JP3390653B2 - 半導体スイッチング装置、これを使用した半導体スタック装置および電力変換装置 - Google Patents

半導体スイッチング装置、これを使用した半導体スタック装置および電力変換装置

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JP3390653B2
JP3390653B2 JP05813898A JP5813898A JP3390653B2 JP 3390653 B2 JP3390653 B2 JP 3390653B2 JP 05813898 A JP05813898 A JP 05813898A JP 5813898 A JP5813898 A JP 5813898A JP 3390653 B2 JP3390653 B2 JP 3390653B2
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cathode
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switching element
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    • H05K1/00Printed circuits
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    • HELECTRICITY
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    • H05K1/182Printed circuits structurally associated with non-printed electric components associated with components mounted in the printed circuit board, e.g. insert mounted components [IMC]

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ゲート電極を有
する半導体スイッチング素子、および電流路を介して上
記半導体スイッチング素子のゲート電極とカソード電極
との間にターンオフ電流を供給するゲートドライバを備
えた半導体スイッチング装置、この半導体スイッチング
装置を使用してなる半導体スタック装置および電力変換
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来の半導体スイッチング装置の回路構
成の一例を、図28に示す。同図において、参照符号3
Pは半導体スイッチング素子であり、ここでは、それは
GTO(ゲートターンオフ・サイリスタ)である。GT
O3Pのゲートとカソード間には、ゲートターンオン制
御電流IGPを発生させるゲートドライバ4Pが接続され
ており、同ドライバ4Pは、上記ゲートターンオン制御
電流IGPをGTO3Pのゲートに印加することで、GT
O3Pをターンオンさせる。更に、同ドライバ4Pは、
電流変化率dIGQP/dtが20〜50A/μsで与え
られるゲート逆電流IGQPをゲートからカソードに向け
て通電する。このゲート逆電流IGQPは、アノード電流
APより分流したものである。このとき、ターンオフゲ
インは2〜5までの範囲内の値となり、GTO3Pはタ
ーンオフする。
【0003】又、アノード電極とカソード電極間電圧V
AKPの上昇率(dVAKP/dt)とサージ電圧とを抑える
ために、一般にスナバ回路が用いられる。ここでは、ス
ナバ回路は、次の通りに構成される。即ち、スナバコン
デンサCsとスナバダイオードDSとがGTO3Pに対
して並列に接続されており、また、GTO3Pのターン
オフ時にスナバコンデンサCsに充電された電荷を放電
するために、スナバ抵抗RSがスナバダイオードDSに対
して並列に接続されている。
【0004】又、インダクタンス1Pは、GTO3Pが
ターンオンしたときに流れる陽極電流IAPの上昇率dI
AP/dtを1000A/μs以下に抑えるためのもので
あり、インダクタンス1Pに対して並列接続された還流
ダイオード2Pは、GTO3Pがターンオフした時にイ
ンダクタンス1Pに発生したエネルギーを還流させるた
めのものである。
【0005】尚、インダクタンスLsは、上記スナバ回
路の配線の浮遊インダクタンスである。
【0006】上記の半導体スイッチング装置の回路に対
して、ターンオフ試験を実施して得られた実測波形を、
図29に示す。同図において、波形C1P,C2P及び
C3Pは、それぞれ陽極電流IAP,アノード電極とカソ
ード電極間電圧VAKP及びゲート逆電流IGQPを示す波形
であり、横軸は時間軸である。
【0007】図29において、時刻tP1ではGTO3
Pはターンオン状態にあり、ゲート逆電流IGQPは0の
状態にある。この時に、ゲート逆電流IGQPの上昇率d
GQP/dtの絶対値を20〜50A/μsとしてゲー
ト逆電流IGQPを立ち上げ、GTO3P自身が持つター
ンオフゲイン(陽極電流IAP/ゲート逆電流IGQPで与
えられる比の絶対値)のしきい値に当該ターンオフゲイ
ンが達すると(時刻tP2)、陽極電流IAPは減少し始
め、GTO3Pのアノード電極とカソード電極間電圧V
AKPが上昇し始める。この時、前述したスナバ回路側に
も電流ISが流れ出すこととなり、この電流ISの上昇率
とスナバ回路のインダクタンス(スナバインダクタン
ス)Lsにより電圧が発生し、この電圧がアノード電極
とカソード電極間電圧VAKPに重畳される結果、スパイ
ク電圧VDSPが発生する(時刻tP3)。このスパイク
電圧VDSPは、電力損失の原因となる。例えば、約40
00Aの電流が流れるときは、上記電力ロスは数MWに
もなる。そのため、このスパイク電圧VDSPを出来る限
り低い値に抑える必要があり、従来よりスナバインダク
タンスLSを低減する努力が続けられてきた。
【0008】又、スパイク電圧VDSPの発生後のアノー
ド電極とカソード電極間電圧VAKPの上昇率dVAKP/d
tが急峻に変化し、陽極電流IAPに極大値が発生し(時
刻tP4)、それ以後は、テール電流が発生する。その
ため、このテール電流と上記電圧VAKPとの積により、
電力損失が更に発生する。そして、上記電圧VAKPは、
時刻tP5において、ピーク電圧に達する。その後は、
上記電圧VAKPは、電源電圧VDDに到達する。
【0009】そこで、このような上昇率dVAKP/dt
を抑制するために、既述したスナバコンデンサCSが必
要となる。その容量値は、IAP/(dVAKP/dt)で
表され、通常は、dVAKP/dt≦1000V/μsの
関係式を満足するように選定されている。
【0010】図30及び図31は、図28で示した従来
の半導体スイッチング装置で用いられているGTO3P
の構造(同構造は、GTO素子のパッケージと2つのス
タック電極に大別される。)を示した図であり、両図
は、ゲートドライバ4Pを含めて図示されている。その
内、図30は、図31に示す矢印方向DP2から眺めた
GTO3Pの側面図を示すものであるが、その内の一部
分だけは断面図形式で以て表示されている。又、図31
は、図30に示す矢印方向DP1からGTO3Pを見た
ときのスタック電極27Paを除いた部分の平面図であ
る。
【0011】両図30,31において、各参照符号は以
下の部材を示す。即ち、20PはGTO素子、4PLは
ゲートドライバ4Pの内部インダクタンス、21P及び
22Pは、それぞれ、共に同軸構成のシールド線もしく
はツイストされたリード線からなるゲート外部リード
(ゲート取り出し線)及びカソード外部リード(カソー
ド取り出し線)である。そして、GTO素子20Pのゲ
ート端子25Pとゲート外部リード21Pの一端とを金
属性の連結部材23Pに溶接又は半田付けすることによ
り、又は嵌合することにより、両者25P,21Pを一
体化すると共に、カソード端子26Pとカソード外部リ
ード22Pの一端とを金属性の連結部材24Pに溶接又
は半田付けして、又は嵌合して、両者26P,22Pを
一体化する。これにより、両端子25P、26Pは、そ
れぞれ上記リード21P,22Pを介してゲートドライ
バ4Pに接続される。
【0012】参照符号27Pa,27Pbは、GTO素
子20Pを加圧するためのスタック電極である。
【0013】参照符号28PはGTOのセグメントが形
成された半導体基板であり、半導体基板28Pの上側表
面の最外周部上にA1(アルミニウム)のゲート電極2
9Paが形成され、そのゲート電極29Paよりも内側
の上記上側表面上にカソード電極29Pbが各セグメン
トに対応して形成されている。又、30P及び31P
は、それぞれ半導体基板28Pの上側表面上のカソード
電極29Pbの上側表面上に順次積載して配設されたカ
ソード歪緩衝板及びカソードポスト電極であり、他方、
32P及び33Pは、それぞれ半導体基板28Pの裏面
に形成されたアノード電極(図示せず)(上記裏面中、
カソード電極29Pbとは、反対側に位置する面に該当
している)上に順次積載されたアノード歪緩衝板及びア
ノードポスト電極である。
【0014】又、34Pは半導体基板28Pのゲート電
極29Paの上側表面に接したリング状ゲート電極、3
5Pは環状絶縁体36Pを介してリング状ゲート電極3
4Pをゲート電極29Paに押圧する皿バネ、37P
は、リング状ゲート電極34Pをカソード歪緩衝板30
P及びポスト電極31Pから絶縁するための絶縁シート
であり、38Pは、その一端がリング状ゲート電極34
Pにろう付けあるいは溶接などによって固着され且つそ
の他端がゲート端子25Pに電気的に接続されたゲート
リードであり、39Pは、その一他がカソードポスト電
極31Pに固着され且つ他端がカソード端子26Pをな
した第1のフランジであり、40Pはアノードポスト電
極33Pにその一端が固着された第2のフランジであ
り、41Pは、その開口の内面上にゲート端子25Pが
配設された、しかも突起部42Pを有する絶縁筒であ
り、絶縁筒41Pの上下面より突出した両端部43P
a,43Pbはそれぞれ第1及び第2のフランジ39P
及び40Pと気密に固着されており、これによりGTO
素子20Pは密閉された構造となっている。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】従来の半導体スイッチ
ング装置には、大別して2つの問題点がある。
【0016】(1)先ず、その第一は、例えば図31に示
したように、ゲート逆電流の取り出しリード21Pがリ
ング状ゲート電極34Pの内の局所的な部分から取り出
されているという点である。このため、ゲート逆電流の
取り出しが一方向となる。その結果、ターンオフ時に、
カソード電流の不均一が発生し、上述したスパイク損失
やテール電流による損失という電力損失が全てGTO内
部のカソード面の一部に局部的に集中し、局部的な温度
上昇の発生によりGTOの各素子ないし各セグメントが
破壊されて導通状態となり、結果的にターンオフが失敗
するという事態が起こる蓋然性が高いという問題点があ
り、このため装置としての信頼性に問題が生じていた。
【0017】この点を模式的に説明するのが、図32の
GTO素子の平面図と、図33のGTO素子の断面図で
ある。図33は、図32に示す線CSA−CSBに関す
る縦断面図にあたる。即ち、円柱状のウェハ内に形成さ
れたGTOの各素子の内で、リング状ゲート電極34P
に近い領域、例えば領域REO内に形成されたものほ
ど、そのゲート逆電流は、それよりも内側の領域REI
にあるGTO素子の場合よりも、より一層早く引き抜か
れることとなり、従って、より早くターンオフされるこ
ととなる。それに対して、ウェハ中心部の領域REC内
に形成されたGTOのセグメントは最もターンオフする
のに長い時間を必要とすることとなり、この中心部領域
REC内の各セグメントのカソード電極へ向けて、その
周りの各セグメントからカソード電流IKが流入してく
ることとなるので、GTOのウェハ内部の一部に電流集
中が生じてしまうのである。
【0018】(2)第2の問題点は、スナバ回路、特にス
