JP3394416B2 - プログラムトレース装置 - Google Patents

プログラムトレース装置

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JP3394416B2
JP3394416B2 JP10789997A JP10789997A JP3394416B2 JP 3394416 B2 JP3394416 B2 JP 3394416B2 JP 10789997 A JP10789997 A JP 10789997A JP 10789997 A JP10789997 A JP 10789997A JP 3394416 B2 JP3394416 B2 JP 3394416B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、複数の実行単位
が並列に動作することのできる計算機システムにおい
て、プログラムの実行動作の解析に供されるプログラム
トレース装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】複数の実行単位が並列に動作可能な計算
機システム、たとえばマルチプロセスやマルチスレッド
などをサポートしている計算機システムのプログラムの
実行動作を解析するプログラムトレース装置として、実
行時間情報を用いてプログラムの動的な解析を行うもの
があった。図23は、たとえば特開平8−16430号
公報に示された、そのような従来のプログラムトレース
装置を示すブロック図である。
【0003】図において、1は複数の実行単位としての
スレッドである。2は各スレッド1よりトレースデータ
を採取するトレースデータ採取部、3はトレース情報格
納領域であり、4は各スレッド1よりロック情報を採取
するロック情報採取部、5はロック情報テーブル、6は
任意の時点のロック情報を表示するロック情報表示部で
ある。7は終了時格納部と採取時格納部からなり、トレ
ースデータとロック情報とをファイルに落とす情報格納
部である。8はデッドロックを自動的に検出するデッド
ロック検出部である。また、9はその上に、これらトレ
ースデータ採取部2、トレース情報格納領域3、ロック
情報採取部4、ロック情報テーブル5、ロック情報表示
部6、情報格納部7、デッドロック検出部8が配列され
る共有メモリである。
【0004】次に動作について説明する。ここで、図2
3に示したプログラムトレース装置は、複数の実行単位
(スレッド1)をもつ計算機内で発生するセマフォロッ
ク情報の取得と、複数セマフォによって発生する、いわ
ゆるデッドロック状態を自動的に検出するものである。
一般に、複数の実行単位(スレッド1)をもつ計算機上
で開発されるプログラムでは、データロック制御や同期
制御の実行文がユーザプログラムに記述されているため
に、ユーザの記述したプログラムに誤りがあった場合
に、デッドロックに陥ることがある。
【0005】このデッドロック状態を解析するため、図
23に示すプログラムトレース装置では、各スレッド1
にトレースコードを埋め込んでおき、トレース実行時
に、トレースデータ採取部2で各スレッド1のトレース
データを採取してトレースデータ格納領域に書き込むと
ともに、ロック情報採取部3にて、セマフォ(ロック変
数)を操作しようとするスレッド1の番号、その時のス
レッド1の状態(ロック変数の獲得待ち/獲得/解
除)、実行時点の時刻などのロック情報を採取して、そ
れをロック情報テーブル5に書き込む。ロック情報の表
示が指示されるとロック情報表示部6によってこのロッ
ク情報テーブル5が走査され、各スレッド1の現時点に
おける状態がディスプレイに表示される。またトレース
実行中にデッドロック検出部8によって、ロック情報テ
ーブル5に時系列に記録されたロック情報が走査され
て、スレッド1がロック変数にアクセスする前に、この
ロック変数を獲得するとデッドロックになるかどうかに
ついて事前に判断される。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】従来のプログラムトレ
ース装置は以上のように構成されているので、以下に述
べるような課題があった。すなわち、図23に示すよう
な従来のプログラムトレース装置を、たとえばベル研究
所で開発されたオペレーティングシステム(以下、OS
という)であるUNIX OS(登録商標)によって実
現した場合、プログラムの実行単位であるプロセスの名
称と、OSが当該プロセスを識別するための整数である
プロセス識別子(以下、識別子をIDと表記する)とは
一対一には対応しない。これは、プログラムが起動され
る度にプロセスIDが異なることと、終了したプロセス
のプロセスIDは、他の異なるプロセスに割り当てられ
ることもあるためである。従って、プロセスの挙動を記
録するために、トレースデータとしてプロセスIDを用
いた場合には、ユーザがトレースデータを参照する場合
に、所望のプロセスに関するデータかどうかを判別する
ことが困難になるという課題があった。
【0007】このような課題を解決するために、プロセ
スの挙動を記録するためのトレースデータとして、プロ
セス名称を付加することも考えられるが、一般的にプロ
セス名称は可変長の文字列であり、トレースデータにプ
ロセス名称を埋め込んだ場合には、トレースデータ長に
バラツキが生じるため、トレースデータ作成のオーバヘ
ッドにもバラツキがでるといった課題があった。
【0008】なお、このオーバヘッドのバラツキを抑え
るためにはトレースデータに格納されるプロセス名称エ
リアを固定長にすることも考えられる。しかしながら、
プロセス名称エリアを固定長にした場合、プロセス名称
に自由な名称をつけることができなくなり、たとえば、
プロセス名称エリアをヌル(null)文字をのぞく14文
字の固定長とした場合には、 プロセスA;process_hantei_syori プロセスB;process_hantei_kekka のような、先頭部分に上記固定長(14文字)を越える
同一文字列を含むプロセス名称がシステム内に複数存在
する場合には、トレースデータ上では両プロセスの区別
がつけられないなどの課題があった。
【0009】また、UNIX OSでは、ロック変数
(セマフォ)はプロセスIDをデータに持つキュー構造
により管理されており、特定のセマフォを待つプロセス
は、セマフォに関連付けられたキュー構造に、自身のプ
