JP3390523B2 - オレフィンブロック共重合体 - Google Patents
オレフィンブロック共重合体Info
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Description
ック共重合体に関する。更に詳しくはオレフィン重合体
ブロックに高度のアイソタクチック構造を有する(メ
タ)アクリル酸エステル重合体ブロックが結合した新規
オレフィンのブロック共重合体に関する。本発明の新規
なブロック共重合体は有機希土類金属化合物系触媒を用
いて製造することができる。
グラー系触媒が広く用いられている。しかしチーグラー
系触媒によりオレフィンと極性基を有するモノマーとの
共重合をしようとしても極性基を有する化合物との反応
性が高く、触媒が失活するため共重合体の製造は困難で
あった。
有機希土類金属化合物系触媒が提案されている。特にシ
クロペンタジエン誘導体を配位子とする触媒がオレフィ
ンの重合に高活性を有することが報告されており、また
この触媒、あるいはこれと有機アルミニウム化合物とか
らなる触媒が極性基を有するモノマーとの共重合にも適
用できることが報告されているが(特開平3−2551
16、特開平4−53813等)、これらの触媒におい
てもまだ活性及び活性の持続性が充分とは言えなかっ
た。
触媒の欠点を改良し、特定の構造を有する有機希土類金
属化合物を含有する触媒成分とグリニャール試薬との反
応生成物から成る触媒はオレフィン及び極性モノマーに
対しても、高活性で活性持続性が高く、しかもリビング
重合性があり、一定時間オレフィン重合を行なった後、
(メタ)アクリル酸エステルモノマーを導入すればオレ
フィンのブロック共重合体を製造することができ、この
ようにして得られたオレフィン重合体と(メタ)アクリ
ル酸エステル重合体ブロック共重合体は、従来知られて
いるオレフィン・(メタ)アクリル酸エステルブロック
共重合体に比べて高度にアイソタクチック構造を有する
新規な重合体であることを見出した。
10のαオレフィンの重合体からなるセグメントAに
(メタ)アクリル酸エステル重合体からなるセグメント
Bがブロック結合した重量平均分子量500以上、(メ
タ)アクリル酸エステル重合体含有量が0.01〜90
重量%のオレフィンブロック共重合体であって、セグメ
ントBのアイソタクチック含有量が、(メタ)アクリル
酸エステル重合体のカルボニル基炭素の13C−NMRス
ペクトル分析により95%以上であることを特徴とする
オレフィンブロック共重合体である。
αオレフィン重合体からなるセグメントAと(メタ)ア
クリル酸エステル重合体セグメントBとがブロック共重
合反応によって結合したものであり、ブロック共重合体
の全重量平均分子量は500以上、好ましくは1000
〜100万である。
ては炭素数2〜10のもの、即ちエチレン、プロピレ
ン、ブテン、4メチルペンテン等が挙げられるが、特に
エチレンが好ましい。またこのセグメントAはαオレフ
ィンの共重合体、例えばエチレンとプロピレンの共重合
体であってもよい。またこのような共重合体はランダム
共重合体でも、あるいはエチレン重合体とプロピレン重
合体の如きオレフィンブロック共重合体セグメントであ
ってもよい。
タ)アクリル酸エステルとはメタクリル酸又はアクリル
酸のアルキルエステルである。アルキル基としてはメチ
ル、エチル、n-プロピル、i-プロピル、n-ブチル、s-ブ
チル、t-ブチル基等が挙げられる。これらの中で好適に
使用できる(メタ)アクリル酸エステルはアクリル酸メ
チル、アクリル酸エチル、メタクリル酸メチル、メタク
リル酸エチル等であり、特にメタクリル酸メチルが好ま
しい。
タ)アクリル酸エステル重合体含有量は0.01〜90
