JP3393019B2 - 燃料電池の製造方法 - Google Patents
燃料電池の製造方法Info
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Description
燃料電池の製造方法に関するものである。
えば、図1(e)に示すようにコイン型であり、多孔質
のNi−イットリア安定化ジルコニウムサーメット等か
らなる燃料極1上に緻密な固体電解質膜4が形成され、
さらにその上にランタンストロンチウムマンガナイト等
の多孔質のLaMnO3 系結晶構造(ペロブスカイト型
構造)を有する金属酸化物等からなる酸素極5が形成さ
れた構成となっている。
に立方晶ジルコニアからなる薄い緻密な膜であることが
望ましいが、このような緻密な固体電解質膜4はプラズ
マ溶射法または電気化学蒸着(EVD)法等によらなけ
れば製造できない。前記のような方法により製造するた
めには、高価な装置を必要とする上、固体電解質膜4を
必要とする部分と必要としない部分とを構成するマスキ
ングに時間がかかるため、量産性が低くなる。
ットリア等の金属酸化物を含むジルコニア粉末のスラリ
ーを塗布したのち焼成することが検討されているが、ジ
ルコニア粉末のスラリーは焼成時に収縮するために、前
記スラリーから形成される固体電解質膜が割れたり、燃
料極1または酸素極5から剥離したりするとの問題があ
る。
ときの収縮の問題を解決するために、本発明者は既にジ
ルコニウムプロポキシド等のジルコニウムアルコキシド
及び硝酸イットリウム水和物を1−プロパノール等の両
者に共通の溶媒に溶解し、さらに2,4−ペンタンジオ
ン等の両者を均質に溶解する溶媒を添加したコーティン
グ溶液組成物を提案している(特願平6−272704
号明細書参照)。前記明細書記載のコーティング溶液組
成物によれば、溶液中で生成するゾルをゲル化させ、該
ゲルを加熱焼成することにより、イットリアによりジル
コニアの結晶化が促進され、安定な立方晶ジルコニアが
生成する。この結果、イットリア安定化ジルコニアから
なる緻密な固体電解質膜4が得られる。
れば、前記燃料極1または酸素極5上に塗布し、ゲル化
させたのち焼成することにより前記のように緻密な固体
電解質膜4を形成することができるが、燃料電池として
実用性のある出力を得るために、さらに改良が望まれ
る。
鑑み、大出力を得ることができる高温固体電解質型燃料
電池の製造方法を提供することを目的とする。
めに、本発明の燃料電池の製造方法は、高温固体電解質
型燃料電池の多孔質電極上に、イットリア含有ジルコニ
ア粉末(以下、YZ粉末と略記する)を含む第1の溶液
組成物により下塗り塗膜を形成し、該下塗り塗膜を焼成
してイットリア安定化ジルコニア(以下、YSZと略記
する)からなる多孔性の下地層を形成する下地層形成工
程と、前記下地層上に、ジルコニウムアルコキシドと、
硝酸イットリウム水和物と、前記両化合物及びその反応
生成物を均質に溶解する溶媒とからなる第2の溶液組成
物により上塗り塗膜を形成し、該上塗り塗膜を焼成し
て、イットリア安定化ジルコニアからなる緻密な固体電
解質膜を、前記下地層と一体的に形成する固体電解質膜
形成工程とを備える燃料電池の製造方法であって、前記
固体電解質膜形成工程は、前記下地層が形成された多孔
質電極に前記第2の溶液組成物を塗布し、300〜70
0℃の範囲の温度に60〜1200秒の範囲の時間で昇
温して、前記範囲の温度で仮焼して乾燥する仮焼工程
と、前記仮焼工程を複数回繰り返したのち、1100〜
1400℃の範囲の温度で硬焼して、前記第2の溶液組
成物から生成したジルコニアを結晶化させる硬焼工程と
からなることを特徴とする。
孔質電極上に前記第1の溶液組成物を塗布して下塗り層
を形成し、該下塗り塗膜を焼成することによりYSZか
らなる下地層を形成する。該下地層は、前記多孔質電極
に対する密着性に優れているが、それ自体多孔質である
ので、該下地層上に直接第2の電極を形成して燃料電池
としても、大出力が得られない。
溶液組成物により上塗り塗膜を形成すると、前記第2の
溶液組成物がゲル化する過程で、該溶液組成物に含まれ
