JP3387669B2 - 防振機能を有した変倍光学系 - Google Patents

防振機能を有した変倍光学系

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は光学系の振動による撮影
画像のブレを補正する機能、所謂防振機能を有した変倍
光学系に関し、防振用の可動レンズ群を例えば光軸と直
交する方向に移動させて防振効果を得る際、可動レンズ
群の少ない駆動量で十分大きな画像のブレを補正すると
共に、防振効果を発揮させたときの光学性能の低下の防
止を図った防振機能を有した光学系に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】進行中の車や航空機等移動物体上から撮
影をしようとすると撮影系(撮影レンズ)に振動が伝わ
り撮影画像にブレが生じる。
【0003】特に長い焦点距離の撮影系を使用する際に
は、撮影系の振動を抑制することが困難となる。撮影系
が振動によって傾くと、撮影画像はその傾き角と撮影系
の焦点距離に応じた変位を発生する。このため静止画撮
影装置においては、画質の劣化を防止するために撮影時
間を十分に短くしなければならないという問題があり、
また動画撮影装置においては、構図の設定を維持するこ
とが困難となるという問題がある。そのためこのような
撮影の際には、撮影系が振動によって傾いた際にも撮影
画像の変位、所謂撮影画像のブレが発生しないように補
正することが必要となる。
【0004】従来より撮影画像のブレを防止する機能を
有した防振光学系が、例えば特開昭50−80147号
公報や特公昭56−21133号公報、特開昭61−2
23819号公報等で提案されている。
【0005】特開昭50−80147号公報では2つの
アフォーカルの変倍系を有するズームレンズにおいて第
1の変倍系の角倍率をM1 、第2の変倍系の角倍率をM
2としたときM1 =1−1/M2 なる関係を有するよう
に各変倍系で変倍を行うと共に、第2の変倍系を空間的
に固定して画像のブレを補正して画像の安定化を図って
いる。
【0006】特公昭56−21133号公報では光学装
置の振動状態を検知する検知手段からの出力信号に応じ
て、一部の光学部材を振動による画像の振動的変位を相
殺する方向に移動させることにより画像の安定化を図っ
ている。
【0007】特開昭61−223819号公報では最も
被写体側に屈折型可変頂角プリズムを配置した撮影系に
おいて、撮影系の振動に対応させて該屈折型可変頂角プ
リズムの頂角を変化させて画像を偏向させて画像の安定
化を図っている。
【0008】この他、特公昭56−34847号公報、
特公昭57−7414号公報等では撮影系の一部に振動
に対して空間的に固定の光学部材を配置し、この光学部
材の振動に対して生ずるプリズム作用を利用することに
より撮影画像を偏向させ結像面上で静止画像を得てい
る。
【0009】又、加速度センサーを利用して撮影系の振
動を検出し、このとき得られる信号に応じ、撮影系の一
部のレンズ群を光軸と直交する方向に振動させることに
より静止画像を得る方法も行なわれている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】一般に撮影系の一部の
レンズ群を振動させて撮影画像のブレをなくし、静止画
像を得る機構には画像のブレの補正量が大きいことやブ
レ補正の為に振動させるレンズ群(可動レンズ群)の移
動量や回転量が少ないこと等が要望されている。
【0011】又、可動レンズ群を偏心させたとき偏心コ
マ、偏心非点収差、偏心色収差、そして偏心像面湾曲収
差等が多く発生すると画像のブレを補正したとき偏心収
差の為、画像がボケてくる。例えば偏心歪曲収差が多く
発生すると光軸上の画像の移動量と周辺部の画像の移動
量が異なってくる。この為、光軸上の画像を対象に画像
のブレを補正しようと可動レンズ群を偏心させると、周
辺部では画像のブレと同様な現象が発生してきて光学特
