率を改善する構成として、図57に示す構成も
知られている。この構成は整流器DBの出力を平滑コン
デンサで平滑する代わりに、2個のコンデンサC11,C
12と3個のダイオードD11〜D13とにより構成した平滑
回路SCを用いて平滑する構成を採用している。平滑回
路SCは、コンデンサC11,C12の間に整流器DBの出
力から見て順方向となるようにダイオードD11を直列接
続し、コンデンサC11とダイオードD11との直列回路に
整流器DBの出力から見て逆方向となるようにダイオー
ドD12を並列に接続し、コンデンサC12とダイオードD
11との直列回路に整流器DBの出力から見て逆方向とな
るようにダイオードD13を並列接続した構成を有する。
また、両コンデンサC11,C12の容量は等しく設定され
ている。したがって、ダイオードD11〜D13による電圧
降下を無視すれば、平滑回路SCは、コンデンサC11,
C12の直列回路の両端電圧が整流器DBの出力のピーク
電圧に達するまで充電され、各コンデンサC11,C12の
両端電圧は整流器DBの出力のピーク電圧の2分の1ま
で充電されることになる。また、整流器DBの出力電圧
が下がってピーク電圧の2分の1よりも低くなると、各
コンデンサC11,C12はダイオードD12,D13を通して
放電する。つまり、コンデンサC11,C12は充電時には
直列接続され、放電時には並列接続されるのである。
【0012】上述のように、平滑回路SCは整流器DB
の出力電圧がピーク電圧の2分の1よりも低い期間でな
ければ放電しないから、図58に示すように、ピーク電
圧の2分の1以上である期間には(図58(a)は整流
器DBの出力電圧であり、実線は平滑回路SCの両端電
圧を示す)、コンデンサC11,C12への充電電流および
インバータ回路INVへの供給電流が整流器DBから流
れることになる(図58(b)は整流器DBへの入力電
流を示す)。また、整流器DBの出力電圧がピーク電圧
の2分の1よりも低い期間には平滑回路SCが放電して
インバータ回路INVの電源電圧は整流器DBの出力の
ピーク電圧の2分の1に保たれる。要するに、このよう
な平滑回路SCを用いることによって、インバータ回路
INVへの入力電圧は整流器DBのピーク電圧とその2
分の1の電圧との間で変動するが、整流器DBの出力端
間に平滑コンデンサのみを接続した場合に比較して入力
電流の休止期間が減少するのである。つまり、整流器D
Bへの入力電流の休止期間が減少すれば高調波成分が低
減され、入力電流波形が正弦波形に近付くことによって
入力力率が高くなるのである。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、入力
電流の高調波成分を低減する構成として、図55に示し
たように、整流器DBとスイッチング要素との間にイン
ピーダンス要素を挿入する構成と、図57に示したよう
に印加電圧が充電時のピーク電圧に1より小さい規定倍
率を乗じた電圧よりも低くなると放電を開始する平滑回
路SCを用いる構成とが知られている。
【0014】前者の構成では、入力電流Iinを正弦波形
に近付けるには、インダクタL2 とコンデンサC2 とに
よる振動電圧波形を整流器DBの出力電圧のピーク値以
上に設定しなければならないから、インバータ回路IN
Vの電源である平滑コンデンサCs の両端電圧が高くな
り、結果的にインバータ回路INVを構成する素子への
ストレスが大きくなる。
【0015】一方、後者の構成では、インバータ回路I
NVの電源電圧は前者のものに比較して低くなるが、図
55に示したものに比較すると入力電流の休止期間が長
く、結果的に高調波成分の十分な除去ができず、また入
力力率も十分に高めることができないものである。本発
明は上記事由に鑑みて為されたものであり、その目的
は、入力電流波形を正弦波形に近付けることによって高
調波成分を抑制するとともに入力力率を向上させ、しか
も構成部品へのストレスの少ない電源装置を提供するこ
とにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、交流
電源と、この交流電源の交流電圧を整流する整流器と、
この整流器の直流出力電圧を受けて高周波電圧を出力す
る電力変換回路と、この高周波出力電圧を受ける負荷回
路と、前記整流器の出力端に並列に接続され負荷回路に
連続的な電流が供給できる程度の平滑作用を有する平滑
コンデンサを含む補助電源手段とを備える電源装置にお
いて、前記電力変換回路は、整流器の直流出力電圧を受
け、交流電源から交流電源の半サイクルの略全域でパル
ス状の電流の供給を受け、かつ、整流器の直流出力電圧
のピーク電圧以下の直流出力電圧を出力するDC−DC
変換手段と、このDC−DC変換手段の直流出力電圧を
受けて高周波電圧を出力するDC−AC変換手段とを備
えるものであって、整流器の両端に第1のダイオードを
介して接続される第1、2のスイッチング要素の直列回
路と、少なくとも一方のスイッチング要素の両端に接続
される共振用インダクタと共振用コンデンサと放電灯と
の振動回路を含んで成る負荷回路と、前記負荷回路の一
部と前記整流器の出力端との間に磁気的、電気的にイン
ピーダンス要素を含んで接続されるDC−DC変換手段
の一部であるバイパス回路とから構成され、前記補助電
源手段は、前記電力変換回路の第1、2のスイッチング
要素の両端に接続される逆方向のダイオードと平滑コン
デンサとの直列回路と、前記電力変換回路の第1、2の
スイッチング要素の接続点と前記逆方向のダイオードと
平滑コンデンサとの接続点との間に接続され降圧チョッ
パ用インダクタと平滑コンデンサを充電する方向の充電
用ダイオードとのみからなる直列回路とから構成され、
前記補助電源手段は、交流電源の所定電圧以下で前記電
力変換回路に直流電圧を供給することを特徴とする。
【0017】
【0018】請求項2の発明では、交流電源と、この交
流電源の交流電圧を整流する整流器と、この整流器の直
流出力電圧を受けて高周波電圧を出力する電力変換回路
と、この高周波出力電圧を受ける負荷回路と、前記整流
器の出力端に並列に接続され負荷回路に連続的な電流が
供給できる程度の平滑作用を有する平滑コンデンサを含
む補助電源手段とを備える電源装置において、前記電力
変換回路は、整流器の直流出力電圧を受け、交流電源か
ら交流電源の半サイクルの略全域でパルス状の電流の供
給を受け、かつ、整流器の直流出力電圧のピーク電圧以
下の直流出力電圧を出力するDC−DC変換手段と、こ
のDC−DC変換手段の直流出力電圧を受けて高周波電
圧を出力するDC−AC変換手段とを備えるものであっ
て、整流器の両端に第1のダイオードを介して接続され
る第1、2のスイッチング要素の直列回路と、少なくと
も一方のスイッチング要素の両端に接続される共振用イ
ンダクタと共振用コンデンサと放電灯との振動回路を含
んで成る負荷回路と、前記負荷回路の一部と前記交流電
源の一端との間に磁気的、電気的にインピーダンス要素
を含んで接続されるDC−DC変換手段の一部であるバ
イパス回路とから構成され、前記補助電源手段は、前記
電力変換回路の第1、2のスイッチング要素の両端に接
続される逆方向のダイオードと平滑コンデンサとの直列
回路と、前記電力変換回路の第1、2のスイッチング要
素の接続点と前記逆方向のダイオードと平滑コンデンサ
との接続点との間に接続される降圧チョッパ用インダク
タと平滑コンデンサを充電する方向の充電用ダイオード
とのみからなる直列回路とから構成され、前記補助電源
手段は、交流電源の所定電圧以下で前記電力変換回路に
直流電圧を供給することを特徴とする。
【0019】
【0020】請求項3の発明は、交流電源と、この交流
電源の交流電圧を整流する整流器と、この整流器の直流
出力電圧を受けて高周波電圧を出力する電力変換回路
と、この高周波電圧を受ける共振用インダクタと共振用
コンデンサと放電灯とを含んで成る負荷回路と、前記整
流器の出力端に並列に接続され実質的に放電灯が再点孤
することなく点灯を維持できるレベルの連続的な電流が
供給できる平滑コンデンサを含む補助電源手段とを備え
る電源装置において、前記電力変換回路は、整流器の両
端に第1のダイオードとコンデンサとの並列回路を介し
て接続される第1、2のスイッチング要素の直列回路
と、前記整流器の一端と第1のダイオードとの接続点と
前記第1、2のスイッチング要素の直列回路の接続点と
の間に接続される直流阻止用コンデンサとトランスの1
次巻線との直列回路と、トランスの2次巻線間に接続さ
れる共振用インダクタと放電灯との直列回路と、前記放
電灯の非電源端子間に接続される共振用コンデンサとか
ら構成され、補助電源手段は、前記電力変換回路の第
1、2のスイッチング要素の両端に接続される逆方向の
ダイオードと平滑コンデンサとの直列回路と、前記電力
変換回路の第1、2のスイッチング要素の接続点と前記
逆方向のダイオードと平滑コンデンサとの接続点との間
に接続され降圧チョッパ用インダクタと平滑コンデンサ
を充電する方向の充電用ダイオードとのみからなる直列
回路と、前記両スイッチング要素の直列回路の両端に接
続される小容量のコンデンサとから構成され、前記補助
電源手段は、交流電源の所定電圧以下で前記電力変換回
路に直流電圧を供給するように形成され、さらに第1、
2のスイッチング要素の駆動信号のパルス幅と周期の少
なくとも一方を変化させる手段を備えることを特徴とす
る。
【0021】請求項4の発明では、請求項1または請求
項2または請求項3の発明において、前記第1のダイオ
ードに並列にコンデンサを接続したことを特徴とする。
請求項5の発明では、請求項1または請求項2の発明に
おいて、前記バイパス回路は、交流電源から第1のダイ
オードのアノード側の間に1次巻線を備え、前記負荷回
路の一部に2次巻線を備え、磁気的に結合して構成され
たことを特徴とする。請求項6の発明では、請求項1ま
たは請求項2の発明において、前記バイパス回路は、整
流器の入力および/または出力端間に1次巻線を備え、
前記負荷回路の一部に2次巻線を備え、磁気的に結合し
て構成されたことを特徴とする。
【0022】請求項7の発明では、請求項1または請求
項2の発明において、前記補助電源手段の両端に小容量
のコンデンサを接続したことを特徴とする。請求項8の
発明では、請求項1または請求項2の発明において、前
バイパス回路のインピーダンス要素を前記電力変換回
路の振動要素と兼用させたことを特徴とする。
【0023】請求項9の発明では、請求項1または請求
項2の発明において、前記電力変換回路の振動回路を通
じて入力電流が流れる期間中、前記バイパス回路のイン
ピーダンス要素を通じて入力電流が流れることを抑制す
る制御手段を備えたことを特徴とする。請求項10の発
明では、請求項1または請求項2の発明において、前記
電力変換回路の振動回路を通じて入力電流が流れる期間
中、前記バイパス回路のインピーダンス要素を通じて入
力電流が流れることを停止する制御手段を備えたことを
特徴とする。
【0024】請求項11の発明では、請求項1または請
求項2の発明において、前記第1、2のスイッチング要
素の駆動信号のパルス幅と周期の少なくとも一方を変化
させる手段を設けたことを特徴とする。
【0025】
【作用】請求項1、2の発明の構成によれば、交流電源
から交流電源の半サイクルの略全域でパルス状の電流の
供給を受け、かつ、整流器の直流出力電圧のピーク電圧
以下の直流出力電圧を出力するDC−DC変換手段と、
DC−DC変換手段の直流出力電圧を受けて高周波電圧
を出力するDC−AC変換手段とを備える電力変換回路
