JP3391609B2 - ラジアルタイヤ - Google Patents
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Description
【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロードノイズを低
減しうるラジアルタイヤに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、北米地区、とりわけ、カリフォル
ニア州などの道路には、図7に示すように、段差yが5
〜8mm、段差継目の間隔xが4.6〜4.8m程度であ
るコンクリート路面が多用されている。このような段差
路面を、自動車が走行して連続的に乗り下げるような場
合、あたかも「ドン(DON)・パタ(PATA)・ホ
(HO)」と繰り返し聞こえるようなロードノイズが発
生し、乗員に不快感を与えるという問題がある。 【0003】前記ドン(DON)ノイズと、ホ(HO)
ノイズとは、車両のシャシーを伝わってくる固体伝播音
(振動)であり、パタ(PATA)ノイズは、空気伝播
音と考えられている。そして、各ノイズの周波数は、概
略、以下の通りである。 ドン(DON)ノイズ 約80Hz パタ(PATA)ノイズ 約450〜600Hz ホ(HO)ノイズ 約250〜300Hz 【0004】本発明者は、人間が比較的聴取しやすくか
つ耳障りなドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズを
低減すべく、以下のような実験を行った。 【0005】先ず、従来のタイヤの振動伝達特性に着目
し、インパクトハンマーテストを行った。このインパク
トハンマーテストは、図6に示すように、正規リムにリ
ム組みしかつ正規内圧を充填した試供タイヤtのトレッ
ドを、インパクトハンマーaで打診(入力)し、その出
力を例えば圧電型3軸ロードセルbなどで検出する。
又、これらの入力と出力の間の相関関係をコンピュータ
で解析することにより、図5に示すような、タイヤに固
有の振動伝達関数を得ることができる。 【0006】図5から明らかなように、伝達関数には、
およそ80Hz、250Hz、300Hz付近に振動伝
達力がピーク的に大きい3つの共振が見られる。 【0007】さらに、本発明者は、振動のモード解析を
行ったところ、前記80Hz付近の共振は、タイヤ周方
向の1次共振モードであること、および、約250Hz
から300Hz付近の共振は、空洞共鳴及びタイヤ半径
方向のサイドウォール部の共振であることを確かめた。 【0008】従って、前記ドン(DON)ノイズは、タ
イヤ周方向の共振と、又前記ホ(HO)ノイズは、タイ
ヤ半径方向の共振と共鳴して増大すると考えられる。 【0009】又、これらの試供タイヤを、前記カリフォ
ルニア周のロサンゼルス地区で実車を用いドン・パタ・
ホノイズのフィーリングテストを行ったところ、図3、
図4に示すような結果を得た。 【0010】図から明らかなように、やはり、ドン(D
ON)ノイズ評価点とタイヤ周方向の共振周波数F(ri
ng)、及びホ(HO)ノイズ評価点とタイヤ周方向の共
振周波数F(sw)は、それぞれ相関があることが明らか
になった。ここで、ノイズの評価点は、大きいほどノイ
ズが小さいことを示している。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】図2は、ラジアルタイ
ヤについて、前記インパクトハンマーテストにおけるタ
イヤ周方向の共振周波数F(ring)(Hz)とタイヤ半
径方向の共振周波数F(sw)(Hz)との関係を示す。
サンプル数は373である。なお、斜線の領域は、後述
する本発明のタイヤによるものである。 【0012】この図から明らかなように、前記二つの共
振周波数は、強い正の相関がある。従って、タイヤの周
方向の共振周波数F(ring)を低くするのと同時に、半
径方向の共振周波数F(sw)を高くすることは、上記の
相関関係に反し、きわめて困難であることが理解しう
る。 【0013】本発明者は、かかる問題点につき、種々の
実験を重ねた結果、タイヤ周方向の共振周波数F(rin
g)と、タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)(Hz)
とに上記相関関係があっても、両共振周波数を相互に関
連させて一定範囲内にコントロールすることにより、前
記ドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズをともに低
減しうることを見い出し、本発明を完成させたのであ
る。 【0014】以上のように、本発明は、ロードノイズ、
とりわけ、北米地区での前記段差路面においてドン・パ
タ・ホノイズの低減に効果があるラジアルタイヤの提供
を目的としている。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を経てビード部のビードコアの回り
を折り返す折返し部を有し、かつコードをタイヤ赤道に
対して65゜〜90゜の角度で傾けて並べた1枚以上の
カーカスプライからなるカーカスと、このカーカスの半
径方向外側かつトレッド部の内方に配され、しかも、コ
ードをタイヤ赤道に対して5゜〜30゜の範囲で傾けて
並べた2枚以上のベルトプライからなるベルト層とを有
