JP3458970B2 - 軸受鋼および軸受部材 - Google Patents

軸受鋼および軸受部材

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ガスタービン機関の軸
受など、過酷な条件下で使用するのに好適な軸受鋼およ
び軸受部材に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、ガスタービン機関等の軸受に用い
られる部材として、耐熱性に優れたCr−Mo−V系の
高速度工具鋼であるAISI M50等の軸受鋼が使用
されてきた。近年では、ガスタービンの高効率化が進
み、軸受鋼には、耐熱性だけでなく、軸受としての耐久
性に優れること、すなわち高い転動疲労寿命特性を有す
ることが求められている。
【0003】最近、軸受の転動疲労寿命特性を高める方
法として、特開昭61−236923号に記載されるよ
うに、表面を浸炭して熱処理することによって表面に残
留圧縮応力を付与するとともに、表面硬度および高温硬
さを高め、浸炭されない内部は低Cの靭性に優れた組成
を残しておく手法がとられるようになった。この技術
は、浸炭した表面の残留圧縮応力によって高硬度の表面
に発生したクラックの進展を抑制するものであり、また
低硬度の靭性が高い非浸炭部である芯部を存在させるこ
とにより、芯部でのクラックの進展をさらに抑制するも
のである。上記特開昭61−236923号によれば、
浸炭して用いられる軸受鋼としてCr−Mo−V系であ
って、M50よりもC量の低い、C0.11−0.1
5,Mo4.0−4.5,Cr4.0−4.25,V
1.1−1.3,Ni3.2−3.6、残部Feからな
る鋼を浸炭すれば、特に転動寿命特性に優れた軸受部材
となることが記載されている。
【0004】近年では、ガスタービン機関の高効率化が
さらに進みつつある。軸受部材に対する負荷を示す指標
として、軸受部材の直径D[mm]と回転速度N[rp
m]の積であるDN値が用いられている。現在ではこの
DN値のさらに高い使用条件が求められており、軸受部
材に対しては高負荷化に耐えることが一段と要求されて
いる。DN値が大きくなると軸受部材に引張応力が発生
し、一度クラックが発生するとクラック進展速度が増加
し、重大事故につながりなりかねない。したがって、こ
のクラックの進展を抑えるためにさらなる高靭性化が要
求されている。
【0005】また、軸受部材の芯部としては、表面にか
かる荷重に耐えるだけの十分な強度が必要であり、その
ためには硬さを高める必要がある。上述した靭性と硬さ
は相反する特性であるが、DN値の高い条件で充分に優
れた転動疲労寿命特性を得るには、一方の特性を犠牲に
することなく、靭性および硬さを高めた軸受部材が要求
されている。本発明は、上記問題点に鑑み、優れた転動
疲労寿命特性が得られる軸受部材およびその軸受部材と
なる軸受鋼を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は、浸炭して用
いられる軸受鋼に着目し、その成分および組織と靭性お
よび硬さの関係を研究し、硬さを低下することなく靭性
を飛躍的に向上させるには、Vを従来よりも低めの特定
範囲に規制するとともに、さらにオーステナイト化温度
におけるδフェライトの発生を極力抑えることが有効で
あることを見いだし、本発明に到達した。
【0007】すなわち本発明は、量%で、C0.4
%以下,Cr2〜7%、WまたはMoの1種または2種
をW当量(W+2Mo)として3〜20%、V0.5%
以上で1.1%未満含有するFe基のマルテンサイト系
鋼であり、オーステナイト化温度におけるδフェライト
がミクロ組織の面積率で3%以下であることが必要であ
る。
【0008】発明鋼は熱処理(焼入れ、焼もどし)し
て使用される鋼であり、焼入れ状態でマルテンサイト組
織となるいわゆるマルテンサイト鋼であり、かつ焼入れ
時のオーステナイト化温度においてδフェライトが前記
の値以下の極めて少量であることを特徴とする。
【0009】体的な鋼の組成は、量%で、C0.1
〜0.4%,Si2%以下、Mn2%以下、Cr2〜7
%、WまたはMoの1種または2種をW当量(W+2M
o)として〜18%、V0.5%以上で1.1%未
満、残部実質的にFeからなる組成である。また望まし
くはFeの一部を5%以下のNiで置換する。またFe
の一部を10%以下のCoで置換しても良い。またFe
の一部を0.5%以下のNbで置換しても良い。本発明
においてさらに望ましくは1μm以上のMC型炭化物が
ミクロ組織の面積率で1%以下とする。
【0010】本発明の軸受部材は、上述した軸受鋼の表
面の一部または全部に浸炭層が形成され、浸炭層が形成