を設けているから、交流電源からDC−DC変換手段に
常時電流が供給されることによって交流電源からの入力
電流に休止期間が生じないようにすることができる。
【0026】また、DC−AC変換手段はDC−DC変
換手段の直流出力電圧を受けるとともに、交流電源の所
定電圧以下では補助電源手段より直流電圧が供給される
から、整流器の出力電圧がピーク値付近では整流器の出
力電圧がDC−AC変換手段に印加され、整流器の出力
電圧が所定電圧以下では補助電源手段の直流出力電圧が
DC−AC変換手段に印加されることになる。つまり、
DC−AC変換手段の電源電圧は、整流器の出力電圧の
ピーク値と補助電源手段の出力電圧との間で変動するの
であって、電圧の変動幅が比較的小さくなり、しかもD
C−DC変換手段の出力電圧は整流器の直流出力電圧の
ピーク電圧以下であるから、従来のような平滑コンデン
サを用いる場合に比較してDC−AC変換手段への印加
電圧が上昇しにくく、構成要素へのストレスが小さくな
る。
【0027】
【0028】請求項3の発明の構成によれば、請求項
1、2の発明と同様に機能するとともに、第1、2のス
イッチング要素の直列回路の両端に小容量のコンデンサ
を接続していることによって、第1、2のスイッチング
要素のスイッチング動作による高周波電圧を除去するこ
とができる。さらに、第1、2のスイッチング要素の直
列回路に印加される電圧に応じてスイッチング要素の駆
動信号のパルス幅や周期を変化させることにより、入力
電流歪を改善したりランプ電流の変動を抑制することが
できる。
【0029】請求項4の発明の構成によれば、第1のダ
イオードに並列接続されたコンデンサの存在によって、
整流器への入力電流の流れる期間が短くなり、交流電源
のゼロクロス付近での入力電流をゼロに近付けることが
できる。つまり、交流電源のゼロクロス付近での電流変
化が大きいような場合には、請求項4の発明の構成を採
用することによって電流変化を緩和することができ、正
弦波により近い入力電流波形として入力電流の高調波成
分を低減することができる。 請求項5、請求項6の発明
の構成は、バイパス回路の望ましい実施態様である。
求項7の発明の構成によれば、補助電源手段の両端に小
容量のコンデンサを接続していることによって、電力変
換回路に設けたスイッチング要素で発生するノイズの高
周波成分を除去することができる。
【0030】
【0031】請求項8の発明の構成によれば、バイパス
回路のインピーダンス要素を振動要素と兼用することに
よって、部品点数の削減につながる。請求項9、請求項
10の発明の構成によれば、電力変換回路の振動回路を
通じて入力電流が流れる期間中、バイパス回路のインピ
ーダンス要素を通じて入力電流が流れることを抑制した
り停止したりするから、入力電流を減少させることがで
きて交流電源のゼロクロス付近での入力電流をゼロに近
付けることができ、正弦波に近い入力電流波形を得るこ
とができる。
【0032】請求項11の発明の構成によれば、第1、
2のスイッチング要素の直列回路に印加される電圧に応
じてスイッチング要素の駆動信号のパルス幅や周期を変
化させることにより、入力電流歪を改善したりランプ電
流の変動を抑制することができる。
【0033】
【実施例】(実施例1) 本実施例では、図1に示すように、商用電源のような交
流電源Vsをフィルタ回路Fを介してダイオードブリッ
ジよりなる整流器DBに接続し、整流器DBにより交流
電源Vsを全波整流している。フィルタ回路Fは、交流
電源Vsと整流器DBとの間に挿入したチョークコイル
L0 と、整流器DBの交流入力端間に接続したコンデン
サC0 とからなり、後述するDC−AC変換手段として
のインバータ回路INVのスイッチング周波数程度(数
十〜数百kHz)の高周波を阻止し、交流電源Vsの周
波数程度(数十Hz)の低周波は通過させるようにロー
パスフィルタとして構成されている。
【0034】整流器DBの直流出力端間には順方向に挿
入されたダイオードD3 とコンデンサC5 との直列回路
が接続される。コンデンサC5 の両端間には、インバー
タ回路INVが接続される。インバータ回路INVは、
図55に示した従来構成のインバータ回路INVと同じ
構成のものであって、コンデンサC5 に並列接続された
一対のトランジスタQ1 ,Q2 の直列回路を備え、整流
器DBの負極側のスイッチング要素には、負荷回路とと
もに直列接続されたコンデンサC3 とインダクタL2 と
の直列回路が並列接続される。各スイッチング要素は、
トランジスタQ1 ,Q2 と各トランジスタQ1 ,Q2 の
コレクタ−エミッタにそれぞれ逆並列に接続したダイオ
ードD1 ,D2 とからなり、図示しない制御回路によっ
て同時にオンにならないように高いスイッチング周波数
(数十〜数百kHz)で交互にオン・オフされる。ま
た、負荷回路は、フィラメントを有する放電灯Laと、
放電灯Laの両フィラメントの非電源側に接続されたコ
ンデンサC2 とからなる。ここに、インダクタL2 、コ
ンデンサC2 ,C3 、放電灯Laにより振動回路が構成
される。
【0035】放電灯Laの点灯前にはコンデンサC2 に
電流が流れることによってフィラメントが予熱され、そ
の後、放電灯Laの点灯によってコンデンサC2 に流れ
る電流は停止する。したがって、上述した振動回路の共
振周波数は放電灯Laの点灯前後で変化することにな
る。このことにより、予熱ないし始動の期間には共振周
波数がトランジスタQ1 ,Q2 をオン・オフさせるスイ
ッチング周波数に近くなるようにして放電灯Laに大き
なエネルギを供給して始動性を高め、放電灯Laの点灯
後には共振周波数をスイッチング周波数からずらすこと
で放電灯Laへの供給エネルギを減少させて構成要素へ
のストレスを低減することができるのである。また、整
流器DBの直流出力端と負荷回路との間にはインダクタ
L1 とコンデンサC1 との直列回路よりなるインピーダ
ンス要素が挿入される。
【0036】以上の構成は図55に示した従来構成と同
様であって、本実施例の特徴部分は、コンデンサC5 に
並列接続したコンデンサC4 およびダイオードD4 の直
列回路と、スイッチング要素の接続点とコンデンサC4
およびダイオードD4 の接続点との間に挿入されたイン
ダクタL3 とダイオードD5 との直列回路とにより構成
された補助電源手段を備える点にある。すなわち、整流
器DBの正極側のスイッチング要素(トランジスタQ1
およびダイオードD1 )とインダクタL3 とダイオード
D5 ,D4 とコンデンサC4 とによってDC−DC変換
手段としての降圧チョッパ回路が構成される。この降圧
チョッパ回路は、インバータ回路INVを構成する一方
のスイッチング要素を共用して構成されるのである。こ
のインバータ回路INVと降圧チョッパ回路とにより電
力変換回路が構成される。
【0037】インバータ回路INVの動作については、
従来の技術として説明したので、降圧チョッパ回路とし
ての動作を説明する。トランジスタQ1 のオン期間に
は、整流器DBからダイオードD3 −トランジスタQ1
−インダクタL3 −ダイオードD5 −コンデンサC4 と
いう経路でコンデンサC1 が充電され、トランジスタQ
1 がオフになると、トランジスタQ2 のオン・オフにか
かわらず、インダクタL3 の蓄積エネルギがダイオード
D5 −コンデンサC4 −ダイオードD2 という経路で放
出され、この期間にもコンデンサC4 は充電される。し
たがって、コンデンサC4 は、両端電圧がトランジスタ
Q1 のオン・オフの比率(デューティ比)に応じた電圧
となるように充電され、コンデンサC4 の両端電圧は整
流器DBの出力のピーク電圧に略一定の比率を乗じた電
圧になる。ここにおいて、コンデンサC5 は、トランジ
スタQ1 ,Q2 のスイッチング動作によりインバータ回
路INVの電源側に印加される高周波電圧を除去する機
能を有する。
【0038】いま、ダイオードD3 ,D4 の順方向電圧
降下を無視すれば、整流器DBの出力電圧がコンデンサ
C4 の両端電圧以上の期間には、インバータ回路INV
は整流器DBの出力を電源として動作し、その間にコン
デンサC4 は充電される。また、整流器DBの出力電圧
がコンデンサC4 の両端電圧よりも低くなると、コンデ
ンサC4 はダイオードD4 を通して放電し、インバータ
回路IVNはコンデンサC4 を電源として動作する。こ
こで、トランジスタQ1 ,Q2 のデューティ比を調節す
れば、コンデンサC4 の両端電圧を所望電圧に設定する
ことができるから、コンデンサC4 をインバータ回路I
NVの電源とする期間を任意に設定することが可能であ
る。
【0039】しかして、上述したように、放電灯Laに
はインバータ回路INVにより高周波の交番電圧が印加
され、またインダクタL1 とコンデンサC1 との直列回
路であるインピーダンス要素も振動回路として動作する
から、整流器DBの出力端間には放電灯Laの両端電圧
とインピーダンス要素の両端電圧とを合成した振動電圧
が印加されている。そこで、振動電圧のピーク値(振
幅)をVOP、整流器DBの出力のピーク電圧をVDP、コ
ンデンサC4 の両端電圧をVC5とするとき、 VC5≦VOP≦VDP の関係が成立するように回路定数を選択する。つまり、
整流器DBの出力端間に印加される共振電圧のピーク値
が、整流器DBの出力のピーク電圧以下になり、かつ上
述した降圧チョッパ回路の出力に接続されたコンデンサ
C4 の両端電圧以上になるように回路定数を設定するの
である。上述の構成によって次の動作が可能になる。す
なわち、図2(a)に示すように、整流器DBの出力電
圧がインダクタL1 とコンデンサC1 との直列回路であ
るインピーダンス要素および放電灯Laの直列回路の両
端に生じる上記振動電圧の振幅VOPよりも高い期間t1
ではコンデンサC5 には整流器DBの出力電圧がそのま
ま印加され、整流器DBの出力電圧が振動電圧の振幅V
OPよりも低い期間t2 にはコンデンサC5 への印加電圧
は振動電圧になる。振動電圧の高周波成分はコンデンサ
C5 を通過するから、コンデンサC5 の両端電圧つまり
インバータ回路INVへの印加電圧は、図2(b)のよ
うに、期間t1 では整流器DBの出力となり、期間t2
ではコンデンサC4 の両端電圧になる。ここで、整流器
DBへの入力電流について見れば、図2(c)のよう
に、整流器DBの出力電圧が山部であれば交流電圧波形
にほぼ相似になり、谷部であれば交流電圧波形に相似な
包絡線を持つ振動電流になる。したがって、フィルタ回
路Fにより高周波成分を除去すれば、交流電源Vs から
の入力電流は、図2(d)のようになって、ほぼ正弦波
形になるのである。
【0040】(実施例2)本実施例は、図3に示すよう
に、図1に示した実施例1の構成に対して、コンデンサ
C4 とダイオードD4 とを入れ換えるとともに、ダイオ
ードD5 の極性を逆にしたものである。他の構成は実施
例1と同様である。実施例1の構成では、降圧チョッパ
回路のスイッチング要素としてトランジスタQ1 を用い
ていたが、本実施例の構成ではトランジスタQ2 が降圧
チョッパ回路のスイッチング要素として機能する。すな
わち、トランジスタQ2 のオン期間には整流器DBから
ダイオードD3 −コンデンサC4 −ダイオードD5 −イ
ンダクタL3 −トランジスタQ2 という経路を通してコ
ンデンサC4 が充電され、トランジスタQ2 がオフにな
るとインダクタL3 の蓄積エネルギによってダイオード
D1 −コンデンサC4 −ダイオードD5 という経路で電
