JP3386750B2 - Feイオンの溶出抑制作用が強化されたステンレス鋼酸洗仕上げ材及びその製造方法 - Google Patents

Feイオンの溶出抑制作用が強化されたステンレス鋼酸洗仕上げ材及びその製造方法

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、清涼飲料水,アルコー
ル飲料,流動性食品,洗浄用純水等を貯蔵・運搬する容
器やタンクの構成材料として使用され、各種液体をFe
イオンで汚染することがないステンレス鋼酸洗仕上げ材
及びその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】清涼飲料水,アルコール飲料,流動性食
品等を保管・貯蔵するタンクや機器にFe系金属材料を
使用すると、各種液体に含まれている微量の添加剤や有
機酸によってFeイオンが溶出し、各種液体が変色・変
質することがある。なかでも、透明感が要求される日本
酒の貯蔵容器にあっては、ごく微量のFeイオンが溶出
しても日本酒が汚染されて黄変する。黄変は、日本酒の
品質を著しく低下させる。また、シリコンウェーハ等の
半導体精密機器用材料を洗浄する際、懸濁微粒子や不純
物が極めて少ない超純水やアルコールが使用されてい
る。この超純水や洗浄用アルコールにごく微量でもFe
イオンが含まれていると、洗浄能力が低下するばかりで
なく、最終的に得られる精密部品の機能を損う虞れもあ
る。そのため、洗浄液を保管するタンク等の構成材料に
は、Feイオンが溶出し難い特性が要求される。
【0003】Feイオンの溶出が問題となる容器,タン
ク,各種機器等の構成材料として、FRPやほうろう被
覆材が従来から使用されている。しかし、FRP,ほう
ろう被覆材等は、材料強度が不足しがちで、耐震性が必
要な構造部材としては要求特性を十分に満足していな
い。このようなことから、十分な強度及び耐震性をもつ
材料として、無垢で使用してもFeイオンの溶出がない
鋼板が望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】無垢材の使用を前提に
すると、Feイオンの溶出がない素材としてチタンが挙
げられる。しかし、チタンの使用は、著しいコストの上
昇を招き、省資源の観点からも普及には問題がある。そ
こで、比較的安価な耐食性材料であるステンレス鋼の使
用が期待されている。SUS304,SUS316,S
US444等の汎用ステンレス鋼は、厨房機器,各種容
器,塔,槽等の構造材として使用されている。しかし、
これら汎用ステンレス鋼は、弱酸性の飲料水や洗浄液に
接触する環境に曝されると不動態皮膜から微量のFeイ
オンが溶出し、飲料水や洗浄液を汚染する虞れがあるた
め、そのままでの使用には問題がある。また、食品や洗
浄液の保管用容器の施工に溶接が不可欠であるが、溶接
部では、ステンレス鋼表面にある不動態皮膜が溶接時の
加熱酸化によって破壊され、素地からFeイオンが溶出
し易くなる。そのため、研磨,酸洗等の後処理が溶接後
に必要となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題を解消すべく案出されたものであり、有機酸を用いた
酸洗・洗浄でステンレス鋼表面にある不動態皮膜を改質
することにより、不動態皮膜のFe濃度を下げ、Feイ
オンの溶出抑制作用を強化した表面に改質し、無垢材と
しても容器,タンク,各種機器等の構造材に使用可能な
ステンレス鋼酸洗仕上げ材を提供することを目的とす
る。本発明のステンレス鋼酸洗仕上げ材は、その目的を
達成するため、Fe濃度が30原子%以下に規制され、
Crの酸化物又は水和物を主体とする不動態皮膜が表面
に形成されていることを特徴とする。このステンレス鋼
酸洗仕上げ材は、有機酸を用いた酸洗・洗浄によりステ
ンレス鋼表面にある不動態皮膜からFeを選択溶解さ
せ、Fe濃度が30原子%以下でCrの酸化物又は水和
物を主体とする不動態皮膜に改質することにより製造さ
れる。有機酸としては、クエン酸,マレイン酸,酒石
酸,乳酸,リンゴ酸,コハク酸の1種又は2種以上が使
用される。
【0006】
【作用】本発明者等は、アルコール飲料,清涼飲料水,
流動性食品,洗浄水等と接触する環境においてステンレ
ス鋼から溶け出すFeイオンの溶出機構及び溶出機構に