された表面の硬さはHRC64以上、浸炭部以外の芯部
は、HRC60以下であることを特徴とする軸受部材で
ある。望ましくは浸炭層に残留圧縮応力を有するように
する。
【0011】
【作用】本発明の最大の特徴の一つは、高速度工具鋼組
成からCを低めた浸炭して使用される軸受鋼のV量を
0.5%以上で1.1%未満という低めに規制したこと
である。このVの規制により本発明の軸受鋼は、硬さを
ほとんど落とすことなく、極めて高い靭性特性を得るこ
とができるものである。
【0012】本発明におけるVの規定によって硬さを低
下させず、著しく靭性特性が向上する理由は不詳である
が、極めて微細なVCの析出により、硬さが保たれたま
ま靭性が向上したものと推測される。本発明において、
Vが1.1%以上であると、靭性特性が著しく低下する
ため1.1%未満と規定した。好ましくは1.0%未満
である。またVが0.5%未満では靭性は向上するもの
の、浸炭された表面に形成される高速度工具鋼組成部分
の基本的な性質であるV添加による耐熱性の向上、すな
わち軸受として使用したとき、温度上昇が起こっても表
面硬さを維持できるという特性が劣化してしまい結果と
して転動寿命特性を劣化してしまうため好ましくない。
したがって、本発明においては、Vの下限は0.5%と
規定した。
【0013】また本発明の別の重要な特徴の一つは、オ
ーステナイト化温度におけるδフェライト量を規定した
ことである。δフェライトが生成すると軸受鋼の靭性は
著しく低下する。またδフェライトには炭化物形成元素
であるV、MoおよびWが多く固溶するため、表面の浸
炭時にδフェライトとCを多く含むオーステナイトの界
面で炭化物が優先的に析出し微細で均一な組織とならな
い。またδフェライトは焼入れ時にマルテンサイト変態
を起こさないので表面硬度も低いものとなる。このよう
な理由からδフェライトの存在は、転動疲労寿命を著し
く劣化する原因となるため、制限しなければならない。
本発明においては、δフェライトの量はミクロ組織の面
積率で3%以下であると規定したが、この規定は基本的
にはδフェライトが極めて少ないか、または無いことが
望ましいことを意味するものである。
【0014】以下V以外の各元素の規定理由について述
べる。CはVについで重要な元素であり、本発明の浸炭
して用いられる軸受鋼の基本的な靭性および硬さを決定
する元素である。Cはマルテンサイト変態により焼入れ
硬化を起こし、硬さを高める。またオーステナイト安定
化元素であり、オーステナイト化温度まで加熱した時に
靭性を劣化するδフェライトが生成するのを抑制する効
果がある。一方C量を高め過ぎると、硬さが高くなりす
ぎ、靭性を低下する。本発明においては、浸炭されて使
用されるため、浸炭されない芯部の靭性の確保が最も重
要であり、炭化物の生成過多による靭性の低下を防ぐた
め、Cの上限を0.4%とした。またδフェライトの生
成を抑制するためには、好ましくは0.1%以上とす
る。
【0015】Crはマトリクスと炭化物の両方に固溶
し、マトリクスの焼入れ性の確保、炭化物の焼入れ時の
基地への固溶の促進、浸炭される表面の高硬度化に有効
な元素である。Crは2%未満では焼入れ焼きもどし後
の硬さがHRC40以上が得られないため、下限値を2
%とした。また7%以上添加すると、δフェライトが安
定し、靭性を著しく劣化するため7%以下と規定した。
【0016】WとMoは、軸受部材の浸炭部の硬さを高
め、また耐熱性を付与するという点で同一の作用を有す
る元素である。量比でMo1%はW2%と等価であ
り、W当量(W+2Mo)として規定する。WまたはM
oは浸炭されることによって、微細なM6C型炭化物を
形成し、硬い浸炭層を形成する。また微細な炭化物によ
りオーステナイト結晶粒の粗大化が防止されるため靭性
の確保にも有効である。しかし、W当量を高めていくと
浸炭部の硬さが上がるが、浸炭されない芯部の硬さも硬
くなり、クラックの進展速度を速めてしまう。また、W
当量が高すぎるとδフェライトが安定化し、靭性を著し
く劣化する。本発明では、軸受部材として充分な表面硬
さを得るために、W当量は%以上と規定し、充分な靭
性を確保するためにW当量の上限を18%とした
【0017】Siは、脱酸元素として、あるいは硬さや
耐熱性を向上させる元素として知られており、添加する
ことが好ましい。添加する場合には2%を超えると靭性
が劣化するので上限を2%とした。Mnは、脱酸元素と
して、あるいはMnSとして析出させ、不純物として含
有されるSの有害性を抑える効果がある。添加する場合
には2%を超えると靭性を劣化するため、2%を上限と
する。
【0018】Niは、δフェライトの生成を著しく抑え
るとともに、浸炭表面の硬さの変化を緩やかにする効果