流が流れてコンデンサC4 が充電されるのである。
【0041】他の構成および動作は実施例1と同様であ
るから説明を省略する。 (実施例3)本実施例は、図4に示すように、図1に示
した実施例1の構成に対して、インダクタL3 をコンデ
ンサC4 とダイオードD4 との間に挿入し、インダクタ
L3とダイオードD4 との接続点と、両トランジスタQ1
,Q2 の接続点との間にダイオードD5 を挿入した構
成としてある。要するに、インダクタL3 の位置を変更
した点のみが実施例1と相違する。
【0042】この構成では、トランジスタQ1 のオン期
間に、整流器DBからダイオードD3 −トランジスタQ
1 −ダイオードD5 −インダクタL3 −コンデンサC4
という経路でコンデンサC4 が充電され、トランジスタ
Q1 がオフになると、インダクタL3 の蓄積エネルギに
よってコンデンサC4 −ダイオードD2 −ダイオードD
5 という経路の電流が流れ、コンデンサC4 を充電す
る。他の構成および動作は実施例1と同様である。
【0043】(実施例4)本実施例は、図5に示すよう
に、図1に示した実施例1とはインバータ回路INVの
構成が相違するものである。すなわち、インバータ回路
INVは、両トランジスタQ1 ,Q2 の接続点とダイオ
ードD3 のカソードとの間に、直流カット用のコンデン
サC3 とトランスT1 の1次巻線n1 とインダクタL2
との直列回路を接続した構成を有する。放電灯Laおよ
びコンデンサC2 よりなる負荷回路は、トランスT1 の
2次巻線n2 に接続される。また、トランスT1 には帰
還巻線n3 が設けられ、インダクタL1 とコンデンサC
1 との直列回路よりなるインピーダンス要素に帰還巻線
n3 を直列接続し、この直列回路を整流器DBの出力端
間に接続した構成としてある。ここにおいて、1次巻線
n1 と帰還巻線n3 との極性は、トランジスタQ2 のオ
ン時にインダクタL2 からコンデンサC3 に向かって1
次巻線n1 を通して電流が流れると、帰還巻線n3 には
インピーダンス要素からダイオードD3 に向かう向きの
電圧が発生するようにしてある。
【0044】上記構成のインバータ回路INVでは、ト
ランジスタQ2 のオン期間に、整流器DBからダイオー
ドD3 −インダクタL2 −トランスT1 の1次巻線n1
−コンデンサC3 −トランジスタQ2 という経路で電流
が流れ、トランジスタQ2 のオフ期間にはインダクタL
2 およびトランスT1 に蓄積されたエネルギが、コンデ
ンサC3 −ダイオードD1 を通して放出される。また、
トランジスタQ1 がオンになると、コンデンサC3 の電
荷がトランスT1 の1次巻線n1 −インダクタL2 −ト
ランジスタQ1 という経路で放出され、トランジスタQ
1 がオフになると、トランスT1 とインダクタL2 とに
蓄積されたエネルギは、コンデンサC5−ダイオードD2
−コンデンサC3 の経路で放出される。
【0045】上述のような動作によって、トランスT1
の1次巻線n1 に交番した高周波電流を流すことがで
き、放電灯Laが高周波点灯することになる。また、帰
還巻線n3 にも高周波電圧が誘起され、インダクタL1
およびコンデンサC1 の直列回路であるインピーダンス
要素に流れる電流を交番させる。つまり、整流器DBの
出力電圧が、帰還巻線n3 とインピーダンス要素との直
列回路の両端電圧のピーク値よりも高い期間には、イン
ピーダンス要素には電流がほとんど流れ込まず、インバ
ータ回路INVには主として整流器DBから給電される
ことになる。一方、整流器DBの出力電圧が帰還巻線n
3 とインピーダンス要素との直列回路の両端電圧のピー
ク値よりも低い期間には、帰還巻線n3 に誘起される電
圧の極性に応じてインピーダンス要素に対して電流が高
周波的に流れ込むことになる。つまり、整流器DBから
インピーダンス要素に電流が流れ込むことによって、整
流器DBへの入力電流に休止期間が生じないのであっ
て、フィルタ回路Fで高周波成分を除去することによ
り、交流電源Vsからの入力電流波形を正弦波形に近付
けることができ、結果的に高調波成分を低減でき、かつ
高力率な電源装置を提供することができる。
【0046】ここにおいて、帰還巻線n3 とインピーダ
ンス要素との直列回路の両端電圧のピーク値がコンデン
サC4 の両端電圧よりも高くなるように、回路定数を設
定してある。帰還巻線n3 とインピーダンス要素との直
列回路の両端電圧は振動電圧であるから、この振動電圧
がコンデンサC4 の両端電圧よりも高い期間は、トラン
ジスタQ1 のオン・オフによる降圧チョッパ回路として
の動作によってコンデンサC4 が充電されるとともに、
この振動電圧がインバータ回路INVの電源となる。一
方、振動電圧がコンデンサC4 の両端電圧よりも低い期
間には、コンデンサC4 が放電するから、コンデンサC
4 がインバータ回路INVの電源となるのである。他の
構成および動作は実施例1と同様である。
【0047】(実施例5)本実施例は、図6に示すよう
に、図5に示した実施例5の構成に対して、インバータ
回路IVNの構成要素の接続関係を変更したものであ
る。すなわち、整流器DBの直流出力端の負極側と両ト
ランジスタQ1 ,Q2 の接続点との間に、トランスT1
とインダクタL2 とコンデンサC3 との直列回路を接続
し、トランスT1 の帰還巻線n3 を、インダクタL1 と
コンデンサC1 との直列回路であるインピーダンス要素
に対して負極側に直列接続した構成を有する。
【0048】この構成では、トランジスタQ1 のオン時
に整流器DBからダイオードD3 −トランジスタQ1 −
コンデンサC3 −インダクタL2 −トランスT1 の1次
巻線n1 を通して電流が流れ、トランジスタQ1 がオフ
になるとインダクタL2 およびトランスT1 の蓄積エネ
ルギがダイオードD2 −コンデンサC3 を通して放出さ
れる。また、トランジスタQ2 がオンになると、コンデ
ンサC3 の電荷がトランジスタQ2 −トランスT1 の1
次巻線n1 −インダクタL2 を通して放出され、その後
にトランジスタQ2 がオフになると、トランスT1 とイ
ンダクタL2 との蓄積エネルギがコンデンサC3 −ダイ
オードD1 −コンデンサC5 を通して放出されるのであ
る。このように、トランスT1 の1次巻線n1 に流れる
電流の向きが交番することによって、トランスT1 の2
次巻線n2 に接続された放電灯LaおよびコンデンサC
2 よりなる負荷回路に高周波の交番電流を流すことがで
きる。
【0049】また、トランスT1 の1次巻線n1 に高周
波の交番電流が流れることによって、帰還巻線n3 にも
高周波の交番電流が流れ、インダクタL1 とコンデンサ
C1との直列回路であるインピーダンス要素に共振電流
を流すことができるのである。他の構成および動作は実
施例4と同様であって、この構成でも入力電流の高調波
成分を低減し、かつ高力率を得ることができる。しか
も、インバータ回路INVには整流器DBの出力電圧の
ピーク値よりも高い電圧は印加されないから、インバー
タ回路INVの構成部品に対するストレスが少ないので
ある。
【0050】(実施例6)本実施例は、図7に示すよう
に、図1に示した実施例1のインバータ回路INVにお
いて、インダクタL2 として1次巻線n1 と2次巻線n
2 とをトランス結合した構成のものを用い、インダクタ
L2 の2次巻線n2 を整流器DBとダイオードD3 との
間に挿入した構成を有する。また、実施例1において用
いていたインダクタL1 とコンデンサC1 との直列回路
よりなるインピーダンス要素は省略してある。他の構成
は実施例1と同様であって、同機能を有する構成には同
符号を付してある。
【0051】この構成におけるインバータ回路INVお
よびトランジスタQ1 をインバータ回路INVと共用し
ている降圧チョッパ回路は、実施例1と同様に動作す
る。ところで、トランジスタQ1 のオン時には、整流器
DBからインダクタL2 の2次巻線n2 −ダイオードD
3 −トランジスタQ1 −インダクタL3 −ダイオードD
5 −コンデンサC4 という経路で電流が流れてコンデン
サC4 が充電される。また、整流器DBからインダクタ
L2 の2次巻線n2 −ダイオードD3 −トランジスタQ
1 −コンデンサC3 −インダクタL2 の1次巻線n1 −
負荷回路(放電灯LaおよびコンデンサC2 )という経
路で電流が流れて負荷回路に給電される。その後、トラ
ンジスタQ1 がオフになると、インダクタL3 の蓄積エ
ネルギはダイオードD5 −コンデンサC4 −ダイオード
D2 の経路で放出され、インダクタL2 の蓄積エネルギ
は負荷回路−ダイオードD2 −コンデンサC3 という経
路と、ダイオードD3 −コンデンサC5 −整流器DBと
いう経路とを通して放出されることになる。
【0052】一方、トランジスタQ2 がオンになると、
コンデンサC3 の電荷は、トランジスタQ2 −負荷回路
を通して放出され、トランジスタQ2 がオフになると、
インダクタL2 の蓄積エネルギがコンデンサC3 −ダイ
オードD1 −コンデンサC5−負荷回路という経路で放
出される。上述のような動作によって、放電灯Laを含
む負荷回路には交番する高周波電圧を印加することがで
き、また、コンデンサC4 の両端電圧は、整流器DBの
出力のピーク電圧よりも低い略一定電圧になる。ところ
で、負荷回路に交番する高周波電圧を印加するのに伴っ
てインダクタL2 の2次巻線n2 にも高周波電圧が誘起
される。2次巻線n2 に誘起される電圧が交番すること
によって、上記各実施例におけるインピーダンス要素と
同様に機能し、整流器DBの出力電圧の谷部における高
周波電流の通電を可能にする。つまり、負荷回路の振動
回路を構成するインダクタL2 によりインピーダンス要
素が兼用されることになる。他の構成および動作は実施
例1と同様である。
【0053】(実施例7)本実施例は、図8に示すよう
に、図7に示した実施例6の構成に対してインダクタL
2 に設けた帰還巻線n3 を整流器DBの入力側に設けた
点のみが相違する。他の構成および動作は実施例6と同
様である。 (実施例8)本実施例では、図9に示すように、商用電
源のような交流電源Vsをフィルタ回路Fを介してダイ
オードブリッジよりなる整流器DBに接続し、整流器D
Bにより交流電源Vsを全波整流している。フィルタ回
路Fは、交流電源Vsと整流器DBとの間に挿入したチ
ョークコイルL0 と、整流器DBの交流入力端間に接続
したコンデンサC0 とからなり、後述するインバータ回
路INVのスイッチング周波数程度(数十〜数百kH
z)の高周波を阻止し、交流電源Vsの周波数程度(数
十Hz)の低周波は通過させるようにローパスフィルタ
として構成されている。
【0054】整流器DBの直流出力端間には順方向に挿
入されたダイオードD3 とコンデンサC5 との直列回路
が接続される。コンデンサC5 の両端間には、インバー
タ回路INVが接続される。インバータ回路INVは、
コンデンサC5 に並列接続された一対のトランジスタQ
1 ,Q2 の直列回路を備える。また、整流器DBの正極
側のスイッチング要素には、トランスT1 の1次巻線n
1 と直流カット用のコンデンサC3 との直列回路が並列
接続される。さらに、トランスT1 の2次巻線n2 には
インダクタL2 を介して負荷回路が接続される。各スイ
ッチング要素は、トランジスタQ1 ,Q2 と各トランジ
スタQ1 ,Q2 のコレクタ−エミッタにそれぞれ逆並列
に接続したダイオードD1 ,D2 とからなり、図示しな
