JP3392058B2 - 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場 - Google Patents

漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場

Info

Publication number
JP3392058B2
JP3392058B2 JP21011698A JP21011698A JP3392058B2 JP 3392058 B2 JP3392058 B2 JP 3392058B2 JP 21011698 A JP21011698 A JP 21011698A JP 21011698 A JP21011698 A JP 21011698A JP 3392058 B2 JP3392058 B2 JP 3392058B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
reef
block
mold
fishing
cement
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP21011698A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2000041525A (ja
Inventor
卓 大野
哲也 酒木
達治 棚橋
伸幸 田中
裕明 鈴木
紀久夫 橘
哲夫 小林
季穂 林
秀男 松原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Original Assignee
Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Osaka Cement Co Ltd filed Critical Sumitomo Osaka Cement Co Ltd
Priority to JP21011698A priority Critical patent/JP3392058B2/ja
Publication of JP2000041525A publication Critical patent/JP2000041525A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3392058B2 publication Critical patent/JP3392058B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C04CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
    • C04BLIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
    • C04B28/00Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements
    • C04B28/02Compositions of mortars, concrete or artificial stone, containing inorganic binders or the reaction product of an inorganic and an organic binder, e.g. polycarboxylate cements containing hydraulic cements other than calcium sulfates

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Ceramic Engineering (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Inorganic Chemistry (AREA)
  • Materials Engineering (AREA)
  • Structural Engineering (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Artificial Fish Reefs (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、海底に沈めて使用
され、海洋生物の生息に適した藻場増殖場を形成する、
漁礁用ブロック及びその製造方法ならびにその使用方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、藻類を増殖させる藻場増殖場に
は、天然の岩場、テトラポッドやコンクリートプレー
ト、或いは、これらコンクリート製品を重積したりその
間に自然石を配設したもの等が、漁礁として利用されて
きた。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、天然の岩場
は、本来海中にあるそのままの姿、形で利用しなければ
ならず、場所の選定や大きさの選択ができないため、有
効利用が難しいという問題がある。一方、コンクリート
製品は、加工次第で大きさや形状を自在に設定でき、海
底における漁礁を形成する位置も比較的自由に選択出来
る利点がある上に、自然石等を用いる場合に比べて藻類
の増殖率も高いという特長を有している。しかしなが
ら、テトラポッドに代表されるコンクリート製品は、製
造、運搬、施設が手間が掛かり、材料コストも掛かるこ
とを考えれば、せっかく採用する以上、藻場増殖率を一
層顕著なものにしたいという期待が大きい。
【0004】また、資源の有効利用、廃棄物の有効利用
を考えた場合、カキ殻に代表されるような貝殻の廃材、
魚の骨等の廃材は、カルシウム組成物であり、コンクリ
ート製漁礁に含有させれば、藻類の増殖が促進されるこ
とが予想されているが、コンクリート強度を低下させて
しまう問題があり、漁礁用ブロックに混入して使用され
る例はほとんどない。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、以上の点に鑑
み、漁礁として用いるコンクリートブロックの組成を、
コンクリートのみによらず、藻場増殖により適した成分
をコストを掛けずに含有させて構成することとしてい
る。さらに、従来、海産物のカルシウム組成物を含有す
るコンクリートの強度低下を考慮し、コンクリート強度
に依存しない漁礁用ブロックの使用法を主たる漁礁とは
別に藻場増殖用ブロックとして使用することに特徴があ
る。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明に係る漁礁用ブロックの製
造方法は平面的に敷設した多数の砂利等の転写元物質
の表面側に、常温では硬化して弾性変形可能な型枠とな
る熱可塑性材料を加熱溶融した状態で接触させ、該熱可
塑性材料が硬化して前記転写元物質を被覆する薄肉シー
ト状の型枠材が形成された段階で、該型枠材をその弾性
変形を利用して前記転写元物質から剥離させ、この型枠
材を一面を開口する立方体の展開図形状に切断するとと
もにこれを折曲げてなる立方体形状の型枠を保形手段に
より保持した上で、該型枠内に、コンクリート、モルタ
ル、又はセメントペースト等のセメント材料を打設して
硬化させた後、素材の弾性変形を利用して型枠を剥離す
ることによって、前記転写元物質の表面形態に対応した