ナバコンデンサの存在に起因するものである。即ち、上
述したように、ターンオフ時にスナバコンデンサCs
(図28)にチャージアップされた電荷は、次回のター
ンオフ迄にこれを完全に放電しておく必要がある。そこ
で、GTO3Pのターンオン時にスナバ抵抗RSを通し
て上記電荷を放電しているが、このため、大きな電力損
失が生じている。この時のスナバ抵抗RSに生じる消費
電力の容量は、PW=1/2*Cs*f(VDD 2+(V
DM−VDD2)の関係式で表される。ここで、VDDは電
源電圧,VDMはスナバコンデンサCSがターンオフ時に
チャージアップされたときの電圧である。そのため、装
置全体を冷却するための冷却装置を設ける必要性が生じ
る。
【0019】このような電力容量のスナバ抵抗を接続す
ることは、当該スナバ抵抗で生じる電力分だけが、本来
伝達すべき電力の内のロス分となってしまい、効率の低
下をもたらすと共に、上記冷却装置の設置の必要性を生
じさせるので、その点が、装置全体の簡素化,小形化を
すすめる上で大変大きな問題となっていた。
【0020】そこで、これら問題を解決するため、第
1、第2及び第3電極を有し、前記第3電極に印加され
たターンオン制御電流に応じてオン状態となったときは
前記第1電極に流れ込む主電流を前記第1電極から前記
第2電極へと直接に流す半導体スイッチング素子と、前
記第3電極と前記第2電極との間に接続され、前記ター
ンオン制御電流を生成して前記第3電極に印加する駆動
制御手段とを備え、ターンオフ時には、前記主電流の全
てを前記ターンオン制御電流とは逆方向に前記第1電極
から前記第3電極を介して前記駆動制御手段へと転流さ
せた、半導体スイッチング装置を案出し、一応の解決を
図った。しかし、現実に製品化を図る上で更なる検討を
加えたところ、半導体スイッチング素子とゲートドライ
バとの接続、特に両者を接続する導体と半導体スイッチ
ング素子との結合部分の構成には、高い加工精度が要求
され、組立作業が煩雑になるという問題点を解決する必
要があることが判明した。
【0021】この発明は、以上のような問題点を解決す
るためになされたもので、半導体ウエハ内の一部の半導
体スイッチング素子に電力損失が局部的に集中すること
を防止して素子破壊を防止し、以て装置の信頼性向上を
図るような半導体スイッチング装置等において、上記導
体と半導体スイッチング素子との結合が簡単な構造とな
り、組立作業も容易簡便となる半導体スイッチング装
置、これを使用した半導体スタック装置および電力変換
装置を得ることを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明の請求項1に係
わる半導体スイッチング装置は、半導体スイッチング素
子を周方向に延在するゲート端子を備えたものとし、電
流路をゲート側電流路を形成する第1の導電層とカソー
ド側電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層を介して
積層してなる配線基板とし、上記半導体スイッチング素
子のアノード電極とカソード電極とにそれぞれ当接して
軸方向に上記半導体スイッチング素子を両側から押圧す
る、第1の導体板および第2の導体板と、上記ゲート端
子と上記アノード電極側の上記第1の導体板との間に介
在し、圧接時軸方向に変形収縮して蓄勢状態となる弾性
材から成る絶縁体リングと、上記カソード電極側の上記
第2の導体板と上記配線基板の一方の表面に露出した第
2の導電層との間に軸方向に圧接して介在する導電性カ
ソードスぺーサリングとを備え、上記ゲート端子を軸方
向に圧接して、上記ゲート端子を上記配線基板の他方の
表面に露出した上記第1の導電層に、上記カソード電極
を上記第2の導体板および上記カソードスぺーサリング
を介して第2の導電層に、それぞれ電気的に接続したも
のである。
【0023】この発明の請求項2に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項1において、絶縁体リングを蛇腹
形状で構成したものである。
【0024】この発明の請求項3に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項1または2において、絶縁体リン
グが、その軸方向端面に弾性接触子を備え、該弾性接触
子が圧接時軸方向に変形収縮して蓄勢状態となるもので
ある。
【0025】この発明の請求項4に係わる半導体スイッ
チング装置は、半導体スイッチング素子を周方向に延在
するゲート端子を備えたものとし、電流路をゲート側電
流路を形成する第1の導電層とカソード側電流路を形成
する第2の導電層とを絶縁層を介して積層してなる配線
基板とし、上記半導体スイッチング素子のアノード電極
とカソード電極とにそれぞれ当接して軸方向に上記半導
体スイッチング素子を両側から押圧する、第1の導体板
および第2の導体板と、上記ゲート端子と上記アノード
電極側の上記第1の導体板との間に介在し、互いに係合
する固定側部材と可動側部材とから成り、該固定側部材
は上記ゲート端子に当接し、該可動側部材は回動するこ
とにより上記回動軸の軸方向に移動する絶縁体リング
と、上記カソード電極側の上記第2の導体板と上記配線
基板の一方の表面に露出した第2の導電層との間に軸方
向に圧接して介在する導電性カソードスぺーサリングと
を備え、上記ゲート端子を軸方向に圧接して、上記ゲー
ト端子を上記配線基板の他方の表面に露出した上記第1
の導電層に、上記カソード電極を上記第2の導体板およ
び上記カソードスぺーサリングを介して第2の導電層
に、それぞれ電気的に接続したものである。
【0026】この発明の請求項5に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項4において、配線基板を半導体ス
イッチング素子の周方向に複数に分割可能にしたもので
ある。
【0027】この発明の請求項6に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、カソ
ード電極側の第2の導体板と配線基板の表面に露出した
第2の導電層との間のカソードスぺーサリングが、上記
第2の導体板の一部として該第2の導体板と一体的に形
成されたものである。
【0028】この発明の請求項7に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項1〜6のいずれかにおいて、絶縁
体リングの軸方向端面に、位置合わせのための突起を備
え、該突起を挿入する穴を、半導体スイッチング装置の
ゲート端子、配線基板、カソードスぺーサリング、第1
の導体板および第2の導体板に設けたものである。
【0029】この発明の請求項8に係わる半導体スイッ
チング装置は、請求項1〜6のいずれかにおいて、絶縁
体リングの軸方向端面に位置合わせのための凹部と、半
導体スイッチング装置のゲート端子、配線基板、カソー
ドスぺーサリング、第1の導体板および第2の導体板の
上記凹部に対応する位置に配設された穴とを設け、上記
凹部と上記穴とで形成される領域に、棒状の絶縁体を挿
入するものである。
【0030】この発明の請求項9に係わる半導体スイッ
チング装置は、半導体スイッチング素子を周方向に延在
し、その端部を筒状に形成したゲート端子を備えたもの
とし、電流路をゲート側電流路を形成する第1の導電層
とカソード側電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層
を介して積層してなり、上記半導体スイッチング素子の
周方向に複数に分割可能な配線基板とし、上記半導体ス
イッチング素子のカソード電極に当接して軸方向に上記
半導体スイッチング素子を押圧する導体板と、該導体板
と上記配線基板の一方の表面に露出した第2の導電層と
の間に軸方向に圧接して介在する導電性カソードスぺー
サリングと、上記配線基板に固定され第1の導電層と電
気的に接続されて筒状に形成された導電性の第1の弾性
接触子と、上記配線基板に固定され第2の導電層と電気
的に接続されて筒状に形成された導電性の第2の弾性接
触子とを備え、上記第1の弾性接触子で上記ゲート端子
を、上記第2の弾性接触子で上記導体板を、それぞれ径
方向の外方から内方に向かって狭持圧接して、上記ゲー
ト端子を上記第1の導電層に、上記カソード電極を第2
の導電層に、それぞれ電気的に接続したものである。
【0031】この発明の請求項10に係わる半導体スイ
ッチング装置は、半導体スイッチング素子を周方向に延
在し、弾性部材で構成されたゲート端子を備えたものと
し、電流路をゲート側電流路を形成する第1の導電層と
カソード側電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層を
介して積層してなり、上記半導体スイッチング素子の周
方向に複数に分割可能な配線基板とし、上記半導体スイ
ッチング素子のカソード電極に当接して軸方向に上記半
導体スイッチング素子を押圧する導体板と、該導体板と
上記配線基板の一方の表面に露出した第2の導電層との
間に軸方向に圧接して介在する導電性カソードスぺーサ
リングとを備え、上記配線基板を上記ゲート端子と上記
カソードスぺーサリングとの間に挿入して上記ゲート端
子を蓄勢状態にすることにより、上記ゲート端子を軸方
向に圧接して、上記ゲート端子を上記第1の導電層に、
上記カソード電極を上記導体板および上記カソードスぺ
ーサリングを介して第2の導電層に、それぞれ電気的に
接続したものである。
【0032】この発明の請求項11に係わる半導体スイ
ッチング装置は、請求項10において、ゲート端子に、
配線基板に対面する方向に突起を設け、上記配線基板上
の上記突起に対応する位置に、ホールあるいは凹部を設
けたものである。
【0033】この発明の請求項12に係わる半導体スイ
ッチング装置は、請求項1〜11のいずれかにおいて、
導体板あるいは第1および第2の導体板を、半導体スイ
ッチング素子からの発熱を放熱する冷却部材で構成した
ものである。
【0034】この発明の請求項13に係わる半導体スタ
ック装置は、半導体スイッチング素子と半導体スイッチ
ング素子からの発熱を放熱する冷却部材とを積み重ね取
付枠内に配置してなる、請求項1〜12のいずれかに記
載の半導体スイッチング装置を使用したものである。
【0035】この発明の請求項14に係わる電力変換装
置は、半導体スイッチング素子をゲート制御して電力変
換を行うゲート制御装置を備えた、請求項1〜12のい
ずれかに記載の半導体スイッチング装置を使用したもの
である。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の半導体スイッチング装置
又は半導体スイッチング素子は、車両用電力変換装置
や、UPS(無停電電力システム)や、産業用電力変換
装置等の各種の電力変換装置に用いられる、パワーデバ
イスである。
【0037】本発明が提案する、新規な半導体スイッチ
ング素子の制御方法の核心部は、オン状態にある半導体
スイッチング素子に流れる主電流の全てを、駆動回路へ
転流させ、これにより半導体スイッチング素子をターン
オフ状態とする点にある。
【0038】以下では、そのような半導体スイッチング
素子として、ゲートターンオフ・サイリスタ(以下、G
TOと称す)を用いた例を示す。この場合には、GTO
の第1,第2及び第3電極は、それぞれアノード電極,
カソード電極及びゲート電極にあたる。尚、上記半導体
スイッチング素子としては、GTOのような4層構造を
もつものに限られるわけではなく、3層構造を有するト
ランジスタを本発明の半導体スイッチング素子として用
いることも可能である。この場合には、NPNトランジ
スタ利用のときは、第1,第2,第3電極は、それぞれ
コレクタ電極,エミッタ電極及びベース電極にあたり、
又、PNPトランジスタ利用のときは、第1,第2及び
第3電極は、それぞれエミッタ電極、コレクタ電極及び
ベース電極に該当する。
【0039】実施の形態1.図1は、本発明の実施の形
態1に係る半導体スイッチング装置10の回路構成を示
す。同図において、各参照符号は、それぞれ次の回路要
素を示す。即ち、3は半導体スイッチング素子としての
GTOであり、このGTO3のゲート電極3Gとカソー