性を著しく低下させる原因となってくる。
【0012】このように防振機能を有した光学系におい
ては可動レンズ群を光軸と直交する方向に移動させ、又
はそれと共に光軸上の一点を回転中心として微少回転さ
せて偏心状態にしたとき画質の低下を少なくする為に偏
心収差発生量が少ないこと、装置全体を小型にする為に
可動レンズ群の少ない移動量又は少ない回転量で大きな
画像のブレを補正することができる、所謂偏心敏感度
(単位移動量ΔHに対する画像のブレの補正量Δxとの
比Δx/ΔH)が大きいこと等が要求されている。
【0013】防振機能を有した光学系として振動に対し
て空間的に固定となる光学部材を配置する構成の光学系
は、この光学部材の支持方法が難しく、また小型の光学
系を実現することが困難であるため、小型軽量の装置の
構成には適していなかった。また撮影系の最も被写体側
に可変頂角プリズムを配置する光学系は、変位補正時に
偏心色収差以外の収差の発生がほとんどないという利点
はあるが、駆動部材が大型になるという欠点と、プリズ
ムによって発生する偏心色収差の簡易的な補正が困難で
あるという欠点があった。撮影系の一部のレンズ群を偏
心させる光学系では、偏心させるレンズ群を適切に選
択、配置することにより、装置を小型にすることができ
るが、偏心によって発生する諸収差、即ち、偏心コマ収
差、偏心非点収差、偏心像面湾曲等を良好に補正しつ
つ、十分に少ない駆動量で十分に大きい変位補正を実現
することが困難であるという問題点があった。
【0014】本発明は、変倍光学系の一部のレンズ群を
光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮影画像の変位(ブ
レ)を補正する際、各レンズ要素を適切に配置すること
によって各種の偏心収差を良好に補正し、また十分に少
ない偏心駆動量で十分に大きい変位補正(ブレ補正)を
実現することによって装置全体の小型化を可能とした防
振機能を有した光学系の提供を目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明の防振機能を有し
た光学系は,物体側から順に正の屈折力の第1群、負
の屈折力の第2群の少なくとも2つのレンズ群を有し、
広角端から望遠端への変倍を該第1群と第2群の空気間
隔を変えて行う変倍光学系であって、該第2群は負の屈
折力の第21群と正の屈折力の第22群を有し、該第2
1群を光軸と直交する方向に移動させて該変倍光学系が
振動したときに生じる撮影画面のブレを補正し、前記第
1群は少なくとも1枚ずつの正レンズと負レンズを有
し、前記第21群は少なくとも1枚ずつの正レンズと負
レンズを有し、前記第1群と第21群の焦点距離を各々
f1,f21、全系の広角端と望遠端における焦点距離
を各々fW,fTとするとき、
【数2】 なる条件を満足することを特徴としている。
【0016】
【実施例】図1,2は本発明の数値実施例1,2の広角
端のレンズ断面図である。図1の数値実施例1において
L1は正の屈折力の第1群、L2は負の屈折力の第2
群、L3は正の屈折力の第3群、L4は正の屈折力の第
4群、L5は負の屈折力の第5群である。第2群L2は
負の屈折力の第21群と正の屈折力の第22群L22を
有している。SPは絞り、IPは像面である。
【0017】広角端から望遠端への変倍に際して矢印の
如く第1群L1を物体側へ、第2群を固定とし、第5群
を物体側へ各々移動させている。変倍光学系が振動した
ときの撮影画面のブレの補正(振動補償)は矢印の如く
第21群L21を偏心レンズ群として光軸と垂直方向に
移動させて行っている。
【0018】本実施例において望遠端での偏心敏感度は
3.09となっている。第22群から第5群までの合成
屈折力は正となっており、これによって全系が正,負,
正の屈折力配置となるようにしている。
【0019】図2の数値実施例2においてL1は正の屈
折力の第1群、L2は負の屈折力の第2群、L3は正の
