JP3390494B2 - ニッケル水素二次電池 - Google Patents

ニッケル水素二次電池

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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明はセパレータを改良したニ
ッケル水素二次電池に関するものである。 【0002】 【従来の技術】ニッケル水素二次電池は、ニッケル酸化
物を含む正極と水素吸蔵合金を含む負極との間に両面が
平坦な面からなるセパレータを挟んで作製された電極群
及びアルカリ電解液を容器内に収納した構造を有する。
前記二次電池はニッケルカドミウム二次電池との電圧の
互換性があるだけでなく、常温で使用する場合、サイク
ル寿命を長くすることができ、大電流放電が可能で、か
つ自己放電を抑制することが可能であるという優れた特
性を有する。 【0003】ところで、前記二次電池は例えば熱帯地域
などの温度が高い場所で使用する際にも前述した優れた
特性を有することが要望されている。しかしながら、前
記二次電池は充電された状態でこのような温度の高い場
所に保管されると、自己放電の進行度合いが大きくなる
という問題点があった。すなわち、前記二次電池の内圧
は常温で前記水素吸蔵合金が所定量の水素を吸蔵するの
に必要な圧力(以下、平衡圧と称す)に等しくなってい
る。前述したように充電された二次電池内の温度が高く
なると前記平衡圧は高くなり、前記水素吸蔵合金の水素
吸蔵量が低下するため、その差分の水素が前記合金外へ
放出される。前記二次電池は前記セパレータに適量の前
記電解液を注液することによって、前記正極及び前記負
極それぞれの表面に電池反応の行われる濡れている箇所
と気体の吸着される乾いた箇所とを共存させている。従
って、放出された水素ガスは前記正極表面に存在する乾
いた箇所に吸着されるため、前記正極が還元される、つ
まり放電反応が生じる。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明は従来の問題を
解決するためになされたもので、温度の高い場所に充電
した状態で保管する際の自己放電を抑制することが可能
なニッケル水素二次電池を提供しようとするものであ
る。 【0005】 【課題を解決するための手段】本発明は、ニッケル酸化
物を含む正極と、水素吸蔵合金を含む負極と、セパレー
タと、アルカリ電解液を備えたニッケル水素二次電池に
おいて、前記セパレータは少なくとも片側の表面にエン
ボス加工が施された不織布から形成され、前記エンボス
加工の施された面が前記正極と対向するように前記正極
と前記負極との間に介装されており、前記不織布は、太
さもしくは長さが異なる2種類以上の合成樹脂繊維から
形成され、前記合成樹脂繊維のうち少なくとも1種類
は、太さが0.5d〜1.8dの範囲内で、かつ長さが
3mm〜60mmの範囲内であることを特徴とするニッ
ケル水素二次電池である。 【0006】本発明のニッケル水素二次電池を図1を参
照して詳細に説明する。水素吸蔵合金負極1は、ニッケ
ル正極2との間にセパレータ3を介在してスパイラル状
に捲回され、有底円筒状の容器4内に収納されている。
前記負極1は作製された電極群の最外周に配置されて前
記容器4と電気的に接触している。アルカリ電解液は、
前記容器4内に収容されている。中央に穴5を有する円
形の封口板6は、前記容器4の上部開口部に配置されて
いる。リング状の絶縁性ガスケット7は、前記封口板6
の周縁と前記容器4の上部開口部内面の間に配置され、
前記上部開口部を内側に縮径するカシメ加工により前記
容器4に前記封口板6を前記ガスケット7を介して気密
に固定している。正極リード8は、一端が前記正極1に
接続、他端が前記封口板6の下面に接続されている。帽
子形状をなす正極端子9は、前記封口板6上に前記穴5
を覆うように取り付けられている。ゴム製の安全弁10
は、前記封口板6と前記正極端子9で囲まれた空間内に
前記穴5を塞ぐように配置されている。 【0007】前記セパレータ3は、少なくとも片側の表
面にエンボス加工が施された合成樹脂繊維製の不織布か
ら形成され、前記エンボス加工の施された面が前記正極
