JP3392001B2 - 静電荷像現像用トナー、画像形成方法、トナー用樹脂組成物及びトナー用樹脂組成物の製造方法 - Google Patents

静電荷像現像用トナー、画像形成方法、トナー用樹脂組成物及びトナー用樹脂組成物の製造方法

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JP3392001B2
JP3392001B2 JP34756596A JP34756596A JP3392001B2 JP 3392001 B2 JP3392001 B2 JP 3392001B2 JP 34756596 A JP34756596 A JP 34756596A JP 34756596 A JP34756596 A JP 34756596A JP 3392001 B2 JP3392001 B2 JP 3392001B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真、静電印
刷、磁気記録の如き画像形成方法において、静電荷潜像
を顕像化する為のトナーに関する。特に、トナーで形成
された顕画像を記録材に加熱定着させる定着方式に供さ
れる静電荷像現像用トナー、該トナーを用いた画像形成
方法、及び、該トナーに用いられる樹脂組成物とその製
造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真法としては米国特許第2,29
7,691号明細書、特公昭42−23910号公報お
よび特公昭43−24748号公報等に記載されている
ように多数の方法が知られているが、一般には光導電性
物質を利用し、種々の手段により感光体上に電気的潜像
を形成し、次いで該潜像をトナーを用いて現像し、必要
に応じて紙等の転写材にトナー画像を転写した後、加
熱、圧力、加熱加圧あるいは溶剤蒸気等により定着し複
写物を得るものであり、さらに感光体上に転写されず残
ったトナーは種々の方法でクリーニングされ、上述の工
程が繰り返される。
【0003】近年、このような複写装置は、より小型
化、より軽量化そしてより高速化、より高信頼性が厳し
く追求されてきており、その結果トナーに要求される性
能もより高度になってきている。例えばトナー像を紙等
のシート上に定着する工程に関して種々の方法や装置が
開発されているが、現在最も一般的な方法は熱ローラー
による加熱圧着方式である。熱ローラーによる加熱圧着
方式はトナーに対し離型性を有する材料で表面を形成し
た熱ローラーの表面に被定着シートのトナー像面を加圧
下で接触しながら通過せしめることにより定着を行うも
のである。この方法は熱ローラーの表面と被定着シート
のトナー像とが加圧下で接触するため、トナー像を被定
着シート上に定着する際の熱効率が極めて良好であり迅
速に定着を行うことが出来、高速電子写真複写機におい
て非常に有効である。
【0004】しかしながら、上述の従来多用されてきた
熱ローラー定着では、 (1)熱ローラーが所定温度に達するまでの画像形成作
動禁止の時間、所謂ウエイト時間がある。
【0005】(2)記録材の通過あるいは他の外的要因
で加熱ローラーの温度が変動することによる定着不良お
よび加熱ローラーへのトナーの転移所謂オフセット現象
を防止するために加熱ローラーを最適な温度に維持する
必要があり、このためには加熱ローラーあるいは加熱体
の熱容量を大きくしなければならず、これには大きな電
力を要すると共に、画像形成装置内の機内昇温の原因と
もなる。
【0006】(3)加圧ローラーが定着ローラーにくら
べて低温度であるため、記録材が加熱ローラーを通過排
出される際は、記録材および記録材上のトナーが緩慢に
冷却されるため、トナーの粘着性が高い状態となり、ロ
ーラーの曲率とも相まってオフセットあるいは記録材を
巻き込むことによる紙づまりを生ずることがある。等の
問題が根本的に解決していない。
【0007】本出願人による特開昭63−313182
号公報においては、パルス状に通電発熱させた低熱容量
の発熱体によって移動する耐熱性シートを介してトナー
顕画像を加熱し、記録材へ定着させる定着装置によって
ウエイト時間が短く低消費電力の画像形成装置が提案さ
れている。また、同様に本出願人による特開平1−18
7582号公報においては、トナーの顕画像を耐熱性シ
ートを介して記録材へ加熱定着する定着装置において、
該耐熱性シートが耐熱層と離型層あるいは低抵抗層を有
することで、オフセット現象を有効に防止する定着装置
が提案されている。
【0008】しかしながら、優れたトナー顕画像の記録
材への定着性、オフセットの防止等を達成しつつ、ウエ
イト時間が短く低消費電力である定着方法を実現するた
めには、上述の如き定着装置に加えて、トナーの特性に
負うところが非常に大きい。
【0009】従来、トナー自身に良好な定着性と耐オフ
セット性を持たせようという考えから、トナーのバイ
ンダー樹脂として、分子量分布に2つのピークを有する
ものを用いる方法、低分子量ワックスで代表される低
分子量ポリオレフィン重合体をトナー中に添加する方法
等が提案されている。
【0010】の方法としては例えば、特開昭56−1
6144号公報、特開平2−235069号公報、特開
昭63−127254号公報、特開平3−26831号
公報、特開昭62−9356号公報、特開平3−725
05号公報等が開示されており、の方法としては例え
ば、特開昭52−3304号公報、特開昭52−330
5号公報、特開昭57−52574号公報、特開昭58
−215659号公報、特開昭60−217366号公
報、特開昭60−252361号公報、特開昭60−2
52362号公報等が開示されている。
【0011】しかし、ただ単に分子量分布に2ピークを
有するバインダー樹脂を用いたり、ある種の離型剤をト
ナー中に含有せしめたりするのみでは、ある程度の定着
性、及び、耐オフセット性の改善は見られるものの、ト
ナー中のバインダー成分に不均一性を生じるだけでな
く、ワックス等の他成分の分散を阻害したり、特定成分
の偏在、遊離等が生じ易く、これによってカブリ等の画
像汚れ、感光部材等への融着、フィルミング等の原因と
もなる。
【0012】これに対して、特開昭62−78569号
公報では、側鎖に炭素数3〜22の飽和若しくは不飽和
の脂肪族炭化水素基を有するポリエステルを用いるトナ
ーが提案されている。また、特開昭63−225244
号公報では、結着樹脂として2種類のポリエステルを用
いるトナーが提案されている。
【0013】しかしながら、これらのトナーにおいても
ポリエステル樹脂とポリオレフィンワックスとの相溶性
が悪いため、トナー製造時にポリオレフィンワックスの
分散不良が発生し易くなり、該ワックスの部分的遊離に
より生成したワックス微粒子がトナー中に多数混在し、
トナーの帯電性を阻害し、現像性を悪化させたり、トナ
ーの耐久性や保存性に支障を来す。特に溶融粘度の異な
る2種類のポリエステルを用いる場合には、粘度の低い
ポリエステル樹脂中へのポリオレフィンワックスの分散
性が十分とならず、上記の如き問題が顕著となる。ま
た、クリーニング不良の発生や感光部材等への融着やフ
ィルミング等の原因ともなり、画像形成装置とのマッチ
ングに問題を生じる。
【0014】そこで例えば、トナー構成成分の相溶性、
分散性を改善する為に、トナー製造時における溶融混練
時の混練条件を強化した場合には、混練によるトナー中
のバインダー樹脂の分子鎖の切断等により、トナー時の
分子量が低下する為に、耐オフセット性、特に高温側で
のホットオフセット性を悪化させる等の問題が生じる。
また、耐オフセット性に対して充分な効果を出す為に多
量にワックスを添加した場合には、耐ブロッキング性の
悪化、及び、ワックスの分散がより悪化し、キャリアや
スリーブ等のトナー担持体表面への汚染を促進させ、画
像が劣化し、実用上問題となる。
【0015】一方、特開平2−129653号公報及び
特開平3−46668号公報では、ポリエステル樹脂を
酸又はアルコールで処理したポリエステルを結着樹脂と
して用いるトナーが提案されている。
【0016】これらのトナーは、定着性や帯電性にある
程度の改善が見られるものの、使用するモノアルコール
のアルキル基の炭素数が10と少ないため、ポリオレフ
ィンワックスの分散性の改善に殆ど寄与しないばかり
か、逆に、該モノアルコールの導入によるポリエステル
樹脂の軟質化や未反応アルコールによる可塑効果により
耐高温オフセット性や保存性、更にはトナーの長期使用
時の耐久性等に新たな問題を生じる。
【0017】更に、特開平7−36210号公報では、
トナー製造時に長鎖1級アルコールとポリイソシアネー
トを用い、水酸基を有する結着樹脂と溶融混合、グラフ
ト化する技術が開示されている。しかし、この場合、結
着樹脂全体が可塑化されるため、低温定着化は改善され
るものの耐オフセット性は悪化する。すなわち、有効定
着領域の拡大には至らない。また、未反応のポリイソシ
アネートに起因する異臭がトナーに好ましくない。
【0018】また、特開平7−56386号公報では、
長鎖アルコールと芳香族ジイソシアネートとの反応物を
トナー中に添加する技術が開示されているが、上記と同
様に有効定着領域の拡大に至らない。また、トナー中で
の分散性に考慮されていないため、高精細現像や画像形
成装置とのマッチングが不十分となる。
【0019】上記に挙げたようなトナーに対して要求さ
れる種々の性能は互いに相反的であることが多く、しか
もそれらを共に高性能に満足することが近年ますます望
まれ、更に現像特性をも包括した総括的対応についての
研究が行われてきてはいるが、未だ十分なものはない。
【0020】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、かか
る従来技術の欠点を大幅に改良し、定着性と耐オフセッ
ト性を向上し、尚且つ、高品位な画像を長期にわたって
安定して実現し、感光体やトナー担持体に悪影響を及ぼ
さない電子写真プロセスに高度に適用を可能とする静電
荷像現像用トナー、該トナーを用いた画像形成方法及び
該トナー用樹脂組成物とその製造方法を提供するもので
ある。
【0021】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、鋭意検討
の結果、樹脂組成物と該樹脂組成物を構成する各重合体
成分の構造、及びそれらの製造方法を特定することによ
り、極めて広い定着可能温度域を有し、且つ、ドットの
再現性に優れ、安定した良好な画像を形成し得ることを
見出し本発明を完成するに至った。
【0022】すなわち、本発明は、少なくとも結着樹脂
及び着色剤を含有する静電荷像現像用トナーにおいて、
該トナーの結着樹脂は、 (a)実質的にテトラヒドロフラン(THF)不溶分を
含有せず、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。]ことを特徴とする静電荷像現像用トナーであ
る。
【0023】また、本発明は、少なくとも、外部より帯
電部材に電圧を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程
と、帯電された被帯電体に静電荷像を形成する工程と、
静電荷像をトナーにより現像してトナー像を被帯電体上
に形成する現像工程と、被帯電体上のトナー像を記録材
へ転写する転写工程と、記録材上のトナー像を加熱定着
する定着工程とを有する画像形成方法であり、該トナー
は、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有しており、該
トナーの結着樹脂は、 (a)実質的にテトラヒドロフラン(THF)不溶分を
含有せず、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。]ことを特徴とする画像形成方法である。
【0024】また、本発明は、少なくとも、外部より帯
電部材に電圧を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程
と、帯電された被帯電体に静電荷像を形成する工程と、
静電荷像をトナーにより現像してトナー像を被帯電体上
に形成する現像工程と、被帯電体上のトナー像を中間転
写体に転写する第1の転写工程と、該中間転写体上のト
ナー像を記録材へ転写する第2の転写工程と、記録材上
のトナー像を加熱定着する定着工程とを有する画像形成
方法であり、該トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色
剤を含有しており、該トナーの結着樹脂は、 (a)実質的にテトラヒドロフラン(THF)不溶分を
含有せず、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。]ことを特徴とする画像形成方法である。
【0025】また、本発明は、静電荷像現像用トナーに
用いられるトナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹
脂組成物の結着樹脂成分は、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が30wt
%以下であり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)水酸基価が20mgKOH/g以下を呈する分子量
5万以下の低分子量重合体と ii)低分子量ポリエステル及び上記一般式を有する低
分子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及
び/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得
られる重合体を含有することを特徴とするトナー用樹脂
組成物である。
【0026】更に、本発明は、静電荷像現像用トナーに
用いられる樹脂組成物の製造方法であって、該樹脂組成
物が低分子量ポリエステルと下記一般式を有する低分子
量ワックスの混合物に、ジイソシアネート化合物、及び
/又は、ポリイソシアネート化合物を反応させることに
より、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が30wt
%以下であり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)水酸基価が20mgKOH/g以下を呈する分子量
5万以下の領域に相当する低分子量重合体と ii)低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低
分子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及
び/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得
られる分子量5万を超える領域に相当する高分子量重合
体 R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。]を同時に生成することを特徴とするトナー用樹
脂組成物の製造方法である。
【0027】
【発明の実施の形態】本発明の静電荷像現像用トナー
は、低水酸基価を呈する低分子量重合体成分(A)と低
分子量ポリエステル(B)と特定の構造を有する低分子
量ワックス(C)との混合物とジイソシアネート化合
物、及び/又は、ポリイソシアネート化合物との反応に
より得られる高分子量重合体成分(D)により得られる
結着樹脂成分を有することにより、低温定着と耐高温オ
フセット性を高度に両立することが可能となる。また、
低分子量重合体成分(A)の水酸基価を20mgKOH
/g以下とし、且つ、高分子量重合体成分(D)に長鎖
アルキル基を導入することにより、低温定着と耐オフセ
ット性が一段と向上すると共に、結着樹脂成分中のワッ
クス成分や他の添加剤の分散性が改善されるので、トナ
