JP3388574B2 - 樹脂成形体への電線の係止構造 - Google Patents

樹脂成形体への電線の係止構造

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JP3388574B2 JP25513797A JP25513797A JP3388574B2 JP 3388574 B2 JP3388574 B2 JP 3388574B2 JP 25513797 A JP25513797 A JP 25513797A JP 25513797 A JP25513797 A JP 25513797A JP 3388574 B2 JP3388574 B2 JP 3388574B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、車両のイ
ンストルメントパネル,ピラートリム及びルーフトリム
等の樹脂成形体への電線の係止構造に関し、特に、樹脂
成形体の表面の美観を損なうことなく、簡易かつ安価に
電線の係止手段を形成することができるとともに、樹脂
成形体のリサイクル性の向上を図ることができる樹脂成
形体への電線の係止構造に関する。
【0002】
【従来の技術】各種表示器,メータ,照明,エアコン,
オーディオなどの電装品の電気的接続を行なうため、車
両の内部には、多数の電線束とコネクタ等からなるワイ
ヤハーネスが配索されている。
【0003】そして、近年、インストルメントパネル,
ピラートリム,ルーフトリム等の車両への組付作業と、
ワイヤハーネスの配索作業との効率化を図るべく、これ
らインストルメントパネル,ピラートリム,ルーフトリ
ム等にあらかじめ別個独立のワイヤハーネスを配索した
状態で係止し、これら部材をユニット化することが行な
われている。
【0004】従来のインストルメントパネルへのワイヤ
ハーネスの係止構造として、例えば、実開平1−105
327号で提案されているものがある。図9は従来のイ
ンストルメントパネルへのワイヤハーネスの係止構造を
示す裏面側斜視図であり、また、図10は上記ワイヤハ
ーネスの係止構造を示す部分断面図である。
【0005】これら図面において、従来は、インストル
メントパネル100の裏面に、所定間隔を開けて相対向
する壁部101,101を一体的に立設することによっ
て、ワイヤハーネス110の配索経路を形成し、両壁部
101,101間にワイヤハーネス110を配索した
後、両壁部101,101間に発泡性樹脂材102を充
填することにより、ワイヤハーネス110を係止する構
成となっていた。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】近年、資源の有効利用
という公益的観点から、車両の廃棄後、樹脂成形体であ
るインストルメントパネルを樹脂材料としてリサイクル
する必要が生じた。ところが、上述した従来の係止構造
のように、両壁部101,101によって形成された配
索経路に発砲樹脂材102を充填してワイヤハーネス1
10を係止する構成では、インストルメントパネル10
0から不要となったワイヤハーネス110を除去するこ
とが困難で、解体に手間がかかり、リサイクル性に欠け
るという問題があった。
【0007】また、ワイヤハーネス110を係止するに
あたって、両壁部101,101間に発砲樹脂材102
を充填しなければならず、インストルメントパネル10
0にワイヤハーネス110を簡易に係止することができ
ないという問題もあった。
【0008】なお、図11に示すように、インストルメ
ントパネル200裏面の配索経路に、一対の係止爪20
1,201を所定間隔で一体形成し、これら係止爪20
1,201によってワイヤハーネス210をインストル
メントパネル200の裏面に係止することも考えられ
る。
【0009】ところが、係止爪201,201には、ワ
イヤハーネス210を保持するための巻き返し部分20
1aを形成する必要があり、該巻き返し部分201aを
形成するために、スライド金型を用いなければならず、
また、該スライド金型を形抜きするための貫通孔202
をインストルメントパネル200に設けなければならな
かった。
【0010】このため、スライド金型を用いることによ
り係止爪201,201の製造コストが高くなるという
問題があり、また、貫通孔202によってイントルメン
トパネル200の表面(化粧面)の美観が損なわれると
いう問題があった。
【0011】本発明は、上記問題点に鑑みてなされたも
のであり、樹脂成形体の表面の美観を損なうことなく、
簡易かつ安価に電線の係止手段を形成することができる
とともに、樹脂成形体のリサイクル性の向上を図ること
ができる樹脂成形体への電線の係止構造の提供を目的と
する。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の樹脂成形体への電線の係止構造は、