があるので、転動寿命特性を向上するのに有効な添加可
能元素である。しかし、5%を超えるとA1変態点が下
がり、焼きなまし硬さを上げ、被削性等を劣化するため
添加する場合には、5%以下とする。
【0019】Coは、主にマトリックスに固溶し、硬さ
と耐熱性を向上させる効果がある。ただし、添加量を増
やしていくと、強度と靭性は漸減する。特に高硬度が要
求される軸受部材に添加するのが望ましい元素である。
Coの10%超える添加は、靭性が劣化し過ぎて、軸受
部材として不適となるので上限は10%とした。
【0020】また本発明においては、具体的な添加可能
元素としてNbがある。Nbは合金組織の微細化に効果
のある元素であり、軸受部材の靭性を高めるためには有
効である。Nbは添加しすぎると、硬さが高くなりす
ぎ、クラックの進展速度を速めててしまうため、添加す
る場合は0.5%以下とする。
【0021】Niを含有する場合の本発明の軸受鋼の好
ましい具体的な組成範囲の一例を示すと量%で、C
0.1〜0.4%,Si2%以下、Mn2%以下、Ni
5%以下、Cr2〜7%、WまたはMoの1種または2
種をW当量(W+2Mo)として〜18%、V0.5
%以上で1.1%未満、残部実質的にFeからなる鋼で
ある。さらに、Nbを含有する場合の本発明の軸受鋼の
好ましい具体的な組成範囲の一例を示すと、量%で、
C0.1〜0.4%,Si2%以下、Mn2%以下、N
i5%以下、Cr2〜7%、WまたはMoの1種または
2種をW当量(W+2Mo)として〜18%、V0.
5%以上で1.1%未満、Nb0.5%以下、残部実質
的にFeからなる鋼である。ただし、当然のことなが
ら、オーステナイト化温度におけるδフェライトは、ミ
クロ組織の面積率で3%以下に制限する必要がある。
【0022】また本発明の軸受鋼において、望ましくは
1μm以上のMC型炭化物がミクロ組織の面積率で1%
以下としたのは、MC型炭化物となるVCがミクロ組織
中に多く確認される組織では、軸受部材の芯部の硬さが
上がりすぎ、クラックの進展速度を速めて、転動寿命特
性を著しく低下させるため、上限を規定する必要がある
ためである。本発明においては、好ましくは100倍の
光学顕微鏡では、VC炭化物は確認されないことが望ま
しい。
【0023】本発明の軸受部材は上述した規定を満足さ
せると、浸炭層の表面硬さはHRC64以上、浸炭部以
外の芯部硬さはHRC60以下にすることができる。ま
た、本発明の軸受鋼は浸炭処理と、その後の熱処理によ
り表面に圧縮応力を残留させることができる。この圧縮
応力場によって、表面のクラックの進展が抑制できる
もに、高い靭性を有する芯部によって、芯部でのクラ
ックの進展も防止できるため、軸受部材の転動寿命特性
を著しく向上することができる。
【0024】
【実施例】
(実施例1)表1に示す成分にて、本発明の軸受鋼と比
較鋼を真空溶解法にて溶製し、その後ソーキング処理を
施した。得られた素材を熱間加工により22mmの丸棒
に鍛伸した後、シャルピー衝撃試験片、破壊靭性値試験
片、ならびに転動疲労寿命試験片(φ22mm×22m
m)を採取した。シャルピー衝撃試験片および破壊靭性
値試験片は、軸受部材の芯部の評価を行うために、浸炭
せず1100℃、焼きもどし530℃×2回の焼入れを
おこなった。またこれらの試験片のミクロ組織を100
倍もしくは400倍の光学顕微鏡により観察し、MC炭
化物の面積率およびδフェライトの面積率を求めた。
【0025】また転動疲労寿命試験片は950℃で48
時間の浸炭処理を行ない、表面から1mm除去した後、
上述した焼入れをおこない約2.5mmの残留圧縮応力
を有する浸炭層を得てから評価した。なお、転動疲労試
験条件としては、210℃、最高ヘルツ圧4.8×10
9[N/mm2]、回転速度50000rpmの条件で実
施し、L10(10%累積非損率)寿命で評価した。表2
に上述した試験結果をまとめて示す。表2における芯部
硬さは非浸炭部の硬さ、表面硬さは浸炭した試験片の残
留オーステナイト含有相を除去した表面硬さである。
【0026】
【表1】
【0027】
【表2】
【0028】表1と表2より、本発明鋼(試料No.1
〜16)の転動疲労寿命特性はいずれも比較鋼(試料N
o.17〜19)よりも優れている。Vが本発明鋼より
も高い比較鋼No.17は、ほぼ同組成でVのみ低い本
発明鋼No.1〜4に比べ、硬さがほとんど同じである
にもかかわらず、著しくシャルピー衝撃値が低下してお
り、疲労寿命も短くなっていることがわかる。特に、V
を1未満とした本発明の試料No.1〜3は、極めてシ
ャルピー衝撃値が高くなっており、浸炭されない軸受部
材の芯部の靭性向上に極めて有効であることがわかる。
【0029】また本発明鋼よりもCの高い比較鋼No.
