JP3392398B2 - セリウム系研摩材、その品質検査方法および製造方法 - Google Patents

セリウム系研摩材、その品質検査方法および製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、セリウム系研摩材
の品質検査方法、セリウム系研摩材の製造方法およびセ
リウム系研摩材に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、様々な用途にガラス材料が用いら
れている。この中でも特に光ディスクや磁気ディスク用
ガラス基板、アクティブマトリックス型LCD(Liquid
Crystal Display)、液晶TV用カラーフィルター、時
計、電卓、カメラ用LCD、太陽電池等のディスプレイ
用ガラス基板、LSIフォトマスク用ガラス基板、ある
いは光学用レンズ等のガラス基板や光学用レンズ等にお
いては、高精度に表面研摩することが要求されている。
【0003】通常、これらのガラス基板の表面研摩に
は、希土類酸化物、特に酸化セリウムを主成分とするセ
リウム系研摩材が用いられている。酸化セリウムはガラ
ス研摩において酸化ジルコニウムや二酸化ケイ素に比べ
て研摩効率が数倍優れているためである。
【0004】セリウム系研摩材に用いられる原料として
は、炭酸希土、水酸化希土、シュウ酸希土等の希土原
料、あるいはそれらを焼成することによって得られる酸
化希土原料が一般に用いられる。これらの希土原料は、
一般にバストネサイト系希土原料あるいはセリウム含有
希土類原料から、一部の希土(Nd,Pr)および放射
性物質等を公知の化学的処理によって除去することによ
り製造されている。
【0005】この炭酸希土や酸化希土を原料とするセリ
ウム系研摩材は次のようにして製造されている。すなわ
ち、まず、原料をスラリー化あるいは湿式粉砕し、鉱酸
で処理し、次いで必要に応じてフッ酸あるいはフッ化ア
ンモニウム等で処理する。得られたスラリーを濾過し
て、乾燥した後、焙焼する。最後に、粉砕および分級
し、所定の粒径の研摩材を得る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで、製造された
研摩材が所定の研摩特性を有しているかどうかを検査す
る必要がある。すなわち、製造された研摩材によりガラ
ス面等を研摩したときに、所定の研摩値が得られ、また
傷の発生がないことを保証する必要がある。研摩材のこ
のような品質検査のために、従来は実際に研摩試験を行
う必要があり、手間がかかっている。また、用途に応じ
た所定の研摩特性が得られるセリウム系研摩材を製造す
ることが要求されている。また、用途に応じた所定の研
摩特性を有するセリウム系研摩材が要求されている。
【0007】本発明は、上記事情に鑑みて為されたもの
で、セリウム系研摩材の研摩特性に関する品質検査を簡
便に行うことができるセリウム系研摩材の品質検査方法
を提供することを目的とする。また、本発明は、所定の
研摩特性を有するセリウム系研摩材を得ることができる
セリウム系研摩材の製造方法を提供することを目的とす
る。また、本発明は、用途に応じた所定の研摩特性を有
するセリウム系研摩材を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】セリウム系研摩材の切削
性を向上させるためにフッ素(F)を含有させることが
従来から行われている。このフッ素は、含有量や焙焼温
度によって研摩材中で決まった結晶構造を形成する。本
発明者らは、この点に着目して鋭意研究した結果、本発
明を完成するに至った。すなわち、セリウム系研摩材に
おいて、フッ素含有化合物の結晶構造は、XRD(X線
回折)測定によると次のような変化を示す。 (1)フッ素添加時には、酸化物を原料とした場合には
LnF3(例えば、LaF3)として、また炭酸塩を原料
とした場合にはLnCO3Fとして存在する。 (2)焙焼により、イオン半径が大きいLnは固溶量が
小さくなりLnF3として吐き出され、そしてLnxy
の格子は縮み、結晶相が変化する。例えば、焙焼によ
り、イオン半径が大きいLaは固溶量が小さくなりLa
3として吐き出されて、Lnxyの格子は縮み、例え
ば、X線回折によりCe0.5Nd0.51.75と同定される
ものから、Ce0.75Nd0.251.875と同定されるもの
へと結晶相が変化する。ただし、Ce0.5Nd0.51.75
またはCe0.75Nd0.251.875と同定されるものは、
Nd含有量が少ない場合においてもメインピークとなる
ため、セリウム系研摩材中Ceに対して通常数十%原子
含まれるLaをも含む酸化物であると推定される。 (3)焙焼温度が高温の場合、吐き出されたLnF3
LnOF相として成長する(例えば、吐き出されたLa
3はLaOF相として成長する)。この変化は、フッ
素含有量が多いほど焙焼温度をより高温にしないとLn
OF相として成長せず、フッ素含有量が少ないほどより
低温の焙焼温度でLnOF相として成長する。 ここで、Lnは、La(ランタン),Ce(セリウ
ム),Nd(ネオジム)の少なくとも1つ以上の元素を
含むものである。また、LnF3は、例えばLaF3ある
いはCeF3であり、LnOFは、例えばLaOFある
いはCeOFであり、Lnxyは、通常は3/2≦y/
x≦2であって、例えばLa23,CeO2,Ce0.5
0.51.75あるいはCe0.75Nd0.251.875である。
【0009】また、このような焼結過程において、微細
粒子の焼結という現象も見られ、結晶相の成長とともに
比表面積が低下してくる。さらには、研摩特性で重要な
研摩値と呼ばれる研摩速度については、粒子の成長とと
もに大きくなることが知られているが、一般に行われて
いる粒度分布などの測定から求められる平均粒径だけで
は、研摩特性を推定できなかったが、本発明者らは、X
線回折と比表面積とを調整しながら、研摩特性に優れた
研摩材を提供できることを見出した。すなわち、フッ素
成分を含有し、かつLaおよびNdをCeに対して0.