ーの帯電特性が良好なものとなるばかりか、画像形成装
置とのマッチング性にも優れ、クリーニング不良やトナ
ー融着等の諸問題を未然に防止する。更に、トナーの生
産面においても生産効率の向上が図られる。
【0028】本発明に係る結着樹脂成分に含まれる低分
子量重合体成分(A)は、該重合体成分(A)の呈する
水酸基価が20mgKOH/g以下、より好ましくは1
0mgKOH/g以下であり、特に好ましくは5mgK
OH/g以下となる様に組成調整される。
【0029】結着樹脂成分中の低分子量重合体は、比較
的分子鎖のモビリティーが大きいので、水酸基価が10
mgKOH/gを超えると帯電の緩和速度が高まり、ト
ナーの摩擦帯電が不十分なものとなる。また、ポリオレ
フィン等のワックス成分の均一分散を阻害するため、ト
ナーの帯電特性は著しく悪化する。
【0030】本発明において、樹脂組成物の水酸基価、
並びに、酸価の測定は下記の方法にて行う。
【0031】水酸基価の測定には、まず、試料を100
mlのメスフラスコに精秤し、キシレンを50ml加
え、120℃のオイルバスで溶解する。ブランクとして
キシレン50mlを別のメスフラスコに取り、以下同様
の操作を行う。
【0032】溶解後、無水酢酸/ピリジン(1/4)の
混合液を5ml添加する。3時間以上加熱した後、オイ
ルバス温度を80℃にし、少量の蒸留水を添加し、2時
間保つ。その後放冷し、少量の有機溶剤でフラスコ壁を
よく洗う。フェノールフタレイン(メタノール溶液)指
示薬を加え、1/2N KOH/メタノール滴定液で、
電位差滴定を行い、下式よりOH価を求める。
【0033】 OH価=28.05×f×(Tb−TS)/S+A S:サンプル量(g) TS:サンプル滴定量(ml) Tb:ブランク滴定量(ml) f:滴定液ファクター A:試料の酸価 一方、酸価の測定は、「JIS K1557−197
0」に準じて行い、試料を秤量し、混合溶媒に溶かし水
を加える。この液をガラス電極を用いて0.1N−Na
OHで電位差滴定を行い酸価を求める。
【0034】本発明に係る該重合体成分(A)として
は、水酸基価が20mgKOH/g以下であれば公知の
ものを用いることが可能であるが、トナー用としてポリ
エステル樹脂とビニル系樹脂が好適である。
【0035】本発明に係る該重合体成分(A)に好まし
く用いられるポリエステル樹脂は、以下の通りである。
【0036】該ポリエステル樹脂の組成は、全成分中4
5〜55mol%がアルコール成分であり、55〜45
mol%が酸成分である。
【0037】アルコール成分としては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオー
ル、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、
1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオー
ル、ネオペンチルグリコール、2−エチル−1,3−ヘ
キサンジオール、水素化ビスフェノールA、また式
(イ)で表わされるビスフェノール誘導体;
【0038】
【化1】
【0039】また式(ロ)で示されるジオール類;
【0040】
【化2】 等のジオール類が挙げられる。
【0041】全酸成分中50mol%以上を含む2価の
カルボン酸としてはフタル酸、テレフタル酸、イソフタ
ル酸、無水フタル酸などのベンゼンジカルボン酸類又は
その無水物;こはく酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼ
ライン酸の如きアルキルジカルボン酸類又はその無水
物、またさらに炭素数6〜18のアルキル基で置換され
たこはく酸もしくはその無水物;フマル酸、マレイン
酸、シトラコン酸、イタコン酸の如き不飽和ジカルボン
酸又はその無水物等が挙げられる。
【0042】さらに、アルコール成分としてグリセリ
ン、ペンタエリスリトール、ソルビット、ソルビタン、
ノボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテ
ルの如き多価アルコール類が挙げられ、酸成分としてト
リメリット酸、ピロメリット酸、ベンゾフェノンテトラ
カルボン酸やその無水物の如き多価カルボン酸類が挙げ
られる。
【0043】これらの多価アルコール類及び多価カルボ
ン酸類は、全アルコール成分または全酸成分に対して
0.5〜10mol%含有されていればよく、好ましく
は1〜7mol%含有されていればよく、更に好ましく
は1.5〜5mol%含有される場合である。
【0044】本発明に好ましいポリエステル樹脂のアル
コール成分としては前記式(イ)で示されるビスフェノ
ール誘導体であり、酸成分としては、フタル酸、テレフ
タル酸、イソフタル酸又はその無水物、こはく酸、n−
ドデセニルコハク酸、又はその無水物、フマル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸の如きジカルボン酸類が挙げら
れる。架橋成分としては、無水トリメリット酸、ベンゾ
フェノンテトラカルボン酸、ペンタエリスリトール、ノ
ボラック型フェノール樹脂のオキシアルキレンエーテル
が好ましいものとして挙げられる。
【0045】これらの中でも特にアルコール成分として
前記(イ)式で示されるビスフェノール誘導体であるエ
チレンオキシド付加体(以下、EO−BPAと称す)、
及び、プロピレンオキシド付加体(以下、PO−BPA
と称す)を併せて用いることが好ましく、その含有比率
はモル比率で表わすならば、EO−BPA/PO−BP
A=0.01〜10であればよいが、好ましくは0.0
5〜5となる場合であり、更に好ましくは0.1〜3と
なる場合である。
【0046】該ポリエステル樹脂のガラス転移温度(T
g)は40〜80℃、好ましくは50〜70℃であり、
数平均分子量(Mn)が2,000〜4万、好ましくは
2,500〜2万であり、重量平均分子量(Mw)が
5,000〜15万、好ましくは6,000〜8万に調
整される。
【0047】ビニル系樹脂を生成するためのビニル系モ
ノマーとしては、次のようなものが挙げられる。
【0048】スチレン;o−メチルスチレン、m−メチ
ルスチレン、p−メチルスチレン、p−メトキシスチレ
ン、p−フェニルスチレン、p−クロルスチレン、3,
4−ジクロルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−
ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−te
rt−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p
−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p
−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレンの如
きスチレン及びその誘導体;エチレン、プロピレン、ブ
チレン、イソブチレンの如きエチレン不飽和モノオレフ
ィン類;ブタジエンの如き不飽和ポリエン類;塩化ビニ
ル、塩化ビニリデン、臭化ビニル、沸化ビニルの如きハ
ロゲン化ビニル類;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニル、
ベンゾエ酸ビニルの如きビニルエステル酸;メタクリル
酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピ
ル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチ
ル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシ
ル、メタクリル酸2−エチルヘキシル、メタクリル酸ス
テアリル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ジメチ
ルアミノエチル、メタクリル酸ジエチルアミノエチルの
如きα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;ア
クリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブ
チル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、ア
クリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル
酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリ
ル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルの如きアク
リル酸エステル類;ビニルメチルエーテル、ビニルエチ
ルエーテル、ビニルイソブチルエーテルの如きビニルエ
ーテル類;ビニルメチルケトン、ビニルヘキシルケト
ン、メチルイソプロペニルケトンの如きビニルケトン
類;N−ビニルピロール、N−ビニルカルバゾール、N
−ビニルインドール、N−ビニルピロリドンの如きN−
ビニル化合物;ビニルナフタリン類;アクリロニトリ
ル、メタクリロニトリル、アクリルアミドの如きアクリ
ル酸誘導体もしくはメタクリル酸誘導体;前述のα,β
−不飽和酸のエステル、二塩基酸のジエステル類が挙げ
られる。
【0049】さらに、マレイン酸、シトラコン酸、イタ
コン酸、アルケニルコハク酸、フマル酸、メサコン酸の
如き不飽和二塩基酸;マレイン酸無水物、シトラコン酸
無水物、イタコン酸無水物、アルケニルコハク酸無水物
の如き不飽和二塩基酸無水物;マレイン酸メチルハーフ
エステル、マレイン酸エチルハーフエステル、マレイン
酸ブチルハーフエステル、シトラコン酸メチルハーフエ
ステル、シトラコン酸エチルハーフエステル、シトラコ
ン酸ブチルハーフエステル、イタコン酸メチルハーフエ
ステル、アルケニルコハク酸メチルハーフエステル、フ
マル酸メチルハーフエステル、メサコン酸メチルハーフ
エステルの如き不飽和二塩基酸のハーフエステル;ジメ
チルマレイン酸、ジメチルフマル酸の如き不飽和二塩基
酸エステル;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、
ケイヒ酸の如きα,β−不飽和酸;クロトン酸無水物、
ケイヒ酸無水物の如きα,β−不飽和酸無水物、該α,
β−不飽和酸と低級脂肪酸との無水物;アルケニルマロ
ン酸、アルケニルグルタル酸、アルケニルアジピン酸、
これらの酸無水物及びこれらのモノエステルの如きカル
ボキシル基を有するモノマーが挙げられる。
【0050】さらに、2−ヒドロキシエチルアクリレー
ト、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロ
キシプロピルメタクリレートなどのアクリル酸又はメタ
クリル酸エステル類、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルブチル)スチレン、4−(1−ヒドロキシ−1−メチ
ルヘキシル)スチレンの如きヒドロキシル基を有するモ
ノマーが挙げられる。
【0051】該ビニル系樹脂のガラス転移温度(Tg)
は45〜80℃であることが好ましく、より好ましくは
55〜70℃である。ビニル系樹脂の数平均分子量(M
n)は2,000〜5万であることが好ましく、より好
ましくは2,500〜2万である。ビニル系樹脂の重量
平均分子量(Mw)は5,000〜20万であることが
好ましく、より好ましくは6,000〜10万である。
【0052】本発明に係る低分子量ワックス(C)は、
下記一般式で表わされる。
【0053】R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
示す。] 具体的な化合物例としては、 (a)CH3(CH2nCH2OH (b)CH3(CH2nCH2COOH (c)CH3(CH2nCH2OCH2(CH2mCH3 (d)CH3(CH2nCH2COO(CH2mCH3 (e)CH3(CH2nCH2OSO3H (n=約20〜約200、m=0〜約100) 等を挙げることができる。これらの化合物は、(a)化
合物の誘導体であり、主鎖は直鎖状の飽和炭化水素であ
る。化合物(a)から誘導される化合物であれば上記の
例に示した以外のものでも使用できる。
【0054】上記化合物は数平均分子量(Mn)が20
0〜2,000、重量平均分子量(Mw)が400〜
3,000、更にMw/Mnが3.0以下であることが
好ましい。このような分子量分布を持たせることによ
り、上記低分子量ポリエステル(B)の高分子量化に共
なうアルキル変性を良好なものとし、トナーに好ましい
物理特性を持たせることができる。上記範囲より分子量
が小さくなると熱的影響や機械的影響を過度に受け易
く、耐オフセット性や保存性に問題が生じる。また、上
記範囲より大きくなると反応効率が低下し、未反応の該
イソシアネート化合物の残渣がトナー特性に悪影響を及
ぼすと共に、該低分子量ワックスの添加効果が消失す
る。
【0055】本発明に係る低分子量ワックス(C)は、
示差走査熱量計により測定されるDSC曲線において、
昇温時に70〜130℃の領域に最大吸熱ピークを示
し、該最大吸熱ピークのピーク温度に対して±9℃の範
囲に降温時の最大発熱ピークを有することを特徴とす
る。
【0056】昇温時のDSC曲線において、上記温度領
域で該低分子量ワックス(C)が融解することによりト
ナー製造時には、前記揮発成分と共存することにより、
バインダー樹脂に適度な可塑効果を及ぼし、均一なトナ
ー組成物を与える。また、トナー製造後には良好な定着
性はもとより、均一に分散した該ワックス成分による離
型効果が効果的に発現され、定着領域の確保、更にはト
ナーの現像特性が向上する。
【0057】一方、降温時のDSC曲線では、該低分子
量ワックス(C)の凝固,結晶化に伴う発熱ピークが観
測される。この発熱ピークが昇温時の該吸熱ピークに近
い温度領域に存在することは該ワックス成分がより均質
であることを示しており、この差を小さくすることによ
り、該ワックス成分の熱応答性が迅速なものとなると同
時に、過度の可塑効果を抑制することができる。したが
って、本発明に係るワックス成分は、該ワックス成分を
含有するトナー組成物が定着装置で加熱された際、後述
するバインダー樹脂を瞬時に可塑化するため、低温定着
に大きく貢献しつつ、該バインダー樹脂との相乗効果に
より離型性をも効果的に発揮することができ、低温定着
性と耐高温オフセット性の両立を高度に達成することが
可能となる。また、均質な状態のワックスが分散するこ
とで摩擦帯電に悪影響を与えず、トナーの現像特性が更
に優れたものとなる。しかし、このようなワックス成分
は、再結晶速度が速く、相分離を起こし易いので、トナ
ー中での分散不良,画像形成装置から受ける外力による
トナー劣化,更には長期保存によるワックス成分のブル
ーミング等の問題を招いていたが、前述した様にトナー
組成物中の揮発成分の残存量を精密に制御することで解
決されるばかりか、該ワックス成分の分散前のトナー構
成成分中に含まれる揮発成分量を制御することにより、
各トナー構成成分の分散状態が飛躍的に改善し、トナー
の諸特性が格段に向上した。
【0058】上記低分子量ワックス(C)で特に好まし
いものとしては、ガスクロマトグラフィー(GC)によ
り測定される炭素数分布において炭素数が25以上、更
には35以上、特には45以上を主成分とするものが好
ましい。そして炭素数(メチレン鎖1個)に応じて現わ
れるピークが炭素数で1つ毎に規則的な強弱が現われる
低分子量合成ワックス成分が、可塑効果の制御が容易
で、本発明に好ましく用いられる。
【0059】現像特性,定着性,耐高温オフセット性等
のトナーの諸特性をバランス良く、高度に達成する為に
は、最大のピークが炭素数25以上、特に30以上、さ
