JP3389669B2 - ホログラム感光性記録材料およびホログラム感光性記録媒体並びにそれを用いたホログラム製造方法 - Google Patents
ホログラム感光性記録材料およびホログラム感光性記録媒体並びにそれを用いたホログラム製造方法Info
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Description
形成に用いられるホログラム感光性記録材料及びホログ
ラム記録用媒体並びにそれを用いたホログラム製造方法
にかかり、可視光、とくにアルゴンレーザ光、或いは電
子線に対して高感度で、さらに耐候性及び保存安定性に
優れ、かつ解像度、回折効率、透明性などのホログラム
特性値が良好なホログラム感光性記録材料及びホログラ
ム感光性記録媒体並びにそれを用いたホログラム製造方
法に関するものである。
が可能であることから、その優れた意匠性、装飾効果か
ら書籍、雑誌等の表紙、POPなどのディスプレイ、ギ
フトなどに利用されている。またホログラムはサブミク
ロン単位での情報の記録と等価であるといえることから
有価証券、クレジットカードなどの偽造防止用のマーク
などにも利用されている。
ム記録媒体中に光学的吸収ではなく屈折率の異なる空間
的な干渉縞を形成することによって、像を通過する光ビ
ームを吸収することなく位相を変調することができるた
め、近年においては、ディスプレイ用途の他に、自動車
搭載用のヘッドアップディスプレイ(HUD)に代表さ
れるホログラム光学素子(HOE)への応用が期待され
ている。
は、可視発振波長を持つレーザ光に高感度で感光し、し
かも高い解像性を示すことが要求されている。また、実
際にホログラムの形成に使用するに当たり、ホログラム
の回折効率、再生光の波長再現性やバンド幅(再生光ピ
ークの半値幅)等の特性がその目的に合うことが要求さ
れる。とくにHOE用のホログラム記録材料には、回折
効率が空間周波数5000〜6000本/mmで90%
以上、再生光のピークの半値幅(バンド幅)が20〜3
0nm、再生波長のピーク波長は、撮影波長から5nm
以内であることが望ましく、さらに、長期にわたって保
存安定性に優れていることも必要とされている。
くつかの文献や専門書、たとえば「ホログラフィックデ
ィスプレイ」(辻内順平編;産業図書)2章に記載され
ている。これらによれば、二光束のコヒーレントな一般
には、レーザ光の一方を記録対象物に照射し、それから
の全反射光を受け取れる位置に感光性の記録媒体、例え
ば写真用乾板が置かれる。記録媒体には、対象物からの
反射光の他に、もう一方のコヒーレントな光が、対象物
に当たらずに直接照射される。対象物からの反射光を対
象光、また直接媒体に照射される光を参照光といい、参
照光と対象光との干渉縞が画像情報として記録される。
次に、処理された記録媒体が光に曝され、適切な目の位
置で観測されると、照明光源からの光は、記録の際に対
象物から記録媒体に最初に到達した反射光の波面を再現
するようにホログラムによって回折され、その結果、対
象物の実像と似た物体像が三次元的に観測される。参照
光と対象光を同じ方向から記録媒体に入射させて形成さ
れるホログラムは透過型ホログラムとして知られてい
る。一方、互いに記録媒体の反対側から入射させて形成
したホログラムは、一般に反射型ホログラムとして知ら
れている。透過型ホログラムは、例えば米国特許第35
06327号公報、米国特許第3894787号公報な
どで開示されているような公知の方法によって得ること
ができる。また、反射型ホログラムは、例えば米国特許
第3532406号公報に開示された公知の方法で作製
できる。
値としては屈折率変調がある。これは、記録媒体に直接
的に二光束が媒体となす角度が同じにようにして照射
し、回折格子を作製した時、その回折格子によって回折
される入射光の割合すなわち回折効率並びに記録媒体の
厚さより特定される値である。屈折率変調は、体積型ホ
ログラムの露光部および未露光部、すなわち光が干渉し
て強め合う部分と弱め合う部分で生じる屈折率の変化の
定量的尺度であり、コーゲルニック(H. Kogelnik)の理
論式〔Bell.Syst.Tech.J.,48,2
909,(1969).〕によって求めることができ
る。一般に、反射位相型ホログラムは透過型ホログラム
に比べて解像度が高い、すなわち1mm当たりに形成さ
れる干渉縞の数が多いために記録が困難であり、高い屈
折率変調を得ることが難しい。
料としては、従来、漂白処理銀塩および重クロム酸ゼラ
チン系の感光材料が一般に使用されてきた。この重クロ
ム酸ゼラチン系の感光材料は、その高い回折効率と低ノ
イズ特性によって、体積位相型ホログラムを記録するの
に最も広く用いられる材料である。しかし、この感光材
料は貯蔵寿命が短く、作製の度に調製しなければならな
い。また、湿式現像を行うため、ホログラム作製の際に
必要となるゼラチンの膨潤および収縮過程においてホロ
グラムの変形を生じる。このため、ホログラムの再現性
が悪いという問題点も有している。また、銀塩感材は、
記録後に煩雑な処理を必要とし、安定性および作業性の
観点から満足できる感光材料ではない。さらに、これら
の上記の感光材料は、何れも耐環境特性、例えば耐湿
性、耐候性に劣るという問題点を有していた。
高解像度、高回折効率などのホログラム記録材料の有す
べき特性を備えた材料として、ポリ−N−ビニルカルバ
ゾールを用いたホログラム記録材料があげられる。例え
ば、架橋剤として環状シス−α−ジカルボニル化合物と
増感剤からなるホログラム記録材料(特開昭60−45
283号公報)、1,4,4,5,6,7,7−ヘキサ
クロロ−5−ノルボルネン−無水−2,3−ジカルボン
酸と色素からなるホログラム記録材料(特開昭60−2