する偏平比が0.55よりも大かつ0.70以下のラジ
アルタイヤであって、正規リムにリム組みし、かつ正規
内圧を充填した無負荷の基準状態における、タイヤ周方
向の共振周波数F(ring)(Hz)と、タイヤ半径方向
の共振周波数F(sw)(Hz)とが、下記式(1)を満
足することを特徴とするラジアルタイヤである。 −4≦F(ring)−0.18×F(sw)≦11 …(1) 【0016】ここで、前記タイヤ周方向の共振周波数F
(ring)は、インパクトハンマーテストによって測定さ
れる振動伝達関数から、最初にピーク的に現れる周方向
1次共振の周波数(Hz)の値として定める。又、前記
タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)は、前記振動伝達
関数から、3番目にピーク的に現れるサイドウォール部
共振の周波数(Hz)値として定めることができる。 【0017】なお、前記共振周波数をコントロールする
一例として、前記ラジアルタイヤは、前記基準状態にお
いて、タイヤの総巾がタイヤ断面巾の呼び寸法よりも5
mm以上かつ20mm以下の範囲で大きく、又、前記トレッ
ド部は、接地部分に、JISA硬度が55゜以上かつ6
4゜以下のトレッドゴムを有し、さらに、前記カーカス
は、2枚のカーカスプライからなり、しかも前記折返し
部のビードベースラインからのタイヤ半径方向高さは、
タイヤ断面高さの0.05倍以上かつ0.20倍以下に
構成することが挙げられる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき説明する。図1には、本発明のラジアル
タイヤの右断面(左右対称)を示しており、本例ではJ
IS、JATMA等で定まる正規リム(図示せず)に装
着されかつ同正規内圧を充填した無負荷の基準状態を示
している。 【0019】図1において、ラジアルタイヤ1は、トレ
ッド部2と、その両側からタイヤ半径方向内方にのびる
一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の
タイヤ半径方向内端に位置するビード部4とを有してい
る。 【0020】又ラジアルタイヤ1は、タイヤ断面巾に対
するタイヤ断面高さの比であるタイヤ偏平比を0.55
よりも大かつ0.70以下、本例では0.58程度の6
0シリーズの乗用車用として構成される。 【0021】図2から明らかなように、偏平比が0.5
5以下になると共振周波数F(ring)、F(sw)の相関
関係が失われがちとなり共振周波数のコントロールが困
難となる。従って、本発明では、タイヤの偏平比を0.
55よりも大かつ0.70以下の範囲に限定している。 【0022】又、ラジアルタイヤ1は、前記トレッド部
2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコ
ア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に向けて折り返
すカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつト
レッド部2内方に配されるベルト層7とを具える。な
お、前記ビード部4には、前記ビードコア5から半径方
向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックス8
を設けている。 【0023】前記カーカス6は、例えば内外2枚のカー
カスプライ6A、6Bから形成され、各カーカスプライ
6A、6Bは、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳
香族ポリアミドなどの有機繊維、本例ではポリエステル
を用いたカーカスコードを有する。このカーカスコード
は、タイヤ赤道Cに対して65〜90゜の角度、本例で
は88゜の角度で配列されている。 【0024】前記内、外のカーカスプライ6A、6B
は、ともに一方のビードコア5から他方のビードコア5
のタイヤ軸方向内側に至って連なる本体部6aの両端
に、前記ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外
側に向けて折り返す折返し部6bを具える。 【0025】前記ベルト層7は、ナイロン、ポリエステ
ル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コード、
又はスチールコード、本例ではスチールコードを用いた
ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して0〜30゜、好ま
しくは10〜25゜、本例では24゜の角度で傾けて配
列した1枚以上、本実施例では内外2枚のベルトプライ
7A、7Bから形成されている。 【0026】又、ベルト層7は、各ベルトプライ7A、
7Bのコードが、プライ相互で交差するように向きを違
えて配され、強力なタガ効果を前記カーカス6に付与
し、トレッド部2の剛性を高めるとともに、その形状を
保持する。 【0027】又前記内のベルトプライ7Aのタイヤ軸方
向巾は、外のベルトプライ7Bのプライ巾より僅かに大
に形成され、ベルト層7の最大巾BWをなす。そして、
このベルト層7の最大巾BWは、例えば、トレッド巾T
Wの0.8〜1.2倍の範囲とするのが好ましい。 【0028】なお、トレッド巾は、タイヤを正規リムに
