JP3396204B2 - 飲食店の飲食物供給システム - Google Patents

飲食店の飲食物供給システム

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Description

【発明の詳細な説明】
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、飲食店の飲食物供
給システムに関する。
【０００２】
【従来の技術】従来、食券制の飲食店では、まず、客が
食券売り場あるいは自動券売機で食券を購入したのち、
空いている飲食席に着席する。そして、その後、店員が
その食券に記載されたオーダーを確認して調理場にその
内容を伝えるとともに、必要に応じて客が着席した飲食
席の席番号を伝えるようにしている。しかしながら、一
度に大勢の客が来店した場合、店員が順番にオーダーを
確認しようとしても、席の場所が離れているなどしてど
うしても後に入店した客のオーダーを先に行ってしまう
場合がある。従って、先に来店したのにオーダーが遅く
なり、飲食物が席に運ばれるまでかなり待たされて不満
に感じる客がどうしても生じる恐れがある。
【０００３】そこで、食券を発券した時点でオーダーを
調理場に伝え、客の待ち時間を短縮させる方法も考えら
れるが、この場合、どの席に客がついたかわからないと
いう問題がある。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、このような
事情に鑑みて、客の着席順にオーダーを調理場に伝達す
るとともに、客をできるだけ待たせることなく迅速にオ
ーダーされた飲食物を客に供給することができる飲食店
の飲食物供給システムを提供することを目的としてい
る。
【０００５】
【課題を解決するための手段】このような目的を達成す
るために、本発明の請求項１に記載の発明にかかる飲食
店の飲食物供給システム（以下、「請求項１の供給シス
テム」と記す）は、客が購入した食券のオーダー識別情
報を送信する送信手段を有する食券の自動券売機と、調
理場と飲食席との間を循環するように設けられた搬送路
と、客の飲食席毎に設けられ、客の持った食券のオーダ
ー識別情報を読み取るとともに、読み取られたオーダー
識別情報と、設置された席の席番号識別情報とを含む調
理情報を送信する送信手段を有する読み取り装置と、上
記送信手段によって送られてきた調理情報のうち、少な
くともオーダー識別情報および席番号識別情報を調理者
および／または調理者の指揮者に告知する調理情報告知
手段と調理された飲食物を収容して前記搬送路に載せら
れて飲食席に搬送される搬送容器とを備え、前記搬送容
器が、席番号識別情報を付与する識別情報付与手段と、
各飲食席に設けられた席番号認識信号発信機から発信さ
れる認識信号を受信する受信手段と、前記識別情報付与
手段に付与された席番号識別情報の席番号の飲食席から
発せられた認識信号を受信手段で受信すると、飲食席の
客に注文した飲食物が届いたことを案内する案内手段と
を有している構成とした。
【０００６】本発明の請求項２に記載の発明にかかる飲
食店の飲食物供給システム（以下、「請求項２の供給シ
ステム」と記す）は、客が購入した食券のオーダー識別
情報を送信する送信手段を有する食券の自動券売機と、
調理場と飲食席との間を循環するように設けられた搬送
路と、客の飲食席毎に設けられ、客の持った食券のオー
ダー識別情報を読み取るとともに、読み取られたオーダ
ー識別情報と、設置された席の席番号識別情報とを含む
調理情報を送信する送信手段を有する読み取り装置と、
上記送信手段によって送られてきた調理情報中のオーダ
ー識別情報に従って自動的にオーダーされた飲食物を調
理する自動調理装置と、調理された飲食物を収容して前
記搬送路に載せられて飲食席に搬送される搬送容器とを
備え、前記搬送容器が、席番号識別情報を付与する識別
情報付与手段と、各飲食席に設けられた席番号認識信号
発信機から発信される認識信号を受信する受信手段と、
前記識別情報付与手段に付与された席番号識別情報の席
番号の飲食席から発せられた認識信号を受信手段で受信
すると、飲食席の客に注文した飲食物が届いたことを案
内する案内手段とを有している構成とした。
【０００７】
【０００８】
【０００９】
【００１０】
【００１１】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を、
図面を参照しつつ詳しく説明する。図１〜図６は本発明
にかかる飲食店の飲食物供給システムの１つの実施の形
態をあらわしている。
【００１２】図１に示すように、この飲食物供給システ
ムは、食券の自動券売機１と、食券の読み取り装置２
と、演算手段３と、自動調理装置４と、自動搬送手段と
