JP3389249B2 - 線維芽細胞成長因子安定化のための方法および製剤 - Google Patents

線維芽細胞成長因子安定化のための方法および製剤

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Description

【発明の詳細な説明】 技術分野 本発明は、一般的に、塩基性線維芽細胞成長因子(bF
GF)の酸化を抑制し、その安定した薬学的製剤を提供す
る方法に関するものである。
発明の背景 多くのタンパクは、精製および保存の間に種々の程度
の変性が進行する。ある種のタンパクは、異常に温度変
性やタンパク分解を受けやすいことが知られている。タ
ンパクの三次元構造内に、反応性の高いアミノ酸側鎖を
有する別のタンパクは、特に、酸化を含む化学的変化を
受けやすい。タンパクの三次元構造は、わかっていれ
ば、その安定化にどのような力を用い得るか示唆できる
が、一般的には、どのような変性が起こるかということ
は予測できない。
種々の金属が、酸化触媒として作用し得ることも知ら
れている。前記製品は容易に酸化されるため、薬学的製
剤においては、タンパクを安定化するために、しばし
ば、抗酸化剤が必要となる。
塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)は、現在、創傷治
癒用として、臨床試験が進行中である。初期の製剤は、
in vitroの細胞アッセイにより、生物学的に活性を有す
ることが示されたにもかかわらず、非還元bFGF製剤は不
均一な混合物を形成した。また、還元bFGFの多量体は、
短期間の室温保存、冷蔵または冷凍状態において形成さ
れることが発見された。加えて、準弾性光散乱法(quas
i−elastic light−scattering techniques)およびUV
分光法等のより精度の高い分析方法により、より高濃度
のbFGF(1mg/mlあるいはそれ以上)の古い溶液製剤およ
び凍結乾燥製剤において、不溶性凝集物が形成されるこ
とが明らかとなった。
これらの知見にもとづいて、溶液および凍結乾燥品の
両方におけるbFGFの安定性を改善するような組成物を提
供することにより、これらの問題を解決しうるbFGFの薬
学的製剤を提供することが望ましいと考えられる。
発明の開示 本発明は、保存および臨床使用中にbFGFが酸化される
のを保護する方法を提供する。特定のキレート剤が、こ
のタンパクの遊離システイン残基の酸化あるいは金属が
誘発する凝集に対して、効果的に安定化すること、それ
により、精製された製剤の均一性が保持されていること
がわかった。こうして保護され、得られた安定化したタ
ンパクは、有用な生物学的活性を維持し、化学的安定性
を増加する。
ある一面では、本発明は、安定化したbFGF製剤および
その製造方法を提供する。本発明は、液体環境において
溶解したFGFの生物活性の保持、あるいは乾燥環境にお
いて安定化した生物活性を提供する。このFGF製剤は、F
GFの安定化に効果のあるキレート剤のある量を、FGFに
混合することにより作製され得る。
本発明において有用なキレート剤の好ましい例は、重
金属イオンに対する安定定数で測定される高いキレート
化能を有するキレート剤であり、例えばアミノポリカル
ボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸、およびそれらの
併用等があげられる。
図面の簡単な説明 第1A図と第1B図は、EDTA存在下(第1A図)およびEDTA
非存在下(第1B図)におけるbFGFの逆相HPLCクロマトグ
ラムを示す。
第2A〜2D図は、EDTA存在下で調製し、25℃pH5.0にお
いて保存したbFGFの逆相HPLCクロマトグラムを、時間の
関数として示す。
第3A〜3C図は、EDTA非存在下で調整し、25℃pH5.0に
おいて保存したbFGFの逆相HPLCクロマトグラムを、時間
の関数として示す。
第4A〜4C図は、a)EDTAなし、b)0.1mM EDTAジナト
リウム、c)1mM EDTAジナトリウムにおいて、25℃pH5.
0において保存したbFGFサンプルのバイオアッセイ結果
を示す。
第5図は、1mM EDTAジナトリウムカルシウム含有緩衝
液中の還元bFGF100μg/mlの、25℃および4℃におけるH
PLC安定性データから求めた対数比とpHの関係を示す。
発明を実施する方法 哺乳類材料から単離されたヘパリンに対する強い親和
性と塩基性の等電点(pI)を示す分子量13,000−18,000
の内皮細胞マイトゲンは多い。(Foxら、J Biol Chem
(1988)263:18452−18458,これらのマイトゲンの要
約、を参照)。ここで用いられる「哺乳類」は、すべて
の哺乳動物種をさし、ウサギ、マウス、イヌ、ネコ、霊
長類、ヒトを含み、好ましくはヒトである。現在、これ
らの因子はすべて、N末端のプロセッシングの程度のみ
が異なるbFGFであることが知られている。本発明におい
て用いられるbFGFは、種々の動物の下垂体から、抽出お
よびそれに続く濃縮技術により得られる。下垂体組織か
ら単離されているように、bFGFは一本鎖であり、分子量
は16,500の非クリコシル化タンパクである。
この成長因子は、PCT公開WO87/01728、公開日1987年
3月26日に開示された組換え法によっても製造され得、
その関連部分は、ここに参考文献として引用する。多く
の哺乳類由来のbFGF分子のDNA配列は、公知であるため
(例えば、ウシcDNA配列は、Abrahamら、Science(198
6)233:545に示され、ヒトcDNA配列は、Abrahamら、EMB
O J(1986):2523−2528に開示されている)、組換え
bFGFの発現には、多くの遺伝子配列を用い得る。
簡単に述べると、これらの技術は、天然タンパクをコ
ードする構造遺伝子を同定しかつ特性を決定し、その遺
伝子やその縮重する同等物あるいは、天然タンパクと機
能的に同等な誘導体をコードする遺伝子を単離または合
成し、この遺伝子を適当な発現ベクターの遺伝子発現可
能部位に挿入し、そのベクターでコンピテントな異種宿
主、好ましくは微生物、を形質転換し、正確な形質転換
体を同定し、この形質転換体を適当な増殖培地中で培養
する。このタンパクは、通常、細胞を破壊し、(タンパ
クの溶解性に応じて)細胞残渣を可溶化剤および粗タン
パク単離のための1種以上の抽出剤で処理し、この粗タ
ンパクを種々の調製されたクロマトグラフィー法で精製
することにより培養物から回収し得る。発現システムが