18は内部硬さが高くなり、VCが面積率で1%以上存
在するため破壊靭性値が低下し、疲労寿命が極めて短く
なったことがわかる。また、本発明鋼よりもVの低い試
料No.19は、シャルピー衝撃値および破壊靭性値が
本発明と同等以上であるにもかかわらず、疲労寿命が低
下している。これは表面硬さの低下と、V量が少ないた
めに耐熱性が得られなかったためと考えられる。
【0030】本発明の試料において、Cを高めた試料N
o.5および6は、内部硬さが高くなり、疲労寿命が短
くなることがわかる。また、表面硬さを高めるためにて
W当量を高めた試料No.7および8は、窒化された表
面硬さが高くなることによって、疲労寿命が長くなるこ
とがわかる。
【0031】(実施例2)表1に示した本発明の軸受鋼
の試料No.2の典型的な組織写真を図1に示す。図1
は、焼きもどしした組織であり、組織中にVC炭化物は
確認されず、δフェライトも確認されないものである。
この試料No.2の組成を基準として、δフェライトの
生成を抑制する作用のあるNi量を少なくした試料を作
製し、δフェライト量と破壊靭性値および疲労寿命の関
係を調査した。結果を図2に示す。
【0032】図2に示すようにδフェライトの生成によ
る靭性特性の劣化は著しく、靭性特性の低下に伴って、
疲労寿命も低下していることがわかる。図2に示すよう
に、δフェライトの生成は、軸受部材としては非常に好
ましくなく、δフェライトは面積率で3%以下とすべき
ことがわかる。
【0033】
【発明の効果】本発明の軸受鋼によれば、浸炭されて軸
受部材となったとき、極めて優れた靭性特性と、芯部と
して十分な強度を保つことができるため、従来の軸受部
材の転動疲労寿命特性を飛躍的に向上することが可能と
なる。したがって、今後さらなる高負荷化が要求される
ガスタービン等の軸受部材として極めて有効である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の軸受鋼の金属ミクロ組織を示す写真で
ある。
【図2】δフェライトの面積率と靭性特性および転動寿
命特性の関係を示す図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C22C 38/00 C21D 6/00 C21D 9/40 C23C 8/22

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 量%で、C0.1〜0.4%,Si2
    %以下、Mn2%以下、Cr2〜7%、WまたはMoの
    1種または2種をW当量(W+2Mo)として〜18
    %、V0.5%以上で1.1%未満含有し、残部実質的
    にFeおよび不可避的不純物からなり、オーステナイト
    化温度におけるδフェライトがミクロ組織の面積率で3
    %以下であることを特徴とする浸炭して用いられる軸受
    鋼。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のFeの一部を0.5%
    以下のNbで置換したことを特徴とする軸受鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし2のいずれかに記載のF
    eの一部を5%以下のNiで置換したことを特徴とする
    軸受鋼。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし3のいずれかに記載のF
    eの一部を10%以下のCoで置換したことを特徴とす
    る軸受鋼。
  5. 【請求項5】 1μm以上のMC型炭化物がミクロ組織
    の面積率で1%以下であることを特徴とする請求項1な
    いし4に記載の軸受鋼。
  6. 【請求項6】 請求項1ないし5のいずれかに記載の軸
    受鋼の表面の一部または全部に浸炭層が形成され、浸炭
    層が形成された表面の硬さはHRC64以上、浸炭部以
    外の芯部は、HRC60以下であることを特徴とする軸
    受部材。
  7. 【請求項7】 浸炭層に残留圧縮応力を有することを特
    徴とする請求項6に記載の軸受部材。
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