い制御回路によって同時にオンにならないように高いス
イッチング周波数(数十〜数百kHz)で交互にオン・
オフされる。負荷回路はフィラメントを有する放電灯L
aと、放電灯Laの両フィラメントの非電源側に接続さ
れたコンデンサC2 とからなる。ここに、インダクタL
2 、コンデンサC2 ,C3 、放電灯Laにより振動回路
が構成される。また、ダイオードD3 とトランスT1 の
1次巻線n1 との直列回路には、インダクタL1 とコン
デンサC1 との直列回路よりなるインピーダンス要素が
並列接続される。
【0055】次に、図9に示した本実施例の回路の動作
を説明する。この回路は、整流器DBの出力電圧(つま
り、ゼロボルト付近(谷部)かピーク値付近(山部)
か)、トランジスタQ1 ,Q2 のオン・オフ、トランス
T1 の1次巻線n1 に流れる電流の向き、インピーダン
ス要素に流れる電流の向きの組み合わせによって、動作
モードを分けることができる。山部では図10ないし図
15に示す6個の動作モードがあり、谷部では図16な
いし図21に示す6個の動作モードがある。図10ない
し図21では電流を破線で示してある。
【0056】まず、山部での動作モードについて説明す
る。電源投入によってトランジスタQ1 がオン、トラン
ジスタQ2 がオフになるとすると、図10に示すよう
に、整流器DBからダイオードD3 −トランジスタQ1
−インダクタL3 −ダイオードD5 −コンデンサC4 と
いう経路でコンデンサC4 が充電される。また、この期
間には、整流器DBの出力電圧はコンデンサC5 の両端
電圧よりも高いと考えられるから、整流器DBからダイ
オードD3 −コンデンサC5 という経路でコンデンサC
5 が充電される。図10に示す他の経路の電流は、トラ
ンスT1 およびコンデンサC3 ないしインダクタL1 お
よびコンデンサC1 によるインピーダンス要素(振動回
路)に流れる振動電流であって、トランスT1 の1次巻
線n1 に図10の下向きの電圧が印加されるようにして
コンデンサC3 −ダイオードD1 を通る経路で振動電流
が流れ、また、インダクタL1 に図10の上向きの電圧
が生じるようにしてトランジスタQ1 −コンデンサC3
−コンデンサC1 という経路で振動電流が流れる。
【0057】ここにおいて、トランスT1 の1次巻線n
1 に流れる電流の向きが反転する。すなわち、この動作
モードでは図11に示すように、コンデンサC3 からト
ランスT1 の1次巻線n1 −トランジスタQ1 という経
路で電流が流れる。トランスT1 による回生電流に代わ
ってコンデンサC3 の電荷による電流が流れる点を除く
他の電流は図10に示した動作モードと同様である。
【0058】インピーダンス要素の共振周波数はトラン
ジスタQ1 ,Q2 のスイッチング周波数よりは高く設定
してある。したがって、図12に示すように、トランジ
スタQ1 ,Q2 のオン・オフの状態が変化しない間に、
インダクタL1 の両端電圧の極性が反転し、ダイオード
D3 のアノードの電位がカソードの電位よりも引き下げ
られる。つまり、ダイオードD3 はオフになり、整流器
DBからインダクタL1 −コンデンサC1 −コンデンサ
C3 −インダクタL3 −ダイオードD5 −コンデンサC
4 という経路と、整流器DBからインダクタL1 −コン
デンサC1 −コンデンサC3 −ダイオードD1 −コンデ
ンサC5 という経路とを通る電流が流れ、コンデンサC
4 ,C5 の充電が継続される。この動作モードでは、イ
ンダクタL1 の振動電流は当然のことながら停止してお
り、コンデンサC3 の放電によりトランスT1 −トラン
ジスタQ1 を通る電流は継続する。
【0059】図12に示した動作モードでの電流が流れ
ている間に、トランジスタQ1 ,Q2 のオン・オフは反
転する。ここでは、両トランジスタQ1 ,Q2 のオン・
オフが入れ代わる際に同時にオフになる状態は存在しな
いか、存在しても無視できる程度に短いものと仮定して
いる。したがって、図13に示すように、トランジスタ
Q1 がオフ、トランジスタQ2 がオンになる。コンデン
サC3 は放電を続けているが、トランジスタQ1 がオフ
になることによって、トランスT1 の1次巻線n1 −コ
ンデンサC5 −ダイオードD2 という経路でコンデンサ
C3 の電荷が放出され、コンデンサC5 が充電される。
また、インダクタL3 に流れる電流が遮断されることに
より、インダクタL3 の蓄積エネルギがダイオードD5
−コンデンサC4 −ダイオードD2 を通して放出される
ことによりコンデンサC4 が充電される。さらに、整流
器DBからインダクタL1 −コンデンサC1 −コンデン
サC3 −トランジスタQ2 という経路で電流が流れる。
【0060】上述したように、図14に示すように、コ
ンデンサC3 の電荷がトランジスタQ2 −コンデンサC
5 −トランスT1 の1次巻線n1 という経路で放出され
るように電流が流れる。この間、他の電流は変化しな
い。その後、インダクタL3 の回生電流によるコンデン
サC4 の充電が終了するが、トランスT1 とコンデンサ
C3 との振動回路による電流は変化せず、インダクタL
1 とコンデンサC1 とによるインピーダンス要素(振動
回路)の両端電圧の極性が反転する。つまり、図15に
示すように、インダクタL1 およびコンデンサC1 から
コンデンサC5 −ダイオードD2 を通して電流が流れる
ことになる。この状態で、トランジスタQ1 ,Q2 はオ
ン・オフの状態が反転し、図10に示した状態に移行す
る。つまり、図15におけるトランジスタQ2 を通過す
る経路が遮断されて、トランスT1 およびコンデンサC
3 を通る電流はダイオードD1を通る経路に流れるよう
になり、また、コンデンサC5 には整流器DBから充電
されるようになる。
【0061】以上説明したように、コンデンサC4 は、
トランジスタQ1 のオン時(図10〜図12に示した動
作モード)にはインダクタL3 を介して充電され、トラ
ンジスタQ1 のオフ時(図13〜図15に示した動作モ
ード)にはインダクタL3 の回生電流で充電されるので
あって、トランジスタQ1 はインバータ回路INVを構
成するとともに降圧チョッパ回路のスイッチング要素と
しても共用されることになる。
【0062】次に、整流器DBの出力電圧の谷部での動
作について説明する。谷部における動作を山部と同様
に、トランジスタQ1 がオン、トランジスタQ2 がオフ
の状態での動作から説明する。すなわち、谷部では図1
6に示すように電流が流れる動作モードが存在する。こ
の状態では、トランスT1 とコンデンサC3 とにより構
成される振動回路の振動電流がトランスT1 の1次巻線
n1 を図16の下向きに流れ、またコンデンサC1 およ
びインダクタL1 からなる振動回路の振動電流はインダ
クタL1 を図16の上向きに流れる。つまり、トランス
T1 の1次巻線−コンデンサC3 −ダイオードD1 とい
う経路と、コンデンサC1 −インダクタL1 −ダイオー
ドD3 −トランジスタQ1 −コンデンサC3 という経路
の電流が流れる。その後、トランスT1 とコンデンサC
3 との振動回路に流れる電流のみが反転し、図17に示
すように、コンデンサC3 −トランスT1 の1次巻線−
トランジスタQ1 という経路の電流が流れるようにな
る。
【0063】次に、インダクタL1 とコンデンサC1 と
の振動回路に流れる振動電流の向きが反転すると、図1
8に示すように、整流器DBからインダクタL1 −コン
デンサC1 −コンデンサC3 −ダイオードD1 −コンデ
ンサC5 という経路の電流が流れるようになって、コン
デンサC5 が充電される。この間、コンデンサC3 −ト
ランスT1 の1次巻線n1 −トランジスタQ1 の経路の
電流は流れ続ける。
【0064】ここで、トランジスタQ1 がオフになり、
トランジスタQ2 がオンになると、図19に示すよう
に、トランジスタQ1 を通る経路の電流が遮断され、整
流器DBからの電流は、インダクタL1 −コンデンサC
1 −コンデンサC3 −トランジスタQ2 という経路で流
れるようになる。また、コンデンサC3 とトランスT1
とにより形成された振動回路に流れる振動電流は、コン
デンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサ
C5 −ダイオードD2 という経路で流れるようになる。
この振動電流の向きはすぐに反転し、図20に示すよう
に、コンデンサC5 −トランスT1 の1次巻線n1 −コ
ンデンサC3 −トランジスタQ2 という経路で流れるよ
うになり、その後、図21に示すように、インダクタL
1 とコンデンサC1 との振動回路を流れる振動電流の向
きが反転し、コンデンサC1 −インダクタL1 −ダイオ
ードD3 −ダイオードD4 −コンデンサC4 −ダイオー
ドD2 −コンデンサC3 という経路で電流が流れるよう
になる。ここにおいて、ダイオードD4 を逆向きに電流
が流れるように説明しているが、コンデンサC4 からト
ランスT1 の1次巻線n1 およびコンデンサC3 を通し
て流れる電流のほうが、コンデンサC1 およびインダク
タL1 を通して流れる電流よりもつねに大きいから、ダ
イオードD4 に流れる電流は総和としては順方向に流れ
ることになる。さらに、コンデンサC4 の電荷が放出さ
れることによって、コンデンサC4 −ダイオードD4 −
トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサC3 −トラン
ジスタQ2 という経路の電流が流れるようになる。
【0065】この状態から、トランジスタQ1 がオン、
トランジスタQ2 がオフになって、コンデンサC4 から
の放電が停止し、図16の状態に移行するのである。上
述した動作モードから明らかなように、整流器DBの出
力電圧の谷部では図18、図19、図20に示した動作
モード(つまり、谷部において生じる6個の動作モード
のうちの半分の動作モード)において、整流器DBから
電流が供給されることになり、したがって、整流器DB
には高周波の電流が流れ込むことになる。このことによ
って、交流電源Vsのゼロクロス付近において入力電流
に休止期間を発生させず、入力歪の発生を抑制すること
ができる。
【0066】上述したように、整流器DBの出力電圧の
山部付近では降圧チョッパ回路としての動作によって、
負荷回路の状態によらずトランスT1 の1次巻線n1 に
印加される電圧が高くなりにくく、構成要素に過大な電
圧が印加されることによるストレスを軽減することがで
き、しかも、山部付近ではほとんど休止期間を生じるこ
となく整流器DBを通して電流が流れ、谷部付近でも高
周波的に断続するだけで整流器DBを通して電流が流れ
ることによって、入力電流が比較的長期間に亙って連続
的に休止するということがなく、入力歪の発生を抑制す
ることができる。とくに、入力電流が高周波的に断続す
るのみであるから、交流電源Vsの電源周波数程度のカ
ットオフ周波数を有したローパスフィルタである簡単な
フィルタ回路Fを用いるだけで交流電源Vs側に高周波
成分が漏洩することを防止できる。さらに、整流器DB
への入力電流が山部ではほぼ連続的に流れ、谷部では高
周波的に断続して流れるから、入力電流は山部で多く谷
部で少なくなり、結果的に整流器DBへの入力電流の包
絡線をほぼ正弦波形にすることができる。つまり、高調
波成分を抑制し、かつ入力力率が高くなるのである。
【0067】本実施例において、トランスT1 の2次側