ド電極3Kのノード13との間に、ゲートドライバ4
(駆動制御手段)が接続される。
【0040】ゲートドライバ4は、その駆動電源4a
(電源電圧VGD(例えば20V))、コンデンサ4b,
インダクタンス4C,トランジスタ4dから成る。尚、
その詳細な構成を、後述する図2で示す。
【0041】このゲートドライバ3は、GTO3をター
ンオンさせるためのターンオン制御電流IGを発生し
て、配線経路ないしラインL1を介してこの電流IG
ゲート電極3Gに印加する。これに応じて、GTO3は
オン状態となる。又、11はノードであり、9は同装置
10を駆動するための電源、即ち同装置10の主回路用
電源(電源電圧VDD)である。
【0042】他方、1は、GTO3がターンオンした時
に流れる主電流ないし陽極電流IAの上昇率dIA/dt
を抑制するためのインダクタンスであり、2は、GTO
3がターンオフした時にインダクタンス1に発生するエ
ネルギーを還流させるための還流用ダイオードである。
【0043】5は、アノード電極3Aのノード11とカ
ソード電極3Kのノード12との間にGTO3に対して
並列に接続されており、かつGTO3がターンオフした
時にアノード・カソード電極間電圧VAKの上昇に伴って
発生するピーク電圧のみを抑制するためのピーク電圧抑
制回路である。同回路5は、後述するように、上記電圧
AKがターンオフ時にGTO3の電圧阻止能力に応じて
定まる所定の電圧値に所定の時間だけ上記電圧VAKを保
持ないしクランプする機能を有する。
【0044】ここでは、ターンオフ時に、従来、主電流
Aより分流してゲートドライバ4側へ流入していたゲ
ート逆電流IGQの変化率ないし上昇率(勾配)dIGQ
dtの絶対値を出来る限り大きくして(理想的には、|
dIGQ/dt|は∞)、主電流IAの全てをゲート逆電
流IGQとしてゲートドライバ4を介してノード12へ流
すこととする。即ち、主電流IAとゲート逆電流IGQ
の比の絶対値で定まるターンオフゲインG(=|IA
GQ|)を1以下(G≦1)に設定することで、主電流
Aの全てを、ターンオン制御電流IGとは逆方向に、ア
ノード電極3Aからゲート電極3Gを介してゲートドラ
イバ4及びノード12側へと転流させ、以てGTO3を
ターンオフさせる。このとき、アノード電極3Aからカ
ソード電極3Kへ向けて直接GTO3内部を流れるカソ
ード電流IKは、直ちに全く流れなくなる。その意味
で、本方式は、主電流IAの分流ではなくて、「主電流
Aの転流」を実現しているのである。
【0045】ここで、ゲートドライバ4の駆動電源(主
電源)4aの電源電圧値VGDと、ループR1のインダク
タンス値との関係に応じて、上昇率dIGQ/dtの値を
変化させることができるので、両者4(4a),R1の
値を適切に設定することで、上昇率|dIGQ/dt|を
限りなく∞値に近い極めて大きな値に設定してやれば、
極めて短時間で主電流IAを全てゲートドライバ4側へ
転流させることができる。
【0046】他方、そのようなゲート逆電流IGQの転流
をゲートドライバ4単独で以て実現することは、当該ド
ライバ4の駆動電源4aがとりうる電源電圧値VGDに限
界があるため容易でないが、その反面、ゲートドライバ
4の駆動電源電圧VGDを設定可能な実用値に設定してお
き、ゲートターンオフゲインGを1以下とするために必
要な上昇率dIGQ/dtの絶対値を実現しうるループR
1の内部インダクタンスの値を設定することは、現実に
可能である。
【0047】そこで、ゲート電極3Gからゲートドライ
バ4までのラインL1と、ゲートドライバ4と、ゲート
ドライバ4からノード13を介してカソード電極3Kま
でのラインL2と、ゲート・カソード電極間のGTO3
内部の経路とからなるループないし経路R1内の(浮
遊)内部インダクタンスの値を、ターンオフゲインGを
1以下とするのに必要な値にまで低減させることが求め
られる。
【0048】但し、ゲートドライバ4は、主電流IA
上の値のゲート逆電流IGQを流せるだけのキャパシタン
スを有するように、設定されなければならない。
【0049】例えば、ゲートドライバ4の主電源4a
電源電圧VGDを20Vに設定し、上昇率dIGQ/dtの
絶対値を約8000A/μsに設定する場合には、上記
ループR1のインダクタンス値は2.5nH以下、ゲー
トドライバ4の内部インダクタンス値は1nH以下とす
るのが好ましい。
【0050】そのようなキャパシタンスを有するゲート
ドライバ4の具体的な回路図を、図2に示す。同図にお
いて、駆動電源50はゲートドライバ4を駆動するため
の主電源であり、副電源51はターンオンゲート電流用
の電源,副電源52はターンオン用トランジスタTr1,
Tr2を駆動するための駆動回路56用の電源,副電源5
3はターンオフゲート電流用の電源,副電源54はター
ンオフ用トランジスタTr3を駆動するための駆動回路5
7用の電源,副電源55は制御信号62よりターンオン
信号及びターンオフ信号を生成する回路部58を駆動す
るための電源であり、トランジスタTr1は図3に示すタ
ーンオン・ハイゲート電流IG1を供給するためのスイッ
チであり、トランジスタTr2はターンオン・定常ゲート
電流IG2を供給するためのスイッチ,トランジスタTr3
はターンオフゲート電流IGQ(ゲート逆電流)を供給す
るためのスイッチである。尚、上記電流IG1,IG2を総
称したのが、ターンオン制御電流IGである。C1はター
ンオンゲート電流IG用のコンデンサであり、C2はタ
ーンオフゲート電流IGQ用のコンデンサである。
【0051】以上のゲートドライバ回路4において、外
部より制御信号62を与えると、ノイズカット回路59
は制御信号62より制御信号62に含まれるノイズ成分
を取り除き、ノイズ除去された制御信号を受けて、ター
ンオン信号生成回路60,ターンオフ信号生成回路61
は、それぞれターンオン用信号63とターンオフ用信号
64を生成して、各信号63,64を対応する駆動回路
56,57へ供給する。
【0052】同信号63,34を受け取った両駆動回路
56,57は、次の通りに動作する。即ち、時刻t01
おいて、駆動回路56は、トランジスタTr1を駆動でき
るだけの信号を生成し、これをトランジスタTr1のベー
スへと供給する。ここで、両コンデンサC1とC2は、
それぞれ副電源51と副電源53により充電されている
ので、ターンオン・ハイゲート電流IG1がコンデンサC
1からトランジスタTr1を通してGTO3へと流れる。
そして、時刻t02において、駆動回路56は、トランジ
スタTr1のベース電流の供給を止め、今度は、トランジ
スタTr2を駆動できるだけのベース電流を発生して、こ
れをトランジスタTr2のベースへ供給する。これによ
り、トランジスタTr1はオフし、代わってトランジスタ
Tr2がオンし、ターンオン・定常ゲート電流IG2がコン
デンサC1からトランジスタTr2を通してGTO3へと
流れる。
【0053】また、時刻t1では、駆動回路56はトラ
ンジスタTr2のベース電流の供給を止め、駆動回路57
が、信号64に応じて、トランジスタTr3をオンするの
に必要なベース電流を生成して、これをトランジスタT
r3のベースへ供給する。これにより、トランジスタTr2
はオフし、代わってトランジスタTr3がオンする結果、
コンデンサC2に充電されている電荷がトランジスタT
r3を介してGTO3側へと放電されることとなり、従っ
て、ターンオフゲート電流IGQがGTO3からトランジ
スタTr3を通してGTO3のカソード電極3Kのノード
13へ流れることとなる。しかも、この電流IGQは、極
めて短時間の間に主電流IAの絶対値と等しいか、又は
それ以上の値となり、逆に、カソード電流は極めて短時
間の間に0値へ減少する。
【0054】上述した通り、ターンオフゲインGが1以
下となるような上昇率dIGQ/dtを実現するために
は、ゲートドライバ4内部の配線経路を含むループR1
全体のインダクタンス値を低減することが必要である。
そして、この点は、GTO素子の配線ないしパッケージ
構造という機構部品の改良を以て実現することが望まれ
る。
【0055】しかるに、従来のGTO3Pのパッケージ
構造は、図30及び図31で示した様な構造となってい
るため、GTO素子20Pの内部のインダクタンス(リ
ード21P〜リング状ゲート電極34P〜カソード電極
30P〜リード22Pまでの経路のインダクタンス)
は、例えば50nH程度もの大きな値であった。この値
では、到底、約8000A/μsもの上昇率dIGQ/d
tを達成することはできない。従って、このGTO素子
20Pの内部インダクタンス値を、例えば2nH以下と
いうような所望値にまで低減するためには、ゲート側の
連結部23P及びカソード側の連結部24PとGTO素
子20Pのゲート端子25P及びカソード端子26Pと
のそれぞれの結合で生じるロスや,ゲート外部リード2
1P及びカソード外部リード22Pとゲートドライバ4
Pとのそれぞれの結合で生じるロスや,ゲートリード3
8Pのインダクタンス値や、更にはループR1中の全イ
ンダクタンス値の内の90%をも占めるゲート及びカソ
ードの各外部リード線21P,22P自体のインダクタ
ンス値を低減する必要がある。
【0056】そこで、本願出願人は、上述した観点から
GTO素子のパッケージ構造を検討し、改良を加えるこ
ととし、その結果、つぎの様な構造を有する圧接型半導
体素子を実現した。
【0057】即ち、図4は、圧接型GTO素子20と、
それを上下方向から加圧するスタック電極27a,27
bとを示す断面図であり、又、図5は、図4に示す矢印
方向D1からGTO素子20を眺めた正面図(スタック
電極27aを除く)である。従って、図5の線SA−S
Bに関する縦断面図が図4にあたる。
【0058】両図4,5において、各参照符号は、以下
の部材を示す。即ち、20は圧接型半導体素子、即ち、
ここではGTO素子の全体を示し、28はGTOの各セ
グメントが形成された半導体基板であり、半導体基板2
8の上側表面の内の外周部側に位置する面上にA1(ア
ルミニウム)のゲート電極29aが形成されており、さ
らにゲート電極29aよりも内側の半導体基板28の上
側表面上には、各セグメントの位置に対応して各カソー
ド電極29bが形成されている。各セグメントの構造な
いしGTO素子のウェハ構造は、図33の断面図に示し
た構造と同様である。
【0059】30及び31は、それぞれ半導体基板28
の上側表面上のカソード電極29bの上側表面上に順次
に積載されたカソード歪緩衝板及びカソードポスト電極
であり、他方、32及び33は、それぞれ半導体基板8
の裏面上に形成された図示しないアノード電極の表面
(カソード電極29bと反対側の面)上に順次に積載さ
れたアノード歪緩衝板及びアノードポスト電極であり、
34は半導体基板28のゲート電極29aの上側表面に
接するリング状ゲート電極であり、38は環状金属板か
らなるリング状ゲート端子であって、その内周平面25
がリングゲート電極34と摺動可能に同電極34に対し
て接触・配置されている。35は、環状絶縁体36を介
して、リング状ゲート端子38とともに、リング状ゲー
ト電極34をゲート電極29aに対して押圧するための
皿バネあるいは波バネのような弾性体であり、37は、
リング状ゲート電極34をカソード歪緩衝板30及びカ
ソードポスト電極31から絶縁するための絶縁シート等
からなる絶縁体であり、26は、その一端部分がカソー
ドポスト電極31に固着された第1のフランジであり、
40は、その一端部分がアノードポスト電極33に固着
された第2のフランジであり、41はセラミック等から
なり、リング状ゲート端子38を挟んで上下に分割され
且つ突起部42を有する絶縁筒である。そして、リング
状ゲート端子38の外周側部分23が絶縁筒41の側面
から外部に突出するとともに、その他端38Eよりも内
周側の位置に取り付け穴21が所定の間隔で複数個設け
られている。そして、上側の絶縁筒41の上面より上方
に突出した部分43aが第1のフランジ26の他端部2
6Eと気密に固着され、下側の絶縁筒41の裏面より下
方に突出した部分43bが第2のフランジ40の他端部
と気密に固着されており、これによって圧接型半導体素
子20は、密閉されたパッケージ構造になっている。