車両用樹脂成形体に配索された電線を係止する構造であ
って、前記樹脂成形体の裏面における前記電線の配索経
路の一側に、可撓性を有し、曲げられた状態で該配索経
路を横断可能な長さの係止ベルトが一体成形され、該配
索経路の他側に、該係止ベルトに対向し、曲げられた状
態の該係止ベルトの先端部が嵌入される嵌入部が設けら
れ、該嵌入部に、曲げられた状態の該係止ベルトの該先
端部が保持されることで、該配索経路に沿って配索され
た該電線が該樹脂成形体に係止され、且つ、該電線の該
配索経路両側に、二以上の該係止ベルトが交互に形成さ
れ、各係止ベルトが曲げられた状態にされたときに、隣
り合う各係止ベルトの一辺が互いに接触する構成とされ
た。
【0013】このような構成によれば、スライド型を用
いない通常の金型によって、薄肉の係止ベルトを真直ぐ
な状態で樹脂成形体に一体成形することができ、その
後、係止ベルトを曲げた状態にして、樹脂成形体に配索
された電線を係止することができる。したがって、スラ
イド型を用いずに、簡易かつ安価に電線の係止手段を形
成することができるとともに、型抜きのための貫通孔に
よって樹脂成形体の表面の美観を損なうこともない。
【0014】また、係止ベルトの係止状態(係止ベルト
を曲げて電線を係止した状態)は、その先端部と嵌入部
との嵌合力によって維持されているので、該係止ベルト
を引張ることにより、あるいは、樹脂成形体の配索経路
に配索された電線を引張ることにより、簡単に係止ベル
トの係止状態を解除することができる。したがって、樹
脂成形体から電線を容易に除去することができ、該樹脂
成形体のリサイクル性を向上させることができる。
た、交互に形成された各係止ベルトによって、電線が両
側から抱き込まれ、該電線を安定した状態で係止するこ
とができる。 また、隣り合う係止ベルトどうしの接触に
よって生じる抵抗力で、これら係止ベルトの係止力が高
められる。
【0015】請求項2記載の樹脂成形体への電線の係止
構造は、前記嵌入部を、前記樹脂成形体の表面に貫通し
ない凹溝とした構成としてある。
【0016】このような構成によれば、樹脂成形体の表
面の美観を損なうことなく、嵌入部によって係止ベルト
の係止状態を維持することができる。なお、嵌入部を樹
脂成形体の表面に貫通させた場合でも、係止ベルトの先
端部を嵌入することによって該嵌入部が塞がれるので、
樹脂成形体の表面の美観が損なわれることはない。
【0017】請求項3記載の樹脂成形体への電線の係止
構造は、前記樹脂成形体の裏面に、前記電線の配索経路
を形成する一対の壁部を一体成形するとともに、該壁部
又はその近傍に前記係止ベルトを一体成形し、該係止ベ
ルトと対向する前記嵌入部を前記壁部の内側に設けた構
成としてある。
【0018】このような構成によれば、壁部によって電
線の配索経路を形成したことにより、電線を樹脂成形体
の裏面に簡単かつ正確に配索することができるととも
に、配索経路に沿って配索された電線を係止ベルトで簡
単に係止することができる
【0019】また、壁部が補強リブの役割を果たし、樹
脂成形体の強度を向上させることもできる。
【0020】さらに、壁部間に収容された電線によっ
て、係止状態の係止ベルトが該壁部に押し付けられ、こ
れにより該係止ベルトの係止力が高められる。
【0021】請求項記載の樹脂成形体への電線の係止
構造は、樹脂成形体であるインストルメントパネル,ピ
ラートリム及びルーフトリムにそれぞれ前記係止ベルト
及び前記嵌入部を形成するとともに、それぞれ別個独立
のワイヤハーネスを配索かつ係止することにより、これ
らインストルメントパネル,ピラートリム及びルーフト
リムをユニット化した構成としてある。
【0022】このような構成によれば、車体にインスト
ルメントパネル,ピラートリム及びルーフトリムを取り
付け、それぞれのワイヤハーネスをコネクタ接続するこ
とにより、従来、困難とされていたインストルメントパ
ネルからルーフトリムに至るワイヤハーネスの配索作業
を省略することができる。請求項記載の樹脂成形体へ
の電線の係止構造は、前記係止ベルトは、真直ぐな状態
で前記樹脂成形体に一体成形された構成とされている。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の樹脂成形体への電
線の係止構造の実施形態について、図面を参照しつつ説
明する。まず、本発明の第一実施形態に係る樹脂成形体
への電線の係止構造について説明する。本実施形態は、
本発明の係止構造を、樹脂成形体である車両のインスト
ルメントパネルに設けた構成としてある。
【0024】図1は本発明の第一実施形態に係る電線の
係止構造を設けたインストルメントパネルの斜視図であ
り、図2は上記電線の係止構造を示す要部拡大図であ
