JP3393748B2 - 放電加工機 - Google Patents

放電加工機

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JP3393748B2 JP04222096A JP4222096A JP3393748B2 JP 3393748 B2 JP3393748 B2 JP 3393748B2 JP 04222096 A JP04222096 A JP 04222096A JP 4222096 A JP4222096 A JP 4222096A JP 3393748 B2 JP3393748 B2 JP 3393748B2
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  • Electrical Discharge Machining, Electrochemical Machining, And Combined Machining (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電加工機の改良
に関する。
【0002】
【従来の技術】放電加工によって加工されるワークは特
異な形状に仕上げられる場合が多く、一般のワークハン
ドリングロボットによる自動搬送が困難となることが多
い。
【0003】このような問題を解消してオペレータの負
担を減らすため、電磁石や磁気チャックまたは吸引カッ
プ等を先端部分に備えたワークハンドリングロボットを
用いてワークの取り出し動作や放電加工作業中における
ワーク切り抜き部分の保持作業等を行わせるようにした
放電加工機が特開昭60−201822号や特開昭60
−180726号等として既に提案されている。
【0004】しかし、特開昭60−201822号で提
案された放電加工機はワークハンドリングロボットがワ
ーク載置用のテーブルに直に取り付けられているため、
特に、加工槽に水や加工油を満たして浸漬加工を行うよ
うな場合においては、ワークハンドリングロボットが水
や油等の湿気に侵されるといった問題があり、また、特
開昭60−180726号で提案された放電加工機はワ
ークハンドリングロボットが放電加工機のコラムと一体
的に取り付けられていたため、加工送りに伴うワーク載
置用のテーブルの移動にワークハンドリングロボットの
位置を追従させることができず、このワークハンドリン
グロボットによって放電加工作業中におけるワーク切り
抜き部分の保持作業等を行わせることができない。
【0005】また、特開昭60−201822号および
特開昭60−180726号で提案された放電加工機
は、共に、ワークハンドリングロボットがワーク載置用
のテーブルに直付け若しくはワーク載置用のテーブルに
極めて近接して取り付けられていたため、オペレータが
自らの手でワークの脱着作業を行ったり段取り作業を行
おうとするときに、これらのワークハンドリングロボッ
トが邪魔になる場合があった。無論、放電加工機本体と
切り離してワークハンドリングロボットを床面等に配備
することも可能であるが、特開昭60−180726号
で提案された放電加工機の場合と同様、加工送りに伴う
ワーク載置用のテーブルの移動にワークハンドリングロ
ボットの位置を追従させることができず、ワークハンド
リングロボットによって放電加工作業中におけるワーク
切り抜き部分の保持作業等を行わせることができないと
いった問題がある。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明の目的
は、前記従来技術の欠点を解消し、ワークハンドリング
ロボットが水や加工油に侵されることなく、また、放電
加工作業中におけるワーク切り抜き部分の保持作業も可
能であって、ワークハンドリングロボットがオペレータ
の動作の障害になることもない放電加工機を提供するこ
とにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、テーブルに取
り付けられた加工槽の外側に、該加工槽の側方に退避で
きるように該加工槽に対して揺動自在となるステーを設
け、該ステーにワークハンドリングロボットを装着する
ことにより、ワークハンドリングロボットによって放電
加工作業中におけるワーク切り抜き部分の保持作業を可
