JP3394686B2 - 通信制御装置及び洗濯機 - Google Patents

通信制御装置及び洗濯機

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JP3394686B2
JP3394686B2 JP18014897A JP18014897A JP3394686B2 JP 3394686 B2 JP3394686 B2 JP 3394686B2 JP 18014897 A JP18014897 A JP 18014897A JP 18014897 A JP18014897 A JP 18014897A JP 3394686 B2 JP3394686 B2 JP 3394686B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2個の制御手段を備
え、これらの制御手段間でデータ等の通信を行う通信制
御装置に関する。また、このような通信制御手段が内蔵
されている洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の洗濯機及びその洗濯機に内蔵され
る通信制御装置について説明する。図18は従来の洗濯
機の主要部分のブロック図である。スイッチ等の操作部
24に使用者が洗濯や脱水等の運転指示や運転時間、洗
濯量等を入力すると、それらの入力により主制御部80
は洗濯機の運転工程やモータ82の回転数等を設定す
る。例えば処理工程を洗濯からすすぎに、さらに脱水運
転に切り換える。この運転工程やモータ82の回転数等
のデータは主制御部80の内部に設けられている通信手
段84により信号線SDを介して副制御部81の通信手
段85に送信される。
【0003】副制御部81は通信手段85でこれらのデ
ータを受信すると、データによってモータ82の回転を
制御する。例えば、モータ82に印加する電圧を制御す
ることにより回転数を制御する。なお、主制御部80と
副制御部81の間を接続する信号線SDと電力線PWは
その機構構成上近接して配線されている場合が多い。す
なわち、洗濯機は配線を通すために設けられている穴部
の位置等が防水のために限られているので電力線PWや
信号線SDは近接して配線されることになる。
【0004】図18に示す洗濯機では、2個の制御部8
0、81を設け、各制御部80、81で処理を分割して
制御を行っている。これにより、1個の制御部で処理を
集中させるよりも配線の減少やノイズの低減等の点で有
利となっている。また、表示部25で例えば進行中の工
程の表示を行っている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来の洗濯機では信号線SDに電力線PWからのノイズが
誘起され、信号線SDから通信データが各制御部80、
81で正しく送信されない場合があった。そのため、洗
濯運転をする上で誤動作等の不具合が発生するという問
題があるだけでなく、緊急停止を要する場合にも停止す
るのに遅れる場合もあり危険である。
【0006】この対策として、従来では例えば信号線S
Dにコンデンサ等の積分回路で構成される雑音防止回路
を設け、上記ノイズを低減させることが行われている。
この場合、副制御部81では位相制御等によりモータ8
2を制御するときには、その駆動電流の周波数は50又
は60Hzとなり、周波数が低いために電力線PWから
信号線SDに誘起されるノイズのエネルギーは低く、前
記雑音防止回路でも十分にノイズ除去が可能であった。
【0007】しかしながら、モータ82が3相モータで
あるときには、この3相モータをインバータ駆動するた
めの駆動電流の周波数は3〜15kHzと高周波となる
ために、前記雑音防止回路では信号線SDに誘起される
ノイズを除去することができないという問題があった。
【0008】上記従来の洗濯機(図8)では、ノイズに
より洗濯機が誤動作により使用者の意思通りに動作しな
いという問題だけでなく、脱水中に洗濯機の蓋が開いた
ときでもモータ82の停止時間が遅延することがあるの
で危険であった。
【0009】本発明は上記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、複数の制御手段を備えて各制
御手段間で通信を行うもので、例えば洗濯機内部のよう
にノイズが誘起されやすい環境であってもノイズ対策を
施して誤動作するのを防止することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の第1の構成では、スイッチング信号を出力す
る第1の制御手段と、この第1の制御手段と通信を行う
第2の制御手段とを備えた通信制御手段において、前記
通信のクロックの発振を行って、前記第2の制御手段は
前記第1の制御手段と通信を行い、正常に受信されたか
否かを判断し、 正常に受信されていないときには前記通
信のクロックの発信タイミングを遅延して前記スイッチ
ング信号と非同期とし、正常に受信されれば前記通信の
クロックのタイミングを元に戻す手段を備えている。
【0011】このような構成によると、通信制御装置は
2個の制御手段を有するものであり、この制御手段間で
例えば有線による通信を行う。例えば洗濯機等において
本構成の通信制御手段が設けられている場合には、第1
の制御手段はマイクロコンピュータ等を含む回路であ
り、洗濯機全体の制御には第2の制御手段が使用され
る。通信制御装置は第1の制御手段で出力される信号の
読み込みクロックをインバータ信号等のスイッチング信
号と例えば遅延手段を用いて位相差を設けて非同期とす
る。なお、「非同期」とは、周波数の一致、不一致に関
係なく互いに信号のタイミングがずれている状態をい
う。
【0012】また、本発明の第2の構成では、上記第1
の構成において、前記通信はシリアル通信としている。
