JP3391345B2 - 転がり軸受 - Google Patents

転がり軸受

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JP3391345B2
JP3391345B2 JP2000552315A JP2000552315A JP3391345B2 JP 3391345 B2 JP3391345 B2 JP 3391345B2 JP 2000552315 A JP2000552315 A JP 2000552315A JP 2000552315 A JP2000552315 A JP 2000552315A JP 3391345 B2 JP3391345 B2 JP 3391345B2
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賢二 山村
進 田中
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    • C21D9/40Heat treatment, e.g. annealing, hardening, quenching or tempering, adapted for particular articles; Furnaces therefor for rings; for bearing races
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    • FMECHANICAL ENGINEERING; LIGHTING; HEATING; WEAPONS; BLASTING
    • F16ENGINEERING ELEMENTS AND UNITS; GENERAL MEASURES FOR PRODUCING AND MAINTAINING EFFECTIVE FUNCTIONING OF MACHINES OR INSTALLATIONS; THERMAL INSULATION IN GENERAL
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】<技術分野> 本発明は、転がり軸受に関し、特に、磁気ディスクドラ
イブ装置(HDD)のスピンドル用等のように、大きさ
が非常に小さく、回転精度が要求されるような転がり軸
受として好適なものに関する。
【0002】<背景技術> 転がり軸受の内輪、外輪、および転動体は、使用状態に
おいて高い面圧下で繰り返し剪断応力を受ける。このよ
うな厳しい使用状態に耐えて必要とされる転がり疲労寿
命を得るために、従来は、鉄鋼材料としてSUJ2等の
高炭素クロム軸受鋼を用い、成形後に焼入れ・焼き戻し
処理を行うことにより、内輪、外輪、および転動体の表
面硬さをHRC58〜64としている。一方、コンピュ
ータの記憶装置として使用するHDDに対しては、小型
化、高速化、および低コスト化の要求が近年益々高まっ
ている。このうち、HDDを小型化するために、磁気デ
ィスクの小型化および高密度化が進められている。ま
た、磁気ディスクを高速で回転させるために、スピンド
ル用転がり軸受の回転精度の向上が求められている。こ
こで、転がり軸受の回転精度を向上させるためには、特
に内輪および外輪の軌道面において、精度特性に最も有
害な残留オーステナイトを極力少なくする必要がある。
そのため、従来は、SUJ2で成形した内輪および外輪
に焼入れを施した後にサブゼロ処理を施したり、焼き戻
し温度を高くしたりしている。しかしながら、焼入れ後
のサブゼロ処理によって残留オーステナイト量を減少さ
せることはできるが、その含有率を0体積%にすること
は難しい。また、高温焼き戻しにより残留オーステナイ
ト量を0体積%にすることは可能であるが、高温焼き戻
しを行うと表面硬さがHRC57程度と低くなるため、
十分な転がり疲れ寿命が得られなくなる恐れがある。
したがって、鉄鋼材料としてSUJ2を用いて内輪およ
び外輪を作製した場合には、転がり疲れ寿命と回転精度
の両方に優れた転がり軸受が得られないという問題があ
る。
【0003】残留オーステナイト量が0体積%となるよ
うに高温で焼き戻しを行っても、表面硬度を高くできる
鉄鋼材料としては、航空機用等として使用されている高
速度鋼M50等がある。この高速度鋼M50は、Cr、