屈折力の第3群、L4は負の屈折力の第4群である。第
2群L2は負の屈折力の第21群L21と正の屈折力の
第22群L22を有している。SPは絞り、IPは像面
である。
【0020】広角端から望遠端への変倍に際して矢印の
如く第1群L1を物体側へ、第2群L2を像面側へ、第
3群L3と第4群L4を物体側へ各々移動させている。
変倍光学系が振動したときの撮影画面のブレの補正(振
動補償)は矢印の如く第21群L21を偏心レンズ群と
して光軸と垂直方向に移動させて行っている。
【0021】本実施例において望遠端での偏心敏感度は
2.22となっている。第22群から第4群までの合成
屈折力は正であり、これによって全系が正,負,正の屈
折力配置となるようにしている。
【0022】図1,図2の数値実施例1,2において第
1群L1を物体側に凸面を向けたメニスカス状の負レン
ズと、物体側に凸面を向けたメニスカス状の正レンズと
を接合した貼合わせレンズ、そして正レンズの3つのレ
ンズより構成している。これにより第1群を移動させて
変倍を行ったときの変倍に伴う収差変動を少なくし、全
変倍範囲にわたり良好なる光学性能を得ている。
【0023】偏心レンズ群としての第21群L21を両
レンズ面が凹面の負レンズ、負レンズと正レンズとを接
合した貼合わせレンズの3つのレンズより構成してい
る。これにより第21群L21を光軸と垂直方向に移動
させて変倍光学系が振動したときに発生する撮影画像の
ブレを補正するときの偏心色収差等の偏心収差の発生量
を少なくしている。又数値実施例1,2において 前記第1群と第21群の焦点距離を各々f1,f21、
全系の広角端と望遠端における焦点距離を各々fW,f
Tとするとき
【0024】
【数2】 なる条件を満足するようにしている。
【0025】条件式(1)は正の屈折力の第1群の焦点
距離に対する広角端と望遠端における全系の焦点距離と
の比を規定する式である。条件式(1)の下限値を越え
て第1群の焦点距離が小さくなると主として望遠端での
コマ収差と非点収差の補正が困難となる。また逆に上限
値を越えると変倍の為の第1群の移動量を大きくしなけ
ればならなくなり、レンズ全長が増大してくるので良く
ない。
【0026】条件式(2)は偏心レンズ群L21を有す
る負の屈折力の第2群の焦点距離に対する広角端と望遠
端における全系の焦点距離との比を規定する式である。
条件式(2)の下限値を越えて第2群の焦点距離が小さ
くなると各種の収差補正が困難になるばかりでなくレン
ズの厚みが増し、レンズ重量が大きくなり偏心駆動に不
利になってくる。一方、逆に上限値を越えると偏心敏感
度が小さくなり、偏心駆動量を大きくする必要が出てく
る。偏心駆動量が大きい場合、偏心するレンズ群の有効
径をそれに合わせて大きくする必要があり、レンズ重量
が増えることになり偏心駆動に不利となってくる。
【0027】本発明において更に良好な収差補正と防振
時の偏心駆動での優位性を考えたとき条件式(1),
(2)は下記の範囲であることが望ましい。
【0028】
【数3】 又条件式(1),(2)は望遠系の3倍から4倍程度の
ズームレンズに関しては以下の範囲であることが好まし
い。
【0029】
【数4】 次に、本発明の防振機能を有した変倍光学系の光学的特
徴について説明する。一般に光学系の一部のレンズ群を
平行偏心させて画像のブレを補正しようとすると偏心収
差の発生により結像性能が低下してくる。そこで次に任
意の屈折力配置において可動レンズ群を光軸と直交する
方向に移動させて画像のブレを補正するときの偏心収差
の発生について収差論的な立場より、第23回応用物理
学講演会(1962年)に松居より示された方法に基づ
いて説明する。
【0030】光学系の一部のレンズ群PをEだけ平行偏
心させたときの全系の収差量ΔY1は(a)式の如く偏
心前の収差量ΔYと偏心によって発生した偏心収差量Δ
Y(E)との和になる。ここで収差量ΔYは球面収差