る。また、図3は上記電線の係止構造の要部断面図であ
り、同図(a)は電線の非係止状態,同図(b)は電線
の係止状態を示す。
【0025】図1において、10は樹脂成形体であるイ
ンストルメントパネルであり、その裏面には、ワイヤハ
ーネス40の配索経路Aを形成する一対の壁部11,1
1が相対向する状態で一体形成してある。これら壁部1
1,11によって形成された配索経路Aは、ワイヤハー
ネス40を構成する電線束41の形態に対応して屈曲か
つ分岐させてある。
【0026】また、図1及び図2に示すように、壁部1
1,11上面の数ヶ所に、二枚一組の係止ベルト12,
12が交互に一体形成してある。これら係止ベルト1
2,12は、薄肉で可撓性を有し、曲げた状態にしたと
き、配索経路Aの横断が可能な長さとなっている。さら
に、各係止ベルト12,12を曲げた状態にしたとき、
互いの一辺12b,12cどうしが接触するようにして
ある。
【0027】図2及び図3(a)に示すように、壁部1
1,11の内側の配索経路A両側には、各係止ベルト1
2,12にそれぞれ対向する二つの嵌入部13,13が
交互に設けてある。該嵌入部13は、係止ベルト12の
先端部12aとほぼ同じ矩形の凹溝としてあり、インス
トルメントパネル10の表面に貫通させないようにして
ある。
【0028】図3(b)に示すように、各係止ベルト1
2,12を曲げた状態にし、その先端部12a,12a
を各嵌入部13,13に嵌入させることにより、各係止
ベルト12,12が曲がった状態で各嵌入部13,13
に保持される。
【0029】なお、係止ベルト12,12と嵌入部1
3,13は、図1に示すように、壁部11,11の屈曲
部及び分岐部の付近に必ず設けることが好ましい。ま
た、壁部11,11の直線部分には、該直線部分の長さ
に応じて、これら係止ベルト12,12と嵌入部13,
13を適宜設ければよいが、インストルメントパネル1
0の場合、約30cm間隔で設ければ、電線束41の弛
みを確実に防止することができる。
【0030】上記構成からなる本実施形態の電線の係止
構造では、図1に示すように、ワイヤハーネス40を構
成する電線束41を、壁部11,11によって形成され
る配索経路Aに沿って配索し、その後、各係止ベルト1
2,12を曲げた状態にして嵌入部13,13に保持さ
せる。
【0031】これにより、電線束41の数ヶ所が、各係
止ベルト12,12によって両側から抱き込まれるよう
に係止され、該電線束41の配索状態が維持される。
【0032】このとき、各係止ベルト12,12の互い
の一辺12b,12cどうしが接触し、各係止ベルト1
2,12の係止力が高められる。また、各係止ベルト1
2,12によって両側から抱き込まれた電線束41が、
これら係止ベルト12,12を壁部11,11の内側に
押し付け、その係止力がさらに高められる。
【0033】このように、電線束41が配索経路Aに沿
って配索かつ係止されると、該電線束41の各端末に設
けられたコネクタ42,42…が、インストルメントパ
ネル10に設けられた図示しない各種電装品(メータ,
エアコン等)の取付孔14,14…に位置する。
【0034】上記のようにしてワイヤハーネス40を配
索かつ係止したインストルメントパネル10は、各種電
装品と同様、独立した一個のユニットとなり、車両の組
立時において、インストルメントパネル10を車体に組
み付けるだけで、ワイヤハーネス40の配索作業が不要
となる。
【0035】インストルメントパネル10を車体に組み
付けた後は、壁部11,11によって形成された空間
が、図示しないエアダクトや車体パネル等に塞がれる。
これにより、曲がった状態の各係止ベルト12,12が
真直ぐに戻ることがなくなり、電線束41の係止状態が
恒久的に維持される。
【0036】このような本実施形態の樹脂成形体への電
線の係止構造によれば、スライド型を用いない通常の金
型によって、薄肉の係止ベルト12,12を真直ぐな状
態でインストルメントパネル10に一体成形することが
でき、その後、係止ベルト12,12を曲げた状態にし
て、インストルメントパネル10に配索されたワイヤハ
ーネス40を係止することができる。
【0037】したがって、スライド型を用いずに、簡易
かつ安価に電線の係止手段を形成することができるとと
もに、型抜きのための貫通孔によってインストルメント
パネル10の表面の美観を損なうこともない。
【0038】また、係止ベルト12,12の係止状態
は、主として、その先端部12a,12aと嵌入部1
3,13との嵌合力によって維持されているので、該係
止ベルト12,12を引張ることにより、あるいは、配
索経路Aに配索された電線束41を引張ることにより、
簡単に係止ベルト12,12の係止状態を解除すること
ができる。
【0039】したがって、インストルメントパネル10