リム組みし、かつ正規内圧を充填した状態で規格最大荷
重を作用したときに接地するタイヤ軸方向西端間の距離
である。 【0029】又、本実施例では、ベルト層7のタイヤ半
径方向外側には、ベルト層7の略全巾を覆うことによっ
て、高速走行に伴うベルト層7のリフティングを抑制す
るバンド層10を設けている。 【0030】前記バンド層10は、例えば、1本の有機
繊維コード、又は複数本の有機繊維コードを平行に並べ
てトッピングした巾10mm程度の帯状プライを、タイヤ
赤道Cに対して実質的に0゜の角度でベルト層7の外面
に螺旋に巻き付けることにより形成しうる。 【0031】前記バンド層10は、本例では帯状プライ
を2層に螺旋巻きして形成している。又有機繊維コード
材料としては、低弾性コードのものが好ましく、本例で
はナイロンを採用している。 【0032】そして、ラジアルタイヤ1は、正規リムに
リム組みし、かつ正規内圧を充填した無負荷の基準状態
における、タイヤ周方向の共振周波数F(ring)(H
z)と、タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)(Hz)
とが、下記式(1)を満足することを特徴としている。 −4≦F(ring)−0.18×F(sw)≦11 …(1) 【0033】ここで、前記「タイヤ周方向の共振周波数
F(ring)」、及び前記「タイヤ半径方向の共振周波数
F(sw)」の定義については、前記したとおりインパク
トハンマーテストにより、各々のタイヤに固有の値とし
て定めることができる。又前記式(1)を満足する範囲
は、図2の斜線の領域である。 【0034】なおさらに好ましくは、タイヤ半径方向の
共振周波数F(sw) を300〜340Hzとし、しかも
{F(ring) −0.18×F(sw) }の値を4〜11程
度とするのが良い。 【0035】一般に、従来のタイヤは、共振周波数F
(ring)(Hz)と、共振周波数F(sw)(Hz)と
は、前記図2に示したように、前記式(1)の範囲から
大幅に外れており{F(ring)−0.18×F(sw)}
の値は、概ね18〜28である。これと比較すれば、本
発明で規制する範囲が如何に小さいかを理解することが
できる。 【0036】又、前記共振周波数F(ring)(Hz)、
F(sw)(Hz)が、前記式(1)を満足させる手段と
しては、種々考えられるが、本発明者の種々の実験の結
果、例えば、次のような構成を用いうることが判明し
た。 【0037】先ず、前記トレッド部2には、接地部分に
設けられたトレッドゴム9に、JISA硬度Hsが55
゜以上かつ64゜以下のゴム組成物を用いるとともに、
前記カーカス6を2枚のカーカスプライで構成し、しか
も前記折返し部6bを、いわゆるローターンアップ構造
(2−0 LTU)とする。 【0038】そして、前記構成に加え、完成タイヤの総
巾Wが、タイヤ断面巾の呼び寸法より5mm〜20mmの範
囲で大きくなるように、例えば、モールド巾を広げた加
硫金型を用いて加硫成形するのが好ましい。 【0039】一般に、前記各設計要素を単独で実施した
場合、ラジアルタイヤは、共振周波数F(ring)、F
(sw)をともに低周波数側へシフトさせるに止まり、前
記式(1)を満足させることができない。 【0040】しかしながら、前記の各設計要素を一体化
して用いた場合には、従来のものより、前記共振周波数
F(ring)を低域へとシフトさせる一方で、かつ共振周
波数F(sw)を高域へとシフトすることが可能となる。
つまり、ドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズを同
時に低減することができる。 【0041】前記カーカス6の折返し部6bは、ロータ
ーンアップ構造として、ビードベースラインBLからタ
イヤ半径方向外端までの高さh1、h2(h1<h2と
する)を、タイヤ断面高さHの0.05倍以上かつ0.
20倍以下、さらに好ましくは0.07倍以上かつ0.
17倍以下とするのが好ましい。 【0042】前記折返し部6bの半径方向高さh1、h
2が、ビードベースラインBLから、タイヤ断面高さH
の0.05倍を下回ると、カーカス6がビードコア5か
ら抜けやすくなり、プライルースの原因になる一方で、
同0.20倍を上回るときは、前記各設計要素と組合わ
せても、共振周波数F(ring)、F(sw)を規制する効
果に劣りがちとなる。 【0043】同様に、トレッドゴム9のJISA硬度H
sが、55゜を下回るとき、又は64゜を越えるときに
は、前記各設計要素と組合わせても、共振周波数F(ri
ng)、F(sw)は、共に同方向へシフトし、十分を効果
を得ることができない傾向にある。 【0044】又、図1に、従来タイヤの基準状態におけ
る断面プロファイルを一点鎖線で示す。図から明らかな
ように、ラジアルタイヤ1は、モールド巾の広い加硫金
型によって加硫成形される結果、サイドウォール部3が
タイヤ軸方向外側へ張り出すように形成される。なお、
モールド巾は、タイヤの総巾位置を成型する加硫金型の
内巾をいう。 【0045】従来タイヤと、本実施例によるタイヤとの
タイヤの総巾の差(2e)は、例えば12mm程度にして
いる。そして、本例では、タイヤのサイドウォール部3
が、タイヤ軸方向外側に張り出す結果、トレッド巾TW