るジルコニウムアルコキシドからジルコニアが、硝酸イ
ットリウム水和物からイットリアが生成する。前記ジル
コニア及びイットリアは、溶液中の化学反応により生成
するので、前記YZ粉末よりはるかに微細な粒子であ
り、前記多孔性の下地層の孔部に侵入する。そして、前
記ジルコニア及びイットリアにより形成される上塗り塗
膜により前記孔部が埋められる。
り、前記ジルコニア及びイットリアの微細な粒子からY
SZが生成し、前記下地層と一体化すると共に、該YS
Zからなる緻密な固体電解質膜が形成される。
の電極を形成して燃料電池とすることにより、大きな出
力を得ることができる。
形成を、前記下地層が形成された多孔質電極に前記第2
の溶液組成物を塗布し、仮焼して乾燥することにより行
う。前記仮焼は、300〜700℃の範囲の温度に60
〜1200秒の範囲の時間で昇温することにより、前記
第2の溶液組成物がゲル化して、前記のように微細なジ
ルコニア及びイットリアを生成すると共に、前記第2の
溶液組成物に含まれる有機成分が急熱されることなく、
しかも十分に分解して、欠陥のない上塗り塗膜を形成す
ることができる。
膜厚は比較的薄いので、前記下地層が形成された多孔質
電極に前記第2の溶液組成物を塗布し、仮焼して乾燥す
る操作を複数回繰り返すことにより、前記下地層の孔部
を埋めることができる厚さの上塗り塗膜を形成する。そ
して、前記上塗り塗膜を1100〜1400℃の範囲の
温度で硬焼し、前記第2の溶液組成物から生成したジル
コニアを結晶化させることにより、安定な立方晶ジルコ
ニアが生成し、前記のようにYSZからなる緻密な固体
電解質膜を、前記下地層と一体的に形成することができ
る。
質膜形成工程を複数回行うようにしてもよい。前記固体
電解質膜形成工程は、前記下地層に対して、通常2〜3
回繰り返して行うことにより、さらに緻密な固体電解質
膜を形成することができる。
本発明の実施の形態についてさらに詳しく説明する。図
1は本実施形態の燃料電池の製造方法を示す説明的断面
図であり、図2は図1示の製造方法の仮焼工程に用いる
装置構成図であり、図3は図2示の装置の各処理と時間
との関係の一例を示すグラフである。
性を示すグラフであり、図4(a)は電流密度に対する
電圧、図4(b)は電流密度に対する出力密度を示す。
図5は実施例2の燃料電池の発電特性を示すグラフであ
り、図5(a)は電流密度に対する電圧、図5(b)は
電流密度に対する出力密度を示す。また、図6は各実施
例の燃料電池の発電特性を比較するグラフであり、図6
(a)は電流密度に対する電圧、図6(b)は電流密度
に対する出力密度を示す。
造方法について説明する。
ル粉末及びイットリア安定化ジルコニア(YSZ)粉末
を混合し、得られた混合物にさらにコーンスターチ等の
気孔形成材を添加、混合したものをコイン型の電極形状
に成形して焼成することにより、図1(a)示の燃料極
1を形成する。このようにして得られる燃料極1は、多
孔性のNiO−YSZ基板である。
を、イットリア含有ジルコニア粉末(YZ粉末)を含む
スラリー(第1の溶液組成物)に浸漬して、燃料極1上
に下塗り塗膜を形成し、該下塗り塗膜を焼成することに
より、図1(b)示のように燃料極1上に下地層2を形
成する。
が積層された燃料極1を、上塗り塗膜を形成するための
ゾル(第2の溶液組成物)に浸漬し、下地層2上にコー
ティングされた前記ゾルを仮焼して乾燥することによ
り、図1(c)示のように下地層2上に上塗り塗膜3を
形成する。
と、硝酸イットリウム水和物と、前記両化合物及びその
反応生成物を均質に溶解する溶媒とからなる。ここで、
前記ジルコニウムアルコキシドとては、ジルコニウムプ
ロポキシド、ジルコニウムイソプロポキシド、ジルコニ
ウムブトキシド等を挙げることができるが、緻密な固体
電解質膜が得られること、硝酸イットリウムと共通の溶
媒に対する溶解性等の点からジルコニウムプロポキシド
が適している。また、前記溶媒は、両化合物及びその反
応生成物を均質に溶解するために、1−プロパノール、
2−プロパノール、2−メチル−1−プロパノール、ベ
ンゼン、ヘキサン、メタノール、エタノール等から選択
される1種の溶媒と、2,4−ペンタンジオン(アセチ