【0013】このような構成によると、通信制御装置は
第1、第2の通信手段間をシリアル通信によりデータを
通信を行う。例えば、上述のように洗濯機の場合には配
線に関して制約が多いが、配線数を少なくすることがで
きるので有利である。
【0014】また、本発明の第3の構成では、上記第1
の構成又は上記第2の構成において、前記スイッチング
信号は3相モータ駆動用のインバータスイッチング信号
としている。
【0015】このような構成によると、通信制御装置は
インバータスイッチング信号(以下単に「インバータ信
号」という)により駆動回路等を用いて駆動電力を3相
モータに供給し、3相モータを駆動する。スイッチング
電源用の信号と異なり、インバータ信号は一定周期の信
号であり、第1及び第2の制御手段で信号の周期を知る
ことができるので、例えば第2の制御手段に遅延回路を
設けることによってクロックとインバータ信号を非同期
とすることができる。
【0016】また、本発明の第4の構成では、上記第1
乃至第3の構成のいずれかにおいて、前記クロックは前
記スイッチング信号と商用電源のいずれにも異なる周波
としている。
【0017】このような構成では、前記スイッチング信
号は例えば15kHzである。また、通信制御装置を駆
動するための商用電源は50又は60Hzであり、これ
らの高調波成分等により通信の際にノイズが入り込むこ
とがあるが、クロックをこれらと異なる周波数にするこ
とにより、ノイズの混入が抑制される
【0018】また、本発明の第5の構成では、アクチュ
エータを駆動する第1の制御手段と、この第1の制御手
段と通信を行う第2の制御手段とを有する洗濯機におい
て、前記第1の制御手段と前記第2の制御手段の間には
少なくとも基準クロック線が設けられてあり、脱水運転
中に蓋が開いた場合、その蓋の開閉を検出する手段から
蓋の開状態を示す信号が前記第2の制御手段に送信さ
れ、前記第2の制御手段では、直ちに前記基準クロック
線へのクロックの供給を停止し、一方の第1の制御手段
では前記クロックが停止していることを検出したとき
ちに前記アクチュエータの駆動を停止するようにしてい
る。
【0019】このような構成によると、洗濯機は、配線
数削減等の目的のために全体を制御するための第2の制
御手段と、3相モータ等から成るアクチュエータを駆動
するためのインバータ信号を出力する第1の制御手段と
を別個に有する。第2の制御手段より回転数等のデータ
を第1の制御手段に送り、そのデータに基づいてインバ
ータ装置で信号生成を制御する。洗濯機の脱水動作中に
蓋が開いたときには、第2の制御手段によりクロック線
のクロックの供給を停止する。そして、第1の制御手段
ではクロックの停止を認識すると直ちにアクチュエータ
の駆動を停止する。
【0020】また、本発明の第6の構成では、上記第5
の構成において、表示手段を設け、前記クロックの供給
を停止した時には、前記表示手段に緊急停止する旨の表
示をしている。
【0021】このような構成によると、蓋が開いたこと
によって緊急停止を行うときに洗濯機はLED等を用い
た表示手段にその旨の表示を行い、使用者に対して危険
防止を促す。その後、安全が確保されれば、再び表示を
解除し、運転が再開できるようにすることもできる。
【0022】また、本発明の第7の構成では、上記第5
の構成又は上記第6の構成において、前記第1及び第2
の制御手段間には、前記基準クロック線以外に前記クロ
ックに同期したデータが通信される信号線を設けてい
る。
【0023】このような構成によると、洗濯機は例えば
底面付近のアクチュエータの近傍に第1の制御手段が設
けられ、上面部にスイッチ等の操作部の近傍に第2の制
御手段が設けられる。操作部への運転指示等の入力によ
り第2の制御手段は第1の制御手段に回転数や回転方向
等のデータを送信する。第1の制御手段では受信したデ
ータに基づいてインバータ信号を生成し、アクチュエー
タを駆動する。
【0024】また、本発明の第8の構成では、上記第7
の構成において、前記信号線でシリアル通信が行われる
ようにしている。
【0025】このような構成によると、洗濯機は第1及
び第2の制御手段の間でデータを通信することとなる
が、シリアル通信でデータを送信することにより信号線
数を減らしている。
【0026】また、本発明の第9の構成では、上記第5
乃至第8のいずれかの構成において、前記第1の制御手
段は、前記基準クロック線の信号の立ち上がり又は立ち
下りを検出した時にタイマーをスタートさせる手段と、
そのタイマーが、第1の所定値に達したときに前記信号
がハイレベルかロウレベルかを判定して正規のクロック
とは異なる場合は前記信号をノイズであると判断する第
1の判断手段と、その後前記第1の判断手段で前記信号
がノイズではないと判断された場合、前記タイマーが、
第2の所定値に達したときに前記信号がハイレベルかロ
ウレベルかを判定して正規のクロックと異なる場合は前
記信号をノイズであると判断する第2の判断手段とを有
し、 前記第1の所定値を、前記タイマーのスタート後か
ら正規のクロックが変化するまでの間に設定し、前記第
2の所定値を、前記タイマーのスタート後に正規のクロ
ックの1回目の変化後から2回目の変化をするまでの間
に設定する。
【0027】このような構成では、第1の制御手段は例
えばクロック線上の信号の立ち上がりを認識すると、ま
ずタイマーをスタートする。そして、正規のクロックで
はハイレベルとなる第1の所定値で、信号のレベルを判
断する。その後、正規のクロックでは、ロウレベルとな
る第2の所定値で信号のレベルを判断する。これによ
り、基準クロック線上の信号がクロックであるかノイズ
であるかの判定をする。そして、もしクロックが停止し
ている場合にはアクチュエータの緊急停止を行う。
【0028】また、本発明の第10の構成では、アクチ
ュエータを駆動する第1の制御手段と、この第1の制御
