JP3392462B2 - 医用診断支援システム - Google Patents

医用診断支援システム

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JP3392462B2
JP3392462B2 JP12686793A JP12686793A JP3392462B2 JP 3392462 B2 JP3392462 B2 JP 3392462B2 JP 12686793 A JP12686793 A JP 12686793A JP 12686793 A JP12686793 A JP 12686793A JP 3392462 B2 JP3392462 B2 JP 3392462B2
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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、医用画像データに対す
る医師の所見やコンピュータによる解析結果に応じて問
診・病歴情報を出力し、医師の医用画像データの診断能
率を向上させるようにした医用診断支援システムに関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、日本において様々な集団検診が行
われており、その中には胸部X線検査、胃部X線造影検
査など、医用画像(医用検査データの一つ)診断を伴う
検査が含まれている。肺ガン検診を例にとると、検査か
ら結果報告までの業務の流れは次のような手順で行われ
ている。 ステップ1)検診日を決定して、受診者に通知する。 ステップ2)問診を行う。問診で得られる情報は、受診
者の既往症、最近の症状、喫煙の有無および程度などで
ある。 ステップ3)胸部X線撮影を行う。撮影は検診車の中で
行われることが多い。 ステップ4)胸部X線画像の読影を行う。読影は2人以
上の医師によって行われることになっている。読影の結
果、疑わしい異常所見が認められた場合には精密検査が
必要と判定される。 ステップ5)受診者に結果を通知する。 なお、肺ガン検診では喀痰検査も行われているが、ここ
では説明を省略した。
【0003】上記ステップ4には複数種類のやり方があ
り、例えば、2人の医師が読影を行う場合には、下記の
2つに代表される。 (a) 2人の医師が独立に別々の場所で読影する。(図2
8(a)参照) (b) 2人の医師が同時に同一の画像を読影する。(図2
8(b)参照) (a) ,(b) いずれのやり方の場合でも、2人の医師の一
方が疑わしい異常を指摘したならば、その画像の受診者
は精密検査の必要ありと判定される。
【0004】このような集団検診の実施方法には2通り
あり、地方自治体や保健所がステップ1からステップ5
までを行うケースと、事業所がステップ1とステップ5
を行い、ステップ2からステップ4までを特定の病院あ
るいは専門の検診業者が行うケースがある。このステッ
プ2からステップ4までを行うところをセンターと呼ぶ
ことにする。 センターは、毎年の検査フィルムを保管
するフィルム保管庫および医師の読影結果や検査時の問
診情報などのデータを保管するデータ保管庫を持ってい
る。胸部X線撮影に関しては、センターが依頼された日
時に胸部X線撮影車と撮影技師を準備し、検査画像の読
影にはセンターが他の病院の医師に対して読影を依頼す
る。医師に画像と読影所見の書き込み用紙を届け、読影
終了後に画像と読影所見の書き込まれた用紙を受け取り
に行く。読影結果に従って、精密検査が必要であるもの
と、正常であるものに分類し、分類結果と要精密検査者
に関する医師の読影結果、検査画像および問診情報など
を事業所(上記ステップ5を行う)に送る。
【0005】読影を依頼される医師にとって、肺ガン検
診の画像読影というのは通常の業務以外に行う時間外労
働であり、読影に充てられる時間は限られている。さら
に、読影を依頼される画像枚数が1回に数百枚に及ぶの
で、1枚当たりにかけられる読影時間は、通常の業務に
おける読影時間が1枚当たり2、3分であるのに対し、
10数秒と格段に短い。また、通常の業務において読影
する胸部X線写真は直接撮影法で撮影され、14インチ
×14インチ(約35cm)以上の大きさの画質の良い画
像であるのに対し、肺ガン検診における画像はミラー間
接撮影法で撮影されたロールフィルムの10cm×10cm
の画質の悪い、小さな画像である。また、問診情報は、
1回の集団検診分(数百枚)がまとめて読影医に渡さ
れ、上記短い読影時間内に参照しなければならない。こ
の問診情報の参照は、1枚1枚の画像に対応させて多く
の文字情報をも参照しなければならず面倒なので、行わ
れていない場合もある。従って、肺ガンの早期発見を目
的とした業務であるにも関わらず、早期肺ガンの見落と
しの多さが指摘されている。問診情報(病歴情報を含
む)は、情報に記載されたデータが疾病に特有のものか
そうでないものかという知識によって疾病を推測するう
えで有益である。また、既往歴データの有無の情報など
は偽陽性(正常人を病気であると誤って診断したもの)
を減少させるために有益である。この理由を胸部単純X
線画像の1枚の画像から結核が検出された時の例で説明
する。問診情報を何も参照しなければ、その画像は結核
の陰影が存在する異常画像としてピックアップされるこ
とになる。しかし、問診情報の既往歴に「結核をわずら
った」と記載されていると、このピックアップしたこと
は偽陽性である。なぜなら、問診情報の既往歴に「結核
をわずらった」と記載されているということは、本人が
既に結核を自覚しているはずである。よって、集団検診
で見つけるべき新たな異常としては特にピックアップす
るべきではないからである。
【0006】現在、検診から最初の医師に読影材料を届
けるまでに1週間かかり、医師に届けてから読影結果を
受け取りに行くまで各1週間、医師が2人で2週間かか
る。2人の医師の結果から受診者に結果を報告するまで
1週間かかるので、検診を受けてから結果を受け取るま
でに1ケ月かかることになる。さらに、それから精密検
査を経て腫瘍だと診断され、悪性または良性の判定を
し、手術あるいは治療を受けることになる。従って、検
診からは、更にかなりの時間が経過するのが通例であ
る。これに対し、ガン(悪性腫瘍)の成長はかなり速い
こと、ガンの発見は早期であるほど予後が良好であるこ
とから、検診から手術あるいは治療に入るまでの期間短
縮が望まれる。そして、また集団検診用のディジタル画
像システムはまだ構築されていないのが現状である。
【0007】ところで、撮影フィルムなどのアナログ画
像に対して、ディジタル画像はコンピュータによる画像
処理が容易であるという特長を有するため、このディジ
タル画像をコンピュータで解析し、異常を検出する試み
がなされてきており、成果を上げている。この技術は、
コンピュータ支援診断(Computer Aided Diagnosis;以
下「CAD」と称することにする。)と呼ばれ、画像診
断の正確度を向上させ、医師の負担を軽減させるものと
して期待されている。このCADを用いる場合の異常検
出のアルゴリズムは、例えば下記の文献に紹介されてい
る。 (1) Katsuragawa S. et al: Image feature analysis a
nd computer-aided Diagnosis in digital radiography
: Classification of normal and abnormal lungs wit
h interstitial disease in chest images. Medical Ph
ysics 16, pp.38-44(1989) (2) Giger M.L. et al: Image feature analysis and
computer-aided Diagnosis in digital radiography :
3.Automated detection of nodules in peripheral lun