重量%、好ましくは0.1〜80重量%である。
(メタ)アクリル酸エステル重合体含有量は各段の重合
時間、重合条件、例えば温度の調節により任意のものが
得られる。
ック共重合体においては、(メタ)アクリル酸エステル
の重合体セグメントBが立体規則性であり、高度のアイ
ソタクチック構造を有することを特徴としている。アイ
ソタクチック(メタ)アクリル酸エステル重合体の立体
構造は、13C−NMRにより同定することができる。
A)の場合、ポリマーを構成する重合単位には下記(a)
〜(e) の5個の炭素原子が存在する。
述の実施例で用いた条件で13C−NMRにより分析した
場合、これらの炭素原子に由来する下記のシグナルが認
められる。 22.9 ppm・・・(a) 46.5 ppm・・・(b) 51.3ppm ・・・(c) 53.0 ppm・・・(d) 及び 176.3 ppm ・・(e) オレフィン/MMAブロック共重合体においても、PM
MAセグメントが高度にアイソタクチック構造であれ
ば、これらの各シグナルが強く現われ、その他のシグナ
ルは非常に微弱で、これによりブロック共重合体中のP
MMAセグメントのアイソタクチック含量を知ることが
できる。
グナルはアイソタクチックポリMMAにおいては176.3
ppm において、mmmmのペンタド連鎖に基づくシャープな
1本のピークを示すのに対し、アタクチック及びシンジ
オタクチック構造が混在する重合体ではその近傍にmrr
r,rmrr,rrrr等、その他のペンタド連鎖に由来するピ
ークが177.5ppm,176.6ppm,177.3ppm等に現われ、1本の
ピークとはならない。本発明のブロック共重合体は13C
−NMRスペクトルにおけるカルボニル基炭素のmmmm連
鎖に基づく強い1本のシグナル(MMAの場合176.3 pp
m 付近)が現われ、他のペンタド連鎖に由来するシグナ
ルが非常に微弱であることによって特徴付けられる高度
にアイソタクチックなポリ(メタ)アクリル酸エステル
を有するオレフィンブロック共重合体である。
13C−NMRスペクトル中のこれらのピークの面積比か
ら下記式によりアイソタクチック含有量を求めることが
できる。 アイソタクチック含有量=Smmmm/ΣSpt 但し Smmmm:mmmm連鎖由来のピークの面積 ΣSpt:mmmm,mrrr,rrrr等すべてのペンタド連鎖由来
のピ−ク面積の合計 本発明におけるアイソタクチック含有量算出のための13
C−NMRによる分析は観測周波数100MHz、積算
回数2万〜3万回、パルス間隔10秒の条件で行なう。
本発明のブロック共重合体は、この方法により算出した
セグメントBのアイソタクチック含有量が95%以上で
ある。
する(メタ)アクリル酸エステル重合体においては、ア
イソタクチックポリマーは(a) の炭素原子についてmm連
鎖即ちアイソタクチックのトリアド連鎖に由来するシグ
ナル(PMMAの場合22.9 ppm付近)を有する。一方ア
タクチック及びシンジオタクチックPMMAではmr及び
rr連鎖に基づく 20.1 及び 18.4 ppm におけるシグナル
を有する。従ってポリメタクリル酸メチルセグメントを
有する本発明のブロック共重合体は、 20.1 及び 18.4
ppm におけるシグナルが非常に微弱であることによって
も特徴づけられ、この方法によっても本発明のブロック
共重合体の(メタ)アクリル酸エステル重合体ブロック
が高度のアイソタクチック構造を有していることがわか
る。
全分子量、分子量分布、各重合体セグメントの分子量、
(メタ)アクリル酸エステル重合体セグメントの割合等
はGPC、NMR等により分析することができる。
を有する変性ポリオレフィンであり、オレフィン単独重
合体に比べて着色性、接着性や導電性が改良され、相溶
化剤、帯電防止型プラスチックス、接着性改良ポリオレ