尚、この内部は、不活性ガスで置換されている。
【0060】又、図6は、ゲートドライバ4の機構部分
を示す平面図であり、図7は、ゲートドライバ4に図
4,図5に示した構造のGTO素子20(スタック電極
27a,27bで加圧されている)を装着した状態を示
す縦断面図である。両図6,7において、参照符号4A
はゲートドライバ本体4Cをカバーするためのケース
を、4Bはゲートドライバ本体4Cの座となるケースを
各々示しており、70はゲートドライバ本体4とGTO
素子20とを電気的に接続するための、回路パターンが
形成された基板全体を示している。同基板70は、丁
度、従来パッケージのゲートリード線21P,22P
(図30)に代わるものであって、GTO素子20の重
量をささえ得るだけの強度を有する。71は、GTO素
子20のカソード電極29bと圧接により接続されるカ
ソード電極であり、スタック電極27aにあたる。21
Aは、ゲートドライバ4の基板70に対応する取り付け
穴21を介してGTO素子20を接続する為の、基板7
0に設けられた取り付け穴であり、ゲートドライバ4と
GTO素子20とを接続する為には、例えば6つ程度の
取り付け穴21Aが必要となる。
【0061】上述した基板70は、絶縁体を挟んで対向
した次の2つの回路パターン基板を有する。即ち、同基
板70は、ゲートリード基板72、カソードリード基板
73、両基板72と73とを絶縁するための絶縁体74
とを有している。このような多層基板構造を設けたの
は、ゲートドライバ4側の内部インダクタンスを低減す
るためである。GTO素子本体20は、ネジ75,76
又は溶接、かしめ等により、ゲートドライバ本体4Cと
接続される。
【0062】以上のように、本GTO3の気密パッケー
ジは、半導体基板上に形成された内部のゲート電極29
a側からゲートドライバ本体4C側へ向けて延長された
リング状ないし円盤状のゲート電極38を有しており、
しかも当該パッケージ(20)は、上記リング状ゲート
電極38の外周部分を直接ゲートドライバ4の本体4C
より延びた基板70に取り付け穴21Aを介して接続・
固定するだけで、ゲートドライバ4に接続される。その
ため、当該接続にあたっては、ゲートリード線は一切使
用されていない。従って、従来構成における問題点は全
て改善される。即ち、従来、GTO素子の内部ゲートリ
ード部とGTO素子のゲート端子及びカソード端子との
それぞれの結合で発生していた結合ロスというものは、
上述のようにゲートリードの取り出しを円盤状構造とす
ることにより大幅に低減されると共に、従来、外部ゲー
トリード線とゲートドライバとの結合により生じていた
結合ロスに相当する電力ロスは、この発明では円盤状の
ゲートリード部ないしゲート電極38の全体がゲートド
ライバ4のゲート電流通電用基板70に直接に接続され
るため、大幅に低減される。更に、従来、ループR1の
全インダクタンスの90%をも占めていた外部ゲートリ
ード線自体のインダクタンスは、この発明では、それら
自体が使用されないため、存在しない。
【0063】この様に、GTO素子20(3)の内部イ
ンダクタンスの低減とゲートドライバ4の内部インダク
タンスの低減とを実現することが可能となった。これら
の改善に加えて、更に、GTO素子20とゲートドライ
バ4との接続を既述したように工夫を行うことにより
(図7)、GTO素子3を、ターンオフゲインG≦1と
いう条件で以てターンオフさせることが可能な上昇率d
GQ/dtの領域を現実に発生させることが可能となっ
た。
【0064】尚、ゲート電流を、図8の平面図に示す基
板70Aを用いて、対角に位置する2方向、又は4方向
へと取り出すようにしても良く、更にそれ以上の方向へ
とゲート電流を取り出すようにしても良い。
【0065】以上の様な回路構成,機構を備える半導体
スイッチ装置の動作を、図9と図10に基づき説明す
る。尚、図9は、動作波形を示しており、図10は、G
TO3をPNPトランジスタ80とNPNトランジスタ
81とから成る回路構成に置き換えた場合の等価モデル
を示す。
【0066】図9において、GTO3がターンオンして
陽極電流IAが流れている状態の時に(時刻t1)、制御
信号62(図2)に応じてゲートドライバ4がゲート逆
電流IGQを急激な上昇率ないし傾きで以て上昇させる
と、ゲート逆電流IGQは、その絶対値が極めて短時間に
陽極電流IAの絶対値と等しい電流値に達する(IGQ
−IA)(時刻T2)。この状態で、GTO3のアノード
電極3Aに流れ込む陽極電流IAは全てゲート電極3
G,配線経路L1を介してゲートドライバ4に転流し、
|GTO3の陽極電流IA|≦|ゲート逆電流IGQ|の
関係式が成立し、カソード電流IK=0の状態となる。
これ以降、ゲート逆電流IGQは、GTO3が完全にター
ンオフするまで、|IA|≦|IGQ|の状態を維持し続
ける。
【0067】図9に示す電流差ΔIGQは、図10に示す
NPNトランジスタ81のリカバリー電流であるものと
考えられる。これは、次のような現象により生ずる。即
ち、図10において、GTO3がターンオンして陽極電
流IAが半導体基板内を流れている状態では、その電流
Aは、GTO3のアノード電極3Aからループ82と
ループ83とに別れてカソード電極3Kへと流れてい
る。この状態からGTO3がターンオフへ移行すると、
陽極電流IAの全ては強烈にゲートドライバ4へと引っ
張られ、ループ84とループ85へと流れていく。この
時、NPNトランジスタ81のベース電流は正方向から
負の方向へ反転し、NPNトランジスタ81は急激にタ
ーンオフしてしまい、その内部キャリアがリカバリ電流
となって重畳的に流れることとなる。このリカバリ電流
の増加分が上述の電流差ΔIGQとなって表われ、この
時、|ゲート逆電流IGQ|>|陽極電流IA|となる。
【0068】このように、ゲート逆電流|IGQ|>|陽
極電流IA|となって、図10のNPNトランジスタ8
1がターンオフしてしまうと、PNPトランジスタ80
のベース電流は0となり(IB=0)、PNPトランジ
スタ80はターンオフへと移行していく。
【0069】PNPトランジスタ80の電圧阻止機能が
回復し始めると(時刻T3)、図9に示すアノード・カ
ソード電極間電圧VAKが上昇し始め、このアノード・カ
ソード電極間電圧VAKが電源電圧VDDと等しい値に達し
た時(時刻T4)、陽極電流IAが減少し始め、GTO3
はターンオフ状態へと移行していく。この時のアノード
・カソード電極間電圧VAKの上昇率dVAK/dtは、G
TO3の電圧阻止機能の回復するスピードのみによって
決定されるものであり、外部接続回路等により決定され
るものではない。この点で、スナバコンデンサCSに依
存してアノード・カソード電極間電圧の上昇率が決定さ
れていた従来技術とは、本発明は明確に異なる。
【0070】図9において、本発明のピーク電圧(サー
ジ電圧)VPとは、GTO3がターンオフした時に主回
路(電源9からノード11,GTO3,ノード12を経
て電源9に至るまでのループ)の浮遊インダクタンスL
に起因して発生する起電圧(そのエネルギーはE=1/
2*L*I2で表される)が電源電圧VDDに重畳されて
得られる電圧である。このピーク電圧VPが仮にGTO
3の電圧阻止能力を超えると、GTO3は破壊されてし
まう。そこで、GTO3のターンオフ時に上記ピーク電
圧VPへ向けて上昇し続けるアノード・カソード電極間
電圧VAKを、GTO3の電圧阻止能力を超えないように
抑圧するピーク電圧抑制回路5を、GTO3のノード1
1,12間にGTO3に対して並列に接続しておく必要
がある。図1のピーク電圧抑制回路5は、そのような機
能をもったものであり、例えばツェナーダイオード,バ
リスタ,セレスタ,アレスタ等から成る、電圧クランプ
回路である。同回路5は、GTOのターンオフ時に上昇
し続ける電圧VAKが、GTO3の電圧阻止能力を越えな
い範囲内に設定された所定の電圧値VSPに達した後は、
もし同回路5がなかったならば同電圧VAKがピーク電圧
Pに達し、再び所定の電圧値VSPに戻るまでに要する
時間である所定の時間Δt(図9)だけ、電圧VAKを抑
制後のピーク電圧VSPに保持し続ける。従って、ピーク
電圧VPは発生せず、GTO3素子が破壊されることは
全くない。
【0071】以上の様に、この発明では、ターンオフ時
に、図11に示す上昇率dIGQ/dtの領域RAにおい
てGTO3を制御することで、GTO3をターンオフさ
せている。同図中、曲線CA上の点PAが、主電流IA
のゲートドライバ4側への転流が生じる転流点であり、
この場合は、前述のリカバリー電流が無いと考えた場合
の理想状態にある。現実的には、転流した主電流にリカ
バリー電流が重畳されるので、ターンオフゲインG<1
の領域内でGTO3のターンオフが実現されている。
【0072】図12及び図13は、それぞれ、従来技術
及び本発明における主電流IAのターンオフ時の流れを
比較的に示した図である。従来技術、例えば特開平5−
111262号公報(スイス国出願番号9110619
19)や特開平6−188411号公報(ドイツ国出願
番号P4227063)に開示された技術では、図12
に示すとおり、ターンオフ時においても、カソード電流
KがGTO3P内を流れている。即ち、主電流IAは、
ターンオフ時、カソード電流IKとIGQPとに分流してい
る。しかし、この場合は、個々のセグメントに流れるカ
ソード電流IKは小さな値であっても、それらが一部の
セグメントに集中的に流れ込むこととなるので、GTO
素子の破壊という問題点を内在している。
【0073】これに対して、本発明では、図13に示す
通り、ターンオフ時、カソード電流IKは全く流れなく
なり、主電流IAは全てゲートドライバ4側の経路へ転
流し、リカバリー電流の発生によってゲート逆電流IGQ
の絶対値は主電流IAの絶対値とリカバリー電流の絶対
値との和となり、|IGQ|≧|IA|の関係式が成立し
ている(従来技術では、|IGQP|<|IA|)。
【0074】以上のように、この発明では、ターンオフ
モード期間中にわたり|陽極電流IA|≦|ゲート逆電
流IGQ|となる、新規のゲート転流方式を採用している
ため、ターンオフ時にはカソード電流IK=0となり、
GTO3Pの内部のカソード面にカソード電流が流れ込
むという状態は全く発生せず、従来ターンオフ失敗の原
因となっていたカソード面への局在的な電流集中は全く
おこり得ない。よって、ターンオフ失敗による素子破壊
のおそれは、この発明では皆無となり、装置の信頼度は
格段に向上する。この効果は、本発明の核心的効果であ
って、上述した各文献に示された技術の組合せを以てし
ても得られない利点であると言える。
【0075】加えて、アノード・カソード電極間電圧V
AKの上昇を抑制してサージ電圧を抑制する回路5を設け
ているので、スパイク電圧は、同回路5によりカットさ
れて全く発生しない。そのため、従来、ターンオフ時に
蓄積された電荷を放電させるために必要であったスナバ
コンデンサCSを不要とすることができる。即ち、従来
技術では必要不可欠であったスナバ回路を不必要とする
ことができ、これにより装置の小形化,簡素化,低コス
ト化,高効率化を実現することができる。
【0076】図14は、図1のものとは異なるピーク電
圧保護回路を採用した半導体スイッチング装置の回路構
成を示す。同図において、図1中の参照符号と同一符号
のものは、同一のものを示す。そして、GTO3のパッ
ケージ構造やゲートドライバ4の機構も、図1で述べた
ものが用いられる。参照符号6から8のそれぞれは、G
TO3がターンオフ状態となったときに発生するスパイ
ク電圧やピーク電圧(サージ電圧)による電力ロスを抑
制ないし低減する、保護回路を構成する素子であり、順
番にダイオード,抵抗素子,コンデンサを示す。特に、
ここでは、ノード11とノード12間にGTO3に対し
て並列に配設されたバイパス線BLに含まれるコンデン
サ8(容量素子)の一端15が、抵抗素子7を含み且つ
ノード14において電源9と接続された配線経路R4を
介して、電源9に接続されている点に特徴点がある。
【0077】以上の様な半導体スイッチング装置10A
ないし、GTO3の動作を、実測波形を示す図15を基
に説明する。
【0078】この場合のGTO3の動作は既述した図1
