JP3386260B2 - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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JP3386260B2
JP3386260B2 JP29439794A JP29439794A JP3386260B2 JP 3386260 B2 JP3386260 B2 JP 3386260B2 JP 29439794 A JP29439794 A JP 29439794A JP 29439794 A JP29439794 A JP 29439794A JP 3386260 B2 JP3386260 B2 JP 3386260B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、電子写真法により画像
形成を行う画像形成装置に関するものであり、特に正帯
電型有機感光体が使用されて画像形成が行われる画像形
成装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】有機感光体を用いる電子写真法は、感光
体コストが比較的安価であるため、複写機、レーザプリ
ンター、ファクシミリ等の画像形成に広く使用されてい
る。
【0003】ところで、電子写真法においては種々の帯
電工程が必須不可欠であり、例えば静電潜像を形成させ
るための準備段階としての感光体の主帯電、感光体上の
トナー像を紙に転写させ、転写紙を感光体から分離させ
るための転写用帯電等の帯電工程が用いられており、且
つ帯電手段としては、コロナ放電による帯電方式が一般
的に採用されている。
【0004】然しながら、コロナ帯電では、空気中の酸
素が酸化されてオゾンが発生し、オゾンの発生量よりは
少ないが、窒素が酸化されてNOx が発生し、これらの
放電生成物が感光体を劣化させるという問題がある。特
に感光体が有機感光体の場合には、放電生成物による劣
化傾向が他の感光体に比して大きい。
【0005】コロナ帯電によるオゾン発生は、負極性コ
ロナ放電で著しく大きく、正極性コロナ放電では少ない
ため、有機感光体として正帯電型有機感光体を使用し、
主帯電を正極性コロナ放電により行う画像形成装置が着
目されている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】然しながら、正帯電型
有機感光体では、画像形成を連続で行い、一定時間経過
後(例えば一晩放置後)に再度画像形成を行うと、形成
される画像に白抜け等の画像不良をしばしば生じるとい
う問題があった。この傾向は、単層有機感光体を用いた
場合に特に顕著である。
【0007】従って本発明の目的は、正帯電型有機感光
体を備えた画像形成装置において、上述した白抜け等の
画像不良が有効に防止された画像形成装置を提供するこ
とにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、相対的
に可動な感光体の周囲に、少なくとも帯電装置、画像露
光装置、現像装置、転写装置、クリーニング装置及び除
電装置が設けられている画像形成装置において、前記感
光体は、正帯電型有機感光体であり、前記クリーニング
装置は、感光体に圧接されたクリーニングブレードから
成るものであり、前記クリーニングブレードは、感光体
の移動停止時に、該感光体表面から離隔するように設定
されており、且つ該クリーニングブレードの離隔後に、
一定時間、感光体が空運転される様に設定されている
とを特徴とする画像形成装置が提供される。
【0009】本発明においては、前記クリーニングブレ
ードは、感光体の移動停止時点から少なくとも3時間経
過した時点で、該感光体表面から離隔して保持されてい
ればよく、また感光体表面からの間隔は1.5mm以上、好
ましくは1.9mm以上、最も好適には2.0mm以上とするの
がよい。
【0010】本発明において、前記クリーニングブレー
ドには、複数個の貫通孔を形成し、該ブレードを気流が
吹き抜けるようにすることもできる。
【0011】
【作用】正帯電型有機感光体を用いて主帯電を正極性の
コロナ放電によって画像形成を行った場合においても、