ルアセトン)、トリエタノールアミン、ジエタノールア
ミン等から選択される1種の溶媒との混合溶媒であるこ
とが好ましく、前記ジルコニウムアルコキシド及び硝酸
イットリウム水和物の両者に対する溶解性に優れている
1−プロパノールと、前記ジルコニウムアルコキシド、
硝酸イットリウム水和物及びその反応生成物を均質に溶
解する溶解性に優れている2,4−ペンタンジオンとの
混合溶媒であることが特に好ましい。
度に60〜1200秒の範囲の時間で昇温することによ
り、前記ゾルがゲル化し、さらに乾燥される。そして、
前記ゾルがゲル化する過程で、前記ジルコニウムアルコ
キシドからジルコニアが生成し、前記硝酸イットリウム
水和物からイットリアが生成する。
まれる有機成分を十分に分解することができない。ま
た、前記仮焼の目的は下地層2上にコーティングされた
前記ゾルをゲル化させ、さらに乾燥させることにあるの
で、前記温度の上限は700℃とすれば十分であり、7
00℃を超えることはエネルギー的に無駄であって、製
造コスト面から好ましくない。
要する時間が60秒未満であると、下地層2上にコーテ
ィングされた前記ゾルが急熱されるので、該ゾルに含ま
れる有機成分が発泡したり、発火したりして上塗り塗膜
3に欠陥が生じることがある。前記昇温に要する時間
は、前記ゾルの急熱が避けられれば良いので、その上限
は1200秒とすれば十分であり、1200秒を超える
ことはエネルギー的に無駄であって、製造コスト面から
好ましくない。
の範囲の温度に昇温したのち、この温度範囲に所定時間
保持することにより行われるが、前記ゾルは前記のよう
にして昇温される過程でゲル化し、十分に加熱、乾燥さ
れるので、前記温度範囲まで昇温したならば、該温度範
囲に所定時間保持することなく直ちに冷却を開始するよ
うにしてもよい。
孔部を埋めるために複数回行うことが好ましい。その回
数は前記孔部を埋めるために十分な厚さの上塗り塗膜3
を形成できればよく、特に限定されるものではないが、
通常は、数回〜数十回繰り返して行う。
された上塗り塗膜3を、1100〜1400℃の範囲の
温度で硬焼することにより、前記ゾルから生成したジル
コニアを結晶化させて安定な立方晶ジルコニアを生成さ
せ、図1(d)示のように該YSZからなり下地層2と
一体化した緻密な固体電解質膜4を形成する。
アが十分に結晶化せず、イットリア安定化ジルコニア
(YSZ)が得られないことがある。また、立方晶ジル
コニアの結晶化温度は1400℃であるので、1400
℃を超えることはエネルギー的に無駄であって、製造コ
スト面から好ましくない。
0℃の範囲の温度に昇温したのち、この温度範囲に所定
時間保持することにより行われるが、前記ジルコニアは
前記温度範囲まで昇温される過程で、十分に結晶化する
ので、前記温度範囲まで昇温したならば、該温度範囲に
所定時間保持することなく直ちに冷却を開始するように
してもよい。
は、通常2〜3回繰り返して行うことにより、形成され
る固体電解質膜4をさらに緻密なものにすることができ
る。
2が積層された燃料極1を前記ゾルに浸漬し、下地層2
上にコーティングされた前記ゾルを仮焼して乾燥するこ
とにより上塗り塗膜3を形成し、該上塗り塗膜3を硬焼
して下地層2と一体化した固体電解質膜4を形成するよ
うにしているが、下地層2上に前記ゾルがコーティング
されるごとに、これを硬焼して下地層2と一体化させ、
固体電解質膜4を形成するようにしてもよい。
作で得られた円盤状体の下面を図1(d)に仮想線示す
る部分まで研磨し、図1(e)示のように、燃料極1を
露出させる。そして、図1(e)示のように、下面側に
燃料極1が露出した円盤状体の固体電解質膜4上に、酸
化ランタン、二酸化マンガン、炭酸ストロンチウムを混
合し焼成・粉砕してテルピネオール等でペースト化し、
これを塗布したものを焼き付けることにより酸素極5を
形成して、高温固体電解質型燃料電池とする。このよう
にして得られる酸素極5は、多孔性のLaMnO3 系結
晶構造を有する金属酸化物(ランタンストロンチウムマ
ンガナイト)である。
に、白金ペーストを塗布して形成するようにしてもよ
い。
る。