凹凸をなす表面形態を有する立方体形状の漁礁用ブロッ
クを得ることを特徴とするものである。また、本発明に
係る他の漁礁用ブロックの製造方法は、上述の方法と同
様にして転写元物質から剥離させた型枠材を所定の大き
さの多数の正方形状に切断するとともに、これらのうち
5枚の型枠材を組み立ててなる一面を開口した立方体形
状の型枠を保形手段により保持した上で、該型枠内に、
コンクリート、モルタル、又はセメントペースト等のセ
メント材料を打設して硬化させた後、素材の弾性変形を
利用して型枠を剥離することによって、前記転写元物質
の表面形態に対応した凹凸をなす表面形態を有する立方
体形状の漁礁用ブロックを得ることを特徴とする。 漁礁
用ブロックに藻類の採食を目的として付着する生物とし
ては、例えばアワビ等の貝類がある。ところで、アワビ
等は、丸い漁礁には付着しにくく、たとえ付着しても貝
が湾曲して成長するので商品価値が低下する。したがっ
て、より湾曲の少なく商品価値が高いアワビ等の貝類を
得るためには、本発明の漁礁用ブロックを立方体もしく
は直方体形状にしておくのがよい。また、このような形
状にしておくことで、本漁礁用ブロックの製造、取り扱
いの便が向上するだけでなく、本発明の漁礁用ブロック
は前述した通り、藻類の増殖量を多くすることができる
ので、一個の漁礁を小型のものにできる。また、この漁
礁用ブロックの表面積を増大させて、より藻類が付着し
やすいようにするために適した形状として、該 漁礁用ブ
ロックの表面形状が凹凸にしているが、この凹凸によっ
て表層に三次元網目状の空隙を形成することも考えられ
る。 さらに、液状の熱可塑性材料を固化さることによっ
て、転写元物質の形状を型枠に精密に転写、付与するこ
とができるので、様々な形状の物質を転写元とした型枠
の製作を容易に行うことができる。また、ゴム弾性体で
あるこの型枠は、その弾性変形を利用して、転写元物質
あるいは形成後の漁礁用ブロックから容易に剥離するこ
とができるので、同一形状の漁礁用ブロックを繰り返し
製造することができる。
【0007】これらの漁礁用ブロックの製造方法におい
ては、前記型枠内に打設するセメント材料に、海産物の
カルシウム組成物を含有させることができる。ところ
で、コンクリート構造物が自然石よりも藻場増殖率が高
いのは、藻類の増殖のしやすさが、コンクリート構造物
の組成中における石灰質成分によるものであることが、
実験等により明らかとなった。したがって、本発明のよ
うに、コンクリート製の漁礁用ブロックの組成中に、さ
らに海産物のカルシウム組成物を含有させているので、
藻類の増殖のしやすさを、極めて優れたものにすること
ができる。したがって、このような藻類を餌とするため
に、或いは藻類の周辺で発生する植物プランクトンや動
物プランクトンを餌とするために集まってくる貝類、エ
ビやカニ等の甲殻類、或いは魚等の漁獲量を飛躍的に向
上させることが可能な藻場増殖場を形成することができ
る。なお、漁礁用ブロックは、従来の構造的なコンクリ
ート漁礁とは異なり、藻場増殖を目的とするため、海産
物のカルシウム組成物の混合によるコンクリート強度の
低下を考慮する必要はない。
【0008】さらに型枠内に打設するセメント材料に
は、前記海産物のカルシウム組成物に加えて、フライア
ッシュ、珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の
粉砕物の、少なくとも一つを含有させることもできる。
このようなものを混入するとさらに藻類の付着が促進さ
れることが予想され、このような混和材を適量混合して
用いることができる。 また、カルシウム組成物を含有す
る海産物としては、貝殻、魚の骨等が挙げられる。これ
らは、漁獲後に、主として廃棄物として捨てられている
のが現状であるが、これらを有効に利用することによ
り、廃棄処分及び漁礁用ブロックの製造にかかるコスト
を削減するとともに、廃棄物そのものの量を減らすこと
ができる。また、これら海産物のカルシウム組成物をコ
ンクリート組成に混入する際には、比較的大きいもので
あれば適当な大きさにまで粉砕し、小さいものであれば
そのまま利用すればよい。特に、カキ養殖地では、廃棄
物としてのカキ殻が大量に発生しており、その一部は肥
料等として流通しているものの、大多数の貝殻の処分に
苦慮している。このカキ殻は、石灰質を主成分としてい
るが、その他にも窒素、リン、カリウム、マグネシウム
等の藻類の肥料となる成分を含有しており、また、微量
元素成分等も天然の石灰石と比べて著しく多く含んでい
るという顕著な性質を有している。したがって、このよ
うなカキ殻を本発明に利用すれば、極めて優れた漁礁用
ブロックを得ることができると同時に、かかる廃棄物問
題の解決の一助にもなるものである。
【0009】また、このような漁礁用ブロックとして
は、前記海産物のカルシウム組成物の含有重量比が、基
本組成であるセメント材料に対して5倍以下、又は、前
記海産物のカルシウム組成物に更に、フライアッシュ、
珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕物
の、少なくとも一つを含有している場合にはこれらと前
記カルシウム組成物との合計の含有重量比が、前記セメ
ント材料に対して5倍以下とするのが望ましい。
【0010】このような漁礁用ブロックの製造過程にお
いて、前記型枠を保持する保形手段としては、前記型枠
の外側に充填した砂、粘土等の造形解体可能な材料を用
いる方法や、前記型枠の外側を拘束する剛性枠体を用い
る方法が挙げられる。
【0011】また、漁礁用ブロックを係留可能な貫通孔
を具備するブロックを製造するには、まず、前記各方法
に準じた方法により得られる熱可塑性材料でできた型枠
を製造し、この型枠内に、表面を樹脂製シート等で被覆
した棒等を立設した上で、前記コンクリート等を打設し
て硬化させ、このコンクリート等が硬化後に前記棒等を
引き抜くことによって、前記貫通孔を形成する方法や、
或いは、前記各方法に準じた方法により得られた漁礁用
ブロックの脱型後に穿孔により貫通孔を形成する方法を
採用するのが好ましい。
【0012】以上のような方法により製造される本発明
の漁礁用ブロックは、海底に沈めて漁礁を構成するコン
クリート製の漁礁用ブロックであり、平面的に配置した
多数の砂利等の転写元物質の表面形態を転写した弾性変
形可能な型枠材を立方体の展開図形状に切断して一面を
開口する立方体形状に保形させた型枠の内側に打設され
るコンクリート、モルタル、又はセメントペースト等の
セメント材料の硬化後に、型枠材を剥離することにより
形成される立方体形状をなすものであって、そのうち少
なくとも5つの面が、それぞれ転写元物質の異なる部位
の表面形態に対応する凹凸をなす表面形態を有すること
を特徴とする。
【0013】或いはまた、本発明の漁礁用ブロックは、
平面的に配置した多数の砂利等の転写元物質の表面形態
を転写した弾性変形可能な型枠材を複数の正方形状に切
断してそれらのうち5枚の型枠材を組み立てることによ
り一面を開口する立方体形状に保形させた型枠の内側に
打設されるコンクリート、モルタル、又はセメントペー
スト等のセメント材料の硬化後に、型枠材を剥離するこ
とにより形成される立方体形状をなすものであって、そ
のうち少なくとも5つの面が、それぞれ転写元物質の異
なる部位の表面形態に対応する凹凸をなす表面形態を有
することを特徴とする。
【0014】特に漁礁用ブロックを、立方体形状として