しての搬送路５と、搬送容器６と、調理情報告知手段と
しての表示パネル７とを備えている。自動券売機１は、
図示していないが、客がコインまたは紙幣を投入口から
投入したのち、食べたい飲食物のボタンを押すと、表側
に飲食物の名前が印字され、裏側の磁気記録媒体に飲食
物の種類を磁気データとして記録した食券を供給すると
ともに、内蔵された送信手段（図示せず）によって飲食
物のオーダー識別情報および食券購入時間を演算手段３
に送信するようになっている。
【００１３】搬送路５は、後述する自動調理装置４が置
かれた調理場Ｋから総ての飲食席〜を経て、再び調
理場Ｋに戻るループ状に設けられていて、図２〜図５に
示すようにコンベヤ５１上に後述する飲食物Ｆを入れる
搬送容器６を載せて搬送するようになっている。読み取
り装置２は、全飲食席〜の搬送路５壁面にそれぞれ
固定されていて、図示していないが、食券投入口および
排出口を備えるとともに、席番号認識信号発信機が内蔵
されている。席番号認識信号発信機は、各飲食席
（，，，，）毎に周波数の異なる信号を常に
各飲食席（，，，，）の周囲３ｍの範囲に
発信するようになっている。
【００１４】そして、投入口に食券が投入されると、食
券のオーダー識別情報を読み取ったのち、読み取ったオ
ーダー識別情報と、その読み取り装置２が置かれた飲食
席（，，，，）の席番号情報とを演算手段
３へ送るとともに、食券を回収するようになっている。
演算手段３は、自動券売機１から送られてきたオーダー
識別情報に基づいて調理する飲食物の調理開始信号を自
動調理装置４へ送るとともに、読み取り装置２からオー
ダー識別情報と席番号情報とが送られてくると、オーダ
ー識別情報と席番号情報とを表示パネル７へ送るように
なっている。
【００１５】調理部４３、カレーライス調理部４４とを
備え、演算手段３から調理開始信号を受信すると、以下
のようにしてオーダーを受けた順に自動調理できるよう
になっている。すなわち、麺類調理部４１では、うど
ん，そば，ラーメン等の麺類のオーダーを受けると、図
示していないが、まず、自動調理装置４内で積み重ねた
状態の丼の中から１つの丼を取り出して所定の調理位置
にセットしたのち、湯掻くなど加熱調理された麺、ね
ぎ，メンマ等の薬味やあげ、かまぼこ、天ぷら，チャー
シューなどの具、および、スープをオーダーのとおり丼
内に入れ、調理完了済みの麺類入り丼を排出口から排出
するようになっている。
【００１６】スパゲティ調理部４２では、図示していな
いが、まず、自動調理装置４内で積み重ねた状態の皿の
中から１つの皿を取り出して調理位置にセットするとと
もに、加熱された鉄板上に湯掻いたスパゲティを載せて
炒める。その後、皿の上に炒め済みのスパゲティを載
せ、ミートソースを皿上のスパゲティにかけたのち、排
出口から排出するようになっている。ステーキ調理部４
３では、図示していないが、自動調理装置４内で積み重
ねた状態の皿の中から１つの皿を取り出して調理位置に
セットするとともに、加熱られた鉄板上に塩やこしょう
等の調味料をふりかけたステーキ肉を載せたのち、上方
からも加熱した熱板を押し当ててステーキ肉を上下面か
ら焼く。その後、焼き上がったステーキ肉を鉄板上から
皿上に移しかえ排出口から排出するようになっている。
【００１７】カレーライス調理部４４では、図示してい
ないが、自動調理装置４内で積み重ねた状態のカレー皿
の中から１つのカレー皿を取り出して調理位置にセット
するとともに、飯をカレー皿上に載せたのち、カレール
ーを皿上の飯にかけて排出口から排出するようになって
いる。
【００１８】表示パネル７は、調理場の配膳係が視認可
能な位置に設けられていて、図６に示すように、店で供
給される全飲食物の名前が、パネルの左端の列に１つず
つ上下方向に並んで表示されているとともに、各飲食物
の名前の横に光電表示部７１が複数列設けられている。
そして、演算手段３からオーダー識別情報とその席番号
情報とが送られてくると、その飲食物の名前の横の光電
表示部７１のうちの未点灯の光電表示部の最も左端の光
電表示部７１にその飲食席の席番号を光電表示するよう
になっている。そして、後で詳述するように、搬送容器
６の設定確定ボタン〇が押され、その席番号と搬送され
る飲食物名とが送信されてくると、その飲食物名の光電
表示部に表示された席番号を消灯するようになってい
る。また、左側の光電表示部７１の席番号表示が消灯さ
れると右側の光電表示部の席番号表示が順に左側の光電
表示部に送られるようになっている。
【００１９】搬送容器６は、図３〜図５に示すように、
上部が開放した箱状のケーシング６１を有し、ケーシン
グ６１の外部に操作部６２と、液晶表示部６３と、案内
手段としてのスピーカ６４と、案内手段としてのランプ
６５と備えいるとともに、内部に飲食物Ｆの格納可能で