と対向するように前記正極と前記負極との間に介装され
ている。 【0008】前記エンボス加工は、1枚の不織布を用い
る場合には成形型で押圧することにより前記不織布の片
面あるいは両面に施されるが、2枚以上の不織布の積層
物を用いる場合、一方側に表面にエンボス加工の施され
た熱ロール、他方側に平坦な表面を有する熱ロールを配
置し、この2つの熱ロールで前記積層物を挟んで一体化
する、あるいは表面にエンボス加工の施された2つの熱
ロールを用いて一体化することにより施される。 【0009】前記セパレータ3を1枚の不織布から形成
する場合、前記不織布は、耐酸化性、電解液の強アルカ
リに対する耐性及び電解液を保持する能力を有する繊維
から形成されれば良く、このような繊維としては例えば
ポリオレフィン繊維、ポリアミド繊維を挙げることがで
きる。一方、前記セパレータ3を2枚以上の不織布の積
層物から形成する場合、前記積層物は、積層界面の少な
くとも一方の不織布が前述した繊維から選ばれる互いに
融点が異なる2種類以上の繊維から形成されることが望
ましい。具体的には、ポリエチレン繊維とポリプロピレ
ン繊維、6ナイロン繊維とナイロン6,6繊維、ポリプ
ロピレン繊維にエチレン−ビニルアルコール共重合体が
被覆された芯鞘型複合繊維とポリプロピレン繊維にポリ
エチレン繊維が被覆された芯鞘型複合繊維等を挙げるこ
とができる。特に、前記二次電池の自己放電特性を更に
抑制する観点から、前記セパレータ3は、前記不織布の
枚数によらず、耐酸化性に優れたポリオレフィン繊維か
ら形成することが好ましい。 【0010】前記セパレータ3に用いられる繊維の太さ
は、5d以下にすることが望ましい。特に、前記セパレ
ータ3の一定面積当りに存在する繊維の重量を均一にす
る観点から、前記セパレータ3を太さの異なる2種類以
上の繊維から形成し、かつ前記繊維のうち少なくとも1
種の太さを0.5d〜1.8dの範囲にすることが望ま
しい。 【0011】前記セパレータ3に用いられる繊維の長さ
は特に限定されないが、前記セパレータ3の一定面積当
りに存在する繊維の重量を均一にする観点から、長さの
異なる2種類以上の繊維から形成し、かつ前記繊維のう
ち少なくとも1種の長さを3mm〜60mmの範囲にす
ることが望ましい。 【0012】前記セパレータ3の厚さは、0.15mm
〜0.3mmの範囲にすることが望ましい。前記セパレ
ータ3の目付け量は、30g/m2 〜70g/m2 の範
囲にすることが望ましい。前記目付け量を30g/m2
未満にすると、前記セパレータ3の強度が低下する恐れ
がある。一方、前記目付け量が70g/m2 を越える
と、電池容量が低下する恐れがある。特に、優れた放電
特性を維持し、かつ一定面積当りに存在する繊維の重量
を均一にする観点から、前記目付け量は40g/m2
70g/m2 の範囲にすることが望ましい。 【0013】前記負極1は、水素吸蔵合金粉末、導電材
粉末及び高分子結着剤と共に水の存在下で混練してペー
スト化し、このペーストを集電体に塗布、乾燥しローラ
プレスすることにより製造される。 【0014】前記水素吸蔵合金としては、格別制限され
るものではなく、電解液中で電気化学的に発生させた水
素を吸蔵でき、かつ放電時にその吸蔵水素を容易に放出
できるものであればよい。例えばLaNi5 、MmNi
5 (Mm;ミッシュメタル)、LmNi5 (Lm;ラン
タン富化したミッシュメタル)、及びこれらのNiの一
部をAl、Mn、Fe、Co、Ti、Cu、Zn、Z
r、Cr、Bのような元素で置換した多元素系のもの、
又はTiNi系、TiFe系のものが好ましい。特に、
一般式LmNix Mnyz (但し、AはAl,Coか
ら選ばれる少なくとも一種の金属、原子比x,y,zは
その合計値が4.8≦x+y+z≦5.4を示す)で表
される水素吸蔵合金を用いることがより好ましい。この
ような水素吸蔵合金は前記二次電池のサイクル寿命を著
しく向上することができる。 【0015】前記正極2は、例えば水酸化ニッケルを導
電材料及び高分子結着剤と共に水の存在下で混練してペ
ーストを調整し、このペーストを集電体に充填、乾燥し
た後、ローラプレスすることにより製造される。 【0016】前記電解液としては、例えば水酸化ナトリ