及ぼす不動態皮膜の影響について種々調査検討した。そ
の結果、Feイオンの溶出は、アルコール飲料,清涼飲
料水,流動性食品,洗浄水等と接触した初期の段階で最
も多く、その後に時間が経過してもほとんど増加しない
ことが判った。また、溶出前後でステンレス鋼の表面を
X線光電子分析装置で解析したところ、不動態皮膜に含
まれているFeの水和物や酸化物が溶出によって減少し
ていることを解明した。
【0007】Feイオン溶出量の増加傾向と不動態皮膜
中の鉄水和物,鉄酸化物の減少傾向を照らし合わせると
き、Feイオンの溶出は、不動態皮膜に含まれている鉄
水和物や鉄酸化物の溶解現象であるといえる。したがっ
て、不動態皮膜から鉄水和物や鉄酸化物を予め除去し、
Crの酸化物又は水和物を主体とする不動態皮膜に改質
しておくと、Feイオンの供給源が少なくなり、Feイ
オンの溶出抑制作用が強化された表面になることが予想
される。不動態皮膜から鉄水和物や鉄酸化物を除去する
手段としては、クエン酸,マレイン酸,酒石酸,乳酸,
リンゴ酸,コハク酸等の有機酸を用いてステンレス鋼を
酸洗・洗浄する方法が採用される。有機酸は、水,飲料
水,アルコール等に溶かして使用できる。これらの有機
酸は、小さな溶解能力のためにCrを溶解することな
く、Feの水和物や酸化物を選択的に溶解除去する作用
を呈する。その結果、有機酸で処理されたステンレス鋼
の表面にある不動態皮膜は、Fe濃度が低くCrの酸化
物や水和物を主体とする皮膜になる。
【0008】不動態皮膜中のFe濃度は、有機酸溶液の
濃度,温度,接触時間等の条件によって変わる。本発明
者等の調査・研究によると、不動態皮膜中のFe濃度が
30原子%以下に下がったとき、アルコール飲料,清涼
飲料水,流動性食品,洗浄水等と接触する環境で不動態
皮膜から溶出するFeイオンが大幅に少なくなることが
判った。また、Fe濃度を30原子%以下に下げること
により、Cr濃度が相対的に高くなり、不動態皮膜自体
の耐酸性,耐食性も向上する。他方、Fe濃度が30原
子%を超える不動態皮膜では、耐食性が劣り、アルコー
ル飲料,清涼飲料水,流動性食品,洗浄水等と接触する
環境でも溶解し易く、Feイオンの溶出が検出される。
なかでも、Feイオンの存在が嫌われる日本酒等にあっ
ては、Feイオンの溶出による品質の劣化が避けられな
い。
【0009】
【実施の形態】本発明が対象とするステンレス鋼には、
オーステナイト系,フェライト系,二相系等の各種ステ
ンレス鋼がある。表面仕上げは、酸洗仕上げ,研磨仕上
げ,2B仕上げ,BA仕上げの何れでもよい。有機酸に
よる酸洗・洗浄は溶接部に対しても有効であるが、溶接
スケールが生成している溶接部では、溶接スケールから
Feイオンの溶出が加速される。そのため、溶接部を研
磨又は酸洗処理し、溶接スケールを予め除去しておくこ
とが好ましい。有機酸としては、クエン酸,マレイン
酸,酒石酸,乳酸,リンゴ酸,コハク酸の1種又は2種
以上が使用され、水,飲料水,アルコール等に溶解され
る。たとえば、日本酒は、この種の有機酸を50〜20
0ppm程度含んでいるため、そのままで洗浄処理液と
して利用できる。これらの有機酸は、食品添加物として
使用される場合もあり、人体に対して無害な物質であ
る。
【0010】クエン酸,マレイン酸,酒石酸,乳酸,リ
ンゴ酸,コハク酸等の有機酸は、pH4〜5程度の弱酸
性であり、電位的に卑な金属に対する溶解力はあるが、
Cr等の電気的に貴な金属に対する溶解力が弱く、不動
態皮膜から鉄水和物,鉄酸化物等を選択的に溶解除去す
る作用を呈する。これに対し、硝酸,硫酸等の無機酸
は、金属に対する溶解力が強く、不動態皮膜を含め素地
までも溶解するため、鉄水和物,鉄酸化物等の選択溶解
が期待できない。不動態皮膜及び素地が溶解すると、酸
液中でステンレス鋼が再不動態化される際にFeの水和
物や酸化物が生成することがある。その結果、目標とす
る不動態皮膜が得られない。
【0011】有機酸は、通常の飲料水,酒類,流動性食
品等に含まれる濃度、具体的には100〜500ppm
の濃度で十分に選択溶解作用を呈する。100ppm未
満の濃度では、有機酸による皮膜の溶解能力が低下し、
目標とする低Fe濃度の不動態皮膜の形成に長時間を要
する。不動態皮膜の溶解能力は有機酸濃度の上昇に応じ