ロセスIDを持つキュー構造の要素を登録し、かつ停止
することにより待ち動作が実現され、セマフォを獲得で
きる権利を得た段階で、OSがそのキュー構造の要素を
取り出し、当該プロセスの動作を再開されることによ
り、並列動作するプロセスの協調動作が実現されてい
る。従って、このようなOS上で図23に示すような従
来のプログラムトレース装置を実現した場合、このキュ
ー構造が外的要因またはOSの異常動作によって破壊さ
れた場合に、トレース対象となる並列プログラムの動的
特性によるものか、上記の異常動作によるものかの判定
が困難であるという課題があり、一般にセマフォに限ら
ず、キュー構造を利用して協調動作を行う並列プログラ
ムにおいて、そのキュー構造が破壊される可能性がある
場合、デバッグ作業や、障害発生時の原因究明が困難な
ものになるという課題があった。
【0010】この発明は上記のような課題を解決するた
めになされたもので、複数の実行単位から発せられるト
レース情報の格納処理におけるオーバヘッドを一定にす
ることができるプログラムトレース装置を得ることを目
的とする。
【0011】また、この発明は、トレースデータを表示
する際に、実行単位の名称によって保存されたイベント
情報の表示が可能で、デバッグ作業の容易なプログラム
トレース装置を得ることを目的とする。
【0012】さらに、この発明は、ユーザがトレースI
Dの存在を意識する必要のないプログラムトレース装置
を得ることを目的とする。
【0013】さらに、この発明は、並列プログラムの動
作にキュー構造にまつわる不具合があった場合に、その
プログラムの動的特性によるものか、外的要因またはO
Sの異常動作によるものかを、ユーザが確認および判定
できるプログラムトレース装置を得ることを目的とす
る。
【0014】さらに、この発明は、並列プログラムの動
作にキュー構造にまつわる不具合があった場合でも、キ
ュー構造の破壊に近い段階でユーザがキュー構造の破壊
を認識できるプログラムトレース装置を得ることを目的
とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の発明に係
るプログラムトレース装置は、トレース情報テーブルに
実行単位の名称と、当該実行単位名称と一対一で対応す
るトレースIDとを設定し、実行単位の生成を管理する
ための実行単位管理テーブルには、トレース対象となる
実行単位毎に、当該実行単位に対応したトレースIDを
設定するエリアを設けて、トレースデータ取得手段にお
いて、実行単位管理テーブルから取得したトレース対象
の実行単位に相当するトレースIDに基づいてトレース
データを作成し、それをトレースバッファに格納するこ
とによって、オーバヘッドを一定にするようにし、トレ
ースデータ表示手段によって、トレース情報テーブルよ
トレースIDに対応する実行単位の名称を取得し、得
られた実行単位の名称を用いてトレースバッファに格納
されたトレースデータの表示を行うようにしたものであ
る。
【0016】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、トレースIDのトレース情報テーブルへの
設定を、トレースID設定手段によって実行単位の生成
時に自動的に行うようにしたものである。
【0017】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、待ち動作を行う実行単位の要素が登録され
るキュー構造に対する操作履歴を、操作履歴採取手段に
て採取してキュー構造情報テーブルに保持させ、キュー
構造復元部によって、このキュー構造情報テーブルに保
持されたキュー構造に対する操作履歴よりキュー構造の
変化の様子を復元するようにしたものである。
【0018】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、トレースデータを格納するためのトレース
バッファにキュー構造情報テーブルとしての機能を持た
せるとともに、トレースデータを作成するトレースデー
タ取得手段に操作履歴採取手段としての機能を持たせた
ものである。
【0019】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、キュー登録チェック部を設け、キュー構造
に要素を登録する段階でキュー構造情報テーブルを参照
してキュー構造の破壊を判断し、破壊があればユーザに
対して警告するようにしたものである。
【0020】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、キュー登録チェック部を設け、キュー構造
の要素を削除した段階、またはキュー構造内の要素の移
動を行った段階で、キュー構造情報テーブルを参照して
キュー構造の破壊を判断し、破壊があればユーザに対し
て警告するようにしたものである。
【0021】 請求項記載の発明に係るプログラムトレ
ース装置は、キュー登録チェック部を設け、キュー構造
の要素の削除、あるいはキュー構造内での要素の移動の
操作が失敗した段階で、キュー構造情報テーブルを参照
してキュー構造の破壊を判断し、破壊があればユーザに
対して警告するようにしたものである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、この発明の実施の一形態を
説明する。 実施の形態1. 図1はこの発明の実施の形態1によるプログラムトレー
ス装置を示すブロック図であり、この実施の形態1にお
いては、複数の実行単位が動作可能な計算機を対象とし
ている。図において、11は上記複数の実行単位として
のプロセスであり、12はこのプロセス11の生成処理
を行うプロセス生成手段、13はプロセス11の終了処
理を行うプロセス終了手段である。14はOSが実行単
位(プロセス11)の生成を管理するための実行単位管
理テーブルとしてのプロセス管理テーブルであり、15
はトレース対象となるプロセス11のプロセス名称(当
該計算機内での長さは可変)と一対一で対応するトレー
スIDを設定するためのトレース情報テーブルである。
【0023】 16はこのプロセス管理テーブル14から
トレース対象のプロセス11に相当するトレースIDを
取得し、それに基づいてトレースデータの作成を行うト
レースデータ取得手段であり、17はこのトレースデー
タ取得手段16において作成されたトレースデータを格