g fields.Medical Physics 15, pp.158-166(1988) (3) Chan H.P. et al: Image feature analysis and
computer-aided Diagnosis in digital radiography :
1.Automated detection of microcalcifications in ma
mmography. Medical Physics 14, pp.538-548(1987) (4) 土井邦雄 他:「ディジタルラジオグラフィにおけ
るコンピュータ支援診断の可能性」 日本放射線技術学会雑誌、pp.653-663(1989) 異常を検出するシステムに関する記述も含むものとして
下記の文献がある。 (5) 特開平02−185240 (特願昭63−3307
24) (6) 特開平02−152443 (特願昭63−3051
33) (7) 特開平01−125675 (特願昭63−1921
71) 。
【0008】また、画像のディジタル化に伴い、最近で
は医用画像保管通信システム(Picture Archiving and
Communication System;以下「PACS」と称すること
にする。)を用いて画像診断を行えるようになってきて
いる。PACSは、病院内で作成される医用画像(X線
画像、X線CT画像、MR画像などのディジタル画像)
を保管、通信、表示をすることにより医師が医用画像を
見る業務を支援するシステムである。このPACSによ
れば、X線撮影、X線CT撮影、MRIなどの画像収集
装置から送られてくる医用画像の画像データをデータベ
ースに保管したり、画像が必要とされる時にデータベー
スからワークステーションに画像データを伝送したりす
ることができる。ワークステーションは、送られてきた
画像をCRTなどに表示させる。そして、医師は、この
ワークステーションに表示された画像を見て読影を行
い、読影レポートを作成する。読影レポートもPACS
上で作成し、保管することができる。PACSのシステ
ム構成や機能については、多くの技術が開示されてお
り、例えば下記の文献に詳しく記述されている。 (1) 特開昭62−121576 (特願昭60−2612
86) (2) 特開昭63− 10269 (特願昭61−1540
86) (3) 特開昭64− 13837 (特願昭62−1703
08) (4) 特開昭64− 17154 (特願昭62−1725
85) (5) 特開平02−103668 (特願昭63−2567
26) (6) 特開平02−119840 (特願昭63−2724
39) このPACSによって、医用画像のフィルム(アナログ
画像)を探す、フィルムを持ち運ぶ、フィルムをシャー
カステンに掛けたり外したりするなどの作業が不要にな
った。
【0009】本発明者等は、PACSを使用して読影を
行う際にCADを適用する場合に関する出願を既に行っ
ている。例えば、特願平03−105852である。こ
の出願の実施例に記載されている技術は、CADを適用
して画像の解析を行いこのCAD処理結果と医師の読影
の結果とを比較して、両者の間で不一致のものがあれ
ば、それを注意を喚起するために表示するというもので
ある。しかし、この出願は、集団検診のように一度に多
数枚の画像を連続的に処理するものではない。また、問
診情報の参照については特に言及していない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術の欄で説明し
たように集団検診の検査画像の読影において、問診情報
は、1回の集団検診分(数百枚)がまとめて読影医に渡
され、1枚1枚の画像に対応させて多くの文字情報を参
照しなければならないので、参照するのが面倒であっ
た。問診情報に注意を払わなかったり参照しなかったた
めに疾病を見落とす、疾病を間違えるという誤診を引き
起こしていた。本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
であり、その目的は、医師の読影の際に問診情報を簡便
に見ることができ、読影の質の向上を図ることのできる
医用診断支援システムを提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明の請求項1記載の医用診断支援システムは、問
診情報を入力する問診情報入力手段と、入力された問診
情報を記憶する問診情報記憶手段と、1つ以上の医用画
像データを入力する画像データ入力手段と、入力された
医用画像データに対して異常検出処理を行う異常検出手
段と、前記問診情報の中で、前記異常検出手段により検
出された異常の診断に有益なデータを決定する決定手段
と、前記決定手段により決定したデータを際立たせて出
力する出力手段とを有することを特徴とする。上記目的
を達成するために本発明の請求項1記載の医用診断支援
システムは、問診情報を入力する問診情報入力手段と、
入力された問診情報を記憶する問診情報記憶手段と、1
つ以上の医用画像データを入力する画像データ入力手段
と、前記医用画像データに対する読影結果として、異常
に関する情報を入力するための読影結果入力手段と、前
記問診情報の中で、前記読影結果入力手段により入力さ
れた異常の診断に有益なデータを決定する決定手段と、
前記決定手段により決定したデータを際立たせて出力す
る出力手段とを有することを特徴とする。
【0012】
【作用】上記構成によれば、問診情報のうち、検出又は
入力された異常の診断において特に有益なデータを決定
し、この決定したものを際立たせて出力するので、問診
情報のうちで重要なものを見易く表示することができ
る。これにより、疾病の見落としや偽陽性を減少させる
ことができ、医師の読影精度を高めることができる。
【0013】
【実施例】以下に、本発明の実施例を図面に基づいて説
明する。この実施例では、PACSを使用してCADを
行う例を説明するが、まず第一に、この発明の要点を説
明し、次に、PACSのシステム構成について記載し、
最後に、この発明のシステムを用いて読影を行う場合の
手順について詳細に説明することにする。PACSのシ
ステム構成についての説明以降は、肺ガン検診のための
胸部X線画像の読影を行う例を取り上げて説明する。
【0014】図1から図3は、この発明の要点を説明す
るためのフローチャートである。図1は本願の発明の要
点を、図2および3は発明の実施例レベルでの要点を示
すためのものである。図1において、医用診断支援シス
テムのデータベース(DB)内に集団検診などで得られ
た複数の問診・病歴情報が入力される。入力された問診
・病歴情報は記憶装置などにより記憶される。一方、同
じく集団検診などで得られた複数の医用画像データが入
力される。すると、入力された各医用画像データについ
て、異常の検出を行う。この異常検出はどのような方法
で行ってもよい。入力された各医用画像データについ
て、CAD処理を行い異常検出をする場合、入力された
各医用画像データについて、医師が読影して診断情報を
得て、これによって異常検出をし所見を入力する場合な
どがある。いずれにしても、検出された異常に基づいて
その異常に関連する問診・病歴情報を読み出して出力
(表示を含む)して医師の診断の際に役立てる。その異
常に関連する問診・病歴情報のうち診断に有益な重要問
診情報を決定してそれを特別に出力するとなおよい。問
診・病歴情報の出力は同一のCRT画面上に画像ととも
に表示してもよいし、画像とは別のCRT画面に出力す
るようにしてもよい。
【0015】図2は、第1の実施例レベルでの要点を示
すものである。問診や病歴に関する情報が問診情報入力
装置HIから入力され、画像データが画像収集装置IA
から入力される。これらが入力されたデータベースDB
では、問診・病歴情報については記憶装置に記憶保存
し、各画像データについてはCAD処理し異常検出を行
う。そしてその結果である異常データ表を得る。次に、
医師がワークステーションWSから各画像データについ
て読影を行う際に、画像データを出力(表示)する一方
で、異常検出結果である異常データ表から異常データ表