5原子%以上含有し、比表面積が12m2/g以下であ
るセリウム系研摩材であり、さらに、銅ターゲットを使
用し、Cu−Kα1線を用いたX線回折において、2θ
=5deg〜80degにおける最大ピークをa、その
ピーク強度をA、2θ=27.5±0.3degであっ
て、かつピークaより低角度にある最大ピークをb、そ
のピーク強度をB、2θ=26.5±0.5degにお
ける最大ピークをc、そのピーク強度をCとしたとき、
B/Aの値およびC/Aの値がそれぞれ、セリウム系研
摩材の研摩特性である研摩値および傷の発生と一定の関
係があることを本発明者らは見出し、本発明に到達し
た。
【0010】本発明は、フッ素成分を含有し、かつLa
およびNdをCeに対して0.5原子%以上含有し、比
表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研
摩特性に関する品質検査方法であって、銅ターゲットを
使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回折において、2
θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、そ
のピーク強度をA、2θ=27.5±0.3degであ
って、かつピークaより低角度にある最大ピークをb、
そのピーク強度をBとしたとき、B/Aの値に基づいて
品質検査を行うことを特徴とするセリウム系研摩材の品
質検査方法を提供する。また、本発明は、フッ素成分を
含有し、かつLaおよびNdをCeに対して0.5原子
%以上含有し、比表面積が12m2/g以下であるセリ
ウム系研摩材の研摩特性に関する品質検査方法であっ
て、銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX
線回折において、2θ=5deg〜80degにおける
最大ピークをa、そのピーク強度をA、2θ=27.5
±0.3degであって、かつピークaより低角度にあ
る最大ピークをb、そのピーク強度をBとしたとき、
0.06≦B/Aであるセリウム系研摩材を不合格と判
定することを特徴とするセリウム系研摩材の品質検査方
法を提供する。
【0011】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材の研摩特性に関する品質検査方法であって、銅ターゲ
ットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回折におい
て、2θ=5deg〜80degにおける最大ピークを
a、そのピーク強度をA、2θ=26.5±0.5de
gにおける最大ピークをc、そのピーク強度をCとした
とき、C/Aの値に基づいて品質検査を行うことを特徴
とするセリウム系研摩材の品質検査方法を提供する。ま
た、本発明は、フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研摩特性に
関する品質検査方法であって、銅ターゲットを使用し、
Cu−Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5d
eg〜80degにおける最大ピークをa、そのピーク
強度をA、2θ=27.5±0.3degであって、か
つピークaより低角度にある最大ピークをb、そのピー
ク強度をB、2θ=26.5±0.5degにおける最
大ピークをc、そのピーク強度をCとしたとき、B/A
の値およびC/Aの値に基づいて品質検査を行うことを
特徴とするセリウム系研摩材の品質検査方法を提供す
る。
【0012】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材の製造方法であって、銅ターゲットを使用し、Cu−
Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5deg〜
80degにおける最大ピークをa、そのピーク強度を
A、2θ=27.5±0.3degであって、かつピー
クaより低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度
をBとしたとき、B/Aの値に基づいてフッ素含有量お
よび焙焼温度を調整することを特徴とするセリウム系研
摩材の製造方法を提供する。また、本発明は、フッ素成
分を含有し、かつLaおよびNdをCeに対して0.5
原子%以上含有し、比表面積が12m2/g以下である
セリウム系研摩材の製造方法であって、銅ターゲットを
使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回折において、2
θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、そ
のピーク強度をA、2θ=27.5±0.3degであ
って、かつピークaより低角度にある最大ピークをb、
そのピーク強度をBとしたとき、0.06≦B/Aにな
らないようにフッ素含有量および焙焼温度を調整するこ
とを特徴とするセリウム系研摩材の製造方法を提供す
る。
【0013】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材の製造方法であって、銅ターゲットを使用し、Cu−
Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5deg〜