27280号公報)、2,3−ボルナンジオンとチオフ
ラビンからなるホログラム記録材料(特開昭60−26
0080号公報)、チオフラビンTとヨードホルムから
なるホログラム(特開昭62−123489号公報)等
が提案されている。ところがこれらのホログラム記録材
料は、やはり湿式現像を必要とするため、煩雑な処理工
程を必要とし、再現性に劣るという問題点を有し、また
ポリ−N−ビニルカルバゾールを主剤とした感光材料で
あるため、化学的安定でかつ高解像度、耐環境特性に優
れているものの、ポリ−N−ビニルカルバゾールは結晶
化して非常に白化しやすく、透明性の再現性がわるく、
また溶剤も限られてしまうという問題を有している。加
えて、感度特性において、なお一層の向上が望まれてい
る。
重合開始剤の構成成分である、3−ケトクマリン類とジ
アリールヨードニウム塩との組み合わせで用いる光硬化
樹脂組成物(特開昭60−88005号公報)、さら
に、該光重合開始剤と担持重合体としてポリメチルメタ
クリレートとを組み合わせたホログラム記録材料(特開
平4−31590号公報)が提案されており、化学的に
安定でかつ高解像度、高感度を有しているものの、湿式
処理により空隙を形成させるため、再生波長のピーク波
長のばらつきやピーク波長の半値幅の拡大、また、現像
の際、膨潤溶媒に胆持ポリマーが若干溶解するため、現
像むらが起き易いという問題を有し、さらにホログラム
中に空隙が多数存在することから、耐熱性及び耐熱圧性
に劣るという問題点を有している。
1回の処理工程でホログラムの作製が可能な光重合型感
光材料が、米国特許第3993485号公報および米国
特許第3658526号公報に開示されている。前者は
2つのタイプの感光材料があり、第1の例としては、反
応性および屈折率のことなる2つの重合可能な不飽和エ
チレン性モノマーと光重合開始剤の組み合わせ、例えば
シクロヘキシルメタクリレート、N−ビニルカルバゾー
ルおよびベンゾインメチルエーテルからなり、これを2
枚のガラス板に狭持し、二光束光学系で露光することに
よってホログラム記録できる感光性樹脂組成物である。
また、第2の例としては、同程度の屈折率を持つ重合可
能な不飽和エチレン性モノマーとそれが重合する際に架
橋剤として働く不飽和エチレン性モノマー、および2つ
のモノマーと屈折率を異にする非反応性化合物と重合開
始剤の4成分、例えばブチルメタクリレート、エチレン
グリコールジメタクリレート、1−フェニルナフタレン
およびベンゾインメチルエーテルからなり、第1の例と
同様にしてホログラムを作製することができる感光性樹
脂組成物である。何れの感光性樹脂組成物を用いても、
二光束によってできる干渉縞の光強度が強くなる部分で
より反応性の高いモノマーの重合が進むと共に、モノマ
ーの濃度勾配が生じ、反応性の高いモノマーは光強度の
強い部分に、また反応性の低いモノマーあるいは非反応
性化合物は光強度の弱い部分に拡散する。このようにし
て干渉縞が屈折率の差で記録され、体積位相型ホログラ
ムが形成される。
ム記録用感光性樹脂組成物にあっては、次のような問題
点がある。すなわち、第1の例で示されたものは、反応
性の低いモノマーもある程度の重合が起こり、高い屈折
率変調が得られない。第2の例では、非反応性化合物で
ある1−フェニルナフタレンがホログラム完成後も、低
分子量の化合物として系内に存在するため、保存安定性
がない。また何れの例においても低分子量の混合物で粘
度が低いため、基板に挟持しにくいことや厚膜を形成し
にくいことなど、作業性および再現性に多くの問題を有
する。
は、ポリマーマトリックス中に液体モノマーおよび光重
合可能なエチレン性モノマーおよび光重合開始剤を配合
したホログラム記録材料からなる安定なホログラムの製
造方法が開示され、化学作用放射線の1回露光によっ
て、永久的な体積位相型ホログラムが得られる。形成さ
れるホログラムは、引き続く化学作用放射線の全面照射
によって、定着される。ここで開示されたホログラム記
録材料は作業性や再現性などの点で多くの利点を与えよ
うとするものであるが、その回折効率は低い。このホロ
グラム記録材料においては、完成したホログラムの屈折
率変調は、0.001から0.003の範囲である。そ
の結果、形成されたホログラムの再生像は限られた輝度
しか持たない。ホログラム記録層を厚くすることによっ
てある程度の輝度を持たせることも可能ではあるが、こ
の解決方法は、製造者に対して多量のホログラム記録材
料を使用させる結果になると共に、ある媒体、例えば車
載用のヘッドアップディスプレイなどのような合わせガ
ラス中に固定させて用いる場合などに支障をきたす。ま
た、これによって形成されたホログラムは、一般に長時
間保存によって回折効率の低下が起こることも留意され
るべきである。
示されたホログラム記録材料の製造法も含めた改良技術
として、米国特許第4942112号公報および米国特
許第5098803、また特開平2−3081号公報お
よび特開平2−3082号公報に開示されている。これ
らには熱可塑性樹脂、重合可能な不飽和エチレン性モノ
マーおよび光重合開始剤を基本組成とし、屈折率変調を
向上させるために熱可塑性樹脂または重合可能な不飽和
エチレン性モノマーのどちらか一方に芳香環を有する化
合物を用いて屈折率差を持たせる工夫をしている。しか
しながら、米国特許第3658526号公報開示されて
いるものと同様に、高分子量の樹脂をバインダーマトリ
クッスとして使用しているため、露光時のモノマーの拡
散性が制限され、多くの露光量が必要となると共に高い
回折効率を得ることができない。また、この点を改善す
るために、非反応性の可塑剤を添加しているが、この使
用によって、形成されたホログラムの被膜強度に問題点