Mo、およびVを多量に含んだ析出硬化型の合金鋼であ
って、焼き戻し後の成形体に10μmを超える巨大な炭
化物が存在するため音響特性の点で問題がある。また、
巨大な炭化物が素材の段階から存在するため加工性が悪
く、生産性の点でも問題がある。
【0004】また、浸炭などの表面硬化処理を行うこと
により、残留オーステナイト量を0体積%としても表面
硬さを高くすることができる鉄鋼材料についての開発も
進められている。しかしながら、HDDスピンドル用転
がり軸受の内輪および外輪のように、厚さが1mm程度
である小さな成形体に対して表面硬化処理を行う場合に
は、処理条件や取り代の設定が困難である。また、加工
費が嵩むためコストが高くなる。
【0005】本発明は、このような従来技術の問題点に
着目してなされたものであり、HDDスピンドル用とし
て好適な、転がり疲れ寿命と回転精度の両方に優れた転
がり軸受を安価に提供することを課題とする。一方、近
年、精密機器に使用する転がり軸受においては、軸受内
部から発生するガスを抑えるために、潤滑剤の使用量を
極力減らす傾向にあり、潤滑不良による摩耗の問題が生
じている。その対策として、内外輪と転動体の凝集力を
低くする、或いは接触面積を小さくするため、セラミッ
クス製の転動体を使用することが検討されている。しか
しながら、セラミックス製の転動体を使用すると、内外
輪と転動体との接触応力が高くなるため、軸受の耐衝撃
性が低下する恐れがある。本発明のもう一つの課題は、
セラミックス製の転動体を使用した転がり軸受の耐衝撃
性を高くすることである。
【0006】<発明の開示> 上記課題を達成するために、本発明は、内輪、外輪、お
よび転動体の少なくともいずれかは、合金成分として、
Cを0.80〜1.20重量%、Siを0.60重量%
以下、Mnを0.25重量%以下、Crを1.00〜
1.50重量%、Moを0.60〜1.50重量%の範
囲内で含み、残部Fe及び不可避的不純部からなる鉄鋼
材料(鋼材)で形成された後に、焼入れ・焼き戻しが
施されて、残留オーステナイト量が0体積%に、表面硬
さがHRC(スケールCの場合のロックウェル硬さ)6
2以上になっていることを特徴とする転がり軸受を提供
する。
【0007】この転がり軸受においては、内輪、外輪、
および転動体の少なくともいずれか一つを形成する鉄鋼
材料の組成について、前述のように、C、Si、Mn、
Cr、およびMoの含有範囲を限定する。各数値限定の
臨界的意義について以下に述べる。 〔C:0.80〜1.20重量%〕 Cは、焼入れ・焼き戻し処理により素地をマルテンサイ
ト化して鋼に硬さを付与する元素であり、Cの含有量が
0.80未満であるとHRC62以上が確保できない場
合がある。Cの含有量が1.20重量%を超えると、C
による硬さの向上硬化が飽和するばかりでなく、残留オ
ーステナイト量が生成し易くなる。 〔Si:0.60重量%以下〕 Siは製鋼時の脱酸剤として必要な元素であり、焼戻し
軟化抵抗を高めて、熱処理後の機械的強度や転がり疲労
寿命を向上させる効果もある。Siの含有率が0.60
重量%を超えると、残留オーステナイトの分解を妨げる
作用が生じるとともに、被切削性が低下する。Siの含
有率が0.10重量%未満であると、脱酸効果が十分で
なくなる恐れがあるため、Siの含有率は0.10重量
%以上であることが好ましい。 〔Mn:0.25重量%以下〕 Mnは、Siと同様に、製鋼時の脱酸剤として必要な元
素であり、焼入れ性を向上させて、熱処理後の機械的強
度や転がり疲労寿命を向上させる効果もある。Mnの含
有率が0.25重量%を超えると、残留オーステナイト
が生成し易くなるとともに、被切削性が低下する。Mn
の含有率が0.15重量%未満であると脱酸効果が十分
でなくなる恐れがあるため、Mnの含有率は0.15重
量%以上であることが好ましい。 〔Cr:1.00〜1.50重量%〕 Crは焼入れ性を向上させて、熱処理後の機械的強度や
転がり疲労寿命を向上させる効果がある。また、Cと結
びついて炭化物を形成し、セメンタイトを球状化する作
用がある。Crの含有量が1.00重量%未満であると
これらの作用が実質的に発揮されない。Crの含有率が
1.50重量%を超えると、これらの効果は飽和する。 〔Mo:0.60〜1.50重量%〕 Moは焼入れ性を向上させ、焼戻し軟化抵抗を高める元