80degにおける最大ピークをa、そのピーク強度を
A、2θ=26.5±0.5degにおける最大ピーク
をc、そのピーク強度をCとしたとき、C/Aの値に基
づいてフッ素含有量および焙焼温度を調整することを特
徴とするセリウム系研摩材の製造方法を提供する。ま
た、本発明は、フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
12m2/g以下であるセリウム系研摩材の製造方法で
あって、銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用い
たX線回折において、2θ=5deg〜80degにお
ける最大ピークをa、そのピーク強度をA、2θ=2
7.5±0.3degであって、かつピークaより低角
度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB、2θ=
26.5±0.5degにおける最大ピークをc、その
ピーク強度をCとしたとき、B/Aの値およびC/Aの
値に基づいてフッ素含有量および焙焼温度を調整するこ
とを特徴とするセリウム系研摩材の製造方法を提供す
る。
【0014】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材であって、銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を
用いたX線回折において、2θ=5deg〜80deg
における最大ピークをa、そのピーク強度をA、2θ=
27.5±0.3degであって、かつピークaより低
角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をBとした
とき、B/A<0.06であることを特徴とするセリウ
ム系研摩材を提供する。また、本発明は、フッ素成分を
含有し、かつLaおよびNdをCeに対して0.5原子
%以上含有し、比表面積が12m2/g以下であるセリ
ウム系研摩材であって、銅ターゲットを使用し、Cu−
Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5deg〜
80degにおける最大ピークをa、そのピーク強度を
A、2θ=27.5±0.3degであって、かつピー
クaより低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度
をB、2θ=26.5±0.5degにおける最大ピー
クをc、そのピーク強度をCとしたとき、B/A<0.
06で、かつ0.05≦C/A≦0.60であることを
特徴とするセリウム系研摩材を提供する。
【0015】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材であって、銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を
用いたX線回折において、2θ=5deg〜80deg
における最大ピークをa、そのピーク強度をA、2θ=
27.5±0.3degであって、かつピークaより低
角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB、2θ
=26.5±0.5degにおける最大ピークをc、そ
のピーク強度をCとしたとき、B/A<0.06で、か
つ0.10≦C/A≦0.60であることを特徴とする
セリウム系研摩材を提供する。また、本発明は、フッ素
成分を含有し、かつLaおよびNdをCeに対して0.
5原子%以上含有し、比表面積が12m2/g以下であ
るセリウム系研摩材であって、銅ターゲットを使用し、
Cu−Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5d
eg〜80degにおける最大ピークをa、そのピーク
強度をA、2θ=27.5±0.3degであって、か
つピークaより低角度にある最大ピークをb、そのピー
ク強度をB、2θ=26.5±0.5degにおける最
大ピークをc、そのピーク強度をCとしたとき、B/A
≦0.01で、かつ0.10≦C/A≦0.60である
ことを特徴とするセリウム系研摩材を提供する。
【0016】また、本発明は、フッ素成分を含有し、か
つLaおよびNdをCeに対して0.5原子%以上含有
し、比表面積が12m2/g以下であるセリウム系研摩
材であって、銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を
用いたX線回折において、2θ=5deg〜80deg
における最大ピークをa、そのピーク強度をA、2θ=
27.5±0.3degであって、かつピークaより低
角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB、2θ
=26.5±0.5degにおける最大ピークをc、そ
のピーク強度をCとしたとき、B/A≦0.01で、か
つ0.05≦C/A≦0.10であることを特徴とする
セリウム系研摩材を提供する。
【0017】ここで、炭酸希土あるいは酸化希土のよう
な希土類以外の不純物が少ない原料から製造した研摩材
の場合、通常、2θ=5deg〜80degにおける最
大ピークaは、Lnxy(1≦y/x≦2)の[11