そのように構築されている場合は、このタンパクは培地
中に分泌され得る。このタンパク質が、発酵または回収
工程の間にオリゴマーを形成しやすい場合は、回収工程
の適当な段階で、このタンパクを還元剤で処理する。
天然の、哺乳類のbFGFの製造に加え、ここで用いられ
る「組換えタンパク」または「組換えbFGF」の用語は、
bFGFの誘導体もさす。このような誘導体は、PCT公開WO8
8/00198、公開日1989年1月12日に開示され、その関連
部分は、参考文献としてここに引用する。これらの誘導
体は、例えば、タンパクの負に荷電した部分を消去する
ために、指定したヘパリン結合ドメイン内の1個以上の
残基を別のアミノ酸で置換したタンパクを含み、これに
より、この誘導体のヘパリンに対する親和性が減少す
る。
このタンパクを、宿主または本来の組織から、実質的
に純粋な状態または純粋な形で回収した後、本発明の方
法を用いて安定化剤と共に製剤する。本発明に適当な安
定化剤はキレート剤であり、酸化反応または金属誘発凝
集の抑制に効果的である。これらのキレート剤は、一般
的に、痕跡量が遍在する銅、鉄、亜鉛、ニッケル、カド
ミウム、クロム等の触媒金属を除去するように作用す
る。このキレート剤は、効果的に安定化するための必要
量が水溶液に溶解しなければならない。本発明の一つの
態様は、この安定化剤は、安定化剤−成長因子製剤が、
液体環境または水溶液中にある場合に、痕跡量の金属が
完全に封鎖される程十分な量存在することが好ましい。
本発明に有用な安定化剤は、一般的に当業者に周知の
金属キレート剤である。金属イオンのキレート化物質
は、一般的に、多官能分子であり負に荷電したおよび/
または電子に富んだリガンドを重複して持ち、種々の親
和性により金属イオンを封鎖し得る。電子に富んだ適当
な官能基にはカルボン酸基、ヒドロキシ基、アミノ基が
含まれる。アミノポリカルボン酸、ヒドロキシポリカル
ボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸等におけるこれら
の基の配置は、すぐれたキレート化物として挙動する部
位となる。これらは、アミノポリカルボン酸類、例えば
エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミ
ン五酢酸(DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、N−2−
アセトアミド−2−イミノ二酢酸(ADA)、bis(アミノ
エチル)グリコールエーテル、N,N,N',N'−四酢酸(EGT
A)、Trans−ジアミノシクロヘキサン四酢酸(DCTA)、
グルタミン酸、およびアスパラギン酸であり、ヒドロキ
シアミノカルボン酸類、例えばN−ヒドロキシエチルイ
ミノ二酢酸(HIMDA)、N,N−bis−ヒドロキシエチルグ
リシン(ビシン)、及びN−(トリス−ヒドロキシメチ
ルメチル)グリシン(トリシン)である。グリシルグリ
シン等の、N−置換グリシンを含む。他の候補となるキ
レート剤は、2−(2−アミノ−2−オキソオクチル)
アミノエタンスルホン酸(BES)を含む。前述のすべて
の化合物もまた、カルボキシルまたは他の酸性官能基の
塩を含み得る。
前述の塩の例として、ナトリウム塩、カリウム塩、カ
ルシウム塩、および他の弱く結合した金属イオンの塩が
含まれる。塩の性質と中和されるべき荷電数は、存在す
るカルボキシ基の数および安定化キレート剤が供給され
た時のpHに依存する。
当業者に理解されているように、キレート剤は特定の
標的イオンと結合する強さが様々である。一般的に、重
金属イオンは、同様に荷電したより低分子量の相手方の
イオンに比べ強く結合する。例えば、Cu+2はCa+2より強
く均等にキレートを形成するため、ある場合には、投与
されたキレート化物質のカルシウム塩を用いることが適
当であることが一部説明される。相対的強さを評価する
ために、この製剤が使用される際のpHにおける銅イオン
に関する安定定数は、ここではキレート剤比較のための
便宜的な標準として用いる。これらの安定定数は、もち
ろん、pH依存性である。これらは文献から容易に利用可
能であり、例として、Perrin,D.D.ら「Buffers for pH
and Metal Ion Control(緩衝液のpHと金属イオン管
理)」Chapman & Hall,London,NY,(1974)。さらに、
特に、International Union of Pure & Applied Chemi
stry(純粋および応用化学の国際ユニオン)「Stabilit
y Constants(安定定数)、suppl(1971)Alden press,
Oxford」に見いだすことができる。キレート剤の強さの
測定値としてこれらの参考文献に見いだされたCu+2複合
体の安定性の値を用いて、キレート剤の強さを分類する
ことができる。「logベータ」値を用いているが、これ
らは、複合体の解離定数の負の対数である。log−ベー
タの値がより高いと、銅イオンとキレート部位の間の結
合が強い。キレート剤に含まれている種々のカルボン酸
基は、それらが負に荷電している場合、封鎖イオンとよ
り強く結合するため測定時pHが重要であることは言うま
でもない。
本発明では、銅イオンに対するlogベータ値が(提案
された製剤のpHにおいて測定した際に)約7又はそれ以
上のキレート剤が特に有用であり、この値が10またはそ
れ以上でより好ましく、用いたpHにおけるlogベータ値
が15又はそれ以上のキレート剤が最も好ましい。従っ
て、例えば、トリシン、ビシン、ADA、HIMDAは、かなり
強いため、好ましく、NTA、DTPA、EDTAがより好まし
い。本発明に使用する最も好ましいキレート剤は、EDTA
およびDTPAである。
当業者には、多くのキレート剤が周知であり、候補と
なるキレート剤は、使用しようとするpHにおける銅イオ
ンに関するlogベータ値を測定することで容易に評価す
ることができ、動物に投与される成分として使用が可能
な薬学的に適当な性質を有するものとして提供されてい
れば、本発明の方法および本発明の組成物に使用する際
に簡便に評価することができる。
水溶性についても考慮に入れなければならないが、種
々のキレート化物質は、製剤の主成分以外の成分の性質
により、異なる量が存在することがあり得る。
キレート剤の濃度は、安定化する量存在するが、キレ
ート剤総重量の%は、全製剤の約0.001%〜2.0%(W/
W)の量しか存在しないことがあり得る。好ましくは、
キレート剤総重量の%が、約0.04%〜0.7%(W/W)の量