からワイヤハーネス40を容易に除去することができ、
大型樹脂成形体であるインストルメントパネル10のリ
サイクル性を向上させることができる。
【0040】さらに、壁部11,11によって電線束4
1の配索経路Aを形成したことにより、電線束41をイ
ンストルメントパネル10の裏面に簡単かつ正確に配索
することができるとともに、配索経路Aに沿って配索さ
れた電線束41を係止片よって簡単に係止することが
できる。
【0041】これに加え、壁部11,11が補強リブの
役割を果たすので、インストルメントパネル10の強度
を向上させることもできる。
【0042】次に、本発明の第二実施形態に係る樹脂成
形体への電線の係止構造について説明する。本実施形態
は、上記第一実施形態と同様の係止構造を、樹脂成形体
である車両のピラートリム及びルーフトリムに設けた構
成としてある。図4は本発明の第二実施形態に係る電線
の係止構造を設けたピラートリムの斜視図であり、同じ
く、図5は本発明の第二実施形態に係る電線の係止構造
を設けたルーフトリムの斜視図である。
【0043】図4において、20はピラートリムであ
り、樹脂成形体からなり、図示しない車両のフロントピ
ラーに組み付けられる。該ピラートリム20の裏面に
は、相対向する一対の壁部21,21が一体形成してあ
り、該壁部21,21によって直線上の配索経路Bが形
成されている。また、壁部21,21上面の両端側に
は、それぞれ二枚一組の係止ベルト22,22が交互に
一体成形してあり、図示しないが、これら係止ベルト2
2,22に対応する嵌入部も設けてある。
【0044】ピラートリム20の裏面には、壁部21,
21と係止ベルト22,22及び前記嵌入部を利用し
て、ワイヤハーネス40が配索かつ係止してあり、上記
インストルメントパネル10と同様、該ピラートリム2
0のユニット化を図っている。
【0045】図5において、30はルーフトリムであ
り、樹脂成形体からなり、図示しない車両のルーフに組
み付けられる。該ルーフトリム30の裏面には、相対向
する一対の壁部31,31が一体的に立設してあり、該
壁部31,31によって屈曲かつ分岐した配索経路Cが
形成されている。また、壁部31,31の端部,屈曲部
及び分岐部には、適宜、二枚一組の係止ベルト32,3
2が交互に一体成形してある。図示しないが、上記と同
様に、各係止ベルト32,32に対応する嵌入部も設け
てある。
【0046】ルーフトリム30の裏面には、壁部31,
31と係止ベルト32,32及び前記嵌入部を利用し
て、ワイヤハーネス40が配索かつ係止してあり、上記
インストルメントパネル10,ピラートリム20と同
様、該ルーフトリム30のユニット化を図っている。
【0047】このように、本係止構造によって、インス
トルメントパネル10とピラートリム20及びルーフト
リム30をぞれぞれユニット化すれば、図6に示すよう
に、車体にインストルメントパネル10,ピラートリム
20及びルーフトリム30を組み付け、それぞれのワイ
ヤハーネス40をコネクタ接続することにより、従来、
困難とされていたインストルメントパネル10からルー
フトリム30に至るワイヤハーネス40の配索作業を省
略することができる。
【0048】なお、本発明の樹脂成形体への電線の係止
構造は、上述した各実施形態に限定されるものではな
い。
【0049】例えば、上述した各実施形態では、二つの
係止ベルト12,12(22,22又は32,32)を
曲げた状態にしたとき、互いの一辺12b,12cどう
しを接触させて、各係止ベルト12,12の係止力を高
めているが、これに限定されるものではない。図7
(a)に示す参考例は、複数の係止ベルト12,12…
を所定間隔を開けて形成したものとされる。
【0050】また、図7(b)に示すように、壁部1
1,11(21,21又は31,31)を省略し、係止
ベルト12,12のみをインストルメントパネル10等
の裏面に一体成形する構成としてもよい。
【0051】さらに、図8に示すように、係止ベルト1
2,12を保持する嵌入部15,15をインストルメン
トパネル10等の表面に貫通させてもよい。このような
構成とした場合でも、係止ベルト12,12の先端部1
2a,12aを嵌入部15,15に嵌入することによっ
て、該嵌入部15,15が塞がれるので、インストルメ
ントパネル10等の表面の美観が損なわれることはな
い。
【0052】これに加え、本発明の電線の係止構造は、
上記のような車両のインストルメントパネル10等に限
らず、電線を配索かつ係止する必要がある種々の樹脂成
形体に応用することができる。
【0053】
【発明の効果】以上のように、本発明の樹脂成形体への
電線の係止構造によれば、樹脂成形体の表面の美観を損
なうことなく、簡易かつ安価に電線の係止手段を形成す
ることができるとともに、樹脂成形体のリサイクル性の