1]面であり、2θ=27.5±0.3degであっ
て、かつピークaより低角度にある最大ピークbは、ピ
ークが出現すればLnF3であり、2θ=26.5±
0.5degにおける最大ピークcは、LnOFであ
る。一方、バストネサイトのような希土類以外の不純物
を比較的多く含む原料から製造した研摩材の場合、Ln
xyが最大ピークであることは変わらないが、LnF3
あるいはLnOFのピーク強度が小さいと、上記指定し
た角度範囲において他の物質のピークが最大ピークにな
る場合もある。しかしながら、そのような場合において
も、他の物質のピーク強度はLnxyのピーク強度に比
べて非常に小さいか、または、LnF3あるいはLnO
Fのピーク強度よりわずかに大きいだけであるため、上
記指定角度範囲における最大ピークの強度の比を指標と
して用いても問題はない。上記各発明において、ピーク
強度は、ピークのトップの強度から一般にバックグラウ
ンドまたは基線と呼ばれているものの強度を差し引いた
ものとする。また、ピークは、強度がピーク強度Aの
0.5%以上のものとし、ピーク強度がピーク強度Aの
0.5%未満のものはノイズとみなす。したがって、強
度がピーク強度Aの0.5%以上であれば、ノイズと明
確に区別できる条件にて測定する必要がある。このよう
な測定条件としては、例えば、後述する実施例の測定条
件があるが、これに限定されるものではない。また、a
として、Lnxyのピークで本発明で採用した以外のピ
ークを採用することおよび/または、cとして、LnO
Fのピークで本発明で採用した以外のピークを採用する
ことも考えられるが、判定基準が変わるだけで、結局は
本発明の方法と同一の内容である。また、本発明で採用
したaおよびcは、それぞれピーク強度の中で最大のピ
ークであり、cについては、ピーク強度が低い場合、本
発明のピークでは判定可能だが、他のピークではノイズ
との区別がつかず判定不能になる場合がある。
【0018】本発明のセリウム系研摩材の品質検査方法
においては、B/Aの値が小さいほど、この研摩材によ
りガラス面等を研摩した場合の傷の発生が少ないと判定
することができ、この値が0.06以上の場合には傷の
発生が多くなると判定することができる。また、C/A
の値が大きい方が研摩値が大きい傾向があると判定する
ことができる。さらに、C/Aの値に基づいて、研摩材
がどの程度の研摩値を有するかを判定することができ
る。
【0019】したがって、研摩値が多少小さくても傷が
ほとんど発生しなければ良いというセリウム系研摩材が
要求される場合には、B/Aの値を判定の基準にすれば
良い。すなわち、B/Aの値が0.06以上のセリウム
系研摩材を不合格にすれば良い。ここで、B/Aの値が
0.05以下であれば、より傷が少ないので好ましく、
さらに0.03以下であればより好ましく、0.01以
下であればさらに好ましい。また、研摩値が小さくてよ
いセリウム系研摩材が要求される場合には、傷がほとん
ど発生しないので、C/Aの値を判定の基準にすれば良
い。これにより、研摩材がどの程度の研摩値を有するか
を判定することができる。また、傷の発生がほとんどな
いとともに、所定値以上の研摩値が得られるようなセリ
ウム系研摩材が要求される場合には、B/Aの値および
C/Aの値を判定の基準にすれば良い。すなわち、前者
の値が0.06未満であるとともに、後者の値が必要な
研摩値が得られるような値のセリウム系研摩材を選定す
るようにすれば良い。
【0020】本発明のセリウム系研摩材の製造方法にお
いては、フッ酸あるいはフッ化アンモニウム等で処理す
ることによりフッ素の含有量を調整するとともに、焙焼
温度により粒成長を調整する。そして、B/Aの値に基
づいてフッ素含有量および焙焼温度を調整することによ
り、ガラス面等を研摩した場合の傷の発生が少ないセリ
ウム系研摩材を製造することができる。また、このB/
Aの値が0.06以上にならないようにフッ素含有量お
よび焙焼温度を調整して製造することにより、傷の発生
がほとんどないセリウム系研摩材を製造することができ
る。ここで、このB/Aの値が0.05以下であれば、
より傷が少ないので好ましく、さらに0.03以下であ
ればより好ましく、0.01以下であればさらに好まし
い。
【0021】また、C/Aの値に基づいて、フッ素含有
量および焙焼温度を調整して製造することにより、所定
値以上の研摩値が得られるようなセリウム系研摩材が製
造することができる。また、B/Aの値、およびC/A
の値に基づいて、フッ素含有量および焙焼温度を調整し
て製造することにより、傷の発生がほとんどないととも
に、所定値以上の研摩値が得られるようなセリウム系研
摩材が製造することができる。すなわち、B/Aの値が
0.06以上とならないとともに、C/Aの値が必要な
研摩値が得られるような値になるようにフッ素含有量お
よび焙焼温度を調整して製造するようにすれば良い。
【0022】また、本発明のセリウム系研摩材において
は、B/Aの値が0.06未満である場合、傷の発生が
ほとんどないことを保証することができる。ここで、こ
のB/Aの値が0.05以下であれば、研摩による傷が
より少ないので好ましく、さらに0.03以下であれば
より一層好ましく、0.01以下であればさらに好まし
い。また、本発明のセリウム系研摩材においては、C/
Aの値から、該セリウム系研摩材がどの程度の研摩値を
有するか知ることができ、そしてこのC/Aの値が0.