素であり、熱処理後の機械的強度や転がり疲労寿命を向
上させる効果がある。焼き戻し温度を高くして残留オー
ステナイト量を0体積%としながら表面硬度をHRC6
2以上とするためには、Moの含有率を0.60重量%
以上とする必要があり、0.80重量%以上とすること
が好ましい。Moの含有率が1.50重量%を超える
と、前記効果が飽和するばかりでなく被切削性が低下す
る。また、Moは高価であるため、多量に含有させると
コスト高となる。
【0008】以上のような鉄鋼材料の特定により、残留
オーステナイト量が0体積%となるように高温で焼き戻
しを行っても、表面硬度をHRC62以上と高くするこ
とができる。また、この鉄鋼材料を用いると、高速度鋼
M50のような巨大な炭化物の存在がなく、浸炭などの
表面硬化処理を行う必要もないため、加工費を低く抑え
ることができる。
【0009】また、表面硬さがHRC62未満である
と、十分な転がり疲労寿命が得られないとともに、HD
Dスピンドル用の転がり軸受として十分な耐衝撃性が得
られない。本発明はまた、内輪および外輪の少なくとも
いずれかは、合金成分として、Cを0.80〜1.20
重量%、Siを0.60重量%以下、Mnを0.25重
量%以下、Crを1.00〜1.50重量%、Moを
0.60〜1.50重量%の範囲内で含み、残部Fe及
び不可避的不純部からなる鉄鋼材料(鋼材)で形成さ
れた後に、焼入れ・焼き戻しが施されて、残留オーステ
ナイト量が0体積%に、表面硬さがHRC62以上にな
っており、転動体は、合金成分として、Cを0.3〜
0.6重量%、Siを0.3〜1.5重量%、Mnを
0.3〜1.7重量%、Crを0.5〜2.5重量%、
Moを0.6〜3.0重量%の範囲内で含み、且つOの
含有率が9ppm以上であり、残部Fe及び不可避的不
純部からなる鉄鋼材料で形成され、浸炭窒化処理が施さ
れた後に焼入れ・焼き戻しが施されて、残留オーステナ
イト量が0体積%に、表面硬さがHRC62以上になっ
ていることを特徴とする転がり軸受を提供する。
【0010】この転がり軸受によれば、内輪および/ま
たは外輪が鋼材で形成されているため、上述のよう
に、表面硬化処理を行うことなく、残留オーステナイト
量0体積%および表面硬度HRC62以上が達成され
る。また、転動体も、残留オーステナイト量が0体積
%、表面硬さがHRC62以上となっているため、この
転がり軸受は、転がり疲れ寿命と回転精度の両方に優れ
たものとなる。
【0011】これに加えて、転動体を、鋼材よりも炭
素の含有率が少なく、Mnの含有率が多く、酸素の含有
率が低い鉄鋼材料(鋼材)で形成され、且つ浸炭窒化
処理が施されたものとすることによって、例えば100
00rpm〜15000rpm程度の高速回転であって
も振動の発生が抑えられるため、高速回転での音響寿命
が長くなる。なお、このような効果を得るためには、浸
炭窒化処理により、転動体の表面炭素濃度は0.8〜
1.2重量%、表面窒素濃度は0.2〜0.6重量%と
なっていることが好ましい。また、残留オーステナイト
量を0体積%にして表面硬さをHRC62以上とするた
めには、鋼材中のMo含有率を0.6重量%以上、好ま
しくは0.8重量%以上とする必要がある。
【0012】また、転動体は熱処理に伴う変形量が少な
いため、内輪や外輪に対して浸炭窒化処理を行うより
も、転動体に対して浸炭窒化処理を行った方が、処理条
件の設定等が容易であるとともにコストも低く抑えるこ
とができる。本発明の転がり軸受の実施態様としては、
内輪および外輪の少なくともいずれかは、合金成分とし
て、Cを0.80〜1.20重量%、Siを0.60重
量%以下、Mnを0.25重量%以下、Crを1.00
〜1.50重量%、Moを0.60〜1.50重量%の
範囲内で含み、残部Fe及び不可避的不純部からなる鉄
鋼材料(鋼材)で形成された後に、焼入れ・焼き戻し
が施されて、残留オーステナイト量が0体積%に、表面
硬さがHRC62以上になっており、転動体は、マルテ
ンサイト系ステンレス鋼で形成され、焼入れ・焼き戻し
が施され後に窒化処理が施されて表面に厚さ3μm以上
の窒化層が形成され、その後に仕上げ加工されて表面粗
さが0.1μmRa以下になっているものが挙げられ
る。
【0013】この転がり軸受によれば、内輪および/ま