納するトレースバッファである。18はトレース対象と
なるプロセス11の設定、トレースIDの設定、および
トレースの開始と停止の指示を行うトレース指示手段で
ある。19はその上に、上記プロセス生成手段12、プ
ロセス終了手段13、プロセス管理テーブル14、トレ
ース情報テーブル15、トレースデータ取得手段16、
トレースバッファ17が配置されるトレース情報格納エ
リアであり、この実施の形態1ではOS内のヒープ領域
として説明する。
【0024】 また、図2はプロセス管理テーブル14の
内容の一例を示す説明図であり、このプロセス管理テー
ブル14にはプロセスID毎に相当するプロセス名称と
トレースIDが格納されている。図3はトレース情報テ
ーブル15の内容の一例を示す説明図であり、このトレ
ース情報テーブル15にはトレース指示手段18によっ
て、プロセス名称に一対一で対応するトレースIDが設
定されている。図4はトレースバッファ17に格納され
るトレースデータの一例を示す説明図であり、従来のプ
ログラムトレース装置におけるトレースデータ採取部2
で採取されるトレースデータとは、記録された事象毎に
トレースIDが設定されている点で異なっている。
【0025】 次に動作について説明する。ここで、図
5はこの発明の実施の形態1におけるプロセス生成手段
12の動作手順を示すフローチャートであり、図6はそ
のトレースデータ取得手段16の動作手順を示すフロー
チャート、図7はそのプロセス終了手段13の動作手順
を示すフローチャートである。
【0026】 まず、図2および図3の説明図と図5のフ
ローチャートを用いて、プロセス生成手段12によるプ
ロセス11の生成処理について説明する。このプロセス
生成手段12はプロセス生成の処理が開始されると、図
3に示したトレース情報テーブル15をまず参照して
(ステップST1)、現在生成されようとしているプロ
セス11がエントリされているかどうかについて、すな
わち当該プロセス11がトレース対象となっているか否
かについてチェックする(ステップST2)。その結
果、エントリされていなければ(トレース対象となって
いなければ)、何もせずにこのプロセス生成の処理を終
了する。一方、エントリされていれば(トレース対象と
なっていれば)、図2に示したプロセス管理テーブル1
4の、当該プロセス11のプロセスIDに相当するエン
トリのトレースID欄に、トレース情報テーブル15に
記述されたトレースIDを設定して(ステップST
3)、このプロセス生成の処理を終了する。なお、図示
の例によれば、プロセスID「1」のエントリのトレー
スID欄に、トレースID「0x0500003d」が
設定される。
【0027】 次に、図2および図4の説明図と図6のフ
ローチャートを用いて、トレースデータ取得手段16に
よるトレースデータの取得処理について説明する。この
トレースデータ取得手段16は、トレース対象となるプ
ロセス11の処理において、たとえばセマフォロック等
のトレース事象が発生した場合に起動されてトレースデ
ータ取得の処理を開始する。処理が開始されると、まず
図2に示したプロセス管理テーブル14内の、そのプロ
セス11に相当するプロセスIDのエントリを参照する
(ステップST11)。次に当該エントリ内のトレース
ID欄にトレースIDが設定されているかどうかについ
てチェックし(ステップST12)、設定されていなけ
れば、トレース対象のプロセス11ではないので、何も
実行せずにこのトレースデータ取得の処理を終了する。
一方、当該エントリ内のトレースID欄にトレースID
が設定されていれば、トレース対象のプロセス11であ
るので、たとえば図4に示すようなトレースデータを作
成し、それをトレースバッファ17に書き込んで(ステ
ップST13)、このトレースデータ取得の処理を終了
する。
【0028】 図示の例によれば、図2のプロセス管理テ
ーブル14内の、トレース対象のプロセス11に相当す
るプロセスID「1」のエントリのトレースID欄に設
定されているトレースID「0x0500003d」を
取得して、そのトレース事象「0x00000001」
とその時刻「0x01122334」あるいは「0x0
1122334」からなるトレースデータが、トレース
バッファ17に書き込まれる。
【0029】 さらに、図2の説明図と図7のフローチャ
ートを用いて、プロセス終了手段13によるプロセス1
1の終了処理について説明する。このプロセス終了手段
13はプロセス終了の処理が開始されると、図2に示し
たプロセス管理テーブル14の当該プロセス11に相当
するプロセスIDのエントリを参照する(ステップST
21)。次に当該エントリ内のトレースID欄にトレー
スIDが設定されているかどうかについてチェックし
(ステップST22)設定されていなければ、そのまま
このプロセス終了の処理を終了する。一方、当該エント
リ内のトレースID欄にトレースIDが設定されていれ
ば、プロセス管理テーブル14の当該トレース対象のプ
ロセス11に相当するエントリのトレースID欄に設定
されているトレースIDを削除して(ステップST2
3)、このプロセス終了の処理を終了する。
【0030】 このように、この実施の形態1によれば、
プログラムのトレースに際して、プログラムの実行単位
であるプロセスの名称と一意に対応するトレースIDを
使用することによって、トレース取得によるオーバヘッ
ドを一定にすることが可能となり、そのプロセス名称の
命名において特に制限をうけることもなく、また、プロ
セス生成時にトレースIDの設定が行われるため、トレ
ースデータ作成時のオーバヘッドも一定にできるなどの
効果がある。
【0031】 実施の形態2. 図8はこの発明の実施の形態2によるプログラムトレー
ス装置を示すブロック図であり、この実施の形態2はト
レースデータのユーザに分かりやすい表示を可能にした
ものである。図において、11は複数の実行単位として
のプロセス、12はプロセス生成手段、13はプロセス
終了手段、14は実行単位管理テーブルとしてのプロセ
ス管理テーブル、15はトレース情報テーブル、16は
トレースデータ取得手段、17はトレースバッファ、1
8はトレース指示手段、19はトレース情報格納エリア
であり、これらは図1に同一符号を付して示した上記実
施の形態1におけるそれらと同等のものである。また、
20はトレースバッファ17に格納されたトレースデー