05未満の場合には、オレンジピールが発生しやすく研
摩に悪影響を及ぼし、また0.60を超える場合には、
Lnxy含有量が少なくなるため研摩力が低下してく
る。
【0023】さらに、B/Aの値と、C/Aの値を選定
することにより、用途に応じた所定の研摩特性を有する
セリウム系研摩材を提供することができる。すなわち、
B/Aの値が0.06未満で、かつC/Aの値が0.0
5〜0.60の場合、このセリウム系研摩材は研摩によ
る傷の発生がほとんどなく、所定の実用的な研摩値を有
する研摩材として用いることができる。また、B/Aの
値が0.06未満で、かつC/Aの値が0.10〜0.
60の場合、このセリウム系研摩材は液晶用ガラスまた
はハードディスクの一次研摩用として好適である。ま
た、B/Aの値が0.01以下で、かつC/Aの値が
0.10〜0.60の場合、このセリウム系研摩材は液
晶用ガラスの仕上げ研摩用として好適である。また、B
/Aの値が0.01以下で、かつC/Aの値が0.05
〜0.10の場合、このセリウム系研摩材はハードディ
スクの仕上げ研摩用として好適である。
【0024】次に、セリウム系研摩材の製造方法の一例
を詳細に説明する。セリウム含有希土類原料としては、
酸化希土、炭酸希土やバストネサイト等が使用される。
酸化希土は希土類原料の炭酸塩、水酸化物、シュウ酸塩
等を焼成することによって、混合希土酸化物として得ら
れる。また、バストネサイトは、フッ化炭酸希土であっ
て、モース硬度4〜4.5、比重4.93〜5.19の
塊状の鉱物である。
【0025】このセリウム含有希土類原料は粉砕され、
所定粒径とされたものが使用される。粉砕は湿式ボール
ミル等で行われ、その平均粒径は0.5〜3μm程度に
される。次に、この粉砕されたセリウム含有希土類原料
を、バストネサイトを原料にした場合は、通常、塩酸、
硫酸、硝酸等の鉱酸で処理する。鉱酸の濃度は0.1〜
2規定程度に調整される。この鉱酸処理により、Na,
Ca等のアルカリ金属およびアルカリ土類金属等が低減
するため、後工程の焙焼工程における異常粒成長を防止
することができる。一方、酸化希土あるいは炭酸希土を
原料にした場合は、通常、スラリーにフッ化アンモニウ
ム、フッ酸等のフッ素含有物質またはその水溶液を添加
してフッ化処理する。フッ素濃度は5〜100g/l程
度が好ましい。なお、バストネサイトを原料にした場合
においても、フッ化処理をしてさらにフッ素含有量を高
める場合もある。また、酸化希土あるいは炭酸希土を原
料にした場合においても、原料中のアルカリ金属および
アルカリ土類金属の含有量によっては、鉱酸処理を実施
する場合もある。
【0026】次に、鉱酸処理またはフッ化処理を実施し
たセリウム含有希土類原料を乾燥した後、電気炉等によ
り焙焼する。焙焼温度は600〜1100℃、好ましく
は700〜1000℃、焙焼時間は1〜10時間程度で
ある。次に、放冷、粉砕、分級して研摩材を得る。この
研摩材の平均粒径は0.05〜3.0μm程度が好まし
い。また、この研摩材中のフッ素は0.5〜15重量
%、好ましくは1〜10重量%程度が含有される。この
フッ素含有量および焙焼温度によって、研摩材の粒径を
制御することができる。上記フッ素含有量および焙焼温
度は、比表面積、および銅ターゲットを使用し、Cu−
Kα1線を用いたX線回折において、2θ=5deg〜
80degにおける最大ピークをa、そのピーク強度を
A、2θ=27.5±0.3degであって、かつピー
クaより低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度
をB、2θ=26.5±0.5degにおける最大ピー
クをc、そのピーク強度をCとしたとき、B/Aの値、
および/またはC/Aの値に基づいて調整される。比表
面積の測定は、一般に行われている窒素ガスによるBE
T法で行う。比表面積の値としては、12m2/g以下
が好ましく、さらに好ましくは10m2/g以下、より
好ましくは8m2/g以下である。比表面積が12m2
gを超えると、焙焼によって結晶粒が成長しても、研摩
値を高くするために必要な粒径が得られないため、使用
に際して問題がある。
【0027】上記セリウム系研摩材は、通常、水等の分
散媒に分散させて5〜30重量%程度のスラリーの状態
で使用される。分散媒としては、アルコール、多価アル
コール、アセトン、テトラヒドロフラン等の水溶性有機
溶媒も使用できるが、通常は水が使用される。このセリ
ウム系研摩材においては、高分子の有機分散剤を含有す
ることが望ましい。分散剤としては、ポリアクリル酸ナ
トリウム等のポリアクリル酸塩、カルボキシメチルセル
ロース、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルアルコー
ル等が使用できる。この有機分散剤を含有させることに
より、研摩中の発泡を防止することができる。有機分散
剤は研摩材中に0.1〜0.8重量%程度含有させる。
これを超えて含有させても使用効果がない。
【0028】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
る。全希土類酸化物(TREO)含量が99重量%、T
REO中のCeO2含量が57〜61重量%、TREO
中のLa23含量が31〜34重量%の酸化希土、およ