に書き込まれている異常に関連する問診・病歴情報を読
み出し出力する。この問診・病歴情報は画像データとと
もに出力され医師の診断に役立てる。この意味から問診
・病歴情報のうち診断に有益な情報を重要情報として特
別に出力するようにするとよい。問診・病歴情報を参照
して読影を行った結果を所見データとして作成し入力す
る。医師による読影が終了するとその結果をワークステ
ーションWSからデータベースDBへ送りそこへ登録す
る。集団検診における読影は2人以上の医師によって行
われており、この所見データはデータベースDBへ少な
くとも2個送られてくる。そして、登録された所見デー
タを比較・分類してその分類結果を選択して各検診者へ
報告できるようにして出力する。なお、この実施例では
CAD処理をデータベースDBで行う例で説明したがワ
ークステーションWSへ画像データ等を送ってそこで異
常検出を行わせるようにしてもよい。
【0016】図3は、第2の実施例レベルでの要点を示
すためのものである。第1の実施例と同様に、問診や病
歴に関する情報が問診情報入力装置HIから入力され、
画像データが画像収集装置IAから入力される。これら
が入力されたデータベースDBでは、問診・病歴情報お
よび画像データを記憶装置に記憶保存する。そして、医
師がワークステーションWSから各画像データについて
読影を行う。その際、ワークステーションWSにおい
て、画像データが記憶装置から出力(表示)され、この
画像を医師が読影する。そしてその結果である所見デー
タを入力する。異常が入力されると異常入力データ表に
書き込まれ、その異常に関連する問診・病歴情報を読み
出し出力する。この問診・病歴情報は画像データととも
に出力され医師の診断に役立てる。この意味から問診・
病歴情報のうち診断に有益な情報を重要問診情報として
特別に出力するようにするとよい。画像データとともに
出力され問診・病歴情報を参照して所見の見直しをし必
要があれば所見を入力し直して所見データを完成する。
医師による読影が終了するとその結果をワークステーシ
ョンWSからデータベースDBへ送りそこへ登録する。
登録してからの動作は第1の実施例と全く同一である。
なお、図中の破線部分は本発明のポイント部分ではない
ことを示している。
【0017】次に、PACSの基本的なシステム構成の
例を図4に示す。このシステムは、 1) 問診情報入力装置(HI) 2) 画像収集装置(IA) 3) データベース(DB) 4) ワークステーション(WS) の各装置(サブシステム)から構成されている。問診情
報入力装置(HI)は、受診者への問診によって得られ
た問診情報や病歴情報を入力するための装置である。画
像収集装置(IA)は、X線撮影装置、X線CT装置、
MRI装置およびフィルムデジタイザなど、PACSに
とっての医用画像収集装置である。ここでは検診車に載
せられているX線撮影装置であるとする。データベース
(DB)は、検診業務の中で発生する様々なデータを保
管するためのものである。ワークステーション(WS)
は、データベース(DB)あるいは画像収集装置(I
A)から送られてくるディジタル画像などを適宜処理し
て所望の結果を得て、これを表示したり、出力する。こ
の実施例では、撮影された画像の読影のために用いられ
る。これら4種類の装置の間でのデータのやりとりは光
磁気ディスクなどの搬送可能で再書き込み可能なデータ
記憶媒体を用いて行われる。
【0018】次に、各装置(サブシステム)の機能とそ
の構成要素を説明する。問診情報入力装置(HI)の主
な機能と作用について説明する。 ○ 問診票(受診者への質問内容)を表示できる。問診
票の記載項目を図5に示す。 ○ 受診者の識別情報(図6参照)を入力できる。 ○ 問診票の記載項目に対する受診者の回答を入力、表
示できる。 ○ 入力された回答(問診情報)と受診者の識別情報を
光磁気ディスクに書き込むことができる。 問診情報入力装置(HI)は市販のパーソナルコンピュ
ータを応用して容易に実現可能である。その構成は本発
明の主旨とは関係しないので説明を省略する。なお、光
磁気ディスクに書き込まれる問診情報のデータ構造を図
6に示す。また、以降は、受診者の識別情報と受診者か
らの回答を合わせて問診情報と呼ぶことにする。問診情
報には病歴情報も含まれている。
【0019】画像収集装置(IA)について、まず、主
な機能を説明する。 ○ ディジタル画像データを収集することができる。 ○ 受診者の識別情報を入力することができる。 ○ 検査および画像に付随する情報を入力、表示でき
る。 ○ 受診者の識別情報、画像データ、検査および画像に
付随する情報を光磁気ディスクに書き込むことができ
る。 画像収集装置(IA)について、構成要素とその機能を
説明する。画像収集装置(IA)の構成を図7に示す。 ◇ 制御装置(IA−CTRL) 中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモ
リである)などを含み、画像収集装置全体の動作を制御
する。 ◇ システムディスク(IA−SD) これは磁気ディスクであり、 (a) 画像収集装置を動作させるためのプログラム (b) 受診者の識別情報 (C) 検査および画像に付随する情報 などのプログラムやデータを記憶している。このプログ
ラムは、画像収集装置の電源投入時に読み出され、制御
装置(IA−CTRL)内のシステムメモリに書き込ま
れる。また、受診者の識別情報や検査および画像に付随
する情報は、検査が行われるたびに記憶されるが、その
データの種類をデータ構造とともに図8に示す。 ◇ X線発生装置(IA−XGEN) 被写体に照射するX線を発生させる装置である。 ◇ X線撮像装置(IA−IMG) 被写体を透過したX線を検出し、それを電気信号に変換
し、ディジタル化してディジタル画像を得る装置であ
る。イメージインテンシファイア、TVカメラ、アナロ
グ/ディジタル変換器などを含んでいる。 ◇ 入力装置(IA−INPUT) オペレータがコマンドなどの情報を入力するための手段
であり、キーボードやマウスやタッチスクリーンなどが
用いられる。 ◇ 表示装置(IA−DISP) オペレータが入力した情報や収集したディジタル画像を
表示するための装置であり、CRTディスプレイや液晶
パネルディスプレイなどが用いられる。 ◇ 画像記憶装置(IA−IM) X線撮像装置によって収集されたディジタル画像データ
を、一時的に記憶する装置(例えば半導体メモリや磁気
ディスク)である。 ◇ 光磁気ディスクドライブ(IA−MODD) 可搬型光磁気ディスクに対してデータを読み書きする装
置である。 ◇ 制御バス(IA−CBUS) これは、画像収集装置内での各種制御情報の伝送路であ
る。 ◇ 画像バス(IA−IBUS) これは、画像収集装置内での画像データの伝送路であ
る。 また、図7には示していないが画像収集装置(IA)に
は時計が内蔵されている。
【0020】データベース(DB)について、まず、主
な機能と作用について説明する。 ○ データベース(DB)は、受診者の識別情報、問診
情報、画像データ、検査情報および画像に付随する情報
を保管する。 ○ 医師の読影結果である所見を保管する。 ○ 画像データから異常の疑いのあるものを検出する。 ○ 各種データを可搬型光磁気ディスクに書き込み/読
み出すことができる。 データベース(DB)について、構成要素とその機能を
説明する。データベース(DB)の構成を図9に示す。 ◇ 制御装置(DB−CTRL) 中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモ
リである)などを含み、データベース全体の動作を制御
する。 ◇ システムディスク(DB−SD) これは磁気ディスクであり、 (a) データベースを動作させるためのプログラム (b) 異常検出手段選択情報 などのプログラムやデータを記憶している。このプログ
ラムは、データベースの電源投入時に読み出され、制御
装置(DB−CTRL)内のシステムメモリに書き込ま
れる。また、異常検出手段選択情報とは、検出できる異