たは外輪が鋼材で形成されているため、上述のよう
に、表面硬化処理を行うことなく、残留オーステナイト
量0体積%および表面硬度HRC62以上が達成され
る。その結果、十分な転がり疲労寿命と、HDDスピン
ドル用の転がり軸受として十分な耐衝撃性が得られる。
また、転動体が、マルテンサイト系ステンレス鋼で形成
され、焼入れ・焼き戻しが施され後に窒化処理が施され
て表面に厚さ3μm以上の窒化層が形成され、その後に
仕上げ加工されて表面粗さが0.1μmRa以下になっ
ているため、耐熱性および耐摩耗性が高くなる。
【0014】なお、転動体の母材としてマルテンサイト
系ステンレス鋼を使用することにより、窒化処理時の母
材の軟化が防止される。また、音響特性等の点から、1
3Cr系のマルテンサイト系ステンレス鋼を使用するこ
とが好ましい。仕上げ加工後に窒化層が転動体表面に均
一に存在するようにするためには、窒化層の厚さが3μ
m以上となるように窒化処理を行う必要がある。
【0015】本発明の転がり軸受の実施態様としては、
内輪および外輪の少なくともいずれかは、合金成分とし
て、Cを0.80〜1.20重量%、Siを0.60重
量%以下、Mnを0.25重量%以下、Crを1.00
〜1.50重量%、Moを0.60〜1.50重量%の
範囲内で含み、残部Fe及び不可避的不純部からなる鉄
鋼材料(鋼材)で形成された後に、焼入れ・焼き戻し
が施されて、残留オーステナイト量が0体積%に、表面
硬さがHRC62以上になっており、転動体はセラミッ
クス(例えば、窒化珪素、炭化珪素、アルミナ、ジルコ
ニア、窒化アルミナ等)で形成されているものが挙げら
れる。
【0016】この転がり軸受によれば、内輪および/ま
たは外輪が鋼材で形成されているため、上述のよう
に、表面硬化処理を行うことなく、残留オーステナイト
量0体積%および表面硬度HRC62以上が達成され
る。その結果、セラミックス製の転動体を備えているに
も関わらず、従来の転がり軸受(例えば内外輪および転
動体が全てSUJ2製であるもの)と同等以上の耐衝撃
性が得られる。 <発明を実施するための最良の形態> 以下、本発明の実施形態を具体的な実験例により説明す
る。 [第1実施形態] 先ず、内径5mm外径13mm幅4mmであって、玉の
直径が2mmである玉軸受を、以下のようにして作製し
た。内輪および外輪については、下記の表1に示す記号
A〜Vの各組成の鉄鋼材料を用いて所定形状の成形体を
形成した後、各成形体に860℃で焼入れを行い、続い
て240℃で2時間の焼き戻しを施すことにより作製し
た。熱処理後の表面硬さ(HRC)および残留オーステ
ナイト量(γR )を表1に併せて示す。転動体として
は、全て、従来から用いられているSUJ2製ボールを
用いた。
【0017】内輪および外輪の熱処理条件は、次のよう
な熱処理実験を行って決定した。すなわち、表1の記号
A〜Pの各鋼材からなる成形体に対して860℃で焼入
れを行った後に、焼き戻しを180℃〜240℃の各温
度で行い、各成形体の残留オーステナイト値を測定し
た。その結果を図2のグラフに示す。このグラフから分
かるように、焼入れを860℃で行った場合の焼き戻し
温度を230℃以下とすれば、記号A〜Pの各鋼材から
なる成形体の全ての残留オーステナイト値が0となる。
ここでは、これら全ての成形体の残留オーステナイト値
が確実に0となるように、焼き戻し温度を240℃に設
定した。また、この熱処理条件によれば、表面硬さはH
RC62以上となる。なお、この熱処理条件は一例を示
しているだけであり、本発明で行われる熱処理条件はこ
れに限定されない。
【0018】次に、この玉軸受を、図1に示すHDDス
ピンドルモータユニットに予圧を加えた状態で組み込ん
で、玉軸受の耐衝撃性を調べる試験を行った。図1のH
DDスピンドルモータユニットは、磁気ディスクを搭載
して回転するハブ1と、このハブ1に上端が固定された
軸2と、軸方向に配置された二つの玉軸受3と、これら
の玉軸受3を介して軸2を回転可能に支持するハウジン
グ4とを備えている。この二つの玉軸受3として、前述
のようにして作製された各玉軸受を用い、同じものを二
つ組み合わせてハウジング4と軸2との間に組み込ん
だ。
【0019】このモータユニットを所定の落下距離で落
下させることにより、玉軸受3に30kgfの衝撃荷重