を有すると共に、非反応性である可塑剤がホログラム完
成後も、低分子量の化合物として系内に存在し、保存安
定性がない。これに加えて、これを保持する担体が熱可
塑性樹脂であるため、耐熱性に劣る欠点を有している。
開平5−107999号公報によれば、上記特許におけ
る可塑剤の代わりにカチオン重合性モノマーおよびカチ
オン重合開始剤を配合し、ホログラム形成後に非反応性
の可塑剤の残留による問題点は解決される。
ためにかなりの光照射を必要とすると共に、定着の際に
低分子量のカチオン重合性モノマーが拡散するために、
形成されたホログラムに歪が生じ、高い回折効率を得る
ことができない。また、従来技術と同様に、これを保持
する担体が熱可塑性樹脂であるため、耐熱性に劣る欠点
を有している。さらに、保持するための担体として、熱
可塑性樹脂を用いない系では、粘度が低いため基板に挟
持しにくいことや厚膜を形成しにくいことなど、作業性
および再現性に多くの問題を有している。
飽和エチレン性モノマーおよび光ラジカル重合剤からな
るホログラム記録用感光性樹脂組成物が特開平5−94
014に開示されている。実施例を見る限り2種類のエ
ポキシ樹脂が使用されているが、紫外線硬化性エポキシ
樹脂を用いた場合には、ラジカル重合およびカチオン重
合を別々の波長域の光で行うなどの煩雑な作業を要する
と共に、モノマーの拡散性を調製するために、前露光に
よって粘度を上げるなどの微調整を必要とし、作業性お
よび再現性が困難である。また、熱硬化性エポキシ樹脂
および硬化剤を用いた場合には、定着のためのエポキシ
樹脂の硬化にかなりの紫外線硬化と加熱時間を要するた
め、作業性が非常に悪い。加えて、ここで開示された改
良技術においては高い回折効率を得ることができない。
処理を伴わない1回の処理工程でホログラムの作製が可
能な光重合型感光材料においては、屈折率変調を得るた
めのモノマーの重合性或いは分散性の問題、またモノマ
ーを担持する担体及び非反応性添加剤の添加による保存
安定性の問題等を有しており、さらにはホログラム作製
の作業性、得られるホログラムの回折効率、透明性、再
現性などのホログラム特性に優れたホログラム感光性記
録材料及びホログラム記録用媒体を得ることができず、
依然としてホログラム記録のための改良された光重合性
組成物が求められており、とくにそれを用いる光学素子
については当然と言える。そこで、本発明は化学的安定
性、例えば耐環境性、特に耐熱性に優れ、しかも乾式処
理により、高解像度、高回折効率、高透明性、再生波長
再現性に優れたホログラム感光性記録材料及びホログラ
ム感光性記録媒体並びにそれを用いたホログラム製造方
法を提供することを目的とする。
すべくなされたものであり、請求項1記載の発明は、
(A)一般式(I)
可能なエポキシ当量が400から6000、融点が60
℃以上である熱硬化性ビスフェノールA型エポキシオリ
ゴマーと、(B)常温、常圧で液体で、かつ常圧で沸点
が100℃以上であるラジカル重合可能なエチレン性不
飽和結合を少なくとも1個以上有する脂肪族モノマー
と、(C)化学作用放射線に露光するとラジカル重合お
よびカチオン重合を活性化するラジカル種およびブレン
ステッド酸またはルイス酸を同時に発生する光開始剤
と、(D)増感色素からなることを特徴とするホログラ
ム感光性記録材料である。
ラム感光性記録材料において、エポキシオリゴマー
(A)100重量部に対して、脂肪族モノマー(B)を
20から80重量部混合してなることを特徴とする。
ラム感光性記録材料において、エポキシオリゴマー
(A)のビスフェノールA部分のフェニル基に結合した
水素原子が臭素、塩素などのハロゲン元素で置換されて
いることを特徴とする。
ラム感光性記録材料において、脂肪族モノマー(B)
が、一般式(II)で示されるポリエチレングリコールジ
(メタ)アクリレートまたはポリプロピレングリコール
ジ(メタ)アクリレートであることを特徴とする。
0以上、で、m+n=1〜20である。)
ラム感光性記録材料において、光開始剤(C)がジフェ
ニルヨードニウム塩であることを特徴とする。
ラム感光性記録材料において、増感色素(D)がシアニ
ンまたはメロシアニン系染料、クマリン系染料、カルコ
ン系染料、ポルフィリン系染料から選ばれた有機染料化
合物であることを特徴とする。
ログラム感光性記録材料を溶媒に溶解して調製した感光
液を基板上に塗布、乾燥してなる感光層と、酸素遮断膜
とを設けてなることを特徴とするホログラム感光性記録
媒体である。
ログラム感光性記録媒体の感光層に対して、ホログラフ
ィックな露光を施し潜像を形成した後、唯一の処理工程
として60〜120℃の範囲で、1〜30分間の加熱処
理をすることによりホログラムを製造することを特徴と
するホログラム製造方法である。
るいホログラムを得る唯一の製造方法は、適当なホログ
ラフィック露光を施して潜像を形成した後、60℃から
120℃で加熱処理することで達成される。加熱処理前
に紫外線やその他の化学作用放射線によって露光すると
エポキシの加熱硬化による回折効率の向上は見られなく
なる。また、加熱処理によって唯一高い屈折率変調を得
るため、ホログラフィック露光時には、米国特許365
8526号公報に開示されている程度の屈折率変調でも
十分であり、必ずしも米国特許4942112号公報お
よび米国特許5098803号公報、また特開平2−3
081号公報および特開平2−3082号公報に記載さ
れているような高い屈折率変調を必要としない。また、
これらの先行技術の製造方法は、唯一の処理工程として
化学作用放射線に露光すること、さらにホログラムの屈
折率調節を全面露光に続く加熱による工程で行うことが
明記されていることから、本発明の材料の場合の屈折率