び全希土類酸化物含量が67〜73重量%、TREO中
のCeO2含量が40〜43重量%、TREO中のLa2
3含量が24〜26重量%のバストネサイトをそれぞ
れ湿式ボールミルで粉砕して、平均粒径1.0μmの粉
体とした。これらの粉体を、バストネサイトの場合は、
鉱酸(濃度1規定の塩酸)で処理し、一方酸化希土の場
合は、フッ素含有量が所定の値になるように、フッ素濃
度が15〜25g/lのフッ化アンモニウム水溶液で処
理した。次いで、このスラリーを濾過、乾燥し、所定の
焙焼温度で2時間電気炉で焙焼した後、放冷、粉砕、分
級して表1に示す研摩材1〜10を得た。研摩材1〜6
および10は、酸化希土を原料として製造されたもので
あり、研摩材7〜9はバストネサイトを原料として製造
されたものである。各研摩材1〜10の焙焼温度および
フッ素の品位(フッ素含有量)は表1に示す通りであ
る。フッ素分析には、アルカリ溶融・温湯抽出・フッ素
イオン電極法を用いた。
【0029】次に、得られた研摩材1〜10を水に分散
させて濃度10重量%のスラリーとした。このスラリー
状研摩液を用いて、高速研摩機で65mmφの平面パネ
ル用ガラスを研摩圧力15.7kg/cm2で研摩し
た。研摩後のガラス表面について、研摩値の測定と、傷
の評価を行った。研摩値の測定は、研摩前の平面パネル
用ガラスの重量を予め測定しておき、上記研摩後の平面
パネル用ガラスの重量を測定することにより、研摩によ
る重量の減少量を算出し、それを切削厚に換算した。傷
の評価は、上記研摩後の平面パネル用ガラスの表面に、
光源30万ルクスのハロゲンランプを照射して、透視法
および反射法により評価した。具体的には、100点を
満点とし、傷の程度および数により所定の点数を減ずる
減点方式で評価した。その結果を表1に示す。また、得
られた研摩材について、比表面積および凝集度を測定し
た。比表面積は、試料を精秤し、比表面積測定装置(湯
浅アイオニクス(株)製の全自動表面積測定装置 マル
チソーブ12型)を使用して測定した。凝集度は、ホソ
カワミクロン(株)製のパウダーテスターを用いて測定
した。なお、この測定では、355,250,44μm
の目開きの篩を使用した。これらの測定結果を表1に示
す。
【0030】また、得られた研摩材1〜10について、
XRD測定を行った。XRD測定は、銅ターゲットを使
用し、Cu−Kα1線を用いて、管電圧が40kV、管
電流が150mA、測定範囲が2θ=5〜80deg、
サンプリング幅が0.02deg、走査速度が4deg
/minで行った。その結果を表1に示す。また、研摩
材1および研摩材6についてのXRD測定データをそれ
ぞれ図2および図3に示す。XRD強度(Intensity)
は、2θ=5deg〜80degにおける最大ピークを
a、そのピーク強度をA、2θ=27.5±0.3de
gであって、かつピークaより低角度にある最大ピーク
をb、そのピーク強度をB、2θ=26.5±0.5d
egにおける最大ピークをc、そのピーク強度をCとし
たとき、Aを100とし、他のXRD強度を相対値とし
て表した。なお、上述したように、強度がピーク強度A
の0.5%以上のものをピークと定義しているため、ピ
ーク強度Bおよびピーク強度Cについては、0.5未満
の場合は、0とした。また、研摩値とC/Aとの関係を
図1に示した。
【0031】
【表1】
【0032】表1から、研摩材10は、比表面積が12
2/gを超えているため、研摩評価はよいものの、研
摩値が極端に低く、また研摩対象物への付着性が大き
く、研摩材としての性能が劣っていることが分かる。表
1および図1から、比表面積が12m2/g以下である
研摩材1〜9において、C/Aと研摩値との間に相関関
係があることが分かる。すなわち、C/Aの値が大きい
方が研摩値はより大きくなる傾向がある。また、このC
/Aの値から、研摩の際の研摩値を知ることができる。
【0033】また、表1から、比表面積が12m2/g
以下である研摩材1〜9において、研摩材1〜4および
研摩材7〜9では、XRD強度Bが0であって、B/A
の値が0であり、研摩による傷の発生はほとんどない
が、研摩材5および研摩材6のように、B/Aの値が
0.06以上になると、傷の発生量が急激に多くなるこ
とが分かる。これは、LnOF相(例えば、LaOF
相)をさらに成長させるためにさらにフッ素の含有量を
増やすと、研摩値は大きくなるが、通常の焙焼温度(6
00〜1100℃程度)ではLnOF相(例えば、La
OF相)の成長に限界があるためLnF3相(例えば、
LaF3相)が残るので、傷の発生量が増加するためと
考えられる。このとき、研摩材5および研摩材6では、
B/Aの値は大きくなる一方、C/Aの値は、研摩材
3,4よりも若干小さくなっている。
【0034】したがって、B/Aの値が小さいほど、こ
の研摩材によりガラス面等を研摩した場合の傷の発生が
少ないと判定することができ、この値が0.06以上の
場合には傷の発生が多いと判定することができる。ま
た、C/Aの値に基づいて、研摩材がどの程度の研摩値
を有するかを判定することができる。
【0035】また、B/Aの値に基づいてフッ素含有量
および焙焼温度を調整するようにすれば、傷の発生が少
ないセリウム系研摩材を製造することができる。また、
このB/Aの値が0.06以上にならないようにフッ素
含有量および焙焼温度を調整して製造すれば、傷の発生