を加えて、落下前後における音響特性の劣化度合を測定
した。具体的には、落下前後にこのモータユニットのア
キシアル振動(加速度G値)を測定し、落下後のG値が
落下前のG値より5以上高くなった場合には音響特性に
劣化が認められた(耐衝撃性が悪い:×)と判断し、そ
れ以外の場合には音響特性に劣化が認められなかった
(耐衝撃性が良い:○)と判断した。落下に伴う音響特
性の劣化は、落下により玉軸受の軌道面が変形するため
に生じるものであり、耐衝撃性が良いということは、軌
道面の変形抵抗が十分に高く、回転精度の低下が生じ難
いことを示す。これらの結果も表1に併せて示す。
【0020】
【表1】
【0021】この結果から分かるように、内輪および外
輪を形成する鉄鋼材料の組成が、 C:0.80〜1.20重量% Si:0.60重量%以下 Mn:0.25重量%以下 Cr:1.00〜1.50重量% Mo:0.60〜1.50重量% を全て満たす記号A〜Pの玉軸受は、内輪および外輪の
熱処理後の残留オーステナイト量が0体積%以下で、表
面硬さはHRC62以上であるため、耐衝撃性に優れて
いた。
【0022】これに対して記号Rの玉軸受は、内輪およ
び外輪を形成する鉄鋼材料のCの含有率が本発明の範囲
より低いため、内輪および外輪の熱処理後の残留オース
テナイト量は0体積%であるが、表面硬さはHRC6
0.7と小さくなった。その結果、耐衝撃性が悪かっ
た。記号Sの玉軸受は、内輪および外輪を形成する鉄鋼
材料のSiの含有率が本発明の範囲より高いため、内輪
および外輪の熱処理後の表面硬さはHRC62.7であ
ったが、240℃の高温焼き戻しによっても残留オース
テナイトが完全には分解されなかった。その結果、耐衝
撃性が悪かった。
【0023】記号Tの玉軸受は、内輪および外輪を形成
する鉄鋼材料のCrの含有率が本発明の範囲より低いた
め、内輪および外輪の熱処理後の残留オーステナイト量
は0体積%であるが、表面硬さはHRC60.5と小さ
くなった。その結果、耐衝撃性が悪かった。記号Uの玉
軸受は、内輪および外輪を形成する鉄鋼材料のMoの含
有率が本発明の範囲より低いため、内輪および外輪の熱
処理後の残留オーステナイト量は0体積%であるが、表
面硬さはHRC60.2と小さくなった。その結果、耐
衝撃性が悪かった。
【0024】記号Vの玉軸受は、内輪および外輪を形成
する鉄鋼材料としてSUJ2鋼に相当する組成を使用し
ている。この鋼は、Moの含有率が本発明の範囲より低
く、Crの含有率が本発明の範囲より高いため、内輪お
よび外輪の熱処理後の残留オーステナイト量は0体積で
あるが、表面硬さはHRC57.0と小さくなった。そ
の結果、記号Vの玉軸受は耐衝撃性が悪かった。
【0025】このように、本発明の実施例に相当する記
号A〜Pの玉軸受では、内輪および外輪を形成する鉄鋼
材料の組成が前記範囲内であるため、高温焼き戻しで内
輪および外輪の残留オーステナイト量を0体積%にしな
がら、浸炭等の表面硬化処理を行わなくても内輪および
外輪の表面硬さをHRC62以上にすることができる。
その結果、回転精度と転がり疲れ寿命の両方に優れた転
がり軸受が安価に得られる。
【0026】なお、この第1実施形態では、内輪および
外輪についてのみ、残留オーステナイト量0体積%且つ
表面硬さHRC62以上としているが、本発明の転がり
軸受はこれに限定されない。すなわち、転がり疲れ寿命
と回転精度の両方に優れた転がり軸受を得るためには、
内輪、外輪、および転動体の少なくともいずれか一つ
が、前記範囲の組成の鉄鋼材料で形成されていて、焼入
れ・焼き戻しにより残留オーステナイト量0体積%且つ
表面硬さHRC62以上となっていればよい。 [第2実施形態] 先ず、内径5mm外径13mm幅4mmであって、玉の
直径が2mmである玉軸受を、以下のようにして作製し
た。内輪および外輪については、表1に示すA〜Pおよ
びVの鉄鋼材料を用いて所定形状の成形体を形成した
後、各成形体に860℃で焼入れを行い、続いて240
℃で2時間の焼き戻しを施すことにより作製した。熱処
理後の表面硬さ(HRC)および残留オーステナイト量
(γR )も表1に示す通りである。
【0027】転動体については、下記の表2に示すXお
よびYの鉄鋼材料と、表1に示すAの鉄鋼材料を用い
て、直径が2mmの玉を形成した。その後、材料Xで形