にインダクタL2 を用いているが、トランスT1 をリー
ケージ型とすれば漏洩磁束をインダクタL2 の代わりに
用いることができ、インダクタL2 の省略によって小型
化が可能になる。また、スイッチング要素としてトラン
ジスタQ1 ,Q2 とダイオードD1 ,D2 との並列回路
を用いているが、MOSFETを用いればダイオードD
1 ,D2 が不要になり、一層の小型化が可能になる。さ
らに、負荷回路としての放電灯Laは1灯に限らず2灯
以上設けてもよいのはもちろんのことであり、その場合
の各放電灯Laの接続関係は直列、並列、あるいは直列
と並列とを混合した形態のいずれであってもよい。
【0068】(実施例9)本実施例は、図22に示すよ
うに、図9に示した実施例8の構成とほぼ同様の構成を
有するが、実施例8の構成ではインダクタL1 およびコ
ンデンサC1 の直列回路であるインピーダンス要素の一
端を整流器DBの正極側の出力端に接続していたのに対
して、インピーダンス要素のこの一端を整流器DBの入
力端に接続した点が相違する。
【0069】基本的な動作は、実施例8と同様である
が、インダクタL1 に流れる電流が図22の上向きであ
れば(図10、図11、図15、図16、図17、図2
1に示した各動作モード、整流器DBを介してダイオー
ドD3 を通る経路で電流が流れ、下向きであれば(図1
2、図13、図14、図18、図19、図20に示した
各動作モード)、交流電源Vsからフィルタ回路Fを通
り整流器DBを通さずにインダクタL1 に電流が流れる
のである。他の構成および動作については実施例8と同
様である。
【0070】(実施例10)本実施例は、図23に示す
ように、図9に示した実施例8の構成に加えて、ダイオ
ードD3 にコンデンサC6 を並列接続した点が相違す
る。このコンデンサC6 は入力歪をより改善するために
設けたものであって、以下に説明する動作によって実施
例8に比較して入力電流が正弦波形に一層近付くように
なっている。
【0071】整流器DBの出力電圧がピーク値付近(山
部)であるときの動作は実施例8と同様であるから、ゼ
ロボルト付近(谷部)であるときの動作についてのみ説
明する。まず、トランジスタQ1 がオン、トランジスタ
Q2 がオフの状態での動作から説明する。すなわち、図
24に示すように電流が流れる動作モードが存在する。
この状態では、トランスT1 とコンデンサC3 とにより
構成される振動回路の振動電流は、実施例8と同様に、
トランスT1 の1次巻線n1 を図24の下向きに流れ
る。つまり、トランスT1 の1次巻線−コンデンサC3
−ダイオードD1という経路の電流が流れる。一方、コ
ンデンサC1 およびインダクタL1 からなる振動回路の
振動電流はインダクタL1 を図24の上向きに流れ、コ
ンデンサC1 −インダクタL1 −コンデンサC6 −トラ
ンジスタQ1 −コンデンサC3 という経路で電流が流れ
る。つまり、整流器DBの出力電圧が低く、かつコンデ
ンサC6 が十分に充電されていないから、コンデンサC
6 に電流が流れ込みダイオードD3 はオフに保たれる。
【0072】その後、トランスT1 とコンデンサC3 と
の振動回路に流れる電流が反転し、図25に示すよう
に、コンデンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1 −ト
ランジスタQ1 という経路で電流が流れるようになる。
このとき、コンデンサC3 の両端電圧がコンデンサC1
とインダクタL1 との直列回路の両端電圧に加算される
から、ダイオードD3 の両端にダイオードD3 をオンに
するのに十分な電位差が生じてダイオードD3 がオンに
なる。その結果、コンデンサC1 −インダクタL1 −ダ
イオードD3 −トランジスタQ1 −コンデンサC3 とい
う経路で電流が流れるようになる。
【0073】次に、インダクタL1 とコンデンサC1 と
の振動回路に流れる振動電流の向きが反転すると、図2
6に示すように、コンデンサC1 −コンデンサC3 −ダ
イオードD1 −コンデンサC6 という経路の電流が流れ
る。つまり、実施例8では、インダクタL1 およびコン
デンサC1 を流れる電流が整流器DBから供給されてい
たが、本実施例ではコンデンサC6 の存在によって、コ
ンデンサC6 の両端間に電位差が生じているから、整流
器DBからインダクタL1 、コンデンサC1 、コンデン
サC3 、ダイオードD1 、コンデンサC5 を通る経路で
はなく、インダクタL1 、コンデンサC1 、コンデンサ
C3 、ダイオードD1 、コンデンサC6によるループを
通る経路の電流が流れるのである。この間、コンデンサ
C3 −トランスT1 の1次巻線n1 −トランジスタQ1
の経路の電流は流れ続ける。
【0074】ここで、トランジスタQ1 がオフになり、
トランジスタQ2 がオンになると、図27に示すよう
に、トランジスタQ1 を通る経路の電流が遮断され、ト
ランジスタQ1 を流れていた電流はコンデンサC5 −ダ
イオードD2 を通る経路に迂回して流れる。また、ダイ
オードD1 のカソード電位がアノード電位よりも高くな
り、ダイオードD1 もオフになってコンデンサC1 −コ
ンデンサC3 −トランジスタQ2 −コンデンサC5 −コ
ンデンサC6 −インダクタL1 という経路で電流が流れ
るようになる。
【0075】その後、コンデンサC3 とトランスT1 と
により形成された振動回路に流れる振動電流の向きがす
ぐに反転し、図28に示すように、この振動電流はコン
デンサC5 −トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサ
C3 −トランジスタQ2 という経路で流れるようにな
る。ここで、コンデンサC1 −コンデンサC3 −トラン
ジスタQ2 −コンデンサC5 −コンデンサC6 −インダ
クタL1 という電流経路には変化がない。また、整流器
DBからコンデンサC6 −コンデンサC5 の電流経路で
電流が流れるようになり、この間にのみ整流器DBには
入力電流が流れ込むことになる。
【0076】次に、図29に示すように、インダクタL
1 とコンデンサC1 との振動回路を流れる振動電流の向
きが反転し、コンデンサC1 −インダクタL1 −コンデ
ンサC6 −コンデンサC5 −ダイオードD2 −コンデン
サC3 という経路で電流が流れるようになる。さらに、
コンデンサC4 の電荷が放出されることによって、コン
デンサC4 −ダイオードD4 −トランスT1 の1次巻線
n1 −コンデンサC3−トランジスタQ2 という経路の
電流が流れるようになる。この状態から、トランジスタ
Q1 がオン、トランジスタQ2 がオフになると、コンデ
ンサC4 からの放電が停止し、図24の状態に移行す
る。
【0077】以上説明したように、整流器DBへの入力
電流は、図28に示した動作モードのときのみであり、
6個の動作モードのうちの1個のみで整流器DBへの入
力電流が流れることになる。つまり、本実施例において
も実施例8と同様に、高周波的に断続するように整流器
DBへの入力電流が流れ込むが、電流の流れる期間は実
施例8よりも短くなるから、入力電流を実施例8の場合
よりも引き下げることができる。このことは、交流電源
Vsのゼロクロス付近では入力電流をゼロに近付けるこ
とになり、入力電流波形が正弦波形により近くなるので
ある。要するに、実施例8の構成では、交流電源Vsの
ゼロクロス付近での電流変化が急峻になるような場合に
は、本実施例のようにコンデンサC6 を設けることによ
って、電流変化を緩和することができ、正弦波形により
近い入力電流波形とすることができて、高調波成分を一
層よく低減することができる。他の構成および動作は実
施例8と同様である。
【0078】(実施例11)本実施例は、図30に示す
ように、図9に示した実施例8の構成におけるトランス
T1 の1次巻線n1 の挿入箇所を変更したものである。
すなわち、実施例8においては、インダクタL1 とコン
デンサC1 との直列回路に対して、ダイオードD3 とト
ランスT1 の1次巻線n1 との直列回路を並列接続して
いたが、本実施例では、インダクタL1 とコンデンサC
1 との直列回路に対してトランスT1の1次巻線n1 を
直列接続し、インダクタL1 とコンデンサC1 とトラン
スT1の1次巻線n1 との直列回路を整流器DBの出力
端間に接続してある。
【0079】本実施例ではインバータ回路INVの動作
が実施例8とは若干相違するのみであって、インダクタ
L1 とコンデンサC1 との直列回路に流れる電流は実施
例8と同様になる。したがって、整流器DBの出力電圧
の谷部においてインバータ回路INVに流れる電流につ
いてのみ簡単に説明すると、図16に対応する動作モー
ドでは、トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサC3
−ダイオードD1 −コンデンサC5 という経路で電流が
流れ、図17に対応する動作モードでは、コンデンサC
5 −トランジスタQ1 −コンデンサC3 −出力トランジ
スタT1 の1次巻線n1 という経路で電流が流れる。さ
らに、図18に対応する状態になると、コンデンサC4
−ダイオードD4 −トランジスタQ1 −コンデンサC3
−トランスT1 の1次巻線n1 の経路で電流が流れる。
その後、トランジスタQ1 ,Q2のオン・オフの状態が
反転して図19に対応する状態では、トランスT1 −ダ
イオードD2 −コンデンサC3 の経路で電流が流れ、図
20、図21に対応する状態では、コンデンサC3 −ト
ランジスタQ2 −トランスT1 という経路の電流が流れ
るのである。
【0080】他の構成および動作は実施例8と同様であ
るから説明を省略する。 (実施例12)本実施例は、図31に示すように、図3
0に示した実施例11の構成において、インダクタL1
の一端をダイオードD3 のアノードと整流器DBの正極
側の出力端との接続点に接続する代わりに、整流器DB
の入力端に接続した点が相違する。この接続関係の相違
点は、実施例9における実施例8に対する相違点と同様
であって、基本的には実施例11と同様に動作するが、
コンデンサC1 からインダクタL1 に向かう向きの電流
が整流器DBを通してダイオードD3 に流れる点と、イ
ンダクタL1 からコンデンサC1 に向かう向きの電流が
整流器DBを通さずに交流電源Vsからフィルタ回路F
を通して流れる点が相違する。
【0081】(実施例13)本実施例は、図32に示す
ように、実施例11におけるインダクタL1 とコンデン
サC1 とダイオードD3 とを整流器DBの負極側に配置
したものである。すなわち、整流器DBの出力端間にコ
ンデンサC5 とダイオードD3 との直列回路が接続さ
れ、ダイオードD3 のカソードが整流器DBの負極側の
出力端に接続される。また、トランスT1 の1次巻線n
1 とダイオードD3 との直列回路には、インダクタL1
とコンデンサC1 との直列回路が、コンデンサC1 の一
端をダイオードD3 のカソードに接続した形で並列接続
される。インバータ回路INVの動作は実施例11と同
様であるから、説明を省略するが、整流器DBの出力電
圧の谷部における動作を簡単に説明すると、次のように
なる。すなわち、本実施例も実施例8と同様に6個の動
作モードがあり、実施例8の図16、図17に対応する
動作モードでは、整流器DBからトランジスタQ1 −コ
ンデンサC3 −インダクタL1 −コンデンサC1 という
経路で電流が流れ、図18に対応する動作モードでは、
コンデンサC1 −インダクタL1 −コンデンサC3 −ダ