能とすると共に、ワークハンドリングロボットが水や油
等の湿気に侵されるのを防止した。
【0008】また、テーブルに取り付けられた加工槽の
開閉扉の外側に、該加工槽の側方に退避できるように
動自在となるステーを設け、該ステーにワークハンドリ
ングロボットを装着することにより、ワークハンドリン
グロボットがオペレータの動作の障害になるのを防止し
た。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態を説明する。図1は本発明を適用した一実施形態
のワイヤ放電加工機1の概略を示す側面図、つまり、オ
ペレータが作業する位置を基準としてワイヤ放電加工機
1の左側を示す側面図である。
【0010】ワイヤ放電加工機1は、周知の通り、機械
を支える基礎部分となるベッド2、加工対象となるワー
クを取り付けるためのテーブル3、このテーブル3をベ
ッド2に対して移動自在に保持するクロステーブル4、
上ワイヤガイド5を上下方向に移動させるヘッド6、該
ヘッド6を保持してベッド3上に固設されたコラム7、
下ワイヤガイドを先端に備えたアームを内嵌してコラム
7の側に固設されたカバー部材8等を備える。
【0011】そして、浸漬加工のための水や加工油を貯
溜する加工槽9は、全体として、テーブル3の外周部に
沿う4枚のパネルによって構成され、パネル相互の接続
部が密閉されると共に、各パネルの各々の下部もテーブ
ル3の四隅に密閉して取り付けられるようになってい
る。
【0012】前述のカバー部材8は加工槽9の背面側パ
ネルを貫通してコラム7の側から加工槽9内に突入して
おり、カバー部材8の先端から突出したアームの先端に
設けられた下ワイヤガイドと上ワイヤガイド5との間に
張設されたワイヤ電極によって、テーブル3に取り付け
られたワークに対する放電加工が行われるようになって
いる。
【0013】無論、下ワイヤガイドと上ワイヤガイド5
との間に張設されたワイヤ電極によってワークを加工す
るためには、下ワイヤガイドと上ワイヤガイド5との間
にワークが位置する必要がある。加工対象となるワーク
は、図1に示すような平板状のテーブル3の上に直に載
置されているわけではなく、このテーブル3と一体に構
成されたワーク置台に対して取り付けられるようになっ
ている。
【0014】また、加工槽9の背面側パネルには、水平
方向に広がるスリット状の開口部が設けられ、前記アー
ムおよびカバー部材8を貫通させるための摺動パネル1
0が前記背面側パネルと重合するかたちで密閉して取り
付けられ、コラム3に固設されたカバー部材8の長手方
向に直交する方向でのテーブル3および加工槽9の水平
移動、および、カバー部材8の長手方向に沿ったテーブ
ル3および加工槽9の水平移動を妨げないようなかたち
で、加工槽9の背面側パネルと摺動パネル10との間、
および、該摺動パネル10とこれを貫通するカバー部材
8との間が密閉されている。
【0015】また、加工槽9の前面パネル11はヒンジ
12を介して加工槽9の一方の側面パネルに開閉自在に
取り付けられ、更に、前面パネル11の他端に設けられ
た係止具(バックル状のクイックリリース機構等)によ
って該前面パネル11の他端が他方の側面パネルに固定
されるようになっている。浸漬加工の後に改めてワーク
取り付け等のための段取り作業を手動で行うような場合
には、テーブル3に設けられたドレインから一旦水や加
工油を抜き、この前面パネル11を開いてオペレータが
作業を行うことになる。
【0016】以上は、ワイヤ放電加工機1に関する一般
的な構成例であり、形彫り放電加工機の場合では、加工
を達成するに必要とされる基本的な機能部品、例えば、
電極や加工ヘッド等の構成がこれとは大幅に相違する
が、加工槽の全体的な構成に関しては、前述の加工槽9
と概ね同様である。
【0017】この実施形態のワイヤ放電加工機1が従来
のワイヤ放電加工機と最も相違するのは、ワークの脱着
や保持作業に必要とされるワークハンドリングロボット
13の取り付け方法にある。
【0018】図1に示す通り、本実施形態のワークハン
ドリングロボット13は、ステー14を介して加工槽9
の前面パネル11の外側、より厳密にいえば、前述した
係止具寄りの位置ではなくヒンジ12寄りの位置に、つ