(I)、コマ収差(II)、非点収差 (III)、ペッツバー
ル和(P)、歪曲収差(Y)で表される。又偏心収差Δ
Y(E)は(C)式に示すように1次の偏心コマ収差(I
I E) 、1次の偏心非点収差(III E) 、1次の偏心像
面弯曲(PE)、1次の偏心歪曲収差(VE1)、1次
の偏心歪曲附加収差(VE2)、そして1次の原点移動
(ΔE)で表される。
【0031】又(d)式から(i)式の(ΔE)〜(V
E2)までの収差はレンズ群Pを平行偏心させる光学系
においてレンズ群Pへの光線の入射角をαP ,αaP
したときにレンズ群Pの収差係数IP ,IIP ,IIIP,P
P ,VP と、又同様にレンズ群Pより像面側に配置した
レンズ群を全体として1つの第qレンズ群としたときの
収差係数をIq ,IIq ,IIIq ,Pq ,Vq を用いて表
される。
【0032】
【数5】 (VE1) = α'P Vq - αP(VP+Vq)- αaP'IIIq +αaP( IIIP+IIIq ) = hP φP Vq - αP VP -(haPφP IIIq -αaPIIIP ) ‥‥‥(h) (VE2) = αaPPq - αaP( PP + Pq ) = haPφP Pq - αaPPP ‥‥‥(i) 以上の式から偏心収差の発生を小さくする為にはレンズ
群Pの諸収差係数IP,IIP , IIIP,PP ,VP を小さ
な値とするか、若しくは(a)式〜(i)式に示すよう
に諸収差係数を互いに打ち消し合うようにバランス良く
設定することが必要となってくる。
【0033】次に本発明の防振機能を有した変倍光学系
の光学的作用を図9に示した撮影光学系の一部のレンズ
群を光軸と直交する方向に偏心駆動させて撮影画像の変
位を補正する防振光学系を想定したモデルについて説明
する。
【0034】まず十分に少ない偏心駆動量で十分に大き
い変位補正を実現する為には上記の1次の原点移動(Δ
E)を十分に大きくする必要がある。このことを踏まえ
た上で1次の偏心像面湾曲(PE)を補正する条件を考
える。図9は撮影光学系を物体側から順に第o群、第p
群、第q群の3つのレンズ群で構成し、このうち第p群
を光軸と直交する方向に平行移動させて画像のブレを補
正している。
【0035】ここで第o群、第p群、第q群の屈折力を
それぞれφo ,φp ,φq とし、各レンズ群への近軸軸
上光線と軸外光線の入射角をα,αa、近軸軸上光線と
軸外光線の入射高をh,ha及び収差係数にも同様のs
uffixを付して表記する。又各レンズ群はそれぞれ
少ないレンズ枚数で構成されるものとし、各収差係数は
それぞれ補正不足の傾向を示すものとする。
【0036】このような前提のもとに各レンズ群のペッ
ツバール和に着目すると各レンズ群のペッツバール和P
o ,Pp ,Pq は各レンズ群の屈折力φo ,φp ,φq
に比例し、略 Po =Cφo ‥‥‥(j) Pp =Cφp ‥‥‥(k) Pq =Cφq (但しCは定数) ‥‥‥(l) なる関係を満足する。従って第p群を平行偏心させたと
きに発生する1次の偏心像面湾曲(PE)は上式と代入
して次のように整理することができる。
【0037】 (PE)=Cφp (hp φq −αp ) ‥‥‥(m) 従って偏心像面湾曲(PE)を補正するためにはφp
0またはφq =αp /hp とすることが必要となる。と
ころがφp =0とすると1次の原点移動(ΔE)が0と
なって変位補正ができなくなるためφq =αp /hp
満足する解を求めなければならない。即ちhp >0であ
るため、少なくともαp とφq を同符号とすることが必
要となるわけである。
【0038】(イ) αp >0のとき 偏心像面湾曲の補正のためφq >0、又必然的にφo
0となる。更にこのときφp >0とすると0<αp <α
´p <1、1次の原点移動(ΔE)は次のようになる。
【0039】 (ΔE)=−2(αp ′−αp )>−2 ‥‥‥(n) 即ち偏心敏感度(偏心レンズ群の単位変位量に対する撮