イオードD1 −コンデンサC5 −ダイオードD3 という
経路で電流が流れる。さらに、図19、図20に対応す
る動作モードでは、コンデンサC1−インダクタL1 −
コンデンサC3 −トランジスタQ2 −ダイオードD3 と
いう経路で電流が流れ、図21に対応する動作モードで
は、整流器DBからコンデンサC5 −ダイオードD2 −
コンデンサC3 −インダクタL1 −コンデンサC1 とい
う経路で電流が流れることになる。
【0082】整流器DBの出力電圧の山部では、上述し
た他の実施例と同様に降圧チョッパ回路としての機能が
加わり、トランジスタQ1 がオンとなる期間に整流器D
BからトランジスタQ1 −インダクタL3 −ダイオード
D5 −コンデンサC4 −ダイオードD3 という経路でコ
ンデンサC4 が充電されるとともにインダクタL3 にエ
ネルギが蓄積され、インダクタL3 に蓄積されたエネル
ギは、トランジスタQ2 のオン期間にダイオードD5 −
コンデンサC4 −ダイオードD2 という経路で放出する
ことにより、コンデンサC4 を充電する。さらに、山部
では、整流器DBからコンデンサC5 −ダイオードD3
という経路でコンデンサC5 を充電する動作もある。
【0083】以上説明したように、本実施例でも整流器
DBの出力電圧の谷部において高周波的に断続するよう
にして整流器DBに電流が流れ込むから、上述した各実
施例と同様に、入力電流の高調波成分を低減することが
できるのである。他の構成および動作については、実施
例8と同様である。 (実施例14)本実施例は、図33に示すように実施例
13を変形したものであって、コンデンサC1 の一端を
整流器DBの負極側の出力端に接続する代わりに整流器
DBの入力端に接続した点のみが相違する。したがっ
て、実施例13と基本的には同様に動作するが、図33
においてインダクタL1 を下向きに通過する電流は、整
流器DBを通らずに交流電源Vsに直接流れ、インダク
タL1 を上向きに流れる電流はダイオードD3 および整
流器DBを通して流れることになる。他の構成および動
作は実施例13と同様である。
【0084】(実施例15)本実施例は、図34に示す
ように、トランスT1 の1次巻線n1 とインダクタL1
とコンデンサC1 との直列回路を整流器DBの出力端間
に接続したものであって、実施例11ではトランスT1
の1次巻線n1 を整流器DBの負極側の出力端に接続し
ていたのに対して正極側の出力端に接続した点が相違す
る。インバータ回路INVの動作は実施例8と同様であ
り、整流器DBの出力電圧の谷部における動作は実施例
13と同様である。
【0085】(実施例16)本実施例は、図35に示す
ように、実施例15に対してコンデンサC1 の一端を整
流器DBの負極側の出力端に接続する代わりに、整流器
DBの入力端に接続した点が相違する。すなわち、実施
例13に対する実施例14の関係と同様であり、基本的
には実施例15と同様に動作する。
【0086】(実施例17)本実施例は、図36に示す
ように、図23に示した実施例10の構成において、イ
ンダクタL1 およびコンデンサC1 を省略し、かつダイ
オードD3 とコンデンサC6 との並列回路をトランスT
1 の1次卷線n1 と整流器DBとの間に接続する代わり
に、トランスT1 の1次巻線n1 とトランジスタQ1 と
の間に挿入した構成になっている。
【0087】上述した各実施例では、整流器DBの出力
電圧の山部と谷部とにそれぞれ6個の動作モードがあっ
たが、本実施例の構成ではそれぞれ5個の動作モードで
動作する。山部では、図37から図41のように動作す
る。まず、トランジスタQ1がオン、トランジスタQ2
がオフの場合について説明する。このとき、図37に示
すように、トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサC
3 −ダイオードD1 −コンデンサC6 という電流経路が
あり、この動作モードでは、整流器DB−コンデンサC
6 −トランジスタQ1 −インダクタL3 −ダイオードD
5 −コンデンサC4 という経路と、整流器DB−コンデ
ンサC6 −コンデンサC5 −という経路とによって、コ
ンデンサC4 およびコンデンサC5 が充電される。次
に、インバータ回路INVに含まれる振動回路に流れる
振動電流の向きが反転し、図38に示すように、コンデ
ンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサC
6 −トランジスタQ1 という経路、およびコンデンサC
5 −トランジスタQ1 −インダクタL3 −ダイオードD
5 −コンデンサC4 という経路で電流が流れる。その
後、コンデンサC6 の充電が進んでコンデンサC6 への
電流が停止すると、図39のようにダイオードD3 に電
流が流れるようになる。次に、トランジスタQ1がオ
フ、トランジスタQ2 がオンになると、トランスT1 に
蓄積されたエネルギによって図40に示すように、トラ
ンスT1 の1次巻線n1 −ダイオードD3 −コンデンサ
C5 −ダイオードD2 −コンデンサC3 という経路で電
流が流れるとともに、インダクタL3 の蓄積エネルギに
よりインダクタL3 −ダイオードD5−コンデンサC4
−ダイオードD2 という経路で電流が流れ、コンデンサ
C4 とコンデンサC5 との充電がなされる。その後、イ
ンバータ回路INVの振動電流の向きが反転するから、
図41に示すように、整流器DB−トランスT1 の1次
巻線n1 −コンデンサC3 −トランジスタQ2 という経
路と、コンデンサC5 −コンデンサC6 −トランスT1
の1次巻線n1 −コンデンサC3 −トランジスタQ2 と
いう経路とに電流が流れることになる。要するに図37
ないし図40に示す動作モードでは整流器DBの出力電
圧よりも低い電圧でコンデンサC4 が充電される降圧チ
ョッパとして動作する。
【0088】一方、整流器DBの出力電圧の谷部では、
図42に示すように、整流器DBからコンデンサC6 −
コンデンサC5 という経路で電流が流れるとともに、山
部でのトランジスタQ1 のオン時と同様に、トランスT
1 の1次巻線n1 −コンデンサC3 −ダイオードD1 −
コンデンサC6 という電流経路がある。次に、インバー
タ回路INVの振動電流の向きが反転すると、図43の
ように、コンデンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1
−コンデンサC6 −トランジスタQ1 という経路で電流
が流れるようになる。このとき、整流器DBからの電流
は停止する。
【0089】その後、トランジスタQ1 がオフになり、
トランジスタQ2 がオンになると、図44のように、コ
ンデンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1 −ダイオー
ドD3 −コンデンサC5 −ダイオードD2 という谷部の
場合と同様の経路で電流が流れ、さらに、インバータ回
路INVを流れる振動電流の向きが反転すると、図45
のように、コンデンサC5 −コンデンサC6 −トランス
T1 の1次巻線n1 −コンデンサC3 −トランジスタQ
2 という経路で電流が流れる。また、コンデンサC5 の
両端電圧がコンデンサC4 とダイオードD4 との直列回
路の両端電圧よりも下がると、コンデンサC4 が放電す
るようになり、図46のように、コンデンサC4 −ダイ
オードD4 −コンデンサC6 −トランスT1 の1次巻線
n1 −コンデンサC3 −トランジスタQ2 という経路で
電流が流れる。
【0090】結局、本実施例でも谷部において整流器D
Bから電流を流し込む期間が生じ、入力電流を高周波的
に断続させて流し続けることによって入力電流の高調波
成分を低減することができるのである。本実施例の構成
では、インダクタL1 とコンデンサC1 との直列回路で
あるインピーダンス要素が存在しないが、整流器DBの
出力電圧の谷部において、整流器DBからコンデンサC
5 を通して電流が流れる期間が存在するから、このコン
デンサC5 を通る経路によって高周波的に電流を断続さ
せることができるのである。また、谷部において整流器
DBからの電流が流れ込む期間が実施例8などに比較し
て短いから、整流器DBの出力電圧のゼロボルト付近で
入力電流を停止させることはないが、ゼロに近づけるこ
とができて入力電流波形を正弦波形に近づけることがで
きるのである。また、インピーダンス要素が存在しない
から一層の小型化が可能になる。他の構成および動作は
実施例10と同様である。
【0091】(実施例18)実施例17では、インバー
タ回路INVのトランスT1 の1次巻線n1 、ダイオー
ドD3 、コンデンサC6 を整流器DBの正極側の出力端
に接続していたが、本実施例は図47のように、これら
を整流器DBの負極側の出力端に接続した構成を有す
る。動作は実施例17とほぼ同様である。
【0092】この動作について整流器DBの出力電圧の
山部では実施例17と同様の降圧チョッパ回路としての
機能があり、また、整流器DBの出力電圧をインバータ
回路INVの電源とする。谷部における動作も実施例1
7とほぼ同様であるが、簡単に説明すると、トランジス
タQ1 のオン時には、トランスT1 の1次巻線n1 −コ
ンデンサC3 −ダイオードD1 −コンデンサC5 −コン
デンサC6 という電流経路が生じる。この電流は、その
前の状態でトランスT1 に蓄積されたエネルギを放出す
るために流れる。次に、インバータ回路INVの振動電
流の向きが反転すると、コンデンサC5 −トランジスタ
Q1 −コンデンサC3 −トランスT1 の1次巻線n1 −
コンデンサC6 という経路で電流が流れるようになる。
その後、コンデンサC5 の両端電圧が、コンデンサC4
とダイオードD4 との直列回路の両端電圧よりも下がる
と、コンデンサC4 からの放電によって、コンデンサC
4−ダイオードD4 −トランジスタQ1 −コンデンサC3
−トランスT1 の1次巻線n1 −コンデンサC6 とい
う経路でインバータ回路INVへの給電がなされる。
【0093】次に、トランジスタQ1 がオフになり、ト
ランジスタQ2 がオンになると、トランスT1 に蓄積さ
れたエネルギが放出されることにより、トランスT1 の
1次巻線n1 −コンデンサC6 −ダイオードD2 −コン
デンサC3 の経路で電流が流れるとともに、整流器DB
からコンデンサC5 −コンデンサC6 という経路で電流
が流れる。その後、インバータ回路INVの振動電流の
向きの反転によってコンデンサC3 −トランジスタQ2
−コンデンサC6 −トランスT1 の1次巻線n1 という
経路で電流が流れる。
【0094】結局、5個の動作モードのうち1個の動作
モードでのみ整流器DBからの電流が流れ込み、実施例
17と同様の動作によって入力電流を高周波的に断続さ
せることができ、入力電流波形を正弦波形として高調波
成分を低減することができるのである。他の構成および
動作は実施例17と同様である。 (実施例19)本実施例は、図48に示すように、図3
6に示した実施例17の構成において、インダクタL2
をトランスT1 の2次巻線n2 側に設ける代わりに1次
巻線n1 とコンデンサC3 との間に挿入し、さらに整流
器DBの直流出力端間にコンデンサC7 を接続するとと
もに、整流器DBとトランスT1 の1次巻線n1 との間
にダイオードD6 を挿入したものである。スイッチング
要素にはMOSFETQ1 ′,Q2 ′を用い、MOSF