向上を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態に係る電線の係止構造を
設けたインストルメントパネルの斜視図である。
【図2】上記電線の係止構造を示す要部拡大図である。
【図3】上記電線の係止構造の要部断面図であり、同図
(a)は電線の非係止状態,同図(b)は電線の係止状
態を示す。
【図4】本発明の第二実施形態に係る電線の係止構造を
設けたピラートリムの斜視図である。
【図5】本発明の第二実施形態に係る電線の係止構造を
設けたルーフトリムの斜視図である。
【図6】上記インストルメントパネル,ピラートリム及
びルーフトリムを車体に組み付けた状態を示す斜視図で
ある。
【図7】同図(a)は参考例同図(b)は上記各実施
形態の電線の係止構造における変更例を示す要部拡大図
である。
【図8】上記各実施形態の電線の係止構造におけるその
他の変更例を示す要部断面図である。
【図9】従来のインストルメントパネルへのワイヤハー
ネスの係止構造を示す裏面側斜視図である。
【図10】上記従来のワイヤハーネスの係止構造を示す
部分断面図である。
【図11】その他の従来のワイヤハーネスの係止構造を
示す部分断面図である。
【符号の説明】
10 インストルメントパネル(樹脂成形
体) 11,21,31 壁部 12,22,32 係止ベルト 12a 先端部 12b,12c 一辺 13 嵌入部(凹溝) 14 取付孔 15 嵌入部(貫通孔)20 ピラートリム(樹脂成形体) 30 ルーフトリム(樹脂成形体) 40 ワイヤハーネス 41 電線束 42 コネクタA,B,C 配索経路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 荒木 和男 群馬県太田市由良330 しげる工業株式 会社内 (56)参考文献 特開 平7−170627(JP,A) 特開 平3−15213(JP,A) 特開 平7−52638(JP,A) 特開 平8−308063(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02G 3/30 H02G 3/38 B60R 16/02

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両用樹脂成形体に配索された電線を係
    止する構造であって、 前記樹脂成形体の裏面における前記電線の配索経路の一
    側に、可撓性を有し、曲げられた状態で該配索経路を横
    断可能な長さの係止ベルトが一体成形され、 該配索経路の他側に、該係止ベルトに対向し、曲げられ
    た状態の該係止ベルトの先端部が嵌入される嵌入部が設
    けられ、 該嵌入部に、曲げられた状態の該係止ベルトの該先端部
    が保持されることで、該配索経路に沿って配索された該
    電線が該樹脂成形体に係止され 且つ、該電線の該配索経路両側に、二以上の該係止ベル
    トが交互に形成され、各係止ベルトが曲げられた状態に
    されたときに、隣り合う各係止ベルトの一辺が互いに接
    触する ことを特徴とする樹脂成形体への電線の係止構
    造。
  2. 【請求項2】 前記嵌入部を、前記樹脂成形体の表面に
    貫通しない凹溝としたことを特徴とする請求項1記載の
    樹脂成形体への電線の係止構造。
  3. 【請求項3】 前記樹脂成形体の裏面に、前記電線の配
    索経路を形成する一対の壁部を一体成形するとともに、
    該壁部又はその近傍に前記係止ベルトを一体成形し、該
    係止ベルトと対向する前記嵌入部を前記壁部の内側に設
    けたことを特徴とする請求項1又は2記載の樹脂成形体
    への電線の係止構造。
  4. 【請求項4】 樹脂成形体であるインストルメントパネ
    ル,ピラートリム及びルーフトリムにそれぞれ前記係止
    ベルト及び前記嵌入部を形成するとともに、それぞれ別
    個独立のワイヤハーネスを配索かつ係止することによ
    り、これらインストルメントパネル,ピラートリム及び
    ルーフトリムをユニット化したことを特徴とする請求項
    1〜3の何れか1項に記載の樹脂成形体への電線の係止
    構造。
  5. 【請求項5】 前記係止ベルトは、真直ぐな状態で前記
    樹脂成形体に一体成形されたことを特徴とする請求項1
    〜4の何れか1項に記載の樹脂成形体への電線の係止構
    造。
JP25513797A 1997-09-19 1997-09-19 樹脂成形体への電線の係止構造 Expired - Fee Related JP3388574B2 (ja)

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