ニッケル粉末と、中心粒径0.5μmのイットリアとジ
ルコニアとのモル比が3:97となっているイットリア
安定化ジルコニア(YSZ)粉末とを、重量比6:4で
混合し、得られた混合物に、該混合物に対して30重量
%のコーンスターチを添加、混合したものをコイン型の
電極形状に成形し、1400℃で2時間焼成して、図1
(a)示の燃料極1を形成した。燃料極1は、見かけ気
孔率34%のNiO−YSZ基板である。
を、イットリア含有ジルコニア粉末(YZ粉末)を含む
スラリーに浸漬して、燃料極1上に下塗り塗膜を形成
し、該下塗り塗膜を焼成することにより、図1(b)示
のように燃料極1上に下地層2を形成した。前記スラリ
ーは、YZ粉末に対して内割で40重量%の水と、該Y
Z粉末及び水の合計量に対して外割で2%の分散剤と、
結合剤としてジルコニア50gに対して5mlの10%
−PVA水溶液とからなる。また、前記YZ粉末は全体
に対して8モル%のイットリアを含んでいる(イットリ
ア:ジルコニア=8:92、モル比)。
ーに15秒間浸漬して、燃料極1の表面に前記スラリー
をコーティングする操作を5回行い、コーティング毎に
逐次1400℃で2時間焼成して、YSZからなる多孔
性の下地層2を得た。
が積層された燃料極1を、上塗り塗膜を形成するための
ゾルに浸漬し、下地層2上にコーティングされた前記ゾ
ルを仮焼して乾燥することにより、図1(c)示のよう
に下地層2上に上塗り塗膜3を形成した。前記ゾルは、
ジルコニウムプロポキシドの1.5M−1−プロパノー
ル溶液と、硝酸イットリウム水和物の0.26M−1−
プロパノール溶液と、2,4−ペンタンジオンの1.5
M−1−プロパノール溶液とを、3.5:3:3.5
(体積比)で混合したものである。尚、前記ゾルの溶媒
は、ジルコニウムプロポキシド及び硝酸イットリウム水
和物を均質に溶解する1−プロパノールと、ジルコニウ
ムプロポキシド、硝酸イットリウム水和物及びその反応
生成物を均質に溶解する2,4−ペンタンジオンとから
なる混合溶媒である。
ーティングする操作及び下地層2上にコーティングされ
た前記ゾルを仮焼して乾燥する操作を、図2示の装置を
用いて行った。図2示の装置は、ゾル6を収容する浸漬
槽7と、浸漬槽7の上方に備えられた加熱炉8と、加熱
炉8の上方に備えられたモータ9とからなる。モータ9
は、その駆動軸(図示せず)に加熱炉8を貫通するニッ
ケルワイヤ10が巻き回され、ニッケルワイヤ10の先
端に、下地層2が積層された燃料極1が取着されてい
る。
ッケルワイヤ10を繰り出すことにより、ニッケルワイ
ヤ10の先端に取着された燃料極1をゾル6に浸漬し、
或いはニッケルワイヤ10を巻き取ることにより、燃料
極1をゾル6から引き上げ、さらに加熱炉8内に導入し
て仮焼することができる。前記装置により下地層2上に
前記ゾルをコーティングし、コーティングされたゾルを
仮焼するときの燃料極1の変位と時間との関係を図3に
示す。
示のように、まず、燃料極1をゾル6に60秒浸漬した
後、引き上げて室温で600秒風乾する。次に、風乾位
置から、引き上げ速度1.0mm/秒で600秒かけ
て、加熱炉8内の仮焼位置に燃料極1を導入する。加熱
炉8は、その内部の雰囲気が500℃に設定されている
と共に、その外部下方の雰囲気に温度勾配を形成するよ
うになっており、燃料極1は前記のようにして加熱炉8
内に導入される間に、室温から500℃まで600秒間
で昇温される。そして、燃料極1を加熱炉8内の仮焼位
置にさらに600秒保持したのち、再び600秒かけて
ゾル6に浸漬する前の位置に戻す。
として、これを20サイクル行い、上塗り塗膜3を形成
した。
された上塗り塗膜3を、1400℃の温度で2時間硬焼
することにより、前記ゾルから生成したジルコニアを結
晶化させてYSZを生成させ、図1(d)示のように該
YSZからなり下地層2と一体化した緻密な固体電解質
膜4を形成した。
(d)示の操作を、繰り返し2回行うことにより、形成
される固体電解質膜4をさらに緻密なものとした。
作で得られた円盤状体の下面を図1(d)に仮想線示す
る部分まで研磨し、図1(e)示のように、燃料極1を
露出させる。そして、図1(e)示のように、下面側に