フィン樹脂、印刷性改良ポリオレフィン樹脂等の用途に
有用である。しかも本発明の共重合体は、(メタ)アク
リル酸エステル重合体セグメントが高度にアイソタクチ
ック構造を示しており、そのためユニークな物性をもっ
ている。即ちアイソタクチックの連鎖は、長い連鎖であ
ってもセグメント運動が活発であるため、他の高分子化
合物との相溶性や、溶媒への溶解性が良好であり、ポリ
オレフィンと各種極性ポリマーの相溶化剤として、ある
いは極性ポリマーにブレンドして表面の耐水性を向上さ
せるなどの用途において、対象ポリマーを広範囲に選択
できる等、特に幅広い、優れた効果が期待できる。また
本発明のブロック共重合体を相溶化剤として、極性ポリ
マーによってポリオレフィンに接着性を付与し、ポリオ
レフィンの機械的特性をもち、しかも接着性の優れた樹
脂として使用することができる。
下記一般式(1) Cp2 LX2 Ma Db ・・・・(1) (式中、Cpは置換もしくは無置換のシクロペンタジエ
ニル基Lは周期律表の原子番号39及び57〜71の元
素から選ばれる金属、 Xはハロゲン元素 Mはアルカリ金属 Dは電子供与体であり、aは0〜1、bは0〜2であ
る。)で示される有機希土類金属化合物と、下記一般式
(2) RMgX・・・・・・・・・・(2) (式中、Rは炭化水素基であり、Xはハロゲン元素であ
る。)で示されるグリニャール試薬との反応生成物から
なる重合触媒の存在下で少なくとも1種類の炭素数2〜
10のαオレフィンと少なくとも1種類の(メタ)アク
リル酸エステルを共重合せしめることにより得られる。
るCpは置換もしくは無置換のシクロペンタジエニル基
で、その誘導体としては、アルキル置換体、アリール置
換体、シリル置換体等が挙げられる。より具体的にはシ
クロペンタジエニル基、ペンタメチルシクロペンタジエ
ニル基、ジトリメチルシリルシクロペンタジエニル基等
を例示することができる。
〜71の元素から選ばれる金属であり、好適に使用でき
るものとしてイットリウム、ランタン、セリウム、プラ
セオジム、ネオジム、サマリウム、イッテルビウム、ル
テチウム等が挙げられる。
臭素、ヨウ素が好ましい。
Xを必須構成成分として含有するものであり、そのほか
にアルカリ金属(M)及び電子供与体(D)を任意成分
として含有することができる。
ム、カリウム等を例示することができる。また電子供与
体(L)はジエチルエーテル等のエーテル類、テトラヒ
ドロフラン等のフラン類、N,N,N,N,テトラメチエレンジ
アミン等のアミン類、フォスフィン類、ピリジン類が挙
げられるが、特に好ましくはジエチルエーテル、テトラ
ヒドロフランである。
合成することができる。即ち希土類金属元素のハロゲン
化合物と、シクロペンタジエニル又は縮合シクロペンタ
ジエニル環基を有するアルカリ金属化合物とをテトラヒ
ドロフランやジエチルエーテル等のエーテル系有機溶媒
中で反応させることにより得られる。例えばビスペンタ
メチルシクロペンタジエニルネオジウムジクロライドリ
チウムジエチルエーテラートはペンタメチルシクロペン
タジエニルリチウムと三塩化ネオジウムとを、テトラヒ
ドロフラン中で還流後、精製することにより得ることが
できる。また有機希土類化合物は未精製で使用すること
もできる。
物(1)とグリニャール試薬との反応生成物をオレフィ
ン重合触媒として用いるものである。グリニャール試薬
は一般式RMgX(2)で示され、式中Rは炭化水素基
であり、Xはハロゲン元素である。炭化水素基としては
アルキル基、アリール基、アルケニル基等が挙げられる
が、特に炭素数1〜6のアルキル基、炭素数6〜9のア
リール基、炭素数2〜4のアルケニル基が好ましい。ま
たハロゲンとしては特に塩素、臭素、ヨウ素が好まし
い。