らには35〜150にあるものが好ましく用いられる。
【0060】本発明においてDSC測定では、ワックス
の熱のやり取りを測定しその挙動を観測するので、測定
原理から、高精度の内熱式入力補償型の示差走査熱量計
で測定することが好ましい。例えば、パーキンエルマー
社製のDSC−7が利用できる。
【0061】測定方法は、ASTM D3418−82
に準じて行う。本発明に用いられるDSC曲線は、1回
昇温,降温させ前履歴を取った後、温度速度10℃/m
inで、昇温させた時に測定されるDSC曲線を用い
る。
【0062】本発明においてワックスの分子量分布はG
PCにより次の条件で測定される。
【0063】 〈ワックスのGPC測定条件〉 装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製) カラム:GMH−HT(東ソー社製)の2連 温度 :135℃ 溶媒 :o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添加) 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.15重量%の試料を0.4ml注入
【0064】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0065】本発明においてワックスの炭素数分布はガ
スクロマトグラフィー(GC)により次の条件で測定さ
れる。
【0066】 〈GCの測定条件〉 装置 :HP 5890 シリーズII(横河電気社製) カラム :SGE HT−5 6m×0.53mmID×0.15μ m キャリアガス:He 20ml/min Constant Flow Mode オーブン温度:40℃→450℃ 注入口温度 :40℃→450℃ 検出器温度:450℃ 検出器 :FID 注入口 :プレッシャーコントロール付
【0067】以上の条件で注入口を圧力コントロール
し、最適流量を一定に保ちつつ測定し、n−パラフィン
を標準サンプルとして用いた。
【0068】上記低分子量ワックス(C)に予め上記一
般式で表わされない他の低分子量ワックスを添加してお
くことは、本発明の好ましい形態の一つである。
【0069】本発明に適用し得るその他の低分子量ワッ
クスとしては、ポリプロピレン、ポリエチレン、マイク
ロクリスタリンワックス、カルナバワックス、サゾール
ワックス、パラフィンワックスの如きワックス状物質、
及びこれらの酸化物やグラフト変性物が挙げられる。こ
れらは単独、もしくは併用して用いることができる。
【0070】これらの低分子量ワックスの重量平均分子
量は3万以下、好ましくは1万以下のものが良い。添加
量として、前記低分子量ワックス(C)100重量部に
対して、20〜70重量部の範囲で用いることにより、
前記低分子量ポリエステル(B)、低分子量ワックス
(C)、及び高分子量重合体成分(D)とのマッチング
が非常に良好で、本発明の目的を高度に達成することが
できる。
【0071】本発明に係る結着樹脂成分に含まれる高分
子量重合体成分(D)は、低分子量ポリエステル(B)
と特定の構造を有する低分子量ワックス(C)の混合物
とジイソシアネート化合物、及び/又は、ポリイソシア
ネート化合物との反応により得られる。
【0072】本発明に係る低分子量ポリエステル(B)
は、該イソシアネート化合物との反応性を良好なものと
するため、該低分子量ポリエステル(B)の呈する水酸
基価を10〜80mgKOH/g、より好ましくは、1
0〜50mgKOH/gと組成調整する。水酸基価が1
0mgKOH/g未満の場合、該イソシアネート化合物
との反応量が少なくなり、十分な高分子量領域を形成す
ることが困難となり、耐オフセット性等が不十分にな
る。また、60mgKOH/gを超える場合、高分子量
化が困難となり、耐高温オフセット性が悪化するだけで
なく、トナーの帯電性にも悪影響を及ぼす。更に、該イ
ソシアネート化合物の添加量が増加するため、それに起
因する異臭が新たな問題となる。
【0073】該低分子量ポリエステル(B)には、前記
低分子量重合体成分(A)のポリエステル樹脂のアルコ
ール成分と酸成分が用いられる。
【0074】また、該低分子量ポリエステル(B)に
は、該イソシアネート化合物との反応性を阻害しない範
囲で3価以上の多価アルコール成分や多価カルボン酸成
分を添加しても良い。
【0075】特に好ましい多価アルコール成分として
は、例えばソルビトール、1,2,3,6−ヘキサンテ
トール、1,4−ソルビタン、ペンタエリスリトール、
ジペンタエリスリトール、トリペンタエリスリトール、
ショ糖、1,2,4−メンタトリオール、グリセリン、
2−メチルプロパントリオール、2−メチル−1,2,
4−ブタントリオール、トリメチロールエタン、トリメ
チロールプロパン、1,3,5−トリヒドロキシメチル
ベンゼンが挙げられる。
【0076】また、多価カルボン酸としては、例えばト
リメリット酸、ピロメリット酸、シクロヘキサントリカ
ルボン酸類、2,5,7−ナフタレントリカルボン酸、
1,2,4−ナフタレントリカルボン酸、1,2,4−
ブタントリカルボン酸、1,2,5−ヘキサントリカル
ボン酸、1,3−ジカルボキシル−2−メチレンカルボ
キシルプロパン、1,3−ジカルボキシル−2−メチル
−メチレンカルボキシルプロパン、テトラ(メチレンカ
ルボキシル)メタン、1,2,7,8−オクタンテトラ
カルボン酸及びそれらの無水物が挙げられる。
【0077】本発明に好ましく用いられる低分子量ポリ
エステル(B)のアルコール成分として、前記(イ)式
で示されるビスフェノール誘導体を全アルコール成分の
70mol%以上となる様に添加する。また、この時、
EO−BPA/PO−BPAのモル分率は、0.01〜
10であれば良いが、好ましくは0.05〜5であれば
良く、更に好ましくは0.1〜3となる場合である。
【0078】EO−BPA/PO−BPAのモル分率が
0.01未満となる場合には、前記低分子量ポリエステ
ル(B)の反応性が低下し、十分な分子量に成長しづら
い。また、該モル分率が10を超える場合には成長反応
を制御するのが困難となると共にTgも低くなり好まし
くない。
【0079】上記アルコール成分を用いた場合、特に好
ましく用いられる酸成分としては、フタル酸またはその
酸水物、テレフタル酸、イソフタル酸、こはく酸、n−
ドデセルコハク酸またはその酸無水物、フマル酸、マレ
イン酸、無水マレイン酸等のジカルボン酸類が挙げられ
る。
【0080】前記低分子量ポリエステル(B)と低分子
量ワックス(C)の混合物と反応させることが可能なジ
イソシアネート化合物、及び/又は、ポリイソシアネー
ト化合物としては、次のようなものが挙げられる。
【0081】例えば、ジイソシアネート化合物として
は、トレリンジイソシアネート(以下TDIと称す)、
ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシ
アネート、ジフェニルメタンジイソシアネート(以下M
DIと称す)、キシリレンジイソシアネート、テトラメ
チルキシリレンジイソシアネート等を挙げることができ
る。
【0082】また、3〜6官能のポリイソシアネート化
合物としては、次のようなものが挙げられる。
【0083】
【化3】
【0084】該イソシアネート化合物の添加量は、上記
低分子量ポリエステル(B)と低分子量ワックス(C)
の水酸基1mol当量当り0.1〜1.0mol当量、
好ましくは0.15〜0.85mol当量である。該イ
ソシアネート化合物の添加量が0.1mol当量未満の
場合、反応量が少ないため、十分な高分子量領域を形成
することが困難となり、耐高温オフセット性を満足する
ことができない。また、1.0mol当量を超えると、
著しい高分子量化を招くため、低温定着性を阻害した
り、他の添加剤の分散性が困難となり現像性にも悪影響
を及ぼす。また、生産面では、樹脂の増粘により操作が
困難となるばかりか、トナーの粉砕効率も低下する。
【0085】本発明において、低分子量ポリエステル
(B)と特定の構造を有する低分子量ワックス(C)の
混合物とジイソシアネート化合物、及び/又は、ポリイ
ソシアネート化合物を反応させ、高分子量重合体成分を
製造し、本発明に係る結着樹脂を得る方法としては、以
下に例示するような方法が挙げられる。
【0086】〈1〉低分子量ポリエステル(B)と特定
の構造を有する低分子量ワックス(C)との混合物10
0重量部に対して0.1〜10重量部の該イソシアネー
ト化合物の全量を一括、もしくは、少量ずつ連続的に添
加する。反応温度は100〜200℃の範囲で、場合に
よっては段階的に温度を変化させることができ、反応時
間は反応温度により異なるが、1分〜6時間程度であ
り、反応釜を用いてバッチ処理する場合と、1軸、もし
くは2軸のエクストルーダーの如き混練機を用いて連続
処理する場合とが挙げられる。得られた高分子量重合体
成分(D)は、種々の公知の方法で低分子量重合体成分
(A)とブレンドされ、本発明に係る結着樹脂とするこ
とができる。
【0087】〈2〉低分子量重合体成分(A)存在下で
低分子量ポリエステル(B)と特定の構造を有するワッ
クス(C)の混合物に該イソシアネート化合物を反応さ
せる以外は、前記の製造方法〈1〉と同様に製造するこ
とができる。
【0088】本発明に係るトナー中の結着樹脂成分は、
THF可溶分により測定されるGPCの分子量分布にお
いて、分子量2,000〜3万の領域にメインピークを
有する分子量5万以下の低分子量成分と分子量10万以
上の領域にサブピーク、もしくはショルダーを有する分
子量5万を超える高分子量成分からなるものが好まし
い。
【0089】該結着樹脂の高分子量成分のピーク分子量
が10万未満の場合、トナーの耐高温オフセット性が満
足なものとならないばかりか、本発明に係るワックス成
分の分散性や分散状態の保持が不十分となり、画像濃度
の低下等の画像欠陥を生じ易くなる。また、該結着樹脂
の低分子量成分のピーク分子量が2,000未満の場合
には、該ワックス成分による可塑化が急激なものとなる
ため、耐高温オフセット性や保存性に重大な問題を生じ
る。また、局部的に相分離を生じ易くなるため、トナー
の摩擦帯電も不均一なものとなり現像特性も悪化する。
一方、ピーク分子量が3万を超えると、該ワックス成分
の分散状態はある程度改善され、現像特性は向上するも
のの定着性が十分なものでなくなる。また、粉砕法等に
よりトナーを製造する場合には生産性の低下を招く。
【0090】すなわち、該結着樹脂成分のGPCの分子
量分布を上記のように特定することにより、トナーとし
て求められる諸特性のバランスを取り易くすることがで
きる。
【0091】また、本発明に係るトナー組成物中の結着
樹脂成分は、実質的にTHF不溶分を含まず、THF可
溶分により測定されるGPCの分子量分布において、分
子量1,000以下を示す低分子量成分の面積比が15
%以下であり、且つ、分子量100万以上を示す高分子
量成分の面積比を0.5〜25%とすることで本発明に
係るワックス成分とのマッチングが非常に良好なものと
なる。すなわち、分子量1,000以下を示す低分子量
成分の面積比が15%を超えると、該ワックス成分によ
り可塑化が急激に加速され、上述の如き問題がより顕著
となる。更には、感光体ドラム表面へのトナー融着等、
画像形成装置とのマッチングにも支障を生じる。一方、
分子量100万以上を示す高分子量成分が0.5%未満
の場合、該ワックス成分の良好な分散状態の維持が困難
となったり、画像形成装置から受ける外力によりトナー
が劣化し易くなる。このため、トナーの現像特性や保存
性、更には耐久性の悪化を招いたりする。特に低温低湿
環境下での画像カブリや高温高湿環境下での画像濃度低
下が顕著なものとなる。逆にTHF不溶分や分子量10
0万以上の高分子量成分が25%を超えて存在すると、
低温定着性やトナーの生産性を阻害するばかりか、トナ
ー構成材料の均一分散が困難なものとなり、トナーの均
一な摩擦帯電が得られず、現像特性が悪化する。また、
分散状態を改善するためにトナー製造時に熱溶融混練等
により外的に混合力を高めても、機械的剪断力による高
分子鎖の切断を生じ、低温定着性と耐高温オフセット性
のバランスを取ることが困難なものとなる。これらの傾
向は、特にトナーの粒子径を微粒子化したり、高比重の
磁性微粒子の均一分散を必須とする磁性トナーにおいて
顕著なものとなる。
【0092】更に本発明に係るトナー組成物中の結着樹
脂成分は、THF可溶分のGPCの分子量分布におい
て、分子量10万以上の領域に相当する高分子量成分
が、前記低分子量ポリエステル(B)と低分子量ワック
ス(C)の混合物とイソシアネート化合物との反物によ
り生じる高分子量重合体成分(D)をトナー製造時に混
練により分子切断として形成したものを用いることで、
低温定着性と耐高温オフセット性を高度に達成しつつ、
そのバランスを崩すことなくトナーの現像特性や耐久
性、更には保存性等を格段に向上することができる。
【0093】本発明者等は、この理由を下記のように考
えている。
【0094】すなわち、THFに可溶な緩やかな架橋、
もしくは分枝構造を有する前記高分子量成分をトナー組
成物中に含有させることにより、従来の架橋性重合体と
比べ加熱定着時のトナーの溶融粘度を高めることなく、
半溶融状態のトナーの弾性を維持することができる。ま
た、本発明に係るワックス成分とのマッチングが良好
で、可塑化された場合でも前述の如き弾性は失われるこ
とはない。これにより、低温定着性と耐高温オフセット
性が格段に向上した。また、上記のような構造を有する
高分子量成分を添加することで、トナー製造時に熱溶融
混練を経ることにより局部的に相分離した前記揮発成分
やワックス成分により可塑化された低溶融粘度部分との
粘度差を解消し、トナー組成物に均一な混合力を享受す
ることができる様になるので分散状態が相乗的に良化
し、トナーの現像特性が向上する。更に、トナーの機械
的強度を増すこともできるので、画像形成装置から受け
る外力に対しても劣化を抑制することが可能となり、該
画像形成装置とのマッチングも容易となる。
【0095】本発明において結着樹脂成分の分子量分布
はGPCにより次の条件で測定される。
【0096】〈樹脂のGPCの測定条件〉 装置 :GPC−150C(ウォーターズ社製) カラム:KF801〜7(ショウデックス社製)の7連 温度 :40℃ 溶媒 :THF 流速 :1.0ml/min. 試料 :濃度0.05〜0.6重量%の試料を0.1m
l注入
【0097】また、試料は以下のようにして作製する。
【0098】試料をTHF中に入れ、数時間放置した
後、十分振とうしTHFと良く混ぜ(試料の合一体がな
くなるまで)、更に12時間以上静置する。このときT
HF中への放置時間が24時間以上となるようにする。
その後、サンプル処理フィルター(ポアサイズ0.45
〜0.5μm、たとえば、マイショリディスクH−25
−5 東ソー社製、エキクロディスク25CR ゲルマ
ン サイエンス ジャパン社製などが利用できる)を通
過させたものを、GPCの試料とする。また試料濃度
は、樹脂成分が上記濃度となるように調整する。
【0099】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。
【0100】本発明に係るトナー組成物は、実質的にT
HF不溶分を含まないことが好ましい。具体的には樹脂
組成物基準で5重量%以下、好ましくは3重量%以下で
ある。
【0101】本発明でのTHF不溶分とは、トナー中の
樹脂組成物中のTHF溶媒に対して不溶性となったポリ
マー成分(実質的に架橋ポリマー)の重量割合を示し、
架橋成分を含む樹脂組成物の架橋の程度を示すパラメー
ターとして使うことができる。THF不溶分とは、以下
のように測定された値をもって定義する。
【0102】即ち、トナーサンプル0.5〜1.0gを
秤量し(W1g)、円筒濾紙(例えば東洋濾紙製No.