燃料極1が露出した円盤状体の固体電解質膜4上に、白
金ペーストを塗布して酸素極5を形成して、高温固体電
解質型燃料電池とした。
型燃料電池の発電特性を試験した。
固体電解質型燃料電池の燃料極1に白金ペーストを塗布
して集電用電極11を形成すると共に、酸素極5及び集
電用電極11を白金メッシュ12a,12bで被覆し、
白金メッシュ12a,12bを図示しない導線に接続
し、燃料極1側に燃料ガスを、酸素極5側に酸素含有ガ
スをそれぞれ流通させて発電を行い、電流密度(mA/
cm2 )に対する電圧(V)及び出力密度(mW/cm
2 )を測定することにより行った。前記燃料ガスは水素
と窒素との混合ガスであり、水素100ml/分、窒素
50ml/分の流量で流通させた。また、前記酸素含有
ガスは酸素と窒素との混合ガスであり、酸素100ml
/分、窒素50ml/分の流量で流通させた。
1000℃で行った。電流密度(mA/cm2 )に対す
る電圧(V)を図4(a)に、電流密度(mA/c
m2 )に対する出力密度(mW/cm2 )を図4(b)
に示す。
の高温固体電解質型燃料電池によれば、実用上十分な電
圧及び出力が得られることが明らかである。
(d)示の操作を、繰り返し3回行うことにより、形成
される固体電解質膜4をさらに緻密なものとした以外
は、実施例1と全く同一にして高温固体電解質型燃料電
池を製造した。
質型燃料電池の発電特性を、実施例1と全く同一にして
試験した。電流密度(mA/cm2 )に対する電圧
(V)を図5(a)に、電流密度(mA/cm2 )に対
する出力密度(mW/cm2 )を図5(b)に示す。
の高温固体電解質型燃料電池によれば、実用上十分な電
圧及び出力が得られることが明らかである。
における電流密度(mA/cm2 )に対する電圧(V)
を図6(a)に、電流密度(mA/cm2 )に対する出
力密度(mW/cm2 )を図6(b)に示す。
電流密度(mA/cm2 )に対する電圧(V)が全範囲
で実施例1の燃料電池より大きい。また、図6(b)か
ら、実施例2の燃料電池は、電流密度(mA/cm2 )
に対する出力密度(mW/cm2 )が広い範囲で実施例
1の燃料電池より大きい。
前記図1(c)及び図1(d)示の操作を繰り返し行っ
て、固体電解質膜4を緻密にすることにより、燃料電池
の出力を大きくすることができることが明らかである。
図。
図。
示すグラフ。
フ。
体電界質膜、 5…酸素極。
Claims (2)
- 【請求項1】高温固体電解質型燃料電池の多孔質電極上
に、イットリア含有ジルコニア粉末を含む第1の溶液組
成物により下塗り塗膜を形成し、該下塗り塗膜を焼成し
てイットリア安定化ジルコニアからなる多孔性の下地層
を形成する下地層形成工程と、 前記下地層上に、ジルコニウムアルコキシドと、硝酸イ
ットリウム水和物と、前記両化合物及びその反応生成物
を均質に溶解する溶媒とからなる第2の溶液組成物によ
り上塗り塗膜を形成し、該上塗り塗膜を焼成して、イッ
トリア安定化ジルコニアからなる緻密な固体電解質膜
を、前記下地層と一体的に形成する固体電解質膜形成工
程とを備える燃料電池の製造方法であって、 前記固体電解質膜形成工程は、前記下地層が形成された
多孔質電極に前記第2の溶液組成物を塗布し、300〜
700℃の範囲の温度に60〜1200秒の範囲の時間
で昇温して、前記範囲の温度で仮焼して乾燥する仮焼工
程と、 前記仮焼工程を複数回繰り返したのち、1100〜14
00℃の範囲の温度で硬焼して、前記第2の溶液組成物
から生成したジルコニアを結晶化させる硬焼工程とから
なることを特徴とする燃料電池の製造方法。 - 【請求項2】前記固体電解質膜形成工程を複数回行うこ
とを特徴とする請求項1記載の燃料電池の製造方法。
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JP25448396A JP3393019B2 (ja) | 1996-09-26 | 1996-09-26 | 燃料電池の製造方法 |
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