とタイヤの総巾Wとの比W/TWが、例えば、1.35
〜1.42程度をなすのが良い。 【0046】又このタイヤ総巾Wは、タイヤの断面巾の
呼び寸法よりも5〜20mmの範囲、好ましくは10〜1
5mmの範囲、さらに好ましくは12mm大寸となる。例え
ばタイヤサイズが215/60の場合、タイヤ総巾は、
220〜235mmとすることができる。 【0047】なお、前記のようなカーカス6のローター
ンアップ構造に伴なって、本例では、前記ビードエーペ
ックス8のタイヤ軸方向外端を、ビードベースラインB
Lから、タイヤ断面高さHの0.25〜0.35倍の高
さh3に位置させている。又、ビード部4は、前記ビー
ドエーペックス8の回りを覆うビードフィラー11、並
びにビード部4の外面を覆うチェーファー12などによ
り、公知の手段で補強することができる。 【0048】又、前記の方法に、ベルト層のベルト剛性
指数の規制を加えて実施することも好ましい。この「ベ
ルト剛性指数」とは、ベルトコード1本当たりの曲げ剛
性(g・cm)Sと、ベルトプライ5cm当たりのコードの
平均打ち込み本数Eとの積(S・E)として定義され
る。なお、ベルトコード1本当たりの曲げ剛性には実験
値を用いている。 【0049】そして、このベルト剛性指数は、1200
以上かつ2790以下であることが好ましいものとして
採用することができる。ベルト剛性指数が1200を下
回ると、前記ドンノイズの低減効果が小さく、逆に27
90を越えると、ホノイズを悪化させがちとなる。又、
ベルト剛性指数は、前記範囲内で減少させていくと、特
にホ(HO)ノイズの低減に効果があり、逆に増大させ
ていくと、特にドン(DON)ノイズの低減に効果があ
る。 【0050】 【実施例】タイヤサイズが、215/60R16であ
り、図1に示す構造のラジアルタイヤを表1の仕様にて
複数種試作し、性能を評価した。実施例1、2は、本願
発明のタイヤである。比較例1〜3は、本発明の構成外
のタイヤである。 【0051】テストの内容は次の通りである。 イ)ドン・パタ・ホノイズフィーリングテスト 試供タイヤをテスト車両の4輪に装着し、カリフォルニ
ア州の前記コンクリート段差路面を速度96km/h
(60mile/h)で走行させ、各ドンノイズ・パタノイ
ズ・ホノイズについてドライバーのフィーリングによ
り、10段階評価を行った。数値が大きい方がノイズが
小さく良好であることを示す。 【0052】ロ)共振周波数F(ring)、F(sw) 試供タイヤを正規リム(7.5J)にリム組みし、かつ
正規内圧を充填した無負荷の状態で、タイヤトレッド部
に、インパクトハンマーテストで入力を与え、その出力
をロードセルにて測定し、振動伝達関数を得た。そし
て、最初にピーク的に現れる1次共振の値を、F(ring)
とし、3番目にピーク的に現れる共振をF(sw)として定
めた。テストの結果を表1に示す。 【0053】 【表1】 【0054】テストの結果、実施例のタイヤは、ドンノ
イズ、ホノイズを共に低減していることが理解できる。
なお、比較例のタイヤは、前記式(1)を満足していな
い結果、ドンノイズとホノイズを同時に低減するには至
っていない。 【0055】 【発明の効果】以上のように、本発明のラジアルタイヤ
は、ロードノイズ、とりわけ、北米地区での「ドン・パ
タ・ホ」ノイズを低減することができる。
減しうるラジアルタイヤに関する。 【0002】 【従来の技術】近年、北米地区、とりわけ、カリフォル
ニア州などの道路には、図7に示すように、段差yが5
〜8mm、段差継目の間隔xが4.6〜4.8m程度であ
るコンクリート路面が多用されている。このような段差
路面を、自動車が走行して連続的に乗り下げるような場
合、あたかも「ドン(DON)・パタ(PATA)・ホ
(HO)」と繰り返し聞こえるようなロードノイズが発
生し、乗員に不快感を与えるという問題がある。 【0003】前記ドン(DON)ノイズと、ホ(HO)
ノイズとは、車両のシャシーを伝わってくる固体伝播音
(振動)であり、パタ(PATA)ノイズは、空気伝播
音と考えられている。そして、各ノイズの周波数は、概
略、以下の通りである。 ドン(DON)ノイズ 約80Hz パタ(PATA)ノイズ 約450〜600Hz ホ(HO)ノイズ 約250〜300Hz 【0004】本発明者は、人間が比較的聴取しやすくか
つ耳障りなドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズを
低減すべく、以下のような実験を行った。 【0005】先ず、従来のタイヤの振動伝達特性に着目
し、インパクトハンマーテストを行った。このインパク
トハンマーテストは、図6に示すように、正規リムにリ
ム組みしかつ正規内圧を充填した試供タイヤtのトレッ
ドを、インパクトハンマーaで打診(入力)し、その出
力を例えば圧電型3軸ロードセルbなどで検出する。
又、これらの入力と出力の間の相関関係をコンピュータ
で解析することにより、図5に示すような、タイヤに固
有の振動伝達関数を得ることができる。 【0006】図5から明らかなように、伝達関数には、
およそ80Hz、250Hz、300Hz付近に振動伝
達力がピーク的に大きい3つの共振が見られる。 【0007】さらに、本発明者は、振動のモード解析を
行ったところ、前記80Hz付近の共振は、タイヤ周方
向の1次共振モードであること、および、約250Hz
