JP3398839B2 - 建物構造体の建築工法 - Google Patents

建物構造体の建築工法

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JP3398839B2 JP00032999A JP32999A JP3398839B2 JP 3398839 B2 JP3398839 B2 JP 3398839B2 JP 00032999 A JP00032999 A JP 00032999A JP 32999 A JP32999 A JP 32999A JP 3398839 B2 JP3398839 B2 JP 3398839B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】 本発明は、ビル、マンショ
ンなど建物構造体の全天候型建築工法に係る技術的分野
に属する。 【0002】 【従来の技術】 従来、全天候型の建物構造体の基礎工
法としては、特開平3−107037号公報、又は特開
平3−107038号公報に開示されているように、コ
ア部1を、仮設支柱、型枠部、ジャッキ及びブラケット
からなる自動上昇型枠により構築するとともに、建築物
の柱13が立設される個所にもジャッキ12を設置す
る。次に2層分のコア部1を先行構築した後、建築物の
最上部から3層分の梁14,柱13を同時構築し、柱用
底型枠、柱用型枠を配設し、柱13及びスラブ24のコ
ンクリートを打設する。そして柱13が自立可能な状態
まで降下した段階で、ジャッキ12などを伸長して躯体
を1層分上方に押し上げ、順次下階の構築作業を継続
し、これを繰り返す建築工法などが知られている。又、
他の工法として特開平5−25864号公報に示すよう
に、建造物の柱10を施工した後、この柱10に沿って
床スラブSを上昇させるという操作を逐次繰り返し実施
して、各床スラブSをそれぞれ各階の床部に配設する。
このような建築躯体の構築方法において、床スラブSを
上昇させる工程を、最上階の床スラブSから次層階側の
床スラブSへ順次に実施する。そして床スラブSの下面
に配置された上昇装置2によって床スラブSを支持しな
がら上昇させる建築工法などが知られている。また、他
の工法として特公平7−33689号公報に示すよう
に、地上レベルで1階分の躯体を集中的に施工し、1階
分の躯体工事完了後に階高分だけ上方に躯体の柱をプッ
シュアップすることを繰り返すことにより建物を施工
し、その場合において、プッシュアップ用ピン穴と固定
用ピン穴を有するフランジを柱に取付けるとともに、当
該プッシュアップ用ピン穴と係合可能なピンを備えるセ
ンターホールジャッキと当該固定用ピン穴と係合可能な
ピンを備える躯体保持装置とを前記柱の周囲に配し、こ
れをもって躯体の柱をプッシュアップする建築工法など
が知られている。 【0003】上述した従来の建物構造体の建築工法に
は、次のような特質が認められている。 (a)全天候下での作業がなし得られ、天候に左右され
ない。 (b)高所作業が少ないため安全な施工ができ、而も近
隣に資材落下、飛散などの不安を与えない。 (c)建物の上部にタワークレーンなどの仮設設備を設
けないため、電波などに影響を与えない。 【0004】しかしながら、この種従来例のうちの2件
は建物構造体の全天候型建築工法は、最上階から未完の
骨組躯体を順次押し上げてゆく方式であるため、次に示
すような課題が依然として残されている。 (a)各階層における未完躯体の高所建築作業がそのま
ま残されており、資材の落下や飛散などの不安がある。 (b)地層毎に躯体構築用の資材を搬送する設備を要
し、建築作業量の平準化が望めない。また、従来例の他
の1件は、地上レベルで1階分の躯体を施工し、これを
順次プッシュアップする方式であるため、上記の課題は
ないものの次のような課題が残されている。 (c)プッシュアップ用の専用仮設フランジを柱に取り