いるため、湾曲の少なく商品価値が高いアワビ等の貝類
を得ることができる。さらに、このような形状とするこ
とで、表面の凹凸形状により表面積の増大に伴う漁獲量
の増加や、本漁礁用ブロックの製造、取り扱いの便が向
上し、小型化を図ることもできる。
【0015】さらに、セメント材料に、海産物のカルシ
ウム組成物、例えばカキ殻等の貝殻や魚の骨等を含有さ
せることにより藻類の増殖のしやすさを、極めて優れた
ものにすることができ、このような漁礁用ブロックを海
底で使用することで、植物プランクトンや動物プランク
トンを餌とするために集まってくる貝類、エビやカニ等
の甲殻類、或いは魚等の漁獲量を飛躍的に向上させるこ
とが可能な藻場増殖場を形成することができる。また、
海産物のカルシウム組成物に加えて、フライアッシュ、
珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕物
の、少なくとも一つをセメント中に含有させてもよい。
【0016】より偏平で商品価値の高い貝類をも得るた
めには、本漁礁用ブロックの一表面を、略平坦で平面な
ものにしておくとよい。また、漁礁ブロック用を海底の
所定位置に係留しておく係留部として、多数の漁礁用ブ
ロックを互いに連結しておくために肉厚内を貫通させた
貫通孔を漁礁用ブロックに形成してもよい。この場合、
前記係留部が漁礁用ブロックを貫通する貫通孔であれ
ば、前記係留具として前記漁礁用プレートに複数の鉄筋
を立設し、その鉄筋を、漁礁用ブロックに設けた貫通孔
に挿通し、主たる漁礁の周囲に林立させて、波から主た
る漁礁を防御する方法を採用するのが望ましい。
【0017】以上のような高い漁獲高を見込むことがで
き、取り扱いの便にも優れた漁礁用ブロックを用いた本
発明に係る藻場増殖礁は、主たる漁礁と、この漁礁の周
囲を所定間隔で柵のように囲繞する複数の防波用漁礁と
により形成される藻場増殖場であって、主たる漁礁とし
て、平面的に敷設した多数の砂利等の転写元物質の表面
側に、常温では硬化して弾性変形可能な型枠となる熱可
塑性材料を加熱溶融した状態で接触させ、該熱可塑性材
料が硬化して前記転写元物質を被覆する薄肉シート状の
型枠材が形成された段階で、該型枠材をその弾性変形を
利用して前記転写元物質から剥離させ、この型枠材を一
面を開口する立方体の展開図形状に切断するとともにこ
れを折曲げてなる立方体形状の型枠、又はこの型枠材を
所定の大きさの多数の正方形状に切断するとともに、こ
れらのうち5枚の型枠材を組み立ててなる型枠のいずれ
かを保形手段により保持した上で、該型枠内に、コンク
リート、モルタル、又はセメントペースト等のセメント
材料を打設して硬化させた後、素材の弾性変形を利用し
て型枠を剥離することによって製造される、前記転写元
物質の表面形態に対応した凹凸をなす表面形態を有する
立方体形状の漁礁用ブロックを複数個重積することによ
り形成し、防波用漁礁を、前記主たる漁礁の周囲に配置
される複数の漁礁用プレートと、各漁礁用プレートに立
設した複数の鉄筋と、前記主たる漁礁を構成する漁礁用
ブロックと同様の製造方法により製造され且つ肉厚を貫
通させた貫通孔を有する複数の漁礁用ブロックとからな
り、各鉄筋を前記貫通孔に挿入することにより当該鉄筋
に複数の漁礁用ブロックを係留させたものから形成して
いることを特徴とする。
【0018】さらに、目的とする魚介類を得るために
、上述の藻場増殖礁において、主たる漁礁を構成する
漁礁用ブロック又は防波用漁礁を構成する漁礁用ブロッ
クに、魚介類が好むために増殖目的となる種類の藻類の
胞子を保持させたロープを捲回してその藻類を選択的に
増殖し得るようにする方法が望ましい。
【0019】
【実施例】以下、本発明の実施例を、一使用例を基にし
て、図面を参照して説明する。図1は、カジメ等の藻類
を生育させてそこに集まるアワビ等を獲るための藻場増
殖場4を示すものである。この藻場増殖場4は、主たる
漁礁2と、この主たる漁礁2の周囲を囲繞して配置され
る防波用漁礁3とから構成されている。
【0020】この主たる漁礁2は、図2に示すように、
一辺が50cm程度の略立方体形状を有する本発明のコ
ンクリート製漁礁用ブロック1を、図1のように、水深
5〜10mの海底Bに約4000個程度重積して沈設さ
れているものである。しかして、この主たる漁礁2の構
成要素である各漁礁用ブロック1の表面11には、多数
の凹凸を表出させている。さらに、図3に示すように、
この漁礁用ブロック1の組成には、セメント材料と略等
量のカキ殻51の粉砕物を含有させている。このような
漁礁用ブロック1の製造方法については、後段に詳述す
る。
【0021】一方、防波用漁礁3は、最大径が約4mの
コンクリート製の漁礁用プレート31と、この漁礁用プ
レート31の表面に多数立設した適宜長さの係留具たる
鉄筋32と、図13に示すような、一面からその対向面
に貫通する係留部たる貫通孔102を有した複数の漁礁
用ブロック101を前記鉄筋32に挿通しているものを
一構成単位とし、複数の単位防波用漁礁30を、図1に
示すように、前記主たる漁礁2の周囲を取り囲むよう
に、海底Bに沈設している。ここで使用している漁礁用
ブロック101は、一辺が20cm程度の略立方体形状
を有する本発明のコンクリート製漁礁ブロックで、その
製造方法を後段に詳述するように、前記漁礁用ブロック
1と略同様の組成及び形状を有しており、それに加えて
前記のような貫通孔102を備えているものである。
【0022】このような構成に加えて、本実施例の藻場
増殖場4では、採取目的であるアワビが好んで摂食する
海藻の一種であるカジメを選択的に増殖させるために、
あらかじめ、前記漁礁用ブロック1と前記防波用ブロッ
ク101に、それぞれロープ9を巻付け、このロープ9
に、前記カジメの胞子を植え付けている。以上のような
漁礁用ブロック1の製造は、以下に具体的に述べるよう
な方法により行う。
【0023】図4〜図6に示すように、まず、周囲を外
枠83で囲ったビニル等の素材からなるシート82の上
に、転写元となる数cm程度の大きさの多数の砂利61
を平面的に敷詰め、その砂利61の上方から熱可塑性材
料7を加熱溶融させた状態で砂利61の表面61aを覆
うように流し掛ける(図4(a))。ここで、熱可塑性
材料7としては、例えば、「EM/エム」(商品名;住
友大阪セメント株式会社製)等を使用する。この「EM
/エム」は、特殊ポリマーの三次元編目構造にオイルを
封じ込めた熱可塑性エラストマーであり、常温において
はゴム弾性体となり、摂氏210℃以上の高温下ではオ
イル状となるものである。
【0024】この状態でしばらく放置すると、この熱可
塑性材料7が硬化し、ゴム弾性体からなるシート状の型
枠材71が形成される(図4(b))。この型枠材71
が形成された段階で、該型枠材71を、部材の弾性変形
を利用して前記砂利61から離脱させる(図4
(c))。このとき、前記砂利61の表面61a側から
流し掛けられた熱可塑性材料7は、各砂利61の隙間6
1bに流れ込むため、図4(c)及び図5(a)に示す
ように、前記隙間61bに対応した柔突起70を有する
型枠材71が形成されている。しかる後、この型枠材7
1を、一辺が約50cmの一面を欠いた立方体の展開図
状に切断し(図5(b))、この切断された型枠材71
を上面を開口する立方体となるように折り曲げて型枠7
2とし、これを枠体81内に載置するとともに(図6
(a))、該枠体81と前記型枠72との間に保形手段
たる砂8を充填した上で、型枠72内にモルタル12を