ウム(NaOH)と水酸化リチウム(LiOH)の混合
液、水酸化カリウム(KOH)とLiOHの混合液等を
用いることができる。 【0017】 【作用】本発明によれば、ニッケル水素二次電池のセパ
レータとして少なくとも片側の面にエンボス加工が施さ
れた合成樹脂繊維製の不織布を用い、前記エンボス加工
の施された面が正極と対向するように前記セパレータを
前記正極と負極との間に介装させることによって、前記
セパレータの正極と対向する側の面の比表面積を従来の
両面が平坦な面からなるセパレータに比べて増加させる
ことができるため、前記正極側のセパレータ表面に含ま
れる電解液量を増加させることができる。従って、前記
正極表面において前記電解液により濡れている箇所を多
くすることができるため、前記二次電池の温度が高くな
ることに起因して発生する水素ガスが前記正極表面に吸
着することを抑制することができる。その結果、前記二
次電池を温度の高い場所に充電した状態で保管する際に
生じる自己放電を抑制することができる。 【0018】また、負極としてMnを添加した水素吸蔵
合金、例えば前述した一般式LmNix Mnyz で表
わされる水素吸蔵合金を用いた二次電池は、充放電サイ
クルの進行に伴い前記負極中のMnがアルカリ電解液に
溶解して前記負極表面及び正極表面に析出しやすい。一
方、前記二次電池の容器内に収納する前記負極及び前記
正極の容量を多くするためにセパレータは厚さが薄く、
かつ目付け量が小さいものが用いられている。目付け量
が小さいセパレータは、一定面積当りに存在する繊維の
重量にばらつきが生じやすく、繊維の重量が小さい箇所
では繊維間に隙間が多く存在する。従って、前記負極及
び前記目付け量が小さいセパレータを備えた二次電池で
は、充放電サイクル時に前記負極表面及び正極表面にM
nが析出し易くなると共にこれらの表面に析出したMn
が前記セパレータの繊維間の隙間を通過して内部短絡を
生じる。 【0019】このようなことから、太さ(互いに異なる
2種類以上にし、そのうちの少なくとも1種の太さが
0.5d〜1.8dである),長さ(互いに異なる2種
類以上にし、そのうちの少なくとも1種の長さが3mm
〜60mmである)の少なくともいずれか一方の条件を
満たす繊維から形成されたセパレータを用いると、目付
け量を大きくすることなく一定面積当りに存在する繊維
の重量を均一にすることができ、前記繊維間の隙間を少
なくすることができる。従って、少なくとも片側の面に
エンボス加工が施され、長さ及び太さのうち少なくとも
いずれか一方が前記条件を満たす合成樹脂繊維から形成
されたセパレータを用い、前記エンボス加工の施された
面が前記正極と対向するように前記セパレータを前記正
極と負極との間に介装させた二次電池は、前述した自己
放電を抑制することができるばかりか、前記Mnに起因
した内部短絡を防止することができるという優れた特性
も有する。 【0020】 【実施例】以下、本発明の実施例を前述した図1及び図
2を参照して詳細に説明する。 実施例1 市販のランタン富化したミッシュメタルLm及びNi、
Co、Mn、Alを用いて高周波炉によって、LmNi
4.0 Co0.4 Mn0.3 Al0.3 の組成からなる水素吸蔵
合金試料を作製した。前記水素吸蔵合金を機械粉砕し、
これを200メッシュのふるいを通過させた。得られた
合金粉末100重量部に対してポリアクリル酸ナトリウ
ム0.5重量部、カルボキシメチルセルロース(CM
C)0.125重量部、ポリテトラフルオロエチレンの
ディスパージョン(比重1.5,固形分60wt%)
2.5重量部及び導電材としてカーボン粉末1.0重量
部を水50重量部と共に混合することによって、ペース
トを調製した。このペーストをパンチドメタルに塗布、
乾燥した後、加圧成型することによって水素吸蔵合金負
極を作製した。 【0021】次いで、ポリプロピレンをポリエチレンで
被覆した芯鞘型複合繊維(A)、ポリプロピレンをエチ
レンビニルアルコール共重合樹脂で被覆した芯鞘型複合
繊維(B)を混合して湿式抄紙法により2枚の不織布を
作製した。前記2枚の不織布を積層し、一方側に表面に
エンボス加工の施された熱ロール、他方側に平坦な表面
を有する熱ロールを配置し、この2つの熱ロールで前記