手段と通信を行う第2の制御手段を有する洗濯機におい
て、前記第1の制御手段と前記第2の制御手段の間には
少なくとも基準クロック線が設けられてあり、前記基準
クロック線に供給されてハイレベルとロウレベルを一定
の周期で繰り返す信号であるクロックの変化があるか否
かを監視する回路を設け、前記回路は前記クロックが
イレベル又はロウレベルで停止していることを検出する
と、前記第1及び第2の制御手段にリセット信号を出力
している。
【0029】このような構成によると、洗濯機内の2個
の制御手段間は少なくとも基準クロック線で接続されて
いる。脱水中に蓋が開いた場合、緊急停止するために第
2の制御手段はクロックの供給を停止する。クロック監
視回路は、例えばダイオード及びコンデンサを用いてク
ロックの立ち上がり時にそのコンデンサに流れ込む電流
によりクロックを監視するように構成されたもので、ク
ロックが停止したときには前記コンデンサには電流が流
れず、クロックの停止を判断することができる。その場
合、クロック監視回路は第1及び第2の制御手段をリセ
ット信号によりリセットし、洗濯機の運転を停止する。
【0030】また、本発明の第11の構成は、上記第1
0の構成において、前記リセット信号により緊急停止す
る旨の表示を行う表示手段を設けている。このような構
成によると、洗濯機は例えば蓋が開いたことによりクロ
ックの供給が停止されたときにはクロック監視回路によ
り表示手段で緊急停止する旨の表示をする。
【0031】また、本発明の第12の構成では、上記第
10の構成又は上記第11の構成において、前記回路は
前記第1又は第2の制御手段の少なくとも一方に設けら
れている。
【0032】このような構成によると、2個の制御手段
のいずれか一方又は双方にクロック監視回路が設けられ
ており、例えば脱水中に蓋が開いて第2の制御手段によ
りクロック供給が停止したときにはクロック監視回路に
より双方の制御手段がリセットされる。
【0033】
【発明の実施の形態】
<第1の実施形態>以下、本発明を適用した洗濯機の第
1の実施形態について図面を参照して説明する。図1
に、本実施形態の洗濯機の内部の概略構成を示す。洗濯
機1は、一槽式の全自動洗濯機であり、本体11の内部
に洗濯槽を兼ねた脱水槽12および水槽13を備えてい
る。水槽13はサスペンション部14によって本体11
に弾性吊持されており、脱水槽12は水槽13の内側に
回転可能に設置されている。また脱水槽12の底部には
パルセータ15が設けられている。本体11は洗濯物を
出し入れするための蓋11aを有する。
【0034】洗濯機1は、水槽13の給水するための給
水管16、給水を制御するための給水弁17、水槽13
から排水するための配水管18、排水を制御するための
排水弁19、および水槽13の水を循環させるための循
環ポンプ20を備えている。通常、給水管16は水道に
接続されるが、給水管16を不図示の風呂ポンプに接続
して、風呂水を水槽13に注入することも可能である。
また、循環ポンプ20を動作させることにより空気を水
槽13の水に混入させて、洗剤の溶解を促進することや
洗いの効果を高めることもできる。
【0035】水槽13の下部にはモータ21と、回転軸
22aを有する伝達機構22が固定されている。モータ
21の回転は、その回転軸21aに設けられたプーリー
21bと回転軸22aに設けられたプーリー22bの間
に掛けられたベルト23を介して、伝達機構22に伝え
られる。伝達機構22は減速ギヤおよびクラッチを内蔵
しており、モータ21の回転を減速して、脱水槽12お
よびパルセータ15に伝達する。
【0036】洗い工程やすすぎ工程においては、モータ
21の回転を伝達されたパルセータ15が回転して、水
槽13内に回転水流を生じさせる。脱水工程において
は、モータ21の回転を伝達された脱水槽12がパルセ
ータ15と同速度で回転し、これにより生じる遠心力で
脱水槽12内の洗濯物から水が除去される。なお、脱水
槽12には、分離した水を排出するための小孔が多数設
けられている。
【0037】クラッチにより回転軸22aに連結された
状態にあるとき、脱水槽12やパルセータ15は、モー
タ21の回転に同期して回転し、モータ21が停止して
いるときは停止する。また、回転中の脱水槽12やパル
セータ15に加わる負荷は、モータ21の負荷となる。
【0038】本体11の上部には、操作部24、表示部
25、ブザー26、および蓋11aの開閉を検知する蓋
センサー27が備えられており、水槽13の側方には水
槽13内の水位を検出する水位センサー28が備えられ
ている。また、操作部24の下部には、洗濯機1の動作
全体を制御するための、マイクロコンピュータより成る
主制御部(制御手段)31が設けられ、モータ21の近
傍にはモータ21に回転駆動力を供給するための駆動部
32、およびこの駆動部32を介してモータ21の回転
を制御するための、マイクロコンピュータより成る副制
御部(制御手段)33が設けられている。
【0039】洗濯機1の動作制御に関する構成の概略を
図2に示す。主制御部31は、洗い、すすぎ、脱水等の
各工程の動作の内容や、工程の実行順序すなわち処理コ
ースを記したプログラムを記憶しており、このプログラ
ムに従って、給水弁17や排水弁19の開閉、循環ポン
プ20の運転、および伝達機構22におけるモータ21
の回転の伝達先の切り換えを制御し、また、副制御部3
3を介してモータ21の回転を制御する。
【0040】主制御部31は、蓋センサー27の出力に
基づいて蓋11aの状態を判断し、蓋11aが開いてい
るときには脱水槽12を高速で回転させる脱水工程を開
始しない。また、脱水工程の途中で蓋11aが開けられ
たときは、モータ21を停止させて脱水槽12の回転を
直ちに停止させる。
【0041】処理コースには、洗い、中間脱水、すす