ETQ1 ′,Q2 ′の寄生ダイオードをダイオードD1
,D2 として機能させることにより、ダイオードD1
,D2 を不要にしてある。
【0095】動作は実施例17と同様であり、MOSF
ETQ1 ′,Q2 ′が交互にオン・オフすることによ
り、ダイオードD6 −トランスT1 の1次巻線n1 −イ
ンダクタL2 −コンデンサC3 −MOSFETQ2 ′の
第1の経路と、ダイオードD6−ダイオードD3 および
コンデンサC6 の並列回路−MOSFETQ1 ′−イン
カウタL3 −ダイオードD5 −コンデンサC4 の第2の
経路とが形成され、入力電流歪を改善する。ここで、第
1の経路はコンデンサC5 の両端電圧が整流器DBの出
力電圧よりも高い期間であっても整流器DBからの電流
供給が可能な経路であり、第2の経路はコンデンサC5
の両端電圧が整流器DBの出力電圧よりも低い期間にの
み電流の流れる経路である。
【0096】本実施例ではMOSFETQ1 ′,Q2 ′
を駆動する制御回路CNについても図示してある。制御
回路CNは、コンデンサCT1と抵抗RT1とにより発振周
期の決まる無安定マルチバイブレータCNaと、無安定
マルチバイブレータCNaの出力の立ち上がり毎にコン
デンサCT2と抵抗RT2,RT3とにより決まるパルス幅の
パルスを出力する単安定マルチバイブレータCNbと、
単安定マルチバイブレータCNbの出力により交互にオ
ン・オフする2信号を出力する駆動回路CNcとにより
構成される。この駆動回路CNcの出力によって両MO
SFETQ1 ′,Q2 ′が交互にオン・オフされ、上述
したように動作する。ここにおいて、駆動回路CNcか
らの2つの出力は、単安定マルチバイブレータCNbの
出力パルスが、HレベルのときにはMOSFETQ1 ′
がオフ、MOSFETQ2 ′がオンになり、Lレベルの
ときにはMOSFETQ1 ′がオン、MOSFETQ2
′がオフになるように設定されている。
【0097】ところで、抵抗RT3はコンデンサCT2との
直列回路をコンデンサC5 に並列接続した形で用いら
れ、インバータ回路INVへの電源電圧(コンデンサC
5 の両端電圧)が高い期間にはコンデンサCT2への充電
時間を短くして単安定マルチバイブレータCNbの出力
パルス幅を短くし、上記電源電圧が低い期間には単安定
マルチバイブレータCNbの出力パルス幅を長くする機
能を有する。
【0098】以上のような構成とすることにより、コン
デンサC5 の両端電圧が高い期間にはインバータ回路I
NVの動作の1周期の間に、上記第1の経路によって整
流器DBを通して電流が供給される期間を短くし、上記
第2の経路による電流の流れる期間を長くすることにな
る。また、コンデンサC5 の両端電圧が低い期間にはそ
の逆に動作することになる。
【0099】すなわち、この構成によって、入力電流波
形に含まれる高調波成分を少なくするとともに、ランプ
電流のリプル率(クレストファクタ)を改善することが
できる。この動作を図示すると、抵抗RT3がなければM
OSFETQ1 ′,Q2 ′のオン・オフの周期は一定に
保たれるから、図49(a)のようにコンデンサC5の
両端電圧が変動するときに、ランプ電流は図49(b)
のように大きく変動する。このときの整流器DBへの入
力電流は図49(c)のようになる。一方、本実施例で
は抵抗RT3が存在することによって、コンデンサC5 の
両端電圧に応じてMOSFETQ1 ′,Q2 ′のオン期
間を変化させているから、図50(a)に示すようにコ
ンデンサC5 の両端電圧が変動するときに、ランプ電流
は図50(b)のようになり、整流器DBへの入力電流
は図50(c)のようになる。すなわち、コンデンサC
5 の両端電圧に応じてMOSFETQ1 ′,Q2 ′のオ
ン期間を制御することにより、コンデンサC5 の両端電
圧が高い期間にはランプ電流の瞬時値を抑制し、コンデ
ンサC5 の両端電圧が低い期間にはランプ電流の瞬時値
を高めることができるのであって、ランプ電流のクレス
トファクタを改善することができる。
【0100】図49、図50に示したランプ電流波形に
おいて、入力電流のゼロクロス点付近(入力電圧のゼロ
クロス点付近)で、ランプ電流にピークが生じるが、こ
れは図48に示したインバータ回路INVの負荷特性に
よるものである。コンデンサC6 の両端電圧は図51
(b)に示すように変化し(図51(a)は整流器DB
への入力電圧を示す)、入力電圧のゼロクロス点付近で
は入力電圧に比較して、コンデンサC4 ,C5 の両端電
圧が十分に高いから、ダイオードD3 のアノード側の電
位よりもカソード側の電位が低くなるまでの時間が長く
なり、ダイオードD3 はほとんどオフになる。
【0101】したがって、インバータ回路INVの負荷
として見ると、ランプ電流を限流するインダクタL2 と
直列にコンデンサC6 が接続される期間がインバータ回
路INVの動作の1周期において長くなり、ランプ電流
を限流するインピーダンスを実質的に減少させる作用が
働き、入力電圧のゼロクロス付近でランプ電流が増加す
るのである。
【0102】本実施例においては、単安定マルチバイブ
レータCNbの出力パルス幅をコンデンサC5 の両端電
圧に応じて制御しているが、無安定マルチバイブレータ
CNaの発振周期をコンデンサC5 の両端電圧に応じて
制御したり、無安定マルチバイブレータCNaと単安定
マルチバイブレータCNbとの両方について制御するよ
うにしてもよい。
【0103】(実施例20)本実施例は、図52に示す
ように、図23に示した実施例10の構成において、イ
ンダクタL2 をトランスT1 の2次巻線n2 側に設ける
代わりに1次巻線n1 とコンデンサC3 との間に挿入
し、さらに整流器DBの直流出力端間にコンデンサC7
を接続するとともに、整流器DBとトランスT1 の1次
巻線n1 との間にダイオードD6 を挿入したものであ
る。また、スイッチング要素には実施例19と同様に、
MOSFETQ1 ′,Q2 ′を用いている。図52に示
す制御回路CNは、実施例19に示したものと同様のも
のである。つまり、本実施例は実施例19の構成に、イ
ンダクタL1 とコンデンサC1 との直列回路からなる入
力電流歪を改善する回路を付加したものであり、他の回
路構成は実施例19と同様のものを用いている。
【0104】この回路構成においても、抵抗RT3を介し
てコンデンサC5 の両端電圧を制御回路CNで監視し、
MOSFETQ1 ,Q2 のスイッチング周波数やオン期
間をコンデンサC5 の両端電圧に応じて制御することに
より、実施例19と同様に、入力電流歪を改善し、かつ
ランプ電流のクレストファクタを改善することができる
のである。図53に抵抗RT3を用いない場合のコンデン
サC5 の両端電圧(図53(a))と、ランプ電流(図
53(b))との関係を示し、図53に抵抗RT3を用い
た場合のコンデンサC5 の両端電圧(図54(a))
と、ランプ電流(図54(b))との関係を示す。図よ
り明らかなように、実施例19に比較してランプ電流の
ゼロクロス点付近でのランプ電流のピークがなく、クレ
ストファクタを一層改善することができるのである。
【0105】
【発明の効果】本発明は上述のように、交流電源から交
流電源の半サイクルの略全域でパルス状の電流の供給を
受け、かつ、整流器の直流出力電圧のピーク電圧以下の
直流出力電圧を出力するDC−DC変換手段と、DC−
DC変換手段の直流出力電圧を受けて高周波電圧を出力
するDC−AC変換手段とを備える電力変換回路を設け
ているから、交流電源からDC−DC変換手段に常時電
流が供給されることによって交流電源からの入力電流に
休止期間が生じないようにして、入力電流歪を低減する
ことができるという利点を有する。
【0106】また、DC−AC変換手段はDC−DC変
換手段の直流出力電圧を受けるとともに、交流電源の所
定電圧以下では補助電源手段より直流電圧が供給される
から、整流器の出力電圧がピーク値付近では整流器の出
力電圧がDC−AC変換手段に印加され、整流器の出力
電圧が所定電圧以下では補助電源手段の直流出力電圧が
DC−AC変換手段に印加されるのであり、DC−AC
変換手段の電源電圧は、整流器の出力電圧のピーク値と
補助電源手段の出力電圧との間で変動するのであって、
電圧の変動幅が比較的小さくなり、しかもDC−DC変
換手段の出力電圧は整流器の直流出力電圧のピーク電圧
以下であるから、従来のような平滑コンデンサを用いる
場合に比較してDC−AC変換手段への印加電圧が上昇
しにくく、構成要素へのストレスが小さくなるという効
果を奏する。
【0107】請求項3の発明は、請求項1、2の発明と
同様の効果が得られるとともに、第1、2のスイッチン
グ要素の直列回路の両端に小容量のコンデンサを接続し
ているから、第1、2のスイッチング要素のスイッチン
グ動作による高周波電圧を除去することができるという
利点がある。さらに、第1、2のスイッチング要素の直
列回路に印加される電圧に応じてスイッチング要素の駆
動信号のパルス幅や周期を変化させるから、入力電流歪
を改善したりランプ電流の変動を抑制することができる
という効果を奏する。 請求項4の発明のように、第1の
ダイオードに並列接続されたコンデンサを設ければ、整
流器への入力電流の流れる期間が短くなり、交流電源の
ゼロクロス付近での入力電流をゼロに近付けることがで
きる。つまり、交流電源のゼロクロス付近での電流変化
が大きいような場合には、請求項4の発明の構成を採用
することによって電流変化を緩和することができ、正弦
波により近い入力電流波形として入力電流の高調波成分
を低減することができる。
【0108】請求項7の発明のように、補助電源手段の
両端に小容量のコンデンサを接続すれば、電力変換回路
に設けたスイッチング要素で発生するノイズの高周波成
分を除去することができるという利点がある。
【0109】請求項8の発明は、バイパス回路のインピ
ーダンス要素を振動要素と兼用することによって、部品
点数の削減につながるという利点がある。請求項9、請
求項10の発明は、電力変換回路の振動回路を通じて入
力電流が流れる期間中、バイパス回路のインピーダンス
要素を通じて入力電流が流れることを抑制したり停止し
たりするから、入力電流を減少させることができて交流
電源のゼロクロス付近での入力電流をゼロに近付けるこ
とができ、正弦波に近い入力電流波形を得ることができ
るという利点がある。
【0110】請求項11の発明は、第1、2のスイッチ
ング要素の直列回路に印加される電圧に応じてスイッチ
ング要素の駆動信号のパルス幅や周期を変化させること
により、入力電流歪を改善したりランプ電流の変動を抑
制することができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1を示す回路図である。
【図2】実施例1の動作説明図である。
【図3】実施例2を示す回路図である。
【図4】実施例3を示す回路図である。
【図5】実施例4を示す回路図である。
【図6】実施例5を示す回路図である。
【図7】実施例6を示す回路図である。
【図8】実施例7を示す回路図である。
【図9】実施例8を示す回路図である。
【図10】実施例8の動作説明図である。
【図11】実施例8の動作説明図である。
【図12】実施例8の動作説明図である。
【図13】実施例8の動作説明図である。
【図14】実施例8の動作説明図である。
【図15】実施例8の動作説明図である。
【図16】実施例8の動作説明図である。
【図17】実施例8の動作説明図である。
【図18】実施例8の動作説明図である。