86R)に入れてソックスレー抽出器にかけ、溶媒とし
てTHF100〜200mlを用いて6時間抽出し、溶
媒によって抽出された可溶成分をエバポレートした後、
100℃で数時間真空乾燥し、THF可溶樹脂成分量を
秤量する(W2g)。トナー中の磁性体あるいは顔料の
如き樹脂成分以外の成分の重量を(W3g)とする。T
HF不溶分は、下記式から求められる。
【0103】
【数1】
【0104】THF不溶分を5重量%を超えて含有する
と、高度に低温定着化を達成することが出来ない。
【0105】本発明の静電荷像現像用トナーは、その帯
電性をさらに安定化させる為に必要に応じて荷電制御剤
を用いることができる。荷電制御剤は、結着樹脂100
重量部当り0.1〜10重量部、好ましくは0.1〜5
重量部使用するのが好ましい。
【0106】今日、当該技術分野で知られている荷電制
御剤としては、以下のものが挙げられる。
【0107】例えば有機金属錯体、キレート化合物が有
効である。モノアゾ金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボ
ン酸、金属錯体、芳香族ジカルボン酸系の金属錯体が挙
げられる。他には、芳香族ハイドロキシカルボン酸、芳
香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、
エステル類、ビスフェノールのフェノール誘導体類が挙
げられる。
【0108】本発明のトナーを磁性トナーとして用いる
場合、磁性トナーに含まれる磁性材料としては、マグネ
タイト、マグヘマイト、フェライト等の酸化鉄、及び他
の金属酸化物を含む酸化鉄;Fe,Co,Niのような
金属、あるいは、これらの金属とAl,Co,Cu,P
b,Mg,Ni,Sn,Zn,Sb,Be,Bi,C
d,Ca,Mn,Se,Ti,W,Vのような金属との
合金、およびこれらの混合物等が挙げられる。
【0109】磁性材料としては、従来、四三酸化鉄(F
34)、三二酸化鉄(γ−Fe23)、酸化鉄亜鉛
(ZnFe24)、酸化鉄イットリウム(Y3Fe
512)、酸化鉄カドミウム(CdFe24)、酸化鉄
ガドリニウム(Gd3Fe5−O12)、酸化鉄銅(CuF
24)、酸化鉄鉛(PbFe12−O19)、酸化鉄ニッ
ケル(NiFe24)、酸化鉄ネオジム(NdFe
23)、酸化鉄バリウム(BaFe1219)、酸化鉄マ
グネシウム(MgFe24)、酸化鉄マンガン(MnF
24)、酸化鉄ランタン(LaFeO3)、鉄粉(F
e)、コバルト粉(Co)、ニッケル粉(Ni)等が知
られているが、本発明によれば、上述した磁性材料を単
独で或いは2種以上の組合せで選択使用する。本発明の
目的に特に好適な磁性材料は、四三酸化鉄又はγ−三二
酸化鉄の微粉末である。
【0110】これらの強磁性体は平均粒径が0.1〜2
μm程度で、10Kエルステッド印加での磁気特性が抗
磁力20〜150エルステッド、飽和磁化50〜200
emu/g(好ましくは50〜100emu/g)、残
留磁化2〜20emu/gのものが望ましい。
【0111】結着樹脂100重量部に対して、磁性体1
0〜200重量部、好ましくは20〜150重量部使用
するのが良い。
【0112】また、一成分,二成分を問わず着色剤とし
ては、カーボンブラック,チタンホワイトやその他あら
ゆる顔料及び/又は染料を用いることができる。例えば
本発明のトナーを磁性カラートナーとして使用する場合
には、染料としては、C.I.ダイレクトレッド1、
C.I.ダイレクトレッド4、C.I.アシッドレッド
1、C.I.ベーシックレッド1、C.I.モーダント
レッド30、C.I.ダイレクトブルー1、C.I.ダ
イレクトブルー2、C.I.アシッドブルー9、C.
I.アシッドブルー15、C.I.ベーシックブルー
3、C.I.ベーシックブルー5、C.I.モーダント
ブルー7、C.I.ダイレクトグリーン6、C.I.ベ
ーシックグリーン4、C.I.ベーシックグリーン6等
がある。顔料としては、黄鉛、カドミウムイエロー、ミ
ネラルファストイエロー、ネーブルイエロー、ナフトー
ルイエローS、ハンザイエローG、パーマネントイエロ
ーNCG、タートラジンレーキ、赤口黄鉛、モリブデン
オレンジ、パーマネントオレンジGTR、ピラゾロンオ
レンジ、ベンジジンオレンジG、カドミウムレッド、パ
ーマネントレッド4R、ウオッチングレッドカルシウム
塩、エオシンレーキ、ブリリアントカーミン3B、マン
ガン紫、ファストバイオレットB、メチルバイオレット
レーキ、紺青、コバルトブルー、アルカリブルーレー
キ、ビクトリアブルーレーキ、フタロシアニンブルー、
ファーストスカイブルー、インダンスレンブルーBC、
クロムグリーン、酸化クロム、ピグメントグリーンB、
マラカイトグリーンレーキ、ファイナルイエローグリー
ンG等がある。
【0113】また、本発明のトナーを二成分フルカラー
用トナーとして使用する場合には、次の様なものが挙げ
られる。マゼンタ用着色顔料としては、C.I.ピグメ
ントレッド1,2,3,4,5,6,7,8,9,1
0,11,12,13,14,15,16,17,1
8,19,21,22,23,30,31,32,3
7,38,39,40,41,48,49,50,5
1,52,53,54,55,57,58,60,6
3,64,68,81,83,87,88,89,9
0,112,114,122,123,163,20
2,206,207,209、C.I.ピグメントバイ
オレット19、C.I.バットレッド1,2,10,1
3,15,23,29,35等が挙げられる。
【0114】かかる顔料を単独で使用しても構わない
が、染料と顔料と併用してその鮮明度を向上させた方が
フルカラー画像の画質の点からより好ましい。かかるマ
ゼンタ用染料としては、C.I.ソルベントレッド1,
3,8,23,24,25,27,30,49,81,
82,83,84,100,109,121、C.I.
ディスパースレッド9、C.I.ソルベントバイオレッ
ト8,13,14,21,27、C.I.ディスパース
バイオレット1等の油溶染料、C.I.ベーシックレッ
ド1,2,9,12,13,14,15,17,18,
22,23,24,27,29,32,34,35,3
6,37,38,39,40、C.I.ベーシックバイ
オレット1,3,7,10,14,15,21,25,
26,27,28等の塩基性染料が挙げられる。
【0115】その他の着色顔料として、シアン用着色顔
料としては、C.I.ピグメントブルー2,3,15,
16,17、C.I.バットブルー6、C.I.アシッ
ドブルー45又は化3式で示される構造を有するフタロ
シアニン骨格にフタルイミドメチル基を1〜5個置換し
た銅フタロシアニン顔料等である。
【0116】
【化4】
【0117】イエロー用着色顔料としては、C.I.ピ
グメントイエロー1,2,3,4,5,6,7,10,
11,12,13,14,15,16,17,23,6
5,73,83、C.I.バットイエロー1,3,20
等が挙げられる。
【0118】尚、着色剤の使用量は結着樹脂100重量
部に対して、0.1〜60重量部、好ましくは0.5〜
50重量部である。
【0119】本発明に用いられる負帯電性流動化剤とし
ては、着色剤含有樹脂粒子に添加することにより、流動
性が添加前後を比較すると増加し得るものであれば、ど
のようなものでも使用可能である。例えば、フッ化ビニ
リデン微粉末、ポリテトラフルオロエチレン微粉末等の
フッ素系樹脂粉末、湿式製法シリカ、乾式製法シリカ等
の微粉末シリカ、それらシリカをシランカップリング
剤、チタンカップリング剤、シリコーンオイル等により
表面処理を施した処理シリカ等がある。
【0120】好ましい流動化剤としては、ケイ素ハロゲ
ン化合物の蒸気相酸化により生成された微粉体であり、
いわゆる乾式法シリカ又はヒュームドシリカと称される
もので、従来公知の技術によって製造されるものであ
る。例えば、四塩化ケイ素ガスの酸水素焔中における熱
分解酸化反応を利用するもので、基礎となる反応式は次
の様なものである。
【0121】 SiCl2+2H2+O2→SiO2+4HCl
【0122】また、この製造工程において、例えば塩化
アルミニウム又は塩化チタン等他の金属ハロゲン化合物
をケイ素ハロゲン化合物と共に用いることによってシリ
カと他の金属酸化物の複合微粉体を得ることも可能であ
り、それらも包含する。その粒径は、平均の一次粒径と
して、0.001〜2μmの範囲内であることが望まし
く、特に好ましくは、0.002〜0.2μmの範囲内
のシリカ微粉体を使用するのが良い。
【0123】本発明に用いられるケイ素ハロゲン化合物
の蒸気相酸化により生成された市販のシリカ微粉体とし
ては、例えば以下の様な商品名で市販されているものが
ある。
【0124】 AEROSIL(日本アエロジル社) 130 200 300 380 TT600 MOX170 MOX80 COK84 Ca−O−SiL(CABOT Co.社) M−5 MS−7 MS−75 HS−5 EH−5 Wacker HDK N 20 V15 (WACKER−CHEMIE GMBH社) N20E T30 T40 D−C Fine Silica(ダウコーニングCo.社) Fransol(Fransil社)
【0125】さらには、該ケイ素ハロゲン化合物の気相
酸化により生成されたシリカ微粉体に疎水化処理した処
理シリカ微粉体を用いることがより好ましい。該処理シ
リカ微粉体において、メタノール滴定試験によって測定
された疎水化度が30〜80の範囲の値を示すようにシ
リカ微粉体を処理したものが特に好ましい。
【0126】疎水化方法としては、シリカ微粉体と反応
あるいは物理吸着する有機ケイ素化合物等で化学的に処
理することによって付与される。好ましい方法として
は、ケイ素ハロゲン化合物の蒸気相酸化により生成され
たシリカ微粉体を有機ケイ素化合物で処理する。
【0127】そのような有機ケイ素化合物の例は、ヘキ
サメチルジシラザン、トリメチルシラン、トリメチルク
ロルシラン、トリメチルエトキシシラン、ジメチルジク
ロルシラン、メチルトリクロルシラン、アリルジメチル
クロルシラン、アリルフェニルジクロルシラン、ベンジ
ルジメチルクロルシラン、ブロムメチルジメチルクロル
シラン、α−クロルエチルトリクロルシラン、ρ−クロ
ルエチルトリクロルシラン、クロルメチルジメチルクロ
ルシラン、トリオルガノシリルメルカプタン、トリメチ
ルシリルメルカプタン、トリオルガノシリルアクリレー
ト、ビニルジメチルアセトキシシラン、ジメチルエトキ
シシラン、ジメチルジメトキシシラン、ジフェニルジエ
トキシシラン、ヘキサメチルジシロキサン、1,3−ジ
ビニルテトラメチルジシロキサン、1,3−ジフェニル
テトラメチルジシロキサンおよび1分子当り2から12
個のシロキサン単位を有し末端に位置する単位にそれぞ
れ1個宛のSiに結合した水酸基を含有するジメチルポ
リシロキサン等がある。これらは1種あるいは2種以上
の混合物で用いられる。
【0128】本発明に用いられる流動化剤として、前述
した乾式法シリカを、次に挙げるアミノ基を有するカッ
プリング剤或いは、シリコーンオイルで処理したものを
本発明の目的を達成する為に必要に応じて用いてもかま
わない。
【0129】
【化5】
【0130】
【化6】
【0131】シリコーンオイルとしては一般に次式の側
鎖にアミノ基を有する部分構造を具備しているアミノ変
性シリコーンオイルなどが用いられる。
【0132】
【化7】
【0133】(ここでR1は水素、アルキル基、アリー
ル基、又はアルコキシ基を表わし、R2はアルキレン
基、フェニレン基を表わし、R3,R4は水素、アルキル
基或いはアリール基を表わす。但し、上記アルキル基、
アリール基、アルキレン基、フェニレン基はアミンを含
有していても良いし、また帯電性を損ねない範囲でハロ
ゲン等の置換基を有していても良い。m及びnは正の整
数を示す。)
【0134】そのようなアミノ基を有するシリコーンオ
イルとしては例えば以下のものがある。
【0135】 25℃における粘度 アミン当量 商品名 (cPs) SF8417(トーレ・シリコーン社製) 1200 3500 KF393 (信越化学社製) 60 360 KF857 (信越化学社製) 70 830 KF860 (信越化学社製) 250 7600 KF861 (信越化学社製) 3500 2000 KF862 (信越化学社製) 750 1900 KF864 (信越化学社製) 1700 3800 KF865 (信越化学社製) 90 4400 KF369 (信越化学社製) 20 320 KF383 (信越化学社製) 20 320 X−22−3680(信越化学社製) 90 8800 X−22−380D (信越化学社製) 2300 3800 X−22−3801C(信越化学社製) 3500 3800 X−22−3810B(信越化学社製) 1300 1700
【0136】なお、アミン当量とは、アミン1個あたり
の当量(g/eqiv)で、分子量を1分子あたりのア
ミン数で割った値である。
【0137】本発明に用いられる流動化剤は、BET法
で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以
上、好ましくは50m2/g以上のものが良好な結果を
与える。トナー100重量部に対して流動化剤0.01
〜8重量部、好ましくは0.1〜4重量部使用するのが
良い。
【0138】本発明の静電荷像現像用トナーを作製する
には結着樹脂、着色剤及び/又は磁性体、荷電制御剤ま
たはその他の添加剤を、ヘンシェルミキサー、ボールミ
ルの如き混合機により充分混合し、ニーダー、エクスト
ルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉し
て樹脂類を互いに相溶せしめ、溶融混練物を冷却固化後
に固化物を粉砕し、粉砕物を分級して本発明のトナーを
得ることができる。
【0139】さらに、流動化剤とトナーをヘンシェルミ
キサーの如き混合機により充分混合し、トナー粒子表面
に添加剤を有する本発明の静電荷像現像用現像剤を得る
ことができる。
【0140】本発明のトナーに用いられるワックスの融
点及び分子量の測定方法は以下に示す通りである。
【0141】(1)ワックスの融点測定 示差熱分析測定装置(DSC測定装置),DSC−7
(パーキンエルマー社製)を用いてASTM D341
8−82に準じて測定する。
【0142】測定試料は2〜10mg、好ましくは5m
gを精密に秤量する。
【0143】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0144】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0145】この吸熱ピークの温度をもってワックスの
融点とする。もし、メインピーク近傍の温度にサブピー
クもしくはショルダーが観察される等、ワックスの融点
を決定しがたい場合には、このワックスを含有するトナ
ーを測定試料としてワックス同様の方法により吸熱ピー
ク温度を測定し、メインピークの温度をもってワックス
の融点とする。
【0146】(2)結着樹脂及びトナーのガラス転移温
度(Tg)の測定示差熱分析測定装置(DSC測定装
置),DSC−7(パーキンエルマー社製)を用いてA
STM D3418−82に準じて測定する。
【0147】測定試料は5〜20mg、好ましくは10
mgを精密に秤量する。
【0148】これをアルミパン中に入れ、リファレンス
として空のアルミパンを用い、測定温度範囲30〜20
0℃の間で、昇温速度10℃/minで常温常湿下で測
定を行う。
【0149】この昇温過程で、温度40〜100℃の範
囲におけるメインピークの吸熱ピークが得られる。
【0150】このときの吸熱ピークが出る前と出た後の
ベースラインの中間点の線と示差熱曲線との交点を本発
明におけるガラス転移温度Tgとする。
【0151】(3)ワックスの分子量分布の測定 (GPC測定条件)装置:GPC−150C(ウォータ
ーズ社) カラム:GMH−HT30cm2連(東ソー社製) 温度:135℃ 溶媒:o−ジクロロベンゼン(0.1%アイオノール添
加) 流速:1.0ml/min 試料:0.15%の試料を0.4ml注入
【0152】以上の条件で測定し、試料の分子量算出に
あたっては単分散ポリスチレン標準試料により作成した
分子量較正曲線を使用する。さらに、Mark−Hou
wink粘度式から導き出される換算式でポリエチレン
換算することによって算出される。
【0153】(4)結着樹脂の分子量分布の測定 GPC(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ)によ
るクロマトグラムの分子量は次の条件で測定される。
【0154】すなわち、40℃のヒートチャンバー中で
カラムを安定化させ、この温度におけるカラムに、溶媒
としてTHF(テトラヒドロフラン)を毎分1mlの流
速で流す。試料が樹脂の場合は、樹脂をロールミルで素
通し(130℃,15分)したものを用いる。また、試
料が現像剤の場合は、現像剤をTHFに溶解後0.2μ
mフィルターで濾過し、その濾液を試料として用いる。
試料濃度として0.05〜0.6重量%に調整した樹脂
のTHF試料溶液を50〜200μl注入して測定す
る。試料の分子量測定にあたっては、試料の有する分子
量分布を、数種の単分散ポリスチレン標準試料により作
製された検量線の対数値とカウント数との関係から算出
した。検量線作成用の標準ポリスチレン試料としては、
例えば、Pressure Chemical Co.