常の種類(疾患)の表である。この例を図10に示す。
検出できる異常の種類を示すデータは、画像処理装置
(DB−IP)に対して異常検出手段を指示するデータ
として使用される。この異常検出手段選択情報は書き替
え可能である。 ◇ 検索装置(DB−SRCH) 制御装置(DB−CTRL)からの指示により、与えら
れたキーワードに合致する情報を検索し、検索結果を制
御装置(DB−CTRL)に回答する機能を有する装置
である。検索装置には、データベース(DB)に保管さ
れている情報のディレクトリと検索手段が含まれる。デ
ィレクトリの記憶手段には磁気ディスクが用いられる。
ディレクトリのデータ構造を図11に示す。 ◇ データ記憶装置(DB−STRG) 受診者の識別情報、問診情報、画像データ、検査情報お
よび画像に付随する情報、医師の所見を長期間にわたっ
て記憶する装置であって、光ディスクが用いられる。 ◇ 画像処理装置(DB−IP) 画像から異常を検出する手段であり、画像データと検出
対象となる異常の種類(疾患)を表すデータが入力され
ると、その種類の異常を検出し、異常の位置や程度を出
力する。ここには複数種類の異常検出手段を含む。即ち (a) 胸部単純X線画像の正面像において、肺の小結節の
陰影を検出する手段 (b) 胸部単純X線画像の正面像において、肺間質性疾患
の陰影を検出する手段 などである。これらの検出手段については、下記の文献
に開示されている。 (1) 特開平02−185240 (特願昭63−3307
24) (2) 特開平02−152443 (特願昭63−3051
33) (3) 特開平01−125675 (特願昭63−1921
71) この画像処理装置は、(a) 検出する異常の種類を示すデ
ータと(b) 画像データの2種類のデータが入力される
と、指定された検出手段によって画像データを解析し、
異常があれば、その画像上の位置を求め、それらを内部
の記憶手段に記憶する。 ◇ 異常データ記憶装置(DB−ADST) 画像処理装置(DB−IP)によって、画像から異常を
検出した結果を記憶する装置である。記憶する情報は異
常データ表の形である。異常データ表のデータ構造を図
12に示す。 ◇ 入力装置(DB−INPUT) オペレータがコマンドなどの情報を入力するための手段
であり、キーボードやマウスやタッチスクリーンなどが
用いられる。 ◇ 光磁気ディスクドライブ(DB−MODD) 可搬型光磁気ディスクに対してデータを読み書きする装
置である。 ◇ 制御バス(DB−CBUS) これは、データベース内での各種制御情報の伝送路であ
る。 ◇ 画像バス(DB−IBUS) これは、データベース内での画像データの伝送路であ
る。
【0021】ワークステーション(WS)について、ま
ず、その主な機能と作用を説明する。 ○ 受診者の識別情報、問診情報、画像データ、検査お
よび画像に付随する情報、および医師の所見を表示す
る。 ○ 検出された異常の疑いのあるものについて、異常の
種類(疾患)、その位置および異常の程度などの異常に
関する各種情報を表示する。 ○ 読影結果である所見を入力できる。所見のデータ構
造を図13に示す。 ○ 各種データを可搬型光磁気ディスクに書き込み/読
み出すことができる。 つぎに、ワークステーション(WS)の構成要素とその
機能を説明する。図14は、ワークステーション(W
S)の構成図である。 ◇ 制御装置(WS−CTRL) 中央処理装置(CPU)やシステムメモリ(半導体メモ
リである)などを含み、ワークステーション全体の動作
を制御する。 ◇ システムディスク(WS−SD) これは磁気ディスクであり、 (a) ワークステーションを動作させるためのプログラム (b) 疾患に対する重要問診情報の表 などのプログラムやデータを記憶保存するためのもので
ある。このプログラムは、ワークステーション(WS)
の電源投入時に読み出され、制御装置(WS−CTR
L)内のシステムメモリに書き込まれる。また、疾患に
対する重要問診情報の表は、「画像にある異常が見られ
る時に、どのような問診情報が医師の診断に有益か」を
疾患ごとに記載した表である。その例を図15に示す。
これは異常が検出された時にその診断に有益な重要問診
情報を抽出選択する時に参照する。 ◇ 入力装置(WS−INPUT) オペレータがコマンドや読影レポート(所見)などの情
報を入力するための手段であり、キーボードやマウスや
タッチスクリーンなどが用いられる。タッチスクリーン
は表示装置(WS−DISP)のスクリーン上に取り付
けられている。オペレータがタッチスクリーン上に指示
した位置は、画像上の座標に変換される。また、文字入
力をするためのキーボードを持ち、ワードプロセッサの
日本語変換機能を持つ。 ◇ データ記憶装置(WS−MEM) 画像データなどの各種データを一時的に記憶する装置で
あり、磁気ディスクである。 ◇ 異常入力データ記憶装置(WS−AIN) 医師が入力した異常位置、異常の種類などのデータを記
憶する装置である。記憶する情報は異常入力データ表の
形式である。この異常入力データ表のデータ構造を図1
6に示す。 ◇ 画像用フレームメモリ(WS−IFM) 多数枚の画像データを一時的に記憶する装置であり、半
導体メモリである。 ◇ 画像表示マネージャ(WS−IDM) 画像およびオーバーレイを表示するための動作を司る。
表示装置(WS−DISP)に画像と文字を同時に表示
するためには、画像に文字データを埋め込んだオーバー
レイ情報を重ねて表示する。オーバーレイ情報は所定の
位置に制御装置(WS−CTRL)が指示する文字フォ
ントの形状にビットをたてることで作成する。 ◇ 表示装置(WS−DISP) 文字、図形、画像を表示するための装置であり、CRT
ディスプレイ、液晶パネルディスプレイなどが用いられ
る。カラー表示が可能である。本実施例では、2台であ
る。 ◇ 光磁気ディスクドライブ(WS−MODD) 可搬型光磁気ディスクに対してデータを読み書きする装
置である。 ◇ 制御バス(WS−CBUS) これは、ワークステーション内での各種制御情報の伝送
路である。 ◇ 画像バス(WS−IBUS) これは、ワークステーション内での画像データとオーバ
ーレイデータの伝送路である。 なお、ワークステーション(WS)内には、日時の参照
用に時計(図示せず)が内蔵されている。
【0022】このように構成されたPACSを使用し、
例として肺ガン検診における胸部X線画像の読影を行う
場合の一連のシステム動作の流れを記述する。動作は以
下の順序で行われる。
【0023】1.問診情報の入力 2.胸部X線画像の収集 3.収集されたデータの登録 4.読影用データの準備 5.画像データの読影 6.読影結果の出力 。
【0024】以下に、実施例1および2において、上記
一連のシステム動作について、詳細に説明する。 (実施例1)この実施例では、検査ID番号108801を例
として説明する。
【0025】1.問診情報の入力 (1) 問診票の表示 問診票を問診情報入力装置(HI)の表示画面に表示す
る。
【0026】(2) 問診情報の入力 (a) オペレータは、問診情報入力装置(HI)により受
診者識別情報を入力する。検査ID番号108801の受診者
識別情報を図17に示す。受診者識別情報は、当該検診
地域内で重複しないように受診者に対して割り当てられ
ているものであり、ここでは台帳に記載されている受診
者識別情報を入力するものとする。入力されたデータ
は、画面の所定位置に表示される。
【0027】(b) オペレータは、問診情報入力装置(H
I)により受診者から得た回答を入力する。入力された
データは、画面の所定位置に表示される。また、問診情
報を問診情報入力装置(HI)のシステムディスクに記
憶する。検査ID番号108801の問診情報を図18に示
す。
【0028】上記(1) と(2) が受診対象人数分だけ繰り
返される。 (3) 問診情報の光磁気ディスクへの書き込み 問診情報入力装置(HI)の制御装置は、オペレータの
指示によりシステムディスクに記憶されている問診情報
(受診者識別情報および受診者からの回答)を読み出