打設する(図6(b))。このモルタル12を硬化させ
た後に、ゴム弾性体である型枠72の弾性変形を利用す
れば容易にモルタル12から剥離することができ、図1
及び2に示すような、転写元である砂利61の形状に対
応した表面形態をなす漁礁用ブロック1が形成される。
【0025】ここで、前記モルタル12の配合は、前述
のようにセメント材料とカキ殻51を略等量使用したも
ので、具体的には、重量比にして、セメント:カキ殻:
砂:水=100:100:100:40となるようにし
ている。さらに、このカキ殻51は、1mm〜10mm
程度に粉砕した粉砕物であり、カキの養殖により大量に
生じて廃棄処分にされているものを有効利用したもので
ある。また、上述のごとく製造された漁礁用ブロック1
の圧縮強度は、15Mpa程度であり、海底Bに沈めて
用いるこの種の漁礁としては、十分な強度を有してい
る。
【0026】一方、前記防波用の漁礁用ブロック101
の製造は、図4〜図6及び図14に示すように、以下に
述べる方法により行う。すなわち、前記漁礁用ブロック
1の製造方法に準じた方法により型枠材711を形成し
(図4(c)、図5(a))、一辺が20cm程度の一
面を欠いた立方体の展開図状に切断して(図5
(b))、この切断された型枠材711の上面を開口す
る立方体となるように折曲げて型枠721とし、枠体8
1内に載置する(図6(a))。さらに、枠体81と前
記型枠721との間に保形材たる砂8を充填した上で、
枠体81の底面略中央に、ビニル袋85で表面を被覆し
た外径約1.5cmの塩化ビニル製のパイプ84を立設
しておき (図14)、型枠721内に、前記漁礁用ブ
ロック1と同一組成のモルタル12を打設する。このモ
ルタル12を硬化させた後に、型枠721の弾性変形を
利用して剥離することによって、図13に示すような転
写元である砂利61の形状に対応した表面形態をなすと
ともに、一面からその対向面に貫通する貫通孔102を
有する漁礁用ブロック101が形成される。
【0027】以上のようにして製造される漁礁用ブロッ
ク1及び防波用の漁礁用ブロック101は、その組成と
して石灰質や藻類の肥料となるその他の諸成分を含んで
いるカキ殻51を多量に含有しているので、藻類を極め
て増殖させやすいという特徴を発揮することができる。
また、これら漁礁用ブロック1、101は、表面11、
111に転写元物質である多数の砂利61の形状に応じ
た凹凸を有しているので、その表面積を増大させ、カジ
メ等の藻類が生育しやすい状態を形成することができる
とともに、略立方体形状を有しているので、より商品価
値の高い湾曲の少ないアワビを収穫することができ、カ
ジメ等を好むアワビ等の漁獲量を増やすことが可能であ
る。一方、漁礁用ブロック1、101は、それぞれ同一
の型枠71から繰り返し製造することができるので、製
造にかかる手間や費用を低減することもでき、また、そ
の製造工程も容易である。さらには、カキ殻51の処分
に困るカキ養殖地の問題を解決する手段を提供すること
も可能である。
【0028】また、以上のような漁礁用ブロック1を使
用した藻場増殖場4は、その中央に沈設される主たる漁
礁2の構成要素である漁礁用ブロック1が以上のような
特性を有しているので、それと同様に、良好な漁場とし
て利用され得る。また、前記主たる漁礁2の周囲には、
漁礁本体2を囲むようにして防波用漁礁3が沈設されて
おり、この防波用漁礁3に林立するように漁礁用ブロッ
ク101を貫通する多数の鉄筋32が立設されているの
で、この防波用漁礁3が、丁度防波柵のような働きをし
て漁礁本体2に届く波が弱め、漁礁用ブロック1の流失
を防止するとともに、主たる漁礁2で生育する藻類を大
きく成長させることができる。これはすなわち、この藻
場増殖場4における漁獲高の増大にもつながるものであ
る。また、前記漁礁用ブロック101は、漁礁用ブロッ
ク1と同様の構成のものでもあるので、漁礁用ブロック
101自体も漁礁用ブロック1と同等に機能させること
ができる。さらに、各漁礁用ブロック1、101には、
アワビが好むカジメの胞子を保持させたロープ9を巻付
けているので、このカジメを選択的に増殖させて、アワ
ビの収穫量の向上を図ることもできる。また、この藻場
増殖場4の漁場としての環境が上述のように良好なもの
であるため、上記カジメ以外の藻類や植物プランクト
ン、動物プランクトンなどがよく生育し、アワビ以外に
も、イセエビやその他の魚介類が集まって来て、それら
をも収穫することができるという副次的な効果も生じる
ものである。
【0029】なお、本発明の具体的な構成は、上記実施
例に限られるものではない。例えば、本発明の漁礁用ブ
ロック1は、以下のようにしても製造することができ
る。以下、上記実施例と同一部材を示すものは同一の符
号を附して示すこととする。まず、製造方法の変形例1
として、上述した漁礁用ブロック1の製造方法におい
て、得られた型枠シート71を所定大きさの多数の正方
形状に切断し、これらを組み立てて上面を開口する立方
体形状の型枠711とし、その中にモルタル12等を打
設して本発明の漁礁用ブロック1を製造する方法が挙げ
られる。この場合は、図4に示す外枠83を用いて周辺
領域を画定する必要が必ずしもないため、適当な範囲に
亘って平面的に敷設した砂利8の上に直接熱可塑性材料
7を流し掛けて製造することも可能である。
【0030】また、製造方法の変形例2として、図7〜
図9に示すように、粗骨材63を使用したポーラスコン
クリート構造物62を転写元として枠体811に設置
し、前記構造物62の表面62aと枠体811との隙間
に、前記熱可塑性材料7を加熱溶融させた状態で充填し
(図7(a))、この熱可塑性材料7が硬化して型枠7
3が形成された段階(図7(b))で、該型枠73を、
その弾性変形を利用して前記ポーラスコンクリート構造
物62から離脱させ(図8)、型枠73を保形手段たる
剛性枠体86により保持し(図9(a))、その型枠7
3内に、モルタル12等を打設して硬化させ(図9
(b))、硬化後に該型枠73をその弾性変形を利用し
て取り外すことによって、転写元ポーラスコンクリート
構造物62の粗骨材63及び粗骨材63同士の隙間63
aの形状に対応した表面形態を有する、図1及び2に示
すような本発明の漁礁用ブロック1を製造する方法を挙
げることもできる。
【0031】また、製造方法の変形例3として、図10
〜図12に示すように、粗骨材63を使用したポーラス
コンクリート構造物62を転写元として、その上方か
ら、前記熱可塑性材料7を加熱溶融した状態で接触させ
(図10(a))、該熱可塑性材料7が硬化して前記ポ
ーラスコンクリート62を被覆する薄肉袋状の型枠74
が形成された段階(図10(b))で、該型枠74を剥
離して(図11)、前記砂8等の保形手段により一定の
形に保持した上で(図12(a))、該型枠74内に、
モルタル12等を打設して硬化させる(図12(b))
ことによって、前記粗骨材63に対応した表面形態をな
す、図1及び2に示すような、本発明の漁礁用ブロック
1を製造する方法を採用してもよい。
【0032】一方、このような各種製造方法を、貫通孔
102を有する前記防波用の漁礁用ブロックの製造10
1に適用することもできる。また、この漁礁用ブロック
101の貫通孔102は、漁礁用ブロック1を製造した
後で、ドリル等を用いて穿孔することによっても形成す
ることができる。また、漁礁用ブロック1は、その表面
11を、上述のような方法以外の方法によって凹凸形状