製あるいは、東洋ソーダ工業社製の分子量が6×1
2 ,2.1×103 ,4×103 ,1.75×1
4 ,5.1×104 ,1.1×105 ,3.9×10
5 ,8.6×105 ,2×106 ,4.48×106
ものを用い、少なくとも10点程度の標準ポリスチレン
試料を用いるのが適当である。また、検出器にはRI
(屈折率)検出器を用いる。
【0155】なお、カラムとしては、103 〜2×10
6 の分子量領域を適確に測定するために、市販のポリス
チレンゲルカラムを複数組合せるのが良く、例えば、W
aters社製のμ−styragel 500,10
3 ,104 ,105 の組合せや、昭和電工社製のsho
dex KA−801,802,803,804,80
5,806,807の組合せが好ましい。
【0156】次に本発明のトナーが適用される画像形成
方法を添付図面を参照しながら以下に説明する。
【0157】図5に示す装置システムにおいて、現像器
54−1、54−2、54−3、54−4に、それぞれ
シアントナーを有する現像剤、マゼンタトナーを有する
現像剤、イエロートナーを有する現像剤及びブラックト
ナーを有する現像剤が導入され、磁気ブラシ現像方式又
は非磁性一成分方式等によって静電潜像担持体(例えば
感光体ドラム)51に形成された静電荷像を現像し、各
色トナー像が感光体ドラム51上に形成される。
【0158】本発明のトナーは、磁性キャリアと混合
し、例えば図6に示すような現像手段を用い現像を行う
ことができる。具体的には交番電界を印加しつつ、磁気
ブラシが感光体ドラム63に接触している状態で現像を
行うことが好ましい。現像剤担持体(現像スリーブ)6
1と感光体ドラム63の距離(S−D間距離)Bは10
0〜1000μmであることがキャリア付着防止及びド
ット再現性の向上において良好である。100μmより
狭いと現像剤の供給が不十分になりやすく、画像濃度が
低くなり、1000μmを超えると磁石S1からの磁力
線が広がり磁気ブラシの密度が低くなり、ドット再現性
に劣ったり、キャリアを拘束する力が弱まりキャリア付
着が生じやすくなる。
【0159】交番電界のピーク間の電圧(Vpp)は5
00〜5000Vが好ましく、周波数(f)は500〜
10000Hz、好ましくは500〜3000Hzであ
り、それぞれプロセスに適宜選択して用いることができ
る。この場合、波形としては三角波、矩形波、正弦波、
あるいはDuty比を変えた波形等種々選択して用いる
ことができる。印加電圧が、500Vより低いと十分な
画像濃度が得られにくく、また非画像部のカブリトナー
を良好に回収することができない場合がある。5000
0Vを超える場合には磁気ブラシを介して、静電像を乱
してしまい、画質低下を招く場合がある。
【0160】良好に帯電したトナーを有する二成分系現
像剤を使用することで、カブリ取り電圧(Vback)
を低くすることができ、感光体の一次帯電を低めること
ができるために感光体寿命を長寿命化できる。Vbac
kは、現像システムにもよるが150V以下、より好ま
しくは100V以下が良い。
【0161】コントラスト電位としては、十分画像濃度
がでるように200V〜500Vが好ましく用いられ
る。
【0162】周波数が500Hzより低いとプロセスス
ピードにも関係するが、キャリアへの電荷注入が起こる
ためにキャリア付着、あるいは潜像を乱すことで画質を
低下させる場合がある。10000Hzを超えると電界
に対してトナーが追随できず画質低下を招きやすい。
【0163】十分な画像濃度を出し、ドット再現性に優
れ、かつキャリア付着のない現像を行うために現像スリ
ーブ61上の磁気ブラシの感光体ドラム63との接触幅
(現像ニップC)を好ましくは3〜8mmにすることで
ある。現像ニップCが3mmより狭いと十分な画像濃度
とドット再現性を良好に満足することが困難であり、8
mmより広いと、現像剤のパッキングが起き機械の動作
を止めてしまったり、またキャリア付着を十分に抑さえ
ることが困難になる。現像ニップの調整方法としては、
現像剤規制部材68と現像スリーブ61との距離Aを調
整したり、現像スリーブ61と感光体ドラム63との距
離Bを調整することでニップ幅を適宜調整する。
【0164】特にハーフトーンを重視するようなフルカ
ラー画像の出力において、マゼンタ用、シアン用、及び
イエロー用の3個以上の現像器が使用され、本発明の現
像剤及び現像方法を用い、特にデジタル潜像を形成した
現像システムと組み合わせることで、磁気ブラシの影響
がなく、潜像を乱さないためにドット潜像に対して忠実
に現像することが可能となる。転写工程においても本発
明トナーを用いることで高転写率が達成でき、したがっ
て、ハーフトーン部、ベタ部共に高画質を達成できる。
【0165】さらに初期の高画質化と併せて、本発明の
トナーを用いることで多数枚の複写においても画質低下
のない本発明の効果が十分に発揮できる。
【0166】本発明のトナーは一成分現像にも好適に用
いることが出来る。静電潜像担持体上に形成された静電
像を現像する装置の一例を示すが必ずしもこれに限定さ
れるものではない。
【0167】図7において、75は静電潜像担持体(感
光体ドラム)であり、潜像形成は電子写真プロセス手段
又は静電記録手段により成される。74はトナー担持体
(現像スリーブ)であり、アルミニウムあるいはステン
レス等からなる非磁性スリーブからなる。
【0168】現像スリーブ74の略右半周面はトナー容
器71内のトナー溜りに常時接触していて、その現像ス
リーブ面近傍のトナーが現像スリーブ面にスリーブ内の
磁気発生手段の磁力で及び/又は静電気力により付着保
持される。
【0169】本発明では、トナー担持体の表面粗度Ra
(μm)を1.5以下となるように設定する。好ましく
は1.0以下である。更に好ましくは0.5以下であ
る。
【0170】該表面粗度Raを1.5以下とすることで
トナー担持体の有するトナー粒子の搬送能力を抑制し、
該トナー担持体上のトナー層を薄層化すると共に、該ト
ナー担持体とトナーの接触回数が多くなる為、該トナー
の帯電性も改善されるので相乗的に画質が向上する。
【0171】該トナー担持体の表面粗度Raが1.5を
超えると、該トナー担持体上のトナー層の薄層化が困難
となるばかりか、トナーの帯電性が改善されないので画
質の向上は望めない。
【0172】本発明において、トナー担持体の表面粗度
Raは、JIS表面粗さ「JISB 0601」に基づ
き、表面粗さ測定器(サーフコーダSE−30H、株式
会社小坂研究所社製)を用いて測定される中心線平均粗
さに相当する。具体的には、粗さ曲線からその中心線の
方向に測定長さaとして2.5mmの部分を抜き取り、
この抜き取り部分の中心線をX軸,縦倍率の方向をY
軸,粗さ曲線をy=f(x)で表わした時、次式によっ
て求められる値をミクロメートル(μm)で表わしたも
のをいう。
【0173】
【数2】
【0174】本発明に用いられるトナー担持体として
は、たとえばステンレス,アルミニウム等から成る円筒
状、あるいはベルト状部材が好ましく用いられる。また
必要に応じ表面を金属,樹脂等のコートをしても良く、
樹脂や金属類,カーボンブラック,帯電制御剤等の微粒
子を分散した樹脂をコートしても良い。
【0175】本発明では、トナー担持体の表面移動速度
を静電潜像担持体の表面移動速度に対し1.05〜3.
0倍となるように設定することで、該トナー担持体上の
トナー層は適度な撹拌効果を受ける為、静電潜像の忠実
再現が一層良好なものとなる。
【0176】該トナー担持体の表面移動速度が、静電潜
像担持体の表面移動速度に対し1.05倍未満である
と、該トナー層の受ける撹拌効果が不十分となり、良好
な画像形成は望めない。また、ベタ黒画像等、広い面積
にわたって多くのトナー量を必要とする画像を現像する
場合、静電潜像へのトナー供給量が不足し画像濃度が薄
くなる。逆に3.0を超える場合、上記の如きトナーの
過剰な帯電によって引き起こされる種々の問題の他に、
機械的ストレスによるトナーの劣化やトナー担持体への
トナー固着が発生、促進され、好ましくない。
【0177】トナーTはホッパー71に貯蔵されてお
り、供給部材72によって現像スリーブ上へ供給され
る。供給部材として、多孔質弾性体、例えば軟質ポリウ
レタンフォーム等の発泡材より成る供給ローラーが好ま
しく用いられる。該供給ローラーを現像スリーブに対し
て、順または逆方向に0でない相対速度をもって回転さ
せ、現像スリーブ上へのトナー供給と共に、スリーブ上
の現像後のトナー(未現像トナー)のはぎ取りをも行
う。この際、供給ローラーの現像スリーブへの当接幅
は、トナーの供給及びはぎ取りのバランスを考慮する
と、2.0〜10.0mmが好ましく、4.0〜6.0
mmがより好ましい。その一方で、トナーに対する過大
なストレスを余儀なくされ、トナーの劣化による凝集の
増大、あるいは現像スリーブ,供給ローラー等へトナー
の融着・固着が生じやすくなるが、本発明の現像法に用
いられるトナーは、流動性,離型性に優れ、耐久安定性
を有しているので、該供給部材を有する現像法において
も好ましく用いられる。また、供給部材として、ナイロ
ン,レーヨン等の樹脂繊維より成るブラシ部材を用いて
もよい。尚、これらの供給部材は磁気拘束力を利用でき
ない非磁性一成分トナーを使用する一成分現像方法にお
いて極めて有効であるが、磁性一成分トナーを使用する
一成分現像方法に使用してもよい。
【0178】現像スリーブ上に供給されたトナーは規制
部材によって薄層かつ均一に塗布される。トナー薄層化
規制部材は、現像スリーブと一定の間隙をおいて配置さ
れる金属ブレード、磁性ブレード等のドクターブレード
である。あるいは、ドクターブレードの代りに、金属,
樹脂,セラミックなどを用いた剛体ローラーやスリーブ
を用いても良く、それらの内部に磁気発生手段を入れて
も良い。
【0179】また、トナー薄層化の規制部材としてトナ
ーを圧接塗布する為の弾性ブレードや弾性ローラーの如
き弾性体を用いても良い。例えば図7において、弾性ブ
レード73はその上辺部側である基部を現像剤容器71
側に固定保持され、下辺部側をブレードの弾性に抗して
現像スリーブ74の順方向或いは逆方向にたわめ状態に
してブレード内面側(逆方向の場合には外面側)をスリ
ーブ74表面に適度の弾性押圧をもって当接させる。こ
の様な装置によると、環境の変動に対しても安定で、緻
密なトナー層が得られる。その理由は必ずしも明確では
ないが、該弾性体によって現像スリーブ表面と強制的に
摩擦される為トナーの環境変化による挙動の変化に関係
なく常に同じ状態で帯電が行われる為と推測される。
【0180】その一方で帯電が過剰になり易く、現像ス
リーブや弾性ブレード上にトナーが融着し易いが、本発
明に用いられるトナーは離型性に優れ摩擦帯電性が安定
しているので好ましく用いられる。
【0181】該弾性体には所望の極性にトナーを帯電さ
せるのに適した摩擦帯電系列の材質を選択することが好
ましく、シリコーンゴム、ウレタンゴム、NBRの如き
ゴム弾性体;ポリエチレンテレフタレートの如き合成樹
脂弾性体;ステンレス、鋼、リン青銅の如き金属弾性体
が使用できる。また、それらの複合体であっても良い。
【0182】また、弾性体とトナー担持体に耐久性が要
求される場合には、金属弾性体に樹脂やゴムをスリーブ
当接部に当るように貼り合わせたり、コーティング塗布
したものが好ましい。
【0183】更に、弾性体中に有機物や無機物を添加し
ても良く、溶融混合させても良いし、分散させても良
い。例えば、金属酸化物、金属粉、セラミックス、炭素
同素体、ウィスカー、無機繊維、染料、顔料、界面活性
剤などを添加することにより、トナーの帯電性をコント
ロールできる。特に、弾性体がゴムや樹脂等の成型体の
場合には、シリカ、アルミナ、チタニア、酸化錫、酸化
ジルコニア、酸化亜鉛等の金属酸化物微粉末、カーボン
ブラック、一般にトナーに用いられる荷電制御剤等を含
有させることも好ましい。
【0184】またさらに、規制部材である現像ブレー
ド,供給部材である供給ローラー,ブラシ部材に直流電
場及び/または交流電場を印加することによっても、ト
ナーへのほぐし作用のため現像スリーブ上の規制部位に
おいては、均一薄層塗布性,均一帯電性がより向上し、
供給部位においては、トナーの供給/はぎとりがよりス
ムーズになされ、十分な画像濃度の達成及び良質の画像
を得ることができる。
【0185】該弾性体とトナー担持体との当接圧力は、
トナー担持体の母線方向の線圧として、0.1kg/m
以上、好ましくは0.3〜25kg/m、更に好ましく
は0.5〜12kg/mが有効である。これによりトナ
ーの凝集を効果的にほぐすことが可能となり、トナーの
帯電量を瞬時に立ち上げることが可能になる。当接圧力
が0.1kg/mより小さい場合、トナーの均一塗布が
困難となり、トナーの帯電量分布がブロードになりカブ
リや飛散の原因となる。また当接圧力が25kg/mを
超えると、トナーに大きな圧力がかかり、トナーが劣化
したり、トナーの凝集物が発生するなど好ましくない。
またトナー担持体を駆動させるために大きなトルクを要
するため好ましくない。
【0186】静電潜像担持体とトナー担持体との間隙α
は、50〜500μmに設定され、ドクターブレードと
トナー担持体との間隙は、50〜400μmに設定され
ることが好ましい。
【0187】トナー担持体上のトナー層の層厚は、静電
潜像担持体とトナー担持体との間隙αよりも薄いことが
最も好ましいが、場合によりトナー層を構成する多数の
トナーの穂のうち、一部は静電潜像担持体に接する程度
にトナー層の層厚を規制してもよい。
【0188】一方、トナー担持体には、バイアス電源7
6により静電潜像担持体との間に交番電界を印加するこ
とによりトナー担持体から静電潜像担持体へのトナーの
移動を容易にし、更に良質の画像を得ることが出来る。
交番電界のVppは100V以上、好ましくは200〜
3000V、更に好ましくは300〜2000Vで用い
るのが良い。また、fは500〜5000Hz、好まし
くは1000〜3000Hz、更に好ましくは1500
〜3000Hzで用いられるこの場合の波形は、矩形
波、サイン波、のこぎり波、三角波等の波形が適用でき
る。また、正、逆の電圧、時間の異なる非対称交流バイ
アスも利用できる。また直流バイアスを重畳するのも好
ましい。
【0189】図5において静電潜像担持体51はa−S
e、Cds、ZnO2、OPC、a−Siの様な光導電
絶縁物質層を持つ感光ドラムもしくは感光ベルトであ
る。静電潜像担持体51は図示しない駆動装置によって
矢印方向に回転される。
【0190】静電潜像担持体51としては、アモルファ
スシリコン感光層、又は有機系感光層を有する感光体が
好ましく用いられる。
【0191】有機感光層としては、感光層が電荷発生物
質及び電荷輸送性能を有する物質を同一層に含有する、
単一層型でもよく、又は、電荷輸送層を電荷発生層を成
分とする機能分離型感光層であっても良い。導電性基体
上に電荷発生層、次いで電荷輸送層の順で積層されてい
る構造の積層型感光層は好ましい例の一つである。
【0192】有機感光層の結着樹脂はポリカーボネート
樹脂、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂が特に、転写
性、クリーニング性が良く、クリーニング不良、感光体
へのトナーの融着、外添剤のフィルミングが起こりにく
い。
【0193】帯電工程では、コロナ帯電器を用いる静電
潜像担持体51とは非接触である方式と、ローラ等を用
いる接触型の方式がありいずれのものも用いられる。効
率的な均一帯電、シンプル化、低オゾン発生化のために
図5に示す如く接触方式のものが好ましく用いられる。
【0194】帯電ローラ52は、中心の芯金52bとそ
の外周を形成した導電性弾性層52aとを基本構成とす
るものである。帯電ローラ52は、静電潜像担持体51
面に押圧力をもって圧接され、静電潜像担持体51の回
転に伴い従動回転する。
【0195】帯電ローラを用いた時の好ましいプロセス
条件としては、ローラの当接圧が5〜500g/cm
で、直流電圧に交流電圧を重畳したものを用いた時に
は、交流電圧は0.5〜5kVpp、交流周波数は50
Hz〜5kHz、直流電圧は±0.2〜±1.5kVで
あり、直流電圧のみを用いた時には、直流電圧は±0.