し、光磁気ディスクドライブ(HI−MODD)に挿入
された光磁気ディスクに書き込む。
【0029】このようにして得られた光磁気ディスク
は、その後データベース(DB)のある場所へ運ばれ
る。 2.胸部X線画像の収集 (1) 受診者識別情報の入力 オペレータは、画像収集装置(IA)の入力装置(IA
−INPUT)から受診者識別情報を入力する。入力さ
れたデータは、表示装置(IA−DISP)の画面の所
定位置に表示される。
【0030】(2) ディジタル画像の収集 (a) 制御装置(IA−CTRL)は、X線発生装置(I
A−XGEN)およびX線撮像装置(IA−IMG)に
検査ID番号108801の受診者にX線の照射と撮像を指示
する。X線発生装置(IA−XGEN)はX線を発生
し、被写体(受診者)に照射する。被写体を透過したX
線はX線撮像装置(IA−IMG)で検出され、ディジ
タル画像を得る。X線撮像装置(IA−IMG)は、画
像データを画像バス(IA−IBUS)に送出する。そ
の結果、画像記憶装置(IA−IM)が画像データを受
け取り、自身に書き込む。
【0031】(b) 制御装置(IA−CTRL)は、撮影
条件や画像に付随する情報を受診者識別情報とともにシ
ステムディスク(IA−SD)に書き込む。検査ID番
号108801の検査や画像に付随する情報を図19に示す。
【0032】上記(1) と(2) が受診対象人数分だけ繰り
返される。 (3) データの光磁気ディスクへの書き込み (a) 制御装置(IA−CTRL)は、オペレータの指示
によりシステムディスク(IA−SD)に記憶されてい
る検査および画像に付随する情報を読み出し、光磁気デ
ィスクドライブ(IA−MODD)に挿入された光磁気
ディスクに書き込む。
【0033】(b) 制御装置(IA−CTRL)は、続い
て画像記憶装置(IA−IM)から画像データを読み出
し、光磁気ディスクドライブ(IA−MODD)に挿入
された光磁気ディスクに書き込む。
【0034】このようにして得られた光磁気ディスク
は、その後データベース(DB)のある場所へ運ばれ
る。 3.収集されたデータの登録 (a) オペレータは、問診情報が記録されている光磁気デ
ィスクをデータベース(DB)の光磁気ディスクドライ
ブ(DB−MODD)に挿入し、入力装置(DB−IN
PUT)から光磁気ディスクの問診情報読み出しコマン
ドを入力する。すると、制御装置(DB−CTRL)の
指示により、光磁気ディスクドライブ(DB−MOD
D)は光磁気ディスクに記録されている問診情報を読み
出し、データ記憶装置(DB−STRG)に書き込む。
制御装置(DB−CTRL)は問診情報からデータディ
レクトリに登録すべき情報(以下、ディレクトリ情報と
称する。図11参照)を抽出し、検索装置(DB−SR
CH)に送る。検索装置(DB−SRCH)は、受け取
ったディレクトリ情報を保管する。検査ID番号108801
の問診情報のディレクトリ情報を図20に示す。
【0035】(b) オペレータは、検査および画像に付随
する情報ならびに画像データが記録されている光磁気デ
ィスクをデータベース(DB)の光磁気ディスクドライ
ブ(DB−MODD)に挿入し、入力装置(DB−IN
PUT)から光磁気ディスクの画像情報読み出しコマン
ドを入力する。すると、制御装置(DB−CTRL)の
指示により、光磁気ディスクドライブ(DB−MOD
D)は光磁気ディスクに記録されている検査および画像
に付随する情報ならびに画像データを読み出し、データ
記憶装置(DB−STRG)に書き込む。制御装置(D
B−CTRL)は検査および画像に付随する情報からデ
ィレクトリ情報を抽出し、検索装置(DB−SRCH)
に送る。検索装置(DB−SRCH)は、受け取ったデ
ィレクトリ情報を保管する。検査ID番号108801の検査
および画像に付随する情報のディレクトリ情報を図21
に示す。
【0036】4.読影用データの準備 (1) 画像からの異常検出 (a) データの登録が終わると、データベース(DB)の
制御装置(DB−CTRL)は、検索装置(DB−SR
CH)に登録された画像(読影対象の画像)の検索を指
示し、回答を得る。続いて、画像1枚1枚について以下
の異常検出動作を行わせる。
【0037】(b) データ記憶装置(DB−STRG)か
ら1枚分の画像データを読み出し、画像処理装置(DB
−IP)に送出する。画像処理装置(DB−IP)は、
画像データを受け取ると内部に持っている異常陰影検出
手段を動作させ、異常の有無を検出する。異常が有る場
合にはその画像上の位置を検出する。検出結果は、異常
データ表に書き込まれる。作成された異常データ表は異
常データ記憶装置(DB−ADST)に格納される。
【0038】これを検査ID番号108801の例でみると、
データ記憶装置(DB−STRG)から検査ID番号10
8801の画像データを読み出し、画像処理装置(DB−I
P)に送出する。そして、制御装置(DB−CTRL)
が、システムディスク(DB−SD)にある異常検出手
段選択情報から異常の種類を指定すると、画像処理装置
(DB−IP)は、それに対応する異常陰影検出手段を
動作させ、異常の有無を検出する。この動作を検出可能
な異常の種類について繰り返すことによって検査ID番
号108801の異常検出を終了する。検出結果は、検査ID
番号108801の異常データ表に書き込まれる。検査ID番
号108801の異常データ表を図22に示す。異常データ表
によれば、検査ID番号108801からは肺間質性疾患が検
出され、その位置が画像上の座標として示されている。
【0039】(3) 読影用データの準備 (a) 画像からの異常検出処理が終わると、制御装置(D
B−CTRL)は、読影対象画像データ、問診情報、検
査および画像に付随する情報の読み出しをデータ記憶装
置(DB−STRG)に、異常データ表の読み出しを異
常データ記憶装置(DB−ADST)に、書き込みを光
磁気ディスクドライブ(DB−MODD)に指示する。
データ記憶装置(DB−STRG)および異常データ記
憶装置(DB−ADST)は、これらのデータを読み出
し、バスに送出する。光磁気ディスクドライブ(DB−
MODD)は、これらのデータを受け取り、光磁気ディ
スクに書き込む。
【0040】集団検診においては読影は2人の医師によ
って行われている。従って、この光磁気ディスクは2枚
準備され、2か所のワークステーション(WS)に1枚
ずつ運ばれる。
【0041】5.画像データの読影 (1) 読影用データのワークステーション(WS)への入
力 オペレータは、読影対象画像データ、問診情報、検査お
よび画像に付随する情報、異常データ表が記録されてい
る光磁気ディスクをワークステーション(WS)の光磁
気ディスクドライブ(WS−MODD)に挿入し、入力
装置(WS−INPUT)から光磁気ディスクからのデ
ータ読み出しコマンドを入力する。すると、制御装置
(WS−CTRL)の指示により、光磁気ディスクドラ
イブ(WS−MODD)は光磁気ディスクに記録されて
いるデータを読み出し、データ記憶装置(WS−ME
M)に書き込む。読影対象画像データ、問診情報、検査
および画像に付随する情報は、受診者ごとに対応づけら
れて記憶され、また、異常データ表が記憶される。
【0042】(2) 画像の表示 ワークステーション(WS)は、読影対象の画像を表示
する。いま、表示装置(WS−DISP)は2台あるの
で、読影対象(検査ID番号108801)の画像1枚を左側
の表示装置(WS−DISP)に自動的に表示する。ま
た、表示装置(WS−DISP)に画像を表示する場合
は、その検査ID番号(画像付随情報にある)を表示す
る。
【0043】(3) 問診情報の表示 (a) 関連(重要)問診情報の抽出 制御装置(WS−CTRL)の指示により、データ記憶
装置(WS−MEM)に記憶されている異常データ表か
ら読影対象画像データについての異常の種類(疾患)を
検索する。検索して得られた異常の種類に基づいて、制
御装置(WS−CTRL)の指示により、システムディ
スク(WS−SD)にある「疾患−重要問診情報対応表