影画像のブレの変位量との比)が1より小さくなる。又
前述のようにφp =0では偏心敏感度は0となる。従っ
て、このような場合にはφp <0としなければならな
い。
【0040】(ロ) αp <0のとき 偏心像面湾曲(PE)の補正の為φq <0、又必然的に
φo <0、従って更に必然的にφp >0となる。
【0041】以上より1次の原点移動(ΔE)を十分に
大きくしつつ、1次の偏心像面湾曲(PE)を補正する
ことの可能となる光学系の屈折力配置は次のようなもの
が適する。
【0042】
【表1】 このような屈折力配置のレンズ構成を図示すると、それ
ぞれ図10(A)及び図10(B)のようになる。
【0043】本発明ではこのような屈折力配置を利用し
ている。次に本発明のレンズ構成の特徴について説明す
る。一般に光学系においては、各レンズ群の屈折力を適
切に設定することにより、コンパクトなレンズ構成で諸
収差を良好に補正している。一般に光学系の一部のレン
ズ群を光軸と直交する方向に平行偏心させて撮影画像の
変位を補正するようにした光学系を構成する際、偏心敏
感度を十分に大きくすることができるという点と、偏心
収差の補正が比較的容易になるという点から、平行偏心
させるレンズ群を選択するのが良い。
【0044】一方、装置自体のコンパクト化を計るため
には、平行偏心させるレンズ群として、レンズ外形の比
較的小さなレンズ群を選択するのが望ましい。
【0045】以上の観点から、本発明の目的を達成する
光学系として図10(A)に示す屈折力配置を採用して
いる。
【0046】即ち、物体側から順に、正の屈折力を有す
る第1群、負の屈折力を有する第2群の少なくとも2つ
のレンズ群を有し、変倍の際に該第1群と第2群の間隔
を変えている変倍光学系であって、第2群を物体側から
順に、負の屈折力を有する第21群と、正の屈折力を有
する第22群より構成し、第21群を光軸と垂直な方向
に移動させることによって振動による撮影画像のブレを
補正するようにしている。
【0047】次に本発明のような望遠系で長焦点距離を
含むズームレンズに、図10(A)に示す屈折力配置の
レンズ群を適用する際の光学的作用について説明する。
【0048】望遠系のズームレンズを想定するのは画像
のブレが画質を低下させやすい焦点距離領域を対象と
し、防振機能がより効果的となる状況がある為である。
【0049】従来より、望遠系のズームレンズとして変
倍に係わるレンズ群の屈折力配置が物体側から順に正,
負,正,正の屈折力のレンズ群より成る4群ズームレン
ズや正,負,正の屈折力のレンズ群より成る3群ズーム
レンズがある。又これらを改良して諸収差を良好に補正
しつつ、更にコンパクトなレンズ構成を実現した変倍に
係わるレンズ群の屈折力配置が物体側から順に正,負,
正,負の屈折力のレンズ群より成る4群ズームレンズ、
そして正,負,正,正,負の屈折力のレンズ群より成る
5群ズームレンズ等がある。
【0050】本発明は、上記の望遠系のズームレンズの
うち、よりコンパクトなレンズ構成を実現することの可
能な物体側から第2番目の負の屈折力のレンズ群を配置
したものを改良して振動補償を行っている。振動補償機
構をレンズ群に付加する際、まず駆動するレンズ群が小
型軽量であることが必要となる。一般に望遠系のズーム
レンズの場合、最も物体側に配置されるレンズ群は外径
が大きく、像面側に向うに従って徐々に外径が小さくな
るという傾向を持っている。
【0051】そこで最も像面側に配置した負の屈折力の
レンズ群を防振時に駆動することが考えられる。しかし
ながら最も像面側のレンズ群を駆動するとそれより物体
側のレンズ群の有効径を大きくする必要がでてくる為、
レンズ構成上望ましくない。
【0052】そこで本発明では外径が比較的小さい物体
側より第2番目の負の屈折力のレンズ群又はその一部の
レンズ群を駆動するようにしている。物体側より第2番
目の負の屈折力を有するレンズ群全体を偏心駆動する場
合、従来の屈折力配置のままでは偏心敏感度が低い為、