成した玉には、870℃〜900℃で1〜5時間浸炭窒
化を行った後、840℃〜860℃で焼入れを行い、続
いて270℃〜350℃で1.5〜3.0時間焼き戻し
を施した。材料Yおよび材料Aで形成した玉には、86
0℃で焼入れを行い、続いて240℃で1.5〜3.0
時間焼き戻しを施した。なお、材料YはJIS鋼種SU
J2鋼に相当する。
【0028】材料Xおよび材料Yで形成した玉の熱処理
後の表面硬さ(HRC)および残留オーステナイト量
(γR )を表2に示す。また、材料Aで形成した玉の熱
処理後の表面硬さ(HRC)および残留オーステナイト
量(γR )は、表1に示す値と同じであった。また、材
料Xで形成した玉の熱処理後の表面炭素濃度は0.9重
量%であり、表面窒素濃度は0.3重量%であった。
【0029】
【表2】
【0030】これらの内輪、外輪、および転動体を下記
の表3に示す組合せで組み立てて、No.1〜No.1
9の玉軸受を得た。各軸受とも、内輪と外輪は同じ材料
で同じ熱処理をして作製されたものを使用した。これら
の玉軸受を下記の条件で回転させて、高速回転時の音響
寿命試験を行った。 <回転条件> 回転数:10000rpm アキシャル荷重:2kgf 雰囲気温度:70℃ 潤滑材:鉱油系グリース 回転時間:3000時間 各玉軸受について、回転開始直前と回転終了直後にアン
デロメータによる振動測定を行う。すなわち、軸受をア
ンデロメータに取り付けて所定条件で内輪を回転させ、
外輪にスラスト荷重を加えて静止させた状態でコンバー
タの触針を外輪に接触させて、外輪に生じる半径方向の
振動速度の実効値に比例する値(アンデロン値)を測定
する。
【0031】音響寿命の判定については、試験終了直後
のアンデロン値から試験開始直前のアンデロン値を引い
た値をアンデロン上昇値として算出し、その値が2.5
以下であれば音響寿命が長い(○)と判断し、2.6以
上5.0以下であれば音響寿命がやや短い(△)と判断
し、5.1以上であれば音響寿命が短い(×)と判断し
た。その結果を下記の表3に併せて示す。
【0032】
【表3】
【0033】この結果から分かるように、玉(転動体)
を形成する鉄鋼材料の組成が、 C:0.3〜0.6重量% Si:0.3〜1.5重量% Mn:0.3〜1.7重量% Cr:0.5〜2.5重量% Mo:0.60〜3.0重量% Oの含有率:9ppm以下 を全て満たし、浸炭窒化により表面に窒素が存在する記
号Xの玉を使用した No.1〜 No.16の玉軸受は、高速
回転時の音響寿命が長いものであった。
【0034】これに対して No.17および No.18の玉
軸受は、Moを含有していない鉄鋼材料を用い浸炭窒化
をしないで得られた記号Yの玉(表面硬さHRC57)
を使用しているため、高速回転時の音響寿命が短いもの
であった。また、 No.19の玉軸受は、記号Aの玉(M
oを1.0重量%含有する鉄鋼材料を用いたため表面硬
さはHRC62.5となっているが、浸炭窒化をしない
で得られた玉)を使用しているため、高速回転時の音響
寿命がやや短いものであった。なお、 No.19の玉軸受
は、回転速度が7000rpm以下である場合には十分
に長い音響寿命が得られる。 [第3実施形態] 先ず、内径5mm外径13mm幅4mmであって、玉の
直径が2mmである玉軸受を、以下のようにして作製し
た。内輪および外輪については、表1に示すA〜Vの鉄
鋼材料を用いて所定形状の成形体を形成した後、各成形
体に860℃で焼入れを行い、続いて、240℃で2時
間の焼き戻しを施すことにより作製した。熱処理後の表
面硬さ(HRC)および残留オーステナイト量(γR
も表1に示す通りである。
【0035】転動体については、合金成分の含有率が表
4に示す値であるaおよびbの鉄鋼材料を用いて、直径
が2mmより大きい粗球を形成した後、これに対して1
000℃〜1100℃で焼入れを行い、続いて430℃
〜550℃で2〜4時間焼き戻しを施した。次に、所定
の寸法となるまでこの粗球を研磨した後、410〜46
0℃で24〜48時間のガス窒化処理を施した。次に、
仕上げ加工を行うことにより、表面に厚さ15μmの窒
化層が形成されて、表面粗さが0.1μmRa以下であ
る直径2mmの玉を得た。
【0036】
【表4】
【0037】これらの内輪、外輪、および転動体を下記