(図15参照)」から異常の種類に関連する問診情報を
抽出する。例えば、図15に示す対応表から丸印および
×印のものをその異常の種類に関連する問診情報として
抽出し、特に二重丸および×印のものを重要問診情報と
して選択する。そして、抽出された関連問診情報は制御
装置(WS−CTRL)のシステムメモリに記憶され
る。
【0044】検査ID番号108801の例では、制御装置
(WS−CTRL)の指示により、データ記憶装置(W
S−MEM)に記憶されている検査ID番号108801の異
常データ表から異常の種類(疾患)を検索する。検査I
D番号108801では肺間質性疾患のみが検出されている。
図15に示す対応表から肺間質性疾患の問診情報は、
「咳があること」と「痰がないこと」と「呼吸困難にな
ること」および「既往歴」である。これらは関連問診情
報であり、重要問診情報でもある。検査ID番号108801
の問診情報(図18参照)から「咳があること」と「痰
がないこと」と「呼吸困難になること」および「既往歴
なし」の4つのデータがある。これらは重要問診情報と
してシステムメモリに記憶される。
【0045】(b) 関連(重要)問診情報の出力 システムメモリに記憶している関連問診情報を読影対象
(検査ID番号108801)の画像が表示されている表示装
置(WS−DISP)に自動的に表示する。画像ととも
に文字情報を表示するにはオーバーレイ情報を作成しな
ければならない。このため、制御装置(WS−CTR
L)の指示により、画像表示マネージャ(WS−ID
M)はオーバーレイ情報を作成する。文字表示を始める
座標(1500,1800) の位置から文字を埋め込むために、指
定フォント形状にビットを立てて文字を表す。オーバー
レイ情報は画像に重ねて表示装置(WS−DISP)に
表示する。重要問診情報の表示は、目立たせるために一
般の明朝体のフォントではなくゴシック体のフォントで
強調表示する。
【0046】検査ID番号108801の例では、関連(重
要)問診情報は「咳があること」と「痰がないこと」と
「呼吸困難になること」および「既往歴なし」の4つの
データであるので、「症状1:咳がある」と「症状2:
痰がない」と「症状3:呼吸困難になる」および「既往
歴:なし」という文字情報を画像表示マネージャ(WS
−IDM)によりオーバーレイ情報を作成する。作成し
たオーバーレイ情報を画像に重ねて図23に示すように
表示する。検査ID番号108801の場合、これらは重要問
診情報であるので、強調表示されている。
【0047】(4) 読影所見の入力 読影からその結果である所見の入力までは、次の手順で
行われる。 (a) 読影医は表示されている画像を読む。この場合、C
AD結果に基づいて関連(重要)問診情報が画像ととも
に表示されているので、これを参照して読影する。
【0048】表示されている以外の画像、読影レポート
を表示する場合は、そのためのコマンドを入力装置(W
S−INPUT)から入力して操作する。 (b) 画像の読影を終えたら、医師は入力装置(WS−I
NPUT)から読影結果である所見データを入力する。
【0049】(c) 読影医は、発見した全ての異常を入力
すると、読影終了コマンドを入力する。制御装置(WS
−CTRL)は、所見データに異常が入力されたときに
は、画像全体の診断結果を“異常”とし、異常が入力さ
れなかったときには、画像全体の診断結果を“正常”と
して所見データに書き込み、データ記憶装置(WS−M
EM)に記憶する。
【0050】これを検査ID番号108801の例でみれば、
読影医は表示されている画像を関連(重要)問診情報を
参照しつつ読む。異常の種類として肺間質性疾患を認
め、重要問診情報から異常の種類が肺間質性疾患である
ことを確認する。そして、肺間質性疾患の位置を読み取
って、これらを所見データとして入力する。入力する所
見データは、異常の種類1は「肺間質性疾患」異常の位
置1「右中肺野」、異常の種類2は「肺間質性疾患」異
常の位置2「右下肺野」である。検査ID番号108801の
所見データを図24に示す。但し、所見データの一部
(受診者識別情報)は、データ記憶装置(WS−ME
M)に記憶されている問診情報の受診者識別情報(図1
7および18参照)から取り込まれる。
【0051】このようにして1枚の画像の読影が終了す
ると、読影医は入力装置(WS−INPUT)から「次
の検査の読影ボタン」を入力する。すると次の検査の画
像の読影を行うために、左側の表示装置(WS−DIS
P)に次の検査の画像を表示する。そして、右側の表示
装置(WS−DISP)にはさらに次の検査の画像を表
示する。こうして、次々と画像の読影が行われ、各画像
の読影結果である所見データが作成される。
【0052】(5) 所見データの光磁気ディスクへの書き
込み オペレータは光磁気ディスクをワークスターション(W
S)の光磁気ディスクドライブ(WS−MODD)に挿
入し、入力装置(WS−INPUT)から光磁気ディス
クへのデータの書き込みコマンドを入力する。
【0053】すると、制御装置(WS−CTRL)は、
全読影対象画像に関する所見データをデータ記憶装置
(WS−MEM)から読み出し、光磁気ディスクドライ
ブ(WS−MODD)に挿入された光磁気ディスクに書
き込む。
【0054】これら5.の(1) から(5) の動作は2か所
で行われる。 6.読影結果の出力 (1) 所見データのデータベースへの登録 オペレータは、所見データが記録されている光磁気ディ
スクをデータベース(DB)の光磁気ディスクドライブ
(DB−MODD)に挿入し、入力装置(DB−INP
UT)から光磁気ディスクの所見データ読み出しコマン
ドを入力する。すると、制御装置(DB−CTRL)の
指示により、光磁気ディスクドライブ(DB−MOD
D)は光磁気ディスクに記録されている所見データを読
み出し、データ記憶装置(DB−STRG)に書き込
む。制御装置(DB−CTRL)は所見データからディ
レクトリ情報を抽出し、検索装置(DB−SRCH)に
送る。検索装置(DB−SRCH)は、受け取ったディ
レクトリ情報を保管する。検査ID番号108801の所見デ
ータディレクトリ情報を図25に示す。
【0055】もう1枚の光磁気ディスクについても同様
の動作によってデータベースへの登録を行う。これによ
り、同一の検査画像についての2人の医師の所見データ
がデータベースに入力された。
【0056】(2) 要精密検査者の抽出 (a) オペレータは、データベース(DB)の入力装置
(DB−INPUT)から要精密検査者抽出コマンドを
入力する。すると制御装置(DB−CTRL)の指示に
より、検索装置(DB−SRCH)は読影結果の総合判
定(精密検査の要不要の判定)がまだなされていない胸
部X線検査の所見データを検索し、受診者識別情報およ
び2人の医師の診断結果情報を制御装置(DB−CTR
L)のシステムメモリに読み出す。
【0057】(b) 制御装置(DB−CTRL)は各受診
者の2人の医師の診断結果を所見データから抽出し、比
較をする。2人の医師の診断結果のうち、どちらか一方
でも“異常”であれば、総合判定を「異常」とし、双方
ともに“正常”であったときだけ総合判定を「正常」と
する。
【0058】総合判定結果を受診者識別情報と対応づけ
て、データ記憶装置(DB−STRG)および検索装置
(DB−SRCH)に転送し保管する。 (c) また、オペレータが入力装置(DB−INPUT)
から異常の種類を入力すると、制御装置(DB−CTR
L)の指示により、検索装置(DB−SRCH)が所見
データを検索し、入力された異常の種類の記載された検
査ID番号の受診者を抽出できるようになっている。例
えば、異常の種類として「肺間質性疾患」を入力すると
検査ID番号108801の検査などが抽出されてくる。
【0059】(3) 読影結果の出力 制御装置(DB−CTRL)は、総合判定をデータ記憶
装置(DB−STRG)から読み出し、総合判定の結
果、総合判定結果が「正常」の場合は、総合判定結果を
受診者識別情報および受診者氏名と対応づけて光磁気デ
ィスクに書き込む。