負極性のコロナ放電ほどではないが、オゾンが発生し、
またNOx も発生する。これらの放電生成物は、画像形
成を行っている場合には、比較的低濃度であり、しかも
感光体の移動によって生じる気流によって拡散するた
め、感光体表面の劣化を促進させるおそれは少ない。従
って、画像形成を行っている状態でいきなり白抜け等の
画像不良を生じることは殆どないのである。しかし、感
光体表面にはクリーニングブレードが圧接して設けられ
ているため、画像形成を繰り返し行うことにより発生し
たオゾン等の放電生成物は、クリーニングブレードで一
度堰き止められて拡散するが、画像形成終了後、装置を
長時間停止状態にしておくと、クリーニングブレードで
堰き止められた放電生成物がそのまま滞留するか、或い
は自重で感光体表面に沿って落下してきた放電生成物が
クリーニングブレード部で滞留し、この状態が長時間維
持されることになる。従って、クリーニングブレード部
で停止している感光体表面は、長時間、放電生成物に曝
されることになり、その劣化が促進され、改めて画像形
成を行うと、その部分は一定の表面電位に帯電されず、
帯電ムラが生じ、この結果として白抜け等の画像不良が
生じるものと思われる。
【0012】しかるに、本発明にしたがい、感光体に圧
接されているクリーニングブレードを、感光体の移動停
止時に感光体表面から離隔させると、クリーニングブレ
ードと感光体表面との間に通路が形成されるため、放電
生成物の滞留が有効に防止されるのである。
【0013】本発明において、感光体の移動停止時にお
ける感光体表面からのクリーニングブレードの離隔は、
両者の間隔が1.5mm以上、好ましくは1.9mm以上、最も
好適には2.0mm以上となるように設定される。即ち、両
者の間隔があまり短いと、放電生成物を拡散させるに十
分な通路が形成されず、白抜け等の画像不良を有効に防
止することが困難となる。
【0014】またクリーニングブレードの離隔は、感光
体の移動停止と同時に行う必要はなく、感光体の移動停
止後、一定時間経過後に離隔するようにすることもでき
る。即ち、放電生成物による感光体の劣化は、感光体表
面が長時間放電生成物に曝されることによって生じるの
であり、本発明者等の研究によると、滞留した放電生成
物に3〜4時間以上曝されると、感光体の劣化が促進す
ることが見出されている。従って、感光体の移動停止
後、少なくとも3時間経過した時点で、クリーニングブ
レードが感光体表面から離隔した状態に保持されていれ
ばよい。例えば、感光体の移動停止後、2乃至3時間経
過した時点でクリーニングブレードの離隔を行うことが
できる。このようにすれば、画像形成装置が稼働状態に
ある通常の業務中には、クリーニングブレードの離隔を
行うことは殆どなく(業務中で長時間継続して画像形成
が行われない場合は殆どない)、稼働停止状態にある夜
間等の場合にのみ、クリーニングブレードの離隔を行う
ことになり、極めて実用的である。
【0015】クリーニングブレードが感光体表面から離
隔されると、両者の間に通路が形成されるため、滞留し
た放電生成物は、自重により落下して拡散するが、クリ
ーニングブレードの離隔を行った後、短時間(数分以内
でよい)、感光体を空運転することにより、滞留した放
電生成物の拡散を有効に促進させることができる。
【0016】本発明の他の態様では、上記のようにクリ
ーニングブレードの離隔を行うことなく、クリーニング
ブレードに複数個の貫通孔を形成することにより、放電
生成物の滞留による感光体の劣化を防止することもでき
る。即ち、上記貫通孔が通路となるため、感光体の移動
が停止されても放電生成物の滞留が生じないので、感光
体の劣化が生ぜず、白抜け等の画像不良が有効に防止で
きる。
【0017】またクリーニングブレードに形成される貫
通孔の数や大きさ等は、放電生成物が滞留せずにスムー
ズに通過できる程度であれば任意であるが、かかるブレ
ードは、通常、ゴム等の弾性材で形成され、感光体表面
に対して一定の線圧が加わるように設けられる。即ち、
貫通孔の数を過度に多くしたり、或いはその大きさを過
度に大きなものとすると、ゴム等の弾性が損なわれ、一
定の線圧を加えることが困難となり、クリーニング不良
等を生じることがある。従って、その数や大きさは、ク