変調および高い回折効率が得られる作用は、これらの先
行技術と区別される。また、本発明のホログラム用感光
性記録材料を用いた場合、特開平5−94014号公報
で示されている組成比および製造方法では、明るいホロ
グラムが全く得られないことから、この先行技術とも区
別されるものである。
グラム記録では、ラジカル重合可能な脂肪族モノマー
(B)は、溶媒可溶性でカチオン重合可能なエポキシ当
量が400から6000の熱硬化性ビスフェノールA型
エポキシオリゴマー(A)に均一に分布しているが、こ
の記録材料にレーザ干渉光を照射することにより、レー
ザ照射部位中の光干渉作用の強い部位において、光開始
剤(D)が増感剤(C)の作用により、ラジカル重合お
よびカチオン重合を活性化するようなラジカル種および
ブレンステッド酸またはルイス酸を同時に発生する。こ
こで発生したラジカル種によって、モノマー(B)が重
合しポリマー化するに伴い、その濃度差が生じるため、
周囲からモノマー(B)が拡散移動する。すなわちレー
ザ照射部位中の光干渉作用の強い部位においてはモノマ
ー濃度が高くなり、レーザ照射部位中の光干渉作用の弱
い部位においては低くなる。また、エポキシオリゴマー
(A)はレーザ照射部位中の光干渉作用の弱い部位に押
し出され、その部分での濃度が高くなると共に、レーザ
照射部位中光干渉作用の強い部位での濃度は低下する。
これにより、両部位において屈折率差を生じるため、ホ
ログラムの潜像が記録されるものと推定される。さら
に、ホログラム露光後の加熱により、残留したモノマー
が重合により固定されると共に、ラジカル種と同時に発
生した強酸によって脂肪族モノマー(B)の重合により
生じた濃度差から形成される干渉縞の周りにある支持体
であるエポキシオリゴマーがカチオン重合により架橋構
造となり屈折率が高くなり、屈折率変調が増強される。
また、この架橋によって耐候性も向上する。
来のホログラム記録材料よりも、再生光のピーク波長な
らびにそのバンド幅の再現性が優れており、さらに耐環
境特性も優れていることから、ホログラム光学素子への
応用が可能となる。
明のホログラム感光性記録材料からなるホログラム記録
用媒体の構成を説明する概略図であり、図2はホログラ
ム撮影用の二光束光学系を説明する概略説明図である。
する成分(A)、下記化学式(I)に示す溶媒可溶でカ
チオン重合可能なエポキシ当量が400から6000、
デュランス水銀法により測定される融点が60℃以上で
ある熱硬化性ビスフェノールA型エポキシオリゴマーと
しては、油化シェルエポキシ社製のエピコート100
1,1002,1004,1007,1009,101
0および1100L、また日本チバ・ガイギー社製のア
ラルダイト6071,6084,6097,6099,
およびXAC5010、さらにダウケミカル日本社製の
D.E.R.660,661,662,664,66
7,668,および669などに代表されるような一般
に市販されているようなものが挙げられるが、これらに
限定されるものではない。
キシ当量は400から6000が好ましく、これよりも
小さいと感光液を調製する際に、一定の粘度を得るため
に要する熱硬化性エポキシオリゴマーの量が増加するた
めに不経済であると共に、低分子であることに起因し
て、定着時に熱硬化性エポキシオリゴマーがある程度移
動するため、明るいホログラムが得られない傾向があ
る。一方、この範囲よりも大きなエポキシ当量を有する
熱硬化性エポキシオリゴマーでは、一般的に安定した分
子量で再現性良く合成することが困難であり、モノマー
の拡散性が悪くなるため感度が低下し、かつ明るいホロ
グラムが得られない。またこの範囲以外では良好なカチ
オン重合が進行しない問題がある。
族モノマーとしては、構造単位中にエチレン性の不飽和
結合を少なくとも1個以上含むものであり、1官能であ
るビニルモノマーの他に多官能ビニルモノマーを含むも
のであり、またこれらの混合物であってもよい。具体的
には、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、マレイン酸、
(メタ)アクリルアミド、ジアセトンアクリルアミド、
2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート等の高沸点
ビニルモノマー、さらには、脂肪族ポリヒドロキシ化合
物、例えば、エチレングルコール、ジエチレングルコー
ル、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、
トリプロピレングリコール、テトラプロピレングリコー
ル、ネオペンチルグリコール、1,3−プロパンジオー
ル、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオー
ル、1,6−ヘキサンジオール、1,10−デカンジオ
ール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトー
ル、ジペンタエリスリトール、ソルビトール、マンニト
ールなどのジあるいはポリ(メタ)アクリル酸エステル
類、ジシクロペンタニルアクリレート、ジメチロールト
リシクロデカンジアクリレートなどの脂環式モノマー等
が挙げられるが、好ましくは、下記の一般式(II)で示
されるポリエチレングリコールジ(メタ)アクリレート
またはポリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレー
トを挙げることができる。
0以上で、m+n=1〜20を表す。)
するとラジカル重合とカチオン重合を活性化する光開始
剤系としては、ジフェニルヨードニウム塩などが好まし
く有機染料化合物で増感することも可能である。本発明