付けるなど、躯体に取り付ける特別の仮設が必要であ
る。 (d)躯体の柱のプッシュアップ時に、フレームが柱を
囲むためプッシュアップ以前に躯体の梁を柱に取付ける
ことができず、従って梁取付けを中空位置で行わざるを
得ない。 【0005】上記技術的課題を解決するため、本件発明
者等は、特開平9−88185号公報に示すような、建
物構造体の建築工法及び建物構造体の扛重構造体の扛重
装置を提案している。この公開された先行技術は、地上
近傍で最上階の建物躯体を略完成させ、最上階から完成
した建物躯体を順次扛重し、所要階数の中高層階の建物
構造体を構築せしめ、高所作業のない安全な施工がなし
うるとともに、安定した品質の建物が効能的に得られる
建築工法と扛重装置を提供することにある。 【0006】本発明の目的は、上記特開平9−8818
5号公報に示された建築工法及び扛重装置の技術的事項
をそのまま利用するとともに、この技術に更に建物構造
体を構成する中間主柱の建柱に別個の扛重手段を用い、
更に安定した品質の建物が高能率的に得られる建築工法
と扛重装置を提供することにある。 【0007】 【課題を解決するための手段】 上記課題を解決する手
段として本発明は、次のような建物構造体の建築工法を
採用する。 【0008】上記目的は、基礎上において中高層階建物
構造物の屋上階及び最上階を組立てたのち、建物構造体
を構成する施工用ブロック上に立設された外周主柱近傍
の両側梁下面を施工用ブロックの外方に配設された扛重
手段(A)の荷重受け梁の先端に設けた調整ブロック
て支持して扛上し、この扛上により生ずる作業空間部に
下層階を順次組み立てて構築するようにした建物構造体
の建築工法において、建築構造体を構成する中間主柱を
建柱する基礎杭両側の地中梁上または、地層階の中間主
柱両側の梁上に、中間主柱位置を挟むように2個一組の
扛重装置(D’)を配設せしめ、一方、1層階分高さの
外周主柱の搬入組立と前後して基礎杭上または地層階の
中間主柱上に上記外周主柱と略同高の中間主柱を搬入乗
載し、この中間主柱および外周主柱相互間の梁の組立
て、天井部材、小梁などを取付けて建築構造体の屋上階
及び最上階を組立てるとともに、この組立て作業と前後
して中間主柱の両側梁下面に扛重装置(D’)の昇降ビ
ムを配設する第1工程、扛重手段(A)と同調して、
扛重手段(D’)により最上階層を一層階分高さに満た
ない高さ分だけ扛上したのち、基礎杭または地層階の中
間主柱上に短尺の仮受け柱を乗載するとともに、最上層
階を若干降下させ、全荷重を仮受け柱に預け、昇降ビー
ムをフリーにする第2工程、フリーとなった扛重手段
(D’)の昇降ビームと扛重手段(A)の荷重受け梁を更
に降下させ、扛重手段(D’)の昇降ビームと梁下面と
の間に梁受け台を介装する第3工程、扛重手段(A)、
(D’)により建築構造体を扛上し、フリーとなった仮
受け柱を退避させるとともに、建築構造体を第1工程時
点より1層階分より若干高く扛上したのち、1層階分の
高さをもつ次層階の外周主柱を施工用ブロック上に、ま
た次層階の中間主柱を基礎杭または地層階の中間主柱上
に搬入設置し、扛重手段(A)の荷重受け梁を若干降
下、及び扛重手段(D’)の昇降ビームを若干降下して
全荷重を各施工用ブロックおよび各基礎杭または地層階
の中間主柱に預け、前後して次層階の梁を各主柱間に組
立てる第4工程、フリーとなった扛重手段(A)の荷重
受け梁を新たに設置された次層階の梁と干渉しないよう
に引き込み、及び扛重装置(D’)の昇降ビームが新た
に設置された次層階の梁と干渉しないよう外方向に約9
0度旋回した状態で、荷重受け梁、昇降ビームを最下位
まで下降させたのち、荷重受け梁、昇降ビームを再び原
位置に復帰し、次いで若干量上昇させて各主柱両側の梁
下面部に臨ませる第5工程、前記2〜5工程を繰り返し
行い、所定階層の建築構造体を構築して2階以上の扛上