リーニング不良等を生じない範囲で定めることが必要で
ある。
【0018】上述した本発明においては、クリーニング
ブレードの離隔を行う態様及びクリーニングブレードに
貫通孔を形成させる態様の何れにおいても、単分散有機
感光体を用いた場合に著効を有する。即ち、正帯電型の
有機感光体には、電荷発生剤等が分散された単層の感光
層が導電性基体上に形成された単分散型のものと、電荷
発生剤を有する電荷発生層の上に電荷輸送層が形成さ
れ、感光層が積層構成とされている積層型のものとがあ
る。単分散型のものでは、電荷発生剤が感光層表面に露
出しているため、これがオゾン等の放電生成物の攻撃を
受けて劣化しやすく、電荷輸送層で電荷発生剤が保護さ
れている積層型の感光体に比して、白抜け等の画像不良
が生じ易い。本発明においては、このような正帯電型単
層有機感光体においても、白抜け等の画像不良が有効に
防止されるのである。
【0019】
【発明の好適態様の説明】本発明を、以下、添付図面に
示す具体例に基づいて説明する。
【0020】本発明の画像形成装置の一例を示す図1に
おいて、この装置は、回転する正帯電型の有機感光体ド
ラム1と、その回転方向に沿って設けられた主帯電用コ
ロナ帯電器2、画像露光用の光学系3、現像装置4、転
写用帯電装置5、クリーニングブレード6及び除電用光
源7とから成っている。
【0021】即ち、画像形成にあたっては、先ず感光体
ドラム1の表面を、コロナ帯電器2によって正極性に帯
電させる。次いで、原稿(図示せず)からの反射光を光
学系3を介して感光体ドラム1上に照射し、原稿画像に
対応する静電潜像を形成する。現像装置4はトナー10
を有しており、この静電潜像は、現像装置4によりトナ
ー10で現像され、トナー像が形成される。トナーの帯
電極性は、通常の正規現像の場合には感光体ドラム1表
面と逆極性(負極性)であり、反転現像の場合には感光
体表面と同極性(正極性)である。また転写用帯電装置
5は、トナー転写用帯電器11と紙分離用交流帯電器1
2とを備えており、転写紙13の背面から帯電器11で
コロナチャージを行ってトナー像を転写紙13に転写さ
せる。この帯電器11の極性は、トナーが付着している
感光体ドラム1表面と同極性である。またトナー像が転
写された転写紙13は、交流帯電器12の除電によって
感光体ドラム1表面から静電的に剥離され、定着域(図
示せず)に送られ、熱、圧力等により、トナー像の定着
が行われる。トナー転写後の感光体ドラム1は、クリー
ニングブレード6の掻き取りによって残留トナーが除去
され、次いで除電用光源7からの全面露光により、残留
電荷が除去される。
【0022】本発明で用いる正帯電型の有機感光体ドラ
ム1は、導電性基体上に単層又は積層の感光層を設けた
有機感光体であるが、本発明においては、特に正帯電型
単層有機感光体を用いた場合に顕著な利点を有する。
【0023】この正帯電型単層有機感光体は、樹脂媒質
中に電荷発生剤と電荷輸送物質とを分散させた単層の感
光層を導電性基体上に設けたものであり、特に電荷輸送
物質としては、正孔輸送剤と電子輸送剤との組み合わせ
が使用される。正孔輸送剤としては、それ自体公知のも
のが使用され、これと組み合わせる電子輸送剤として
は、ジフェノキノン誘導体、特に非対称置換型のものが
好ましい。この感光体は正帯電が可能であり、しかも残
留電位が低いレベルに抑制されると共に、正帯電に対し
て優れた感度を示す。
【0024】特に電子輸送剤として用いるジフェノキノ
ン誘導体としては、下記式(1)で表されるものを単独
又は2種以上の組み合わせで用いることができる。
【0025】
【化1】
【0026】上記式中、R1 ,R2 ,R3 及びR4 の各
々は、水素原子、アルキル基、シクロアルキル基、アリ
ール基、アラルキル基等である。一層具体的には、3,
5−ジメチル−3',5’−ジt−ブチルジフェノキノ
ン、3,3’−ジメチル−5',5’−ジt−ブチルジフ
ェノキノン、3,5’−ジメチル−3',5−ジt−ブチ
ルジフェノキノン、3,5,3',5’−テトラメチルジ
フェノキノン、3,5,3',5’−テトラt−ブチルジ
フェノキノン、3,5,3',5’−テトラフェニルジフ
ェノキノン、3,5,3',5’−テトラシクロヘキシル