まり、オペレータの左手側の位置に一体的に取り付けら
れている。
【0019】ワークハンドリングロボット13自体は、
図1に示す通り、アッパアーム13aとフォアアーム1
3b、および、リスト部13cとショルダー部13dな
らびにロボット本体13eとからなる。ロボット本体1
3eに取り付けられたショルダー部13dは、アッパア
ーム13a,フォアアーム13b,リスト部13cを伴
って、ロボット本体13eとショルダー部13dとのノ
ードである垂直軸R1の周りを回転する。また、アッパ
アーム13aはショルダー部13dとのノードであるR
2軸を中心として垂直面内で揺動し、フォアアーム13
bはアッパアーム13aとのノードであるR3軸を中心
として垂直面内で揺動する一方、リスト部13cはフォ
アアーム13bとのノードであるR4軸を中心として垂
直面内で回転すると共に、リスト部13cのエンドエフ
ェクタ13fをリスト部13cの中心軸つまりR5軸の
周りに回転させられるようになっている。
【0020】これらR1,R2,R3の各軸の関節構造
により、リスト部13cは、図1に二点鎖線で示す曲線
S1を垂直軸R1の周りに回転して得られる3次曲面と
図1に二点鎖線で示す曲線S2を垂直軸R1の周りに回
転して得られる3次曲面との間に挟まれる空間内の任意
位置に移動可能とされ、更に、リスト部13cがどのよ
うな位置にあろうとも、エンドエフェクタ13fはR
4,R5の各軸の関節構造によって2軸分の姿勢自由度
を保証されており、該エンドエフェクタ13fに取り付
けられた把持装置によりワークを確実に保持することが
できるようになっている。
【0021】なお、図1においては特に図示しないが、
エンドエフェクタ13fには従来公知の磁気チャック式
またはマニピュレータ式の把持装置か、本出願人らの考
案によってワークの穴明き部分への対処が可能となった
吸引パッド式の把持装置等を取り付けるものとする。ワ
ークが特異な形状に仕上げられたり穴明き部分が生じた
りすることの多いワイヤ放電加工に対しては、磁気チャ
ック式または吸引パッド式の把持装置が有利である。
【0022】以上に述べた通り、本実施形態のワイヤ放
電加工機1においては、ワークハンドリングロボット1
3が加工槽9に対して一体的に取り付けられているた
め、テーブル3に各軸方向の送りが掛けられた場合であ
っても、ワークハンドリングロボット13を停止させた
ままエンドエフェクタ13fの相対位置をワークに対し
て常に一定に保つことができる。
【0023】従って、ワークハンドリングロボットを床
面や放電加工機の筐体側に設置した従来のワイヤ放電加
工機とは相違し、放電加工のためのテーブル送りに協調
させてワークハンドリングロボット13を駆動制御する
といった必要は一切なく、特に、ワークハンドリングロ
ボット13の把持装置でワークを支えながらワイヤ放電
加工における最後の切断作業を行うといったような場合
にも、エンドエフェクタ13fとワークとの相対位置を
一定に保ったまま、つまり、切り落とし部分のワークと
ワーク本体との位置関係を一定の状態に保ったままで加
工を行うことができ、十分な加工精度を達成することが
できる。
【0024】また、放電加工の開始時点でワークハンド
リングロボット13によってワークを保持し、切り落と
し部分のワークとワーク本体とが完全に分離するまでワ
ークハンドリングロボット13による保持を継続して行
うような場合も、これと同様である。
【0025】最終的にワークハンドリングロボット13
に必要とされる動作プログラムは、待機位置からワーク
保持位置への移動に関する動作プログラムとワーク保持
位置からワーク受け渡し位置への移動に関する動作プロ
グラムだけであり、テーブル送りに対処するための複雑
な動作プログラムは必要ない。
【0026】無論、取り出したワークの受け渡しやコン
ベアへの搬送といった様々な状況に対処するためにはワ
ークハンドリングロボット13として図1に示すような
多関節型ロボットを採用するに越したことはないが、既
に述べた通り、放電加工のための複雑なテーブル送りに
協調させてワークハンドリングロボット13のリスト部
13cの位置制御を行うといった必要はないので、ワー
クの受け渡しやコンベアの体制さえ完備していれば、ワ
ークハンドリングロボット13としてはエアシリンダ駆