ののちに、1,2階間の高さに調整した所定長さの外周
主柱および中間主柱を施工用ブロックおよび基礎杭上ま
たは地層階の中間主柱上に組立て、各主柱の上部を2階
の各主柱の下端に結合し、中間主柱の下端を施工用ブロ
ックおよび基礎杭または地層階の中間主柱と結合する第
6工程、そののちに、扛重装置(A)、(D’)を解体
撤去し、前後して一階層の建築作業を完了させることに
より達成される。 【0009】 【発明の実施の形態】 次に、図面について本発明の建
築工法の詳細を説明する。 【0010】先ず、特開平9−88185号公報に開示
され、本発明の建築工法に併用するとともに、一層階分
より若干高く建物躯体を一挙に扛上する機能をもつ扛重
装置Aの構成を、図2、図10〜図14について説明す
る。 【0011】1は、建物構造体Bの外周に配設建柱され
る外周主柱2の外側左右に配設される1層階分の高さよ
り背高とした架台であって、該架台1は外周主柱2およ
び梁または梁仕口3と干渉しないよう配置されている。
前記架台1には、外周主柱2側鉛直面に沿うように上下
動する昇降梁5が介設されており、この昇降梁5には前
記架台1に対して脱抜可能に垂設装架したスクリューロ
ッド6を貫通するとともに、このスクリューロッド6は
昇降梁5の左右下部に固定したナット部材に脱抜可能に
挿入螺合されている。又、前記スクリューロッド6の上
端にはスプロケット8と、両架台1の外側上方に夫々配
設した駆動モータ9の軸に設けたスプロケットとがチェ
ンによって接続されており、駆動モータ9の駆動により
回転するスクリューロッド6と、前記昇降梁5に固定し
たナット部材の相関関係により、昇降梁5が架台1の外
側1Aを案内として上下動するように構成されている。
図中13はベアリングである。 【0012】次に前記昇降梁5の構成について説明す
る。昇降梁5の上面左右側、詳しくは、昇降梁5に挿貫
した前記両スクリューロッド6の夫々内側部位に、昇降
梁5の左右軸線方向と直行する前後軸線方向にそって進
退移動可能で、かつ、2個の荷重受け梁14を平行に乗
載せしめる。この両荷重受け梁14は昇降梁5の上面に
立設された2枚一組の案内板15間にスライド自在に挿
嵌するとともに、夫々の荷重受け梁14の先端上部に、
梁の歪調整用の円筒座16を上面にもつ調整ブロック1
7を設ける。18は、前記昇降梁5の後部に設けた正面
形状が門構形をした前記荷重受け梁14の反力を支受す
る連絡梁で、昇降梁5の上面と連結梁18の下面間に荷
重受け梁14をスライド可能に挟持し、荷重受け梁14
の先端に掛かる荷重の反力を連結梁18で支承するよう
にしたものである。図中19は連結梁18補助梁18の
補強用の支持梁である。 【0013】前記昇降梁5の両側端面に比較的広巾の凹
所20を形成するとともに、この凹所20に嵌合介入す
る凸部ガイド(図示略)を前記架台1の外側壁の内面上
下方向に形成したものである。そして、凸部ガイドの前
後面又は前記凹所20を構成する前部壁面及び前記連結
梁18の前面上部に、両者の摺動を円滑にするためのテ
フロン樹脂板などの摺動部材22を張設せしめる。尚、
このテフロン樹脂板に代え、凹所20又は凸部ガイドの
何れかの前後面にローラ(図示略)を設けるものであ
る。そして、図2、図11から明らかなように、前記2
本の荷重受け梁14が外周主柱2を挟むようにして架台
1が配置され、該外周主柱2間に取り合う両側の梁の基
部、詳しくは、外周主柱2に設けた梁または梁仕口3の
下面を両荷重受け梁14によって支持し、建築作業が略
完了した建物躯体Cを一層階分余扛上するようにしたも
のである。図中3cは、コーナー部主柱2に梁仕口3が
片側にしかないため、この梁仕口3と対称位置に設ける
仮仕口である。扛重装置Aは上述のように構成されてい
る。 【0014】次に、前述した扛重装置Aを使用する建物
構造体Bの建築工法を図14について説明する。図14
aに示すように、施工レベルを調整した施工用ブロック