ジフェノキノン等を挙げることができるが、下記式
(2)、(3)或いは(4)の関係を満足する置換基を
有するジフェノキノン誘導体は、分子の対称性が低いた
めに分子間の相互作用が小さく、溶解性に優れているた
めに好適である。
【0027】 (R1 の炭素数=R3 の炭素数)>(R2 の炭素数=R4 の炭素数)…(2) (R1 の炭素数=R2 の炭素数)>(R3 の炭素数=R4 の炭素数)…(3) (R1 の炭素数=R4 の炭素数)>(R2 の炭素数=R3 の炭素数)…(4)
【0028】正孔輸送剤としては、任意の正孔輸送物質
を使用することができ、例えばオキサジアゾール系化合
物、スチリル化合物、カルバトール系化合物、有機ポリ
シラン化合物、ピラゾリン化合物、ヒドラゾン化合物、
トリフェニルアミン系化合物、インドール系化合物、オ
キサゾール系化合物、イソオキサゾール系化合物、チア
ゾール系化合物、イミダゾール系化合物、ピラゾール系
化合物、トリアゾール系化合物等の含窒素環式化合物、
縮合多環式化合物等が使用され、就中、イオン化ポテン
シャルが5.3乃至5.6eVの範囲にあるものが好適に使
用される。また電解強度が3×105 V/cmで1×1
-6cm2 /V・秒以上の移動度を有するものが特に好
ましい。
【0029】好適な正孔輸送剤の具体例としては、1,
1−ビス(p−ジエチルアミノフェニル)−4,4−ジ
フェニル−1,3−ブタジエン、N,N’−(o,p−
ジメチルフェニル)−N,N’−ジフェニルベンジジ
ン、3,3’−ジメチル−N,N,N’,N’−テトラ
キス(4−メチルフェニル−1,1’−ビフェニル)−
4,4’−ジアミン、N−エチル−3−カルバゾリルア
ルデヒド−N,N’−ジフェニルヒドラゾン、4−
〔N,N−ビス(p−トルイル)アミノ〕−β−フェニ
ルスチルベン等を例示することができる。
【0030】電荷発生剤としては、例えばセレン、セレ
ン−テルル、アモルファスシリコン、ピリリウム塩、ア
ゾ系顔料、ジスアゾ系顔料、アンサンスロン系顔料、フ
タロシアニン系顔料、インジコ系顔料、スレン系顔料、
トルイジン系顔料、ピラゾリン系顔料、ペリレン系顔
料、キナクリドン系顔料等が例示され、所望の領域に吸
収波長域を有する様、1種又は2種以上混合して用いら
れる。特にイオン化ポテンシャルが5.3乃至5.6eVの
範囲にあるものが好適であり、最も好適なものとして
は、ビスアゾ顔料、X型メタルフリーフタロシアニン、
オキソチタニルフタロシアニン等が例示される。
【0031】また上記の各剤を分散させる樹脂媒質とし
ては、種々の樹脂が使用でき、例えばスチレン系重合
体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合体、
エチレン−酢酸ビニル共重合体、ポリプロピレン、アイ
オノマー等のオレフィン系重合体、ポリ塩化ビニル、塩
化ビニル−酢酸ビニル共重合体、ポリエステル、アルキ
ッド樹脂、ポリアミド、ポリウレタン、エポキシ樹脂、
ポリカーボネート、ポリアリレート、ポリスルホン、ジ
アリルフタレート樹脂、シリコーン樹脂、ケトン樹脂、
ポリビニルブチラール樹脂、ポリエーテル樹脂、フェノ
ール樹脂等の各種重合体や、エポキシアクリレート等の
光硬化型樹脂等を、単独又は2種以上の組み合わせで使
用することができる。特に好適な樹脂は、スチレン系重
合体、アクリル系重合体、スチレン−アクリル系重合
体、ポリエステル、アルキッド樹脂、ポリカーボネー
ト、ポリアリレート等である。
【0032】上記の正帯電型単層有機感光体において、
電荷発生剤は、通常、固形分当たり0.1乃至5重量%、
特に0.25乃至2.5重量%の量で感光層中に含有される
のがよく、またジフェノキノン誘導体のような電子輸送
剤(ET)や正孔輸送剤(HT)は、それぞれ固形分当
たり5乃至50重量%、特に10乃至40重量%の量で
感光層中に含有されるのがよい。さらにET:HTの重
量比は1:9乃至9:1、特に2:8乃至8:2の範囲
にあるのがよい。
【0033】また上述した単層の感光層を形成する組成
物には、電子写真学的特性に悪影響を及ぼさない範囲
で、それ自体公知の種々の配合剤、例えば酸化防止剤、
ラジカル捕捉剤、一重項クェンチャー、UV吸収剤、軟
化剤、表面改質剤、消泡剤、増量剤、増粘剤、分散安定