タの表示に際して、トレース情報テーブル15を参照し
てトレースIDに対応するプロセス名称を取得し、その
プロセス名称を用いて上記トレースデータの表示を行う
トレースデータ表示手段である。なお、この実施の形態
2は当該トレースデータ表示手段20を有する点で、実
施の形態1とは異なっている。
【0032】 次に動作について説明する。ここで、図9
はこの発明の実施の形態2におけるトレースデータ表示
手段20の動作手順を示すフローチャートである。トレ
ースデータの表示に際して、トレースデータ表示手段2
0はまず、トレースバッファ17から1事象分のトレー
スデータを取り出す(ステップST31)。次に、トレ
ース情報テーブル15を参照して(ステップST3
2)、このトレースバッファ17から取り出した1事象
分のトレースデータに含まれているトレースIDを、ト
レース情報テーブル15に設定されている当該トレース
IDに対応したプロセス名称に変換することによって表
示用のトレースデータを作成し(ステップST33)、
それをユーザに対して表示する。
【0033】 図10はこのようにして作成された表示用
のトレースデータの一例を示す説明図である。この場
合、トレースデータの「0x0500003d」などの
トレースIDが「display_device」など
のプロセス名称に変換されるとともに、時刻やトレース
事象も「02/14 12:22:01.02」や「セ
マフォaロック」などのユーザにより分かりやすい表現
に変換されている。
【0034】 このように、この実施の形態2によれば、
トレースバッファに保存されたトレースデータをユーザ
が利用する際には、ユーザフレンドリなプロセス名称な
どで表示することが可能となるため、デバッグ作業が容
易となる効果がある。
【0035】 実施の形態3. 図11はこの発明の実施の形態3によるプログラムトレ
ース装置を示すブロック図であり、この実施の形態3は
プロセス生成時にトレースIDの設定を自動的に行うよ
うにしたものである。なお、実施の形態1の各部に相当
する部分には図1と同一符号を付してその説明を省略す
る。図において、21はプロセス生成時に、プログラム
ファイルに対してファイルシステム内で一意に付与され
ているファイル管理番号と、そのファイルシステムが存
在する装置番号とを合成したトレースIDを自動的に生
成してトレース情報テーブル15に設定するトレースI
D設定手段である。なお、この実施の形態3は、実施の
形態1においてトレース指示手段18で行われていたト
レースIDの設定を、このトレースID設定手段21に
て自動的に行っている点で、実施の形態1とは異なって
いる。
【0036】 また、図12はトレースIDのデータ構成
例を示す説明図である。ここで、たとえばUNIX O
Sにおいては、プログラムファイルには、inode 番号と
いうファイル管理番号が1つのファイルについて1つず
つ付与されており、これはファイルシステム内で一意な
番号である。この実施の形態3は、当該inode 番号と、
ファイルシステムが存在する装置番号(デバイス番号)
を合成して、図12に示すようなシステム内で一意なト
レースIDを自動的に生成するようにしたものある。
【0037】 次に動作について説明する。ここで、図1
3はこの発明の実施の形態3におけるトレースID設定
手段21の動作手順を示すフローチャートである。トレ
ースID設定手段21はプロセス11の生成時にトレー
スIDの設定処理を開始すると、まず、プログラムファ
イルのファイルシステム内におけるinode 番号を取得し
(ステップST41)、さらに、そのファイルシステム
が存在する装置のデバイス番号を取得する(ステップS
T42)。次いで、取得したinode 番号とデバイス番号
を合成して、図12に示すデータを生成する(ステップ
ST43)。そして、生成されたそのデータをトレース
IDとして、トレース情報テーブル15の当該プロセス
11のプロセス名称に対応したエントリのトレースID
欄に設定し(ステップST44)、このトレースIDの
設定処理を終了する。
【0038】 このように、この実施の形態3によれば、
トレースIDをプロセス生成時に自動的に設定すること
が可能となり、トレースIDの決定に特別な運用規則が
不要となる効果がある。
【0039】 実施の形態4. 図14はこの発明の実施の形態4によるプログラムトレ
ース装置を示すブロック図であり、この実施の形態4は
キュー構造に対する操作の履歴を保持しておいて、トレ
ース後にキュー構造の変化の様子を復元できるようにし
たものである。なお、実施の形態1の各部に相当する部
分には図1と同一符号を付してその説明を省略する。
【0040】 図において、22はトレースの対象となる
実行単位である各プロセス11が共有資源を利用するた
めに待ち動作を行う場合に、そのプロセス11に関係づ
けられた要素が登録されるキュー構造であり、共用され
る各資源ごとに用意されている。23は各プロセス11
のキュー構造22に対する操作履歴を保持するキュー構
造情報テーブルとしても機能する点で、図1に符号17
を付して示した実施の形態1のものとは異なるトレース
バッファである。24はキュー構造22に対する操作履
歴を採取してトレースバッファ23に保持する操作履歴
採取手段としても機能する点で、図1に符号16を付し
て示した実施の形態1のものとは異なるトレースデータ
取得手段である。25はトレースバッファ23に保持さ
れているキュー構造22に対する操作履歴より、当該キ
ュー構造22の変化の様子を復元するキュー構造復元部
である。
【0041】 なお、この実施の形態4は、上記キュー構
造22とキュー構造復元部25とが追加され、トレース
バッファ17の代わりにキュー構造情報テーブルとして
の機能も有するトレースバッファ23を用い、トレース
データ取得手段16の代わりに操作履歴採取手段として
の機能も有するトレースデータ取得手段24を用いてい
る点で、図1に示した実施の形態1とは異なっている。
【0042】 また、図15は上記トレースバッファ23
の内容の一例を示す説明図である。このトレースバッフ
ァ23に格納されるトレースデータは、操作対象となる
キュー構造22を一意に識別できるキューID、および
キュー操作の位置を表す位置Aおよび位置Bの3つのデ
ータが、トレース属性として追加されている点で、図4
に示した実施の形態1のトレースバッファ17に格納さ
れるトレースデータとは異なっている。なお、トレース