あるととともに、飲食物を載せて上下可能なリフト６６
と席番号認識信号発信機から発信される認識信号を受信
する受信機（図示せず）と、送信機（図示せず）を備え
ている。操作部６２は、飲食物を搬送する飲食席を設定
する飲食席設定ダイヤル６２ａと、飲食物設定ダイヤル
６２ｂと、設定確定ボタン６２ｃと、リフト６６の昇降
操作ボタン６２ｄとを備えている。
【００２０】飲食席設定ダイヤル６２ａは、回転させる
ことによって液晶表示部６３に所望の席番号を表示させ
ることができるようになっている。飲食物設定ダイヤル
６２ｂは、回転させることによって液晶表示部６３に搬
送する飲食物名を表示させることができるようになって
いる。
【００２１】設定確定ボタン６２ｃは、液晶表示部６３
に所望の席番号および飲食物名を表示させたのち、押す
ことによって受信機がその表示された席番号の発信機か
ら発信される席番号識別信号を受信できるように設定さ
れるようになっているとともに、表示パネル７に搬送容
器６内にセットされた飲食物名と搬送する飲食席
（，，，，）の席番号とを送信機が送信する
ようになっている。スピーカ６４は、搬送容器６が搬送
路５に載せられ、液晶表示部６３に表示された席番号の
３ｍ以内に近づき、受信機が席番号識別信号を受信する
と、「・・・番テーブルのお客様ご注文の・・・がまい
りました。」とコールして聴覚でオーダー客にオーダー
した飲食物の到着を知らせるようになっている。
【００２２】ランプ６５は、搬送容器６が搬送路５に載
せられ、液晶表示部６３に表示された席番号の３ｍ以内
に近づき、受信機が席番号識別信号を受信すると点滅し
て客に視覚でオーダーした飲食物の到着を知らせるよう
になっている。
【００２３】この飲食物供給システムは、以上のように
なっており、まず、客が自動券売機１で食券を購入する
と、直ちにその購入した食券の調理開始信号が自動調理
装置４に送られ、自動調理装置４で調理が開始される。
そして、客が飲食席（，，，，）に着席
し、読み取り装置２によって食券のデータが読み取られ
ると、表示パネル７に読み取られた順に客の着席した飲
食席（，，，，）の席番号が表示される。
つぎに、自動調理装置４の排出口から調理された飲食物
が排出されてくると、配膳係が、上昇させた状態にした
搬送容器６のリフト６６上にその飲食物を載せたのち、
昇降操作ボタン６２ｄを操作してリフト６６を下げて、
飲食物をケーシング６１内に収容する。
【００２４】そして、表示パネル７に表示されたその飲
食物名の最も左端に表示された飲食席番号と、その飲食
物名とを液晶表示部６３に表示させたのち、設定確定ボ
タン６２ｃを押して設定を確定し、搬送容器６を搬送路
５に載せて搬送する。
【００２５】搬送容器６が、オーダーした飲食客が着席
した飲食席（，，，，）の３ｍ以内まで搬
送され、受信装置が搬送する飲食席（，，，
，）から送信される飲食席識別信号を受信してスピ
ーカ６４とランプ６５によってオーダーした飲食物の到
着が、飲食客に知らされると、飲食客が飲食席まで搬送
されてきた搬送容器６の昇降操作ボタン６２ｄを操作し
てリフト６６を上昇させ、ケーシング６１の上部開口か
ら飲食物Ｆをケーシング６１外に露出させて飲食物を搬
送容器６から取り出し飲食できるようになっている。
【００２６】以上のように、この飲食物供給システムに
よれば、食券を購入と同時に自動調理装置４に調理開始
の指示が出されるとともに、客が自分で着席した飲食席
に設けられた読み取り装置２に食券のデータを読み取ら
せることによって調理場にオーダーとそのオーダーした
客の飲食席とを知らせることができる。したがって、客
を待たせることなくしかも確実に客のオーダーした飲食
物を飲食席に供給することができる。
【００２７】本発明にかかる飲食物供給システムは、上
記の実施の形態に限定されない。たとえば、上記の実施
の形態では、食券を購入して食する飲食物のみであった
が、たとえば、このシステムは、回転すしなどの飲食店
にも使用することができる。すなわち、ステーキ、うど
ん、カレーライスなどのように調理してから数分以内に
客に届ける必要があるものは食券制とし、すしなどのよ
うに調理してから２０〜３０分しても食せるような飲食
物を、搬送路に載せて循環させ、客が飲食席で勝手に搬
送路上の飲食物を取って食し、後で皿の数で精算するよ
うにしても構わない。
【００２８】また、上記の実施の形態では、自動調理装
置を用いていたが、表示パネルの表示を見て調理者が調
理するようにしても構わない。上記の実施の形態では、
自動券売機で客が食券を購入すると同時に自動調理装置
が調理を始めるようにしているが、客が読み取り装置で
食券のデータを読み取らせると同時に自動調理装置が調
理を始めるようにしても構わない。すなわち、自動券売