するブロック共重合体の製造において、上記の有機希土
類金属化合物を用いる場合、これとグリニャール試薬と
の反応生成物を重合触媒として用いることが重要であ
る。この重合触媒系においてグリニャール試薬の代わり
にジアルキルマグネシウムのような他の有機金属化合物
を用いた場合は本発明のようなセグメントBに高度のア
イソタクチック構造を有するブロック共重合体は得られ
ない。
との混合比は有機希土類金属化合物の種類によっても異
なるが、有機希土類金属化合物1モルに対しグリニャー
ル試薬0.01〜50モル特に0.1〜5モルの範囲で
反応させるのが好ましい。反応は通常エーテル溶媒中、
反応温度−100〜200℃の条件で行なわれる。
いが、金属塩化物、金属酸化物等の無機担体、ポリエチ
レン等のポリマー担体に担持して使用することもでき
る。
試薬との反応生成物はそのままでもオレフィン重合触媒
として用いることができるが、更に重合の際に助触媒と
して有機アルミニウム化合物を加えることもできる。有
機アルミニウム化合物としてはトリメチルアルミニウ
ム、トリエチルアルミニウム、トリイソプロピルアルミ
ニウム、トリイソブチルアルミニウム、トリヘキシルア
ルミニウム、トリオクチルアルミニウム、ジエチルアル
ミニウムクロライド、エチルアルミニウムセスキクロラ
イド等を挙げることができる。有機アルミニウム化合物
の使用量は希土類元素に対するアルミニウムのモル比と
して0〜20が好ましい。また2種以上の有機アルミニ
ウム化合物を混合して使用することもできる。
記触媒の存在下で第1段の重合を行ない、オレフィン重
合体が一定量生成した段階でオレフィンの供給を止め、
(メタ)アクリル酸エステルと置換して第2段の重合を
行なうことによって得られる。本発明の触媒は第1段の
オレフィン重合が終った段階でも活性を有し、リビング
重合の挙動を有するので(メタ)アクリル酸エステルの
導入によってオレフィン重合体に更に(メタ)アクリル
酸エステルモノマーが重合したブロック共重合体が得ら
れる。
れで行なうこともできるが、溶媒中で行なう場合は不活
性有機溶媒が用いられる。溶媒としてはペンタン、ヘキ
サン、ヘプタン等の脂肪族炭化水素、ベンゼン、トルエ
ン、キシレン等の芳香族炭化水素、シクロペンタン、シ
クロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族炭化水
素が好ましい。重合は不活性雰囲気中で行なわれる。ま
た重合は2槽以上の重合槽で連続して行なうことも可能
である。
体の種類、性状により異なるが、各段とも通常0〜20
0℃で行なわれる。重合は連続式、バッチ式のいずれの
方法でも行なうことができる。また重合圧力は各段とも
常圧〜100Kg/cm2の範囲で行なわれる。
かに、オレフィン及び(メタ)アクリル酸エステルのポ
リマーを含む場合がある。(メタ)アクリル酸エステル
のホモポリマーを分離する場合、クロロホルム等の有機
溶媒を用いて抽出分離することができる。
lフラスコにペンタメチルシクロペンタジエニルリチウ
ム(0.034mol)と無水三塩化ネオジム(0.0
17mol)を加えた。乾燥テトラヒドロフランを約1
80ml加え、約12時間還流した。テトラヒドロフラ
ンを減圧除去した後、乾燥ジエチルエーテル120ml
で抽出した。抽出操作を2回繰り返した。抽出液をさら
に約100mlに濃縮した後、−10℃に冷却してデカ
ンテーションした。さらに約10mlの乾燥ジエチルエ
ーテルで洗浄した後、減圧乾燥してCp* 2NdCl2 L
i(ether)2 を得た(Cp* はペンタメチルシクロペン
タジエニル基を表わす)。
コにCp* 2NdCl2 Li(ether)2 (1mmol)と
乾燥ジエチルエーテル約100mlを入れた。氷水で冷