存在する。これらの値は、薬学的処方において最終的に
再構成された製品に関するものである。この製剤を凍結
乾燥すると、乾燥ケーキ中のキレート剤%は、約10〜40
%の高い値になることがある。従って、乾燥状態におい
ては、キレート剤は、総重量の約0.01%〜40%の量存在
することがあり得、好ましくは、約1.0%〜約30%であ
る。当業者が認識しているように、製剤中のキレート剤
%は、活性化合物を製剤化するために用いられる特定の
増量剤に依存して変化する。明らかに、増量剤またはそ
の他の成分において存在する問題となる金属イオンの量
が高い程、必要とするキレート化物質の量も高くなる。
キレート剤の最適濃度を求めることは、後述する方法を
用いれば簡単である。
この安定化剤は、凍結乾燥用に適した非毒性、非揮発
性緩衝液で、金属キレート形成活性も示すクエン酸等の
他の安定化剤と併用することができる。この実施態様に
おいて、併用時に存在する各安定化剤の特異的な量は、
製剤中に1種だけ含まれる特異的安定化剤を用いる場合
に存在する量に比べ少ないことがあり得る。さらに別の
製剤に窒素またはアルゴン充填環境を組合わせてこの安
定化剤を加えて、製品容器中に存在する酸素量を減少さ
せ得る。
安定化キレート物質及びbFGFを含む製剤の調製は、単
純な機械的混合により行い得る。あるいは、この安定化
剤は、精製工程の最終クロマトグラフィー工程中に加え
ることができ、そのため、その後混合工程を入れる必要
がなくなる。非経口投与、例えば皮下、筋肉、局所投与
については、bFGF製剤を、必要に応じて、液剤、ゲル、
エマルジョンに変更し得、この目的に適合したよく使用
される薬学的物質、すなわち、溶解補助剤、増粘剤、乳
化剤、等張剤、防腐剤その他の補助剤等を用いて行い得
る。新しい活性化合物およびそれに対応する生理学的に
寛容な塩に適した溶媒の例は、水、生理食塩水、アルコ
ール、例えば、エタノール、プロパンジオール、グリセ
ロール、マンニトール、さらに糖の水溶液、例えば、グ
ルコースやラクトース溶液等、あるいは上記種々の溶媒
の混合液である。
調剤において用いられる局所投与用賦形剤は、緩衝液
システムまたは水および水に混和する溶媒の等張混合液
等の水溶液である。例えば、アルコール、アリルアルコ
ール、オイル、ポリアルキレングリコール、エチルセル
ロース、ヒドロキシプロピルセルロース、カルボキシメ
チルセルロース、ポリビニルピロリド、あるいはエチレ
ンオキサイドとプロピレンオキサイドとのコポリマー
(プルロニック)、イソプロピルミリスチン酸がある。
適当な緩衝物質の例は、クエン酸ナトリウム、ホウ酸ナ
トリウム、リン酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、あるい
はグルコン酸緩衝液である。局所投与剤は、例として、
ポリエチレングリコール、抗菌剤等の、非毒性補助剤も
含み得る。
持続放出製剤も、本発明の範囲内に含まれる。このよ
うな製剤は、かなり変化に富むが、それらは当業者によ
り理解されているところである。典型的な持続放出物質
は、有機溶媒または生分解性生体適合性ポリマーを含
み、例えば、エマルジョン、ゲル、マイクロスフェア、
ヒドロゲル等である。本発明に関連して使用する好まし
い持続放出製剤は、マイクロカプセルまたはマイクロス
フェアである。マイクロカプセル/マイクロスフェア
は、直径約40〜500μm(好ましくは、150μm未満)の
球状の適当なポリマーに埋め込んだ活性化合物の本質的
に小粒子であり、適当な液体賦形剤中に懸濁させて容易
に注射で投与し得る。
本発明のbFGF製剤は、動物への治療的使用を目的とし
ているため、製剤のpHは動物に対し生理学的に適してい
る必要があり、成長因子の不安定化に寄与するものであ
ってはならない。一般的に、安定化したbFGF製剤のpHは
約2〜約8であり、好ましくは、約4.5〜約6.5であり、
bFGFの安定性に対するpHの効果を表す第5図に示される
ように、さらに好ましくは約5.0である。この製剤のpH
は、薬学的に適した緩衝液または酸の有効量を添加する
ことにより容易に調整し得、必要とするpHとし得る。適
当な酸および緩衝液は当業者に周知であるが、クエン
酸、アスパラギン酸等のある種の緩衝液の添加には二次
的利点がある。例えば、クエン酸は、薬学的に適し、pH
5において効果的なpH緩衝能を有するが、さらに凍結乾
燥工程にきわめて有用な非揮発性緩衝液であり、その
上、凍結乾燥最終製品において、補助的金属キレート剤
としても作用し、EDTAおよびエデト酸塩等の他の安定剤
を補助する。
組換えDNA法を利用することにより、現在では、十分
な量のbFGFが製造でき、創傷、火傷、骨折、神経変性に
よる損傷組織の修復のために使用し得るこの成長因子
は、中胚葉および神経外胚葉を起源とする広い範囲の細
胞型に対する強いマイトゲンとして知られている。FGF
は、血管内皮細胞および線維芽細胞等の感受性の高い標
的細胞の増殖を促進し(Gospodarowiczら、(1987)End
ocr Rev :95−114;Bairdら、(1986)Recent Prog Ho
rm Res 42:143−205)、種々の細胞型に対する走化性を
示し(Moscatelliら、(1986)Proc Natl Acad Sci U.
S.A.83:2091−2095;Seniorら、(1986)Biochem Biophy
s Res Commun 141:67−72;Prestaら、(1986)Mol Cell
Biol :4060−4066)、内皮細胞におけるコラゲナー
ゼ及びプラスミノーゲンアクチベーターの合成を誘発す
る(Moscatelliら、上記)。)。塩基性FGFは、「in vi
vo」において脈管形成作用を示し(Gospodarowiczら、
(1979)Exp Eye Res 28:501−514)、神経親和性を示
す(Morrisonら、(1986)Proc Natl Acad Sci U.S.A.8
3:7537−7541)。生体外から投与されたFGFは、創傷治
癒(Davidsonら、(1985)J Cell Bio 100:1219−122
7),骨治癒(Canolisら、(1987)J Clin Invest 79:5
2−58)、血管移植(Grieslerら、(1986)Trans Am So
c Artif Intern Organs 32:346−349)、レンズ再生(Y
amada(1982)Cell Biology of the Eye,McDevitt,D.
S.,編 pp.193−234,Academic出版,New York),四肢再
生(Gospodarowicz and Mescher,(1981)Advances in
Neurology:Neurofibromatosis,Riccardi,V.M.,and Mulv
ihill,J.J.編 Vol.29,p.149,Raven出版,New York)に
対し作用する。
表面性損傷に関して最適である局所投与については、
標準局所投与製剤を適用し、例えばFGF 0.01〜10%溶液
を用いる。ゲルまたは他の製剤におけるFGFの濃度が創
傷の重症度や疾患の段階および患者の性質に依存するこ
とはいうまでもない。
局所投与と同様、持続投与についても、製剤における
FGFの濃度は、病態の重症度を含む因子の数に依存す
る。一般的に、この製剤は、Buckleyら、(1985)Proc
Natl Acad Sci USA 82:7340−7344に示す通り、因子の
血清濃度の約100倍あるいは組織濃度の10倍の局所濃度
を持続して得られるように作成され得る。FGF濃度が組
織中5〜50ng/g湿重量(EGFの60ng/g湿重量と同等)と
すると、FGF 50〜5000ng/hの放出が適当である。
以下の実施例により、本発明の製剤およびその製造工
程を示す。これらの実施例は、本発明を限定する目的で
はない。
実施例1 bFGFの発現と精製 プラスミドDNA pTsF−9 δ−βGALを形質転換したE.c
oli.BATCC 23848株の細胞は、標準条件下で培養し、bFG
F精製のため以下で用いる細胞量を得た。
生体量600gを20mM トリス,pH7.5,2mM EDTAの3.5l中
に懸濁し、マイクロフルイダイザーを通すことにより破
壊した。650mlを取り、PMSFを最終濃度が0.1mMとなるよ
う加えた。この細胞を、GSAローターで5000rpm 10分間
遠心分離した。この上清を0.6M Naclとなるよう調整
し、GS−3ローターで13000rpm 10分間遠心分離した。
この上清を、あらかじめ20mM トリス,pH7.5,1mM EDT
Aで平衡化したヘパリン−Sepharose 40mlに、流速2ml/
分で流した。すべて流し終わった後、カラムは、ベース
ライン吸光度が得られるまで、平衡緩衝液で洗浄した。
続いて、この緩衝液を、20mM トリス,pH7.5,1mM EDTA,
1M Naclに変え、ベースライン吸光度が得られるまで溶
出した。このカラムを、20mM トリス pH7.5,1mM EDTA
中1〜3 M Naclのグラディエント300mlにより溶出し
た。bFGFは、巾広いピークとして溶出し、一つの分画に
集めた。このタンパクは、これと同じ緩衝液で平衡化し
たDEAE−Sepharoseに流し、流出した分を集めた。この
サンプルを、YM−10 メンブレンを用いて、Amicon中で
細胞を攪拌して濃縮した。最終濃度が25mMとなるように
DTTを添加し、PBSで平衡化したSephadex G−100カラム
(2.5cm×95cm)に流し、このカラムを同じ緩衝液で溶
出した。タンパク含有溶出液を集め、2回目はヘパリン
−Sepharoseに流した。このカラムは、20mM トリス,0.
6M Naclで平衡化しておいた。流し終わった後、このカ
ラムを同じ緩衝液で洗浄し、次に20mM トリス pH7.5,
1M Naclに変えた。吸光度がベースラインに戻った後、
このカラムを20mM トリス,pH7.5,2M Naclで溶出した。
このタンパクは、単一の鋭いピークとして溶出し、1277
−47とラベルした。
bFGFのヘパリンアフィニティークロマトグラフィーに
よる精製に代わる新しい方法は、共同所有の、係属中の
米国特許出願第 号,同一日付出願(Attorney d
ocket 1900−0259)に記載され、その関連部分を参考文
献としてここに特別に援用する。この手順において、新
規な精製工程として銅アフィニティークロマトグラフィ
ーを用いることが記載されている。
実施例2 酸素および金属イオンの還元FGFに対する作用 遊離システインを含むタンパクは、金属の触媒により
自動酸化することがあるため、EDTA存在下または非存在
下における、還元bFGFに対する金属の作用を検討する試
験を実施した。
ジスルフィド形成の速度論は、種々のHPLCカラムから
溶出位置の変化をモニターすることにより測定すること
ができることが、別の研究者により示されている(Wu
ら、(1983)Anal Biochem.129:345−348)。本実施例
で用いた酸化のアッセイの1つは、以下の酸化によるRP
−HPLCの溶出位置のシフトに関するものである。
A.実施例1によるLot 1277−47を用いた最初の実験−− 酸素および金属イオンの作用 速度論実験は、37℃で空気中およびアルゴンにより酸
素を除去した条件下における、EDTA非含有リン酸緩衝
液、pH7.4中の還元bFGFの脱安定化について、速度論的
反応を比較するために実施した。50mMリン酸ナトリウ
ム、pH7.4(イオン強度は、塩化ナトリウムで0.15Mに調
整)における還元bFGF(実施例1のLot 1277−47)を約
100μg/ml調製し、この反応混合液の100μlを取り、96
時間の種々の時点において、逆相HPLCによりアッセイし
た。逆相HPLCによる分析では、Hewlett Packard 1090M
HPLCシステム、C18−固定相(孔サイズ300オングストロ
ーム)および0.1%トリフルオロ酢酸(TFA)、アセトニ
トリルと0.1%TFA、水からなる移動相をもつVydak 5μ
mカラム(4.6×250mm)を用いた。流速1ml/分を用い
て、0.1% v/v TFA中、5〜60%アセトニトリルグラデ
ィエント(5〜60% 35分、60〜5% 5分)を確立し
た。
速度定数は同様であった(1.18×10-5/sおよび1.15×
10-5/s)が、溶液中から利用可能な酸素全てを除去する
ことはきわめて困難であった。(bFGFが前述のように低
濃度(100μg/mlまたは5μM bFGF)では、アルゴンを
通すことによりμMレベルまで酸素のレベルを減少させ
ることはできない。) 別の実施例では、約20ppmの特異的金属イオン(塩化
鉄、塩化銅、塩化カルシウム、および塩化亜鉛)を、空
気中および、またアルゴンによる酸素除去条件下におけ
る、室温下、EDTA非含有リン酸緩衝液、pH7.4の還元bFG
F 100μg/ml中に加えた。各サンプルは、各金属イオン
を添加後、経時的に逆相HPLCでアッセイした。逆相HPLC
による結果から、各金属イオン存在下において、より短
い保持時間で、主要ピークがより広いピークに完全に転
化することが示された。アルゴン飽和サンプルおよび空
気飽和サンプルの両方において、完全な転化が起こった
にもかかわらず、得られたピークは、酸素の減少してい
たサンプルの方がかなり鋭かった。転化は、金属イオン
とタンパク溶液の混合直後に見られた。この知見は、溶
液中の酸素量が、金属イオン含有bFGF溶液の安定性に作
用する一因子であることを示している。
B.FG001(Cu+1−アフィニティー精製物質)を用いた実
験 この実施例では、係属中の米国特許出願第 号
(attorney docket 1900−0259(前述)に示された通り
精製した、FG001と名付けたbFGF100μl(約10μg/ml)
を、Hewlett Packard 1090L HPLCシステム、7.5×75mm
ヘパリン−TSD カラム(Bio−RadまたはToso−Haa
s)、ならびに、緩衝液A(20mM トリス、pH7.5、3M
NaCl)および緩衝液B(20mM トリス、pH7.5)からな
る移動相を用いたヘパリン−アフィニティーHPLCにより
分析した。流速1ml/分において24〜100%グラディエン
トを確立した(24〜40 A 1分、40〜100% A 23分、100
% A %分、および100〜24% A 5分)。
逆相またはヘパリンアフィニティーHPLCにより、塩化
銅でスパイクを示す還元FG001のサンプル(Cu+2イオン
0.45〜6mM)は、酢酸緩衝液pH5.0において主要ピークの
速やかな消失を示し、逆相HPLCでは、主要ピークの、よ
り保持時間の短いピークへの転化を示した。逆相HPLC分
析では、Hewlett Packard 1090M HPLCシステム、C18
−固定相(孔サイズ300オングストローム)および0.1%
トリフルオロ酢酸(TFA)、アセトニトリルと0.1%TF
A、水からなる移動相を持つVydak 5μm カラム(4.
6×250mm)を用いた。流速1ml/分を用いて、0.1%v/v T
FA中5〜60%アセトニトリルグラディエント(5〜60%
35分、60〜5% 5分)を確立した。これに対し、EDATA
存在下では、銅イオンよりスパイクを示した後、bFGFの
転化が抑制された。クロマトグラムを比較すると、1mM
EDTA含有bFGF溶液(100μg/ml)は、銅イオン0.45mM
あるいは28ppmまで塩化銅によりスパイクを示した後、
クロマトグラフィーに変化を示さなかった(第1A図)
が、第1B図では、EDTA非存在下において、主要ピークが
より保持時間の短いピークに転化することを示した。第
1A図において、30分で溶出する主要ピークは、還元bFGF
を示すと考えられており、第1B図で、より速やかに溶出
するピークは、酸化および/または凝集体を示すと考え
られている。
より高濃度(0.9mMあるいは57ppm)の銅イオンを、ED
TA含有bFGF溶液に加えると、RP−HPLC上に、より保持時
間の短い形態への部分的転化がみられた。EDTAの有無に
かかわらず、スパイクを示す銅イオンが95ppm濃度であ
ると、完全な転化がみられた。極めて高濃度の銅イオン
の作用は研究目的で検討されたに過ぎず、治療適用のた
めの市販のbFGF製剤では、前述のような高濃度の金属イ
オンと接触することはない。
20mMリン酸ナトリウム緩衝液、pH6.5、1.0M NaClか
らなる移動相を持つPharmacia Superose12サイズ排除
カラムを用い、流速を0.5ml/分とするサイズ排除クロマ
トグラフィー(SEC)を、酸化条件下(すなわちEDTA非
含有)塩化銅でスパイクを示すbFGFサンプルの評価に用
いた。50mM酢酸ナトリウム(pH5.0)またはイオン強度
0.15Mのトリス緩衝液(pH7.4)(塩化ナトリウム添加で
調整)におけるbFGFサンプル(100μg/ml)は、0.9mM塩
化銅でスパイクを示した。bFGFの約10μg(100μl注
入)をSECでアッセイした。銅イオンスパイクを示すpH
5.0では、より高分子量体(二量体など)がみられた。
しかし、銅イオンスパイクを示すpH7.4では、SECにより
bFGFの単量体またはより高分子量のbFGFのピークがみら
れなかった。このことは、システイン残基の酸化が、pH
5.0よりpH7.4を好むため(システイン結合のpKaによ
る)、高分子量多量体がSECカラムに付着し得ることを
示す。
実施例3 bFGFの初期安定性試験 A. EDTA含有および非含有における反応率 リン酸(pH7.4)または酢酸(pH5.0)緩衝液中、25℃
において、逆相HPLCで測定したbFGF 100μg/mlの半減期
は、EDTA非存在下、pH7.4で約14時間、pH5.0で4日間で
あった。対照的に、EDTA存在下では、このタンパクの半
減期は、pH7.4で約18日間、pH5.0で3〜4ケ月間であっ
た。これらの結果から、pH5.0、EDTA存在下または非存
在下におけるサンプルの長期間安定性を測定するため、
サンプルを調製し、長期間保存し、逆相HPLCで分析し
た。1mM EDTAカルシウムジナトリウム存在下で、サンプ
ルから得られたクロマトグラムを示す第2A−2D図は、分
解が一部起こったにもかかわらず、主要ピークは25℃で
5ヶ月後でもまだ存在していることを示した(前記のよ
うに、5〜40% 35分、40〜5% 5分のグラディエント
に変えた場合を除く)。逆相HPLCによる分析は、Hewlet
t Packerd 1090 M HPLCシステム、C18−固定相(孔サイ
ズ300オングストローム)および0.1%トリフルオロ酢酸
(TFA)、アセトニトリルと0.1%TFA、水からなる移動
相を持つVydak 5μmカラム(4.6×250mm)を用いた。
流速1ml/分を用いて、0.1%v/v TFA中、5〜60%アセト
ニトリルグラディエント(5〜60% 35分、60〜5% 5
分)を確立した。第3A〜3C図に示すように、EDTA非存在
下、25℃で13日間保存により、主要ピークは消失し、複
合混合体が得られた。HPLCは、実施例2Bの上記条件下で
示した通りに行った。
B. EDTA存在下および非存在下での酸性pHにおける安定
性 ヘパリンアフィニティーHPLCにより測定した、酢酸緩
衝液pH4.0中の還元bFGF 100μg/mlの半減期は、EDTA非
存在下、25℃で約15分であったが、EDTA存在下では12時
間であった。グリシン緩衝液、pH2.2では、還元bFGF 10
0μg/mlはヘパリンアフィニティーHPLCにより、25℃で1
5分後には12%が残存するに過ぎなかった。
C. EDTA濃度およびEDTA塩の作用 0.1mM EDTAジナトリウムまたは1.0mM EDTAジナトリ
ウムのいずれかの存在下で、pH7.4およびpH5.0、およ
び、1.0mM EDTAカルシウムジナトリムウ(pH7.4)にお
ける、bFGF緩衝溶液の1ケ月安定性試験を行った。この
タンパクは、各塩のすべてのpH範囲で1ケ月保存した後
でも、十分生体内活性を示した。HPLCの結果から、エデ
ト酸塩の0.1mMおよび1.0mMの濃度は同等の効力を示し、
pH5.0で1ケ月間、安定であることが示された。しか
し、EDTA濃度をより高くすると、痕跡量の金属イオンの
作用に対し、より良好な保護作用を示し、28ppmの銅イ
オンは、1 mM EDTA存在下で、還元bFGFに対し作用しな
かった。HPLCの結果は、bFGFが、pH5.0、25℃で1ケ月
以上安定であり、4℃では5ケ月以上安定である(表
1)が、pH7.4では、生理的変化がみられた(データ示
さず)。
D.異なる塩の比較 1.0mM EDTAジナトリウムと1.0mM EDTAカルシウムジナ
トリウムの間で、速度論的な差はみられなかった。しか
し、初期のin vivo創傷治癒試験では、EDTAカルシウム
ジナトリウムとEDTAジナトリウムの間で生物学的な差が
みられ、カルシウム塩の方が治癒が良好であった。後期
in vivo試験では、差がみられなかった。
E.バイオアッセイの結果 FGF製剤について、幼若ハムスター腎臓−21(BHK)マ
イクロタイター細胞増殖アッセイを行った。このアッセ
イは、BHK−21細胞を用いてbFGF活性を測定する、公表
された方法の変法である(GospodarowiczおよびCheng,J
Cell Physiol(1986)128:475−484 Neufeldら、Reg P
eptides(1986)13:293−305)。このアッセイは、従来
示されたアッセイとは異なり、全アッセイをマイクロタ
イター組織培養平板で行い、細胞をグルタルアルデヒド
で固定し、細胞タンパクをクリスタルバイオレットで染
色した後、細胞増殖度を比色計で測定する。
アッセイの初日には、インシュリンおよびトランスフ
ェリン添加血清非含有培地を、96穴組織培養平板に流
し、bFGF標準品または活性の不明なサンプルを4検体ず
つ穴に入れ、段階希釈を行う。bFGFの階段希釈を行った
後、すべての穴にインジケーター細胞(BHK−21細胞)
を加え、マイクロタイター平板をインキュベーターに戻
し、37℃で72時間置く。細胞増殖度は、グルタルアルデ
ヒドで細胞を培養平板に固定し、クリスタルバイオレッ
トで細胞を染色して測定する。各穴における細胞増殖度
を、ELISA平板リーダーで平板を走査することにより測
定する。
細胞培養バイオアッセイにより、bFGFの安定化には、
EDTA非存在下のbFGFと比べ、EDTAの使用により明らかな
利点が示された。第4図は、pH5.0 25℃で保存したサン
プルのバイオアッセイの結果を、a)EDTAなし、b)0.
1mM EDTAジナトリウム、c)0.1mM EDTAジナトリウムで
示す。右方向への曲線のシフトは、活性の消失を意味す
る。第4A図は、EDTA非存在下の保存で活性が漸減するこ
とを示し、0.1mM(第4B図)および1.0M EDTA(第4C図)
の両方において保護作用が示された。
実施例4 長期間安定性試験 生物学的および生理学的にタンパク質を安定化する、
還元bFGFの製剤化条件を明らかにするため、製剤化前試
験を行った。bFGF(100μg/ml)の溶液安定性を、安定
化剤としてEDTA存在下および非存在下において、イオン
強度0.15M(塩化ナトリウム添加による調製)の水性懸
濁液(50mM)pH5.0およびpH7.4、25℃で評価した。逆相
HPLCアッセイで得られた、25℃、EDTA存在下および非存
在下で保存した還元bFGFのpH5.0のサンプルの安定性デ
ータを、時間に対する初期値%(主要ピークのピーク面
積に基づく)としてプロットした。これらのHPLCデータ
は、EDTA非存在下のbFGF溶液の安定性が悪く、リン酸緩
衝液pH7.4および酢酸緩衝液pH5.0における半減期は、そ
れぞれ25℃で14時間および4日間であることを示した。
これに比べ、EDTA存在下(0.1mMおよび1.0mM)では、bF
GFの安定性が非常に増加した。例えば、1mM EDTA存在
下、25℃で半減期は103日間であった。
次に、サンプルをpH2.2〜pH7.4のpH範囲で調整し、1m
M EDTAカルシウムジナトリウム含有の50mM水性緩衝液
(pH2.2および3.2ではグリシン;pH4.0、4.5、5.0では酢
酸ナトリウム;pH6.5および7.4ではリン酸ナトリウム)
を塩化ナトリウムでイオン強度を0.15Mとした場合の、2
5℃におけるpH−速度プロフィールを作成した。保存し
たサンプルの安定性(6時点以上)は、25℃において、
およそ3つの半減期を示した。サンプルを、ヘパリンア
フィニティーHPLCによりアッセイした。反応速度は、デ
ータに一次関数をあてはめるか、もしくは1つ以上の半
減期についてデータに一次反応速度論をあてはめられな
かった場合の初速度から得られた。各バッチのpHを、得
られた反応速度Kobsの対数関数としてプロットし、bFGF
溶液についてのpH−速度プロフィールを作成した。第5
図に示す通り、サンプルは、pH4.5〜pH5.0〜pH6.5で最
も安定性が高く、最大安定性を示すpHは、25℃でおおよ
そpH5.0であった。
FGF製剤の安定性データを表2に示し、pH5.0における
結果を温度の関数として示す。表3は、溶液製剤の最も
好ましい保存条件であるpH5.0,4℃での、より完全な一
連のデータを示す。bFGF製剤の生物学的活性は、Gospod
arowiczらの示した通り(J Cell Physiol(1985)122:3
23−332)、副腎皮質毛細管内皮(ACE)細胞増殖につい
て試験した。簡単に述べると、Falcon 6穴平板に、10%
仔牛血清、ペニシリン50単位/穴、ストレプトマイシン
50単位/穴を添加したDME 16を2mlいれ、約1×104の細
胞を置いた。各サンプルを適当に希釈し(最終濃度、1p
g/ml〜1μg/ml)、野生型(ウシ下垂体由来)FGF 10μ
lを細胞中に加えた。陰性対照として、FGFサンプルを
加えない6穴を同時に試験した。この平板を37℃で48時
間インキュベートし、細胞サンプルを適当な穴に再度加
え、さらに37℃で48時間インキュベートした。その後細
胞をトリプシン分解し、集めて、Coulterカウンターで
計数した。
サンプルを、4℃および−20℃で、pH4.5,5.0,5.5,6.
5において、6ケ月保存したが、6ケ月後でもHPLCによ
り30%未満の分解しか認められなかったため、速度定数
を正確に求められることはできなかった。pH5.0におい
ては、6ケ月の保存で、HPLCでは10%未満の分解しか認
められなかった。
これらの知見から、bFGFの溶液製剤として選択される
条件は、1mM EDTAカルシウムジナトリウム存在下、塩化
ナトリウムで等張に調整した50mM酢酸ナトリウム緩衝
液、pH5.0、4℃での保存であった。
実施例5 クエン酸を用いたbFGFの安定性 この実験は、塩化ナトリウムでイオン強度を0.15Mに
調整した500mMクエン酸溶液、pH5.0中還元bFGFを100μg
/ml用いて行った。サンプルは、調節された温度で、Sar
stedtポリプロピレンチューブに入れて保存した。最初
の対照サンプルは、−80℃で保存した。33日後にサンプ
ルを取り出し、アッセイした。すなわち、サンプルおよ
び最初の対照サンプルの100μlを、希釈せずに逆相HPL
Cカラム上に注入した。数値は、初期値%で記録した。
クエン酸溶液中のbFGFの安定性は、上述で示した酢酸
溶液およびEDTAの安定性よりわずかに低かった(クエン
酸では25℃で33日後に82%残存したのに対し、酢酸/EDT
A溶液では88%残存した。同じ逆相HPLC法による)。
実施例6 凍結乾燥実験 1番目の実験では、bFGF原末10mg/mlを10mlグリシ
ン、pH5.0,10mM EDTAカルシウムジナトリウム中500μg/
mlに希釈した。サンプル2mlを凍結乾燥した後、精製水1
0mlで再懸濁した。2番目の実験では、bFGF原末10mg/ml
を200mg/mlマンニトール、20mM酢酸ナトリウム、pH5.0,
10mM EDTA中500μg/mlに希釈した。サンプル2mlを凍結
乾燥した後、精製水10mlで再懸濁した。凍結乾燥後再懸
濁したbFGFの各サンプルについて、ヘパリンHPLC分析を
行った。凍結乾燥サンプルについては、ピーク面積の完
全な回復が認められ、このサンプルは、細胞培養バイオ
アッセイにより生物学的に活性であることを示した。
これらの製剤は、凍結乾燥工程中減圧により酢酸が除
去されることから、理想的なものではない。この問題を
解決するための好ましい緩衝液としては、クエン酸およ
び他の不揮発性カルボキシレート緩衝液を用いる。例え
ば、マンニトール、ラクトース、トレハロース、グリシ
ン、グリシルグリシン、グルコース、ショ糖、ポリビニ
ルピロリドン、グルタミン酸、ガラクトース、およびア
ルギン酸、マルタトリオース、ならびに他のオリゴ糖類
などの膨張剤(bulking agents)を用いる。
薬学的処方または関連分野の当業者には自明であるよ
うな上記発明の実施方法の変更は、以下の特許請求の範
囲内にある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 トンプソン,スチュアート エイ. アメリカ合衆国 カリフォルニア 94040 マウンテン ビュー,ナンバー 1005,ライト アベニュー 928 (72)発明者 ターナウスキ,エス.ジョーゼフ アメリカ合衆国 カリフォルニア 94086 サニーベイル,ラニトス アベ ニュー 252 (56)参考文献 特開 昭55−102519(JP,A) 特開 昭59−206313(JP,A) 特開 平1−240169(JP,A) 米国特許4902782(US,A) 米国特許4785079(US,A) 欧州公開345660(EP,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 38/183 A61K 47/12 C07K 14/50 CA(STN)

Claims (42)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】塩基性線維芽細胞成長因子(bFGF)、なら
    びに保存および臨床使用のために該bFGFの半減期を延長
    するのに効果的な量の少なくとも1種類のキレート剤ま
    たはその薬学的に適した塩を包含する安定な塩基性線維
    芽細胞成長因子製剤であって、ここで該キレート剤が、
    アミノポリカルボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸、
    2−(2−アミノ−2−オキソエチル)アミノエタンス
    ルホン酸(BES)またはN−置換タウリンである、安定
    な塩基性線維芽細胞成長因子製剤。
  2. 【請求項2】前記キレート剤が、アミノポリカルボン酸
    である請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  3. 【請求項3】前記アミノポリカルボン酸が、エチレンジ
    アミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸
    (DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、グルタミン酸、お
    よびアスパラギン酸からなる群から選択される請求項2
    に記載の安定なbFGF製剤。
  4. 【請求項4】前記アミノポリカルボン酸が、EDTAである
    請求項3に記載の安定なbFGF製剤。
  5. 【請求項5】前記アミノポリカルボン酸が、DTPAである
    請求項3に記載の安定なbFGF製剤。
  6. 【請求項6】前記キレート剤が、ヒドロキシアミノカル
    ボン酸である請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  7. 【請求項7】前記ヒドロキシアミノカルボン酸が、N,N
    −bis−2−ヒドロキシエチルグリシン、N−トリス−
    ヒドロキシメチルメチルグリシン、およびN−ヒドロキ
    シエチルイミノ二酢酸からなる群から選択される請求項
    6に記載の安定なbFGF製剤。
  8. 【請求項8】前記キレート剤が、N−置換グリシンであ
    る請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  9. 【請求項9】前記N−置換グリシンが、グリシルグリシ
    ンである請求項8に記載の安定なbFGF製剤。
  10. 【請求項10】前記キレート剤が、N−置換タウリンで
    ある請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  11. 【請求項11】前記キレート剤が、2−(2−アミノ−
    2−オキソエチル)アミノエタンスルホン酸である請求
    項1に記載の安定なbFGF製剤。
  12. 【請求項12】請求項1に記載の安定なbFGF製剤であっ
    て、該製剤のpH範囲が、2〜8である請求項1に記載の
    安定なbFGF製剤。
  13. 【請求項13】前記製剤のpHの範囲が、4.5〜6.5である
    請求項12に記載の安定なbFGF製剤。
  14. 【請求項14】前記薬学的に適した塩が、ナトリウム、
    カリウムおよび/またはカルシウムイオンの塩である請
    求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  15. 【請求項15】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が7よりも大きい、請求項1
    に記載の安定なbFGF製剤。
  16. 【請求項16】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が10よりも大きい、請求項1
    に記載の安定なbFGF製剤。
  17. 【請求項17】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が15よりも大きい請求項1に
    記載の安定なbFGF製剤。
  18. 【請求項18】前記塩基性線維芽細胞成長因子が、哺乳
    類由来である請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  19. 【請求項19】前記塩基性線維芽細胞成長因子が、ヒト
    塩基性線維芽細胞成長因子である請求項16に記載の安定
    なbFGF製剤。
  20. 【請求項20】前記塩基性線維芽細胞成長因子が、組換
    えタンパク質である請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  21. 【請求項21】前記製剤が、乾燥状態である請求項1に
    記載の安定なbFGF製剤。
  22. 【請求項22】前記製剤が、水溶液に分散する請求項1
    に記載の安定なbFGF製剤。
  23. 【請求項23】前記製剤が、水溶液中に溶解された請求
    項19に記載の安定なbFGF製剤。
  24. 【請求項24】前記製剤が、調節放出製剤として製剤さ
    れる請求項1に記載の安定なbFGF製剤。
  25. 【請求項25】前記キレート剤が、安定な線維芽細胞成
    長因子製剤の重量の0.001〜2.0%の量存在する請求項20
    に記載の安定なbFGF製剤。
  26. 【請求項26】前記キレート剤が、安定な線維芽細胞成
    長因子製剤の重量の0.01〜40%の量存在する請求項19に
    記載の安定なbFGF製剤。
  27. 【請求項27】水性環境において線維芽細胞成長因子の
    可溶性生物活性を保存している塩基性線維芽細胞成長因
    子製剤を保存および臨床使用のために塩基性線維芽成長
    因子の半減期を延長する方法であって、該方法は、少な
    くとも1種類のキレート剤またはその薬学的に適した塩
    の塩基性線維芽細胞成長因子の半減期を延長するに効果
    的な量を線維芽細胞成長因子製剤と混合して混合物を得
    ることを包含し、ここで該キレート剤が、アミノポリカ
    ルボン酸、ヒドロキシアミノカルボン酸、2−(2−ア
    ミノ−2−オキソエチル)アミノエタンスルホン酸(BE
    S)またはN−置換タウリンである、方法。
  28. 【請求項28】前記混合物のpH範囲が、2〜8である前
    記請求項27に記載の方法。
  29. 【請求項29】前記混合物のpH範囲が、4.5〜6.5である
    請求項27に記載の方法。
  30. 【請求項30】前記混合物のpHが、5.0である請求項28
    に記載の方法。
  31. 【請求項31】前記キレート剤が、重量にして0.001%
    〜2%の量存在する請求項27に記載の方法。
  32. 【請求項32】前記キレート剤が、アミノポリカルボン
    酸である請求項27に記載の方法。
  33. 【請求項33】前記アミノポリカルボン酸が、エチレン
    ジアミン四酢酸(EDTA)、ジエチレントリアミン五酢酸
    (DTPA)、ニトリロ三酢酸(NTA)、グルタミン酸、お
    よびアスパラギン酸からなる群から選択される請求項31
    に記載の方法。
  34. 【請求項34】前記アミノポリカルボン酸が、DTPAであ
    る請求項33に記載の方法。
  35. 【請求項35】前記アミノポリカルボン酸が、EDTAであ
    る請求項33に記載の方法。
  36. 【請求項36】前記キレート剤が、ヒドロキシアミノカ
    ルボン酸である請求項27に記載の方法。
  37. 【請求項37】前記ヒドロキシアミノカルボン酸が、N,
    N−bis−2−ヒドロキシエチルグリシン、N−tris−ヒ
    ドロキシメチルメチルグリシン、およびN−ヒドロキシ
    エチルイミノ二酢酸からなる群から選択される請求項36
    に記載の方法。
  38. 【請求項38】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が7より大きい、請求項27に
    記載の方法。
  39. 【請求項39】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が10より大きい、請求項27に
    記載の方法。
  40. 【請求項40】前記キレート剤が、製剤のpHにおいて、
    銅イオンに対する結合強度が15より大きい、請求項27に
    記載の方法。
  41. 【請求項41】前記線維芽細胞成長因子が、ヒト塩基性
    線維芽細胞成長因子である請求項27に記載の方法。
  42. 【請求項42】前記塩基性線維芽細胞成長因子が、組換
    えタンパクである請求項41に記載の方法。
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