にしたり、凹凸のない平面的な形状にしたもの、或い
は、表層部に三次元網目形状の空隙を有するようにした
ものであってもよい。
【0033】また、前記モルタル12等の組成比は、上
記実施例のものに限られず、また、使用する海産物のカ
ルシウム組成物は、前記カキ殻51に限られるものでは
なく、その他の貝殻や、魚の骨、エビやカニ等の甲殻類
の殻、サンゴ、ウニの殻等、石灰質を成分とするもので
あれば、これらの一種類或いは数種類の混合物を用いる
こともできる。また、これらに加えて、フライアッシ
ュ、珪藻土粉末、スラグ粉末、ベンガラ等も組成物とし
て混入してもよい。
【0034】さらに、藻場増殖場4は、上記実施例の形
態に限られず、例えば、漁礁用プレート31上に直接多
数の漁礁用ブロック1を重積・配設し、これらが崩れな
いように、ワイヤ等で連結したようなものであってもよ
い。その他の具体的構成についても、本発明の趣旨を逸
脱しない範囲で種々変更が可能である。
【0035】
【発明の効果】以上、詳述したように、本発明の漁礁用
ブロックの製造方法は、平面的に敷設した多数の砂利等
の転写元物質の表面側に、常温では硬化して弾性変形可
能な型枠となる熱可塑性材料を加熱溶融した状態で接触
させ、該熱可塑性材料が硬化して前記転写元物質を被覆
する薄肉シート状の型枠材が形成された段階で、該型枠
材をその弾性変形を利用して前記転写元物質から剥離さ
せ、この型枠材を一面を開口する立方体の展開図形状に
切断するとともにこれを折曲げてなる立方体形状の型枠
を保形手段により保持した上で、該型枠内に、コンクリ
ート、モルタル、又はセメントペースト等のセメント材
料を打設して硬化させた後、素材の弾性変形を利用して
型枠を剥離するようにしたものである。或いはまた、転
写元物質から剥離させた型枠材を所定の大きさの多数の
正方形状に切断するとともに、これらのうち5枚の型枠
材を組み立ててなる一面を開口した立方体形状の型枠を
保形手段により保持した上で、該型枠内に、コンクリー
ト、モルタル、又はセメントペースト等のセメント材料
を打設して硬化させた後、素材の弾性変形を利用して型
枠を剥離するようにしたものである。したがって、この
ような方法によれば、前記転写元物質に対応した表面形
態をなす漁礁用ブロックを得ることができる。そして、
漁礁用ブロックを略立方体とすることによって、漁礁用
ブロックの製造、取り扱いの便を向上させることができ
るだけでなく、この漁礁ブロックに増殖する藻類を目的
に付着するアワビのような高価な貝類を得ることができ
る。さらに、本発明の漁礁用ブロックを使用すれば、藻
類の増殖量を多くすることができるので、一個の漁礁用
ブロックを小型にすることができる。また、漁礁用ブロ
ックの表面を凹凸形状にすれば、このブロックの表面積
を増大させて、より藻類が付着しやすいようにすること
が可能である。さらに、液状の熱可塑性材料を固化さる
ことによって、転写元物質の形状を型枠に精密に転写、
付与することができるので、様々な形状の物質を転写元
とした型枠の製作を容易に行うことができる。また、ゴ
ム弾性体であるこの型枠は、その弾性変形を利用して、
転写元物質あるいは形成後の漁礁用ブロックから容易に
剥離することができるので、同一形状の漁礁用ブロック
を繰り返し製造することができる。
【0036】特に、石灰質を含有するコンクリートの組
成中に、さらに石灰質を多量に含む海産物の組成物を含
有させるようにすることで、藻類の増殖のしやすさを、
極めて優れたものにすることができる。したがって、こ
のような藻類を餌とするために、或いは藻類の周辺で発
生する植物プランクトンや動物プランクトンを餌とする
ために集まってくる貝類、エビやカニ等の甲殻類、或い
は魚等の漁獲量を飛躍的に向上させることが可能な藻場
増殖場を形成することができる。海産物のカルシウム組
成物として、貝殻、魚の骨等を用いれば、これらの漁獲
後にかかる廃棄処分及び漁礁用ブロックの製造コストを
削減するとともに、廃棄物そのものの量を減らすことが
できる。また、これら海産物を、比較的大きいものであ
れば適当な大きさにまで粉砕し、小さいものであればそ
のまま利用してコンクリート組成に混入すれば、本漁礁
用ブロックにより多量の石灰質成分を混入させることが
でき、その製造も容易にすることができる。
【0037】このような海産物のカルシウム組成物とし
て、カキ殻を利用する場合には、カキ殻は、石灰質を主
成分とし、その他にも窒素、リン、カリウム、マグネシ
ウム等の藻類の肥料となる成分を含有しており、また、
微量元素成分等も天然の石灰石と比べて著しく多く含ん
でいるので、藻類の増殖に特に優れた漁礁用ブロックに
することが可能である。さらに、カキ養殖地において大
量に発生しその廃棄処分が問題化しているカキ殻を有効
に利用することができ、ひいては、かかる廃棄物問題の
一解決策とすることができる。
【0038】また、前記コンクリート組成中に、カルシ
ウム組成物に加えて、フライアッシュ、珪藻土、スラ
グ、ベンガラ、エビやカニ等の甲殻類の殻等のうち、少
なくとも一つを混合している場合には、藻類の増殖をさ
らに促進することが可能である。このような場合、前記
海産物のカルシウム組成物の含有重量比が、基本組成で
あるセメント材料に対して5倍以下、又は、前記海産物
のカルシウム組成物に更に、フライアッシュ、珪藻土、
スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕物の、少なく
とも一つを含有している場合にはこれらと前記カルシウ
ム組成物との合計の含有重量比が、前記セメント材料に
対して5倍以下とすれば、本漁礁用ブロックの物理的強
度、化学的性質からも適したものにすることができる。
【0039】これら製造過程において、前記型枠を保持
する保形手段として、前記型枠の外側に充填させた砂、
粘土等の造形解体可能な材料を用いる方法や、前記型枠
の外側を拘束する剛性型枠を用いる方法によれば、本漁
礁用ブロックの製造の便を向上することができる。
【0040】また、型枠内に、表面を樹脂製シート等で
被覆した棒状のものを立設した上でコンクリート、モル
タル、又はセメントペーストを打設して硬化させ、これ
らコンクリート等が硬化後に前記棒状のものを引き抜く
ことによって、係留可能な貫通孔を形成する方法や、或
いは、脱型後の漁礁用ブロックに、穿孔によって貫通孔
を形成する方法によれば、漁礁用ブロックを係留する手
段である貫通孔を具備するブロックを簡便に製造するこ
とができる。
【0041】以上のような方法によって製造される本発
明の漁礁用ブロックは、平面的に配置した多数の砂利等
の転写元物質の表面形態を転写した弾性変形可能な型枠
材を立方体の展開図形状に切断して一面を開口する立方
体形状に保形させた型枠の内側に打設されるコンクリー
ト、モルタル、又はセメントペースト等のセメント材料
の硬化後に、型枠材を剥離することにより形成される立
方体形状をなすもの、或いは、型枠材を複数の正方形状
に切断してそれらのうち5枚の型枠材を組み立てること
により一面を開口する立方体形状に保形させた型枠の内
側に打設されるコンクリート、モルタル、又はセメント
ペースト等のセメント材料の硬化後に、型枠材を剥離す
ることにより形成される立方体形状をなすものであっ
て、そのうち少なくとも5つの面が、それぞれ転写元物
質の異なる部位の表面形態に対応する凹凸をなす表面形
態を有している。
【0042】したがって、漁礁用ブロックは略立方体を