で用いられるジフェニルヨードニウム塩のとしては、M
acromolecules、10、1307(197
7).に記載の化合物、例えば、ジフェニルヨードニウ
ム、ジトリルヨードニウム、フェニル(p−アニシル)
ヨードニウム、ビス(m−ニトロフェニル)ヨードニウ
ム、ビス(p−tert−ブチルフェニル)ヨードニウム、
ビス(p−クロロフェニル)ヨードニウムなどのヨード
ニウムのクロリド、ブロミド、あるいはホウフッ化塩、
ヘキサフルオロフォスフェート塩、ヘキサフルオロアル
セネート塩等を挙げることができる。
は、シアニンまたはメロシアニン系染料、クマリン系染
料、カルコン系染料、ポルフィリン系染料などの有機染
料化合物が使用できる。具体的な例を以下の述べる。
しては、フルオレセン、ローダミン、2’7’−ジクロ
ロフルオレセン、3,3’−ジカルボキシエチル−2,
2’−チオシアニン ブロミド、アンヒドロ−3,3’
−ジカルボキシメチル−2,2’−チオシアニン ベタ
イン、1−カルボキシメチル−1’−カルボキシエチル
−2,2’キノシアニン ブロミド、アンヒドロ−3,
3’−ジカルボキシエチル−5,5’,9−トリメチル
−2,2’−チアカルボシアニン ベタイン、3,3’
−ジヒドロキシエチル−5,5’ジメチル−9−エチル
−2,2’−チアカルボシアニン ブロミド、アンヒド
ロ−3,3’−ジカルボキシメチル−2,2’−チアカ
ルボシアニン ベタイン、2−[3−エチル−4−オキ
ソ−5−(1−エチル−4−キノリニデン)−エチリデ
ン−2−チアゾリニデン−メチル]−3−エチルゼンゾ
キサゾリウム ブロミド、3−エチル−5−2−(3−
エチル−2−ベンゾチアゾイリデン)−エチリデン]ロ
−ダニン、3−エチル−5−[2−(3−メチル−2
(3H)−チアゾリニリデン)−エチリデン]−2−チ
オ−2,4−オキサザリジオン、3−エチル−5−(3
−エチル−ゼンゾチアゾリリデン) ローダニン、2−
(p−ジメチルアミノスチリル)−3−エチル, ベンゾ
チアゾリウム ヨージド、2−(p−ジエチルアミノス
チリル)−1−エチル ピリジニウム ヨージド、1,
3’−ジエチル−2,2’−キノチアシアニン ヨージ
ドなどの使用が好ましいが、これらに限定されるもので
はない。
−ベンズイミダゾール)7−N,N−ジエチルアミノク
マリン、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミ
ノクマリン)、3,3’−カルボニルビスクマリン、
3,3’−カルボニルビス(7−メトキシクマリン)、
3,3’−カルボニルビス(5,7−ジメトキシクマリ
ン)、3,3’−カルボニルビス(6−メトキシクマリ
ン)、3,3’−カルボニルビス(7−アセトキシクマ
リン)、3,3’−カルボニルビス(5,7−ジイソプ
ロポキシクマリン)、3,3’−カルボニルビス(5、
7−ジ−n−プロポキシクマリン)、3、3’−カルボ
ニルビス(5,7−ジ−n−ブトキシクマリン)、3,
3’−カルボニルビス(7−ジメチルアミノクマリ
ン)、7−ジエチルアミノ−5’,7’ジメトキシ−
3,3’−カルボニルビスクマリン、3−ベンゾイルク
マリン、3−ベンゾイル−5,7−ジメトキシクマリ
ン、3−ベンゾイル−6−メトキシクマリン、3−ベン
ゾイル−7−メトキシクマリン、3−ベンゾイル−8−
メトキシクマリン、3−ベンゾイル−8−エトキシクマ
リン、3−ベンゾイル−6−ブロモクマリン、3−ベン
ゾイル−7−ジメチルアミノクマリン、3−ベンゾイル
−7−ジエチルアミノクマリン、3−ベンゾイル−7−
ヒドロキシクマリン、3−アセチル−7−ジエチルアミ
ノクマリン、3−アセチル−7−メトキシクマリン、3
−アセチル−5,7−ジメトキシクマリン、7−ジメチ
ルアミノ−3−(4−ヨードベンゾイル)クマリン、7
−ジエチルアミノ−3−(4−ヨードベンゾイル)クマ
リン、7−ジエチルアミノ−3−(4−ジエチルアミノ
ベンゾイル)クマリンなどが挙げられるが、これらに限
定されるものではない。
物が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
ジヒドロポルフィリン、5,9,15,19−テトラメ
チルポルフィリン、4,5,14,15−テトラヒドロ
−4,9,14,19−テトラメチル−2,7,12,
17−テトラザポルフィリン、メソ−テトラフェニルポ
ルフィリン、4,5,9,10,14,15,19,2
0−オクタメチルポルフィリン、5,9,ジアセチル−
4,10,14,15,19,20−ヘキサメチルポル
フィリン、5,9−ジアセチル−14−エチル−4,1
0,15,19,20−ペンタメチルポルフィリン、
4,9,14,19−テトラメチル−5,10,15,
20−テトラプロピルポルフィリン、2−アミノ−4,
5,9,10,14,15,19,20−オクタエチル
ポルフィリン、2−ニトロ−4,5,9,10,14,
15,19,20−オクタエチルポルフィリン、メソ−
ジフェニルテトラベンゾポルフィリン、4,5−ジブロ
モ−9,10−,14,15−,19,20−トリベン
ゾ−2,7,12,17−テロラザポルフィリン、4,
5,9,10,14,15,19,20−オクタフェニ
ルポルフィリン、テトラキス(3,4−ジメトキシフェ
ニル)ポルフィリン、4,5,9,10,14,15,
19,20−オクタ(p−メトキシフェニル)ポルフィ
リンやそれらの銅、コバルト、ニッケル、亜鉛、白金、
マグネシウムなどの金属錯体などの使用が好ましいが、
これらに限定されるものではない。
となる輻射線の波長に合うように選択することができ、
用途によっては2種類以上を組み合わせて使用しても構
わない。
上記したように(A)溶媒可溶性でカチオン重合可能な