から300Hz付近の共振は、空洞共鳴及びタイヤ半径
方向のサイドウォール部の共振であることを確かめた。 【0008】従って、前記ドン(DON)ノイズは、タ
イヤ周方向の共振と、又前記ホ(HO)ノイズは、タイ
ヤ半径方向の共振と共鳴して増大すると考えられる。 【0009】又、これらの試供タイヤを、前記カリフォ
ルニア周のロサンゼルス地区で実車を用いドン・パタ・
ホノイズのフィーリングテストを行ったところ、図3、
図4に示すような結果を得た。 【0010】図から明らかなように、やはり、ドン(D
ON)ノイズ評価点とタイヤ周方向の共振周波数F(ri
ng)、及びホ(HO)ノイズ評価点とタイヤ周方向の共
振周波数F(sw)は、それぞれ相関があることが明らか
になった。ここで、ノイズの評価点は、大きいほどノイ
ズが小さいことを示している。 【0011】 【発明が解決しようとする課題】図2は、ラジアルタイ
ヤについて、前記インパクトハンマーテストにおけるタ
イヤ周方向の共振周波数F(ring)(Hz)とタイヤ半
径方向の共振周波数F(sw)(Hz)との関係を示す。
サンプル数は373である。なお、斜線の領域は、後述
する本発明のタイヤによるものである。 【0012】この図から明らかなように、前記二つの共
振周波数は、強い正の相関がある。従って、タイヤの周
方向の共振周波数F(ring)を低くするのと同時に、半
径方向の共振周波数F(sw)を高くすることは、上記の
相関関係に反し、きわめて困難であることが理解しう
る。 【0013】本発明者は、かかる問題点につき、種々の
実験を重ねた結果、タイヤ周方向の共振周波数F(rin
g)と、タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)(Hz)
とに上記相関関係があっても、両共振周波数を相互に関
連させて一定範囲内にコントロールすることにより、前
記ドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズをともに低
減しうることを見い出し、本発明を完成させたのであ
る。 【0014】以上のように、本発明は、ロードノイズ、
とりわけ、北米地区での前記段差路面においてドン・パ
タ・ホノイズの低減に効果があるラジアルタイヤの提供
を目的としている。 【0015】 【課題を解決するための手段】本発明は、トレッド部か
らサイドウォール部を経てビード部のビードコアの回り
を折り返す折返し部を有し、かつコードをタイヤ赤道に
対して65゜〜90゜の角度で傾けて並べた1枚以上の
カーカスプライからなるカーカスと、このカーカスの半
径方向外側かつトレッド部の内方に配され、しかも、コ
ードをタイヤ赤道に対して5゜〜30゜の範囲で傾けて
並べた2枚以上のベルトプライからなるベルト層とを有
する偏平比が0.55よりも大かつ0.70以下のラジ
アルタイヤであって、正規リムにリム組みし、かつ正規
内圧を充填した無負荷の基準状態における、タイヤ周方
向の共振周波数F(ring)(Hz)と、タイヤ半径方向
の共振周波数F(sw)(Hz)とが、下記式(1)を満
足することを特徴とするラジアルタイヤである。 −4≦F(ring)−0.18×F(sw)≦11 …(1) 【0016】ここで、前記タイヤ周方向の共振周波数F
(ring)は、インパクトハンマーテストによって測定さ
れる振動伝達関数から、最初にピーク的に現れる周方向
1次共振の周波数(Hz)の値として定める。又、前記
タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)は、前記振動伝達
関数から、3番目にピーク的に現れるサイドウォール部
共振の周波数(Hz)値として定めることができる。 【0017】なお、前記共振周波数をコントロールする
一例として、前記ラジアルタイヤは、前記基準状態にお
いて、タイヤの総巾がタイヤ断面巾の呼び寸法よりも5
mm以上かつ20mm以下の範囲で大きく、又、前記トレッ
ド部は、接地部分に、JISA硬度が55゜以上かつ6
4゜以下のトレッドゴムを有し、さらに、前記カーカス
は、2枚のカーカスプライからなり、しかも前記折返し
部のビードベースラインからのタイヤ半径方向高さは、
タイヤ断面高さの0.05倍以上かつ0.20倍以下に
構成することが挙げられる。 【0018】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面に基づき説明する。図1には、本発明のラジアル
タイヤの右断面(左右対称)を示しており、本例ではJ
IS、JATMA等で定まる正規リム(図示せず)に装
着されかつ同正規内圧を充填した無負荷の基準状態を示
している。 【0019】図1において、ラジアルタイヤ1は、トレ
ッド部2と、その両側からタイヤ半径方向内方にのびる
一対のサイドウォール部3と、各サイドウォール部3の
タイヤ半径方向内端に位置するビード部4とを有してい
る。 【0020】又ラジアルタイヤ1は、タイヤ断面巾に対
するタイヤ断面高さの比であるタイヤ偏平比を0.55
よりも大かつ0.70以下、本例では0.58程度の6
0シリーズの乗用車用として構成される。 【0021】図2から明らかなように、偏平比が0.5
5以下になると共振周波数F(ring)、F(sw)の相関
関係が失われがちとなり共振周波数のコントロールが困
難となる。従って、本発明では、タイヤの偏平比を0.