て向上するが、500ppmを超える高濃度は処理液の
コスト上昇を招くので好ましくない。ステンレス鋼は、
好ましくは60℃以上の高温で有機酸により酸洗・洗浄
される。処理温度が低いと、Feに対する有機酸の溶解
能力が低く、不動態皮膜のFe濃度を30原子%以下に
下げるのに長時間の処理を必要とする。有機酸の溶解能
力は温度上昇に従って高くなり、60℃以上の温度で比
較的短時間の処理が可能となる。60℃以上の有機酸液
を使用するとき、1時間程度の酸洗・洗浄処理で不動態
皮膜のFe濃度を30原子%以下に下げることができ
る。しかし、処理時間を長くすることによって不動態皮
膜に含まれている鉄酸化物,鉄水和物等が確実に選択溶
解されるので、処理時間を1日程度とることが好まし
い。
【0012】ステンレス鋼は、有機酸液中への浸漬,有
機酸液のスプレー等で処理される。有機酸による処理
は、ステンレス鋼板製造工程における最終処理として適
用できるが、容器等に加工する際には溶接工程が入るた
め成形・加工後に実施することが好ましい。
【0013】
【実施例1】市販のSUS304、SUS444ステン
レス鋼板を用い、有機酸による酸洗・洗浄が不動態皮膜
のFe濃度に及ぼす影響を調査した。試験片は、各ステ
ンレス鋼板から30mm×30mmのサイズに切り出さ
れ、両面及び端面を#600研磨紙で乾式研磨したもの
を用意した。有機酸液としては、クエン酸,乳酸,リン
ゴ酸及びコハク酸を溶解した水溶液を用意した。比較の
ため、濃度200ppmの食塩水,硫酸及び硝酸を用意
した。各酸液500mlをガラス製フラスコに入れ、表
1及び表2に示す条件で試験片を酸液に浸漬した。浸漬
試験前後で、試験片表面にある不動態皮膜のFe濃度を
X線光電子分析装置で分析した。
【0014】表1及び表2の調査結果にみられるよう
に、クエン酸,乳酸,リンゴ酸,コハク酸を酸液として
使用した場合、SUS304,SUS444ステンレス
鋼表面にある不動態皮膜のFe濃度が浸漬前に比較して
30原子%以下と低減しており、不動態皮膜中のFeが
有機酸によって溶解除去されたことが判る。他方、硫
酸,硝酸等の無機酸を使用した場合、不動態皮膜のFe
濃度は浸漬前に比較して低下しているものの40原子%
以上の高い値を示している。高いFe濃度は、Feを主
体とする皮膜が形成されたことを示唆する。また、食塩
水を処理液として用いた場合、不動態皮膜のFe濃度は
浸漬前後で変わらなかった。
【0015】有機酸による酸洗・洗浄処理で不動態皮膜
のFe濃度が大きく低下し、50ppmの有機酸液に浸
漬した場合でも30原子%以下の低いFe濃度になって
いる。使用する有機酸液の濃度が高くなるほどFe濃度
が低下しているが、100ppm以上の有機酸液で処理
する場合には有機酸濃度に拘わらずほぼ一定の低いFe
濃度が示された。このことから、有機酸濃度100pp
m以上で、目標とする低Fe濃度でCrの酸化物や水和
物主体の不動態皮膜が安定して得られることが判る。
【0016】Fe濃度は、20℃で処理した試験番号
6,22に比較して処理温度が高くなるほど大きく低下
している。また、60℃で処理した試験番号8,24で
は、1時間の処理でFe濃度が30ppm以下に低下し
た不動態皮膜が得られている。このことから、目標とす
る不動態皮膜を得る上で処理温度を高くすることが有効
であり、高い処理温度は処理時間の短縮にもつながるこ
とが判る。
【0017】
【0018】
【0019】
【実施例2】チタン板,SUS304ステンレス鋼及び
SUS444ステンレス鋼からサイズ30mm×30m
mの試験片を切り出した。また、容器用途への加工を考
慮して、試験片の中央を溶接し、溶接部を研磨した試験
片も使用した。試験片の端面を#600研磨紙で乾式研
磨した後、表3,表4に示す条件下で有機酸液及び有機
酸を含む日本酒(上選酒)により酸洗・洗浄処理した。
ガラス製フラスコに500mlの日本酒(吟醸酒)を入
れ、温度を20℃に保持した。酸洗・洗浄処理された各
試験片を日本酒に1日浸漬した後、日本酒中に溶出した
Feイオン濃度及び日本酒の色調変化から耐溶出性を評
価した。比較のため、有機酸で酸洗・洗浄処理していな
いSUS304ステンレス鋼,SUS444ステンレス
鋼,チタン板についても、同じ条件下で耐溶出性を評価
した。
【0020】表3,表4の調査結果にみられるように、
