JP3391725B2 - クーラント浄化装置 - Google Patents

クーラント浄化装置

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JP3391725B2
JP3391725B2 JP06552499A JP6552499A JP3391725B2 JP 3391725 B2 JP3391725 B2 JP 3391725B2 JP 06552499 A JP06552499 A JP 06552499A JP 6552499 A JP6552499 A JP 6552499A JP 3391725 B2 JP3391725 B2 JP 3391725B2
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magnet
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和義 武井
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Fuji Jukogyo KK
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    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、工作機械で使用し
たクーラントに混入される不純物を除去し、クーラント
を常にクリーンな状態に維持するクーラント浄化装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、工作機械で使用されたクーラン
トには切粉、砥粒、油分等の不純物が混入されるため、
再利用する際には、このクーラントを一旦浄化する必要
がある。クーラントを浄化する手段としては、代表的な
ものとしてマグネットセパレータ法、濾過法、沈澱法が
ある。
【0003】(1)マグネットセパレータ法 クーラントに混入されている磁性体を主体とする切粉、
砥粒等の不純物をマグネットローラに吸着させてクーラ
ントから分離すると共に、このマグネットローラに吸着
された不純物をスクレーパで剥離して除去するもので、
例えば、特開昭58−174211号公報に開示されて
いる。
【0004】(2)濾過法 クーラントに混入されている不純物を濾材(ペーパフィ
ルタ、布フィルタ、金属フィルタ、或いはセラミック等
の多孔質部材等)を用いて濾過するもので、例えば特開
平3−213269号公報に開示されている。
【0005】(3)沈澱法 クーラントとの比重差を利用して比較的大粒の不純物を
沈澱分離するもので、例えば、特開昭58−84092
号公報には、工作機械で使用したクーラントを回収する
タンク内に仕切板を介してラビリンスを形成し、クーラ
ントが各仕切板にて流路を上下方向へ交互に変化されな
がら流れる際に不純物を沈澱させる技術が開示されてい
る。尚、この沈澱法は、一般的には、上述した各浄化手
段の負担を軽減するための前工程として用いる場合が多
く、例えば、上述した特開平3−213269号公報で
は、工作機械で使用したクーラントを、まず第1タンク
へ導き、ここでクーラントに混入されている大粒の不純
物を沈澱させ、続いて、この第1タンクからオーバフロ
ーしたクーラントをペーパフィルタを敷設する濾過部へ
導き、この濾過部にてクーラントを濾過して小粒な不純
物を除去するようにしている。
【0006】(4)浮遊法 クーラントに混入されてい微細な粒子、或いは油分等
の不純物を浮遊させ、スキーマ等で除去するもので、例
えば、特開昭59−39309号公報には、クーラント
を回収するタンクの側壁に超音波発振板を配設し、この
超音波発振板から発振する超音波によりクーラントに混
濁されている油分を主体とする不純物を加振し互いに凝
集させると共に浮遊させ、この浮遊した不純物をスキー
マで除去する技術が開示されている。又、特開平4−1
29643号公報には、表面に複数の溝をスパイラル或
いは同心円状に有する回転板の下側を、クーラントタン
クに貯留するクーラントに垂直に浸漬して、ゆっくりと
回転させることで、クーラントの液面に浮遊する油分を
主体とする不純物を上記回転板の表面に付着させてクー
ラントから分離させ、その後、上記回転板の表面に付着
した不純物をスクレーパで払拭して所定に集積する技術
が開示されている。
【0007】尚、上記マグネットローラから隔離され、
或いはクーラントタンクに堆積する不純物は、上述した
特開昭58−174211号公報、或いは特開平3−2