エポキシ当量が400から6000、融点が60℃以上
である熱硬化性ビスフェノールA型エポキシオリゴマー
と、(B)常温、常圧で液体であり且つ常圧で沸点が1
00℃以上であるラジカル重合可能なエチレン性不飽和
結合を少なくとも1個以上有する脂肪族モノマーと、
(C)化学作用放射線に露光するとラジカル重合および
カチオン重合を活性化するようなラジカル種およびブレ
ンステッド酸またはルイス酸を同時に発生する光開始剤
および(D)光開始剤(C)を増感するような増感色素
からなり、通常記録材料がエポキシオリゴマー(A)1
00重量部に対して、脂肪族モノマー(B)を20から
80重量部を混合したものである。とくに好ましくは、
40から70重量部の割合である。20重量部未満で
は、レーザによるホログラフィック露光で重合するモノ
マー量が不足するために、加熱処理後においても高い屈
折率変調が得られず、明るいホログラムを得ることがで
きない。また、100重量部を越えるとモノマー量が過
剰となり、最初のホログラフィック露光で重合が起こら
ずに系内に残留するモノマー量が多くなり、この結果、
製造工程における加熱処理において拡散しながら残留す
るモノマー量が重合を起こし、一旦形成されたホログラ
ムの干渉縞が乱れ、高い屈折率変調が得られなくなり、
明るいホログラムを得ることができない。また成分
(C)の光開始剤の量は、成分(A)100重量部に対
し、0.1から20重量部、好ましくは1から10重量
部である。さらに、成分(D)の増感剤は、成分(A)
100重量部に対して0.1から10重量部、好ましく
は0.5から2までの範囲をとることが可能である。使
用量は、形成する感光層膜厚とその膜厚の光学濃度によ
って制限を受けるため、光学濃度が2を越えない範囲で
使用することが好ましい。
し、任意の割合で混合して得た感光液をスピンコータ
ー、ロールコータ、バーコーターなど公知の塗工手段を
用いて、ガラス板やポリカーボネート板、ポリメチルメ
タクリレート板、ポリエステルフィルムなどの基板2上
に皮膜状に塗布したものが図1に示すホログラムが作製
される通常のホログラム撮影用のホログラム感光性記録
媒体1である。さらに感光層3上には酸素遮断膜として
保護層4を設けてもよい。保護層4には例えばポリオレ
フィン、ポリ塩化ビニル、ポリ塩化ビニリデン、ポリビ
ニルアルコールまたはポリエチレンテレフタレートなど
のプラスチック、ガラスなどの光学的に透明なものを貼
り合わせ、押出機などによる積層、溶液の塗工などによ
り形成される。なお、感光液を塗布する際は、必要に応
じて適当な溶剤で希釈してもよいが、その場合には基板
上に塗布した後に、乾燥を要する。また、撮影時の照射
光の透過率が1%以上となるように、調製することが望
ましい。
料には、必要に応じて公知の熱重合禁止剤、連鎖移動
剤、酸化防止剤などの各種添加剤を加えてもよい。
学系を説明する概略図であり、レーザ5から発振された
レーザ光6は、ミラー7、ビームスプリッター8、スペ
イシャルフィルター9、レンズ10を介してホログラム
記録用媒体1に照射される。なお本発明では露光による
ホログラム撮影後、定着工程を乾式処理で行なってい
る。なお、本発明は、詳細な説明及び図示をしないが透
過型ホログラムの作製についても同様に可能であり、優
れたホログラム特性を有する透過型ホログラムが得られ
る。
画像を記録する場合は、所望の画像に合わせてレーザ照
射を加えることにより、レーザ照射部位の光干渉作用の
強い部位は、芳香族系熱硬化性エポキシオリゴマー
(A)中に均一に分散しているラジカル重合可能な脂肪
族モノマー(B)が、レーザー(レーザ干渉光)照射に
より感光させると光重合開始剤の作用によって、重合し
ポリマー化するため、その周囲のラジカル重合可能な脂
肪族モノマー(B)の移動が生じる。このためレーザ照
射部位の光干渉の強い部位では、ラジカル重合可能な脂
肪族モノマー(B)の濃度が高くなり、また光干渉作用
の弱い部位では、ラジカル重合可能な脂肪族モノマー
(B)の濃度が低下するので、ホログラム記録用媒体1
の光干渉の強い部位と光干渉作用の弱い部位との密度差
から屈折率が異なることによる屈折率変調が生じ、ホロ
グラム画像記録が行われるものである。さらに支持体と
なる芳香族系熱硬化性エポキシオリゴマー(A)も架橋
構造となるため、ホログラム記録用媒体1の強度など耐
候性、化学的安定性が向上する。
のホログラム感光性記録材料に適した光源としては、ヘ
リウム−カドミウムレーザ、アルゴンレーザ、クリプト
ンレーザ、ヘリウムネオンレーザ等が利用できるが、こ
れに限定されるものではない。
に詳細に説明する。 <実施例1>ビスフェノールA系エポキシオリゴマーエ
ピコート1007(エポキシ当量:1750−210
0、油化シェルエポキシ(株)製)100重量部、トリ
エチレングリコールジアクリレート50重量部およびジ
フェニルヨードニウムヘキサフルオロフォスフェート5
重量部、3,3’−カルボニルビス(7−ジエチルアミ
ノ)クマリン1重量部を2−ブタノン100重量部に混
合溶解したものを感光液とした。この感光液をガラス板
に、膜厚が約15ミクロンになるように塗布し感光層を
形成した後、感光層上をポリビニルアルコール(PV
A)膜で覆い、ホログラム記録用媒体を作製した。
グラム撮影用の二光束光学系により光源としてアルゴン
レーザ(514.5nm)を用いて露光後、100℃で
30分加熱処理を行い、ホログラムを作製した。
光工業(株)製の分光光度計により測定した。この分光
光度計は、幅3mmのスリットを有したフォトマルチメ
ーターを、試料を中心にした半径20cmの円周上に設
置できるものである。測定条件は幅0.3nmの単色光
を試料に45度の角度で入射し、試料からの回折光を検