動等による簡略な構成のものを利用することができる。
【0027】また、ワークの脱着作業や次の加工への切
り替えの段取りが複雑で、オペレータ自らがその作業を
行わなければならないような場合もあるが、そのような
場合は、前述したような作業手続きに従ってドレインか
ら水や加工油を抜いて係止具を外した後、ヒンジ12を
中心に前面パネル11を手前に開いて揺動させ、手作業
の邪魔となるワークハンドリングロボット13を加工槽
9の側面側に簡単に退避させることがでる。従って、ワ
ークハンドリングロボットを床面や放電加工機のコラム
またはテーブルに設置した従来のワイヤ放電加工機とは
違って、ワークハンドリングロボット13の存在がオペ
レータの手作業の邪魔をするといったことはなく、ま
た、ワークハンドリングロボット13が水や加工油を被
って侵されるといった問題も解消される。
【0028】更に、前面パネル11を閉じたままワーク
ハンドリングロボット13を側方に退避できるようにし
たければ、ステー14と前面パネル11とをヒンジを介
して接続し、側面パネルに対する前面パネル11の取り
付けと同様、前面パネル11に対してステー14を揺動
自在とすればよい。無論、ステー14と前面パネル11
との間には、前記したヒンジの他、放電加工実施中の不
用意な揺動動作を防止するための係止具を設けるように
する。
【0029】
【発明の効果】本発明によれば、ワークハンドリングロ
ボットに対して複雑な動作教示や動作プログラムの入力
操作を行わなくても、テーブルの送りに関わりなくワー
クハンドリングロボットとワークとの位置関係を一定に
保つことができ、特に、ワイヤ放電加工においてワーク
ハンドリングロボットでワークを保持しながら切断作業
を行うような場合において、十分な加工精度を達成する
ことができる。
【0030】また、加工槽の開閉扉の外側にワークハン
ドリングロボットを装着しているので、ワークハンドリ
ングロボットに加工槽内の水や加工油が被って機械的ま
たは電気的なトラブルが発生するといった問題を解消す
ることかでき、しかも、ワークの脱着等に関わる手動操
作を行うためにオペレータが開閉扉を開けば、自動的に
ワークハンドリングロボットがオペレータの作業領域か
ら退避し、オペレータの作業領域が確保される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した一実施形態のワイヤ放電加工
機を示す側面図である。
【符号の説明】
1 ワイヤ放電加工機 2 ベッド 3 テーブル 4 クロステーブル 5 上ワイヤガイド 6 ヘッド 7 コラム 8 カバー部材 9 加工槽 10 摺動パネル 11 前面パネル 12 ヒンジ 13 ワークハンドリングロボット 13a アッパアーム 13b フォアアーム 13c リスト部 13d ショルダー部 13e ロボット本体 13f エンドエフェクタ 14 ステー
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平4−75821(JP,A) 特開 平5−4118(JP,A) 特開 昭58−171218(JP,A) 実開 昭58−27023(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B23H 7/00 B23H 7/02

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 テーブルに取り付けられた加工槽の外側
    に、該加工槽の側方に退避できるように該加工槽に対し
    て揺動自在となるステーを設け、該ステーにワークハン
    ドリングロボットを装着したことを特徴とする放電加工
    機。
  2. 【請求項2】 テーブルに取り付けられた加工槽の開
    扉の外側に、該加工槽の側方に退避できるように揺動自
    在となるステーを設け、該ステーにワークハンドリング
    ロボットを装着したことを特徴とする放電加工機。
JP04222096A 1996-02-06 1996-02-06 放電加工機 Expired - Fee Related JP3393748B2 (ja)

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