2〜±5kVである。
【0196】この他の帯電手段としては、帯電ブレード
を用いる方法や、導電性ブラシを用いる方法がある。こ
れらの接触帯電手段は、高電圧が不必要になったり、オ
ゾンの発生が低減するといった効果がある。
【0197】接触帯電手段としての帯電ローラ及び帯電
ブレードの材質としては、導電性ゴムが好ましく、その
表面に離型性被膜をもうけても良い。離型性被膜として
は、ナイロン系樹脂、PVDF(ポリフッ化ビニリデ
ン)、PVDC(ポリ塩化ビニリデン)などが適用可能
である。
【0198】静電潜像担持体上のトナー像は、電圧(例
えば、±0.1〜±5kV)が印加されている中間転写
体55に転写される。静電潜像担持体表面は、クリーニ
ングブレード58を有するクリーニング手段59でクリ
ーニングされる。
【0199】中間転写体55は、パイプ状の導電性芯金
55bと、その外周面に形成した中抵抗の弾性体層55
aからなる。芯金55bは、プラスチックのパイプに導
電性メッキをほどこしたものでも良い。
【0200】中抵抗の弾性体層55aは、シリコーンゴ
ム、テフロンゴム、クロロプレンゴム、ウレタンゴム、
EPDM(エチレンプロピレンジエンの3元共重合体)
などの弾性材料に、カーボンブラック、酸化亜鉛、酸化
スズ、炭化ケイ素の如き導電性付与材を配合分散して電
気抵抗値(体積抵抗率)を105〜1011Ω・cmの中
抵抗に調整した、ソリッドあるいは発泡肉質の層であ
る。
【0201】中間転写体55は静電潜像担持体51に対
して並行に軸受けさせて静電潜像担持体51の下面部に
接触させて配設してあり、静電潜像担持体51と同じ周
速度で矢印の反時計方向に回転する。
【0202】静電潜像担持体51の面に形成担持された
第1色のトナー像が、静電潜像担持体51と中間転写体
55とが接する転写ニップ部を通過する過程で中間転写
体55に対する印加転写バイアスで転写ニップ域に形成
された電界によって、中間転写体55の外面に対して順
次に中間転写されていく。
【0203】必要により、着脱自在なクリーニング手段
60により、記録材へのトナー像の転写後に、中間転写
体55の表面がクリーニングされる。中間転写体上にト
ナー像がある場合、トナー像を乱さないようにクリーニ
ング手段60は、中間転写体表面から離される。
【0204】中間転写体55に対して並行に軸受けさせ
て中間転写体55の下面部に接触させて転写手段が配設
され、転写手段57は例えば転写ローラ又は転写ベルト
であり、中間転写体55と同じ周速度で矢印の時計方向
に回転する。転写手段57は直接中間転写体55と接触
するように配設されていても良く、またベルト等が中間
転写体55と転写手段57との間に接触するように配置
されても良い。
【0205】転写ローラの場合、中心の芯金57bとそ
の外周を形成した導電性弾性層57aとを基本構成とす
るものである。
【0206】中間転写体及び転写ローラとしては、一般
的な材料を用いることが可能である。中間転写体の弾性
層の体積固有抵抗値よりも転写ローラの弾性層の体積固
有抵抗値をより小さく設定することで転写ローラへの印
加電圧が軽減でき、転写材上に良好なトナー像を形成で
きると共に転写材の中間転写体への巻き付きを防止する
ことができる。特に中間転写体の弾性層の体積固有抵抗
値が転写ローラの弾性層の体積固有抵抗値より10倍以
上であることが特に好ましい。
【0207】例えば、転写ローラ57の導電性弾性層5
7bはカーボン等の導電材を分散させたポリウレタン、
エチレン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPD
M)等の体積抵抗106〜1010Ωcm程度の弾性体で
つくられている。芯金57aには定電圧電源によりバイ
アスが印加されている。バイアス条件としては、±0.
2〜±10kVが好ましい。
【0208】本発明のトナーは、クリーニング性に優れ
ているので、静電潜像担持体上にフィルミングを生じに
くい。さらに、多数枚耐久試験を行っても従来のトナー
よりも、本発明のトナーは外添剤のトナー粒子表面への
埋没が少ないため、良好な画質を長期にわたって維持し
得る。特に静電潜像担持体や中間転写体上の転写残トナ
ーをクリーニングブレードの如きクリーニング手段で除
去し、回収された該転写残トナーを再度利用するいわゆ
るリユース機構を有する画像形成装置に好ましく用いら
れる。
【0209】次いで記録材56上のトナー画像は加熱加
圧定着手段によって定着される。加熱加圧定着手段とし
ては、ハロゲンヒーター等の発熱体を内蔵した加熱ロー
ラーとこれと押圧力をもって圧接された弾性体の加圧ロ
ーラーを基本構成とする熱ロール方式や、フィルムを介
してヒーターにより加熱定着する方式(図2,3)が挙
げられるが、本発明のトナーは定着性と耐オフセット性
に優れるので上記の如き加熱加圧定着手段と良好なマッ
チングを示す。
【0210】
【実施例】以下、具体的実施例によって本発明を説明す
るが、本発明はなんらこれらに限定されるものではな
い。
【0211】本発明に用いられるワックス成分の内容を
DSCの測定結果、及び、GPCの測定結果と共に表1
にまとめる。
【0212】すなわち、C50の高級アルコールを75w
t%含有するポリエチレンワックスA、C50の高級脂肪
酸を67wt%含有するポリエチレンワックスB、C22
の高級アルコールを主成分とするワックスC及び、ポリ
プロピレンの熱分解より得られたワックスE(トナー添
加用)である。
【0213】
【表1】
【0214】[樹脂組成物の製造例1]低分子量重合体(A−1)の合成 4つ口フラスコ内にイソフタル酸46mol%、無水ト
リメリット酸5.0mol%、前記(イ)式で示される
ビスフェノール誘導体であるプロピレンオキシド付加体
(PO−BPA)31mol%、同エチレンオキシド付
加体(EO−BPA)15mol%、トリメチロールプ
ロパン3.0mol%、並びに脱水触媒として少量の有
機錫化合物を投入し、フラスコ内に窒素を通気しながら
220℃まで昇温し、脱水縮重合を行い低分子量重合体
(A−1)を得た。
【0215】得られた低分子量重合体(A−1)を分析
したところ、重量平均分子量(Mw)は、8,400、
数平均分子量(Mn)は3,500、ピーク分子量(P
Mw)は4,600、また、ガラス転移温度(Tg)は
58℃、水酸基価は5.1mgKOH/gであった。
【0216】低分子量ポリエステル(B−1)の合成 イソフタル酸43mol%、無水トリメリット酸2.0
mol%、PO−BPA 30mol%、EO−BPA
20mol%、トリメチロールプロパン5.0mol
%とした以外は前記低分子量重合体(A−1)の合成と
同様に行い、低分子量ポリエステル(B−1)を得た。
【0217】得られた低分子量ポリエステル(B−1)
を分析したところ、Mw=8,700、Mn=4,30
0、PMw=5,900、また、Tg=23℃で水酸基
価は30.9mgKOH/gであった。
【0218】樹脂組成物(I)の製造 直径1mmのメッシュを通過する様に粉砕した低分子量
重合体(A−1)60重量部と低分子量ポリエステル
(B−1)40重量部、及び、前記低分子量ワックスA
(代表される構造式がCH3(CH248CH2OHの高
級アルコール系ワックス)5重量部をヘンシェルミキサ
ーで予備混合した。
【0219】次に、先に予備混合した樹脂混合物を定量
フィーダーを用いて、該樹脂混合物の混練温度が140
℃となるように設定された二軸混練機に、平均滞留時間
が15分間となる様に所定量の速度で連続的に供給し、
溶融、捏和、練肉する。この時、該二軸混練機に設けた
第一ベント口より樹脂中の揮発分を真空にて除去し、次
に第二ベント口より所定量のトレジンイソシアネート
(TDI)を定量ポンプを用いて連続的に供給し、反応
を進行させた。得られた樹脂組成物を冷却、固化後、粉
砕して樹脂組成物(I)とした。
【0220】該トナー用樹脂組成物(I)を分析したと
ころ、Mw=1.0万、Mn=2,600、PMw=
4,700で、THF不溶分は11wt%、分子量5万
以下の低分子量成分の水酸基価は3.1mgKOH/g
であった。また、分子量5万を超える高分子量成分の組
成分析をしたところ、ポリエステルとTDIの反応物で
あることが確認された。
【0221】[樹脂組成物の製造例2]低分子量重合体(A−2)の合成 イソフタル酸37mol%、テレフタル酸13mol
%、PO−BPA 47mol%、ジエチレングリコー
ル 3mol%とした以外は前記低分子量重合体(A−
1)の合成と同様に行い、低分子量重合体(A−2)を
得た。
【0222】得られた低分子量重合体(A−2)を分析
したところ、Mw=7,600、Mn=3,400、P
Mw=4,400、また、Tg=57℃、水酸基価は
4.0mgKOH/gであった。
【0223】樹脂組成物(II)の製造 上記低分子量重合体(A−2)60重量部、低分子量ポ
リエステル(B−1)40重量部とした以外は、前記樹
脂組成物(I)の製造と同様に行い、トナー用樹脂組成
物(II)を得た。
【0224】該トナー用樹脂組成物(II)を分析した
ところ、Mw=9,800、Mn=2,500、PMw
=4,500で、THF不溶分は9.3wt%、分子量
5万以下の低分子量成分の水酸基価は3.4mgKOH
/gであった。また、分子量5万を超える高分子量成分
の組成分析をしたところ、ポリエステルとTDIの反応
物であることが確認された。
【0225】[樹脂組成物の製造例3]低分子量重合体(A−3)の合成 ガラス製オートクレーブ内にキシレン300重量部を投
入し、撹拌しながら容器内を十分に窒素で置換した後、
密封し、200℃まで昇温させた。
【0226】同温度で加圧還流状態を保ちながらスチレ
ン88重量部、アクリル系−n−ブチル12重量部、及
びジ−tert−ブチルパーオキサイド2重量部の混合
液を2.5時間かけて滴下した後、1時間保持し、重合
を完了させ、低分子量重合体(A−3)を得た。
【0227】得られた低分子量重合体(A−3)を分析
したところ、Mw=8,500、Mn=4,300、P
Mw=7,000、また、Tg=60℃、水酸基価は
0.3mgKOH/gであった。
【0228】低分子量ポリエステル(B−2)の合成 イソフタル酸44mol%、PO−BPA 23mol
%、ジエチレングリコール 30mol%、トリメチロ
ールプロパン 3.0mol%とした以外は前記低分子
量重合体(A−1)の合成と同様に行い、低分子量ポリ
エステル(B−2)を得た。
【0229】得られた低分子量ポリエステル(B−2)
を分析したところ、Mw=8,200、Mn=4,40
0、PMw=6,000、また、Tg=20℃、水酸基
価は28.5mgKOH/gであった。
【0230】樹脂組成物(III)の製造 4つ口フラスコ内に、キシレン300重量部、上記低分
子量重合体(A−3)60重量部、及び、低分子量ポリ
エステル(B−2)40重量部、更に、前記ワックス成
分B(代表される構造式がCH3(CH248COOHの
高級脂肪酸系ワックス)5重量部とを投入した。昇温し
ながら撹拌し、上記樹脂組成物をキシレンに溶解させ
た。キシレン還流下でジフェニルメタン−ジイソシアネ
ート(MDI)5重量部を含有するキシレン溶液を滴下
した。滴下終了後、更に1時間撹拌を継続し、反応を終
了し、溶剤を留去し、トナー用樹脂組成物(III)を
得た。
【0231】該トナー用樹脂組成物(III)を分析し
たところ、Mw=1.2万、Mn=3,000、PMw
=7,000で、THF不溶分は8.1wt%、分子量
5万以下の低分子量成分の水酸基価は8.9mgKOH
/gであった。また、分子量5万を超える高分子量成分
の組成分析をしたところ、ポリエステルとMDIの反応
物であることが確認された。
【0232】[樹脂組成物の製造例4]低分子量重合体(A−4)の合成 スチレン75重量部、アクリル酸−n−ブチル18重量
部、マレイン酸モノブチル7重量部、及び、ジ−ter
t−ブチルパーオキサイド2重量部を用いる以外は前記
低分子量重合体(A−3)の合成と同様に行い、低分子
量重合体(A−4)を得た。
【0233】得られた低分子量重合体(A−4)を分析
したところ、Mw=9,000、Mn=5,200、P
Mw=6,700で、Tg=59℃、水酸基価は2.6
mgKOH/gであった。
【0234】樹脂組成物(IV)の製造 低分子量重合体(A−3)の代わりに前記低分子量重合
体(A−4)を用いた以外は前記樹脂組成物(III)
の製造と同様にして、トナー用樹脂組成物(IV)を得
た。
【0235】該トナー用樹脂組成物(IV)を分析した
ところ、Mw=1.3万、Mn=2,800、PMw=
6,800で、THF不溶分は6.7wt%、分子量5
万以下の低分子量成分の水酸基価は14.8mgKOH
/gであった。また、分子量5万を超える高分子量成分
の組成分析をしたところ、ポリエステルとMDIの反応
物であることが確認された。
【0236】[比較用樹脂組成物の製造例1]比較用樹脂組成物(i)の製造 ワックス成分として前記ワックス成分(代表される構造
式がCH3(CH218CH2OHの高級アルコール系ワ
ックス)5重量部を用い、滴下するMDIの添加量を2
重量部とする以外は前記樹脂組成物(III)と同様に
して比較用樹脂組成物(i)を得た。
【0237】該比較用樹脂組成物(i)を分析したとこ
ろ、Mw=9,400、Mn=2,900、PMw=
7,000で、THF不溶分は2.4wt%、分子量5
万以下の低分子量成分の水酸基価は22.0mgKOH
/gであった。
【0238】[比較用樹脂組成物の製造例2]比較用樹脂組成物(ii)の製造 4つ口フラスコ内に、キシレン250重量部、上記低分
子量重合体(A−4)60重量部、及び、低分子量ポリ
エステル(B−2)40重量部を投入し、前記樹脂組成
物(III)と同様にして比較用樹脂組成物(ii)を
得た。
【0239】該比較用樹脂組成物(ii)を分析したと
ころ、Mw=1.1万、Mn=3,100、PMw=
6,600で、THF不溶分は7.7wt%、分子量5
万以下の低分子量成分の水酸基価は22.9mgKOH
/gであった。
【0240】[トナー製造例、及び、比較製造例]本発
明のトナーの製造例、並びに比較製造例について述べ
る。
【0241】 トナーの製造例1 ・樹脂の製造例で得られた樹脂組成物(I) 100重量部 ・磁性粒子粉末(球状、0.25μm、嵩密度=0.88g/cm3) 100重量部 ・前記表1に記載のワックスD 2重量部 ・負荷電性制御剤(下記構造式で示されるモノアゾ系鉄錯体) 2重量部
【0242】
【化8】
【0243】上記混合物を、130℃に加熱された二軸
エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハン
マーミルで粗粉砕し、粗粉砕物をジェットミルで微粉砕
し、得られた微粉砕粉を固定壁型風力分級機で分級して
分級粉を生成した。さらに、得られた分級粉をコアンダ
効果を利用した多分割分級装置(日鉄鉱業社製エルボジ
ェット分級機)で超微粉及び粗粉を同時に厳密に分級除
去して重量平均粒径(D4)が6.4μmである負帯電
性磁性トナー分級粉を得た。
【0244】この磁性トナー分級粉100重量部と、ジ
メチルジクロロシラン処理した後、ヘキサメチルジシラ
ザン処理し、次いでジメチルシリコーンオイル処理を行
った疎水性シリカ微粉体(BET比表面積=300m2
/g)1.2重量部をヘンシェルミキサーで乾式混合し
て、本発明のトナー(1)を得た。
【0245】トナー製造例2〜4、並びに、トナー比較
製造例1 前記樹脂組成物の製造例2〜4で得られた樹脂組成物
(II)〜(IV)と比較製造例1で得られた比較用樹