ぎ、脱水の各工程をこの順序で行う全自動コースのほか
に、途中の工程までで処理を中止したり、途中の工程か
ら処理を開始したりするいくつかのコースがある。使用
者は、操作部24を操作することにより、所望のコース
を洗濯することができる。また、任意の一工程のみを行
う指示を与えることも可能である。
【0042】全自動コースでは洗い工程に先だって布量
検出を行う。これは、水位やモータ21の回転数の適正
値を算出するための処理であり、主制御部31は、洗濯
物が洗濯槽12に入れられている状態で、水槽13に給
水する前にパルセータ15を少時回転させ、この時モー
タ21にかかる負荷から布量を判断する。主制御部31
は、後続の洗い工程やすすぎ工程では、こうして検出し
た布量に応じて、水位センサー28の出力を監視しつつ
給水量を制御する。また、モータ21を回転させるとき
には、検出した布量に基づいて目標回転数を定める。
【0043】使用者は、操作部24を操作することによ
り、所望の水位を指定することや、洗い、すすぎ及び脱
水の強さや時間を指定することも可能である。これらの
手動操作による指定は、全自動コース以外のコースを洗
濯したときに有用である。洗い等の強さを指定されたと
き、主制御部31は、その指定に基づいてモータ21の
目標回転数を設定する。
【0044】表示部25は、使用者の操作を援助するた
めの情報、進行中の工程、全工程終了までの残り時間等
を表示するためのものである。主制御部31は、脱水工
程開始時に蓋11aが開いている場合や、何らかの異常
が生じた場合には、その旨を表示部25に表示するとと
もに、ブザー26より警報音を発する。
【0045】本実施形態の洗濯機1では、モータ21と
して3相4極DCブラシレスモータを使用し、6個のス
イッチング素子を3相全波ブリッジ構成にしたインバー
タ回路41からモータ21に駆動電力を供給するように
している。駆動部32は、このインバータ回路41と、
副制御部25から与えられる駆動信号(インバータ信号
IS)に基づいてインバータ回路41のスイッチング素
子を駆動する駆動回路45より成る。
【0046】図2に示したように、主制御部31はモー
タ21の回転を制御するために制御データS1を、その
タイミングを表すクロックCLとともに、副制御部33
に送信する。クロックCLは本実施形態では250Hz
である。クロックCLに同期して副制御部33は信号S
1を読み込む。また、クロックCLに同期して副制御部
33は信号S1を送信する。
【0047】洗濯機1のように配線に関して制約が多い
ところでは、パラレル通信よりもシリアル通信の方が信
号線数が少なくて済むので効率的である。なお、クロッ
クCL、信号S1、S2をそれぞれ伝送する基準クロッ
ク線、信号線にもそれぞれCL、S1、S2の符号を用
いて説明する。
【0048】図3(c)に示すように、インバータ信号
ISは3〜15kHz程度の方形波の信号である。イン
バータ信号ISにより信号線S1、S2には図3(a)
に示すように急峻な立ち上がりがあるノイズNSが誘起
される。このとき、クロックCLがインバータ信号IS
と同期している場合には、図3(b)に示すように、デ
ータを読み出すタイミングDRとノイズNSが重なり合
ってしまい、通信する上で非常にノイズに弱い状態とな
る。そのために洗濯機が誤動作することも考えられる。
【0049】そこで、本実施形態では、図4に示すよう
にインバータ信号ISとクロックCLを非同期としてデ
ータの読み込みタイミングDRと、ノイズNSを非同期
となるように一定の位相差を設ける。これにより、急峻
なノイズNSとデータの読み込みタイミングDRが重な
り合わないようになる。それで、洗濯機1の耐ノイズの
性能が向上し、誤動作等の発生が防止される。
【0050】信号線S1、S2以外に基準クロック線C
Lが設けられているのは洗濯機の内部ではノイズ誘発の
原因が多いのでデータの読み込みのタイミングを確実に
するためである。なお、図3及び図4は説明のために例
示的に用いた波形図であり、本実施形態の洗濯機1で使
用されている信号については後述する。
【0051】クロックCLとインバータ信号ISを非同
期とするために本実施形態では、図5に示すように主制
御部31に遅延手段51が設けられている。なお、図5
は図2において主制御部31と副制御部33から成る通
信制御装置を中心とした主要部のブロック図である。
【0052】主制御部31での処理の一例を図6に示
す。クロックCLの発振を行い、主制御部31は副制御
部33と送受信を行う。そして、ステップS20で正常
に受信されたか否かを判断する。正常に受信されていな
いときには、ステップS21で遅延手段51に設けられ
ている遅延タイマーをインクリメントし、ステップS2
3でクロックを送信する。一方、ステップS20で正常
に受信されたときには、ステップS22で遅延タイマー
を初期化する。
【0053】図7にクロックCLと受信の状態を波形図
で示す。図7(a)は遅延手段51から出力されるクロ
ックCLを表す。図7(b)はハイレベル側にあるとき
正常に受信されていることを表し、ロウレベル側にある
とき正常に受信されていないことを表す。
【0054】正常に受信されなくなると、主制御部31
は前記遅延タイマーをインクリメントしてクロックCL
を遅延する。図7(a)において矢印60でクロックC
Lが遅延される様子を示す。そして、正常に受信されれ
ば前述したように遅延タイマーを元に戻す。矢印61で
クロックCLのタイミングが元に戻っている様子を示
す。これにより、クロックCLとインバータ信号ISは
非同期となり、耐ノイズ性能が向上する。
【0055】この処理の変形例として、遅延手段51の
遅延時間をランダムとする処理について説明する。図8
に示すように、ステップS30で主制御部31は正常に
受信されたか否かを判断し、正常に受信されていないと