がほとんどないセリウム系研摩材を製造することができ
る。また、C/Aの値に基づいて、フッ素含有量および
焙焼温度を調整して製造することにより、所定値以上の
研摩値が得られるようなセリウム系研摩材が製造するこ
とができる。また、B/Aの値およびC/Aの値に基づ
いて、フッ素含有量および焙焼温度を調整して製造すれ
ば、傷の発生がほとんどなく、かつ所定値以上の研摩値
が得られるようなセリウム系研摩材が製造することがで
きる。具体的には、B/Aの値が0.06以上とならな
らず、かつC/Aの値が必要な研摩値が得られるような
値になるようにフッ素含有量および焙焼温度を調整して
製造するようにすれば良い。
【0036】また、B/Aの値が0.06未満であるセ
リウム系研摩材は、研摩による傷の発生がほとんどない
ということを保証することができる。ここで、このB/
Aの値が0.05以下であれば、研摩による傷がより少
ないので好ましく、さらに0.03以下であればより一
層好ましく、0.01以下であればさらに好ましい。ま
た、表1および図1から、B/Aの値およびC/Aの値
がそれぞれ、0.06未満、0.05〜0.60のセリ
ウム系研摩材の場合、研摩による傷の発生がほとんどな
く、かつ約23μm〜40μm超程度の研摩値が得られ
るので、研摩材として十分に用いることができる。ま
た、B/Aの値が0.06未満で、かつC/Aの値が
0.10〜0.60のセリウム系研摩材の場合、研摩に
よる傷がほとんどなく、かつ約25μm〜40μm超程
度の研摩値が得られるので、液晶用ガラスまたはハード
ディスク用の一次研摩用として好適に用いることができ
る。また、B/Aの値が0.01以下で、かつC/Aの
値が0.10〜0.60のセリウム系研摩材の場合、研
摩による傷が皆無に近く、かつ約25μm〜40μm超
程度の研摩値が得られるので、液晶用ガラスの仕上げ研
摩用として好適に使用することができる。また、B/A
の値が0.01以下で、かつC/Aの値が0.05〜
0.10のセリウム系研摩材の場合、研摩による傷が皆
無に近く、かつ約23μm〜25μm程度の研摩値が得
られるので、ハードディスクの仕上げ研摩用として好適
に使用することができる。
【0037】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
セリウム系研摩材の研摩特性に関する品質検査を簡便に
行うことができるセリウム系研摩材の品質検査方法を提
供することができる。したがって、この品質検査方法を
用いて製品検査を行い、所定の研摩特性を有するセリウ
ム系研摩材を選別することができる。また、本発明によ
れば、所定の研摩特性を有するセリウム系研摩材を得る
ことができるセリウム系研摩材の製造方法を提供するこ
とができる。また、本発明によれば、用途に応じた所定
の研摩特性を有するセリウム系研摩材を提供することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】研摩値とC/Aとの関係を示す図である。
【図2】研摩材1のXRD測定データを示す図である。
【図3】研摩材1のXRD測定データを示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高橋 和明 埼玉県上尾市原市1333−2 三井金属鉱 業株式会社 総合研究所内 (56)参考文献 特開 平11−269455(JP,A) 特開2000−26840(JP,A) 特開2000−188270(JP,A) 特開 平9−183966(JP,A) 特開 平10−106993(JP,A) 特開 平11−322310(JP,A) 特開 平6−330025(JP,A) 特開 平7−223166(JP,A) 特開 平7−290367(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09K 3/14 G01N 23/20 - 23/207 B24B 37/00 - 37/04 C01F 17/00 H01L 21/304

Claims (13)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研摩特性に
    関する品質検査方法であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、2θ=27.5±0.3degで
    あって、かつピークaより低角度にある最大ピークを
    b、そのピーク強度をBとしたとき、 B/Aの値に基づいて品質検査を行うことを特徴とする
    セリウム系研摩材の品質検査方法。
  2. 【請求項2】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研摩特性に
    関する品質検査方法であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB
    としたとき、 0.06≦B/Aであるセリウム系研摩材を不合格と判
    定することを特徴とするセリウム系研摩材の品質検査方
    法。
  3. 【請求項3】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研摩特性に