機で食券を購入と同時に調理を始めると、満席で食券を
買った客が飲食席を確保できない場合せっかく調理した
飲食物をどこに運んでよいかわからなくなるが、このよ
うにすれば、客が確実に飲食席に着席しているので上記
のような問題がなくなる。
【００２９】さらに、上記の実施の形態では、食券を読
み取り装置の投入口にから投入すると食券が回収される
ようになっているが、食券のデータを読み取ると同時に
食券に飲食席の席番号情報を記録したのち、一旦食券を
飲食客に戻し、飲食物の搬送容器あるいは搬送ロボット
が飲食席に来た時点で確認のため、搬送容器または搬送
ロボットに設けられた読み取り装置にもう一度食券を読
み取らせ、搬送されてきた飲食物および飲食席の席番号
情報が一致すれば、飲食物を客が受け取れるシステムと
しても構わない。
【００３０】
【発明の効果】本発明にかかる飲食店の飲食物供給シス
テムは、以上のように構成されているので、客の着席順
にオーダーを調理場に伝達するとともに、客をできるだ
け待たせることなく迅速にオーダーされた飲食物を客に
供給することができる。
【図面の簡単な説明】
【図１】本発明にかかる飲食店の飲食物供給システムの
１つの実施の形態を模式的にあらわす模式図である。
【図２】図１の飲食物供給システムの搬送路部分をあら
わす側面図である。
【図３】図２の要部拡大一部切欠き断面図である。
【図４】搬送容器の縦断面図である。
【図５】搬送容器の横断面図である。
【図６】表示パネルの正面図である。
【符号の説明】 〜 飲食席 １ 自動券売機 ２ 読み取り装置 ３ 演算手段 ４ 自動調理装置 ４１ 麺類調理部 ４２ スパゲティ調理部 ４３ ステーキ調理部 ４４ カレーライス調理部 ５ 搬送路（自動搬送手段） ６ 搬送容器 ６４ スピーカ（案内手段） ６５ ランプ（案内手段） ７ 表示パネル（調理情報告知手段）
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7，ＤＢ名) A47G 23/08 G07G 1/12

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項１】客が購入した食券のオーダー識別情報を送
    信する送信手段を有する食券の自動券売機と、 調理場と飲食席との間を循環するように設けられた搬送
    路と、 客の飲食席毎に設けられ、客の持った食券のオーダー識
    別情報を読み取るとともに、読み取られたオーダー識別
    情報と、設置された席の席番号識別情報とを含む調理情
    報を送信する送信手段を有する読み取り装置と、 上記 送信手段によって送られてきた調理情報のうち、少
    なくともオーダー識別情報および席番号識別情報を調理
    者および／または調理者の指揮者に告知する調理情報告
    知手段と調理された飲食物を収容して前記搬送路に載せ
    られて飲食席に搬送される搬送容器とを備え、 前記搬送容器が、席番号識別情報を付与する識別情報付
    与手段と、各飲食席に設けられた席番号認識信号発信機
    から発信される認識信号を受信する受信手段と、前記識
    別情報付与手段に付与された席番号識別情報の席番号の
    飲食席から発せられた認識信号を受信手段で受信する
    と、飲食席の客に注文した飲食物が届いたことを案内す
    る案内手段とを有している ことを特徴とする飲食店の飲
    食物供給システム。
  2. 【請求項２】客が購入した食券のオーダー識別情報を送
    信する送信手段を有する食券の自動券売機と、 調理場と飲食席との間を循環するように設けられた搬送
    路と、 客の飲食席毎に設けられ、客の持った食券のオーダー識
    別情報を読み取るとともに、読み取られたオーダー識別
    情報と、設置された席の席番号識別情報とを含む調理情
    報を送信する送信手段を有する読み取り装置と、 上記送信手段によって送られてきた調理情報中のオーダ
    ー識別情報に従って自動的にオーダーされた飲食物を調
    理する自動調理装置と、 調理された飲食物を収容して前記搬送路に載せられて飲
    食席に搬送される搬送容 器とを備え、 前記搬送容器が、席番号識別情報を付与する識別情報付
    与手段と、各飲食席に設けられた席番号認識信号発信機
    から発信される認識信号を受信する受信手段と、 前記識別情報付与手段に付与された席番号識別情報の席
    番号の飲食席から発せられた認識信号を受信手段で受信
    すると、飲食席の客に注文した飲食物が届いたことを案
    内する案内手段とを有していることを特徴とする 飲食店
    の飲食物供給システム。
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