事象としては、要素がキュー構造22に新たに追加され
た場合の「IN」、要素がキュー構造22を抜けた場合
の「OUT」、要素がキュー構造22内での位置を変え
た場合の「MOVE」、要素がキュー構造22から削除
された場合の「CANCEL」がある。
【0043】 次に動作について説明する。たとえば、プ
ロセス11が何等かの共有資源を利用するために待ち動
作を実行する場合、その共有資源に対応付けられたキュ
ー構造22に、当該プロセス11に関係付けられた要素
の登録が行われる。このとき、トレースデータ取得手段
24は、操作が行われた時刻と、当該プロセス11のト
レースIDと、トレース事象「IN」をトレースバッフ
ァ23に保存すると同時に、属性として、キュー構造2
2に対応付けられたキューIDを保存し、当該要素が追
加されたキュー構造22上の位置を位置Aに保存する。
【0044】 また、たとえばプロセス11が何等かの共
有資源を利用する権利を得た場合には、その共有資源に
対応付けられたキュー構造22の要素が削除され、この
ときトレースデータ取得手段24は、操作が行われた時
刻と、当該プロセス11のトレースIDと、トレース事
象「OUT」をトレースバッファ23に保存し、同時
に、キュー構造22に対応付けられたキューIDと、要
素が削除されたキュー構造22上の位置(位置A)を、
属性として保存する。
【0045】 さらに、たとえばプロセス11の優先順位
が変わるなどして、共有資源の待ち順が変化した場合に
は、その共有資源に対応付けられたキュー構造22の要
素の位置が移動され、このときトレースデータ取得手段
24は、操作が行われた時刻と、当該プロセス11のト
レースIDと、トレース事象「MOVE」をトレースバ
ッファ23に保存し、同時に、キュー構造22に対応付
けられたキューIDと、当該要素の変更される前のキュ
ー構造22上の位置(位置A)、および変更された後の
位置(位置B)を、それぞれ属性として保存する。
【0046】 また、たとえばプロセス11がユーザによ
って強制的に終了させられるなどして、共有資源を利用
する待ち順が放棄された場合には、その共有資源に対応
付けられたキュー構造22の要素が削除され、このとき
トレースデータ取得手段24は、操作が行われた時刻
と、当該プロセス11のトレースIDと、トレース事象
「CANCEL」をトレースバッファ23に保存し、同
時に、キュー構造22に対応付けられたキューIDと、
要素が削除されたキュー構造22上の位置(位置A)
を、属性として保存する。
【0047】 次にキュー構造復元部25の動作について
説明する。ここで、図16はこの発明の実施の形態4に
おけるキュー構造復元部25の動作手順を示すフローチ
ャートである。キュー構造復元部25はプロセス11の
動作終了後、ユーザが特定のキュー構造22を指定して
その表示を命令することにより動作を開始する。今、あ
るキュー構造22が指定されたとする。キュー構造復元
部25はまず、そのキュー構造22の現在のキュー構造
の表示を行う(ステップST51)。その後、トレース
バッファ23の要素に対して末尾の要素から逆順に参照
して、全ての要素の参照が終わるまでループして以下の
処理を実行する(ステップST52、ステップST5
3)。
【0048】 このループ処理が開始されると、まずテー
ブル要素が指定されたキュー構造22に関連付けされた
キューIDを持つかどうかについて判定する(ステップ
ST54)。判定の結果、異なるキューIDを持つ場合
には、そのまま次のループへ進む。一方、同一のキュー
IDを持つ場合には、操作種別が「IN」であるか否か
についてチェックし(ステップST55)、操作種別が
「IN」であれば、キュー構造22の位置Aで示された
位置にある要素の削除を行う(ステップST56)。ま
た、操作種別が「IN」でなければ、次に操作種別が
「MOVE」であるか否かのチェックを行い(ステップ
ST57)、「MOVE」であれば、キュー構造22の
位置Bで示された位置にある要素を位置Aに移動する
(ステップST58)。なお、操作種別が「MOVE」
でもなければ、操作種別は「OUT」または「CANC
EL」であるので、キュー構造22の位置Aで示される
位置にトレースIDに関係付けられたプロセス11によ
る要素を追加する(ステップST59)。
【0049】 これらステップST56、ステップST5
8、あるいはステップST59による操作種別に対応す
る処理が終了すると、次に、トレースバッファ23が現
在参照している要素の、時刻、トレースID、トレース
事象、属性を表示し(ステップST60)、さらに現在
のキュー構造22の表示を行った後(ステップST6
1)、次のループへ進む。このステップST52、ステ
ップST53によるループ処理によって、トレースバッ
ファ23の全ての要素を参照し終わったら、当該キュー
構造復元の処理を終了する。
【0050】 なお上記説明においては、トレースバッフ
ァに各プロセスのキュー構造に対する操作履歴を保持す
るキュー構造情報テーブルの機能を、トレースデータ取
得手段にキュー構造に対する操作履歴を採取してキュー
構造情報テーブルに保持する操作履歴採取手段の機能を
それぞれ持たせた場合について説明したが、これらキュ
ー構造情報テーブルおよび操作履歴採取手段をトレース
バッファやトレースデータ取得手段とは分離して、独立
に設けるようにしてもよい。
【0051】 このように、この実施の形態4によれば、
トレース時にキュー構造が自動的に復元されて表示され
るため、ユーザはキュー構造の操作を視覚的に確認する
ことができ、キュー構造の破壊が発生したかを判定する
ことが可能となり、かつ、そのような並列プログラムの
デバッグ作業および障害発生時の原因究明が容易になる
などの効果がある。
【0052】 実施の形態5. 図17はこの発明の実施の形態5によるプログラムトレ
ース装置を示すブロック図であり、この実施の形態5は
キュー構造に要素を登録する段階で、キュー構造の破壊
があれば、それをユーザに警告できるようにしたもので
ある。なお、実施の形態4の各部に相当する部分には図
14と同一符号を付してその説明を省略する。図におい
て、26はキュー構造22に要素を登録する段階でキュ
ー構造情報テーブルとしての機能を有するトレースバッ
ファ23を参照して、キュー構造22に対する操作の履
歴と現状との比較に基づいてキュー構造22の破壊の有