出した。正反射光以外で最も大きな値と、試料を置かず
に直接入射光を受光したときとの比を回折効率とした。
評価結果を表1に示す。但し、表中のD.E.および
R.I.Cはそれぞれ回折効率および屈折率変調を示
す。
ジアクリレート(TEGDA)の代わりにジエチレング
リコールジアクリレート(DEGDA)、ネオペンチル
グリコールジアクリレート(NPGDA)エチルカルビ
トールアクリレート(EKA)、1,6−ヘキサンジオ
ールジアクリレート(HDDA)またはトリエチレング
リコールジメタアクリレート(TEGDMA)を用い
る、以外は実施例1と同様にホログラムを作製ホログラ
ムを作製し回折効率を測定した。評価結果を表1に示
す。
ジアクリレート DEGDA ; ジエチレングリコールジアクリレート NPGDA ; ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト EKA ; エチルカルビトールアクリレート HDDA ; 1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート TEGDMA; トリエチレングリコールジメタアクリ
レート
ール系エポキシオリゴマーエピコート1007(エポキ
シ当量:1750−2100、油化シェルエポキシ
(株)製)の代わりに、エピコート1001(EP−1
001;エポキシ当量:450−500、油化シェルエ
ポキシ(株)製)、エピコート1004(EP−100
4; エポキシ当量:900−1000、油化シェルエ
ポキシ(株)製)、エピコート1009(EP−100
9; エポキシ当量:2400−3000、油化シェル
エポキシ(株)製)、アラルダイト6071(AR−6
071;エポキシ当量:450−500、日本チバ・ガ
イギー(株)製)、アラルダイト6099(AR−60
99;エポキシ当量:2400−3300、日本チバ・
ガイギー(株)製)、またはD.E.R668(DER
−668;エポキシ当量:2000−3500、ダウケ
ミカル日本(株)製)をそれぞれ用いる以外は,実施例
1と同様にホログラムを作製ホログラムを作製し回折効
率を測定した。評価結果を表2に示す。
油化シェルエポキシ(株)製 EP−1004; エピコート1004 油化シェルエ
ポキシ(株)製 EP−1009; エピコート1009 油化シェルエ
ポキシ(株)製 AR−6071; アラルダイト6071 日本チバ・
ガイギー(株)製 AR−6099; アラルダイト6099 日本チバ・
ガイギー(株)製 DER−668; D.E.R668 ダウケミカル日
本(株)製
3'-カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリンの
代わりに、2−ベンゾイル−3−(p−ジメチルアミノ
フェニル)−2−プロペンニトリルを用いる以外は、実
施例1と同様にホログラムを作製ホログラムを作製し回
折効率を測定した。評価結果を表3に示す。但し、露光
に際しては、アルゴンレーザの514.5nmの代わり
に488nmの光を使用した。
ジアクリレート DEGDA ; ジエチレングリコールジアクリレート NPGDA ; ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト EKA ; エチルカルビトールアクリレート HDDA ; 1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート TEGDMA; トリエチレングリコールジメタアクリ
レート
3'-カルボニルビス(7−ジエチルアミノ)クマリンの
代わりに、3−エチル−5−[2−(3−エチル−2−
ベンゾチアゾリリデン)エチリデン]ローダニンに代え
た以外は実施例1と同様にホログラムを作製ホログラム
を作製し回折効率を測定した。評価結果を表4に示す。
ジアクリレート DEGDA ; ジエチレングリコールジアクリレート NPGDA ; ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト EKA ; エチルカルビトールアクリレート HDDA ; 1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート TEGDMA; トリエチレングリコールジメタアクリ
レート
ェノール系エポキシ樹脂エピコート1007の代わり
に、エピコート828(EP−828;エポキシ当量:
184−194、油化シェルエポキシ(株)製)、アラ
ルダイトGY280(AR−GY280; エポキシ当
量:225−280、日本チバ・ガイギー(株)製)、
またはエピコート1255HX30(EP−1255;
エポキシ当量:10000以上、n−ヘキサンおよびキ
シレンをそれぞれ35wt%含有、油化シェルエポキシ
(株)製)を用いた以外は実施例1と同様にホログラム
を作製ホログラムを作製し回折効率を測定した。評価結
果を表5に示す。
80 日本チバ・ガイギー(株)製 EP−828; エピコート828 油化シェルエポキ
シ(株)製 EP−1255; エピコート1255HX30 油化
シェルエポキシ(株)製
ーの代わりに、フェノキシエチルアクリレート(ビスコ
ート#192:大阪有機化学工業(株)製)、ベンジル
アクリレート(ビスコート#160:大阪有機化学工業
(株)製)を用いた以外は実施例1と同様に操作したが
双方ともホログラムは作製できなかった。
レングリコールジアクリレートの添加量をビスフェノー
ルAエポキシオリゴマーエピコート1007の100重
量部に対して、10および100重量部とする以外は、
実施例2と同様にホログラムを作製し回折効率を測定し
た。評価結果を表6に示す。
て、二光束光学系で光源としてアルゴンレーザ(51