13269号公報等に開示されているようにタンクの底
部に配設したチップコンベヤで排出する場合が多い。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の何れか
の浄化法を採用し、或いはこれらを組み合わせた場合で
あっても、クーラントに混入されている様々な不純物を
完全に除去することはできない。例えば、マグネットセ
パレータを用れば、クーラントに混入されている磁性体
を主体とする切粉、砥粒等の不純物を、80〜90%程
度除去することが可能であるが、非磁性体を主体とする
不純物、或いは微粒子状の不純物を完全に除去すること
はできない。又、マグネットセパレータとペーパフィル
タ等の濾材とを併用した場合には、マグネットセパレー
タで除去しきれなかった不純物を濾材である程度除去す
ることは可能となるが、目の粗い濾材を使用すれば微細
粒子を完全に除去できず、逆に、目の細かい濾材を使用
すれば、目詰まりが生じ易くなるため濾材を交換する頻
度か高くなり作業性が悪い。
【0009】又、沈澱法では、クーラントと、このクー
ラントに混入されている不純物との比重差を利用して分
離させるものであるため、完全に分離させるにはクーラ
ントを長時間滞留させておく必要があり、容積の大きな
タンク、及び大量のクーラントが必要となり、設備費が
嵩む。
【0010】その結果、工作機械で使用したクーラント
を回収するクーラントタンクに上記各浄化手段で取りこ
ぼした不純物が堆積し易くなり、堆積した不純物がバク
テリア成長の触媒となってクーラントの腐敗を加速させ
ると共に、異臭の発生を早めることになり、廃液量が増
大する等、ランニングコストの高騰を招く。
【0011】又、不純物が完全に除去されていないクー
ラントがクーラントポンプにて吸引されると、クーラン
トに混入されている不純物によりクーラントポンプ内部
が傷付くなどの強性劣化の原因になり、クーラントポン
プの耐久性が低下する。更に、不純物が完全に除去され
ていないクーラントが工作機械の切削点或いは研削点に
供給されると、切削条件が低下するばかりでなく、使用
する工具或いは砥石の短命化を招く。
【0012】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、クーラントに混入された不純物を完全に除去し、ク
ーラントを常にクリーンな状態に維持することのできる
クーラント浄化装置を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
第1発明によるクーラント浄化装置は、工作機械で使用
されたクーラント中に含まれる不純物を、それぞれマグ
ネットが設けられた複数の浄化手段により分離除去する
クーラント浄化装置において、下側がクーラント中に浸
かるマグネットローラを有する第1浄化手段と、上記第
1浄化手段の下流に配設されクーラントが流される
グネットプレートを有する第2浄化手段と、上記第2浄
化手段の下流に配設され、下側がクーラント中に浸かる
マグネット回転板を有する第3浄化手段とを備えること
を特徴とする。
【0014】第2発明によるクーラント浄化装置は、第
1発明によるクーラント浄化装置において、上記第2浄
化手段と上記第3浄化手段との間に仕切板が介装され、
上記仕切板にオーバーフローする上記クーラントが通
過する開口部が形成され、上記開口部に上記マグネット
回転板の一側面が対設されていることを特徴とする。
【0015】第3発明によるクーラント浄化装置は、第
1或いは第2発明によるクーラント浄化装置において、
上記マグネット回転板は、円周上に複数のマグネットを
配設する中央プレートと該中央プレートの両面を被覆す
る非磁性材からなる薄板とで形成されていることを特徴
とする。
【0016】第4発明によるクーラント浄化装置は、第
3発明によるクーラント浄化装置において、上記中央プ
レート、或いは該中央プレートと上記薄板とが樹脂材を
素材として形成されていることを特徴とする。
【0017】第5発明によるクーラント浄化装置は、第
1〜4発明の何れかのクーラント装置において、上記第
2浄化手段と上記第3浄化手段とがクーラントタンクに
収容されており、上記クーラントタンクの上記第2浄化
手段側底部にマグネットシートが配設されていることを
特徴とする。
【0018】第6発明によるクーラント浄化装置は、第
5発明によるクーラント浄化装置において、上記マグネ
ットシートがループ状に形成されたマグネットコンベヤ
に設けられていることを特徴とする。
【0019】即ち、第1発明によるクーラント浄化装置
では、工作機械で使用されたクーラントが第1浄化手段