きにはステップS31で遅延タイマーアドレスをインク
リメントする。そして、ステップS32でそのアドレス
により遅延時間テーブル(図9)を参照して遅延時間を
設定する。そして、ステップS33で前記遅延時間を設
けてクロックCLを送信する。
【0056】図9は遅延時間テーブルの一例であり、各
アドレスに対応して遅延時間の欄にはランダムな数値が
設定されている。正常に受信されていない場合には、ラ
ンダムに遅延時間が設定されてクロックCLのタイミン
グがずれることになる。
【0057】副制御部33(図5参照)ではクロックC
Lの判定を行うために以下に説明するような処理を行
う。図10(a)は250HzのクロックCLである。
図10(c)はクロックCLの立ち上がりによって動作
がスタートさせられるタイマーカウンタの値である。
【0058】図10(b)に示すように読み込みタイマ
ーカウンタを用いて読み込みタイミングを計る。このカ
ウンタによる時間間隔はインバータ信号ISにより生じ
るノイズ62、63の幅よりも広くする。こうすると、
読み込み時にノイズ62、63をキャンセルする効果が
ある。
【0059】図11において、副制御部33は信号の読
み込み処理をスタートすると、ステップS40でタイマ
ーをクリアする。そして、ステップS41で基準クロッ
ク線CL上の信号がハイレベルとなるまで待機する。信
号がハイレベル(H)となったときにステップS42で
タイマーをスタートする。そして、ステップS43でタ
イマーが1となるまで待機する。そして、ステップS4
4でハイレベルであるか否かを判断する。
【0060】ステップS41〜S44の処理(H判定)
により、基準クロック線CL上の信号が立ち上がった後
にハイレベルとなっているか否かを判定している。H判
定の結果、信号がロウレベルとなった場合には、ステッ
プS49に進み、ノイズであると判定する。一方、ステ
ップS44で信号がハイレベルであった場合にはステッ
プS45で、タイマーが8となるまで待機する。
【0061】次にステップS46で信号がロウレベルで
あるか否かを判断する。信号がハイレベルであるときに
はノイズであると判定する。一方、ロウレベルであると
きにはステップS47でタイマーが9となるまで待機す
る。そして、ステップS48でロウレベルであるか否か
を判断する。ハイレベルであるときにはノイズである判
定する。一方、ロウレベルであるときには正常なクロッ
クであると判定する。ステップS45〜S48の処理
(L判定)は、正規のクロックCLであればロウレベル
となる期間に信号がロウレベルであるか否かを判定する
ものである。
【0062】これにより、インバータ信号ISとは無関
係に副制御部33でクロックCLの判断等を行うことが
できるので、正常に通信が行われているかどうかの判断
も行うことができる。なお、タイマークロックにより1
つのクロックCLを10分割して判定しているが、タイ
マーカウンタの値が2〜7では信号を読み込むことをせ
ず、無駄な判定ロスを省いている。
【0063】以上説明したように本実施形態によれば、
2個の制御部31、33を有する通信制御装置におい
て、クロックCLとインバータ信号ISを非同期とする
ことにより、洗濯機内部のようにノイズが多い環境であ
ってもノイズによる影響を低減し、洗濯機が誤動作する
のを防止している。
【0064】なお、モータ21には3相DCブラシレス
モータ以外にも誘導モータ等の3相モータを使用するこ
とができる。本実施形態では、クロックCLを250H
zとしたが、これはノイズ低減のためにインバータ信号
IS及び50Hz、60Hzの商用電源の周波数から大
きく離れた値に定めたことによる。さらに、クロックC
Lをインバータ信号ISと商用電源のいずれにも周波数
に関して非同期とすることにより、基準クロック線CL
や信号線S1、S2にノイズが誘起されるのが低減す
る。図11に示す処理については、信号がハイレベルか
らロウレベルとなった時にタイマー作動させ、L判定を
行った後にH判定を行うようにしてもノイズとクロック
CLの判定を行うことができる。
【0065】<第2の実施形態>本発明の第2の実施形
態について上記第1の実施形態と同様に洗濯機の例で説
明する。本実施形態の洗濯機は、上記第1の実施形態と
ほぼ同様の構成となっており、重複する部分については
説明を省略する。本実施形態では、図12に示すように
蓋11a(図1参照)に洗濯蓋スイッチ27が蓋センサ
ーとして設けられてあり、蓋11aの開閉状態を主制御
部31に送信する。
【0066】主制御部31と副制御部33の間にはそれ
ぞれ通信手段等を有するマイクロコンピュータ(マイコ
ン)55、56により基準クロック線CLと信号線S
1、S2を介してシリアル通信が行われる。
【0067】脱水工程中では図13に示すように、主制
御部31はシリアル信号の送信処理の開始後に、まずス
テップS51で洗濯蓋スイッチ27により蓋11a(図
1参照)の開閉を確認する。蓋11aが閉じているとき
にはステップS52に進み、通常の信号送信処理を行
う。一方、蓋11aが開いている場合にはステップS5
3に進み、直ちにクロックCLの供給を停止する。ステ
ップS52又はS53の後に、いずれもステップS54
に進み、その他の送信処理を行う。
【0068】副制御部33(図12参照)での脱水工程
中の受信シーケンスを図14に示す。まずステップS5
5で基準クロック線上にクロックCLがあるか否かをチ
ェックする。クロックCLがない場合にはステップS5
9に進み、直ちに脱水槽12(図1参照)の運転を停止
する。一方、ステップS55でクロックがある場合には
ステップS56に進み、受信データの読み込み等の受信
処理を行う。
【0069】そして、ステップS57で、読み込んだデ
ータにより脱水槽12の運転を行うか否かを判断する。
脱水槽12を運転するときにはステップS58で脱水運