の装置での動作と同等であり、アノード・カソード電極
間電圧VAKのピーク電圧抑制動作のみが図1の場合と異
なる。図15の実測波形は、IA=1000(A/
d),VAK=1000(V/d),IGQ=1200(A
/d),VGD=20(V/d),t=2(μs/d)と
した場合の例である。同図中、曲線C1,C2,C3,
C4は、それぞれ陽極電流IA,アノード・カソード電
極間電圧VAK,ゲート逆電流IGQ,ゲート電圧VGの実
測波形を示す。
【0079】図14において、コンデンサ8は抵抗素子
7を通して常に電源電圧VDDに充電されており、ターン
オフ動作時においては、発生するスパイク電圧VDSP
びピーク電圧VPから電源電圧VDDを超えた電圧部分
(VDSP−VDD,VP−VDD)による電流のみが、ダイオ
ード6を通してコンデンサ8に吸収される。従って、上
記超過した部分だけが、その超過する時間だけ、コンデ
ンサ8に新たに充電されるにすぎない。
【0080】以上の点を、図15に基づいて説明する。
アノード・カソード電極間電圧VAKが電源電圧VDDに達
するまでは、コンデンサ8は機能せず、この期間(t2
−t1)の上昇率dVAK/dtはGTO3の能力により
決定される(このとき、全主電流IAはゲートドライバ
4側へ転流している)。そして、アノード・カソード電
極間電圧VAKが電源電圧VDDに達して陽極電流IAが減
少し始めると(時刻t2)、それと同時に、ノード11
に流れ込む主電流はダイオード6を通してコンデンサ8
側へと、即ちバイパス経路BLへと流れ始める。この
時、流れ込むバイパス電流iの上昇率di/dtと、G
TO3とダイオード6とコンデンサ8とから成る閉回路
ないし第1ループR2に浮遊するインダクタンス
(Lf1)とによって起電圧が発生する。これが、図15
に示すスパイク電圧VDSPである(時刻t3)。これ以
後、時刻t5までは、アノード・カソード電極間電圧V
AKのピーク電圧VPと電源電圧VDDとの差はコンデンサ
8に吸収される。その際、コンデンサ8に吸収される過
充電分が、GTO3の電圧阻止能力以下となるように、
コンデンサ8の容量値は適切に決定されている。つま
り、時刻t4から時刻t5までに上昇するアノード・カソ
ード電極間電圧VAKのピーク値VPがGTO3の電圧阻
止能力以下となるように、コンデンサ8の容量値によっ
て決定される。
【0081】尚、コンデンサ8によって吸収されたピー
ク電圧の過充電分は、抵抗素子7を通して、次回ターン
オフまでに電源9側に放電される。一方、GTO3のタ
ーンオン時においてもコンデンサ8に充電された電圧な
いし電荷は、それが放電しようとしてもダイオード6に
阻止されるので、放電することはない。よって、コンデ
ンサ8は、常に電源電圧VDDと等しい電圧に充電されて
いることになる。
【0082】尚、時刻t4から時刻t5までのピーク電圧
Pは、第2ループR3内の浮遊インダクタンス
(LA2)とコンデンサ8の容量値とに起因して生ずる起
電力に基づく。
【0083】以上の様に、この半導体スイッチング装置
10Aのピーク電圧抑制回路ないし保護回路のコンデン
サ8に蓄積されるエネルギーについては、従来技術にお
けるスナバコンデンサのようにスナバ抵抗によって0値
に至るまで全てが放電されてしまうのではなくて、その
内の過充電分のみが放電されるに過ぎなく、従来問題と
なっていたスナバ回路の放電損失を格段に低減すること
ができる。しかも、この半導体スイッチング装置10A
では、従来技術のスナバ回路で用いられていた部材をそ
のまま用い、かつスナバ抵抗として用いられていた抵抗
素子の配線を配線経路R4として電源9のノード14に
直接接続するだけで、上記保護回路を簡単に構成できる
ため、即ち、従来のスナバ回路をそのまま利用して放電
損失を十分低減させることが可能となるため、非常に実
現性の高い装置を実現できる利点がある。勿論、同装置
10Aでも、図1の装置10と同様に、ターンオフ時の
GTO3の素子破壊を完全に阻止することができる。
【0084】先の課題の項で触れたように、以上図1な
いし図15で説明した半導体スイッチング装置により、
従来からの課題は基本的には解決されるが、現実の製品
化を図るためには、構造は勿論、製造、保守時の作業性
等、更には周辺機器、部品を含めた具体化への検討が必
要となり、これら具体化の中で提起される問題点も解決
していかねばならない。
【0085】即ち、本願発明になる半導体スイッチング
装置においては、ゲートドライバから半導体スイッチン
グ素子のゲート電極へターンオフ電流を流すため、半導
体スイッチング素子のリング状のゲート端子とゲートド
ライバからの導体とを電気的に接続する必要があるが、
先の図6、図7に示した例では、この接続をネジを使用
して締め付ける構造のものとしている。この場合、ゲー
ト端子に流入する電流はその周方向に沿って均等に分布
することが要求されるので、ネジの取付ピッチは大きく
できず、結果としてネジの本数が増える。発明者等が試
作した4000A定格のGTOの場合は少なくとも16
本のネジが必要となる。このため、当該部分のネジ穴寸
法の要求精度が極めて高くなって加工コストが増大する
とともに、当該部分の着脱時の作業性が極めて煩雑にな
るという新たな問題点が存在する。
【0086】図16は、以上の新たな問題点をも解決し
た、この発明の実施の形態1における半導体スイッチン
グ装置の要部、即ち、半導体スイッチング素子のゲート
端子の接続部分を示す構成図である。なお、以下では、
図1〜図15で説明した内容とその主たる着目点が異な
るので、同一または相当部分についても新たな符号を付
して説明するものとする。
【0087】図において、100は周方向に延在するリ
ング状のゲート端子101を備えた半導体スイッチング
素子としてのGTO、102および103はGTO10
0の軸方向上下端に形成されたアノード電極およびカソ
ード電極、104は各電極端子間を絶縁する絶縁筒であ
る。110はGTO100とゲートドライバとの間の電
流路を構成する配線基板で、図17にその詳細断面を示
すように、互いに絶縁層115を介して積層された4層
の導電層111〜114を備えている。そして、第1
層、第3層の第1の導電層111、113はゲート側電
流路を形成し、それぞれの一端はゲートドライバのゲー
ト側出力端子に接続され、第2層、第4層の第2の導電
層112、114はカソード側電流路を形成し、それぞ
れの一端はゲートドライバのカソード側出力端子に接続
されている。なお、第1の導電層111、113および
第2の導電層112、114は、ゲート端子101の接
続位置近傍において、スルーホール116によりそれぞ
れ相互に電気的に接続されている。また、117は配線
基板110の表裏両面に施された絶縁被膜である。
【0088】120はGTO100と同軸で配設され、
導電材から成るカソードスペーサリング、130は同じ
くGTO100と同軸で配設された、弾性材から成る絶
縁体リングとしての弾性押さえリング、140はアノー
ド電極102とカソード電極103とにそれぞれ当接し
て軸方向にGTO100を両側から押圧する、第1の導
体板および第2の導体板としての、冷却フィンである。
カソードスペーサリング120はカソード電極103側
の冷却フィン140と第2の導電層112を露出させた
配線基板110の下面との間に軸方向に圧接して介在
し、カソード電極103と第2の導電層112とを電気
的に接続する。弾性押さえリング130はアノード電極
102側の冷却フィン140とゲート端子101との間
に介在し、スタック構造として組み立てられた時点で上
下の冷却フィン140から加えられる圧接力より、ゲー
ト端子101を第1の導電層111を露出させた配線基
板110の上面に軸方向に圧接する。
【0089】図16および図17に示す半導体スイッチ
ング装置においては、冷却フィン140の上面にカソー
ドスペーサリング120、配線基板110、さらにGT
O100をおいてからゲート端子101の上に弾性押さ
えリング130を乗せ、さらに冷却フィン140を重ね
た状態で、スタック構造を組み立て圧接する。このた
め、冷却フィン140が、GTO100および弾性押さ
えリング130に上下から圧力を加える。そして、図1
6に示すように弾性押さえリング130は冷却フィン1
40から加えられた圧力を用いてゲート端子101と第
1の導電層111を露出させた配線基板110の上面を
圧接する。このとき、弾性押さえリング130は軸方向
に変形収縮して蓄勢状態となり、ゲート端子101に均
等な圧接力をかけることができる。図16に示すこの実
施の形態では、弾性押さえリング130は蛇腹形状のも
のであり、絶縁の沿面距離を確保できるとともに、必要
な弾性が得られる。これにより、ゲート端子101と第
1の導電層111とが電気的に接続される。そして、こ
の第1の導電層111はスルーホール116により導電
層113に接続されているので、ゲートドライバのゲー
ト側出力端子からの電流は両導電層111、113を経
て、ゲート端子101に流れることになる。
【0090】また、カソード電極103は冷却フィン1
40に圧接され、さらに第2の導電層114とカソード
スペーサリング120と、またカソードスペーサリング
120と冷却フィン140と、はそれぞれ弾性押さえリ
ング130により圧接される。これにより、カソード電
極103は冷却フィン140およびカソードスペーサリ
ング120を経て第2の導電層114と接続される。そ
して、この第2の導電層114はスルーホール116に
より導電層112と接続されているので、ゲートドライ
バのカソード側出力端子からの電流は両導電層112、
114を経てカソード電極103に流れることになる。
以上のように、ゲートドライバとGTO100との間を
接続する電流路が、電流が互いに逆方向に流れる一対の
導電層を2組積層してなる配線基板110で構成されて
いるので、この電流路のインダクタンスを極めて小さな
値に抑えることができ、前述した原理にもとづく所望の
急峻なターンオフ電流の供給が容易確実になされる訳で
ある。
【0091】また、ゲート端子101の切り離しは、G
TO100に上下から圧力を加えている冷却フィン14
0の圧力を解除し、スタック構造を分解すればよい。以
上のように、この実施の形態による半導体スイッチング
装置のゲート端子の接続脱着構造にあっては、冷却フィ
ン140の押圧、押圧解除による半導体スイッチング装
置のスタック構造の組立、分解でその着脱が可能となる
ので、その作業性が極めて簡便になる。しかも、先の図
6、図7のように、多数のネジ穴を必要としないため、
特別に高い加工精度が不要となる。加えて、ゲート端子
101の圧接に必要な部品が弾性押さえリング130の
みなので、部品数を低減でき簡易な構造にでき、製品価
格を低減することができる。また、小径のネジ穴が多い
場合には、組立作業時に、ネジの切り屑が原因となっ
て、ゲート、カソード間が短絡状態となる可能性がある
が、この発明ではこのような懸念が皆無となる。
【0092】なお、弾性材から成る絶縁体リングとして
の弾性押さえリング130は、絶縁性を有するものであ
るが、その全体を絶縁体で構成するものに限らず、ゲー
ト端子101と冷却フィン140との間にあって両者を
絶縁させるものであれば良い。
【0093】またこの実施の形態では、アノード電極1
02とカソード電極103とにそれぞれ当接して軸方向
にGTO100を両側から押圧するのに、半導体スイッ
チング素子からの発熱を放熱する冷却部材である冷却フ
ィン140を用い、冷却効果も高めたものとしたが、特
に冷却部材に限るものではなく、導体板を用いれば良
い。
【0094】次に、図18は、以上で説明した半導体ス
イッチング装置を複数個使用し他の周辺部品とともに半
導体スタック装置として組み立てたものである。同図
(1)はその構造図、同図(2)はその回路ブロック図
である。図において、100はGTO、140は冷却フ
ィン、200はゲートドライバ、201は環流ダイオー
ド、202はスナバダイオード、203はスタック電
極、204は絶縁スペーサである。この内、冷却フィン
140には水冷配管141が接続され、GTO100や
環流ダイオード201からの発熱を冷却水へ放熱する。
210は以上の各部品を積み重ね上下から締め付け、各