無を判断し、キュー構造22に破壊があればそれをユー
ザに通知する警告を発行するキュー登録チェック部であ
る。なお、この実施の形態5は、当該キュー登録チェッ
ク部26を備えている点で、実施の形態4とは異なって
いる。
【0053】 次に動作について説明する。ここで、図1
8はこの発明の実施の形態5におけるキュー登録チェッ
ク部26の動作手順を示すフローチャートである。この
キュー登録チェック部26は、トレースデータ取得手段
24により、キュー構造22に要素を登録する事象を保
存する段階で実行される。このキュー登録のチェック処
理は、トレースバッファ23の要素に対して末尾の要素
から逆順に検索し、全ての要素の検索が終わるまでルー
プして処理される(ステップST71、ステップST7
2)。このループ処理が開始されると、まず、要素を登
録しようとするキュー構造22とプロセス11に相当す
るキューIDと、トレースIDを持つテーブル要素が存
在し、かつ、そのトレース事象が「MOVE」または
「IN」であるか否かについてのチェックを行う(ステ
ップST73)。このチェックによって「NO」と判定
された場合には、キュー構造22が破壊されていないも
のと判断して、そのまま次のループへ進む。一方、上記
チェックによって「YES」と判定された場合には、キ
ュー構造22が破壊されているものと判断して、ユーザ
に対してその旨を通知するための警告を発行した後(ス
テップST74)、当該キュー登録のチェック処理を終
了する。
【0054】 このように、この実施の形態5によれば、
キュー構造に要素が登録された段階でキュー構造の破壊
を確認して、破壊されていればユーザに警告することが
できるため、並列プログラムのデバッグ作業および障害
発生時の原因究明がさらに容易になる効果がある。
【0055】 実施の形態6. 図19はこの発明の実施の形態6によるプログラムトレ
ース装置を示すブロック図であり、この実施の形態6は
キュー構造の要素を削除する段階、もしくはキュー構造
内で要素の移動をする段階で、キュー構造の破壊があれ
ば、それをユーザに警告できるようにしたものである。
なお、実施の形態4の各部に相当する部分には図14と
同一符号を付してその説明を省略する。図において、2
7はキュー構造22の要素を削除する段階、あるいはキ
ュー構造22内で要素の移動を行った段階でキュー構造
情報テーブルとしての機能を有するトレースバッファ2
3を参照して、キュー構造22に対する操作の履歴と現
状との比較に基づいてキュー構造22の破壊の有無を判
断し、キュー構造22に破壊があればそれをユーザに通
知する警告を発行するキュー存在チェック部である。な
お、この実施の形態6は、当該キュー存在チェック部2
7を備えている点で、実施の形態4とは異なっている。
【0056】 次に動作について説明する。ここで、図2
0はこの発明の実施の形態6におけるキュー存在チェッ
ク部27の動作手順を示すフローチャートである。この
キュー存在チェック部27は、トレースデータ取得手段
24により、キュー構造22の要素を削除する事象を保
存する段階、もしくはキュー構造22内の要素を移動す
る事象を保存する段階で実行される。このキュー存在の
チェック処理は、トレースバッファ23の要素に対して
末尾の要素から逆順に検索し、全ての要素の検索が終わ
るまでループして処理される(ステップST81、ステ
ップST82)。このループ処理が開始されると、ま
ず、要素を削除または移動しようとするキュー構造22
とプロセス11に相当するキューIDと、トレースID
を持つテーブル要素が存在し、かつ、そのトレース事象
が「OUT」または「CANCEL」であるか否かにつ
いてのチェックを行う(ステップST83)。このチェ
ックにて「NO」と判定された場合には、キュー構造2
2が破壊されていないものと判断して、そのまま次のル
ープへ進む。一方、上記チェックにて「YES」と判定
された場合には、キュー構造22が破壊されているもの
と判断して、ユーザに対してその旨を通知するための警
告を発行した後(ステップST84)、当該キュー存在
のチェック処理を終了する。
【0057】 このように、この実施の形態6によれば、
キュー構造の要素が削除されるかキュー構造内の要素が
移動された段階で、キュー構造の破壊を確認して、破壊
されていればユーザに警告することができるため、並列
プログラムのデバッグ作業および障害発生時の原因究明
が容易になる効果がある。
【0058】 実施の形態7. 図21はこの発明の実施の形態7によるプログラムトレ
ース装置を示すブロック図であり、この実施の形態7は
キュー構造の要素の削除、もしくはキュー構造内での要
素の移動を行い、その操作が失敗した段階で、キュー構
造の破壊があれば、それをユーザに警告できるようにし
たものである。なお、実施の形態4の各部に相当する部
分には図14と同一符号を付してその説明を省略する。
図において、28はキュー構造22の要素の削除、ある
いはキュー構造22内での要素の移動を行ったとき、そ
れらの操作に失敗した段階でキュー構造情報テーブルと
しての機能を有するトレースバッファ23を参照して、
キュー構造22に対する操作の履歴と現状との比較に基
づいてキュー構造22の破壊の有無を判断し、キュー構
造22に破壊があればそれをユーザに通知する警告を発
行するキュー不在チェック部である。なお、この実施の
形態7は、当該キュー不在チェック部28を備えている
点で、実施の形態4とは異なっている。
【0059】 次に動作について説明する。ここで、図2
2はこの発明の実施の形態7におけるキュー不在チェッ
ク部28の動作手順を示すフローチャートである。この
キュー存在チェック部27は、トレースデータ取得手段
24により、キュー構造22の要素を削除する事象を保
存する段階、もしくはキュー構造22内の要素を移動す
る事象を保存する段階において、キュー構造22内に削
除対象または移動対象の要素が存在せず、削除または移
動の操作自体が失敗した場合に実行される。このキュー
不在のチェック処理は、トレースバッファ23の要素に
対して末尾の要素から逆順に検索し、全ての要素の検索
が終わるまでループして処理される(ステップST9
1、ステップST92)。このループ処理が開始される
と、まず、要素を削除または移動しようとするキュー構
造22とプロセス11に相当するキューIDと、トレー
スIDを持つテーブル要素が存在し、かつ、そのトレー