に流れ込むと、この第1浄化手段に設けたマグネットロ
ーラがクーラントに混入されている不純物を磁力により
吸着してクーラントから分離除去する。続いて、この第
1浄化手段で不純物が所定に除去されたクーラントが第
2浄化手段に設けたマグネットプレート上を流れる際に
クーラントに含まれている磁性体を主体とする粉粒が吸
着され、同時に非磁性体を主体とする粉粒、及び油分等
の不純物もマグネットプレートに吸着されている不純物
を介して捕捉される。
【0020】第2発明によるクーラント浄化装置では、
第1発明によるクーラント浄化装置において、第2浄化
手段と第3浄化手段との間に仕切板を介装し、この仕切
板にオーバーフローするクーラントが通過する開口部
を形成し、この開口部にマグネット回転板の一側面を対
設することで、第2浄化手段から開口部を経て第3浄化
手段側へ流れ込んだクーラントに含まれている粉粒、油
分などの比較的比重の軽い不純物が、マグネット回転板
の一側面に捕捉される。
【0021】第3発明によるクーラント浄化装置では、
第1或いは第2発明によるクーラント浄化装置におい
て、マグネット回転板を三層構造とし、中央プレートの
円周上にマグネットを複数配設し、この中央プレートの
両側に被磁性体からなる薄板を被覆したことで、マグネ
ット回転板の表面に付着されている不純物を、マグネッ
トを傷付けることなく払拭することができる。
【0022】第4発明によるクーラント浄化装置では、
第3発明によるクーラント浄化装置において、中央プレ
ート、或いは中央プレートと薄板とを樹脂材を素材とし
て形成することで、軽量化が図れる。
【0023】第5発明によるクーラント浄化装置では、
第1〜4発明の何れかのクーラント装置において、第2
浄化手段と第3浄化手段とをクーラントタンクに収容
し、このクーラントタンクの上記第2浄化手段側底部に
マグネットシートを配設することで、第2浄化手段から
流れ落ちたクーラント中に含まれている不純物がマグネ
ットシートに吸着され、又、両浄化手段で浄化されたク
ーラントがクーラントタンクに回収される。
【0024】第6発明によるクーラント浄化装置では、
第5発明によるクーラント浄化装置において、マグネッ
トシートをループ状に形成されたマグネットコンベヤに
設けることで、マグネットシートに吸着された不純物を
外部へ移送し回収することができる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、図面に基づいて本発明の一
実施の形態を説明する。図1〜図13に本発明の第1実
施の形態を示す。図2、図3に示すように、本実施の形
態におけるクーラント浄化装置Aは、切削、或いは研削
等を行う工作機械Bの背面Rに配設されている。このク
ーラント浄化装置Aは、上記工作機械Bで使用したクー
ラントを浄化すると共に回収し再循環させるもので、図
4に示すように、上記工作機械Bで使用されたクーラン
トを浄化する第1浄化手段1、第2浄化手段2、第3浄
化手段、及び、クーラントを回収するクーラントタンク
4等で構成され、このクーラントタンク4が仕切板5を
介して上流側の貯留槽4aと下流側の清浄槽4bとに区
画されている。
【0026】上記清浄槽4bにはクーラントポンプ6が
ストレーナ7を介して臨まされており、この清浄槽4b
に滞留するクーラントが、上記クーラントポンプ6によ
り吸引され、供給管8を介して上記工作機械Bの工具
(図示せず)とワークWとの間の切削点(或いは研削
点)に供給される。
【0027】図1に示すように、上記第1浄化手段1
は、周知のいわゆるマグネットセパレータを主体に構成
されており、その本体10には、上記工作機械Bで使用
されてドレーン通路9から流出するクーラントを受ける
ポケット11が設けられていると共に、このポケット1
1からオーバフローしたクーラントに混入されている切
粉、砥粒等を吸着するマグネットローラ12が配設さ
れ、このマグネットローラ12が図示しないモータに連
設されている。
【0028】又、上記ポケット11の上記マグネットロ
ーラ12を挟む下流側に排出口13が設けられている。
更に、上記マグネットローラ12に、このマグネットロ
ーラ12に吸着された切粉、砥粒等に混入されている水
分を搾取する脱水ローラ14が圧接されていると共にス
クレーパ15が摺接され、このスクレーパの下端にスラ
ッジボックス16が配設されている。
【0029】又、上記第1浄化手段1の排出口13が第
2浄化手段2に延出されている。この第2浄化手段2に
はトレー17が設けられ、このトレー17が上記貯留槽
4aの液面上に配設されている。図7に示すように、こ