なすため、取り扱いの便に優れるだけでなく、この漁礁
ブロックに増殖する藻類を目的に付着するアワビのよう
な高価な貝類を得ることができる。また、漁礁用ブロッ
クの表面を転写元物質の表面形態に対応して凹凸形状を
有していることから、このブロックの表面積が増大し、
より藻類が付着しやすいようにすることが可能であり、
藻類の増殖量を多くすることができるので、一個の漁礁
用ブロックを小型にすることができる。
【0043】そしてこのような漁礁用ブロックの組成中
に、さらに石灰質を多量に含む海産物の組成物を含有さ
せることで、藻類の増殖のしやすさが向上し、このよう
な藻類を餌とするために、或いは藻類の周辺で発生する
植物プランクトンや動物プランクトンを餌とするために
集まってくる貝類、エビやカニ等の甲殻類、或いは魚等
の漁獲量を飛躍的に向上させることが可能となる。
【0044】また、海産物のカルシウム組成物として、
貝殻、魚の骨等を用いれば、これらの漁獲後にかかる廃
棄処分及び漁礁用ブロックの製造コストを削減するとと
もに、廃棄物そのものの量を減らすことができる。ま
た、これら海産物を、比較的大きいものであれば適当な
大きさにまで粉砕し、小さいものであればそのまま利用
してコンクリート組成に混入すれば、本漁礁用ブロック
により多量の石灰質成分を混入させることができ、その
製造も容易にすることができる。特に海産物のカルシウ
ム組成物として、カキ殻を利用する場合には、上述した
とおり藻類の増殖に特に優れた漁礁用ブロックにするこ
とが可能であるとともに、カキ養殖地におけるカキ殻の
有効利用を実現し、廃棄物問題の一解決策とすることが
できる。
【0045】さらにまた、コンクリート組成中に、カル
シウム組成物に加えて、フライアッシュ、珪藻土、スラ
グ、ベンガラ、エビやカニ等の甲殻類の殻等のうち、少
なくとも一つを混合している場合には、藻類の増殖をさ
らに促進することが可能である。そして、海産物のカル
シウム組成物の含有重量比が、基本組成であるセメント
材料に対して5倍以下、又は、前記海産物のカルシウム
組成物に更に、フライアッシュ、珪藻土、スラグ、ベン
ガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕物の、少なくとも一つを含
有している場合にはこれらと前記カルシウム組成物との
合計の含有重量比が、前記セメント材料に対して5倍以
下とすれば、本漁礁用ブロックの物理的強度、化学的性
質からも適したものにすることができる。
【0046】本漁礁用ブロックの一表面を略平坦で平面
なものにしておくと、より偏平で商品価値の高い貝類を
も得ることができる。 また、漁礁用ブロックが肉厚内を
貫通する貫通孔を備えていれば、この漁礁用ブロックや
これに付着して増殖する藻類等が潮流により流されない
ようにしておくための渓流手段として貫通孔を利用で
き、容易に多量のブロックを流失不能に連結しておくこ
とができる。
【0047】以上のような方法により製造される漁礁用
ブロックを利用した本発明の藻場増殖礁は、主たる漁礁
と、この漁礁の周囲を所定間隔で柵のように囲繞する複
数の防波用漁礁とにより形成される藻場増殖場である。
主たる漁礁は、上述の方法により製造される、転写元物
質の表面形態に対応した凹凸をなす表面形態を有する立
方体形状の漁礁用ブロックを複数個重積することにより
形成される。一方、防波用漁礁は、主たる漁礁の周囲に
配置される複数の漁礁用プレートと、各漁礁用プレート
に立設した複数の鉄筋と、前記主たる漁礁を構成する漁
礁用ブロックと同様の製造方法により製造され且つ肉厚
を貫通させた貫通孔を有する複数の漁礁用ブロックとか
らなり、各鉄筋を前記貫通孔に挿入することにより当該
鉄筋に複数の漁礁用ブロックを係留させたものから形成
される。
【0048】したがって、このような藻場増殖礁は、主
たる漁礁、防波用漁礁共に簡易に形成することができる
ものであるため、上述したように、藻類が生育しやすい
優れた藻場増殖場を形成することによって、高い漁獲高
を見込むことができる。また、防波用漁礁は、主たる漁
礁の周囲に林立させて使用することにより、波から漁礁
本体を極めて有効に防御することができるとともに、防
波用漁礁も、漁礁用ブロックと同等の役割を果たすこと
ができる。
【0049】さらに、主たる漁礁又は防波用漁礁の漁礁
用ブロックに特定の魚介類が好む種類の藻類の胞子を保
持させたロープを捲回してその藻類の増殖を促進し得る
ようにすれば、特定種類の魚介類を得ることもできる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の使用状態をを示す概略的な斜視図。
【図2】図1において主たる漁礁に用いられる本発明の
拡大斜視図。
【図3】図2におけるA−A線断面図。
【図4】本発明の一製造方法の工程説明図。
【図5】図4の工程によって得られる型枠を示す平面
図。
【図6】図4に引き続く製造方法の工程説明図。
【図7】本発明の製造方法の変形例2の工程説明図。
【図8】同製造方法の工程説明図。
【図9】同製造方法の工程説明図。
【図10】本発明の製造方法の変形例3の工程説明図。
【図11】同製造方法の工程説明図。
【図12】同製造方法の工程説明図。
【図13】図1において防波用漁礁に用いられる本発明
の拡大斜視図。
【図14】図13を製造する方法の工程の一例を説明す
る図。
【符号の説明】
1、101…漁礁用ブロック 2…主たる漁礁 3…防波用漁礁 4…藻場増殖場 7…熱可塑性材料 9…ロープ 11…表面 30…単位防波用漁礁 31…漁礁用プレート 32…鉄筋(係留具) 51…カキ殻(海産物) 61…砂利(転写元物質) 62…ポーラスコンクリート構造物(転写元物質) 63…粗骨材 72、73、74、721…型枠 8…砂(保形手段) 811…枠体 84…パイプ(棒) 85…ビニル袋(樹脂製シート) 86…剛性枠体(保形手段) 102…貫通孔(係留部) B…海底
フロントページの続き (72)発明者 棚橋 達治 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住友大阪セメント株式会社 セメント・ コンクリート研究所内 (72)発明者 田中 伸幸 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住友大阪セメント株式会社 セメント・ コンクリート研究所内 (72)発明者 鈴木 裕明 東京都千代田区神田美土代町1番地 住 友大阪セメント株式会社内 (72)発明者 橘 紀久夫 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住友大阪セメント株式会社 セメント・ コンクリート研究所内 (72)発明者 小林 哲夫 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住友大阪セメント株式会社 セメント・ コンクリート研究所内 (72)発明者 林 季穂 大阪市大正区南恩加島7丁目1番55号 住友大阪セメント株式会社 セメント・ コンクリート研究所内 (72)発明者 松原 秀男 三重県鳥羽市鳥羽2丁目16−17 鳥羽建 設株式会社内 (56)参考文献 特開 平8−140520(JP,A) 特開 平10−152358(JP,A) 特開 平6−339915(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A01K 61/00 C04B 18/02