55よりも大かつ0.70以下の範囲に限定している。 【0022】又、ラジアルタイヤ1は、前記トレッド部
2からサイドウォール部3を経てビード部4のビードコ
ア5の回りをタイヤ軸方向内側から外側に向けて折り返
すカーカス6と、このカーカス6の半径方向外側かつト
レッド部2内方に配されるベルト層7とを具える。な
お、前記ビード部4には、前記ビードコア5から半径方
向外側にのびる硬質ゴムからなるビードエーペックス8
を設けている。 【0023】前記カーカス6は、例えば内外2枚のカー
カスプライ6A、6Bから形成され、各カーカスプライ
6A、6Bは、ナイロン、ポリエステル、レーヨン、芳
香族ポリアミドなどの有機繊維、本例ではポリエステル
を用いたカーカスコードを有する。このカーカスコード
は、タイヤ赤道Cに対して65〜90゜の角度、本例で
は88゜の角度で配列されている。 【0024】前記内、外のカーカスプライ6A、6B
は、ともに一方のビードコア5から他方のビードコア5
のタイヤ軸方向内側に至って連なる本体部6aの両端
に、前記ビードコア5の廻りをタイヤ軸方向内側から外
側に向けて折り返す折返し部6bを具える。 【0025】前記ベルト層7は、ナイロン、ポリエステ
ル、レーヨン、芳香族ポリアミド等の有機繊維コード、
又はスチールコード、本例ではスチールコードを用いた
ベルトコードをタイヤ赤道Cに対して0〜30゜、好ま
しくは10〜25゜、本例では24゜の角度で傾けて配
列した1枚以上、本実施例では内外2枚のベルトプライ
7A、7Bから形成されている。 【0026】又、ベルト層7は、各ベルトプライ7A、
7Bのコードが、プライ相互で交差するように向きを違
えて配され、強力なタガ効果を前記カーカス6に付与
し、トレッド部2の剛性を高めるとともに、その形状を
保持する。 【0027】又前記内のベルトプライ7Aのタイヤ軸方
向巾は、外のベルトプライ7Bのプライ巾より僅かに大
に形成され、ベルト層7の最大巾BWをなす。そして、
このベルト層7の最大巾BWは、例えば、トレッド巾T
Wの0.8〜1.2倍の範囲とするのが好ましい。 【0028】なお、トレッド巾は、タイヤを正規リムに
リム組みし、かつ正規内圧を充填した状態で規格最大荷
重を作用したときに接地するタイヤ軸方向西端間の距離
である。 【0029】又、本実施例では、ベルト層7のタイヤ半
径方向外側には、ベルト層7の略全巾を覆うことによっ
て、高速走行に伴うベルト層7のリフティングを抑制す
るバンド層10を設けている。 【0030】前記バンド層10は、例えば、1本の有機
繊維コード、又は複数本の有機繊維コードを平行に並べ
てトッピングした巾10mm程度の帯状プライを、タイヤ
赤道Cに対して実質的に0゜の角度でベルト層7の外面
に螺旋に巻き付けることにより形成しうる。 【0031】前記バンド層10は、本例では帯状プライ
を2層に螺旋巻きして形成している。又有機繊維コード
材料としては、低弾性コードのものが好ましく、本例で
はナイロンを採用している。 【0032】そして、ラジアルタイヤ1は、正規リムに
リム組みし、かつ正規内圧を充填した無負荷の基準状態
における、タイヤ周方向の共振周波数F(ring)(H
z)と、タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)(Hz)
とが、下記式(1)を満足することを特徴としている。 −4≦F(ring)−0.18×F(sw)≦11 …(1) 【0033】ここで、前記「タイヤ周方向の共振周波数
F(ring)」、及び前記「タイヤ半径方向の共振周波数
F(sw)」の定義については、前記したとおりインパク
トハンマーテストにより、各々のタイヤに固有の値とし
て定めることができる。又前記式(1)を満足する範囲
は、図2の斜線の領域である。 【0034】なおさらに好ましくは、タイヤ半径方向の
共振周波数F(sw) を300〜340Hzとし、しかも
{F(ring) −0.18×F(sw) }の値を4〜11程
度とするのが良い。 【0035】一般に、従来のタイヤは、共振周波数F
(ring)(Hz)と、共振周波数F(sw)(Hz)と
は、前記図2に示したように、前記式(1)の範囲から
大幅に外れており{F(ring)−0.18×F(sw)}
の値は、概ね18〜28である。これと比較すれば、本
発明で規制する範囲が如何に小さいかを理解することが
できる。 【0036】又、前記共振周波数F(ring)(Hz)、
F(sw)(Hz)が、前記式(1)を満足させる手段と
しては、種々考えられるが、本発明者の種々の実験の結
果、例えば、次のような構成を用いうることが判明し
た。 【0037】先ず、前記トレッド部2には、接地部分に
設けられたトレッドゴム9に、JISA硬度Hsが55