却して、n-BuMgCl−2.0mol/lジエチルエ
ーテル溶液を0.5ml(1mol)滴下して1時間撹
拌した。一晩冷蔵庫で保存後、室温でジエチルエーテル
を充分に減圧除去した後、乾燥トルエン100mlを加
えて触媒溶液を得た。
た撹拌子入り100mlフラスコに乾燥トルエン50m
lを導入して、エチレン置換した。80℃に昇温し、上
記触媒溶液5ml(0.05mmol)を加え、エチレンの連続
供給下、大気圧で重合を開始した。重合開始15分後、
エチレンの供給を止め、系内を充分窒素置換した後、フ
ラスコを室温まで冷却した。生成したポリエチレンの性
状を測定するため、フラスコより内容物5mlをサンプ
リングしてメタノール/塩酸でポリマーを析出させ、濾
過、洗浄後、乾燥して白色微粉状のポリエチレンを得
た。ブロック共重合する前に取出したこのポリエチレン
の分子量(Mw)及び分子量分布(MWD)をGPC
(135℃、トリクロロベンゼン、分子量はスチレン換
算)により求めた。
われた上記フラスコに2mlの精製メタクリル酸メチル
(MMA)をフラスコに加え、室温でブロック重合を開
始した。2時間後、反応液を多量のメタノールに注ぎこ
むことにより重合を停止してポリマーを析出させた。ポ
リマーは濾過後、メタノールで洗浄して減圧乾燥後秤量
した。また得られたポリマーをクロロホルムで4時間ソ
ックスレー抽出し、クロロホルム不溶部を取出して乾燥
後秤量した。白色微粉状のエチレン/MMAブロック共
重合体710mgを得た。
%であり、クロロホルム可溶分として分離された成分は
少量で、IR分析の結果ではポリMMAの吸収は認めら
れなかった。またクロロホルム不溶部をGPC、13C−
NMR及び赤外線吸収スペクトル(IR)により分析し
た。GPC分析によれば共重合により分子量は高分子量
側にシフトしており、またIRによりポリエチレンセグ
メント及びポリMMAセグメントに由来する吸収が認め
られた。クロロホルム不溶部を再度、ソックスレーで抽
出したが、IR分析の結果は変化しなかった。更にポリ
マーを熱キシレンに溶解させ、溶液を大量のクロロホル
ム中に注いでポリマーを再析出させ、ポリマーを濾過、
乾燥してIR分析を行なった。IR分析の結果は上記と
ほぼ同様で変化は殆ど見られなかった。
量を算出するため13C−NMR分析を行なった。なお、
使用した分析装置及び分析条件は次のとおりである。 装置:日本電子 JNM−GSX400型FTNMR分
析装置 条件:観測周波数 100MHz パルス幅 22.5μs(90°) パルス間隔 10s 積算回数 25250 照射モード 1H−完全デカップル 試料量 250mg/10φサンプルチューブ 溶媒 o−ジクロロベンゼンd4(ODCBd
4) 温度 140℃
り、アイソタクチックポリMMAの下記炭素に由来する
22.9 ppm(a)、46.5 ppm(b)、51.3ppm(c)、53.0 ppm(d)及び
176.3 ppm (e) にシグナルが認められた。
する強い1本のピークが観察され、その他のペンタド構
造に基づく吸収は殆ど見られず、カルボニル炭素のmmmm
連鎖に由来するピークの面積比より求めたアイソタクチ
ック含有量は100%であった。
素(a) に基づく強いピークがあるが、アタクチック及び
シンジオタクチック構造に基づく20.1及び18.4ppm にお
けるシグナルは実質的に観察されなかった。
られたブロック共重合体の性状を、MMAモノマーを導
入する前に取出したポリエチレンの性状と共に表2に示
した。またC13−NMR分析のスペクトルを図1に示
す。
昇温後、トリエチルアルミニウム/トルエン溶液2.5 m
l(0.025mmol )を加えた以外は実施例1と同様にして
先ずエチレンの重合を行なった。重合開始15分後エチ
レンの供給を止め、ついで実施例1と同様にMMAを重