Claims (22)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平面的に敷設した多数の砂利等の転写元物
    質の表面側に、常温では硬化して弾性変形可能な型枠と
    なる熱可塑性材料を加熱溶融した状態で接触させ、該熱
    可塑性材料が硬化して前記転写元物質を被覆する薄肉シ
    ート状の型枠材が形成された段階で、該型枠材をその弾
    性変形を利用して前記転写元物質から剥離させ、この型
    枠材を一面を開口する立方体の展開図形状に切断すると
    ともにこれを折曲げてなる立方体形状の型枠を保形手段
    により保持した上で、該型枠内に、コンクリート、モル
    タル、又はセメントペースト等のセメント材料を打設し
    て硬化させた後、素材の弾性変形を利用して型枠を剥離
    することによって、前記転写元物質の表面形態に対応し
    た凹凸をなす表面形態を有する立方体形状の漁礁用ブロ
    ックを得ることを特徴とする漁礁用ブロックの製造方
    法。
  2. 【請求項2】平面的に敷設した多数の砂利等の転写元物
    質の表面側に、常温では硬化して弾性変形可能な型枠と
    なる熱可塑性材料を加熱溶融した状態で接触させ、該熱
    可塑性材料が硬化して前記転写元物質を被覆する薄肉シ
    ート状の型枠材が形成された段階で、該型枠材をその弾
    性変形を利用して前記転写元物質から剥離させ、この型
    枠材を所定の大きさの多数の正方形状に切断するととも
    に、これらのうち5枚の型枠材を組み立ててなる一面を
    開口した立方体形状の型枠を保形手段により保持した上
    で、該型枠内に、コンクリート、モルタル、又はセメン
    トペースト等のセメント材料を打設して硬化させた後、
    素材の弾性変形を利用して型枠を剥離することによっ
    て、前記転写元物質の表面形態に対応した凹凸をなす表
    面形態を有する立方体形状の漁礁用ブロックを得ること
    を特徴とする漁礁用ブロックの製造方法。
  3. 【請求項3】前記型枠内に打設するセメント材料に、海
    産物のカルシウム組成物を含有させている請求項1又は
    2記載の漁礁用ブロックの製造方法。
  4. 【請求項4】前記型枠内に打設するセメント材料に、前
    記海産物のカルシウム組成物に加えて、フライアッシ
    ュ、珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕
    物の、少なくとも一つを含有させている請求項3記載の
    漁礁用ブロックの製造方法。
  5. 【請求項5】前記海産物のカルシウム組成物として、貝
    殻、魚の骨等の粉砕物 又は無粉砕物を適用している請求
    項3又は4記載の漁礁用ブロックの製造方法。
  6. 【請求項6】前記海産物のカルシウム組成物として、カ
    キ殻の粉砕物又は無粉砕物である請求項5記載の漁礁用
    ブロックの製造方法。
  7. 【請求項7】前記海産物のカルシウム組成物の含有重量
    比を、基本組成であるセメント材料に対して5倍以下、
    又は、前記海産物のカルシウム組成物に更に、フライア
    ッシュ、珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻類の
    粉砕物の、少なくとも一つを含有している場合にはこれ
    らと前記カルシウム組成物との合計の含有重量比が、前
    記セメント材料に対して5倍以下としている請求項1、
    2、3、4、5又は6記載の漁礁用ブロックの製造方
    法。
  8. 【請求項8】前記保形手段として、前記型枠の外側に充
    填した砂、粘土等の造形解体可能な材料を適用している
    請求項1、2、3、4、5、6又は7記載の漁礁用ブロ
    ックの製造方法。
  9. 【請求項9】前記保形手段として、前記型枠の外側を拘
    束する剛性枠体を適用している請求項1、2、3、4、
    5、6又は7記載の漁礁用ブロックの製造方法。
  10. 【請求項10】前記セメント材料を前記型枠内に打設す
    る前に、表面を樹脂製シート等で被覆した棒等を該型枠
    内に立設しておき、セメント材料の硬化後に前記棒等を
    引き抜くことによって、貫通孔を形成してなる漁礁用ブ
    ロックを製造する請求項1、2、3、4、5、6、7、
    8又は9記載の漁礁用ブロックの製造方法。
  11. 【請求項11】硬化したセメント材料から前記型枠を剥
    離した脱型後の漁礁用ブロックに、穿孔によって貫通孔
    を形成してなる漁礁用ブロックを製造する請求項1、
    2、3、4、5、6、7、8又は9記載の漁礁用ブロッ
    クの製造方法。
  12. 【請求項12】海底に沈めて漁礁を構成するコンクリー
    ト製の漁礁用ブロックにおいて、平面的に配置した多数
    の砂利等の転写元物質の表面形態を転写した弾性変形可
    能な型枠材を立方体の展開図形状に切断して一面を開口
    する立方体形状に保形させた型枠の内側に打設されるコ
    ンクリート、モルタル、又はセメントペースト等のセメ
    ント材料の硬化後に、型枠材を剥離することにより形成
    される立方体形状をなすものであって、そのうち少なく
    とも5つの面が、それぞれ転写元 物質の異なる部位の表
    面形態に対応する凹凸をなす表面形態を有することを特
    徴とする漁礁用ブロック。
  13. 【請求項13】海底に沈めて漁礁を構成するコンクリー
    ト製の漁礁用ブロックにおいて、平面的に配置した多数
    の砂利等の転写元物質の表面形態を転写した弾性変形可
    能な型枠材を複数の正方形状に切断してそれらのうち5
    枚の型枠材を組み立てることにより一面を開口する立方
    体形状に保形させた型枠の内側に打設されるコンクリー
    ト、モルタル、又はセメントペースト等のセメント材料
    の硬化後に、型枠材を剥離することにより形成される立
    方体形状をなすものであって、そのうち少なくとも5つ
    の面が、それぞれ転写元物質の異なる部位の表面形態に
    対応する凹凸をなす表面形態を有することを特徴とする
    漁礁用ブロック。
  14. 【請求項14】セメント材料中に、海産物のカルシウム
    組成物を含有させて藻類を増殖可能にしていることを特
    徴とする請求項12又は13記載の漁礁用ブロック。
  15. 【請求項15】セメント材料中に、海産物のカルシウム
    組成物と共に、フライアッシュ、珪藻土、スラグ、ベン
    ガラ(鉄粉)、甲殻類の粉砕物の、少なくとも一つを含
    有してなる請求項14記載の漁礁用ブロック。
  16. 【請求項16】前記海産物のカルシウム組成物が、貝
    殻、魚の骨等の粉砕物又は無粉砕物である請求項14又
    は15記載の漁礁用ブロック。
  17. 【請求項17】前記海産物のカルシウム組成物が、カキ
    殻の粉砕物又は無粉砕物である請求項16記載の漁礁用
    ブロック。
  18. 【請求項18】前記海産物のカルシウム組成物の含有重
    量比が、基本組成であるセメント材料に対して5倍以
    下、又は、前記海産物のカルシウム組成物に更に、フラ
    イアッシュ、珪藻土、スラグ、ベンガラ(鉄粉)、甲殻
    類の粉砕物の、少なくとも一つを含有している場合には
    これらと前記カルシウム組成物との合計の含有重量比
    が、前記セメント材料に対して5倍以下である請求項1
    4、15、16又は17記載の漁礁用ブロック。
  19. 【請求項19】一表面が略平坦な平面形状である請求項
    13、14、15、16、17又は18記載の漁礁用ブ
    ロック。
  20. 【請求項20】肉厚内を貫通させて形成した貫通孔を具
    備している請求項13 、14、15、16、17、18
    又は19記載の漁礁用ブロック。
  21. 【請求項21】主たる漁礁と、この漁礁の周囲を所定間
    隔で柵のように囲繞する複数の防波用漁礁とにより形成
    される藻場増殖場であって、主たる漁礁として、平面的
    に敷設した多数の砂利等の転写元物質の表面側に、常温
    では硬化して弾性変形可能な型枠となる熱可塑性材料を
    加熱溶融した状態で接触させ、該熱可塑性材料が硬化し
    て前記転写元物質を被覆する薄肉シート状の型枠材が形
    成された段階で、該型枠材をその弾性変形を利用して前
    記転写元物質から剥離させ、この型枠材を一面を開口す
    る立方体の展開図形状に切断するとともにこれを折曲げ
    てなる立方体形状の型枠、又はこの型枠材を所定の大き
    さの多数の正方形状に切断するとともに、これらのうち
    5枚の型枠材を組み立ててなる型枠のいずれかを保形手
    段により保持した上で、該型枠内に、コンクリート、モ
    ルタル、又はセメントペースト等のセメント材料を打設
    して硬化させた後、素材の弾性変形を利用して型枠を剥
    離することによって製造される、前記転写元物質の表面
    形態に対応した凹凸をなす表面形態を有する立方体形状
    の漁礁用ブロックを複数個重積することにより形成し、
    防波用漁礁を、前記主たる漁礁の周囲に配置される複数
    の漁礁用プレートと、各漁礁用プレートに立設した複数
    の鉄筋と、前記主たる漁礁を構成する漁礁用ブロックと
    同様の製造方法により製造され且つ肉厚を貫通させた貫
    通孔を有する複数の漁礁用ブロックとからなり、各鉄筋
    を前記貫通孔に挿入することにより当該鉄筋に複数の漁
    礁用ブロックを係留させたものから形成していることを
    特徴とする藻場増殖場。
  22. 【請求項22】主たる漁礁を構成する漁礁用ブロック又
    は防波用漁礁を構成する漁礁用ブロックに、増殖目的と
    する藻類の胞子を保持させたロープを捲回して該藻類の
    増殖を促進し得るようにしていることを特徴とする請求
    項21記載の藻場増殖礁
JP21011698A 1998-07-24 1998-07-24 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場 Expired - Fee Related JP3392058B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21011698A JP3392058B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP21011698A JP3392058B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2000041525A JP2000041525A (ja) 2000-02-15
JP3392058B2 true JP3392058B2 (ja) 2003-03-31