のトレー17の周面及び底面がエキスパンドメタル、パ
ンチングメタル等のメッシュ板17bにより形成されて
おり、その内面にペーパフィルタなどの濾材18が装着
されている。又、このトレー17に沈殿部19とマグネ
ットプレート20とが設置されている。
【0030】図8、図9に示すように、上記沈殿部19
は比較的浅い箱状に形成され、上記トレー17に対し緩
い傾斜を有して載置されている。この沈殿部19の底部
にスポンジ、フェルトなどのクッション材19aが装填
され、その上にエキスパンドメタル19bが装着されて
いる。上記第1浄化手段1の上記排出口13は、この沈
殿部19の上流に臨まされており、又、この沈殿部19
の下流端には上記マグネットプレート20が所定段差を
有して連設されている。このマグネットプレート20は
上記沈殿部19に連設する上流端から下流端方向へ緩や
かに傾斜された状態で設置されている。このマグネット
プレート20には複数のマグネット21が埋め込まれ、
このマグネット21の表面が上記マグネットプレート2
0の表面とほぼ同一面上に露呈している。
【0031】上記クーラントタンク4の上記清浄槽4b
には、第3浄化手段3が配設されている。図5、図6に
示すように、この第3浄化手段3にはマグネット回転板
22が設けられており、このマグネット回転板22が上
記クーラントタンク4を区画する仕切板5に対し所定間
隔を空けて平行に配設されている。この仕切板5の上端
中央には開口部5aが切欠き形成されており、上記マグ
ネット回転板22の回転中心に軸着されている回転軸2
3が、この開口部5aの中央のやや上方にベアリングを
介して支承され、このマグネット回転板22の下側が上
記清浄槽4bに滞留するクーラントに浸浸されている。
従って、マグネット回転板22は、その一側面が上記開
口部5aに対向した状態で配設されている。
【0032】図11、図12に示すように、上記マグネ
ット回転板22は、樹脂等の非磁性材を素材に形成した
中央プレート22aと、その両面を被覆する同じく樹脂
等の非磁性材を素材に形成した薄板22bとの三層構造
を有しており、この中央プレート22aの円周上に複数
のマグネット24がほぼ等間隔で埋め込まれている。
又、上記回転軸23にはプーリ25aが軸着されてお
り、このプーリ25aがモータ26の主軸に軸着された
プーリ25bにベルト25cを介して連設されている。
【0033】上記マグネット回転板22は、図6の紙面
に向かって時計回り方向へ回転するもので、上記クーラ
ントに没入する手前に、上記マグネット回転板22の表
面を払拭するスクレーパ27が配設され、このスクレー
パ27の下端に微粒粉集積ボックス28が配設されてい
る。図13に示すように、この微粒粉集積ボックス28
の底面に小孔のメッシュ板29が形成されており、その
上にフィルタ30が装填されている。
【0034】次に、上記構成による本実施の形態の作用
について説明する。クーラントタンク4の清浄槽4bに
貯留されているクーラントがクーラントポンプ6により
ストレーナ7を介して吸引され、供給管8を経て工作機
械Bの切削点(或いは研削点)に供給される。そして、
この工作機械Bで使用したクーラントがドレーン通路9
を経て、第1浄化手段1の本体10に設けたポケット1
1に流れる。
【0035】そして、ポケット11からオーバフローし
たクーラントが、図示しないモータによって回転駆動さ
れているマグネットローラ12を通り、排出口13から
排出される。上記クーラントが上記マグネットローラ1
2を通過する際、このクーラントに混入されている切
粉、砥粒等の磁性体を主体とする比較的大粒の粉粒が吸
着され、同時にある程度の非磁性体を主体とする粉粒
が、既に吸着されている粉粒を媒介して付着される。
又、このマグネットローラ12に吸着、及び付着された
粉粒は、脱水ローラ14で水分が搾取された後、スクレ
ーパ15により剥離されてスラッジボックス16に集積
される。その結果、この第1浄化手段1により、クーラ
ントに混入されている磁性体を主体とする不純物の80
〜90%が除去される。
【0036】そして、上記第1浄化手段1の排出口13
から排出されたクーラントが第2浄化手段2に設けた沈
殿部19上に落下すると、この沈殿部19の傾斜に沿っ
て流下する。この沈殿部19にはエキスパンドメタル1
9bが装着されており、上記クーラントは上記エキスパ
ンドメタル19bの格子に沿って幅方向へ拡散され、同
時に、クーラントに残留する砥石粉等の比較的比重の重
い不純物が沈殿され、沈殿した不純物は上記格子によっ
て形成された段部に堆積される。