の表5に示す組合せで組み立てて、 No.3−1〜 No.3
−21の玉軸受を得た。各軸受とも、内輪と外輪は同じ
材料で同じ熱処理をして作製されたものを使用した。こ
れらの玉軸受を、図1に示すHDDスピンドルモータユ
ニットに予圧を加えた状態で組み込んで、第1実施形態
と同じ方法で、玉軸受の耐衝撃性を調べる試験を行っ
た。その結果を表5に示す。
【0038】
【表5】
【0039】この表から分かるように、No. 3−1〜3
−16の玉軸受は、内輪および外輪が第1実施形態の記
号A〜Pの玉軸受と同じであるため耐衝撃性に優れてい
た。これに対して、No. 3−17〜3−21の玉軸受
は、内輪および外輪が第1実施形態の記号R〜Vの玉軸
受と同じであるため耐衝撃性が悪かった。すなわち、内
輪および外輪を第1実施形態の記号A〜Pと同じ構成に
すれば、転動体として、マルテンサイト系ステンレス鋼
で形成され、焼入れ・焼き戻しが施され後に窒化処理が
施されて表面に厚さ3μm以上の窒化層が形成され、表
面粗さが0.1μmRa以下になっているものを用いて
も、SUJ2製の転動体を用いた第1実施形態と同様
に、優れた耐衝撃性が得られる。 [第4実施形態] 先ず、内径5mm外径13mm幅4mmであって、玉の
直径が2mmである玉軸受を、以下のようにして作製し
た。内輪および外輪については、表1に示すAおよびV
(SUJ2)の鉄鋼材料を用いて所定形状の成形体を形
成した後、各成形体に860℃で焼入れを行い、続い
て、240℃で2時間の焼き戻しを施すことにより作製
した。熱処理後の表面硬さ(HRC)および残留オース
テナイト量(γR )も表1に示す通りである。転動体に
ついては、表6に示すように、セラミックス(窒化珪
素:Si34 )またはSUJ2で形成した。
【0040】次に、各玉軸受の耐衝撃性を調べる試験を
行った。すなわち、各玉軸受に対して衝撃荷重を段階的
に増加させながら負荷した後に、各玉軸受の音響レベル
を測定することを繰り返し、音響レベルが急激に上昇し
た時の荷重を耐衝撃荷重とした。その結果から、従来例
であるNo. 4−3(内外輪、転動体ともにSUJ2製)
の耐衝撃荷重を1とした相対値を算出した。その結果を
表6に示す。
【0041】
【表6】
【0042】この表から分かるように、転動体がセラミ
ックス製である場合には、内外輪がSUJ2製である
(No. 4−2)と、耐衝撃性は従来例(No. 4−3)よ
り低下するが、内外輪を第1実施形態の記号Aの玉軸受
と同じ構成(No. 4−1)にすれば、耐衝撃性を従来例
(No. 4−3)と同等以上にすることができる。 <産業上の利用可能性> 以上説明したように、本発明によれば、内輪、外輪、お
よび転動体の少なくともいずれかを、前記特定の鉄鋼材
料(鋼材)で形成することにより、転がり疲れ寿命と
回転精度の両方に優れた転がり軸受を安価に提供するこ
とができる。
【0043】また、内輪および外輪の少なくともいずれ
かを前記特定の鉄鋼材料(鋼材)で形成し、転動体と
して、別の特定の鉄鋼材料(鋼材)で形成されて浸炭
窒化処理されたものを使用することにより、転がり疲れ
寿命と回転精度の両方に優れた転がり軸受を安価に提供
することができるとともに、高速回転時の音響寿命を長
くすることができる。
【0044】また、内輪および外輪の少なくともいずれ
かを前記特定の鉄鋼材料(鋼材)で形成することによ
り、セラミックス製転動体またはマルテンサイト系ステ
ンレス鋼製で窒化処理された転動体を使用した場合で
も、転がり疲れ寿命と回転精度の両方に優れた転がり軸
受を安価に提供することができる。 [図面の簡単な説明] 図1は、本発明の実施形態で作製した転がり軸受を組み
込んで耐衝撃試験を行った、HDDスピンドルモータユ
ニットを示す断面図である。図2は、実施形態におい
て、内輪および外輪の熱処理条件を決定するために行っ
た、熱処理実験の結果を示すグラフである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 301 C22C 38/22 F16C 33/32 F16C 33/62

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内輪、外輪、および転動体の少なくとも
    いずれか一つは、合金成分として、Cを0.80〜1.