23の外方に扛重装置Aを配設し、前記扛重装置Aを構
成する平行2条の荷重受け梁14の中間に施工用ブロッ
ク23を位置させる。該施工用ブロック23は建物構造
体Bの基礎上に設け、建物本来の主柱1の一部を転用し
てもよい。該施工用ブロック23上に最上階の外周主柱
2を立設し、この外周主柱2に最上階の屋上構成用の柱
間梁53、梁仕口3を取り付けるとともに、最上階床面
構成用の柱間梁53を夫々とりつけ、最上階の建物躯体
Cの建築作業を完成させる。(図2参照) 【0015】最上階の建物躯体Cが完成したら図14b
に示すように、両荷重受け梁14を前進させ、これの先
端に設けた調整ブロック17を梁仕口3,仮仕口3cの
下側に夫々臨ませたのち、前記駆動モータ9の駆動にス
クリューロッド6を回転させ、ナット部材を介して昇降
梁5を梁仕口3,仮仕口3cの下面に当接せしめ、図1
4cに示すように全ての外周主柱2を若干扛重して全荷
重受け梁14への載荷を確認するようにして、全ての扛
重装置Aの零点調整制御を行う。(図11参照) 【0016】このように扛重装置Aの零点調整制御が完
了したら、図14dのように、例えば約20mm/min
の上昇スピードで約3時間で最上階建物躯体Cを一層階
分余扛重し、最上階の建物躯体Cの下方に次層階の作業
空間24を形成する。 【0017】次いで、図14eに示すように、作業空間
24を利用して前記全てのブロック23上に一層階分の
長さを有する外周主柱2を搬入して最上階外周主柱2の
下部に取付け、最上階の建物躯体Cの扛重姿勢を保持し
たまま、この立設された外周主柱2に次層階床面構成用
の梁仕口3を取り付け、最上階建物駆体Cを構成する外
周主柱2の下端と、次層階構成用の外周主柱2の上端と
を溶接又はガセットを用いた結合手段にて連結連合して
次層階の建築作業を完了させて、次層階建物躯体Cを構
成したのち、図14fに示すように、駆動モータ9を逆
転させてスクリューボルト6の作用で昇降梁5を若干下
降させて、建物躯体Cの全荷重を施工用ブロック23に
載せ替え、次いで荷重受け梁14による最上階建物躯体
C、梁仕口3,仮仕口3c下面の支持を解除する。そし
て、図14g〜図14iに示すように、前記荷重受け梁
14を梁仕口3,仮仕口3cと無関係な後方に退避させ
ることにより、昇降梁5を次層階の梁仕口3に干渉しな
い状態で最下位まで下降させた上で、荷重受け梁14を
前進させて調整ブロック17を次層階建物躯体Cを構成
する梁仕口3,仮仕口3cの下方に臨ませる。 【0018】次に図14jのように、前記と同様な手段
で昇降梁5を上昇させて調整ブロック17を梁仕口3,
仮仕口3cの下面に当接せしめ、次層階を含む最上階の
建物躯体Cを若干上昇させ、円筒座16で梁仕口3をも
つ梁の歪調整と全ての扛重装置Aの零点調整制御を行っ
たのち、図14kで示すように、建物躯体Cを一層階分
余扛上し、これの下方に次々層階の作業空間を構成し、
以下所要階層n−2層〜2階まで上層から下層に向かっ
て図14e、図14kの工法を繰り返し行う。 【0019】図14lに示すように、2階までの建物躯
体Cが完了したら、施工用ブロック23を本来の1階外
周主柱2の一部として埋め殺し、1階の構築に必要な高
さまで扛重し、2階建物躯体を構成する外周主柱2との
間に1階の外周主柱2を乗載結合したのち、2階を含む
建物躯体Cを図14mに示すように下降させ、2階構成
用の外周主柱2の下端と1階の外周主柱2の上端とを結
合してから荷重受け梁14を下降し、2階構成用の外周
主柱2の梁仕口3B、仮仕口3cに対する下面支持を解
除したのち、全ての扛重装置Aを外側方に退去させ、1
階の建築作業を完了させ、所要階層の建物構造体Bを得
る。 【0020】次に、図2〜図6について、建物内部の主
柱である中間主柱32に関し、本発明の建築工法を実施
するための扛重装置D’に係る実施の形態を説明する。 【0021】31は、建物構造体Bの外周に配設建柱せ