構成部品を圧接状態で格納する取付枠である。
【0095】なお、図16ではカソードスペーサリング
120と冷却フィン140とを介して、第2の導電層1
14とカソード電極103とを電気的に接続させたが、
図19に示すように、カソードスペーサリング121が
冷却フィン140の一部として冷却フィン140と一体
的に形成されたものを用いても良い。
【0096】実施の形態2.図20はこの発明の実施の
形態2における半導体スイッチング装置の要部を示す構
成図である。図に示すように、特に実施の形態1と異な
る点は、弾性押さえリング130ではなく、絶縁体リン
グとして硬質の絶縁押さえリング130aと弾性接触子
としてのバネ131を用いた点である。絶縁押さえリン
グ130aの軸方向端面にバネ131を備え、バネ13
1が圧接時、軸方向に変形収縮して蓄勢状態となり、ゲ
ート端子101に均等な圧接力をかけることができる。
上記実施の形態1では、弾性押さえリング130の材質
は弾性を有する絶縁体と限られたものであったが、この
実施の形態では、バネ131を備えることにより、絶縁
体リングとしての絶縁押さえリング130aの材質を幅
広く選択することができ、価格の低減を図ることができ
る。
【0097】なお、弾性接触子はバネ131以外の弾性
部材を用いても良く、また図20では、バネ131を冷
却フィン140側に備えたものを示したが、ゲート端子
101側でも、あるいは双方に備えても良い。
【0098】実施の形態3.図21はこの発明の実施の
形態3における半導体スイッチング装置の要部を示す構
成図である。図に示すように、弾性押さえリング130
の軸方向端面に、位置合わせのための突起132a、1
32bを備え、ゲート端子101、配線基板110、カ
ソードスペーサリング120および冷却フィン140に
上記突起132a、132bを挿入する穴133a、1
33bを設けたものである。この実施の形態では、弾性
押さえリング130の突起132a、132bを穴13
3a、133bに挿入することにより、GTO100、
配線基板110、カソードスペーサリング120、弾性
押さえリング130および冷却フィン140ののそれぞ
れの位置を、容易に正確に合わせることができ、スタッ
ク構造の組立の作業性がきわめて簡便になり、半導体ス
イッチング装置の信頼性も向上する。なお、この実施の
形態は、上記実施の形態2で示した、弾性接触子131
を有する構造にも適用でき同様の効果を有する。
【0099】実施の形態4.図22はこの発明の実施の
形態4における半導体スイッチング装置の要部を示す構
成図である。図に示すように、弾性押さえリング130
の軸方向端面に、位置合わせのための凹部134a、1
34bを設け、この凹部134a、134bに対応する
位置のゲート端子101、配線基板110、カソードス
ペーサリング120および冷却フィン140に穴133
a、133bを設ける。また上記凹部134a、134
bと上記穴133a、133bとで形成される領域に、
棒状の絶縁体135a、135bを挿入する。これによ
り、上記実施の形態3と同様に、GTO100、配線基
板110、カソードスペーサリング120、弾性押さえ
リング130および冷却フィン140のそれぞれの位置
を、容易に正確に合わせることができる。また、弾性押
さえリング130とは別に形成された棒状の絶縁体13
5a、135bを用いるため、弾性押さえリング130
の加工に手間がかからず価格の低減が図れるとともに、
上記実施の形態3で用いた突起132a、132bに比
べ、破損の可能性も少ない。なお、この場合も、上記実
施の形態2で示した、弾性接触子131を有する構造に
も適用でき同様の効果を有する。
【0100】実施の形態5.図23はこの発明の実施の
形態5における半導体スイッチング装置の要部を示す構
成図である。図に示すように、ゲート端子101とアノ
ード電極102側の冷却フィン140との間の絶縁体リ
ング136を、可動側部材としての絶縁体のリングネジ
136aと、固定側部材としての絶縁体のゲート押さえ
リング136bとで構成する。ゲート押さえリング13
6bは、GTO100と同軸にゲート端子101に当接
して配設され、その外周に雄ネジが形成され、この雄ネ
ジと螺合するように、冷却フィン140に当接するリン
グネジ136aの内周には雌ネジが形成される。また、
図24に示すように、配線基板110は、2つに分割可
能に構成され、2つの配線基板110a、110bを電
気的に接続するために、それぞれの配線基板110a、
110bにコネクタ118が取り付けられている。
【0101】この実施の形態では、リングネジ136a
とゲート押さえリング136bとを螺合させた状態で、
スタック構造を組み立てる。その後、カソードスペーサ
リング120とゲート端子101との間に、2枚の配線
基板110aを挿入して結合し、リングネジ136aと
ゲート押さえリング136bとの螺合状態を緩めること
で、ゲート端子101を均等な圧接力で圧接し、ゲート
端子101と第1の導電層111とを電気的に接続す
る。すると、配線基板110、カソードスペーサリング
120、およびカソード電極103に接続された冷却フ
ィン140のそれぞれは、ゲート押さえリング136b
により圧接され、カソード電極103と第2の導電層1
14とを電気的に接続する。また、リングネジ136a
とゲート押さえリング136bとの螺合状態を締めてゲ
ート端子101と第1の導電層111とを分離し、配線
基板110(110a、110b)を2つに分割して取
り外すことが容易にできる。なお、配線基板110は2
つに限らず、必要に応じて、半導体スイッチング素子の
周方向に3つ以上の複数に分割可能な構造にしても良
い。
【0102】ところで、半導体スイッチング装置では保
守や点検のためにゲートドライバ200を交換する場合
がある。従来の半導体スイッチング装置および上記実施
の形態1〜4では、スタック構造を組み立てた後に、配
線基板110およびゲートドライバ200のみを取り外
し交換しようとすると、スタック構造を一旦解体する必
要がある。従って、保守や点検、故障時の作業、取り扱
いが極めて煩雑で長時間を要するものとなる。この実施
の形態では、リングネジ136aとゲート押さえリング
136bとの螺合状態を緩めたり締めたりすることで、
配線基板110およびゲートドライバ200のみを容易
に取り外し交換することができる。また、上記実施の形
態1〜4では、ゲート端子101を圧接する圧接力の微
調節が不可能であったが、この実施の形態では、リング
ネジ136aとゲート押さえリング136bとの螺合状
態を調節することにより、圧接力の微調節も可能にな
る。
【0103】なお、上記実施の形態では、ゲート押さえ
リング136bの外周に雄ネジが、リングネジ136a
の内周には雌ネジが形成されたものを述べたが、ゲート
押さえリング136bの内周に雌ネジが、リングネジ1
36aの外周に雌ネジがそれぞれ形成された形態であっ
ても、同様に適用することができ、同等の効果を奏す
る。
【0104】実施の形態6.図25(1)はこの発明の
実施の形態6における半導体スイッチング装置の要部の
構成を示す断面図であり、図25(2)は図25(1)
の斜視図である。図に示すように、ゲート端子101a
は、その先端がGTO100の軸に平行に折り曲げられ
て筒状になったものを用いる。配線基板110は上記実
施の形態5と同様に2つの配線基板110a、110b
に分割可能であり、第1の導電層111と電気的に接続
され、上記ゲート端子101aの筒状先端部に当接する
ように、配線基板110に固定された第1の弾性接触子
111aと、第2の導電層114と電気的に接続され、
カソード電極103側の冷却フィン140の側面に当接
するように、配線基板110に固定された第2の弾性接
触子114aとを有する。この場合、ゲート端子101
aの筒状先端部は、複数の端子片で構成されたものとす
る。
【0105】この実施の形態では、スタック構造を組み
立てた後、第1の弾性接触子111aをゲート端子10
1aの筒状先端部に、第2の弾性接触子114aを冷却
フィン140の側面にそれぞれ当接するようにして、配
線基板110a、110bをスタックに取り付け、配線
基板110a、110bのそれぞれに対して、第1の弾
性接触子111aでゲート端子101aを、第2の弾性
接触子114aで冷却フィン140を、それぞれ径方向
の外方から内方に向かって狭持圧接して、2枚の配線基
板110a、110bを結合させる。これにより、ゲー
ト端子101aと第1の導電層111とが、またカソー
ド電極103と第2の導電層114とがそれぞれ電気的
に接続される。また、2枚の配線基板110a、110
bを分解することで、配線基板110を取り外すことが
できる。このため、配線基板110a、110bの結
合、分解により、配線基板110およびゲートドライバ
200を、上記実施の形態5に比してさらに容易に交換
することが可能になる。
【0106】実施の形態7.図26(1)はこの発明の
実施の形態7における半導体スイッチング装置の要部の
構成を示す平面図であり、図26(2)は図26(1)
の断面図である。この実施の形態においても、配線基板
110は上記実施の形態5および6と同様に2つの配線
基板110a、110bに分割可能であり、図に示すよ
うに、ゲート端子101bは、周方向に例えば多数の羽
根状片が形成された弾性部材で構成され、配線基板11
0に対して突起105が形成される。このとき、カソー
ド電極103の底面から上記突起105の先端までの距
離は、カソードスペーサリング120と配線基板110
とを重ねた厚みよりも若干短くなるように調整する。
【0107】この実施の形態では、スタック構造を組み
立てた後、カソードスペーサリング120とゲート端子
101bとの間に、2枚の配線基板110a、110b
を挿入し、結合させて組み立てる。ゲート端子101b
は弾性部材で構成されており、カソードスペーサリング
120とゲート端子101bの突起105先端との距離
は、配線基板110の厚みよりも狭いものであるため、
ゲート端子101b(この場合、羽根状片)は変形して
蓄勢状態になる。そして、この蓄勢力は、ゲート端子1
01bの全周にわたってほぼ均一に働き、ゲート端子1
01bの突起105は配線基板110に均一に圧接し、
配線基板110、カソードスペーサリング120および
冷却フィン140のそれぞれはゲート端子101bによ
り圧接される。これにより、ゲート端子101bと第1
の導電層111とが、またカソード電極103と第2の
導電層114とがそれぞれ電気的に接続される。また、
2枚の配線基板110a、110bを分解することで、
配線基板110を取り外すことができる。また、ゲート
端子101を圧接するために、外部からの力を必要とせ
ずゲート端子101bの蓄勢力のみによるため、配線基
板110およびゲートドライバ200を、容易に取り外
して交換することができる。
【0108】実施の形態8.図27はこの発明の実施の
形態8における半導体スイッチング装置の要部を示す構
成図であり、上記実施の形態7において、ゲート端子1
01bの突起105に対応する位置の配線基板110に
ホール106を設けたものである。このため、ゲート端
子101bと配線基板110の表面の第1の導電層11
1との接触面積が広くなり、ゲート端子101bと第1
の導電層111との電気的接続がより確実に行える。な
お、図27に示す様なホール106に限らず、配線基板
110表面に凹部を形成しても良い。
【0109】なお、上記各実施の形態におけるゲート端
子101、101a、101bはいずれもGTO100
の周方向に延在するリング状の形態のものとして説明し
たが、GTO100の周方向に沿って等間隔に複数の端
子片が設けられたもので、いわば、周方向に不連続に延
在する形態のゲート端子101であっても、この発明は
同様に適用することができ同等の効果を奏するものであ
る。
【0110】また、この発明に係る半導体スイッチング
素子を適用し、更にこれら半導体スイッチング素子をゲ
ート制御して電力変換を行うゲート制御装置を備えるこ
とにより、上述した通り、ゲート端子の接続脱着の作業
性が良好で兼価な、例えばインバータ等の電力変換装置