剤、ワックス、アクセプター、ドナー等を配合すること
ができる。特に全固形分当たり0.1乃至50重量%の量
で立体障害性フェノール系酸化防止剤を配合すると、電
子写真学的特性に悪影響を与えることなく、感光層の耐
久性を顕著に向上させることができる。
【0034】単層の感光層は、上述した各剤や樹脂成分
を溶剤に溶解乃至分散させて導電性基体上に塗布するこ
とによって形成されるが、この溶剤としては種々の有機
溶媒、例えばメタノール、エタノール、イソプロパノー
ル、ブタノール等のアルコール類、n−ヘキサン、オク
タン、シクロヘキサン等の脂肪族系炭化水素、ベンゼ
ン、トルエン、キシレン等の芳香族系炭化水素、ジクロ
ロメタン、ジクロロエタン、四塩化炭素、クロロベンゼ
ン等のハロゲン化炭化水素、ジメチルエーテル、ジエチ
ルエーテル、テトラヒドロフラン、エチレングリコール
ジメチルエーテル、ジエチレングリコール等のエーテル
類、アセトン、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン
等のケトン類、酢酸エチル、酢酸メチル等のエステル
類、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド等
を、単独又は2種以上の組み合わせで使用することがで
きる。塗布液の固形分濃度は、一般に5乃至50%とす
るのがよい。
【0035】また導電性基板としては、導電性を有する
種々の材料を使用することができ、例えばアルミニウ
ム、鉄、銅、錫、白金、金、銀、バナジウム、モリブデ
ン、クロム、カドミウム、チタン、ニッケル、インジウ
ム、ステンレス鋼、真鍮等の金属単体や、上記金属が蒸
着又はラミネートされたプラスチック材料、ヨウ化アル
ミニウム、酸化錫、酸化インジウム等で被覆されたガラ
ス等が例示される。
【0036】特に単層の感光層の場合には、干渉縞等の
発生がないことから、通常のアルミニウム素管、特に膜
厚が1乃至50μm となるようにアルマイト処理を施し
た素管を用い得ることも利点の一つである。
【0037】尚、塗布液を調製するには、電荷発生材料
等と樹脂等とを、従来公知の方法、例えばロールミル、
ボールミル、アトライタ、ペイントシェイカー或いは超
音波分散器等を用いて行い、これを従来公知の塗布手段
によって塗布、乾燥すればよい。
【0038】単層の感光層の厚みは、特に制限されない
が、一般に5乃至100μm 、特に10乃至50μm の
範囲にあることが望ましい。
【0039】再び図1に戻って、クリーニングブレード
6は、機枠(図示せず)に固定された軸6に揺動可能に
設けられている支持板20の一端に設けられ、支持板2
0の他端には重り21が設けられ、重り21の下方に近
接してソレノイド22が設けられている。即ち、重り2
1の重量によりクリーニングブレード6が感光体ドラム
1に圧接されているが、ソレノイド22が動作すると、
図2に示す如く、重り21がソレノイド22によって上
方に移動し、この結果、クリーニングブレード6は、感
光体ドラム1から離隔し、両者の間には間隙dが形成さ
れる。またソレノイド22の動作を停止すれば、重り2
1の重量により、クリーニングブレード6は再び感光体
ドラム1に圧接されて図1の状態に戻る。
【0040】図1の状態において、感光体ドラム1が回
転している場合には、各帯電器でのコロナ放電により発
生したオゾン等の放電生成物が感光体ドラム1表面上に
滞留することはないが、その回転を停止すると、特にコ
ロナ帯電器2で発生した放電生成物が落下してきてクリ
ーニングブレード6の上側で堰止められて滞留する。従
って、感光体ドラム1の回転停止状態が長時間にわたっ
て継続すると、該部分でドラム1の劣化が進行し、その
結果、再び画像形成を行うと、帯電ムラ等によって白抜
け等の画像不良が生じるのである。
【0041】本発明においては、感光体ドラム1の回転
停止状態において、ソレノイド22が動作して、クリー
ニングブレード6が感光体ドラム1から離隔し、両者の
間に間隙dが形成されるため、滞留している放電生成物
が、この間隙dを通って下方に落下して拡散するので、
感光体ドラム1の劣化が生ぜず、白抜き等の画像不良が
有効に防止されるのである。かかる間隙dは、通常、1.