【0037】この沈殿部19で拡散されたクーラント
は、沈殿部19の全面をほぼ一定の速度で流下してマグ
ネットプレート20上に落下される。そして、このクー
ラントがマグネットプレート20の表面を流下する際
に、クーラントに残留されている切粉等の微細な磁性粉
粒が、上記マグネットプレート20に埋設されているマ
グネット21の表面に吸着され、同時に他の不純物が上
記マグネット21に吸着されている粉粒を媒介してある
程度付着される。
【0038】その後、このマグネットプレート20を流
下したクーラントがトレー17に落下される。このトレ
ー17には濾材18が敷設されており、上述した一連の
浄化工程で除去し切れなかった不純物の殆どが、この濾
材18で除去される。尚、この濾材18の目の粗さは、
クーラントの流量、及び切粉、砥粒等の切削或いは研削
時に混入される不純物の量に応じて適正なものを選択す
る。
【0039】又、上記沈殿部19、マグネットプレート
20は取り外し可能であり、堆積、或いは付着している
不純物が所定量に達したら取り外して清掃するか、新た
な沈殿部19、及びマグネットプレート20と交換す
る。同様に、濾材18も不純物が所定量堆積した場合に
は適宜交換する。
【0040】上記濾材18で所定に濾過されたクーラン
トは、その後、クーラントタンク4の貯留槽4aに滴下
され滞留される。上記第1浄化手段1、第2浄化手段2
でクーラントに残留する殆ど全ての不純物が除去された
ため、貯留槽4aに滞留するクーラント中には比重の軽
い微細な不純物が僅かに残留されているだけとなり、従
って、この貯留槽4aに不純物が堆積せず、バクテリア
の成長が阻止され、そのためクーラントの腐敗が防止さ
れ、異臭が発生することが無くなり、消耗したクーラン
トを時々補充するだけで、クーラントを長期に亘って使
用することが可能となる。
【0041】そして、この貯留槽4aに滞留されている
クーラントの内、仕切板5の開口部5aからオーバフロ
ーしたクーラントが隣の清浄槽4bに流れ込む。この清
浄槽4bでは、第3浄化手段3に設けたマグネット回転
板22がモータ26によりゆっくりと回転している。こ
のマグネット回転板22の中央プレート22aには複数
のマグネット24か装着されており、このマグネット回
転板22が上記クーラント中に順次没入されて移動する
際に、このクーラント中を浮遊する微細な不純物が上記
マグネット24の磁力により表面に吸着し、同時にクー
ラントの液面に浮遊する油分等の比較的比重の軽い不純
物が上記マグネット回転板22の表面に付着する。
【0042】このマグネット回転板22にて捕捉された
不純物は、マグネット回転板22がクーラントの液面か
ら露呈することで、クーラントから分離され、このマグ
ネット回転板22がクーラントに再び没入する手前でス
クレーパ27にて払拭され微粒粉集積ボックス28に集
積される。この微粒粉集積ボックス28の底部にはフィ
ルタ30が装着されており、しかも、この微粒粉集積ボ
ックス28の底面が小孔のメッシュ板29で形成されて
いるため、この微粒粉集積ボックス28に不純物と共に
流れ込んだクーラントは上記フィルタ30及び上記メッ
シュ板29を通して、上記クーラントタンク4に滴下さ
れる。
【0043】上記貯留槽4aから清浄槽4bへ流れ込む
クーラントに残留する不純物は極僅かであり、上記マグ
ネット回転板22で捕捉する不純物は僅かな油分程度で
あり、従って、この清浄槽4bに滞留するクーラント
は、腐敗臭のない、常にクリーンな状態が維持されて、
長期間使用可能となる。その結果、クーラントの交換等
に要するランニングコストが低減できるばかりでなく、
クーラントポンプ6の強性劣化が防止され耐久性が向上
する。又、クリーンなクーラントを上記工作機械Bの切
削点或いは研削点に供給することが出来るため、使用す
る工具、或いは砥石の寿命が長くなり、切削加工におい
ては切削条件が向上する。
【0044】尚、上記第3浄化手段3のマグネット回転
板22の中央プレート22aは、この中央プレート22
a自体が磁化されたプレートであっても良く。更に、こ
のマグネット回転板22を貯留槽4a側に配設するよう
にしても良い。
【0045】ところで、上記工作機械Bで使用するクー
ラントの流量、或いはこの工作機械Bで生成される切
粉、砥粒等の排出量が比較的多く、上記貯留槽4aに微
細な切粉等の不純物が残留し易い場合には、図14、図
15に示すように、上記貯留槽4aの上記第2浄化手段
2の下方底部に、ループ状のマグネットシート31aを
備えるマグネットコンベヤ31を配設し、上記貯留槽4
a中を浮遊する微細な切粉等の不純物を、上記マグネッ