を得ることができる。
【0111】
【発明の効果】以上のように、この発明の請求項1に係
わる半導体スイッチング装置は、半導体スイッチング素
子を周方向に延在するゲート端子を備えたものとし、電
流路をゲート側電流路を形成する第1の導電層とカソー
ド側電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層を介して
積層してなる配線基板とし、上記半導体スイッチング素
子のアノード電極とカソード電極とにそれぞれ当接して
軸方向に上記半導体スイッチング素子を両側から押圧す
る、第1の導体板および第2の導体板と、上記ゲート端
子と上記アノード電極側の上記第1の導体板との間に介
在し、圧接時軸方向に変形収縮して蓄勢状態となる弾性
材から成る絶縁体リングと、上記カソード電極側の上記
第2の導体板と上記配線基板の一方の表面に露出した第
2の導電層との間に軸方向に圧接して介在する導電性カ
ソードスぺーサリングとを備え、上記ゲート端子を軸方
向に圧接して、上記ゲート端子を上記配線基板の他方の
表面に露出した上記第1の導電層に、上記カソード電極
を上記第2の導体板および上記カソードスぺーサリング
を介して第2の導電層に、それぞれ電気的に接続したた
め、スタック構造を組み立て、分解するのみで、ゲート
と電流路、およびカソードと電流路との接続着脱が可能
となり、その作業が極めて簡便になるとともに、配線基
板の採用で低インダクタンスの電流路が実現する。ま
た、ゲート端子に均一な圧接力がかかり、ゲートと電流
路、およびカソードと電流路との電気的接続が安定して
確実になされると共に、部品数の低減が図れる。
【0112】またこの発明の請求項2に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項1において、絶縁体リングを
蛇腹形状で構成したため、絶縁の沿面距離を確保できる
とともに、必要な弾性が確実に得られてゲート端子に均
一な圧接力がかかり、ゲートと電流路、およびカソード
と電流路との電気的接続が安定して確実になされる。
【0113】またこの発明の請求項3に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項1または2において、絶縁体
リングが、その軸方向端面に弾性接触子を備え、該弾性
接触子が圧接時軸方向に変形収縮して蓄勢状態となるも
のであるため、ゲート端子に均一な圧接力がかかり、ゲ
ートと電流路、およびカソードと電流路との電気的接続
が安定して確実になされると共に、絶縁体リングの材質
を幅広く選択することができ、価格の低減が図れる。
【0114】またこの発明の請求項4に係わる半導体ス
イッチング装置は、半導体スイッチング素子を周方向に
延在するゲート端子を備えたものとし、電流路をゲート
側電流路を形成する第1の導電層とカソード側電流路を
形成する第2の導電層とを絶縁層を介して積層してなる
配線基板とし、上記半導体スイッチング素子のアノード
電極とカソード電極とにそれぞれ当接して軸方向に上記
半導体スイッチング素子を両側から押圧する、第1の導
体板および第2の導体板と、上記ゲート端子と上記アノ
ード電極側の上記第1の導体板との間に介在し、互いに
係合する固定側部材と可動側部材とから成り、該固定側
部材は上記ゲート端子に当接し、該可動側部材は回動す
ることにより上記回動軸の軸方向に移動する絶縁体リン
グと、上記カソード電極側の上記第2の導体板と上記配
線基板の一方の表面に露出した第2の導電層との間に軸
方向に圧接して介在する導電性カソードスぺーサリング
とを備え、上記ゲート端子を軸方向に圧接して、上記ゲ
ート端子を上記配線基板の他方の表面に露出した上記第
1の導電層に、上記カソード電極を上記第2の導体板お
よび上記カソードスぺーサリングを介して第2の導電層
に、それぞれ電気的に接続したため、単一の可動部材を
回動するのみの操作でゲートと電流路、およびカソード
と電流路との接続着脱が可能となり、その作業が極めて
簡便になるとともに、配線基板の採用で低インダクタン
スの電流路が実現する。また、ゲート端子を圧接する圧
接力の微調節も可能になる。
【0115】またこの発明の請求項5に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項4において、配線基板を半導
体スイッチング素子の周方向に複数に分割可能にしたた
め、半導体スイッチング素子と配線基板との分離が容易
となり、配線基板の交換が簡便に行い得る。
【0116】またこの発明の請求項6に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項1〜5のいずれかにおいて、
カソード電極側の第2の導体板と配線基板の表面に露出
した第2の導電層との間のカソードスぺーサリングが、
上記第2の導体板の一部として該第2の導体板と一体的
に形成されたため、装置構成が簡単になり、部品数の低
減が図れる。
【0117】またこの発明の請求項7に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項1〜6のいずれかにおいて、
絶縁体リングの軸方向端面に、位置合わせのための突起
を備え、該突起を挿入する穴を、半導体スイッチング装
置のゲート端子、配線基板、カソードスぺーサリング、
第1の導体板および第2の導体板に設けたため、正確に
位置を合わせることができ、その作業性が簡便になる。
【0118】またこの発明の請求項8に係わる半導体ス
イッチング装置は、請求項1〜6のいずれかにおいて、
絶縁体リングの軸方向端面に位置合わせのための凹部
と、半導体スイッチング装置のゲート端子、配線基板、
カソードスぺーサリング、第1の導体板および第2の導
体板の上記凹部に対応する位置に配設された穴とを設
け、上記凹部と上記穴とで形成される領域に、棒状の絶
縁体を挿入するため、正確に位置を合わせることがで
き、その作業性が簡便になると共に、絶縁体リングの加
工が容易になり、絶縁体リングの破損も防止できる。
【0119】またこの発明の請求項9に係わる半導体ス
イッチング装置は、半導体スイッチング素子を周方向に
延在し、その端部を筒状に形成したゲート端子を備えた
ものとし、電流路をゲート側電流路を形成する第1の導
電層とカソード側電流路を形成する第2の導電層とを絶
縁層を介して積層してなり、上記半導体スイッチング素
子の周方向に複数に分割可能な配線基板とし、上記半導
体スイッチング素子のカソード電極に当接して軸方向に
上記半導体スイッチング素子を押圧する導体板と、該導
体板と上記配線基板の一方の表面に露出した第2の導電
層との間に軸方向に圧接して介在する導電性カソードス
ぺーサリングと、上記配線基板に固定され第1の導電層
と電気的に接続されて筒状に形成された導電性の第1の
弾性接触子と、上記配線基板に固定され第2の導電層と
電気的に接続されて筒状に形成された導電性の第2の弾
性接触子とを備え、上記第1の弾性接触子で上記ゲート
端子を、上記第2の弾性接触子で上記導体板を、それぞ
れ径方向の外方から内方に向かって狭持圧接して、上記
ゲート端子を上記第1の導電層に、上記カソード電極を
第2の導電層に、それぞれ電気的に接続したため、配線
基板の結合、分割のみの操作でゲートと電流路、および
カソードと電流路との接続着脱が可能となり、その作業
が極めて簡便になるとともに、配線基板の採用で低イン
ダクタンスの電流路が実現する。また、配線基板の交換
も極めて簡便になる。
【0120】またこの発明の請求項10に係わる半導体
スイッチング装置は、半導体スイッチング素子を周方向
に延在し、弾性部材で構成されたゲート端子を備えたも
のとし、電流路をゲート側電流路を形成する第1の導電
層とカソード側電流路を形成する第2の導電層とを絶縁
層を介して積層してなり、上記半導体スイッチング素子
の周方向に複数に分割可能な配線基板とし、上記半導体
スイッチング素子のカソード電極に当接して軸方向に上
記半導体スイッチング素子を押圧する導体板と、該導体
板と上記配線基板の一方の表面に露出した第2の導電層
との間に軸方向に圧接して介在する導電性カソードスぺ
ーサリングとを備え、上記配線基板を上記ゲート端子と
上記カソードスぺーサリングとの間に挿入して上記ゲー
ト端子を蓄勢状態にすることにより、上記ゲート端子を
軸方向に圧接して、上記ゲート端子を上記第1の導電層
に、上記カソード電極を上記導体板および上記カソード
スぺーサリングを介して第2の導電層に、それぞれ電気
的に接続したため、配線基板を挿抜するのみの操作でゲ
ートと電流路、およびカソードと電流路との接続着脱が
可能となり、その作業が極めて簡便になるとともに、配
線基板の採用で低インダクタンスの電流路が実現する。
また、配線基板の交換も極めて簡便になる。
【0121】またこの発明の請求項11に係わる半導体
スイッチング装置は、請求項10において、ゲート端子
に、配線基板に対面する方向に突起を設け、上記配線基
板上の上記突起に対応する位置に、ホールあるいは凹部
を設けたため、ゲート端子と第1の導電層との電気的接
続を確実にできる。
【0122】またこの発明の請求項12に係わる半導体
スイッチング装置は、請求項1〜11のいずれかにおい
て、導体板あるいは第1および第2の導体板を、半導体
スイッチング素子からの発熱を放熱する冷却部材で構成
したため、冷却性能の向上が図れると共に、装置構成が
簡単になる。
【0123】またこの発明の請求項13に係わる半導体
スタック装置は、半導体スイッチング素子と半導体スイ
ッチング素子からの発熱を放熱する冷却部材とを積み重
ね取付枠内に配置してなる、請求項1〜12のいずれか
に記載の半導体スイッチング装置を使用したため、特に
ゲート接続の作業性の良好な半導体スタック装置が得ら
れる。
【0124】この発明の請求項14に係わる電力変換装
置は、半導体スイッチング素子をゲート制御して電力変
換を行うゲート制御装置を備えた、請求項1〜12のい
ずれかに記載の半導体スイッチング装置を使用したた
め、特にゲート接続の作業性の良好な電力変換装置が得
られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1に係る半導体スイッチ
ング装置の回路図である。
【図2】 ゲートドライバ回路の具体的な構成を示す図
である。
【図3】 ゲート側に流れる電流の波形を示す図であ
る。
【図4】 本発明のGTO素子パッケージを示す断面図
である。
【図5】 本発明のGTO素子パッケージの外観を示す
平面図である。
【図6】 本発明のゲートドライバの外観を示す平面図
である。
【図7】 本発明のGTO素子パッケージとのゲートド
ライバとの接続方法を示す断面図である。
【図8】 多方向からゲート逆電流を取り出す場合のゲ
ートドライバーを示す平面図である。
【図9】 本発明の実施の形態1に係る半導体スイッチ
ング装置の動作を示す図である。
【図10】 GTOの等価モデルを示す図である。
【図11】 アノード・カソード電極間電圧の上昇率と
ターンオフゲインとの関係を示す図である。
【図12】 従来技術におけるターンオフ時の主電流の
流れを示す図である。
【図13】 本発明におけるターンオフ時の主電流の流
れを示す図である。
【図14】 図1とは異なる、本発明の実施の形態1に
係る半導体スイッチング装置の回路図である。
【図15】 図14の装置における実測波形を示す図で
ある。
【図16】 この発明の実施の形態1における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図17】 図16の配線基板の詳細を示す断面図であ
る。
【図18】 図16の半導体スイッチング装置を使用し
た半導体スタック装置を示す構成図である。
【図19】 この発明の実施の形態1の変形例における
半導体スイッチング装置の要部を示す構成図である。
【図20】 この発明の実施の形態2における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図21】 この発明の実施の形態3における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図22】 この発明の実施の形態4における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図23】 この発明の実施の形態5における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図24】 この発明の実施の形態5における半導体ス