゜以上かつ64゜以下のゴム組成物を用いるとともに、
前記カーカス6を2枚のカーカスプライで構成し、しか
も前記折返し部6bを、いわゆるローターンアップ構造
(2−0 LTU)とする。 【0038】そして、前記構成に加え、完成タイヤの総
巾Wが、タイヤ断面巾の呼び寸法より5mm〜20mmの範
囲で大きくなるように、例えば、モールド巾を広げた加
硫金型を用いて加硫成形するのが好ましい。 【0039】一般に、前記各設計要素を単独で実施した
場合、ラジアルタイヤは、共振周波数F(ring)、F
(sw)をともに低周波数側へシフトさせるに止まり、前
記式(1)を満足させることができない。 【0040】しかしながら、前記の各設計要素を一体化
して用いた場合には、従来のものより、前記共振周波数
F(ring)を低域へとシフトさせる一方で、かつ共振周
波数F(sw)を高域へとシフトすることが可能となる。
つまり、ドン(DON)ノイズ、ホ(HO)ノイズを同
時に低減することができる。 【0041】前記カーカス6の折返し部6bは、ロータ
ーンアップ構造として、ビードベースラインBLからタ
イヤ半径方向外端までの高さh1、h2(h1<h2と
する)を、タイヤ断面高さHの0.05倍以上かつ0.
20倍以下、さらに好ましくは0.07倍以上かつ0.
17倍以下とするのが好ましい。 【0042】前記折返し部6bの半径方向高さh1、h
2が、ビードベースラインBLから、タイヤ断面高さH
の0.05倍を下回ると、カーカス6がビードコア5か
ら抜けやすくなり、プライルースの原因になる一方で、
同0.20倍を上回るときは、前記各設計要素と組合わ
せても、共振周波数F(ring)、F(sw)を規制する効
果に劣りがちとなる。 【0043】同様に、トレッドゴム9のJISA硬度H
sが、55゜を下回るとき、又は64゜を越えるときに
は、前記各設計要素と組合わせても、共振周波数F(ri
ng)、F(sw)は、共に同方向へシフトし、十分を効果
を得ることができない傾向にある。 【0044】又、図1に、従来タイヤの基準状態におけ
る断面プロファイルを一点鎖線で示す。図から明らかな
ように、ラジアルタイヤ1は、モールド巾の広い加硫金
型によって加硫成形される結果、サイドウォール部3が
タイヤ軸方向外側へ張り出すように形成される。なお、
モールド巾は、タイヤの総巾位置を成型する加硫金型の
内巾をいう。 【0045】従来タイヤと、本実施例によるタイヤとの
タイヤの総巾の差(2e)は、例えば12mm程度にして
いる。そして、本例では、タイヤのサイドウォール部3
が、タイヤ軸方向外側に張り出す結果、トレッド巾TW
とタイヤの総巾Wとの比W/TWが、例えば、1.35
〜1.42程度をなすのが良い。 【0046】又このタイヤ総巾Wは、タイヤの断面巾の
呼び寸法よりも5〜20mmの範囲、好ましくは10〜1
5mmの範囲、さらに好ましくは12mm大寸となる。例え
ばタイヤサイズが215/60の場合、タイヤ総巾は、
220〜235mmとすることができる。 【0047】なお、前記のようなカーカス6のローター
ンアップ構造に伴なって、本例では、前記ビードエーペ
ックス8のタイヤ軸方向外端を、ビードベースラインB
Lから、タイヤ断面高さHの0.25〜0.35倍の高
さh3に位置させている。又、ビード部4は、前記ビー
ドエーペックス8の回りを覆うビードフィラー11、並
びにビード部4の外面を覆うチェーファー12などによ
り、公知の手段で補強することができる。 【0048】又、前記の方法に、ベルト層のベルト剛性
指数の規制を加えて実施することも好ましい。この「ベ
ルト剛性指数」とは、ベルトコード1本当たりの曲げ剛
性(g・cm)Sと、ベルトプライ5cm当たりのコードの
平均打ち込み本数Eとの積(S・E)として定義され
る。なお、ベルトコード1本当たりの曲げ剛性には実験
値を用いている。 【0049】そして、このベルト剛性指数は、1200
以上かつ2790以下であることが好ましいものとして
採用することができる。ベルト剛性指数が1200を下
回ると、前記ドンノイズの低減効果が小さく、逆に27
90を越えると、ホノイズを悪化させがちとなる。又、
ベルト剛性指数は、前記範囲内で減少させていくと、特
にホ(HO)ノイズの低減に効果があり、逆に増大させ
ていくと、特にドン(DON)ノイズの低減に効果があ
る。 【0050】 【実施例】タイヤサイズが、215/60R16であ
り、図1に示す構造のラジアルタイヤを表1の仕様にて
複数種試作し、性能を評価した。実施例1、2は、本願
発明のタイヤである。比較例1〜3は、本発明の構成外
のタイヤである。 【0051】テストの内容は次の通りである。 イ)ドン・パタ・ホノイズフィーリングテスト 試供タイヤをテスト車両の4輪に装着し、カリフォルニ