しめられる前記外周主柱2を除いた内部の所要部位に、
建柱される一層階分の高さをもつ中間主柱32の梁仕口
32aに取り合うべく基礎、例えば、地中の杭、あるい
は、地層階の中間主柱33に設けた地中梁33a上にセ
ットされたライナー33b上に配設される架台である。
この架台31は、中間主柱32を挟むように、これの両
側に近接して配設される2個一組で、而も上下方向に複
数に分割可能な架台構成体31a、31bからなる。 【0022】図2、図3から明らかなように、各架台構
成体31a、31bの両側下部は、分解可能な継ぎ部材3
4によって結合されるとともに、両架台構成体31a、
31bの両側下部には、スプロケット35をもつ回転伝
達体36が夫々設けられており、この回転伝達体36の
上部に架台31よりやや背低のスクリュー軸37がキー
構造を介して回動可能に、かつ、嵌脱自在に垂設されて
いる。又、両架台構成体31a、31bの両外側部には駆
動モータ38を夫々設け、この駆動モータ38の駆動軸
に設けたスプロケット39と、前記スプロケット35と
がチェン又は別途トルク伝達系40によって連結されて
おり、各駆動も38の正逆、逆転駆動が回転伝達体36
を介して各別にスクリュー軸37に伝達される。 【0023】スクリュー軸37は、昇降ブロック41に
固定したナット部材42に対して脱抜可能に夫々挿入螺
合されている。一方、各昇降ブロック41の両側には対
称的に案内凸部41aを設け、この案内凸部41aは架台
31の両側縦方向に形成した案内凹溝31cに嵌合して
あり、ナット部材42、詳しくは、スクリュー軸37の
回動作用が昇降ブロック41の昇降作用に変換せしめら
れ、全ての昇降ブロック41が均等に而も同期昇降しう
るように構成されている。又、案内凹溝31cの内面ま
たは、案内凸部41aの周面に、テフロン樹脂板などの
摺動部材43を設け、両者の摺動を円滑にする。又、こ
の摺動部材43に代え、何れかにローラ(図示略)を転
動可能に付設してもよい。また、図示はしてないがスク
リュー軸37を架台31a、31bに対して回転しない
よう固定し、ナット部材42を回転させるように構成し
てもよい。 【0024】一方の架台構成体31aの両昇降ブロック
41が他方の架台構成体31bに対面する側に、昇降ビ
ーム44の一端を旋回可能に夫々軸支するとともに、昇
降ビーム44の遊動他端に連結用の孔44aを垂設す
る。又、他方の架台構成体31bに設けた両昇降ブロッ
ク41が、一方の架台構成体31aに対面する側に、前
記連結用の孔44aに適用する孔44bを設け、両孔44
a、44bが適合したときに、この両孔44a、44bに上
方よりノックピン45を共通的に挿入し、両昇降ブロッ
ク41間に昇降ビーム44が橋架的に連結固定される。
両昇降ブロック41間に橋架された昇降ビーム44は、
図から明らかなように、中間主柱32の側面に固装され
ている梁仕口32aの下面に対応するように構成してあ
る。又、両架台構成体31a、31bのスクリュー軸37
及びこれの三方を囲うようにした案内凹溝31cを設け
た架台部分を除いた基部は、比較的平面部分が広く構成
されているので、この平面部分を口述する盛り替え用の
仮受け柱32bの退避場所として利用しうる。 【0025】図から明らかなように、昇降ビーム44に
はこれの軸線にそってスライド移動可能なスライド筒4
6が被嵌されており、該スライド筒46上には梁仕口3
2aの下部に臨み、かつ、中間主柱32の盛り替え用と
して用いる梁受け台47が付設してある。扛重装置D’
は、上述のように構成されている。 【0026】図7は、前述した実施の形態の昇降ビーム
44の遊動端部の内側面に、係合ロック凹部48を形成
したものを示し、この係合ロック凹部48が、他方の昇
降ブロック41に形成した係合ロック凸部49に係合離
脱しうるように構成する。その他の構成は実施の形態で