イッチング装置における配線基板を示す平面図である。
【図25】 この発明の実施の形態6における半導体ス
イッチング装置の要部を示す断面図および斜視図であ
る。
【図26】 この発明の実施の形態7における半導体ス
イッチング装置の要部を示す平面図および断面図であ
る。
【図27】 この発明の実施の形態8における半導体ス
イッチング装置の要部を示す構成図である。
【図28】 従来装置の回路を示す図である。
【図29】 従来回路による実測波形を示す図である。
【図30】 従来のGTO素子パッケージの断面図であ
る。
【図31】 従来のGTO素子パッケージの外観を示す
平面図である。
【図32】 従来の問題点を指摘するための図である。
【図33】 従来の問題点を指摘するための図である。
【符号の説明】
3 GTO、3A アノード電極、3K カソード電
極、3G ゲート電極、4 ゲートドライバ、5 ピー
ク電圧抑制回路、R1 経路、IA 主電流、IG ター
ンオン制御電流、IGQ ゲート逆電流、100 半導体
スイッチング素子としてのGTO、101,101a,
101b ゲート端子、102 アノード電極、103
カソード電極、105 突起、106 ホール、11
0,110a,110b 配線基板、111,113
第1の導電層、111a 第1の弾性接触子、112,
114 第2の導電層、114a 第2の弾性接触子、
115 絶縁層、120,121 カソードスペーサリ
ング、130 絶縁体リングとしての弾性押さえリン
グ、130a 絶縁体リングとしての絶縁押さえリン
グ、131 弾性接触子としてのバネ、132a,13
2b 突起、133a,133b 穴、134a,13
4b 凹部、135a,135b 絶縁体、136 絶
縁体リング、136a 可動側部材としてのリングネ
ジ、136b 固定側部材としてのゲート押さえリン
グ、140 導体板としての冷却フィン、200 ゲー
トドライバ、210 取付枠。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平8−330572(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 29/74

Claims (14)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ゲート電極を有する半導体スイッチング
    素子、および電流路を介して上記半導体スイッチング素
    子の上記ゲート電極とカソード電極との間にターンオフ
    電流を供給するゲートドライバを備えた半導体スイッチ
    ング装置において、上記半導体スイッチング素子を周方
    向に延在するゲート端子を備えたものとし、上記電流路
    をゲート側電流路を形成する第1の導電層とカソード側
    電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層を介して積層
    してなる配線基板とし、上記半導体スイッチング素子の
    アノード電極と上記カソード電極とにそれぞれ当接して
    軸方向に上記半導体スイッチング素子を両側から押圧す
    る、第1の導体板および第2の導体板と、上記ゲート端
    子と上記アノード電極側の上記第1の導体板との間に介
    在し、圧接時軸方向に変形収縮して蓄勢状態となる弾性
    材から成る絶縁体リングと、上記カソード電極側の上記
    第2の導体板と上記配線基板の一方の表面に露出した第
    2の導電層との間に軸方向に圧接して介在する導電性カ
    ソードスぺーサリングとを備え、上記ゲート端子を軸方
    向に圧接して、上記ゲート端子を上記配線基板の他方の
    表面に露出した上記第1の導電層に、上記カソード電極
    を上記第2の導体板および上記カソードスぺーサリング
    を介して第2の導電層に、それぞれ電気的に接続したこ
    とを特徴とする半導体スイッチング装置。
  2. 【請求項2】 絶縁体リングを蛇腹形状で構成したこと
    を特徴とする請求項1記載の半導体スイッチング装置。
  3. 【請求項3】 絶縁体リングが、その軸方向端面に弾性
    接触子を備え、該弾性接触子が圧接時軸方向に変形収縮
    して蓄勢状態となるものであることを特徴とする請求項
    1または2記載の半導体スイッチング装置。
  4. 【請求項4】 ゲート電極を有する半導体スイッチング
    素子、および電流路を介して上記半導体スイッチング素
    子の上記ゲート電極とカソード電極との間にターンオフ
    電流を供給するゲートドライバを備えた半導体スイッチ
    ング装置において、上記半導体スイッチング素子を周方
    向に延在するゲート端子を備えたものとし、上記電流路
    をゲート側電流路を形成する第1の導電層とカソード側
    電流路を形成する第2の導電層とを絶縁層を介して積層
    してなる配線基板とし、上記半導体スイッチング素子の
    アノード電極と上記カソード電極とにそれぞれ当接して
    軸方向に上記半導体スイッチング素子を両側から押圧す
    る、第1の導体板および第2の導体板と、上記ゲート端
    子と上記アノード電極側の上記第1の導体板との間に介
    在し、互いに係合する固定側部材と可動側部材とから成
    り、該固定側部材は上記ゲート端子に当接し、該可動側
    部材は回動することにより上記回動軸の軸方向に移動す
    る絶縁体リングと、上記カソード電極側の上記第2の導
    体板と上記配線基板の一方の表面に露出した第2の導電
    層との間に軸方向に圧接して介在する導電性カソードス
    ぺーサリングとを備え、上記ゲート端子を軸方向に圧接
    して、上記ゲート端子を上記配線基板の他方の表面に露
    出した上記第1の導電層に、上記カソード電極を上記第
    2の導体板および上記カソードスぺーサリングを介して
    第2の導電層に、それぞれ電気的に接続したことを特徴
    とする半導体スイッチング装置。
  5. 【請求項5】 配線基板を半導体スイッチング素子の周
    方向に複数に分割可能にしたことを特徴とする請求項4
    記載の半導体スイッチング素子。
  6. 【請求項6】 カソード電極側の第2の導体板と配線基
    板の表面に露出した第2の導電層との間のカソードスぺ
    ーサリングが、上記第2の導体板の一部として該第2の
    導体板と一体的に形成されたものであることを特徴とす
    る請求項1〜5のいずれかに記載の半導体スイッチング
    装置。
  7. 【請求項7】 絶縁体リングの軸方向端面に、位置合わ
    せのための突起を備え、該突起を挿入する穴を、半導体
    スイッチング装置のゲート端子、配線基板、カソードス
    ぺーサリング、第1の導体板および第2の導体板に設け
    たことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の半
    導体スイッチング装置。
  8. 【請求項8】 絶縁体リングの軸方向端面に位置合わせ
    のための凹部と、半導体スイッチング装置のゲート端
    子、配線基板、カソードスぺーサリング、第1の導体板
    および第2の導体板の上記凹部に対応する位置に配設さ
    れた穴とを設け、上記凹部と上記穴とで形成される領域
    に、棒状の絶縁体を挿入することを特徴とする請求項1
    〜6のいずれかに記載の半導体スイッチング装置。
  9. 【請求項9】 ゲート電極を有する半導体スイッチング
    素子、および電流路を介して上記半導体スイッチング素
    子の上記ゲート電極とカソード電極との間にターンオフ
    電流を供給するゲートドライバを備えた半導体スイッチ
    ング装置において、上記半導体スイッチング素子を周方
    向に延在し、その端部を筒状に形成したゲート端子を備
    えたものとし、上記電流路をゲート側電流路を形成する
    第1の導電層とカソード側電流路を形成する第2の導電
    層とを絶縁層を介して積層してなり、上記半導体スイッ
    チング素子の周方向に複数に分割可能な配線基板とし、
    上記半導体スイッチング素子の上記カソード電極に当接
    して軸方向に上記半導体スイッチング素子を押圧する導
    体板と、該導体板と上記配線基板の一方の表面に露出し
    た第2の導電層との間に軸方向に圧接して介在する導電
    性カソードスぺーサリングと、上記配線基板に固定され
    第1の導電層と電気的に接続されて筒状に形成された導
    電性の第1の弾性接触子と、上記配線基板に固定され第
    2の導電層と電気的に接続されて筒状に形成された導電
    性の第2の弾性接触子とを備え、上記第1の弾性接触子
    で上記ゲート端子を、上記第2の弾性接触子で上記導体
    板を、それぞれ径方向の外方から内方に向かって狭持圧
    接して、上記ゲート端子を上記第1の導電層に、上記カ
    ソード電極を第2の導電層に、それぞれ電気的に接続し
    たことを特徴とする半導体スイッチング装置。
  10. 【請求項10】 ゲート電極を有する半導体スイッチン
    グ素子、および電流路を介して上記半導体スイッチング
    素子の上記ゲート電極とカソード電極との間にターンオ
    フ電流を供給するゲートドライバを備えた半導体スイッ
    チング装置において、上記半導体スイッチング素子を周
    方向に延在し、弾性部材で構成されたゲート端子を備え
    たものとし、上記電流路をゲート側電流路を形成する第
    1の導電層とカソード側電流路を形成する第2の導電層
    とを絶縁層を介して積層してなり、上記半導体スイッチ
    ング素子の周方向に複数に分割可能な配線基板とし、上
    記半導体スイッチング素子の上記カソード電極に当接し
    て軸方向に上記半導体スイッチング素子を押圧する導体
    板と、該導体板と上記配線基板の一方の表面に露出した
    第2の導電層との間に軸方向に圧接して介在する導電性
    カソードスぺーサリングとを備え、上記配線基板を上記
    ゲート端子と上記カソードスぺーサリングとの間に挿入
    して上記ゲート端子を蓄勢状態にすることにより、上記
    ゲート端子を軸方向に圧接して、上記ゲート端子を上記
    第1の導電層に、上記カソード電極を上記導体板および
    上記カソードスぺーサリングを介して第2の導電層に、
    それぞれ電気的に接続したことを特徴とする半導体スイ
    ッチング装置。
  11. 【請求項11】 ゲート端子に、配線基板に対面する方
    向に突起を設け、上記配線基板上の上記突起に対応する
    位置に、ホールあるいは凹部を設けたことを特徴とする
    請求項10記載の半導体スイッチング装置。
  12. 【請求項12】 導体板あるいは第1および第2の導体
    板を、半導体スイッチング素子からの発熱を放熱する冷
    却部材で構成したことを特徴とする請求項1〜11のい
    ずれかに記載の半導体スイッチング装置。
  13. 【請求項13】 半導体スイッチング素子と半導体スイ
    ッチング素子からの発熱を放熱する冷却部材とを積み重
    ね取付枠内に配置してなることを特徴とする請求項1〜
    12のいずれかに記載の半導体スイッチング装置を使用
    した半導体スタック装置。
  14. 【請求項14】 半導体スイッチング素子をゲート制御
    して電力変換を行うゲート制御装置を備えたことを特徴
    とする請求項1〜12のいずれかに記載の半導体スイッ
    チング装置を使用した電力変換装置。
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