ス事象が「IN」または「MOVE」であるか否かにつ
いてのチェックを行う(ステップST93)。このチェ
ックにて「NO」と判定された場合には、キュー構造2
2が破壊されていないものと判断して、そのまま次のル
ープへ進む。一方、上記チェックにて「YES」と判定
された場合には、キュー構造22が破壊されているもの
と判断して、ユーザに対してその旨を通知するための警
告を発行した後(ステップST94)、当該キュー存在
のチェック処理を終了する。
【0060】 このように、この実施の形態7によれば、
キュー構造の要素の削除の操作、あるいはキュー構造内
での要素の移動の操作が失敗した段階で、キュー構造の
破壊を確認して、破壊されていればユーザに警告するこ
とができるため、並列プログラムのデバッグ作業および
障害発生時の原因究明が容易になる効果がある。
【0061】
【発明の効果】以上のように、請求項1記載の発明によ
れば、実行単位名称と一対一で対応するトレースIDを
トレース情報テーブルに設定するとともに、実行単位の
生成を管理するための実行単位管理テーブルに、トレー
ス対象の実行単位に対応したトレースIDを設定して、
実行単位管理テーブルから取得したトレースIDに基づ
いてトレースデータ取得手段がトレースデータを作成
し、それをトレースバッファに格納し、このトレースバ
ッファに格納されたトレースデータを表示する場合に、
トレースデータ表示手段がトレースIDに対応してトレ
ース情報テーブルより取得した、ユーザフレンドリなプ
ログラムの実行単位の名称を用いてトレースデータの表
示を行うように構成したので、複数の実行単位から発せ
られるトレース情報の格納処理におけるオーバヘッドを
一定にすることができるプログラムトレース装置が得ら
れるとともに、トレース情報をユーザが利用する際、ユ
ーザによりわかりやすいトレースデータの表示を行うこ
とが可能となる効果がある。
【0062】 請求項記載の発明によれば、トレースI
D設定手段を設けて、トレースIDのトレース情報テー
ブルへの設定を、実行単位の生成時に自動的に行うよう
に構成したので、トレースIDの設定に際して、トレー
スIDを決定するための特別な運用規則が不要となる効
果がある。
【0063】 請求項記載の発明によれば、キュー構造
に対する操作の履歴を操作履歴採取手段で採取してキュ
ー構造情報テーブルに保存し、キュー構造の変化の様子
をその操作履歴より、キュー構造復元部にて復元するよ
うに構成したので、トレース対象となる並列プログラム
の動作にキュー構造にまつわる不具合があった場合、そ
の不具合がプログラムの動的特性によるものか、外的要
因またはOSの異常動作によるものかをユーザが確認お
よび判定することが可能となり、さらに、デバッグ作業
や障害発生時における原因究明などが容易になる効果が
ある。
【0064】 請求項記載の発明によれば、キュー構造
情報テーブルの機能をトレースバッファに、操作履歴採
取手段の機能をトレースデータ取得手段にそれぞれ持た
せるように構成したので、単純な装置構成で、キュー構
造にまつわる不具合が、プログラムの動的特性によるも
のか、外的要因またはOSの異常動作によるものかにつ
いての、ユーザによる確認および判定が可能となり、ま
たデバッグ作業や障害発生時の原因究明などが容易にな
る効果がある。
【0065】 請求項記載の発明によれば、キュー構造
に要素を登録する段階で、キュー登録チェック部にてキ
ュー構造の破壊を認識し、破壊があればユーザに対して
警告を発行するように構成したので、キュー構造に要素
を登録する段階で並列プログラムの動作にキュー構造に
まつわる不具合があった場合、キュー構造の破壊に近い
段階でユーザがキュー構造の破壊を認識することが可能
となり、デバッグ作業や障害発生時の原因究明がより容
易なものとなる効果がある。
【0066】 請求項記載の発明によれば、キュー構造
の要素を削除した段階、またはキュー構造内の要素の移
動を行った段階で、キュー登録チェック部にてキュー構
造の破壊を認識し、破壊があればユーザに対して警告を
発行するように構成したので、キュー構造の要素を削
除、またはキュー構造内の要素の移動する段階で、並列
プログラムの動作にキュー構造にまつわる不具合があっ
た場合、キュー構造の破壊に近い段階でユーザがキュー
構造の破壊を認識することが可能となり、デバッグ作業
や障害発生時の原因究明がより容易なものとなる効果が
ある。
【0067】 請求項記載の発明によれば、キュー構造
の要素の削除、あるいはキュー構造内での要素の移動の
操作が失敗した段階で、キュー登録チェック部にてキュ
ー構造の破壊を認識し、破壊があればユーザに対して警
告を発行するように構成したので、キュー構造の要素を
削除またはキュー構造内の要素の移動の操作が失敗した
段階で、並列プログラムの動作にキュー構造にまつわる
不具合があった場合、キュー構造の破壊に近い段階でユ
ーザがキュー構造の破壊を認識することが可能となり、
デバッグ作業や障害発生時の原因究明がより容易なもの
となる効果がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1によるプログラムト
レース装置を示すブロック図である。
【図2】 この発明の実施の形態1におけるプロセス管
理テーブルの内容の一例を示す説明図である。
【図3】 この発明の実施の形態1におけるトレース情
報テーブルの内容の一例を示す説明図である。
【図4】 この発明の実施の形態1におけるトレースバ
ッファに格納されるトレースデータの一例を示す説明図
である。
【図5】 この発明の実施の形態1におけるプロセス生
成手段の動作手順を示すフローチャートである。
【図6】 この発明の実施の形態1におけるトレースデ
ータ取得手段の動作手順を示すフローチャートである。
【図7】 この発明の実施の形態1におけるプロセス終
了手段の動作手順を示すフローチャートである。
【図8】 この発明の実施の形態2によるプログラムト
レース装置を示すブロック図である。
【図9】 この発明の実施の形態2におけるトレースデ
ータ表示手段の動作手順を示すフローチャートである。
【図10】 この発明の実施の形態2におけるトレース
データの一例を示す説明図である。
【図11】 この発明の実施の形態3によるプログラム
トレース装置を示すブロック図である。
【図12】 この発明の実施の形態3におけるトレース