転し、一方、脱水槽12を運転しないときにはステップ
S59で脱水槽12を停止する。例えば、脱水工程の終
了を表すデータである場合には脱水工程を行わない。ス
テップS58又はS59の後に、いずれもステップS6
0に進み、その他の受信処理を行う。
【0070】洗濯機ではシリアル通信を行っているので
一回だけの送信であってもパラレル通信の場合よりもデ
ータの送受信に時間を要する。また、副制御33は、ス
テップS56の受信信号処理で誤動作しないようにする
ために通常複数回データの読み込みを行ってデータの確
認を行っている。そのため、脱水槽12の運転を停止す
る場合でも通信のために数秒程度の時間を要することと
なるが、本実施形態によれば、緊急停止を要する場合に
は主制御部で31でクロックCLの供給を停止すれば直
ちに副制御部33で脱水槽12の停止が行われるように
なる。
【0071】脱水中、蓋11aが開いた時に即座に脱水
槽12を停止するので、使用者が回転中の脱水槽12に
手を入れることがないようにしている。また、緊急停止
する際に、表示部25に緊急停止する旨の表示を行い、
使用者に対して危険防止を知らせる。その後、安全が確
保されれば、その表示を消去して運転が再開できるよう
にすることもできる。
【0072】<第3の実施形態>本発明の第3の実施形
態について上述の実施形態と同様に洗濯機の例で説明す
る。図15は本実施形態の洗濯機のブロック図である。
なお、図15において上記第2の実施形態を示す図12
と同一部分については同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0073】本実施形態の洗濯機と上記第2の実施形態
との主な相違点は、基準クロック線上のクロックCLを
クロック監視回路57によりハードウェア的にチェック
し、クロックCLが停止すると、クロック監視回路57
から主制御部31と副制御部33をリセットする信号を
出力し、両方の制御部31、33を完全に停止させてい
る点である。
【0074】クロック監視回路57の一例を図16に示
す。基準クロック線CLにダイオード70のアノードが
接続される。点AにおけるクロックCLの電圧波形を図
17(A)に示す。ダイオード70のカソード側にはコ
ンデンサ71が接続され、コンデン71の出力側は抵抗
72を介して接地される。また、コンデンサ71と抵抗
72の接続中点Bには抵抗73が接続され、抵抗73の
もう一端はコンデンサ74を介して接地される。点Bの
電圧波形を図17(B)に示す。
【0075】抵抗73とコンデンサ74の接続中点Cが
コンパレータ76の反転入力端子(−)に接続される。
コンパレータ76の非反転入力端子(+)には基準電圧
75が入力される。点Cの電圧と基準電圧75の電圧波
形を図17(C)に示す。図17(C)において、直線
Lが基準電圧75を表し、波形Rが点Cの電圧を表す。
コンパレータ76(図16参照)の出力Dがクロック監
視回路57の出力であり、その電圧波形を図17(D)
に示す。
【0076】クロック線CLに供給されるクロックは前
述したようにハイレベルとロウレベルを一定の周期で繰
り返す信号であり、図16に示すクロック監視回路57
では、クロックCLがロウレベルからハイレベルに変化
するときにコンデンサ71に充電が行われ、その充電電
流により抵抗72には電圧が発生する。
【0077】この電圧は図17(B)に示すように三角
波形となり、抵抗73とコンデンサ74によって構成さ
れた積分回路で直流化されてコンパレータ76の非反転
入力端子(+)に入力される。クロックCLが主制御部
31から供給されている場合に前記積分回路から出力さ
れる電圧よりも基準電圧75を低く設定すれば、コンパ
レータ76よりロウレベルの信号が出力される。
【0078】主制御部31等で異常が発生して基準クロ
ック線CLの信号がハイレベル又はロウレベルで停止し
た場合について説明する。ハイレベルに停止したときに
はコンデンサ71は充電され続ける状態となり、逆にロ
ウレベルに停止した場合にはコンデンサ71は放電され
続ける状態となり、いずれの状態にでも抵抗72に電流
が流れず抵抗72に電圧が発生しなくなる。そのため、
コンパレータ76の反転入力端子(−)には基準電圧7
5よりも低い電圧が入力されることとなり、コンパレー
タ76よりハイレベルの信号が出力される。
【0079】コンパレータ76の出力がクロック監視回
路57の出力として主制御部31及び副制御部33に送
出される。コンパレータ76の出力がハイレベルとなる
と、制御部31、33ではそれぞれ内蔵のマイクロコン
ピュータ55、56がリセットされ、洗濯機1の動作が
停止する。
【0080】図17の波形図で説明すると、時間t1で
クロックCLがロウレベル側で停止した場合、コンデン
サ2が次第に放電され、基準電圧75より低くなる。そ
のため、クロック監視回路57よりハイレベルの信号が
出力され、制御部31、33はともにリセットされる。
【0081】また、時間t2でクロックCLがハイレベ
ル側で停止した場合、その直後にダイオード70に電流
が流れ込むが、その後、コンデンサ74への充電電流は
急速に減衰して点Cの電圧は、基準電圧75よりも低く
なる。これにより、コンパレータ76よりハイレベルの
信号が出力され、制御部31、33はリセットされる。
図17(D)において、期間K1及びK2はクロック監
視回路57よりリセット信号が出力され、制御部31、
33がリセットされている期間である。
【0082】本実施形態によれば、ソフトウェアを介在
せずハードウェアのクロック監視回路57によりクロッ
クCLの監視を実現している。副制御部33では、上記
第2の実施形態で説明したように、ソフトウェア的にク
ロックCLの監視を行っているので、緊急停止時のため
に2重の安全対策がとられている。
【0083】洗濯機1の内部はノイズが多い環境であ