チタン板を使用した試験番号1では、チタン板表面に生
成している不動態皮膜にほとんどFeが含まれていない
ため、1日浸漬した後でもFeイオンの溶出がなく、日
本酒は着色されていなかった。30原子%以上のFeを
含む不動態皮膜が形成されているSUS304ステンレ
ス鋼やSUS444ステンレス鋼の2B仕上げ材(試験
番号2,15)では、0.05ppm程度のFeの溶出
があり、日本酒が着色されていた。研磨材(試験番号
3,16)や溶接後の研磨材(試験番号4,17)で
は、大気酸化や溶接スケールの生成に伴って不動態皮膜
のFe濃度が上昇したことから、1日浸漬後のFeイオ
ンの溶出量も0.1ppm程度と多くなっており、日本
酒が黄変した。
【0021】硫酸や硝酸で酸洗・洗浄した試験片(試験
番号5,6,18,19)でも、不動態皮膜からFeを
選択的に溶解除去できないため、0.04〜0.05p
pm程度のFeイオンが溶出し、日本酒が着色してい
た。また、食塩水で洗浄した試験片(試験番号7,2
0)では、不動態皮膜のFe濃度が洗浄前と変わらず、
Feイオンの多量溶出によって日本酒が著しく変色し
た。これに対し、クエン酸,乳酸,リンゴ酸,コハク酸
及び日本酒で酸洗・洗浄した試験片(試験番号8〜1
4,21〜27)では、2B仕上げ材,研磨仕上げ材,
溶接後研磨材の何れも不動態皮膜のFe濃度が30原子
%以下に低下しており、日本酒に1日浸漬した後のFe
イオンの溶出量も0.018ppm以下に低減してい
た。また、日本酒には何ら着色が検出されなかった。
【0022】
【0023】
【0024】以上の例では、クエン酸,乳酸,リンゴ酸
及びコハク酸を有機酸として用いた場合を説明したが、
マレイン酸や酒石酸を使用した場合でも同様に不動態皮
膜のFe濃度を30原子%以下に低下し、ステンレス鋼
表面をFeイオンの溶出抑制作用が強化された表面に改
質できた。
【0025】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のステン
レス鋼酸洗仕上げ材は、不動態皮膜に含まれている鉄酸
化物や鉄水和物を有機酸で選択的に溶解除去することに
より、不動態皮膜のFe濃度を30原子%以下に低減し
ている。改質された不動態皮膜は、清涼飲料水,アルコ
ール類,流動性食品,洗浄用純水等と接する環境に曝さ
れても、Feイオンの供給源がなく、各種液体を溶出F
eイオンで汚染することがない。しかも、高価なチタン
や特殊な溶接技術を必要とせず、汎用ステンレス鋼が使
用できるため、清涼飲料水,アルコール類,流動性食
品,洗浄用純水等を貯蔵し又は取り扱う容器,タンク,
各種機器類として好適な材料が提供される。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 名越 敏郎 山口県新南陽市野村南町4976番地 日新 製鋼株式会社 技術研究所内 (56)参考文献 特開 平5−311455(JP,A) 特開 昭49−109226(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C23C 22/00 - 22/86

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 Fe濃度が30原子%以下に規制され、
    Crの酸化物又は水和物を主体とする不動態皮膜が表面
    に形成されていることを特徴とするFeイオンの溶出抑
    制作用が強化されたステンレス鋼酸洗仕上げ材。
  2. 【請求項2】 有機酸を用いた酸洗・洗浄によりステン
    レス鋼表面にある不動態皮膜からFeを選択溶解させ、
    Fe濃度が30原子%以下でCrの酸化物又は水和物を
    主体とする不動態皮膜に改質することを特徴とするFe
    イオンの溶出抑制作用が強化されたステンレス鋼酸洗仕
    上げ材の製造方法。
  3. 【請求項3】 クエン酸,マレイン酸,酒石酸,乳酸,
    リンゴ酸,コハク酸の1種又は2種以上を有機酸として
    使用する請求項2記載のFeイオンの溶出抑制作用が強
    化されたステンレス鋼酸洗仕上げ材の製造方法。
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