5mm以上、好ましくは1.9mm以上、最も好ましくは2.0
mm以上に設定すればよい。この範囲よりも間隙dが小さ
いと、滞留した放電生成物が間隙dを通って容易に抜け
ず、画像不良を防止することが困難である。
【0042】また、クリーニングブレード6を感光体ド
ラム1から離隔するタイミング、即ちソレノイド22の
動作のタイミングは、感光体ドラム1の停止と同時に設
定してもよいが、ドラム1が停止している状態で該ブレ
ード6が長時間圧接した状態に保持されない限り、一定
時間経過した後にソレノイド22を動作させることもで
きる。即ち、感光体ドラム1の停止後約3時間が経過し
た時点で、クリーニングブレード6が感光体ドラム1か
ら離隔していればよく、例えば感光体ドラム1の停止
後、2〜3時間経過した時点でソレノイド22を動作さ
せればよい。このような動作のタイミングは、タイマー
等を用いて容易に行うことができる。
【0043】さらに、ソレノイド22が動作してクリー
ニングブレード6が感光体ドラム1から離隔している状
態において、ドラム1を空運転してもよい。このような
空運転により、滞留している放電組成物の拡散を有効に
促進することができる。この空運転は、通常、数分以内
でよい。
【0044】本発明においては、上記の様にクリーニン
グブレード6の離隔を行う代わりに、図3に示す様に、
クリーニングブレード6に多数の貫通孔25を設けるこ
とにより、放電生成物の滞留による感光体ドラム1の劣
化を回避し、白抜け等の画像不良を防止することができ
る。即ち、貫通孔25を通って放電生成物が抜けるの
で、感光体ドラム1が停止状態に保持されていても放電
生成物が滞留することがないのである。
【0045】
【実施例】本発明を次の実験例で説明する。
【0046】(感光体の製造)以下の実験例において
は、以下の方法で作成した正帯電型単層有機感光体を使
用した。下記の組成から成る感光層用組成物をペイント
シェイカーを用いて2時間かけて均一分散し、単層の感
光層形成用塗布液を調製し、この塗布液を外径78mm
アルミニウム素管の表面に浸漬塗布し、110℃で30
分間乾燥し、膜厚が30μm の単分散感光層を形成し、
正帯電型単層有機感光体を得た。
【0047】 感光層組成物の組成: ビスアゾ顔料(下記式(5)で示す) 10重量部 N,N,N’,N’−テトラキス(3−メチルフェニル)− m−フェニレンジアミン 100重量部 3,5,3’,5’−テトラフェニルジフェノキノン 50重量部 ポリカーボネート樹脂 100重量部 ジクロルメタン 800重量部
【0048】
【化2】
【0049】実験例1 上記の感光体ドラムを、三田工業株式会社製電子写真複
写機DC−2556改造機に取り付け、またクリーニン
グブレード6を、図1に示す様に揺動可能に設け、ソレ
ノイド22の動作により、ブレード6とドラムとの間に
一定の間隔dが形成し得るようにした。この複写機につ
いて、上記間隔dを種々の値に設定し、それぞれ連続1
000枚の複写を行った後、ドラムの回転停止と同時
に、ソレノイド22を動作してブレード6とドラムとの
間に一定の間隔dを形成させて一晩放置した。放置後、
改めて複写を行い、その時の画像の状態を目視で評価し
た。その結果を表1に示した。また比較のために、ソレ
ノイドを動作させず、クリーニングブレード6を圧接さ
せたまま(即ちd=0)放置したものについても同様の
実験を行い、その結果を表1に示した。尚、表1におい
て、画像の評価基準は次の通りである。 ○:白抜け無し △:画像のグレー部で白抜け発生 ×:画像の高濃度部で白抜け発生
【0050】実験例2 ブレード6とドラムとの間に一定の間隔dを形成するタ
イミングを、ドラムを停止後、3時間経過した後に設定
したものについて、実験例1と同様の実験を行った。そ
の結果を表1に併せて示す。
【0051】
【表1】
【0052】実験例3 複写枚数を10万枚とした以外は、実験例1と同様の実
験を行い、その結果を表2に示した。
【0053】実験例4 ブレード6とドラムとの間に一定の間隔dを形成するタ
イミングを、ドラムを停止後、3時間経過した後に設定
したものについて、実験例3と同様の実験を行った。そ
の結果を表2に併せて示す。
【0054】
【表2】