積層物を挟んで一体化して目付け量60g/m2 で、厚
さが0.20mmのセパレータを製造した。 【0022】次いで、得られたセパレータをエンボス加
工の施された面がニッケル正極と対向するように前記負
極と前記正極との間に介装し、渦巻状に捲回して電極群
を作製した。このような電極群と7NのKOH及び1N
のLiOHからなる電解液を有底円筒状容器に収納して
前述した図1に示す構造を有するAAサイズの円筒形ニ
ッケル水素二次電池を組み立てた。 比較例1 実施例1と同様な2枚の不織布を平坦な表面を有する2
つの熱ロールにより一体化してセパレータを形成し、前
記セパレータを前記負極と前記正極との間に介装したこ
と以外、実施例1と同様な二次電池を製造した。 【0023】得られた2種類の二次電池について、0.
3CmAで5時間充電した状態で45℃の高温の場所に
14日間放置した後、1CmAで放電した際の残存容量
を測定した。0.3CmAで5時間充電した後1CmA
で放電したときの放電容量を100とし、これを基準に
して測定された残存容量から残存比を求め、その結果を
図2に示す。 【0024】図2から明らかなように、少なくとも片側
の表面にエンボス加工が施された合成樹脂繊維製の不織
布から形成され、前記エンボス加工の施された面がニッ
ケル正極と対向するように前記負極と前記正極との間に
介装されたセパレータを備えた二次電池(実施例1)
は、温度の高い場所に充電された状態で保管した際の自
己放電を抑制することができることがわかる。これに対
し、両面が平坦な面からなるセパレータを前記負極と前
記正極との間に介装した二次電池(比較例1)は、温度
の高い場所に充電された状態で保管した際の自己放電の
進行度合いが大きいことがわかる。 実施例2 前記複合繊維(A)、前記複合繊維(B)について、下
記表1に示す太さ及び長さを有するのものを用意した。 【0025】 表1 太 さ 長 さ 複合繊維(A) 0.9d 38mm(30%),51mm(70%) 複合繊維(B) 2.0d 38mm(70%),51mm(30%) 前記複合繊維(A)、前記複合繊維(B)を混合して湿
式抄紙法により2枚の不織布を作製した。前記2枚の不
織布を積層し、一方側に表面にエンボス加工の施された
熱ロール、他方側に平坦な表面を有する熱ロールを配置
し、この2つの熱ロールで前記積層物を挟んで一体化し
て目付け量50g/m2 で、厚さが0.18mmのセパ
レータを製造した。 【0026】次いで、得られたセパレータをエンボス加
工の施された面がニッケル正極と対向するように実施例
1と同様な負極と正極との間に介装し、渦巻状に捲回し
て電極群を作製した。このような電極群と7NのKOH
及び1NのLiOHからなる電解液を有底円筒状容器に
収納して前述した図1に示す構造を有するAAサイズの
円筒形ニッケル水素二次電池を組み立てた。 比較例2 実施例2と同様な2枚の不織布を平坦な表面を有する2
つの熱ロールにより一体化してセパレータを形成し、前
記セパレータを前記負極と前記正極との間に介装したこ
と以外、実施例2と同様な二次電池を製造した。 【0027】得られた2種類の二次電池について、実施
例1と同様な方法により残存比を求め、その結果を下記
表2に示す。 表2から明らかなように、少なくとも片側の表面にエン
ボス加工が施された合成樹脂繊維製の不織布から形成さ
れ、前記エンボス加工の施された面がニッケル正極と対
向するように前記負極と前記正極との間に介装されたセ
パレータを備えた二次電池(実施例2)は、実施例1と
同様に温度の高い場所に充電された状態で保管した際の
自己放電を抑制することができることがわかる。これに
対し、両面が平坦な面からなるセパレータを前記負極と
前記正極との間に介装した二次電池(比較例1)は、温
度の高い場所に充電された状態で保管した際の自己放電
の進行度合いが大きいことがわかる。 【0028】また、実施例2の二次電池について、室温
で1日静置した後、300mAで5時間充電し、100
0mAで1Vまで放電する充放電サイクル(充電と放
電、放電と充電との間にはそれぞれ1時間の休止時間を
設ける)を300回繰り返して、電池の容量を測定し
た。この測定に際し、前記充放電サイクルの途中で容量
が急に減少したものについては内部抵抗を測定して、内