    関する品質検査方法であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 C/Aの値に基づいて品質検査を行うことを特徴とする
    セリウム系研摩材の品質検査方法。
  4. 【請求項4】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の研摩特性に
    関する品質検査方法であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/Aの値およびC/Aの値に基づいて品質検査を行う
    ことを特徴とするセリウム系研摩材の品質検査方法。
  5. 【請求項5】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の製造方法で
    あって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB
    としたとき、 B/Aの値に基づいてフッ素含有量および焙焼温度を調
    整することを特徴とするセリウム系研摩材の製造方法。
  6. 【請求項6】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の製造方法で
    あって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB
    としたとき、 0.06≦B/Aにならないようにフッ素含有量および
    焙焼温度を調整することを特徴とするセリウム系研摩材
    の製造方法。
  7. 【請求項7】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の製造方法で
    あって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 C/Aの値に基づいてフッ素含有量および焙焼温度を調
    整することを特徴とするセリウム系研摩材の製造方法。
  8. 【請求項8】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材の製造方法で
    あって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/Aの値およびC/Aの値に基づいてフッ素含有量お
    よび焙焼温度を調整することを特徴とするセリウム系研
    摩材の製造方法。
  9. 【請求項9】 フッ素成分を含有し、かつLaおよびN
    dをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積が
    12m2/g以下であるセリウム系研摩材であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度をB
    としたとき、 B/A<0.06であることを特徴とするセリウム系研
    摩材。
  10. 【請求項10】 フッ素成分を含有し、かつLaおよび
    NdをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積
    が12m2/g以下であるセリウム系研摩材であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/A<0.06で、かつ0.05≦C/A≦0.60
    であることを特徴とするセリウム系研摩材。
  11. 【請求項11】 フッ素成分を含有し、かつLaおよび
    NdをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積
    が12m2/g以下であるセリウム系研摩材であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/A<0.06で、かつ0.10≦C/A≦0.60
    であることを特徴とするセリウム系研摩材。
  12. 【請求項12】 フッ素成分を含有し、かつLaおよび
    NdをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積
    が12m2/g以下であるセリウム系研摩材であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/A≦0.01で、かつ0.10≦C/A≦0.60
    であることを特徴とするセリウム系研摩材。
  13. 【請求項13】 フッ素成分を含有し、かつLaおよび
    NdをCeに対して0.5原子%以上含有し、比表面積
    が12m2/g以下であるセリウム系研摩材であって、 銅ターゲットを使用し、Cu−Kα1線を用いたX線回
    折において、 2θ=5deg〜80degにおける最大ピークをa、
    そのピーク強度をA、 2θ=27.5±0.3degであって、かつピークa
    より低角度にある最大ピークをb、そのピーク強度を
    B、 2θ=26.5±0.5degにおける最大ピークを
    c、そのピーク強度をCとしたとき、 B/A≦0.01で、かつ0.05≦C/A≦0.10
    であることを特徴とするセリウム系研摩材。
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