IDの一例を示す説明図である。
【図13】 この発明の実施の形態3におけるトレース
ID設定手段の動作手順を示すフローチャートである。
【図14】 この発明の実施の形態4によるプログラム
トレース装置を示すブロック図である。
【図15】 この発明の実施の形態4におけるトレース
バッファの内容の一例を示す説明図である。
【図16】 この発明の実施の形態4におけるキュー構
造復元部の動作手順を示すフローチャートである。
【図17】 この発明の実施の形態5によるプログラム
トレース装置を示すブロック図である。
【図18】 この発明の実施の形態5におけるキュー登
録チェック部の動作手順を示すフローチャートである。
【図19】 この発明の実施の形態6によるプログラム
トレース装置を示すブロック図である。
【図20】 この発明の実施の形態6におけるキュー存
在チェック部の動作手順を示すフローチャートである。
【図21】 この発明の実施の形態7によるプログラム
トレース装置を示すブロック図である。
【図22】 この発明の実施の形態7におけるキュー不
在チェック部の動作手順を示すフローチャートである。
【図23】 従来のプログラムトレース装置を示すブロ
ック図である。
【符号の説明】
11 プロセス(実行単位)、14 プロセス管理テー
ブル(実行単位管理テーブル)、15 トレース情報テ
ーブル、16 トレースデータ取得手段、17トレース
バッファ、20 トレースデータ表示手段、21 トレ
ースID設定手段、22 キュー構造、23 トレース
バッファ(キュー構造情報テーブル)、24 トレース
データ取得手段(操作履歴採取手段)、25 キュー構
造復元部、26 キュー登録チェック部。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−271836(JP,A) 特開 平1−145740(JP,A) 特開 平2−23434(JP,A) 特開 平1−113841(JP,A) 特開 昭60−11948(JP,A) 特開 平6−4364(JP,A) 特開 平5−35509(JP,A) 特開 平8−16430(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G06F 11/28 - 11/34 G06F 9/46

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数の実行単位を並列動作可能な計算機
    システムで、前記実行単位がプログラムの実行動作を解
    析する際のトレース対象となる実行単位であることを示
    す、当該実行単位の名称と一対一で対応するトレース識
    別子を設定するためのトレース情報テーブルと、 前記トレース対象となる実行単位毎に、当該実行単位に
    対応した前記トレース識別子を設定するエリアを有し
    て、前記実行単位の生成を管理するための実行単位管理
    テーブルと、 前記実行手段管理テーブルから前記トレース対象の実行
    単位に相当するトレース識別子を取得し、それに基づい
    てトレースデータを作成するトレースデータ取得手段
    と、 前記トレースデータ取得手段にて作成されたトレースデ
    ータを格納するトレースバッファと、 前記トレースバッファに格納されたトレースデータの表
    示に際して、トレース情報テーブルを参照してトレース
    識別子に対応する実行単位の名称を取得し、得られた実
    行単位の名称を用いて前記トレースデータの表示を行う
    トレースデータ表示手段 とを備えたプログラムトレース
    装置。
  2. 【請求項2】 実行単位の生成時に、トレース情報テー
    ブルへのトレース識別子の設定を自動的に行うトレース
    識別子設定手段を設けたことを特徴とする請求項1記載
    のプログラムトレース装置。
  3. 【請求項3】 各実行単位が共有資源を利用するために
    待ち動作を行う場合に、当該実行単位の要素が登録され
    るキュー構造と、 前記各実行単位の前記キュー構造に対する操作履歴を保
    持するキュー構造情報テーブルと、 前記キュー構造に対する操作履歴を採取して前記キュー
    構造情報テーブルに保持する操作履歴採取手段と、 前記キュー構造情報テーブルに保持された前記キュー構
    造に対する操作履歴より、前記キュー構造の変化の復元
    を行うキュー構造復元部を設けたことを特徴とする請求
    項1記載のプログラムトレース装置。
  4. 【請求項4】 キュー構造に対する操作履歴を保持する
    キュー構造情報テーブルとしての機能を、トレースデー
    タを格納するためのトレースバッファに持たせ、 前記キュー構造に対する操作履歴を採取して前記キュー
    構造情報テーブルに保持する操作履歴採取手段としての
    機能を、トレース対象の実行単位に相当するトレース識
    別子を取得してトレースデータを作成するトレースデー
    タ取得手段に持たせたことを特徴とする請求項記載の
    プログラムトレース装置。
  5. 【請求項5】 キュー構造に要素を登録する段階でキュ
    ー構造情報テーブルを参照してキュー構造の破壊を判断
    し、キュー構造に破壊があればユーザに対して警告を発
    行するキュー登録チェック部を設けたことを特徴とする
    請求項または請求項記載のプログラムトレース装
    置。
  6. 【請求項6】 キュー構造の要素を削除した段階、もし
    くはキュー構造内の要素の移動を行った段階でキュー構
    造情報テーブルを参照してキュー構造の破壊を判断し、
    キュー構造に破壊があればユーザに対して警告を発行す
    るキュー登録チェック部を設けたことを特徴とする請求
    または請求項記載のプログラムトレース装置。
  7. 【請求項7】 キュー構造の要素の削除、またはキュー
    構造内での要素の移動を行ったとき、それらの操作が失
    敗した段階でキュー構造情報テーブルを参照してキュー
    構造の破壊を判断し、キュー構造に破壊があればユーザ
    に対して警告を発行するキュー登録チェック部を設けた
    ことを特徴とする請求項または請求項記載のプログ
    ラムトレース装置。
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