変位補正の為に必要な偏心駆動量が大きくなり、駆動の
機構上好ましくない。又駆動量が大きくなるほど偏心収
差の発生も大きくなり収差補正上、不利となる。
【0053】逆に偏心敏感度を大きくする為に第2群の
負の屈折力を強くすると従来のズームレンズの屈折力配
置が崩れてしまう為、コンパクトさや収差補正上の利点
が失われてしまう。
【0054】そこで本発明では物体側より第2番目の負
の屈折力を有するレンズ群を負と正の屈折力の2つのレ
ンズ群に分割してこのうち負の屈折力のレンズ群を偏心
レンズ群として偏心駆動するタイプをとっている。この
場合、偏心レンズ群より物体側のレンズ群は正の屈折
力、偏心レンズ群は負の屈折力、偏心レンズ群より像面
側のレンズ群は正の屈折力という構成となり、前述の図
10(A)の構成に該当する。
【0055】これにより偏心像面弯曲の補正を容易にし
ている。又負の屈折力のレンズ群を負と正の屈折力の2
つのレンズ群に分割することにより偏心レンズ群となる
負のレンズ群の屈折力はもとの負の屈折力のレンズ群の
屈折力より強くなる。これにより偏心敏感度を大きくし
て偏心収差の発生を抑えている。
【0056】一方分割によって加えた正の屈折力のレン
ズ群により従来のズームレンズとしての屈折力配置を保
つことができ、偏心する前の基準状態での収差の補正上
好ましくしている。又分割した負と正の屈折力の2つの
レンズ群はズーミングにおいては一体移動もしくはズー
ミングにおいて固定(負と正のレンズ群の光軸方向の相
対位置は一定)となる為、新たな移動レンズ群を付加す
るより構成上、有利となる。
【0057】以上のように本発明は物体側より正の屈折
力を有する第1群、負の屈折力を有する第2群を配置す
るズームレンズにおいて、第2群を物体側から順に負の
屈折力の第21群と正の屈折力の第22群に分割し、こ
の第21群を平行偏心駆動することによりコンパクトな
レンズ構成の望遠系のズームレンズを構成しつつ偏心駆
動するレンズ群の外径を小さく保ち偏心による収差の発
生を十分に小さく補正した防振機能を有した変倍光学系
を実現している。
【0058】振動補償を行う際、上述のようなレンズ構
成とすれば偏心によって発生する収差、特に偏心像面弯
曲を補正することが可能となり、特に偏心像面弯曲及び
偏心コマ収差等、その他の諸収差をも良好に補正するこ
とができ、これにより防振機能を有する変倍光学系を実
現している。
【0059】尚本発明に係る変倍光学系は、物体側より
順に正,負,正,正そして負の屈折力のレンズ群の5群
ズームレンズや正,負,正そして負の屈折力のレンズ群
の4群ズームレンズの他に正と負の屈折力のレンズ群で
始まる種々なタイプのズームレンズに適用可能である。
【0060】次に本発明の数値実施例を示す。数値実施
例においてriは物体側より順に第i番目のレンズ面の
曲率半径、diは物体側より第i番目のレンズ厚及び空
気間隔、niとνiは各々物体側より順に第i番目のレ
ンズのガラスの屈折率とアッベ数である。
【0061】
【外1】
【0062】
【数6】
【0063】
【外2】
【0064】
【数7】
【0065】
【発明の効果】本発明によれば以上のように、光学系の
一部のレンズ群を光軸と垂直な方向に偏心駆動させて撮
影画像の変位(ブレ)を補正する際、各レンズ要素を適
切に配置することによって各種の偏心収差を良好に補正
し、また十分に少ない偏心駆動量で十分に大きい変位補
正(ブレ補正)を実現することによって装置全体の小型
化を可能とした防振機能を有した変倍光学系を達成する
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の数値実施例1の広角端のレンズ断面図
【図2】本発明の数値実施例2の広角端のレンズ断面図
【図3】(A)本発明の数値実施例1の広角端の通常状
態の収差図 (B)本発明の数値実施例1の広角端の1度振れたとき