【図19】実施例8の動作説明図である。
【図20】実施例8の動作説明図である。
【図21】実施例8の動作説明図である。
【図22】実施例9を示す回路図である。
【図23】実施例10を示す回路図である。
【図24】実施例10の動作説明図である。
【図25】実施例10の動作説明図である。
【図26】実施例10の動作説明図である。
【図27】実施例10の動作説明図である。
【図28】実施例10の動作説明図である。
【図29】実施例10の動作説明図である。
【図30】実施例11を示す回路図である。
【図31】実施例12を示す回路図である。
【図32】実施例13を示す回路図である。
【図33】実施例14を示す回路図である。
【図34】実施例15を示す回路図である。
【図35】実施例16を示す回路図である。
【図36】実施例17を示す回路図である。
【図37】実施例17の動作説明図である。
【図38】実施例17の動作説明図である。
【図39】実施例17の動作説明図である。
【図40】実施例17の動作説明図である。
【図41】実施例17の動作説明図である。
【図42】実施例17の動作説明図である。
【図43】実施例17の動作説明図である。
【図44】実施例17の動作説明図である。
【図45】実施例17の動作説明図である。
【図46】実施例17の動作説明図である。
【図47】実施例18を示す回路図である。
【図48】実施例19を示す回路図である。
【図49】実施例19に対する比較例の動作説明図であ
る。
【図50】実施例19の動作説明図である。
【図51】実施例19の動作説明図である。
【図52】実施例20を示す回路図である。
【図53】実施例20に対する比較例の動作説明図であ
る。
【図54】実施例20の動作説明図である。
【図55】従来例を示す回路図である。
【図56】図55に示した従来例の動作説明図である。
【図57】他の従来例を示す回路図である。
【図58】図57に示した従来例の動作説明図である。
【符号の説明】
C1 コンデンサ C2 コンデンサ C3 コンデンサ C4 コンデンサ C5 コンデンサ C6 コンデンサ CN 制御回路 D1 ダイオード D2 ダイオード D3 ダイオード D4 ダイオード D5 ダイオード DB 整流器 F フィルタ回路 INV インバータ回路 L1 インダクタ L2 インダクタ L3 インダクタ La 放電灯 Q1 トランジスタ Q2 トランジスタ Q1 ′MOSFET Q2 ′MOSFET Vs 交流電源
フロントページの続き (72)発明者 幸 憲一 大阪府門真市大字門真1048番地松下電工 株式会社内 (56)参考文献 特開 平5−56647(JP,A) 特開 平6−225540(JP,A) 特開 平5−276756(JP,A) 特開 平5−56660(JP,A) 特開 平5−56659(JP,A) 特開 平6−315272(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02M 7/48 H02M 7/538

Claims (11)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源と、この交流電源の交流電圧を
    整流する整流器と、この整流器の直流出力電圧を受けて
    高周波電圧を出力する電力変換回路と、この高周波出力
    電圧を受ける負荷回路と、前記整流器の出力端に並列に
    接続され負荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平
    滑作用を有する平滑コンデンサを含む補助電源手段とを
    備える電源装置において、前記電力変換回路は、整流器
    の直流出力電圧を受け、交流電源から交流電源の半サイ
    クルの略全域でパルス状の電流の供給を受け、かつ、整
    流器の直流出力電圧のピーク電圧以下の直流出力電圧を
    出力するDC−DC変換手段と、このDC−DC変換手
    段の直流出力電圧を受けて高周波電圧を出力するDC−
    AC変換手段とを備えるものであって、整流器の両端に
    第1のダイオードを介して接続される第1、2のスイッ
    チング要素の直列回路と、少なくとも一方のスイッチン
    グ要素の両端に接続される共振用インダクタと共振用コ
    ンデンサと放電灯との振動回路を含んで成る負荷回路
    と、前記負荷回路の一部と前記整流器の出力端との間に
    磁気的、電気的にインピーダンス要素を含んで接続され
    るDC−DC変換手段の一部であるバイパス回路とから
    構成され、前記補助電源手段は、前記電力変換回路の第
    1、2のスイッチング要素の両端に接続される逆方向の
    ダイオードと平滑コンデンサとの直列回路と、前記電力
    変換回路の第1、2のスイッチング要素の接続点と前記
    逆方向のダイオードと平滑コンデンサとの接続点との間
    に接続され降圧チョッパ用インダクタと平滑コンデンサ
    を充電する方向の充電用ダイオードとのみからなる直列
    回路とから構成され、前記補助電源手段は、交流電源の
    所定電圧以下で前記電力変換回路に直流電圧を供給する
    ことを特徴とする電源装置。
  2. 【請求項2】 交流電源と、この交流電源の交流電圧を
    整流する整流器と、この整流器の直流出力電圧を受けて
    高周波電圧を出力する電力変換回路と、この高周波出力
    電圧を受ける負荷回路と、前記整流器の出力端に並列に
    接続され負荷回路に連続的な電流が供給できる程度の平
    滑作用を有する平滑コンデンサを含む補助電源手段とを
    備える電源装置において、前記電力変換回路は、整流器
    の直流出力電圧を受け、交流電源から交流電源の半サイ
    クルの略全域でパルス状の電流の供給を受け、かつ、整
    流器の直流出力電圧のピーク電圧以下の直流出力電圧を
    出力するDC−DC変換手段と、このDC−DC変換手
    段の直流出力電圧を受けて高周波電圧を出力するDC−
    AC変換手段とを備えるものであって、整流器の両端に
    第1のダイオードを介して接続される第1、2のスイッ
    チング要素の直列回路と、少なくとも一方のスイッチン
    グ要素の両端に接続される共振用インダクタと共振用コ
    ンデンサと放電灯との振動回路を含んで成る負荷回路
    と、前記負荷回路の一部と前記交流電源の一端との間に
    磁気的、電気的にインピーダンス要素を含んで接続され
    るDC−DC変換手段の一部であるバイパス回路とから
    構成され、前記補助電源手段は、前記電力変換回路の第
    1、2のスイッチング要素の両端に接続される逆方向の
    ダイオードと平滑コンデンサとの直列回路と、前記電力
    変換回路の第1、2のスイッチング要素の接続点と前記
    逆方向のダイオードと平滑コンデンサとの接続点との間
    に接続され降圧チョッパ用インダクタと平滑コンデンサ
    を充電する方向の充電用ダイオードとのみからなる直列
    回路とから構成され、前記補助電源手段は、交流電源の
    所定電圧以下で前記電力変換回路に直流電圧を供給する
    ことを特徴とする電源装置。
  3. 【請求項3】 交流電源と、この交流電源の交流電圧を
    整流する整流器と、この整流器の直流出力電圧を受けて
    高周波電圧を出力する電力変換回路と、この高周波電圧
    を受ける共振用インダクタと共振用コンデンサと放電灯
    とを含んで成る負荷回路と、前記整流器の出力端に並列
    に接続され実質的に放電灯が再点孤することなく点灯を
    維持できるレベルの連続的な電流が供給できる平滑コン
    デンサを含む補助電源手段とを備える電源装置におい
    て、前記電力変換回路は、整流器の両端に第1のダイオ
    ードとコンデンサとの並列回路を介して接続される第
    1、2のスイッチング要素の直列回路と、前記整流器の
    一端と第1のダイオードとの接続点と前記第1、2のス
    イッチング要素の直列回路の接続点との間に接続される
    直流阻止用コンデンサとトランスの1次巻線との直列回
    路と、トランスの2次巻線間に接続される共振用インダ
    クタと放電灯との直列回路と、前記放電灯の非電源端子
    間に接続される共振用コンデンサとから構成され、前記
    補助電源手段は、前記電力変換回路の第1、2のスイッ
    チング要素の両端に接続される逆方向のダイオードと平
    滑コンデンサとの直列回路と、前記電力変換回路の第
    1、2のスイッチング要素の接続点と前記逆方向のダイ
    オードと平滑コンデンサとの接続点 との間に接続され降
    圧チョッパ用インダクタと平滑コンデンサを充電する方
    向の充電用ダイオードとのみからなる直列回路と、前記
    両スイッチング要素の直列回路の両端に接続される小容
    量のコンデンサとから構成され、前記補助電源手段は、
    交流電源の所定電圧以下で前記電力変換回路に直流電圧
    を供給するように形成され、さらに第1、2のスイッチ
    ング要素の駆動信号のパルス幅と周期の少なくとも一方
    を変化させる手段を備えることを特徴とする電源装置。
  4. 【請求項4】 前記第1のダイオードに並列にコンデン
    サを接続したことを特徴とする請求項1または請求項2
    または請求項3記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記バイパス回路は、交流電源から第1
    のダイオードのアノード側の間に1次巻線を備え、前記
    負荷回路の一部に2次巻線を備え、磁気的に結合して構
    成されたことを特徴とする請求項1または請求項2記載
    電源装置。
  6. 【請求項6】 前記バイパス回路は、整流器の入力およ
    び/または出力端間に1次巻線を備え、前記負荷回路の
    一部に2次巻線を備え、磁気的に結合して構成されたこ
    とを特徴とする請求項1または請求項2記載の電源装
    置。
  7. 【請求項7】 前記補助電源手段の両端に小容量のコン
    デンサを接続したことを特徴とする請求項1または請求
    項2記載の電源装置。
  8. 【請求項8】 前記バイパス回路のインピーダンス要素
    を前記電力変換回路の振動要素と兼用させたことを特徴
    とする請求項1または請求項2記載の電源装置。
  9. 【請求項9】 前記電力変換回路の振動回路を通じて入
    力電流が流れる期間中、前記バイパス回路のインピーダ
    ンス要素を通じて入力電流が流れることを抑制する制御
    手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項2
    記載の電源装置。
  10. 【請求項10】 前記電力変換回路の振動回路を通じて
    入力電流が流れる期間中、前記バイパス回路のインピー
    ダンス要素を通じて入力電流が流れることを停止する制
    御手段を備えたことを特徴とする請求項1または請求項
    2記載の電源装置。
  11. 【請求項11】 前記第1、2のスイッチング要素の駆
    動信号のパルス幅と周期の少なくとも一方を変化させる
    手段を設けたことを特徴とする請求項1また は請求項2
    記載の電源装置。
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