ア州の前記コンクリート段差路面を速度96km/h
(60mile/h)で走行させ、各ドンノイズ・パタノイ
ズ・ホノイズについてドライバーのフィーリングによ
り、10段階評価を行った。数値が大きい方がノイズが
小さく良好であることを示す。 【0052】ロ)共振周波数F(ring)、F(sw) 試供タイヤを正規リム(7.5J)にリム組みし、かつ
正規内圧を充填した無負荷の状態で、タイヤトレッド部
に、インパクトハンマーテストで入力を与え、その出力
をロードセルにて測定し、振動伝達関数を得た。そし
て、最初にピーク的に現れる1次共振の値を、F(ring)
とし、3番目にピーク的に現れる共振をF(sw)として定
めた。テストの結果を表1に示す。 【0053】 【表1】 【0054】テストの結果、実施例のタイヤは、ドンノ
イズ、ホノイズを共に低減していることが理解できる。
なお、比較例のタイヤは、前記式(1)を満足していな
い結果、ドンノイズとホノイズを同時に低減するには至
っていない。 【0055】 【発明の効果】以上のように、本発明のラジアルタイヤ
は、ロードノイズ、とりわけ、北米地区での「ドン・パ
タ・ホ」ノイズを低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態を示す断面図である。
【図2】F(ring)とF(sw)との関係を示す線
図である。 【図3】ドンノイズ評価点とF(ring)との関係を
示す線図である。 【図4】ホノイズ評価点とF(sw)との関係を示す線
図である。 【図5】振動伝達関数を説明する線図である。 【図6】本発明の共振周波数の測定方法を示す概念図で
ある。 【図7】段差路面を例示する断面図である。 【符号の説明】 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 6A、6B カーカスプライ C タイヤ赤道 7 ベルト層 7A、7B ベルトプライ
図である。 【図3】ドンノイズ評価点とF(ring)との関係を
示す線図である。 【図4】ホノイズ評価点とF(sw)との関係を示す線
図である。 【図5】振動伝達関数を説明する線図である。 【図6】本発明の共振周波数の測定方法を示す概念図で
ある。 【図7】段差路面を例示する断面図である。 【符号の説明】 2 トレッド部 3 サイドウォール部 4 ビード部 5 ビードコア 6 カーカス 6A、6B カーカスプライ C タイヤ赤道 7 ベルト層 7A、7B ベルトプライ
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
(58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名)
B60C 3/04,9/08,11/00
Claims (1)
- (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】トレッド部からサイドウォール部を経てビ
ード部のビードコアの回りを折り返す折返し部を有し、
かつコードをタイヤ赤道に対して65゜〜90゜の角度
で傾けて並べた1枚以上のカーカスプライからなるカー
カスと、 このカーカスの半径方向外側かつトレッド部の内方に配
され、しかも、コードをタイヤ赤道に対して5゜〜30
゜の範囲で傾けて並べた2枚以上のベルトプライからな
るベルト層とを有する偏平比が0.55よりも大かつ
0.70以下のラジアルタイヤであって、 正規リムにリム組みし、かつ正規内圧を充填した無負荷
の基準状態における、タイヤ周方向の共振周波数F(ri
ng)(Hz)と、タイヤ半径方向の共振周波数F(sw)
(Hz)とが、下記式(1)を満足することを特徴とす
るラジアルタイヤ。 −4≦F(ring)−0.18×F(sw)≦11 …(1)
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP20475795A JP3391609B2 (ja) | 1995-08-10 | 1995-08-10 | ラジアルタイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
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Publication Number | Publication Date |
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JPH0948207A JPH0948207A (ja) | 1997-02-18 |
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