り、マイクロコンピュータ56がたとえ暴走することが
あってもクロック監視回路57によりリセットされるの
で安全に運転を停止することができる。また、制御部3
1、33のいずれも暴走した場合でもクロックCLが停
止すれば、制御部31、33がともにリセットされ、再
び運転制御をすることができるようになる。また、クロ
ック監視装置57は基準クロック線CLの不具合によっ
て洗濯機が誤動作するのを未然に防止する効果もある。
【0084】なお、本実施形態でもクロック監視回路5
7からリセット信号が出力されれば表示部25で緊急停
止する旨の表示を行ってもよい。クロック監視回路57
は図16に示す構成に限らず、例えばハイレベルからロ
ウレベルとなるときに充電電流が流れる構成とすること
もできる。
【0085】
【発明の効果】
<請求項1の効果>通信に用いられるクロックとスイッ
チング信号を例えば遅延手段を用いることにより非同期
としているので、スイッチング信号によるノイズがデー
タの読み込み時には重なり合うことがなくなり、通信の
精度が向上する。また、別途ノイズ除去回路等を設ける
必要がないので、コストダウンを図ることもできる。
【0086】<請求項2の効果>例えば洗濯機に内蔵さ
れる通信制御手段では防水等のために配線に制約が多く
課せられることが多いが、2個の制御手段間をシリアル
通信でデータを送受信していることにより配線数の減少
に役立つ。
【0087】<請求項3の効果>直流ブラシレスモータ
等を駆動するインバータ装置を第1の制御装置に有する
場合には、第1及び第2の制御装置ではスイッチング信
号の周波数が予め定められているので、例えば第2の制
御装置に遅延手段を設けることにより簡単に信号に位相
差を設けることができる。
【0088】<請求項4の効果>クロックがスイッチン
グ信号と商用電源のいずれにも周波数に関して非同期と
なることにより、ノイズの混入が低減され誤動作するの
が防止される。
【0089】<請求項5の効果>洗濯機の脱水運転中等
に蓋が開いたときには、危険防止のためにすぐにアクチ
ュエータの動作を停止させる必要があるが、第1及び第
2の制御手段間の信号線を用いて通信している場合にデ
ータ送信によりアクチュエータを停止させようとして
も、通信が正しく行われたか否かを確認した後に停止す
ることができるので時間のロスが発生する。しかし、第
2の制御手段では基準クロック線にクロック供給を停止
すれば、第1の制御手段ですぐに緊急停止であることが
認識される。これにより、緊急停止を行うことができ高
速回転した脱水槽に使用者が手を突っ込む危険等が防止
される。
【0090】<請求項6の効果>脱水中に脱水槽の蓋を
開けたときには、アクチュエータの動作が緊急停止す
る。その際に表示手段にその旨を表示することにより使
用者に危険防止を知らせることができ、安全性が確保さ
れるようになる。
【0091】<請求項7の効果>信号線で回転数や運転
終了等のデータが送受信される。洗濯機内部のようにノ
イズが誘起されやすい環境ではこれらのデータの読み込
みタイミングを計るため基準クロック線が設けられる。
【0092】<請求項8の効果>制御手段間をシリアル
通信でデータの送受信を行うことにより、制御手段間の
信号線数をパラレル通信を行う場合よりも減らすことが
できる。また、シリアル通信ではデータの送受信にいく
らかの時間が必要となるが、クロックの供給を停止する
ことにより緊急停止することができるので安全面の確保
がなされている。
【0093】<請求項9の効果>基準クロック線上に発
生する信号から、タイマーを用いて何回か信号の読み出
しを行うことにより、正規のクロックであるかノイズで
あるかを判定することができる。また、タイマーの時間
間隔をスイッチング信号により発生するノイズより幅を
広くすることによりノイズをキャンセルすることがで
き、適度な回数で判断するようにすれば無駄な判断処理
を省略することもできる。
【0094】<請求項10の効果>例えば、脱水槽の蓋
が開くと第2の制御手段がクロックの供給を停止し、そ
のクロック停止を第1の制御手段がそのことを認識する
と直ちに運転を停止するような構成となっていても、洗
濯機は極めてノイズが多い環境であるので第1の制御手
段が暴走する可能性があり、そのとき第1の制御手段で
は緊急停止が行われなくなるが、クロック監視回路が別
途にハードウェアによる回路で設けられていることによ
り、制御手段をリセットして運転を停止することが可能
となる。さらに、両者の制御手段内のいずれのマイクロ
コンピュータが暴走してもクロック監視回路は両方をリ
セットすることができる。また、通信線の不具合でクロ
ックが送られていない場合でもクロック監視回路は未然
に制御の誤動作を防止する。
【0095】<請求項11の効果>運転の緊急停止時に
は前述と同じくその旨の表示を行い、使用者の安全を確
保する。
【0096】<請求項12の効果>制御回路の少なくと
も一方にクロック監視回路が内蔵され、洗濯機の安全が
図られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第1の実施形態の洗濯機の概略構成
図。
【図2】 そのブロック図。
【図3】 その動作を説明するための波形図。
【図4】 その動作を説明するための波形図。
【図5】 その通信制御装置のブロック図。
【図6】 その主制御部のクロック発振処理の一例のフ
ローチャート。
【図7】 その動作を示す波形図。
【図8】 そのクロック発振処理の別例を示すフローチ
ャート。
【図9】 その遅延時間テーブルの一例を示す図。
【図10】 そのクロック判定を説明するための波形
図。
【図11】 その判定処理の一例のフローチャート。
【図12】 本発明の第2の実施形態のブロック図。
【図13】 その主制御部の処理のフローチャート。
【図14】 その副制御部の処理のフローチャート。