説明したものと同様であることから、同一構成部分には
同一符号を付すことにより詳細な説明は省略する。 【0027】図8は、前述した実施の形態の梁受け台4
7の別形態を示している。この形態は、中間主柱32の
梁仕口32aの下部から外れた位置の昇降ビーム44の
上面に、梁受け台50を反転可能、詳しくは、この梁受
け台50の梁仕口32a側の下端角隅部を昇降ビーム4
4に軸支せしめ、この状態の梁受け台50を反転させる
ことにより梁仕口32aの直下部に梁受け台50が隣設
されるようにしたものである。 【0028】図9は、前述した実施の形態の梁受け台4
7の更に別形態を示している。この形態は、中間主柱3
2の梁仕口32aの下方に対応する昇降ビーム44の側
面に、この昇降ビーム44の上面と同一平面となる梁受
け台51の上端角隅部を軸支せしめ、この状態の梁受け
台51を反転して昇降ビーム44の上面に乗載支持して
梁仕口32aの直下32aの直下に梁受け台51を臨ま
せ、中間主柱32の盛り替えとして使用しうるように構
成したものである。 【0029】昇降ビーム44に対する梁受け台の装着手
段としては特に図示してないが、前述した実施の形態以
外多々想定しうることから、図示のものに特定されるこ
とはない。 【0030】次に、前述した扛重装置D’を使用する建
物構造体Bの建築工法を、図1a〜eについて説明す
る。尚、この建築工法については、前述した扛重装置A
を扛重装置D’と同調した挙動で使用することは勿論で
ある。 【0031】図1aは、扛重装置D’、詳しくは、架台
31を構成する架台構成体31a、31bを全ての中間主
柱32の両側に設置し、両架台構成体31a、31b間に
橋架した昇降ビーム44を中間主柱32の両側に設けた
梁仕口32aの下部に臨ませた姿勢を示している。この
図1aは昇降開始準備完了後の姿勢を示しており、主柱
2の梁仕口32aと、これに対応する中間主柱32の梁
仕口32a間には柱間梁53が接続されている。 【0032】図1aの状態において、全てのスクリュー
軸37を同期駆動して昇降ビーム44を上昇させ、梁仕
口32aを介して中間主柱32を定められたストロー
ク、詳しくは、仮受け柱32bの高さより若干高い位置
まで上昇させる。次いで、架台31の基部上に待機させ
ていた仮受け柱32bを地中の中間主柱33上に搬送乗
載したのち、スクリュー軸37を逆回転させて昇降ビー
ム44を下降せしめて中間主柱32の下端を仮受け柱4
6上に乗せ全ての荷重を預ける。(図1b参照) 【0033】この状態で、更に昇降ビーム44を下降さ
せ、これに設けた梁受け台47の上面が梁仕口32aの
下面より若干下方となるように下降させた時点で、梁受
け台47を昇降ビーム44に沿って横移動(紙面右方
向)して梁受け台47を梁仕口32aの下方にセットす
る。(図1c参照) 【0034】次いで、スクリュー軸37を駆動して中間
主柱32を大きく、詳しくは、一層階より若干高く上昇
させ、この中間主柱32の下面と中間主柱33の上面と
の開きが、一層階分高さの中間主柱32の高さより若干
高く扛上した時点で昇降ビーム44の上昇を止め、上層
階の中間主柱32の下部空間に新たな中間主柱32を搬
入介装する。(図1d参照) 【0035】この状態昇降ビーム44を下降させ、そ
の下降途中で上層階の中間主柱32の下端を、新たに搬
入された中間主柱32の上端に乗載支持せしめるととも
に、荷重を預け、更に下降する昇降ビーム44により梁
仕口32a から解放された状態にある昇降ビーム44の
遊動端と、昇降ブロック41を連結しているノックピン
45を外し、フリーとなった昇降ビーム44を外方向に
約90度旋回させる。旋回された昇降ビーム44は、新
たに搬入された中間主柱32の梁仕口32aの領域から
外側方にあるため、昇降ビーム44は最下位の上昇移動
開始準備位置まで降下する。(図1e参照) 【0036】そして昇降ビーム44を逆方向に約90度