部短絡により容量の減少を生じた電池の個数から、短絡
率を求めたところ、15%であった。 【0029】従って、太さを互いに異ならせて、そのう
ちの少なくとも1種の太さを0.5d〜1.8dにし、
かつ長さを互いに異ならせて、そのうちの少なくとも1
種の長さを3mm〜60mmにした合成樹脂繊維から形
成され、前記エンボス加工の施された面が前記正極と対
向するように前記正極と負極との間に介装されたセパレ
ータを備えた実施例2の二次電池は、温度の高い場所に
充電された状態で保管した際の自己放電を抑制すること
が可能であるばかりか、前記水素吸蔵合金中に含有され
るMnに起因した内部短絡を防止することが可能である
という優れた特性を有する。 【0030】なお、前記複合繊維(A),(B)の太さ
がいずれも2dであるセパレータを用いた以外、実施例
2と同様な二次電池を組み立て、この二次電池について
実施例2と同様な短絡試験を行ったところ、短絡率は1
7%に上昇した。これに対し、太さが0.5d未満の前
記複合繊維(A),(B)から形成されたセパレータ
は、強度不足であった。 【0031】また、前記複合繊維(A),(B)の長さ
がいずれも75mmであるセパレータを用いた以外、実
施例2と同様な二次電池を組み立て、この二次電池につ
いて実施例2と同様な短絡試験を行ったところ、短絡率
は16%に上昇した。これに対し、長さが3mm未満の
前記複合繊維(A),(B)から形成されたセパレータ
は、一定面積当りに存在する繊維の重量にばらつきが生
じた。 【0032】前記実施例1,2では片側の表面にエンボ
ス加工が施された合成樹脂繊維製の不織布から形成され
たセパレータを用い、前記エンボス加工の施された面が
前記正極と対向するように前記正極と前記負極との間に
介装させて説明したが、両面にエンボス加工が施された
合成樹脂繊維製の不織布から形成されたセパレータを前
記正極と前記負極との間に介装させても前記実施例1,
2と同様な効果が得られる。 【0033】 【発明の効果】以上詳述したように本発明によれば、温
度の高い場所に充電した状態で保管する際の自己放電を
抑制することが可能なニッケル水素二次電池を提供する
ことができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明のニッケル水素二次電池を示す斜視図。 【図2】実施例1の二次電池において放置時間を変化さ
せた際の残存率の変化を示す線図。 【符号の説明】 1…負極、2…正極、3…セパレータ。
フロントページの続き (72)発明者 寺岡 浩仁 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (72)発明者 添田 毅 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (72)発明者 千葉 信昭 東京都品川区南品川3丁目4番10号 東 芝電池株式会社内 (56)参考文献 特開 昭62−115657(JP,A) 特開 昭52−33042(JP,A) 特開 昭52−132345(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01M 10/30 H01M 2/16 H01M 2/18

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 ニッケル酸化物を含む正極と、水素吸蔵
    合金を含む負極と、セパレータと、アルカリ電解液を備
    えたニッケル水素二次電池において、前記セパレータは
    少なくとも片側の表面にエンボス加工が施された不織布
    から形成され、前記エンボス加工の施された面が前記正
    極と対向するように前記正極と前記負極との間に介装さ
    れており、前記不織布は、太さもしくは長さが異なる2
    種類以上の合成樹脂繊維から形成され、前記合成樹脂繊
    維のうち少なくとも1種類は、太さが0.5d〜1.8
    dの範囲内で、かつ長さが3mm〜60mmの範囲内で
    あることを特徴とするニッケル水素二次電池。
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