Family

ID=16584071

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP21011698A Expired - Fee Related JP3392058B2 (ja) 1998-07-24 1998-07-24 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3392058B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102061691B1 (ko) * 2019-07-02 2020-01-02 동양종합건설주식회사 해조류 부착기질용 콘크리트 구조물

Families Citing this family (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002136242A (ja) * 2000-11-02 2002-05-14 Sumitomo Osaka Cement Co Ltd 海産物の処理方法、及びその方法により製造した人工魚礁
KR20020060867A (ko) * 2001-01-12 2002-07-19 주식회사 해중 폐내화벽돌을 이용한 보도블럭 및 그 제조방법
JP4904791B2 (ja) * 2005-11-30 2012-03-28 Jfeスチール株式会社 水棲動物着生・生育用又は養殖場底質浄化用の人工水底基盤
CN104938384A (zh) * 2015-06-18 2015-09-30 广东工业大学 一种仿生混凝土人工鱼礁及其制备方法
KR101634351B1 (ko) * 2015-12-22 2016-06-29 대한민국 탈착식 패류 채묘장치
CN109258540B (zh) * 2018-11-09 2022-04-19 贵州工程应用技术学院 一种人工鱼礁材料及其制备鱼礁的方法
WO2021109989A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 服役的防波堤生态化方法及混凝土工程生态型防腐蚀方法
EP4071124A4 (en) * 2019-12-02 2024-02-07 Univ Harbin Eng CONCRETE OYSTER ADHESION BASE AND METHOD FOR PRODUCING IT AND ECOLOGICAL MARINE CONSTRUCTION METHOD
CN111253124A (zh) * 2019-12-02 2020-06-09 哈尔滨工程大学 一种海洋环境下生态型高耐久混凝土结构建造方法
WO2021109986A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 诱导固着生物附着砂浆及制备方法、服役防波堤修复方法
WO2021109990A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 硅酸盐水泥混凝土、轻质混凝土的牡蛎附着基及制备方法
CN111264427B (zh) * 2019-12-02 2022-03-18 哈尔滨工程大学 一种海洋生态工程建造方法
JP2023517787A (ja) * 2019-12-02 2023-04-27 青島哈爾濱工程大学創新発展中心 海洋生態プロジェクトの建設方法、アスファルトセメント塗料及びその製造方法
WO2021109991A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 诱导海洋固着生物附着的混凝土及制备方法
WO2021109994A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 生态混凝土及制备方法、高耐久海洋混凝土结构建造方法
WO2021109982A1 (zh) * 2019-12-02 2021-06-10 哈尔滨工程大学 固着生物诱导及促进生长混凝土、牡蛎附着基及制备方法
CN111268958A (zh) * 2019-12-02 2020-06-12 哈尔滨工程大学 一种纤维增强生态混凝土及制备方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102061691B1 (ko) * 2019-07-02 2020-01-02 동양종합건설주식회사 해조류 부착기질용 콘크리트 구조물

Also Published As

Publication number Publication date
JP2000041525A (ja) 2000-02-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3392058B2 (ja) 漁礁用ブロックの製造方法、漁礁用ブロック、及び藻場増殖場
CN108353836B (zh) 一种以废弃贻贝壳为主体的人工鱼礁及其制备方法
WO2024012327A1 (zh) 一种基于疏浚土固化的生态鱼礁结构
CN1775010A (zh) 一种人造鱼礁的生产方法
US8312843B2 (en) Artificial material conducive to attract and grow oysters, mollusks or other productive and/or stabilizing organisms
JP2006223297A (ja) 海草付着のためのセメント系硬化体の表面処理工法、網体に袋詰めした多孔質材料の水中暴露によるイカダ工法、吊り込み工法、マット工法、およびこれらの工法を用いた藻場および人工漁礁による魚介類の生息環境保全工法
JP4336675B2 (ja) ヒメジャコやシラナミの養殖基盤
JP2007097538A (ja) 貝類の保護基盤
JP3852679B2 (ja) 漁場施設用成形体の製造方法
JP2007185149A (ja) 底生生物の調査方法およびその方法に使用する調査用基盤
JP3193704B2 (ja) 育成部材及び育成部材を備えた着脱式藻場増殖礁、並びに着脱式藻場増殖礁の取り扱い方法
JP4230252B2 (ja) 海草類植栽用基盤を用いたアマモ類の養殖法
JP3694791B2 (ja) 魚礁
JP2003116400A (ja) 人工漁礁部材、人工漁礁ユニット、漁礁ユニットの施工方法及び人工漁場
JP3242857U (ja) 人工漁礁
JP2004089008A (ja) 藻場の造成方法及び藻場造成礁
JP2001292654A (ja) 自己消失型魚礁装置及びその製造方法並びに藻類の自然育成方法及びその育成基材
JP3087925B2 (ja) 超硬練コンクリートを利用した海藻類の栽苗方法及び栽苗器
CN211657175U (zh) 一种现浇的透水人工海参礁
JP2002335807A (ja) 漁場施設用中空成形体及びその製造方法
JP2004166655A (ja) 人工魚礁ブロックおよび人工魚礁
JP2875050B2 (ja) 超硬練コンクリートを利用した伊勢海老魚礁の製造方法
JP3036458U (ja) 海草と魚貝の養殖及び赤潮予防海底改良物 マリンアース
JP2016165296A (ja) 糸状体から直接葉状体を生じるアマノリ属に属する海苔用の養殖基材を用いた養殖方法
JPH065734Y2 (ja) 水中生物養殖用ブロック

Legal Events

Date Code Title Description
FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080124

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090124

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100124

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees