JP3388626B2 - 格納式アシストグリップ - Google Patents

格納式アシストグリップ

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JP3388626B2 JP04439594A JP4439594A JP3388626B2 JP 3388626 B2 JP3388626 B2 JP 3388626B2 JP 04439594 A JP04439594 A JP 04439594A JP 4439594 A JP4439594 A JP 4439594A JP 3388626 B2 JP3388626 B2 JP 3388626B2
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Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【産業上の利用分野】本発明は、自動車の車室内に取り
付けられる格納式アシストグリップに関するものであ
る。 【0002】 【従来の技術】自動車が旋回する際の乗車姿勢の安定を
確保するために、乗客・乗員が握ることのできるアシス
トグリップが自動車のルーフ内面に取り付けられること
がある。このアシストグリップとして、弾性材からなる
芯材の延出部が両端から露出した可撓性グリップ本体
と、芯材の延出部に長手方向に沿って形成された長孔を
介して芯材の延出部を摺動案内するべく車体に固定され
たガイド機構とを有し、通常はルーフ内面に概ね密接
し、使用時にのみ引き出すことができるように構成され
た格納式のものが、特開平3−279035号公報に提
案されている。 【0003】さて、上記公報に開示された格納式アシス
トグリップは、不使用時には、芯材の発揮する弾発的な
復元力によってルーフ内面に沿う位置にグリップ本体が
格納され、使用時には、芯材の復元力に抗してルーフ内
面から引き離すようにグリップ本体を引き出すことがで
きるようになっている。また上記公報には、車体に固定
されたガイド機構の基台に芯材が摺接する際の摺動抵抗
を低減するために、芯材に突設した軸受片にローラを軸
支するようにした構造が提案されている。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来構造によると、それまでは単純な板ばねで構成し得た
芯材に軸受片を設けねばならないので、芯材自体の製作
が厄介になるうえ、その材料の歩留まりも低下するとい
った不都合が生じる。 【0005】本発明は、このような従来技術の不都合を
解消するべく案出されたものであり、その主な目的は、
芯材の製作性を低下させずに格納時あるいは使用時の操
作力を低減可能なように改良された格納式アシストグリ
ップを提供することにある。 【0006】 【課題を解決するための手段】このような目的は、本発
明によれば、弾性材からなる芯材の延出部が両端から露
出した可撓性グリップ本体と、前記芯材の延出部に長手
方向に沿って形成された長孔を介して前記芯材の延出部
を摺動案内するべく車体に固定されたガイド機構とを有
する格納式アシストグリップの構成を、芯材の延出部が
摺接可能な転動部材をガイド機構に設けると共に、芯材
の延出部の端部に転動部材と当接する係止部を設け、該
係止部が転動部材を乗り越えてグリップ本体の最大引出
し状態が保持されることによって達成される。 【0007】 【作用】このような構成によれば、転動部材によって芯
材の摺動が円滑になるため、格納する際、あるいは引き
出す際の操作力が低減される。しかも転動部材がガイド
機構側に設けられるので、芯材の形状は従来のままで良
く、芯材の製作性を低下させずに済む。 【0008】 【実施例】以下に添付の図面に示された具体的な実施例
に基づいて本発明の構成を詳細に説明する。 【0009】図1は、本発明に基づき構成された格納式
アシストグリップが適用された自動車の車室の要部を示
している。このアシストグリップの細長いグリップ本体
1は、ルーフ内面2の窓枠側に、車体前後方向に沿って
配設されている。グリップ本体1は、可撓性を有する合
成樹脂材で一体成形され、例えばばね材などの弾性に富
む金属板からなる平板状の芯材がその内部に埋設されて
いる。 【0010】図2並びに図3に示すように、芯材は、そ
の両端(ここでは一方の端部のみを図示する)が、グリ
ップ本体1の両端から露出して延出されており、その各
延出部3には、グリップ本体1の長手方向に沿う長孔4
がそれぞれ開設されている。そしてこれらの各延出部3
は、ルーフ内面2に固定される一対のガイド機構5によ
って案内支持されるようになっている。 【0011】ガイド機構5は、概ね直方体形状をなすベ
ース6と、ベース6上に転動自在に支持された転動部材
としてのローラ7とからなり、延出部3が摺合可能なガ
イド溝8が、ベース6の車室側の面に凹設され、その外
端部に、ローラ7を支持するための軸受部9が形成され
ている。この軸受部9は、外向きに開かれると共に、ロ
ーラ7の両端に形成された軸部10の軸径よりも開口が
狭くなっており、ローラ7の両端の軸部10が押し込ま
れると、材料自体の弾性変形にて開口が広がって軸部1
0を受容し、軸部10が嵌着されると開口が復元して狭
くなり、ローラ7が脱落し得なくなるようになってい
る。 【0012】ベース6のガイド溝8の中央には、ボルト
挿通孔11が開設されており、ガイド溝8内に延出部3
を受容した状態で金属製の矩形のリテーナ12を当てて
ボルト13をルーフ内面2のボルト孔(図示せず)に螺
着することにより、ガイド溝8とリテーナ12間に延出
部3を挟持した状態で、ベース6が車体に共締め固着さ
れる。なお、ベース6の車体との当接面には、位置決め
用の突起14が突設されている。 【0013】ベース6のガイド溝8底に於ける軸受部9
に隣接する部分には、ゴム材からなるクッション部材1
5が埋設されている。 【0014】一方、芯材の延出部3の最端部は、上向き
に折り曲げられて係止部16が形成されている。 【0015】さて、不使用時に於ては、芯材の弾発力に
よってグリップ本体1はルーフ内面2に沿うように格納
されている。この状態から使用可能な状態にするには、
グリップ本体1を芯材の弾発力に抗してルーフ内面2か
ら引き離すように引き出せば、ガイド溝8並びに長孔4
とボルト13との係合に案内されて、ガイド溝8とリテ
ーナ12間を芯材の延出部3が摺動する。この際、ロー
ラ7が転動することで延出部3の摺動抵抗が低減され
る。また、延出部3の端末の係止部16の角がローラ7
に当接したところでクリック感が生じるが、これに抗し
て更にグリップ本体1を引き出せば、延出部3が弾性変
形して係止部16がローラ7を乗り越える。この係止部
16がローラ7を乗り越えてガイド溝8底に衝当する際
に発する打音は、ガイド溝8底に埋設されたクッション
部材15にて吸収される。 【0016】そしてこの時のグリップ本体1の引出し限
度が長孔4の外端がボルト13に当接することで規定さ
れ、係止部16の外面がローラ7に当接してグリップ本
体1の引出し状態が保持される。 【0017】グリップ本体1を格納する際には、係止部
16がローラ7を乗り越えるようにグリップ本体1を押
し込めば、芯材の弾発力により、ルーフ内面2に沿う格
納状態に自動的にグリップ本体1が復帰する。 【0018】 【発明の効果】このように本発明によれば、ガイド機構
に設けられたローラにより、グリップ本体に設けられた
芯材の延出部の摺動性が円滑化されるため、グリップ本
体を格納する際、あるいは引き出す際の操作力が低減さ
れる。しかもローラがガイド機構に設けられるので、芯
材にローラの軸受を設ける必要がなくなり、芯材の製作
性および材料の歩留まりを低下させずに済む。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明が適用された車室の要部斜視図。 【図2】本発明装置の分解斜視図。 【図3】本発明装置の要部縦断面図。 【符号の説明】 1 グリップ本体 2 ルーフ内面 3 延出部 4 長孔 5 ガイド機構 6 ベース 7 ローラ(転動部材) 8 ガイド溝 9 軸受部 10 軸部 11 ボルト挿通孔 12 リテーナ 13 ボルト 14 位置決め用突起 15 クッション部材 16 係止部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−279035(JP,A) 特開 平3−279034(JP,A) 特開 平6−8766(JP,A) 実開 昭63−102536(JP,U) 実開 平2−38339(JP,U) 実公 平4−48984(JP,Y2) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B60N 3/02

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 【請求項1】 弾性材からなる芯材の延出部が両端から
    露出した可撓性グリップ本体と、前記芯材の延出部に長
    手方向に沿って形成された長孔を介して前記芯材の延出
    部を摺動案内するべく車体に固定されたガイド機構とを
    有する格納式アシストグリップであって、 前記芯材の延出部が摺接可能な転動部材が前記ガイド機
    構に設けられると共に、前記芯材の延出部の端部に前記
    転動部材と当接する係止部が設けられ、 該係止部が前記転動部材を乗り越えて前記グリップ本体
    の最大引出し状態が保持されることを特徴とする格納式
    アシストグリップ。
JP04439594A 1994-03-15 1994-03-15 格納式アシストグリップ Expired - Fee Related JP3388626B2 (ja)

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