トシート31aに吸着させるようにしても良い。そし
て、このマグネットシート31aに不純物が所定量吸着
されたら、或いは所定時間毎に上記マグネットコンベヤ
31を手動、或いはモータを介して回転させ、上記マグ
ネットシート31aに吸着されている不純物を上記クー
ラントタンク4の上方に順次露呈させ、上記マグネット
シート31aに摺接するスクレーパ32で、マグネット
シート31aに吸着されている不純物を剥離し集積ボッ
クス33に集積する。
【0046】又、上記工作機械Bに供給するクーラント
の流量、及びこの工作機械Bからの切粉、砥粒等の排出
量が比較的少なく、クーラントに混入されている不純物
が第1浄化手段1と第2浄化手段2とでほぼ完全に除去
することができる場合には、上記第3浄化手段3、及び
クーラントタンク4内を区画する仕切板5を省略した簡
単な構造にすることで、クーラントタンク4を小型化に
することができる。その場合、図16に示すような、マ
グネットバー34を清掃用の付属品として配置しておく
と便利である。このマグネットバー34の先部(図にお
いては立方体の部分)34aにはマグネットが内蔵され
ており、或いは、この先部34a自体が磁化されてお
り、取っ手34bを把持して上記クーラントタンク4内
を撹拌し、クーラント中を浮遊する微細な切粉等の不純
物を吸着させる。そして、上記先部24aには鍔34c
が着脱自在に装着されており、この鍔34cを相対スラ
イドさせることで先部34aに付着している不純物を除
去する。
【0047】又、図17に示すように、第2浄化手段2
に設けた沈殿部19には、クッション材19a及びエキ
スパンドメタル19bに代えて、段部としての格子溝1
9dを縦横に有する沈殿部19cを装着しても良い。こ
の場合、この沈殿部19cを流下するクーラントは上記
格子溝19dに沿って拡散すると共に、この格子溝19
dに不純物が沈澱される。そして、この格子溝19dに
堆積した不純物が所定量に達したら取り外して清掃する
か、新たなものと交換する。尚、上記沈殿部19cの格
子溝19dは、図18(a)に示すように、矢印で示す
クーラントの流下方向に対して千鳥格子状に形成した
り、或いは、同図(b)に示すような升目状に形成する
など種々の態様が考えられる。さらには、上記沈殿部1
9の表面に、上記格子溝19dに代えて、図19に示す
ような断面鋸刃状の段部19eを形成しても、同様の効
果が得られる。
【0048】
【発明の効果】以上、説明したように本発明によれば以
下に列記する効果が奏される。請求項1記載の発明によ
れば、第1浄化手段の下流に第2浄化手段と第3浄化手
段を連続的に配設し、更に、第2浄化手段にマグネット
プレートを配設し、第3浄化手段に下側がクーラント中
に浸かるマグネット回転板を配設したので、クーラント
に含まれている比較的比重の重い磁性体を主体とする不
純物がマグネットプレートを流下する際に吸着除去さ
れ、更に、第3浄化手段に設けたマグネット回転板によ
りクーラント中を浮遊する磁性体を主体とする微細な不
純物が吸着され、更に吸着された不純物を介してクーラ
ント液面に浮遊する油分など、比較的比重の軽い不純物
が捕捉されるため、クーラントをクリーンな状態に保つ
ことができる。
【0049】この場合、請求項2記載の発明のように、
第2浄化手段と第3浄化手段との間に仕切板を介装し、
この仕切板にオーバーフローするクーラントが通過す
開口部を形成し、この開口部にマグネット回転板の一
側面を対設することで、第3浄化手段には開口部から
オーバーフローしたクーラントが流れ込むため、マグネ
ット回転板の一側面に粉粒、油分など比較的比重の軽い
不純物を効率よく付着させることができる。
【0050】請求項3記載の発明によれば、マグネット
回転板を、その円周上にマグネットを複数配設した中央
プレートと、この中央プレートの両側に非磁性材からな
る薄板を被覆する三層構造とすることで、請求項1或い
は2記載の発明の効果に加え、マグネット回転板の表面
に付着した不純物を、マグネットを傷付けることなく簡
単に払拭することができ、耐久性が向上する。
【0051】この場合、請求項4記載の発明のように、
マグネット回転板の中央プレート、或いは該中央プレー
トと上記薄板とを樹脂材を素材として形成することで、
軽量化が実現できる。
【0052】請求項5記載の発明によれば、第2浄化手
段と第3浄化手段をクーラントタンクに収容し、更にク
ーラントタンクの第2浄化手段側底部にマグネットシー
トを配設することで、請求項1〜4記載の発明の効果に
加え、第2浄化手段から流れ落ちたクーラント中に含ま