の防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例1の広角端の−1度振れたと
きの防振状態の収差図
【図4】(A)本発明の数値実施例1の中間の通常状態
の収差図 (B)本発明の数値実施例1の中間の1度振れたときの
防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例1の中間の−1度振れたとき
の防振状態の収差図
【図5】(A)本発明の数値実施例1の望遠端の通常状
態の収差図 (B)本発明の数値実施例1の望遠端の1度振れたとき
の防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例1の望遠端の−1度振れたと
きの防振状態の収差図
【図6】(A)本発明の数値実施例2の広角端の通常状
態の収差図 (B)本発明の数値実施例2の広角端の1度振れたとき
の防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例2の広角端の−1度振れたと
きの防振状態の収差図
【図7】(A)本発明の数値実施例2の中間の通常状態
の収差図 (B)本発明の数値実施例2の中間の1度振れたときの
防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例2の中間の−1度振れたとき
の防振状態の収差図
【図8】(A)本発明の数値実施例の望遠端の通常状
態の収差図 (B)本発明の数値実施例の望遠端の1度振れたとき
の防振状態の収差図 (C)本発明の数値実施例の望遠端の−1度振れたと
きの防振状態の収差図
【図9】本発明において偏心収差補正を説明する為のレ
ンズ構成の摸式図
【図10】本発明において偏心収差補正を説明する為の
レンズ構成の摸式図
【符号の説明】 L1 第1群 L2 第2群 L3 第3群 L4 第4群 L5 第5群 L21 第21群 L22 第22群 h 像高 d d線 g g線 ΔM メリディオナル像面 ΔS サジタル像面
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G02B 27/64 G02B 9/00 - 15/28

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物体側から順に正の屈折力の第1群、
    負の屈折力の第2群の少なくとも2つのレンズ群を有
    し、広角端から望遠端への変倍を該第1群と第2群の空
    気間隔を変えて行う変倍光学系であって、該第2群は負
    の屈折力の第21群と正の屈折力の第22群を有し、該
    第21群を光軸と直交する方向に移動させて該変倍光学
    系が振動したときに生じる撮影画面のブレを補正し、前
    記第1群は少なくとも1枚ずつの正レンズと負レンズを
    有し、前記第21群は少なくとも1枚ずつの正レンズと
    負レンズを有し、前記第1群と第21群の焦点距離を各
    々f1,f21、全系の広角端と望遠端における焦点距
    離を各々fW,fTとするとき、 【数1】 なる条件を満足することを特徴とする防振機能を有した
    変倍光学系。
  2. 【請求項2】 前記第2群の像面側に順に正の屈折力の
    第3群、正の屈折力の第4群、そして負の屈折力の第5
    群を設け、広角端から望遠端への変倍に際して前記第1
    群を物体側へ、第5群を物体側へ各々移動させたことを
    特徴とする請求項1の防振機能を有した変倍光学系。
  3. 【請求項3】 前記第2群の像面側に順に正の屈折力の
    第3群と負の屈折力の第4群を設け、広角端から望遠端
    への変倍に際して前記第1群を物体側へ、該第3群と第
    4群を物体側へ各々移動させたことを特徴とする請求項
    の防振機能を有した変倍光学系。
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