    20重量%、Siを0.60重量%以下、Mnを0.2
    5重量%以下、Crを1.00〜1.50重量%、Mo
    を0.60〜1.50重量%の範囲内で含み、残部Fe
    及び不可避的不純部からなる鉄鋼材料で形成された後
    に、焼入れ・焼き戻しが施されて、残留オーステナイト
    量が0体積%に、表面硬さがHRC62以上になってい
    ることを特徴とする転がり軸受。
  2. 【請求項2】 内輪および外輪の少なくともいずれか
    は、合金成分として、Cを0.80〜1.20重量%、
    Siを0.60重量%以下、Mnを0.25重量%以
    下、Crを1.00〜1.50重量%、Moを0.60
    〜1.50重量%の範囲内で含み、残部Fe及び不可避
    的不純部からなる鉄鋼材料で形成された後に、焼入れ・
    焼き戻しが施されて、残留オーステナイト量が0体積%
    に、表面硬さがHRC62以上になっており、転動体
    は、合金成分として、Cを0.3〜0.6重量%、Si
    を0.3〜1.5重量%、Moを0.3〜1.7重量
    %、Crを0.5〜2.5重量%、Moを0.6〜3.
    0重量%の範囲内で含み、且つOの含有率が9ppm以
    下であり、残部Fe及び不可避的不純部からなる鉄鋼材
    料で形成され、浸炭窒化処理が施された後に焼入れ・焼
    き戻しが施されて、残留オーステナイト量が0体積%
    に、表面硬さがHRC62以上になっていることを特徴
    とする転がり軸受。
  3. 【請求項3】 内輪および外輪の少なくともいずれか
    は、合金成分として、Cを0.80〜1.20重量%、
    Siを0.60重量%以下、Mnを0.25重量%以
    下、Crを1.00〜1.50重量%、Moを0.60
    〜1.50重量%の範囲内で含み、残部Fe及び不可避
    的不純部からなる鉄鋼材料で形成された後に、焼入れ・
    焼き戻しが施されて、残留オーステナイト量が0体積%
    に、表面硬さがHRC62以上になっており、転動体
    は、マルテンサイト系ステンレス鋼で形成され、焼入れ
    ・焼き戻しが施され後に窒化処理が施されて表面に厚さ
    3μm以上の窒化層が形成され、その後に仕上げ加工さ
    れて表面粗さが0.1μmRa以下になっていることを
    特徴とする転がり軸受。
  4. 【請求項4】 内輪および外輪の少なくともいずれか
    は、合金成分として、Cを0.80〜1.20重量%、
    Siを0.60重量%以下、Mnを0.25重量%以
    下、Crを1.00〜1.50重量%、Moを0.60
    〜1.50重量%の範囲内で含み、残部Fe及び不可避
    的不純部からなる鉄鋼材料で形成された後に、焼入れ・
    焼き戻しが施されて、残留オーステナイト量が0体積%
    に、表面硬さがHRC62以上になっており、転動体は
    セラミックスで形成されていることを特徴とする転がり
    軸受。
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