れている不純物をマグネットシートに吸着させて除去す
ることができるため、クーラントを一層クリーンな状態
にすることができ、更に、このクリーンなクーラントを
クーラントタンクに回収して再利用することができる。
【0053】この場合、請求項6記載の発明のように、
マグネットシートをループ状に形成しマグネットコンベ
ヤに設けることで、マグネットシートに吸着された不純
物を外部へ移送し、簡単に回収することができるように
なり作業性がよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1浄化手段、第2浄化手段、及びクーラント
タンクの斜視図
【図2】工作機械とクーラント浄化装置との配置を示す
背面図
【図3】図2の右側面図
【図4】クーラント浄化装置の概略図
【図5】クーラントタンク、第2浄化装置、及び第3浄
化装置の平面図
【図6】図5のVI-VI断面図
【図7】第2浄化手段に設けたトレーの斜視図
【図8】第2浄化手段に設けた沈殿部の側面断面図
【図9】第2浄化手段に設けた沈殿部の斜視図
【図10】第2浄化手段に設けたマグネットプレートの
斜視図
【図11】第3浄化手段に設けた回転板の正面図
【図12】図11のXII-XII断面図
【図13】第3浄化手段に設けた回転板の要部拡大断面
【図14】第2浄化手段の下方にマグネットコンベヤを
配設した態様を示す部分拡大断面図
【図15】マグネットコンベヤの斜視図
【図16】マグネットバーの斜視図
【図17】他の態様による沈殿部の側面断面図
【図18】図17のA矢視部分拡大図
【図19】別の態様による沈殿部の側面断面図
【符号の説明】
A クーラント浄化装置 1 第1浄化手段 2 第2浄化手段 3 第3浄化手段 4 クーラントタンク 5 仕切板 5a 開口部 12 マグネットローラ 20 マグネットプレート 22 マグネット回転板 22a 中央プレート 22b 薄板 24 マグネット 31 マグネットコンベヤ 31a マグネットシート

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】工作機械で使用されたクーラント中に含ま
    れる不純物を、それぞれマグネットが設けられた複数の
    浄化手段により分離除去するクーラント浄化装置におい
    て、下側がクーラント中に浸かる マグネットローラを有する
    第1浄化手段と、 上記第1浄化手段の下流に配設されクーラントが流さ
    れるマグネットプレートを有する第2浄化手段と、 上記第2浄化手段の下流に配設され、下側がクーラント
    中に浸かるマグネット回転板を有する第3浄化手段とを
    備えることを特徴とするクーラント浄化装置。
  2. 【請求項2】上記第2浄化手段と上記第3浄化手段との
    間に仕切板が介装され、 上記仕切板にオーバーフローする上記クーラントが通
    過する開口部が形成され、 上記開口部に上記マグネット回転板の一側面が対設され
    ていることを特徴とする請求項1記載のクーラント浄化
    装置。
  3. 【請求項3】上記マグネット回転板は、円周上に複数の
    マグネットを配設する中央プレートと該中央プレートの
    両面を被覆する非磁性材からなる薄板とで形成されてい
    ることを特徴とする請求項1或いは2記載のクーラント
    浄化装置。
  4. 【請求項4】上記中央プレート、或いは該中央プレート
    と上記薄板とが樹脂材を素材として形成されていること
    を特徴とする請求項3記載のクーラント浄化装置。
  5. 【請求項5】上記第2浄化手段と上記第3浄化手段とが
    クーラントタンクに収容されており、 上記クーラントタンクの上記第2浄化手段側底部にマグ
    ネットシートが配設されていることを特徴とする請求項
    1〜4の何れかに記載のクーラント浄化装置。
  6. 【請求項6】上記マグネットシートがループ状に形成さ
    れたマグネットコンベヤに設けられていることを特徴と
    する請求項5記載のクーラント浄化装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3006967U (ja) 1994-07-20 1995-01-31 株式会社シイエヌケイ 砥粒捕集装置を備えた可搬式クーラント清浄装置
JP3009783U (ja) 1994-09-30 1995-04-11 株式会社シイエヌケイ 渦流式クーラント液の清浄装置

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