【0060】総合判定結果が「異常」の場合は、制御装
置(DB−CTRL)は検索装置(DB−SRCH)に
指示し、データ記憶装置(DB−STRG)から読影対
象画像を検索し、読み出させる。2人の医師の所見デー
タと総合判定および読影対象画像を受診者識別情報およ
び受診者氏名と対応づけて光磁気ディスクに書き込む。
【0061】光磁気ディスクは報告すべき相手(自治体
など)のところへ運ばれる。これをもって、肺ガン検診
における胸部X線画像の読影を行うための一連のシステ
ム動作の流れが終了したことになる。
【0062】(実施例2)実施例1と同様に肺ガン集団
検診での読影支援への応用を取り上げる。読影を行うた
めの一連のシステム動作の流れのうち1.2.3.およ
び6.は実施例1と全く同一であるので、 4.読影用データの準備 5.画像データの読影 の部分を説明する。この実施例でも、検査ID番号1088
01を例として説明する。
【0063】4.読影用データの準備 問診情報および収集された画像の登録が終わると、制御
装置(DB−CTRL)は、読影対象画像データ、問診
情報、検査および画像に付随する情報の読み出しをデー
タ記憶装置(DB−STRG)に、書き込みを光磁気デ
ィスクドライブ(DB−MODD)に指示する。データ
記憶装置(DB−STRG)は、これらのデータを読み
出し、バスに送出する。光磁気ディスクドライブ(DB
−MODD)は、これらのデータを受け取り、光磁気デ
ィスクに書き込む。
【0064】集団検診においては読影は2人の医師によ
って行われている。従って、この光磁気ディスクは2枚
準備され、2か所のワークステーション(WS)に1枚
ずつ運ばれる。
【0065】5.画像データの読影 (1) 読影用データのワークステーション(WS)への入
力 オペレータは、読影対象画像データ、問診情報、検査お
よび画像に付随する情報が記録されている光磁気ディス
クをワークステーション(WS)の光磁気ディスクドラ
イブ(WS−MODD)に挿入し、入力装置(WS−I
NPUT)から光磁気ディスクからのデータ読み出しコ
マンドを入力する。すると、制御装置(WS−CTR
L)の指示により、光磁気ディスクドライブ(WS−M
ODD)は光磁気ディスクに記録されているデータを読
み出し、データ記憶装置(WS−MEM)に書き込む。
読影対象画像データ、問診情報、検査および画像に付随
する情報は、受診者ごとに対応づけられて記憶される。
【0066】(2) 画像の表示 ワークステーション(WS)は、読影対象の画像を表示
する。いま、表示装置(WS−DISP)は2台あるの
で、読影対象(検査ID番号108801)の画像1枚を左側
の表示装置(WS−DISP)に自動的に表示する。ま
た、右側の表示装置(WS−DISP)には次に読影す
る画像を表示する。表示装置(WS−DISP)に画像
を表示する場合は、その検査ID番号(画像付随情報に
ある)を表示する。
【0067】(3) 読影所見の入力 (a) 読影医は表示されている画像を読む。表示されてい
る以外の画像、読影レポートを表示する場合は、そのた
めのコマンドを入力装置(WS−INPUT)から入力
して操作する。
【0068】(b) 画像の読影を終えたら、読影医は入力
装置(WS−INPUT)から読影結果である所見デー
タを入力する。異常位置の入力方法はタッチスクリーン
を用いている。読影医が画像上の異常陰影のある位置を
触れると、その位置は画像上の座標に変換されて制御装
置(WS−CTRL)のシステムメモリに記憶される。
すると、制御装置(WS−CTRL)の指示により、画
像表示マネージャ(WS−IDM)は読影医が触れた位
置に矢印を表示するためのオーバーレイ情報を作成す
る。作成されたオーバーレイ情報は画像に重ねて表示装
置(WS−DISP)に表示される。また、読影医が画
像上の異常陰影のある位置に触れた後に入力装置(WS
−INPUT)のキーボードから文字情報として、異常
の種類を「肺間質性疾患」と入力すると、これはシステ
ムメモリに記憶される。すると、制御装置(WS−CT
RL)の指示により、画像表示マネージャ(WS−ID
M)は読影医が入力した異常の種類を文字情報として画
面に表示するためのオーバーレイ情報を作成する。作成
されたオーバーレイ情報は画像に重ねて表示装置(WS
−DISP)に表示される。さらに、制御装置(WS−
CTRL)の指示により、システムメモリに記憶されて
いる異常の種類と異常位置の情報を異常入力データ表と
して作成し、これを異常入力データ記憶装置(WS−A
IN)に格納する。
【0069】検査ID番号108801の例では、読影医が図
26に示すように画像の異常陰影のある位置を触れる
と、その位置は画像上の座標に変換されて(350,1350)、
(400,1500)としてシステムメモリに記憶される。そし
て、制御装置(WS−CTRL)の指示により、画像表
示マネージャ(WS−IDM)では読影医が触れた位置
に矢印を表示するためのオーバーレイ情報を作成する。
(350,1350)、(400,1500)の座標を指し示す矢印フォント
形状にビットを立てて画像に重ねて表示装置(WS−D
ISP)に表示する。また、キーボードから異常の種類
を「肺間質性疾患」と入力すると、これはシステムメモ
リに記憶される。すると、制御装置(WS−CTRL)
の指示により、画像表示マネージャ(WS−IDM)は
読影医が入力した異常の種類を文字情報として画面に表
示するため、(350,1350)、(400,1500)の座標に「肺間質
性疾患」の文字フォント形状にビットを立てて、画像に
重ねて表示装置(WS−DISP)に表示する。さら
に、制御装置(WS−CTRL)の指示により、システ
ムメモリに記憶されている異常の種類と異常位置の情報
を異常入力データ表として作成し、これを異常入力デー
タ記憶装置(WS−AIN)に格納する。検査ID番号
108801の異常入力データ表を図27に示す。
【0070】(4) 問診情報の表示 (a) 関連(重要)問診情報の抽出 制御装置(WS−CTRL)の指示により、異常入力デ
ータ記憶装置(WS−AIN)に記憶されている異常入
力データ表から読影対象画像データについての異常の種
類(疾患)を検索する。検索して得られた異常の種類に
基づいて、制御装置(WS−CTRL)の指示により、
システムディスク(WS−SD)にある「疾患−重要問
診情報対応表(図15参照)」から異常の種類に関連す
る問診情報を抽出する。例えば、図15に示す対応表か
ら丸印および×印のものをその異常の種類に関連する問
診情報として抽出し、特に二重丸および×印のものを重
要問診情報として選択する。そして、抽出された関連問
診情報は制御装置(WS−CTRL)のシステムメモリ
に記憶される。
【0071】検査ID番号108801の例では、制御装置
(WS−CTRL)の指示により、異常入力データ記憶
装置(WS−AIN)に記憶されている検査ID番号10
8801の異常入力データ表から異常の種類(疾患)を検索
する。検査ID番号108801では肺間質性疾患のみが検出
されている。図15に示す対応表から肺間質性疾患の問
診情報は、「咳があること」と「痰がないこと」と「呼
吸困難になること」および「既往歴」である。これらは
関連問診情報であり、重要問診情報でもある。検査ID
番号108801の問診情報(図18参照)から「咳があるこ
と」と「痰がないこと」と「呼吸困難になること」およ
び「既往歴なし」の4つのデータがある。これらは重要
問診情報としてシステムメモリに記憶される。
【0072】(b) 関連(重要)問診情報の出力 システムメモリに記憶している関連問診情報を読影対象
(検査ID番号108801)の画像が表示されている表示装
置(WS−DISP)に自動的に表示する。画像ととも
に文字情報を表示するにはオーバーレイ情報を作成しな
ければならない。このため、制御装置(WS−CTR
L)の指示により、画像表示マネージャ(WS−ID
M)はオーバーレイ情報を作成する。文字表示を始める
座標(1500,1800) の位置から文字を埋め込むために、指