脂組成物(i)を用いた以外、前記のトナーの製造例1
と同様にして本発明のトナー(2)〜(4)と比較用ト
ナー(1)を得た。
【0246】トナー比較製造例2 樹脂の比較製造例2で得られた比較用樹脂組成物(i
i)100重量部、前記表1に記載のワックスB5重量
部とワックスD2重量部、更に、前記トナーの製造例1
で用いた磁性粒子粉末100重量部と負荷電制御剤2重
量部を用い、前記トナー製造例1と同様にして比較用ト
ナー(2)を得た。
【0247】上記で得られた本発明のトナー(1)〜
(4)、及び、比較用トナー(1),(2)の諸特性を
表2にまとめた。
【0248】
【表2】
【0249】実施例1〜4、並びに、比較例1、2 本実施例に用いた画像形成装置について説明する。本実
施例中では、市販のレーザービームプリンターLBP−
PX(キヤノン製)を下記の条件に設定して用いた。
【0250】画像形成装置の好ましい一具体例を図1〜
図3を参照しながら説明する。
【0251】本実施例では感光体上のネガ(負極性)潜
像をネガ(負極性)トナーを用いて現像する反転現像の
装置を例にして説明する。
【0252】図1は本発明に適用するレーザービームプ
リンターの断面の概略的説明図である。
【0253】OPC感光体ドラム10(直径24mm)
は、矢印の方向に回転し、帯電ロール11により暗部電
位(Vd)が−600Vになる様に均一に帯電される。
次に露光装置14により、画像部に露光が行われ、明部
電位(V1)が−150Vの静電潜像が形成される。感
光体ドラム10とトナー担持体16(磁石17内包)上
の現像剤層を非接触に間隙(300μm)を設定し、交
流バイアス(f=1800Hz、Vpp=1400
V)、及び、直流バイアス(Vdc=−400V)とを
バイアス印加手段Vによりトナー担持体16に印加しな
がら画像部をネガトナーで現像してトナー像を感光体ド
ラム上に形成した。得られた該トナー像を転写ロール1
9によって記録材上にトナーを転写し、感光体表面上に
残ったトナーをクリーナー13によりクリーニングす
る。一方、感光体ドラム10から分離された記録材P
、オフセット防止用液体の供給がなく定着器クリーナ
ーを有しない加熱定着装置Hにより記録材P上のトナー
画像を定着する為に加熱定着処理される。以上の工程を
繰り返して画像形成を行っている。この時、加熱定着装
置Hの、加熱体21の検温素子21dの表面温度は13
0℃、加熱体21−加圧ローラー23間の総圧は6k
g、加圧ローラーとフィルムのニップは3mmとし、定
着フィルム22には、記録材との接触面にPTEFに導
電性物質を分散させた低抵抗の離型層を有する厚さ50
μmの耐熱性ポリイミドフィルムを使用した。
【0254】以上の設定条件で、常温常湿(25℃、6
0%Rh)環境下、4枚(A4サイズ)/分のプリント
アウト速度で、本発明に係るトナー、及び、比較用トナ
ーを補給しながら連続して6,000枚にわたりプリン
トアウト試験を行い、得られた画像を下記項目について
評価した。また、同時に、用いた画像形成装置とトナー
とのマッチングも評価した。
【0255】[プリントアウト画像評価] 〈1〉画像濃度 通常の複写機用普通紙(75g/m2)に10,000
枚プリントアウト終了時の画像濃度維持により評価し
た。尚、画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス
社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリ
ントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
【0256】 ◎:非常に良好(1.40以上) ○:良好 (1.35以上、1.40未満) △:普通 (1.00以上、1.35未満) ×:悪い (1.00未満)
【0257】〈2〉ドット再現性 図4に示す模様をプリントアウトし、そのドット再現性
を評価した。
【0258】 ◎:非常に良好(欠損2個以下/100個) ○:良好 (欠損3〜5個/100個) △:普通 (欠損6〜10個/100個) ×:悪い (欠損11個以上/100個)
【0259】〈3〉画像カブリ 「リフレクトメータ」(東京電色社製)により測定した
プリントアウト画像の白地部分の白色度と転写紙の白色
度の差から、カブリ濃度(%)を算出し、画像カブリを
評価した。
【0260】 ◎:非常に良好(1.5%未満) ○:良好 (1.5%以上、2.5%未満) △:普通 (2.5%以上、4.0%未満) ×:悪い (4.0%以上)
【0261】〈4〉定着性 定着性は、50g/m2の荷重をかけ、柔和な薄紙によ
り定着画像を摺擦し、摺擦前後での画像濃度の低下率
(%)で評価した。
【0262】 ◎:非常に良好(5%未満) ○:良好 (5%以上、10%未満) △:普通 (10%以上、20%未満) ×:悪い (20%以上)
【0263】〈5〉耐オフセット性 耐オフセット性は、画像面積率約5%のサンプル画像を
プリントアウトし、3000枚後の画像上の汚れの程度
を目視で評価した。
【0264】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好 (殆ど発生せず) △:普通 (画像への影響が少ない) ×:悪い (顕著)
【0265】[画像形成装置マッチング評価] 〈1〉現像スリーブとのマッチング プリントアウト試験終了後、現像スリーブ表面への残留
トナーの固着の様子とプリントアウト画像への影響を目
視で評価した。
【0266】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好 (殆ど発生せず) △:普通 (固着があるが、画像への影響が少ない) ×:悪い (固着が多く、画像ムラを生じる)
【0267】〈2〉感光ドラムとのマッチング 感光体ドラム表面の傷や残留トナーの固着の発生状況と
プリントアウト画像への影響を目視で評価した。
【0268】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好 (わずかに傷の発生が見られるが、画像への影響はない) △:普通 (固着や傷があるが、画像への影響が少ない) ×:悪い (固着が多く、縦スジ状の画像欠陥を生じる)
【0269】〈3〉定着装置とのマッチング 定着ローラー表面の様子を観察し、その耐久性を評価し
た。
【0270】(1)表面性 プリントアウト試験終了後の定着フィルム表面の傷や削
れの発生の様子を目視で評価した。
【0271】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好 (殆ど発生せず) △:普通 (傷や削れがあるが、画像への影響が少ない) ×:悪い (顕著)
【0272】(2)残留現像剤の固着状況 プリントアウト試験終了後の定着フィルムや定着ローラ
ー表面の残留現像剤の固着状況を目視で評価した。
【0273】 ◎:非常に良好(未発生) ○:良好 (殆ど発生せず) △:普通 (固着があるが、画像への影響が少ない) ×:悪い (顕著)
【0274】以上の結果を表3、4にまとめた。
【0275】
【表3】
【0276】
【表4】
【0277】トナーの製造例5、並びに、トナーの比較
製造例3 磁性粒子粉末100重量部の代わりにカーボンブラック
(BET比表面積=55m2/g)10重量部を用いた
以外はトナーの製造例1、及び、トナーの比較製造例1
と同様にして本発明のトナー(V)と比較用トナー(i
ii)を得た。
【0278】上記で得られた本発明のトナー(V)と比
較用トナー(iii)の諸特性を表5にまとめた。
【0279】
【表5】
【0280】上記トナー(V)と比較用トナー(ii
i)を各々7重量部と樹脂コート磁性フェライトキャリ
ア(平均粒径=55μm)93重量部とを混合して磁気
ブラシ現像用二成分系現像剤(A)と、比較用現像剤
(a)を調製した。
【0281】実施例5、並びに、比較例3 本実施例に用いた画像形成装置について説明する。
【0282】本実施例では、中間転写体を有する反転現
像の装置を例にして説明する。
【0283】図5は本発明に適用するカラー複写機の断
面の概略的説明図である。
【0284】感光体ドラム51は、基材51a上に有機
光半導体を有する感光層51bを有し、矢印方向に回転
し、対抗し接触回転する帯電ローラー52(導電性弾性
層52a、芯金52b)により感光体ドラム51上に約
−600Vの表面電位に帯電させる。露光53は、ポリ
ゴンミラーにより感光体上にデジタル画像情報に応じて
オン−オフさせることで露光部電位が−100V、暗部
電位が−600Vの静電画像が形成される。複数の現像
器54−1、54−2、54−3、54−4のいずれか
を用い感光体51上に反転現像方法を用いトナー像を得
た。該トナー像は、中間転写体55(弾性層55a、支
持体として芯金55b)上に転写され中間転写体55上
に四色の色重ね顕色像が形成される。感光体51上の転
写材トナーはクリーナー部材58により、残トナー容器
59中に回収される。
【0285】中間転写体55は、パイプ状の芯金55b
上にカーボンブラックの導電付与部材をニトリル−ブタ
ジエンラバー(NBR)中に十分分散させた弾性層55
bをコーティングした。該コート層55bの硬度は、
「JIS K−6301」に準拠し30度で且つ体積固
有抵抗値は、109Ω・cmであった。感光体51から
中間転写体55への転写に必要な転写電流は約5μAで
あり、これは電源より+500Vを芯金55b上に付与
することで得られた。
【0286】転写ローラ57の外径20mmで直径10
mmの芯金57b上にカーボンの導電性付与部材をエチ
レン−プロピレン−ジエン系三元共重合体(EPDM)
の発泡体中に十分分散させたものをコーティングするこ
とにより生成した弾性層57aを有し、弾性層57aの
体積固有抵抗値は、106Ω・cmで、「JIS K−
6301」の基準の硬度は35度の値を示すものを用い
た。転写ローラには電圧を印加して15μAの転写電流
を流した。
【0287】加熱定着装置Hにはオイル塗布機能のない
熱ロール方式の定着装置を用いた。この時上部ローラ
ー、下部ローラー共にフッ素系樹脂の表面層を有するも
のを使用し、ローラーの直径は60mmであった。ま
た、定着温度は160℃、ニップ幅を7mmに設定し
た。
【0288】以上の設定条件で、常温常湿(25℃,6
0%RH)環境下、6枚(A4サイズ)/分のプリント
アウト速度で現像剤(A)及び比較用現像剤(a)の各
々を逐次補給しながら単色での連続モード(すなわち、
現像器を休止させることなくトナーの消費を促進させる
モード)でプリントアウト試験を行い、得られたプリン
トアウト画像を後述の項目について評価した。
【0289】また、同時に用いた画像形成装置と上記現
像剤のマッチングについても評価した。
【0290】尚、クリーニングにより回収された残トナ
ーは、リユース機構により現像器に搬送し、再使用し
た。
【0291】以上の評価結果を表6,7にまとめる。
【0292】
【表6】
【0293】
【表7】
【0294】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
結着樹脂を構成する各成分を特定することにより、良好
な定着可能温度領域を有し、且つ、ドット再現に優れ、
カブリのない安定した良好なトナー画像を長期にわたっ
て形成することができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に用いた画像形成装置の概略的
説明図である。
【図2】本発明の実施例に用いた定着装置の要部の分解
斜視図である。
【図3】本発明の実施例に用いた定着装置の非駆動時の
フィルム状態を示した要部の拡大横断面図である。
【図4】トナーの現像特性をチェックする為のチェッカ
ー模様の説明図である。
【図5】本発明の実施例に用いた画像形成装置の概略的
説明図である。
【図6】本発明の実施例に用いた二成分現像剤用の現像
装置の要部の拡大横断面図である。
【図7】本発明の実施例に用いた一成分現像剤用の現像
装置の要部の拡大横断面図である。
【符号の説明】
10 静電潜像担持体(感光体ドラム) 11 帯電器(帯電ロール) 12 カートリッジ 13 クリーニング手段 14 露光手段 15 現像剤収納容器 16 トナー担持体(現像スリーブ) 17 磁界発生手段 18 弾性層厚規制部材 19 転写手段(転写ロール) 20 ステー 21 加熱体 21a ヒーター基板 21b 発熱体 21c 表面保護層 21d 検温素子 22 定着フィルム 23 加圧ローラー 24 コイルばね 25 フィルム端部規制フランジ 26 給電コネクター 27 断電部材 28 入口ガイド 29 出口ガイド(分離ガイド)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平2−308175(JP,A) 特開 平4−318012(JP,A) 特開 平8−272141(JP,A) 特開 平7−56386(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 9/087

Claims (30)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有す
    る静電荷像現像用トナーにおいて、該トナーの結着樹脂
    は、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が樹脂組成
    物基準で5重量%以下で あり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
    酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
    が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
    子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
    /又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
    れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
    基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
    示す。]ことを特徴とする静電荷像現像用トナー。
  2. 【請求項2】 該低分子量ワックスは、数平均分子量
    (Mn)が200〜2,000、重量平均分子量(M
    w)が400〜3,000、Mw/Mnが3.0以下で
    あることを特徴とする請求項1に記載の静電荷像現像用
    トナー。
  3. 【請求項3】 該ワックス成分が、示差走査熱量計によ
    り測定されるDSC曲線において、昇温時に70〜13
    0℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸熱ピーク
    のピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の最大発熱
    ピークを有することを特徴とする請求項1又は2に記載
    の静電荷像現像用トナー。
  4. 【請求項4】 該トナー中の結着樹脂のテトラヒドロフ
    ラン(THF)可溶分により測定されるゲルパーミエー
    ションクロマトグラフィー(GPC)の分子量分布にお
    いて、分子量2000〜3万の領域にメインピークを形