旋回して戻し、これの遊動端をノックピン45で昇降ブ
ロック41に結合する。(図1a参照) 【0037】図1a〜図1eの作業を扛重装置D’と、
これの挙動に同期する扛重装置Aを用いて繰り返し行う
ことにより、所望階層の建物を構築することができる。
そして全ての扛重装置A、D’を外側方に分解し撤去し
たのち、1階の建築作業を完了させて所要階層の建物構
造体Bが完了する。 【0038】 【発明の効果】 上述のように本発明の構成によれば、
次のような効果が得られ。 【0039】全天候下での作業がなし得られ、天候に左
右されずに工期の大巾 短縮が図れ、高所作業がないた
め安全な施工ができ、資材の落下、飛散などによる不安
がなく、最上階から所要階層に至る各階層の建物躯体を
順次完了させる工法であるため、作業は全て地上階での
施工となり安定した品質の建物が得られ、更に、略完成
された建物躯体の扛重作用点が、全ての外周、中間主柱
近傍の両側梁下面支持によって行われるため、階層が進
むにつれて増加される荷重に充分耐えることができると
ともに、各階層の建物躯体の完了毎に支持梁の歪取り調
整と全ての扛重装置の零点調整制御が行われるため、す
でに完成された建物躯体の扛重による損傷のない中高層
建物の構築が効率よく行えることは勿論のこと。 【0040】扛重装置Aと扛重装置D’を同調させて扛
上することにより、夫々の扛重装置が分担する扛重荷重
が軽減され、扛重装置の小型化が図れるとともに、扛重
装置D’が盛り替え工法可能であることから、扛重装置
D’の高さを建築される1階層分より背低に構成でき
る。
【図面の簡単な説明】 【図1】 扛重装置D’による本発明工法を示す流れ図
である。 【図2】 扛重装置A、D’の配置と主柱、梁の取合関
係を示す平面図である。 【図3】 扛重装置D’の平面図である。 【図4】 図1の一部切欠正面図である。 【図5】 図1の正面図である。 【図6】 図1の側面図である。 【図7】 昇降ビームの別形態を示す扛重装置D’の平
面図である。 【図8】 梁受け台の別形態を示す要部の正面図であ
る。 【図9】 梁受け台の更に別形態を示す要部の側面図で
ある。 【図10】 扛重装置Aによる建物躯体の構築状態を示
す建物構造体の斜視図である。 【図11】 扛重装置Aと主柱、梁の取合関係を示す斜
視図である。 【図12】 扛重装置Aの斜視図である。 【図13】 扛重装置Aの内部構造を示す斜視図であ
る。 【図14】 扛重装置Aによる建築工法を示す流れ図で
ある。 【符号の説明】 A 扛重装置 D’ 扛重装置 31 基礎 31a 架台構成体 31c 案内凹溝 32 中間主柱 32a 梁仕口 32b 仮受け柱 33 地中中間主柱 33b ライナー 34 継ぎ部材 35 スプロケット 36 回転伝達体 37 スクリュー軸 38 駆動モータ 39 スプロケット 40 チェン 41 昇降ブロック 41a 案内凸部 42 ナット部材 43 摺動部材 44 昇降ビーム 44a 孔 44b 孔 45 ノックピン 46 カラー 47 梁受け台 48 係合ロック凹部 49 係合ロック凸部 50 梁受け台 51 梁受け台 53 柱間梁
フロントページの続き (72)発明者 松田 友秋 東京都江東区南砂二丁目6番5号 川崎 重工業株式会社 東京事務所内 (72)発明者 石田 公成 東京都江東区南砂二丁目6番5号 川崎 重工業株式会社 東京事務所内 (72)発明者 高橋 敬 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 水谷 亮 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (72)発明者 喜井 昭捷 東京都港区元赤坂一丁目2番7号 鹿島 建設株式会社内 (56)参考文献 特開 平9−88185(JP,A) 特開 平7−4060(JP,A) 特開 平6−212806(JP,A) 特開 平3−107038(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) F04B 1/35