【図15】 本発明の第3の実施形態のブロック図。
【図16】 そのクロック監視回路の回路図。
【図17】 そのクロック監視回路の各点の電圧を示す
波形図。
【図18】 従来の洗濯機のブロック図。
【符号の説明】
1 洗濯機 11a 蓋 12 脱水槽 15 パルセータ 21 モータ 24 操作部 25 表示部 27 蓋センサー 31 主制御部 32 駆動部 33 副制御部 41 インバータ回路 51 遅延手段 57 クロック監視回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−142387(JP,A) 特開 平9−94373(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02P 6/24 D06F 37/40 D06F 37/42

Claims (12)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スイッチング信号を出力する第1の制御
    手段と、この第1の制御手段と通信を行う第2の制御手
    段とを備えた通信制御手段において、前記通信のクロックの発振を行って、前記第2の制御手
    段は前記第1の制御手段と通信を行い、正常に受信され
    たか否かを判断し、 正常に受信されていないときには 前記通信のクロック
    発信タイミングを遅延して前記スイッチング信号と非同
    とし、正常に受信されれば前記通信のクロックのタイ
    ミングを元に戻す手段を備えたことを特徴とする通信制
    御装置。
  2. 【請求項2】 前記通信はシリアル通信であることを特
    徴とする請求項1に記載の通信制御装置。
  3. 【請求項3】 前記スイッチング信号は3相モータ駆動
    用のインバータスイッチング信号であることを特徴とす
    る請求項1又は請求項2に記載の通信制御装置。
  4. 【請求項4】 前記クロックは前記スイッチング信号と
    商用電源のいずれにも異なる周波数であることを特徴と
    する請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の通信制御
    装置。
  5. 【請求項5】 アクチュエータを駆動する第1の制御手
    段と、この第1の制御手段と通信を行う第2の制御手段
    とを有する洗濯機において、 前記第1の制御手段と前記第2の制御手段の間には少な
    くとも基準クロック線が設けられてあり、 脱水運転中に蓋が開いた場合、その蓋の開閉を検出する
    手段から蓋の開状態を示す信号が前記第2の制御手段に
    送信され、 前記第2の制御手段では、直ちに前記基準クロック線へ
    のクロックの供給を停止し、 一方の第1の制御手段では前記クロックが停止している
    ことを検出したとき直ちに前記アクチュエータの駆動を
    停止することを特徴とする洗濯機。
  6. 【請求項6】 表示手段を設け、前記クロックの供給を
    停止した時には、前記表示手段に緊急停止する旨の表示
    をすることを特徴とする請求項5に記載の洗濯機。
  7. 【請求項7】 前記第1及び第2の制御手段間には、前
    記基準クロック線以外に前記クロックに同期したデータ
    が通信される信号線があることを特徴とする請求項5又
    は請求項6に記載の洗濯機。
  8. 【請求項8】 前記信号線でシリアル通信が行われるこ
    とを特徴とする請求項7に記載の洗濯機。
  9. 【請求項9】 前記第1の制御手段は、 前記基準クロック線の信号の立ち上がり又は立ち下りを
    検出した時にタイマーをスタートさせる手段と、 そのタイマーが、第1の所定値に達したときに前記信号
    がハイレベルかロウレベルかを判定して正規のクロック
    とは異なる場合は前記信号をノイズであると判断する第
    1の判断手段と、 その後前記第1の判断手段で前記信号がノイズではない
    と判断された場合、前記タイマーが、第2の所定値に達
    したときに前記信号がハイレベルかロウレベルかを判定
    して正規のクロックと異なる場合は前記信号をノイズで
    あると判断する第2の判断手段とを有し、 前記第1の所定値を、前記タイマーのスタート後から正
    規のクロックが変化するまでの間に設定し、前記第2の
    所定値を、前記タイマーのスタート後に正規のクロック
    の1回目の変化後から2回目の変化をするまでの間に設
    定する ことを特徴とする請求項5乃至請求項8のいずれ
    かに記載の洗濯機。
  10. 【請求項10】 アクチュエータを駆動する第1の制御
    手段と、この第1の制御手段と通信を行う第2の制御手
    段を有する洗濯機において、 前記第1の制御手段と前記第2の制御手段の間には少な
    くとも基準クロック線が設けられてあり、 前記基準クロック線に供給されてハイレベルとロウレベ
    ルを一定の周期で繰り返す信号であるクロックの変化
    あるか否かを監視する回路を設け、 前記回路は前記クロックがハイレベル又はロウレベルで
    停止していることを検出すると、前記第1及び第2の制
    御手段にリセット信号を出力することを特徴とする洗濯
    機。
  11. 【請求項11】 前記リセット信号により緊急停止する
    旨の表示を行う表示手段を設けたことを特徴とする請求
    項10に記載の洗濯機。
  12. 【請求項12】 前記回路は前記第1又は第2の制御手
    段の少なくとも一方にも設けられていることを特徴とす
    る請求項10又は請求項11に記載の洗濯機。
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