    成する低分子量重合体成分と分子量10以上の領域に
    サブピーク、又は、ショルダーを有する分子量5万を超
    える高分子量重合体成分とを含有することを特徴とする
    請求項1乃至3のいずれかに記載の静電荷像現像用トナ
    ー。
  5. 【請求項5】 該トナー中の結着樹脂は、実質的にTH
    F不溶分を含まず、THF可溶分のGPCの分子量分布
    において、分子量1,000以下を示す低分子量成分の
    面積比が15%以下であり、且つ、分子量100万以上
    を示す高分子量成分の面積比が0.5〜25%であるこ
    とを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の静電
    荷像現像用トナー。
  6. 【請求項6】 少なくとも、外部より帯電部材に電圧を
    印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程と、帯電された
    被帯電体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をトナ
    ーにより現像してトナー像を被帯電体上に形成する現像
    工程と、被帯電体上のトナー像を記録材へ転写する転写
    工程と、記録材上のトナー像を加熱定着する定着工程と
    を有する画像形成方法であり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有して
    おり、該トナーの結着樹脂は、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が樹脂組成
    物基準で5重量%以下で あり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
    酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
    が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
    子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
    /又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
    れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
    基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
    示す。]ことを特徴とする画像形成方法。
  7. 【請求項7】 該加熱定着工程が、オフセット防止用液
    体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しない
    加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着す
    ることを特徴とする請求項6に記載の画像形成方法。
  8. 【請求項8】 該加熱定着工程が、固定支持された加熱
    体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介して
    該加熱体に密着させる加圧部材とにより、トナー画像を
    記録材に加熱定着することを特徴とする請求項6又は7
    に記載の画像形成方法。
  9. 【請求項9】 該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に接
    触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電体
    を帯電することを特徴とする請求項6乃至8のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  10. 【請求項10】 静電潜像担持体上の静電潜像をトナー
    により現像し、転写装置を介して該トナー画像を記録材
    へ静電転写する工程の際に、該静電潜像担持体と転写装
    置とが当接することを特徴とする請求項6乃至9のいず
    れかに記載の画像形成方法。
  11. 【請求項11】 静電潜像担持体との間で形成される現
    像領域にトナーを搬送するトナー担持体の表面に、導電
    性微粒子を含有した被覆層が形成されている現像装置を
    用いることを特徴とする請求項6乃至10のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  12. 【請求項12】 該低分子量ワックスの数平均分子量
    (Mn)が200〜2,000、重量平均分子量(M
    w)が400〜3,000、Mw/Mnが3.0以下で
    あることを特徴とする請求項6乃至11のいずれかに記
    載の画像形成方法。
  13. 【請求項13】 該ワックス成分が、示差走査熱量計に
    より測定されるDSC曲線において、昇温時に70〜1
    30℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸熱ピー
    クのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の最大発
    熱ピークを有することを特徴とする請求項6乃至12の
    いずれかに記載の画像形成方法。
  14. 【請求項14】 該トナー中の結着樹脂のテトラヒドロ
    フラン(THF)可溶分により測定されるゲルパーミエ
    ーションクロマトグラフィー(GPC)の分子量分布に
    おいて、分子量2000〜3万の領域にメインピークを
    形成する低分子量重合体成分と分子量10以上の領域
    にサブピーク、又は、ショルダーを有する分子量5万を
    超える高分子量重合体成分とを含有することを特徴とす
    る請求項6乃至13のいずれかに記載の画像形成方法。
  15. 【請求項15】 該トナー中の結着樹脂は、実質的にT
    HF不溶分を含まず、THF可溶分のGPCの分子量分
    布において、分子量1,000以下を示す低分子量成分
    の面積比が15%以下であり、且つ、分子量100万以
    上を示す高分子量成分の面積比が0.5〜25%である
    ことを特徴とする請求項6乃至14のいずれかに記載の
    画像形成方法。
  16. 【請求項16】 少なくとも、外部より帯電部材に電圧
    を印加し、被帯電体に帯電を行う帯電工程と、帯電され
    た被帯電体に静電荷像を形成する工程と、静電荷像をト
    ナーにより現像してトナー像を被帯電体上に形成する現
    像工程と、被帯電体上のトナー像を中間転写体に転写す
    る第1の転写工程と、該中間転写体上のトナー像を記録
    材へ転写する第2の転写工程と、記録材上のトナー像を
    加熱定着する定着工程とを有する画像形成方法であり、 該トナーは、少なくとも結着樹脂及び着色剤を含有して
    おり、該トナーの結着樹脂は、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が樹脂組成
    物基準で5重量%以下で あり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)分子量5万以下の領域に相当する低分子量成分の水
    酸基価が20(mgKOH/g)以下であり、 ii)分子量5万を超える領域に相当する高分子量成分
    が、低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低分
    子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及び
    /又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得ら
    れた重合体である R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
    基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
    示す。]ことを特徴とする画像形成方法。
  17. 【請求項17】 該加熱定着工程が、オフセット防止用
    液体の供給がない、或いは、定着器クリーナーを有しな
    い加熱定着装置により、トナー画像を記録材に加熱定着
    することを特徴とする請求項16に記載の画像形成方
    法。
  18. 【請求項18】 該加熱定着工程が、固定支持された加
    熱体と、該加熱体に対向圧接し、且つ、フィルムを介し
    て該加熱体に密着させる加圧部材とにより、トナー画像
    を記録材に加熱定着することを特徴とする請求項16又
    は17に記載の画像形成方法。
  19. 【請求項19】 該帯電工程が、帯電部材を被帯電体に
    接触させて、外部より帯電部材に電圧を印加し、被帯電
    体を帯電することを特徴とする請求項16乃至18のい
    ずれかに記載の画像形成方法。
  20. 【請求項20】 静電潜像担持体との間で形成される現
    像領域にトナーを搬送するトナー担持体の表面に、導電
    性微粒子を含有した被覆層が形成されている現像装置を
    用いることを特徴とする請求項16乃至19のいずれか
    に記載の画像形成方法。
  21. 【請求項21】 該低分子量ワックスの数平均分子量
    (Mn)が200〜2,000、重量平均分子量(M
    w)が400〜3,000、Mw/Mnが3.0以下で
    あることを特徴とする請求項16乃至20のいずれかに
    記載の画像形成方法。
  22. 【請求項22】 該ワックス成分が、示差走査熱量計に
    より測定されるDSC曲線において、昇温時に70〜1
    30℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸熱ピー
    クのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の最大発
    熱ピークを有することを特徴とする請求項16乃至21
    のいずれかに記載の画像形成方法。
  23. 【請求項23】 該トナー中の結着樹脂のテトラヒドロ
    フラン(THF)可溶分により測定されるゲルパーミエ
    ーションクロマトグラフィー(GPC)の分子量分布に
    おいて、分子量2000〜3万の領域にメインピークを
    形成する低分子量重合体成分と分子量10以上の領域
    にサブピーク、又は、ショルダーを有する分子量5万を
    超える高分子量重合体成分とを含有することを特徴とす
    る請求項16乃至22のいずれかに記載の画像形成方
    法。
  24. 【請求項24】 該トナー中の結着樹脂は、実質的にT
    HF不溶分を含まず、THF可溶分のGPCの分子量分
    布において、分子量1,000以下を示す低分子量成分
    の面積比が15%以下であり、且つ、分子量100万以
    上を示す高分子量成分の面積比が0.5〜25%である
    ことを特徴とする請求項16乃至23のいずれかに記載
    の画像形成方法。
  25. 【請求項25】 静電荷像現像用トナーに用いられるト
    ナー用樹脂組成物であって、該トナー用樹脂組成物の結
    着樹脂成分は、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が樹脂組成
    物基準で5重量%以下で あり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)水酸基価が20mgKOH/g以下を呈する分子量
    5万以下の低分子量重合体と ii)低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低
    分子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及
    び/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得
    られる重合体 R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
    基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
    示す。]を含有することを特徴とするトナー用樹脂組成
    物。
  26. 【請求項26】 該低分子量ワックスの数平均分子量
    (Mn)が200〜2,000、重量平均分子量(M
    w)が400〜3,000、Mw/Mnが3.0以下で
    あることを特徴とする請求項25に記載のトナー用樹脂
    組成物。
  27. 【請求項27】 該ワックス成分が、示差走査熱量計に
    より測定されるDSC曲線において、昇温時に70〜1
    30℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸熱ピー
    クのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の最大発
    熱ピークを有することを特徴とする請求項25又は26
    に記載のトナー用樹脂組成物。
  28. 【請求項28】 静電荷像現像用トナーに用いられる樹
    脂組成物の製造方法であって、該樹脂組成物が低分子量
    ポリエステルと下記一般式を有する低分子量ワックスの
    混合物に、ジイソシアネート化合物、及び/又は、ポリ
    イソシアネート化合物を反応させることにより、 (a)テトラヒドロフラン(THF)不溶分が30wt
    %以下であり、 (b)THF可溶分のゲルパーミエーションクロマトグ
    ラフィ(GPC)の分子量分布において、 i)水酸基価が20mgKOH/g以下を呈する分子量
    5万以下の領域に相当する低分子量重合体の存在下で ii)低分子量ポリエステル及び下記一般式を有する低
    分子量ワックスの混合物とジイソシアネート化合物、及
    び/又は、ポリイソシアネート化合物との反応により得
    られる分子量5万を超える領域に相当する高分子量重合
    体 R−Y [R:炭化水素基を示す。Y:水酸基,カルボキシル
    基,アルキルエーテル基,エステル基,スルホニル基を
    示す。]を生成することを特徴とするトナー用樹脂組成
    物の製造方法。
  29. 【請求項29】 該低分子量ワックスの数平均分子量
    (Mn)が200〜2,000、重量平均分子量(M
    w)が400〜3,000、Mw/Mnが3.0以下で
    あることを特徴とする請求項28に記載のトナー用樹脂
    組成物の製造方法。
  30. 【請求項30】 該ワックス成分が、示差走査熱量計に
    より測定されるDSC曲線において、昇温時に70〜1
    30℃の領域に最大吸熱ピークを示し、該最大吸熱ピー
    クのピーク温度に対して±9℃の範囲に降温時の最大発
    熱ピークを有することを特徴とする請求項28又は29
    に記載のトナー用樹脂組成物の製造方法。
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