合、後処理をしてエチレン/MMAブロック共重合体9
20mgを得た。クロロホルム可溶部にはポリMMAの
吸収が確認された。またクロロホルム不溶部をIRによ
り測定したところ、ポリエチレン及びポリMMAに由来
するピークを確認した。また実施例1と同じ条件による
13C−NMR分析の結果、ポリMMAのセグメントのア
イソタクチック含有量は100%であった。結果を表1
及び表2に示す。
て、n-BuMgCl−2.0mol/lジエチルエーテ
ル溶液を0.25ml(0.5 mol)滴下し、従ってn-Bu
MgCl/Nd錯体モル比=0.5とした以外は実施例
2と同様にして触媒を合成し、実施例2と同様にトリエ
チルアルミニウム/トルエン溶液2.5 ml(0.025mmol
)を加えてエチレンとMMAのブロック共重合を行な
い、ブロック共重合体529mgを得た。IR分析によ
り、クロロホルム可溶部にはポリMMAの吸収が確認さ
れた。またクロロホルム不溶部にはポリエチレン及びポ
リMMAに由来するピークが確認された。また実施例1
と同じ条件による13C−NMR分析の結果、MMA重合
部のアイソタクチック含有量は100%であった。
レン重合時間を10分とした以外は実施例1と同様にエ
チレン重合を行ない、ついで実施例1と同様にMMAを
重合、後処理をしてエチレン/MMAブロック共重合体
492mgを得た。クロロホルム抽出残率は98.2%
であり、クロロホルム不溶部をGPC、13C−NMR及
びIRにより分析した。13C−NMRによる分析の結
果、MMA含量は25.0%であった。また実施例1と
同じ条件による13C−NMR分析の結果、ポリMMAの
セグメントのアイソタクチック含有量は100%であっ
た。結果を表1及び表2に示す。
ポリオレフィンの末端に極性基を有し着色性、接着性や
導電性が改良され、相溶化剤、帯電防止型プラスチック
ス、接着性改良ポリオレフィン樹脂、印刷性改良ポリオ
レフィン樹脂等の用途に有用である。しかもポリ(メ
タ)アクリル酸エステルのセグメントがアイソタクチッ
ク構造であるため、通常のオレフィンと(メタ)アクリ
ル酸エステルとのブロック共重合体に比べて他の重合体
との相溶性、溶媒に対する溶解性等の物性が優れている
ので、相溶化剤、接着性ポリマー等の用途に特に適して
いる。本発明のオレフィンブロック共重合体は有機希土
類金属化合物系触媒を用いて容易に製造することができ
る。
NMRスペクトル
Claims (4)
- 【請求項1】 炭素数2〜10のαオレフィンの重合体
からなるセグメントAに(メタ)アクリル酸エステル重
合体からなるセグメントBがブロック結合した重量平均
分子量500以上、(メタ)アクリル酸エステル重合体
含有量が0.01〜90重量%のオレフィンブロック共
重合体であって、セグメントBのアイソタクチック含有
量が、(メタ)アクリル酸エステル重合体のカルボニル
基炭素の13C−NMRスペクトル分析により95%以上
であることを特徴とするオレフィンブロック共重合体。 - 【請求項2】 (メタ)アクリル酸エステルがメタクリ
ル酸エステルであることを特徴とする請求項1記載のオ
レフィンブロック共重合体。 - 【請求項3】 メタクリル酸エステルがメタクリル酸メ
チルであることを特徴とする請求項3記載のオレフィン
ブロック共重合体。 - 【請求項4】 αオレフィンがエチレンであることを特
徴とする請求項1〜3に記載のオレフィンブロック共重
合体。
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JPH07292047A (ja) | 1995-11-07 |
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