【0055】実験例5 ブレード6とドラムとの間に一定の間隔dを形成するタ
イミングを、ドラムを停止後、3時間30分経過した後
に設定したものについて、実験例1と同様の実験を行っ
た。その結果を表3に示す。
【0056】実験例6 複写枚数を10万枚とした以外は、実験例5と同様の実
験を行い、その結果を表3に示した。
【0057】
【表3】
【0058】
【発明の効果】以上の実験結果から明らかな通り、本発
明の画像形成装置によれば、感光体の駆動を停止して
も、コロナ帯電器で発生するオゾンやNOx 等の放電生
成物が滞留することがなく有効に拡散するので、放電生
成物による感光体の劣化が回避され、表面電位のムラ等
による画像の白抜けが有効に防止できる。特に本発明
は、正帯電型単層有機感光体を用いた画像形成装置に有
利に適用される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の画像形成装置の一例を示す図。
【図2】図1の画像形成装置におけるクリーニングブレ
ードの離隔状態を示す図。
【図3】本発明の画像形成装置の他の例で使用するクリ
ーニングブレードを示す図。
【符号の説明】
1:感光体ドラム 2:主帯電用コロナ帯電
装置 3:画像露光用光学系 4:現像装置 5:転写用帯電装置 6:クリーニングブレー
ド 7:除電用光源 10:トナー 11:トナー転写用帯電器 12:紙分離用交流帯電
器 13:転写紙 20:支持板 21:重り 22:ソレノイド 25:貫通孔
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 迫 裕之 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 寺田 幸史 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 田中 裕二 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (72)発明者 上野 徹 大阪市中央区玉造1丁目2番28号 三田 工業株式会社内 (56)参考文献 特開 平6−318023(JP,A) 特開 昭59−140475(JP,A) 特開 昭63−265279(JP,A) 特開 平1−142586(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G03G 21/10 - 21/12 G03G 21/00 370 - 540

Claims (4)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 相対的に可動な感光体の周囲に、少なく
    とも帯電装置、画像露光装置、現像装置、転写装置、ク
    リーニング装置及び除電装置が設けられている画像形成
    装置において、前記感光体は、正帯電型有機感光体であ
    り、前記クリーニング装置は、感光体に圧接されたクリ
    ーニングブレードから成るものであり、前記クリーニン
    グブレードは、感光体の移動停止時に、該感光体表面か
    ら離隔するように設定されており、且つ該クリーニング
    ブレードの離隔後に、一定時間、感光体が空運転される
    様に設定されていることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記クリーニングブレードは、感光体の
    移動停止時点から少なくとも3時間経過した時点では、
    該感光体表面から離隔して保持されている請求項1に記
    載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記クリーニングブレードは、感光体の
    移動停止時に、該感光体表面から1.5mm以上離隔するよ
    うに設定されている請求項1に記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記感光体は、正帯電型単層有機感光
    体である請求項1に記載の画像形成装置。
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