4.5nm)を用いて露光した後、高圧水銀灯で100
mJ/cm2 露光してから100℃で30分加熱処理を
行う以外は実施例1から6と同様ホログラムを作製ホロ
グラムを作製し回折効率を測定した。評価結果を表7に
示す。この結果から、上述したように加熱処理前に紫外
線やその他の化学作用放射線によって露光するとエポキ
シの加熱硬化による回折効率の向上は見られない。
ジアクリレート DEGDA ; ジエチレングリコールジアクリレート NPGDA ; ネオペンチルグリコールジアクリレー
ト EKA ; エチルカルビトールアクリレート HDDA ; 1,6−ヘキサンジオールジアクリレ
ート TEGDMA; トリエチレングリコールジメタアクリ
レート
0%RHで180日間及び150℃で10時間の環境下
に放置しても回折効率の低下は認められなかった。
うに溶媒可溶性でカチオン重合可能なエポキシ当量が4
00から6000、融点が60℃以上である熱硬化性ビ
スフェノールA型エポキシオリゴマーと、(B)常温、
常圧で液体であり且つ常圧で沸点が100℃以上である
ラジカル重合可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも
1個以上有する脂肪族モノマーと、(C)化学作用放射
線に露光するとラジカル重合およびカチオン重合を活性
化するようなラジカル種およびブレンステッド酸または
ルイス酸を同時に発生する光開始剤および(D)光開始
剤(C)を増感するような増感色素から構成されること
により、とくに乾式処理において可視光域に優れた感
度、解像度、回折効率、透明性を有するとともに、耐熱
性など耐候性に優れ、かつ化学的に安定したホログラム
感光性記録材料及びホログラム用感光性記録媒体を提供
できる。また極めて要求性能の高いHOE用のホログラ
ム用感光性記録材料に用いることができる。
ログラム感光性記録媒体の構成を説明する概略図であ
る。
略図である。
Claims (8)
- 【請求項1】(A)一般式(I) 【化1】 (式中、n=1〜20である。)で示され、かつ溶媒可
溶性、カチオン重合可能なエポキシ当量が400から6
000、融点が60℃以上である熱硬化性ビスフェノー
ルA型エポキシオリゴマーと、(B)常温、常圧で液体
で、かつ常圧で沸点が100℃以上であるラジカル重合
可能なエチレン性不飽和結合を少なくとも1個以上有す
る脂肪族モノマーと、(C)化学作用放射線に露光する
とラジカル重合およびカチオン重合を活性化するラジカ
ル種およびブレンスッテド酸またはルイス酸を同時に発
生する光開始剤と、(D)増感色素からなることを特徴
とするホログラム感光性記録材料。 - 【請求項2】請求項1記載のホログラム用感光性記録材
料において、前記エポキシオリゴマー(A)100重量
部に対して、前記脂肪族モノマー(B)を20から80
重量部を混合してなることを特徴とする請求項1記載の
ホログラム感光性記録材料。 - 【請求項3】エポキシオリゴマー(A)のビスフェノー
ルA部分のフェニル基に結合した水素原子が臭素、塩素
などのハロゲン元素で置換されていることを特徴とする
請求項1記載のホログラム感光性記録材料。 - 【請求項4】前記脂肪族モノマー(B)が、一般式(I
I)で示されるポリエチレングリコールジ(メタ)アク
リレートまたはポリプロピレングリコールジ(メタ)ア
クリレートであることを特徴とする請求項1記載のホロ
グラム感光性記録材料。 【化2】 (式中、R1 〜R3 =HまたはCH3 であり、m、nは
0以上で、m+n=1〜20である。) - 【請求項5】前記光開始剤(C)がジフェニルヨードニ
ウム塩であることを特徴とする請求項1記載のホログラ
ム感光性記録材料。 - 【請求項6】前記増感色素(D)がシアニンまたはメロ
シアニン系染料、クマリン系染料、カルコン系染料、ポ
ルフィリン系染料から選ばれた有機染料化合物であるこ
とを特徴とする請求項1記載のホログラム感光性記録材
料。 - 【請求項7】請求項1記載のホログラム用感光性記録材
料を溶媒に溶解して調製した感光液を基板上に塗布、乾
燥してなる感光層と、酸素遮断膜とを設けてなることを
特徴とするホログラム感光性記録媒体。 - 【請求項8】請求項7記載のホログラム用感光性記録媒
体の感光層に対して、ホログラフィックな露光を施し潜
像を形成した後、唯一の処理工程として60〜120℃
の範囲で、1〜30分間の加熱処理をすることによりホ
ログラムを製造することを特徴とするホログラム製造方
法。
Priority Applications (7)
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EP95103865A EP0672953B1 (en) | 1994-03-17 | 1995-03-16 | Photosensitive recording material, photosensitive recording medium, and process for producing hologram using this photosensitive recording medium |
DE69529359T DE69529359T2 (de) | 1994-03-17 | 1995-03-16 | Fotoempfindliches Aufzeichnungsmaterial, fotoempfindliches Aufzeichnungselement und Verfahren zur Herstellung eines Hologrammes mit diesem Element |
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