定フォント形状にビットを立てて文字を表す。オーバー
レイ情報は画像に重ねて表示装置(WS−DISP)に
表示する。重要問診情報の表示は、目立たせるために一
般の明朝体のフォントではなくゴシック体のフォントで
強調表示する。
【0073】検査ID番号108801の例では、関連(重
要)問診情報は「咳があること」と「痰がないこと」と
「呼吸困難になること」および「既往歴なし」の4つの
データであるので、「症状1:咳がある」と「症状2:
痰がない」と「症状3:呼吸困難になる」および「既往
歴:なし」という文字情報を画像表示マネージャ(WS
−IDM)によりオーバーレイ情報を作成する。作成し
たオーバーレイ情報を画像に重ねて表示する(図23参
照)。検査ID番号108801の場合、これらは重要問診情
報であるので、強調表示されている。
【0074】(5) 読影所見の見直し 読影医は表示されている関連(重要)問診情報を参照す
る。関連(重要)問診情報に基づいて自分が認めた異常
の種類(疾患)が正しいかどうかを確認する。その結
果、必要に応じて所見データを修正して完成させる。
【0075】制御装置(WS−CTRL)は、所見デー
タに異常が入力されたときには、画像全体の診断結果を
“異常”とし、異常が入力されなかったときには、画像
全体の診断結果を“正常”として所見データに書き込
み、データ記憶装置(WS−MEM)に記憶する。
【0076】このようにして1枚の画像の読影が終了す
ると、読影医は入力装置(WS−INPUT)から「次
の検査の読影ボタン」を入力する。すると次の検査の画
像の読影を行うために、左側の表示装置(WS−DIS
P)に次の検査の画像を表示する。そして、右側の表示
装置(WS−DISP)にはさらに次の検査の画像を表
示する。こうして、次々と画像の読影が行われ、各画像
の読影結果である所見データが作成される。
【0077】(6) 所見データの光磁気ディスクへの書き
込み オペレータは光磁気ディスクをワークスターション(W
S)の光磁気ディスクドライブ(WS−MODD)に挿
入し、入力装置(WS−INPUT)から光磁気ディス
クへのデータの書き込みコマンドを入力する。
【0078】すると、制御装置(WS−CTRL)は、
全読影対象画像に関する所見データをデータ記憶装置
(WS−MEM)から読み出し、光磁気ディスクドライ
ブ(WS−MODD)に挿入された光磁気ディスクに書
き込む。
【0079】これら5.の(1) から(6) の動作は2か所
で行われる。なお、実施例では、問診情報を際立たせる
ために問診情報のうち重要なデータのみを表示したが、
問診情報は絶えず表示しておいて、そのうち重要なデー
タだけを強調して表示するようにしてもよい。
【0080】実施例では、問診情報を際立たせるために
強調文字フォントを使用したが、文字を点滅させたり、
赤などの他の目立つ色で強調表示するようにしてもよ
い。また、実施例では集団検診の業務について説明した
が、これに限定されるものではなく、施設健診などの他
の読影業務でもよい。
【0081】実施例では、ディジタルシステム上での実
施について説明したが、実現するシステムはこれに限定
されるものではない。例えば、医師の読影がシャーカス
テン上であったり、撮影がロールフィルムで、それをデ
ィジタル化したものであってもよい。
【0082】さらに、実施例では、オフラインPACS
上での実施について説明したが、これに限定されるもの
ではなく、オンラインPACS上でもよい。実施例で
は、肺ガンの検診を胸部X線画像の例で説明したが、胸
部以外例えば胃部などの消化器系の器官の検診や検査で
あっもよい。
【0083】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、問
診情報の中で検出又は入力された異常の診断において特
に有益なデータを決定し、この決定したものを際立たせ
て出力するので、問診情報のうちで重要なものを見易く
表示することができる。これにより、疾病の見落としや
偽陽性を減少させることができ、医師の読影精度を高め
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の要点を説明するためのフローチャート
である。
【図2】本発明の要点を説明するためのフローチャート
である。
【図3】本発明の要点を説明するためのフローチャート
である。
【図4】PACSの基本的なシステム構成図である。
【図5】問診票の記載項目を示す図である。
【図6】問診情報のデータ構造を示す図である。
【図7】画像収集装置の構成図である。
【図8】検査および画像に付随する情報のデータ構造を
示す図である。
【図9】データベースの構成図である。
【図10】異常検出手段選択情報を示す図である。
【図11】ディレクトリ情報のデータのデータ構造を示
す図である。
【図12】異常データ表のデータ構造を示す図である。
【図13】医師の所見のデータ構造を示す図である。
【図14】ワークステーションの構成図である。
【図15】疾患−重要問診情報対応表を示す図である。
【図16】異常入力データ表のデータ構造を示す図であ
る。
【図17】受診者識別情報データの例を示す図である。
【図18】問診情報データの例を示す図である。
【図19】検査および画像に付随する情報データの例を
示す図である。
【図20】問診情報ディレクトリデータの例を示す図で
ある。
【図21】検査および画像に付随する情報ディレクトリ
データの例を示す図である。
【図22】異常データ表のデータの例を示す図である。
【図23】表示画面の例を示す図である。
【図24】所見データの例を示す図である。
【図25】所見データディレクトリの例を示す図であ
る。
【図26】異常の位置と異常の種類の入力方法を示す図
である。
【図27】異常入力データ表のデータの例を示す図であ
る。
【図28】医師が読影に関わる場合の読影方法を示す図
である。
【符号の説明】
HI 問診情報入力装置 IA 画像収集装置 DB データベース WS ワークステーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 江馬 武博 栃木県大田原市下石上1385番の1 東芝 メディカルエンジニアリング株式会社内 (56)参考文献 特開 平3−74770(JP,A) 特開 平1−125675(JP,A) 特開 平2−152443(JP,A) 特開 平4−333972(JP,A) 特開 平5−67160(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61B 5/00 G06F 17/60 JICSTファイル(JOIS)

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 問診情報を入力する問診情報入力手段
    と、 入力された問診情報を記憶する問診情報記憶手段と、 1つ以上の医用画像データを入力する画像データ入力手
    段と、 入力された医用画像データに対して異常検出処理を行う
    異常検出手段と、 前記問診情報の中で、前記異常検出手段により検出され
    た異常の診断に有益なデータを決定する決定手段と、 前記決定手段により決定したデータを際立たせて出力す
    る出力手段とを有することを特徴とする医用診断支援シ
    ステム。
  2. 【請求項2】 問診情報を入力する問診情報入力手段
    と、 入力された問診情報を記憶する問診情報記憶手段と、 1つ以上の医用画像データを入力する画像データ入力手
    段と、 前記医用画像データに対する読影結果として、異常に関
    する情報を入力するための読影結果入力手段と、 前記問診情報の中で、前記読影結果入力手段により入力
    された異常の診断に有益なデータを決定する決定手段
    と、 前記決定手段により決定したデータを際立たせて出力す
    る出力手段とを有することを特徴とする医用診断支援シ
    ステム。
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