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 基礎上において中高層階建物構造物の屋
    上階及び最上階を組立てたのち、建物構造体を構成する
    施工用ブロック上に立設された外周主柱近傍の両側梁下
    面を施工用ブロックの外方に配設された扛重手段(A)
    荷重受け梁の先端に設けた調整ブロックにて支持して
    扛上し、この扛上により生ずる作業空間部に下層階を順
    次組み立てて構築するようにした建物構造体の建築工法
    において、 建築構造体を構成する中間主柱を建柱する基礎杭両側の
    地中梁上または、地層階の中間主柱両側の梁上に、中間
    主柱位置を挟むように2個一組の扛重装置(D’)を配
    設せしめ、一方、1層階分高さの外周主柱の搬入組立と
    前後して基礎杭上または地層階の中間主柱上に上記外周
    主柱と略同高の中間主柱を搬入乗載し、この中間主柱お
    よび外周主柱相互間の梁の組立て、天井部材、小梁など
    を取付けて建築構造体の屋上階及び最上階を組立てると
    ともに、この組立て作業と前後して中間主柱の両側梁下
    面に扛重装置(D’)の昇降ビームを配設する第1工
    程、 扛重手段(A)と同調して、扛重手段(D’)により最
    上階層を一層階分高さに満たない高さ分だけ扛上したの
    ち、基礎杭または地層階の中間主柱上に短尺の仮受け柱
    を乗載するとともに、最上層階を若干降下させ、全荷重
    を仮受け柱に預け、昇降ビームをフリーにする第2工
    程、 フリーとなった扛重手段(D’)の昇降ビームと扛重手
    段(A)の荷重受け梁を更に降下させ、扛重手段(D’)
    の昇降ビームと梁下面との間に梁受け台を介装する第3
    工程、 扛重手段(A)、(D’)により建築構造体を扛上し、
    フリーとなった仮受け柱を退避させるとともに、建築構
    造体を第1工程時点より1層階分より若干高く扛上した
    のち、1層階分の高さをもつ次層階の外周主柱を施工用
    ブロック上に、また次層階の中間主柱を基礎杭または地
    層階の中間主柱上に搬入設置し、扛重手段(A)の荷重
    受け梁を若干降下、及び扛重手段(D’)の昇降ビー
    若干降下して全荷重を各施工用ブロックおよび各基礎
    杭または地層階の中間主柱に預け、前後して次層階の梁
    を各主柱間に組立てる第4工程、 フリーとなった扛重手段(A)の荷重受け梁を新たに設
    置された次層階の梁と干渉しないように引き込み、及び
    扛重装置(D’)の昇降ビームが新たに設置された次層
    階の梁と干渉しないよう外方向に約90度旋回した状態
    で、荷重受け梁、昇降ビームを最下位まで下降させたの
    ち、荷重受け梁、昇降ビームを再び原位置に復帰し、次
    いで若干量上昇させて各主柱両側の梁下面部に臨ませる
    第5工程、 前記2〜5工程を繰り返し行い、所定階層の建築構造体
    を構築して2階以上の扛上ののちに、1,2階間の高さ
    に調整した所定長さの外周主柱および中間主柱を施工用
    ブロックおよび基礎杭上または地層階の中間主柱上に組
    立て、各主柱の上部を2階の各主柱の下端に結合し、中
    間主柱の下端を施工用ブロックおよび基礎杭または地層
    階の中間主柱と結合する第6工程、 そののちに、扛重装置(A)、(D’)を解体撤去し、
    前後して一階層の建築作業を完了させることを特徴とす
    る建物構造体の建築工法。
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